説明

ドア

【課題】ギアセットを介し第1通気窓と第2通気窓とを同時に反対方向へ移動させるドアを提供する。
【解決手段】ドア100のドア枠体110は収容部111を有し、第1通気窓130および第2通気窓140は収容部111に配設される。ギアセット120は第1ギアチェーン121、第2ギアチェーン122、第1ギア123及び第2ギア124により構成されている。第1ギアチェーン121は第1通気窓130と結合し、第2ギアチェーン122は第2通気窓140と結合している。第1ギア123および第2ギア124は第1ギアチェーン121および第2ギアチェーン122と噛合する。第1通気窓130或いは第2通気窓140を移動する場合、ギアセット120を利用して収容部111で第1通気窓130と第2通気窓140とを同時に反対方向へ移動させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアに関する。
【背景技術】
【0002】
図1に示すよう、従来の通気ドアは、ドア枠11、上枠部材12、下枠部材13、左枠部材14右枠部材15及びドア枠11に嵌合されるブラインド窓16を含む。通気ドアを閉める際に、ブラインド窓16の通気溝17を介し内外換気可能となるが、ブラインド窓16は嵌合方式でドア枠11に結合されたため、脱落が容易に起き、かつブラインド窓16の通気溝17面積は大きくないので換気効率が低下となっている。
なお、ドアは、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−27558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、ギアセットを介し第1通気窓と第2通気窓とを同時に反対方向へ移動させるドアを提供する事を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のドアは、ドア枠体と、ギアセットと、第1通気窓と、第2通気窓と、を備える。ドア枠体は、収容部を有し、第1通気窓と第2通気窓は収容部に配設されている。ギアセットは、第1ギアチェーン、第2ギアチェーン、第1ギア及び第2ギアにより構成されている。第1ギアチェーンは第1通気窓と結合し、第2ギアチェーンは第2通気窓と結合して、第1ギアおよび第2ギアは第1ギアチェーンおよび第2ギアチェーンと噛合する。第1通気窓或いは第2通気窓を移動する場合、ギアセットを利用して収容部に位置する第1通気窓と第2通気窓とを同時に反対方向へ移動させることができる。特に、第1通気窓および第2通気窓を移動する際により平穏、より静かになっている。なお、第1ギアチェーンは第1通気窓と結合し、第2ギアチェーンは第2通気窓と結合するので、第1ギアおよび第2ギアは、第1ギアチェーンおよび第2ギアチェーンと噛合する場合、有効にギアセットの重荷を均等負担し得ることにより、第1通気窓および第2通気窓に厚いウィンドウガラスを配置することが可能であって、ギアセットの磨耗及び損傷を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】従来の通気ドアを示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態のドアの前面を示す図である。
【図3A】本発明の第1実施形態のドアの側面を示す図である。
【図3B】本発明の第1実施形態のドアの側面を示す図である。
【図4A】本発明の第2実施形態のドアの正面を示す図である。
【図4B】本発明の第2実施形態のドアの正面を示す図である。
【図5A】本発明の第2実施形態のドアのギアセットを示す分解斜視図である。
【図5B】本発明の第2実施形態のドアの側面の一部を示す図である。
【図5C】本発明の第2実施形態のドアの上面の一部を示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態のドアのギアセットの側面の一部を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態のドアの部分上面の一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1実施形態)
図2、図3Aおよび図3Bに示したものは、本発明の第1実施形態によるドア100である。ドア100は、ドア枠体110、少なくとも1つのギアセット120、第1通気窓130及び第2通気窓140を含む。ドア枠体110は収容部111を有し、第1通気窓130と第2通気窓140とは収容部111に配設され、ギアセット120を利用して収容部111で同時に反対方向へ移動することができる。ギアセット120は、第1通気窓130と第2通気窓140との間に、或いは、第1通気窓130および第2通気窓140の外側に配設される。
【0008】
本実施形態のギアセット120は、第1ギアチェーン121、第2ギアチェーン122、第1ギア123及び第2ギア124により構成されている。第1ギアチェーン121は第1通気窓130と結合し、第2ギアチェーン122は第2通気窓140と結合している。第1ギア123と第2ギア124とは、第1ギアチェーン121と第2ギアチェーン122との間に配設され、かつ第1ギアチェーン121と第2ギアチェーン122とは噛合している。これにより、外力により第1通気窓130或いは第2通気窓140を駆動する際に、第1通気窓130と第2通気窓140とを同時に反対方向へ移動させることができる。
【0009】
図3Aおよび図3Bに示すように、外力により第1通気窓130を下方へ駆動する際に、第1通気窓130と結合した第1ギアチェーン121を介し、第1ギア123と第2ギア124とは、反時計回りに回転する。そして、第1ギア123および第2ギア124の回転を介して第2ギアチェーン122と結合した第2通気窓140が上方へ移動することにより、第1通気窓130と第2通気窓140とを同時に開けることができる。一方、外力により第2通気窓140を上方へ駆動する際に、ギアセット120を介して第1通気窓130を下方へ移動させることもでき、第1通気窓130と第2通気窓140とを同時に開けることができる。
【0010】
なお、第1ギアチェーン121は第1通気窓130と結合し、第2ギアチェーン122は第2通気窓140と結合するので、第1ギア123および第2ギア124は、第1ギアチェーン121および第2ギアチェーン122と噛合する場合、有効にギアセット120の重荷を均等負担し得ることにより、第1通気窓130および第2通気窓140に厚いウィンドウガラスを配置することが可能であり、ギアセット120の磨耗及び損傷を避ける。かつ、第1通気窓130および第2通気窓140を移動する際に、より平穏、より静かになっている。
【0011】
(第2実施形態)
図4A、図4B、図5A、図5B、および図5Cに示したものは、本発明の第2実施形態によるドア100である。第1実施形態と異なるのは、ギアセット120は、第1通気窓130および第2通気窓140の外側に配設されることである。第1通気窓130は少なくとも1つの第1側辺131を有し、第1ギアチェーン121は第1通気窓130の第1側辺131と結合している。第2通気窓140は少なくとも1つの第2側辺141を有し、第2ギアチェーン122は第2通気窓140の第2側辺141と結合している。第1ギア123は第1ギアチェーン121及び第2ギア124と噛合し、第2ギア124は第2ギアチェーン122と噛合している。
【0012】
図4Aおよび図4Bに示すよう、外力により第1通気窓130を下方へ駆動する際に、第1通気窓130と結合した第1ギアチェーン121を介して第1ギア123は反時計回りに回転し、第1ギア123を介して第2ギア124は時計回りに回転すると共に、第2ギアチェーン122と結合した第2通気窓140は上方へ移動することにより、第1通気窓130と第2通気窓140とを同時に開けることができる。一方、外力により第2通気窓140を上方へ駆動する際に、ギアセット120を介して第1通気窓130を下方へ移動させることもできる。図5A、図5B、および、図5Cに示すように、本実施形態において、第1ギア123の噛合面は、第2ギア124の噛合面より広く形成されているので、第1ギア123は、第1ギアチェーン121と第2ギア124と噛合することができる。
【0013】
(第3実施形態)
図6および図7に示したものは、本発明の第3実施形態によるドア100である。第1実施形態と異なるのは、ギアセット120は、第1通気窓130と第2通気窓140の外側に配設されることである。また、第2実施形態と異なるのは、更に1つの間接伝動ギアセット150を含むことである。間接伝動ギアセット150は、第1ギア123と同一軸心を持つ第3ギア151及び第2ギア124と同一軸心を持つ第4ギア152を有する。つまり、第1ギア123は第1シャフトAを介して第3ギア151と係合して一体に形成され、第2ギア124は第2シャフトBを介して第4ギア152と係合して一体に形成されている。従って、第1ギア123は第1シャフトAと連動して回転する場合、第3ギア151は第1ギア123と一体に回転することになり、かつ、第4ギア152は第2シャフトBと連動して回転する場合、第2ギア124は第4ギア152と一体に回転することになる。
【0014】
図7に示すよう、外力により第1通気窓130を下方へ駆動する際に、第1通気窓130と結合した第1ギアチェーン121を介して第1ギア123は反時計回りに回転すると共に、第3ギア151は反時計回りに回転する。これにより、第4ギア152は時計回りに回転すると共に、第2ギア124は時計回りに回転するので、第2ギアチェーン122と結合した第2通気窓140は上方へ移動して、第1通気窓130と第2通気窓140を同時に開けることができる。一方、外力により第2通気窓140を上方へ駆動する際に、ギアセット120を介して第1通気窓130を下方へ移動させることもできる。
【0015】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明の保護範囲は特許請求の範囲に限定されるものであり、この保護範囲を基準として、本発明の精神と範囲内に触れるどんな変更や修正も本発明の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0016】
10・・・通気ドア
11・・・ドア枠
12・・・上枠部材
13・・・下枠部材
14・・・左枠部材
15・・・右枠部材
16・・・ブラインド窓
17・・・通気溝
100・・・ドア
110・・・ドア枠体
111・・・収容部
120・・・ギアセット
121・・・第1ギアチェーン
122・・・第2ギアチェーン
123・・・第1ギア
124・・・第2ギア
130・・・第1通気窓
131・・・第1側辺
140・・・第2通気窓
141・・・第2側辺
150・・・間接伝動ギアセット
151・・・第3ギア
152・・・第4ギア
A・・・第1シャフト
B・・・第2シャフト。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容部を有するドア枠体と、
前記収容部に配設される第1通気窓と、
前記収容部に配設され、前記第1通気窓と前記収容部で同時に反対方向へ移動可能な第2通気窓と、
第1ギアチェーン、第2ギアチェーン、第1ギア及び第2ギアを有し、前記第1ギアチェーンは前記第1通気窓と結合し、前記第2ギアチェーンは前記第2通気窓と結合して、前記第1ギアおよび前記第2ギアは前記第1ギアチェーンおよび前記第2ギアチェーンと噛合するギアセットと、
を備えることを特徴とするドア。
【請求項2】
前記第1ギアと前記第2ギアは、前記第1ギアチェーンと前記第2ギアチェーンとの間に配設されることを特徴とする請求項1記載のドア。
【請求項3】
前記ギアセットは、前記第1通気窓および前記第2通気窓の外側に配設され、
前記第1通気窓は、少なくとも1つの第1側辺を有し、
前記第2通気窓は、少なくとも1つの第2側辺を有し、
第1ギアチェーンは、前記第1通気窓の前記第1側辺と結合し、
第2ギアチェーンは、前記第2通気窓の前記第2側辺と結合し、
第1ギアは、前記第1ギアチェーンおよび前記第2ギアと噛合することを特徴とする請求項1記載のドア。
【請求項4】
前記ギアセットは、前記第1通気窓および前記第2通気窓の外側に配設され、
前記第1通気窓は、少なくとも1つの第1側辺を有し、
前記第2通気窓は、少なくとも1つの第2側辺を有し、
前記第1ギアチェーンは、前記第1通気窓の前記第1側辺と結合し、
前記第2ギアチェーンは、前記第2通気窓の前記第2側辺と結合して、更に1つの間接伝動ギアセットを含み、
前記間接伝動ギアセットは、前記第1ギアと同一軸心を持つ第3ギア及び前記第2ギアと同一軸心を持つ第4ギアを有し、かつ、前記第3ギアは前記第4ギアと噛合することを特徴とする請求項1記載のドア。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−154128(P2012−154128A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15754(P2011−15754)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(511024997)清展科技股▲分▼有限公司 (3)
【Fターム(参考)】