説明

バッグシール検査デバイス

【課題】不適切に形成されたシールを検出する従前の方法の欠点の少なくとも一つを克服するか実質的に改善する。
【解決手段】筒状のバッグ材料における長手方向ヒートシールを検査するためのデバイス。シールは、加熱シーリングバー(14)によって形成される。バー(14)の下流には、中央処理ユニット(21)へと信号を送る熱検知カメラ(20)が存在する。このユニット(21)は、続いて、シールの欠陥を識別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品のバッグを形成するパッケージング機械に関し、バッグは、バッグを形成するように長手方向にシールされかつ横方向に切断されかつシールされた筒状のバッグ材料から形成される。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にはパッケージング機械が開示されている。パッケージング機械は、その内部へと製品が供給される筒状バッグ材料を受け取る。筒状バック材料は、フォーマーによって筒状形態へと変換されるウェブ(ストリップ)から形成される。ウェブの長手方向に延在する縁部は、長手方向シールを形成するために接合される。製品は筒状バッグ材料の内部に供給され、続いて、パッケージング機械は、バッグを形成するために、長手方向に離間した位置で、筒状バッグ材料を横方向にシールし、そして切断する。
【0003】
長手方向および/または横方向シールが適切に形成されない場合、製品が劣化するおそれがある。シールの完全性をチェックするために、さまざまな手段が提案されている。一例として、シール試験デバイスが特許文献2〜4において説明されている。
【0004】
不適切に形成されたシールを検出する従前の方法には、欠陥があるシールを首尾よく検出しない、そして過度に複雑であり信頼性が低いといった、さまざまな欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4,663,917号明細書
【特許文献2】米国特許第6,568,247号明細書
【特許文献3】米国特許第6,202,476号明細書
【特許文献4】米国特許第6,041,646号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は上記欠点の少なくとも一つを克服するか実質的に改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示されるのは、筒状バッグ材料における長手方向ヒートシールを検査するためのデバイスであって、バッグ材料はヒートシールによって互いに固定された長手方向に延在すると共にオーバーラップする縁部を有するプラスチック材料からなり、当該デバイスは、
所定の方向に所定の経路に沿って筒状バッグ材料を移動させるために筒状バッグ材料と係合するための駆動アセンブリと、
長手方向に延在するヒートシールを形成するために、縁部を加熱するために、長手方向に延在する縁部と係合するためのヒートシーリング機構と、
ヒートシールに向けられかつカメラに対して露出させられたヒートシールの温度を示す信号を提供するためのカメラとを含む。
【0008】
好ましくは、カメラは、シールから放射される赤外線を示す信号を提供し、これによって、カメラに対して露出させられたシールの温度を示す信号を提供する。
【0009】
好ましくは、カメラは、シールを横方向に横切る温度勾配を示す信号を提供する。
【0010】
本明細書にさらに開示されるのは、上記デバイスと、シールを形成するために筒状バッグ材料と係合するためのヒートシーリングバーであって、当該バーは、シールを形成するためにバッグ材料と係合するための係合ポジションと、筒状バッグ材料と係合しないように係合ポジションから離間した後退ポジションとの間での移動のために支持されているヒートシーリングバーと、係合および後退ポジションの間でバーを移動させるためにバーと連係動作可能に関連付けられた駆動アセンブリであって、この駆動アセンブリはまた、バーが筒状バッグ材料と係合させられたかどうかの指標を提供するために中央処理ユニットへと供給される信号を発生させ、カメラはまたユニットへとカメラ信号を供給する駆動アセンブリとの組み合わせである。
【0011】
好ましくは、駆動アセンブリは、バーを係合ポジションへと付勢するスプリングと、後退ポジションへと係合ポジションからバーを移動させるためのシリンダーとを含む。
【0012】
以下、本発明の好ましい形態について、図面を参照して、例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】シールの欠陥を検出するために筒状バッグ材料において長手方向に延在するヒートシールを検査するためのデバイスを示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面には、それに対してパッケージングフィルムのウェブが供給されるフォーマー10が大まかに示されている。ウェブは、筒状形態へと構成されるようにフォーマー表面11と係合するストリップの形態である。フォーマーは、米国特許第7,124,559号明細書および第7,415,809号明細書に開示されている。筒状バッグ材料は、バキューム駆動ベルト13と係合して、方向12に駆動される。適当なバキュームベルトアセンブリは、米国特許第4,910,943号明細書および第7,472,528号明細書に開示されている。
【0015】
パッケージングフィルムは、バッグ材料が筒状形態である場合にオーバーラップする長手方向に延在する縁部を有する。このオーバーラップする長手方向に延在する縁部は、加熱シーリングバー14と係合させられる。加熱バー14は電気的に加熱され、そしてそのプラスチック素材が溶融し、接合し、そして長手方向シールを形成するように筒状バッグ材料を加熱する。
【0016】
フォーマー11の上には製品供給シュート15が存在するが、それに対しては、筒状バッグ材料内に置かれるように1回分の製品が供給される。ベルト13の下流のパッケージング機械は、バッグ材料を取り出し、横方向シールを形成し、そして筒状バッグ材料から製品の個々のバッグを切断する。適切なパッケージング機械は、米国特許第4,663,917号明細書に開示されている。
【0017】
バー14は、方向16、すなわち方向12と交差する方向、ならびに筒状バッグ材料および長手方向シールに対して交差する方向への直線動作のための支持フレーム上に搭載される。バー14は、シールを形成するために筒状バッグ材料と係合するポジションと、筒状バッグ材料から離間した後退ポジションとの間で動作可能である。
【0018】
バー駆動アセンブリ22は、方向16にバー14を動作させ、かつ、バー14に取り付けられた空気圧あるいは油圧シリンダー17およびバルブ18を含む。好ましくは、シリンダー17は、空気圧によって作動させられ、かつ、バルブ18から高圧空気を受け取る。
【0019】
バー14は、スプリング23によって、係合ポジションへと付勢される。バルブ18によるシリンダー17の作動は、後退ポジションへとバー14を移動させるために、バー14を方向16に移動させる。
【0020】
方向12におけるバー14の下流には、熱検知カメラ20が存在する。このカメラ20は、筒状バッグ材料における長手方向シールの温度を示す信号を発生させるために設けられる。シールに欠陥がある場合、欠陥の領域は低い温度となる。特殊な例として、カメラ20は、シールの温度を示す信号を提供するために、シールからの赤外線を検出することができる。好ましくは、カメラ20はまた、シールを横切る温度勾配を示す信号を提供するよう構成される。シールを横切る温度勾配が一定でない場合、再び、これはシールにおける欠陥を示す。
【0021】
カメラ20は中央処理ユニット21へと信号を送信する。処理ユニット21は、欠陥のあるシールが検出された場合に運転を停止させるために、ベルト13用の駆動機構などのその他の装置と共に、以下のパッケージング機械と連係動作可能に関連付けられている。特に、ユニット21は、シールの一部の温度が所望の範囲から外れているか、あるいはシールを横切る温度勾配が一定でない場合に、パッケージング機械および関連する装置の動作を停止させることができる。ユニット21はまたバルブ18を制御し、したがってバー14のポジションを認識し、したがってバー14が後退ポジションにあるときに検出されるシールの所望の温度を除外しない。
【符号の説明】
【0022】
10 フォーマー
11 フォーマー表面
13 ベルト
14 バー
15 製品供給シュート
17 シリンダー
18 バルブ
20 カメラ
21 中央処理ユニット
22 バー駆動アセンブリ
23 スプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状バッグ材料における長手方向ヒートシールを検査するためのデバイスであって、前記バッグ材料は前記ヒートシールによって互いに固定された長手方向に延在すると共にオーバーラップする縁部を有するプラスチック材料からなり、前記デバイスは、
所定の方向に所定の経路に沿って前記筒状バッグ材料を移動させるために前記筒状バッグ材料と係合するための駆動アセンブリと、
前記長手方向に延在するヒートシールを形成するために、前記縁部を加熱するために、前記長手方向に延在する縁部と係合するためのヒートシーリング機構と、
前記ヒートシールに向けられかつ前記カメラに対して露出させられた前記ヒートシールの温度を示す信号を提供するためのカメラと、を含むことを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記カメラは、前記シールから放射される赤外線を示す信号を提供し、これによって、前記カメラに対して露出させられた前記シールの温度を示す信号を提供するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記カメラは、前記シールを横方向に横切る温度勾配を示す信号を提供するようになっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のデバイスと、前記シールを形成するために前記筒状バッグ材料と係合するためのヒートシーリングバーであって、前記バーは、前記シールを形成するために前記バッグ材料と係合するための係合ポジションと、前記筒状バッグ材料と係合しないように前記係合ポジションから離間した後退ポジションとの間での移動のために支持されているヒートシーリングバーと、前記係合および後退ポジションの間で前記バーを移動させるために前記バーと連係動作可能に関連付けられた駆動アセンブリであって、この駆動アセンブリはまた、前記バーが前記筒状バッグ材料と係合させられたかどうかの指標を提供するために中央処理ユニットへと供給される信号を発生させ、前記カメラはまた前記ユニットへと前記カメラ信号を供給する駆動アセンブリとの組み合わせ。
【請求項5】
前記駆動アセンブリは、前記バーを前記係合ポジションへと付勢するスプリングと、前記後退ポジションへと前記係合ポジションから前記バーを移動させるためのシリンダーと、を含むことを特徴とする請求項4に記載の組み合わせ。

【図1】
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【公開番号】特開2012−218815(P2012−218815A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−88949(P2012−88949)
【出願日】平成24年4月10日(2012.4.10)
【出願人】(512069290)ティーエヌエー・オーストラリア・ピーティーワイ・リミテッド (7)
【Fターム(参考)】