説明

バイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機

【課題】
従来のバイオマス燃焼式発電機は、一定のサイズと量のチップやペレット形状燃料使用が主力であるが、サイズや形状又は、種類も大幅に自由に利用できる温水器付蒸気発電機を提供する。
【解決手段】
装置は、下方部から燃料燃焼炉、その上に密封した鋼製タンクを設けたボイラー型で、排煙には煙突を利用した温水器を添え、このタンクの上に、回転ブレード室があり、蒸気で回転する回転ブレードとこれをシャフトで連結した発電機で構成、前述の燃焼炉は、可変式で燃料にはバイオマスを燃料として燃焼させ、上のタンク内の水を加熱、高温高圧の蒸気を発生させ、上部の回転ブレード(又は羽根)に噴射して高速回転して、連結した発電機を回し発電するもので、石油や風力、ソーラーを使用することなく、バイオマスを主燃料として、蒸気発電ができる構造を特徴とする、バイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体の構成を説明すれば、下方部より、燃料燃焼炉、その上に密封した鋼製タンクを設けたボイラー型で、排煙には煙突を利用した温水器を添え、このタンクの上に、回転ブレード室があり、蒸気で回転する回転ブレードとこれをシャフトで連結した発電機で構成、前述の燃焼炉は、可変式で燃料にはバイオマスを燃料として燃焼させ、上のタンク内の水を加熱、高温高圧の蒸気を発生させ、上部の回転ブレード(又は羽根)に噴射して高速回転して、連結した発電機を回し発電するもので、石油や風力、ソーラーを使用することなく、バイオマスを主燃料として、蒸気発電ができる構造を特徴とする、バイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地球上において、現在全世界で工業用でも生活用においてでも、バイオマスエネルギーの利用度は、全エネルギー必要量の、平均して10%も利用されていない。
ここ数年はバイオ燃料は特に、石油の値段の上昇で見直され、主にアメリカ、オーストラリア、ブラジルの大型農産地では、食料用をエタノールの原料に回し、バイオ燃料の生産が活発化、その為食糧不足が問題視されている。
【0003】
地球上には、食料用ではない木材、竹材、雑草、食用植物の廃材、建築用の廃材を含めて、人類が生活の為に必要とする熱エネルギーの3倍は、自然に生育しているとの総計もあり、これらを利用して温水給湯が安定利用でき、その上発電も十分利用できる装置を開発し、地域地域で利用できるバイオマスエネルギーの循環利用システムが構築できれば、石油、原子力の利用は不要で、風力、ソーラー発電は補助的に利用する程度でよく、クリーンエネルギーの確立で地球温暖化を防止の為にも開発が急務である。
【0004】
従来から、蒸気式発電機としては、大電力会社の設置運営する大型の火力発電機が主流であった。最近では、主に生ゴミを集めペレット化して燃焼する発電機も開発され運営されている。
【0005】
しかし、前述の生ゴミの発電機も基本は発電効率をあげるため、設備費のコスト低減を計る必要から、
(イ)1基設置機の大型化で大資本金が必要。
(ロ)大型化ゆえ、設置場所選定の困難さ。
(ハ)広域より生ゴミを集める必要性あり。最近では広域市町村より、消費地から発電所まで遠距離が問題視され、又、地区での生ゴミの分別により生ゴミの量の減少もあり、発電所への生ゴミの持込みの量が、大幅に少なくなっている。発電焼却能力の大幅利用低下となっている。
【0006】
この為、大型生ゴミ発電所の維持が困難となっており、一方、地域の市町村で生ゴミを焼却するのではなく、肥料化などへの転換利用なども生ゴミの焼却持込み量の減少の一因にもなっている。
【0007】
従来型の生ゴミ焼却発電所は大半が高温熱化と発電設備の小型化のため、この生ゴミを高熱で熱して,急速乾燥し一定のサイズと重量に固定化した、ペレットと称されるバイオ燃料に改造してから発電用の燃焼炉に投入されている。
【0008】
このバイオ燃料のペレットは、硬く熱効率も良く、設備の小型化や、管理人が少人数でよく、無人化などの長期間の利用コントロールが容易であるなどの利点もある。
【0009】
しかしこのペレット燃料の発電機の欠点としては、
(イ)ペレット化する為の設備費や人件費がかかり、コスト高となる。
(ロ)生ゴミや草などの、比較的ペレット化しやすい、軟質系のバイオ向き素材の利用で材木や竹などの硬質材は、ほとんど利用できない欠点がある。
【0010】
更に、ペレットは一定の量とサイズに標準化されて、焼却の自動化はしやすいなどの利点も前述の通りあるが、木材や竹材などの硬質でサイズが大きい物や焼却材で建築廃材などサイズが不揃いな物の利用が出来ず、必ずペレット材に再加工が必要で経費もかかり、設備の大型化で各地の消費地近くにペレット用発電機の設置は不可能である。
【0011】
これら、従来型のバイオ燃料発電機ではなく、
(イ)森林の間伐材、竹材、建築廃材など20〜30センチのカットで焼却できる装置、
(ロ)草、もみがら、のこくず、生ゴミ、竹、木材を含め、チップや(荒く、2〜3センチにカットしたのみの物)ペレットも焼却できること、
(ハ)全体装置は、小規模で消費地近くで設置でき、投下資金も小額である事。
【0012】
(ニ)その上、効率のよい発電装置であること、
(ホ)同時に廃煙突の回りに温水器を設置し、給湯が可能で給湯の利用が安定してできる装置。
【0013】
前述した内容の排煙がクリーンな機械装置の開発で、全世界でバイオマスエネルギー発電が年間を通じ利用できる装置が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開平8−53008の公報
【特許文献2】特願2008−283265の公報
【特許文献3】特願2005−127724の公報
【特許文献4】特願2003−412954の公報
【特許文献5】特願2000−220453の公報 これらの特許申請には、水力を利用したものが大半でソーラーとガス併用型や水道水、水洗トイレ用などで、小型で木質系草植物や生ゴミを利用した、20〜30センチ内でのサイズ自由の焼却が可能なバイオマス温水器付発電機の開発はなされていない。
【0015】
本発明は、この様な従来の方式や構成が有していた問題点を解決しようとするのであり、小規模で安価な発電装置(温水器付)を開発し、提供する事を目的とするものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
解決しようとする問題点は、
(イ)間伐材が多い山間部の村でバイオマス温水器や発電機を利用したいが、当初の製作投資金を少なくして利用できる方法はないか。
(ロ)バイオマスをペレット化すれば、コスト高となるため適宜サイズの丸太や角材のカット程度で燃料として焼却でき、燃料がある為365日温水が利用できて発電機も使える装置はできないか。
(ハ)メンテナンスフリーで長期間運転できる発電機は出来ないか。
(ニ)木材、丸太、角材、竹材、建築廃材、生ゴミ、チップ、ペレット何でも焼却できる発電装置はできないか。
(ホ)焼却炉内を高温にする方法はどうするか、又、上部水タンク(蒸気発生タンク)はどうすれば早く温度が上がり、蒸気になる方法はないか。
【課題を解決するための手段】
【0017】
請求項1の発明は、全体の構成では、下方部より、燃料燃焼炉、その上に密封した鋼製タンクを設けたボイラー型で、排煙には煙突を利用した温水器を添え、このタンクの上に、回転ブレード室があり、蒸気で回転する回転ブレードとこれをシャフトで連結した発電機で構成、前述の燃焼炉は、可変式で燃料にはバイオマスを燃料として燃焼させ、上のタンク内の水を加熱、高温高圧の蒸気を発生させ、上部の回転ブレード(又は羽根)に噴射して高速回転して、連結した発電機を回し発電するもので、石油や風力、ソーラーを使用することなく、バイオマスを主燃料として、蒸気発電ができる構造を特徴とする、バイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機を提供するものである。
【0018】
請求項2の発明は、前述の燃焼炉から出る高温の排煙は、全体のボイラーに併設された煙突を経由して排出されるが、この煙突の外側に錆びない貯水型温水器を巻き、必要な長さ、サイズに製作して設置、別に併設した温水貯蔵タンクを併用して大量の温水を貯蔵できる構造を特徴とする請求項1、記載のバイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機を提供するものである。
【0019】
請求項3の発明は、バイオマス燃焼炉は、バイオマスの燃料の材質は除湿した木質系廃材、草、生ゴミなどを20〜30センチの自由サイズが焼却できる可変式炉から、2センチ程度のチップやペレットが焼却できる標準炉があり、特にチップやペレットは、別に大量貯蔵できる縦型サイロを併設すれば、モーターにより自動で、焼却炉の中を移動できる構造で、網目メッシュ型のベルトチェーンを設け、燃焼炉の温度を一定化する為、このベルトチェーンのスピードが自動化され、更に、ベルトチェーンの上のバイオマス燃料に火速力をつける為、必要な送風ファンを付け、それに炉の一番底の部分は傾斜があり、その上に風向誘導R板が2段に設置され、送風ファンの風が自動で強弱に対応し、網目でメッシュ方式のベルトチェーンを通過して、バイオマス燃料に当り、平均して火速力をつけ、更に蒸気発生タンクの底面は、帯状の薄い受熱板を3〜4周取り付け、火力面積の拡大で効率の良い高熱の燃焼炉になり、又、温度計の設置で無煙化と長期間の無人化自動燃焼炉の実現を可能にした構造を特徴とする請求項1、2、記載のバイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機を提供するものである。
【0020】
上記の発明作用は、次の通りである。大型設備を必要とせず、地球上に生育する材木、竹、植物、食用利用後又は採取後の、たとえば砂糖キビの搾りカス、みかんの木、ひまわりの種採取後の茎、雑草、建築廃材などすべて、バイオマス燃料として利用することで、1年間で植物が成長する物を燃料とできるため年間を通じ循環利用でき、燃料も豊富で石油も使用せず、ソーラーや風力発電より、効率がよく又、排熱の併用でお湯が貯蔵され、給湯と発電機としての安定利用が出来る。
【発明の効果】
【0021】
前述した本発明のバイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機は、次のような効果を発揮する。
【0022】
(イ)複雑な機能を除き、温水が貯蔵でき、発電が出来る装置とし、山間部や離島の小規模部落でも利用でき、当初の設備投資の金額を抑える構造とした。
(ロ)機種で大型機と標準機があるが、大型機はバイオマス燃料を燃焼炉内で自動送りする網目、メッシュチェーンが自動上下でき、加熱するタンクとの間をバイオマス燃料の種類、サイズにより炎の高さの最適場所での調節ができ、木材などの大型サイズの利用が可能。標準型はチップやペレット燃焼用で同一サイズのバイオマス燃料用で、それぞれの目的に応じあらゆるバイオマス燃料の利用が可能。
【0023】
(ハ)全体の装置は大型機や標準機でもすべて長期間の自動運転を可能にする構造で長期間のメンテナンスフリーで運転でき、管理費の大幅コスト減を考慮した設計が可能。
(ニ)前述(ロ)に記述の通りで、蒸気発生タンクの底面とバイオマス燃料の使用種類に応じ、これらバイオマス燃料をのせるメッシュ型チェーンの燃焼幅を自動上下する機能で、炎が最適にタンクの底面に当る構造とした結果、燃焼効率のアップで、バイオマス燃料の量の節約にも効果がある。
【0024】
更に炉の上部にある蒸気発生タンクの底面を10〜20ミリの幅の帯状で、3〜4周の渦巻き状で薄い材質の板を溶接する事でタンク底面に炎が当る面積を拡大した状態になり、早目に蒸気発生タンクの温度が上昇する。
以上の様な構造にした事により、メンテフリーで使い勝手がよい小規模でも高効率の装置ができ、あらゆる場所や消費地に近い場所でも使用できる機種が製作できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例を示す正面立面図
【図2】右側面図(以下、本発明の実施例を示す文言を省略する)
【図3】左側面図
【図4】背面図
【図5】平面図
【図6−1】A−A線断面底面参考図
【図6−2】A−A線断面正面参考図
【図7−1】B−B線断面メッシュチェーン参考図
【図7−2】B−B線断面上下移動型炉内参考図
【図8】C−C線貯水型温水器参考図
【図9】貯水型温水器部品
【図10】温水貯蔵タンク
【図11】バイオマス燃料貯蔵サイロ
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図12に基づいて説明する。
【0027】
図1は本発明の実施の形態を示す正面立面図で、下部から説明すれば、1は燃焼炉内の斜視図で、2はバイオマス燃料を示し、3は燃焼の炎で、4は蒸気発生タンクで、斜視図の5はタンク内の水で、この水が沸騰し6の高圧蒸気となって、7の蒸気誘導パイプを通じて、8の煙突内を経由し、9の蒸気ブレード回転室に誘導され、6の高圧蒸気はノズル10−1とノズル10−2より高圧噴射され、11の回転式ブレードを高速回転、1分間に1,290から1,580回転する為、14の発電機は1分間にピーク時、種類により600回転から1,650回転の物が多いため、十分増速機を使用する事なく発電できる。11の回転ブレードは、12のシャフトを通じ、13のタイミングベルト又は大型はチェーンを通して、14の発電機が回り発電する。
【0028】
図1の15は復水タンクで、10−1、10−2のノズルから高圧噴射された高圧蒸気6が冷やされ、再度水になりその水が溜る室が復水タンクで、16はその水を4の蒸気発生タンクに再度戻す復水ポンプ(又は復水タービンとも言う)で、4の蒸気発生タンクの圧力が一定圧力を超えた時、水蒸気爆発を抑える為の圧力調整バルブが17で、18はタンクの水を出す排水バルブで、19はメッシュ型チェーンベルトで、20のチェーンベルト回転モーターで自動回転でき、21は炉の中に風を送る送風ファンで、22はその風を19のメッシュ型チェーンの上にある2のバイオマス燃料の炎の火速力をつける為に、21の送風ファンから出る風の方向を上に向ける風向誘導板で、炉の大きさで複数列設ける。この方法で昔から木炭で日本刀を作る時に、木炭の下から送風ポンプで風を送り、木炭の火速力をつけ、1,000度以上の高圧熱の火力を生み出すことが出来る方法で、4の蒸気発生タンク温度が早く熱する事が可能である。
【0029】
図2は右側面図で、斜視図を含めて説明すれば、9の蒸気回転ブレード室からノズル10−1、10−2から噴射された蒸気は、23の蒸気進行矢印の穴から15の復水タンクに集まり冷やされて水になり大半がここに溜り、この水は復水タンクが一杯になると16の復水ポンプから、4の蒸気発生タンクに戻され循環され、不足分の水は24の給水口から自動給水され、25の水位計で同タンク内の水位は確認され一定量に保ち、26の温度計にて4の同タンクの温度も常時感知され、この温度は燃焼炉の火炎状態とコントロールされている。27はバイオマス投入矢印でここからバイオマスが投入され、28のバイオマス投入口から19のメッシュ式チェーンベルトに乗り、バイオマス燃料2が移動して燃焼され、29は4の蒸気発生タンクの底面に溶接付された渦巻状受焼板で、受焼面積が拡大するため、炎の受焼が多くなり、更に30のモーターファンや31の自然空気取入口の風を22の風向誘導板で19のメッシュ式チェーンベルト上のバイオマス燃料2に当り火速力がアップする構造で、32は燃焼済みバイオカスの図で、同バイオマスが排出される。
その他の数字、8、11、13、14、18は図1の通りである。
【0030】
図3は左側面図で、新しい点は図より、33は気圧計(大)で、4の蒸気発生タンクから7の蒸気誘導パイプを通じ、蒸気排出の圧力を計るもので、この気圧計(大)は蒸気の圧力を大きく、34の減圧器でこの蒸気の圧力を小さく、ほぼ半分にし、これを気圧計(小)で感知し、蒸気のスピードを高める効果が生じる。36は蒸気を開閉するバルブで、37は高温用温度計で1の燃焼炉内の温度をコントロールするのに必要で、38はバイオマスのカスを収納する器である。
39は温水器で8の煙突に温水器を数個巻き付け、煙突の排煙の高温でお湯ができ、この温水器にもお湯は貯蔵できるが、40の温水貯蔵タンクにも貯蔵され、41の温水排出バルブより、目的に応じ利用される。その他の数字、15、16、24、27、28は図1、2、3の通りである。
【0031】
図4は背面図で、図面で新しい部品はなく、8の煙突の中に7の蒸気誘導パイプがあり、10−1のノズルと10−2のノズルにはそれぞれ、7の誘導パイプから蒸気を配分し、蒸気の量を同じくしている。その他の数字、4、15、38、39、40は図1、3の通りである。
【0032】
図5は平面図で、4の蒸気発生タンクの上に15の復水タンクが置かれ、9の蒸気ブレード回転室が主な設備で、その横に39の温水器が煙突と共にあり、40の温水貯蔵タンクが置かれ、複雑さはなくシンプルな設置でトラブルの発生や騒音が出ない作りである。
【0033】
図6−1はA−A線断面底面参考図で、4の蒸気発生タンクの底面に10〜20ミリの幅の薄い帯状の板を熱に強い材質の板を溶接で取り付け、底面の幅を拡大したことになり、熱効率が大幅に20〜25%以上アップし、これはバイオマスの燃料を減らす効果も有る。
【0034】
図6−2はA−A線断面正面参考図で、図1、2、3に部分的に表示しているが正面全体がわかる。
42の渦巻状の受熱板は4のタンクの形状にあうものでよい。
【0035】
図7−1はB−B線断面メッシュチェーン参考図で19のメッシュ型チェーンベルトのメッシュは、大型機と標準機で大小でき、送風効果を考えたサイズとし、22は風向誘導板で30のモーターファンからの強弱ある風を上のメッシュ方向に向け、弱い風でも効率よく風を送り、バイオマスの炎の火速力をつけるのに必要である。
【0036】
図7−2はB−B線断面上下移動型炉内参考図で、22の風向誘導板は、43の折畳み式支え板となっており、46の引き棒を手前に引くとTツガイで43の折畳み式支え板は中折れし、下にさがる仕組で、19のメッシュ型チェーンは、44のラック板を支えに45のラックモーターが回転すると上下でき、2のバイオマスの種類に応じ、サイズや形状がチップやペレットよりはるかに大きい20〜30センチのサイズの燃料に対応でき、4の蒸気発生タンクの底面の42の渦巻状受熱板に炎が最適になる様調整が可能。
【0037】
図8はC−C線貯水型温水器参考図で、図9の貯水型温水器部品(47)を3〜4個、8の煙突に巻き付け39の温水器となり、48は47の貯水型温水器部品への給水口で、図10は40の温水貯蔵タンクで、図8の7は蒸気誘導パイプで、前述の通りである。
【0038】
図11はバイオマス燃料貯蔵サイロで、49は落下バルブを表わし、オープンにすればバイオマスが下に落ち、50のバイオ誘導パイプを通じ、28のバイオマス投入口に誘導されこのサイロで長期間の貯蔵が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本願発明品の特徴としては、
(イ)バイオマス燃料の通常サイズであるチップやペレットが燃焼できる標準機が製作可。
(ロ)大型木材、建築廃材など形やサイズが不揃いの20〜30センチの長さの燃料の利用できる大型機でも製作可。
(ハ)炎の最適位置などの自動調整が可能で高効率の温水器併用発電機の製作が可能。
以上の製品の用途としては、
(A)山林地区の村や少人数の部落など、木材や竹林などの多発地区に発明品を置き、温水や電気の利用が出来る。
(B)離島の小規模部落や中規模町内でも利用でき、原木や食物植木や草など砂糖キビ、ひまわりの糖や油、種を絞ったあとの茎や、しぼりカスを燃焼することでお湯や電気を利用できる。
(C)建築廃材などの処理、製材所、家具や木材業などに単体で設置できお湯と電気を提供できる。
(D)(A)の山林地区で山林の間伐材や竹林などのバイオマスの燃料が多く出来る地区では、軽度の身体障害者の方の労働の場の提供も可能で、安価なバイオマス燃料を他の地区の同燃料の消費地区へ提供する事で相互の需要が安定化することができる。
(E)石油エネルギーはいろいろ便利で制御もしやすいが数拾年で枯渇する為、再生可能エネルギーとしては、地球上に必ず生育する木材や各種植物を利用したバイオマスエネルギーの利用循環システムの構築は不可欠で、全国の石油スタンドをバイオマスを燃料とした充電スタンドに替え、電気自動車の充電スタンドにする事も可能である。
【0040】
以上の様に石油や変動する風力、水力を使用することなく、地球上に年間を通じて生育する木、竹材、草、食用外植物、建築廃材をバイオマスエネルギーとして、年間を通じ循環して利用でき、安定したお湯と発電が可能で、地球温暖化防止にも役立ち全国的にも需要拡大が見込まれ、産業上の利用効果も期待できる。
【符号の説明】
【0041】
1.燃焼炉
2.バイオマス燃料
3.燃焼の炎
4.蒸気発生タンク
5.タンク内の水
6.高圧蒸気
7.蒸気誘導パイプ
8.煙突
9.蒸気ブレード回転室
10−1.ノズル
10−2.ノズル
11.回転式ブレード
12.シャフト
13.タイミングベルト
14.発電機
15.復水タンク
16.復水ポンプ(又はタービン)
17.圧力調整バルブ
18.排水バルブ
19.メッシュ型チェーンベルト
20.チェーンベルト回転モーター
21.送風ファン
22.風向誘導板
23.蒸気進向矢印
24.給水口
25.水位計
26.温度計
27.バイオマス投入矢印
28.バイオマス投入口
29.渦巻状受熱板
30.モーターファン
31.自然空気取入口
32.燃焼済みバイオカス
33.気圧計(大)
34.減圧器
35.気圧計(小)
36.開閉バルブ
37.温度計(高温用)
38.バイオカス収納器
39.温水器
40.温水貯蔵タンク
41.温水排出バルブ
42.渦巻状受熱板
43.折畳み式支え板
44.ラック板
45.ラックモーター
46.引き棒
47.貯水型温水器部品
48.給水口
49.落下バルブ
50.バイオ誘導パイプ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気発電機に関するもので、全体の構成は下方部より、燃料燃焼炉、その上に密封した鋼製水容器(以下、タンクと言う)を設けたボイラー型で、排煙には煙突を利用した温水器を添え、このタンクの上に、回転ブレード室があり、蒸気で回転する回転ブレードとこれをシャフトで連結した発電機で構成、前述の燃焼炉は可変式で燃料にはバイオマスを燃料として燃焼させ、上のタンク内の水を加熱、高温高圧の蒸気を発生させ、上部の回転ブレード(又は羽根)に噴射して高速回転して、連結した発電機を回し発電するもので、石油や風力、ソーラーを使用することなく、バイオマスを主燃料として、蒸気発電ができる構造を特徴とする、バイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機。
【請求項2】
前述の燃焼炉から出る高温の排煙は、全体のボイラーに併設された煙突を経由して排出されるが、この煙突の外側に錆びない貯水型温水器を巻き、必要な長さ、サイズに製作して設置、別に併設した温水貯蔵タンクを併用して大量の温水を貯蔵できる構造を特徴とする請求項1、記載のバイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機。
【請求項3】
バイオマス燃焼炉は、バイオマスの燃料の材質は除湿した木材又は木質系廃材、草、生ゴミなどを20〜30センチの自由サイズが焼却できる上下可変式炉から、2センチ程度のチップやペレットが焼却できる標準炉があり、特にチップやペレットは、別に大量貯蔵できる縦型サイロを併設すれば、モーターにより自動で、焼却炉の中を移動できる構造で、網目メッシュ型のベルトチェーンを設け、燃焼炉の温度を一定化する為、このベルトチェーンのスピードが自動化され、更に、ベルトチェーンの上のバイオマス燃料に火速力をつける為、必要な送風ファンを付け、それに炉の一番底の部分は傾斜があり、その上に風向誘導R板が2段に設置され、送風ファンの風が自動で強弱に対応し、網目でメッシュ方式のベルトチェーンを通過して、バイオマス燃料に当り、平均して火速力をつけ、更に蒸気発生タンクの底面は、帯状の薄い受熱板を3〜4周取り付け、火力面積の拡大で効率の良い高熱の燃焼炉になり、又、温度計の設置で無煙化と長期間の無人化自動燃焼炉の実現を可能にした構造を特徴とする請求項1、2、記載のバイオマス燃焼式温水器併用型蒸気発電機。










【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−52466(P2012−52466A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195457(P2010−195457)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(591099016)
【Fターム(参考)】