説明

ナノ構造体形成方法

【課題】エレクトロスピニング法によるナノ構造体の製造において、ナノ構造体を取り巻いている有機高分子(ポリマー)の熱処理温度を200℃以下に下げて、プラスチックフィルムなどの高温に耐えなかった基板への適用も可能にするナノ構造体の形成方法を提供する。
【解決手段】ナノ構造体を取り巻いている有機高分子体を、エキシマランプの照射下で熱処理することで取り除き、かつ、ナノ構造体の酸化を進め、低温での酸化物ナノ構造体の露出を行うことを可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノ構造体の形成方法に関し、特に、エレクトロスピニング法を用いて、ナノワイヤ構造又はナノファイバ構造を有する金属酸化物を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ミクロン(μm)未満のナノオーダの径(例えば数nm〜数百nm)を有するナノワイヤ構造又はナノファイバ構造の金属酸化物、例えば、酸化チタン(TiO:チタニア)等は、光触媒、センサー等として工業的に有用な物質である。
こうした金属酸化物からなるナノファイバ又はナノワイヤを製造する技術の1つとして、エレクトロスピニング(もしくはエレクトロスプレー)法が知られている。
図1は、エレクトロスピニング法による、金属酸化物からなるナノ構造体の形成方法を説明する模式図である。図1に示すように、このエレクトロスピニング法は、金属酸化物の前駆体と、粘度の高いポリマー溶液とを混合し、この混合溶液を噴射するノズルを用い、高電界を利用して基板に噴霧することでナノワイヤ等のナノ構造体を形成するものである(特許文献1、2、非特許文献1参照)。
【0003】
一方、従来、シリコンを用いた光電変換素子、いわゆる太陽電池が注目を集めているが、シリコンを用いた光電変換素子は、製造コストが高く、また、製造に多大なエネルギーを必要とするため、必ずしも省エネルギーな電源とは言えなかった。
近年、これに代わる次世代のデバイスとして、製造コストが安く、また、製造エネルギーが少ないとされる色素増感型でデバイスが提案されている。
この色素増感型デバイスは、透明電極と対向電極との間に、色素を担持させた半導体層(電子輸送層)と電解液とを有する構成とされ、受光により色素で発生した電子と正孔(キャリア)とが、それぞれ透明電極と対向電極とに引き分けられ、これらの間に電位差を生じさせるものであるが、その一つとして、透明電極層に、エレクトロスピニング法により作製した酸化チタンなどの酸化物半導体のナノワイヤを固着させたものが提案されている(特許文献3、4)。図2は、色素増感型太陽電池の構造を示す模式図である。
【0004】
例えば、特許文献3には、金属酸化物前駆体含有原料液を用いて、エレクトロスピニング法により、FTO膜が形成されたガラス基板のFTO膜上にナノファイバの堆積層を形成した後、この堆積層を500℃で1時間焼成して酸化チタン半導体膜を形成し、該酸化チタン半導体膜を形成した基板を、分光増感色素を溶解した液に浸漬して、色素増感型酸化チタン半導体電極を得、さらに、この色素増感型酸化チタン半導体電極上に、液状電解質を塗布し、この電解質膜面に、対向電極として、白金を担持した透明導電性ガラス板を積層して色素増感型太陽電池を作製したことが記載されている。
【0005】
また、特許文献4には、支持体として、プラスチックフィルムを使用しても光発電性能の高い色素増感型太陽電池について記載されており、エレクトロスピニング法により得られた繊維集合体を600℃で焼成して粒子含有繊維構造体を得、該構造体を含有する分散液を透明電極層上に塗布し、180℃熱処理した多孔質半導体層を形成したことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−328578号公報
【特許文献2】特開2007−123114号公報
【特許文献3】再表2006−41092号公報
【特許文献4】特開2008−181685号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Dan Li,Younan Xia,Nano Lett.,Vol.3,No.4,2003,pp555−560“Fabrication of Titania Nanofibers by Electrospinning”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これまでエレクトロスピニング(もしくはエレクトロスプレー)法によって、酸化チタン等の金属酸化物のナノワイヤ構造体を形成する場合には、上記先行技術文献などに示されているとおり、ナノワイヤを取り囲むポリマー部分を500℃以上で焼き切る必要があった。しかし、この温度は、例えば、色素増感型太陽電池作製プロセスにおいては、電極となるITO等の導電性を下げる温度である。また、基板として、プラスチックフィルムなどの素材を用いた場合、プラスチックが燃えてしまうため、透明電極上に直接形成することは難しく、特許文献4に記載されているように、別途エレクトロスピニング法により形成した金属酸化物のナノワイヤ構造体を用いて分散液を作製し、該分散液を透明電極上に塗布する工程を経なければならない。
【0009】
本発明は、こうした従来技術における問題を鑑みてなされたものであって、エレクトロスピニング法によるナノ構造体の製造において、ナノ構造遺体を取り巻いている有機高分子(ポリマー)の熱処理温度を200℃以下に下げて、プラスチックフィルムなどの高温に耐えなかった基板への適用も可能にするナノ構造体の形成方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ナノ構造体を取り巻いている有機高分子体をエキシマランプの照射下で熱処理することで取り除き、かつ、ナノ構造体の酸化を進め、低温での酸化物ナノ構造体の露出を行うことが可能となるという知見を得た。
【0011】
本発明はこれらの知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]基材上に、エレクトロスピニング法により金属酸化物の前駆体と有機高分子を含有する溶液又は分散液を噴射して、該金属酸化物及び有機高分子からなるナノ構造体を形成する工程と、
前記金属酸化物及び有機高分子からなるナノ構造体にエキシマ光を照射しながら加熱して有機高分子を取り除く工程
を含むことを特徴とする金属酸化物ナノ構造体の製造方法。
[2]前記加熱温度が、200℃以下である上記[1]の金属酸化物ナノ構造体の製造方法。
[3]前記金属酸化物構造体が、ナノファイバ状又はナノワイヤ状の酸化チタンである上記[1]又は[2]の金属酸化物ナノ構造体の製造方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、エキシマ光又は遠紫外線を照射しながら加熱することにより、酸化物ナノ構造体を低温で製膜でき、基板としてプラスチックフィルムなどの高温加熱が不可能な場合にも、エレクトロスピニング法を用いたナノ構造体を直接形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】エレクトロスピニング法による、金属酸化物からなるナノ構造体の形成方法を説明する模式図。
【図2】色素増感型太陽電池の構造を示す模式図。
【図3】JEOL-JSM-7001Fによる、酸化チタンナノ構造体のSEM像。
【図4】日立S-4800による、酸化チタンナノ構造体のSEM像。
【図5】エキシマランプ照射前と照射後の酸化チタンナノ構造体のXPS測定結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の金属酸化物のナノ構造体の製造方法は、基材に向けて、エレクトロスピニング法により金属酸化物前駆体と有機高分子溶液とを混合した溶液又は分散液を噴射して、基板上に金属酸化物及び有機高分子からなるナノ構造体を形成する工程と、前記金属酸化物のナノ構造体にエキシマランプ照射しながら加熱して、有機高分子を取り除き金属酸化物からなるナノ構造体を生成させる工程とを含むことを特徴とする。
【0015】
本発明で用いるエレクトロスピニング法(エレクトロスプレー法)は、電気の力を使用したナノ構造体化方法として知られているものであり、図1は、本発明で利用するエレクトロスピニング装置を示す模式図である。
図1に示すように、金属酸化物のゾルーゲル前駆体及び有機高分子溶液を混合した溶液又は分散液を供給するノズルと基板との間に直流の高電圧を印加すると、基板に向けて、金属酸化物前駆体含有溶液又は分散液が噴射され、更に高電圧によって発生した電場によって接地された導電性基板まで延伸する。ノズルから接地された基板に、コーン形態を有する溶液のジェット流が生成されるが、ノズルで形成される多くの正電荷を有するこのコーンから紡糸が開始すると、まず空気中の水分と反応して金属酸化物前駆体のゾル状態からゲル状態に変換が起こり、このようなゾル−ゲル変換と共に高速で紡糸されて繊維の直径が小さくなることで、表面積が増加して使用された溶媒が揮発し、基板上に到達して凝集し、基板上に金属酸化物及び有機高分子からなるナノ構造体の堆積層が形成される。
【0016】
本発明の金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化銅、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化バナジウム及びこれら金属酸化物に他の金属酸化物を複合化した複合金属酸化物等が挙げられ、該複合金属酸化物としては、ITO、ATO、AZO等が挙げられる。
【0017】
本発明で使用される金属酸化物前駆体は、Zn、Sn、V、Ti、In、Ca、Cu、Ni、Mo、Sr、Fe、Nb、CO、Gaのイオンを含む前駆体であり、熱処理により、ZnO、SnO、VO、TiO、In、CaCu3Ti12、NiO、MoO、SrTiO、Fe、又はNb、Fe、CO、VドーピングされたTiO、又はFeドーピングされたSrTiO、又はIn、Ga ドーピングされたZnOの酸化物を形成できるなら、特定の前駆体に限定されるものではなく、例えば、酸化チタン前駆体としてはチタン(IV) プロポキシドを、酸化亜鉛前駆体としては酢酸亜鉛を、酸化スズの前駆体としては酢酸スズを使用することができる。具体的には、例えば、金属酸化物が酸化チタンである場合には、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラノルマルプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシド、チタンテトラターシャリーブトキシドを用いることができるが、入手のしやすさより、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシドが好ましい。
【0018】
また、本発明で使用される有機高分子は特に限定されるものではなく、エレクトロスピニング法によりナノ構造体が形成できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルエステル、ポリビニルエーテル、ポリビニルピリジン、ポリアクリルアミド、エーテルセルロース、ペクチン、澱粉、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸−ポリグリコール酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート、ポリアリレート、ポリビニルイソシアネート、ポリブチルイソシアネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、並びにこれらの共重合体を例示することができ、中でも、金属酸化物との相溶性に優れた、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシドなどが好ましい。
また、有機高分子の分子量、分子量は粘度等を考慮して適宜設定されるが、例えばポリビニルアルコールの場合、少なくとも、平均分子量が10000以上のものが好ましい。
【0019】
さらに、本発明に用いられる溶媒としては、例えば、水、或いはヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン等の芳香族炭化水素、n−ブタノール、エチレングリコール等のアルコール、テトラヒドロフラン等のエーテル、ジメチルスルホキシド等のN−ジメチルホルムアミドなどを用いることができるが、各溶質への親和性の点で水が好ましい。溶媒は単独で用いてもまた複数組み合わせて用いてもよい。溶媒の量としては、金属酸化物前駆体の重量に対して、好ましくは0.2〜10倍量である。
【0020】
上記エレクトロスピニング法において、印加電圧、ノズルと基板との距離、ノズルの吐出口径、金属酸化物前駆体含有溶液又は分散液の組成等を適宜選択することで、所望の平均直径及び平均長さの金属酸化物の繊維状又はワイヤ状のナノ構造体が得られる。
【0021】
上記エレクトロスピニング法における印加電圧は、特に限定されるものではないが、20〜30kVの範囲が好ましい。印加電圧が20kV未満では、金属酸化物前駆体を十分に繊維化できないことがあり、30kVを超えると、装置や人体に対して危険である。
また、上記エレクトロスピニング法におけるノズルと基板との距離は、上記印加電圧や金属酸化物前駆体含有溶液又は分散液の粘度及び導電率等によっても異なるが、5〜15cmの範囲が好ましい。
さらに、上記エレクトロスピニング法におけるノズルの吐出口径は、特に限定されるものではないが、300〜500μmの範囲が好ましい。
【0022】
本発明で得られる金属化合物のナノ構造体は、好ましくは、直径が0.05〜5μmであり、長さに関しては十分に長いものを作ることができる。最終的に得られる金属酸化物ナノ構造体の直径及び長さは、金属酸化物前駆体の繊維状物の直径及び長さと関係があるため、上記エレクトロスピニング法における印加電圧、ノズル1とドラム2等との距離、ノズル1の吐出口径、金属化合物前駆体含有溶液又は分散液の組成等を適宜選択することで、コントロールすることができる。
【0023】
次に、本発明の製造方法では、上記のようにして形成された金属酸化物及び有機高分子を含有するナノ構造体にエキシマ光を照射しながら加熱することにより、有機高分子を分解等させて、繊維状の金属化合物を得ることを特徴とする。
具体的には、エキシマランプを照射しながら加熱することにより、有機高分子を分解等させて、繊維状の金属化合物を得る。
本発明において用いるエキシマランプは、希ガスまたは希ガスハロゲン化合物の放電用ガスを充填した二重石英管と、内部・外部電極から構成されており、電極間に高周波・高電圧を印加することにより放電用ガスが励起され、その後エキシマ状態となり基底状態へ戻る際に真空紫外光(エキシマ光)を発生するものである。発生するエキシマ光は、準単色で、放電ガスの種類(キセノンXe、アルゴンArなど)により波長は異なるが、代表的に用いられる波長が172nmのエキシマ光の場合、放電ガスにキセノンが用いられる。
【0024】
本発明においては、エキシマランプによる照射とともに基板が加熱されるが、基板の熱による損傷を考慮すると、その照射時間は、ランプの出力にもよるが、基板表面が200℃を超えない照射時間が好ましい。
【0025】
上述した本発明の方法によれば、原料の前駆体を選択することで、種々の繊維状金属化合物を製造することができる。また、得られた繊維状金属化合物は、それぞれに固有の性質を有し、種々の用途に利用することができる。
【実施例】
【0026】
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0027】
(ITO基板の準備)
市販のITO基板を2センチ角に切断し、アセトンで超音波洗浄を2分間行い、表面に残る汚染と切りくずを除去した。
【0028】
(エレクトロスピニング法による酸化チタンナノ構造体の作製)
酸化チタンの前駆体として、有機チタン化合物である(NH[Ti(C(O]・4HO(フルウチ化学製、TAS−FINE)の2%水溶液と、ポリビニルアルコール(和光純薬社製、PVA200)の10%水溶液を、1:1の体積比で混合してゲル溶液を作製した。
次いで、図1に示す装置(フューエンスES-2000)内で、このゲル溶液を注射器に入れ0.52mm径、長さ13mmのキャピラリーから、室温で基板−キャピラリー間に27kVの高圧を印加して、ITO基板上に噴霧した。
【0029】
(熱処理)
前記ナノ構造体が形成されたITO基板を、まず比較のために、大気中で、150〜500℃で熱処理を行った。
(エキシマランプ照射)
同様に、前記ナノ構造体が形成されたITO基板に、エキシマランプ(172nm 100mW/cm)を用いて、100Vの強度で1時間試料に照射した。
なお、基板は、エキシマランプによる照射とともに加熱されるが、以下のSAMによる観察、及びXPS測定では、実施例として、エキシマランプ照射により基板温度が150℃になったものを用い、これと、加熱処理を行ったもの(比較例)及び室温のもの(加熱処理前)とを比較した。
【0030】
(SEMによる観察結果)
それぞれのITO基板上の酸化チタンナノ構造体について、走査電子顕微鏡(JEOL-JSM-7001F及び日立S-4800)による観察を行った。
図3は、JEOL-JSM-7001Fによる観察像であり、左が加熱処理前のもの、右が500℃での熱処理後のもの(比較例)である。また、図4は、日立S-4800による観察像であり、aは加熱処理前のもの、bは300℃での熱処理後のもの(比較例)、cはエキシマランプ照射後(基板温度150℃)のもの(実施例)である。
図3の右側の断面観察から明らかなように、PVAとTAS−FINEが混合していると思われるナノ構造体が5μm程度、平坦なITO基板上に堆積していることがわかった。堆積時間は40分であったので、0.125nm/minの堆積速度となる。
また、図4b及び図4cから明らかなように、300℃での加熱処理後では、直径300ナノメートル以下のナノワイヤー構造体が形成されており、エキシマランプ照射後(基板温度150℃)においては、300nmナノメートルの径のナノワイヤー構造体が形成されていることが判明した。
【0031】
(XPS測定)
エキシマランプ照射前後のITO基板上の酸化チタンナノ構造体について、X線光電子分光測定(XPS サーモエレクトロン シータプローブ)を行った。
図5はその結果を示す図であり、図中、aは、加熱処理前のもの、bは、150℃で加熱処理したもの、cは、300℃で加熱処理したもの、dは、エキシマ照射下で基板温度が150℃のものを示している。
図5から明らかなように、150℃での加熱熱処理でもC1sピークの減少が観察され、Ti2pピークも酸化チタンの位置に観察されたが、ピーク強度の変化はあまりなかった(図5b)。これに対し、300℃以上の加熱処理では、熱処理後の表面からC1s軌道に属するピークの強度が大きく減少していることがわかる(図5c)。
一方、エキシマランプ照射後(基板温度150℃)のものでは、Ti2pピークの強度が増大し、ピーク位置が458.9eV付近に観察され(図5d)、酸化チタン(TiO)のナノ構造が形成されていることが示唆された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上に、エレクトロスピニング法により金属酸化物の前駆体と有機高分子を含有する溶液又は分散液を噴射して、該金属酸化物及び有機高分子なるナノ構造体を形成する工程と、
前記ナノ構造体にエキシマ光を照射しながら加熱して、有機高分子を取り除く工程
を含むことを特徴とする金属酸化物ナノ構造体の製造方法。
【請求項2】
前記基板の加熱温度が、200℃以下である請求項1に記載の金属酸化物ナノ構造体の製造方法。
【請求項3】
前記金属酸化物構造体が、ナノファイバ状又はナノワイヤ状の酸化チタンである請求項1又は2に記載の金属酸化物ナノ構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−73912(P2011−73912A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−226455(P2009−226455)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構委託研究「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト」産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】