説明

ハンズフリー型コンピュータ装置及びコンピュータシステム

【課題】据え置き型コンピュータと同様の処理能力を有しかつ軽量なハンズフリー型コンピュータ装置を提供する。
【解決手段】ユーザCに装着するユーザ装着部10とユーザCに装着しない本体部11とを有し、装着部10と本体部11とは電波を搬送波としてデータの送受信が行われるように構成されたハンズフリーコンピュータ装置1であって、ユーザ装着部10ではユーザCに装着された周辺機器12から操作信号を取得して本体部11へ操作データが送信され、また、本体部11から送信された周辺機器12の動作を制御する制御データが取得されると、その制御データから動作制御信号が生成され、対応する周辺機器12へ出力される。本体部11では、受信された操作データに応じて周辺機器12の動作を制御する制御データが生成されユーザ装着部10へ送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに装着可能な少なくとも1つの周辺機器と接続可能なハンズフリー型コンピュータ装置及びハンズフリー型コンピュータを含むコンピュータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータの本体や周辺機器をユーザに装着し、ユーザがハンズフリーな状態で操作するハンズフリー型コンピュータ装置は既に知られている。このようなハンズフリー型コンピュータ装置においては、周辺機器の小型化は進んでいるが、コンピュータの本体部の重さが問題となる。当該問題を解決すべく本体部を軽量化する構成も考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−32212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、本体部を軽量化すると処理能力が低くなり、画像やサウンド等のメモリの容量が大きいデータや複雑な計算の高速処理が困難となる。従って、据え置き型のコンピュータ装置と比較すると、処理能力が劣るという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、据え置き型コンピュータと同様の処理能力を有しかつ軽量なハンズフリー型コンピュータ装置、及び当該ハンズフリー型コンピュータ装置を含むコンピュータシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の手段により上述した課題を解決する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】
本発明のハンズフリー型コンピュータ装置(1)は、ユーザ(C)に装着するユーザ装着部(10)と前記ユーザに装着しない本体部(11)とを有するハンズフリー型コンピュータ装置であって、前記ユーザ装着部は、電波を搬送波として前記本体部とのデータの送受信を行う装着通信部(102)と、前記ユーザに装着された少なくとも1つの周辺機器から、入力操作に応じた操作信号を取得して前記本体部へ送信する操作データを生成し、生成した操作データを前記装着通信部を介して前記本体部へ送信する操作データ生成部(101)と、前記本体部から送信された前記各周辺機器の動作を制御する制御データを、前記装着通信部を介して取得し、取得した前記制御データからその制御データに対応する周辺機器に対する動作制御信号を生成し前記周辺機器へ前記動作制御信号を出力する機器動作制御部(101)とを備え、前記本体部は、前記電波を搬送波として前記ユーザ装着部とのデータの送受信を行う本体通信部(111)と、前記本体通信部にて受信された前記操作データに応じて前記制御データを生成し、生成された前記制御データを前記本体通信部から送信する本体制御部(112)とを備える、ことにより上記の課題を解決する。
【0008】
本発明のハンズフリー型コンピュータ装置1によれば、従来のウェアラブルコンピュータにおいてユーザに装着する周辺機器の他に、ユーザ装着部をユーザに装着する。そして、ユーザ装着部とCPUやメモリ等データを処理する機能を有する本体部との間では、電波を搬送波とするデータ通信が行われ、本体部とユーザ装着部との間に壁や天井等の障害物があっても通信可能であり、従来のように本体部をユーザに装着して移動する必要はない。これにより、ユーザは、本体部は通信可能な範囲内の適当な場所に置き、ユーザ装着部のみを装着して移動することができる。本体部は作業時に持ち運びされないため軽量化を考慮する必要がなく、据え置き型のコンピュータと同様の記憶容量や処理能力を有する構成を本体部として採用することができる。従って、据え置き型コンピュータと同様の処理能力を有しかつ軽量なハンズフリー型コンピュータ装置を提供することができる。
【0009】
「周辺機器」は、マイクやトラックボール等の入力機器とヘッドマウントディスプレイ、ヘッドホン、イヤホン等の出力機器を含み、従来既知のハンズフリー型コンピュータで使用される周辺機器でよい。
【0010】
前記本体部は、他のユーザによって操作される他のコンピュータ装置(2)とデータを送受信する外部通信部(113)を更に備え、前記本体制御部は、前記生成された制御データを前記本体通信部から前記ユーザ装着部へ送信すると共に、前記外部通信部から前記他のコンピュータ装置へ送信してもよい。これにより、ハンズフリー型コンピュータ装置にて生成された制御データに基づいて、他のコンピュータにて処理を行うことができる。例えば、制御データがモニタの画像表示を制御するデータである場合、ハンズフリー型コンピュータ装置のモニタにも他のコンピュータ装置のモニタにも同じ画面が表示され、ハンズフリー型コンピュータ装置のユーザは、他のコンピュータ装置を操作する他のユーザと同じ画面を見ながら所定の作業を進めることができる。また、モデム等の通信に必要な機器は従来のコンピュータ装置と同様のものが使用できるため、本発明の本体部用に特別な通信機器を用意する必要はない。
【0011】
前記本体制御部は、前記他のコンピュータにて前記他のコンピュータに備えられた周辺機器に対して操作された操作内容を示すデータが前記外部通信部にて取得されると、取得された前記操作内容を示すデータに基づいて前記制御データを生成してもよい。これにより、他のコンピュータの周辺機器に対して行われた操作をハンズフリー型コンピュータ装置の周辺機器の動作に反映することができる。
【0012】
前記本体制御部は、前記ユーザによって所定の情報を要求する情報要求操作がいずれかの前記周辺機器に対してされると、前記情報要求操作を示す操作データに応じて前記所定の情報を要求する情報要求を、前記外部通信部から前記所定の情報の提供元へ送信する情報要求部と、前記提供元からの前記所定の情報が前記外部通信部にて受信されると、前記所定の情報をいずれかの前記周辺機器を介して前記ユーザに提供する制御データを生成し、前記制御データを前記本体通信部から前記ユーザ装着部へ送信する情報提供部とを更に備え、前記情報要求部は、前記他のコンピュータ装置において前記情報要求操作がされたことを示す外部操作データが前記外部通信部にて受信されると、前記情報要求を前記提供元へ送信し、前記情報提供部は、前記提供元からの前記所定の情報が前記外部通信部にて受信されると、前記所定の情報を前記他のコンピュータにおけるいずれかの前記周辺機器を介して前記他のユーザへ提供するための制御データを生成し、前記制御データを前記外部通信部から前記他のコンピュータ装置へ送信してもよい。
【0013】
これにより、ハンズフリー型コンピュータ装置にのみ提供先へアクセスして情報を取得する機能を付加すれば、他のコンピュータ装置は、ハンズフリー型コンピュータ装置を介して所望の情報を提供先から得ることができる。即ち、他のコンピュータ装置はハンズフリー型コンピュータ装置の本体制御部を遠隔操作することによって所望の情報を得ることができる。従って、他のコンピュータ装置の環境を変えずに目的に応じた情報を得る機能を他のコンピュータ装置に持たせることができる。
【0014】
本発明のコンピュータシステム(CS)は、ユーザ(C)に装着するユーザ装着部(10)と前記ユーザに装着しない本体部(11)とを有するハンズフリー型コンピュータ装置(1)と、前記ハンズフリー型コンピュータ装置とデータの送受信が可能な他のコンピュータ装置(2)とを有するコンピュータシステムであって、前記ハンズフリー型コンピュータ装置のユーザ装着部は、電波を搬送波として前記本体部とのデータの送受信を行う装着通信部(102)と、前記ユーザに装着された少なくとも1つの周辺機器から、入力操作に応じた操作信号を取得して前記本体部へ送信する操作データを生成し、生成した操作データを前記装着通信部へ出力する操作データ生成部(101)と、前記本体部から送信された前記各周辺機器の動作を制御する制御データを、前記装着通信部を介して取得し、取得した前記制御データからその制御データに対応する周辺機器に対する動作制御信号を生成し前記周辺機器へ前記動作制御信号を出力する機器動作制御部(101)とを備え、前記本体部は、前記電波を搬送波として前記ユーザ装着部とのデータの送受信を行う本体通信部(111)と、前記他のコンピュータ装置とデータを送受信する外部通信部(113)と、前記本体通信部にて受信された前記操作データに応じて前記制御データを生成し、生成された前記制御データを前記本体通信部及び前記外部通信部から送信する本体制御部(112)とを備え、前記他のコンピュータは、所定のデータを出力する出力機器(2a)と、前記外部通信部から送信された前記制御データを受信すると、前記制御データに応じたデータを前記出力機器にて出力する外部動作制御部(2b)と、を有することにより、上記の課題を解決する。
【0015】
本発明のコンピュータシステムにより、ハンズフリー型コンピュータ装置に接続された周辺機器への操作に基づいて、当該コンピュータ装置の周辺機器の動作を制御するだけでなく、他のコンピュータ装置に備えられた出力機器の出力を制御することができる。例えば、出力機器がモニタの場合、ハンズフリー型コンピュータ装置のモニタにも他のコンピュータ装置のモニタにも同じ画面が表示され、ハンズフリー型コンピュータ装置を操作するユーザと他のコンピュータ装置を操作するユーザは同じ画面を見ながら所定の作業を進めることができる。他のコンピュータの出力機器は従来のものでよく、また、他のコンピュータを外部動作制御部として機能させるプログラムを所定のサーバから取得するように構成すれば、本発明を実現するために他のコンピュータに対して煩雑な設定処理をする必要がない。「出力機器」は視覚的出力機器及び聴覚的出力機器を含む。「周辺機器」の意義は上述した通りである。
【0016】
前記他のコンピュータは、前記他のユーザによって操作される入力機器と、前記入力機器に対する操作内容を示すデータを前記外部通信部へ送信するデータ送信部とが備えられ、前記本体制御部は、前記外部通信部にて受信された前記他のコンピュータからのデータに応じて前記制御データを生成してもよい。これにより、本体制御部にて生成された制御データはユーザ装着部へ送信され、当該制御データから動作制御信号が生成され、動作制御信号に対応する周辺機器へ出力される。従って、他のコンピュータ装置に備えられた周辺機器に対して行われた操作を、ハンズフリー型コンピュータ装置に接続された周辺機器の動作に反映させることができる。
【発明の効果】
【0017】
上述したように、本発明によれば、ユーザに装着するユーザ装着部と前記ユーザに装着しない本体部とを有し、ユーザ装着部と本体部とは電波を搬送波としてデータの送受信が行われるように構成されている。ユーザ装着部ではユーザに装着された周辺機器から入力操作に応じた操作信号を取得して本体部へ送信する操作データが生成され、また、本体部から送信された前記各周辺機器の動作を制御する制御データが取得されると、取得した制御データからその制御データに対応する周辺機器に対する動作制御信号が生成され、その周辺機器へ動作制御信号が出力される。本体部では、受信された操作データに応じて周辺機器の動作を制御する制御データが生成され、生成された制御データがユーザ装着部へ送信される。これにより、据え置き型コンピュータと同様の処理能力を有しかつ軽量なハンズフリー型コンピュータ装置及び当該ハンズフリー型コンピュータ装置を含むコンピュータシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本願発明のコンピュータシステムCSの一例を示す図である。本形態のコンピュータシステムCSは工場Aに設置されている機器Bに関する保守点検や運転操作等の各種作業(以下「運用作業」という。)を支援するための運用支援システムである。以下、コンピュータシステムCSによって機械Bの運用作業が支援される作業を運用支援作業という。コンピュータシステムCSには、ハンズフリー型コンピュータ装置1(以下、「ハンズフリーコンピュータ装置1」という。)と、指示用コンピュータ装置2と、文書提供用コンピュータ装置3と、監視情報提供用コンピュータ装置4と、ASPサーバ装置5が含まれている。各装置1、2、3、4、5はネットワークNを介してデータの送受信が可能なように接続されている。
【0019】
ハンズフリーコンピュータ装置1は、機械Bに対して操作又は点検を行う作業員Cに装着する装着部10と装着しない本体部11とで構成される。装着部10は、本形態ではウェストポーチのように、作業員Cの腰に装着される。ハンズフリーコンピュータ装置1に接続される各周辺機器12はUSB規格に基づいて装着部10に接続される。周辺機器12は、コンピュータ装置の周辺機器として周知のものを採用すればよい。本形態の周辺機器12には、装着モニタ121、マイク付きヘッドホン122、装着カメラ123、人差し指用トラックボール124が含まれる。装着モニタ121及びマイク付きヘッドホン122は作業員Cの頭部に装着され、装着カメラ123は作業員Cの腕に装着され、トラックボール124は作業員Cの指によって操作される。
【0020】
本体部11は、機械Bが設置された工場A内に設置され、作業員Cに装着されない。装着部10と本体部11とは電波を搬送波としたデータ通信が行われる。従って、装着部10と本体部11とは壁や天井等の障害物があっても通信可能である。当該データ通信方式には無線LAN(好ましくは高速無線LAN)における通信方式を採用すればよい。本体部11は更にネットワークNに有線接続される。なお、本体部11にはモニタ11aも直接接続されている。
【0021】
ネットワークNは本形態ではインターネットであるが、インターネットのようにオープン型ネットワークである必要はなく、LANのようにクローズ型ネットワークでもよい。なお、機械Bには、機械Bの各部のレベルや向きを調節する各種ボタンを含む操作入力エリアBaが設けられている。
【0022】
指示用コンピュータ装置2は、監督者Dが作業員Cに対して作業に関する指示を与える場所、例えば機械Bに関する運用作業を集中的に管理する集中管理室に設けられ、監督者Dによって操作される。指示用コンピュータ装置2は指示用コンピュータ装置2の動作を制御する制御部2bを備えた従来既知のいわゆるパーソナルコンピュータと同様の構成であればよい。指示用コンピュータ装置2の制御部2bには、モニタ2aの他、ハンズフリーコンピュータ装置1に備えられた周辺機器122〜124のそれぞれに対応する一般コンピュータ用の周辺機器が備えられている。
【0023】
指示用コンピュータ装置2は、運用支援作業開始時にASPサーバ装置5にアクセスすることによりASPサーバ装置5が保持する指示用プログラムを利用できるようになり、指示用プログラムに従って動作する。指示用プログラムは、指示用コンピュータ装置2の制御部2bを制御することにより、ハンズフリーコンピュータ装置1への遠隔操作を可能にし、ハンズフリーコンピュータ装置1からの指示に従って指示用コンピュータ装置2を動作させるためのプログラムである。このように、指示用コンピュータ装置2は指示用プログラムによって、ハンズフリーコンピュータ装置1に備えられた機能を利用できるように構成されている。
【0024】
文書提供用コンピュータ装置3は、機械Bに関する文書(例えば、操作マニュアル)を保持し、作業員Cや監督者Dの要求に応じた文書をハンズフリーコンピュータ装置1に提供する。文書提供用コンピュータ装置3は文書提供用コンピュータ3の動作を制御する制御部3a及び提供可能な文書が記憶された文書記憶部3bを備える。なお、文書記憶部3bに記憶されている各文書はその文書の記憶場所を示すURLが対応付けられている。文書提供用コンピュータ装置3は、従来既知の文書提供用サーバとしての機能を有し、所定の文書を要求する文書要求データを受信すると、要求された文書に対応するURLを含む提供文書データを文書要求データの送信先へ提供する。
【0025】
監視情報提供用コンピュータ装置4は、監視情報提供用コンピュータ装置4の動作を制御する制御部4aを備える。監視用情報提供用コンピュータ装置4は工場A内に設置された機械から稼働状況を示す監視情報を常時又は定期的に取得し、所定のエラーが発生したか否かを判別する。監視情報提供用コンピュータ装置4は、従来既知の監視情報提供用サーバとしての機能を有し、所定の機械の監視情報を要求する監視情報要求データを受信すると、要求された機械の監視情報を含む監視情報データを監視情報要求データの送信先へ提供する。
【0026】
ASPサーバ装置5は、上述した指示用プログラムを保持し、指示用コンピュータ装置2からの要求に応じて指示用プログラムを提供する、いわゆる一般的なアプリケーションサービスプロバイダである。上述したように指示用コンピュータ装置2はASPサーバ装置5にアクセスすることにより、指示用プログラムに基づいた動作を実現する。
【0027】
ハンズフリーコンピュータ装置1のハードウェア構成について、図2を用いて説明する。装着部10は、デバイスインタフェイス部101と装着通信部102とを備える。装着通信部102は後述する本体通信部111と電波を搬送波としたデータの送受信を行う。本形態では、装着通信部102と本体通信部111との間で行われるデータの送受信は、一般的な無線LAN規格(例えば、IEEE802.11a/b/g、IEEE802.11n、無線USB規格等)に基づいて行われる。
【0028】
デバイスインタフェイス部101は、作業員Cに装着された周辺機器12から作業員Cの操作に対応して出力される操作信号を赤外線通信又は接続コードによって取得し、取得した操作信号から本体部11へ送信するための操作データを生成して、生成した操作データを本体部11へ送信すべく装着通信部102へ出力する。操作データには、通信プロトコルで決められたヘッダやフッタと、後述する本体制御部112にて認識可能なデータ形式に変換された操作信号とが含まれる。更に、デバイスインタフェイス部101は、装着通信部102にて受信された制御データを取得して、制御データに対応する周辺機器12の動作を制御するための動作制御信号を生成し、当該周辺機器12へ生成した動作制御信号を出力する。
【0029】
本体部11は、本体通信部111と、本体制御部112と、外部通信部113と、プログラム記憶部114とで構成される。プログラム記憶部114には、本発明を実現すべく各構成111〜113を動作させるためのコンピュータプログラムが記憶されている。本形態では、機械Bに関する運用作業を支援するための運用支援プログラム、文書提供用コンピュータ装置3から文書を取得する文書取得プログラム、及び監視情報提供用コンピュータ4から監視情報を取得する監視情報取得プログラム等が記憶されている。本体通信部111は、上述したように無線LAN規格に基づいて装着通信部102とデータの送受信を行う。外部通信部113はネットワークNに有線接続され、他のコンピュータ装置2、3、4とデータの送受信を行う。本体制御部112は、CPU及びその動作に必要なRAMやROM等の記憶域にて構成される。
【0030】
本体制御部112は、本体通信部111にて受信された操作データ、及び/又は外部通信部113にて受信されたデータに基づいて各周辺機器12の動作を制御する制御データを生成する。制御データは、周辺機器12の動作を制御するための制御情報に通信プロトコルで決められたヘッダやフッタが付加されたデータである。そして、生成した制御データを本体通信部111から装着部10へ送信し、かつ外部通信部13から指示用コンピュータ装置2へ送信する。なお、本体制御部112には、モニタ11a等の周辺機器も接続されている。
【0031】
本形態のハンズフリーコンピュータ装置1においては、運用支援プログラムが動作することにより、図3に示すような機械Bの動作状況を示す3D画像16や動作状況を文字や数値で示す動作状況表17等を含む状況画面15がモニタ11aに表示される。また、モニタ11aに表示される状況画面15と同じ画面を表示させるための表示データが本体制御部112から本体通信部111を介して装着部10へ送信されることにより、装着モニタ121にも状況画面15が表示される。更に、指示用コンピュータ装置2がハンズフリーコンピュータ装置1を遠隔操作することにより、指示用コンピュータ装置2のモニタ2aにも状況画面が表示される。
【0032】
本発明のコンピュータシステムCSでは、いずれかの周辺機器12の操作が装着モニタ121及びモニタ11aの表示に反映されるだけでなく、指示用コンピュータ装置2のモニタ2aの表示にも反映される。また、逆に、指示用コンピュータ装置2に備えられた周辺機器の操作がハンズフリーコンピュータ装置1の装着モニタ121及びモニタ11aの表示に反映される。当該反映に関する処理の流れについて図4のシーケンス図に従って説明する。本体部11の本体制御部112による処理は本体部11が保持する運用支援プログラムに基づいて行われ、指示用コンピュータ装置2における処理は指示用プログラムに基づいて行われる。
【0033】
例えば、周辺機器12として装着カメラ123にて機械Bの一部が撮影された場合について説明する。これにより、作業員Cが装着カメラ123にて撮影した画像が装着モニタ121だけでなく指示用コンピュータ装置2のモニタ2aにも表示され、作業員Cと監督者Dは同じ撮影画像を見ながら機械Bの点検や故障箇所及び操作箇所の特定をすることができる。
【0034】
例えば、作業員Cが機械Bの入力操作エリアBaを左から右へ移動させながら撮影すると、その操作に応じた操作信号(本形態の場合、取得画像信号)が装着カメラ123から装着部10へ出力される(ステップS30)。操作信号を取得した装着部10ではデバイスインタフェイス部101によって操作データが生成される(ステップS31)。生成された操作データは装着通信部102から本体部11へ送信される(ステップS32)。操作データを受信した本体部11では、本体制御部112によって運用支援プログラムに基づくアプリケーション処理が行われる。本形態のアプリケーション処理では、受信した操作データから制御データとしての表示データが生成される(ステップS33)。
【0035】
生成された表示データは本体通信部111から装着部10へ送信される(ステップS34)。表示データを装着通信部102にて受信した装着部10では、デバイスインタフェイス部101によって、表示データに基づいて装着モニタ121における画像表示を制御するための動作制御信号として表示信号が生成される(ステップS35)。生成された表示信号は装着モニタ121へ出力され(ステップS36)、装着モニタ121では表示信号に従って装着カメラ123によって撮影された画像が表示される(ステップS37)。また、ステップS33のアプリケーション処理では、受信された操作データに基づいてモニタ11aにも装着モニタ121に表示される画像と同じ画像を表示させる処理が行われる。
【0036】
一方、ステップS33では、装着モニタ121に表示される画像と同じ画像を指示用コンピュータ装置2のモニタ2aに表示させるための表示データが生成され、指示用コンピュータ装置2へ送信される(ステップS38)。表示データはネットワークNを介して指示用コンピュータ装置2にて受信され、受信した指示用コンピュータ装置2では、受信した表示データに基づいてモニタ2aの画像表示を制御する表示信号が生成される(ステップS39)。そして、モニタ2aでは、生成された表示信号に従って装着カメラ123によって撮影された画像が表示される(ステップS40)。
【0037】
指示用コンピュータ装置2にて、例えば、マウス操作によりモニタ2aに表示された画像の一部に矢印カーソルを移動させる操作があると、マウスから出力される操作信号から操作データが生成される(ステップS41)。生成された操作データはネットワークNを介してハンズフリーコンピュータ装置1へ送信される(ステップS42)。指示用コンピュータ装置2から操作データを受信した本体部11ではアプリケーション処理が行われる。ステップS43のアプリケーション処理においてもステップS33の処理と同様に、本体制御部112によって操作データから制御データとして表示データが生成される(ステップS43)。生成された表示データは、本体通信部111から装着部10へ送信される(ステップS44)。
【0038】
表示データを装着通信部102にて受信した装着部10では、デバイスインタフェイス部101によって当該表示データから装着モニタ121にて表示される画像を制御する動作制御信号として表示信号が生成される(ステップS45)。生成された表示信号は装着モニタ121へ出力され(ステップS46)、指示用コンピュータ装置2におけるマウスの操作に応じて矢印カーソルが動く画像が装着モニタ121に表示される(ステップS47)。また、ステップS43のアプリケーション処理では、受信した操作データに基づいてモニタ11aにも装着モニタ121に表示される画像と同じ画像を表示させる処理が行われる。
【0039】
一方、ステップS43では、装着モニタ121に表示さされる画像と同じ画像をモニタ2aに表示させるための表示データが生成され、生成された表示データは外部通信部113から送信され(ステップS48)、ネットワークNを介して指示用コンピュータ装置2に受信される。表示データを受信した指示用コンピュータ装置2では、表示データに基づいてモニタ2aの画像表示を制御する表示信号が生成され(ステップS49)、モニタ2aに装着モニタ121と同じ画像が表示される(ステップS50)。なお、上記形態は、画面表示に関する操作及びその操作が他のコンピュータ装置1、2に反映されるまでの手順を示したが、同様の手順によって、一方のコンピュータ装置のマイクに入力された音声を他方のコンピュータ装置のスピーカから出力させたることも可能である。
【0040】
更に、コンピュータシステムCSにおいては、文書提供用コンピュータ装置3から所定の文書を取得して、装着モニタ121及び指示用コンピュータ装置2のモニタ2aにて同じ文書を表示させることができる。例えば、所定の文書として、機械Bのマニュアルを各モニタ121、2aに表示させれば、作業員Cと監督者Dは同じマニュアルを参照しながら機械Bに関して点検や故障箇所及び操作箇所を特定することができる。文書提供用コンピュータ装置3から所定の文書を取得する処理の流れについて図5のシーケンス図に従って説明する。本体部11の本体制御部112による処理は本体部11が保持する文書取得プログラムに基づいて行われ、指示用コンピュータ装置2における処理は指示用プログラムに基づいて行われる。
【0041】
まず、ハンズフリーコンピュータ装置1に接続された周辺機器12によって所定の文書として機械Bのマニュアル(以下「文書」という。)を要求する操作がされると、当該操作信号が周辺機器12から装着部10へ出力される(ステップS60)。文書を要求する操作は、例えば、装着モニタ121に表示されている画面において、文書を取得するための選択肢をトラックボール124によって選択する操作であり、操作信号は当該選択操作に応じた信号である。デバイスインタフェイス部101にて、取得された操作信号から本体部11へ送信するための操作データが生成される(ステップS61)。生成された操作データは装着通信部102から本体部11へ送信される(ステップS62)。
【0042】
操作データを本体通信部111にて受信した本体部11では、受信した操作データに基づいて文書提供用コンピュータ装置3へ送信するための文書要求データを生成する(ステップS63)。文書要求データには、要求する文書を識別する文書識別情報が含まれている。生成された文書要求データは外部通信部113から文書提供用コンピュータ装置3へ送信される(ステップS64)。文書要求データをネットワークNを介して受信した文書提供用コンピュータ装置3では、文書提供処理が行われる(ステップS65)。文書提供処理では、文書要求データに含まれている文書識別情報を参照して、提供すべき文書が記憶されているURLを特定し、当該URLを含む提供文書データを、ハンズフリーコンピュータ装置1へ送信する(ステップS66)。
【0043】
提供文書データを外部通信部113にて受信した本体部11では、文書表示処理が行われる(ステップS67)。文書表示処理では、提供文書データに含まれるURLにアクセスして表示すべき文書データを取得し、取得された文書データを装着モニタ121に表示させるための制御データとして表示データが生成される。生成された表示データは本体通信部111から装着部10へ送信される(ステップS68)。表示データを受信した装着部10のデバイスインタフェイス部101では、装着モニタ121にて表示データに基づく文書が表示されるように装着モニタ121の画像表示を制御する動作制御信号として表示信号が生成される(ステップS69)。生成された表示信号は装着モニタ121へ出力され(ステップS70)、装着モニタ121では表示信号に従って文書が表示される(ステップS71)。
【0044】
また、ステップS67の文書表示処理では、モニタ11aにも装着モニタ121に表示される文書と同じ文書が表示される。一方、ステップS67では、装着モニタ121に表示される文書と同じ文書をモニタ2aに表示させる表示データが生成され、生成された表示データは外部通信部113から指示用コンピュータ装置2へも送信される(ステップS72)。指示用コンピュータ装置2では、受信された表示データに基づいてモニタ2aの画像表示を制御する動作制御信号として表示信号が生成され(ステップS73)、表示信号に従って、モニタ2aに文書が表示される(ステップS74)。以上の処理により、各モニタ121、11a、2aには同じ文書が表示される。
【0045】
本形態のコンピュータシステムCSにおいては、指示用コンピュータ装置2に文書取得プログラムや監視情報取得プログラムをインストールする必要なく、指示用コンピュータ装置2にてハンズフリーコンピュータ装置1の本体制御部112を遠隔操作することにより、文書や監視情報を取得することができる。まず、指示用コンピュータ装置2にて機械Bの監視情報を取得する手順を図6のシーケンス図に従って説明する。本体部11の本体制御部112による処理は監視情報取得プログラムに基づいて行われ、指示用コンピュータ装置2における処理は指示用プログラムに基づいて行われる。監視情報提供用コンピュータ装置4における処理は制御部2b及び制御部4aのそれぞれによって制御される。
【0046】
まず、指示用コンピュータ装置2にて機械Bの監視情報を要求する操作があると、当該操作に応じた操作データが生成される(ステップS90)。操作データには監視情報提供用コンピュータ装置4が機械Bを識別するための機械識別情報が含まれる。監視情報を要求する操作には、例えば、モニタ2aに表示さる状況画面において機械Bの監視情報の要求を指定するエリア又は選択肢をマウスでクリックする操作がある。生成された操作データは指示用コンピュータ装置2から送信され(ステップS91)、ネットワークNを介して本体部11の外部通信部113にて受信される。
【0047】
指示用コンピュータ装置2からの操作データを受信した本体部11は、本体制御部112によって、監視情報提供用コンピュータ装置4へ送信するための監視情報要求データを生成する(ステップS92)。監視情報要求データには機械Bの機械識別情報が含まれる。監視情報要求データは外部通信部113から監視情報提供用コンピュータ装置4へ送信され(ステップS93)、監視情報提供用コンピュータ装置4はネットワークNを介して監視情報要求データを受信する。監視情報要求データを受信した監視情報提供用コンピュータ装置4は監視情報提供処理を行う(ステップS94)。監視情報提供処理では、監視情報要求データに含まれる機械識別情報が示す機械Bの監視情報が抽出され、抽出された監視情報を含む監視情報データが生成され、生成された監視情報データがハンズフリーコンピュータ装置1へ送信される(ステップS95)。
【0048】
本体部11の外部通信部113にて監視情報データが受信されると、本体制御部112によって監視情報表示処理が行われる(ステップS96)。監視情報表示処理では、監視情報データに含まれる監視情報を装着モニタ121に表示させるための表示情報を含む表示データが制御データとして生成される。生成された表示データは本体通信部111から装着通信部102へ送信される(ステップS97)。装着通信部102にて表示データが受信されると、デバイスインタフェイス部101は、装着モニタ121の画像表示を制御する動作制御信号として表示信号を生成し(ステップS98)、装着モニタ121へ出力する(ステップS99)。装着モニタ121には、指示用コンピュータ装置2からの要求によって取得された監視情報が、表示信号に従って表示される(ステップS100)。
【0049】
ステップS96では、指示用コンピュータ装置2のモニタ2aに監視情報を表示させるための表示データも指示用コンピュータ装置2への制御データとして生成され、指示用コンピュータ装置2へ送信される(ステップS101)。表示データを受信した指示用コンピュータ装置2では、表示データに基づいてモニタ2aの画像表示を制御する動作制御信号として表示信号が生成される(ステップS102)。モニタ2aには、指示用コンピュータ装置2が要求した監視情報が表示信号に従って表示される(ステップS103)。
【0050】
例えば、上述したように指示用コンピュータ装置2のモニタ2aに機械Bの監視情報が表示されると、表示された監視情報が機械Bのエラーを示す場合がある。このような場合に、監督者Dは機械Bの監視情報が表示されている画面に対して機械Bのマニュアルを取得するための操作を行えば、機械Bのマニュアルをモニタ2aにも装着モニタ121にも表示させることができる。従って、監督者Dはモニタ2aに表示されたマニュアルを参照しながら作業員Cに作業を指示することができ、作業員Cは装着モニタ121に表示されたマニュアルによって監督者Dからの指示内容を確認することができる。
【0051】
指示用コンピュータ装置2からの指示によって機械Bのマニュアル(以下「文書」という。)が文書提供用コンピュータ装置3から提供される手順を図7のシーケンス図に従って説明する。本体部11の本体制御部112による処理は文書取得プログラムに基づいて行われる。また、指示用コンピュータ装置2及び文書提供用コンピュータ装置3のそれぞれにおける処理は制御部2b及び制御部3aのそれぞれによって制御される。
【0052】
まず、指示用コンピュータ装置2にて文書を要求する操作があると、当該操作に応じた操作データが生成される(ステップS104)。操作データには文書提供用コンピュータ装置3が機械Bを識別するための機械識別情報が含まれる。文書を要求する操作には、例えば、監視情報が表示された画面に設けられた機械Bのマニュアルの要求を指示するエリア又は選択肢をマウスでクリックする操作がある。生成された操作データは指示用コンピュータ装置2から送信され(ステップS105)、ネットワークNを介して本体部11の外部通信部113にて受信される。
【0053】
操作データを受信した本体部11では、本体制御部112によって文書提供用コンピュータ装置3へ送信するための文書要求データが生成される(ステップS106)。文書要求データには機械Bの機械識別情報が含まれる。文書要求データは外部通信部113から文書提供用コンピュータ装置3へ送信され(ステップS107)、文書提供用コンピュータ装置3はネットワークNを介して文書要求データを受信する。文書要求データを受信した文書提供用コンピュータ装置3は文書提供処理を行う(ステップS108)。文書提供処理では、文書要求データに含まれる機械識別情報が示す機械Bのマニュアルが記憶されたURLが特定され、特定されたURLを含む提供文書データが生成される。生成された提供文書データはハンズフリーコンピュータ装置1へ送信される(ステップS109)。
【0054】
本体部11の外部通信部113にて提供文書データが受信されると、本体制御部112によって文書表示処理が行われる(ステップS110)。文書表示処理では、提供文書データに含まれるURLにアクセスし、当該URLに対応付けられている文書を装着モニタ121に表示させるための表示情報を含む表示データが制御データとして生成される。生成された表示データは本体通信部111から装着通信部102へ送信される(ステップS111)。装着通信部102にて表示データが受信されると、デバイスインタフェイス部101は、装着モニタ121の画像表示を制御する動作制御信号として表示信号を生成し(ステップS112)、装着モニタ121へ出力する(ステップS113)。装着モニタ121には、指示用コンピュータ装置3からの要求によって取得された文書が、表示信号に従って表示される(ステップS114)。
【0055】
ステップS110では、指示用コンピュータ装置2のモニタ2aに文書を表示させるための表示データも指示用コンピュータ装置2への制御データとして生成され、指示用コンピュータ装置2へ送信される(ステップS115)。表示データを受信した指示用コンピュータ装置2では、表示データに基づいてモニタ2aの画像表示を制御する動作制御信号として表示信号が生成される(ステップS116)。モニタ2aでは、指示用コンピュータ装置2が要求した文書が表示信号に従って表示される(ステップS117)。
【0056】
本発明は上述した形態に限らず、様々な形態にて実施して良い。例えば、ハンズフリーコンピュータ装置1の装着部10と周辺機器12とは、赤外線通信によってデータ通信が行われてもよい。本発明のコンピュータシステムCSにおいて、ハンズフリーコンピュータ装置1と操作内容を相互に反映するコンピュータ装置は2つ以上存在してもよい。ハンズフリーコンピュータ装置1にはモニタ11aを接続しなくてもよい。
【0057】
指示用プログラムは、ASPサーバ装置5を介さずに予め指示用コンピュータ装置2に記憶される構成でもよい。また、指示用プログラムがASPサーバ装置5からダウンロードされて指示用コンピュータ装置2に保持されるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明のコンピュータシステムの一例を示す図。
【図2】本発明のハンズフリーコンピュータ装置のハードウェア構成を示す図。
【図3】図1のコンピュータシステムにおいて、モニタに表示される状況画面の一例を示す図。
【図4】ハンズフリーコンピュータ装置及び指示用コンピュータ装置のそれぞれに備えられた周辺機器に対する操作が互いに反映される手順を示すシーケンス図。
【図5】文書提供用コンピュータ装置からハンズフリーコンピュータ装置及び指示用コンピュータ装置のそれぞれに対して文書が提供されるまでの手順を示すシーケンス図。
【図6】指示用コンピュータ装置から監視情報を要求した場合における、各コンピュータ装置の処理の流れを示すシーケンス図。
【図7】指示用コンピュータ装置から文書を要求した場合における、各コンピュータ装置の処理の流れを示すシーケンス図。
【符号の説明】
【0059】
1 ハンズフリーコンピュータ装置
2 指示用コンピュータ装置
3 文書提供用コンピュータ装置
4 監視情報提供用コンピュータ装置
5 ASPサーバ装置
10 装着部
11 本体部
121〜124、12 周辺機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに装着するユーザ装着部と前記ユーザに装着しない本体部とを有するハンズフリー型コンピュータ装置であって、
前記ユーザ装着部は、
電波を搬送波として前記本体部とのデータの送受信を行う装着通信部と、
前記ユーザに装着された少なくとも1つの周辺機器から、入力操作に応じた操作信号を取得して前記本体部へ送信する操作データを生成し、生成した操作データを前記装着通信部を介して前記本体部へ送信する操作データ生成部と、
前記本体部から送信された前記各周辺機器の動作を制御する制御データを、前記装着通信部を介して取得し、取得した前記制御データからその制御データに対応する周辺機器に対する動作制御信号を生成し、前記周辺機器へ前記動作制御信号を出力する機器動作制御部とを備え、
前記本体部は、
前記電波を搬送波として前記ユーザ装着部とのデータの送受信を行う本体通信部と、
前記本体通信部にて受信された前記操作データに応じて前記制御データを生成し、生成された前記制御データを前記本体通信部から送信する本体制御部とを備える、ことを特徴とするハンズフリー型コンピュータ装置。
【請求項2】
前記本体部は、
他のユーザによって操作される他のコンピュータ装置とデータを送受信する外部通信部を更に備え、
前記本体制御部は、前記生成された制御データを前記本体通信部から前記ユーザ装着部へ送信すると共に、前記外部通信部から前記他のコンピュータ装置へ送信する、ことを特徴とする請求項1に記載のハンズフリー型コンピュータ装置。
【請求項3】
前記本体制御部は、前記他のコンピュータにて前記他のコンピュータ装置に備えられた周辺機器に対して操作された操作内容を示す外部操作データが前記外部通信部にて取得されると、取得された前記操作内容を示すデータに基づいて前記制御データを生成する、ことを特徴とする請求項2に記載のハンズフリー型コンピュータ装置。
【請求項4】
前記本体制御部は、
前記ユーザによって所定の情報を要求する情報要求操作がいずれかの前記周辺機器に対してされると、前記情報要求操作を示す操作データに応じて前記所定の情報を要求する情報要求を、前記外部通信部から前記所定の情報の提供元へ送信する情報要求部と、
前記提供元からの前記所定の情報が前記外部通信部にて受信されると、前記所定の情報をいずれかの前記周辺機器を介して前記ユーザに提供する制御データを生成し、前記制御データを前記本体通信部から前記ユーザ装着部へ送信する情報提供部とを更に備え、
前記情報要求部は、前記他のコンピュータ装置において前記情報要求操作がされたことを示す外部操作データが前記外部通信部にて受信されると、前記情報要求を前記提供元へ送信し、
前記情報提供部は、前記提供元からの前記所定の情報が前記外部通信部にて受信されると、前記所定の情報を前記他のコンピュータにおけるいずれかの前記周辺機器を介して前記他のユーザへ提供するための制御データを生成し、前記制御データを前記外部通信部から前記他のコンピュータ装置へ送信する、ことを特徴とする請求項3に記載のハンズフリー型コンピュータ装置。
【請求項5】
ユーザに装着するユーザ装着部と前記ユーザに装着しない本体部とを有するハンズフリー型コンピュータ装置と、前記ハンズフリー型コンピュータ装置とデータの送受信が可能であり他のユーザによって操作される他のコンピュータ装置とを有するコンピュータシステムであって、
前記ハンズフリー型コンピュータ装置のユーザ装着部は、
電波を搬送波として前記本体部とのデータの送受信を行う装着通信部と
前記ユーザに装着された少なくとも1つの周辺機器から、入力操作に応じた操作信号を取得して前記本体部へ送信する操作データを生成し、生成した操作データを前記装着通信部へ出力する操作データ生成部と、
前記本体部から送信された前記各周辺機器の動作を制御する制御データを、前記装着通信部を介して取得し、取得した前記制御データからその制御データに対応する周辺機器に対する動作制御信号を生成し前記周辺機器へ前記動作制御信号を出力する機器動作制御部とを備え、
前記本体部は、
前記電波を搬送波として前記ユーザ装着部とのデータの送受信を行う本体通信部と、
前記他のコンピュータ装置とデータを送受信する外部通信部と、
前記本体通信部にて受信された前記操作データに応じて前記制御データを生成し、生成された前記制御データを前記本体通信部及び前記外部通信部から送信する本体制御部とを備え、
前記他のコンピュータは、
所定のデータを出力する出力機器と、
前記外部通信部から送信された前記制御データを受信すると、前記制御データに応じたデータを前記出力機器にて出力する外部動作制御部と、を有することを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項6】
前記他のコンピュータ装置は、
前記他のユーザによって操作される入力機器と、
前記入力機器に対する操作内容を示すデータを前記外部通信部へ送信するデータ送信部とが備えられ、
前記本体制御部は、
前記外部通信部にて受信された前記他のコンピュータ装置からのデータに応じて前記制御データを生成する、ことを特徴とする請求項5に記載のコンピュータシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−258954(P2009−258954A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−106585(P2008−106585)
【出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【出願人】(390001052)財団法人機械振興協会 (21)
【Fターム(参考)】