ハロゲンランプ、ヒータランプ製造方法、加熱装置
【課題】石英ガラス製のスリーブとともにバルブを減圧封止した場合の特定箇所における機械的強度の低下を抑える。
【解決手段】耐熱性のガラスで形成されたバルブ１１内に挿入したタングステン製のフィラメント１２と、フィラメント１２の両端をそれぞれ溶接した一対の金属箔１５１，１５２と、金属箔１５１，１５２の他端に電力供給用のアウターリード１６１，１６２を溶接し、金属箔１５１の部分のバルブ１１を減圧封止法で形成した封止部１４１，１４２とによりハロゲンランプ１００を形成する。ガラス量をバルブ１１と同じ材料のスリーブを減圧封止する前にバルブ１１内に配置し、これをバーナーで溶解させて封止部１４１のガラス量を増やす。このときのスリーブ焼成は、フィラメント１２側に不完全焼成部３１１，３２１を形成することで、封止部１４１，１４２の外表面の収縮を抑える。
【解決手段】耐熱性のガラスで形成されたバルブ１１内に挿入したタングステン製のフィラメント１２と、フィラメント１２の両端をそれぞれ溶接した一対の金属箔１５１，１５２と、金属箔１５１，１５２の他端に電力供給用のアウターリード１６１，１６２を溶接し、金属箔１５１の部分のバルブ１１を減圧封止法で形成した封止部１４１，１４２とによりハロゲンランプ１００を形成する。ガラス量をバルブ１１と同じ材料のスリーブを減圧封止する前にバルブ１１内に配置し、これをバーナーで溶解させて封止部１４１のガラス量を増やす。このときのスリーブ焼成は、フィラメント１２側に不完全焼成部３１１，３２１を形成することで、封止部１４１，１４２の外表面の収縮を抑える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、例えば複写機の定着用として使用される放射透過性バルブの内部に電気抵抗発熱体を備え、特に封止部が減圧により形成されたハロゲンランプ、このランプを用いた加熱装置、ハロゲンランプ製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、複写機の定着用に使用されるハロゲンランプの封止部には、封止用の金属箔の酸化や箔切れを防止し、ガスの封入等に用いるチップ管を必要としない減圧法による封止が考えられている。（例えば、特許文献１）
【特許文献１】特開平９−３２０５４７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
上記した特許文献１の技術は、熱容量を少なくしランプ効率を上げる必要から、バルブの肉厚は１ｍｍ程度である。この程度のバルブの肉厚では、減圧封止した場合にバルブの厚み分で封止が金属箔とともに行われることが、ガラス量が減圧封止するには少ないことから扁平な形状となり、安定した封止部の形状が得られない問題があった。
【０００４】
そこで、本件出願人が先に出願した特願２００７−３３８５８では、金属箔が位置する部分に石英ガラス製のスリーブを挿入しガラス量を増やすことで、バルブの肉厚が薄いことによる減圧封止部の収縮による厚みの不均一性の影響を抑えようとしている。
【０００５】
しかしながら、減圧封止部の位置に石英ガラス量を増やすために挿入した石英ガラススリーブは、このスリーブ全部をバーナーで焼成してしまうと、スリーブがある場所とない場所との境で封止が細くなり機械的な強度が弱くなる、という問題があった。
【０００６】
この発明の目的は、石英ガラス製のスリーブとともにバルブを減圧封止した場合の特定箇所における機械的強度の低下を抑えたハロゲンランプ、このハロゲンランプを用いた加熱装置、このハロゲンランプの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記した課題を解決するために、この発明のハロゲンランプでは、耐熱性ガラス製のバルブ内の長手方向に配置されたフィラメントと、前記フィラメントの両端にそれぞれ接続した一対の金属箔と、前記金属箔の他端にそれぞれ接続した電力供給用のアウターリードと、前記金属箔の位置に前記バルブと同材料のスリーブを配置するとともに、前記バルブ内にハロゲン物質および不活性ガスを封入した状態で、減圧封止方法により前記バルブと前記スリーブを焼成することで封止した封止部とを具備し、前記封止部の形成時に発光部側に位置する前記スリーブに、不完全焼成部を形成したことを特徴とする。
【０００８】
この発明のヒータランプの製造方法では、フィラメントの両端に、インナーリード、金属箔、アウターリードをそれぞれ直列状態に接続する工程と、前記金属箔に位置させた状態に位置決めする位置決め部を有する耐熱性ガラス製のスリーブを収納する工程と、前記工程で直列接続された前記フィラメント等を前記スリーブとともに、耐熱性ガラス製の円筒状バルブ内に支持する工程と、前記バルブ内を減圧させた状態で、前記金属箔および前記スリーブをバーナーで焼成させ封止を行う工程と、前記工程で形成された封止部分から外側のバルブおよび前記バルブの外側に位置するアウターリードを適当な長さにカットする工程と、からなるヒータランプ製造方法において、前記封止を行う工程では、前記フィラメント側の前記バーナーの焼成時間を短くしたことを特徴とする。
【０００９】
この発明の加熱装置では、上下に配置され少なくとも一方は加熱される第１および第２のローラと、前記第１または第２のローラ内に配置された請求項１〜４のいずれかに記載のハロゲンランプと、予めトナーが転写された複写紙が、前記第１および第２のローラとの間を移動させて前記トナーを定着させる手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１０】
この発明によれば、石英ガラス製のスリーブとともに石英ガラス製のバルブを減圧封止した場合に、スリーブのある箇所とない箇所の境付近における機械的強度の低下を抑えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【００１２】
図１〜図４は、この発明のハロゲンランプに関する一実施形態について説明するための、図１は構成図、図２は図１の要部の拡大図、図３は図１の要部の形成について説明するための説明図、図４は図３要部の斜視図である。
【００１３】
先ず、図１、図２において、１００は管型白熱電球の一種であるハロゲンランプである。ハロゲンランプ１００は、例えば定着用等のヒータとして多用され、放射透過性を有する石英ガラス製等のバルブ１１を有する。バルブ１１の内部には、耐火性金属の電気抵抗線の一例であるタングステン製のフィラメント１２が熱源として同心状に収容される。このフィラメント１２は、バルブ１１内で軸方向に複数配設されたモリブデン製のアンカー１３により、バルブ１１に対する同心状態が保持される。
【００１４】
また、バルブ１１内には、微量のハロゲン物質たとえば臭素Ｂｒや塩素Ｃｌとの混合物とともに、アルゴンＡｒや窒素Ｎ２等の不活性ガスが、常温２５℃で約０．９×１０５Ｐａの圧力で封入してある。バルブ１１の軸方向の両端は、減圧封止による封止部１４１，１４２が形成される。封止部１４１，１４２内にはバルブ１１と膨張係数が近似した導電性の例えばＭｏ（モリブデン）で形成された矩形箔状の金属箔１５１，１５２をそれぞれ埋設している。
【００１５】
金属箔１５１の一端には、一端がフィラメント１２に接続されたインナーリード１２１の他端が、金属箔１５２の一端には、一端がフィラメント１２に接続されたインナーリード１２２の他端がそれぞれ接続される。金属箔１５１の他端は、電力を供給するためのアウターリード１６１に、金属箔１５２の他端は、電力を供給するためのアウターリード１６２にそれぞれ接続する。
【００１６】
減圧による封止方法は、封止部以外で一旦ランプを封止し、封止部を含むランプ内部を減圧した状態で、モリブデン箔を気密封止させるものである。この封止方法は、石英ガラスの肉厚がピンチシールによる封止方法のように偏ることがないことから封止部の強度を向上させることができる。
【００１７】
ここで、金属箔１５１，１５２の位置するバルブ１１の内側には、金属箔１５１側について示す図３のように、それぞれバルブ１１と同材料の図４にも示す円筒状スリーブ３１を配置し、バルブ１１とスリーブを溶解させることで、肉厚の厚い減圧封止を実現している。スリーブ３１とバルブ１１は溶解させたときに、バルブ１１内の長手方向に不安定であり、溶解させたときに金属箔１５１，１５２からずれる可能性がある。そこで、スリーブ３１には、底部４１を有するものを用い、底部４２に貫通孔４２を設ける。
【００１８】
スリーブ３１の外径は、バルブ１１の内径よりもやや小さい程度とし、貫通孔４２はアウターリード１６１まで貫通可能とするとともに、金属箔１５１の幅方向の長さよりも小さい孔径とする。なお、金属箔１５２に位置するスリーブ３２も同様に構成とする。
【００１９】
スリーブ３１（３２）は溶解させる前の段階では、底部４１が金属箔１５１，１５２の位置で位置決めされる。このことからスリーブ３１（３２）は、スリーブ３１（３２）を必要とするバルブ１１の位置でこれらを同時に溶解させ減圧封止することができる。これにより、封止部１４１，１４２におけるガラスの肉厚を、確実に厚くさせることが可能となる。
【００２０】
ところで、バルブ１１とスリーブ３１，３２を溶解させ、減圧による封止部１４１，１４２を形成する場合は、図２にＡとＢの領域を異なる状態で溶解させる。例えば、バルブ１１とスリーブ３１，３２の焼成時間をＡの領域では長く、Ｂの領域では短くする。これにより、フィラメント１２側のスリーブ３１，３２の焼成が仕切れない状態の不完全焼成部３１１，３２１を形成することができる。
【００２１】
不完全焼成部３１１，３２１は、スリーブ３１，３２のフィラメント１２側が完全に溶解しないことから、スリーブ３１，３２の開口が図示のような凹部形状に形成される状態となる。
【００２２】
このため、図２のＩ−Ｉ’断面を示す図５のように、金属箔１５１の部分だけでなく、図２のII−II’断面を示す図６のように、Ｂの領域を確実に焼成した場合（上記特願２００７−３３８５８）である破線で示す収縮部２１に比べて封止部１４１の収縮を、不完全焼成部３１１があることにより実線の状態を保持することが可能となる。
【００２３】
これは、スリーブに焼成しきらない状態の不完全焼成部を設けたことで、封止部における収縮を抑えることができる。すなわち、スリーブがある位置とない位置の境付近の封止部のバルブの収縮を抑えることを可能とするものである。
【００２４】
この実施形態では、図５と図６に示す封止部１４１の外形がほぼ同じような外径の状態となり、特定箇所の収縮で外径が小さくなることによる機械的強度の低下を抑えることが可能となる。
【００２５】
なお、フィラメント１２側のスリーブ３１，３２に不完全焼成部３１１，３２１を形成するには、上記の他にＡの領域とＢの領域を焼成し溶解させる熱源の距離を変化させることでも可能である。また、Ａの領域とＢの領域の焼成時間が同じである場合は、Ｂの領域の火力を低下させることでも不完全焼成部３１１，３２１を形成可能である。
【００２６】
図７は、この発明のハロゲンランプ製造方法に関する一実施形態について説明するための説明図である。
【００２７】
まず、図７（ａ）おいて、フィラメント１２の両端に、インナーリード１２１，１２２、金属箔１５１，１５２、それにアウターリード１６１，１６２とその先端に一体的にアンカー７１，７２をそれぞれ直列に接続した状態のものを用意する。金属箔１５１，１５２はスリーブ３１，３２に挿入されている。スリーブ３１，３２はそれぞれ金属箔１５１，１５２に挿入するまでには、アンカー７１，７２等の弾性に抗して貫通孔４２を通過させている。フィラメント１２の一端とインナーリード１２１、金属箔１５１、アウターリード１６１を直列に接続する箇所とフィラメント１２の他端とインナーリード１２２、金属箔１５２、アウターリード１６２を直列に接続する箇所は、それぞれを例えばスポット溶接により結合させる。
【００２８】
さらに、アウターリード１６１，１６２の金属箔１５１，１５２から１ｍｍ程度離れた位置には、ストッパー７３，７４をアウターリード１６１，１６２と直交する方向に同材料で溶接した部分が異なる。
【００２９】
図７（ｂ）では、図７（ａ）において直列に接続して一体化されたフィラメント１２等を、例えば予め一端が封止された石英ガラス製のバルブ１１に収納する。このときアンカー６１，６２で直列接続されたフィラメント１２等をバルブ１１内に直線的に配置して維持するようにする。
【００３０】
ストッパー７３は、図７（ｂ）の上部を拡大して示した図８のように、スリーブ３１が図中の下方に下降する動きを停止させ、この状態下でバーナー７５を用いて焼成させている。バーナー７５はＡの領域とＢの領域の加熱時間をＡ＞Ｂの関係で焼成する。これにより図９に示すスリーブ３１のフィラメント１２側に焼ききらない状態の不完全焼成部３１１を形成する。
【００３１】
さらに、ハロゲンガス５００Ｔｏｒｒを封入して、一旦仮排気を行った後、バルブ１１の開放端側の減圧封止を行っている。そして封止部１４１となる部分にバーナー７５で一定の火力で焼成し、バルブ１１を一定の回転数で回転させてスリーブ３１を加えた太さの封止部１４１を形成する。
【００３２】
図７（ｃ）では、図７（ｂ）の状態を上下反転させ、封止部１４２となる部分にバーナー６３を図８と同様の焼成を行って不完全焼成部３２１を形成しながら、バルブ１１を回転させてスリーブ３２を加えた太さの封止部１４２を形成する。
【００３３】
図７（ｄ）において、封止部１４１，１４２を残したバルブ１２の両開口側を例えばレーザー等の手段でカットするとともに、アンカー７１，７２およびアウターリード１６１，１６２を適当な長さに残した状態でカットすることで、図７（ｅ）のハロゲンランプ１００が完成される。
【００３４】
このハロゲンランプ製造方法により、スリーブの肉厚に基づき確実に封止部の外径を大きくすることができるとともに、不完全焼成部を形成することにより、封止部の収縮を抑えることで機械的強度の低下を抑えたハロゲンランプを作成することが可能となる。
【００３５】
ストッパー７３，７４は、必ずしも必要ではないが、スリーブ３１，３２が金属箔１５１，１５２を確実に位置決めさせたり、金属箔１５１，１５２の折れ曲がりによる不具合を防止したりすることに寄与する。
【００３６】
また、図７（ｄ）の工程においては、ストッパー７３，７４を残した状態でバルブ１２をカットしたが、封止部１４１，１４２が形成できた段階では必要なものではないことから、ストッパー７３，７４が残らないようにカットしても構わない。
【００３７】
さらに、図７（ｂ），（ｃ）の工程において、Ａ，Ｂの各領域の加熱時間を変えるようにしたが、バーナー７５をＡの領域は近くから、Ｂの領域は遠くから加熱時間を同じとする考え方もできる。
【００３８】
Ａの領域とＢの領域の焼成時間が同じである場合は、Ｂの領域の火力を低下させることでも不完全焼成部３１１，３２１を形成可能である。要は、不完全焼成部３１１，３２１が形成されれば、特に手段は問わない。
【００３９】
図１０、図１１は、それぞれこの発明の加熱装置に関する一実施形態について説明するための、図１０は概略的な構成を示す構成図であり、図１１は図１０のｃ−ｃ’断面図である。
【００４０】
この実施形態は、この発明のハロゲンランプ１００を複写機等のトナーを定着させる加熱装置２００に用いたもので、図１０は図１の左側を拡大して示したハロゲンランプ１００を加熱装置２００に取り付けた状態を示している。
【００４１】
図１０において、２０１は一端が図示しないシャーシ等に固着されたブラケットであり、このブラケット２０１は、例えばステンレス等の金属板で形成されている。ブラケット２０１の他端には係合孔を形成し、この係合孔にハロゲンランプ１００の封止部１４１が取着される。
【００４２】
ハロゲンランプ１１は、封止部１４１をブラケット２０１に取り付けるだけで、加熱装置２００の円筒状加熱ローラ２０２内のほぼ中心に配置される。この加熱ローラ２０２は、フレーム２０３に軸受２０４を介して回転自在に支持される。
【００４３】
図１１に示すように、加熱ローラ２０２はアルミニウムや鉄等の材料で形成された管状体で、その表面にシリコンゴムやテフロン（登録商標）などの被覆材２０５で被覆されている。２０６は、回転軸２０７で回転自在に回転されるアルミニウムや鉄等の材料で形成された管状体の加圧ローラで、その表面に耐熱性弾性材料である、例えばシリコンゴム２０８が取り付けてある。
【００４４】
加熱ローラ２０２のほぼ中心軸上に位置するには、ハロゲンランプ１００がブラケット２０１に支持することにより配置される。図示しない電源部に接続して給電が行われると、ハロゲンランプ１００のフィラメント１２の発熱が行われて、加熱ローラ２０２がヒートアップする。
【００４５】
また、図１１に示すように、図示しない転写ドラムなどからトナーＴ１が所定分布状態に転写された複写紙Ｐを矢印方向に回転させると、ヒートアップされた加熱ローラ２０２と加圧ローラ２０６との間に送り込ませることで、複写紙Ｐおよび前の工程で塗布されたトナーＴ１が加熱され、加熱されたトナーＴ２が溶解後複写紙Ｐ上に定着させ、所定の文字や図柄等として描かれる。
【００４６】
この実施形態では、減圧封止により封止された封止部をブラケットに取り付ける簡単な作業によりハロゲンランプを加熱ローラの所望に位置に配置することができる。このとき、減圧封止された封止部でありながら、バルブにスリーブを加えた量の石英ガラスを使用したことにより、封止部の肉厚を厚くすることができる。加えて、ハロゲンランプ封止部に収縮した部分がないことから、ハロゲンランプの機械的な強度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００４７】
【図１】この発明のハロゲンランプに関する一実施形態について説明するための構成図。
【図２】図１の要部の拡大図。
【図３】図１の要部の形成について説明するための説明図。
【図４】図３の要部の斜視図。
【図５】図２のａ−ａ’断面図。
【図６】図２のｂ−ｂ’断面図。
【図７】この発明のハロゲンランプの一実施形態の製造方法に関する一実施形態について説明するための説明図。
【図８】図７の要部の拡大図。
【図９】図８に封止部が形成された状態の拡大図。
【図１０】この発明の加熱装置に関する一実施形態について説明するための概略的な構成図。
【図１１】図１０のｃ−ｃ’断面図。
【符号の説明】
【００４８】
１００ ハロゲンランプ
１１ バルブ
１２ フィラメント
１２１，１２２ インナーリード
１４１，１４２ 封止部
１５１，１５２ 金属箔
１６１，１６２ アウターリード
３１，３２ スリーブ
３１１，３２１ 不完全焼成部
４１ 底部
４２ 貫通孔
６３ バーナー
２００ 加熱装置
２０１ ブラケット
２０２ 加熱ローラ
２０６ 加圧ローラ
【技術分野】
【０００１】
この発明は、例えば複写機の定着用として使用される放射透過性バルブの内部に電気抵抗発熱体を備え、特に封止部が減圧により形成されたハロゲンランプ、このランプを用いた加熱装置、ハロゲンランプ製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、複写機の定着用に使用されるハロゲンランプの封止部には、封止用の金属箔の酸化や箔切れを防止し、ガスの封入等に用いるチップ管を必要としない減圧法による封止が考えられている。（例えば、特許文献１）
【特許文献１】特開平９−３２０５４７号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
上記した特許文献１の技術は、熱容量を少なくしランプ効率を上げる必要から、バルブの肉厚は１ｍｍ程度である。この程度のバルブの肉厚では、減圧封止した場合にバルブの厚み分で封止が金属箔とともに行われることが、ガラス量が減圧封止するには少ないことから扁平な形状となり、安定した封止部の形状が得られない問題があった。
【０００４】
そこで、本件出願人が先に出願した特願２００７−３３８５８では、金属箔が位置する部分に石英ガラス製のスリーブを挿入しガラス量を増やすことで、バルブの肉厚が薄いことによる減圧封止部の収縮による厚みの不均一性の影響を抑えようとしている。
【０００５】
しかしながら、減圧封止部の位置に石英ガラス量を増やすために挿入した石英ガラススリーブは、このスリーブ全部をバーナーで焼成してしまうと、スリーブがある場所とない場所との境で封止が細くなり機械的な強度が弱くなる、という問題があった。
【０００６】
この発明の目的は、石英ガラス製のスリーブとともにバルブを減圧封止した場合の特定箇所における機械的強度の低下を抑えたハロゲンランプ、このハロゲンランプを用いた加熱装置、このハロゲンランプの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記した課題を解決するために、この発明のハロゲンランプでは、耐熱性ガラス製のバルブ内の長手方向に配置されたフィラメントと、前記フィラメントの両端にそれぞれ接続した一対の金属箔と、前記金属箔の他端にそれぞれ接続した電力供給用のアウターリードと、前記金属箔の位置に前記バルブと同材料のスリーブを配置するとともに、前記バルブ内にハロゲン物質および不活性ガスを封入した状態で、減圧封止方法により前記バルブと前記スリーブを焼成することで封止した封止部とを具備し、前記封止部の形成時に発光部側に位置する前記スリーブに、不完全焼成部を形成したことを特徴とする。
【０００８】
この発明のヒータランプの製造方法では、フィラメントの両端に、インナーリード、金属箔、アウターリードをそれぞれ直列状態に接続する工程と、前記金属箔に位置させた状態に位置決めする位置決め部を有する耐熱性ガラス製のスリーブを収納する工程と、前記工程で直列接続された前記フィラメント等を前記スリーブとともに、耐熱性ガラス製の円筒状バルブ内に支持する工程と、前記バルブ内を減圧させた状態で、前記金属箔および前記スリーブをバーナーで焼成させ封止を行う工程と、前記工程で形成された封止部分から外側のバルブおよび前記バルブの外側に位置するアウターリードを適当な長さにカットする工程と、からなるヒータランプ製造方法において、前記封止を行う工程では、前記フィラメント側の前記バーナーの焼成時間を短くしたことを特徴とする。
【０００９】
この発明の加熱装置では、上下に配置され少なくとも一方は加熱される第１および第２のローラと、前記第１または第２のローラ内に配置された請求項１〜４のいずれかに記載のハロゲンランプと、予めトナーが転写された複写紙が、前記第１および第２のローラとの間を移動させて前記トナーを定着させる手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１０】
この発明によれば、石英ガラス製のスリーブとともに石英ガラス製のバルブを減圧封止した場合に、スリーブのある箇所とない箇所の境付近における機械的強度の低下を抑えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【００１２】
図１〜図４は、この発明のハロゲンランプに関する一実施形態について説明するための、図１は構成図、図２は図１の要部の拡大図、図３は図１の要部の形成について説明するための説明図、図４は図３要部の斜視図である。
【００１３】
先ず、図１、図２において、１００は管型白熱電球の一種であるハロゲンランプである。ハロゲンランプ１００は、例えば定着用等のヒータとして多用され、放射透過性を有する石英ガラス製等のバルブ１１を有する。バルブ１１の内部には、耐火性金属の電気抵抗線の一例であるタングステン製のフィラメント１２が熱源として同心状に収容される。このフィラメント１２は、バルブ１１内で軸方向に複数配設されたモリブデン製のアンカー１３により、バルブ１１に対する同心状態が保持される。
【００１４】
また、バルブ１１内には、微量のハロゲン物質たとえば臭素Ｂｒや塩素Ｃｌとの混合物とともに、アルゴンＡｒや窒素Ｎ２等の不活性ガスが、常温２５℃で約０．９×１０５Ｐａの圧力で封入してある。バルブ１１の軸方向の両端は、減圧封止による封止部１４１，１４２が形成される。封止部１４１，１４２内にはバルブ１１と膨張係数が近似した導電性の例えばＭｏ（モリブデン）で形成された矩形箔状の金属箔１５１，１５２をそれぞれ埋設している。
【００１５】
金属箔１５１の一端には、一端がフィラメント１２に接続されたインナーリード１２１の他端が、金属箔１５２の一端には、一端がフィラメント１２に接続されたインナーリード１２２の他端がそれぞれ接続される。金属箔１５１の他端は、電力を供給するためのアウターリード１６１に、金属箔１５２の他端は、電力を供給するためのアウターリード１６２にそれぞれ接続する。
【００１６】
減圧による封止方法は、封止部以外で一旦ランプを封止し、封止部を含むランプ内部を減圧した状態で、モリブデン箔を気密封止させるものである。この封止方法は、石英ガラスの肉厚がピンチシールによる封止方法のように偏ることがないことから封止部の強度を向上させることができる。
【００１７】
ここで、金属箔１５１，１５２の位置するバルブ１１の内側には、金属箔１５１側について示す図３のように、それぞれバルブ１１と同材料の図４にも示す円筒状スリーブ３１を配置し、バルブ１１とスリーブを溶解させることで、肉厚の厚い減圧封止を実現している。スリーブ３１とバルブ１１は溶解させたときに、バルブ１１内の長手方向に不安定であり、溶解させたときに金属箔１５１，１５２からずれる可能性がある。そこで、スリーブ３１には、底部４１を有するものを用い、底部４２に貫通孔４２を設ける。
【００１８】
スリーブ３１の外径は、バルブ１１の内径よりもやや小さい程度とし、貫通孔４２はアウターリード１６１まで貫通可能とするとともに、金属箔１５１の幅方向の長さよりも小さい孔径とする。なお、金属箔１５２に位置するスリーブ３２も同様に構成とする。
【００１９】
スリーブ３１（３２）は溶解させる前の段階では、底部４１が金属箔１５１，１５２の位置で位置決めされる。このことからスリーブ３１（３２）は、スリーブ３１（３２）を必要とするバルブ１１の位置でこれらを同時に溶解させ減圧封止することができる。これにより、封止部１４１，１４２におけるガラスの肉厚を、確実に厚くさせることが可能となる。
【００２０】
ところで、バルブ１１とスリーブ３１，３２を溶解させ、減圧による封止部１４１，１４２を形成する場合は、図２にＡとＢの領域を異なる状態で溶解させる。例えば、バルブ１１とスリーブ３１，３２の焼成時間をＡの領域では長く、Ｂの領域では短くする。これにより、フィラメント１２側のスリーブ３１，３２の焼成が仕切れない状態の不完全焼成部３１１，３２１を形成することができる。
【００２１】
不完全焼成部３１１，３２１は、スリーブ３１，３２のフィラメント１２側が完全に溶解しないことから、スリーブ３１，３２の開口が図示のような凹部形状に形成される状態となる。
【００２２】
このため、図２のＩ−Ｉ’断面を示す図５のように、金属箔１５１の部分だけでなく、図２のII−II’断面を示す図６のように、Ｂの領域を確実に焼成した場合（上記特願２００７−３３８５８）である破線で示す収縮部２１に比べて封止部１４１の収縮を、不完全焼成部３１１があることにより実線の状態を保持することが可能となる。
【００２３】
これは、スリーブに焼成しきらない状態の不完全焼成部を設けたことで、封止部における収縮を抑えることができる。すなわち、スリーブがある位置とない位置の境付近の封止部のバルブの収縮を抑えることを可能とするものである。
【００２４】
この実施形態では、図５と図６に示す封止部１４１の外形がほぼ同じような外径の状態となり、特定箇所の収縮で外径が小さくなることによる機械的強度の低下を抑えることが可能となる。
【００２５】
なお、フィラメント１２側のスリーブ３１，３２に不完全焼成部３１１，３２１を形成するには、上記の他にＡの領域とＢの領域を焼成し溶解させる熱源の距離を変化させることでも可能である。また、Ａの領域とＢの領域の焼成時間が同じである場合は、Ｂの領域の火力を低下させることでも不完全焼成部３１１，３２１を形成可能である。
【００２６】
図７は、この発明のハロゲンランプ製造方法に関する一実施形態について説明するための説明図である。
【００２７】
まず、図７（ａ）おいて、フィラメント１２の両端に、インナーリード１２１，１２２、金属箔１５１，１５２、それにアウターリード１６１，１６２とその先端に一体的にアンカー７１，７２をそれぞれ直列に接続した状態のものを用意する。金属箔１５１，１５２はスリーブ３１，３２に挿入されている。スリーブ３１，３２はそれぞれ金属箔１５１，１５２に挿入するまでには、アンカー７１，７２等の弾性に抗して貫通孔４２を通過させている。フィラメント１２の一端とインナーリード１２１、金属箔１５１、アウターリード１６１を直列に接続する箇所とフィラメント１２の他端とインナーリード１２２、金属箔１５２、アウターリード１６２を直列に接続する箇所は、それぞれを例えばスポット溶接により結合させる。
【００２８】
さらに、アウターリード１６１，１６２の金属箔１５１，１５２から１ｍｍ程度離れた位置には、ストッパー７３，７４をアウターリード１６１，１６２と直交する方向に同材料で溶接した部分が異なる。
【００２９】
図７（ｂ）では、図７（ａ）において直列に接続して一体化されたフィラメント１２等を、例えば予め一端が封止された石英ガラス製のバルブ１１に収納する。このときアンカー６１，６２で直列接続されたフィラメント１２等をバルブ１１内に直線的に配置して維持するようにする。
【００３０】
ストッパー７３は、図７（ｂ）の上部を拡大して示した図８のように、スリーブ３１が図中の下方に下降する動きを停止させ、この状態下でバーナー７５を用いて焼成させている。バーナー７５はＡの領域とＢの領域の加熱時間をＡ＞Ｂの関係で焼成する。これにより図９に示すスリーブ３１のフィラメント１２側に焼ききらない状態の不完全焼成部３１１を形成する。
【００３１】
さらに、ハロゲンガス５００Ｔｏｒｒを封入して、一旦仮排気を行った後、バルブ１１の開放端側の減圧封止を行っている。そして封止部１４１となる部分にバーナー７５で一定の火力で焼成し、バルブ１１を一定の回転数で回転させてスリーブ３１を加えた太さの封止部１４１を形成する。
【００３２】
図７（ｃ）では、図７（ｂ）の状態を上下反転させ、封止部１４２となる部分にバーナー６３を図８と同様の焼成を行って不完全焼成部３２１を形成しながら、バルブ１１を回転させてスリーブ３２を加えた太さの封止部１４２を形成する。
【００３３】
図７（ｄ）において、封止部１４１，１４２を残したバルブ１２の両開口側を例えばレーザー等の手段でカットするとともに、アンカー７１，７２およびアウターリード１６１，１６２を適当な長さに残した状態でカットすることで、図７（ｅ）のハロゲンランプ１００が完成される。
【００３４】
このハロゲンランプ製造方法により、スリーブの肉厚に基づき確実に封止部の外径を大きくすることができるとともに、不完全焼成部を形成することにより、封止部の収縮を抑えることで機械的強度の低下を抑えたハロゲンランプを作成することが可能となる。
【００３５】
ストッパー７３，７４は、必ずしも必要ではないが、スリーブ３１，３２が金属箔１５１，１５２を確実に位置決めさせたり、金属箔１５１，１５２の折れ曲がりによる不具合を防止したりすることに寄与する。
【００３６】
また、図７（ｄ）の工程においては、ストッパー７３，７４を残した状態でバルブ１２をカットしたが、封止部１４１，１４２が形成できた段階では必要なものではないことから、ストッパー７３，７４が残らないようにカットしても構わない。
【００３７】
さらに、図７（ｂ），（ｃ）の工程において、Ａ，Ｂの各領域の加熱時間を変えるようにしたが、バーナー７５をＡの領域は近くから、Ｂの領域は遠くから加熱時間を同じとする考え方もできる。
【００３８】
Ａの領域とＢの領域の焼成時間が同じである場合は、Ｂの領域の火力を低下させることでも不完全焼成部３１１，３２１を形成可能である。要は、不完全焼成部３１１，３２１が形成されれば、特に手段は問わない。
【００３９】
図１０、図１１は、それぞれこの発明の加熱装置に関する一実施形態について説明するための、図１０は概略的な構成を示す構成図であり、図１１は図１０のｃ−ｃ’断面図である。
【００４０】
この実施形態は、この発明のハロゲンランプ１００を複写機等のトナーを定着させる加熱装置２００に用いたもので、図１０は図１の左側を拡大して示したハロゲンランプ１００を加熱装置２００に取り付けた状態を示している。
【００４１】
図１０において、２０１は一端が図示しないシャーシ等に固着されたブラケットであり、このブラケット２０１は、例えばステンレス等の金属板で形成されている。ブラケット２０１の他端には係合孔を形成し、この係合孔にハロゲンランプ１００の封止部１４１が取着される。
【００４２】
ハロゲンランプ１１は、封止部１４１をブラケット２０１に取り付けるだけで、加熱装置２００の円筒状加熱ローラ２０２内のほぼ中心に配置される。この加熱ローラ２０２は、フレーム２０３に軸受２０４を介して回転自在に支持される。
【００４３】
図１１に示すように、加熱ローラ２０２はアルミニウムや鉄等の材料で形成された管状体で、その表面にシリコンゴムやテフロン（登録商標）などの被覆材２０５で被覆されている。２０６は、回転軸２０７で回転自在に回転されるアルミニウムや鉄等の材料で形成された管状体の加圧ローラで、その表面に耐熱性弾性材料である、例えばシリコンゴム２０８が取り付けてある。
【００４４】
加熱ローラ２０２のほぼ中心軸上に位置するには、ハロゲンランプ１００がブラケット２０１に支持することにより配置される。図示しない電源部に接続して給電が行われると、ハロゲンランプ１００のフィラメント１２の発熱が行われて、加熱ローラ２０２がヒートアップする。
【００４５】
また、図１１に示すように、図示しない転写ドラムなどからトナーＴ１が所定分布状態に転写された複写紙Ｐを矢印方向に回転させると、ヒートアップされた加熱ローラ２０２と加圧ローラ２０６との間に送り込ませることで、複写紙Ｐおよび前の工程で塗布されたトナーＴ１が加熱され、加熱されたトナーＴ２が溶解後複写紙Ｐ上に定着させ、所定の文字や図柄等として描かれる。
【００４６】
この実施形態では、減圧封止により封止された封止部をブラケットに取り付ける簡単な作業によりハロゲンランプを加熱ローラの所望に位置に配置することができる。このとき、減圧封止された封止部でありながら、バルブにスリーブを加えた量の石英ガラスを使用したことにより、封止部の肉厚を厚くすることができる。加えて、ハロゲンランプ封止部に収縮した部分がないことから、ハロゲンランプの機械的な強度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【００４７】
【図１】この発明のハロゲンランプに関する一実施形態について説明するための構成図。
【図２】図１の要部の拡大図。
【図３】図１の要部の形成について説明するための説明図。
【図４】図３の要部の斜視図。
【図５】図２のａ−ａ’断面図。
【図６】図２のｂ−ｂ’断面図。
【図７】この発明のハロゲンランプの一実施形態の製造方法に関する一実施形態について説明するための説明図。
【図８】図７の要部の拡大図。
【図９】図８に封止部が形成された状態の拡大図。
【図１０】この発明の加熱装置に関する一実施形態について説明するための概略的な構成図。
【図１１】図１０のｃ−ｃ’断面図。
【符号の説明】
【００４８】
１００ ハロゲンランプ
１１ バルブ
１２ フィラメント
１２１，１２２ インナーリード
１４１，１４２ 封止部
１５１，１５２ 金属箔
１６１，１６２ アウターリード
３１，３２ スリーブ
３１１，３２１ 不完全焼成部
４１ 底部
４２ 貫通孔
６３ バーナー
２００ 加熱装置
２０１ ブラケット
２０２ 加熱ローラ
２０６ 加圧ローラ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
耐熱性ガラス製のバルブ内の長手方向に配置されたフィラメントと、
前記フィラメントの両端にそれぞれ接続した一対の金属箔と、
前記金属箔の他端にそれぞれ接続した電力供給用のアウターリードと、
前記金属箔の位置に前記バルブと同材料のスリーブを配置するとともに、前記バルブ内にハロゲン物質および不活性ガスを封入した状態で、減圧封止方法により前記バルブと前記スリーブを焼成することで封止した封止部とを具備し、
前記封止部の形成時に発光部側に位置する前記スリーブに、不完全焼成部を形成したことを特徴とするハロゲンランプ。
【請求項２】
スリーブは、前記バルブと同材料で形成したことを特徴とする請求項１記載のハロゲンランプ。
【請求項３】
不完全焼成部は、前記スリーブを加熱させる時間を、他の焼成部分よりも短い時間としたことを特徴とする請求項１または２記載のハロゲンランプ。
【請求項４】
不完全焼成部は、前記スリーブを加熱させる熱源の距離を、他の焼成部分よりも長くしたことを特徴とする請求項１または２記載のハロゲンランプ。
【請求項５】
フィラメントの両端に、インナーリード、金属箔、アウターリードをそれぞれ直列状態に接続する工程と、
前記金属箔に位置させた状態に位置決めする位置決め部を有する耐熱性ガラス製のスリーブを収納する工程と、
前記工程で直列接続された前記フィラメント等を前記スリーブとともに、耐熱性ガラス製の円筒状バルブ内に支持する工程と、
前記バルブ内を減圧させた状態で、前記金属箔および前記スリーブをバーナーで焼成させ封止を行う工程と、
前記工程で形成された封止部分から外側のバルブおよび前記バルブの外側に位置するアウターリードを適当な長さにカットする工程と、からなるヒータランプ製造方法において、
前記封止を行う工程では、前記フィラメント側の前記バーナーの焼成時間を短くしたことを特徴とするヒータランプ製造方法。
【請求項６】
請求項５の封止を行う工程では、前記バーナーによる加熱時間が同じである場合、前記フィラメント側の前記バーナーの距離を長くしたことを特徴とするヒータランプ製造方法。
【請求項７】
請求項５の封止を行う工程では、前記バーナーによる加熱時間が同じである場合、前記フィラメント側の前記バーナーの火力を弱くしたことを特徴とするヒータランプ製造方法。
【請求項８】
上下に配置され少なくとも一方は加熱される第１および第２のローラと、
前記第１または第２のローラ内に配置された請求項１〜４のいずれかに記載のハロゲンランプと、
予めトナーが転写された複写紙が、前記第１および第２のローラとの間を移動させて前記トナーを定着させる手段とを具備したことを特徴とする加熱装置。
【請求項１】
耐熱性ガラス製のバルブ内の長手方向に配置されたフィラメントと、
前記フィラメントの両端にそれぞれ接続した一対の金属箔と、
前記金属箔の他端にそれぞれ接続した電力供給用のアウターリードと、
前記金属箔の位置に前記バルブと同材料のスリーブを配置するとともに、前記バルブ内にハロゲン物質および不活性ガスを封入した状態で、減圧封止方法により前記バルブと前記スリーブを焼成することで封止した封止部とを具備し、
前記封止部の形成時に発光部側に位置する前記スリーブに、不完全焼成部を形成したことを特徴とするハロゲンランプ。
【請求項２】
スリーブは、前記バルブと同材料で形成したことを特徴とする請求項１記載のハロゲンランプ。
【請求項３】
不完全焼成部は、前記スリーブを加熱させる時間を、他の焼成部分よりも短い時間としたことを特徴とする請求項１または２記載のハロゲンランプ。
【請求項４】
不完全焼成部は、前記スリーブを加熱させる熱源の距離を、他の焼成部分よりも長くしたことを特徴とする請求項１または２記載のハロゲンランプ。
【請求項５】
フィラメントの両端に、インナーリード、金属箔、アウターリードをそれぞれ直列状態に接続する工程と、
前記金属箔に位置させた状態に位置決めする位置決め部を有する耐熱性ガラス製のスリーブを収納する工程と、
前記工程で直列接続された前記フィラメント等を前記スリーブとともに、耐熱性ガラス製の円筒状バルブ内に支持する工程と、
前記バルブ内を減圧させた状態で、前記金属箔および前記スリーブをバーナーで焼成させ封止を行う工程と、
前記工程で形成された封止部分から外側のバルブおよび前記バルブの外側に位置するアウターリードを適当な長さにカットする工程と、からなるヒータランプ製造方法において、
前記封止を行う工程では、前記フィラメント側の前記バーナーの焼成時間を短くしたことを特徴とするヒータランプ製造方法。
【請求項６】
請求項５の封止を行う工程では、前記バーナーによる加熱時間が同じである場合、前記フィラメント側の前記バーナーの距離を長くしたことを特徴とするヒータランプ製造方法。
【請求項７】
請求項５の封止を行う工程では、前記バーナーによる加熱時間が同じである場合、前記フィラメント側の前記バーナーの火力を弱くしたことを特徴とするヒータランプ製造方法。
【請求項８】
上下に配置され少なくとも一方は加熱される第１および第２のローラと、
前記第１または第２のローラ内に配置された請求項１〜４のいずれかに記載のハロゲンランプと、
予めトナーが転写された複写紙が、前記第１および第２のローラとの間を移動させて前記トナーを定着させる手段とを具備したことを特徴とする加熱装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２０１０−９７８１（Ｐ２０１０−９７８１Ａ）
【公開日】平成２２年１月１４日（２０１０．１．１４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１６４７７１（Ｐ２００８−１６４７７１）
【出願日】平成２０年６月２４日（２００８．６．２４）
【出願人】（０００１１１６７２）ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年１月１４日（２０１０．１．１４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年６月２４日（２００８．６．２４）
【出願人】（０００１１１６７２）ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Ｆターム（参考）】
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