説明

ハードディスク装置

【課題】データの記録速度を一定にして、映像ストリームの記録に適したハードディスク装置を提供する。
【解決手段】本発明のハードディスク装置は、磁気ディスク6と、2つのディスクヘッド8U,8Lと、データの読み出し・書き込みを制御するコントローラ3とを備える。2つのディスクヘッド8U,8Lは、それぞれ磁気ディスク6の第1面及び第2面の読み書き用に設けられ、コントローラ3は、一方のディスクヘッド8Uを、第1面の外周から内周に向って記録するように制御するとともに、他方のディスクヘッド8Lを、第2面の内周から外周に向って記録するように同時に制御し、双方のディスクヘッド8U,8Lにより記録されるセクタの総数を一定にするように、第1面及び第2面のセクタ数を割り当てる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスク装置に関し、特に、コンピュータや画像を記録する装置において記録再生レートを一定にするハードディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在用いられているハードディスクドライブ(HDD)は、ディスクの外周から内周側に向かってデータを記録している。通常、ハードディスク装置は、複数の磁気ディスクと、データの読み出し・書き込みを行うHDDコントローラと、HDDコントローラと磁気ディスクとの間の安定な読み書き制御を確保する一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)とを具備している。データは、セクタといわれる記録単位(通常、512Byte)で記録される。ディスク面を半径方向に数十分割(ゾーン分割)し、分割した一つのゾーン内では、セクタ数一定で記録を行うことで、ディスクの面記録密度がほぼ一定になるように面積を有効利用することで、大容量化を実現している(ゾーン記録方式)。
【0003】
しかしながら、HDDでは、ディスク回転数を一定で動作するため、外周部と内周部のセクタ数の違いにより、ディスクの最内周と最外周では転送レートが2倍近く変わってしまうことがある。
【0004】
そこで、複数のディスクに対し、外周から記録するディスク面と、内周から記録するディスク面とをペアとして、記録レートを一定とする記録方式が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平5−282842号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
映像ストリームは、一定のビットレートであるため、HDDで映像ストリームを記録する場合、記録できる最大の映像ビットレートは、転送レートの最も遅い内周側の記録レートで制限される。このため、放送用の映像ストリーム(非圧縮ハイビジョン1.5Gbps)など、より高速の映像ストリームを記録するのに、ハードディスクを複数台(2台以上)に対し、データを同時に記録する(ストライピング)Raid記録方式などが用いられる。
【0007】
しかしながら、単純なストライピング記録方式では、ディスクの外周と内周の記録レートの差が依然としてあり、依然として記録可能な最大レートは、内周側の最低転送レートに制限される。そこで、映像ストリームの記録用には、外周部と内周部との転送レートの差をできるだけ小さくすることが求められる。
【0008】
本発明の目的は、データの記録速度が一定に近い、映像ストリームの記録に適したハードディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の問題点を解決するために、ディスク両面を1単位とし、一方の記録面を外周から、他方の記録面を内周から記録することで、ディスクの内内周から外周までのセクタの総数を一定化し、代替セクタヘのシークが起こらないようにし、データの記録速度が一定に近い、映像ストリームの記録に適したハードディスクを実現する。
【0010】
また、両面対応ディスクヘッドを2ペア用意しておくことで、例えば一方のペアの片方のディスクディスクヘッドが壊れても、他方のディスクヘッドでペアのディスクヘッドを構成し、記録・再生することができるようにする。
【0011】
本発明によるハードディスク装置は、磁気ディスクと、2つのディスクヘッドと、データの読み出し・書き込みを制御するコントローラとを備えるハードディスク装置であって、前記2つのディスクヘッドは、それぞれ前記磁気ディスクの第1面及び第2面の読み書き用に設けられ、前記コントローラは、一方のディスクヘッドを、前記第1面の外周から内周に向って記録するように制御するとともに、他方のディスクヘッドを、前記第2面の内周から外周に向って記録するように同時に制御する記録制御手段と、双方のディスクヘッドにより記録されるセクタの総数を一定にするように、前記第1面及び前記第2面のセクタ数を割り当てるセクタ割当手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明によるハードディスク装置において、前記ハードディスク装置が、不揮発性メモリを更に備え、前記コントローラは、前記記録ディスクの不良セクタを検出する手段と、該不良セクタに対応する代替セクタ領域を前記不揮発性メモリに確保する代替セクタ保持手段とを更に有し、前記記録制御手段は、双方のディスクヘッドにより記録されるセクタの総数を一定にするように、前記代替セクタ領域を含めて前記第1面及び前記第2面のセクタ数を割り当てるように制御することを特徴とする。
【0013】
また、本発明によるハードディスク装置において、前記2つのディスクヘッドは、それぞれ前記磁気ディスクの両面読み書き用の2つのディスクヘッドで構成されており、前記コントローラは、当該両面読み書き用のディスクヘッドのうちのいずれか一方を選定するヘッド選定手段を更に有し、前記記録制御手段は、前記ヘッド選定手段により選定された2つディスクヘッドを同時記録制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
データの記録速度を一定にできるので、一定のビットレートを持つ高速の映像ストリームの記録に適したハードディスクを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明による一実施例のハードディスク装置を説明する。
【0016】
[装置構成]
図1に、本発明による一実施例のハードディスク装置の概略図を示す。ハードディスク装置1は、データストリームインタフェース(I/F)2と、データの読み出し・書き込みを制御するHDDコントローラ3と、ディスク第1面用の第1一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4と、ディスク第2面用の第2一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)5と、ハイブリッド記録再生ユニット9とを備え、ハイブリッド記録再生方式のハードディスク装置を構成する。ハイブリッド記録再生ユニット9は、不良セクタを格納する不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)7と、1枚以上の磁気ディスク6(図中、3つの磁気ディスク6−1,6−2,6−3)と、磁気ディスクの第1面用の1つ以上のディスクヘッド(図中、3つの8−1U,8−2U,8−3U)と、磁気ディスクの第2面用の1つ以上のディスクヘッド(図中、3つのディスクヘッド8−1L,8−2L,8−3L)とを備える。
【0017】
データストリームインタフェース(I/F)2は、例えばSASインタフェースか、又はSATAインタフェースとして知られる、外部からのデータ(例えば、データストリームのパケット)を第1一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4又は第2一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)5を介してハイブリッド記録再生ユニット9の記録再生を可能にする。
【0018】
第1一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4は、通常、揮発性メモリで構成し、HDDコントローラ3の制御によりディスク第1面(ディスクヘッド8−1U,8−2U,8−3U側)に対する安定な読み書き制御を確保するための一時記憶メモリである。
【0019】
第2一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)5は、通常、揮発性メモリで構成し、HDDコントローラ3の制御によりディスク第2面(ディスクヘッド8−1L,8−2L,8−3L側)に対する安定な読み書き制御を確保するための一時記憶メモリである。
【0020】
3つのディスクヘッド8−1U,8−2U,8−3U(以下、総括して第1面側の読み書き用ディスクヘッド8Uとも称する)、及び3つのディスクヘッド8−1L,8−2L,8−3L(以下、総括して第2面側の読み書き用ディスクヘッド8Lとも称する)は、それぞれ第1〜第3ディスク6−1,6−2,6−3に対する第1面(上側)及び第2面(下側)用ディスクヘッドの上側用及び下側用を意味している。
【0021】
第1面側の読み書き用ディスクヘッド8Uは、磁気ディスクの外周から記録再生を行い、2面側の読み書き用ディスクヘッド8Lは、磁気ディスクの内周から記録再生を行い、第1面及び第2面の読み書きは同時に行われるように、HDDコントローラ3によって制御される。
【0022】
即ち、1つの磁気ディスクには、それぞれ2つの双方のディスク面用のディスクヘッドを設けてあり、HDDコントローラ3の制御により、双方のディスク面用ディスクヘッドのうち、互いに上側用及び下側用の同時記録再生が可能となるように選定される。尚、この選定は、磁気ディスク毎に組み合わせを設定可能であり、或いは又、その他の態様として、磁気ディスクの両面用ディスクヘッドを2つ設けることも考えることができ、これについては図2を参照して後述する。
【0023】
不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)7は、HDDコントローラ3の制御により不良セクタに対する代替セクタとして機能させるための格納領域を確保するためのフラッシュメモリである。この不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)7の詳細は、後述する。
【0024】
HDDコントローラ3は、データストリームインタフェース(I/F)2、第1一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4、第2一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)5、及びハイブリッド記録再生ユニット9を制御することができ、2つのディスクヘッドが、それぞれ各磁気ディスクの第1面及び第2面の読み書き用に設けられている場合に、一方のディスクヘッドを、各磁気ディスクの第1面の外周から内周に向って記録するように制御するとともに、他方のディスクヘッドを、各磁気ディスクの第2面の内周から外周に向って記録するように同時に制御し、双方のディスクヘッドにより記録されるセクタの総数を一定にするように、各磁気ディスクの第1面及び前記第2面のセクタ数を割り当てる機能を有する。
【0025】
更に、HDDコントローラ3は、各記録ディスクの不良セクタを検出し、該不良セクタに対応する代替セクタ領域を不揮発性メモリ7に確保する機能を有し、2つのディスクヘッドにより記録されるセクタの総数を一定にするように、不揮発性メモリ7における代替セクタ領域を含めて各磁気ディスクの第1面及び前記第2面のセクタ数を割り当てるように制御する。
【0026】
更に、HDDコントローラ3は、例えば、2つのディスクヘッドの各々が、各磁気ディスクの両面読み書き用のディスクヘッドで構成した場合には、当該両面読み書き用のディスクヘッドのうちのいずれか一方を任意に選定し、選定した2つディスクヘッドを同時記録制御する機能を有する。
【0027】
以下、より具体的に説明する。HDDコントローラ3は、第1面側の読み書き用ディスクヘッド8U及び第2面側の読み書き用ディスクヘッド8Lの選定(図2にて後述する)、及びこれらの書き込み制御を行うとともに、各ディスクにおける不良セクタの代替セクタを、第1一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4及び第2一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)5の双方(又はいずれか一方)を介して不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)7の格納制御を行う。また、HDDコントローラ3は、ディスクの回転数が一定として、ペアとなっている内周部及び外周部のゾーンの加算したセクタ数が一定となるようにセクタ数を制御する。
【0028】
図2を参照するに、例えば、磁気ディスク6−1に対して両面読み書き可能なディスクヘッドを2つ設けた場合を例示している。
【0029】
図2(a)では、磁気ディスク6−1に対してディスクヘッド9−1U(上側である第1面),9−1L(下側である第2面)と、ディスクヘッド10−1U(上側である第1面),10−1L(下側である第2面)とを設け、磁気ディスク6−1に対してディスクヘッド9−1U及びディスクヘッド10−1Lをアクティブ(読み書きに使用)にさせ(実線)、ディスクヘッド9−1L及びディスクヘッド10−1Uをディセーブル(読み書きに不使用)になるように、HDDコントローラ3によって選定した例である。
【0030】
他方、図2(b)では、磁気ディスク6−1に対してディスクヘッド9−1L及びディスクヘッド10−1Uをアクティブ(読み書きに使用)にさせ(実線)、ディスクヘッド9−1U及びディスクヘッド10−1Lをディセーブル(読み書きに不使用)になるように、HDDコントローラ3によって選定した例である。
【0031】
このように、HDDコントローラ3は、1枚のディスクに対して外周から記録再生する第1面と、内周から記録再生する第2面とを保持するように制御する。即ち、HDDコントローラ3は、両面読み書き可能なディスクヘッドのうちいずれか一方が故障等を起こしても、1枚のディスクに対して外周及び内周の同時記録再生を保持するように制御する。
【0032】
図3を参照するに、例えば破気ディスク6−1上の各ゾーンにおけるトラックのセクタ配置の例を示す(図3(a)参照)。トラックは、複数のセクタ(0〜Nz(Nzは、0を含む1以上の自然数))より構成され、磁気ディスク6−1の上側の第1面は、最外周トラックから内周側に順次記録されていくものとし、磁気ディスク6−1の下側の第2面は、最内周トラックから外周側に順次記録されていくものとする(図3(b)参照)。このとき、HDDコントローラ3は、ディスクの回転数が一定として、記録密度が内周部と外周部を加算して一定となるようにセクタ数を制御する(図3(c)参照)。具体的には、効率的にディスク全面を使って記録容量を確保するために、外周部では多くのセクタを配置し、内周では少なくする。
【0033】
前述したように、HDDコントローラ3は、記録ディスク毎に内周と外周のセクタ数の差を少なくするため、ディスクヘッド8U,8Lをペアで使用し、一方を外周側から、他方を内周側から記録を行う(図1参照)。磁気ディスクの2つの記録面を論理的な1つの記録面と考えることで、ディスク全周にわたりセクタ数を一定に近づけることができる。
【0034】
図3を参照しながら、セクタ数を全周にわたり一定とする記録例を説明する。例えば、図1の構成例に基づいて、磁気ディスク6−1の第1面の最外周をゾーン0、最内周をゾーンNzとする。一方、磁気ディスク6−1の第2面では、逆のゾーン配置とする。ペアディスクの全ゾーン数はNz+1となる。
【0035】
既存のHDDでは、各ゾーンに含まれるトラック数は一定とは限らない。一方、本実施例のハードディスク装置は、ディスクヘッドのペアによる読み書きのセクタ数を一定とするため、各ゾーンのトラック数は一定のmトラックとする。これは、ディスクヘッドのペアによる読み書きの総トラック数を一定にするためである。更に、隣り合うゾーンのセクタ数の差を一定とするように、隣接したゾーン間のセクタ数の差を一定のkとする。これらのセクタの選定は、HDDコントローラ3により行うことができる。
【0036】
ここで、最内周ゾーンのセクタ数をL個として、ペアディスクの最内周及び最外周のゾーンを加算したセクタの総数は、2L+k*Nz個となる。また、任意のゾーン位置でのセクタの総数を求めると、ペアディスクの第i番目のゾーン番号のセクタ数は、第1面がL+k*(Nz−i)セクタ、第2面がL+k*iセクタとなるので、卜一タルでは、
[L+k*(Nz−i)]+[L+k*i]=2L+k*Nz
となり、全ゾーンにわたり一定となる。
【0037】
次に、図4を参照して、不揮発性メモリ7における代替セクタの記録について説明する。磁気ディスク上には欠陥などにより、不良セクタが必ず存在する(図4(a)参照)。この不良セクタは、従来のHDDでは、磁気ディスク上に別途確保された代替セクタ領域に確保する。更に、従来のHDDでは、通常の記録では、初期化のときに不良セクタを検出して使用しないようにする。一方、本実施例のハードディスク装置1では、データの記録速度が一定に近い、映像ストリームの記録に適したものとするため、従来の技術をそのまま転用すると、不良セクタが発生したトラックではセクタ数が変わってしまい、記録レートの安定化を実現することができない。特に、磁気ディスク上に不良セクタに対する代替セクタを確保した場合、シークを生じさせ、著しく記録レートが減少してしまうことになる。
【0038】
そこで、本実施例のハードディスク装置1は、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)7を有し(図4(b)参照)、代替セクタ領域として確保し、不良セクタの代替記録をフラッシュメモリ上で行うようにして、代替セクタの確保とシークによる性能低減をなくすことができる。代替セクタの領域は、代表的には、ハードディスク装置1における全ディスク容量の数%程度を確保するようにする。
【0039】
次に、図1及び図4を参照しながら、本実施例のハードディスク装置1のより詳細な動作を説明する。
【0040】
[装置動作]
図4に、本発明による一実施例のハードディスク装置1における不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)7の代替セクタの領域を加味したアドレスマップの記録例を示す。例えば磁気ディスク6−1の両面(以下、ペアディスクと称する)上に、図4のようにゾーン0の最初のトラックから論理アドレスをマッピングする(図4(a)参照)。
【0041】
HDDコントローラ3は、ペアディスクへの記録のために、現在の記録中のゾーンから第1面及び第2面における各データ量を計算し、それぞれの第1一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4にはL+k*(Nz−i)個のデータ(セクタ)、及び第2一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)5にはL+k*i個のデータ(セクタ)を振り分ける。
【0042】
HDDコントローラ3は、磁気ディスク6−1に効率よくデータを書き込むため、第1一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)4、及び第2一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)5を介して記録を行い、不良セクタに対応するデータは、再マップした不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)7に格納する(図4(b)参照)。
【0043】
これにより、シーク動作を不要とし、シーケンシャルに読み書き(R/W)が可能となり、データの記録速度が一定に近い、映像ストリームの記録に適したハードディスク装置を提供できることになる。
【0044】
前述したように、ディスクヘッド8U,8Lは、片面のみのディスクヘッドを2ペアで構成もよいし、両面対応ディスクヘッドをペアとして構成してもよい。両面対応ディスクヘッドをペアとして構成した場合には、片方のディスクヘッドが壊れた場合、もう片方のディスクヘッドにより記録再生を可能とするように、HDDコントローラ3は、ディスクヘッドディスクのペアを変更して、全周にわたる記録レ一トを確保する。
【0045】
上述の実施例については代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変形及び置換することができることは当業者に明らかである。例えば、上述の実施例では、一時記憶メモリ4,5を揮発性メモリとして説明したが、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)7とともに、これらのメモリを不揮発性の1つの固体メモリとして構成することもできる。従って、本発明は、上述の実施例によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲によってのみ制限される。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明によれば、ディスクの転送速度を見かけ上一定にして、従来よりも高速な記録レートで記録装置を作成することができるので、HDDを用いる任意の用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明による一実施例のハードディスク装置の概略図である。
【図2】本発明による一実施例のハードディスク装置における磁気ディスクに対して両面読み書き可能なディスクヘッドを2つ設けた例を示す図である。
【図3】本発明による一実施例のハードディスク装置における破気ディスク上の各ゾーンにおけるトラックのセクタ配置の例を示す図である。
【図4】本発明による一実施例のハードディスク装置における不揮発性メモリの代替セクタの記録例を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1 ハードディスク装置
2 データストリームインタフェース(I/F)
3 HDDコントローラ
4 第1一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)
5 ディスク第2面用の第2一時記憶メモリ(キャッシュメモリ)
9 ハイブリッド記録再生ユニット
7 不良セクタを格納する不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)
6,6−1,6−2,6−3 磁気ディスク
8U,8−1U,8−2U,8−3U ディスクヘッド
8L,8−1L,8−2L,8−3L ディスクヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ディスクと、2つのディスクヘッドと、データの読み出し・書き込みを制御するコントローラとを備えるハードディスク装置であって、
前記2つのディスクヘッドは、それぞれ前記磁気ディスクの第1面及び第2面の読み書き用に設けられ、
前記コントローラは、
一方のディスクヘッドを、前記第1面の外周から内周に向って記録するように制御するとともに、他方のディスクヘッドを、前記第2面の内周から外周に向って記録するように同時に制御する記録制御手段と、
双方のディスクヘッドにより記録されるセクタの総数を一定にするように、前記第1面及び前記第2面のセクタ数を割り当てるセクタ割当手段と、
を有することを特徴とする、ハードディスク装置。
【請求項2】
前記ハードディスク装置が、不揮発性メモリを更に備え、
前記コントローラは、
前記記録ディスクの不良セクタを検出する手段と、
該不良セクタに対応する代替セクタ領域を前記不揮発性メモリに確保する代替セクタ保持手段とを更に有し、
前記記録制御手段は、双方のディスクヘッドにより記録されるセクタの総数を一定にするように、前記代替セクタ領域を含めて前記第1面及び前記第2面のセクタ数を割り当てるように制御することを特徴とする、請求項1に記載のハードディスク装置。
【請求項3】
前記2つのディスクヘッドは、それぞれ前記磁気ディスクの両面読み書き用の2つのディスクヘッドで構成されており、
前記コントローラは、当該両面読み書き用のディスクヘッドのうちのいずれか一方を選定するヘッド選定手段を更に有し、
前記記録制御手段は、前記ヘッド選定手段により選定された2つディスクヘッドを同時記録制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載のハードディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−55718(P2010−55718A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−221615(P2008−221615)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】