説明

ナフチリジン系化合物及びその用途

【課題】カラーフィルター色素、有機EL素子材料、有機太陽電池材料、有機非線形光学材料、有機トランジスタ材料、各種クロミック色素、バイオメディカル材料などとして良好な特性を有する新規有機化合物、及び該化合物を含有する顔料組成物の提供。
【解決手段】下式で表される有機化合物及び該化合物を含有する顔料組成物。


[式中、R1乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナフチリジンを母体とする新規有機化合物に関する。及び、その新規有機化合物を含有する液晶ディスプレー用カラーフィルター色素、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子材料、有機太陽電池用色素、有機非線形光学材料、有機トランジスタ材料、各種クロミック色素、バイオメディカル用色素に関する。更に、顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体、更に詳しくは、インキ、塗料の調製に対して有効な顔料分散剤、それを含有する顔料組成物、及びこの顔料組成物を非水系ビヒクルに分散した顔料分散体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各種フラットパネルディスプレーに代表される情報表示技術、カラーコピーやCD−R、DVDなどの記録媒体に代表される情報記録技術は著しい発展を遂げている。これらの発展に伴い、電子工学、光電子工学及び情報関連の分野においては種々の機能性材料の研究開発が行われており、それらの材料に関する応用技術の開発、実用化の進展にはめざましいものがある。更に、新しい開発材料として、カラー液晶ディスプレーに使用されるカラーフィルター用の色素、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子や色素増感有機太陽電池などに使用されるエネルギー変換素子材料、有機非線形光学材料、有機トランジスタ材料、フォトクロミズム、サーモクロミズム、エレクトロクロミズム、ソルバトクロミズムなど各種のクロミズムを発現するクロミック色素、医療診断用色素、治療用色素、色素系医薬をはじめとするバイオメディカル用色素などがあり、今後の発展が期待されている。従ってこれら進歩の著しい分野における機能材料、とりわけ新規機能性色素への依存度は高く、その重要性は今後ますます高まるものと予測される。
【0003】
本発明の有機化合物は、近年、発展の著しい上記の各分野で中心材料となる機能性色素として利用することで高い機能を発現するものである。すなわち、カラーフィルター色素、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子材料、有機太陽電池材料、有機非線形光学材料、有機トランジスタ材料、各種クロミック色素、バイオメディカル材料などとして応用することができる。また、本発明の化合物はそれらの用途に留まらず、色素本来の用途である各種着色剤としても高い機能を有するものである。この着色剤としての用途としては、印刷インキ、塗料、プラスチック着色などから化粧品、文具、皮革、繊維、食品などへの応用を含み広範囲に及んでいるが、主要な用途は印刷インキ、塗料、プラスチック着色である。
【0004】
一般に、各種インキ組成物、塗料中において用いられている顔料の着色力、鮮明性は顔料粒子の性状と密接な関係にある。通常、顔料粒子は一次粒子の凝集体を形成しており、一次粒子が微細であるほど顔料の着色力は高くなり、かつ鮮明性も高くなることが知られている。従って、顔料の着色力、鮮明性を向上させるには一次粒子の凝集状態をより微細な粒子状態にする必要がある。一方、顔料粒子は微細化するに従い粒子間での凝集が起こり易くなる。この為、顔料粒子を微細化した状態でビヒクル中に安定に分散させる必要がある。各種印刷インキや塗料は、固体である顔料粉末を液体であるビヒクル中に微細かつ安定に懸濁させたものである。その分散プロセスは本質的に、濡れ、微細化及び安定化という三段階の過程を含むものである。しかしながら、実際の分散系では各過程が並行して生起しており、これらの過程を厳密に分けることは困難である場合が多い。
【0005】
顔料粒子と分散過程に関しては上記のことが知られているが、顔料の微細な粒子を非水性ビヒクル中に懸濁させて安定な分散体を調製することは困難であることが多い。従って、顔料の非水性ビヒクルへの分散安定性の良否は、オフセットインキ、グラビアインキなどの印刷インキや塗料などの製造過程及び製品の品質に対して重大な影響を及ぼし、場合により種々の問題を引き起こすことが知られている。
【0006】
顔料の微細粒子を含む分散体は往々にして高粘度を示し、その結果、調製容器からの取り出しや容器間での移送を困難とすることがあり、場合により、ゲル化等の状態変化をもたらして品質を損なうこともある。また、異なった化学構造の顔料を混合状態で使用する場合には、顔料粒子の凝集に起因する色分かれと呼ばれる現象や沈降を生じ、展色塗膜の表面における光沢低下やレベリング不良等の状態不良を引き起こすことがある。更に、インキ及び塗料における顔料の分散安定性が低い場合には、顔料粒子の非水性ビヒクル中におけるエネルギー的不安定性により、顔料結晶の状態変化が起こることがある。すなわち、顔料結晶がその集合状態を変化させてより安定な状態へ移行することにより、色相の変化、着色力及び鮮明性の低下、凝集粒子の生成等の現象が引き起こされる為に製品の質が変化し、商品価値を著しく損なうことがある。
【0007】
以上のように、顔料を分散状態で使用する分野では分散に伴う種々の問題の発生が想定され、この為に様々な種類の分散剤が開発されている。このような分散剤としては、分散させる顔料の骨格あるいはそれに類似の化学構造を有する誘導体の使用が効果的であることが知られている。これまでに、酸性基あるいは塩基性基等の特定の官能基を顔料骨格に導入した顔料誘導体、これらの官能基をアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等に導入した樹脂型顔料分散剤、樹脂の一部に顔料骨格を導入した樹脂型顔料誘導体などが開発されている。これらの分散剤は単独あるいは併用として用いられており、何れの使用法によっても効果が発現する。
【0008】
顔料としての骨格に酸性基を導入した誘導体としては、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、アゾ顔料、アントラキノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、イソインドリノン顔料等に酸性基であるスルホン酸基、カルボキシル基を導入した構造の誘導体が開示されている。これらの顔料誘導体は、分散剤、結晶成長抑制剤あるいは防止剤として広く用いられている。更に、このような技術は近年においては、カラー液晶ディスプレーなどに使用されるカラーフィルター用のインキとしても広範囲に展開されている。
【0009】
上記の顔料誘導体の例としては、特開平8−3122号では顔料骨格に酸性基の導入された誘導体が開示され、酸性基の例としてスルホン酸基、テレフタル酸モノアミドメチル基が挙げられている。特表2004−501911号ではスルホン酸基、カルボキシル基を導入した種々のキノフタロン誘導体が開示されている。特開2002−179979号では黄色顔料のPY138のスルホン化誘導体、特開2004−67715号ではPY138、極性基を有するキノフタロン誘導体に塩基性基を導入した誘導体及びスルホン化誘導体が開示されている。特開2004−292785号ではキノフタロン系顔料のスルホン酸二価金属塩が開示されている。また、特開2001−335711号ではアルキルアミノ基あるいは含窒素複素環基を含む塩基性のキノフタロン誘導体が開示され、特開2002−121418号では無置換及び置換アミノ基で置換された広範囲のキノリン誘導体が開示されている。特開2002−121457号では置換基の末端がカルボキシル基、エステル基、水酸基、メルカプト基、スルホン酸基、無置換及び置換アミノ基で置換された種々のキノフタロン誘導体が開示されている。
【0010】
現在用いられている顔料誘導体は何れも分散状態の改善効果をもたらすものではあるが、粘度、流動特性及びそれらの経時での安定性の点では未だ十分な特性には至っていないという問題点が指摘されている。従って、これらの問題点を有しない、優れた性質の顔料誘導体の開発が望まれている。
【0011】
【特許文献1】特開平8−3122号公報
【特許文献2】特表2004−501911号公報
【特許文献3】特開2002−179979号公報
【特許文献4】特開2004−67715号公報
【特許文献5】特開2004−292785号公報
【特許文献6】特開2001−335711号公報
【特許文献7】特開2002−121418号公報
【特許文献8】特開2002−121457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明が解決しようとする課題は、新規な骨格を有する化合物であり、カラーフィルター色素、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子材料、有機太陽電池材料、有機非線形光学材料、有機トランジスタ材料、各種クロミック色素、バイオメディカル材料などとして良好な特性を有する新規の有機機能材料を提供することにある。更に、インキ、塗料などの調製時における顔料分散に有効な顔料分散剤、それを含有する顔料組成物を提供することにある。本発明者らが鋭意検討した結果、一般式[1]で表される化合物が上記の特性を有していることを見出し本発明に至った。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、下記一般式[1]で表される有機化合物に関する。
【0014】
一般式[1]
【化1】


【0015】
[式中、R1乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、無置換もしくは置換基を有するアルキル基、無置換もしくは置換基を有するアリール基、無置換もしくは置換基を有するアルコキシル基、無置換もしくは置換基を有するアルキルチオ基、無置換もしくは置換基を有するアリールオキシ基、無置換もしくは置換基を有するアリールチオ基、無置換もしくは置換基を有する複素環基で置換されたオキシ基、無置換もしくは置換基を有する複素環基で置換されたチオ基、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、無置換もしくは置換基を有するスルファモイル基、無置換もしくは置換基を有するフタルイミド基、無置換もしくは置換基を有するカルバモイル基、または、無置換もしくは置換基を有するトリアジニル基を表す。]
【0016】
また、本発明は、置換基R9乃至R12が水素原子である上記有機化合物に関する。
【0017】
また、本発明は、一般式[1]で表される化合物を含有する顔料分散剤に関する。
【0018】
また、本発明は、顔料及び、上記顔料分散剤を含有する顔料組成物に関する。
【0019】
また、本発明は、顔料として黄色顔料を含有する、上記顔料組成物に関する。
【0020】
また、本発明は、顔料として緑色顔料を含有する、上記顔料組成物に関する。
【0021】
また、本発明は、顔料として赤色顔料または橙色顔料を含有する、上記顔料組成物に関する。
【0022】
また、本発明は、上記顔料組成物を非水系媒体に分散してなる顔料分散体に関する。
【発明の効果】
【0023】
本発明の有機化合物は、近年、活発に研究開発の行なわれている電子工学、光電子工学、情報及び医療分野等において、カラーフィルター色素、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子材料、有機太陽電池材料、有機非線形光学材料、有機トランジスタ材料、各種クロミック色素、バイオメディカル材料などに応用することにより、高い機能を発現する色素として広範囲に利用することができる。更に、本発明の有機化合物は色素本来の用途である各種着色剤としても高い機能を有するものであり、印刷インキ、塗料、プラスチック着色などから化粧品、文具、皮革、繊維、食品などへの応用を含む広範囲の顔料分散剤として用いることができる。本発明の化合物を顔料分散剤として用いることにより、従来の顔料分散剤と比較して、顔料の微細かつ低粘度分散に対してより高い効果が得られ、透明性、着色力が高く、保存安定性の良好な分散体を調製することが可能となる。また、本発明の顔料分散剤を含有する顔料組成物あるいは顔料分散体を用いることにより高品質で安定性の高いインキ、塗料などの製品を容易に調製することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の化合物は、ナフチリジン骨格を構成する窒素原子の隣接位がそれぞれ同種あるいは異なった構造のフタロン環で置換された構造を有する有機化合物である。この新規有機化合物は各種素子の機能性色素材料として用いることで高い機能を発現する。また、新規着色剤として、顔料を非水系媒体に分散する際に用いることにより諸物性の良好な組成物、分散体を調製することができる。
【0025】
本発明の一般式[1]で表される化合物において、R1乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、無置換もしくは置換基を有するアルキル基、無置換もしくは置換基を有するアリール基、無置換もしくは置換基を有するアルコキシル基、無置換もしくは置換基を有するアルキルチオ基、無置換もしくは置換基を有するアリールオキシ基、無置換もしくは置換基を有するアリールチオ基、無置換もしくは置換基を有する複素環基で置換されたオキシ基、無置換もしくは置換基を有する複素環基で置換されたチオ基、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、無置換もしくは置換基を有するスルファモイル基、無置換もしくは置換基を有するフタルイミド基、無置換もしくは置換基を有するカルバモイル基、または、無置換もしくは置換基を有するトリアジニル基を表す。
【0026】
本発明でいうハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子がある。
【0027】
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等がある。
【0028】
アリール基としては、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、クオーターフェニリル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基等がある。
【0029】
アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソペンチルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、ノナデシルオキシ基等がある。
【0030】
アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、イソプロピルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチ基、ヘキシルチオ基、イソペンチルチオ基、イソヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、トリデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オクタデシルチオ基、ノナデシルチオ基等がある。
【0031】
アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基、ビフェニリルオキシ基、ターフェニリルオキシ基、クオーターフェニリルオキシ基、ペンタレニルオキシ基、インデニルオキシ基、ナフチルオキシ基、ビナフタレニルオキシ基、ターナフタレニルオキシ基、クオーターナフタレニルオキシ基、アズレニルオキシ基、ヘプタレニルオキシ基、ビフェニレニルオキシ基、インダセニルオキシ基、フルオランテニルオキシ基、アセナフチレニルオキシ基、アセアントリレニルオキシ基、フェナレニルオキシ基、フルオレニルオキシ基、アントリルオキシ基、ビアントラセニルオキシ基、ターアントラセニルオキシ基、クオーターアントラセニルオキシ基、アントラキノリルオキシ基、フェナントリルオキシ基、トリフェニレニルオキシ基、ピレニルオキシ基、クリセニルオキシ基、ナフタセニルオキシ基、プレイアデニルオキシ基、ピセニルオキシ基、ペリレニルオキシ基、ペンタフェニルオキシ基、ペンタセニルオキシ基、テトラフェニレニルオキシ基、ヘキサフェニルオキシ基、ヘキサセニルオキシ基、ルビセニルオキシ基、コロネニルオキシ基、トリナフチレニルオキシ基、ヘプタフェニルオキシ基、ヘプタセニルオキシ基、ピラントレニルオキシ基、オバレニルオキシ基等がある。
【0032】
アリールチオ基としては、フェニルチオ基、ビフェニルチオ基、ターフェニルチオ基、クオーターフェニル基、o−、m−及びp−トリルチオ基、キシリルチオ基、o−、m−及びp−クメニルチオ基、メシチルチオ基、ペンタレニルチオ基、インデニルチオ基、ナフチルチオ基、ビナフタレニルチオ基、ターナフタレニルチオ基、クオーターナフタレニルチオ基、アズレニルチオ基、ヘプタレニルチオ基、ビフェニレニルチオ基、インダセニルチオ基、フルオランテニルチオ基、アセナフチレニルチオ基、アセアントリレニルチオ基、フェナレニルチオ基、フルオレニルチオ基、アントリルチオ基、ビアントラセニルチオ基、ターアントラセニルチオ基、クオーターアントラセニルチオ基、アントラキノリルチオ基、フェナントリルチオ基、トリフェニレニルチオ基、ピレニルチオ基、クリセニルチオ基、ナフタセニルチオ基、プレイアデニルチオ基、ピセニルチオ基、ペリレニルチオ基、ペンタフェニルチオ基、ペンタセニルチオ基、テトラフェニレニルチオ基、ヘキサフェニルチオ基、ヘキサセニルチオ基、ルビセニルチオ基、コロネニルチオ基、トリナフチレニルチオ基、ヘプタフェニルチオ基、ヘプタセニルチオ基、ピラントレニルチオ基、オバレニルチオ基等がある。
【0033】
複素環基としては、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基、モルホリノ基等が挙げられる。
【0034】
これらアルキル基、アリール基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、複素環基、アミノ基、スルファモイル基、フタルイミド基、カルバモイル基、トリアジニル基は、置換基を有していてもよい。
【0035】
この場合の置換基としては、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、複素環基、スルファモイル基、フタルイミド基、カルバモイル基、または、トリアジニル基が挙げられる。
【0036】
有してもよいハロゲン原子の例としては、既に示したものと同様である。
【0037】
有してもよいアルキル基の例としては、既に示したものと同様である。
【0038】
有してもよいアルコキシル基の例としては、既に示したものと同様である。
【0039】
有してもよいアルキルチオ基の例としては、既に示したものと同様である。
【0040】
有してもよいアリール基の例としては、既に示したものと同様である。
【0041】
有してもよいアリールオキシ基の例としては、既に示したものと同様である。
【0042】
有してもよいアリールチオ基の例としては、既に示したものと同様である。
【0043】
有してもよい複素環基の例としては、既に示したものと同様である。
【0044】
これらアルキル基が有している置換基、アリール基が有している置換基、アルコキシル基が有している置換基、アルキルチオ基が有している置換基、アリールオキシ基が有している置換基、アリールチオ基が有している置換基、複素環基が有している置換基、アミノ基が有している置換基、スルファモイル基が有している置換基、フタルイミド基が有している置換基、カルバモイル基が有している置換基、トリアジニルアミノ基が有している置換基は、さらに置換基によって置換されていてもよい。
【0045】
この場合の置換基としては、R1乃至R12におけるアルキル基、アリール基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、複素環基、アミノ基、スルファモイル基、フタルイミド基、カルバモイル基、トリアジニル基が有してもよい置換基と同様である。
【0046】
1乃至R12における、アルキル基、アリール基、アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、複素環基、アミノ基、スルファモイル基、フタルイミド基、カルバモイル基、トリアジニルアミノ基が置換基を有する場合の具体例を次に示す。
【0047】
置換基を有するアルキル基としては、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ベンジル基、4−ビフェニリルメチル基、4−(p−ターフェニリル)メチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、9−フェナントリルメチル基、9−アントリルメチル基、2−フェネチル基、2−(4−ビフェニリル)エチル基、2−{4−(p−ターフェニリル)}エチル基、2−(1−ナフチル)エチル基、2−(2−ナフチル)エチル基、2−(9−フェナントリル)エチル基、2−(9−アントリル)エチル基、3−フェニルプロピル基、3−(4−ビフェニリル)プロピル基、3−{4−(p−ターフェニリル)}プロピル基、3−(1−ナフチル)プロピル基、3−(2−ナフチル)プロピル基、3−(9−フェナントリル)プロピル基、3−(9−アントリル)プロピル基、2−チエニルメチル基、2−ベンゾ[b]チエニルメチル基、2−ナフト[2,3−b]チエニルメチル基、2−フリルメチル基、(2H−ピラン−3−イル)メチル基、1−イソベンゾフラニルメチル基、1−メチル−2−ピロリルメチル基、1−メチル−2−イミダゾリルメチル基、2−ピラジニルメチル基、2−ピリジルメチル基、2−ピリミジニルメチル基、3−ピリダジニルメチル基、1−インドリルメチル、3−イソキノリルメチル、2−キノリルメチル、1−フタラジニルメチル、2−ナフチリジニルメチル、2−キノキサリニルメチル、2−キナゾリニルメチル、3−シンノリニルメチル、2−プテリジニルメチル、1−フェナジニルメチル、3−イソチアゾリルメチル、3−イソキサゾリルメチル、3−フラザニルメチル、8−イソクロマニルメチル、7−クロマニルメチル、2−ピロリジニルメチル、2−イミダゾリジニルメチル、2−ピラゾリジニルメチル、1−ピペリジルメチル、1−インドリニルメチル、4−モルホリノメチル、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−(2−チエニル)エチル基、2−(2−ベンゾ[b]チエニル)エチル基、2−(2−ナフト[2,3−b]チエニル)エチル基、2−(2−フリル)エチル基、2−(2H−ピラン−3−イル)エチル基、2−(1−イソベンゾフラニル)エチル基、2−(1−メチル−2−ピロリル)エチル基、2−(1−メチル−2−イミダゾリル)エチル基、2−(2−ピラジニル)エチル基、2−(2−ピリジル)エチル基、2−(2−ピリミジニル)エチル基、2−(3−ピリダジニル)エチル基、2−(1−インドリル)エチル、2−(3−イソキノリル)エチル、2−(2−キノリル)エチル、2−(1−フタラジニル)エチル、2−(2−ナフチリジニル)メチル、2−(2−キノキサリニル)エチル、2−(2−キナゾリニル)エチル、2−(3−シンノリニル)エチル、2−(2−プテリジニル)エチル、2−(1−フェナジニル)エチル、2−(3−イソチアゾリル)エチル、2−(3−イソキサゾリル)エチル、2−(3−フラザニル)エチル、2−(8−イソクロマニル)エチル、2−(7−クロマニル)エチル、2−(2−ピロリジニル)エチル、2−(2−イミダゾリジニル)エチル、2−(2−ピラゾリジニル)エチル、2−(1−ピペリジル)エチル、2−(1−インドリニル)エチル、2−(4−モルホリノ)エチル、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ペンチルオキシメチル基、ヘキシルオキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−プロポキシエチル基、2−ブトキシエチル基、2−ペンチルオキシエチル基、2−ヘキシルオキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−プロポキシプロピル基、3−ブトキシプロピル基、3−ペンチルオキシプロピル基、3−ヘキシルオキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−プロポキシブチル基、4−ブトキシブチル基、4−ペンチルオキシブチル基、4−ヘキシルオキシブチル基、フェノキシメチル基、4−ビフェニルオキシメチル基、4−(p−ターフェニリル)オキシメチル基、1−ナフチルオキシメチル基、2−ナフチルオキシメチル基、9−フェナントリルオキシメチル基、9−アントリルオキシメチル基、フェノキシエチル基、2−(4−ビフェニル)オキシエチル基、2−{4−(p−ターフェニリル)}オキシエチル基、2−(1−ナフチル)オキシエチル基、2−(2−ナフチル)オキシエチル基、2−(9−フェナントリル)オキシエチル基、2−(9−アントリル)オキシエチル基、メチルチオメチル基、エチルチオメチル基、プロピルチオメチル基、ブチルチオメチル基、ペンチルチオメチル基、ヘキシルチオメチル基、2−(メチルチオ)エチル基、2−(エチルチオ)エチル基、2−(プロピルチオ)エチル基、2−(ブチルチオ)エチル基、2−(ペンチルチオ)エチル基、2−(ヘキシルチオ)エチル基、アセトニル基、エチルカルボニルメチル基、プロピルカルボニルメチル基、ブチルカルボニルメチル基、2−(アセチル)エチル基、2−(エチルカルボニル)エチル基、2−(プロピルカルボニル)エチル基、2−(ブチルカルボニル)エチル基、シアノメチル基、2−シアノエチル基、ジメチルアミノメチル基、2−ジメチルアミノエチル基、3−ジメチルアミノプロピル基、4−ジメチルアミノブチル基、5−ジメチルアミノペンチル基、ジエチルアミノメチル基、2−ジエチルアミノエチル基、3−ジエチルアミノプロピル基、4−ジエチルアミノブチル基、5−ジエチルアミノペンチル基、ジプロピルアミノメチル基、2−ジプロピルアミノエチル基、3−ジプロピルアミノプロピル基、4−ジプロピルアミノブチル基、5−ジプロピルアミノペンチル基、ジブチルアミノメチル基、2−ジブチルアミノエチル基、3−ジブチルアミノプロピル基、4−ジブチルアミノブチル基、5−ジブチルアミノペンチル基、フタルイミドメチル基、(4−メチルフタルイミド)メチル基、(4,5−ジメチルフタルイミド)メチル基、(3,4,5,6−テトラメチルフタルイミド)メチル基、(4−エチルフタルイミド)メチル基、(4,5−ジエチルフタルイミド)メチル基、[4−{(3−ジエチルアミノ)プロピル}スルファモイルフタルイミド]メチル基、[4−{(2−ジエチルアミノ)エチル}スルファモイルフタルイミド]メチル基、[4−{(3−ジブチルアミノ)プロピル}スルファモイルフタルイミド]メチル基等が挙げられる。
【0048】
置換基を有するアリール基としては、o−、m−及びp−フルオロフェニル基、o−、m−及びp−クロロフェニル基、o−、m−及びp−ブロモフェニル基、o−、m−及びp−トリル基、キシリル基、メシチル基、o−、m−及びp−エチルフェニル基、o−、m−及びp−クメニル基、4−(4'−フルオロ)ビフェニリル基、4−(4'−クロロ)ビフェニリル基、4−(4'−ブロモ)ビフェニリル基、4−(4'−メチル)ビフェニリル基、4−(4'−エチル)ビフェニリル基、1−(5−メチル)ナフチル基、1−(5−エチル)ナフチル基、2−(5−メチル)ナフチル基、2−(5−エチル)ナフチル基、9−(3−メチル)フェナントリル基、9−(3−エチル)フェナントリル基、9−(10−メチル)アントリル基、9−(10−エチル)アントリル基、4−(2−チエニル)フェニル基、4−(2−フリル)フェニル基、4−(2−ピリジル)フェニル基、4−(2−ピラジニル)フェニル基、4−(2−ピリミジニル)フェニル基、4−(3−ピリダジニル)フェニル基、4−(3−イソキノリル)フェニル基、4−(2−キノリル)フェニル基、4−(1−フタラジニル)フェニル基、4−(2−キノキサリニル)フェニル基、4−(2−キナゾリニル)フェニル基、4−(3−シンノリニル)フェニル基、o−、m−及びp−メトキシフェニル基、o−、m−及びp−エトキシフェニル基、2−フェノキシフェニル基、2−(4−ビフェニリル)オキシフェニル基、2−(1−ナフチル)オキシフェニル基、2−(2−ナフチル)オキシフェニル基、2−(9−フェナントリル)オキシフェニル基、2−(9−アントリル)オキシフェニル基、2−メチルチオフェニル基、2−エチルチオフェニル基、2−プロピルチオフェニル基、2−ブチルチオフェニル基、2−アセチルフェニル基、2−エチルカルボニルフェニル基、2−プロピルカルボニルフェニル基、2−ブチルカルボニルフェニル基、4−フェノキシフェニル基、4−(4−ビフェニリル)オキシフェニル基、4−(1−ナフチル)オキシフェニル基、4−(2−ナフチル)オキシフェニル基、4−(9−フェナントリル)オキシフェニル基、4−(9−アントリル)オキシフェニル基、4−メチルチオフェニル基、4−エチルチオフェニル基、4−プロピルチオフェニル基、4−ブチルチオフェニル基、4−アセチルフェニル基、4−エチルカルボニルフェニル基、4−プロピルカルボニルフェニル基、4−ブチルカルボニルフェニル基等が挙げられる。
【0049】
置換基を有するアルコキシル基としては、フルオロメトキシ基、クロロメトキシ基、ブロモメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2−ブロモエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−ビフェニリルメチルオキシ基、4−(p−ターフェニリル)メチルオキシ基、1−ナフチルメチルオキシ基、2−ナフチルメチルオキシ基、9−フェナントリルメチルオキシ基、9−アントリルメチルオキシ基、2−チエニルメチルオキシ基、フルフリルオキシ基、2−ピロリルメチルオキシ基、2−(N−メチルピロリル)メチルオキシ基、2−(N−エチルピロリル)メチルオキシ基、2−ピリジルメチルオキシ基、4−ピリジルメチルオキシ基、2−ピラジニルメチルオキシ基、2−ピリミジニルメチルオキシ基、4−ピリミジニルメチルオキシ基、5−ピリミジニルメチルオキシ基、3−ピリダジニルメチルオキシ基、4−ピリダジニルメチルオキシ基、3−イソキサゾリルメチルオキシ基、4−イソキサゾリルメチルオキシ基、5−イソキサゾリルメチルオキシ基、3−フラザニルメチルオキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、フェノキシメトキシ基、(4−ビフェニリルオキシ)メトキシ基、(1−ナフチルオキシ)メトキシ基、(2−ナフチルオキシ)メトキシ基、2−フェノキシエトキシ基、2−{(4−ビフェニリル)オキシ}エトキシ基、2−{(1−ナフチル)オキシ}エトキシ基、2−{(2−ナフチル)オキシ}エトキシ基、メチルチオメトキシ基、エチルチオメトキシ基、2−メチルチオエトキシ基、2−エチルチオエトキシ基、フェニルチオメトキシ基、(4−ビフェニリルチオ)メトキシ基、(1−ナフチルチオ)メトキシ基、(2−ナフチルチオ)メトキシ基、2−フェニルチオエトキシ基、2−{(4−ビフェニリル)チオ}エトキシ基、2−{(1−ナフチル)チオ}エトキシ基、2−{(2−ナフチル)チオ}エトキシ基、アセチルメトキシ基、2−アセチルエトキシ基、エチルカルボニルメトキシ基、2−エチルカルボニルエトキシ基、フェネチルオキシ基、2−(4−ビフェニリル)エチルオキシ基、2−{4−(p−ターフェニリル)}エチルオキシ基、2−(1−ナフチル)エチルオキシ基、2−(2−ナフチル)エチルオキシ基、2−(9−フェナントリル)エチルオキシ基、2−(9−アントリル)エチルオキシ基、2−(2−チエニル)エチルオキシ基、2−(2−フリル)エチルオキシ基、2−(2−ピロリル)エチルオキシ基、2−{2−(N−メチルピロリル)}エチルオキシ基、2−{2−(N−エチルピロリル)}エチルオキシ基、2−(2−ピリジル)エチルオキシ基、2−(4−ピリジル)エチルオキシ基、2−(2−ピラジニル)エチルオキシ基、2−(2−ピリミジニル)エチルオキシ基、2−(4−ピリミジニル)エチルオキシ基、2−(5−ピリミジニル)エチルオキシ基、2−(3−ピリダジニル)エチルオキシ基、2−(4−ピリダジニル)エチルオキシ基、2−(3−イソキサゾリル)エチルオキシ基、2−(4−イソキサゾリル)エチルオキシ基、2−(5−イソキサゾリル)エチルオキシ基、2−(3−フラザニル)エチルオキシ基、フェニルカルボニルメトキシ基、2−フェニルカルボニルエトキシ基、(4−ビフェニリル)カルボニルメトキシ基、2−(4−ビフェニリル)カルボニルエトキシ基、(1−ナフチル)カルボニルメトキシ基、(2−ナフチル)カルボニルメトキシ基、2−(1−ナフチル)カルボニルエトキシ基、2−(2−ナフチル)カルボニルエトキシ基等が挙げられる。
【0050】
置換基を有するアルキルチオ基としては、フルオロメチルチオ基、クロロメチルチオ基、ブロモメチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、2−フルオロエチルチオ基、2−クロロエチルチオ基、2−ブロモエチルチオ基、ベンジルチオ基、4−ビフェニリルメチルチオ基、1−ナフチルメチルチオ基、2−ナフチルメチルチオ基、9−フェナントリルメチルチオ基、9−アントリルメチルチオ基、フェネチルチオ基、2−(4−ビフェニリル)エチルチオ基、2−(1−ナフチル)エチルチオ基、2−(2−ナフチル)エチルチオ基、2−(9−フェナントリ)エチルチオ基、2−(9−アントリル)エチルチオ基、2−チエニルメチルチオ基、フルフリルチオ基、2−ピロリルチオ基、2−(N−メチルピロリル)チオ基、2−(N−エチルピロリル)チオ基、2−ピリジルメチルチオ基、2−(2−ピリジル)エチルチオ基、2−(2−ピラジニル)エチルチオ基、2−(2−ピリミジニル)エチルチオ基、2−(3−ピリダジニル)エチルチオ基、シアノメチルチオ基、2−シアノエチルチオ基、3−シアノプロピルチオ基、ジメチルアミノメチルチオ基、ジエチルアミノメチルチオ基、2−ジメチルアミノエチルチオ基、2−ジエチルアミノエチルチオ基、3−ジメチルアミノプロピルチオ基、3−ジエチルアミノプロピルチオ基、メトキシメチルチオ基、エトキシメチルチオ基、2−メトキシエチルチオ基、2−エトキシエチルチオ基、フェノキシメチルチオ基、2−フェノキシエチルチオ基、4−ビフェニリルオキシメチルチオ基、2−(4−ビフェニリル)オキシエチルチオ基、1−ナフチルメチルチオ基、2−(1−ナフチル)オキシエチルチオ基、2−(2−ナフチル)オキシエチルチオ基、メチルチオメチルチオ基、エチルチオメチルチオ基、2−メチルチオエチルチオ基、2−エチルチオエチルチオ基、フェニルチオメチルチオ基、4−ビフェニリルチオメチルチオ基、2−フェニルチオエチルチオ基、2−(4−ビフェニリル)チオエチルチオ基、1−ナフチルチオメチルチオ基、2−ナフチルチオメチルチオ基、2−(1−ナフチル)チオエチルチオ基、2−(2−ナフチル)チオエチルチオ基等が挙げられる。
【0051】
置換基を有するアリールオキシ基としては、4−フルオロフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、4−ブロモフェノキシ基、o−、m−及びp−トリルオキシ基、o−、m−及びp−エチルフェノキシ基、キシリルオキシ基、o−、m−及びp−クメニルオキシ基、メシチルオキシ基、4−(2−チエニル)フェノキシ基、4−(2−フリル)フェノキシ基、4−(2−ピロリル)フェノキシ基、4−{2−(N−メチルピロリル)}フェノキシ基、4−{2−(N−エチルピロリル)}フェノキシ基、4−(2−ピリジル)フェノキシ基、4−(4−ピリジル)フェノキシ基、4−(2−ピラジニル)フェノキシ基、4−(2−ピリミジニル)フェノキシ基、4−(4−ピリミジニル)フェノキシ基、4−(5−ピリミジニル)フェノキシ基、4−(3−ピリダジニル)フェノキシ基、4−(4−ピリダジニル)フェノキシ基、4−(3−イソキサゾリル)フェノキシ基、4−(4−イソキサゾリル)フェノキシ基、4−(5−イソキサゾリル)フェノキシ基、4−(3−フラザニル)フェノキシ基、4−(4’−メチル)ビフェニリルオキシ基、4−(4’−エチル)ビフェニリルオキシ基、4−{4‘−(2−チエニル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(2−フリル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(2−ピロリル)}ビフェニリルオキシ基、4−[4'{2−(N−メチルピロリル)}]ビフェニリルオキシ基、4−[4’−{2−(N−エチルピロリル)}]ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(2−ピリジル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4'−(4−ピリジル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(2−ピラジニル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(2−ピリミジニル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(4−ピリミジニル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(5−ピリミジニル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(3−ピリダジニル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4'(4−ピリダジニル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(3−イソキサゾリル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4'(4−イソキサゾリル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4’−(5−イソキサゾリル)}ビフェニリルオキシ基、4−{4'(3−フラザニル)}ビフェニリルオキシ基、1−{(4−メチル)ナフチル}オキシ基、1−{(4−エチル)ナフチル}オキシ基、1−{4−(2−チエニル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(2−フリル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(2−ピロリル)}ナフチルオキシ基、1−[4−{2−(N−メチルピロリル)}]ナフチルオキシ基、1−[4−{2−(N−エチルピロリル)}]ナフチルオキシ基、1−{4−(2−ピリジル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(4−ピリジル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(2−ピラジニル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(2−ピリミジニル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(4−ピリミジニル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(5−ピリミジニル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(3−ピリダジニル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(4−ピリダジニル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(3−イソキサゾリル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(4−イソキサゾリル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(5−イソキサゾリル)}ナフチルオキシ基、1−{4−(3−フラザニル)}ナフチルオキシ基、2−{(4−メチル)ナフチル}オキシ基、2−{(4−エチル)ナフチル}オキシ基、2−{4−(2−チエニル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(2−フリル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(2−ピロリル)}ナフチルオキシ基、2−[4−{2−(N−メチルピロリル)}]ナフチルオキシ基、2−[4−{2−(N−エチルピロリル)}]ナフチルオキシ基、2−{4−(2−ピリジル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(4−ピリジル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(2−ピラジニル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(2−ピリミジニル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(4−ピリミジニル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(5−ピリミジニル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(3−ピリダジニル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(4−ピリダジニル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(3−イソキサゾリル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(4−イソキサゾリル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(5−イソキサゾリル)}ナフチルオキシ基、2−{4−(3−フラザニル)}ナフチルオキシ基、9−{(4−メチル)フェナントリル}オキシ基、9−{(4−エチル)フェナントリル}オキシ基、9−{4−(2−チエニル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(2−フリル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(2−ピロリル)}フェナントリルオキシ基、9−[4−{2−(N−メチルピロリル)}]フェナントリルオキシ基、9−[4−{2−(N−エチルピロリル)}]フェナントリルオキシ基、9−{4−(2−ピリジル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(4−ピリジル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(2−ピラジニル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(2−ピリミジニル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(4−ピリミジニル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(5−ピリミジニル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(3−ピリダジニル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(4−ピリダジニル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(3−イソキサゾリル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(4−イソキサゾリル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(5−イソキサゾリル)}フェナントリルオキシ基、9−{4−(3−フラザニル)}フェナントリルオキシ基、9−{(10−メチル)アントリル}オキシ基、9−{(10−エチル)アントリル}オキシ基、9−{10−(2−チエニル)}アントリルオキシ基、9−{10−(2−フリル)}アントリルオキシ基、9−{10−(2−ピロリル)}アントリルオキシ基、9−[10−{2−(N−メチルピロリル)}]アントリルオキシ基、9−[10−{2−(N−エチルピロリル)}]アントリルオキシ基、9−{10−(2−ピリジル)}アントリルオキシ基、9−{10−(4−ピリジル)}アントリルオキシ基、9−{10−(2−ピラジニル)}アントリルオキシ基、9−{10−(2−ピリミジニル)}アントリルオキシ基、9−{10−(4−ピリミジニル)}アントリルオキシ基、9−{10−(5−ピリミジニル)}アントリルオキシ基、9−{10−(3−ピリダジニル)}アントリルオキシ基、9−{10−(4−ピリダジニル)}アントリルオキシ基、9−{10−(3−イソキサゾリル)}アントリルオキシ基、9−{10−(4−イソキサゾリル)}アントリルオキシ基、9−{10−(5−イソキサゾリル)}アントリルオキシ基、9−{10−(3−フラザニル)}アントリルオキシ基、o−、m−及びp−シアノフェノキシ基、4−(4−シアノ)ビフェニリルオキシ基、1−(4−シアノ)ナフチルオキシ基、2−(4−シアノ)ナフチルオキシ基、9−(3,6−ジシアノ)フェナントリルオキシ基、9−(10−シアノ)アントリルオキシ基、o−、m−及びp−ジエチルアミノフェノキシ基、4−(4−ジエチルアミノ)ビフェニリルオキシ基、1−(4−ジエチルアミノ)ナフチルオキシ基、2−(4−ジエチルアミノ)ナフチルオキシ基、9−(3,6−ジジエチルアミノ)フェナントリルオキシ基、9−(10−ジエチルアミノ)アントリルオキシ基等が挙げられる。
【0052】
置換基を有するアリールチオ基としては、o−、m−及びp−フルオロフェニルチオ基、o−、m−及びp−クロロフェニルチオ基、o−、m−及びp−ブロモフェニルチ基、o−、m−及びp−メチルフェニルチオ基、o−、m−及びp−エチルフェニルチオ基、4−ビフェニリルチオ基、4−(p−ターフェニル)チオ基、4−(1−ナフチル)フェニルチオ基、4−(2−ナフチル)フェニルチオ基、4−(9−フェナントリル)フェニルチオ基、4−(9−アントリル)フェニルチオ基、1−(4−フェニル)ナフチルチオ基、2−(6−フェニル)ナフチルチオ基、4−(2−チエニル)フェニルチオ基、4−(2−フリル)フェニルチオ基、4−(2−ピロリル)フェニルチオ基、4−{2−(N−メチルピロリル)}フェニルチオ基、4−{2−(N−エチルピロリル)}フェニルチオ基、4−シアノフェニルチオ基、4−ジメチルアミノフェニルチオ基、4−ジエチルアミノフェニルチオ基、4−メトキシフェニルチオ基、4−エトキシフェニルチオ基、4−プロポキシフェニルチオ基、4−ブトキシフェニルチオ基、4−フェノキシフェニルチオ基、4−(4−ビフェニリル)オキシフェニルチオ基、4−(1−ナフチル)オキシフェニルチオ基、4−(2−ナフチル)オキシフェニルチオ基、4−(9−フェナントリル)オキシフェニルチオ基、4−(9−アントリル)オキシフェニルチオ基、4−メチルチオフェニルチオ基、4−エチルチオフェニルチオ基、4−プロピルチオフェニルチオ基、4−フェニルチオフェニルチオ基、4−(4−ビフェニリルチオ)フェニルチオ基、4−(1−ナフチルチオ)フェニルチオ基、4−(2−ナフチルチオ)フェニルチオ基、4−(9−フェナントリルチオ)フェニルチオ基、4−(9−アントリルチオ)フェニルチオ基、4−アセチルフェニルチオ基、4−エチルカルボニルフェニルチオ基、4−プロピルカルボニルフェニルチオ基、4−フェニルカルボニルフェニルチオ基、4−(4−ビフェニリルカルボニル)フェニルチオ基、4−(1−ナフチルカルボニル)フェニルチオ基、4−(2−ナフチルカルボニル)フェニルチオ基、4−(9−フェナントリルカルボニル)フェニルチオ基、4−(9−アントリルカルボニル)フェニルチオ基等が挙げられる。
【0053】
置換基を有する複素環基としては、2−(5−フルオロ)チエニル基、2−(5−クロロ)チエニル基、2−(5−ブロモ)チエニル基、2−(5−メチル)チエニル基、2−(5−フルオロ)フリル基、2−(5−クロロ)フリル基、2−(5−ブロモ)フリル基、2−(5−メチル)フリル基、2−(5−メチル)ピリジル基、2−(5−メチル)ピラジニル基、2−(5−メチル)ピリミジニル基、3−(6−メチル)ピリダジニル基、1−(5−メチル)イソキノリル基、4−(8−メチル)キノリル基、1−(4−メチル)フタラジニル基、2−(6−メチル)ナフチリジニル基、2−(6−メチル)キノキサリニル基、2−(6−メチル)キナゾリニル基、2−(5−エチル)チエニル基、2−(5−エチル)フリル基、2−(5−エチル)ピリジル基、2−(5−エチル)ピラジニル基、2−(5−エチル)ピリミジニル基、3−(6−エチル)ピリダジニル基、1−(5−エチル)イソキノリル基、4−(8−エチル)キノリル基、1−(4−エチル)フタラジニル基、2−(6−エチル)ナフチリジニル基、2−(6−エチル)キノキサリニル基、2−(6−エチル)キナゾリニル基、2−(5−フェニル)チエニル基、2−(5−フェニル)フリル基、2−(5−フェニル)ピリジル基、2−(5−フェニル)ピラジニル基、2−(5−フェニル)ピリミジニル基、3−(6−フェニル)ピリダジニル基、1−(5−フェニル)イソキノリル基、4−(8−フェニル)キノリル基、1−(4−フェニル)フタラジニル基、2−(6−フェニル)ナフチリジニル基、2−(6−フェニル)キノキサリニル基、2−(6−フェニル)キナゾリニル基、2−{5−(4−ビフェニリル)}チエニル基、2−{5−(4−ビフェニリル)}フリル基、2−{5−(4−ビフェニリル)}ピリジル基、2−{5−(4−ビフェニリル)}ピラジニル基、2−{5−(4−ビフェニリル)}ピリミジニル基、2−{5−(4−ビフェニリル)}ピリダジニル基、1−{5−(4−ビフェニリル)}イソキノリル基、4−{8−(4−ビフェニリル)}キノリル基、1−{4−(4−ビフェニリル)}フタラジニル基、2−{6−(4−ビフェニリル)ナフチリジニル基、2−{6−(4−ビフェニリル)}キノキサリニル基、2−{6−(4−ビフェニリル)}キナゾリニル基、2−{5−(1−ナフチル)}チエニル基、2−{5−(1−ナフチル)}フリル基、2−{5−(1−ナフチル)}ピリジル基、2−{5−(1−ナフチル)}ピラジニル基、2−{5−(1−ナフチル)}ピリミジニル基、2−{5−(1−ナフチル)}ピリダジニル基、1−{5−(1−ナフチル)}イソキノリル基、4−{8−(1−ナフチル)}キノリル基、1−{4−(1−ナフチル)}フタラジニル基、2−{6−(1−ナフチル)ナフチリジニル基、2−{6−(1−ナフチル)}キノキサリニル基、2−{6−(1−ナフチル)}キナゾリニル基、2−{5−(2−ナフチル)}チエニル基、2−{5−(2−ナフチル)}フリル基、2−{5−(2−ナフチル)}ピリジル基、2−{5−(2−ナフチル)}ピラジニル基、2−{5−(2−ナフチル)}ピリミジニル基、2−{5−(2−ナフチル)}ピリダジニル基、1−{5−(2−ナフチル)}イソキノリル基、4−{8−(2−ナフチル)}キノリル基、1−{4−(2−ナフチル)}フタラジニル基、2−{6−(2−ナフチル)ナフチリジニル基、2−{6−(2−ナフチル)}キノキサリニル基、2−{6−(2−ナフチル)}キナゾリニル基、2−{5−(9−フェナントリル)}チエニル基、2−{5−(9−フェナントリル)}フリル基、2−{5−(9−フェナントリル)}ピリジル基、2−{5−(9−フェナントリル)}ピラジニル基、2−{5−(9−フェナントリル)}ピリミジニル基、2−{5−(9−フェナントリル)}ピリダジニル基、1−{5−(9−フェナントリル)}イソキノリル基、4−{8−(9−フェナントリル)}キノリル基、1−{4−(9−フェナントリル)}フタラジニル基、2−{6−(9−フェナントリル)ナフチリジニル基、2−{6−(9−フェナントリル)}キノキサリニル基、2−{6−(9−フェナントリル)}キナゾリニル基、2−{5−(9−アントリル)}チエニル基、2−{5−(9−アントリル)}フリル基、2−{5−(9−アントリル)}ピリジル基、2−{5−(9−アントリル)}ピラジニル基、2−{5−(9−アントリル)}ピリミジニル基、2−{5−(9−アントリル)}ピリダジニル基、1−{5−(9−アントリル)}イソキノリル基、4−{8−(9−アントリル)}キノリル基、1−{4−(9−アントリル)}フタラジニル基、2−{6−(9−アントリル)ナフチリジニル基、2−{6−(9−アントリル)}キノキサリニル基、2−{6−(9−アントリル)}キナゾリニル基、2−(5−メトキシ)チエニル基、2−(5−メトキシ)フリル基、2−(5−メトキシ)ピリジル基、2−(5−メトキシ)ピラジニル基、2−(5−メトキシ)ピリミジニル基、3−(6−メトキシ)ピリダジニル基、1−(5−メトキシ)イソキノリル基、4−(8−メトキシ)キノリル基、1−(4−メトキシ)フタラジニル基、2−(6−メトキシ)ナフチリジニル基、2−(6−メトキシ)キノキサリニル基、2−(6−メトキシ)キナゾリニル基、2−(5−エトキシ)チエニル基、2−(5−エトキシ)フリル基、2−(5−エトキシ)ピリジル基、2−(5−エトキシ)ピラジニル基、2−(5−エトキシ)ピリミジニル基、3−(6−エトキシ)ピリダジニル基、1−(5−エトキシ)イソキノリル基、4−(8−エトキシ)キノリル基、1−(4−エトキシ)フタラジニル基、2−(6−エトキシ)ナフチリジニル基、2−(6−エトキシ)キノキサリニル基、2−(6−エトキシ)キナゾリニル基、2−(5−フェノキシ)チエニル基、2−(5−フェノキシ)フリル基、2−(5−フェノキシ)ピリジル基、2−(5−フェノキシ)ピラジニル基、2−(5−フェノキシ)ピリミジニル基、3−(6−フェノキシ)ピリダジニル基、1−(5−フェノキシ)イソキノリル基、4−(8−フェノキシ)キノリル基、1−(4−フェノキシ)フタラジニル基、2−(6−フェノキシ)ナフチリジニル基、2−(6−フェノキシ)キノキサリニル基、2−(6−フェノキシ)キナゾリニル基、2−{5−(4−ビフェニル)オキシ}チエニル基、2−{5−(4−ビフェニル)オキシ}フリル基、2−{5−(4−ビフェニル)オキシ}ピリジル基、2−{5−(4−ビフェニル)オキシ}ピラジニル基、2−{5−(4−ビフェニル)オキシ}ピリミジニル基、3−{6−(4−ビフェニル)オキシ}ピリダジニル基、1−{5−(4−ビフェニル)オキシ}イソキノリル基、4−{8−(4−ビフェニル)オキシ}キノリル基、1−{4−(4−ビフェニル)オキシ}フタラジニル基、2−{6−(4−ビフェニル)オキシ}ナフチリジニル基、2−{6−(4−ビフェニル)オキシ}キノキサリニル基、2−{6−(4−ビフェニル)オキシ}キナゾリニル基、2−{5−(1−ナフチル)オキシ}チエニル基、2−{5−(1−ナフチル)オキシ}フリル基、2−{5−(1−ナフチル)オキシ}ピリジル基、2−{5−(1−ナフチル)オキシ}ピラジニル基、2−{5−(1−ナフチル)オキシ}ピリミジニル基、3−{6−(1−ナフチル)オキシ}ピリダジニル基、1−{5−(1−ナフチル)オキシ}イソキノリル基、4−{8−(1−ナフチル)オキシ}キノリル基、1−{4−(1−ナフチル)オキシ}フタラジニル基、2−{6−(1−ナフチル)オキシ}ナフチリジニル基、2−{6−(1−ナフチル)オキシ}キノキサリニル基、2−{6−(1−ナフチル)オキシ}キナゾリニル基、2−{5−(2−ナフチル)オキシ}チエニル基、2−{5−(2−ナフチル)オキシ}フリル基、2−{5−(2−ナフチル)オキシ}ピリジル基、2−{5−(2−ナフチル)オキシ}ピラジニル基、2−{5−(2−ナフチル)オキシ}ピリミジニル基、3−{6−(2−ナフチル)オキシ}ピリダジニル基、1−{5−(2−ナフチル)オキシ}イソキノリル基、4−{8−(2−ナフチル)オキシ}キノリル基、1−{4−(2−ナフチル)オキシ}フタラジニル基、2−{6−(2−ナフチル)オキシ}ナフチリジニル基、2−{6−(2−ナフチル)オキシ}キノキサリニル基、2−{6−(2−ナフチル)オキシ}キナゾリニル基、2−{5−(9−フェナントリル)オキシ}チエニル基、2−{5−(9−フェナントリル)オキシ}フリル基、2−{5−(9−フェナントリル)オキシ}ピリジル基、2−{5−(9−フェナントリル)オキシ}ピラジニル基、2−{5−(9−フェナントリル)オキシ}ピリミジニル基、3−{6−(9−フェナントリル)オキシ}ピリダジニル基、1−{5−(9−フェナントリル)オキシ}イソキノリル基、4−{8−(9−フェナントリル)オキシ}キノリル基、1−{4−(9−フェナントリル)オキシ}フタラジニル基、2−{6−(9−フェナントリル)オキシ}ナフチリジニル基、2−{6−(9−フェナントリル)オキシ}キノキサリニル基、2−{6−(9−フェナントリル)オキシ}キナゾリニル基、2−{5−(9−アントリル)オキシ}チエニル基、2−{5−(9−アントリル)オキシ}フリル基、2−{5−(9−アントリル)オキシ}ピリジル基、2−{5−(9−アントリル)オキシ}ピラジニル基、2−{5−(9−アントリル)オキシ}ピリミジニル基、3−{6−(9−アントリル)オキシ}ピリダジニル基、1−{5−(9−アントリル)オキシ}イソキノリル基、4−{8−(9−アントリル)オキシ}キノリル基、1−{4−(9−アントリル)オキシ}フタラジニル基、2−{6−(9−アントリル)オキシ}ナフチリジニル基、2−{6−(9−アントリル)オキシ}キノキサリニル基、2−{6−(9−アントリル)オキシ}キナゾリニル基、2−(5−メチルチオ)チエニル基、2−(5−メチルチオ)フリル基、2−(5−メチルチオ)ピリジル基、2−(5−メチルチオ)ピラジニル基、2−(5−メチルチオ)ピリミジニル基、3−(6−メチルチオ)ピリダジニル基、1−(5−メチルチオ)イソキノリル基、4−(8−メチルチオ)キノリル基、1−(4−メチルチオ)フタラジニル基、2−(6−メチルチオ)ナフチリジニル基、2−(6−メチルチオ)キノキサリニル基、2−(6−メチルチオ)キナゾリニル基、2−(5−エチルチオ)チエニル基、2−(5−エチルチオ)フリル基、2−(5−エチルチオ)ピリジル基、2−(5−エチルチオ)ピラジニル基、2−(5−エチルチオ)ピリミジニル基、3−(6−エチルチオ)ピリダジニル基、1−(5−エチルチオ)イソキノリル基、4−(8−エチルチオ)キノリル基、1−(4−エチルチオ)フタラジニル基、2−(6−エチルチオ)ナフチリジニル基、2−(6−エチルチオ)キノキサリニル基、2−(6−エチルチオ)キナゾリニル基、2−(5−メチルカルボニル)チエニル基、2−(5−メチルカルボニル)フリル基、2−(5−メチルカルボニル)ピリジル基、2−(5−メチルカルボニル)ピラジニル基、2−(5−メチルカルボニル)ピリミジニル基、3−(6−メチルカルボニル)ピリダジニル基、1−(5−メチルカルボニル)イソキノリル基、4−(8−メチルカルボニル)キノリル基、1−(4−メチルカルボニル)フタラジニル基、2−(6−メチルカルボニル)ナフチリジニル基、2−(6−メチルカルボニル)キノキサリニル基、2−(6−メチルカルボニル)キナゾリニル基、2−(5−エチルカルボニル)チエニル基、2−(5−エチルカルボニル)フリル基、2−(5−エチルカルボニル)ピリジル基、2−(5−エチルカルボニル)ピラジニル基、2−(5−エチルカルボニル)ピリミジニル基、3−(6−エチルカルボニル)ピリダジニル基、1−(5−エチルカルボニル)イソキノリル基、4−(8−エチルカルボニル)キノリル基、1−(4−エチルカルボニル)フタラジニル基、2−(6−エチルカルボニル)ナフチリジニル基、2−(6−


エチルカルボニル)キノキサリニル基、2−(6−エチルカルボニル)キナゾリニル基、2−(5−プロピルカルボニル)チエニル基、2−(5−プロピルカルボニル)フリル基、2−(5−プロピルカルボニル)ピリジル基、2−(5−プロピルカルボニル)ピラジニル基、2−(5−プロピルカルボニル)ピリミジニル基、3−(6−プロピルカルボニル)ピリダジニル基、1−(5−プロピルカルボニル)イソキノリル基、4−(8−プロピルカルボニル)キノリル基、1−(4−プロピルカルボニル)フタラジニル基、2−(6−プロピルカルボニル)ナフチリジニル基、2−(6−プロピルカルボニル)キノキサリニル基、2−(6−プロピルカルボニル)キナゾリニル基等が挙げられる。
【0054】
置換基を有するアミノ基としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジペンチルアミノ基、ジイソペンチルアミノ基、ジネオペンチルアミノ基、ジ(tert−ペンチル)アミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジイソヘキシルアミノ基、ジヘプチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、ジノニルアミノ基、ジデシルアミノ基、ジウンデシルアミノ基、ジドデシルアミノ基、ジトリデシル基、ジテトラデシルアミノ基、ジペンタデシルアミノ基、ジヘキサデシルアミノ基、ジヘプタデシルアミノ基、ジオクタデシルアミノ基、ジノナデシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジビフェニリルアミノ基、ビス(ターフェニリル)アミノ基、ビス(クオーターフェニリル)アミノ基、ジ(o−トリル)アミノ基、ジ(m−トリル)アミノ基、ジ(p−トリル)アミノ基、ジキシリルアミノ基、ジ(o−クメニル)アミノ基、ジ(m−トリル)アミノ基、ジ(p−クメニル)アミノ基、ジメシチルアミノ基、ジペンタレニルアミノ基、ジインデニルアミノ基、ジナフチルアミノ基、ビス(ビナフタレニル)アミノ基、ビス(ターナフタレニル)アミノ基、ビス(クオーターナフタレニル)アミノ基、ジアズレニルアミノ基、ジヘプタレニルアミノ基、ビス(ビフェニレニル)アミノ基、ジインダセニルアミノ基、ジフルオランテニルアミノ基、ジアセナフチレニルアミノ基、ビス(アセアントリレニル)アミノ基、ジフェナレニルアミノ基、ジフルオレニルアミノ基、ジアントリルアミノ基、ビス(ビアントラセニル)アミノ基、ビス(ターアントラセニル)アミノ基、ビス(クオーターアントラセニル)アミノ基、ビス(アントラキノリル)アミノ基、ジフェナントリルアミノ基、ジトリフェニレニルアミノ基、ジピレニルアミノ基、ジクリセニルアミノ基、ジナフタセニルアミノ基、ジプレイアデニルアミノ基、ジピセニルアミノ基、ジペリレニルアミノ基、ビス(ペンタフェニル)アミノ基、ジペンタセニルアミノ基、ビス(テトラフェニレニル)アミノ基、ビス(ヘキサフェニル)アミノ基、ジヘキサセニルアミノ基、ジルビセニルアミノ基、ジコロネニルアミノ基、ビス(トリナフチレニル)アミノ基、ビス(ヘプタフェニル)アミノ基、ジヘプタセニルアミノ基、ジピラントレニルアミノ基、ジオバレニルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、メチルブチル基、メチルペンチルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基、エチルプロピルアミノ基、エチルブチルアミノ基、エチルペンチルアミノ基、エチルヘキシルアミノ基、プロピルブチルアミノ基、プロピルペンチルアミノ基、プロピルヘキシルアミノ基、ブチルヘプチルアミノ基、ブチルヘキシルアミノ基、ペンチルヘキシルアミノ基、フェニルビフェニリルアミノ基、フェニルターフェニリルアミノ基、フェニルナフチルアミノ基、フェニルアントリルアミノ基、フェニルフェナントリルアミノ基、ビフェニリルナフチルアミノ基、ビフェニリルアントリルアミノ基、ビフェニリルフェナントリルアミノ基、ビフェニリルターフェニリルアミノ基、ナフチルアントリルアミノ基、ナフチルフェナントリルアミノ基、ナフチルターフェニリルアミノ基、アントリルフェナントリルアミノ基、アントリルターフェニリルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、メチルビフェニリルアミノ基、メチルナフチルアミノ基、メチルアントリルアミノ基、メチルフェナントリルアミノ基、メチルターフェニリルアミノ基、エチルフェニルアミノ基、エチルビフェニリルアミノ基、エチルナフチルアミノ基、エチルアントリルアミノ基、エチルフェナントリルアミノ基、エチルターフェニリルアミノ基、プロピルフェニルアミノ基、プロピルビフェニリルアミノ基、プロピルナフチルアミノ基、プロピルアントリルアミノ基、プロピルフェナントリルアミノ基、プロピルターフェニリルアミノ基、ブチルフェニルアミノ基、ブチルビフェニリルアミノ基、ブチルナフチルアミノ基、ブチルアントリルアミノ基、ブチルフェナントリルアミノ基、ブチルターフェニリルアミノ基、ペンチルフェニルアミノ基、ペンチルビフェニリルアミノ基、ペンチルナフチルアミノ基、ペンチルアントリルアミノ基、ペンチルフェナントリルアミノ基、ペンチルターフェニリルアミノ基、ヘキシルフェニルアミノ基、ヘキシルビフェニリルアミノ基、ヘキシルナフチルアミノ基、ヘキシルアントリルアミノ基、ヘキシルフェナントリルアミノ基、ヘキシルターフェニリルアミノ基、ヘプチルフェニルアミノ基、ヘプチルビフェニリルアミノ基、ヘプチルナフチルアミノ基、ヘプチルアントリルアミノ基、ヘプチルフェナントリルアミノ基、ヘプチルターフェニリルアミノ基、オクチルフェニルアミノ基、オクチルビフェニリルアミノ基、オクチルナフチルアミノ基、オクチルアントリルアミノ基、オクチルフェナントリルアミノ基、オクチルターフェニリルアミノ基、ビス[4−(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル]アミノ基、3,5−ビス{(3−ジエチルアミノ)プロピルアミノ)}−2,4,6−トリアジニルアミノ基、メチル[3,5−ビス{(3−ジエチルアミノ)プロピルアミノ)}−2,4,6−トリアジニル]アミノ基、エチル[3,5−ビス{(3−ジエチルアミノ)プロピルアミノ)}−2,4,6−トリアジニル]アミノ基、プロピル[3,5−ビス{(3−ジエチルアミノ)プロピルアミノ)}−2,4,6−トリアジニル]アミノ基、3−ジエチルアミノプロピルアミノ基、2−ジエチルミノエチル基、メチルモルホリノアミノ基、エチルモルホリノアミノ基、プロピルモルホリノアミノ基、メチルピペリジノアミノ基、エチルピペリジノアミノ基、プロピルピペリジノアミノ基、3−ジメチルアミノメチルアミノトリアジニルアミノ基、3−(2−ジメチルアミノエチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(3−ジメチルアミノプロピルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(4−ジメチルアミノブチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(5−ジメチルアミノペンチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−ジエチルアミノメチルアミノトリアジニルアミノ基、3−(2−ジエチルアミノエチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(4−ジエチルアミノブチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(5−ジエチルアミノペンチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−ジプロピルアミノメチルアミノトリアジニルアミノ基、3−(2−ジプロピルアミノエチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(3−ジプロピルアミノプロピルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(4−ジプロピルアミノブチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(5−ジプロピルアミノペンチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(ジブチルアミノメチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(2−ジブチルアミノエチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(3−ジブチルアミノプロピルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(4−ジブチルアミノブチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3−(5−ジブチルアミノペンチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(ジメチルアミノメチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(2−ジメチルアミノエチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(3−ジメチルアミノプロピルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(4−ジメチルアミノブチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(5−ジメチルアミノペンチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(ジエチルアミノメチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(2−ジエチルアミノエチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(4−ジエチルアミノブチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(5−ジエチルアミノペンチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(ジプロピルアミノメチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(2−ジプロピルアミノエチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(3−ジプロピルアミノプロピルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(4−ジプロピルアミノブチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(5−ジプロピルアミノペンチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(ジブチルアミノメチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(2−ジブチルアミノエチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(3−ジブチルアミノプロピルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(4−ジブチルアミノブチルアミノ)トリアジニルアミノ基、3,5−ビス(5−ジブチルアミノペンチルアミノ)トリアジニルアミノ基、ビス(3−ジメチルアミノメチルアミノトリアジニル)アミノ基、ビス{3−(2−ジメチルアミノエチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(3−ジメチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(4−ジメチルアミノブチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(5−ジメチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−ジエチルアミノメチルアミノトリアジニル}アミノ基、ビス{3−(2−ジエチルアミノエチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(4−ジエチルアミノブチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(5−ジエチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−ジプロピルアミノメチルアミノトリアジニル}アミノ基、ビス{3−(2−ジプロピルアミノエチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(3−ジプロピルアミノプロピルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(4−ジプロピルアミノブチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(5−ジプロピルアミノペンチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(ジブチルアミノメチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(2−ジブチルアミノエチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(3−ジブチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(4−ジブチルアミノブチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3−(5−ジブチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(ジメチルアミノメチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(2−ジメチルアミノエチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(3−ジメチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(4−ジメチルアミノブチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(5−ジメチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(ジエチルアミノメチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(2−ジエチルアミノエチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(4−ジエチルアミノブチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(5−ジエチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(ジプロピルアミノメチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(2−ジプロピルアミノエチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(3−ジプロピルアミノプロピルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(4−ジプロピルアミノブチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(5−ジプロピルアミノペンチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(ジブチルアミノメチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(2−ジブチルアミノエチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(3−ジブチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3,5−ビス(4−ジブチルアミノブチルアミノ)トリアジニル}アミノ基、ビス{3


,5−ビス(5−ジブチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル}アミノ基等が挙げられる。
【0055】
置換基を有するスルファモイル基としては、ジメチルアミノメチルスルファモイル基、2−ジメチルアミノエチルスルファモイル基、3−ジメチルアミノプロピルスルファモイル基、4−ジメチルアミノブチルスルファモイル基、5−ジメチルアミノペンチルスルファモイル基、ジエチルアミノメチルスルファモイル基、2−ジエチルアミノエチルスルファモイル基、3−ジエチルアミノプロピルスルファモイル基、4−ジエチルアミノブチルスルファモイル基、5−ジエチルアミノペンチルスルファモイル基、ジプロピルアミノメチルスルファモイル基、2−ジプロピルアミノエチルスルファモイル基、3−ジプロピルアミノプロピルスルファモイル基、4−ジプロピルアミノブチルスルファモイル基、5−ジプロピルアミノペンチルスルファモイル基、ジブチルアミノメチルスルファモイル基、2−ジブチルアミノエチルスルファモイル基、3−ジブチルアミノプロピルスルファモイル基、4−ジブチルアミノブチルスルファモイル基、5−ジブチルアミノペンチルスルファモイル基、ビス(ジメチルアミノメチル)スルファモイル基、ビス(2−ジメチルアミノエチル)スルファモイル基、ビス(3−ジメチルアミノプロピル)スルファモイル基、ビス(4−ジメチルアミノブチル)スルファモイル基、ビス(5−ジメチルアミノペンチル)スルファモイル基、ビス(ジエチルアミノメチルスル)ファモイル基、ビス(2−ジエチルアミノエチル)スルファモイル基、ビス(3−ジエチルアミノプロピル)スルファモイル基、ビス(4−ジエチルアミノブチル)スルファモイル基、ビス(5−ジエチルアミノペンチル)スルファモイル基、ビス(ジプロピルアミノメチル)スルファモイル基、ビス(2−ジプロピルアミノエチル)スルファモイル基、ビス(3−ジプロピルアミノプロピル)スルファモイル基、ビス(4−ジプロピルアミノブチル)スルファモイル基、ビス(5−ジプロピルアミノペンチル)スルファモイル基、ビス(ジブチルアミノメチル)スルファモイル基、ビス(2−ジブチルアミノエチル)スルファモイル基、ビス(3−ジブチルアミノプロピル)スルファモイル基、ビス(4−ジブチルアミノブチル)スルファモイル基、ビス(5−ジブチルアミノペンチル)スルファモイル基等が挙げられる。
【0056】
置換基を有するフタルイミド基としては、4−メチルフタルイミド基、4,5−ジメチルフタルイミド基、3,4,5,6−テトラメチルフタルイミド基、4−エチルフタルイミド基、4,5−ジエチルフタルイミド基、4−{(3−ジエチルアミノ)プロピル}スルファモイルフタルイミド基、4−{(2−ジエチルアミノ)エチル}スルファモイルフタルイミド基、4−{(3−ジブチルアミノ)プロピル}スルファモイルフタルイミド基等が挙げられる。
【0057】
置換基を有するカルバモイル基としては、ジメチルアミノメチルカルバモイル基、2−ジメチルアミノエチルカルバモイル基、3−ジメチルアミノプロピルカルバモイル基、4−ジメチルアミノブチルカルバモイル基、5−ジメチルアミノペンチルカルバモイル基、ジエチルアミノメチルカルバモイル基、2−ジエチルアミノエチルカルバモイル基、3−ジエチルアミノプロピルカルバモイル基、4−ジエチルアミノブチルカルバモイル基、5−ジエチルアミノペンチルカルバモイル基、ジプロピルアミノメチルカルバモイル基、2−ジプロピルアミノエチルカルバモイル基、3−ジプロピルアミノプロピルカルバモイル基、4−ジプロピルアミノブチルカルバモイル基、5−ジプロピルアミノペンチルカルバモイル基、ジブチルアミノメチルカルバモイル基、2−ジブチルアミノエチルカルバモイル基、3−ジブチルアミノプロピルカルバモイル基、4−ジブチルアミノブチルカルバモイル基、5−ジブチルアミノペンチルカルバモイル基、ビス(ジメチルアミノメチル)カルバモイル基、ビス(2−ジメチルアミノエチル)カルバモイル基、ビス(3−ジメチルアミノプロピル)カルバモイル基、ビス(4−ジメチルアミノブチル)カルバモイル基、ビス(5−ジメチルアミノペンチル)カルバモイル基、ビス(ジエチルアミノメチル)カルバモイル基、ビス(2−ジエチルアミノエチル)カルバモイル基、ビス(3−ジエチルアミノプロピル)カルバモイル基、ビス(4−ジエチルアミノブチル)カルバモイル基、ビス(5−ジエチルアミノペンチル)カルバモイル基、ビス(ジプロピルアミノメチル)カルバモイル基、ビス(2−ジプロピルアミノエチル)カルバモイル基、ビス(3−ジプロピルアミノプロピル)カルバモイル基、ビス(4−ジプロピルアミノブチル)カルバモイル基、ビス(5−ジプロピルアミノペンチル)カルバモイル基、ビス(ジブチルアミノメチル)カルバモイル基、ビス(2−ジブチルアミノエチル)カルバモイル基、ビス(3−ジブチルアミノプロピル)カルバモイル基、ビス(4−ジブチルアミノブチル)カルバモイル基、ビス(5−ジブチルアミノペンチル)カルバモイル基等が挙げられる。
【0058】
置換基を有するトリアジニル基としては、3−ジメチルアミノメチルアミノトリアジニル基、3−(2−ジメチルアミノエチルアミノ)トリアジニル基、3−(3−ジメチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル基、3−(4−ジメチルアミノブチルアミノ)トリアジニル基、3−(5−ジメチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル基、3−ジエチルアミノメチルアミノトリアジニル基、3−(2−ジエチルアミノエチルアミノ)トリアジニル基、3−(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル基、3−(4−ジエチルアミノブチルアミノ)トリアジニル基、3−(5−ジエチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル基、3−ジプロピルアミノメチルアミノトリアジニル基、3−(2−ジプロピルアミノエチルアミノ)トリアジニル基、3−(3−ジプロピルアミノプロピルアミノ)トリアジニル基、3−(4−ジプロピルアミノブチルアミノ)トリアジニル基、3−(5−ジプロピルアミノペンチルアミノ)トリアジニル基、3−(ジブチルアミノメチルアミノ)トリアジニル基、3−(2−ジブチルアミノエチルアミノ)トリアジニル基、3−(3−ジブチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル基、3−(4−ジブチルアミノブチルアミノ)トリアジニル基、3−(5−ジブチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(ジメチルアミノメチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(2−ジメチルアミノエチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(3−ジメチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(4−ジメチルアミノブチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(5−ジメチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(ジエチルアミノメチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(2−ジエチルアミノエチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(4−ジエチルアミノブチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(5−ジエチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(ジプロピルアミノメチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(2−ジプロピルアミノエチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(3−ジプロピルアミノプロピルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(4−ジプロピルアミノブチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(5−ジプロピルアミノペンチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(ジブチルアミノメチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(2−ジブチルアミノエチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(3−ジブチルアミノプロピルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(4−ジブチルアミノブチルアミノ)トリアジニル基、3,5−ビス(5−ジブチルアミノペンチルアミノ)トリアジニル基等が挙げられる。
【0059】
本発明において、一般式[1]で表される化合物は、例えば次のような合成反応を行うことにより製造することが出来る。
【0060】
先ず、下記一般式[2]で表されるクロトンアルデヒド誘導体と一般式[3]で表される2−アミノ−6−ピコリン誘導体から、一般式[4]で表される2,7−ジメチル−1,8−ナフチリジン誘導体を製造する。
【0061】
一般式[2]
【化2】

【0062】
一般式[3]
【化3】

【0063】
一般式[4]
【化4】

【0064】
次に、一般式[4]で表される2,7−ジメチル−1,8−ナフチリジン誘導体と下記の一般式[5]で表される無水フタル酸誘導体とを各種の高沸点溶媒中で反応させることにより一般式[1]で表される化合物を製造することができる
【0065】
一般式[5]
【化5】



【0066】
上記の工程で使用できる高沸点溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素、ジフェニル、ジフェニルエーテル、高沸点アルコール類、N−アルキルピロリドン、ジメチルホルムアミド、安息香酸、安息香酸エステル類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0067】
本発明の化合物の代表例を以下の表1に具体的に例示するが、本発明は以下の代表例に限定されるものではない。
【0068】
表1
【表1】

【0069】
【表1】

【0070】
【表1】

【0071】
【表1】

【0072】
【表1】

【0073】
【表1】

【0074】
【表1】

【0075】
【表1】

【0076】
【表1】

【0077】
【表1】

【0078】
【表1】

【0079】
【表1】

【0080】
【表1】

【0081】
【表1】

【0082】
【表1】

【0083】
また、本発明の顔料組成物は、顔料及び一般式[1]で表される本発明の有機化合物を含有するものである。
【0084】
顔料としては市販されている、アゾ系、アンサンスロン系、アンスラピリミジン系、アントラキノン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、インダンスロン系、キナクリドン系、キノフタロン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、チオインジゴ系、ピランスロン系、フタロシアニン系、フラバンスロン系、ペリノン系、ペリレン系、ベンズイミダゾロン系などの有機顔料、カーボンブラック、酸化チタン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、弁柄、酸化亜鉛、紺青、群青、などの無機顔料を使用することができる。また、これらの顔料を二種類以上併用してもよい。上記顔料のうち、本発明の顔料分散剤を用いるに当たっては有機顔料を使用することが好ましい。
【0085】
本発明の顔料組成物として使用される黄色顔料は特に指定されないが、好ましくは次に挙げるものである。
【0086】
黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185などが挙げられるが、これらの中でもC.I.ピグメントイエロー138が特に好ましい。これらの顔料はそれぞれ単独で使用してよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0087】
緑色顔料としては、C.I.グメントグリーン7、10、36、37などが挙げられるが、これらの中でもC.I.ピグメントグリーン7、36が特に好ましい。
【0088】
赤色顔料としては、C.I.ピグメントレッド254、255、264、177、207、48:1などが挙げられ、橙色顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ71、73などが挙げられる。
【0089】
本発明の顔料組成物に使用する顔料は、市販されている上記顔料をそのまま使用してよいが、必要に応じてソルベントソルトミリングやドライミリングなどの方法による顔料粒子の微細化を施した後に使用してもよい。例えば、有機顔料をソルベントソルトミリングにより微細化する場合には、有機顔料、水溶性無機塩及び水溶性溶剤から成る混合物をニーダー等の混練機を用いて混練する。次に、混練した混合物を水中に注入し、各種攪拌機により攪拌してスラリー状態とする。これを濾過することにより無機塩及び溶剤を除去する。以上の工程を経て、微細化された有機顔料を得ることが出来る。この顔料微細化法においては、顔料は単一成分あるいは二種類以上の混合物の何れであってもよい。
【0090】
上記の微細化工程における水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを使用することができる。これらの無機塩は有機顔料の重量に対して等倍乃至20倍の範囲で用いる。用いる無機塩が少ない場合には十分な微細化が行われず、無機塩が多い場合には無機塩の除去に労力を要し、かつ処理効率が低下する為に生産性の点で好ましくない。水溶性溶剤としては、安全性の点から、沸点が120乃至250℃の範囲の溶剤を用いることが好ましい。このような性質を有する溶剤の例としては、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
【0091】
本発明の顔料組成物において、一般式[1]で表される顔料分散剤の添加量は、顔料100重量部に対して0.5乃至30重量部が好ましい。添加量が0.5重量部より少ない場合には顔料の分散効果が小さくなり好ましくない。また、30重量部より多く使用しても添加量に応じた分散効果は得られず、場合により特性の低下を引き起こすことがある。
【0092】
本発明の顔料組成物の調製方法としては、顔料粉末と一般式[1]で表される顔料分散剤を混合するのみでも十分な分散効果が得られるが、ディゾルバー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、ニーダー、ロールミル、アトライター、サンドミルなどの各種粉砕機を用いて機械的に混合する方法、顔料の水あるいは有機溶媒の懸濁液に一般式[1]で表される顔料分散剤の溶液あるいは懸濁液を添加する方法、硫酸等の良溶媒に有機顔料及び顔料分散剤を溶解し、この溶液を水等の貧溶媒中に注入して共沈させるなどの方法により、更に高い分散効果を得ることができる。
【0093】
また、本発明の顔料分散体は、本発明の顔料組成物を非水系媒体に分散して成るものである。本発明の顔料分散体は、顔料、本発明の顔料分散剤、および、樹脂に、必要に応じて有機溶剤を加えた混合物を各種分散機で分散することにより調製することができる。また、上記の原料の他に各種添加剤、樹脂型分散剤等を添加した後分散してもよい。調製の際に、顔料と顔料分散剤は、予め混合して得られた顔料組成物として添加してもよく、それぞれ別々に添加した後に分散してもよい。各原料の添加順序、添加方法については特に限定されない。
【0094】
本発明の顔料分散体を調製するために使用される樹脂の例としては、石油樹脂、カゼイン、背ラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、スチレン変性マレイン酸樹脂、ピリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、塩素化ポリプロピレン、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂などが挙げられる。
【0095】
また、樹脂として感光性樹脂を使用してもよい。感光性樹脂の例としては。水酸基、カルボキシル基、アミノ基などの反応性官能基を有する高分子に、イソシアナト基、ホルミル基、エポキシ基等の反応性置換基を有するアクリル系化合物やけい
皮酸を反応させ、アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該高分子に導入した樹脂、あるいはスチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキルアクリレート等の水酸基を有するアクリル系化合物によりハーフエステル化したものなどが挙げられる。
【0096】
上記の樹脂は、顔料100重量部に対して10〜400重量部の量を用いることができる。
【0097】
本発明の顔料分散体を調製する為に使用される有機溶剤は特に限定されない。一般的に溶剤として用いられるものは全て使用可能である。例えば、シクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ヘキサン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、石油系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は単独あるいは混合の何れにおいても使用することができる。
【0098】
上記の有機溶剤を使用する場合は、顔料100重量部に対して4000重量部までの範囲で用いることが好ましい。
【0099】
本発明の顔料分散体を調製する為に使用する分散機は特に指定されないが、例えば水平型サンドミル、垂直型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、アトライター、マイクロフルイタイザー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ロールミル、石臼式ミル、超音波分散機、ペイントコンディショナー等が挙げられる。通常、各種分散体を調製する際に使用されるあらゆる分散機や混合機を使用することができる。また、各種分散機により分散を行う前に、ニーダー、3本ロールミル等の練肉混合機による前分散、或いは2本ロールミル等による固形分散などの処理を施してもよい。また、各種分散機で分散した後、30〜80℃の加温状態にて数時間乃至1週間程度保存する後処理、超音波分散機や衝突型ビーズレス分散機を用いて処理する工程などは、顔料分散体に分散安定性を付与する為には効果的である。
【実施例】
【0100】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各実施例の番号は、既に示した表1における化合物の番号と同一である。各実施例において、化合物の確認は質量分析(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、プロトンに関する核磁気共鳴分光分析(日本電子社製、GSX270)、赤外分光分析(PerkinELmer、Spectrum One)及び炭素、水素、窒素に関する元素分析(日本ベル社製元素分析測定装置、ECS4010)の結果により行なった。分析方法の後に続く括弧内は分析装置の機種名を示すものである。
【0101】
実施例1
2−アミノ−6−ピコリン4.3g、三酸化硫黄を20%含有する発煙硫酸48gとニトロベンゼン11gより調製されたsulfo−mix58.5g、硫酸第一鉄七水和物1.4g、ホウ酸2.4g及び水25gの混合物を加熱して110℃に昇温した。この混合物に対して、110℃を保ちながら攪拌下にクロトンアルデヒド3.5gを徐々に滴下した。次に、温度を130℃まで昇温させた後、この温度において5時間攪拌した。次に反応液を50%の水酸化ナトリウム水溶液で中和し、クロロホルムで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホルムを溜去した後に残渣をシクロヘキサンより再結晶することにより2,7−ジメチル−1,8−ナフチリジンの結晶1.8gを得た。
【0102】
2,7−ジメチル−1,8−ナフチリジン1.7g、4−ヘキシルチオフタル酸無水物6.8g、安息香酸1.3g及び安息香酸メチル25.5gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール150ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物1の結晶6.1gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0103】
実施例2
化合物1の合成において述べた方法と全く同様の方法により合成した2,7−ジメチル−1,8−ナフチリジン2.2g、4−ジエチルアミノフタル酸無水物8.4g、安息香酸1.6g及び安息香酸メチル31.8gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール210ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物2の結晶7.7gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0104】
実施例3
2−アミノ−4−エチル−6−ピコリン5.4g、三酸化硫黄を20%含有する発煙硫酸48gとニトロベンゼン11gより調製されたsulfo−mix58.5g、硫酸第一鉄七水和物1.4g、硼酸2.4g及び水25gの混合物を加熱して110℃に昇温した。この混合物対して、110℃を保ちながら攪拌下にクロトンアルデヒド3.5gを徐々に滴下した。次に、温度を130℃まで昇温させた後、この温度において5時間攪拌した。反応液を50%の水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、クロロホルムで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホルムを溜去し、残渣をシクロヘキサンより再結晶することにより2,7−ジメチル−4−エチル−1,8−ナフチリジンの結晶3.8gを得た。
【0105】
2,7−ジメチル−4−エチル−1,8−ナフチリジン3.7g、4−ジブチルアミノフタル酸無水物13.2g、安息香酸2.5g及び安息香酸メチル50.7gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール300ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物3の結晶11.8gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0106】
実施例4
6−アミノ−2,4−ルチジン4.9g、三酸化硫黄を20%含有する発煙硫酸48gとニトロベンゼン11gより調製されたsulfo−mix58.5g、硫酸第一鉄七水和物1.4g、硼酸2.4g及び水25gの混合物を加熱して110℃に昇温した。この混合物対して、110℃を保ちながら攪拌下にクロトンアルデヒド3.5gを徐々に滴下した。次に、温度を130℃まで昇温させた後、この温度において5時間攪拌した。反応液を50%の水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、クロロホルムで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホルムを溜去し、残渣をシクロヘキサンより再結晶することにより2,4,7−トリメチル−1,8−ナフチリジンの結晶3.5gを得た。
【0107】
2,4,7−トリメチル−1,8−ナフチリジン3.4g、3−メチル5−ブチルチオフタル酸無水物12.0g、安息香酸2.3g及び安息香酸メチル46.2gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール300ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物4の結晶10.9gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0108】
実施例5
化合物1の合成において記した方法と全く同様の方法により合成した2,7−ジメチル−1,8−ナフチリジン1.7g、4−フェノキシフタル酸無水物5.8g、安息香酸1.1g及び安息香酸メチル22.5gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール150ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物5の結晶5.1gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0109】
実施例6
化合物4の合成において記した方法と全く同様の方法により合成した2,4,7−トリメチル−1,8−ナフチリジン3.4g、4−ヘキシルオキシフタル酸無水物11.9g、安息香酸2.3g及び安息香酸メチル45.9gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール300ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物6の結晶10.8gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0110】
実施例7
2−アミノ−4−エチルチオ−6−ピコリン6.7g、三酸化硫黄を20%含有する発煙硫酸48gとニトロベンゼン11gより調製したsulfo−mix58.5g、硫酸第一鉄七水和物1.4g、硼酸2.4g及び水25gの混合物を加熱して110℃に昇温した。この混合物対して、110℃を保ちながら攪拌下にクロトンアルデヒド3.5gを徐々に滴下した。次に、温度を130℃まで昇温させた後、この温度において5時間攪拌した。反応液を50%の水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、クロロホルムで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホルムを溜去し、残渣をシクロヘキサンより再結晶することにより2,7−ジメチル−4−エチルチオ−1,8−ナフチリジンの結晶4.2gを得た。
【0111】
2,7−ジメチル−4−エチルチオ−1,8−ナフチリジン3.5g、4−ジエチルアミノフタル酸無水物8.4g、安息香酸1.8g及び安息香酸メチル35.7gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール220ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物7の結晶8.8gを得た。
【0112】
質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0113】
実施例10
化合物1の合成において記した方法と全く同様の方法により合成した2,7−ジメチル−1,8−ナフチリジン1.6g、4−(2−メチルチエニル−5−イル)チオフタル酸無水物6.1g、安息香酸1.2g及び安息香酸メチル23.1gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において6時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール160ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物10の結晶5.5gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0114】
実施例15
化合物1の合成において記した方法と全く同様の方法により合成した2,7−ジメチル−1,8−ナフチリジン1.6g、4,5−ジエトキシフタル酸無水物5.2g、安息香酸1.0g及び安息香酸メチル20.4gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール150ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物15の結晶4.8gを得た。
【0115】
質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0116】
実施例17
化合物1の合成において記した方法と全く同様の方法により合成した2,7−ジメチル−1,8−ナフチリジン1.6g、3,5−ビス(ジエチルアミノ)フタル酸無水物6.4g、安息香酸1.2g及び安息香酸メチル24.0gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール170ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物17の結晶5.8gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0117】
実施例22
2,3,4−トリメチル−6−アミノピリジン5.4g、三酸化硫黄を20%含有する発煙硫酸48gとニトロベンゼン11gより調製されたsulfo−mix58.5g、硫酸第一鉄七水和物1.4g、硼酸2.4g及び水25gの混合物を加熱して110℃に昇温した。この混合物対して、110℃を保ちながら攪拌下にクロトンアルデヒド3.5gを徐々に滴下した。次に、温度を130℃まで昇温させた後、この温度において5時間攪拌した。反応液を50%の水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、クロロホルムで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホルムを溜去し、残渣をシクロヘキサンより再結晶することにより2,3,4,7−テトラメチル−1,8−ナフチリジンの結晶3.9gを得た。
【0118】
2,3,4,7−テトラメチル−1,8−ナフチリジン3.7g、4−エチルチオフタル酸無水物4.6g、安息香酸1.2g及び安息香酸メチル24.9gを攪拌下に加熱し、150℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール300ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより下記の式[6]で表される化合物6.3gを得た。
【0119】
式[6]
【化6】

【0120】
この物質が上記の式[6]で表される化合物であることを質量分析、プロトンに関する核磁気共鳴分光分析、赤外分光分析及び炭素、水素、窒素に関する元素分析の結果から確認した。元素分析の結果を次に示す。
【0121】
炭素 水素 窒素
計算値(%) 70.19 5.35 7.44
測定値(%) 70.28 5.28 7.53
式[6]で表される化合物5.6g、4−ヘキシルチオフタル酸無水物4.4g、安息香酸1.5g及び安息香酸メチル30.0gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において6時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール350ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物22の結晶7.7gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0122】
実施例33
化合物4の合成において記した方法と全く同様の方法により合成した2,4,7−トリメチル−1,8−ナフチリジン3.4g、3−メチル−5−ジエチルアミノフタル酸無水物5.1g、安息香酸1.3g及び安息香酸メチル25.5gを攪拌下に加熱し、150℃に昇温させた。この温度において5時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール300ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより下記の式[7]で表される化合物6.5gを得た。
【0123】
式[7]
【化7】

【0124】
この物質が上記の式[7]で表される化合物であることを質量分析、プロトンに関する核磁気共鳴分光分析、赤外分光分析及び炭素、水素、窒素に関する元素分析の結果から確認した。元素分析の結果を次に示す。
【0125】
炭素 水素 窒素
計算値(%) 74.39 6.50 10.84
測定値(%) 74.27 6.56 10.75
式[7]で表される化合物5.8g、4−エトキシフタル酸無水物3.2g、安息香酸1.4g及び安息香酸メチル27.6gを攪拌下に加熱し、190℃に昇温させた。この温度において7時間攪拌した後、室温まで冷却した。反応物をメタノール350ml中に注入し、室温下に30分間攪拌した後にろ過した。得られたろ過物をメタノールで洗浄し、乾燥することにより化合物33の結晶7.1gを得た。質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。
【0126】
以上、合成の実施例1〜75のうち代表的なものについて詳細に説明したが、残りの化合物についても同様の合成方法で目的物を得ることができ、質量分析、プロトンに関する核磁気共鳴分光分析、赤外分光分析及び炭素、水素、窒素に関する元素分析の結果から確認することができた。これらについても、質量分析及び元素分析の結果を表2に示す。なお、表2で、各実施例における上段の数字は測定値、下段の括弧内の数字は計算値を示す。
【0127】
表2
【表2】

【0128】
【表2】

【0129】
【表2】

【0130】
【表2】

【0131】
次に本発明の化合物を顔料分散剤として使用したときの実施例を示す。
【0132】
アクリル樹脂溶液の調製
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付けた四つ口フラスコ中にシクロヘキサノン800gを添加し、窒素ガス注入下、100℃に加熱した。この温度において、メタクリル酸60g、メチルメタクリレート65g、ブチルメタクリレート65g、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート60g、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル10gの混合物を約1時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、更に3時間攪拌を続け、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル2gをシクロヘキサノン50gに溶解させた溶液を添加し、更に80℃で1時間反応を続け、重量平均分子量が約40000のアクリル樹脂溶液を得た。
【0133】
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃で20分間過熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%となるようにシクロヘキサンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
【0134】
黄色処理顔料の調製
キノフタロン系黄色顔料C.I.ピグメントイエロー138(ビー・エー・エス・エフ社製「パリオトールイエローK0960−HD」)200g、塩化ナトリウム800g及びジエチレングリコール100gの混合物を、ステンレス製の1ガロン・ニーダー(井上製作所製)を使用し、120℃で2時間混練を施した。次に、この混練物を3リットルの温水中に投入し、70℃で1時間攪拌した。その後、ろ過、水洗を繰り返して行い、塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除去した後に80℃で24時間乾燥し、192gの黄色処理顔料を得た。
【0135】
緑色処理顔料の調製
フタロシアニン系緑色顔料C.I.ピグメントグリーン36(東洋インキ製造製「リオノールグリーン6YK」200g、塩化ナトリウム800g及びジエチレングリコール100gの混合物を、ステンレス製の1ガロン・ニーダー(井上製作所製)を使用し、120℃で2時間混練を施した。次に、この混練物を3リットルの温水中に投入し、70℃で1時間攪拌した。その後、ろ過、水洗を繰り返して行い、塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除去した後に80℃で24時間乾燥し、194gの緑色処理顔料を得た。
【0136】
実施例76〜92及び比較例1〜7
各顔料、合成例1〜7、10、15、17、22、及び33で得られた顔料分散剤、前記のアクリル樹脂溶液及び溶剤としてシクロヘキサノンを次の表1に示す量で配合し、直径1.25mmのジルコニア・ビーズ150gとともに140mlのねじ口瓶中に入れ、ペイントコンディショナーで15時間分散することにより顔料分散体を得た。
【0137】
この様にして得られた顔料分散体の粘度及びチキソトロピック・インデックス値(TI値)をB型粘度計により測定した。また、顔料分散体を40℃で一週間保存した後に再び粘度を測定し、粘度増加率の結果を次に示すような基準によりA〜Dの四段階で評価した。
A:増粘が殆ど見られない
B:若干の増粘が見られるが、使用可能の範囲である
C:ある程度の増粘が見られ、使用不可である
D:増粘が著しく、使用不可である
【0138】
上記の評価結果をまとめてつぎの表3に併せて示す。
【0139】
表3
【表3】

【0140】
表3に示したように、本発明の顔料分散剤を使用したものは低粘度かつTI値が小さく、流動性に優れていることが解る。更に、経時での粘度安定性も良好な結果を示した。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明の有機化合物は、電子工学、光電子工学、情報関連分野などにおいて、新規機能性色素として有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子材料、有機太陽電池材料、有機非線形光学材料、有機トランジスタ材料などの素子材料、各種クロミック色素としての応用及び医療診断用色素などバイオメディカル材料としての利用が可能である。更に、本発明の有機化合物は、顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体としての利用も可能であり、インキ、塗料の調製に対して有効な顔料分散剤、それを含有する顔料組成物、及びこの顔料組成物を非水系ビヒクルに分散した顔料分散体への応用が可能である。本発明の顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体を用いることにより、非集合性、非結晶性、低粘度、低チキソトロピック性で、経時での粘度安定性の良好なインキ、塗料などの製品を容易に得ることができる。本発明の顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体は、グラビアインキ、自動車、木材及び金属用の一般塗料、磁気テープのバックコート塗料、ラジエーションキュア型インキ、インクジェットプリンター用インキ、カラーフィルター用インキなどの用途に適用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式[1]で表される有機化合物。
一般式[1]
【化1】





[式中、R1乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、無置換もしくは置換基を有するアルキル基、無置換もしくは置換基を有するアリール基、無置換もしくは置換基を有するアルコキシル基、無置換もしくは置換基を有するアルキルチオ基、無置換もしくは置換基を有するアリールオキシ基、無置換もしくは置換基を有するアリールチオ基、無置換もしくは置換基を有する複素環基で置換されたオキシ基、無置換もしくは置換基を有する複素環基で置換されたチオ基、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、無置換もしくは置換基を有するスルファモイル基、無置換もしくは置換基を有するフタルイミド基、無置換もしくは置換基を有するカルバモイル基、または、無置換もしくは置換基を有するトリアジニル基を表す。]
【請求項2】
置換基R9乃至R12が水素原子である請求項1記載の有機化合物。
【請求項3】
請求項1または2記載の有機化合物を含有する顔料分散剤。
【請求項4】
顔料及び、請求項2あるいは3記載の顔料分散剤を含有する顔料組成物。
【請求項5】
顔料として黄色顔料を含有する、請求項4記載の顔料組成物。
【請求項6】
顔料として緑色顔料を含有する、請求項4あるいは5記載の顔料組成物。
【請求項7】
顔料として赤色顔料または橙色顔料を含有する、請求項4〜6の何れかに記載の顔料組成物。
【請求項8】
請求項4〜7の何れかに記載の顔料組成物を非水系媒体に分散してなる顔料分散体。

【公開番号】特開2008−231012(P2008−231012A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−71960(P2007−71960)
【出願日】平成19年3月20日(2007.3.20)
【出願人】(000222118)東洋インキ製造株式会社 (2,229)
【Fターム(参考)】