説明

ハイブリッド・グラフィック・ディスプレイ電力管理

【課題】システムがアイドルの時(たとえば所与の時間期間にわたってディスプレイ上の画像が変化しない間)は電力が無駄になる。
【解決手段】いくつかの実施形態は、ハイブリッド・グラフィック・ディスプレイ電力管理に関係する技法を記述する。ある実施形態では、ビデオ・ストリームの一つまたは複数の画像フレームに対応するデータがローカル・フレーム・バッファに記憶される。ディスプレイ装置(たとえばLCD)が、ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているデータまたはグラフィック・コントローラからのビデオ・ストリームに基づいて駆動されうる。他の実施形態も記載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概括的には電子工学の分野に関する。より詳細には、本発明のある実施形態はハイブリッド・グラフィック・ディスプレイ電力管理(power management)に関する。
【背景技術】
【0002】
ポータブル・コンピューティング装置が人気を得つつある。その理由の一つは価格が下がるとともに性能が上がっているためである。その人気上昇のもう一つの理由は、いくつかのポータブル・コンピューティング装置が多くの場所で、たとえばバッテリー電力に頼って、操作されうるという事実によるものかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、より多くの機能がポータブル・コンピューティング装置に統合されるにつれて、電力消費を減らす必要性が、たとえば長時間にわたりバッテリー電力を維持するためにますます重要になる。
【0004】
さらに、いくつかのポータブル・コンピューティング装置は液晶ディスプレイ(LCD: liquid crystal display)または「フラットパネル」ディスプレイを含む。今日のモバイル装置は一般に、ディスプレイ上で新しいフレームを更新するために「常時待機(always ready)」であるべく設計される。この待機状態は視覚的な性能要件のためにはすばらしいことかもしれないが、それに伴う電力はシステムがアイドルの時(たとえば所与の時間期間にわたってディスプレイ上の画像が変化しない間)は無駄になる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
付属の図面を参照して詳細に説明する。図面において、参照符号の左端の桁(一つまたは複数)がその参照符号が最初に現れる図を同定する。異なる図面における同じ参照符号の使用は同様のまたは同一の項目を示す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本稿で論じるさまざまな実施形態を実装するために利用されうるコンピューティング・システムの実施形態のブロック図である。
【図2】本稿で論じるさまざまな実施形態を実装するために利用されうるコンピューティング・システムの実施形態のブロック図である。
【図3】いくつかの実施形態に基づく、分離グラフィックと統合グラフィックとの間のコンテキスト・スイッチングに関連する構成要素を示す図である。
【図4】いくつかの実施形態に基づく、分離グラフィックと統合グラフィックとの間のコンテキスト・スイッチングに関連する構成要素を示す図である。
【図5】ある実施形態に基づく表示内容更新および記憶のためのスケーラビリティ・ハンドシェーク・プロトコルの流れ図である。
【図6】ある実施形態に基づくディスプレイ装置のリフレッシュ・レートを修正する方法の流れ図である。
【図7】本稿で論じるさまざまな実施形態を実装するために利用されうるコンピューティング・システムの実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の記述では、さまざまな実施形態の十全な理解を与えるために、数多くの個別的な詳細が述べられる。しかしながら、実施形態によってはこれらの個別的な詳細なしでも実現されうる。その一方で、よく知られた方法、手順、コンポーネントおよび回路は、個別の実施形態を埋没させないよう、詳細に述べてはいない。
【0008】
本稿で論じられる実施形態のいくつかは、グラフィック・パフォーマンスを維持しつつ、電力効率がよいおよび/または(異なるサイズのディスプレイおよび/またはディスプレイ・ローカル・フレーム・バッファに)スケーラブルである斬新な技法およびアーキテクチャを提供しうる。ある実施形態では、たとえばアイドル期間中は自己リフレッシュにはいるまたは分離グラフィックから統合グラフィック(本稿ではGFX(Graphic Effects[グラフィック効果])とも称される)に切り替えることによってディスプレイ電力最適化を容易にするために、スイッチング・コンポーネントおよび関連する論理が一つまたは複数のグラフィック・デバイス(関連するチップセット、プロセッサ、ディスプレイ装置、グラフィック論理などのような)中に統合されてもよい。本稿で論じるところでは、「アイドル」期間とは、表示される画像が、1ms、より短いまたはより長い期間などのような選択された時間期間にわたって変化しない時をいう。ある実施形態では、メモリ(たとえばグラフィック・メモリまたはシステム・メモリ)の一部分が、分離グラフィックと統合ブラフィックの間のよりなめらかな遷移を容易にするためのコンテキスト・スイッチングのために利用されうる。
【0009】
いくつかの実施形態では、統合グラフィック(integrated graphics)とは、一つまたは複数のコア・システム・コンポーネント(マザーボード上のプロセッサ、チップセットなどのような)と統合されうるグラフィック論理をいう。一方、分離グラフィック(discrete graphics)とは、バス/相互接続〔インターコネクト〕またはポイント・ツー・ポイント接続(たとえばPCI、PCIエクスプレスなどを含む)を介して他のコンピューティング・システム要員に結合された別個のインターフェース装置(インターフェース・カードのような)上に設けられるグラフィック論理を指しうる。これについてはたとえば図1〜図7を参照して本稿でさらに論じる。さらに、本稿で論じる実施形態のいくつかは、図1〜図7を参照して論じられるもののようなさまざまなコンピューティング・システムにおいて利用されうる。より詳細には、図1は、本発明のある実施形態に基づくコンピューティング・システム100のブロック図を示している。コンピューティング・システム100は、相互接続ネットワーク(またはバス)104を介して通信する一つまたは複数の中央処理ユニット(CPU: central processing unit)またはプロセッサ102−1ないし102−N(本稿ではまとめて「プロセッサ102」または「諸プロセッサ102」と称する)を含みうる。プロセッサ102は汎用プロセッサ、ネットワーク・プロセッサ(コンピュータ・ネットワーク103を通じて通信されるデータを処理するもの)または他の型のプロセッサ(縮小命令セット・コンピュータ(RISC: reduced instruction set computer)プロセッサまたは複雑命令セット・コンピュータ(CISC: complex instruction set computer))を含みうる。
【0010】
さらに、プロセッサ102は単一コア設計を有していても複数コア設計を有していてもよい。たとえば、プロセッサ102の一つまたは複数が一つまたは複数のプロセッサ・コア105−1ないし105−N(本稿ではまとめて「コア105」または「諸コア105」と称する)を含んでいてもよい。複数コア設計をもつプロセッサ102は、同じ集積回路(IC: integrated circuit)ダイ上に異なる複数の型のプロセッサ・コア105を統合してもよい。また、複数コア設計をもつプロセッサ102は、対称的または非対称なマルチプロセッサとして実装されてもよい。
【0011】
ある実施形態では、プロセッサ102の一つまたは複数は、一つまたは複数のキャッシュ106−1ないし106−N(本稿ではまとめて「キャッシュ106」または「諸キャッシュ106」と称する)を含みうる。キャッシュ106は共有されていてもよいし(たとえばコア105の一つまたは複数によって)、プライベートでもよい(レベル1(L1)キャッシュのように)。さらに、キャッシュ106は、コア105のようなプロセッサ102の一つまたは複数のコンポーネントによって利用されるデータ(たとえば命令を含む)を記憶してもよい。たとえば、キャッシュ106はメモリ107(本稿ではシステム・メモリとも称される)内に記憶されているデータを、プロセッサ102のコンポーネントによるより高速なアクセスのためにローカルにキャッシュしてもよい。ある実施形態では、キャッシュ106(共有されていてもよい)は中間レベル・キャッシュおよび/または最終レベル・キャッシュ(LLC: last level cache)を含んでいてもよい。プロセッサ102のさまざまなコンポーネントはキャッシュ106と、直接的に、バスもしくは相互接続ネットワークおよび/またはメモリ・コントローラもしくはハブを通じて、通信しうる。
【0012】
チップセット108も相互接続ネットワーク104と通信しうる。チップセット108は、グラフィックおよびメモリ制御ハブ(GMCH: graphics and memory control hub)109を含んでいてもよい。GMCH109は、メモリ107と通信するメモリ・コントローラ110を含んでいてもよい。メモリ107は、プロセッサ102またはコンピューティング・システム100に含まれる他の任意の装置によって実行される命令のシーケンスを含むデータを記憶しうる。本発明のある実施形態では、メモリ107は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM: random access memory)、動的RAM(DRAM: dynamic RAM)、同期DRAM(SDRAM: synchronous DRAM)、静的RAM(SRAM: static RAM)または他の型の記憶デバイスといった一つまたは複数の揮発性記憶(またはメモリ)デバイスを含んでいてもよい。ハードディスクのような不揮発性メモリも利用されうる。複数のシステム・メモリのような追加的な装置が相互接続ネットワーク104を介して通信してもよい。
【0013】
GMCH109はグラフィック・インターフェース・コントローラ114およびディスプレイ・スイッチング論理115をも含みうる。たとえば図2〜図6を参照して本稿でさらに論じるように、論理115は、ディスプレイ装置116について、分離グラフィック、統合グラフィックまたは自己リフレッシュ・モードの間の切り換えを引き起こしうる。また、論理115は実装に依存してさまざまな位置に設けられうる。これに限られないが、チップセット108、グラフィック・コントローラ114、ディスプレイ装置116などの位置である。グラフィック・インターフェース・コントローラ114は、たとえばメモリ107に記憶されているデータ、ネットワーク103から受信されたデータ、ディスク・ドライブ128に記憶されているデータ、キャッシュ106に記憶されているデータ、プロセッサ102によって処理されたデータなどに対応する一つまたは複数の画像フレームを表示するために、ディスプレイ装置116と通信しうる。グラフィック・コントローラ114は統合グラフィック、分離グラフィックまたは両方を含みうる。また、グラフィック・コントローラ114はシステム100中に統合されてもよいし(たとえばマザーボード上、チップセット108上(図のように)など)、あるいはインターフェース・カードのような別個のインターフェース(バス104および/または122を含む、ポイント・ツー・ポイントまたは共有の相互接続を介してシステム100の諸コンポーネントに結合される)上に設けられてもよい。
【0014】
ディスプレイ装置116は、フラットパネル・ディスプレイ(LCD、電界放出ディスプレイ(FED: field emission display)またはプラズマ・ディスプレイを含む)または陰極線管(CRT: cathode ray tube)をもつディスプレイ装置など、いかなる型のディスプレイ装置であってもよい。本発明のある実施形態では、グラフィック・インターフェース・コントローラ114は低電圧差動信号(LVDS: low voltage differential signal)インターフェース、ディスプレイポート(DisplayPort)(ビデオ電子工学規格協会(VESA: Video Electronics Standards Association)によって策定されたデジタル・ディスプレイ・インターフェース規格(2006年5月承認、現行バージョン1.1は2007年4月2日に承認))、デジタル・ビデオ・インターフェース(DVI: digital video interface)または高精細度マルチメディア・インターフェース(HDMI: high definition multimedia interface)を介してディスプレイ装置116と通信しうる。また、ディスプレイ装置116はグラフィック・インターフェース・コントローラ114と、たとえばビデオ・メモリ(たとえばGMCH109またはディスプレイ装置116に結合されている(図示せず))またはシステム・メモリ(たとえばメモリ107)のような記憶装置に記憶されている画像のデジタル表現をディスプレイ装置116が解釈して表示するディスプレイ信号に変換する信号変換器を通じて通信してもよい。
【0015】
ハブ・インターフェース118は、GMCH109および入出力制御ハブ(ICH: input/output control hub)120が通信することを許容しうる。ICH120(本稿ではプラットフォーム制御ハブ(PCH: platform control hub)と称されることもありうる)は、コンピューティング・システム100と通信するI/O装置へのインターフェースを提供しうる。ICH120はバス122と、周辺コンポーネント相互接続(PCI: peripheral component interconnect)ブリッジ、普遍シリアル・バス(USB: universal serial bus)コントローラまたは他の型の周辺ブリッジもしくはコントローラといった周辺ブリッジ(またはコントローラ)124を通じて通信しうる。ブリッジ124は、CPU102と周辺装置との間のデータ経路を提供しうる。他の型のトポロジーが利用されてもよい。また、複数のバスが、たとえば複数のブリッジまたはコントローラを通じて、ICH120と通信してもよい。さらに、ICH120と通信している他の周辺機器は、本発明のさまざまな実施形態において、統合ドライブ電子工学(IDE: integrated drive electronics)もしくは小型コンピュータ・システム・インターフェース(SCSI: small computer system interface)のハード・ドライブ(単数または複数)、USBポート(単数または複数)、キーボード、マウス、パラレル・ポート(単数または複数)、シリアル・ポート(単数または複数)、フロッピー(登録商標)ディスク・ドライブ(単数または複数)、デジタル出力サポート(たとえばデジタル・ビデオ・インターフェース(DVI))または他の装置を含みうる。
【0016】
バス122は、オーディオ装置126、一つまたは複数のディスク・ドライブ128およびネットワーク・インターフェース装置130(これはコンピュータ・ネットワーク103と通信する)と通信しうる。他の装置がバス122を介して通信してもよい。また、本発明のいくつかの実施形態では、さまざまなコンポーネント(ネットワーク・インターフェース装置130のような)がGMCH109と通信してもよい。さらに、プロセッサ102およびGMCH109は単一のチップを形成するよう組み合わされてもよい。さらに、本発明の他の実施形態では、グラフィック・コントローラ114および/または論理115はディスプレイ装置116内に含められてもよい。
【0017】
さらに、コンピューティング・システム100は揮発性および/または不揮発性メモリ(または記憶)を含んでいてもよい。たとえば、不揮発性メモリは次のうちの一つまたは複数を含んでいてもよい:読み出し専用メモリ(ROM: read-only memory)、プログラム可能型ROM(PROM: programmable ROM)、消去可能型PROM(EPROM: erasable PROM)、電気的に消去可能なEPROM(EEPROM: electrically erasable EPROM)、ディスク・ドライブ(たとえばディスク・ドライブ128)、フロッピー(登録商標)・ディスク、コンパクト・ディスクROM(CD-ROM: compact disk ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD: digital versatile disk)、フラッシュ・メモリ、光磁気ディスクまたは電子データ(たとえば命令を含む)を記憶することのできる他の型の不揮発性機械可読媒体。
【0018】
図2は、本発明のある実施形態に基づくコンピューティング・システム200の諸部分のブロック図を示している。図2に示されるように、システム200は論理115、ディスプレイ装置116、プロセッサ202(たとえば一つまたは複数のコアおよび非コア(un-core)をもつ;ここで、MCH203(これは図1のGMCHと同じまたは同様であってもよい)およびGFX204はプロセッサ202内に実装されてもよいし、あるいは同じ集積回路チップ上の別個のコンポーネントとしてまたは別個のチップ上に実装されてもよい)、PCH208(これは図1のICH120と同じまたは同様であってもよく、たとえば不揮発性メモリ(NVM: non-volatile memory)、ディスクなどに結合されていてもよい)、分離グラフィック・コントローラ論理206(図1を参照して論じたようにさまざまな形および位置において設けられうる)を含みうる。図に示されるように、PCH208は直接メディア・インターフェース(DMI: Direct Media Interface)およびディスプレイ・インターフェース(USBおよび無線USBを使ってコンピュータとディスプレイの接続を許容するディスプレイリンク(DisplayLink(商標))インターフェース技術のような)を通じてMCH203およびGFX204とそれぞれ通信しうる。
【0019】
いくつかの実施形態では、図2に示されるコンポーネントの少なくともいくつかはディスプレイ・パネル中またはマザーボード上に埋め込まれてもよい。ディスプレイ・スイッチング論理115はコントローラ210、ローカル・フレーム・バッファ(LFB: Local Frame Buffer)212およびマルチプレクサ(MUX)214を含んでいてもよい。コントローラ210はLFB212、GFX204および/または分離グラフィック206からのデータに従って(たとえば、プロセッサ202、GFX204および/または分離グラフィック206による指標(信号または本稿で図面を参照して論じたもののようなメモリ107または他のメモリ/キャッシュ内のレジスタまたはメモリ位置内に記憶された値)に基づいて)ディスプレイ装置116の駆動を切り替えうる。図2に示されるように、コントローラ210は、GFX204からの入力と分離グラフィック206からの入力との間で選択を行うよう、選択信号215をMUX214に与えうる。
【0020】
あるいはまた、コントローラ210は、ディスプレイ装置116の自己リフレッシュを与えるよう、LFB212からのデータを利用してもよい。そうすることにより、CPU/GPU(中央処理ユニット/グラフィック処理ユニット(Central Processing Unit/Graphics Processing Unit))複合体および/または分離グラフィック206(たとえば四角220内にマークされた諸項目)およびPCH208のようなプラットフォームの残りの部分が、いくつかの実施形態において、積極的に(aggressively)電力管理されることができる。これは、CPU-GPU複合体および分離グラフィック・コントローラのような深いサブミクロンCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor[相補的金属酸化物半導体])プロセス技術において製造される高性能シリコンの漏れ影響(leakage impact)に対処することにおいて特に有用となりうる。さらに、システム・メモリ、プラットフォーム・クロック・チップ222(これはシステム200または本稿で論じられる他のコンピューティング・システムのプロセッサ202および/または他のコンポーネントに動作クロック信号を提供しうる)および図1〜図2または図7のコンポーネントへの供給電圧を調節する電圧調整器(voltage regulators)(図示せず)のようなプラットフォーム構成要素の電力影響が、これらのコンポーネントが何のタスクも実行していないときには低減されうる。
【0021】
図3は、ある実施形態に基づく、分離グラフィックから統合グラフィックへのコンテキスト・スイッチングに関連する構成要素を示している。図4は、ある実施形態に基づく、統合グラフィックから分離グラフィックへのコンテキスト・スイッチングに関連するコンポーネントを示している。いくつかの実施形態では、分離グラフィック・コントローラ206の利用は、統合グラフィック・コントローラ204に比して、より多くの電力を消費するがパフォーマンスを改善しうる。同様に、統合グラフィック・コントローラ204の利用は、分離グラフィック・コントローラ206に比して、消費電力がより少ないが、パフォーマンスを低下させうる。
【0022】
図3に示されるように、ひとたび分離グラフィック・コントローラ206が統合グラフィックへの切り替えの必要性を検出すると(たとえば、プラットフォームが電力を節約するまたはパフォーマンスを低下させるべきであるという指標(低電力消費設定、低バッテリー充電レベル状態、低パフォーマンス設定などのような)に基づいて)、コントローラ206は、フラッシュ(flush)(たとえば現在の全体フレームのフラッシュ)を発生させてもよい(たとえばPEG(PCI Express Graphics[PCIエクスプレス・グラフィックス])ポートを通じて)。統合グラフィック・コントローラ204は、ディスプレイ・コンテキスト・スイッチングに対応するデータ(たとえば一つまたは複数の画像フレームを含む)のシステム・メモリ107中への記憶を引き起こしてもよい。それにより、統合グラフィック・コントローラ204は、スイッチングの間ほとんどまたは全く中断なしに、グラフィック画像の表示を再開しうる。
【0023】
図4に示されるように、ひとたび統合グラフィック・コントローラ204が分離グラフィックへの切り替えの必要性を検出すると(たとえば、プラットフォームがより高性能を出すべきであるという指標(高電力消費設定、交流(AC: Alternating Current)アダプターの存在、グラフィック集約的なアプリケーションの実行などのような)に基づいて)、コントローラ204は、フラッシュ(たとえば現在の全体フレームのフラッシュ)を発生させてもよい(たとえばPEGポートを通じて)。統合グラフィック・コントローラ204は、ディスプレイ・コンテキスト・スイッチングに対応するデータ(たとえば一つまたは複数の画像フレームを含む)の、分離グラフィック・コントローラ206によってアクセス可能なローカルなビデオ・メモリ402(たとえばこれはコントローラ206と同じ集積回路デバイス上に設けられていてもよい)中への記憶を引き起こしてもよい。それにより、分離グラフィック・コントローラ206は、スイッチングの間ほとんどまたは全く中断なしに、グラフィック画像の表示を再開しうる。メモリ402は、メモリ107を参照して論じたものまたはビデオ・データの記憶用に設計されたRAM型デバイス(ビデオRAM(VRAM: Video RAMのような))を含むいかなる型のメモリ・デバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データがLFB212に記憶されてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、上記の機能を作り出すために関連するコンポーネントがサポートする二つのプロトコル・ハンドシェークがある。第一に、分離グラフィック・コントローラ206および統合グラフィック・コントローラ204は、本機構が、コンテキスト・スイッチングのためのメモリ領域を定義する(それとともにある実施形態ではコンテキスト・スイッチを開始するソフトウェア可視制御を許容する)ことを容易にする。そうすることにより、ハイブリッド・グラフィック(hybrid graphics)・アプリケーションの目的のためにこれらのグラフィック・コントローラの間でディスプレイ上の現在画像をポートすることにおける透明性が許容される。たとえば、図3は、構成設定レジスタ(configuration register)(単数または複数)(BARによって表される)を通じたそのようなメモリ領域の定義と、コンテキスト・スイッチングを実行するための、アイドルなシステム上に現在表示されている画像内容のストリーミングの開始とのためのプロトコル機構を示している。BARは、図4に示されるような、統合グラフィック・コントローラ204から分離グラフィック・コントローラ206へのスイッチングのためにも使用できる。さらに、図3および図4に示されるように、構成設定レジスタ(BARによって表される)は、切り替え発生後にディスプレイ・データの駆動を再開することになるグラフィック・コントローラに存在するかそのグラフィック・コントローラによってアクセス可能でありうる(たとえば図3についてはGFX204内、図4についてはコントローラ206内)。
【0025】
よって、コンテンツ・スイッチング・データの記憶は、これらのグラフィック・コントローラのスイッチにまたがってコンテンツを保持しうる。第二の機能は、表示内容〔ディスプレイ・コンテンツ〕の論理115へのストリーミングを許容することである。それは、分離グラフィックと統合グラフィックの間のスイッチングとともに、ローカル・フレーム・バッファ212の内容が空にされる際に論理115への定期的な内容更新のための要求および承認プロトコルを含む。この後者は、ローカル・フレーム・バッファ・サイズにありうる限界によるスケーラビリティとともに、幅広い範囲のディスプレイ・リフレッシュ・レートおよび解像度に対応する柔軟性を容易にするためである。
【0026】
図5は、ある実施形態に基づく表示内容更新および記憶のためのスケーラビリティ・ハンドシェーク・プロトコルの流れ図を示している。図のように、図5は、グラフィック・コントローラ(統合または分離)と論理115との間の通信およびデータの流れを示している。具体的には、論理115内のローカル・フレーム・バッファ212を充填するためにグラフィック・コントローラ114によってデータ・パケット(たとえばフレーム先頭、次データおよび/またはフレーム末尾を含むタグをもつ)が送られる。論理115は今度は、そのバッファが閾値を下回るまで空にされるまたはイベント通知(ディスプレイ装置116の解像度が上げられた、部分フレーム変化(partial frame change)など)を通じて画像が古く(staled)なった際に定期的にデータ充填してもよい。したがって、いくつかの実施形態では、ディスプレイ・リフレッシュ・レートおよび/または解像度に関してメモリ・スケーラビリティを許容するために定期的な内容更新が提供されうる。
【0027】
図6は、本発明のある実施形態に基づく、ハイブリッド・グラフィック・ディスプレイ電力管理を実行するための方法600のある実施形態の流れ図を示している。ある実施形態では、図6を参照して論じる動作の一つまたは複数を実行するために、図1〜図5、図7を参照して論じたさまざまなコンポーネントが利用されうる。たとえば、方法600は、図1〜図5または図7の論理115からの指令に基づいてディスプレイ装置116上に表示されるべき画像フレームの源〔ソース〕を修正するために使用されうる。
【0028】
図1〜図6を参照するに、動作602において、ディスプレイは、たとえば画像、ビデオなどを表示するために駆動されていてもよい(たとえば、ディスプレイ装置116が論理115を通じてコントローラ114によって駆動されていてもよい)。動作604では、ディスプレイのためのコンテンツの源を切り替えるべきかどうかが判定されうる(たとえば、図1〜図5を参照して論じたように、LFB212に記憶されているデータ、GFX204、分離グラフィック・コントローラ206、プロセッサ202などからのデータに基づいて)。源が切り替えられる場合、動作606は、たとえばコンテキスト・スイッチング・データを記憶することによって、コンテキストを切り替えうる(図3〜図4を参照して論じたように)。源切り替えが実行されない場合は、動作608が、ディスプレイ自己リフレッシュ(たとえば、グラフィック・コントローラ、プロセッサなどからのデータではなくLFB212に記憶されているデータに基づくディスプレイ装置116の駆動)が行われるべきかどうかを判定しうる。本稿で論じるところでは、ディスプレイ自己リフレッシュを引き起こしうるのはさまざまな状況/イベントであり、たとえば選択された時間期間にわたる静的な画像の存在が含まれる。自己リフレッシュが行われない場合、方法600は動作602から再開する。それ以外の場合には、動作610において、画像データが(たとえばコントローラ210によってLFB212中に)記憶されてもよく、ディスプレイはローカルに記憶されたデータに基づいて駆動される(LFB212に記憶されているデータに基づいてコントローラ210によって駆動される)。ひとたび動作612(たとえばコントローラ210)が自己リフレッシュが終了されるべきであると判定すると(たとえば、論理(GFX204、分離グラフィック206、プロセッサ202などのような)の指令によるディスプレイ116上に表示されるべきデータの変化に基づいて)、動作614は新しい源を(たとえば図2を参照して論じたようなマルチプレクサ214を介して)選択しうる。それ以外の場合には、動作616を通じて自己リフレッシュが維持される。
【0029】
図7は、本発明のある実施形態に基づくポイント・ツー・ポイント(PtP: point-to-point)配位に構成されたコンピューティング・システム700を示している。具体的には、図7は、いくつかのポイント・ツー・ポイント・インターフェースによってプロセッサ、メモリおよび入出力装置が相互接続されているシステムを示す。図1〜図6を参照して論じた動作は、システム700の一つまたは複数のコンポーネントによって実行されうる。
【0030】
図7に示されるように、システム700はいくつかのプロセッサを含む。明確のため、そのうち二つ、プロセッサ702および704のみが示されている。プロセッサ702および704は、メモリ710および712との通信を可能にするために、それぞれローカルなメモリ・コントローラ・ハブ(MCH: memory controller hub)706および708を含んでいてもよい。ある実施形態では、MCH706および/または708は図1を参照して論じたようなGMCHであってもよい。メモリ710および/または712は図1のメモリ107を参照して論じたもののようにさまざまなデータを記憶しうる。
【0031】
ある実施形態では、プロセッサ702および704は、図1を参照して論じられたプロセッサ102の一つであってもよい。プロセッサ702および704は、それぞれPtPインターフェース回路716および718を使って、ポイント・ツー・ポイント(PtP)インターフェース714を介してデータを交換しうる。また、プロセッサ702および704はそれぞれ、ポイント・ツー・ポイント・インターフェース回路726、728、730および732を使って個々のPtPインターフェース722および724を介してチップセット720とデータを交換しうる。チップセット720はさらに、たとえばPtPインターフェース回路737を使って、高パフォーマンス・グラフィック・インターフェース736を介して高パフォーマンス・グラフィック回路734とデータを交換してもよい。ある実施形態では、論理115はチップセット720内に設けられてもよい。ただし、論理115は、プロセッサ702および/または704内、MCH/GMCH706および/または708内など、システム700内の他の場所に設けられてもよい(たとえば図1を参照して論じたように)。また、図1のコア105および/またはキャッシュ106の一つまたは複数がプロセッサ702および704内に位置されてもよい。本発明の他の実施形態は、システム700内の他の回路、論理ユニットまたはデバイス中に存在しうる。さらに、本発明の他の実施形態は、図7に示されているいくつかの回路、論理ユニットまたはデバイスを通じて分散されていてもよい。
【0032】
チップセット720はPtPインターフェース回路741を使ってバス740と通信してもよい。バス740は、それと通信する一つまたは複数の装置を有しうる。バス・ブリッジ742およびI/O装置743などである。バス744を介して、バス・ブリッジ743は、キーボード/マウス745、通信装置746(コンピュータ・ネットワーク103と通信しうるモデム、ネットワーク・インターフェース装置または他の通信装置のような)、オーディオI/O装置および/またはデータ記憶装置748のような他の装置と通信しうる。データ記憶装置748は、プロセッサ702および/または704によって実行されうるコード749を記憶していてもよい。
【0033】
本発明のさまざまな実施形態において、たとえば図1〜図7を参照して本稿で論じられた動作はハードウェア(たとえば回路)、ソフトウェア、ファームウェア、マイクロコードまたはそれらの組み合わせとして実装されうる。そうした組み合わせは、たとえば本稿で論じたプロセスを実行するようコンピュータをプログラムするために使われる命令(またはソフトウェア手順)が記憶された機械可読またはコンピュータ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム・プロダクトとして提供されてもよい。また、用語「論理(logic)」は、例として、ソフトウェア、ハードウェアまたはソフトウェアとハードウェアの組み合わせを含みうる。機械可読媒体は、図1〜図7に関して論じられたもののような記憶装置を含みうる。さらに、そのようなコンピュータ可読媒体はコンピュータ・プログラム・プロダクトとしてダウンロードされうる。ここで、そのプログラムはリモート・コンピュータ(たとえばサーバー)から要求元コンピュータ(たとえばクライアント)に通信リンク(たとえばバス、モデムまたはネットワーク接続)を介して転送されてもよい。
【0034】
本明細書において、「一つの実施形態」または「ある実施形態」といった言及は、その実施形態との関連で記述された特定の特徴、構造または特性が少なくとも一つの実装に含まれうることを意味する。「ある実施形態では」という句が本明細書の随所に現れることは、すべてが同じ実施形態を指こともありうるし、そうでないこともありうる。
【0035】
また、上記の記述および請求項において、「結合される」および「接続される」という用語およびその派生形が使われることがありうる。本発明のいくつかの実施形態では、「接続される」が、二つ以上の要素が直接的な物理的または電気的接触を示すのに使われることがありうる。「結合される」は二つ以上の要素が直接的に物理的または電気的に接触していることを意味することがありうるが、「結合される」は二つ以上の要素が直接的には互いに接触していないがそれでも互いと協働または相互作用しうることをも意味しうる。
【0036】
本発明の実施形態について構造上の特徴および/または方法上の工程に固有の言辞で記述してきたが、特許請求される主題は記載されている個別的な特徴または工程に限定されるものではないことは理解しておくべきである。むしろ、そうした個別的な特徴および工程は、特許請求される主題を実装する例示的な形として開示されているのである。
【符号の説明】
【0037】
100 本発明のある実施形態に基づくコンピューティング・システム
102 プロセッサ
103 ネットワーク
105 コア
106 キャッシュ
107 メモリ
108 チップセット
109 GMCH(graphics and memory control hub[グラフィックおよびメモリ制御ハブ])
110 メモリ・コントローラ
114 グラフィック・コントローラ
115 ディスプレイ・スイッチング論理
116 ディスプレイ装置
118 ハブ・インターフェース
120 ICH(input/output control hub[入出力制御ハブ])
122 バス
124 周辺ブリッジ(peripheral bridge)
126 オーディオ装置
128 ディスク・ドライブ
130 ネットワーク・インターフェース装置
200 本発明のある実施形態に基づくコンピューティング・システム
204 GFX(Graphic Effects[グラフィック効果])
206 分離グラフィック(discrete graphics)
208 PCH(platform control hub[プラットフォーム制御ハブ])
210 コントローラ
212 LFB(local frame buffer[ローカル・フレーム・バッファ])
214 MUX(マルチプレクサ)
215 選択信号
220 アイドル中、電力管理されるコンポーネント
222 クロック・チップ
402 ローカルなビデオ・メモリ
600 本発明のある実施形態に基づく、ハイブリッド・グラフィック・ディスプレイ電力管理を実行するための方法
602 ディスプレイを駆動(例:画像、ビデオ等)
604 源を切り替え?
606 コンテキスト切り替え
608 自己リフレッシュ?(例:静的画像のため)
610 画像データを記憶し、ローカル・バッファを通じてディスプレイを駆動
612 自己リフレッシュ終了?
614 新しい源を選択
616 ローカル・バッファを通じてディスプレイを駆動
700 本発明のある実施形態に基づくポイント・ツー・ポイント配位に構成されたコンピューティング・システム
702 プロセッサ
706 MCH(memory controller hub[メモリ・コントローラ・ハブ])
708 MCH
710 メモリ
712 メモリ
714 ポイント・ツー・ポイント・インターフェース
716 ポイント・ツー・ポイント・インターフェース回路
718 ポイント・ツー・ポイント・インターフェース回路
720 チップセット
722 ポイント・ツー・ポイント・インターフェース
724 ポイント・ツー・ポイント・インターフェース
726 ポイント・ツー・ポイント・インターフェース回路
728 ポイント・ツー・ポイント・インターフェース回路
730 ポイント・ツー・ポイント・インターフェース回路
732 ポイント・ツー・ポイント・インターフェース回路
734 グラフィック回路
737 I/F(インターフェース回路)
740 バス
741 I/F(インターフェース回路)
742 バス・ブリッジ
743 I/O(入出力)装置
744 バス
745 キーボード/マウス
746 通信装置
747 オーディオ装置
748 データ記憶
749 コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ装置を駆動するディスプレイ・スイッチング論理を有する装置であって、前記ディスプレイ・スイッチング論理は:
ビデオ・ストリームの一つまたは複数の画像フレームに対応するデータを記憶するローカル・フレーム・バッファと;
前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているデータまたはグラフィック・コントローラからのビデオ・ストリームのどちらに基づいて前記ディスプレイ装置を駆動するかを決定するコントローラとを有する、
装置。
【請求項2】
前記ディスプレイ・スイッチング論理は、ある選択された時間期間にわたって表示画像に何の変化も起こらなかったという判定に応答して前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているデータに基づいて前記ディスプレイ装置を駆動する、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記グラフィック・コントローラが、分離グラフィック・コントローラまたは統合グラフィック・コントローラの一つである、請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記ディスプレイ・スイッチング論理が、前記コントローラによって生成される選択信号に応答して分離グラフィック・コントローラまたは統合グラフィック・コントローラからのビデオ・ストリームの間で選択を行うマルチプレクサを有する、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラが電力消費またはパフォーマンスが低下させられるべきであるという指標に基づいて前記選択信号を生成する、請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記分離グラフィック・コントローラはディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データをシステム・メモリ中に記憶させ、前記統合グラフィック・コントローラはその記憶されたディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データにアクセスする、請求項4記載の装置。
【請求項7】
前記コントローラは、パフォーマンスが上げられるべきであるという指標に基づいて前記選択信号を生成する、請求項4記載の装置。
【請求項8】
前記統合グラフィック・コントローラはディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データを分離グラフィック・コントローラのローカル・ビデオ・メモリ中に記憶させ、前記分離グラフィック・コントローラはその記憶されたディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データにアクセスする、請求項4記載の装置。
【請求項9】
メモリ・デバイス中におけるディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データの位置を示す一つまたは複数の構成設定レジスタをさらに有し、前記分離グラフィック・コントローラまたは前記統合グラフィック・コントローラの少なくとも一方が、前記一つまたは複数の構成設定レジスタに記憶されている情報に基づいて、記憶されたディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データにアクセスする、請求項4記載の装置。
【請求項10】
前記コントローラは、前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているコンテンツのレベルが閾値に達したとの判定に応答して前記グラフィック・コントローラからの追加的なコンテンツを要求する、請求項1記載の装置。
【請求項11】
前記コントローラは、前記ディスプレイ装置上の表示されている画像が古くなったとの判定に応答して前記グラフィック・コントローラからの追加的なコンテンツを要求する、請求項1記載の装置。
【請求項12】
前記ディスプレイ装置は液晶ディスプレイ、プラズマ・ディスプレイまたは電界放出ディスプレイである、請求項1記載の装置。
【請求項13】
ビデオ・ストリームの一つまたは複数の画像フレームに対応するデータをローカル・フレーム・バッファに記憶する段階と;
ディスプレイ装置を前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているデータまたはグラフィック・コントローラからのビデオ・ストリームのどちらに基づいて駆動するかを決定する段階と;
前記ディスプレイ装置を駆動する段階とを有する、
方法。
【請求項14】
ある選択された時間期間の間に表示画像に何らかの変化が起こったかどうかを判定する段階をさらに有しており、前記ディスプレイ装置の駆動は、前記選択された時間期間の間に前記表示画像に何の変化も起こらなかったという判定に応答して前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているデータに基づいて実行される、請求項13記載の方法。
【請求項15】
選択信号に応答して分離グラフィック・コントローラまたは統合グラフィック・コントローラからのビデオ・ストリームの間で選択を行う段階をさらに有する、請求項13記載の方法。
【請求項16】
電力消費またはパフォーマンスが低下させられるべきであるという指標に基づいて前記選択信号を生成する段階をさらに有する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
ディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データをシステム・メモリ中に記憶する段階と;
前記統合グラフィック・コントローラがその記憶されたディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データにアクセスする段階とをさらに有する、
請求項15記載の方法。
【請求項18】
パフォーマンスが上げられるべきであるという指標に基づいて前記選択信号を生成する段階をさらに有する、請求項15記載の方法。
【請求項19】
ディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データを前記分離グラフィック・コントローラのローカル・ビデオ・メモリ中に記憶する段階と;
前記分離グラフィック・コントローラがその記憶されたディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データにアクセスする段階とをさらに有する、
請求項15記載の方法。
【請求項20】
前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているコンテンツのレベルが閾値に達したとの判定に応答して前記グラフィック・コントローラからの追加的なコンテンツを要求する段階をさらに有する、請求項13記載の方法。
【請求項21】
前記ディスプレイ装置上の表示されている画像が古くなったとの判定に応答して前記グラフィック・コントローラからの追加的なコンテンツを要求する段階をさらに有する、請求項13記載の方法。
【請求項22】
一つまたは複数の命令を有するコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、プロセッサ上で実行されたときに、前記プロセッサを:
ビデオ・ストリームの一つまたは複数の画像フレームに対応するデータをローカル・フレーム・バッファに記憶する段階と;
ディスプレイ装置を前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているデータまたはグラフィック・コントローラからのビデオ・ストリームのどちらに基づいて駆動するかを決定する段階と;
前記ディスプレイ装置を駆動する段階とを行うよう構成する、
コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
請求項22記載のコンピュータ可読媒体であって、前記プロセッサ上で実行されたときに前記プロセッサを、ある選択された時間期間の間に表示画像に何らかの変化が起こったかどうかを判定する段階を実行するよう構成する一つまたは複数の命令をさらに有しており、前記ディスプレイ装置の駆動は、前記選択された時間期間の間に前記表示画像に何の変化も起こらなかったという判定に応答して前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているデータに基づいて実行される、コンピュータ可読媒体。
【請求項24】
請求項22記載のコンピュータ可読媒体であって、前記プロセッサ上で実行されたときに前記プロセッサを、ディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データをメモリ中に記憶する段階を実行するよう構成する一つまたは複数の命令をさらに有する、コンピュータ可読媒体。
【請求項25】
コンテキスト・スイッチング・データを記憶するためのメモリと;
ディスプレイ装置を駆動するためのディスプレイ・スイッチング論理とを有するシステムであって、前記ディスプレイ・スイッチング論理は:
ビデオ・ストリームの一つまたは複数の画像フレームに対応するデータを記憶するローカル・フレーム・バッファと;
前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているデータまたはグラフィック・コントローラからのビデオ・ストリームのどちらに基づいて前記ディスプレイ装置を駆動するかを決定するコントローラとを有する、
システム。
【請求項26】
前記メモリがシステム・メモリを含み、分離グラフィック・コントローラが前記ディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データを前記システム・メモリ中に記憶させ、統合グラフィック・コントローラがその記憶されたディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データにアクセスする、請求項25記載のシステム。
【請求項27】
前記メモリがローカル・ビデオ・メモリを含み、統合グラフィック・コントローラが前記ディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データを前記ローカル・ビデオ・メモリ中に記憶させ、分離グラフィック・コントローラがその記憶されたディスプレイ・コンテキスト・スイッチング・データにアクセスする、請求項25記載のシステム。
【請求項28】
前記ディスプレイ・スイッチング論理は、ある選択された時間期間にわたって表示画像に何の変化も起こらなかったという判定に応答して前記ローカル・フレーム・バッファ中の記憶されているデータに基づいて前記ディスプレイ装置を駆動する、請求項25記載のシステム。
【請求項29】
前記グラフィック・コントローラが、分離グラフィック・コントローラまたは統合グラフィック・コントローラの一つである、請求項25記載のシステム。
【請求項30】
前記ディスプレイ装置が液晶ディスプレイ、プラズマ・ディスプレイまたは電界放出ディスプレイである、請求項25記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−156970(P2010−156970A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287634(P2009−287634)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(593096712)インテル コーポレイション (931)
【Fターム(参考)】