説明

バックライトモジュール

【課題】出力電圧を保護し、且つコストが低いバックライトモジュールを提供する。
【解決手段】配線板の上に設置されるバックライトモジュールにおいて、電源信号を出力する電源制御回路と、前記電源制御回路に電気接続される一次巻線及び少なくとも1つの二次巻線を具備する変圧器と、前記変圧器の二次巻線の高電圧端に設置されて、電磁誘導方式で前記二次巻線の高電圧端の電圧の変化を測定する一方、測定した電圧の変化の情報を前記電源制御回路へ伝送する電圧センサーと、を具備し、前記電源制御回路は、前記電圧の変化の情報に基づいて、自分の電源信号の出力を調節する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックライトモジュールに関し、特に出力する電圧の異常を保護するバックライトモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、出力電圧保護(過電圧保護及び不足電圧保護)は、バックライトモジュールの重要な技術になっている。
【0003】
図1は、従来のバックライトモジュールの駆動装置の構成図である。前記駆動装置は、電源制御回路11と、光源モジュール12と、変圧器T1と、第一コンデンサC1と、第二コンデンサC2と、を具備する。
【0004】
前記電源制御回路11は、電源回路110と、制御回路111と、保護回路112と、を具備する。前記電源回路110は、電源信号を提供する。
【0005】
前記変圧器T1は、一次巻線(Winding)及び二次巻線を具備する。前記一次巻線は、電源回路110に電気接続され、前記二次巻線は、前記光源モジュール12に電気接続されている。前記変圧器T1は、前記電源信号を前記光源モジュール12を駆動する交流信号に変換させる。
【0006】
前記第一及び第二コンデンサC1、C2は、前記変圧器T1の前記二次巻線と接続地面との間に直列接続されている。前記第一及び第二コンデンサC1、C2は、前記変圧器T1の前記二次巻線の側の高電圧を分圧する作用を奏する。
【0007】
前記保護回路112は、前記第一コンデンサC1と前記第二コンデンサC2との間に電気接続されて、上述した分圧状況に基づいて対応する保護信号を出力する。
【0008】
前記制御回路111は、前記電源回路110と前記保護回路112との間に電気接続されている。前記制御回路111は、前記保護回路112からの保護信号を接収する一方、制御信号を出力して、前記電源回路110の電圧の出力を制御する。
【0009】
通常、前記第一コンデンサC1は、高電圧コンデンサ或いは多層配線板の間に設置されるストレー・キャパシティ(Stray Capacity)である。前記第一コンデンサC1と前記第二コンデンサC2とは、分圧回路を形成して、前記変圧器T1から出力する電圧を測定する。従って、前記電源制御回路11から出力する電圧を保護する。
【0010】
しかし、前記高電圧コンデンサは、体積が大きいので、前記高電圧コンデンサが配線板の空間を多く占め、且つコストが高くなるという欠点がある。前記多層配線板の間に設置されるストレー・キャパシティは、多層構造(少なくとも2つの層)を有する配線板を必要するので、コストも高くなる欠点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、出力電圧を保護し、且つコストが低いバックライトモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
配線板の上に設置されるバックライトモジュールにおいて、電源信号を出力する電源制御回路と、前記電源制御回路に電気接続される一次巻線及び少なくとも1つの二次巻線を具備する変圧器と、前記変圧器の二次巻線の高電圧端に設置されて、電磁誘導方式で前記二次巻線の高電圧端の電圧の変化を測定する一方、測定した電圧の変化の情報を前記電源制御回路へ伝送する電圧センサーと、を具備し、前記電源制御回路は、前記電圧の変化の情報に基づいて、自分の電源信号の出力を調節する。
【発明の効果】
【0013】
本発明のバックライトモジュールは、電圧センサーを利用して電磁誘導方式で変圧器の二次巻線の高電圧端の電圧変化を測定する。従って、本発明のバックライトモジュールは、部品の数量を減らし、単面板から製造することができるので、構造が簡単になり、コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に基づいて、出力電圧を保護し、且つコストを低下することができる本発明のバックライトモジュールに対して詳細に説明する。
【0015】
図2は、本発明の第一実施の状態に係るバックライトモジュール2の回路図である。前記バックライトモジュール2は、変圧器21と、電圧センサー22と、電源制御回路23と、を具備する。前記電源制御回路23は、電源信号を出力する。
【0016】
前記変圧器21は、一次巻線及び少なくとも1つの二次巻線を具備する。前記一次巻線は、前記電源制御回路23に電気接続されている。
【0017】
前記電圧センサー22は、前記変圧器21の二次巻線の高電圧端に接近する位置に設置されている。前記電圧センサー22は、電磁誘導方式で二次巻線の高電圧端の電圧の変化を測定し、且つその測定した電圧変化情報を前記電源制御回路23へ伝送する。前記電源制御回路23は、前記電圧センサー22からの電圧変化情報に基づいて、自分の電源信号の出力を調節する。
【0018】
以下、上述した電磁誘導の工作原理に対して簡単に説明する。
【0019】
前記バックライトモジュール2が作動する場合、前記変圧器21の二次巻線の高電圧端で流れる電気信号が高電圧の交流信号である。その交流信号の電圧が一般に1000ボルト以上である。高電圧の交流信号が伝送される場合、比較的強い電磁場が発生されると同時に、イオン化された電子も発生される。
【0020】
導体である前記電圧センサー22は、前記電磁場の環境で前記交流信号を感応すると共に、前記イオン化された電子を接収する。これによって、前記電圧センサー22が前記変圧器21の二次巻線の高電圧端の電圧の変化を測定する。
【0021】
図3は、本発明の第二実施の状態に係るバックライトモジュール3を示した斜視図である。前記バックライトモジュール3は、配線板30に設置され、変圧器31と、電圧センサー32と、電源制御回路33と、を具備する。前記電源制御回路33は、電源信号を出力する。
【0022】
前記変圧器31は、一次巻線311及び少なくとも1つの二次巻線312を具備する。前記一次巻線311は、前記電源制御回路33に電気接続されている。
【0023】
本実施の変圧器31は、少なくとも1つの予備接続部313を具備する。製造業者が変圧器を製造する時、複数の接続部を設置する。前記複数の接続部で、大部分の接続部は変圧器のコイルを巻くことに使われ、残余の接続部は使えない状態を維持している。前記残余の接続部は、変圧器の各々の接続部の電気的平衡に使われるか、後続に損害された接続部の入れ替えに使われる。
【0024】
本実施の状態で、前記予備接続部313が上述した残余の接続部である。前記予備接続部313の前記変圧器31の側に設置される端部は使えなく、外部に露出した他端部は前記配線板30に接続されている。
【0025】
前記電圧センサー32は、前記変圧器31の二次巻線312の高電圧端に接近する位置に設置されている。前記電圧センサー32は、電磁誘導方式で前記二次巻線312の電圧変化を測定する一方、測定した電圧変化情報を前記電源制御回路33へ伝送する。本実施の状態で、前記電圧センサー32は、信号線の状態に設計されている。前記信号線は、前記配線板30の上に設置され、且つ前記変圧器31の予備接続部313に電気接続されている。前記信号線は、前記予備接続部313を通じて電磁誘導方式で前記変圧器31の第二巻線312の高電圧端の電圧変化を測定する。
【0026】
前記電源制御回路33は、上述した電圧変化の情報を根拠にして、自分の電源信号の出力を調節する。
【0027】
以下、上述した電磁誘導の工作原理に対して簡単に説明する。
【0028】
前記バックライトモジュール3が作動する場合、前記変圧器31の二次巻線311の高電圧端で流れる電気信号が高電圧の交流信号である。その交流信号の電圧が一般に1000ボルト以上である。高電圧の交流信号が伝送される場合、比較的強い電磁場が発生される同時、イオン化された電子も発生される。
【0029】
前記電圧センサー32に電気接続され、且つ導体である前記変圧器31の予備接続部313は、前記電磁場の環境で交流信号を感応すると共に、前記イオン化された電子を接収する。これによって、前記電圧センサー32が前記変圧器31の二次巻線312の高電圧端の電圧の変化を測定する。
【0030】
図4は、本発明の第三実施の状態に係るバックライトモジュール4を示した斜視図である。前記バックライトモジュール4は、配線板40に設置され、変圧器41と、電圧センサー42と、電源制御回路43と、を具備する。前記電源制御回路43は、電源信号を出力する。
【0031】
前記変圧器41は、一次巻線411及び少なくとも1つの二次巻線412を具備する。前記一次巻線411は、前記電源制御回路43に電気接続されている。
【0032】
前記電圧センサー42は、前記変圧器41の二次巻線412の高電圧端に接近する位置に設置されている。前記電圧センサー42は、電磁誘導方式で前記二次巻線412の電圧の変化を測定する一方、測定した電圧変化情報を前記電源制御回路43へ伝送する。本実施の状態で、前記電圧センサー42は、銅箔421と信号線422とを具備する。前記銅箔421は、前記変圧器41の二次巻線412の側の配線板40の上に設置されて、電磁誘導方式で前記二次巻線412の電圧の変化を測定する。前記信号線422は、一端が前記銅箔421に電気接続し、他端が前記電源制御回路43に電気接続するように、前記配線板40の上に設置されている。前記信号線422は、前記銅箔421が測定した前記二次巻線412の電圧変化情報を前記電源制御回路43へ伝送する。
【0033】
前記電源制御回路43は、上述した電圧の変化の情報に基づいて、自分の電源信号の出力を調節する。
【0034】
以下、上述した電磁誘導の工作原理に対して簡単に説明する。
【0035】
前記バックライトモジュール4が作動する場合、前記変圧器41の二次巻線411の高電圧端で流れる電気信号が高電圧の交流信号である。前記交流信号の電圧が一般に1000ボルト以上である。高電圧の交流信号が伝送される場合、比較的強い電磁場が発生される同時、イオン化された電子も産生される。
【0036】
導体である前記電圧センサー42の銅箔421は、前記電磁場の環境で前記交流信号を感応すると共に、前記イオン化された電子を接収する。これによって、前記電圧センサー42は前記変圧器41の二次巻線412の高電圧端の電圧の変化を測定する。
【0037】
図5は、本発明の第四実施の状態に係るバックライトモジュール4を示した斜視図である。本実施の状態のバックライトモジュールの構造は、図4の実施の状態のバックライトモジュールの構造と類似する。その異なるところは、図5の実施の状態のバックライトモジュールの電圧センサー42としてセンス(Sense)信号線423を採用することである。前記センス信号線423は、配線板40の上に設置されている。前記センス信号線423の一端は、前記変圧器41の二次巻線412の高電圧端側に設置されて、電磁誘導方式で前記二次巻線412の電圧の変化を測定する。他端は、前記電源制御回路43に電気接続され、その測定した電圧の変化の情報を前記電源制御回路43へ伝送する。
【0038】
以下、上述した電磁誘導の工作原理に対して簡単に説明する。
【0039】
前記バックライトモジュール4が作動する場合、前記変圧器41の二次巻線411の高電圧端で流れる電気信号が高電圧の交流信号である。その交流信号の電圧が一般に1000ボルト以上である。高電圧の交流信号が伝送される場合、比較的強い電磁場が発生されると同時に、イオン化された電子も産生される。
【0040】
導体である前記センス信号線423は、上述した電磁場の環境で前記交流信号を感応すると共に、前記イオン化された電子を接収する。これによって、前記センス信号線423は前記変圧器41の二次巻線412の高電圧端の電圧変化を測定する。
【0041】
以上、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形又は修正が可能であり、該変形又は修正も又、本発明の特許請求の範囲内に含まれるものであることは、いうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来のバックライトモジュールの駆動装置の構成ブロック図である。
【図2】本発明の第一実施の状態に係るバックライトモジュールの回路のブロック図である。
【図3】本発明の第二実施の状態に係るバックライトモジュールを示した斜視図である。
【図4】本発明の第三実施の状態に係るバックライトモジュールを示した斜視図である。
【図5】本発明の第四実施の状態に係るバックライトモジュールを示した斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
2 バックライトモジュール
21 変圧器
22 電圧センサー
23 電源制御回路
3 バックライトモジュール
30 配線板
31 変圧器
311 一次巻線
312 二次巻線
313 予備接続部
32 電圧センサー
33 電源制御回路
4 バックライトモジュール
40 配線板
41 変圧器
411 一次巻線
412 二次巻線
42 電圧センサー
421 銅箔
422 信号線
423 センス信号線
43 電源制御回

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線板の上に設置されるバックライトモジュールにおいて、
電源信号を出力する電源制御回路と、
前記電源制御回路に電気接続される一次巻線及び少なくとも1つの二次巻線を具備する変圧器と、
前記変圧器の二次巻線の高電圧端に設置されて、電磁誘導方式で前記二次巻線の高電圧端の電圧の変化を測定する一方、測定した電圧の変化の情報を前記電源制御回路へ伝送する電圧センサーと、を具備し、
前記電源制御回路は、前記電圧の変化の情報に基づいて、自分の電源信号の出力を調節することを特徴とするバックライトモジュール。
【請求項2】
前記変圧器は、少なくとも1つの予備接続部をさらに具備し、前記予備接続部は、前記変圧器の側に設置されている端部は使えなく、外部に露出した他端部は前記配線板に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のバックライトモジュール。
【請求項3】
前記電圧センサーとして、信号線を採用し、前記信号線の一端は予備接続部に電気接続され、他端は前記電源制御回路に電気接続されることを特徴とする請求項2に記載のバックライトモジュール。
【請求項4】
前記電圧センサーは、前記変圧器の二次巻線の側の配線板の上に設置されて、電磁誘導方式で前記二次巻線の電圧の変化を測定する銅箔と、一端が前記銅箔に電気接続され、他端が前記電源制御回路に電気接続され、且つ前記銅箔が測定した前記二次巻線の電圧の変化の情報を前記電源制御回路へ伝送する信号線と、を具備することを特徴とする請求項1に記載のバックライトモジュール。
【請求項5】
前記電圧センサーとして、センス信号線を採用し、且つ配線板の上に設置され、その一端が変圧器の二次巻線の高電圧端側に設置され、且つ電磁誘導方式で前記二次巻線の電圧の変化を測定し、他端が電源制御回路に電気接続され、且つその測定した電圧の変化の情報を前記電源制御回路へ伝送することを特徴とする請求項1に記載のバックライトモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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