説明

ナマコ養殖飼育機

本発明は、ナマコを養殖するための飼育バスケットを多数層に密集させることによって大量生産が可能であるとともに、酸素供給と餌供給などの生育環境を最適化することによって養殖効率を極大化できるナマコ養殖飼育機に関するもので、より詳細には、外部の環境から養殖されるナマコを保護できるハウジング内に多数層に多量の飼育バスケットを設置・構成することによってナマコの大量生産が可能であるとともに、管理が容易になり、ハウジング内への海水の流入及びハウジングからの海水の排出を調節可能な流入管及び排出管を形成し、多数層の飼育バスケット上の飼育空間にナマコの餌を給与するために、各層の飼育バスケットの外部の下端中央部にホース排出口を設置し、ナマコの餌が吐出されて沈澱され、容易に供給・摂取されるようにするナマコ養殖飼育機に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナマコを養殖するための飼育バスケットを多数層に密集させることによって大量生産が可能であるとともに、酸素供給と餌供給などの生育環境を最適化することによって養殖効率を極大化できるナマコ養殖飼育機に関するもので、より詳細には、外部の環境から養殖されるナマコを保護できるハウジング内に多数層に多量の飼育バスケットを設置・構成することによってナマコの大量生産が可能であるとともに、管理が容易になり、ハウジング内への海水の流入及びハウジングからの海水の排出を調節可能な流入管及び排出管を形成し、酸素を含む空気を空気供給管を通してハウジング内に注入できるように構成することによって生育環境を最適化し、養殖するナマコの品質及び回収率を増大できるナマコ養殖飼育機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水産養殖とは、水産動植物の種苗を生産し、種苗を一定の水域で飼育又は成長させることによって食用やその他の目的に用いることをいい、種苗と養成を含む意味を有する。ナマコ養殖には、ナマコが住むのに適した漁場にナマコ種苗を放流する地撒き養殖、築堤式養殖、垂下式養殖及び陸上水槽式養殖などがある。
【0003】
放流による地撒き養殖は、ナマコ種苗を海藻類が豊富な海域に放流した後、充分に成長したときに海女や潜水夫がナマコを直接収穫する養殖方法をいい、漁籠や円筒籠による垂下養殖は、ナマコを養成機に収容して垂下し、人為的に餌を供給する養殖方法をいい、築堤式養殖は、石で堤防を囲い、堤防の下部は小石で取り囲んだ隙間に水が自由に出入りすることができ、良好な水質を提供し、ナマコに天然的な餌や人工的な餌を供給する養殖方法をいい、陸上水槽式養殖は、ポリカーボネート破板又はタマネギ袋を用い、アワビと混合して養殖する方法をいう。
【0004】
図1は、従来の陸上循環水槽式養殖で使用されるナマコ養殖水槽式装置の斜視図である。
【0005】
図面を参照すると、従来の陸上循環水槽式1は、上面が露出した直方形であるコンクリートブロック形態であり、前記養殖水槽に海水を取水して供給するための海水供給手段を含み、ブロック形態である上面に多数の紐を連結し、その紐に数十個のタマネギ袋を底面に接するように吊るして養殖する方式であるが、アワビと共に養殖することもある。
【0006】
図2は、従来の陸上養殖水槽式で使用される魚類養殖水槽式の斜視図である。
【0007】
図面を参照すると、従来の陸上養殖水槽式2は、上面が露出した円筒状や正方形状であり、各魚類養殖水槽の排水管が連結されることによって、海水と共に魚類の排泄物と鯉の飼料、有機物及び無機物などの汚染水が沿岸に排出される一般的な養殖方法である。
【0008】
棘皮動物であるナマコは、魚類のように遊泳することができなく、這い回ったり夜に活動する夜行性動物の特性を有するので、底面と横面にナマコが付着される従来方式のナマコ養殖水槽と魚類養殖水槽は、底面と横面が堅いコンクリートやFRP材質からなっており、溶存酸素の供給が全く行われず、酸素が供給されるとしても直ぐ浮揚する特性のため、這い回るナマコに酸素が円滑に供給されないという問題を有する。
【0009】
また、海水排出口が中央にあるので、海水が強弱の流速で排出されることによってナマコ種苗と餌が失われたり、餌の沈殿物が時間の経過とともに腐敗することによって有害ガスが排出され、ナマコは、窒息したり、腐敗した沈殿物がナマコの皮膚に接触することによって損傷を受けたり、死ぬようになる。また、ナマコは夜行性動物であり、露出した上面から光を遮断することができなく、付着面積が狭小であるので養殖密度が低く、短い移動距離によって健康な個体を養成できないという問題を有する。そして、鯉の飼料による海洋環境汚染の増加、及び夏季の高水温期におけるナマコの体重減少という問題を有する。
【0010】
また、放流による地蒔き養殖は、村の漁場に放流して商品になるまで一定期間の間自然に養成した後、採捕して収穫するので、経済的な長所を有しているが、労動集約型の裸潜漁業で生産されており、採捕に多くの困難があるだけでなく、有害生物によって生存率と回収率が低いという問題を有する。
【0011】
併せて、漁籠や円筒籠による垂下養殖は、海洋の物理的特性、すなわち、台風などの高い波高による養成機の遺失、赤潮による死亡、海水水温の上昇とナマコへの不定期的な餌供給によるナマコの体重減少、餌供給による養成機の動きから生じるストレス影響の増加、及び養成機の狭い面積による養殖密度の低下などの問題を有する。
【0012】
また、築堤式養殖は、冬季における海水の結氷と夏季における海水の高水温によるナマコの体重減少、鯉の飼料による海洋環境汚染の増加、飼料費の増加、海水の流れ制限による他の漁場への被害などをもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、前記のような問題を解決するためになされたもので、外部の環境から養殖されるナマコを保護できるハウジング内に多数層に多量の飼育バスケットを設置・構成することによってナマコの大量生産が可能であるとともに、管理が容易になり、ハウジング内への海水の流入及びハウジングからの海水の排出を調節可能な流入管及び排出管を形成し、前記流入管及び排出管を上部連通管、下部連通管、左側連通管、右側連通管及びメイン流入管に形成することによってハウジング内の飼育バスケット上における海水の流入及び排出を円滑に行うと同時に、バルブの開閉によっていずれか一つの連通管が流入管又は排出管としての機能を選択的に行うようになり、いずれか一つの連通管の排出部分の詰まりを防止することができ、多数層の飼育バスケット空間にハウジングの外部から内部に貫通する酸素を含む空気を空気供給管を通してハウジング内に注入できるように構成し、ハウジング内の多数層の飼育バスケット空間に餌を供給する餌供給部を構成することによって生育環境を最適化し、養殖するナマコの品質及び回収率を増大することができ、従来の多様なナマコ養殖飼育方法の問題を全て解決できるナマコ養殖飼育機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、前記のような目的を達成するために、下記のような特徴を有する。
【0015】
本発明は、海水を流入及び排出するための流入管及び排出管がそれぞれ結合され、側部及び上部に内部を開閉するためのドア部及び補助ドア部がそれぞれ形成され、内側に中空の収容空間を有するハウジングと;前記ハウジングの内側に据え置かれ、ナマコを飼育するための飼育空間が設けられる多数の飼育バスケットと;前記ハウジング内に酸素を含む空気を供給するためにハウジングの外部に設置され、ハウジングの外部から内部に貫通してハウジング内に一定部分が突出配置される空気流入管と;を有する。
【0016】
ここで、前記ドア部は、前記ハウジングの一側又は両側に開閉可能に結合され、内部を見れるようにドア中央部が透明材質で形成される。また、前記補助ドア部は、前記ハウジングの上部に一つ以上設置され、一側がハウジングに固定され、ヒンジを用いてハウジングを開閉可能になり、前記補助ドア部の本体には、ハウジング内の空気又は海水を外部に排出するための多数の穿孔が形成され、前記本体の外側には、本体の穿孔から排出される海水を案内する海水流路管が形成される。
【0017】
また、前記飼育バスケットには、底部から上部に空気を流動させるための多数の穿孔が形成され、両側上部の底面には、ハウジングの内壁に形成されるレールに対応する形状を有して支持されると同時に、スライディング移動できるように多数のローラーが形成される。
【0018】
併せて、前記飼育バスケットには、底部から上部に空気を流動させるための多数の穿孔が形成され、両側上部の底面には、ハウジング内に設置されるフレームの一側に離隔して形成される多数のレールに対応する形状を有して支持されると同時に、スライディング移動できるように多数のローラーが形成され、前記ハウジングの内壁又はフレームの一側に離隔して形成される多数のレールが内壁の上下に形成されることによって、飼育バスケットが積層される。
【0019】
また、前記フレームは、ハウジングの上下部の壁面に固定され、ハウジングの中心部を基準にして左右側に一対に形成され、前記左右側のフレームの中心部側には上下の段差を置いて離隔して形成される多数のレールが形成され、他側には、ハウジングの内壁面と上下の段差を置いて水平に設置される多数の側面プレートを支持するための多数のホルダーが設置される。
【0020】
また、前記飼育バスケットは、前記一つのレールに同一水平線上に一定間隔だけ離隔して多数配置され、隣接する飼育バスケット間には、飼育バスケット内に置かれるナマコを隣接する飼育バスケットに移動させるための連結プレートが含まれ、前記飼育バスケットは、前記ハウジング内に上下の多数層に一定間隔だけ離隔して積層配置され、一つの飼育バスケットと隣接する飼育バスケットの下部に積層された飼育バスケットとの間には、ナマコを移動させるための傾斜プレートが含まれる。
【0021】
併せて、前記ハウジングの底部には、飼育バスケット内に置かれるナマコが排出管に排出されないように底面上に結合される多数の底面プレートが形成され、前記底面プレートには、ハウジングの内壁の底部に固定できるように中央部に中央溝部が形成された掛け金が形成され、この掛け金は、ハウジングの内壁の底部に前記掛け金の中央溝部に対応する形状を有して形成される係合部と着脱可能に構成され、前記ハウジングの外側には前記流入管及び排出管と連通して海水を貯水するための貯水タンクがさらに含まれ、前記貯水タンクには海水の温度を調節するための温度調節部が形成される。
【0022】
また、前記流入管及び排出管は、ハウジングの上下左右に海水を流入又は排出するためにハウジングと連通する上部連通管、下部連通管、左側連通管及び右側連通管からなり、前記上部連通管、下部連通管、左側連通管及び右側連通管は、それぞれ貯水タンクからハウジング内に海水を流入させるためのメイン流入管とバルブの開閉によってそれぞれ連通し、前記上部連通管、下部連通管、左側連通管及び右側連通管のうち一つ以上の連通管がバルブの開閉によってハウジング内に海水を流入させる場合、他の一つ以上の連通管はバルブの開閉によってハウジングの外部に海水を排出するようにバルブ開閉が行われる。
【0023】
また、前記ハウジングの外側には、ハウジング内の飼育バスケット内に餌を供給する餌供給部がさらに含まれ、前記餌供給部は、内側にナマコの餌を貯蔵するための一定の収容空間が形成され、餌が注入される餌注入口及び圧縮空気が注入される圧縮空気注入口を有するリンガータンクと、前記リンガータンクの下端に連通するように設置され、多数の分岐管が形成される分岐部と、前記分岐管の排出端部と連通して結合され、飼育バスケット内にリンガータンク内の餌を供給するためにハウジングの補助ドア部を貫通して飼育バスケットの底部に据え置かれるリンガーホースと、前記リンガーホースの端部に設置されて餌を排出するホース排出口とを含んで構成され、前記多数の分岐管、餌注入口及び圧縮空気注入口は、バルブの開閉によって餌や空気の流入量を調節したり、流入の可否を制御する。
【0024】
併せて、前記ハウジングの両端部には、ハウジングを据え置くための据え置き部が設置され、前記据え置き部は、組み立て可能な上部据え置き台及び下部据え置き台からなり、上部据え置き台と下部据え置き台の中心部には、それぞれハウジングの外壁に対応する形状を有してハウジングの外壁を覆うことのできる溝部が形成され、前記据え置き部は、多数が積層形成されることによって、据え置く多数のハウジングが密集配置されるように構成される。
【0025】
また、前記空気供給部は、ハウジング内に空気が流入するようにハウジングに貫通してハウジング内に端部が突出形成される多数の分岐管を有する空気流入管と、前記空気流入管に空気を投入する空気タンクと、前記空気流入管と空気タンクとの間に結合され、投入される空気を気化させる気化器とを含んで構成され、前記空気供給部は、ハウジング内に酸素を供給するための酸素供給部を含む。
【発明の効果】
【0026】
本発明によると、ハウジング内にナマコが安定的に養殖され、水温が一定に適切な状態に調節され、海洋の物理的特性から安定的に保護可能であることから生存率と回収率が高く、定期的にナマコへの餌供給が可能であり、養殖密度が画期的に増大し、ナマコの大量生産が可能になるという効果がある。
【0027】
また、貯水タンクの温度調節部を設置することによって、ナマコを養殖するための適正な水温を維持することができ、ナマコ養成期間を短縮することができ、空気供給部を通して豊かな酸素が流入し、飼育バスケットの穿孔を通してハウジング内に置かれた全てのナマコに溶存酸素が供給されるので、健康なナマコ養殖が可能になり、ハウジングの特性上、最小限の光を除いたほとんどの光を遮断し、夜行性であるナマコの飼育環境を造成することができる。
【0028】
併せて、供給流入管を底部に形成し、その端部に噴射ノズルを装着し、圧縮された空気を時間差を置いて注入することによって底部に渦流が形成され、餌と供給された海水を海洋の物理的特性に合わせてハウジングの内部に均一に分散し、上下に積層配置された飼育バスケット、連結プレート及び傾斜プレート上に餌が供給され、酸素を含む空気が注入され、飼育バスケット内に沈澱された餌やナマコの老廃物を浮揚又は分解させて海水排出口に排出させるように誘導することによって、餌や酸素が豊富であり、きれいでかつ最適な飼育環境を提供することができる。
【0029】
また、多様な形態の据え置き部を設けることによってナマコの生息密度と移動距離を拡張することができ、既存の魚類陸上養殖施設を用いて魚類陸上養殖水槽から排出された魚類の排泄物と鯉の飼料、有機物と無機物などの海水汚染水を再活用することができ、海水浄化を通した沿岸水系保護が可能になり、据え置き部の外部には魚類養殖が行われ、ハウジングの内部にはナマコ養殖が行われることによって混合養殖を通した養殖面積の最適化と養殖管理の容易性が増大するという効果がある。
【0030】
併せて、流入管及び排出管を上部連通管、下部連通管、左側連通管、右側連通管及びこれらと全て連通可能なメイン流入管で構成し、いずれか一つの連通管がバルブの開閉によってハウジング内に海水を流入させる場合、他の一つ以上の連通管はバルブの開閉によってハウジングの外部に海水を排出するように構成されることによって、海水の流入又は排出時に砂などの異物による排出部分の詰まりを防止できるようになる。
【0031】
併せて、海水の流入・排出はもちろん、餌の供給まで外部で容易に制御・管理できるようになり、ナマコを養殖する全過程での作業人力を最小化することができ、作業工数を画期的に簡素化できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来の陸上循環水槽式養殖で使用されるナマコ養殖水槽式装置の斜視図である。
【図2】従来の陸上養殖水槽式で使用される魚類養殖水槽式の斜視図である。
【図3】本発明に係るナマコ養殖飼育機を概略的に示した図である。
【図4】本発明に係るドア部の構造を示す図である。
【図5】本発明に係る飼育バスケットの斜視図である。
【図6】本発明によって飼育バスケット、連結プレート及び傾斜プレートが結合される状態を示す図である。
【図7】本発明に係る底面プレートの結合状態を示す図である。
【図8】本発明に係る底面プレートの結合状態を示す図である。
【図9】本発明に係る底面プレートの他の実施例を示す図である。
【図10】本発明に係る空気供給部、流入管及び流出管の構造を示すハウジングの側断面図である。
【図11】本発明によってハウジングの底部に酸素を供給するための空気供給部の構成を概略的に示す図である。
【図12】本発明に係る補助ドア部の拡大図である。
【図13】本発明に係る貯蔵タンク、温度調節部及び流入管の構成を示す図である。
【図14】本発明の一実施例に係る据え置き部の構成を示す図である。
【図15】本発明の他の実施例に係る据え置き部の構成を示す図である。
【図16】本発明の他の実施例に係る据え置き部の構成を示す図である。
【図17】本発明の他の実施例に係る流入管及び排出管の構成及びハウジング内の構成を示す図である。
【図18】本発明に係る餌供給部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下では、本発明に係るナマコ養殖飼育機について添付の図面と共に詳細に説明する。
【0034】
図3は、本発明に係るナマコ養殖飼育機を概略的に示した図で、図4は、本発明に係るドア部の構造を示す図で、図5は、本発明に係る飼育バスケットの斜視図で、図6は、本発明によって飼育バスケット、連結プレート及び傾斜プレートが結合される状態を示す図である。
【0035】
また、図7及び図8は、本発明に係る底面プレートの結合状態を示す図で、図9は、本発明に係る底面プレートの他の実施例を示す図で、図10は、本発明に係る空気供給部、流入管及び流出管の構造を示すハウジングの側断面図で、図11は、本発明によってハウジングの底部に酸素を供給するための空気供給部の構成を概略的に示す図で、図12は、本発明に係る補助ドア部の拡大図で、図13は、本発明に係る貯蔵タンク、温度調節部及び流入管の構成を示す図である。
【0036】
併せて、図14〜図16は、本発明の一実施例及び他の実施例に係る据え置き部の構成を示す図である。
【0037】
図面を参照すると、本発明に係るナマコ養殖飼育機100は、海水を流入及び排出するための流入管110及び排出管120がそれぞれ結合され、側部及び上部に内部を開閉するためのドア部130及び補助ドア部131がそれぞれ形成され、内側に中空の収容空間を有するハウジング100と、前記ハウジング100の内側に据え置かれ、ナマコを飼育するための飼育空間が設けられる多数の飼育バスケット140と、水平線上に一定間隔だけ離隔して配置される多数の飼育バスケット140においてそれぞれ隣接する飼育バスケット140間にナマコを移動させるために結合される連結プレート160と、多数層に離隔して配置される飼育バスケット140のうち一つの飼育バスケット140と隣接する飼育バスケット140の低層に位置する飼育バスケット140との間にナマコを移動させるために結合される傾斜プレート170と、前記ハウジング100の底部に設置され、飼育バスケット140内に置かれるナマコが排出管に排出されないように底面上に結合される多数の底面プレート180と、前記ハウジング100内に酸素を含む空気を供給するためにハウジングの外部に設置され、ハウジングの外部から内部に貫通してハウジング100内に一定部分が突出配置される空気流入管150を有する空気供給部200と、前記ハウジングの外側に設置され、前記流入管110及び排出管120と連通して海水を貯水するために備えられる貯水タンク300とを含んで構成される。
【0038】
ここで、前記ハウジング100は、飼育バスケット140を収容するために内部に中空を有する円筒状であり、水平面上に横たわった形態で後述する据え置き部400を通して据え置かれて形成されるが、前記ハウジング100内には、多数の飼育バスケット140を収容するために飼育バスケット140を支持すると同時に、スライディング移動を可能にするレール100aが形成される。
【0039】
前記レール100aは、図3に示すように、多数の飼育バスケット140を水平面上に配置すると同時に、収容密度を高めるために多段の積層形態で配置することもでき、これに対応して形成される。
【0040】
また、前記飼育バスケット140の両側上部底部面には、レール100aに誘導されてスライディング移動をするローラー142が形成されることは当然で、レール100aの両端部には、圧力が一定以上である場合、その係止が解除される係止突起(図示せず)を形成することによって、ハウジング100が傾斜したり、作業者が飼育バスケット140を意図せずに弱い力で引っ張ったとき、飼育バスケット140が容易にレール100aから離脱するという問題を予防することができる。
【0041】
一方、前記ハウジング100には、海水の流入及び流出を行うための流入管110及び排出管120が形成されるが、ここで、前記流入管110及び排出管120は、それぞれハウジング100の上部中央と下部中央に多数に分岐される分岐管形態で形成されることが望ましく、分岐されてハウジング100内に連通する多数の流入管110の端部側には、流入する海水の流量を調節するための調節バルブが設置されることが望ましい。
【0042】
ここで、流入管110の端部側とは、調節バルブの操作を容易にするためにハウジングの外部に位置する、分岐された流入管110を意味する。
【0043】
また、前記ハウジング100内に位置する流入管110の末端部には、流入する海水の異物などがハウジング100内に流入することを防止するために、水を通過させるための多数の穿孔を有する栓が結合されることが望ましい。
【0044】
このような多数の穿孔を有する栓は、ハウジング100内に位置する排出管120の末端部にも適用することができ、前記流入管110及び排出管120で流動する海水は、ハウジング100の外側に備えられ、一定量の海水を貯水できる貯水タンク300に貯水された後、貯水タンクの一側に搭載される循環ポンプによって目的とする海水の循環が行われる。
【0045】
このような貯水タンク300には温度調節部310が備えられ、ナマコ養殖において最も適切な水温を維持できるようになる。
【0046】
このような温度調節部310は、貯水タンク300内の水の温度を感知できる温度センサーと、センシングデータを通して設定された温度より海水の温度が低い場合は、温水器の稼動によって水を暖め、温度が高い場合は、冷水器の稼動によって水を冷却させるように構成されることは当然であり、このような温度調節部310の詳細な記述内容は公知の技術であるので、これについての説明は省略する。
【0047】
一方、前記ドア部130は、ハウジング100の一側又は両側に備えられ、ハウジング100を開閉可能にするが、このようなドア部130は、図4に示したように、フランジ形態の蓋として形成し、ボルト及びナットなどの結合手段を通して結合するように構成した。
【0048】
しかし、ドア部130の一側とこれに対応するハウジング100の側面とのヒンジ結合によってハウジング100を開閉できるように構成することもでき、このようなドア部130の結合形態は本発明を限定しない。
【0049】
また、前記ドア部130の中央には透明材質で形成されるドア中央部130aを備え、作業者が内部を見れるように構成することが望ましい。
【0050】
前記補助ドア部131は、ハウジング100の上部に多数設置され、作業者が内部を見たり、本体131aを開放して内部に飼育バスケット140を投入又は排出するために備えられ、前記補助ドア部131の本体131aには、ハウジング100の内部で生成されるナマコの排泄物又は排出ガスを外部に排出するための多数の穿孔131bが形成される。
【0051】
このような補助ドア部131は、ハウジング100内に一定間隔だけ離隔して配置される飼育バスケット140の位置と上下に対応する位置に形成されることが望ましい。
【0052】
また、前記補助ドア部131が設置されるハウジング100の補助ドア部131の外郭には、補助ドア部131の穿孔131bを介して排出される海水を案内して目的とする位置に排出するための海水流路管132が形成される。
【0053】
一方、前記飼育バスケット140は、前記ハウジング100の内側に多数据え置かれ、ナマコを飼育するための飼育空間を設けるために備えられるが、このような飼育バスケット140の支持構造及び移動構造によると、上述したように、ハウジング100の内壁面上に形成されるレール100aに飼育バスケット140の両側上部底面が位置しながら支持されると同時に、底面に形成されるローラー142を通して移動する。
【0054】
前記飼育バスケット140には、ナマコ、砂及び餌などが収容空間内に置かれるが、ナマコは、餌が含まれる砂を食べながら飼育される。
【0055】
一方、水平線上に一定間隔だけ離隔して配置される多数の飼育バスケット140には、ナマコの飼育空間を増大するために移動可能な連結プレート160が隣接する飼育バスケット140間に介在するが、図6に示すように、ナマコの移動時における離脱を防止するために両側が上方向に曲げられて形成されることが望ましく、連結プレート160にも、飼育バスケット140と同様に多数の穿孔が形成され、酸素及び餌が穿孔を介して底部から連結プレート160上に移動できるように構成することが望ましい。
【0056】
併せて、多数層に離隔して配置される飼育バスケット140のうち一つの飼育バスケット140と隣接する飼育バスケット140の低層に位置する飼育バスケット140との間にも、ナマコを移動させるための傾斜プレート170が結合されるが、このような傾斜プレート170の傾斜角度は、水平面上に離隔する飼育バスケット140間の距離及び上下に積層される飼育バスケット140の高さ差と相関して決定される。
【0057】
このような連結プレート160と傾斜プレート170の構成により、ナマコは自由にハウジング100の全ての空間を移動できるようになり、飼育空間が広くなるという効果がある。
【0058】
一方、前記最下端の飼育バスケット140の下部、すなわち、ハウジング100の底部には、飼育バスケット140内に置かれるナマコが排出管に排出されないように底面上に結合される多数の底面プレート180が形成されるが、このような前記底面プレート180の底面部には、ハウジングの内壁の底部に固定できるように中央に中央溝部が形成された掛け金181が形成される。
【0059】
もちろん、前記ハウジング100の内壁の底部には、前記掛け金181の中央溝部に対応する形状を有して形成される係合部184が設けられ、底面プレート180とハウジングの底部が着脱可能に結合される。
【0060】
このような底面プレート180にも、下部から流入する酸素及び空気が貫通され、上部に流動できるように多数の穿孔が形成されることは当然である。
【0061】
併せて、図7及び図8に示したように、それぞれの底面プレート180の一側に突部182が形成され、他側には、これに対応する結合位置に対応する形状を有して貫通溝部183が形成され、多数の底面プレート180が連続的に結合されるように構成される。
【0062】
併せて、図9に示したように、上述した掛け金及び係合部の構成と異なり、ハウジング100内の一定地点の両側に突出形成され、中央部に溝部が形成されることによって底面プレート180を支持すると同時に、スライディング移動を可能にする案内突部100bと、前記案内突部100bの溝部に嵌められて結合されるように底面プレート180の両側に形成される側突部185の構成を通して、支持プレート180とハウジング100とを結合することができる。
【0063】
これによって、飼育バスケット140、連結プレート160及び傾斜プレート170と同様に、タマネギ袋などの穿孔がぎっしり詰まった網で覆って構成可能な支持プレート180も、容易に網を結合することによってハウジング100と連結可能になる。
【0064】
一方、前記空気供給部200は、ハウジング100内に酸素を含む空気を供給し、ナマコを生育可能な環境を設けるために備えられるが、このような空気供給部200は、ハウジング100内に空気が流入するようにハウジング100に貫通してハウジング100内に端部が突出形成される多数の分岐管を有する空気流入管150と、前記空気流入管150に空気を投入する空気タンク190と、前記空気流入管150と空気タンク190との間に結合され、投入される空気を気化させる気化器191とを含んで構成される。
【0065】
ここで、前記空気供給部200には、ハウジング内に酸素を供給するための酸素供給部と一般の空気を供給するための空気供給部とが別途に分離され、酸素と空気を供給するように構成することができる。
【0066】
前記気化器191は、空気タンク190の空気又は酸素が液体状態である場合、これを気化させるために設けられ、一般的に、酸素は、図11に示したように、液体状態の製品として供給される場合が多いため気化器191が必須であり、供給する空気が気体状態である場合、その役割が制限されることは当然である。
【0067】
併せて、前記空気供給部200の空気流入管150のうちハウジングの底部に流入する空気流入管150の端部には噴射ノズルが結合され、ハウジング100の底部に沈着された老廃物などが浮上されて排出管120に排出されるように空気を噴射させることができる。
【0068】
したがって、前記ハウジング100の底部に貫通して流入する流体管は、噴射ノズルが端部に形成された空気流入管150及び酸素を供給する空気流入管150を有することができ、場合に応じては、酸素を供給する空気流入管150の端部に噴射ノズルを構成し、一つの空気流入管150に酸素を供給すると同時に、渦流を形成することによって老廃物を浮上させる役割もすることができる。
【0069】
併せて、前記空気流入管150は、ハウジング100を貫通してハウジング内に配置するように構成されるが、変形可能な形態で補助ドア部131を貫通してハウジング内に配置することもできる。
【0070】
これは、ハウジング100を貫通する管の個数が多いほど、ハウジング100の耐久性及び気密度が低下することは当然であり、このような耐久性と気密度の低下を防止するために補助ドア部131を貫通して設置し、貫通部分の気密度を維持するためにシーラントなどの気密手段を塗布することができる。
【0071】
一方、前記ハウジング100の両端部にはハウジングを据え置くための据え置き部400が設置されるが、このような据え置き部400は、図14に示したように、組み立て可能な上部据え置き台410及び下部据え置き台420からなる。
【0072】
ここで、上部据え置き台410と下部据え置き台420の中心部には、それぞれハウジングの外壁に対応した形状を有してハウジングの外壁を覆うことのできる溝部430が形成され、このような据え置き部を積層することによって据え置き空間を最適化し、ハウジングが密集配置されるように構成することが望ましい。
【0073】
併せて、本発明の他の実施例によって、図15に示すように、据え置き部400は、上部を円筒状に、下部を棒状に構成し、これを積層式で多数連結して形成することによって、上述した据え置き部の据え置き空間よりも据え置き空間を減少させ、混合養殖時に他の魚貝類の流動を干渉しないように構成することができる。
【0074】
また、図16に示すように、据え置き部400は、ハウジング100を支持するバンドタイプのフレームと、前記バンドタイプのフレームと結合され、これを支持する支持台とを含むこともできる。
【0075】
図17は、本発明の他の実施例に係る流入管及び排出管の構成及びハウジング内の構成を示す図で、図18は、本発明に係る餌供給部を示す図である。
【0076】
図面を参照すると、本発明の他の実施例に係る流入管及び排出管は、上述した実施例と同様に、上下部の単純構造でなく、ハウジング100の上下左右に海水を流入又は排出するためにハウジング100と連通する上部連通管111、下部連通管112、左側連通管113及び右側連通管114からなるが、このような上部連通管111、下部連通管112、左側連通管113及び右側連通管114は、貯水タンク300からハウジング100内に海水を流入させるためのメイン流入管115とそれぞれバルブVの開閉によって連通するように構成される。
【0077】
このような本実施例に係る流入・排出構造は、前記上部連通管111、下部連通管112、左側連通管113及び右側連通管114のうち一つ以上の連通管がバルブの開閉によってハウジング100内に海水を流入させる場合、他の一つ以上の連通管はバルブの開閉によってハウジング100の外部に海水を排出するようにバルブ開閉を制御することによって、全ての連通管111、112、113、114が流入管としての機能をすると同時に、選択的に排出管としての機能もすることができ、これによって、連通管の端部が図17に示したように多数の穿孔ホール116からなっており、継続的な海水の流入又は排出によって砂などの異物が詰まる場合、既存の海水の流れとは反対にバルブ制御をすることによって、流入管としての機能をしていた連通管は排出管としての機能をし、排出管としての機能をしていた連通管は流入管としての機能をするようになり、詰まった異物を除去することができる。
【0078】
したがって、本実施例は、異物による連通管の詰まりを人為的な作業者の直接除去なしにも簡単なバルブの開閉操作のみで除去できるので、飼育機の耐久性及び管理が遥かに容易になり、海水の流動が円滑になり、飼育環境をより改善することができる。
【0079】
一方、図17に示したように、本実施例に係るハウジングの内部構造においては、上述した実施例と異なり、前記飼育バスケット140を支持するためにレール500aを有するフレーム500が設置されるが、前記フレーム500は、ハウジング100の上下部の壁面に固定され、ハウジング100の中心部を基準にして左右側に一対に形成され、前記左右側のフレーム500の中心部側には、上下の段差を置いて離隔して形成される多数のレール500aが形成され、他側には、ハウジング100の内壁面と上下に段差を置いて水平に設置される多数の側面プレート186を支持するための多数のホルダー500bが設置される。
【0080】
前記フレーム500を通してハウジング100の内部を区画化し、このようなフレーム500に形成されるレール500aとホルダー500bを通して飼育バスケット140及び側面プレート186を支持することによって、上述した実施例とは異なり、飼育バスケット140を一定規格に成形・製作することができ、生産単価を低下させることができ、大量生産が可能になる。
【0081】
併せて、前記飼育バスケット140が占めていた左右側の空間には、底面プレート180と同じ形態の多数の側面プレート186を形成することによって、ナマコの飼育空間を増大させ、空間活用度を効率的に構成できるようになる。
【0082】
前記側面プレート186上には、上述した左側連通管113及び右側連通管114が配置されるようになり、側面プレート186を支持するために、ハウジングの内壁面には、上述した実施例と同様にレール100aの形態で構成することができ、「コ」字状のホルダー100cの形態で構成することができる。
【0083】
もちろん、前記ハウジングの内壁面の側面プレート186の支持構造がレール100aの形態である場合、フレーム500の側面プレート186の支持構造もレール500aの形態で形成しなければならないが、図面ではホルダー100c、500bの形態で形成した。
【0084】
一方、図18に示したように、本発明では、前記ハウジングの外側に設置され、ハウジング100内の飼育バスケット140内に餌を供給する餌供給部600が備えられるが、このような餌供給部600の内側にナマコの餌を貯蔵するための一定の収容空間が形成され、餌が注入される餌注入口611及び圧縮空気が注入される圧縮空気注入口612を有するリンガータンク610と、前記リンガータンク610の下端に連通するように設置され、多数の分岐管621が形成される分岐部620と、前記分岐管621の排出端部と連通して結合され、飼育バスケット140内にリンガータンク610内の餌を供給するためにハウジング100の補助ドア部131を貫通して飼育バスケット140の底部に据え置かれるリンガーホース630と、前記リンガーホース630の端部に設置されて餌を排出するホース排出口640とを含んで構成される。
【0085】
前記多数の分岐管621、餌注入口611及び圧縮空気注入口612は、バルブVの開閉によって餌又は空気の流入量を調節したり、流入の可否を制御するように構成される。
【0086】
ここで、前記リンガータンク610には、内部を掃除するための掃除出入口613を設置することができ、内部の餌の量を知るために外側にゲージ614を設置することができる。
【0087】
前記圧縮空気注入口612は、リンガータンク610内に貯蔵された餌を分岐管621を通して飼育バスケット140に強制排出するための動力源である圧縮空気を注入するために設けられ、このような圧縮空気注入口612は、リンガータンク610と分岐管621との間を連通させる連結管615にも形成し、リンガータンク610内に貯蔵された餌を均一に混ぜるために渦流を誘導するように構成することができる。
【0088】
このとき、連結管615に形成された圧縮空気注入口612は、リンガータンク610内を掃除するために洗浄水を投入するときにも併用することができ、洗浄水の投入時に圧縮空気を共に注入し、より洗浄効率を増大させることができる。
【0089】
一方、前記リンガーホース630は、飼育バスケット140の底部に形成される据え置きホルダー143に固定され、ホース排出口640を介して餌を排出し、排出された餌は、自然に下部に流動して飼育バスケット140内に積層される。
【0090】
もちろん、最上部に位置する飼育バスケット140の場合、ハウジング100の上部内壁面上に据え置きホルダーなどの支持手段を設置し、これにリンガーホース630を据え置き、最上部に位置する飼育バスケット140上に餌を供給することができる。
【0091】
このような本発明によると、海水の流入・排出はもちろん、餌の供給まで外部で容易に制御・管理できるようになり、ナマコを養殖する全過程での作業人力を最小化することができ、作業工数を画期的に簡素化できるようになる。
【0092】
このように、本発明は、図面に示した一実施例を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎなく、本技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であることを理解するだろう。
【0093】
したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定めなければならない。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
海水を流入及び排出するための流入管及び排出管がそれぞれ結合され、側部及び上部に内部を開閉するためのドア部及び補助ドア部がそれぞれ形成され、内側に中空の収容空間を有するハウジングと;
前記ハウジングの内側に据え置かれ、ナマコを飼育するための飼育空間が設けられる多数の飼育バスケットと;
前記ハウジング内に酸素を含む空気を供給するためにハウジングの外部に設置され、ハウジングの外部から内部に貫通してハウジング内に一定部分が突出配置される空気流入管を有する空気供給部と;を含んで構成されることを特徴とするナマコ養殖飼育機。
【請求項2】
前記ドア部は、前記ハウジングの一側又は両側に開閉可能に結合され、内部を見れるようにドア中央部が透明材質で形成されることを特徴とする、請求項1に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項3】
前記補助ドア部は、前記ハウジングの上部に一つ以上設置され、一側が前記ハウジングに固定され、ヒンジを用いて前記ハウジングを開閉可能になり、前記補助ドア部の本体には、ハウジング内の空気又は海水を外部に排出するための多数の穿孔が形成され、前記本体の外側には、本体の穿孔から排出される海水を案内する海水流路管が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項4】
前記飼育バスケットは、底部から上部に空気を流動させるための多数の穿孔が形成され、両側上部の底面には、ハウジングの内壁に形成されるレールに対応する形状を有して支持されると同時に、スライディング移動が可能になるように多数のローラーが形成されることを特徴とする、請求項1に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項5】
前記飼育バスケットは、底部から上部に空気を流動させるための多数の穿孔が形成され、両側上部の底面には、ハウジング内に設置されるフレームの一側に離隔して形成される多数のレールに対応する形状を有して支持されると同時に、スライディング移動が可能になるように多数のローラーが形成されることを特徴とする、請求項1に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項6】
前記ハウジングの内壁又はフレームの一側に離隔して形成される多数のレールは、内壁の上下に形成されることによって、飼育バスケットを積層させることを特徴とする、請求項4又は5に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項7】
前記フレームは、ハウジングの上下部の壁面に固定され、ハウジングの中心部を基準にして左右側に一対に形成され、前記左右側のフレームの中心部側には、上下の段差を置いて離隔して形成される多数のレールが形成され、他側には、ハウジングの内壁面と上下の段差を置いて水平に設置される多数の側面プレートを支持するための多数のホルダーが設置されることを特徴とする、請求項5に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項8】
前記飼育バスケットは、前記一つのレールに同一水平線上に一定間隔だけ離隔して多数配置され、隣接する飼育バスケット間には、飼育バスケット内に置かれるナマコを隣接する飼育バスケットに移動させるための連結プレートがさらに含まれることを特徴とする、請求項6に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項9】
前記飼育バスケットは、前記ハウジング内に上下の多数層に一定間隔だけ離隔して積層配置され、一つの飼育バスケットと隣接する飼育バスケットの下部に積層された飼育バスケットとの間には、ナマコを移動させるための傾斜プレートがさらに含まれることを特徴とする、請求項6に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項10】
前記ハウジングの底部には、飼育バスケット内に置かれれるナマコが排出管に排出されないように底面上に結合される多数の底面プレートが形成され、前記底面プレートには、ハウジングの内壁の底部に固定できるように中央部に中央溝部が形成された掛け金が形成され、前記掛け金は、ハウジングの内壁の底部に前記掛け金の中央溝部に対応する形状を有する係合部と着脱可能に構成されることを特徴とする、請求項1に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項11】
前記ハウジングの外側には、前記流入管及び排出管と連通して海水を貯水する貯水タンクがさらに含まれ、前記貯水タンクには、海水の温度を調節するための温度調節部が形成されることを特徴とする、請求項1に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項12】
前記流入管及び排出管は、ハウジングの上下左右に海水を流入又は排出するためにハウジングと連通する上部連通管、下部連通管、左側連通管及び右側連通管からなり、
前記上部連通管、下部連通管、左側連通管及び右側連通管は、貯水タンクからハウジング内に海水を流入させるためのメイン流入管とそれぞれバルブの開閉によって連通し、前記上部連通管、下部連通管、左側連通管及び右側連通管のうち一つ以上の連通管がバルブの開閉によってハウジング内に海水を流入させる場合、他の一つ以上の連通管はバルブの開閉によってハウジングの外部に海水を排出するようにバルブ開閉が行われることを特徴とする、請求項11に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項13】
前記ハウジングの外側には、ハウジング内の飼育バスケット内に餌を供給する餌供給部がさらに含まれ、
前記餌供給部は、内側にナマコの餌を貯蔵するための一定の収容空間が形成され、餌が注入される餌注入口及び圧縮空気が注入される圧縮空気注入口を有するリンガータンクと、
前記リンガータンクの下端に連通するように設置され、多数の分岐管が形成される分岐部と、
前記分岐管の排出端部と連通して結合され、飼育バスケット内にリンガータンク内の餌を供給するためにハウジングの補助ドア部を貫通して飼育バスケットの底部に据え置かれるリンガーホースと、
前記リンガーホースの端部に設置されて餌を排出するホース排出口と、を含んで構成され、
前記多数の分岐管、餌注入口及び圧縮空気注入口は、バルブの開閉によって餌又は空気の流入量を調節したり、流入の可否を制御することを特徴とする、請求項1に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項14】
前記ハウジングの両端部には、ハウジングを据え置くための据え置き部がさらに設置されることを特徴とする、請求項1に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項15】
前記据え置き部は、組み立て可能な上部据え置き台及び下部据え置き台からなり、上部据え置き台と下部据え置き台の中心部には、それぞれハウジングの外壁に対応する形状を有するハウジングの外壁を覆うことのできる溝部が形成されることを特徴とする、請求項14に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項16】
前記据え置き部は、多数が積層形成され、据え置く多数のハウジングが密集配置されるように構成されることを特徴とする、請求項15に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項17】
前記空気供給部は、ハウジング内に空気が流入するようにハウジングに貫通してハウジング内に端部が突出形成される多数の分岐管を有する空気流入管と、前記空気流入管に空気を投入する空気タンクと、前記空気流入管と空気タンクとの間に結合され、投入される空気を気化させる気化器と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項1に記載のナマコ養殖飼育機。
【請求項18】
前記空気供給部は、ハウジング内に酸素を供給するための酸素供給部をさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載のナマコ養殖飼育機。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2013−500043(P2013−500043A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522755(P2012−522755)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【国際出願番号】PCT/KR2010/004906
【国際公開番号】WO2011/013975
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(512010731)
【Fターム(参考)】