説明

ネットワークシステム、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理装置

【課題】 P2Pネットワーク及びP2Pネットワークを含むネットワーク内でのコンテンツの配信やデータ交換を容易にする。
【解決手段】 P2Pネットワーク14には、入力変換部56及び出力変換部58が形成されたメインノード52が設けられ、メインノードと共にノード54A、54Bが、ディレクトリサービスを提供するサーバ50に登録されている。また、サーバー50には、ネットワーク10で公開されているコンテンツCのメタ情報が記憶されている。これにより、ネットワーク14AのPC16が、メインノードのアドレス及びメタ情報を取得することにより、メインノードを介してノードからコンテンツを取得可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピアツーピア(P2P、Peer to Peer)ネットワークに係り、詳細には、P2Pネットワークで映像や音楽などの各種のコンテンツなどを検索,配信可能とするネットワークシステム、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータなどの情報処理装置を情報処理端末とし、ネットワークを介して相互に接続するネットワークシステムの形態としては、クライアントサーバシステムに加えて、P2P(Peer to Peer:ピアツーピア)システムがある。
【0003】
クライアントサーバシステムは、サーバが各種の情報資源を管理したり各種のアプリケーションなどを提供するサービスを実行し、クライアントがサーバから提供されるサービスを受けるシステムとなっている。
【0004】
これに対して、P2Pシステムは、基本的には専用のサーバを設けず、ネットワークに接続された個々のピア(例えばパーソナルコンピュータなど)が対等なシステムであり、個々のピアが所定のサービスを提供する他のピアに提供するサーバとして動作可能とするシステムとなっている。
【0005】
すなわち、P2Pシステムでは、各種のサーバを設けることができるが、サーバとしての動作を個々のピアで分散して行うこともできるようになっており、このようなP2Pシステムに対する種々の技術提案がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0006】
一方、複数の情報処理装置の間で各種の情報やコンテンツを共有するネットワークが普及している。このようなネットワークでは、共有する情報やコンテンツをサーバに格納しておき、情報処理装置のそれぞれがサーバにアクセスして、必要な情報やコンテンツをダウンロードして取得するようにしている。
【0007】
ところで、複数のネットワーク間でコンテンツを共有する場合、共有するコンテンツをサーバに格納しておくとサーバにアクセスが集中してしまうことがある。ここから、サーバへのアクセス集中を抑えるために、グローバルIPを有するクライアント間をピアツーピア接続することにより、サーバに接続するクライアントの数を抑えるネットワークの提案がなされている(例えば、特許文献3参照。)。
【0008】
しかしながら、クライアント−サーバシステムのネットワークとP2Pシステムのネットワークの間では、情報処理装置同士が直接的に接続してデータ交換を行うことが困難な場合がある。
【0009】
一方、一つのネットワーク内でも、多種多様のコンテンツなどの情報の中から必要な情報を検索するためには、時間や負荷がかかる。ここから、P2Pネットワーク内で、複数のピアのそれぞれがサーチエンジンを持ち、各ピアは、サーチエンジンを保持しているピアを検索して呼び出し、呼び出したピアの持つサーチエンジンで、コンテンツ等を検索するメタサーチ方式が考えられる。
【0010】
しかしながら、この方法は、一つのP2Pネットワークでは有効であるが、P2Pネットワーク外のコンテンツ等を検索することは困難となる。
【特許文献1】特開2002−335269号公報
【特許文献2】特開2002−256363号公報
【特許文献3】特開2003−203023号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、複数のネットワーク間での効率的な情報交換を容易にするネットワークシステムを提案することを目的とする。また、本発明は、ネットワーク内外の各種の情報を効率的に取得可能とするネットワークシステム、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的の一つを達成するための本発明のネットワークシステムは、それぞれが複数の情報処理装置によって形成される複数のネットワークが設けられたネットワークシステムであって、前記ネットワーク内の情報処理装置の少なくとも一つを主情報処理装置として、前記ネットワーク外へ配信する情報を所定のプロトコルに変換する出力変換手段及び、ネットワーク外から前記所定のプロトコルで入力される情報に基づいた処理を可能とする入力変換手段と、を設けると共に、前記主情報処理装置を前記ネットワーク外から特定可能とする装置情報をディレクトリサービス手段に登録し、他のネットワークから前記情報処理装置を特定して情報の配信を可能としていることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、ネットワークごとに設定する主情報処理装置に、入力変換手段及び出力変換手段を設けると共に、この主情報処理装置をディレクトリサービス手段に登録し、登録情報を元に、主情報処理装置にアクセス可能とする。
【0014】
主情報処理装置は、自機の属するネットワーク外から所定のプロトコルでアクセスされることにより、要求に応じた処理を実行する。また、主情報処理装置は、自機の属するネットワークから他のネットワークへのアクセス要求があると、この要求を所定のプロトコルに変換して配信する。
【0015】
これにより、ディレクトリサービス手段を仲介することなく、ネットワーク間での情報交換が可能となる。
【0016】
このような本発明においては、前記ネットワークが、複数の情報処理装置を仮想的に相互に接続したピアツーピアネットワークを含むことができ、また、前記ディレクトリサービス手段に、前記主情報処理装置を経て前記ネットワーク内の前記情報処理装置を特定する装置情報が登録可能であってもよい。
【0017】
さらに、本発明は、前記ディレクトリサービス手段に、前記ネットワーク内の前記情報処理装置が保持するコンテンツを特定可能とするコンテンツ情報を格納する格納手段と、前記情報処理装置からの要求に応じて前記格納手段に格納している前記コンテンツ情報を配信する配信手段と、を含むことができる。
【0018】
また、もう一つの目的を達成するための本発明のネットワークシステムは、データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバが設けられているときに、前記サーバに接続される複数の中の任意の情報処理装置に、前記格納手段にアクセスして前記コンテンツないし前記属性情報の入出力を可能とする入出力手段を格納手段ごとに設け、前記属性情報に前記格納手段ごとに予め定義している特定情報を含めることにより、該特定情報に基づいて定まる前記入出力手段を介して、前記格納手段へ前記コンテンツ及びコンテンツの属性情報を格納及び格納手段に格納しているコンテンツないしコンテンツの属性情報の取得を可能とすると共に、前記コンテンツを取得可能とする前記属性情報及び前記特定情報を公開することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、データベース基盤などの異なる格納手段を設けている。なお、格納手段は、サーバごとに設けても良く、1台のサーバに複数の格納手段が形成されていてもよい。
【0020】
このときに、サーバが接続されているネットワークに設ける情報処理装置には、格納手段ごとに入出力手段を設ける。入出力手段は、格納手段ごとに予め設定されている特定情報に基づいて、選択されるか又は作動して、対応する格納手段にアクセスする。
【0021】
これにより、属性情報に特定情報を付加するか、属性情報に基づいて特定情報を生成することにより、コンテンツと共に属性情報を、特定情報によって定まる格納手段に格納することができる。また、格納手段に格納している属性情報を取得するときに、特定情報を生成することにより、属性情報と特定情報に基づいて、属性情報によって定まるコンテンツを取得することができる。
【0022】
すなわち、情報処理装置で格納手段を検索し、格納手段では、属性情報に基づいてコンテンツを検索するメタサーチ方式を形成している。
【0023】
このときの属性情報には、コンテンツを特定する情報として、コンテンツ名、コンテンツの格納場所を示すURLなどの一般的なメタ情報を用いることができる。また、特定情報としては、スキーマ情報を用いることができ、コンテンツの属性情報に、MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)などのコンテンツタイプ、作成日時、キーワードなど、そのコンテンツを特徴づける任意の関連情報を付加するなどして、スキーマ情報に応じた属性情報スキーマを形成して、属性情報スキーマで入出力手段を選択し、属性情報で格納手段に格納しているコンテンツを特定するなどの手法を適用することができる。
【0024】
また、本発明では、コンテンツとして、マルチメディアアプリケーション、マルチメディアアプリケーションに素材として用いる静止画、動画、音声、音楽などに限らず、オンデマンド配信に係る映像や音楽は勿論、各種のアプリケーションプログラム、各種のデータ、Webページなど任意の情報やデータを適用することができる。
【0025】
このような本発明のネットワークシステムにおいては、前記複数の情報処理装置が、仮想的に相互に接続したピアツーピアネットワークに適用することができる。
【0026】
このような本発明に適用される情報処理方法は、データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバが設けられているときに、コンテンツと属性情報の格納及び、格納されているコンテンツないし属性情報の取得を行うための情報処理方法であって、前記格納手段にアクセスして前記コンテンツないし前記属性情報の入出力を可能とする入出力手段を格納手段ごとに設け、前記属性情報に前記格納手段ごとに予め定義している特定情報を含めることにより、該特定情報に基づいて定まる前記入出力手段を介して、前記格納手段へ前記コンテンツ及びコンテンツの属性情報を格納し、前記入出力手段を介して前記格納手段から前記属性情報を取得するときに、前記属性情報に前記特定情報を含め、前記特定情報を含む前記属性情報によって、前記コンテンツを取得するものとなり、前記特定情報を含む前記属性情報を、ネットワーク接続されている情報処理装置に公開するものであれば良い。
【0027】
また、この発明を達成するための情報処理プログラムは、データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバが設けられているときに、コンテンツと属性情報の格納を可能とする情報処理プログラムであって、前記コンテンツを特定可能とする前記属性情報から前記格納手段ごとに定まる特定情報を設定するステップと、前記格納手段ごとに設けている入出力手段から前記特定情報によって定まる入出力手段を選択するステップと、選択された前記入出力手段を介して、該入出力手段によって定まる前記格納手段に前記コンテンツ及び前記属性情報を格納するステップと、を含むものであればよく、データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバが設けられているときに、コンテンツないし属性情報を取得可能とする情報処理プログラムであって、前記格納手段ごとに設けている前記入出力手段を介して、格納手段に格納している前記コンテンツの前記属性情報を取得するステップと、前記入出力手段を介して取得した前記属性情報に前記格納手段ごとに定まる特定情報を付加するステップと、を含むと共に、前記特定情報を含む前記属性情報によって前記入出力手段を特定して、前記格納手段に格納されている前記コンテンツを取得するステップと、を含むものであればよい。
【0028】
また、情報処理プログラムは、予め設定されたタイミングで、前記入出力手段を介して前記格納手段のそれぞれから前記属性情報を取得するステップ、を含むことが好ましく、前記属性情報と共に前記特定情報を公開するステップを、さらに含むことができる。
【0029】
また、この発明を達成するための情報処理装置は、データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバを含むネットワークに設けられる情報処理装置であって、前記格納手段ごとに設けられて、格納手段にアクセスして前記コンテンツないし前記属性情報の入出力を行う入出力手段と、前記コンテンツの属性情報に前記格納手段ごとに定まる特定情報を付加することにより前記入出力手段を選択可能とする情報生成手段と、を含むものであればよい。
【0030】
また、情報処理装置は、複数の情報処理装置に相互に仮想的に接続してピアツーピアネットワークを形成していることがより好ましく、このとき、前記格納手段に格納されている前記コンテンツごとの前記属性情報及び前記特定情報を公開することがより好ましく、予め設定している所定のタイミングで、前記入出力手段を介して、前記格納手段に格納している前記コンテンツの前記属性情報を取得して、取得した属性情報と共に前記特定情報を公開するものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように本発明によれば、ネットワークに、出力変換手段及び入力変換手段を設けた主情報処理装置を設定すると共に、主情報処理装置の装置情報をディレクトリサービス手段に登録することにより、ディレクトリサービス手段から他のネットワークの主情報処理装置の装置情報を出力することにより、異なるネットワーク間での情報交換を容易に行うことができるという優れた効果が得られる。
【0032】
また、本発明によれば、格納手段ごとの入出力手段を情報処理装置に設け、入出力手段によって格納手段を選択することにより、各種のコンテンツの検索や取得を容易にかつ効率的に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0034】
〔第1の実施の形態〕
図1には、第1の実施の形態に適用したネットワーク10の概略構成を示している。このネットワーク10には、複数の情報処理装置12が接続されてLANなどを形成している多数のネットワーク14を含んでいる。
【0035】
ネットワーク14には、情報処理装置12が仮想的に相互に接続されたP2P(Peer to Peer)ネットワークを含んでいる。すなわち、ネットワーク14には、情報処理装置12がピアとなるP2Pシステムが適用されたネットワークを含んでいる。
【0036】
なお、ネットワーク14には、クライアント−サーバシステムなどの非P2Pシステムを適用して非P2Pアプリケーションを用いるネットワークが含まれていてもよく、以下では、P2Pシステムを適用したネットワークをP2Pネットワーク14とし、クライアント−サーバシステムなどの非P2システムを適用したネットワークをネットワーク14Aとして区別すると共に、P2Pネットワーク14を形成している情報処理装置をピア12とし、ネットワーク14Aに設ける情報処理装置をPC16として説明する。
【0037】
P2Pネットワーク14を形成する各ピア12は、ファイアウォールによるアクセス制限下にあってもよく、NAT(Network Address Translation)によってアドレス変換されて接続されるものであっても良く、ピア12同士の接続方式は、IPv4(Internet Protocol version 4)の機能を用いるTCP(Transmission Control Protocol)、HTTP(HyperText Transfer Protocol)、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を用いることができる。
【0038】
ピア12としては、パーソナルコンピュータなどの各種のコンピュータのみならず、PDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話、プリンタ、コピー機、プリンタ機能とコピー機能を含む複数の機能を備えた複合機などのネットワーク接続可能なハードウェア、又は、これらの機能を実現するソフトウエアを含むことができるが、本実施の形態では、主としてパーソナルコンピュータとして説明する。
【0039】
P2Pネットワーク14では、ピア12が各種のサーバ機能を持つことができる。また、P2Pネットワーク14は、SMPTサーバなどの各種サーバが接続され所謂ハイブリッドP2Pネットワークの形態となっていてもよい。なお、このような、P2Pネットワーク14の基本的構成は、従来公知の構成を適用でき、以下では、P2Pネットワーク14の基本的構成については概略のみを説明する。
【0040】
P2Pネットワーク10では、目的等に応じて複数のピア12ごとにグループ(以下、「ピアグループ」とする)を構成することができる。このとき、ピア12は、少なくとも一つのピアグループに属するが、単一のピアグループのみに属すものであっても良く、複数のピアグループに属するものであっても良い。また、P2Pネットワーク14が一つのピアグループを形成するものであってもよい。
【0041】
図2には、ピア12の基本構成の概略を示している。ピア12には、P2Pネットワーク14内でデータ等を共有するためのデータ共有部18が設けられている。データ共有部18には、P2P基盤構成部20及びP2P基盤管理データ記憶部22が形成されている。また、ピア12には、データ共有部18外に、アプリケーション実行部24及びアプリケーションメモリ26などを含んで形成されている。
【0042】
P2P基盤構成部20は、メッセージ制御部28、送信部30、受信部32及びデータ管理部34を含んで形成されている。送信部30は、メッセージ制御部28から受け取ったメッセージやデータなどを、P2Pネットワーク14内へ送信する。
【0043】
また、受信部32は、P2Pネットワーク14内で送信されるデータのうち自機ないし自機の属するピアグループに必要なデータや、ピアグループ内で送信されるデータを受信し、受信したデータをメッセージ制御部28へ受け渡す。なお、送信部30と送信部32は、並列動作するようになっている。
【0044】
メッセージ制御部28は、サービス実行部36及びメッセージディスパッチ部38を含んで形成されている。サービス実行部36は、ピア検索サービス、告知情報公開サービス、告知情報取得サービス、グループ管理サービス、ユーザー管理サービス及び、ピア管理サービスなどの各種のサービスを実行する。このときに、サービス実行部36では、各サービスの情報を相互に授受しながら、それぞれのサービスを実行する。
【0045】
ピア検索サービスは、ピアグループを含むP2Pネットワーク14に参加しているピア12及び、自機が必要とするサービス(機能)を提供可能なピア12を検索する。なお、検索範囲は、必要とするサービスの名称や属性、メッセージ等を送信する際に経由するピア数であるホップ数の閾値などを指定して制御する公知の任意の方法を適用することができる。
【0046】
告知情報公開サービスは、自機が提供可能なサービスなどの情報を告知情報とし、この告知情報をP2Pネットワーク14内に公開する機能を備えている。このとき、アプリケーション実行部24で実行するアプリケーション等を提供可能なサービスに設定することにより、該当アプリケーション等を告知情報に含めることができる。なお、告知情報の公開は、例えば、他のピア12から問い合わせがあった場合に行うものであっても良く、自機がP2Pネットワーク14にログインするときに行ってもよく、また、ログイン中に定期的ないし不定期的などの任意のタイミングで行うものであっても良い。
【0047】
告知情報取得サービスは、ピア検索サービスによって検索されたピア12から送信された告知情報及び、ピア12が自発的に送信した告知情報を取得する。また、告知情報取得サービスでは、取得したピア12ごとの告知情報を用いたデータ管理を行うことができる。
【0048】
P2P基盤管理データ記憶部22には、HDDなどを用いた共有データ記憶部40が設けられており、データ管理部34は、告知情報を受け取ると供給データ記憶部40に記憶する。これにより、ピア12では、P2Pネットワーク14やピアグループ内の各ピア12のそれぞれが提供しているサービスの把握が可能となるようにしている。
【0049】
グループ管理サービスは、ピアグループへの参加や脱退、新たなピアグループの作成などをグループ情報を管理する。ここで管理するグループ情報は、例えば、グループIDと、ピア12ごとに決められているユーザーIDとの対応関係を示す情報を用いることができる。
【0050】
このグループ情報は、共有データ記憶部40に記憶され、このグループ情報を参照することにより、自機と共にピアグループないしP2Pネットワーク14に属しているピア12の把握が可能となっている。
【0051】
ユーザー管理サービス(ステータス情報管理サービス)は、ピア12のステータス情報を管理する。ステータス情報には、各ピア12のピアID、ピア12を使用するユーザーを特定するユーザーID、ユーザー名、メールアドレスなどの情報を含んでいる。なお、ピアIDとしては、IPアドレスやURI(Uniform Resource Identifier)などを用いることができる。
【0052】
このステータス情報は、前記したグループ情報に対比させて共有データ記憶部40に記憶されるようになっており、これにより、ピア12では、ピアグループ内のピア12やP2Pネットワーク14内のピア12のステータスの把握が可能となっている。
【0053】
メッセージディスパッチ部38は、アプリケーション実行部24で作成されたメッセージや他のピア12との間で送受信されるメッセージを解析し、解析結果をサービス実行部36へ受け渡す。サービス実行部36では、メッセージディスパッチ部38で解析した情報に基づいたサービスを実行する。
【0054】
また、P2P基盤管理データ記憶部22は、P2Pネットワーク14におけるスパンニングツリーに関する情報などの経路情報、ピア12ごとの公開情報、自機の属するピアグループに関するグループ情報、ピア12ごとのステータス情報などに加え、隣接情報、ユーザー情報などを含む各種の情報を記憶する。
【0055】
隣接情報には、自機に隣接するピア12に関するピアIDなどであり、隣接するピア12としては、例えば自機から送信したパケットに対する応答時間が予め設定している時間内のピア12であり、例えば、他のピア12と通信する過程において得られる応答時間などを用いて作成、更新することができ、また、手動的に設定するものであっても良い。
【0056】
ピア12の公開情報は、サービス実行部36のピア検索サービスによって検索されたピア12のピアIDなどのステータス情報、告知情報取得サービスによって取得したP2Pネットワーク14上やピアグループ内の各ピア12が提供しているサービスに関する情報を含む。
【0057】
一方、アプリケーション実行部24は、ピア12にインストールされている各種のアプリケーションを実行する。また、アプリケーションメモリ26には、アプリケーション実行部24で実行されるアプリケーションのプログラムやデータなどの各種のプログラム、データなどを記憶する。
【0058】
このように構成されているピア12では、ピアグループ内やP2Pネットワーク14内のピア12を指定してメッセージをマルチキャストすることができる。
【0059】
また、ピア12では、P2Pネットワーク14にブロードキャストすることにより、P2Pネットワーク14への告知情報の公開や、他のピア12から公開される告知情報の取得が可能となっている。
【0060】
P2Pネットワーク14内では、他のピア12へメッセージを転送する機能を有する転送機能付きピア12Aと、転送機能付きピア12Aを用いてメッセージの転送を行うエンドピア12Bを含むことができる。このとき、転送機能付きピア12Aには、サービス実行部36にメッセージ転送サービス機能が設けられている。
【0061】
これにより、例えば、エンドピア12Bは、共有データから転送機能付きピア12Aを検索し、転送機能付きピア12Aにメッセージを発信する。転送機能付きピア12Aでは、メッセージを受信すると受信したメッセージを解析し、メッセージに記述された処理サービスを実行する。
【0062】
このときに、メッセージの転送要求であれば、転送先のピア12にメッセージを転送する。
【0063】
また、要求されるサービスが、例えば、ファイルやコンテンツなどを取得するためのファイル探索であれば、共有データから該当ファイルやコンテンツの有無、該当ファイルやコンテンツを保持しているピア12に関する情報の有無を確認する。
【0064】
このときに、ピア12Aが該当ファイルやコンテンツを保持しているか、又は該当ファイルやコンテンツを保持しているピア12に関する情報を取得していれば、該当する情報のメッセージを発信元(検索元)のエンドピア12Cなどのピア12へ送信する。
【0065】
また、転送機能付きピア12Aでは、該当ファイルやコンテンツに関する情報を保持していなければ、ファイル探索メッセージを作成し、作成したメッセージを周囲のピア12へブロードキャスト又はマルチキャストし、応答メッセージから検索ファイルやコンテンツに関する情報を取得すると、取得した情報を発信元のピア12(エンドピア12B)へ配信する。
【0066】
これにより、発信元のピア12は、検索ファイルやコンテンツに関する情報を取得することができ、この情報に基づいて検索ファイルやコンテンツをダウンロードすることにより取得可能となる。
【0067】
一方、転送機能付きピア12Aでは、自機に予め他の転送機能付きピア12Aが記憶されており、他の転送機能付きピア12Aに対してマルチキャスト又はブロードキャストによって、グループ情報やユーザー情報等の各情報の発信要求を行う。
【0068】
この要求に基づいて転送機能付きピア12Aのそれぞれでグループ情報やユーザー情報を取得することにより、P2Pネットワーク14を構成している各ピア12のユーザー情報、ピア情報を共有データとして共有データ記憶部40に記憶する。
【0069】
また、ピア12のそれぞれでは、隣接情報を記憶している。この隣接情報は、周囲のピア12にメッセージを発信したときに、該当メッセージに対する応答時間などから取得するようになっている。また、ピア12のそれぞれは、隣接情報に、隣接している転送機能付きピア12Aを含んでいる。
【0070】
転送機能付きピア12Aでは、各ピア12に隣接情報要求をブロードキャストして、各ピア12の隣接情報を取得する。また、転送機能付きピア12Aは、自機が保持している各ピア12の隣接情報及び自機の隣接情報を、他の転送機能付きピア12Aにマルチキャストすると共に、他の転送機能付きピア12Aが保持している隣接情報を要求することにより、隣接情報の交換を行う。
【0071】
転送機能付きピア12Aでは、隣接情報を定期的に取得してスパンニングツリーの計算を行う。スパンニングツリーは、メッセージの転送経路を、転送機能付きピア12が分岐点又は通過点(ノード:Node)となるツリー構造とするものであり、転送機能付きピア12Aでは、スパンニングツリーの計算を行って、各エンドピア12Bへの経路情報として記憶する。このときの経路情報には、経由するピア12の数であるホップ数も計算されて記憶される。
【0072】
ところで、P2Pネットワーク14では、何れかのピア12が、自機の保持しているコンテンツCを公開するときには、該当コンテンツCの属性情報を含むメタ情報を生成し、このメタ情報を共有データとして公開するようにしている。なお、コンテンツCとしては、マルチメディアアプリケーション、マルチメディアアプリケーションに素材として用いる静止画、動画、音声、音楽などに限らず、オンデマンド配信に係る映像や音楽は勿論、各種のアプリケーションプログラム、各種のデータ、Webページなど任意の情報を適用することができる。
【0073】
このメタ情報には、システムによってコンテンツCを特定するために付加されるID、コンテンツ名、コンテンツのタイプ(種別)、作成日時と共に、コンテンツCの格納場所を含んでいる。これにより、メタ情報からコンテンツC及びコンテンツCの格納場所を判断して、該当コンテンツCを保持しているピア12を特定でき、また、特定したピア12からコンテンツCをダウンロードするなどして取得可能となっている。
【0074】
一方、図1に示すように、ネットワーク10では、公衆通信回線網等を用いてP2Pネットワーク14、ネットワーク14Aが接続されている。また、ネットワーク10には、ディレクトリサービス(Directory Service)システムが設けられている。なお、ここでは、一例としてサーバ50を用いてディレクトリサービスを提供するものとして説明する。
【0075】
サーバ50には、ディレクトリ管理データベースが設けられおり、P2Pネットワーク14及びネットワーク14Aから、例えばLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)によってデータベースへのアクセスが可能となっている。
【0076】
また、サーバ50には、API(Application Programming Interface)が設定されており、ネットワーク10では、サーバ50がゲートウエイ装置(Gateway Unit)となって、P2Pネットワーク14と、非P2Pシステムであるネットワーク14との接続を可能としている。
【0077】
図3には、第1の実施の形態に適用したネットワーク10の要部の概略構成を示しており、P2Pネットワーク14では、転送機能付きピア12Aがノード(Node)となっており、ネットワーク10では、P2Pネットワーク14のそれぞれで、ノードの少なくとも一つのノードがメインノードとしてサーバ50との接続用となっている。また、サーバ50には、メインノードとなるピア12及びノードとなるピア12のアドレスが格納されている。
【0078】
ここで、図3では、一例として、サーバ50に接続するピア12をメインノード52とし、その他の転送機能付きピア12(12A)としてノード54A、54Bを含むP2Pネットワーク14を示している。P2Pネットワーク14内の各ノード54A、54Bは、メインノード52を介してサーバ50に接続することにより、他のP2Pネットワーク14(図3では図示省略)や、ネットワーク14AのPC16のアドレスを取得することにより、サーバ50を介さずにデータ交換などのネットワーク通信が可能となっている。
【0079】
また、P2Pネットワーク14では、メインノード52、ノード54A、54B等に保持しているコンテンツCを、P2Pネットワーク14内のみならず、ネットワーク10上に公開することができるようになっている。このとき、ネットワーク10では、公開するコンテンツCのメタ情報をメインノード52からサーバ50に格納して、P2Pネットワーク14内の各ピア12(ノード)や、ネットワーク14内のPC16が検索によって取得可能となるようにしている。
【0080】
メインノード52には、入力変換部56及び出力変換部58が形成されている。出力変換部58では、自機の属するP2Pネットワーク14外にコンテンツCやメタ情報等のデータを出力するときに、非P2Pアプリケーションによって読込み可能なデータ形式に変換する(export)。また、入力変換部56では、非P2Pアプリケーションで作成されているデータ等をピア12で利用可能なデータに変換する。
【0081】
これにより、ネットワーク10では、P2Pネットワーク14内のノード54A、54Bが、メインノード52を介すのみでネットワーク14AのPC16との間でデータ交換が可能となるようにしている。
【0082】
ここで、第1の実施の形態の作用として、P2Pネットワーク14内のノード54Bが保持しているコンテンツCの公開及び、ネットワーク14AのPC16によるこのコンテンツCの取得を例に説明する。
【0083】
P2Pネットワーク14内のノード54Bは、コンテンツCを、P2Pネットワーク14内で公開するときには、コンテンツCを公開してもよく、また、コンテンツCのメタ情報を生成し、このメタ情報を公開してもよい。
【0084】
これに対して、ノード54Bが、コンテンツCをネットワーク10上に公開するときには、メタ情報を作成し、作成したメタ情報を、メインノード52を介してサーバ50へアップロードする。
【0085】
図4(A)には、P2Pネットワーク14で実行されるコンテンツCのアップロード処理の概略を示している。このフローチャートでは、最初のステップ100で、コンテンツCを保持しているノード54Bが、コンテンツCのメタ情報を生成し、生成したメタ情報をメインノード52へ配信する(ステップ102)。
【0086】
なお、エンドピア12Bなどのノード機能を備えていないピア12がコンテンツCを公開するときには、公開するコンテンツCを、ノード54A又はノード54Bなどに配信して、ノード54A、54Bで公開するコンテンツCを保持するようにすればよい。
【0087】
メインノード52では、ノード54BからコンテンツCのメタ情報を取得すると、メタ情報に含まれているコンテンツCの格納場所を更新する(ステップ104)。メタ情報には、コンテンツCを特定するIDや、コンテンツCの格納場所が含まれている。例えば、コンテンツCのファイル名が「qwe.mp3」であり、このコンテンツCがノード54B(Node54B)に格納されているときには、メタ情報がノード54Bからメインノード52(Node52)へ伝送されることにより、メインノード52は、コンテンツCの格納先と、自信がサポートしているプロトコルから、例えば、
http://Node52.example.com/p2pgw?addr=node54B#qwe.mp3
となるURL(Uniform Resource Locater)を構築する。
【0088】
メインノード52は、このURLを、コンテンツCのアクセス先として、コンテンツCのメタ情報と共にサーバ50に配信する(ステップ106)。これにより、サーバ50は、このURLとメタ情報を登録する。
【0089】
図4(B)には、P2Pネットワーク14のノード54Bが公開したコンテンツCを、ネットワーク14AのPC16が取得するときの処理の概略を示している。
【0090】
PC16では、コンテンツCを取得するときには、サーバ50へアクセスして、ディレクトリサービスを用いて所望のコンテンツCのメタ情報を検索する(ステップ110)。
【0091】
このときに、例えば、コンテンツ名で検索することにより、コンテンツ名に対応するURLが得られる(ステップ112)。
【0092】
次のステップ114では、取得したURLにアクセスする。このとき、URLにメインノード52のアドレスが付加されていることから、PC16は、P2Pネットワーク14のメインノード52に、HTTP(HyperText Transfer Protocol)でアクセスすることになる。
【0093】
図4(C)には、このアクセスに基づいたメインノード52での処理の概略を示している。このフローチャートは、最初のステップ120でHTTPでのアクセスがあるか否かを確認し、PC16からHTTPによるアクセスがあると、肯定判定してステップ122へ移行する。なお、HTTPによるアクセスでないときには、P2Pネットワーク14内からのアクセスと判断して、通常の処理を実行する。
【0094】
このステップ122では、アクセス時のリソースを解析する。PC16からのアクセス時のリソースが「p2pgw」であることから、P2Pコンテンツに対するゲートウエイ要求であると判断する。また、ステップ124では、リソースの引数から要求されるコンテンツCを判定する。
【0095】
このとき、引数「add= node54B#qwe.mp3」であることから、PC16が要求するコンテンツCが、ノード54Bにある「qwe.mp3」であると判定する。
【0096】
次のステップ126では、判定結果に基づいて、要求されているコンテンツCをノード54Bから、P2Pシステムを用いて取得し、ステップ128では、取得したコンテンツCを、HTTPの応答としてPC16へ配信する。
【0097】
これにより、PC16では、図4(B)のステップ116が実行され、要求したコンテンツCを取得することができる。
【0098】
このように、P2Pネットワーク14と非P2Pシステムを適用したネットワーク14Aが設けられたネットワーク10では、ネットワーク14からサーバ50を介さずにP2Pネットワーク14に接続して所望のコンテンツを取得することができる。
【0099】
なお、ここでは、P2Pネットワーク14のノード54Bが公開したコンテンツCを非P2Pネットワークであるネットワーク14AのPC16が取得する例を説明したが、他のP2Pネットワーク14のノードがコンテンツCを取得するときにも、同様の処理で行うことができる。これにより、ネットワーク10内に公開しているコンテンツを、P2Pネットワーク14やネットワーク14Aから容易に取得することができる。
【0100】
したがって、ネットワーク10では、ディレクトリサービスを提供する手段を設けるのみで、特別なインフラを構築することなく、P2Pネットワーク14同士の間は勿論、P2Pネットワーク14と非P2Pネットワークであるネットワーク14Aの間でのコンテンツなどの交換が可能となる。
【0101】
なお、ここでは、P2Pネットワーク14に1台のメインノードを設けて説明したが、一つのP2Pネットワーク14に複数のメインノード、すなわち、サーバ50にアクセス可能な複数のピア12を設定することができる。これにより、コンテンツをアップロードするピア12を分散できるので、P2Pネットワークにアクセスが集中したときにも、アクセスを分散して効率的にコンテンツを配信することができる。
【0102】
〔第2の実施の形態〕
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、第2の実施の基本的構成は、前記した第1の実施の形態と同じであり、第2の実施の形態において第1の実施の形態と同一の部品には同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0103】
図5には、第2の実施の形態に係るネットワーク60の概略構成を示している。このネットワーク60には、P2Pシステムを適用したP2Pネットワーク62や、非P2Pシステムを適用したネットワーク14Aが公衆回線網や専用回線等を介して接続されて形成されていてもよい。なお、P2Pネットワーク62及びピア64は、基本的構成が前記したP2Pネットワーク14及びピア12と同じとなっている。
【0104】
一方、P2Pネットワーク62が接続さているネットワーク60には、複数のWebサーバ66が接続されており、これらのWebサーバ66によって各種のコンテンツCが配信可能となっている。なお、ここでは、一例として、Webサーバ66A、66B、66Cを図示している。
【0105】
なお、ネットワーク60としては、一つのP2Pネットワーク62に、Webサーバ66が設けられたネットワークであってもよく、また、複数のP2Pネットワーク62とWebサーバ66を含むネットワークであってもよく、さらに、図6に示すように、P2Pネットワーク62及び非P2Pシステムを適用しているネットワーク14AとWebサーバ66を含むネットワークであってもよい。
【0106】
このネットワーク60で配信するコンテンツCには、メタ情報CMが生成されている。図6に示すように、各コンテンツCのメタ情報CMには、システムによってコンテンツCを特定するために付加されるID、コンテンツ名、コンテンツのタイプ(種別)、作成日時、格納場所などの、一般的手段によって抽出可能となるメタ情報である共通属性を含んでいる。
【0107】
また、ネットワーク60では、コンテンツCのメタ情報CMとして、共通属性に加えて、コンテンツを関連付ける属性情報とする拡張属性を付加するようにしている。この拡張属性には、例えば、ファックス受信した伝票を、OCR(Optical Character Recognition)処理することに得られるデータをコンテンツCとするときに、OCR処理して得られるデータから抽出される、顧客名、伝票番号など、コンテンツCから得られる情報であって、共通属性に含まれない情報を拡張属性とすることができる。
【0108】
このような拡張属性は、コンテンツCのメタ情報CMを生成(作成)するとき、ピア12を利用するユーザーが入力するものであってもよい。
【0109】
ネットワーク60では、複数のWebサーバ66の間で、例えば異なるデータベース(データベース基盤、以下、バックエンドとする)が用いられている。すなわち、複数のWebサーバ66の間では、バックエンドの種別が異なっている。
【0110】
ネットワーク60では、予め拡張属性を含むメタ情報のメタ情報スキーマCSが、Webサーバ66ごとに設定されている。すなわち、バックエンドごとにメタ情報スキーマCSが異なっており、メタ情報スキーマCSのスキーマ情報によってWebサーバ66の特定が可能となっている。
【0111】
Webサーバ66には、スキーマ情報に応じてコンテンツCが分散されて、コンテンツC及び、コンテンツCのメタ情報からメタ情報スキーマCSの定義に基づいて抽出されるメタ情報CMが格納されるようになっている。
【0112】
一方、ネットワーク10では、ネットワーク14Aの情報処理装置(PC)16から、コンテンツCをWebサーバ66にアップロードすることができると共に、P2Pネットワーク62の各ピア64からコンテンツCをアップロードすることができる。
【0113】
図7に示すように、P2Pネットワーク62のピア64には、データ共有部18に、情報生成部68が形成されている。この情報生成部68では、Webサーバ66へアップロードするコンテンツCに対する共通属性と共に拡張属性を含むメタ情報を生成する。また、情報生成部68は、コンテンツCをWebサーバ66でデータ−ベース化するためのスキーマ(以下、メタ情報スキーマCSとする)に基づいて、メタ情報CMを抽出する。
【0114】
前記した如く、スキーマ情報は、Webサーバ66ごとに定まり、情報生成部68では、例えば、メタ情報の拡張属性に、スキーマ情報に合わせて予め設定しているキーワードを付加されている。
【0115】
このメタ情報CM、メタ情報スキーマCSは、コンテンツCと共に、共有データ記憶部40に共有データとして格納される。
【0116】
また、ピア64には、ネットワーク60のWebサーバ66ごとに定まるバックエンドに基づいたモジュールとして、バックアダプタ(BEアダプタ70a、70b、・・・、70n、総称するときBEアダプタ70とする)が形成されている。
【0117】
すなわち、スキーマ情報(メタ情報スキーマCS)がa〜nに分類されているときには、BEアダプタ70a〜70nが設けられている。なお、一つのWebサーバ66が、複数のスキーマ情報に対応していてもよく、このために、Webサーバ66の台数とBEアダプタ70の数が異なっていてもよい。
【0118】
ピア64では、コンテンツCをネットワーク60上にアップロードするときに、メタ情報スキーマCSによって選択されるBEアダプタ70を介して、対応するWebサーバ66へコンテンツC及びメタ情報CMを配信する。
【0119】
Webサーバ66では、ピア64から配信されるコンテンツC及びメタ情報CMを受信すると、メタ情報CMに含まれるキーワードに基づいてメタ情報CMを格納すると共に、メタ情報CMに基づいてコンテンツCを格納する。
【0120】
このときのキーワードとしては、コンテンツCを特定する商品名とバージョンを示す特定のキーを用いることができる。Webサーバ66では、このメタ情報CMに含まれるキーワードに基づいてコンテンツCの検索が可能となるようにしている。
【0121】
一方、ピア64では、一定期間ごとなどの予め設定されたタイミングで、各BEアダプタ70を介してWebサーバ66にアクセスし、それぞれのWebサーバ66で保持しているコンテンツCのメタ情報CMを取得する。このとき、ピア64では、BEアダプタ70を介してWebサーバ66からメタ情報CMを取得することにより、BEアダプタ70に対応するメタ情報スキーマCSが選択されるようになっている。
【0122】
ピア64では、取得したメタ情報CM及びメタ情報スキーマCSを、共有データとして公開するようになっており、これにより、P2Pネットワーク62内の各ピア64が、各Webサーバ66に格納されているコンテンツCのメタ情報CM及びメタ情報スキーマCSが取得可能となっている。なお、公開されるメタ情報CMは、BEアダプタ70ヲ用いてWebサーバ66から取得したメタ情報CMの一部ないし全部を含んだものを用いることができる。
【0123】
なお、P2Pネットワーク62では、メタ情報CM及びメタ情報スキーマCSを共有情報として公開することから、P2Pネットワーク62ごとに予め設定したピア64が、Webサーバ66にアクセスするようにしてもよく、また、Webサーバ66ごとや、属性情報ごとにアクセスするピア64を設定しておくものであってもよい。
【0124】
これにより、P2Pネットワーク62内の各ピア64は、P2Pネットワーク62で公開されているメタ情報CMからコンテンツCを選択して、メタ情報スキーマCSに基づいて、選択したコンテンツCをWebサーバ66から取得できるようになっている。
【0125】
すなわち、P2Pネットワーク62内では、コンテンツCが共有データとして公開されているか否かを、公開されているメタ情報CMから判断でき、また、このメタ情報CMに基づいてコンテンツCの取得が可能となっている。
【0126】
また、コンテンツCがWebサーバ66(66A〜66C)に格納されているときには、メタ情報CM及びメタ情報スキーマCSから該当Webサーバ66を判断できる。このときには、そのWebサーバ66に対応するBEアダプタ70が、Webサーバ66にアクセスして、該当コンテンツCを取得できるようになっている。
【0127】
ここで、ネットワーク60に設けられるP2Pネットワーク62でのコンテンツCの公開及び、ネットワーク60で公開されているコンテンツCの取得を説明する。
【0128】
図8(A)には、コンテンツCのアップロード処理の概略を示している。P2Pネットワーク62のピア64から、ネットワーク60のWebサーバ66にコンテンツCをアップロードするときには、最初のステップ130で、コンテンツCをアップロードするWebサーバ66の指定を行う。すなわち、Webサーバ66ごとにバックエンドが異なっており、ここでは、バックエンドを指定する。
【0129】
次のステップ132では、メタ情報CMの抽出を行う。コンテンツCをアップロードするWebサーバ66を指定することにより、このWebサーバ66のバックエンドの種別に対応して予め設定されているメタ情報スキーマCSが選択される。ここから、メタ情報CMの抽出は、コンテンツCに関連付けられて予め定義しているメタ情報スキーマCSのスキーマ情報の定義にしたがって行われる。
【0130】
このときのメタ情報CMには、コンテンツCの元のメタ情報の拡張属性に、所定のキーワードを含まれるようにしておく。このための拡張属性の設定は、ピア64を用いてコンテンツCをアップロードするユーザーによってキー入力されることにより行われるものであってもよい。
【0131】
次のステップ134では、コンテンツCのメタ情報CMとメタ情報スキーマCSを、P2Pネットワーク62内に公開する。
【0132】
これと共に、ステップ136では、BEアダプタ70を介して、コンテンツCとメタ情報CMを、Webサーバ70へ配信する。このとき、ピア64では、メタ情報CMを含むメタ情報スキーマCSに基づいてBEアダプタ70a〜70nが切換えられる。すなわち、メタ情報スキーマCSに基づいて何れかが選択され、選択されたBEアダプタ70によって、そのBEアダプタ70が対応するWebサーバ66へ配信される。
【0133】
BEアダプタ70を介してピア64からアクセスされるWebサーバ66では、ピア64から配信されるコンテンツC及びコンテンツCのメタ情報CMを受信すると、メタ情報CMに基づいてコンテンツCが検索可能となるように、コンテンツC及びメタ情報CMを格納する。
【0134】
一方、P2Pネットワーク62では、何れかのピア64が、定期的などの予め設定されたタイミングで、各Webサーバ66からメタ情報CMを取得して、取得したメタ情報CMを公開するようになっている。
【0135】
図8(B)には、所定のタイミングで実行するメタ情報CMの取得処理の概略を示している。このフローチャートでは、最初のステップ140で、BEアダプタ70を介して、Webサーバ66にアクセスして、Webサーバ66が保持しているメタ情報CMを要求する。すなわち、BEアダプタ70を用いて、対応するWebサーバ66にアクセスしてコンテンツCのメタ情報CMを要求する。なお、このメタ情報CMの要求は、BEアダプタ70ごとに行われる。
【0136】
これにより、Webサーバ66がメタ情報CMを配信すると、ステップ142では、BEアダプタ70を介して、このメタ情報CMを取り込む。
【0137】
次のステップ144では、メタ情報CMの取得に適用したBEアダプタ70及び、メタ情報CMによって特定されるコンテンツCのコンテンツタイプなどに基づいて、メタ情報スキーマCSを選択する。
【0138】
この後、ステップ144では、取得したメタ情報CMを、メタ情報スキーマCSと共に、共有情報としてP2Pネットワーク62内に公開する。なお、このときのメタ情報CMは、P2Pネットワーク62内の各ピア64が、Webサーバ66に格納されているコンテンツCを特定できるものであれよく、BEアダプタ70を介して取得したメタ情報CMの一部又は全部を用いるなどして形成したものを適用することができる。
【0139】
このようにして、コンテンツCのメタ情報CM及びメタ情報スキーマCSを公開することにより、P2Pネットワーク62内の各ピア64が、常に最新のメタ情報CMを保持することができ、このメタ情報CMによって選択したコンテンツCを、メタ情報CMとメタ情報スキーマCSを用いて、Webサーバ66からダウンロードすることができる。
【0140】
このようなネットワーク60では、P2Pネットワーク62とWebサーバ66A〜66CによってLANが形成されて、各種のコンテンツをWebサーバ66A〜66Cに分散させて格納しているのときに、各ピア64では、メタ情報CMを用いることにより、格納しているWebサーバ66を意識することなく、所望のコンテンツCの取得が可能となる。
【0141】
このときに、何れか少なくとも1台のピア64が、Webサーバ66に格納しているメタ情報CMを取得することにより、各Webサーバ66に格納されるコンテンツCを監視することができ、P2Pネットワーク62外からWebサーバ66にコンテンツCが格納されても、各ピア64でこのコンテンツCの検索や取得が可能となる。
【0142】
一方、Webサーバ66に格納しているコンテンツCを検索する検索サーバを設けた場合、検索サーバにアクセスが集中することがあるが、P2Pネットワーク62では、メタ情報CMと共にメタ情報スキーマCSが公開情報として各ピア64に保持されるので、コンテンツCの検索時のアクセス集中の発生を防止することができる。
【0143】
また、ネットワーク60が、互いに離れた複数のP2Pネットワーク62やネットワーク14Aで構成されているときに、他のP2Pネットワーク62やネットワーク14Aから公開されたコンテンツCであっても、自機の属するP2Pネットワーク62内で検索が可能であるため、検索処理の高速化が可能となる。
【0144】
特に自機が属するP2Pネットワーク62に対して、Webサーバ66や他のP2Pネットワーク62などが海外などの遠隔地にあった場合、コンテンツCの検索に時間を要することが考えられるが、Webサーバ66をバックエンドとし、自機の属するP2Pネットワーク62をフロントエンドに位置付けることができるので、バックエンドに格納しているコンテンツCの検索を効率的に行うことができる。
【0145】
なお、Webサーバ66にコンテンツCやメタ情報CMを格納するときに、電子署名や暗号化処理を施すようにしてもよく、これにより、ピア64が、インターネットなどの公衆通信網を使用してWebサーバ66に接続しても、セキュリティ性の向上を図ることが可能となる。
【0146】
一方、Webコンテンツの配信やプログラム配信を体系化したRDF(Resource Description Framework)Site Summary(RSS)対応のサーバが用いられつつある。このときに、RSSをフィードするサーバ情報を、P2Pネットワーク62で、メタ情報CMに自動的にインポートする。すなわち、RSSをフィードするサーバ情報に合わせてBEアダプタ70を設定することもできる。これにより、多数のサイトの最新情報をP2Pネットワーク62内で容易に取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】第1の実施の形態に適用したネットワークの概略構成図である。
【図2】本実施の形態に情報処理装置として適用したピアの基本構成を示す概略構成図である。
【図3】第1の実施の形態にかかるP2Pネットワークの要部を示す概略図である。
【図4】(A)はコンテンツのアップロードの概略を示す流れ図、(B)はコンテンツのダウンロードの概略を示す流れ図、(C)はコンテンツの配信の概略を示す流れ図である。
【図5】第2の実施の形態に適用したネットワークの概略構成図である。
【図6】メタ情報の一例を示す文字列である。
【図7】第2の実施の形態にかかるピアとWebサーバを示す概略図構成図である。
【図8】(A)は第2の実施の形態におけるコンテンツの公開処理の概略を示す流れ図、(B)は公開されているコンテンツのメタ情報の取得の概略を示す流れ図である。
【符号の説明】
【0148】
10、60 ネットワーク
12、64 ピア(情報処理装置)
14、62 P2Pネットワーク
14A ネットワーク
16 情報処理装置
18 データ共有部
50 サーバ(ディレクトリサービス手段、格納手段、配信手段)
52 メインノード(主情報処理装置)
54A、54B ノード(情報処理装置)
56 入力変換部
58 出力変換部
66(66A〜66C) Webサーバ(格納手段)
68 情報生成部
70(70a〜70m) BEアダプタ(入出力手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが複数の情報処理装置によって形成される複数のネットワークが設けられたネットワークシステムであって、
前記ネットワーク内の情報処理装置の少なくとも一つを主情報処理装置として、
前記ネットワーク外へ配信する情報を所定のプロトコルに変換する出力変換手段及び、ネットワーク外から前記所定のプロトコルで入力される情報に基づいた処理を可能とする入力変換手段と、
を設けると共に、
前記主情報処理装置を前記ネットワーク外から特定可能とする装置情報をディレクトリサービス手段に登録し、
前記ディレクトリサービス手段から取得する前記装置情報によって他のネットワークから前記情報処理装置を特定して情報の配信を可能としていることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
前記ネットワークが、複数の情報処理装置を仮想的に相互に接続したピアツーピアネットワークであることを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記ディレクトリサービス手段に、前記主情報処理装置を経て前記ネットワーク内の前記情報処理装置を特定する装置情報の登録可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記ディレクトリサービス手段に、
前記ネットワーク内の前記情報処理装置が保持するコンテンツを特定可能とするコンテンツ情報を格納する格納手段と、
前記情報処理装置からの要求に応じて前記格納手段に格納している前記コンテンツ情報を配信する配信手段と、
を含むことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のネットワークシステム。
【請求項5】
データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバが設けられているときに、
前記サーバに接続される複数の中の任意の情報処理装置に、
前記格納手段にアクセスして前記コンテンツないし前記属性情報の入出力を可能とする入出力手段を格納手段ごとに設け、
前記属性情報に前記格納手段ごとに予め定義している特定情報を含めることにより、
該特定情報に基づいて定まる前記入出力手段を介して、前記格納手段へ前記コンテンツ及びコンテンツの属性情報を格納及び格納手段に格納しているコンテンツないしコンテンツの属性情報の取得を可能とすると共に、
前記コンテンツを取得可能とする前記属性情報及び前記特定情報を公開することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項6】
前記複数の情報処理装置が、仮想的に相互に接続したピアツーピアネットワークを形成していることを特徴とする請求項5に記載のネットワークシステム。
【請求項7】
データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバが設けられているときに、コンテンツと属性情報の格納及び、格納されているコンテンツないし属性情報の取得を行うための情報処理方法であって、
前記格納手段にアクセスして前記コンテンツないし前記属性情報の入出力を可能とする入出力手段を格納手段ごとに設け、
前記属性情報に前記格納手段ごとに予め定義している特定情報を含めることにより、該特定情報に基づいて定まる前記入出力手段を介して、前記格納手段へ前記コンテンツ及びコンテンツの属性情報を格納し、
前記入出力手段を介して前記格納手段から前記属性情報を取得するときに、前記属性情報に前記特定情報を含め、
前記特定情報を含む前記属性情報によって、前記コンテンツを取得することを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
前記特定情報を含む前記属性情報を、ネットワーク接続されている情報処理装置に公開することを特徴とする請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバが設けられているときに、コンテンツと属性情報の格納を可能とする情報処理プログラムであって、
前記コンテンツを特定可能とする前記属性情報から前記格納手段ごとに定まる特定情報を設定するステップと、
前記格納手段ごとに設けている入出力手段から前記特定情報によって定まる入出力手段を選択するステップと、
選択された前記入出力手段を介して、該入出力手段によって定まる前記格納手段に前記コンテンツ及び前記属性情報を格納するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項10】
データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバが設けられているときに、コンテンツないし属性情報を取得可能とする情報処理プログラムであって、
前記格納手段ごとに設けている前記入出力手段を介して、格納手段に格納している前記コンテンツの前記属性情報を取得するステップと、
前記入出力手段を介して取得した前記属性情報に前記格納手段ごとに定まる特定情報を付加するステップと、
を含むと共に、
前記特定情報を含む前記属性情報によって前記入出力手段を特定して、前記格納手段に格納されている前記コンテンツを取得するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項11】
予め設定されたタイミングで、前記入出力手段を介して前記格納手段のそれぞれから前記属性情報を取得するステップ、
を含むことを特徴とする請求項10に記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
前記属性情報と共に前記特定情報を公開するステップを、さらに含むことを特徴とする請求項9から請求項11の何れか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
データベース基盤の異なる格納手段が形成され、該格納手段にコンテンツ及びコンテンツを特定可能とする属性情報を格納するサーバを含むネットワークに設けられる情報処理装置であって、
前記格納手段ごとに設けられて、格納手段にアクセスして前記コンテンツないし前記属性情報の入出力を行う入出力手段と、
前記コンテンツの属性情報に前記格納手段ごとに定まる特定情報を付加することにより前記入出力手段を選択可能とする情報生成手段と、
を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項14】
複数の情報処理装置に相互に仮想的に接続してピアツーピアネットワークを形成していることを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記格納手段に格納されている前記コンテンツごとの前記属性情報及び前記特定情報を公開することを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
予め設定している所定のタイミングで、前記入出力手段を介して、前記格納手段に格納している前記コンテンツの前記属性情報を取得して、取得した属性情報と共に前記特定情報を公開することを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−190205(P2006−190205A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−3064(P2005−3064)
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】