説明

ハンドヘルドポインタベースユーザインターフェースを提供する方法及び装置

ハンドヘルドポインタベースユーザインターフェースを提供するための方法及び装置がここで述べられる。装置の1例は、ワイヤレスポインタコンポーネント及び1つ以上のベースコンポーネントを備える。ワイヤレスポインタコンポーネントは、ヒューマン−コンピュータインタラクション(HCI)イベントに関連する1つ以上のHCI信号を第一コミュニケーションリンク経由で送信する。1つ以上のベースコンポーネントは、第一コミュニケーションリンクを経由してワイヤレスポインタコンポーネントから1つ以上のHCI信号を受信するために、ディスプレイのスクリーンに機能的に結合される。さらに、1つ以上のベースコンポーネントは、1つ以上のHCI信号に基づいてワイヤレスポインタコンポーネントの動作情報及び位置情報の少なくとも1つを生成し、動作情報及び位置情報の少なくとも1つをディスプレイのスクリーン上のスクリーン情報を生成するように構成されたプロセッサへ第二コミュニケーションリンクを経由して送信するように構成される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に複数のプロセッサシステムの複数のユーザインターフェースに関し、より具体的には、ハンドヘルドポインタベースユーザインターフェースを提供する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のパーソナルコンピュータ(PCs)(例えば、複数のデスクトップコンピュータ、複数のラップトップコンピュータ、及び複数のタブレットPC)並びに複数のハンドヘルドデバイス(例えば、複数のパーソナルディジタルアシスタント(PDAs)及び複数のポケットPC)などの複数のプロセッサシステムを使用し、またこれら複数のプロセッサシステムと対話する複数の個人に対し、より大きな便利性を提供するために、複数のヒューマン−コンピュータインタラクション(HCI)を改善するための複数の努力がなされている。複数のタブレットPC及び複数のポケットPCでは、例えば、ユーザは、複数のディスプレイスクリーン上に直接スタイラス又は電子ペンを用いて自然な手書きで書く、描く、及び/又はペン及び紙を用いることの他の直感的諸相を実行できる。実際、ユーザは、テキストの入力、複数のソフトウェアアプリケーションの選択及び開始、複数のドキュメントのスクロール等の他の複数のコンピュータ機能を実行するために、マウス及び/又はキーボードの代わりにスタイラス又は電子ペンを使うことができる。複数のタッチ−センシティブスクリーンは、ユーザが上記複数のタブレットPC及び複数のポケットPCと対話することを可能とする。複数のタッチセンシティブスクリーンを提供するために、一般的に1つ以上のレイヤーが複数のタブレットPC及び複数のポケットPCの複数のディスプレイスクリーン内に構築される。しかしながら、複数のデスクトップコンピュータ及び複数のラップトップコンピュータの複数のディスプレイ及び複数のモニタのほとんどは、タッチセンシティブスクリーンを提供するための複数のビルトインレイヤーを備えない。結果として、複数のプロセッサシステムのほとんどは、書くこと、描くことなどの自然で直感的な手の動きを用いたユーザインターフェースを複数の個人に提供するためには構成されない。さらに、複数のタッチセンシティブスクリーンは、製造コストが高く、より大きなサイズの複数のスクリーンでは、不正確である。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【図1】ハンドヘルドポインタベースユーザインターフェース(PUI)システムの一例を示すブロック図である。
【0004】
【図2】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例の位置情報の一例を示す図である。
【0005】
【図3】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例の複数のHCI信号の例のタイミング図を示す。
【0006】
【図4】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例の他の複数のHCI信号の例のタイム図を示す。
【0007】
【図5】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例のアーキテクチャ階層の一例を示すブロック図である。
【0008】
【図6】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例のシステムドライバの一例を示すブロック図である。
【0009】
【図7】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例を示す概要図である。
【0010】
【図8】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例を示す別の概要図である。
【0011】
【図9】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例を実装するために実行される複数の機械可読命令の例を示すフロー図である。
【0012】
【図10】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例のワイヤレスポインタコンポーネントの一例を実装するために実行される複数の機械可読命令の例を示すフロー図である。
【0013】
【図11】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例のベースコンポーネントの一例を実装するために実行される複数の機械可読命令の例を示すフロー図である。
【0014】
【図12】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例のプロセッサの一例を実装するために実行される複数の機械可読命令の例を示すフロー図である。
【0015】
【図13】図1に示されるハンドヘルドPUIシステムの一例を実装するために使用されるプロセッサシステムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
下記は、数あるコンポーネントの中で特に、ハードウェア上で実行されるソフトウェア又はファームウェアを備える複数のシステムの例を開示するが、そのような複数のシステムは、単に説明に役立つものであって、制限として考慮されるべきでないことが留意されるべきである。例えば、開示されたハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアコンポーネントの幾つか又は全ては、ハードウェアで排他的に、ソフトウェアで排他的に、ファームウェア又はハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの幾つかの組み合わせで排他的に実施されることが意図される。
【0017】
図1の例では、図解されるハンドヘルドPUIシステム100は、ハンドヘルドPUIデバイス110、プロセッサ120、およびディスプレイ130を備える。ハンドヘルドPUIデバイス110は、ワイヤレスポインタコンポーネント140及び1つ以上のベースコンポーネント150を有する。ワイヤレスポインタコンポーネント140は、第一コミュニケーションリンク160(例えば、超音波ベースリンクのようなワイヤレスリンク)経由で1つ以上のベースコンポーネント150に機能的に結合される。1つ以上のベースコンポーネント150は、第二コミュニケーションリンク170(有線リンク及び/又は無線周波数ベースリンクのようなワイヤレスリンク)を経由してプロセッサ120に機能的に結合される。一般的に、及び以下で詳細に説明されるように、ペン型デバイスを用いて実装されうるハンドヘルドPUIデバイス110は、書くこと、描くこと、選択すること、スクロールすることなどのユーザの手の動きに対応する複数のヒューマン−コンピュータインタラクション(HCI)イベントに反応する。例えば、ユーザは、ワイヤレスポインタコンポーネント140で直接ディスプレイ130のスクリーン132上で書くことによって、HCIイベントを起こしてよい。ワイヤレスポインタコンポーネント140は、1つ以上のHCI信号を1つ以上のベースコンポーネント150へ、第一コミュニケーションリンク160を経由して送信してよい。1つ以上のHCI信号に基づいて、1つ以上のベースコンポーネント150は、位置情報を生成し、第二コミュニケーションリンク170を経由してプロセッサ120へ送信する。それに応じて、プロセッサ120は、ディスプレイ130のスクリーン132上のHCIイベントに対応するスクリーン情報を生成する。したがって、スクリーン情報は、スクリーン132上でまるでスクリーン情報がユーザによって直接スクリーン132上に手書きされたように見える。その結果、ハンドヘルドPUIデバイス110は、プロセッサ120と対話するための代替のユーザインターフェースを、特にマウス及び/又はキーボードを操作することに困難性を持つ複数の個人に提供する。さらに、高価なタッチスクリーン技術をディスプレイ130に統合しないでスクリーン132がタッチスクリーンのように動作するために、ハンドヘルドPUIデバイス110は、ユーザの自然で直感的な手の動きに基づくユーザインターフェースを提供する。
【0018】
ワイヤレスポインタコンポーネント140は、検出ユニット142と、検出ユニット142に機能的に結合される送信ユニット144とを含む。検出ユニット142は、HCIイベントを検出して、送信ユニット144のトリガとなるように構成される。1つの特定の例では、検出ユニット142は、ワイヤレスポインタコンポーネント140がディスプレイ130のスクリーン132に位置したときを検出するように構成されるスイッチでよい。以上のように、HCIイベントは、ユーザによって起こされる。例えば、HCIイベントは、書くこと、描くこと、選択すること、スクロールすることなどのユーザの手の動きに対応してよい。送信ユニット144は、複数の超音波信号などの1つ以上のHCI信号を第一コミュニケーションリンク160を経由して送信するように構成される。図1に示されるハンドヘルドPUIデバイス110の1つ以上のHCI信号は、複数の超音波信号での実装に特によく適しているが、当業者であれば、1つ以上のHCI信号は、赤外線、複数のマイクロ波、及び極超短波(UHF)を含む複数の無線周波数(RF)信号で実装されてよいことを容易に理解するだろう。
【0019】
上で述べたように、ベースコンポーネント150は、ワイヤレスポインタコンポーネント140からの1つ以上のHCI信号に基づきワイヤレスポインタコンポーネント140の位置情報を作り出すように構成される。1つの特定の例では、ベースコンポーネント150は、受信ユニット152、処理ユニット154、及び送信ユニット156を含む。受信ユニット152は、ワイヤレスポインタコンポーネント140の送信ユニット144から1つ以上のHCI信号を受信するように構成される。図2の例では、受信ユニット152が第一センサ252及び第二センサ254を用いて実装されていることが示される。例えば、第一及び第二センサ252、254は、2dの距離で分離される複数の超音波センサでよい。ワイヤレスポインタコンポーネント140の送信ユニット144は、座標(x1,y1)のポイント1 210に位置づけられ、これは、第一センサ452からは第一距離L1離れ、第二センサ454からは第二距離L2離れている。
【0020】
ワイヤレスポインタコンポーネント140が引き起こされる場合(例えば、図6の先端642がディスプレイ630のスクリーン632上で押される)、ワイヤレスポインタコンポーネント140の送信ユニット144は、1つ以上の超音波信号をベースコンポーネント150の第一及び第二センサ252、254に送信する。送信ユニット144並びに第一及び第二センサ252、254間の距離である第一及び第二距離L1、L2が異なるので、送信ユニット144からの1つ以上の超音波信号は、第一及び第二センサ252、254に異なる複数の時刻に到着する。当業者なら、ベースコンポーネント150が、送信ユニット144からの第一及び第二距離L1、L2を経由する1つ以上の超音波信号を受信する間の時間差を検出することを容易に理解するだろう。処理ユニット154は、機能的に受信ユニット152に結合される。1つ以上の超音波信号を検出する受信ユニット152に応答して、処理ユニット154は、時間及び1つ以上の超音波信号の伝播速度から距離に変換することにより、ワイヤレスポインタコンポーネント140の位置情報を生成するように構成される。1つの特定の例では、処理ユニット154は、以下で詳細に説明されるように送信ユニット144の座標(x,y)を計算するプロセッサ120のために、第一及び第二距離L1、L2を計算する。
【0021】
送信ユニット156は、機能的に処理ユニット154に結合される。さらに、プロセッサ120がディスプレイ130のスクリーン132上のHCIイベントに対応するスクリーン情報を生成するように、送信ユニット156は、処理ユニット154で生成される位置情報を第二コミュニケーションリンク170経由でプロセッサ120へ送信するように構成される。
【0022】
ワイヤレスポインタコンポーネント140が座標(x1,y1)のポイント1 210から座標(x2,y2)のポイント2 220、その後座標(x3,y3)ポイント3 230へ移動する間、第一及び第二センサ252、254は、ワイヤレスポインタコンポーネント140の送信ユニット144からの1つ以上の超音波信号を、異なる複数の時刻に受信する。図3の例では、送信ユニット144は、ポイント1 210で第一HCI信号310を時刻t0からt2の間で送信する。第一センサ252は、時刻t1から開始する第一HCI信号310を検出し、ここで第二センサ254は、時刻t2から開始する第一HCI信号310を受信する。第一センサ252は、第二センサ254よりもポイント1 210に近いので、t2はt1よりも遅い(すなわち、第一センサ252は、第二センサ254の前に第一HCI信号310を受信する)。送信ユニット144は、時刻t2から時刻t3の間送信を止め、その後時刻t3で送信を再開する。送信ユニット144がポイント2 220で第二HCI信号320を時刻t3から時刻t5の間送信する時、第一及び第二センサ252、254は、ポイント2 220から等距離なので、第一及び第二センサ252、254の両方は、第二HCI信号320を時刻t4で同時に検出する。送信ユニット144は、時刻t5から時刻t6の間送信を止め、その後時刻t6で送信を再開する。送信ユニット144が時刻t6からt9の間ポイント3 230で第三HCI信号330を送信する時、第二センサ254は、第三HCI信号330を時刻t7で検出し、ここで第一センサ252は第三HCI信号330を時刻t8で検出する。第二センサ254は、第一センサ252よりもポイント3 230に近いので、t8は、t7よりも遅い(すなわち、第二センサ254は、HCI信号330を第一センサ252の前に受信する)。
【0023】
あるいは、送信ユニット144は、1つ以上のHCI信号を送信の前にエンコードしてよい。図4の例では、送信ユニット144は、第一HCI信号410をエンコードして、時刻t0にポイント1 210から第一HCI信号410を送信する。第一センサ252は、第二センサ254よりもポイント1 210に近いので、第一センサ252は、時刻t1で第一HCI信号410を検出し、ここで第二センサ254は、時刻t2で第一HCI信号410を検出する。ワイヤレスポインタコンポーネント140がポイント2 220の方へ動く間、ポイント2 220の座標を計算するための受信の時刻を検出するために第一及び第二センサ252、254が第二HCI信号420を異なる信号として認識するように、送信ユニット144は、第一HCI信号410と異なるコードで第二HCI信号420をエンコードする。時刻t3では、送信ユニット144は、第二HCI信号420を送信し、第一及び第二センサ252、254の両方は、第一及び第二センサ252、254がポイント2 220から等距離であるので、第二HCI信号420を同じ時刻(すなわち、t4)に検出する。時刻t5で、送信ユニット144は、第三HCI信号430をポイント3 230から送信する。同じように、送信ユニット144は、第三HCI信号430を第一及び第二HCI信号410、420とは異なるコードでエンコードする。第二センサ254は、第三HCI信号430を時刻t6で検出し、ここで第一センサ252は、第二センサ254がポイント3 230により近いので、第三HCI信号430をt7で検出する。
【0024】
さらに、ハンドヘルドPUIデバイス110は、ホバーモードで動作してよい。特に、ワイヤレスポインタコンポーネント140の送信ユニット144は、連続的に1つ以上のHCI信号を検出ユニット142により引き起こされることなく(例えば、図6の先端642がディスプレイ630のスクリーン632上で押されることなく)送信してよい。ベースコンポーネント150は、HCI信号を受信し、HCI信号に基づいて位置情報を生成し、そして位置情報を上で述べたようにプロセッサ120へ送信する。上で詳細に述べられた書き込みモードでの動作に加えて、ハンドヘルドPUIデバイス110は、異なった複数の動作モードを切り替えるためのワイヤレスポインタコンポーネント140上のボタン(例えば、図6及び図7に示されるボタン644及び744)を押すことによって、消去モード、選択モード、スクロールモードなどの他の複数のモードで動作してよい。当業者なら、ボタンベースシステムに加えて、レベルベースシステム、ノブベースシステム、音声認識ベースシステムなどの、異なる複数のモードから切り替わる他の複数の方法がハンドヘルドPUIデバイス110上で実装されてよいことを容易に理解するだろう。
【0025】
図1に示される複数のコンポーネントがPUIデバイス110内の分離した複数のブロックとして描画されているのに対し、これら複数のブロックの幾つかにより実行される複数の機能は、1つの半導体に集積され又は2つ以上の集積回路を用いて実装されてよい。例えば、受信ユニット152及び送信ユニット156は、ベースコンポーネント150内の分離した複数のブロックとして描画されているが、当業者であれば、受信ユニット152及び送信ユニット156が1つの半導体回路に集積されてもよいことを容易に理解するだろう。
【0026】
図5の例において、図解されるハンドヘルドPUIシステム100のアーキテクチャ階層500は、ハードウェア510、1つ以上のドライバ520、及び1つ以上のアプリケーション530を備える。ハードウェア510のPUIファームウェア512(すなわち、ワイヤレスポインタコンポーネント140及び/又はベースコンポーネント150)は、位置情報を第二コミュニケーションリンク170を経由してユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを介してプロセッサ120へ送信する。ディスプレイ130上のスクリーン情報(例えば、書くこと及び/又は描くこと)を生成するために、プロセッサ120の複数のドライバ520及び複数のアプリケーション530は、ファームウェア510からの位置情報を処理する。複数のUSBドライバ522は、複数の物理バストランザクションを複数のUSBトランスファに写像する。ヒューマンインプットデバイス(HID)ミニドライバ524は、複数のUSBドライバ522からの構成及びデータ情報(例えば、USBデバイス記述子、レポート記述子、入力及び出力レポート等)へアクセスするために複数のUSBトランスファを用いる。HIDの集まり(すなわち、USBロジックデバイス)を構築するために、HIDミニドライバ524は、構成及びデータ情報を複数のHIDドライバ526に渡す。一般的に、複数のHIDドライバ526は、バスドライバ(例えば、複数のUSBドライバ522)と双方向性の入力デバイス(例えば、ハードウェア510)との間のインターフェースを提供するように構成される。下で詳細に述べられるように、システムドライバ528は、USBロジックデバイスのデータを複数のPUIベースアプリケーション532の要求されるフォーマットに変換するためのフィルタ及び/又はアダプタとして構成される。例えば、システムドライバ528は、USBロジックデバイスのデータをMicrosoft(登録商標)Windows(登録商標)XP Tablet PC Editionの要求されるフォーマットに変換するように構成されるタブレットPCドライバでよい。複数のPUIベースアプリケーション532は、PUIファームウェア512からデータを受信し、適宜に応答する。したがって、システムドライバ528は、非特定用途向けユーザインターフェースをプロセッサ120の幾つかの複数のアプリケーションに提供するために、ハンドヘルドPUIデバイス140を構成する。
【0027】
図6の例では、図解されるタブレットPCドライバ610は、複数のHIDドライバ526からのPUIデバイス情報620を複数のPUIベースアプリケーション532のためのPUIベースアプリケーション情報630に変換する。複数のHIDドライバ526は、トリガ情報、位置情報、温度情報、エラーコード、及び/又はパッケージ識別子などのPUIデバイス情報620をタブレットPCドライバ610に提供してよい。トリガ情報は、ワイヤレスポインタコンポーネント140上の先端、(複数の)ボタン等の状況を示す。例えば、トリガ情報は、図7に示されるワイヤレスポインタコンポーネント740上の先端742、ボタン744、及びユーザ定義のボタン(図示されていない)の状況を示している3ビット領域でよい。位置情報は、距離L1及びL2(すなわち、ワイヤレスポインタコンポーネント140の送信ユニット144から1つ以上のベースコンポーネント150の第一及び第二センサ252、254までの1つ以上のHCI信号の伝播時間)を示す。温度情報は、以下に述べられるように、スクリーン情報を計算する上で音速を補うために用いられる。エラーコードは、1つ以上のHCI信号の潜在的なエラーを示す。パケット識別子は、1つ以上のHCI信号のフレームのシーケンスを示す。
【0028】
タブレットPCドライバ610は、構成情報612及びデータフィルタ614を有する。構成情報612は、スクリーン132のサイズ情報、1つ以上のベースコンポーネント150のベースコンポーネント位置情報(例えば、1つ以上のベースコンポーネント150の取り付け位置)、及び/又は着信データの一貫性を改善する最適化アルゴリズムなどの情報を含んでよい。スクリーンサイズ情報は、15インチ、17インチ、19インチ又はディスプレイの他の適切なサイズなどのスクリーン132のサイズを示す。ベースコンポーネント位置情報は、ディスプレイ130の上、又は、に最も近い1つ以上のベースコンポーネント150の取り付け位置を示す。例えば、ベースコンポーネント位置情報は、ディスプレイ130のどの(複数の)サイド及び(複数の)x−及び/又はy−方向の(複数の)オフセットを示してよい。
【0029】
構成情報に基づいて、データフィルタ614は、PUIベースアプリケーション情報630を生成する。PUIベースアプリケーション情報630は、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)XP Tablet PC EditionなどのOS640に認識されるフォーマットである(すなわち、PUIデバイス情報620は、OS640に検出及び/又は認識されない)。例えば、PUIベースアプリケーション630は、トリガ情報、スクリーン情報、圧力情報、及び/又は傾き情報を含んでよい。トリガ情報は、ワイヤレスポインタコンポーネント140の状況を示す。例えば、トリガ情報は、先端742、バレルボタン(例えば、"右クリック"に対応する二次的なボタン)、書き込み/消去モード(すなわち、ワイヤレスポインタコンポーネント140が書き込み又は消去のために動作しているか)、キャリブレーション(すなわち、消去モードの間、ワイヤレスポインタコンポーネント140は、乱雑と又は整然としているか)、及びレンジ(ワイヤレスポインタコンポーネント140が1つ以上のベースコンポーネント150の範囲内か)の状況を含んでよい。スクリーン情報は、左上角、右上角、左下角、右下角、及び/又はスクリーン132中央などのスクリーン132の1つ以上の位置に関連するワイヤレスポインタコンポーネント140のx−y(複数の)座標を含む。例えば、データフィルタ614は、以下に基づいて、ワイヤレスポインタコンポーネント140内の送信ユニット144の座標(x,y)を計算してよい。
x = (L1 − L2)/4d
y = √(L2 − ((L1 − L2 − 4d)/4d)
圧力情報は、HIDイベントの重さを示す。例えば、ユーザによって描かれる線は、他の描かれる線の圧力情報がより大きな重さを示す場合、他の描かれる線よりも軽くてよい。傾き情報は、HIDイベントのアングルを示す。結果として、タブレットPCドライバ610は、OS640により管理されるどの複数のアプリケーションでも動作するようにハンドヘルドPUIデバイス140を構成する。
【0030】
例えば、ハンドヘルドPUIデバイス110は、スタイラス又はペンなどのデバイスを用いて、デスクトップコンピュータ上に実装されてよい。図7の例では、図解されるデスクトップコンピュータ700は、プロセッサ720及びディスプレイ730(すなわち、モニタ)を備え、当業者なら容易に理解するように、これらは、機能的に結合された複数の分離したコンポーネントである。ディスプレイ730は、陰極線管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発行ダイオード(LED)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び/又は他の適した画像投影ディスプレイでよい。以下に詳細に述べられるように、ワイヤレスポインタコンポーネント740は、ディスプレイ730のスクリーン732上でユーザに起こされたHCIイベントに基づいて1つ以上のHCI信号(例えば、複数の超音波信号)を1つ以上のベースコンポーネント750に第一コミュニケーションリンク760を経由して送信するように構成されたスタイラス又は電子ペンでよい。例えば、ユーザは、ワイヤレスポインタコンポーネント740をディスプレイ730のスクリーン732上に直接"Hello World"780を書くために使用してよい。それに応じて、ユーザが"Hello World"780を書く間、ワイヤレスポインタコンポーネント740は、1つ以上のHCI信号を送信する。1つ以上のベースコンポーネント750は、ワイヤレスポインタコンポーネント740から1つ以上のHCI信号を受信するために、ディスプレイ730のスクリーン732に関連した複数の固定位置に配置される。例えば、1つ以上のベースコンポーネント750は、ディスプレイ730のスクリーン732の上、又は、に最も近く配置される。1つ以上のHCI信号に基づいて、1つ以上のベースコンポーネント750は、ワイヤレスポインタコンポーネント740の位置情報を生成し、プロセッサ720へ第二コミュニケーションリンク770を経由して送信するように構成される。それに応じて、プロセッサ720は、ディスプレイ730のスクリーン732上のHCIイベントに対応するスクリーン情報を生成する。例えば、プロセッサ720は、1つ以上のベースコンポーネント750からの位置情報を複数のピクセルに変換する。したがって、プロセッサ720は、あたかもユーザがスクリーン732上に直接"Hello World"を書いたように見えるディスプレイ730のスクリーン732上の1つ以上のピクセルとして"Hello World"780を生成する。
【0031】
図7の複数のコンポーネントは、デスクトップコンピュータ700内の分離した複数のブロックとして描かれるが、これら複数のブロックの幾つかにより実行される複数の機能は、1つの半導体回路に集積され、又は2つ以上の分離した複数の集積回路を用いて実装される。例えば、プロセッサ720及びディスプレイ730は、デスクトップコンピュータ700内の分離した複数のブロックとして描かれるが、当業者なら、プロセッサ720及びディスプレイ730は、タブレットPC及び/又はラップトップ(例えば、図8のラップトップ800)などの1つのユニットに統合されてもよいことを容易に理解するだろう。
【0032】
図8の例では、図解されるラップトップコンピュータ800は、プロセッサ820及びディスプレイ830を備える。プロセッサ820は、当業者なら容易に認識するように、機能的にディスプレイ830に結合される。ワイヤレスポインタコンポーネント840は、ユーザによってディスプレイ830のスクリーン832上で起こされるHCIイベントに基づく1つ以上のHCI信号を、第一コミュニケーションリンク860経由で1つ以上のベースコンポーネント850へ送信するように構成されたスタイラス又は電子ペンでよい。1つ以上のベースコンポーネント850は、ワイヤレスポインタコンポーネント840から1つ以上のHCI信号を受信するために、ディスプレイ830のスクリーン832に関連して配置される。1つ以上のHCI信号に基づいて、1つ以上のベースコンポーネント850は、位置情報を生成し、第二コミュニケーションリンク870経由でプロセッサ820へ送信するように構成される。例えば、第二コミュニケーションリンク870は、電気電子技術者協会により開発された802.11コミュニケーションプロトコル(すなわち、the IEEE 802.11 standard、 IEEE std. 802.11−1997、 1997刊行)、ブルートゥースコミュニケーションプロトコル、及び/又は赤外線協会により開発された赤外線コミュニケーションプロトコルに従い動作しているワイヤレスリンクでよい。それに応じて、プロセッサ820は、ディスプレイ830のスクリーン832上のHCIイベントに対応するスクリーン情報を生成する。したがって、プロセッサ820は、あたかもユーザがスクリーン832上に直接"Hello World"880を書いたように見えるディスプレイ830のスクリーン832上の1つ以上のピクセルとして"Hello World"880を生成する。
【0033】
ハンドヘルドポインタベースユーザインターフェースを提供するためにプロセッサにより実行されてよい複数の機械可読命令のフロー図900は、図9において説明される。当業者であれば、複数の命令は、揮発性若しくは不揮発性メモリ又は他の記憶デバイス(例えば、フロッピーディスク、CD、DVD)などの多くのコンピュータ可読媒体のどれかに記憶されている多くの異なるプログラミングコードのどれかを使用している多くの異なる方法のどれででも実装されてよいことを理解するだろう。例えば、複数の機械可読命令は、消去プログラム可能読取専用メモリ(EPROM)、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気媒体、光学媒体、及び/又は媒体の他の適したタイプなどの機械可読媒体内で実施されてよい。もう1つの方法として、複数の機械可読命令は、プログラム可能ゲートアレイ及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)内で実施されてよい。さらに、複数のアクションの特定の命令は、図9にに図解されるが、当業者であれば、当該複数のアクションは、他の仮の複数の順序で実行されてもよいことを理解するだろう。再度、フロー図900は、単にハンドヘルドポインタユーザインターフェースを提供する方法の一例として提供される。
【0034】
フロー図900は、ワイヤレスポインタコンポーネントブロック910、ベースコンポーネントブロック920、及びプロセッサブロック930を備える。特に、フロー図800は、ディスプレイ130のスクリーン132上でユーザにより起こされたHCIイベントを検出するワイヤレスポインタコンポーネント140のワイヤレスポインタコンポーネントブロック910から開始する。図10に示される特定の例では、ワイヤレスポインタコンポーネント140は、検出ユニット142がスイッチオンかを判断してよい。例えば、ユーザは、ワイヤレスポインタコンポーネント740の先端742をディスプレイ730のスクリーン732上で直接書く及び/又は描くために押してよい。検出ユニット142がスイッチオンの場合、送信ユニット144は、ワイヤレスポインタコンポーネント140の位置に対応するHCI信号を1つ以上のベースコンポーネント150へ第一コミュニケーションリンク160経由で送信する(ブロック914)。例えば、ワイヤレスポインタコンポーネント140は、ディスプレイ130のスクリーン132上のユーザの手の動きに基づく超音波信号を送信してよい。一定時間の後、送信ユニット144は、送信を止め(ブロック916)、複数のコントロールは、ブロック912へ戻る。そうでなければ、検出ユニット142がスイッチオフ(すなわち、先端742は、ディスプレイ730のスクリーン732上に配置されていない)の場合、複数のコントロールは、ユーザが異なる複数の動作モード間でボタン244を経由してスイッチしたかを判断することに進む(ブロック918)。したがって、ユーザは、ワイヤレスポインタコンポーネント240を、例えば、ディスプレイ230のスクリーン232上に表示されるドキュメントを選択及び/又はスクロールするために、使用してよい。ワイヤレスポインタコンポーネント140は、他の複数の動作モードで使用され、送信ユニット144は、HCI信号を送信し(ブロック914)、一定時間の後、送信を停止し(ブロック916)、その後、複数の制御は、ブロック912へ戻る。ワイヤレスポインタコンポーネント140が、他の複数の動作モードで使用されない場合、複数のコントロールは直接ブロック912へ戻る。
【0035】
1つ以上のベースコンポーネント150のそれぞれは、ベースコンポーネントブロック920を実行するように構成される。図11の例では、1つ以上のベースコンポーネント150のそれぞれは、受信ユニット152の第一及び第二センサ252、254がHCI信号を受信したかを判断する(ブロック922)。第一及び第二センサ252、254がHCI信号を受信した場合、処理ユニット154は、第一及び第二センサ252、254によるHCI信号の受信の時間差を判断する(ブロック924)。時間差に基づいて、処理ユニット154は、ワイヤレスポインタコンポーネント140に関連する位置情報を生成する(ブロック926)。例えば、処理ユニット154は、ディスプレイ130のスクリーン132に関連したワイヤレスポインタコンポーネント140の1つ以上の座標を計算してよい。1つ以上のベースコンポーネント150の送信ユニット156は、位置情報を第二コミュニケーションリンク170経由でプロセッサ120へエクスポートする(ブロック928)。そうでなければ、第一及び第二センサ252、254がHCIを受信しなかった場合、複数のコントロールは、直接ブロック922へ戻る。
【0036】
図12の例では、プロセッサ120は、1つ以上のベースコンポーネント150からエクスポートされる位置情報を処理することで、プロセッサブロック930を実行する。プロセッサ120は、位置情報をスクリーン情報に変換し(ブロック932)、ディスプレイ130のスクリーン132上のスクリーン情報を生成する(ブロック934)。例えば、1つ以上のドライバ520は、ワイヤレスポインタコンポーネント140の各座標を1つ以上のピクセルに変換し、プロセッサ120のオペレーティングシステム(OS)(例えば、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)XP Tablet PC Edition)に対応するディスプレイフォーマットを通知する。OSは、対応するディスプレイフォーマットの通知を1つ以上のアプリケーション530に提供し、1つ以上のアプリケーション530からの通知に対する応答を待つ。したがって、ハンドヘルドPUIデバイス110は、ディスプレイ130に高価なタッチスクリーン技術を統合することなく、マウス及び/又はキーボードの代替となるユーザの自然で直感的な手の動きに基づくユーザインターフェースを提供する。
【0037】
図13は、当該開示された複数の方法及び装置を実装するために適応されたプロセッサシステム1000の1例のブロック図である。プロセッサシステム1000は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)、サーバ、インターネット器具又はコンピューティングデバイスの他のタイプでよい。
【0038】
図13で図解されるプロセッサシステム1000は、メモリコントローラ1012及び入力/出力(I/O)コントローラ1014を有するチップセット1010を備える。よく知られるように、チップセットは、プロセッサ1020によりアクセス可能及び使用可能な複数の汎用及び/又は特定用途のレジスタ、タイマ等と同様に、複数のメモリ及びI/O管理機能機能を一般的に提供する。プロセッサ1020は、1つ以上のプロセッサを用いて実装される。例えば、プロセッサ1020は、1つ以上のIntel(登録商標)Pentium(登録商標)マイクロプロセッサファミリ、Intel(登録商標)Itanium(登録商標)マイクロプロセッサファミリ、Intel(登録商標)Centrino(登録商標)マイクロプロセッサファミリ、及び/又はIntel(登録商標)XScale(登録商標)プロセッサファミリを用いて実装されてよい。別の方法では、他の複数のプロセッサ又は複数のプロセッサファミリが、プロセッサ1020を実装するために使用されてよい。当業者なら容易に認識するように、プロセッサ1020は、キャッシュ1022を有し、当該キャッシュは、一次ユニファイドキャッシュ(L1)、二次ユニファイドキャッシュ(L2)、三次ユニファイドキャッシュ(L3)、及び/又はデータを記憶する他の適した複数の構造を用いて実装されてよい。
【0039】
従来のどおりに、メモリコントローラ1012は、プロセッサ1020がバス1040経由で揮発性メモリ1032及び不揮発性メモリ1034を有するメインメモリ1030にアクセス及びと交信することを可能とする複数の機能を実行する。揮発性メモリ132は、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、RAMBUSダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM)、及び/又はランダムアクセスメモリデバイスの他のタイプで実装されてよい。不揮発性メモリ1034は、フラッシュメモリ、読取専用メモリ(ROM)、電気的消却プログラム可能読取専用メモリ(EEPROM)、及び/又はメモリデバイスの他の望ましいタイプを用いて実装されてよい。
【0040】
プロセッサシステム1000は、バス1040に結合されたインターフェース回路1050も備える。インターフェース回路1050は、イーサネットインターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)、第三世代入力/出力インターフェース(3GIO)、及び/又はインターフェースの他の適したタイプなどのよく知られたインターフェーススタンダードのどのタイプを用いて実装されてよい。
【0041】
1つ以上の入力デバイス1060は、インターフェース回路1050に接続される。(複数の)入力デバイス1060は、ユーザがデータ及び複数のコマンドをプロセッサ1020に入力することを許可する。例えば、(複数の)入力デバイス1060は、キーボード、マウス、タッチセンシティブディスプレイ、トラックパッド、トラックボール、アイソポイント、及び/又は音声認識システムによって実装されてよい。
【0042】
1つ以上の出力デバイス1070もまた、インターフェース回路1050に接続される。例えば、(複数の)出力デバイス1070は、複数のディスプレイデバイス(例えば、発光ダイオードディスプレイ(LED)、液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)ディスプレイ、プリンタ及び/又は複数のスピーカ)によって実装されてよい。したがって、インターフェース回路1050は、一般的にとりわけグラフィックスドライバカードを有する。
【0043】
プロセッサシステム1000は、ソフトウェア及びデータを記憶するように構成された1つ以上の大容量記憶デバイス1080も備える。このような(複数の)大容量記憶デバイス1080の複数の例は、複数のフロッピーディスク及び複数のドライバ、複数のハードディスクドライバ、複数のコンパクトディスク及び複数のドライバ、並びに複数のディジタル多用途ディスク及び複数のドライバを有する。
【0044】
インターフェース回路1050は、外部の複数のコンピュータとネットワークを経由してデータを交換することを容易にする、モデム又はネットワークインターフェースカードなどのコミュニケーションデバイスをさらに有する。プロセッサシステム1000とネットワークとの間のコミュニケーションリンクは、イーサネット接続、ディジタルサブスクライバライン(DSL)、電話線、携帯電話システム、同軸ケーブルなどのネットワーク接続のどのタイプでもよい。
【0045】
(複数の)入力デバイス1060、(複数の)出力デバイス1070、(複数の)大容量記憶デバイス1080及び/又はネットワークへのアクセスは、一般的に従来の方式でI/Oコントローラ1014により制御される。特に、I/Oコントローラ1014は、プロセッサ1020が、(複数の)入力デバイス1060、(複数の)出力デバイス1070、(複数の)大容量記憶デバイス1080及び/又はネットワークとバス1040及びインターフェース回路1050経由で交信することを可能にする複数の機能を実行する。
【0046】
図13に示される複数のコンポーネントはプロセッサシステム1000内で分離した複数のブロックとして描かれるが、これら複数のブロックの幾つかに実行される複数の機能は、1つの半導体回路内に集積され又は2つ以上の分離した集積回路を用いて実装されてよい。例えば、メモリコントローラ1012及びI/Oコントローラ1014は、チップセット1010内で複数の分離したブロックとして描かれるが、当業者であれば、メモリコントローラ1012及びI/Oコントローラ1014は、1つの半導体回路内に集積されてよいことを容易に理解できるだろう。
【0047】
ここで開示された方法及び装置は、複数のデスクトップコンピュータ、複数のラップトップコンピュータ、複数のタブレットコンピュータ等によく適している。しかしながら、当業者であれば、本開示の内容は、複数のパーソナルディジタルアシスタント、複数のポケットPC、複数の携帯電話等を含む複数のポータブル及び/又はハンドヘルドデバイスなどの他の複数のプロセッサシステムに応用されてよいことを理解するだろう。
【0048】
製造の方法、装置、及び製品の特定の複数の例がここで述べられたが、本特許の特許請求の範囲は、これに制限されない。一方、本特許は、適正に添付複数の請求項の範囲に入る全ての製造の方法、装置、及び製品を、文言通りに又は均等論により保護する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドヘルドポインタベースユーザインターフェースを提供する方法であって、
ヒューマン−コンピュータインタラクション(HCI)イベントに関連した1つ以上のHCI信号を、ワイヤレスポインタコンポーネントからディスプレイのスクリーンに機能的に結合された1つ以上のベースコンポーネントへ、第一コミュニケーションリンクを経由して送信する段階と、
前記1つ以上のHCI信号に基づいて前記ワイヤレスポインタコンポーネントの動作情報及び位置情報の少なくとも1つを生成する段階と、
前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つを、前記1つ以上のベースコンポーネントから、前記ディスプレイの前記スクリーン上のスクリーン情報を生成するように構成されたプロセッサへ、第二コミュニケーションリンクを経由して送信する段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する段階が、前記HCIイベントに関連した超音波信号及び無線周波数信号の少なくとも1つを、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する段階を有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する段階が、ユーザによって前記ワイヤレスポインタコンポーネントを用いて前記ディスプレイの前記スクリーン上で直接書くこと、描くこと、選択すること、及びスクロールすることの少なくとも1つに関連した前記1つ以上のHCI信号を送信する段階を有する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する段階が、前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントからデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、及びハンドヘルドコンピュータの少なくとも1つに関連したディスプレイのスクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、送信する段階を有する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する段階が、前記ディスプレイの前記スクリーン上で前記ワイヤレスポインタコンポーネントの先端を押すこと、及び前記ワイヤレスポインタコンポーネントのボタンを押すことに応えて、前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記1つ以上のベースコンポーネントへ送信する段階を有する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つを、前記1つ以上のベースコンポーネントから、前記ディスプレイの前記スクリーン上のスクリーン情報を生成するように構成された前記プロセッサへ、前期第二コミュニケーションリンクを経由して送信する段階が、前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つを、前記1つ以上のベースコンポーネントから802.11ベースコミュニケーションプロトコル、ブルートゥースベースコミュニケーションプロトコル、及び赤外線ベースコミュニケーションプロトコルの少なくとも1つに従って動作している1つ以上のコミュニケーションリンクを経由して前記プロセッサへ送信する段階を有する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つを、前記1つ以上ベースコンポーネント及び前記ディスプレイの前記スクリーンの少なくとも1つに関連した構成情報に基づいて、第一フォーマットから第二フォーマットへ変換する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つに基づいて、前記ディスプレイの前記スクリーンに関連した前記ワイヤレスポインタの1つ以上の座標を生成する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を受信することを目的として、前記1つ以上のベースコンポーネントを前記ディスプレイの1つ以上のサイドに機能的に結合する段階をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数の命令を記憶している機械可読媒体であって、前記複数の命令が実行された場合、機械を、
ヒューマン−コンピュータインタラクション(HCI)イベントに関連した1つ以上のHCI信号を、ワイヤレスポインタコンポーネントからディスプレイのスクリーンに機能的に結合された1つ以上のベースコンポーネントへ、第一コミュニケーションリンクを経由して送信する手段と、
前記1つ以上のHCI信号に基づいて、前記ワイヤレスポインタコンポーネントの動作情報及び位置情報の少なくとも1つを生成する手段と、
前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つを、前記1つ以上のベースコンポーネントから、前記ディスプレイの前記スクリーン上のスクリーン情報を生成するように構成されたプロセッサへ、第二コミュニケーションリンクを経由して送信する手段と
して機能させる機械可読媒体。
【請求項11】
前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する手段が、前記HCIイベントに関連する超音波信号及び無線周波数信号の少なくとも1つを、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する手段を有する請求項10に記載の機械可読媒体。
【請求項12】
前記HCIイベントに関連する前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する手段が、ユーザによって前記ワイヤレスポインタコンポーネントを用いて前記ディスプレイの前記スクリーン上で直接書くこと、描くこと、選択すること、及びスクロールすることの少なくとも1つに関連した前記1つ以上のHCI信号を送信する手段を有する請求項10に記載の機械可読媒体。
【請求項13】
前記HCIイベントに関連する前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する手段が、前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントからデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、及びハンドヘルドコンピュータの少なくとも1つに関連したディスプレイのスクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、送信する手段を有する請求項10に記載の機械可読媒体。
【請求項14】
前記HCIイベントに関連する前記1つ以上のHCI信号を、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合された前記1つ以上のベースコンポーネントへ、前記第一コミュニケーションリンクを経由して送信する手段が、前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記ディスプレイの前記スクリーン上で前記ワイヤレスポインタコンポーネントの先端を押すこと、及び前記ワイヤレスポインタコンポーネントのボタンを押すことに応えて、前記HCIイベントに関連した前記1つ以上のHCI信号を前記1つ以上のベースコンポーネントへ送信する手段を有する請求項10に記載の機械可読媒体。
【請求項15】
前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つを、前記1つ以上ベースコンポーネント及び前記ディスプレイの前記スクリーンの少なくとも1つに関連した構成情報に基づいて、第一フォーマットから第二フォーマットへ変換する手段を備える請求項10に記載の機械可読媒体。
【請求項16】
前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つに基づいて、前記ディスプレイの前記スクリーンに関連した前記ワイヤレスポインタの1つ以上の座標を生成する手段を備える請求項10に記載の機械可読媒体。
【請求項17】
ハンドヘルドポインタベースユーザインターフェースを提供する装置であって、
ヒューマン−コンピュータインタラクション(HCI)イベントに関連した1つ以上のHCI信号を、第一コミュニケーションリンクを経由して送信するように構成されたワイヤレスポインタコンポーネントと、
前記1つ以上のHCI信号を前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記第一コミュニケーションリンクを経由して受信するためにディスプレイのスクリーンに機能的に結合され、前記1つ以上のHCI信号に基づいて前記ワイヤレスポインタコンポーネントの動作情報及び位置情報の少なくとも1つを生成し、前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つを前記ディスプレイの前記スクリーン上のスクリーン情報を生成するように構成されるプロセッサへ第二コミュニケーションリンクを経由して送信するように構成された1つ以上のベースコンポーネントと
を備える装置。
【請求項18】
前記HCIイベントは、ユーザによって前記ワイヤレスポインタコンポーネントを用いて前記ディスプレイの前記スクリーン上で直接書くこと、描くこと、選択すること、及びスクロールすることの少なくとも1つを有する請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記ワイヤレスポインタは、スタイラス及び電子ペンの少なくとも1つを有する請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記スクリーン情報は、前記1つ以上のHCI信号の前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つに基づいて計算される1つ以上の座標を有する請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記プロセッサは、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、及びハンドヘルドコンピュータの少なくとも1つを有する請求項17に記載の装置。
【請求項22】
前記ディスプレイは、陰極線管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイの少なくとも1つを有する請求項17に記載の装置。
【請求項23】
前記第二コミュニケーションリンクは、802.11ベースコミュニケーションプロトコル、ブルートゥースベースコミュニケーションプロトコル、及び赤外線ベースコミュニケーションプロトコルの少なくとも1つに従って動作する請求項17に記載の装置。
【請求項24】
ハンドヘルドポインタベースインターフェースを提供するプロセッサシステムであって、
テキスト及びグラフィクスの少なくとも1つを生成するように構成されたスクリーンを有するディスプレイと、
前記ディスプレイの前記スクリーン上のスクリーン情報を生成することを目的として、前記ディスプレイに機能的に結合されたプロセッサと、
ヒューマン−コンピュータインタラクション(HCI)イベントに関連した1つ以上のHCI信号を第一コミュニケーションリンクを経由して送信するように構成されたワイヤレスポインタコンポーネント、並びに前記ワイヤレスポインタコンポーネントから前記第一コミュニケーションリンクを経由して前記1つ以上のHCI信号を受信するために前記ディスプレイの前記スクリーンに機能的に結合され、前記1つ以上のHCI信号に基づいて前記ワイヤレスポインタコンポーネントの動作情報及び位置情報の少なくとも1つを生成するように構成され、前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つを1つ以上のベースコンポーネントから前記プロセッサへ第二コミュニケーションリンクを経由して送信するように構成される前記1つ以上のベースコンポーネントを有するハンドヘルドポインタベースユーザインターフェースデバイスと
を備えるプロセッサシステム。
【請求項25】
前記HCIイベントは、ユーザによって前記ワイヤレスポインタコンポーネントを用いて前記ディスプレイの前記スクリーン上に直接書くこと、描くこと、選択すること、及びスクロールすることの少なくとも1つを有する請求項24に記載のプロセッサシステム。
【請求項26】
前記ワイヤレスポインタコンポーネントは、スタイラス及び電子ペンの少なくとも1つを有する請求項24に記載のプロセッサシステム。
【請求項27】
前記スクリーン情報は、前記1つ以上のHCI信号の前記動作情報及び位置情報の少なくとも1つに基づいて計算される1つ以上の座標を有する請求項24に記載のプロセッサシステム。
【請求項28】
前記プロセッサは、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、及びハンドヘルドコンピュータの少なくとも1つを有する請求項24に記載のプロセッサシステム。
【請求項29】
前記ディスプレイは、陰極線管(CRT)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイの少なくとも1つを有する請求項24に記載のプロセッサシステム。
【請求項30】
前記第二コミュニケーションリンクは、802.11ベースコミュニケーションプロトコル、ブルートゥースベースコミュニケーションプロトコル、及び赤外線ベースコミュニケーションプロトコルの少なくとも1つに従って動作する請求項24に記載のプロセッサシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−529064(P2007−529064A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536943(P2006−536943)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/036073
【国際公開番号】WO2005/043376
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.イーサネット
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】