説明

ハイドロフルオロオレフィンの合成および分離方法

約200℃〜約350℃の範囲の温度で、触媒の存在下に、気相でヘキサフルオロプロペンを塩化水素と接触させる工程であって、塩化水素対ヘキサフルオロプロペンのモル比が約2:1〜約4:1である工程と、蒸留によって1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンおよびフッ化水素生成物を未反応ヘキサフルオロプロペン、および塩化水素から分離する工程と、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンのいずれかまたはそれらの混合物を触媒上で水素化する工程と、前記水素化生成物を脱塩化水素して1225yeまたは1234yfのいずれかを生成する工程とを含む、式CFCF=CHX(式中、XはFまたはHである)のフッ素化オレフィンの合成方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本件出願は2006年12月20日出願の米国仮特許出願第60/875,930号明細書および2006年12月20日出願の米国仮特許出願第60/875,931号明細書の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は一般にハイドロフルオロオレフィンの合成に関する。
【背景技術】
【0003】
冷凍産業は、モントリオール議定書(Montreal Protocol)の結果として段階的に廃止されつつあるオゾン破壊性のクロロフルオロカーボン(CFC)およびハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)の代替冷媒を見いだすために過去数十年間取り組んできた。ほとんどの冷媒製造業者にとっての解決策は、ハイドロフルオロカーボン(HFC)冷媒の商業化であった。現時点で最も幅広く使用されつつあるものである新規なHFC冷媒、HFC−134aは、オゾン層破壊係数がゼロであり、従ってモントリオール議定書の結果としての現行規制の段階的廃止による影響を受けない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オゾン層破壊の懸念に加えて、地球温暖化が別の環境問題である。従って、低いオゾン層破壊に適合するだけでなく低い地球温暖化係数を有する両方の伝熱組成物が必要とされている。特定のハイドロフルオロオレフィンが両方の目標を達成する。従って、塩素を全く含有しない、またより低い地球温暖化係数を有するハロゲン化炭化水素およびフルオロオレフィンを提供する製造方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
約200℃〜約350℃の範囲の温度で、触媒の存在下に、気相でヘキサフルオロプロペンを塩化水素と接触させる工程であって、塩化水素対ヘキサフルオロプロペンのモル比が約2:1〜約4:1である工程と、蒸留によって1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CFCF=CClF、CFC−1215yb)、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CFCF=CCl、CFC−1214ya)およびフッ化水素反応生成物を未反応のヘキサフルオロプロペン、および塩化水素から分離する工程と、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンのいずれかまたはそれらの混合物を触媒上で水素化する工程と、前記水素化生成物を脱塩化水素して1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CFCF=CHF、HFC−1225ye)または2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CFCF=CH、HFC−1234yf)のいずれかを生成する工程とを含む、式CFCF=CHX(式中、XはFまたはHである)のフッ素化オレフィンの合成方法。
【0006】
前述の概要および以下の詳細な説明は、例示的および説明的なものであるにすぎず、添付の特許請求の範囲に定義されるような、本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0007】
約200℃〜約350℃の範囲の温度で、触媒の存在下に、気相でヘキサフルオロプロペンを塩化水素と接触させる工程であって、塩化水素対ヘキサフルオロプロペンのモル比が約2:1〜約4:1である工程と、蒸留によって1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CFCF=CClF、CFC−1215yb)、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CFCF=CCl、CFC−1214ya)およびフッ化水素反応生成物を未反応のヘキサフルオロプロペン、および塩化水素から分離する工程と、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンのいずれかまたはそれらの混合物を触媒上で水素化する工程と、前記水素化生成物を脱塩化水素して1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(CFCF=CHF、HFC−1225ye)または2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(CFCF=CH、HFC−1234yf)のいずれかを生成する工程とを含む、式CFCF=CHX(式中、XはFまたはHである)のフッ素化オレフィンの合成方法。多くの態様および実施形態を上に記載してきたが、例示的であるにすぎず、限定されるものではない。本明細書を読んだ後で、当業者は、他の態様および実施形態が本発明の範囲から逸脱することなく可能であることを理解する。
【0008】
実施形態の任意の1つ以上の他の特徴および利益は、以下の詳細な説明から、および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【0009】
以下に説明される実施形態の詳細を述べる前に、幾つかの用語が定義されるかまたは明確にされる。
【0010】
本明細書で用いるところでは、共沸組成物は、実質的な組成変化なしに蒸留し、そして定沸点組成物として挙動する、2つ以上の物質の定沸点液体混合剤である。共沸として特徴づけられる定沸点組成物は、同じ物質の非共沸混合物のそれと比べて、最高沸点か最低沸点かのいずれかを示す。共沸組成物には、本明細書で用いるところでは、液体の部分蒸発または蒸留によって生成する蒸気が液体と同じ組成を有するという点で、単一物質として挙動する2つ以上の物質の液体混合剤である均一共沸混合物が含まれる。共沸組成物にはまた、本明細書で用いるところでは、液相が2つ以上の液相に分かれる不均一共沸混合物も含まれる。これらの実施形態では、共沸点で、気相は2つの液相と平衡にあり、全3相は異なる組成を有する。不均一共沸混合物の2つの平衡液相が組み合わせられ、そして全体液相の組成が計算される場合、これは気相の組成と同一であろう。
【0011】
本議論の目的のためには、近共沸組成物は、共沸混合物のように挙動する(すなわち、定沸点特性または沸騰もしくは蒸発時に分留しない傾向を有する)組成物を意味する。従って、沸騰もしくは蒸発中に形成される蒸気の組成は、元の液体組成と同じものかまたは実質的に同じものである。それ故に、沸騰もしくは蒸発中に、液体組成は、それが仮に変化する場合でも、最小限の程度または無視できる程度しか変化しない。これは、沸騰もしくは蒸発中に、液体組成がかなりの程度に変化する非共沸組成物と対比されるべきである。
【0012】
近共沸組成物は、実質的に圧力差なしの露点圧力および沸点圧力を示す。すなわち、所与の温度での露点圧力と沸点圧力との差は小さな値であろう。(沸点圧力を基準として)3パーセント以下の露点圧力と沸点圧力との差の組成物は近共沸であると考えてもよいといえる。
【0013】
共沸または近共沸液体組成物が異なる圧力で沸騰にかけられるときに共沸または近共沸液体組成物の各成分の沸点および重量百分率の両方が変わるかもしれないこともまた認められる。従って、共沸または近共沸組成物は、成分間に存在する特有の関係の観点からまたは成分の組成範囲の観点からまたは指定圧力での固定沸点によって特徴づけられる組成物の各成分の正確な重量百分率の観点から定義されてもよい。様々な共沸組成(特定の圧力でのそれらの沸点を含む)が計算されるかもしれないこともまた当該技術分野で認められている(例えば、W.Schotte、Ind.Eng.Chem.Process Des.Dev.19(1980)、432−439ページを参照されたい)。同じ成分を含む共沸組成物の実験的同定は、かかる計算の正確さを確認するためにおよび/または同じまたは他の温度および圧力での計算を修正するために用いられてもよい。
【0014】
一実施形態では、本方法は、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペンの製造に有用な中間体を製造するためのものである。1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペンは、本明細書で用いるところでは、異性体、E−1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペンまたはZ−1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、ならびにかかる異性体の任意の組み合わせまたは混合物を意味する。別の実施形態では、本方法は、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン、2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンの製造に有用な中間体を製造するためのものである。
【0015】
一実施形態では、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペンは、触媒の存在下にヘキサフルオロプロペンと塩化水素との反応によって製造される。一実施形態では、塩化水素対ヘキサフルオロプロペンの比は約2:1〜約4:1である。別の実施形態では、塩化水素対ヘキサフルオロプロペンの比は約3:1未満である。一実施形態では、この反応のための温度範囲は約200℃〜約350℃である。一実施形態では、触媒は、フッ化アルミニウム、フッ化物化(fluorided)アルミナ、金属/フッ化アルミニウム、酸化クロム、および金属/酸化クロムからなる群から選択される。一実施形態では、触媒は、銀/フッ化アルミニウムおよび銀/フルオリド化アルミナからなる群から選択される。一実施形態では、触媒は銀/酸化クロムである。一実施形態では、触媒は、パラジウム/フッ化アルミニウムおよびパラジウム/フルオリド化アルミナから選択される。一実施形態では、触媒はパラジウム/酸化クロムである。
【0016】
反応容器は、フッ化水素の作用に耐える材料で構成される。例には、ステンレススチール、モネル、「ハステロイ(Hastelloy)」および「インコネル(Inconel)」などの高ニッケル合金、ならびにポリエチレン、ポリプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレンおよびポリテトラフルオロエチレンなどのプラスチックが挙げられる。液体HFと組み合わせた幾つかのフッ素化触媒の過度酸性のために高ニッケル合金が好ましい。フッ化水素の沸点(19.5℃)より低いかまたは最も揮発性の反応体の沸点より低いかのいずれかの温度での反応のために、反応容器は閉じていてもよく、または湿気を排除するための対策が講じられている場合には大気に開かれていてもよい。フッ化水素または最も揮発性の成分の沸点またはそれより高い温度での反応のためには、閉じた容器または圧力調整される部分的に開かれた反応が、反応体の損失を最小限にするために用いられる。
【0017】
幾つかの実施形態では、圧力は決定的に重要であるわけではない。他の実施形態では、本方法は大気圧および自生圧で行われる。置換反応で形成されるフッ化水素の過度圧力のガス抜きのための手段を提供することができ、副生成物の形成を最小限にするのに有利であり得る。
【0018】
別の実施形態では、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンは、触媒の存在下にヘキサフルオロプロペンと塩化水素との反応によって製造される。
【0019】
大気圧で、フッ化水素酸および1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペンの沸点はそれぞれ、約19.5℃および約+8℃である。HFは、例えば、標準的な水溶液ガス洗浄技法を用いて生成物混合物のハロゲン化炭化水素成分から除去されてもよい。しかしながら、かなりの量のガス洗浄排液の生成は、水性廃棄物の処分問題を生み出し得る。
【0020】
第2工程では、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンまたはそれらの混合物が触媒の存在下に水素と反応させられる。一実施形態では、Hとの反応を実施するために好適な触媒はパラジウムを含み、場合により追加のVIII族金属(例えば、Pt、Ru、PhまたはNi)を含んでもよい。一実施形態では、パラジウムはアルミナ、フルオリド化アルミナ、フッ化アルミニウムまたはそれらの混合物に担持される。触媒を調製するために使用されるパラジウム含有前駆体は好ましくはパラジウム塩(例えば、塩化パラジウム)である。他の金属は、使用されるとき、触媒の調製中に担体に加えられてもよい。別の実施形態では水素化触媒は、パラジウム/炭素またはパラジウム/チャコールなどの、別の担持パラジウム触媒であることができる。
【0021】
一実施形態では、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンまたはそれらの混合物の水素化の工程は、脱塩化水素と同時に起こって1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(HFC−1225ye)または2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(HFC−1234yf)を直接提供する。1工程でこれらの反応を成し遂げる触媒には、パラジウム/アルミナまたはパラジウム/フルオリド化アルミナまたはフッ化アルミニウムが含まれる。
【0022】
担持金属触媒は、Satterfield、Heterogenous Catalysis in Industrial Practice、第2版、New York、McGraw−Hill、1991年、95ページに記載されているように触媒金属の可溶性塩(例えば、塩化パラジウムまたは硝酸ロジウム)での担体の含浸によるなど、当該技術分野で公知の従来法によって調製されてもよい。アルミナに担持されたパラジウムは商業的に入手可能である。パラジウム/フルオリド化アルミナを含有する触媒を調製するための別の好適な手順は、参照により本明細書に援用される、米国特許第4,873,381号明細書に記載されている。
【0023】
触媒有効量の触媒は、触媒反応を実施するのに十分である担体上の触媒の濃度である。例えば、一実施形態では、担体上のパラジウムの濃度は典型的には、触媒の総重量を基準として約0.1重量%〜約10重量%の範囲にある。別の実施形態では、担体上のパラジウムの濃度は典型的には、触媒の総重量を基準として約0.1重量%〜約5重量%の範囲にある。一実施形態では、追加のVIII族金属の濃度は、使用されるとき、触媒の総重量を基準として、約3重量以下であるが、パラジウムは通常、担体上に存在する全金属の重量を基準として少なくとも50重量%である。別の実施形態では、パラジウムは、担体上に存在する全金属の重量を基準として少なくとも80重量%である。
【0024】
一実施形態では、パラジウム含有触媒を含有する反応ゾーンでのCClFの接触中に供給される水素の相対的な量は、CClFの1モル当たり約1モルのH〜CClFの1モル当たり約5モルのHである。別の実施形態では、CClFの1モル当たりのHの相対的な量は、CClFの1モル当たり約1モルのH〜CClFの1モル当たり約4モルのHである。さらに別の実施形態では、CClFの1モル当たりのHの相対的な量は、CClFの1モル当たり約1モルのH〜CClFの1モル当たり約2モルのHである。
【0025】
一実施形態では、CClFの接触水素化のための反応ゾーン温度は典型的には約100℃〜約400℃の範囲にある。別の実施形態では、反応ゾーン温度は約125℃〜約350℃である。一実施形態では、接触時間は典型的には約1〜約450秒の範囲にある。別の実施形態では、接触時間は典型的には約10〜約120秒の範囲にある。反応は典型的には大気圧近くで行われる。
【0026】
一実施形態では、パラジウム含有触媒を含有する反応ゾーンでのCCl(CFC−1214ya)の接触中に供給される水素の相対的な量は、CClの1モル当たり約1モルのH〜CClの1モル当たり約5モルのHである。別の実施形態では、Hの相対的な量は、CClの1モル当たり約1モルのH〜CClの1モル当たり約4モルのHである。さらに別の実施形態では、Hの相対的な量は、CClの1モル当たり約2モルのH〜CClの1モル当たり約3モルのHである。
【0027】
一実施形態では、CClの接触水素化のための反応ゾーン温度は典型的には約100℃〜約400℃の範囲にある。別の実施形態では、反応ゾーン温度は約125℃〜約350℃の範囲にある。一実施形態では、接触時間は典型的には約1〜約450秒の範囲にある。別の実施形態では、接触時間は約10〜約120秒の範囲にある。反応は典型的には大気圧近くで行われる。
【0028】
別の実施形態では、ハイドロクロロフルオロカーボンを生成するための1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンまたはそれらの混合物の水素化、および1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(HFC−1225ye)または2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(HFC−1234yf)を与えるためのその後の脱塩化水素の工程は、別個の触媒を使って別個の工程で起こる。かかる水素化用の触媒の一実施形態は、パラジウム/炭素またはパラジウム/チャコールである。
【0029】
別の実施形態では、ハイドロクロロフルオロカーボンを生成するための1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンまたはそれらの混合物の水素化、および1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン(HFC−1225ye)または2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン(HFC−1234yf)を与えるためのその後の脱塩化水素の工程は、別個の触媒を使って別個の工程で起こる。かかる水素化用の触媒の一実施形態は、パラジウム/炭素またはパラジウム/チャコールである。
【0030】
本発明のハイドロクロロフルオロカーボンのその後の脱塩化水素は、気相で実施してもよい。ハイドロクロロフルオロカーボンの気相脱塩化水素は好適には、典型的な脱塩化水素触媒を用いて実施してもよい。一般に、本発明脱塩化水素は、当該技術分野で公知の任意の脱塩化水素触媒を用いて実施してもよい。これらの触媒には、フッ化アルミニウム、フルオリド化アルミナ、金属/フッ化アルミニウム、金属/フルオリド化アルミナ;マグネシウム、亜鉛およびマグネシウムと亜鉛との混合物および/またはアルミニウムの酸化物、フッ化物、およびオキシフッ化物;酸化ランタンおよびフルオリド化酸化ランタン;酸化クロム、フルオリド化酸化クロム、および立方晶三フッ化クロム;炭素、酸洗炭素、活性炭、三次元マトリックス炭素質材料;ならびに炭素に担持された金属化合物が含まれるが、それらに限定されない。金属化合物は、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プレセオジム、ネオジム、サマリウム、クロム、鉄、コバルト、ロジウム、ニッケル、銅、亜鉛、およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1つの金属の酸化物、フッ化物、およびオキシフッ化物である。
【0031】
本発明の脱塩化水素触媒には、参照により本明細書に援用される、米国特許第5,396,000号明細書に開示されているような、フッ化アルミニウム、フルオリド化アルミナ、金属/フッ化アルミニウム、および金属/フルオリド化アルミナが含まれる。フルオリド化アルミナおよびフッ化アルミニウムは、参照により本明細書に援用される、米国特許第4,902,838号明細書に記載されているように調製することができる。好適な金属には、クロム、マグネシウム(例えば、フッ化マグネシウム)、VIIB族金属(例えばマンガン)、IIIB族金属(例えば、ランタン)、および亜鉛が含まれる。使用するとき、かかる金属は普通、ハロゲン化物(例えば、フッ化物)として、酸化物としておよび/またはオキシハロゲン化物として存在する。金属/フッ化アルミニウムおよび金属/フルオリド化アルミナは、参照により本明細書に援用される、米国特許第4,766,260号明細書に記載されているような手順によって調製することができる。好ましくは、担持された金属が使用されるとき、触媒の全金属含有率は約0.1〜20重量パーセント、典型的には約0.1〜10重量パーセントである。好ましい触媒には、本質的にフッ化アルミニウムおよび/またはフルオリド化アルミナからなる触媒が含まれる。
【0032】
さらに、本発明の脱塩化水素触媒には、マグネシウム、亜鉛およびマグネシウムと亜鉛との混合物および/またはアルミニウムの酸化物、フッ化物およびオキシフッ化物が含まれる。好適な触媒は、例えば、本質的に全ての水が除去されるまで、例えば、約100℃で約18時間酸化マグネシウムを乾燥させることによって調製されてもよい。乾燥材料は次に使用されるべき反応器に移される。温度を次に、いかなる残存する水分の痕跡も酸化マグネシウムおよび反応器から除去するために反応器を通して窒素の流れを維持しながら徐々に約400℃に上昇させる。温度を次に約200℃に下げ、そして場合により窒素などの不活性ガスで希釈された、HF、またはHF、SF、CClF、CCl、CHF、CHCIFもしくはCClFCCIFなどの他の揮発性フッ素含有化合物などの、フッ化物化剤を反応器に通す。不活性ガスまたは窒素は、HFまたは他の揮発性フッ素含有化合物のみが反応器を通過するまで徐々に減らすことができる。この時点で温度を約450℃に上げ、当該温度に保持して酸化マグネシウムを少なくとも40重量パーセントに相当するフッ化物含有率に、例えば、フッ化物化剤流量および触媒容量に依存して、15〜300分間変換することができる。フッ化物は、フッ化マグネシウムまたはオキシフッ化マグネシウムの形態にあり、触媒の残りは酸化マグネシウムである。時間および温度などのフッ化物化条件を40重量パーセント超のフッ化物含有材料を与えるように調節できることは当該技術分野で理解されている。
【0033】
本明細書で用いるところでは、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含まれる(includes)」、「をはじめとする(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」またはそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図される。例えば、要素のリストを含むプロセス、方法、物品、もしくは装置は、それらの要素のみに必ずしも限定されず、明確にリストされないか、またはかかるプロセス、方法、物品、もしくは装置に固有である他の要素を含んでもよい。さらに、相反する記載がない限り、「または」は、包含的な「または」を意味し、そして排他的な「または」を意味しない。例えば、条件AまたはBは、次のいずれか1つで満たされる:Aは真であり(または存在し)かつBは偽である(存在しない)、Aは偽であり(または存在せず)かつBは真である(または存在する)、およびAおよびBの両方とも真である(または存在する)。
【0034】
同様に、単数形(「a」または「an」)の使用は、本明細書に記載される要素および成分を記載するために採用される。これは、便宜上および本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われるにすぎない。この記載は、1つまたは少なくとも1つを包含すると読まれるべきであり、そして単数はまた、それが複数ではないことを意味することが明確でない限り複数を包含する。
【0035】
元素の周期表内の列に相当する族番号は、CRC Handbook of Chemistry and Physics、第81版(2000−2001)に見られるような「新表記法(New Notation)」慣習を用いている。
【0036】
特に明確にされない限り、本明細書に用いられる全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものに類似のまたは等価の方法および材料を本発明の実施形態の実施または試験に用いることができるが、好適な方法および材料は以下に記載される。本明細書に言及される全ての刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献は、特に節が言及されない限り、全体が参照により援用される。矛盾が生じた場合には、定義をはじめとして、本明細書が優先される。加えて、材料、方法、および実施例は例示的であるにすぎず、限定的であることを意図されない。
【実施例】
【0037】
本明細書に記載される概念は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定しない、以下の実施例でさらに記載される。
【0038】
触媒調製
調製実施例1
95%クロム/2%銀触媒の調製(400℃)
784.3gのCr(NO[9(HO)](1.96モル)および6.79gのAgNO(0.04モル)の溶液を2000mLの脱イオン水で調製した。この溶液を、pHを約8.5に上げた水性アンモニアの50/50混合物の約950mLで滴下処理した。スラリーを室温で一夜撹拌した。混合物を次に空気中110〜120℃で48時間乾燥させた。生じた固体を次に2つの部分に分け、1つの部分を空気中400℃で24時間カ焼した。それを次にディスクへプレスし、粉々にし、篩い分けした。12/20メッシュ分画を触媒評価に使用した。
【0039】
調製実施例2
95%クロム/2%銀触媒の調製(900℃)
110〜120℃で乾燥後の、上記の調製実施例1の固体の他の半分を次に空気中900℃で一夜カ焼した。それを次にディスクへプレスし、粉々にし、篩い分けした。12/20メッシュ分画を触媒評価に使用した。
【0040】
調製実施例3
98%クロム/2%パラジウム触媒の調製(900℃)
硝酸クロムおよび硝酸パラジウムの溶液を使用して調製実施例1を繰り返した。生じた固体を空気中900℃でカ焼した。それを次にディスクへプレスし、粉々にし、篩い分けした。12/20メッシュ分画を触媒評価に使用した。
【0041】
触媒評価および生成物分析のための一般的な手順
実施例4〜6
秤量された量のペレット化触媒を、流動砂浴(12/20メッシュ、15cc)で加熱される5/8インチ(1.58cm)直径インコネルTMニッケル合金反応器管に入れた。この管を、窒素の流れ(50cc/分;8.3(10)−7/秒)中で約1時間にわたって50℃から175℃に加熱した。HFを次に、50cc/分(8.3(10)−7/秒)の流量で反応器に入れた。0.5〜2時間後に窒素流れを20cc/分(3.3(10)−7/秒)に減らし、HF流れを80cc/分(1.3(10)−6/秒)に上げ、この流れを約1時間維持した。反応器温度を次に3〜5時間にわたって徐々に400℃に上げた。この期間の終わりに、HF流れを止め、反応器を、20sccm(3.3(10)−7/秒)窒素流れの下で300℃に冷却した。ヘキサフルオロプロペン(HFP)および無水HClを次に、示された温度で好適な質量制御装置を用いて反応器に供給した。全ての反応を1気圧の呼び圧力で行った。実施例4〜6における全てのランについて接触時間は30秒であった。HCl:HFP比は、実施例4および5では示されるように変えられ、実施例6では2:1であった。実施例4に使用された触媒(調製実施例1)の重量は23.4g、実施例5(調製実施例2)については31.6g、実施例6(調製実施例3)については25.1gであった。
【0042】
全反応器流出物の一部を、質量選択検出器を備えたガスクロマトグラフ(GC/MS)を用いる有機生成物分析のためにオン−ライン・サンプリングした。ガスクロマトグラフィは、不活性炭素担体上のKrytox(登録商標)パーフッ素化ポリエーテルを含有する20フィート(6.1m)長さ×1/8インチ(0.32cm)直径の管を利用した。ヘリウム流れは30mL/分(5.0×10−7/秒)であった。ガスクロマトグラフ条件は、3分の初期保持期間について60℃であり、それに6℃/分の率で200℃までの温度プログラムが続いた。分析結果は面積%単位で報告する。実施例についての結果を表1(調製実施例1について)、表2(調製実施例2について)および表3(調製実施例3について)にまとめる。
【0043】
説明文:
HFPはヘキサフルオロプロペンである。
227eaはCFCHFCFである。
217baはCFCFClCFである。
1215ybはCFCF=CClFである。
236eaはCFCFHCFHである。
216はCFCClCFおよびFCClFCFClである。
226eaはCFCFHCFClである。
1224はCHClF異性体である。
1214yaはCFCF=CClである。
【0044】
【表1】

【0045】
【表2】

【0046】
【表3】

【0047】
実施例7〜8
説明文
CFC−1214yaはCFCF=CClである。
E/Z−CFC−1215ybはCFCF=CClFである。
HFPはCFCF=CFである。
HCFC−1224はCHClFである。
E/Z−HFC−1225yeはCFCF=CHFである。
HFC−1234yfはCFCF=CHである。
HFC−236eaはCFCHFCHFである。
HCFC−244ebはCFCHFCHClである。
HFC−245ebはCFCHFCHFである。
HFC−254ebはCFCHFCHである。
HFC−263fbはCFCHCHである。
【0048】
実施例7
CFC−1215yb(CFCF=CClF)の水素化脱塩素
市販のパラジウム/酸化アルミニウム触媒(0.5%Pd/Al、10cc、14.45g、12〜20メッシュ(1.68〜0.84mm))を30.5cm×1.27cm外径のHastelloy(登録商標)管に入れた。この管を反応器システムと接続し、電気加熱炉で囲んだ。炉の温度を300℃に上げながら触媒を先ず窒素パージ(25sccm、4.2×10−7/秒)下で3時間乾燥させた。反応器を150℃に放冷し、次に、反応器の温度を300℃に上げながら水素ガス(20sccm、3.3×10−7/秒)を反応器に3時間通した。窒素の流れ(20sccm、3.3×10−7/秒)下で反応器を再び150℃に放冷した。触媒を次に、次のシーケンス(時間単位の時間、流量窒素、流量HF、温度)に従って窒素とフッ化水素との混合物でフッ素化した:
2時間、7.5×10−7/秒、8.3×10−8/秒、150℃;2時間、6.6×10−7/秒、1.7×10−7/秒、150℃;2時間、6.6×10−7/秒、1.7×10−7/秒、200℃;2時間、6.6×10−7/秒、1.7×10−7/秒、250℃;2時間、4.2×10−7/秒、4.2×10−7/秒、250℃。フッ化水素の流れを次に止め、反応器を窒素でパージした。
【0049】
この触媒を、幾つかの他の水素化脱塩素反応での使用後に、空気で活性化させた。炉の温度を300℃に上げながら窒素を反応器に通した(50sccm、8.3×10−7/秒)。空気を次に300℃で窒素と一緒に反応器に同時供給した。空気/窒素混合物中の空気の百分率を、2時間にわたって8つの増分で5.3容量%から100容量%まで上げた。100%空気を反応器に1時間通した後、反応器を窒素(75sccm、1.25×10−6/秒)でパージした。触媒を次に、水素の流れ(50sccm、8.3×10−7/秒)下で300℃で2時間還元した。反応器を次に水素流れ下で200℃に放冷した。
【0050】
1:1:3モル比の水素、CFC−1215yb(0.4:1のE:Z混合物)、および窒素の混合物を次に30秒の接触時間で200℃の触媒床に通した。反応器中の圧力は名目上大気圧であった。GC−MSによって測定され(そして1Hおよび19F NMRによって確認される)ような反応器流出物中の有機成分の組成を下の表4に示す。
【0051】
【表4】

【0052】
実施例8
CFC−1214ya(CFCF=CCl)の水素化脱塩素
前の実施例からの触媒を、上に概説されたように空気、引き続き水素で前処理した。
【0053】
1:1:9のモル比での水素、CFC−1214ya、および窒素の混合物を次に14秒の接触時間で200℃の触媒床に通した。反応器中の圧力は名目上大気圧であった。GC−MSによって測定されるような反応器流出物中の有機成分の組成を下の表5に示す。少量の4つの炭素生成物(<1%)およびHFC−245cbもまた検出された。
【0054】
【表5】

【0055】
概要または実施例で上に記載された作業の全てが必要とされるわけではないこと、具体的な作業の一部は必要とされないかもしれないこと、ならびに1つ以上のさらなる作業が記載されたものに加えて行われてもよいことに留意されたい。その上さらに、作業が言及される順番は必ずしもそれらが行われる順番ではない。
【0056】
前述の明細書で、概念は具体的な実施形態に関して記載されてきた。しかしながら、当業者は、様々な修正および変更が下の特許請求の範囲に記載されるような本発明の範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解する。従って、本明細書および数字は限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきであり、全てのかかる修正は、本発明の範囲内に包含されることが意図される。
【0057】
利益、他の利点、および問題の解決策は、具体的な実施形態に関して上に記載されてきた。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、および任意の利益、利点、または想到されるかもしくはより顕著になるための解決策をもたらすかもしれないいかなる特徴も、特許請求の範囲のいずれかまたは全ての決定的に重要な、必要な、または本質的な特徴と解釈されるべきではない。
【0058】
ある種の特徴は、明確にするために、別個の実施形態との関連で本明細書に記載されており、単一実施形態で組み合わせて提供されてもよいことが理解されるべきである。逆に、簡潔にするために、単一実施形態との関連で記載される様々な特徴はまた、別々にまたは任意の副次的組み合わせで提供されてもよい。さらに、範囲で記載される値の言及には、当該範囲内のそれぞれのおよびあらゆる値が含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)約200℃〜約350℃の範囲の温度で、触媒の存在下に、気相でヘキサフルオロプロペンを塩化水素と接触させて1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンおよびフッ化水素を含む混合物を生成させること、
b)蒸留により、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン、および場合によりフッ化水素生成物を、未反応ヘキサフルオロプロペン、塩化水素、およびフッ化水素から分離すること、
c)1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンのいずれかまたはそれらの混合物を触媒上で水素化して水素化生成物を生成させること、
d)該水素化生成物を触媒上で脱塩化水素して1225ye、1234yfのいずれかまたはそれらの混合物を生成させること
を含む、式CFCF=CHX(式中、XはFまたはHである)のフッ素化オレフィンの合成方法。
【請求項2】
水素化および脱塩化水素が、パラジウム/フッ化アルミニウムまたはパラジウム/フルオリド化アルミナの触媒上で同時に行われる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ヘキサフルオロプロペンの塩化水素との反応用の触媒が、フッ化アルミニウム、フルオリド化アルミナ、金属/フッ化アルミニウム酸化クロム、および金属/酸化クロムからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ヘキサフルオロプロペンの塩化水素との反応用の触媒が銀/フッ化アルミニウムおよび銀/フルオリド化アルミナからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ヘキサフルオロプロペンの塩化水素との反応用の触媒が、銀/酸化クロムである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
塩化水素対ヘキサフルオロプロペンの比が約2:1〜約4:1である請求項1に記載の方法。
【請求項7】
塩化水素対ヘキサフルオロプロペンの比が約3:1未満である請求項1に記載の方法。
【請求項8】
水素化用の触媒がパラジウム/炭素である請求項1に記載の方法。
【請求項9】
触媒が白金、ルテニウム、ロジウムまたはニッケルからなる群の1つまたはそれ以上をさらに含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
水素化生成物を脱塩化水素するための触媒が、フッ化アルミニウム、フルオリド化アルミナ、金属/フッ化アルミニウム、金属/フルオリド化アルミナ;マグネシウム、亜鉛およびマグネシウムと亜鉛との混合物および/またはアルミニウムの、酸化物、フッ化物、およびオキシフッ化物;酸化ランタンおよびフルオリド化酸化ランタン;酸化クロム、フルオリド化酸化クロム、および立方晶三フッ化クロム;炭素、酸洗炭素、活性炭、三次元マトリックス炭素質材料;および炭素に担持された金属化合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
a)約200℃〜約350℃の範囲の温度で、触媒の存在下に、気相でヘキサフルオロプロペンを塩化水素と接触させて1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンを含む混合物を生成させること、
b)蒸留により、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペン、および場合によりフッ化水素生成物を、未反応ヘキサフルオロプロペン、塩化水素、およびフッ化水素から分離すること
を含む、1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロペン、1,1−ジクロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ−1−プロペンまたはそれらの混合物の合成方法。
【請求項12】
ヘキサフルオロプロペンの塩化水素との反応用の触媒が、フッ化アルミニウム、フルオリド化アルミナ、金属/フッ化アルミニウム酸化クロム、および金属/酸化クロムからなる群から選択される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ヘキサフルオロプロペンの塩化水素との反応用の触媒が、銀/フッ化アルミニウムおよび銀/フルオリド化アルミナからなる群から選択される請求項11に記載の方法。
【請求項14】
ヘキサフルオロプロペンの塩化水素との反応用の触媒が銀/酸化クロムである請求項11に記載の方法。
【請求項15】
塩化水素対ヘキサフルオロプロペンの比が約2:1〜約4:1である請求項11に記載の方法。
【請求項16】
塩化水素対ヘキサフルオロプロペンの比が約3:1未満である請求項11に記載の方法。

【公表番号】特表2010−513517(P2010−513517A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542912(P2009−542912)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/026001
【国際公開番号】WO2008/079265
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】