説明

ハードディスク装置

【課題】高速読み出し・書き込みを可能とするハイブリッド記録再生方式のハードディスク装置を提供する。
【解決手段】本発明のハードディスク装置1は、磁気ディスク6と、不揮発性メモリ5,7と、データの読み出し・書き込みを制御するコントローラ3とを備え、不揮発性メモリ5,7は、読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリからなり、読み出し用の不揮発性メモリ5は、予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションを格納するのに充分な容量を有し、書き込み用の不揮発性メモリ7は、磁気ディスク6への書き込みの一時記憶メモリとしての機能を有し、コントローラ3は、当該装置1の電源投入から前記磁気ディスクの回転が安定するまでの立ち上がり時間を監視するとともに、該立ち上がり時間の間の読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリ5,7のアクセスを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスク装置に関し、特に、コンピュータや画像を記録する装置において高速読み出し・書き込みが要求されるハードディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在用いられているハードディスク装置(HDD)は、セクタと称される記録単位(通常512Byte)でデータを記録する。通常、ハードディスク装置は、複数の磁気ディスクと、データの読み出し・書き込みを行うHDDコントローラと、HDDコントローラと磁気ディスクとの間の安定な読み書き制御を確保する一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)とを具備している。また、典型的なHDDコントローラは、各ディスクの外周部から順に論理セクタ番号を割り振り、ディスク上に外周部より内周側に向かってデータを記録するように制御する。
【0003】
尚、起動時間の短縮や省電力化、或いは又、情報の冗長化を図るために、例えば、複数の磁気ディスクのほかに、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)を用いるハイブリッド記録再生方式のハードディスク装置も既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2008−9810号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のハイブリッド記録式のハードディスク装置は、フラッシュメモリを大容量のキャッシュメモリとして利用するが、フラッシュメモリサイズがそれほど大きくなく、オペレーティングシステム(OS)のアプリケーションにおける一時ファイルを保存するのみであるため、必要なファイルがキャッシュされていない場合に、ハードディスクヘのアクセスが発生する。
【0006】
また、ハードディスク装置からの読出しは、電源投入からディスク回転が安定するまでの立ち上がり時間分は読出すことができない。ポータブルの映像記録装置などでは、電源投入してすぐに映像ストリームの記録を行うことが望ましく、瞬時の応答が必要とされる用途では、ハードディスク装置が使えないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、高速読み出し・書き込みを可能とするハイブリッド記録再生方式のハードディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するために、本発明によるハードディスク装置(HDD)は、磁気ディスクと、固体メモリである不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)と、データの読み出し・書き込みを制御するコントローラとを備えるハイブリッド記録再生方式のハードディスク装置(HDD)として構成する。この不揮発性メモリは、読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリからなり、読み出し用の不揮発性メモリは、少なくともオペレーティングシステム(OS)のアプリケーションを格納するのに充分な容量を有する。また、書き込み用の不揮発性メモリは、磁気ディスクへの書き込みの一時記憶メモリとして機能する。コントローラは、電源投入からディスク回転が安定するまでの立ち上がり時間を監視するとともに、該立ち上がり時間の間の読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリのアクセスを制御するようにする。
【0009】
即ち、本発明によるハードディスク装置は、磁気ディスクと、不揮発性メモリと、データの読み出し・書き込みを制御するコントローラとを備えるハイブリッド記録再生方式のハードディスク装置であって、前記不揮発性メモリは、読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリからなり、前記読み出し用の不揮発性メモリは、予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションを格納するのに充分な容量を有し、前記書き込み用の不揮発性メモリは、磁気ディスクへの書き込みの一時記憶メモリとしての機能を有し、前記コントローラは、当該装置の電源投入から前記磁気ディスクの回転が安定するまでの立ち上がり時間を監視するとともに、該立ち上がり時間の間の読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリのアクセスを制御するアクセス制御手段を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明によるハードディスク装置において、前記不揮発性メモリは、読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリの各々の格納領域を有する1つの固体メモリからなり、前記アクセス制御手段は、該固体メモリの読み出し用及び書き込み用の各々の格納領域のアクセスを制御することを特徴とする。
【0011】
また、本発明によるハードディスク装置において、前記コントローラは、初期記録時には、前記読み出し用の不揮発性メモリにデータを記録し、該データとして、予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションを格納する初期記録手段を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明によるハードディスク装置において、前記コントローラは、初期記録後に予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションの読み出しを制御する場合には、前記立ち上がり時間の間にも関らず、前記読み出し用の不揮発性メモリからデータを読み出すデータ読出し手段を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明によるハードディスク装置において、前記コントローラは、初期記録後にデータの書き込みを制御する場合には、前記立ち上がり時間の間にも関らず、前記書き込み用の不揮発性メモリにデータを書き込むデータ書き込み手段と、前記立ち上がり時間の経過後に、前記書き込み用の不揮発性メモリに書き込んだデータを前記磁気ディスクに転送記録するデータ記録手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、磁気ディスクの電源投入直後にディスク回転が安定し、磁気ディスクへの記録が可能となるまでの時間に不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)に記録を行い、且つOSの読み出しを高速化することができ、ハードディスク装置のレスポンスを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明による一実施例のハードディスク装置を説明する。
【0016】
[装置構成]
図1に、本発明による一実施例のハードディスク装置の概略図を示す。ハードディスク装置1は、データストリームインタフェース(I/F)2と、データの読み出し・書き込みを制御するHDDコントローラ3と、一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4と、ハイブリッド記録再生ユニット9とを備え、ハイブリッド記録再生方式のハードディスク装置を構成する。ハイブリッド記録再生ユニット9は、高速読み出しを実現する第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5と、1枚以上の磁気ディスク6と、高速書き込みを実現する第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7と、記録再生用のディスクヘッド8とを備える。
【0017】
データストリームインタフェース(I/F)2は、例えばSASインタフェースか、又はSATAインタフェースとして知られる、外部からのデータ(例えば、データストリームのパケット)を一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4を介してハイブリッド記録再生ユニット9の記録再生を可能にする。
【0018】
読み出し用の第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5は、予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションを格納するのに充分な容量を有する(例えば、工場出荷時の初期記録時に適切な容量を選定又は設定することができ、例えば1〜10GByteとすることができる)。
【0019】
書き込み用の第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7は、磁気ディスクへの書き込みの一時記憶メモリとして機能する。通常、メモリの最大書き込みレートは設計時に選定でき、磁気ディスク6の回転安定時間及びシーク等に要する待ち時間を補償するのに充分な容量を確保する。
【0020】
HDDコントローラ3は、データストリームインタフェース(I/F)2、一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4、及びハイブリッド記録再生ユニット9を制御することができ、特に、ハードディスク装置1の電源投入から磁気ディスク6の回転が安定するまでの立ち上がり時間を監視するとともに、該立ち上がり時間の間の読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリのアクセスを制御する機能を有する。
【0021】
更に、HDDコントローラ3は、初期記録時には、読み出し用の第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5にデータを記録し、該データとして、予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションを格納する。
【0022】
特に、HDDコントローラ3は、初期記録後に予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションの読み出しを制御する場合には、ハードディスク装置1の立ち上がり時間の間にも関らず、読み出し用の第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5からデータを読み出す機能を有する。
【0023】
更に、HDDコントローラ3は、初期記録後にデータの書き込みを制御する場合には、ハードディスク装置1の立ち上がり時間の間にも関らず、書き込み用の第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7にデータを書き込み、その立ち上がり時間の経過後に、第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7に書き込んだデータを磁気ディスク6に転送記録する機能を有する。
【0024】
一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4は、通常、揮発性メモリで構成し、HDDコントローラ3とハイブリッド記録再生ユニット9との間の安定な読み書き制御を確保するのに用いられる。
【0025】
記録再生用のディスクヘッド8は、磁気ディスク6の記録再生を行う磁気ヘッドであり、磁気ディスク6の両面又は片面のデータの記録再生を行う機能を有する。
【0026】
高速読み出しを実現する第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5、及び高速書き込みを実現する第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7は、説明の便宜のために、2つの異なる固体メモリ(1つの固体メモリは、複数のメモリセルのアレイを含む)として説明するが、読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリの各々の格納領域を有する1つの固体メモリとして構成することができる。この場合、HDDコントローラ3は、該固体メモリの読み出し用及び書き込み用の各々の格納領域のアクセスを制御する。
【0027】
図2に、磁気ディスク6上のトラック(即ち、複数のゾーン0〜Nz(Nzは、1以上の自然数))の概略図を示す。トラックは、HDDコントローラ3の制御により初期記録前に磁気ディスク6の記録面に複数(数百〜数千)のセクタが割り当てられて構成される。磁気ディスク6上には、最外周トラックから内周側に順次記録されていくのが一般的である。通常、ハードディスク装置1の電源投入後、磁気ディスク6からデータを読み出すためには、ディスク回転数が安定し、最初の読出しセクタへのディスクヘッド8の位置合わせ(シーク)を行わなければならないため、数百ms〜数秒の立ち上がり時間が必要である。セクタサイズは、通常512kByte。ディスク面はセクタ数が一定のゾーンに分けられる。2.5インチディスクでは20程度のゾーンに分割される。
【0028】
以下、本発明による一実施例のハードディスク装置1のより詳細な動作を説明する。
【0029】
[装置動作]
図3に、本発明による一実施例のハードディスク装置と従来技術との起動ブロセスの比較図を示す。図3の上段部に示すように、従来のHDD動作は、HDDコントローラ3が起動し(時間T1)、磁気ディスク6の回転が確立されたことを確認された後(時間T2)、ディスクヘッド8を磁気ディスク6上にロードし、読出し位置へ移動(シーク)させて(時間T3)、磁気ディスク6上にデータの読み書きを行っていた(時間T4)。
【0030】
一方、ハードディスク装置1の起動直後の読み出しのHDD動作は、図3の中段部に示すように、HDDコントローラ3が起動し(時間T1)、直ちに、第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5から、初期記録時に格納してある予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションを読み出し(時間Tr)、ディスクヘッド8を磁気ディスク6上にロードし、且つ読出し位置へ移動(シーク)させている間(時間T3)の待ち時間をなくすことができる。
【0031】
更に、ハードディスク装置1の起動直後の書き込みのHDD動作は、図3の下段部に示すように、HDDコントローラ3が起動し(時間T1)、直ちに、第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7にデータを書き込み(時間Tw)、ディスクヘッド8を磁気ディスク6上にロードし、且つ読出し位置へ移動(シーク)させている間(時間T3)の待ち時間をなくし、時間T3後に第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7に書き込んだデータを磁気ディスク6に転送記録して、次のハードディスク装置1の起動直後の書き込みのための第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7の書き込み領域を再び確保する。
【0032】
このように、HDDコントローラ3が、第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5を、あたかも最初のセクタ領域に割り当てるのと同様であり、HDDコントローラ3が立ち上がるとすぐにデータのアクセスが可能となる。第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5の読み出し、又は第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7の書き込みの間にディスクヘの記録準備を整える。これにより、見かけ上ディスクヘの高遠読出し・書込みを実現する。
【0033】
図4に、第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7、第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5、及び磁気ディスク6上へのセクタ配置の一例を示す。HDDコントローラ3は、任意にセクタ割り当てを行うことができるが、最初の論理セクタを第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5に割り当て、次に磁気ディスク6上に割り当て、個別に第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7にセクタを割り当てる。尚、第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7及び第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5を1つの固体メモリとして構成して、HDDコントローラ3により、格納領域別のセクタ管理を実現して、キャッシュメモリ又はフラッシュメモリとして機能させることができる。
【0034】
図5に、HDDコントローラ3による高速書き込みを行うための制御フロー図を示す。HDDコントローラ3の起動直後(ステップS11)、立上げ直後にデータヘの書き込み動作が要求された場合、HDDコントローラ3は、第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7にデータを格納する(ステップS12)。次に、HDDコントローラ3は、磁気ディスク6ヘの書込み制御が可能になり次第、磁気ディスク6上へ順次データの書込みを行う(ステップS13)。第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7に格納するデータが少ない場合にも、それ以後の書き込み要求があれば、HDDコントローラ3は、磁気ディスク6上へ直接書き込みを行うことができる。HDDコントローラ3は、磁気ディスク6上への安定書き込み確保後に、第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7に格納したデータを、磁気ディスク6上に転送記録する(ステップS14)。これにより、例えば、ファイルのメタデータなどを第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)7に一時記録しておくことで、見かけ上高速な読出しが可能となる。
【0035】
図6に、HDDコントローラ3による高速読み出しを行うための制御フロー図を示す。HDDコントローラ3の起動直後(ステップS21)、ハードディスク装置1の立上げ直後にOSアプリケーションの読み出し動作が要求された場合、HDDコントローラ3は、第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)5に初期記録時に格納してあるOSアプリケーションを読み出す(ステップS22)。次に、HDDコントローラ3は、磁気ディスク6の読み出し制御が可能になり次第、磁気ディスク6から順次データの読み出しを行う(ステップS23)。
【0036】
尚、一般に、ハードディスク装置1の立ち上げ直後に、如何なるデータを読み出す場合にもOSアプリケーションの読み出し動作が要求されるという見識に基づいているため、このような高速読み出し効果を発揮するが、仮に複数のハードディスク装置1を連接制御して用いた場合、最初に選定されるべきハードディスク装置1にOSアプリケーションが格納されているものとする。また、このような複数のハードディスク装置1を連接制御のときに、OSアプリケーションが格納されていないハードディスク装置1からデータを読み出す場合や、或いは又OSアプリケーション以外のデータを読み出す場合は、従来と同様に磁気ディスク6から読み出すため、特定の条件化では、高速読み出しが発揮しない場合を起こりうるが、そのような場合も従来技術のHDDに対して読み出し時間が遅くなるわけではなく、多くの場合に有用な効果を発揮するものであることは云うまでもない。
【0037】
このように、本実施例のハードディスク装置1によれば、格納するOSには特別な設定は必要なく、フラッシュメモリの高速アクセス性と安価で大容量な記録容量を兼ね備えたハードディスクの案現が可能となる。また、フラッシュメモリ領域1のサイズをOSが収まる程度のサイズを確保し、OSをインストールすることで、SSDと同程度の立ち上がりパフォーマンスを得ることができる。
【0038】
以上、詳述したことから明らかなように、本実施例によれば、従来のハードディスクと比較して電源投入からのデータの読み書きを行うまでの起動時間を大幅に低滅することができる。
【0039】
上述の実施例については代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変形及び置換することができることは当業者に明らかである。例えば、上述の実施例では、一時記憶メモリ4を揮発性メモリとして説明し、第1及び第2の不揮発性メモリ5,7とは別個に設けるとして説明したが、これらのメモリを不揮発性の1つの固体メモリとして構成することもできる。従って、本発明は、上述の実施例によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲によってのみ制限される。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明によれば、電源投入からのデータの読み書きを行うまでの起動時間を大幅に低滅できるので、電源投入直後から記録を行いたい高精細映像機器などへの記録装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明による一実施例のハードディスク装置の概略図である。
【図2】磁気ディスクのトラックの概略図である。
【図3】本発明による一実施例のハードディスク装置と従来技術との起動ブロセスの比較図である。
【図4】本発明による一実施例のハードディスク装置における第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)、第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)、及び磁気ディスク上へのセクタ配置の一例を示す図である。
【図5】本発明による一実施例のハードディスク装置におけるHDDコントローラによる高速書き込みを行うための制御フロー図である。
【図6】本発明による一実施例のハードディスク装置におけるHDDコントローラによる高速読み出しを行うための制御フロー図である。
【符号の説明】
【0042】
1 ハードディスク装置
2 データストリームインタフェース(I/F)
3 HDDコントローラ
4 一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)
5 第2不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)
6 磁気ディスク
7 第1不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)
8 記録再生用のディスクヘッド
9 ハイブリッド記録再生ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ディスクと、不揮発性メモリと、データの読み出し・書き込みを制御するコントローラとを備えるハイブリッド記録再生方式のハードディスク装置であって、
前記不揮発性メモリは、読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリからなり、
前記読み出し用の不揮発性メモリは、予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションを格納するのに充分な容量を有し、
前記書き込み用の不揮発性メモリは、磁気ディスクへの書き込みの一時記憶メモリとしての機能を有し、
前記コントローラは、当該装置の電源投入から前記磁気ディスクの回転が安定するまでの立ち上がり時間を監視するとともに、該立ち上がり時間の間の読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリのアクセスを制御するアクセス制御手段を有することを特徴とする、ハードディスク装置。
【請求項2】
前記不揮発性メモリは、読み出し用及び書き込み用の不揮発性メモリの各々の格納領域を有する1つの固体メモリからなり、
前記アクセス制御手段は、該固体メモリの読み出し用及び書き込み用の各々の格納領域のアクセスを制御することを特徴とする、請求項1に記載のハードディスク装置。
【請求項3】
前記コントローラは、初期記録時には、前記読み出し用の不揮発性メモリにデータを記録し、該データとして、予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションを格納する初期記録手段を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のハードディスク装置。
【請求項4】
前記コントローラは、初期記録後に予め定められたオペレーティングシステムのアプリケーションの読み出しを制御する場合には、前記立ち上がり時間の間にも関らず、前記読み出し用の不揮発性メモリからデータを読み出すデータ読出し手段を有することを特徴とする、請求項3に記載のハードディスク装置。
【請求項5】
前記コントローラは、初期記録後にデータの書き込みを制御する場合には、前記立ち上がり時間の間にも関らず、前記書き込み用の不揮発性メモリにデータを書き込むデータ書き込み手段と、前記立ち上がり時間の経過後に、前記書き込み用の不揮発性メモリに書き込んだデータを前記磁気ディスクに転送記録するデータ記録手段とを有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のハードディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−55702(P2010−55702A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−221090(P2008−221090)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】