説明

バイオ物質感知用ナノ粒子及びこれを利用したバイオセンサ

【課題】バイオ物質検出際に光学信号の強度を強化させて感知効率をより向上させることができるバイオ物質感知用ナノ粒子及びこれを利用したバイオセンサを提供する。
【解決手段】バイオ物質感知用ナノ粒子及びこれを利用したバイオセンサが提供される。バイオ物質感知用ナノ粒子は、表面に光が照射される際、局所表面プラズモン共鳴現状が誘導される金属ナノ構造体、金属ナノ構造体の表面を覆うスペーサ及び蛍光体によって標識されたターゲット分子と特異反応し、スペーサの表面に固定された捕集分子を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオ物質感知用ナノ粒子及びこれを利用したバイオセンサに関し、より詳細には、バイオ物質検出の際に光学信号の強度を強化させて感知効率をより向上させることができるバイオ物質感知用ナノ粒子及びこれを利用したバイオセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
バイオセンサは、特定の生体物質に対する認識機能を有する生物学的受容体と分析しようとする分析体との選択的反応及び結合によって変化される光学的、または電気的信号を感知することができる素子である。即ち、バイオセンサは、特定生体物質などの存在を確認する、或いは定性的または定量的に分析することができる。ここで、生物学的受容体(即ち、捕集分子)には、特定物質と選択的に反応及び結合することができる核酸、蛋白質、細胞、組織(tissue)、酵素、抗体及びDNAなどが使われる。そして、信号感知方法には、分析体の有無による電気的信号変化、受容体と分析体の化学的反応による光学的信号変化などの多様な物理化学的方法を使用してバイオ物質を検出及び分析する。
【0003】
一方、光学的信号の変化を利用する光学式バイオセンサの場合、特定抗体または抗原を放射性同位元素、或いは蛍光物質(fluorophore)などに標識(label)した後、標識された抗原が特定抗体に反応して発生する放射線の変化、或いは蛍光強度の変化を利用して、特定抗原を定量的に測定する標識式検出方法が使われている。
【0004】
バイオ物質から光学信号を検出する光学センサ(例えば、蛍光顕微鏡)は、抗体または抗原に標識された蛍光体(fluorophore)の吸収波長(absorption wavelength)を有する入射光をバイオ物質を含む試料(sample)に照射する際、蛍光体から発生される蛍光を利用してバイオ物質を検出及び分析する。この際、蛍光体は、外部の光源に対して特定波長の光を吸収し、物理的または化学的特性によって特定波長の光を放出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,699,724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、バイオ物質を検出するための光学的信号の強度を強化させることができるナノ粒子を提供することである。
【0007】
また、本発明の他の目的は、バイオ物質を検出するための光学的信号の強度を強化させることができるナノ粒子を利用して、より感知効率が向上されたバイオセンサを提供することである。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、上述で言及した課題に限らず、言及されない他の 課題は下記で当業者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明によるバイオ物質感知用ナノ粒子は、表面に光が照射される際、局所表面プラズモン共鳴現状が誘導される金属ナノ構造体、金属ナノ構造体の表面を覆うスペーサ及び蛍光体によって標識された(fluorophore-labeled)ターゲット分子と特異反応し、前記スペーサの表面に固定された捕集分子を含む。
【0010】
前記解決しようとする他の課題を達成するために本発明の一実施形態による表面に光が照射される際、局所表面プラズモン共鳴現状が誘導される金属ナノ構造体と、前記金属ナノ構造体の表面を覆うスペーサと、蛍光体によって標識されたターゲット分子と特異反応し、前記スペーサの表面に固定された捕集分子を含むナノ粒子が固定されたバイオ物質反応部と、ナノ粒子に入射光を提供する発光部及びナノ粒子の前記蛍光体から放出され、表面プラズモン共鳴によるエネルギによって強度が強化された放出光を検出する受光部とを含む。
【0011】
その他、実施形態の具体的な事項は詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0012】
本発明のバイオ物質検出用ナノ粒子によると、蛍光体と金属ナノ構造体間の距離が最適化されるように、金属ナノ構造体の表面にスペーサを含む。これによって、蛍光体の放出光の強度が減殺(quench)されなく、蛍光体が金属構造体からエネルギが伝達されて、蛍光体から放出される蛍光信号の強度を強化させることができる。そして、蛍光体から放出される強化された(enhanced)蛍光信号を感知してバイオ物質を検出及び分析することによって、バイオセンサの感知効率をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】バイオ物質検出の際に利用される蛍光体の吸収及び放出スペクトラムを示すグラフである。
【図2】本発明の一実施形態によるバイオ物質感知用ナノ粒子を示す図である。
【図3】金ナノ粒子が誘電物質内に存在する際、ナノ粒子の大きさによる共鳴波長の変化を示すグラフである。
【図4】本発明の他の実施形態によるバイオ物質感知用ナノ粒子を示す図である。
【図5】コア−シェルナノ粒子が誘電物質内に存在する際、一定の大きさの誘電体コア(例:直径30nmのSiO2)を囲んでいる金属シェル(例:厚さ2〜15nmの金Au)の厚さによる共鳴波長の変化を示すグラフである。
【図6】一定の大きさの誘電体コアに対して金属シェルの厚さ変化による近接場(near field)での散乱効率及び遠隔場(far field)での消光効率の大きさを比較したグラフである。(30nm直径のシリカコア上に金Auシェルの厚さが変わる際の例)
【図7】本発明の一実施形態によるバイオ物質感知用ナノ粒子を利用するバイオセンサを示す図である。
【図8】本発明の一実施形態によるバイオセンサでナノ粒子とターゲット分子の結合構造を示す図である。
【図9】本発明の他の実施形態によるバイオ物質感知用ナノ粒子を利用するバイオセンサを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付図面と共に詳細に後述される実施形態を参照すると明確になることである。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限らずに互いに異なる多様な形態に具現されることができ、但し本実施形態は、本発明の開示が完全なようにして、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されることであり、本発明は、請求項に範囲によって定義されるのみである。明細書の全般にかけて、同一参照符号は同一構成要素を指する。
【0015】
本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するためのことであり、本発明を制限することではない。本明細書で、単数形は文句に特別に言及しない限り複数形も含む。明細書に使われる「含む(comprises)」は、言及された構成要素、段階、動作、及び/または素子は一つ以上の異なる構成要素、段階、動作、及び/または素子の存在、または追加を排除しない。
【0016】
また、本明細書で記述する実施形態は、本発明の理想的な例示図である断面図、及び/または平面図を参考して説明されるはずである。図面において、膜及び領域の厚さは、技術的内容の効果的な説明のために誇張されたことである。従って、図面に例示された領域は、概略的な属性を有し、図面で例示された領域の模様は、素子の領域の特定形態を例示するためのことであり、発明の範囲を制限するためのことではない。
【0017】
本明細書で、ターゲット分子(target molecules)は、特定基質を示す生体分子として、分析体または分析物(analytes)と同一の意味に解析されることができ、本発明の実施形態で抗原に該当する。
【0018】
本明細書で、捕集分子(capture molecules)は、ターゲット分子と特異結合(specific binding)する生体分子として、プローブ分子(probe molecules)、受容体(receptor)、またはアクセプタ(acceptor)と同一の意味に解析されることができ、本発明の実施形態で捕集抗体に該当する。
【0019】
以下、図2を参照して本発明の一実施形態によるバイオ物質感知用ナノ粒子に対して詳細に説明する。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態によるバイオ物質感知用ナノ粒子を示す図である。
【0021】
図2を参照すると、本発明の一実施形態によるバイオ物質検出用ナノ粒子20は、金属ナノ粒子22と、金属ナノ粒子22の表面を覆うスペーサ24と、スペーサ24の表面に固定された捕集分子とを含むことができる。
【0022】
金属ナノ粒子22は、外部から提供される特定波長の光によって、その表面及び内部で局所表面プラズモン共鳴(localized surface plasmon resonance)現状が発生し、金属ナノ粒子22表面を囲む物質(例えば、誘電物質の組成、厚さまたは屈折率)によって共鳴波長が変化されることができる。従って、表面プラズモン共鳴波長の変化を利用して、金属ナノ粒子22の表面に固定されるバイオ物質を検出及び定量化することができる。
【0023】
スペーサ24は、金属ナノ粒子22の表面を囲み、金属ナノ粒子22と蛍光体28との間に所定間隔を離隔させる。スペーサ24の表面には、リンカ(linker)26、または捕集分子が固定されることができ、リンカ26、または捕集分子には蛍光体28が直接、または間接に結合されることができる。スペーサ24の表面に固定されるリンカ26は、蛍光体、または蛍光体が標識された分析物質の固定化(immobilization)を容易にさせることができる。
【0024】
スペーサ24に直接、または間接に結合される蛍光体28は、Stokes' shiftという吸収光11と放出光12の波長差が、図1に示したように約20〜30nmに非常に小さい。また、放出光12の強度は、吸収光11の強度に比べて非常に小さい。これによって、バイオ物質の検出感度を向上させるために、蛍光体から放出される蛍光信号が強化されなければならない。
【0025】
スペーサ24は、金属ナノ粒子22から発生された散乱光のエネルギが蛍光体28に伝達される際、蛍光体28から放出される放出光のエネルギが金属ナノ粒子22に伝達されないように、金属ナノ粒子22の表面から蛍光体28を所定間隔離隔させることができる。具体に、スペーサ24は、金属ナノ粒子22の表面で局所表面プラズモン共鳴現状が発生する際、放出される散乱光のエネルギを蛍光体28の放出光エネルギを減殺(quench)させなく、蛍光体28に伝達されることができるようにする。従って、ナノ粒子20に特定波長(金属ナノ粒子の共鳴波長)が照射される際、蛍光体28から放出される蛍光信号のエネルギが極大化されることができる。
【0026】
また、スペーサ24の表面に捕集分子(例えば、抗体)が固定された場合にも、金属ナノ粒子22から蛍光体28へのエネルギ伝達が最適化されるように、スペーサ24の厚さが調節されて、蛍光体28と金属ナノ粒子22間の距離を維持させることができる。ここで、スペーサ24の表面に固定される捕集分子は、検出及び分析しようとするターゲット分子と選択的に特異結合(specific binding)されることができる物質である。捕集分子は、例えば、蛋白質、細胞、ウイルス、核酸、有機分子、または無気分子でありうる。蛋白質の場合、抗原、抗体、基質蛋白質、酵素、助酵素などの何れのバイオ物質でも可能である。そして核酸の場合、DNA、RNA、PNA、LNA、またはこれらの混成体でありうる。
【0027】
より詳細に説明すると、金属ナノ粒子22は、その表面及び内部に存在する自由電子の運動が、金属ナノ粒子22の大きさによって拘束されるために、外部から与えられる電磁気波(即ち、エネルギまたは波長)に対して表面プラズモン(surface plasmon)現状が発生する。
【0028】
表面プラズモン現状は、特定波長の光が金属ナノ粒子22の表面に照射されると、金属ナノ粒子22の内部に存在する電子が編極されて(polarized)発生する量子化された(quantized)電子の揺動(oscillation)をいう。そして、金属ナノ粒子22の表面に吸着された誘電物質の変化は、表面プラズモン波動の波長(wavelength)移動を誘発する。
【0029】
また、特定波長の光が金属ナノ粒子22の表面に到達される際、金属ナノ粒子22によって、吸収及び散乱されて金属ナノ粒子22表面のプラズモンが励起(excitation)される現状を局所表面プラズモン共鳴(localized surface plasmon resonance)という。そして、局所表面プラズモン共鳴現状は、ナノ粒子の種類、組成、大きさ、形態及び表面を囲む物質(ambient material)によって変わる。また、金属ナノ粒子22の表面では、特定波長の光が吸収(absorbing)され、金属ナノ粒子22表面を囲む物質によって特定の波長の光が散乱(scattering)される。従って、金属ナノ粒子22の表面から放出される散乱光を感知して、表面プラズモン共鳴波長の変化を検出すると、金属ナノ粒子22表面の物質を検出及び分析することができる。
【0030】
図3に金属ナノ粒子の大きさによって、共鳴波長の変化による消光効率を示すグラフが開示される。具体に、図3は、大きさが互いに異なる金ナノ粒子が誘電物質内に存在する際、共鳴波長の変化による消光効率を示す。
【0031】
図3を参照すると、金属ナノ粒子の大きさによって、金属ナノ粒子の共鳴波長が変化することを分かる。そして、金属ナノ粒子の大きさが増加するほど、共鳴波長が増加することを分かる。
【0032】
このような局所表面プラズモン共鳴現状が発生する金属ナノ粒子22には、金Au、または銀Agのように、誘電関数(dielectric function)の虚数部(imaginary part)が陰(minus)の値を有する貴金属類(noble metal)が利用されることができる。
【0033】
一方、局所表面プラズモン共鳴によって金属ナノ粒子22の周りに電磁場が形成される。そして、金属ナノ粒子22周りの近接場(near field)で、散乱光の強度は、金属ナノ粒子22の表面に近くなるほど指数関数的に増加する。この際、近接場内に存在する蛍光体28が、金属ナノ粒子22から励起されることができるエネルギが伝達されると、蛍光体28から放出される放出光(即ち、蛍光信号)の強度が大きく増加されることができる。
【0034】
また、金属ナノ粒子22周りの近接場で、蛍光体28が金属ナノ粒子22の表面から所定間隔(約10nm)以内に近くなる場合、蛍光体28から金属ナノ粒子22への非放射形エネルギ伝達(non-radiative energy transfer)が発生して、蛍光体28の放出光が消滅(quench)される。即ち、蛍光体28と金属ナノ粒子22間の距離が所定間隔以下に減ると、金属ナノ粒子22から蛍光体28に伝えられた散乱光のエネルギが再び金属ナノ粒子22に伝達(transfer)されることができ、これによって蛍光体28から放出される放出光のエネルギが減殺されることができる。具体に、蛍光体28から金属ナノ粒子22へのエネルギ伝達率(energy transfer rate)kTは、蛍光体28から金属ナノ粒子22との距離r及び蛍光体28の発光減殺時間(fluorescence decay time)τD間の関係は、
【0035】
【数1】

【0036】
に与えられる。従って、蛍光体28から金属ナノ粒子22との距離rがフェルスター距離r0より小さくなると、エネルギ伝達率が急激に高まるので、結局は放出光の強度が消滅される。
【0037】
従って、局所表面プラズモン共鳴によって、蛍光体28から放出される放出光の強度を増加させると同時に、蛍光体28と金属ナノ粒子22間の距離を一定に維持させて放出光の強度が消滅されないように、金属ナノ粒子22の表面に所定厚さのスペーサ24が形成されることができる。
【0038】
一方、金属ナノ粒子の共鳴波長が蛍光体の吸収波長と一致する際、蛍光体から放出される放出光のエネルギを極大化することができる。これによって本発明の他の実施形態では、共鳴波長の調節(tunning)範囲が広いコア−シェルナノ粒子が使われる。
【0039】
図4は、本発明の他の実施形態によるバイオ物質感知用ナノ粒子を示す図である。図4を参照すると、バイオ物質検出用ナノ粒子30は、ナノ単位の直径を有する誘電体粒子31に金属ナノ薄膜32が覆われ(coated)、金属ナノ薄膜32の表面には、ターゲット分子に標識される蛍光体38と金属ナノ薄膜32間の距離を調節するスペーサ34が覆われる。
【0040】
誘電体粒子31は、SiO2、TiO2、Ta25のような固体誘電物質でありうり、空気、または水のように液体、または気体でもありうる。例えば、誘電体粒子31は、シリカコア(silica core)でありうる。
【0041】
金属ナノ薄膜32は、数乃至数百nm厚さの金属薄膜として、例えば、金Au、またはAgが使われることができる。
【0042】
スペーサ34は、金属ナノ薄膜32の表面を囲み、表面に捕集分子、またはリンカ36が固定される。捕集分子、またはリンカ36は、蛍光体38と直接、または間接に結合されることができる。即ち、スペーサ34は、共鳴現状によって金属ナノ薄膜32の周囲に形成された近接場で、蛍光体38から金属ナノ薄膜32に非放射形エネルギ伝達が発生を減少させるために、金属ナノ薄膜32の表面から蛍光体38を所定間隔離隔させる。
【0043】
このようなスペーサ34は、金属ナノ薄膜32の表面に固定化されやすく、空間的配向性(surface orientation)、均一の空間分布、そしてその表面を容易に官能化(functionalize)することができる構造を有しなければならない。例えば、自分組立単分子膜(self-assembled monolayer、SAM)、HSA(human serum albumin)、PEG(polyethylene glycol)、またはデキストラン(dextran)が使われることができる。そして、スペーサ34に有機分子の鎖、あるいは無気分子が使われることもできる。
【0044】
一方、有機分子(organic molecules)の鎖(chain)、または無機物(inorganic material)からなるスペーサ34は、表面に付着されるリンカ36を含んで形成されることができる。スペーサ34は、金属ナノ薄膜32で局所表面プラズモン共鳴現状が発生する際、蛍光体38が金属ナノ薄膜32に所定間隔以下に近接することを防止する。従って、蛍光体38から金属ナノ薄膜32に蛍光体38のエネルギが伝えられることを減少させることができる。
【0045】
より詳細に説明すると、本発明の他の実施形態では、金属ナノ構造体30でプラズモン共鳴波長の変化範囲を増加させるために、誘電体ナノ粒子31の表面に金属ナノ薄膜32が形成される。即ち、コア−シェル形態のナノ粒子を形成する。コア−シェルナノ粒子の場合、金属ナノ薄膜32の内部及び外部表面に誘電体が存在するので、金属ナノ薄膜32内の自由電子の運動が金属ナノ粒子(図2の22)でより制限されることができる。
図5に金属ナノ薄膜32の厚さによって消光効率及び共鳴波長の変化を示すグラフが開示される。図5は、水の中に均一に広まっているコア−シェルナノ粒子の消光効率(extinction efficiency)、即ち、吸収効率(absorption efficiency)と散乱効率(scattering)の合計(sum)を波長に対する関数に示したことである。
【0046】
図5を参照すると、約30nmの直径を有するシリカ(silica)ナノ粒子を利用し、シリカナノ粒子の表面を覆う金ナノ薄膜の厚さが変化する際、消光効率を示す。即ち、図3及び図5に示したグラフを比較すると、類似である大きさのナノ粒子でプラズモン共鳴波長の変化範囲が金属ナノ粒子(図2の22)よりコア−シェルナノ粒子(図4の32)でより大きいということを分かる。従って、コア−シェルナノ粒子(図4の32)でプラズモン共鳴波長を調節することができる範囲が大きい。
【0047】
一方、ナノ粒子30に入射される入射光の波長がプラズモン共鳴波長と一致する場合、金属ナノ薄膜32から散乱光のエネルギが蛍光体46に伝えられて放出光のエネルギを極大化することができる。
【0048】
図6に、近接場で局所表面プラズモン共鳴現状による消光効率QNFと、遠隔場(far field)で表面プラズモン共鳴現状による消光効率Qextを比較するグラフが開示される。図6は水の中で、直径が30nmであるシリカ(silica)コアと、厚さが各々5、7、10、20nmである金ナノ薄膜(Au-shell)からなるナノ粒子の消光効率を示す。
【0049】
図6を参照すると、局所表面プラズモン共鳴現状によって、金属ナノ薄膜表面で検出されるエネルギの強度が、遠隔場(far field)でより、近接場(near field)でより大きいということを分かる。
【0050】
これと同時に、近接場内に存在する蛍光体46が、金属ナノ粒子32の表面から所定間隔(約10nm)以内に近接する場合、蛍光体46から金属ナノ粒子32への非放射形エネルギ伝達(non-radiative energy transfer)が発生して、蛍光体46の放出光が消滅(quench)される。
【0051】
従って、金属ナノ薄膜32の表面で局所表面プラズモン共鳴現状が発生する際、金属ナノ薄膜32の表面から伝えられるエネルギが蛍光体46から放出される放出光の強度を強化させると同時に、蛍光体46と金属ナノ薄膜32間の距離を一定に維持させて、放出光が減殺されないように、金属ナノ薄膜32の表面にスペーサ34が形成される。即ち、スペーサ34が蛍光体46と金属ナノ薄膜32の表面との距離を所定間隔に維持させる。
【0052】
即ち、スペーサ34の厚さは、互いに相反する効果、即ち金属ナノ薄膜32の表面プラズモン共鳴による電磁場エネルギの増加効果と、蛍光体46から再び金属ナノ薄膜32に非放射形エネルギ伝達(non-radiative energy transfer)による消滅効果(quenching effect)を全て考慮して決定される。これによって、スペーサ34の厚さは金属ナノ薄膜32の表面に存在する単一薄膜の厚さに正義(define)されることができる。また、スペーサの厚さは、単一薄膜のみではなく、蛍光体46と金属ナノ薄膜32の表面間に存在するリンカ36、捕集分子及びターゲット分子の長さを全て含む厚さに理解されることもできる。換言すると、蛍光体46と金属ナノ薄膜32の表面間に存在するリンカ36、捕集分子及びターゲット分子は、蛍光体46から再び金属ナノ薄膜32に非放射形エネルギ伝達(non-radiative energy transfer)が発生することができる電磁場内に位置する。
【0053】
以下、蛍光体から放出される放出光の強度を強化させることができるナノ粒子を利用して、ターゲット分子を検出及び分析することができるバイオセンサに対して説明する。
【0054】
図7は、本発明の一実施形態によるバイオセンサを示す図である。図8は、本発明の一実施形態によるバイオセンサで、ナノ粒子とターゲット分子の結合構造物を示す。
【0055】
図7を参照すると、バイオセンサは、バイオ物質反応部110と、発光部120と、受光部130とを含むことができる。
【0056】
バイオ物質反応部110は、基板112と、基板112上に形成された反応容器114とを含むことができる。
【0057】
基板112は、光が透過することができるように透明な物質に形成される。例えば、基板112は、プラスチック、ガラス、またはシリコン基板でありうる。また、基板112には、チタニウム酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta25)、またはアルミニウム酸化物(Al23)などのような透明な酸化物の基板が使われることができる。また、基板112は、PDMS(polydimethylsiloxane)、PMMA(polymethylmethacrylate)、PC(polycarbonate)、COC(cyclic olefin copolymer)、PA(polyamide)、PE(polyethylene)、PP(polypropylene)、PPE(polyphenylene ether)、PS(polystyrene)、POM(polyoxymethylene)、PEEK(polyetheretherketone)、PTFE(polytetrafluoroethylene)、PVC(polyvinylchloride)、PVDF(polyvinylidene fluoride)、PBT(polybutyleneterephthalate)、FEP(fluorinated ethylenepropylene)、PFA(perfluoralkoxyalkane)などのポリマーからなることができる。
【0058】
反応容器114は、分析しようとするターゲット分子と特異結合するナノ粒子30を受容する。ナノ粒子30は、水(water)、バッファ溶液(buffer solution)、血漿(plasma)、血清(serum)など液体相(phase)の媒質(aqueous ambient)内に均一に分布されることができる。そして、バイオセンサに特定波長の光が照射される際、金属ナノ薄膜32の表面、または金属ナノ粒子の表面で、局所表面プラズモン共鳴現状が発生する。
【0059】
具体に、ナノ粒子30は、図8に示したように、表面がスペーサ34に覆われたコア−シェルナノ粒子でありうる。コア−シェルナノ粒子は、誘電体ナノ粒子31を有し、表面が金属ナノ薄膜32に囲まれた構造を有する。このようなコア−シェルナノ粒子は、外部から特定波長の光が入射される際、金属ナノ薄膜32の表面で発生する局所表面プラズモン共鳴現状の共鳴波長の範囲が広い。従って、共鳴波長を外部から蛍光体に照射される光の波長(即ち、蛍光体の吸収波長)に一致させることが容易である。一方、ナノ粒子30は、コア−シェルナノ粒子の代わりに、表面がスペーサに囲まれた金属ナノ粒子でありうる。
【0060】
また、スペーサ34は、表面プラズモン共鳴現状が発生する際、散乱光のエネルギが蛍光体46に伝達されるように、蛍光体46と、金属ナノ粒子、または金属ナノ薄膜32間の距離を所定間隔に維持させる。このようなスペーサ34の表面で、抗原と抗体の免疫反応が発生されうり、免疫反応によって蛍光体46から放出される放出光の変化を分析してターゲット分子42を検出することができる。
【0061】
より具体に、ナノ粒子30の表面で、捕集分子とターゲット分子の結合構造が図8に示した。図8に示したように、本発明の実施形態では、サンドイッチ免疫反応による結合構造を説明する。即ち、捕集分子としてナノ粒子のスペーサ34表面に固定化された捕集抗体38が利用され、ターゲット分子である抗原42は蛍光体46が標識された感知抗体44に結合される。そして、感知抗体44は、抗原と特異結合するが、抗原と結合されるサイト(site)が捕集抗体38と抗原が結合されるサイトと異なる特性を有する。
【0062】
詳細に説明すると、スペーサ34の表面には、検出及び分析しようとするターゲット分子42と特異結合される捕集分子38が固定化される。捕集分子38は、例えば、蛋白質、細胞、ウイルス、核酸、有機分子、または無気分子でありうる。蛋白質の場合、抗原、抗体、基質蛋白質、酵素、助酵素など何れのバイオ物質でも可能である。そして核酸の場合、DNA、RNA、PNA、LNA、またはこれらの混成体でありうる。本発明の一実施形態で捕集分子38は、分析しようとするターゲット分子(即ち、抗原、42)と特異結合する捕集抗体38でありうる。捕集抗体38は、分析しようとする抗原と特異反応して、抗原をスペーサ34の表面に固定させることができる。
【0063】
スペーサ34の表面に固定化される捕集抗体38は、リンカ36を通じてスペーサ34表面により堅固に固定されることができる。スペーサ34の表面に捕集抗体38を固定化させる方法には、化学的な吸着(chemical adsorption)、共有結合(covalent-binding)、電気的な結合(electrostatic attraction)、共重合体(co-polymerization)、アビジン−バイオチン結合システム(avidin-biotin affinity system)などが利用されることができる。
【0064】
具体に、捕集抗体38は、スペーサ34の表面に固定化させるために、スペーサ34の表面に官能基が誘導されることができる。例えば、スペーサ34の表面に、カルボキシル基−COOH、チオール基−SH、水酸基−OH、シラン基、アミン基、またはエポキシ基のような官能基が誘導されることができる。
【0065】
ターゲット分子42は、生体から得られた物質として、溶液内に含まれてバイオ物質反応部110に提供されることができる。即ち、血液、血清、血漿、小便、または唾液のように生体から得られた体液がバイオ物質反応部110に提供され、体液内にターゲット分子42が分布する。ターゲット分子42は、例えば、核酸、細胞、ウイルス、蛋白質、有機分子、または無気分子でありうる。蛋白質分子の場合、抗原、抗体、基質蛋白質、酵素、助酵素などの何れのバイオ物質でも可能である。そして核酸の場合、DNA、RNA、PNA、LNA、またはこれらの混成体でありうる。
【0066】
このようなターゲット分子42は、バイオ物質反応部110で、捕集分子38と核酸混成化、抗原−抗体反応及び酵素結合反応などのような化学的及び生化学的反応によって結合されることができる。
【0067】
また、ターゲット分子42をバイオ物質反応部110に供給する前に、ターゲット分子42は蛍光体46によって標識されることができる。即ち、ターゲット分子42は、蛍光体46と直接、または間接に結合されてバイオ物質反応部110内に提供される。本発明の一実施形態で蛍光体46は、放出光の波長範囲が約400乃至800nmである蛍光体が利用されることができる。
【0068】
一方、体液内には、検出しようとするターゲット分子42のみではなく、捕集分子38と結合しない非特異性(nonspecific)分子を含むことができる。従って、捕集分子38と特異結合するターゲット分子42は、蛍光体46によって標識されてバイオ物質反応部110に提供される。
【0069】
また、ターゲット分子42、即ち、抗原を蛍光体46によって標識することは、直接、または間接になることができる。即ち、蛍光体46が直接抗原42と結合されることができる。また、抗原42と結合するサイトが捕集抗体38とは異なる感知抗体44に、蛍光体46を結合させて、蛍光体46が結合された感知抗体44を抗原42と反応させることもできる。即ち、抗体−抗原間の特異的結合によってスペーサ34の表面には、リンカ36−捕集抗体38―抗原42―感知抗体44―蛍光体46の結合が示すことができる。このような結合構造で、金属ナノ薄膜32と蛍光体46間の距離は、スペーサ34の厚さ、リンカ36、捕集抗体38、抗原42、感知抗体44の長さになりうる。この際、スペーサ34、リンカ36、捕集抗体38、抗原42、及び感知抗体44は、蛍光体46が所定間隔以下に金属ナノ薄膜32に近接することを防止する。これによって、蛍光体46から金属ナノ薄膜32に蛍光体46の放出光エネルギが伝えられることを減少させることができる。
【0070】
また、図7を参照すると、発光部120は、バイオ物質反応部110、即ち、バイオ物質反応部110のナノ粒子に特定波長の入射光122を照射する。発光部120は、入射光122がバイオ物質反応部110の基板112に対して、例えば約45°の入射角度を有するように調節されることができる。
【0071】
発光部120は、多色光(polychromatic light)を出力するキセノンランプ(Xenon lamp)が利用されることができる。キセノンランプを光源に利用する場合、光フィルタを含んでナノ粒子30のプラズモン共鳴波長と一致する単色光(monochromatic light)を入射光122に提供する。また、発光部120として、プラズモン共鳴波長と一致する単色光源を出力するレーザダイオード(laser diode)が使われることができる。
【0072】
受光部130は、入射光122の入射角度に対して垂直である位置に設置され、蛍光体46から放出される放出光を検出して、ナノ粒子30に結合されたターゲット分子42を検出及び分析する。例えば、受光部130は、光ダイオード(photodiode)、接眼レンズ、撮像素子(charge couple ddevice, CCD)、またはCMOSイメージセンサが利用されることができる。
【0073】
このように、バイオ物質反応部110内で、ナノ粒子の表面に捕集分子38とターゲット分子42を反応させた後、発光部120からナノ粒子30に光を照射すると、受光部130では、蛍光体46から強化された蛍光信号を検出することができる。
【0074】
以下、図9を参照して、本発明の他の実施形態によるバイオセンサに対して説明する。
【0075】
図9を参照すると、本発明の他の実施形態によるバイオセンサは、微細流体チャンネル210を有し、微細流体チャンネル210内で、捕集分子38とターゲット分子42間の反応が発生する。そして、微細流体チャンネル210に入射光222が提供され、入射光222によってナノ粒子30の表面から放出される放出光232を感知して、ターゲット分子42を検出及び分析することができる。
【0076】
より詳細に説明すると、本発明の他の実施形態によるバイオセンサは、互いに所定間隔離隔された下板210a及び上板210bによって形成された微細流体チャンネル210(micro fluidic channel)を含む。微細流体チャンネル210は、本発明の一実施形態で説明するバイオ物質反応部(図7の110)に該当する。
【0077】
微細流体チャンネル210を形成する下板210a及び上板210bは、ガラス(glass)、シリカ(silica)、シリコン(silicon)、またはPMMA、polycarbonate(PC)、polystyrene(PS)、またはCOC(cyclic olefin copolymer)が利用されることができる。そして、下板210a及び上板210bは、透明(transparent)である、或いは不透明(opaque)でありうり、白色(white)、または黒色(black)を帯びることができる。また、下板210a及び上板210bは、種類、或いは色が互いに異なる、或いは同一でありうる。
【0078】
このような、微細流体チャンネル210には、ターゲット分子42と特異結合する捕集分子38が固定されたナノ粒子30が分布する。
【0079】
また、微細流体チャンネル210に蛍光体46が標識されたターゲット分子42を含む溶液が供給されることができ、ターゲット分子42は、免疫反応によってナノ粒子30に固定された捕集分子38と結合されることができる。
【0080】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者は本発明がその技術的思想、或いは必須の特徴を変更しなくて他の具体的な形態に実施されることができることを理解することができる。従って、上述の実施形態には全ての面で、例示的なことであり、限定的ではないことに理解しなければならない。
【符号の説明】
【0081】
20、30 ナノ粒子
22 金属ナノ粒子
31 誘電体ナノ粒子
32 金属ナノ薄膜
24、34 スペーサ
110 バイオ物質反応部
120 発光部
130 受光部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に光が照射される際、局所表面プラズモン共鳴現状によって周りに電磁場が誘導される金属ナノ構造体と、
前記金属ナノ構造体の表面を覆うスペーサと、
蛍光体によって標識されたターゲット分子と特異反応し、前記スペーサの表面に固定された捕集分子と、を含むことを特徴とするバイオ物質検出用ナノ粒子。
【請求項2】
前記スペーサは、前記蛍光体に光が照射される際、前記蛍光体から前記金属ナノ粒子への非放射形エネルギ伝達(non-radiative energy transfer)を防止することを特徴とする請求項1に記載のバイオ物質検出用ナノ粒子。
【請求項3】
前記スペーサは、自分組立単分子膜(self-assembled monolayer, SAM)、HSA(human serum albumin)、PEG(polyethylene glycol)、またはデキストラン(dextran)に形成されたことを特徴とする請求項2に記載のバイオ物質検出用ナノ粒子。
【請求項4】
前記金属ナノ構造体は、金属ナノ粒子である、或いは誘電体コアの表面を覆う金属ナノ薄膜からなるコア−シェルナノ粒子であることを特徴とする請求項1に記載のバイオ物質検出用ナノ粒子。
【請求項5】
前記誘電体コアは、固体、液体または気体の誘電物質に形成されたことを特徴とする請求項4に記載のバイオ物質検出用ナノ粒子。
【請求項6】
前記誘電体コアは、SiO2、TiO2、Ta25、空気または水に形成されたことを特徴とする請求項4に記載のバイオ物質検出用ナノ粒子。
【請求項7】
前記金属ナノ粒子、または前記金属ナノ薄膜は、金Au、または銀Agに形成されたことを特徴とする請求項4に記載のバイオ物質検出用ナノ粒子。
【請求項8】
表面に光が照射される際、局所表面プラズモン共鳴現状が誘導される金属ナノ構造体と、前記金属ナノ構造体の表面を覆うスペーサ、及び蛍光体によって標識されたターゲット分子と特異反応し、前記スペーサの表面に固定された捕集分子を含むナノ粒子が提供されるバイオ物質反応部と、
前記ナノ粒子に入射光を提供する発光部と、
前記入射光によって前記ナノ粒子の前記蛍光体から放出され、前記局所表面プラズモン共鳴によって強度が強化された放出光を検出する受光部と、を含むことを特徴とするバイオセンサ。
【請求項9】
前記スペーサは、前記蛍光体に光が照射される際、前記蛍光体から前記金属ナノ粒子への非放射形エネルギ伝達(non-radiative energy transfer)を防止することを特徴とする請求項8に記載のバイオセンサ。
【請求項10】
前記スペーサは、自分組立単分子膜(self-assembled monolayer, SAM)、HSA(human serum albumin)、PEG(polyethylene glycol)、またはデキストラン(dextran)に形成されたことを特徴とする請求項9に記載のバイオセンサ。
【請求項11】
前記金属ナノ構造体は、金属ナノ粒子である、或いは誘電体コアの表面を覆う金属ナノ薄膜からなるコア−シェルナノ粒子であることを特徴とする請求項8に記載のバイオセンサ。
【請求項12】
前記金属ナノ粒子、または金属ナノ薄膜は、金Au、または銀Agに形成されたことを特徴とする請求項11に記載のバイオセンサ。
【請求項13】
前記バイオ物質反応部は、基板及び基板上に形成されて前記ナノ粒子を受け入れる反応容器を含む、或いは上部基板及び下部基板が互いに所定間隔離隔されて形成された微細流体チャンネルを含むことを特徴とする請求項8に記載のバイオセンサ。
【請求項14】
前記基板は、プラスチック基板、ガラス基板、またはシリコン基板であることを特徴とする請求項13に記載のバイオセンサ。
【請求項15】
前記入射光は、前記ナノ粒子の局所表面プラズモン共鳴波長と同一の波長を有する単色光であることを特徴とする請求項8に記載のバイオセンサ。
【請求項16】
前記発光部は、多色光を出力する光源及び前記光源から前記蛍光体から放出される放出光の波長と一致する波長のみを分離して、前記入射光に提供する光フィルタを含むことを特徴とする請求項15に記載のバイオセンサ。
【請求項17】
前記捕集分子は、前記金属ナノ構造体の表面に誘導されたカルボキシル基−COOH、チオール基−SH、ヒドロキシル基−OH、シラン基、アミン基−NH2、またはエポキシ基によって固定化されたことを特徴とする請求項8に記載のバイオセンサ。
【請求項18】
前記捕集分子、または前記ターゲット分子は、核酸、細胞、ウイルス、蛋白質、有機分子、及び無気分子からなる群から選択されたことを特徴とする請求項8に記載のバイオセンサ。
【請求項19】
前記核酸は、DNA、RNA、PNA、LNA及びこれらの混成体からなる群から選択されたことを特徴とする請求項18に記載のバイオセンサ。
【請求項20】
前記蛋白質は、酵素、基質、抗原、抗体、リガンド 、アプタマ及び受容体からなる群から選択されたことを特徴とする請求項18に記載のバイオセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−127928(P2010−127928A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−134170(P2009−134170)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】