説明

ネットワーク装置

【課題】ネットワーク装置を構築するために必要なスペースを減らすためのネットワーク装置を提供する。
【解決手段】このネットワーク装置は、主に本体と、電力モジュールと、ファンモジュールとを備える。本体は、互いに隣接する第1の側面と第2の側面とを備える。前記第1の側面には、外部警報入出力インターフェースと、表示光セット、複数のシリアルCOMポートが配置される。さらに、第1の側面は、第1の開口と第2の開口とを備え、第2の開口は第1の側面と第2の側面との接合部に隣接している。前記第2の側面は第3の開口を備える。電力モジュールは本体から取り外し可能で、前記第1の開口を介して本体の中に組み入れられ本体と電気的に接続される。ファンモジュールは本体から取り外し可能で、前記第2の開口を介して本体の中に組み入れられて本体と電気的に接続され、ファンモジュールの送風方向は、前記第3の開口を向いている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク装置に関する。より詳細には、特殊な部品配置方式を導入したネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のネットワーク装置は、主に本体と、電力モジュールと、ファンモジュールと、複数の拡張モジュールとを含む。本体は、互いに対向する正面側面と背面側面とを含む。さらに、本体は、外部警報入出力インターフェースと、表示光セットと、複数のシリアルCOMポートを備え、外部警報入出力インターフェースと、ディスプレイ光セットと、シリアルCOMポートは、正面側面に配置される。背面側面は複数の開口を備える。電力モジュールと、ファンモジュール、拡張モジュールは背面側面の開口を介して本体内に配置され、本体と電気的に接続される。
【0003】
電力モジュールと拡張モジュールとが開口を介して本体の背面側面に配置されるので、従来のネットワーク装置を使用する際は、使用者は、ネットワーク装置の前に、外部警報入出力インターフェースやシリアルCOMポートと接続された配線を収容するための十分な空間を確保するのに加えて、ネットワーク装置の背面に、電力モジュールや拡張モジュールと接続された電線や配線を収容するための広いスペースを確保しなければならなかった。従って、従来のネットワーク装置の設計においては、従来のネットワーク装置の配線や電力線、また従来のネットワーク装置に接続された配線や電力線を収容するために、広いスペースを手に入れなければならなかった。そのように、従来のネットワーク装置の構造は無駄なスペースをもたらしていた。
【0004】
さらに、電力モジュールや、ファンモジュール、拡張モジュールが本体の背面側に配置されているので、電力モジュール、ファンモジュール、或いは拡張モジュールを検査したり修理する場合、そのような配置方式は、通常、使用者に修理をしにくくさせていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ネットワーク装置を構築するために必要なスペースを減らすためのネットワーク装置を提供することにある。
【0006】
本発明の別の目的は、修理がし易いネットワーク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、主に本体と、電力モジュールと、ファンモジュールとを備えたネットワーク装置を提供する。本体は、互いに隣接する第1の側面と第2の側面とを備える。前記第1の側面には、外部警報入出力インターフェースと、表示光セットと、複数のシリアルCOMポートとが配置される。さらに、第1の側面は、第1の開口と第2の開口とを備え、第2の開口は第1の側面と第2の側面との接合部に隣接している。前記第2の側面は第3の開口を備える。電力モジュールは本体から取り外し可能で、前記第1の開口を介して本体の中に組み入れられ、本体と電気的に接続される。ファンモジュールは本体から取り外し可能で、前記第2の開口を介して本体の中に組み入れられ、本体と電気的に接続され、この時、このファンモジュールの送風方向は、前記第3の開口を向いている。
【0008】
本発明の実施形態におけるネットワーク装置によれば、このネットワーク装置は、さらに少なくとも一つの拡張モジュールを備え、前記第1の側面はさらに第4の開口を備え、前記拡張モジュールは、本体から取り外し可能であり、前記第4の開口を介して本体内に組み入れられ、本体に電気的に接続される。
【0009】
本発明の実施形態におけるネットワーク装置によれば、前記拡張モジュールは、デュアルGPONモジュール、シングルGPON/GEPONモジュール、デュアルGigEコンボモジュール、シングルGigEコンボモジュール、ネットワークプロセッサーモジュール、およびTDMモジュールの内の一つである。
【0010】
本発明の実施形態におけるネットワーク装置によれば、前記電力モジュールは、交流電力または直流電力を供給する。
【0011】
本発明の実施形態におけるネットワーク装置によれば、前記電力モジュールは、複数の補助電力モジュール(secondary powermodules)からなる。
【0012】
本発明の実施形態におけるネットワーク装置によれば、このネットワーク装置は、イーサーネット用スイッチ、FTTH(fiber-to-the-home)用スイッチ、VDSL2(very-high-bit-rate digitalsubscriber line 2)用スイッチ、或いは他の種類のスイッチのうちの一つである。
【0013】
本発明の実施形態におけるネットワーク装置によれば、前記シリアルCOMポートは、RJ−45コネクタ、SC型光ファイバーコネクタ、RJ−21コネクタのうちの少なくとも一つである。
【0014】
本発明の実施形態におけるネットワーク装置によれば、このネットワーク装置は、ハブである。
【0015】
このネットワーク装置の電力モジュール、およびファンモジュール、外部警報入出力インターフェース、表示光セット、シリアルCOMポートは、ネットワーク装置の同じ面に配置されるので、本発明は、従来技術と比較して、ネットワーク装置の構築に必要なスペースを減らすことができる。
【0016】
本発明の上述のおよび他の事項、特徴、利点をより理解するために、以下図面を参照しながら、好ましい実施形態について述べる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係るネットワーク装置の概略図である。図1を参照すると、ネットワーク装置100は、主に本体110と、電力モジュール120と、ファンモジュール130とを含む。本体110は、互いに隣接した第1の側面110aと第2の側面110bとを含む。第1の側面110aには、外部警報入出力インターフェース112と、表示光セット114と、複数のシリアルCOMポート116が配置され、表示光セット114は複数の表示ライト114aからなり、シリアルCOMポート116はRJ−45コネクタである。第1の側面110aは、第1の開口Pと第2の開口Pを有し、第2の開口Pは、第1の側面110aと第2の側面110bとの接合部に隣接している。第2側面110bは、第3の開口Pを有する。本実施形態においては、このネットワーク装置100は、例えばスイッチであり、より詳細には、イーサーネットスイッチである。
【0018】
電力モジュール120は本体から取り外し可能であり、第1の開口Pを介して本体110の中に組み込まれ本体110に電気的に接続される。電力モジュール120は、複数の補助電力モジュールから構成することができる。例えば、本実施形態においては、電力モジュール120は、補助電力モジュール120aと、補助電力モジュール120bと、補助電力モジュール120cとからなり、各補助電力モジュール120a〜120cは、直流電流あるいは交流電流を出力することができる。換言すれば、本実施形態の通り、電力モジュール120が複数の補助電力モジュール(例えば、120a〜120c)から構成されるとき、電力モジュール120は、電源出力の種類を適切に組み合わせることによって、補助電力モジュール(例えば、120a〜120c)により、交流電流か直流電流のいずれか、或いは交流電流と直流電流の両方を同時に出力することができる。
【0019】
好ましくは、電力モジュール120a〜120cは、さらにホットプラグ機能を備える。そのような場合、使用者は、ネットワーク装置100が稼働中に、電力モジュール120a〜120cを取り外し、交換することができる。さらに、本実施形態の電力モジュール120は、複数の補助電力モジュールを備えるものに限定されるのではなく、本発明の他の実施形態においては、電力モジュール120は交流電流或いは直流電流のみを提供する一つの電源供給装置であってもよい。
【0020】
ファンモジュール130は本体から取り外し可能であり、第2の開口Pを介して本体110の中に組み込まれ本体110に電気的に接続される。ファンモジュール130は第3の開口Pへ送風する。第2の開口Pは第1の側面110aと第2の側面110bとの接合部に隣接しているおり、またファンモジュール130は、第3の開口Pに向かって送風するので、本体110が稼働中のとき、ファンモジュール130は第3の開口Pを介して本体110の中の熱(熱風)を排出することができる。
【0021】
さらに、本体110の機能を拡張するため、或いは本体110の性能を向上させるため、本実施形態のネットワーク装置100は、さらに、デュアルGPONモジュール、シングルGPON/GEPONモジュール、デュアルGigEコンボモジュール、シングルGigEコンボモジュール、ネットワークプロセッサーモジュール、TDMモジュールのうちの一つである少なくとも一つの拡張モジュール140を備える。ネットワーク装置100が拡張モジュール140を備えるとき、第1の側面110aはそれに対応する第4の開口Pを備える。拡張モジュール140は本体から取り外し可能であり、第4の開口Pを介して本体110の中に組み込まれ本体110に電気的に接続される。
【0022】
さらに、本発明の図1のネットワーク装置100はイーサーネットスイッチであるが、それに限定されるものではない。例えば、図2に示すように、シリアルCOMポート116がSC型光ファイバーコネクタの場合、ネットワーク装置101はFTTHスイッチである。また、図3に示すように、シリアルCOMポート116がRJ−21コネクタの場合、ネットワーク装置102はVDSL2スイッチである。もちろん、本発明の他の実施形態においては、シリアルCOMポート116は、同時に2種類以上のタイプのコネクタであってもよい。例えば、シリアルCOMポート116は、SC型光ファイバーコネクタとRJ−21コネクタとからなる。
【0023】
ここで、本発明の外部警報入出力インターフェース112と表示光セット114とシリアルCOMポート116と電力モジュール120とファンモジュール130との相対位置は図1のものに限定されないことに注意すべきである。例えば、図4は、本発明の他の実施形態に係るネットワーク装置の概略図である。ネットワーク装置103とネットワーク装置100との主な違いは、表示光セット114と、シリアルCOMポート116、電力モジュール120、ファンモジュール130の相対位置が異なる点にある。換言すれば、本発明の主な精神の一つは、外部警報入出力インターフェース112と表示光セット114、シリアルCOMポート116、電力モジュール120、ファンモジュール130がネットワーク装置100の同じ側面に配置されていることである。この分野の通常の知識を有する者であれば、本発明の精神から離れることなしに、外部警報入出力インターフェース112、表示光セット114、シリアルCOMポート116、電力モジュール120、ファンモジュール130の相対位置を実際に調整することができる。もちろん、この分野の通常の知識を有する者であれば、図1の第3の開口Pの形状を、図4の第3の開口Pの形状やその他の形状に変更することも可能であるが、ここでは詳細については記載しない。
【0024】
さらに、図4では、ファンモジュール130が引き出された状態にある。ファンモジュール130のファンの数は本実施形態のものに限定されない点に注意すべきであり、本発明の他の実施形態においては、ファンモジュール130は、単一のファン、もしくは2個以上のファンからなっていてもよい。
【0025】
図5は、本発明の実施形態に係るネットワーク装置の製造方法を説明するフローチャートである。図5を参照すると、このネットワーク装置の製造方法は以下のステップのように説明される。ステップS1では、外部警報入出力インターフェースと、表示光セットと、複数のシリアルCOMポートが、本体の第1の側面に配置される。ステップS2では、第1の開口と第2の開口が第1の側面に形成される。ステップS3では、電力モジュールが第1の開口を介して本体の中に組み込まれ、電力モジュールと本体とが電気的に接続される。ステップS4では、本体の第1の側面に隣接する第2の側面に第3の開口が形成される。ステップS5では、ファンモジュールが第2の開口を介して本体の中に組み込まれ、ファンモジュールと本体とが電気的に接続され、ファンモジュールの送風方向が第3の開口を向くように設定される。ステップS6では、第4の開口が第1の側面に形成される。ステップS7では、拡張モジュールが第4の開口を介して本体の中に組み込まれ、拡張モジュールと本体とが電気的に接続される。
【0026】
上述のように、本発明の外部警報入出力インターフェースと、表示光セット、シリアルCOMポート、電力モジュール、ファンモジュールは、ネットワーク装置の同一側面に配置されるので、ネットワーク装置を構築する際に、使用者は、電力モジュールや外部警報入出力インターフェース、シリアルCOMポートと接続された電力線や配線を収容するための十分なスペースをネットワーク装置の前に確保するだけでよい。従って、従来技術と比較して、本発明はネットワーク装置の後方に電力モジュールと接続された電気配線を収容するための余分なスペースを必要とせず、その結果、本発明は、ネットワーク装置を構築するために必要なスペースを減らすことができる。
【0027】
さらに、本発明の外部警報入出力インターフェース、および表示光セット、複数のシリアルCOMポート、電力モジュール、ファンモジュールは、ネットワーク装置の同一面に配置されており、また電力モジュールやファンモジュールは本体に取り外し可能に組み込まれているので、本発明は、従来技術よりもより修理がし易い。
【0028】
本発明は好ましい実施形態によって上記に開示されているが、それらは本発明を限定するものではない。この分野において知識を有する者であれば誰でも本発明の精神や範疇から離れることなく、修正や変形をほどこすことが可能である。従って、本発明の保護される範囲は、特許請求の範囲によって決まる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係るネットワーク装置の概略図である。
【図2】本発明の別の実施形態に係るネットワーク装置の概略図である。
【図3】本発明のさらに別の実施形態に係るネットワーク装置の概略図である。
【図4】本発明のさらに別の実施形態に係るネットワーク装置の概略図である。
【図5】本発明の実施形態に係るネットワーク装置の製造方法を説明するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構成を備えたネットワーク装置:
互いに隣接する第1の側面と第2の側面とを備えた本体;前記第1の側面には、外部警報入出力インターフェースと、表示光セットと、複数のシリアルCOMポートとが配置され、この第1の側面は、第1の開口と第2の開口とを備え、第2の開口は第1の側面と第2の側面との接合部に隣接しており、前記第2の側面は第3の開口を備える;
電力モジュール:この電力モジュールは本体から取り外し可能で、前記第1の開口を介して本体の中に組み入れられ、本体と接続される;
ファンモジュール:このファンモジュールは本体から取り外し可能で、前記第2の開口を介して本体の中に組み入れられ、本体と接続され、このファンモジュールの送風方向は、前記第3の開口を向いている。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワーク装置において、
さらに少なくとも一つの拡張モジュールを備え、前記第1の側面は第4の開口を備え、前記拡張モジュールは本体から取り外し可能で、前記第4の開口を介して本体内に組み入れられ、本体と接続される。
【請求項3】
請求項2に記載のネットワーク装置において、
前記拡張モジュールは、デュアルGPONモジュール、シングルGPON/GEPONモジュール、デュアルGigEコンボモジュール、シングルGigEコンボモジュール、ネットワークプロセッサーモジュール、TDMモジュールのいずれかである。
【請求項4】
請求項1に記載のネットワーク装置において、
前記電力モジュールは、交流電力または直流電力を供給する。
【請求項5】
請求項1に記載のネットワーク装置において、
前記電力モジュールは、複数の補助電力モジュールからなる。
【請求項6】
請求項1に記載のネットワーク装置において、
このネットワーク装置は、スイッチである。
【請求項7】
請求項6に記載のネットワーク装置において、
前記スイッチは、イーサーネット用スイッチである。
【請求項8】
請求項6に記載のネットワーク装置において、
前記スイッチは、FTTH用スイッチである。
【請求項9】
請求項6に記載のネットワーク装置において、
前記スイッチは、VDSL2用スイッチである。
【請求項10】
請求項1に記載のネットワーク装置において、
前記シリアルCOMポートは、少なくともRJ−45コネクタ、SC型光ファイバーコネクタ、RJ−21コネクタのうちの一つである。
【請求項11】
請求項1に記載のネットワーク装置において、
このネットワーク装置は、ハブである。
【請求項12】
ネットワーク装置の製造方法であって、以下のステップを備える:
外部警報入出力インターフェースと、表示光セットと、複数のシリアルCOMポートを、本体の第1の側面に配置する;
第1の開口と第2の開口を前記第1の側面に形成する;
電力モジュールを前記第1の開口を介して本体の中に組み込み、電力モジュールと本体とを電気的に接続する;
本体の前記第1の側面に隣接する第2の側面に第3の開口を形成する;
ファンモジュールを前記第2の開口を介して本体の中に組み込みファンモジュールと本体とを電気的に接続する;この時、ファンモジュールの送風方向が前記第3の開口を向くようにする。
【請求項13】
請求項12に記載のネットワーク装置の製造方法において、さらに以下のステップを備える:
前記第1の側面に第4の開口を形成する;
拡張モジュールを前記第4の開口を介して本体の中に組み込み、拡張モジュールと本体とを電気的に接続する。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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