説明

ネットワーク接続装置およびネットワーク接続装置の制御方法

【課題】アドレス空間の異なるIPアドレスが混在するネットワークにおいて、共通のホスト名によるコミュニケーションを行う。
【解決手段】ネットワークカード10は、ネットワーク60に接続されたDHCPv4サーバー35により設定されたIPv4アドレスを取得するv4アドレッシング処理部14と、ネットワーク60に接続されたDHCPv6サーバー30により設定され、IPv4アドレスとはアドレス空間が異なるIPv6アドレスを取得するv6アドレッシング処理部12と、自身を識別するためのホスト名を少なくとも含むFQDN情報、IPv4アドレス、およびIPv6アドレスを関連付けてネットワーク60に登録するFQDN登録部16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク接続装置およびネットワーク接続装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、広く普及しているインターネットではルーティテングプロトコルとしてIP(Internet Protocol)が用いられている。現状において、一般的に使用されているIPは、IPv4(Internet Protocol version4)であり、発信元/宛先として32ビットからなるアドレス(IPアドレス)が用いられている。
インターネット通信においては、32ビットIPアドレスを各発信元/宛先にユニークに割り当てるグローバルIPアドレスを採用し、IPアドレスに応じて、個々の発信元/宛先を判別している。しかしながら、インターネットの世界は急速に広がりを見せており、IPv4の限られたアドレス空間、すなわちグローバルアドレスの枯渇が問題となってきている。これを解決するために、次世代IPアドレスとして、IPアドレス空間を32ビットから128ビットに拡張し、新しいアドレス空間を持つIPv6(Internet Protocol version6)が提案され、実用化されている。
【0003】
このようなIPアドレスは、ノードに対して固有には設定されず、必要に応じて動的に割り当てられる。従って、IPアドレスが変更された場合でも、他のノードからのアクセスを可能にすべく、ホスト名とIPアドレスとを関連付けて登録する通信管理システムが下記特許文献1に提案されている。このような通信管理システムを採用することで、IPv4およびIPv6の何れのプロトコルであっても、ホスト名をそれぞれ設定し、設定したホスト名を用いることで、IPアドレスを意識しないコミュニケーションが可能になった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−152253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、IPv4のアドレス決定とIPv6のアドレス決定は、それぞれ個別に行うため、IPv4とIPv6が混在するネットワーク環境下においては、1つのノードに対して異なるホスト名が設定され、ホスト名をそれぞれ個別に管理する必要があった。本発明は、アドレス空間の異なるIPアドレスが混在するネットワークにおいて、共通のホスト名によるコミュニケーションを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
本適用例にかかるネットワーク接続装置は、情報処理装置に接続することで、前記情報処理装置に従属して作動し、前記情報処理装置とネットワークとを通信可能に接続するネットワーク接続装置であって、前記ネットワークに接続された第1のIPアドレス割当装置により設定された第1のIPアドレスを取得する第1のIPアドレス取得部と、前記ネットワークに接続された第2のIPアドレス割当装置により設定され、前記第1のIPアドレスとはアドレス空間が異なる第2のIPアドレスを取得する第2のIPアドレス取得部と、自身を識別するためのホスト名を少なくとも含むホスト名情報、前記第1のIPアドレス、および前記第2のIPアドレスを関連付けて前記ネットワークに登録する登録部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、登録部は、ホスト名情報と、第1のアドレス情報および第2のアドレス情報を関連付けてネットワークに登録するため、アドレス空間が異なる2つのアドレス情報を1つのホスト名で通信できると共に、ホスト名の管理が容易になる。
【0009】
[適用例2]
上記適用例にかかるネットワーク接続装置において、2つの前記IPアドレスに応じて設定されたホスト名をそれぞれ取得するホスト名取得部を備え、前記登録部は、2つの前記ホスト名の何れか1つに基づいて前記ホスト名情報を設定し、前記ホスト名情報、前記第1のIPアドレスおよび前記第2のIPアドレスを前記ネットワークに接続されたホスト名管理装置に登録させても良い。
【0010】
[適用例3]
上記適用例にかかるネットワーク接続装置において、前記登録部は、所定の判断基準に基づいて、2つの前記ホスト名の何れか1つを決定しても良い。
[適用例4]
上記適用例にかかるネットワーク接続装置において、前記登録部は、ユーザーの判断に基づいて、2つの前記ホスト名の何れか1つを決定しても良い。
[適用例5]
上記適用例にかかるネットワーク接続装置において、前記登録部は、ユーザーにより設定されたホスト名に基づいて、前記ホスト名情報を設定し、前記ホスト名情報、前記第1のIPアドレスおよび前記第2のIPアドレスを前記ネットワークに接続されたホスト名管理装置に登録させても良い。
[適用例6]
上記適用例にかかるネットワーク接続装置において、前記登録部は、前記情報処理装置が起動した後、前記ホスト名情報、前記第1のIPアドレス、および前記第2のIPアドレスを関連付け、前記ネットワークに接続されたノードに対して通知しても良い。
[適用例7]
上記適用例にかかるネットワーク接続装置において、前記ホスト名情報は、前記ネットワークにおいて唯一の資源であることが保証された名前空間であっても良い。
【0011】
[適用例8]
本適用例にかかるネットワーク接続装置の制御方法は、情報処理装置に接続することで、前記情報処理装置に従属して作動し、前記情報処理装置とネットワークとを通信可能に接続するネットワーク接続装置の制御方法であって、前記ネットワークに接続された第1のIPアドレス割当装置により設定された第1のIPアドレスを取得する第1のIPアドレス取得工程と、前記ネットワークに接続された第2のIPアドレス割当装置により設定され、前記第1のIPアドレスとはアドレス空間が異なる第2のIPアドレスを取得する第2のIPアドレス取得工程と、自身を識別するためのホスト名を少なくとも含むホスト名情報、前記第1のIPアドレス、および前記第2のIPアドレスを関連付けて前記ネットワークに登録する登録工程と、を有することを特徴とする。
【0012】
このような方法によれば、登録工程において、ホスト名情報と、第1のアドレス情報および第2のアドレス情報を関連付けてネットワークに登録するため、アドレス空間が異なる2つのアドレス情報を1つのホスト名で通信できると共に、ホスト名の管理が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係るネットワークカードの構成を示すブロック図。
【図2】IPv4およびIPv6の両方のプロトコルで共通のホスト名を利用できるようにするための処理の流れを示すフローチャート。
【図3】IPv4アドレッシング処理の流れを示すフローチャート。
【図4】IPv6アドレッシング処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、ネットワーク接続装置について図面を参照して説明する。
【0015】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態として、情報処理装置であるスキャナー装置20と、ネットワーク60と、を通信可能に接続するネットワーク接続装置であるネットワークカード10の構成を示すブロック図である。本実施形態では、このネットワーク60には、DHCP(Dynanic Host Configuration Protocol)v6サーバー30、DHCPv4サーバー35、DNS(Domain Name System)サーバー40およびクライアント装置50が接続されている。
ネットワークカード10は、スキャナー装置20に装着し、ネットワーク60におけるノードとして、スキャナー装置20とネットワーク60とを通信可能に接続する。このネットワークカード10は、ネットワーク通信部11、v6アドレッシング処理部12、v4アドレッシング処理部14、FQDN(Fully Qualified Domain Name)登録部16および機器通信部18を備える。
【0016】
このネットワークカード10は、何れも図示は略した、CPU、ROM、RAM、フラッシュメモリーおよびMAC(Media Access Control)コントローラー等をハードウェアとして備える。
ネットワーク通信部11は、OSI(Open System Interconnection)参照モデルのような階層化されたプロトコルに基づき、ネットワーク60を介してクライアント装置50との間で情報を送受信する。このネットワーク通信部11は、通信プロトコルであるIPv4とIPv6の何れにも対応できるように構成されている。
v6アドレッシング処理部12は、第1のIPアドレス取得部であり、DHCPv6サーバー30と通信してIPv6のプロトコルに基づくIPv6アドレス(第1のIPアドレス)を取得する。また、v6アドレッシング処理部12は、ホスト名取得部の機能も有し、DHCPv6サーバー30に対してホスト名とドメイン名を要求して、DHCPv6サーバー30から送られるホスト名とドメイン名を取得できる。
また、v4アドレッシング処理部14は、第2のIPアドレス取得部であり、DHCPv4サーバー35と通信してIPv4のプロトコルに基づくIPv4アドレス(第2のIPアドレス)を取得する。また、v4アドレッシング処理部14は、ホスト名取得部の機能も有し、DHCPv4サーバー35に対してホスト名とドメイン名を要求して、DHCPv4サーバー35から送られるホスト名とドメイン名を取得できる。尚、v6アドレッシング処理またはv4アドレッシング処理を行うことで、DNSサーバー40のアドレスは、DHCPv6サーバー30、DHCPv4サーバー35またはルーター通知メッセージ(RA)から取得できる。
【0017】
FQDN登録部16は、DNSサーバー40に対して、IPv6のプロトコルに基づくIPv6アドレス、IPv4のプロトコルに基づくIPv4アドレス、および、IPv4もしくはIPv6のホスト名を少なくとも含むFQDN情報を登録する。ここで、FQDN情報とは、自身を識別するためのホスト名にドメイン名を付加したホスト名情報であり、このネットワーク60において唯一の資源であることが保証された名前空間である。本実施形態では、登録は、DHCP経由や、DNSデータベースを動的に更新するDynamicDNS(DDNS)による登録が想定でき、何れの方法を採用するかは、ユーザーが選択できても良く、また、ネットワークカード10が判断しても良い。また、IPv4もしくはIPv6の何れのホスト名を採用するかは、FQDN登録部16が所定の判断基準に基づいて決定しても良く、また、ユーザーが決定しても良い。尚、IPアドレスとFQDN情報をDNSサーバー40に登録する詳細な手順は、例えば、特開2004−228736号公報に開示されている。
機器通信部18は、スキャナー装置20との間で通信を行う機能を有する。尚、本実施形態では、USB(Universal Serial Bus)を介した通信を想定するが、これに限定されない。
DHCPv6サーバー30は、第1のIPアドレス割当装置であり、IPv6のプロトコルに基づくIPv6アドレス、ホスト名およびドメイン名を、v6アドレッシング処理部12からの設定要求に基づいて割り当てる。また、DHCPv4サーバー35は、第2のIPアドレス割当装置であり、IPv4のプロトコルに基づくIPv4アドレス、ホスト名およびドメイン名を、v4アドレッシング処理部14からの設定要求に基づいて割り当てる。また、DNSサーバー40は、ホスト名管理装置であり、DDNSに対応し、問い合わせられたドメイン名に割り当てられたIPアドレスを調べることで名前解決し、そのIPアドレスを回答する。
【0018】
スキャナー装置20は、何れも図示は略した、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、光源、光学系、光電変換素子、走査駆動系、原稿用紙自動給紙装置(ADF)および液晶パネル等をハードウェアとして備える。尚、本実施形態では、スキャナー装置20は、単一機能の装置を想定するが、これに限定されるものではなく、プリンターやコピー機能を具備した複合機の様態でも良い。
図2は、ネットワークカード10において、IPv4およびIPv6の両方のプロトコルで共通のホスト名を利用できるようにするための処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、スキャナー装置20が起動されることで、ネットワークカード10が起動処理される(ステップS100)。次に、ネットワークカード10のCPUは、ホスト名を選択する優先処理情報を取得する(ステップS102)。本実施形態では、優先処理情報は、予めスキャナー装置20を操作してユーザーにより決定され、ネットワークカード10のメモリー等に保持されている。また、ネットワークカード10が自動的に決定しても良い。また、ユーザーが決定しても良い。
【0019】
次に、CPUは、優先処理情報が示す優先順序を判定する(ステップS104)。ここで、優先処理情報がIPv4の優先を示している場合(ステップS104でYes)、最初に、CPUは、IPv4アドレッシング処理を行い(ステップS200)<第2のIPアドレス取得工程>、IPv4アドレッシング処理を行った後、IPv6アドレッシング処理を行う(ステップS300)<第1のIPアドレス取得工程>。それぞれの処理の詳細は、後述する。
他方で、優先処理情報がIPv6の優先を示している場合(ステップS104でNo)、最初に、CPUは、IPv6アドレッシング処理を行い(ステップS300)、IPv6アドレッシング処理を行った後、IPv4アドレッシング処理を行う(ステップS200)。
次に、CPUは、DNSサーバー40へのFQDN登録が有効であることを確認し、IPv4アドレッシング処理およびIPv6アドレッシング処理の何れか1つから得られたホスト名に基づくFQDN情報と、それぞれのIPアドレスを、例えばDDNSにより登録し(ステップS106)<登録工程>、一連の処理を終了する。
【0020】
図3は、IPv4アドレッシング処理の流れを示すフローチャートである。この処理が開始されると、CPUは、IPv4優先であり、かつホスト名やFQDN情報が未取得であるか、否かを判定する(ステップS202)。
ここで、IPv4優先であり、かつホスト名やFQDN情報が未取得であると判定された場合(ステップS202でYes)、CPUは、ブロードキャストで全てのサーバーに対して、DHCP Discoveryコマンドを送る。その際、ホスト名とドメイン名を要求する(ステップS204)。
次に、CPUは、DHCPv4サーバー35からのDHCP Offer応答を受信する(ステップS206)。この応答により、DHCPv4サーバー35から割り当てられたIPv4アドレスを取得する。また、ホスト名とドメイン名の情報も取得する。
次に、CPUは、取得したIPv4アドレス、ホスト名およびドメイン名を保持し(ステップS208)、ステップS214に進む。
他方で、IPv4優先でないか、またはホスト名やFQDN情報が取得済みであると判定された場合(ステップS202でNo)、CPUは、ブロードキャストで全てのサーバーに対して、DHCP Discoveryコマンドを送る(ステップS210)。
【0021】
次に、CPUは、DHCPv4サーバー35からのDHCP Offer応答を受信する(ステップS212)。この応答により、DHCPv4サーバー35から割り当てられたIPv4アドレスを取得する。
次に、CPUは、取得したIPv4アドレスを保持し(ステップS213)、ステップS214に進む。
ステップS214では、CPUは、DNSサーバー40へのFQDN登録が有効であるか、否かを判定する。
ここで、DNSサーバー40へのFQDN登録が有効であると判定された場合(ステップS214でYes)、CPUは、保持したIPv4アドレス、ホスト名に基づくFQDN情報を付加して、全てのDHCPv4サーバー35に対してブロードキャストでDHCP Requestを送信する(ステップS216)。
他方で、DNSサーバー40へのFQDN登録が有効でないと判定された場合(ステップS214でNo)、CPUは、保持したIPv4アドレスを付加して、全てのDHCPv4サーバー35に対してブロードキャストでDHCP Requestを送信する(ステップS218)。
【0022】
次に、CPUは、IPv4アドレスを割り当てたDHCPv4サーバー35から送られる応答(PACK)を受信し(ステップS220)、一連の処理を終了する。
図4は、IPv6アドレッシング処理の流れを示すフローチャートである。この処理が開始されると、CPUは、IPv6優先であり、かつホスト名やFQDN情報が未取得であるか、否かを判定する(ステップS302)。
ここで、IPv6優先であり、かつホスト名やFQDN情報が未取得であると判定された場合(ステップS302でYes)、CPUは、ブロードキャストで全てのサーバーに対して、DHCP Soliciteコマンドを送る。その際、ホスト名とドメイン名を要求する(ステップS304)。
【0023】
次に、CPUは、DHCPv6サーバー30からのDHCP Advertise応答を受信する(ステップS306)。この応答により、DHCPv6サーバー30から割り当てられたIPv6アドレスを取得する。また、ホスト名とドメイン名の情報も取得する。
次に、CPUは、取得したIPv6アドレス、ホスト名およびドメイン名を保持し(ステップS308)、ステップS314に進む。
他方で、IPv6優先でないか、またはホスト名やFQDN情報が取得済みであると判定された場合(ステップS302でNo)、CPUは、ブロードキャストで全てのサーバーに対して、DHCP Soliciteコマンドを送る(ステップS310)。
次に、CPUは、DHCPv6サーバー30からのDHCP Advertise応答を受信する(ステップS312)。この応答により、DHCPv6サーバー30から割り当てられたIPv6アドレスを取得する。
【0024】
次に、CPUは、取得したIPv6アドレスを保持し(ステップS313)、ステップS314に進む。
ステップS314では、CPUは、DNSサーバー40へのFQDN登録が有効であるか、否かを判定する。
ここで、DNSサーバー40へのFQDN登録が有効であると判定された場合(ステップS314でYes)、CPUは、保持したIPv6アドレス、ホスト名に基づくFQDN情報を付加して、全てのDHCPv6サーバー30に対してブロードキャストでDHCP Requestを送信する(ステップS316)。
他方で、DNSサーバー40へのFQDN登録が有効でないと判定された場合(ステップS314でNo)、CPUは、保持したIPv6アドレスを付加して、全てのDHCPv6サーバー30に対してブロードキャストでDHCP Requestを送信する(ステップS318)。
次に、CPUは、IPv6アドレスを割り当てたDHCPv6サーバー30から送られる応答(REPLY)を受信し(ステップS320)、一連の処理を終了する。
以上述べた処理により、クライアント装置50は、IPv4およびIPv6の何れのプロトコルを採用する場合であっても、同じホスト名やFQDN情報を用いて通信できる。この結果、IPアドレスのアドレス空間毎にホスト名を管理する必要がなく、快適にネットワーク通信を行うことができる。
【0025】
本発明の実施形態について、図面を参照して説明したが、具体的な構成は、この実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、DNSサーバー40への登録に限定されるものではなく、スキャナー装置20が起動するのを待って、ホスト名とIPアドレス情報をネットワーク60でブロードキャストすることにより、他のノードが登録すべく通知しても良い。また、情報処理装置としてスキャナー装置20を採用したが、これに限定されるものではなく、プリンターやプロジェクター等の画像処理に対しても、本実施形態と同様な効果を奏することができる。
また、以上のような手法を実施する装置は、単独の装置によって実現される場合もあれば、複数の装置を組み合わせることによって実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。
【符号の説明】
【0026】
10…ネットワークカード、11…ネットワーク通信部、12…v6アドレッシング処理部、14…v4アドレッシング処理部、16…FQDN登録部、18…機器通信部、20…スキャナー装置、30…DHCPv6サーバー、35…DHCPv4サーバー、40…DNSサーバー、50…クライアント装置、60…ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に接続することで、前記情報処理装置に従属して作動し、前記情報処理装置とネットワークとを通信可能に接続するネットワーク接続装置であって、
前記ネットワークに接続された第1のIPアドレス割当装置により設定された第1のIPアドレスを取得する第1のIPアドレス取得部と、
前記ネットワークに接続された第2のIPアドレス割当装置により設定され、前記第1のIPアドレスとはアドレス空間が異なる第2のIPアドレスを取得する第2のIPアドレス取得部と、
自身を識別するためのホスト名を少なくとも含むホスト名情報、前記第1のIPアドレス、および前記第2のIPアドレスを関連付けて前記ネットワークに登録する登録部と、を備えることを特徴とするネットワーク接続装置。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワーク接続装置において、
2つの前記IPアドレスに応じて設定されたホスト名をそれぞれ取得するホスト名取得部を備え、
前記登録部は、2つの前記ホスト名の何れか1つに基づいて前記ホスト名情報を設定し、前記ホスト名情報、前記第1のIPアドレスおよび前記第2のIPアドレスを前記ネットワークに接続されたホスト名管理装置に登録させることを特徴とするネットワーク接続装置。
【請求項3】
請求項2に記載のネットワーク接続装置において、
前記登録部は、所定の判断基準に基づいて、2つの前記ホスト名の何れか1つを決定することを特徴とするネットワーク接続装置。
【請求項4】
請求項2に記載のネットワーク接続装置において、
前記登録部は、ユーザーの判断に基づいて、2つの前記ホスト名の何れか1つを決定することを特徴とするネットワーク接続装置。
【請求項5】
請求項1に記載のネットワーク接続装置において、
前記登録部は、ユーザーにより設定されたホスト名に基づいて、前記ホスト名情報を設定し、前記ホスト名情報、前記第1のIPアドレスおよび前記第2のIPアドレスを前記ネットワークに接続されたホスト名管理装置に登録させることを特徴とするネットワーク接続装置。
【請求項6】
請求項1に記載のネットワーク接続装置において、
前記登録部は、前記情報処理装置が起動した後、前記ホスト名情報、前記第1のIPアドレス、および前記第2のIPアドレスを関連付け、前記ネットワークに接続されたノードに対して通知することを特徴とするネットワーク接続装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のネットワーク接続装置において、
前記ホスト名情報は、前記ネットワークにおいて唯一の資源であることが保証された名前空間であることを特徴とするネットワーク接続装置。
【請求項8】
情報処理装置に接続することで、前記情報処理装置に従属して作動し、前記情報処理装置とネットワークとを通信可能に接続するネットワーク接続装置の制御方法であって、
前記ネットワークに接続された第1のIPアドレス割当装置により設定された第1のIPアドレスを取得する第1のIPアドレス取得工程と、
前記ネットワークに接続された第2のIPアドレス割当装置により設定され、前記第1のIPアドレスとはアドレス空間が異なる第2のIPアドレスを取得する第2のIPアドレス取得工程と、
自身を識別するためのホスト名を少なくとも含むホスト名情報、前記第1のIPアドレス、および前記第2のIPアドレスを関連付けて前記ネットワークに登録する登録工程と、を有することを特徴とするネットワーク接続装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−171793(P2011−171793A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30997(P2010−30997)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】