説明

ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、および、中間相の形態と、その使用

ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶性多形及び固体の中間相の形態が記載される。加えて、様々な疾患及び疾病に関する医薬組成物と該組成物の使用が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010年1月8日に出願された米国仮特許出願第61/293,602号の利益を主張し、その全体は引用によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、尿酸値を低下させるナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン(cyclopropylnaphthalen)−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、および、中間相の形態に関する。
【背景技術】
【0003】
痛風は、関節、腱、および、周辺の組織で結晶化して沈着する尿酸の値の上昇を伴う。痛風は赤色の、圧痛のある、熱い、および/または、腫れ上がった関節の再発性発作を特徴とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形、中間相、および、他の形態が、本明細書に記載されている。
【0005】
【化1】

【0006】
本明細書に記載されている1つの態様は、4.90、9.83、および、25.29°2θ±0.1°2θでのピークを特徴とする、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形である。さらなる実施形態では、そのような結晶多形は、さらに、6.86、8.41、10.13、17.92、および、23.10°2θ±0.1°2θでの少なくともさらなる2つのピークによって特徴付けられる。また、さらなる実施形態において、結晶多形は、図1で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示している。関連する態様では、約62°Cでの示差走査熱量測定によって測定されるような吸熱点(endthermic point onset)の開始によって特徴付けられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートが本明細書に記載されている。さらなる実施形態では、結晶多形は、図2で示される示差走査熱量測定パターンとほぼ同じ示差走査熱量測定パターンによって特徴づけられる。別の関連する態様では、結晶多形形態Aが本明細書に記載されている。関連する態様において、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、前述の示差走査熱量測定パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、活性成分として有効な量の結晶多形形態Aと、および、少なくとも1つの賦形剤または担体とを含む、固体の医薬組成物が本明細書に記載されている。尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、前述の示差走査熱量測定パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Aを、必要とする被験体に投与する工程を含む。痛風を処置または予防する方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、前述の示差走査熱量測定パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Aを、必要とする被験体に投与する工程を含む。
【0007】
本明細書に記載されている1つの態様は、4.22、8.51、および、16.95°2θ±0.1°2θでのピークによって特徴付けられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形である。さらなる実施形態では、このような結晶多形は、さらに12.80°2θ±0.1°2θでのピークによって特徴付けられる。また、さらなる実施形態では、結晶多形は、図5で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。関連する態様において、約173°Cでの示差走査熱量測定によって測定されるような、吸熱点の開始によって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形が本明細書に記載されている。さらなる実施形態では、結晶多形は、図6で示される示差走査熱量測定パターンとほぼ同じ示差走査熱量測定パターンによって特徴づけられる。別の関連する態様では、結晶多形形態Bが本明細書に記載されている。関連する態様では、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、前述の示差走査熱量測定パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、活性成分として有効な量の結晶多形形態Bと、および、少なくとも1つの賦形剤または担体とを含む、固体の医薬組成物が本明細書に記載されている。尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、前述の示差走査熱量測定パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Bを、必要としている被験体に投与する工程を含む。痛風を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、前述の示差走査熱量測定パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Bを、必要とする被験体に投与する工程を含む。
【0008】
本明細書に記載されている1つの態様は、図7で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンによって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形である。関連する態様において、図8で示される示差走査熱量測定パターンとほぼ同じ示差走査熱量測定パターンによって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形が本明細書に記載されている。別の関連する態様では、結晶多形形態B’が本明細書に記載されている。関連する態様において、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、前述の示差走査熱量測定パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、活性成分として有効な量の結晶多形形態B’と、および、少なくとも1つの賦形剤または担体とを含む、固体の医薬組成物が本明細書に記載されている。尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、前述の示差走査熱量測定パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態B’を、必要としている被験体に投与する工程を含む。痛風を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、前述の示差走査熱量測定パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態B’を、必要とする被験体に投与する工程を含む。
【0009】
本明細書に記載されている1つの態様は、6.9、10.1、および、22.6°2θ±0.1°2θでのピークによって特徴付けられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形である。さらなる実施形態では、結晶多形はさらに、23.3、23.9、25.2、28.3、または、29.0°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのピークによって特徴づけられる。また、さらなる実施形態では、結晶多形は、図9で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。別の関連する態様では、結晶多形形態Cが本明細書に記載されている。関連する態様では、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、活性成分として有効な量の結晶多形形態Cと、および、少なくとも1つの賦形剤または担体とを含む固体の医薬組成物が本明細書に記載されている。尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Cを、必要としている被験体に投与する工程を含む。痛風を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Cを、必要とする被験体に投与する工程を含む。
【0010】
本明細書に記載されている1つの態様は、10.3、17.8、および、25.2°2θ±0.1°2θでのピークによって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形である。また、さらなる実施形態では、結晶多形は、図10で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。別の関連する態様では、結晶多形形態Dが本明細書に記載されている。関連する態様では、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、活性成分として有効な量の結晶多形形態Dと、および、少なくとも1つの賦形剤または担体とを含む固体の医薬組成物が本明細書に記載されている。尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Dを、必要としている被験体に投与する工程を含む。痛風を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Dを、必要とする被験体に投与する工程を含む。
【0011】
本明細書に記載されている1つの態様は、10.5、22.9、23.2、または、24.6°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークによって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形である。また、さらなる実施形態では、結晶多形は、図11で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。別の関連する態様では、結晶多形形態Eが本明細書に記載されている。関連する態様では、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、活性成分として有効な量の結晶多形形態Eと、および、少なくとも1つの賦形剤または担体とを含む固体の医薬組成物が本明細書に記載されている。尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Eを、必要としている被験体に投与する工程を含む。痛風を処置または予防するための方法は、前述の回折パターンによって特徴付けられる有効な量の結晶多形、または、有効な量の結晶多形形態Eを、必要とする被験体に投与する工程を含む。
【0012】
さらに別の態様において、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの固体の中間相形態は、図12、図13、図14、または、図15で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。さらなる実施形態では、固体の医薬組成物は、有効な量のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの前述の固体の中間相形態のいずれか、または、その組み合わせ、および、少なくとも1つの賦形剤または担体を含んでいる。さらなる実施形態では、尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法は、有効な量の前述の固体の中間相形態のいずれか、またはその組み合わせを投与する工程を含んでいる。さらなる実施形態では、痛風を処置または予防するための方法は、有効な量の前述の固体の中間相形態のいずれか、またはその組み合わせを投与する工程を含んでいる。
【0013】
さらなる態様では、固体の医薬組成物は、有効な量のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの少なくとも2つの前述の結晶多形の形態または固体の中間相形態と、少なくとも1つの賦形剤または担体を含んでいる。
【0014】
さらなる態様では、尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法は、有効な量のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの少なくとも2つの前述の結晶多形の形態または固体の中間相形態と、少なくとも1つの賦形剤または担体とを投与する工程を含んでいる。
【0015】
〈引用による組み込み〉
本明細書で言及されるすべての出版物および特許出願は、各々の出版物または特許出願が特異的にかつ個別に引用によって組み込まれると意図されるような同程度まで、引用によって本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】多形形態Aの典型的なX線粉末回折パターンを表す。
【図2】多形形態Aの典型的な示差走査熱量測定パターンを表す。
【図3】多形形態Aの典型的な赤外線スペクトルを表す。
【図4】多形形態Aの典型的なラマンスペクトルを表す。
【図5】多形形態Bの典型的なX線粉末回折パターンを表す。
【図6】多形形態Bの典型的な示差走査熱量測定パターンを表す。
【図7】多形形態B’の典型的なX線粉末回折パターンを表す。
【図8】多形形態B’の典型的な示差走査熱量測定パターンを表す。
【図9】典型的なX線粉末回折パターンCを表す。
【図10】典型的なX線粉末回折パターンDを表す。
【図11】典型的なX線粉末回折パターンEを表す。
【図12】中間相1の典型的なX線粉末回折パターンを表す。
【図13】中間相1の典型的な環式の(Cyclic)示差走査熱量測定パターンを表す。
【図14】中間相2の典型的なX線粉末回折パターンを表す。
【図15】中間相3の典型的なX線粉末回折パターンを表す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の新規な特徴は、とりわけ添付の特許請求の範囲で説明される。本発明の特徴および利点のより良い理解は、本発明の原理が用いられている実施形態と添付の図面とを明記する以下の詳細な図面を引用することによって得られるであろう。
【0018】
本発明の好ましい実施形態が本明細書中で示されて記載されている一方で、このような実施形態がほんの一例としてのみ提供されるものであることは当業者に明らかでなるであろう。多くの変動、変化および置換は、本発明から逸脱することなく、当業者の心に思い浮かぶであろう。当然のことながら、本明細書に記載の発明の実施形態に対する様々な代替物が本発明を実行するのに用いられてもよい。以下の請求項が本発明の範囲を定義するものであり、この請求項とその均等物の範囲内の方法および構造がそれによって包含されるものであるということが意図される。
【0019】
本明細書で用いられる段落の表題は、組織的な目的のためだけのものであり、記載される主題を制限するものとして解釈されるものではない。限定されることなく特許、特許出願、記事、書籍、説明書、および、論文を含む、出願で引用されるすべての文献または文献の一部は、本明細書によって任意の目的のためにその全体の引用によって明確に組み込まれる。
【0020】
本発明は、尿酸値を低下させるナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、および、中間相の形態に関する。
【0021】
用語「多形形態A」とは、図1で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンと、図2で示される示差走査熱量測定プロファイルとほぼ同じ示差走査熱量測定プロファイルとを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶形態を指す。
【0022】
用語「多形形態B」とは、図5で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンと、図6で示される示差走査熱量測定プロファイルとほぼ同じ示差走査熱量測定プロファイルとを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶形態を指す。
【0023】
用語「多形形態B’」とは、図7で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンと、図8で示される示差走査熱量測定プロファイルとほぼ同じ示差走査熱量測定プロファイルとを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶形態を指す。
【0024】
他の3つの結晶形態は、図9、10、および、11でそれぞれ示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンC、DおよびEを示す。3つの固体の中間相の形態1、2、および、3は、図12、14、および、15でそれぞれ示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。
【0025】
本発明は、結晶多形形態A、結晶多形形態B、結晶多形形態B’、XRPDパターンCを表示する結晶形態、XRPDパターンDを表示する結晶形態、XRPDパターンEを表示する結晶形態、固体の中間相形態1、固体の中間相形態2、固体の中間相形態3、または、その組み合わせとして、有効な量のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートを投与する工程を含む、疾患を処置または予防するための方法にも関する。
【0026】
本発明は、結晶多形形態A、結晶多形形態B、結晶多形形態B’、XRPDパターンCを表示する結晶形態、XRPDパターンDを表示する結晶形態、XRPDパターンEを表示する結晶形態、固体の中間相形態1、固体の中間相形態2、固体の中間相形態3、または、その組み合わせとして、有効な量のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートを活性成分として含む固体の医薬組成物にも関する。
【0027】
同様に、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの、結晶多形形態A、結晶多形形態B、結晶多形形態B’、XRPDパターンCを表示する結晶形態、XRPDパターンDを表示する結晶形態、XRPDパターンEを表示する結晶形態、固体の中間相形態1、固体の中間相形態2、固体の中間相形態3を調整するためのプロセスも記載されている。
【0028】
特定の例では、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形は、カルボン酸の無定形の固体状形態と比較して、増加した安定性を示すことが分かった。いくつかの例において、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形の安定性の改善は、カルボン酸の無定形の固体状形態を用いて調製される薬の剤形と比較して、所定の剤形で存在する剤形のばらつきの減少、最終的な医薬製品中の不純物の存在の減少、調剤された剤形の有効期間の改善を示す薬の剤形の調製を与える。幾つかの実施形態では、本明細書に記載の多形(例えば、形態Aまたは形態Bまたは形態B’)は、(i)加速度条件(例えば、40°C−75%RH)下で少なくとも3カ月間、加速度条件(例えば、40°C−75%RH)下で少なくとも4カ月間、加速度条件(例えば、40°C−75%RH)下で少なくとも5カ月間、加速度条件(例えば、40°C−75%RH)下で少なくとも6カ月間、加速度条件(例えば、40°C−75%RH)下で少なくとも9カ月間、加速度条件(例えば、40°C−75%RH)下で少なくとも12カ月間、および/または、(ii)長期的な条件(例えば、25°C−60%RH)下で少なくとも12カ月間、長期的な条件(例えば、25°C−60%RH)下で少なくとも18カ月間、長期的な条件(例えば、25°C−60%RH)下で少なくとも24カ月間、なんの分解も示さない(例えば、0.01重量%未満、0.1重量%未満、0.5重量%未満)。
【0029】
〈ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート〉
尿酸値を低下させるナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの様々な多形性、結晶性、および、中間相の形態が本明細書に記載されている(例えば、米国特許公報第2009/0197825号、米国特許公報第2010/0056464号、および、米国特許公報第2010/0056465号を参照)。ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートに関わる臨床研究の詳細は、国際特許出願第PCT/US2010/052958号に記載されている。
【0030】
<多形形態A>
1つの実施形態において、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Aは、表1Aまたは表1Bで要約される回折パターンによって特徴付けられるX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含むナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形が本明細書で提供される。特定の実施形態において、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表1Aまたは表1Bの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピーク、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも25のピーク、または、表1Aの(±0.1°2θ)の少なくとも30のピークを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形が本明細書で提供される。
【0031】
【表1−1】

【0032】
【表1−2】

【0033】
1つの実施形態では、4.90、9.83、および、25.29°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンピークによって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Aが本明細書で提供される。さらなる実施形態では、多形形態Aはさらに、6.86、8.41、10.13、17.92、および、23.10°2θ±0.1°2θで現れる少なくとも1つのピークによって特徴付けられる。さらなる実施形態では、多形形態Aはさらに、6.86、8.41、10.13、17.92、および、23.10°2θ±0.1°2θで現れる少なくとも2つのピークによって特徴付けられる。また、さらなる実施形態では、多形は、図1で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。
【0034】
〈多形形態B〉
1つの実施形態では、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Bは、表2Aまたは2Bで要約される回折パターンによって特徴付けられるX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、表2Aまたは2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも2つのピークを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形が本明細書で提供される。特定の実施形態では、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピーク、表2Aまたは表2Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8のピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも12のピーク、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも14のピーク、または、表2Aの(±0.1°2θ)の少なくとも16のピークを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形が本明細書で提供される。
【0035】
【表2−1】

【0036】
【表2−2】

【0037】
本明細書で提供される1つの実施形態において、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Bは、4.22、8.51、および、16.95°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンピークによって特徴づけられる。さらなる実施形態では、多形形態Bはさらに、12.80°2θ±0.1°2θでのピークによって特徴付けられる。また、さらなる実施形態では、多形は、図5で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。
【0038】
〈多形形態B’〉
1つの実施形態において、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態B’は、図7で要約される回折パターンによって特徴付けられるX線粉末回折パターンを示す。
【0039】
〈多形形態C〉
1つの実施形態において、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Cは、表3Aまたは3Bで要約される回折パターンによって特徴付けられるX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、表3Aまたは表3Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピークを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形が本明細書で提供される。特定の実施形態では、表3Aまたは表3Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表3Aまたは表3Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表3Aまたは表3Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表3Aまたは表3Bの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピーク、または、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも25のピークを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形が本明細書で提供される。
【0040】
【表3−1】

【0041】
【表3−2】

【0042】
本明細書で提供される1つの実施形態では、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Cは、6.9、10.1、および、22.6°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンピークによって特徴づけられる。さらなる実施形態では、多形形状Cはさらに、23.3、23.9、25.2、28.3、および、29.0°2θ±0.1°2θで現れる少なくとも1つのピークによって特徴づけられる。さらなる実施形態では、多形形態Cはさらに、23.3、23.9、25.2、28.3、および、29.0°2θ±0.1°2θで現れる少なくとも2つのピークによって特徴づけられる。また、さらなる実施形態において、多形は、図9で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。
【0043】
〈多形形態D〉
1つの実施形態において、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Dは、表4Aまたは4Bで要約される回折パターンによって特徴付けられるX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、表4Aまたは4Bの(±0.1°2θ)の少なくとも2つのピークを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートが本明細書で提供される。特定の実施形態では、表3Aまたは3Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、または、表3Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピークを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形が本明細書で提供される。
【0044】
【表4−1】

【0045】
【表4−2】

【0046】
本明細書で提供される1つの実施形態において、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Dは、10.3、17.8、および、25.2°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンピークによって特徴づけられる。また、さらなる実施形態において、多形は、図10で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。
【0047】
〈多形形態E〉
1つの実施形態では、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Eは、表5に要約される回折パターンによって特徴付けられるX線粉末回折パターンを示す。幾つかの実施形態では、表5Aまたは5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも2つのピークを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形が本明細書で提供される。特定の実施形態では、表5Aまたは5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも3つのピーク、表5Aまたは5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも4つのピーク、表5Aまたは5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも5つのピーク、表5Aまたは5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも6つのピーク、表5Aまたは5Bの(±0.1°2θ)の少なくとも8つのピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも10のピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも15のピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも20のピーク、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも25のピーク、または、表5Aの(±0.1°2θ)の少なくとも30のピークを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形が本明細書で提供される。
【0048】
【表5】

【0049】
本明細書で提供される1つの実施形態において、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形形態Eは、10.5、22.9、23.2、および、24.6°2θ±0.1°2θでのX線粉末回折パターンピークによって特徴づけられる。また、さらなる実施形態において、多形は、図11で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す。
【0050】
特定の実施形態では、本明細書に記載される多形(例えば、形態A)のいずれかは、随意に、一定の量の無定形のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートを含む(または、これと混ぜ合わされるか、あるいは、組み合わされる)。幾つかの実施形態では、多形(例えば、形態A)または多形の組み合わせの無定形の構成要素は、50重量%未満の多形または多形の組み合わせ、25重量%未満の多形または多形の組み合わせ、15重量%未満の多形または多形の組み合わせ、10重量%未満の多形または多形の組み合わせ、または、5重量%未満の多形または多形の組み合わせを含む。
【0051】
〈水和物〉
特定の実施形態では、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート水和物が本明細書で提供される。本明細書で提供される幾つかの実施形態では、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート水和物は結晶性である。また、さらなる実施形態では、結晶性の2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート水和物は、1:1から1:5の間のモル比率で、2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートと水を含む。幾つかの実施形態では、結晶性の2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート水和物は、1:1.5と1:3.5の間の、または、1:1.8と1:3の間の、または、1:2と1:2.8の間の、または、約1:2、または、約1:2.5のモル比率で、2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートと水を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも5重量%の水を含むナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート水和物が本明細書で提供される。特定の実施形態では、少なくとも9重量%の水、9−15重量%の水、10−13重量%の水、5−25重量%の水などを含む、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート水和物が本明細書で提供される。
【0052】
〈粒径〉
特定の実施形態では、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの(例えば、結晶性の、または、結晶成分を含む)多形粒子が本明細書で提供される。幾つかの実施形態では、約5−50ミクロンの粒径を有するナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの(例えば、結晶性の、または、結晶成分を含む)多形が本明細書で提供される。幾つかの実施形態では、平均粒経は、少なくとも10ミクロン、15−50ミクロン、15−35ミクロン、35−45ミクロン、35−40ミクロン、約40ミクロンなどである。幾つかの実施形態では、平均直径が5または10ミクロン以上のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(例えば、結晶性の、または、形態Aの多形などの結晶成分を含む)の粒子は、小さな直径と比較して安定性パラメータを改善した。幾つかの実施形態では、微粒子化されていないナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形は、本明細書で提供されるか、あるいは、本明細書に記載される任意の組成物または方法の中で使用される。
【0053】
尿酸はキサンチンの酸化の結果である。尿酸代謝の障害は、限定されないが、赤血球増加症、骨髄化生、痛風、再発性の痛風発作、痛風関節炎、高尿酸血症、高血圧症、心疾患、冠動脈心疾患、レッシュ−ナイハン症候群、ケリー・シーグミラー症候群、腎臓病、腎結石、腎不全、関節の炎症、関節炎、尿路結石症、鉛中毒、副甲状腺機能亢進症、乾癬、または、サルコイドーシスを含む。
【0054】
〈定義〉
用語「被験体」は、障害などに苦しむ個体に関して本明細書で使用されるように、哺乳動物および非哺乳動物を包含する。哺乳動物の例は、限定されないが、哺乳動物のクラスの任意のメンバー:ヒト、チンパンジーのようなヒト以外の霊長類、および、他の類人猿とサル類;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタのような家畜;ウサギ、イヌおよびネコのような家畜;ラット、マウスおよびモルモットのようなげっ歯類などを含む実験動物を含んでいる。非哺乳動物の例は、鳥類や魚類などを含むが、これらに限定されない。本明細書にもたらされる方法および組成物の1つの実施形態において、哺乳動物はヒトである。
【0055】
用語「有効な量」、「治療上有効な量」、または、「薬学的に有効な量」とは、本明細書で使用されるように、特定の疾患または疾病を処置または予防するのに十分な、投与される少なくとも1つの剤または化合物の量を指す。その結果は、疾患の徴候、症状、または、原因を減少および/または軽減し、あるいは、生物系の任意の他の所望の変化をもたらし得る。例えば、治療上の使用に「有効な量」とは、疾患の臨床的に著しい減少をもたらすのに必要とされる、本明細書に開示の化合物を含む組成物の量である。適切な「有効な」量は、いかなる個体の場合でも、用量増加試験などの技術を使用して定められてもよい。
【0056】
用語「〜とほぼ同じ」とは、本明細書で使用されるように、本明細書に描かれたものとは同一ではないが当業者が考慮する際に実験誤差の範囲内にある、粉末X線回折パターンまたは示差走査熱量測定パターンを指す。
【0057】
「代表的なピーク」とはX線粉末回折パターンの顕著なピークである。多くの回折計から多くのXRPDパターンが利用可能であり、かつ、粒子統計(XRPDパターン中の再現性)と好ましい配向(XRPDパターン中の相対強度の一貫性)の両方の効果が無視できる場合にのみ、顕著なピークは特定されることに着目する。
【0058】
「特徴的なピーク」は、代表的なピークのサブセットであり、1つの結晶多形または形態を、別の結晶多形または形態と区別するために使用される。特徴的なピークは、どの代表的なピーク(もし、存在すれば)が化合物の1つの結晶多形の中で、その化合物の他のすべての既知の結晶多形に対して存在するかを評価することによって測定されてもよい。化合物のすべての結晶多形が必ずしも少なくとも1つの特徴的なピークを有するとは限らない。
【0059】
〈URAT−1活性の調節〉
本発明は、本明細書に記載されているように、URAT−1の活性を調節するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態をURAT−1と接触させることによって、URAT−1活性を調節する方法にも関する。調整はURAT−1活性の抑制または活性化であってもよい。幾つかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているように、URAT−1の活性を抑制するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態をURAT−1と接触させることによって、URAT−1活性を抑制する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているように、溶液中のURAT−1の活性を抑制するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態を前記溶液と接触させることによって、溶液中のURAT−1活性を抑制する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているように、細胞中のURAT−1の活性を抑制するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態を前記細胞と接触させることによって、細胞中のURAT−1活性を抑制する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているように、組織中のURAT−1の活性を抑制するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態を前記組織と接触させることによって、組織中のURAT−1活性を抑制する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているように、血液中のURAT−1の活性を抑制するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態を前記血液と接触させることによって、血液中のURAT−1活性を抑制する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているように、血漿中のURAT−1の活性を抑制するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態を前記血漿と接触させることによって、血漿中のURAT−1活性を抑制する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているように、動物におけるURAT−1の活性を抑制するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態を前記動物と接触させることによって、動物におけるURAT−1活性を抑制する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているように、哺乳動物におけるURAT−1の活性を抑制するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態を前記哺乳動物と接触させることによって、哺乳動物におけるURAT−1活性を抑制する方法を提供する。幾つかの実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているように、ヒトにおけるURAT−1の活性を抑制するのに十分な量の、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、または、中間相の形態を前記ヒトと接触させることによって、ヒトにおけるURAT−1活性を抑制する方法を提供する。
【0060】
〈医薬組成物〉
本明細書に記載されるものは、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの有効な量の多形性、結晶性、中間相の形態を含む医薬組成物である。幾つかの実施形態では、医薬組成物は、本明細書に記載されるように、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの有効な量の多形性、結晶性、中間相の形態と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。幾つかの実施形態では、医薬組成物は障害を処置するためのものである。幾つかの実施形態では、医薬組成物は哺乳動物の障害を処置するためのものである。幾つかの実施形態では、医薬組成物はヒトの障害を処置するためのものである。幾つかの実施形態では、医薬組成物は尿酸代謝の障害を処置又は予防するためのものである。幾つかの実施形態では、医薬組成物は高尿酸血症を処置又は予防するためのものである。幾つかの実施形態では、医薬組成物は痛風を処置又は予防するためのものである。
【0061】
〈投与、製剤および剤形の形態〉
本明細書に記載されるものは、本明細書記載のようなナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの多形性、結晶性、中間相の形態を含む医薬組成物である。本明細書に記載の化合物、化合物の形態及び組成物は、標準の薬務に従って、医薬組成物における薬学的に許容可能な担体、賦形剤又は希釈剤の何れか単独、又はそれらを組み合わせて投与されてもよい。投与は、化合物の作用部位への送達を可能にする任意の方法によって達成することができる。最も適切な経路は、例えばレシピエントの疾病及び障害に依存してもよいが、これらの方法は、腸内経路(経口、胃、又は十二指腸の栄養管、肛門坐剤及び直腸浣腸を含む)経由の送達に限定されないが、非経口経路(動脈内、心臓内、皮内、十二指腸内、髄内、筋肉内、骨内、腹腔内、脊髄腔内、血管内、静脈内、硝子体内、硬膜外及び皮下を含む、注射又は点滴)、吸入、経皮、経粘膜、舌下、頬側及び局所(皮膚上、経皮、浣腸、点眼、点耳、鼻腔内、膣内を含む)投与を含む。当業者は、本発明の化合物及び方法と共に使用できる投与技術に精通するであろう。ほんの一例として、本明細書に記載の化合物、化合物の形態及び組成物は、例えば、手術中の局所点滴、クリーム剤又は軟膏剤などの局所適用、注射、カテーテル、又はインプラントにより処置を必要とする領域へ局所的に投与することができ、前記インプラントは、シラスティック膜(sialastic membrane)のような膜、又は繊維を含む多孔性、非多孔性、又はゼラチン状の材料から作られる。投与はまた、病変組織又は臓器の部位での直接注射によって行うことができる。
【0062】
本明細書に記載の医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、丸剤、粉末剤、持続放出製剤、溶液、懸濁液のような経口投与に適した形態、無菌液、懸濁液又は乳濁液のような非経口注射に適した形態、軟膏剤又はクリーム剤のような局所投与に適した形態、又は坐剤のような直腸投与に適した形態であってもよい。医薬組成物は、正確な投与量の単回投与に適した単位剤形形態でもよい。医薬組成物は、従来の医薬担体又は賦形剤、及び活性成分として本発明に従った化合物を含むであろう。加えて、医薬組成物は他の医学用又は役が供養の薬剤、担体、アジュバントなどを含んでもよい。
【0063】
製剤は、単位剤形形態で都合よく提示され、薬学の分野における方法のいずれかによって調製されてもよい。全ての方法は、対象の発明の化合物又は化合物の形態、或いはそれらの薬学的に許容可能な塩、エステル、プロドラッグ又は溶媒和物(「活性成分」)を、1以上の副成分を構成する担体と関連付ける工程を含む。一般的に、製剤は、活性成分を、液体担体又は細かく分けられた固体担体或いはその両方と一律にかつ密接に関連付け、その後、必要であれば、生成物を所望の製剤に形成することによって調製される。特定量の活性化合物を備えた様々な医薬組成物を調製する方法は、当業者に知られているか、又は当業者には明白であろう。
【0064】
〈用量〉
投与される医薬組成物の量は初めに、処置される哺乳動物に依存する。医薬組成物がヒト被験体に投与される実例では、毎日の投与量は、個々の患者の年齢、性別、食事、重量、健康状態及び反応、患者の症状の重症度、処置される正確な指標又は疾病、処置される指標又は疾病の重症度、投与の時間、投与経路、組成物の素因、排出の速度、薬物の組合せ、及び処方医師の分別を用いて、処方医師によって通常は決定される。また、投与経路は、疾病及びその重症度に依存して変化し得る。医薬組成物は単位剤形形態であってもよい。そのような形態では、調製は、適量の有効成分、例えば、所望の目的を達成するのに有効な量を含む単位用量へ細分される。特定の状況のための適切な投与の決定は当業者の考え得る範囲内で行うことができる。便宜上、毎日の総投与量は分けられ、所望されればその日のうちの部分的に分けて投与されてもよい。投与の量及び頻度は、上記のような因子を考慮する、参加する臨床医(医師)の判断に従って規制されるだろう。したがって、投与される医薬組成物の量は広く変わってもよい。投与は、1日につき約0.001体重mg/kgから約100体重mg/kgの量(単一又は分割された用量で投与される)、又は少なくとも1日につき約0.1体重mg/kgの量で生じてもよい。特定の治療上の投与量は、例えば約0.01mgから約7000mgまでの化合物、又は例えば約0.05mgから約2500mgまでの化合物を含むことが出来る。他の実施形態では、特定の治療上の投与量は、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、約600mg、又は約700mgから選択される。調製の単位用量における活性化合物の量は、特定用途に従って、約0.1mgから1000mgまで、約1mgから300mgまで、又は10mgから200mgまで変わってもよく、又は調節されてもよい。他の実施形態では、特定の単位用量は100mg、200mg又は300mgから選択される。幾つかの例では、前述の範囲の下限より下の投与レベルは、適切以上であり、一方で他の場合では、さらに多量の用量は、例えば、1日を通じての投与のための様々な小用量に分けることによって、任意の有害な副作用を引き起こさずに使用されてもよい。化合物が唯一の治療でない組み合わせの適用では、より少ない量の化合物を投与し、治療上の又は予防的な効果を有することが可能であってもよい。
【0065】
〈併用療法〉
本明細書に記載の化合物と化合物の形態は、単独の療法として、又は別の治療と組み合わせて投与されてもよい。
【0066】
ほんの一例として、本明細書に記載の化合物又は化合物の形態を受ける患者が経験する副作用の1つが高血圧症である場合、化合物と組み合わせて昇圧薬を投与するのが適切であってもよい。又は、ほんの一例として、本明細書に記載の化合物又は化合物の形態の治療効果は、アジュバントの投与によって高められてよい(すなわち、アジュバント自体は最小の治療的有用性しか有さないが、別の治療剤と組み合わせて、患者に対する全体的な治療的有用性が高められる)。又は、ほんの一例として、患者が経験した有用性は、本明細書に記載の化合物又は化合物の形態を、同様に治療的有用性を有する別の治療剤(同様に治療レジメンを含む)と共に投与することにより増加し得る。処置される疾患、障害、又は疾病に関わらず、患者が経験する総合的な効果は、単に2つの治療剤を添加したものであってもよく、また患者は相乗的効果を受けてもよい。
【0067】
本明細書に記載されるような化合物又は化合物の形態が他の治療剤と共に投与される実例では、それらは他の治療剤と同じ医薬組成物において投与される必要がなく、異なる物理的及び化学的特性のため、異なる経路で投与されてもよい。例えば、本明細書に記載されるような化合物又は化合物の形態は、その良好な血中濃度を作り維持するために経口で投与されてもよく、一方で別の治療剤は静脈内で投与されてもよい。投与の形態及び投与の得策の決定は(可能であれば、同じ医薬組成物の中で)、充分に熟練した臨床医の知識の範囲内である。初期の投与は、当該技術分野で周知の確立されたプロトコルに従って行うことができ、その後、観察された効果に基づいて、投与量、投与の形態及び投与時間は、熟練した臨床医によって変更することができる。
【0068】
本明細書に記載の化合物、化合物の形態及び組成物(及び適切な他の化学療法剤の場合)は、疾患の性質、患者の状態、及び投与される他の化学療法剤の実際の選択に依存し、同時に(例えば、一斉に、本質的に一斉に又は同じ処置プロトコル内で)、連続して、又は別々に投与されてもよい。組み合わせることができる適応及び使用について、本明細書に記載の化合物、化合物の形態、組成物及び化学療法剤は、一斉に又は本質的に一斉に投与される必要はない。したがって、本明細書に記載の化合物、化合物の形態及び組成物は最初に投与され、その後化学療法剤が投与されてもよく;又は、化学療法剤は最初に投与され、その後本明細書に記載の化合物、化合物の形態及び組成物が投与されてもよい。この交互の投与は、単一の処置プロトコル中に繰り返されてもよい。処置プロトコルを行う間に各治療剤を投与する順序及び投与を繰り返す回数の決定は、処置される疾患の評価及び患者の容体を評価した後で、充分に熟練した医師の知識の範囲内である。例えば、特に化学療法剤は細胞毒性薬剤である場合に、最初に投与されてもよく、その後処置は、有意に決定される場合、化学療法剤の投与の前、及び処置プロトコルが完了するまで、本明細書に記載の化合物、化合物の形態及び組成物の投与により続けられる。したがって、経験と知識に従って、開業医は処置が進むにつれて、各々の患者のニーズに従った処置のための各投与プロトコルを修正することができる。参加する臨床医は、処置が投与される投与量で有効かどうか判断する際に、疾患に関連した症状の軽減のようなより明確な徴候と同様に、患者の一般的な健康を考慮するだろう。疼痛のような疾患に関連した症状の軽減、及び全体的な疾病の改善も、処置の効果を判断するのを支援するために使用することができる。
【0069】
可能な併用療法の具体的な制限しない例は、フェブキソスタット、アロプリノール、プロベネシド(Probenacid)、スルフィンピラゾン、ロサルタン、フェノフィブラート、ベンズブロマロン又はPNP阻害剤(フォロデシン、BCX−1777又はBCX−4208などであるが、これらに限定されない)と共に、本明細書に記載の化合物及び組成物を使用することを含む。このリストは、非公開であると解釈されるべきでないが、代わりに、現時点で関連する治療領域に共通する実例となる例として役立つべきである。さらに、併用レジメンは、限定されないが、経口、静脈内、眼内、皮下、皮膚、及び吸入局所(inhaled topical)を含む、様々な投与経路を含んでもよい。
【0070】
〈疾患〉
本明細書に記載されるものは、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの、疾患又は障害を患う個体に有効な量の多形性、結晶性又は中間相の形態を投与する工程を含む、前記個体の前記疾患又は障害を処置する方法である。
【0071】
本発明は、疾患又は障害を処置するための薬の製造における本明細書に記載の化合物と化合物の形態の使用にまで及ぶ。
【0072】
幾つかの実施形態では、疾患又は障害は高尿酸血症である。特定の例では、高尿酸血症は、長時間にわたって持続して尿酸の正常な血中濃度より高いということに特徴付けられる。特定の例では、血液尿酸塩レベルの増加は、尿酸生成の上昇(〜10−20%)及び/又は尿酸の腎排泄の減少(〜80−90%)によるものである。特定の例では、高尿酸血症の原因は、肥満/体重増加、過度のアルコール摂取、過度の食事性プリン(dietary purine)摂取(甲殻類、腹子、ホタテガイ、エンドウレンズ豆(peaslentils)、豆及び赤身の肉、特に脳、腎臓、牛の胃、肝臓といった臓物のような食物)、低量アスピリン、利尿薬、ニコチン酸、シクロスポリン、ピラジンアミド、エタンブトール、いくつかの高血圧薬物及びいくつかの癌化学療法剤を含む特定の薬、免疫抑制性及び細胞毒性薬剤、特に高い細胞交替率に関連付けられるものであり(悪性腫瘍、白血病、リンパ腫又は乾癬のような)、及び高血圧、ヘモグロビン病、溶血性貧血、鎌状赤血球貧血、様々な腎症、脊髄増殖性及びリンパ増殖性疾患、副甲状腺機能亢進症、腎疾患も含むものである特異的な疾患状態、インスリン抵抗性及び糖尿病に関連付けられる疾病、そして被移植者においては、恐らく心臓病、遺伝性の酵素欠損、異常な腎臓機能(例えば、ATP交替(ATP turnover)の増加、糸球体の尿酸ろ過の減少)及び鉛に曝されること(鉛中毒又は「鉛痛風」)を含み得る。
【0073】
特定の例では、高尿酸血症は無症候性であるが、以下の疾病に関連している:慢性及び急性腎不全をもたらす可能性がある、痛風、痛風性関節炎、尿路における尿酸結石(尿路結石症)、軟組織(痛風結節)における尿酸の沈着、腎臓(尿酸腎症)における尿酸の沈着、及び障害性の腎臓機能。
【0074】
更なる又は追加の実施形態では、疾患又は障害は痛風であり、痛風は身体の組織に堆積する尿酸結晶に起因する疾病である。それは、尿酸を処理する身体の能力における遺伝性の異常としばしば関係あるが、プリンの多い食物によって悪化することもある。不完全な尿酸処理は、関節の炎症(関節炎)の再発性の発作、関節における及びその周囲への尿酸沈着、結節性痛風、痛風結節の形成、腎機能の減少、及び腎結石を引き起こす血中の尿酸値を上昇させる。アメリカ合衆国のおよそ300万〜500万人の人々は、女性よりも男性に6〜9倍多く共通する、発作を伴う痛風の発作を患う(Sanders and Wortmann, “Harrison’s Principles of INTERNAL Medicine”, 16th Edition; 2005; Food and Drug Administration (FDA) Advisory Committee Meeting, Terkeltaub presentation, June 2004; Terkeltaub, “Gout”, N Engl J Med., 349, 1647‐55, 2003を参照)。特定の例では、痛風は、すべての関節炎事例のおよそ5%を占める関節炎の最も一般的な形態の1つである。
特定の例では、腎不全及び尿路結石症は、痛風を患う個体の10〜18%に生じ、及び疾患からの罹患率及び死亡率の共通の原因である。
【0075】
痛風は高尿酸血症に関係している。特定の例では、痛風を患う個体は、任意の所定の血漿尿酸濃度について痛風の無い個体よりおよそ40%少ない尿酸を排泄する。特定の例では、飽和点が到達するまで尿酸値は増加する。特定の例では、飽和点に到達する場合、尿酸血漿の沈殿が生じる。特定の例では、これらの硬化し、結晶化した沈着物(痛風結節)は、関節と皮膚に形成され、関節の炎症(関節炎)を引き起こす。特定の例では、沈着物は間接液(滑膜液)及び/又は関節の裏(lining)(滑膜の裏)である。これら沈着物の共通域は、大きなつま先、足、踝及び手である(より少ない共通域は耳と目を含む)。特定の例では、影響を受けた関節の周囲の皮膚は、接触に敏感で痛みが生じる影響を受けた領域により赤く光るようになる。特定の例では、痛風発作は頻度を増す。特定の例では、未処置の急性の痛風発作は、永久的な関節の損傷及び身体障害に繋がる。尿酸の組織沈着は、急性炎症性関節炎、慢性関節炎、腎実質への尿酸結晶の沈着及び尿路結石症に繋がる。特定の例では、痛風性関節炎の発生率は、7〜8.9mg/dLの血清尿酸値を有する個体で5倍、及び>9mg/dL(530μmol/L)のレベルを有する個体で50倍まで増加する。特定の例では、痛風を患う個体は、腎不全及び末期の腎疾患(すなわち「痛風腎症」)を進行させる。特定の例では、痛風腎症は、モノナトリウム尿酸の骨髄の沈着によって促進される慢性間質性腎症により特徴付けられる。
【0076】
特定の例では、痛風は、急性、単関節の、炎症性の関節炎の痛みを伴う発作、関節における尿酸結晶の沈着、腎実質における尿酸結晶の沈着、尿路結石症(尿路における結石の形成)及び腎結石症(腎結石の形成)を含む。特定の例では、続発性痛風は、癌、特に白血病を患う個体、及び他の血液疾患(例えば赤血球増加、骨髄様化生など)を患う個体に生じる。
【0077】
特定の例では、痛風の発作は、非常に速く、頻繁に、一晩で生じる第1の発作を進行させる。特定の例では、症状は、関節領域における突然の重症の関節痛及び極度の圧痛、関節腫脹及び関節周辺の光る赤い又は紫の皮膚を含む。特定の例では、発作は、発症間に症状が伴わなければ、5−10日続くことはめったに無い。特定の例では、特に疾患が制御されない場合、発作はより頻繁になり、より長く続く。特定の例では、発症は、硬化、膨張、軽度の被時限動作及び/又は持続的な軽度から中度の疼痛をもたらす影響を受けた関節を損傷する。
【0078】
鉛中毒又は「鉛痛風」は、尿酸の腎排泄の減少を引き起こす気管の尿酸輸送の鉛阻害に起因する、鉛により誘発される高尿酸血症である。特定の例では、鉛腎症を患う個体の50%以上は痛風を患う。特定の例では、鉛痛風の急性発作は、親指よりも膝で頻繁に生じる。特定の例では、腎疾患は、原発性痛風より鉛痛風においてより頻繁でより重症である。特定の例では、処置は、個体から更なる鉛へ曝すことを除外する工程、鉛を除去するキレート剤の使用、及び急性の痛風性関節炎及び高尿酸血症の制御からなる。特定の例では、鉛痛風は原発性痛風ほど頻繁でない発作により特徴付けられる。特定の例では、鉛に関連する痛風は、更年期前の女性に生じ、更年期前の女性では、鉛に関連しない痛風は珍しい発生である。
【0079】
特定の例では、レッシュ−ナイハン症候群(LNS又はナイハン症候群)は、100,000の出生のうちの約1つに影響する。特定の例では、LNSは、酵素ヒポキサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(enzyme hypoxanthine guanine phosphoribosyltransferase)(HGPRT)の遺伝欠失によって引き起こされる。特定の例では、LNSはX連鎖性の劣性遺伝病である。特定の例では、LNSは男児の誕生時に存在する。特定の例では、疾患は、重症の痛風、乏しい筋肉制御及び中程度の精神遅滞に繋がり、それらは生後1年目に現われる。特定の例では、疾患はまた、生後2年目に始まる自傷行為(例えば、唇及び指を噛むこと、頭を激しくぶつけること)をもたらす。特定の例では、疾患はまた、関節の膨張及び重度の腎臓の問題をもたらす。特定の例では、疾患は、顔のしかめ面、無意識の苦悶及びハンチントン舞踏病に見られるものに類似する腕及び脚の反復運動を含む神経症状に通じる。LNSを有する個体の予後は乏しい。特定の例では、LNSを有する未処置の個体の平均寿命は約5年未満である。特定の例では、LNSを有する処置された個体の平均寿命は約40年以上である。
【0080】
特定の例では、高尿酸血症は循環器疾患(CVD)及び/又は腎臓病を患う個体において見出される。特定の例では、高尿酸血症は、高血圧前症、高血圧、増加した近位のナトリウム再吸収、ミクロアルブミン尿、タンパク尿、腎臓病、肥満、高トリグリセリド血、低度の高密度リポ蛋白質コレステロール、高インスリン血症、高レプチン血症、低アディポネクチン血症、周辺の、頚動脈の及び冠動脈の疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全、卒中、腫瘍崩壊症候群、内皮細胞機能不全、酸化ストレス、レニンレベルの上昇、エンドセリンレベルの上昇、及び/又はC反応性蛋白質レベルの上昇を患う個体において見出される。特定の例では、高尿酸血症は、肥満(例えば中心性肥満)、高血圧、高脂血症、及び/又は空腹時血中ブドウ糖不良を患う個体において見出される。特定の例では、高尿酸血症はメタボリック症候群を患う個体において見出される。特定の例では、痛風性関節炎は、急性心筋梗塞の危険性の増加を暗示する。幾つかの実施形態では、個体に本明細書に記載の化合物を投与することは、高血圧前症、高血圧症、近位のナトリウム再吸収の増加、ミクロアルブミン尿、タンパク尿、腎臓病、肥満、高トリグリセリド血症、低度の高密度リポ蛋白質コレステロール、高インスリン血症、高レプチン血症、低アディポネクチン血症、周辺の、頚動脈の及び冠動脈の疾患、アテローム性動脈硬化、うっ血性心不全、卒中、腫瘍崩壊症候群、内皮細胞機能不全、酸化ストレス、レニンレベルの上昇、エンドセリンレベルの上昇、及び/又はC反応性蛋白質レベルの上昇を含むが、これらに限定されない高尿酸血症に結びつく疾患又は疾病に関連した臨床イベントの可能性を減少させるのに役立つ。
【0081】
幾つかの実施形態では、本明細書に記載の化合物又は化合物の形態は、利尿薬での処置を必要とする疾患又は疾病を患う個体に投与される。幾つかの実施形態では、本明細書に記載の化合物又は化合物の形態は、利尿薬での処置を必要とする疾患又は疾病を患う個体に投与され、利尿薬は、尿酸の腎保持を引き起こす。幾つかの実施形態では、疾患又は疾病は、うっ血性心不全又は本態性高血圧症である。
【0082】
幾つかの実施形態では、個体に本明細書に記載の化合物又は化合物の形態を投与することは、運動性を改善する、又は生活の質を改善するのに役立つ。
【0083】
幾つかの実施形態では、個体に本明細書に記載の化合物又は化合物の形態を投与することは、癌処置の副作用を処置する又は減少させるのに役立つ。
【0084】
幾つかの実施形態では、個体に本明細書に記載の化合物又は化合物の形態を投与することは、シスプラチンの腎臓毒性を減少させるのに役立つ。
【0085】
特定の例では、痛風は尿酸の生産を低下させることにより処置される。特定の例では、痛風は尿酸の排出を増加させることにより処置される。特定の例では、痛風は、URAT 1、キサンチンオキシダーゼ、キサンチンデヒドロゲナーゼ、キサンチンオキシドレダクターゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)阻害剤、尿酸輸送体(URAT)阻害剤、グルコース輸送体(GLUT)阻害剤、GLUT−9阻害剤、溶質担体ファミリー2(促進されたグルコース輸送体)、9員(SLC2A9)阻害剤、有機陰イオン輸送体(OAT)阻害剤、OAT−4阻害剤、又はそれらの組み合わせによって処置される。
一般に、痛風処置の目的は、i)疼痛、膨張及び急性の発作の持続時間を軽減し、ii)将来的な発作及び関節の損傷を防ぐことである。特定の例では、痛風発作は処置の併用を用いて成功的に処置される。特定の例では、痛風は、関節炎の最も処置可能な形態の1つである。
【0086】
i)痛風発作の処置。
特定の例では、痛風の急性の発作に関連した疼痛及び膨張は、アセトアミノフェン、ステロイド、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)又はコルヒチンのような薬で処理できる。特定の例では、適切な薬物治療は12〜24時間以内に痛風を制御し、処置は数日後に止められる。特定の例では、薬物治療は、休息、水分摂取量の増加、氷嚢、影響を受けた領域の上昇及び/又は保護と併用して使用される。特定の例では、前述の処置は、再発性作用を予防せず、異常な尿酸代謝の基礎疾患に影響しない。
【0087】
ii)将来的な発作の予防。
特定の例では、飽和値より下の血清尿酸値の減少は、将来的な痛風発作を予防するための目的である。幾つかの場合では、このことは、尿酸の生産(例えば、アロプリノール)の減少、又は尿酸排泄薬(例えば、プロベネシド、スルフィンピラゾン、ベンズブロマロン)での尿酸の排泄の増加によって達成される。
【0088】
特定の例では、アロプリノールは尿酸の形成を阻害し、血清と尿の尿酸値の両方の低下をもたらし、2〜3か月後に十分効果的になる。
【0089】
【化2】

【0090】
特定の例では、アロプリノールは、ヒポキサンチンの構造アナログであり(部位7及び8にある炭素及び窒素原子の転移においてのみ異なる)、キサンチンオキシダーゼ、ヒポキサンチンのキサンチンへの転換の原因である酵素、及びキサンチンの尿酸への転換の原因である酵素の作用を阻害する。特定の例では、アロプリノールは対応するキサンチンアナログ、アロキサンチン(オキシプリノール)へと代謝され、これはキサンチンオキシダーゼの阻害剤でもある。特定の例では、アロキサンチンは、キサンチンオキシダーゼの阻害においてより効能があるが、低い経口のバイオアベイラビリティによりあまり薬学的に許容可能ではない。特定の例では、過敏症による致命的な反応、骨髄の抑圧、肝炎、及び血管炎は、アロプリノールと共に報告されてきた。特定の例では、副作用の発生率は、薬物で処置されるすべての個体の合計20%であり得る。尿酸代謝の疾患に関する処置は、アロプリノールの導入後20年、著しく進展はしなかった。
【0091】
特定の例では、尿酸排泄薬(例えば、プロベネシド、スルフィンピラゾン、及びベンズブロマロン)は、尿酸の排泄を増加する。特定の例では、プロベネシドは、腎細管によって尿酸の排泄の増加を引き起こし、慢性的に使用される場合、尿酸塩の体内貯蔵を動員する。特定の例では、プロベネシドで処置される個体の25〜50%は、<6mg/dLの血清尿酸値の低下を達成できない。特定の例では、プロベネシドに対する過敏症は、薬物不耐性、付随するサリチル酸の摂取、及び腎臓機能障害から生じる。特定の例では、個体の3分の1はプロベネシドへの耐性を進行させる。特定の例では、尿酸排泄薬の投与はまた、尿結石、胃腸管閉塞、黄疸及び貧血症をもたらす。
【0092】
成功的な処置は、急性痛風発赤(gout flare)及び影響を受けた関節の長期の損傷の両方に関連する痛みを減らすことを目的とする(Emerson, “The Management of Gout”, N Engl J Med., 334(7), 445−451, 1996)。治療上の目的は、迅速で安全な鎮痛を提供し、さらなる発作を予防し、痛風結節の形成及びその後の関節炎を防ぎ、他の医学的状態を悪化させないようにすることを含む。処置の開始は、腎機能、食事及び薬のような高尿酸血症の根本的な原因に依存する。痛風が処置療可能な疾病である一方で、急性及び慢性の痛風の管理に利用可能な処置は限定され、多くの副作用は現在の療法に関係している。痛風の薬物療法処置は、疼痛管理、急性の痛風発作の間の関節の炎症の予防及び減少、及び血清尿酸値の減少を維持する慢性の長期療法を含む。
【0093】
非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)は、急性の痛風に有効な抗炎症性の薬であるが、胃腸(GI)系の刺激、胃と腸の潰瘍、及び時折の腸の出血に頻繁に関係する(SCHLESINGER, “Management of Acute and Chronic Gouty Arthritis Present State‐of‐the‐Art”; Medications; 64 (21), 2399−2416, 2004; Pascual and Sivera, “Therapeutic advances in gout”; Curr Opin Rheumatol., Mar;19(2), 122‐7, 2007)。急性の痛風用のコルヒチンは、ほぼ一般的には錠剤として経口で投与され(疼痛の著しい改善がある又は患者が重度の下痢、吐き気及び嘔吐のようなGI副作用を進行するまで1〜2時間ごと)、又は静脈内に投与される。コルチコステロイドは、短い過程で与えられ、経口で投与される、又は炎症を起こした関節に直接注入することができる。
【0094】
薬物療法は、再摂取の阻害により尿酸の腎排泄を増加させる、又はキサンチンオキシダーゼの遮断により尿酸の産生を少なくする血中尿酸値の減少のために利用可能である。これらの薬が発作を激しくすることもあるので、急性の痛風性関節炎からの炎症が静まった後まで、これらの薬の投与は一般に始められない。薬が発作の前に既に摂取されている場合、薬は継続され、発作が解決した後にのみ調節される。高い血中尿酸値を備えた多くの被験体が痛風発作又は腎結石を進行しないことがあるため、尿酸を低下する薬での延長された処置に関する判断が個々に取り扱われる。
【0095】
〈キット〉
本明細書に記載の化合物、化合物の形態、組成物及び方法は、本明細書に記載されるもののような、疾患及び障害の処置のためのキットを提供する。これらのキットは、容器に本明細書に記載の化合物、化合物の形態又は組成物を含み、及び随意に、本明細書に記載の様々な方法及び手法に従ってキットの使用を教示する指示書を含む。そのようなキットはまた、科学文献の引用文、添付文書、臨床試験結果、及び/又はこれらの要約などのような情報を含んでもよく、該情報は、組成物の活性及び/又は利点を示す又は確立し、及び/又は薬注、投与、副作用、薬理相互作用又は医療提供者に役立つ他の情報を記載する。そのような情報は、様々な研究、例えば、インビボのモデルに関する実験動物を使用する研究、及びヒト臨床治験に基づいた研究の結果に基づいてもよい。キットは、医師、看護師、薬剤師、薬方書の当局者(formulary official)などを含む医療提供者(health provider)に提供、販売及び/又は奨励することができる。キットはまた、幾つかの実施形態では、消費者に直接販売されてもよい。
【0096】
特定の実施形態で提供されるものは、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(例えば、形態Aのようなその多形)、2重の低密度ポリエチレンプラスチックバッグ、及びHDPE容器を含む組成物又はキットである。さらなる実施形態では、組成物又はキットはさらに、ホイルバッグ(例えば、熱密封された無水ホイルバッグのような無水ホイルバッグ)を含む。幾つかの実施形態では、本明細書に記載の組成物又はキットは乾燥剤をさらに含み;また他の実施形態では、乾燥剤は必要でない及び/又は存在しない。幾つかの例では、そのようなパッキングは、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(例えば、形態A)の安定性を改善する。
【0097】
本明細書に記載の化合物、化合物の形態及び医薬組成物は、診断のために、及び研究試薬として利用されてもよい。例えば、化合物、化合物の形態及び医薬組成物は、いずれか一つで又は他の化合物と組み合わせて、細胞と組織内に発現した遺伝子の発現パターンを解明するための差異の分析及び/又は組み合わせの分析においてツールとして使用することができる。1つの限定されない実施例として、1つ以上の化合物で処理された細胞又は組織内の発現パターンは、化合物で処理されない対照の細胞又は組織と比較され、もたらされるパターンは、例えば疾患関連性(disease association)、シグナル経路、細胞の局在化、検査される遺伝子の発現レベル、大きさ、構造又は機能に関係するような、遺伝子発現の差異のレベルに関して分析される。これらの分析は、刺激された又は刺激されない細胞上で、及び発現パターンに影響する他の化合物がある状態又はない状態で行なうことができる。
【0098】
ヒトの処置に役立つことに加えて、本明細書に記載の化合物、化合物の形態及び医薬組成物はまた、哺乳動物、げっ歯類などを含むコンパニオンアニマル(例えばイヌ、ネコ)、エキゾチックアニマル及び家畜(例えばウマ)の獣医学の処置に役立つ。
【0099】
以下に提供される実施例と調製は更に、本発明の化合物、及びそのような化合物を調整する方法を図示し、例証する。本発明の範囲は、以下の実施例及び調製の範囲による任意の方法において限定されないことが理解されるべきである。
【0100】
〈実施例〉
I 化合物の調製
【0101】
実施例1:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの調製
【0102】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートを、以前に記載された手順(米国特許公報第2009/0197825号を参照)に従って調製し、概説は以下の通りである。
【0103】
【化3】

【0104】
水酸化ナトリウム水溶液の溶液(1M、2.0mL、2.0mmol)を、エタノール(10mL)中の2−(5−ブロモ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)酢酸(810mg、2.0mmol)の溶液に10℃で5分にわたって液滴で加えた。混合物を10℃で更に10分間撹拌した。揮発性溶媒を真空内で除去し、乾燥し、固体としてナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(850mg、100%)を得た。
【0105】
実施例2:2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの調製
【0106】
2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)酢酸の調製を、以前に記載された手順(米国特許公報第2009/0197825号を参照)に従って調製し、概説は以下の通りである。
【0107】
【化4】

【0108】
水酸化ナトリウム溶液(2M、水溶性、33.7mL、67mmol、2eq)を、エタノール(200mL)中の2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)−N−(2−クロロ−4−スルファモイルフェニル)アセトアミド(以前に公表された手順によって調整され、米国特許公報第2009/0197825号を参照;20g、34mmol)の懸濁液に加え、混合物を4時間還流で加熱した。チャコール(10g)を加え、混合物を室温で12時間撹拌し、チャコールを濾過によって除去した。チャコールをエタノールで数回洗浄し、その後濾液を濃縮した。水(200mL)を加え、その後およそ3分の1の量に濃縮し、エタノールをすべて除去した。水(200mL)と酢酸エチル(250mL)を加え、混合物を15分間力強く撹拌し、有機質層を除去した。水層を0℃に冷却し、HCl(1N)での処理によって酸性化し、濁った油性の沈殿物の形成をもたらした。混合物を酢酸エチル(3x)で抽出し、結合した有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、オフホワイト個体として2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)酢酸を得た(11.2g、82%)。
【0109】
【化5】

【0110】
工程A:1−シクロプロピルナフタレン
【0111】
【化6】

【0112】
臭化シクロプロピルマグネシウム(テトラヒドロフラン中の150mL、0.5M)を、0℃で撹拌したテトラヒドロフラン(10mL)中の、1−ブロモナフタレン(10g、50mmol)及び[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)の溶液にゆっくり加え、反応混合物を、室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で取り除き、酢酸エチル及び水溶性の塩化アンモニウムを加えた。抽出後、有機質層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、1−シクロプロピルナフタレン(6.4g、76%)をもたらした。
【0113】
工程B:1−シクロプロピル−4−ニトロナフタレン
【0114】
【化7】

【0115】
亜硝酸ナトリウム(30mL)を、0℃で撹拌した1−シクロプロピルナフタレン(6.4g、38mmol)にゆっくり加えた(2時間以上)。反応混合物を、0℃でさらに30分間撹拌し、その後、氷へゆっくり注いだ。水を加え、その後、酢酸エチルを加えた。抽出後、有機質層を、水溶性の水酸化ナトリウム(1%)及び水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、1−シクロプロピル−4−ニトロナフタレン(5.2g、64%)をもたらした。
【0116】
工程C:1−アミノ−4−シクロプロピルナフタレン
【0117】
【化8】

【0118】
エタノール(200mL)中の1−シクロプロピル−4−ニトロナフタレン(5g、23mmol)の溶液を、Pd/C(正味(net)10%、1.8g)がある状態で水素下で撹拌した。反応混合物を、一晩振とうし、セライト上でろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、1−アミノ−4−シクロプロピルナフタレン(3.1g、73%)をもたらした。
【0119】
工程D:1−シクロプロピル−4−イソチオクバナトナフタレン(isothiocvanatonaphthalene)
【0120】
【化9】

【0121】
チオホスゲン(1.1g、9.7mmol)を、0℃でジクロロメタン(50mL)中の1−アミノ−4−シクロプロピルナフタレン(1.8g、9.7mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(2当量)の撹拌した溶液に加えた。反応混合物を、0℃で5分間撹拌し、その後、水溶性のHCl(1%の溶液)を加えた。有機質層を、分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で取り除いた。ヘキサンを加え、結果として生じた沈殿物をろ過した。溶媒を蒸発させ、1−シクロプロピル−4−イソチオシアナトナフタレン(1.88g、86%)をもたらした。
【0122】
工程E:5−アミノ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール
【0123】
【化10】

【0124】
DMF(20mL)中のアミノグアニジン塩酸塩(3.18g、29mmol)、1−シクロプロピル−4−イソチオシアナトナフタレン(3.24g、14mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(3当量)の混合物を、50℃で15時間撹拌した。溶媒を減圧下で取り除き、トルエンを加え、溶媒を再び蒸発させた。水酸化ナトリウム溶液(2M、30mL)を加え、反応混合物を、50℃で60時間加熱した。反応混合物をろ過し、濾液を、水溶性のHCl(2M)で中和した。混合物を再びろ過し、溶媒を減圧下で取り除いた。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、5−アミノ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール(2.0g、49%)をもたらした。
【0125】
工程F:メチル2−(5−アミノ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート
【0126】
【化11】

【0127】
メチル2−クロロ酢酸塩(0.73 mL、8.3mmol)を、室温でDMF(40mL)中の5−アミノ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール(2.24g、7.9mmol)及び炭酸カリウム(1.21g、8.7mmol)の懸濁液に、滴下で5分間以上加えた。反応物を、室温で24時間撹拌し、撹拌した氷水の溶液へゆっくり注いだ。黄褐色の沈澱物を、真空濾過によって収集し、Pがある状態で50℃で16時間、高真空下で乾燥し、メチル2−(5−アミノ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(2.24g、80%)をもたらした。
【0128】
工程G:メチル2−(5−ブロモ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート
【0129】
【化12】

【0130】
亜硝酸ナトリウム(2.76g、40mmol)を、ブロモホルム(10mL)中のメチル2−(5−アミノ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(0.71g、2mmol)及びベンズイルトリエチルアンモニウム塩化物(1.63g、6mmol)の溶液に加えた。その後、ジクロロ酢酸(0.33mL、4mmol)を加え、反応混合物を、室温で3時間撹拌した。混合物を、ジクロロメタン(DCM)が詰められた、シリカゲルの7インチのカラム上に直接充填した。カラムを、すべてのブロモホルムが溶出されるまで、DCMでまず溶出し、その後、アセトン/DCM(5:95)で溶出し、メチル2−(5−ブロモ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(713mg、85%)を得た。
【0131】
工程H:2−(5−ブロモ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)酢酸
【0132】
【化13】

【0133】
水(10mL)中の水酸化リチウム(98mg、4.1mmol)の溶液を、0℃でエタノール(10mL)及びTHF(10mL)中のメチル2−(5−ブロモ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(1.14g、2.7mmol)の溶液に、滴下で5分間以上加えた。混合物を、0℃でさらに45分間撹拌し、その後、0℃で0.5NのHCl溶液を加えることによって、pH7まで中和した。結果として生じた混合物を、その原体積のl/5まで減圧下で濃縮し、その後、水(〜20mL)で希釈し、0.5NのHClを加えることによって、pH2〜3まで酸性化し、粘質の固形物を生成した。(生成物が酸性化中に油として現われるとき、ジクロロメタンでの抽出が推奨される。)黄褐色の固形物を、真空ろ過によって収集し、Pがある状態で50℃で16時間、高真空下で乾燥し、2−(5−ブロモ−4−(1−シクロプロピルナフタレン−4−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)酢酸(1.02g、93%)をもたらした。
【0134】
(II 様々な多形性の、結晶性の及び中間相の形態の調製及び分析)
(一般的な溶媒技術)
【0135】
溶媒:溶媒は、HPLCグレード又はACSグレードのいずれかであった。
【0136】
蒸発:溶媒を、量られた固形物に加え、加熱し、撹拌し、及び/又は超音波処理し、必要に応じて溶解を促進した。結果として生じた溶液を、透明の容器にろ過し、周囲条件下の実験室のドラフトにおいて、又は周囲温度、高温度又は準周囲温度での撹拌プレート上で、蓋がされていない(速い蒸発)又は緩い蓋がされた(ゆっくりした蒸発)状態にした。目に見える溶媒がなくなるまで、サンプルを蒸発させ、それは通常、乾燥した。
【0137】
スラリー:十分な固形物を所望の溶媒又は溶媒混合物に加えることによって、スラリーを調製し、その結果、過剰固形物が存在した。その後、混合物を、周囲温度、高温度又は準周囲温度で(蒸発スラリーでない限り)、密封したバイアルにおいて撹拌した。固形物を、真空又は正圧ろ過又は溶媒デカンテーションによって分離した。低い溶解度の溶媒スラリーを、小量の高い溶解度の溶媒によって固定し、転換を促進した。増加した固形物の収量及び/又は結晶化の開始を求める高温スラリーを、熱を遮断することによってゆっくり冷却した。
【0138】
粉砕:油及び/又はゲルを生成したサンプルを、歯科用のピック又はスパーテルで引っ掻き/こすり、結晶化を促進した。
【0139】
(多形形態A、B及びB’)
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの3つの多形形態を調製した。
【0140】
【化14】

【0141】
実施例3A:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態Aの調製
【0142】
脱イオン水(0.5ml)を、非結晶性のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(1.8重量%の水を含む1.00g)及び二相性の混合物を生成する酢酸エチル(4mL)の撹拌した懸濁液に加え、室温で18時間撹拌した。結果として生じたスラリーを、真空下でろ過し、固形物を、酢酸エチル(2x10mL)で洗浄した。濾過ケーキを、窒素スイープによって18〜20℃で真空内で4.5時間乾燥し、13.0重量%の水を含む、2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートを得た(70.3%の回復、無水の基準)。分離した固形物を、形態Aと指定した。
【0143】
実施例3B:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態Aの分析
【0144】
(X線粉末回折)
1つのPanalytical及び1つのInel XRPDのパターンを分析した。再現性及び相対的なピーク強度は、X線粉末回折パターン間で十分に一致しており、これは、よい粒子及び配向の統計を示している。形態Aに対するXRPDパターンを図1に示す;XRPDパターン中の観察される及び代表的なピークを、下記の表に示す:
【0145】
【表6−1】

【0146】
【表6−2】

【0147】
形態Aのための示差走査熱量測定法トレースを、図2に示す。
形態Aの赤外線吸収スペクトルを、図3に示す。
形態Aのラマンスペクトルを、図4に示す。
【0148】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの形態Aを、様々な条件下で検査し、熱力学的安定性を測定した。パッケージ化された形態Aの分解は、加速条件(40℃−75%RH)下で6か月間観察されなかった。その上、パッケージ化された形態Aの分解は、長期的な条件(25℃−60%RH)下で12か月間観察されなかった。パッケージングは、HDPE容器において熱密封された無水のフォイルバッグ内部の2倍の低密度ポリエチレンのビニール袋中にあった。形態Aの安定性結果は、固形状の非結晶性の遊離酸に対する改善を示した。
【0149】
実施例4A:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態Bの調製
【0150】
調製i:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(3.02g、形態A)及び水に飽和した酢酸エチル(6mL)の混合物を、45〜50℃で16時間撹拌して両相性の混合物を生成し、これを、室温まで2時間徐々に冷却し、さらに21時間撹拌し、均一の懸濁液を得た。懸濁液を、真空ろ過し、酢酸エチルで洗浄し、濾過ケーキを、窒素スイープによって18〜20℃で真空内に2時間乾燥し、12.9重量%の水を含む、2.77gのナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートを得た(91.7%の回復、無水の基準)。
【0151】
調製ii:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(形態A)を、水に飽和した酢酸エチル(0.5ml)中に〜50℃で一晩撹拌し、固形物を油に転換した。油を、歯科用ピックで引っ掻き、周囲温度で撹拌したままにした。〜3日後、光学顕微鏡法は、結晶性固体を示した。液体を、デカンテーションによって取り除き、固形物を分離した。分離した固形物を、形態Bと指定した。
【0152】
実施例4B:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態Bの分析
【0153】
(X線粉末回折)
1つのPanalytical及び1つのInel XRPDのパターンを分析した。再現性及び相対的なピーク強度は、X線粉末回折パターン間で十分に一致しており、これは、よい分子及び配向の統計を示している。形態Bに対するXRPDパターンを、図5に示す;XRPDパターン中の観察される及び代表的なピークを、下記の表に示す:
【0154】
【表7】

【0155】
形態Bのための示差走査熱量測定法トレースを、図6に示す。
【0156】
実施例5A:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態B’の調製
【0157】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート(12.9重量%の水を含む形態B)を、周囲温度で真空下に1〜3日間乾燥し、結果として、形態B’として指定される、オフホワイト固形物を生じた。
【0158】
実施例5B:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態B’の分析
【0159】
図7に示される、形態B’のためのX線粉末回折パターンは、パターン間の不均一のピーク変動を有するが、形態Bのそれに類似しており、これは、同じ多形体の異なる溶媒和状態を示す。形態B’の示差走査熱量測定法トレースを、図8に示す。
【0160】
(結晶多形性のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの安定性)
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形は、カルボン酸の非結晶性の固体状形態と比較して増加した安定性を示すことが見出された。ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形の安定性の改善は、カルボン酸の非結晶性の固体状形態を用いて調製される薬の剤形と比較して、所定の剤形で存在する剤形のばらつきの減少、最終的な医薬製品中の不純物の存在の減少、調剤された剤形の有効期間の改善を示す薬の剤形の調製を与える。
【0161】
(特有の結晶性のX線粉末回折パターンC、D及びE)
実施例6:ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートは、以下のように調製された、3つのさらなる特有の結晶性のX線粉末回折パターン − パターンC、D及びEを生成した:
パターンC:〜97%の相対湿度でのメタノールからの速い蒸発。
パターンD:エタノール/水からの冷たい結晶化。
パターンE:2−プロパノール/水からの冷たい結晶化。
【0162】
実施例6A:特有の結晶性のX線粉末回折パターンCを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート
【0163】
形態Aの部分を、メタノール中に溶解し、その後、97%の相対湿度での速い蒸発が続いた。1つのBruker XRPDパターンを、この物質に関して分析し、好ましい配向及び分子の統計の効果を、二次元散乱パターンの評価を介して評価した。斑点が欠けている、一貫して、途切れない環は、よい分子及び配向の統計を示す。XRPDパターンCを、図9に示す;XRPDパターン中の観察される代表的なピークを、下記の表に示す:
【0164】
【表8】

【0165】
実施例6B:特有の結晶性のX線粉末回折パターンDを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの調製
【0166】
形態Aの部分を、エタノール/水(1/1)の溶液からフリーザーにおいて結晶化した。1つのBruker XRPDパターンを、この物質に関して分析し、好ましい配向及び分子の統計の効果を、二次元散乱パターンの評価を介して評価した。斑点が欠けている、一貫して、途切れない環は、よい分子及び配向の統計を示す。XRPDパターンDを、図10に示す;XRPDパターン中の観察される代表的なピークを、下記の表に示す:
【0167】
【表9】

【0168】
実施例6C:特有の結晶性のX線粉末回折パターンEを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの調製
【0169】
調製i:形態Aの部分を、スラリーを形成するために、エタノール及び水(1/1)と混合し、その後、それは低温室においてゆっくりした蒸発/速い蒸発を受けた。
【0170】
調製ii:形態Aの部分を、スラリーを形成するために、イソプロピルアルコール及び水(9/1)と混合し、50℃からゆっくり冷却し、その後、それは冷凍器においてゆっくりした蒸発/速い蒸発を受けた。1つのBrukerパターンを、この物質に関して分析し、好ましい配向及び分子の統計の効果を、二次元散乱パターンの評価を介して評価した。斑点が欠けている、一貫して、途切れない環は、よい分子及び配向の統計を示す。XRPDパターンEを、図11に示す;XRPDパターン中の観察される代表的なピークを、下記の表に示す:
【0171】
【表10−1】

【0172】
【表10−2】

【0173】
(中間相パターン1、2及び3)
【0174】
実施例7A:中間相パターン1を示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート
【0175】
以下に概説される様々な手順を介して分離した固形物は、中間相1(中間相は、比較的わずかな反射を有するX線の非結晶性のパターンを示し、これは、固形物中の限定された順序(order)を示唆する)として指定される、中間相物質を生成し、これは、〜4°2θでの強い広範囲の反射を示すが、光学顕微鏡法による複屈折はない。
a)メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルエチルケトン+ヘプタン又は水からの蒸発;
b)形態Aの真空乾燥;
c)室温での〜23時間の形態A及びパターンCの混合物の真空乾燥;
d)アセトニトリルスラリーからの沈殿;
e)周囲温度及び冷たい室温(〜2−8℃)で調製された、2−プロパノール中の形態 A及び形態B’のスラリーからの沈殿。
中間相パターン1のX線粉末回折パターンを、図12に示す。
中間相パターン1の周期的な示差走査熱量測定法トレースを、図13に示す。
【0176】
実施例7B:中間相パターン2を示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート
【0177】
中間相パターン2の固形物を、2−プロパノール/エタノールからの沈殿によって調製し、〜3°2θでの強い鋭い反射及び様々な潜在的な弱い広範囲の反射を示す。中間相パターン2のX線粉末回折パターンを、図14に示す。
【0178】
実施例7C:中間相パターン3を示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテート
【0179】
中間相パターン3の固形物を、蒸気ストレス下で蒸発によって調製した。ジクロロメタン及びテトラヒドロフランの溶液を、最初に油を発生させる〜97%の相対湿度で蒸発させ、それは、部分的な結晶化を徐々に示し、最終的に固まり、ゲルとなる。中間相パターン3のX線粉末回折パターンを、図15に示す。結晶性固体シグナルが、ゲルによって不明瞭にされ得ることを留意されたい。
【0180】
実施例8:Karl Fischerの含水量の測定
水分測定法に関する電量分析のKarl Fischer(KF)の分析を、Mettler Toledo DL39 KF滴定器を使用して行った。空滴定を分析前に実行した。サンプルを、ドライ窒素雰囲気下で調製し;そこで、〜1−13mgのサンプルを、あらかじめ乾燥したバイアル中のおよそ1mLの乾燥したHydranal−Coulomat AD中に溶解した。全溶液を、セプタムを介してKarl Fischerのクーロメーターに加え、10秒間混合した。その後、サンプルを発生電極によって滴定し、それが、電気化学的酸化によるヨウ素を生成した(2I→I+2e)。サンプルを複製して実行し;平均値を以下に示し、10パーセントに最も近くなるまで測定した。
【0181】
【表11】

【0182】
(III機器の技術)
実施例9:X線粉末回折(XRPD)
X線の粉末回折パターンを、120°の2θ範囲を有する湾曲した(curved)位置有感検出器を備えたInel XRG−3000回折計を使用して収集した。0.03°2θの分解度でリアルタイムのデータを収集するために、Kα放射の入射ビーム(40kV、30mA)を使用した。分析前に、Si 111ピーク位置を確認するために、シリコン標準(NIST SRM 640c)を分析した。薄壁のガラス細管に詰めることによって、サンプルを分析のために調製した。各細管を、ゴニオメーターヘッド上にマウントし、データ収集中に回転させた。モノクロメータースリットを、160μmによって5mmに設定した。
【0183】
あるいは、X線の粉末回折パターンを、Bruker D−8 Discover回折計及びBrukerのGeneral Detector System(GADDS、v.4.1.20)を使用して収集した。Cu Kα放射の入射マイクロビームを、高精度焦点の管(40kV、40mA)、Goebelミラー、及び0.5mmの二重のピンホールコリメーターを使用して作り出した。分析前に、Si 111のピーク位置を確認するために、シリコン標準(NIST SRM 640c)を分析した。サンプルを、3μmの厚膜間に詰め、携帯用の、円盤状の標本を形成した。調製した標本を、移行段階まで固定されたホルダーに充填した。透過ジオメトリーの入射ビームと交差する対象の領域を位置決めするために、ビデオカメラ及びレーザーを使用した。入射ビームを、配向統計を最適化するためにスキャンし、ラスター化した(rastered)。入射ビームからの空気散乱を最小化するために、ビームストップを使用した。回折パターンを、サンプルから15cmの位置にあるHi−Star領域検出器を使用して収集し、GADDSを使用して処理した。回折パターンのGADDSイメージにおける強度を、0.04°2θのステップサイズを使用して統合した。統合パターンは2θに応じた回折強度を示す。
【0184】
あるいは、X線の粉末回折パターンを、Panalytical X’Pert Proの回折計を使用して収集した。Cu Kα放射の入射ビームを、Optixの長い、高精度焦点のソースを使用して作り出した。標本を介して及び検出器上にソースのCu Kα X線に焦点せるために、楕円形に類別された多層ミラーを使用した。データを、X’Pert Pro Data Collectorソフトウェア(v.2.2b)を使用して、収集し、分析した。分析前に、Si 111のピーク位置を確認するために、シリコン標本(NIST SRM 640c)を分析した。標本を、3μmの厚膜間にはさみ、透過ジオメトリーにおいて分析し、配向統計を最適化するために回転させた。空気散乱によって発生したバックグラウンドを最小化するために、ビームストップを使用した。ソラースリットを、軸の開散を最小化するために、入射及び回折のビームに関して使用した。回折パターンを、標本から240mmの位置にある走査位置の感知可能な検出器(X’Celerator)を使用して収集した。
【0185】
約30°2θまでの範囲内のピークを、表にリストし、最も近い0.1°又は0.01o°2θに対する各々のピークを円形化するために、異なる円形アルゴリズムを使用したが、これは、データを収集するために使用される機器及び/又は固有のピーク分解度に依存する。表におけるX軸(°2θ)に沿ったピークの位置を、Pattern Match(商標)3.0.1を使用して自動的に決定し、上記の基準に基づいて、小数点の後に1つ又は2つの有効数字に対して円形化した。ピーク位置の変動を、United States Pharmacopeia, USP 32, NF 27, Vol. 1, pg. 392, 2009で概説される推奨に基づいて、±0.1°2θ内に与える。d−スペーシングを計算するために使用された波長は、1.541874Å、計られた平均のCu−Kα1及びCu−Kα2の波長であった。d−スペーシングの評価に関係する変動を、各々のd−スペーシングで、USP推奨から計算した。
【0186】
複数の回折パターンが利用可能であると、粒子統計(PS)及び/又は好ましい配向(PO)の評価は可能である。単一の回折計上で分析された複数サンプルからのXRPDパターン中の再現性は、分子統計が十分であることを示す。複数の回折計からのXRPDパターン中の相対強度の一貫性は、よい配向統計を示す。あるいは、観察されたXRPDパターンは、利用可能であるならば、単結晶組織に基づいた計算されたXRPDパターンと比較され得る。領域検出器を使用する二次元散乱パターンも、PS/POを評価するために使用することができる。PSとPOの両方の効果が無視できるものであると決定されると、XRPDパターンは、サンプルに関する粉末の平均強度を代表し、顕著なピークは、代表的なピーク(Representative Peaks)であると確認され得る。
【0187】
特性ピークは、Representative Peaksのサブセットであり、1つの結晶多形と別の結晶多形を区別するために使用される。もしあるのであれば、どの代表的なピークが、±0.1°2θ内へのその化合物のすべての他の既知の結晶多形に対する化合物の1つの結晶多形において存在するかを評価することによって、特性ピークを決定する。すべての化合物の結晶多形が必ずしも少なくとも1つの特性ピークを有するとは限らない。
【0188】
実施例10:示差走査熱量測定法(DSC)
示差走査熱量測定法を、TA Instruments Q2000の示差走査熱量計を使用して行った。温度キャリブレーションを、NIST追跡可能なインジウム金属を使用して行った。サンプルを、アルミニウムDSCパンに入れ、重量を正確に記録した。パンを蓋で覆い、蓋を圧着した。計られ、圧着されたアルミニウムパンを、細胞の基準側面上に置いた。試料セルを、初期温度で平衡化し、窒素パージ下で加熱した。ガラス転移温度(T)を測定するために、試料セルを、最初に−30℃で平衡化し、その後、10℃/分の割合で窒素ガス下で加熱し、90℃で3回循環させた。各々の周期の、同じ試料セルを、−30℃で冷却させ、平衡化させた。その後、試料セルを、250℃の最終温度まで10℃/分で加熱した。
【0189】
実施例11:赤外線分光法(IR)
IRスペクトルを、Ever−Glo 中/遠IRソース、拡張範囲臭化カリウム(KBr)ビーム分割器、及び重水素化した硫酸トリグリシン(DTGS)検出器を装備した、Magna−IR 860(登録商標)Fourier 変換赤外分光(FT−IR)分光光度計(Thermo Nicolet)上で得た。波長確認を、NIST SRM 1921b(ポリスチレン)を使用して行った。拡散反射率の付属品(the Collector(商標), Thermo Spectra−Tech)を、サンプリングに使用した。サンプル調製は、サンプルをKBrと物理的に混合し、13mmの直径カップにサンプルを入れ、物質を水平にすることから成った。バックグラウンドデータのセットを、KBr粉末とともに得た。Log 1/R(R=反射率)スペクトルを、互いに対するこれらの2つのデータセットの比率をとることによって得て、その後、Kubelka−Munk単位に切り替えた。
【0190】
実施例12:FT−Raman分光法
Ramanスペクトルを、インジウムガリウム砒素(InGaAs)検出器を装備した、FT−Raman960のスペクトロメーター(Thermo Nicolet)上で得た。波長確認を、硫黄及びシクロヘキサンを使用して行った。サンプルをグラスチューブに入れ、金でコーティングされたチューブホルダー中にチューブの位置を決めることによって、各サンプルを分析のために調製した。サンプルを、Nd:YVOレーザー(1064nmの励起波長)によって照らした。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4.90、9.83、および、25.29°2θ±0.1°2θでのピークを特徴とする、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形。
【化1】

【請求項2】
さらに、6.86、8.41、10.13、17.92、および、23.10°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのさらなるピークによってさらに特徴付けられる、請求項1に記載の結晶多形。
【請求項3】
図1で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示すことを特徴とする請求項1に記載の結晶多形。
【請求項4】
約62°Cでの示差走査熱量測定によって測定されるように、吸熱点の開始によって特徴付けられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形。
【化2】

【請求項5】
図2で示される示差走査熱量測定パターンとほぼ同じ示差走査熱量測定パターンによって特徴づけられる、請求項4に記載の結晶多形。
【請求項6】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態A。
【請求項7】
活性成分として有効な量の請求項1の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項4の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項6の結晶多形、および、
少なくとも1つの賦形剤または担体を含む固体の医薬組成物。
【請求項8】
請求項1、請求項4、または、請求項6の有効な量の結晶多形を投与する工程を含む、尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法。
【請求項9】
請求項1、請求項4、または、請求項6の有効な量の結晶多形を投与する工程を含む、痛風を処置または予防するための方法。
【請求項10】
4.22、8.51、および、16.95°2θ±0.1°2θでのピークによって特徴付けられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形。
【化3】

【請求項11】
12.80°2θ±0.1°2θでのピークによってさらに特徴付けられる請求項10に記載の結晶多形。
【請求項12】
図5で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示すことを特徴とする請求項10に記載の結晶多形。
【請求項13】
約173°Cでの示差走査熱量測定によって測定されるような、吸熱点の開始によって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形。
【化4】

【請求項14】
図6で示される示差走査熱量測定パターンとほぼ同じ示差走査熱量測定パターンによって特徴づけられる請求項4に記載の結晶多形。
【請求項15】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態B
【請求項16】
活性成分として有効な量の請求項10の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項13の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項15の結晶多形、および、
少なくとも1つの賦形剤または担体を含む固体の医薬組成物。
【請求項17】
請求項10、請求項13、または、請求項15の有効な量の結晶多形を投与する工程を含む、尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法。
【請求項18】
請求項10、請求項13、または、請求項15の有効な量の結晶多形を投与する工程を含む、痛風を処置または予防するための方法。
【請求項19】
図7で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示すナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形。
【化5】

【請求項20】
図8で示される示差走査熱量測定パターンとほぼ同じ示差走査熱量測定パターンによって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形。
【化6】

【請求項21】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態B’。
【請求項22】
活性成分として有効な量の請求項19の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項20の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項21の結晶多形、および、
少なくとも1つの賦形剤または担体を含む固体の医薬組成物。
【請求項23】
請求項19、請求項20、または、請求項21の有効な量の結晶多形を投与する工程を含む、尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法。
【請求項24】
請求項19、請求項20、または、請求項21の有効な量の結晶多形を投与する工程を含む、痛風を処置または予防するための方法。
【請求項25】
6.9、10.1、および、22.6°2θ±0.1°2θでのピークによって特徴付けられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形。
【化7】

【請求項26】
23.3、23.9、25.2、28.3、または、29.0°2θ±0.1°2θでの少なくとも2つのさらなるピークによってさらに特徴づけられる、請求項1に記載の結晶多形。
【請求項27】
図9で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示すことを特徴とする請求項1に記載の結晶多形。
【請求項28】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態C。
【請求項29】
10.3、17.8、および、25.2°2θ±0.1°2θでのピークによって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形。
【化8】

【請求項30】
図10で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示すことを特徴とする請求項1に記載の結晶多形。
【請求項31】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態D。
【請求項32】
10.5、22.9、23.2、または、24.6°2θ±0.1°2θでの少なくとも3つのピークによって特徴づけられる、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形。
【化9】

【請求項33】
図11で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示すことを特徴とする請求項32に記載の結晶多形。
【請求項34】
ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの結晶多形形態E。
【請求項35】
活性成分として有効な量の請求項25の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項28の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項29の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項31の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項32の結晶多形、または、
活性成分として有効な量の請求項34の結晶多形、および、
少なくとも1つの賦形剤または担体を含む固体の医薬組成物。
【請求項36】
請求項25、請求項28、請求項29、請求項31、請求項32、請求項34のいずれかの有効な量の結晶多形、または、その組み合わせを投与する工程を含む、尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法。
【請求項37】
請求項25、請求項28、請求項29、請求項31、請求項32、請求項34のいずれかの有効な量の結晶多形、または、その組み合わせを投与する工程を含む、痛風を処置または予防するための方法。
【請求項38】
図12で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの固体の中間層形態。
【化10】

【請求項39】
図13で示される示差走査熱量測定パターンとほぼ同じ示差走査熱量測定パターンを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの固体の中間層形態。
【化11】

【請求項40】
図14で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの固体の中間層形態。
【化12】

【請求項41】
図15で示されるX線粉末回折パターンとほぼ同じX線粉末回折パターンを示す、ナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの固体の中間層形態。
【化13】

【請求項42】
活性成分として有効な量の請求項38の固体の中間層、または、
活性成分として有効な量の請求項39の固体の中間層、または、
活性成分として有効な量の請求項40の固体の中間層、または、
活性成分として有効な量の請求項41の固体の中間層、または、
それらの組み合わせ、および、
少なくとも1つの賦形剤または担体を含む固体の医薬組成物。
【請求項43】
請求項38、請求項39、請求項40、請求項41のいずれかの有効な量の固体の中間層、または、その組み合わせを投与する工程を含む、尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法。
【請求項44】
請求項38、請求項39、請求項40、請求項41のいずれかの有効な量の固体の中間層、または、その組み合わせを投与する工程を含む、痛風を処置または予防するための方法。
【請求項45】
活性成分として請求項1、請求項4、または、請求項6の結晶多形、
活性成分として請求項10、請求項11、または、請求項15の結晶多形、
活性成分として請求項19、請求項20、または、請求項21の結晶多形、
活性成分として請求項25または請求項28の結晶形態、
活性成分として請求項29または請求項31の結晶形態、
活性成分として請求項32または請求項34の結晶形態、
活性成分としての請求項38の固体の中間層、
活性成分としての請求項40の固体の中間層、
活性成分としての請求項41の固体の中間層、および、
少なくとも1つの賦形剤または担体、
からなる群から選択される、有効な量のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの少なくとも2つの形態を含む固体の医薬組成物。
【請求項46】
尿酸値の上昇によって引き起こされる高尿酸血症または疾患を処置または予防するための方法であって、
前記方法は、
活性成分として請求項1、請求項4、または、請求項6の結晶多形、
活性成分として請求項10、請求項11、または、請求項15の結晶多形、
活性成分として請求項19、請求項20、または、請求項21の結晶多形、
活性成分として請求項25または請求項28の結晶形態
活性成分として請求項29または請求項31の結晶形態、
活性成分として請求項32または請求項34の結晶形態、
活性成分として請求項38の固体の中間層、
活性成分として請求項40の固体の中間層、
活性成分として請求項41の固体の中間層、および、
少なくとも1つの賦形剤または担体、
からなる群から選択される、有効な量のナトリウム2−(5−ブロモ−4−(4−シクロプロピルナフタレン−1−イル)−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イルチオ)アセテートの少なくとも2つの形態を投与する工程を含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2013−516473(P2013−516473A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548092(P2012−548092)
【出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【国際出願番号】PCT/US2011/020233
【国際公開番号】WO2011/085009
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(510146366)アルデア バイオサイエンシーズ インク. (3)
【Fターム(参考)】