バッテリパック
【課題】バッテリパックの落下時、バッテリセルが離れるまたは近づく方向で衝撃がかかる場合でも破断しない電極タブを備えたバッテリパックを提供する。
【解決手段】平行に並べた複数のバッテリセル11と、隣り合った2つのバッテリセル11の電極の中心を結ぶ線上の中点を迂回し前記2つのバッテリセルの外径を結ぶ接線を超えずに、前記2つのバッテリセルの電極間を接続する導電部12Aを有する平面形状の電極タブ12と、を備える。
【解決手段】平行に並べた複数のバッテリセル11と、隣り合った2つのバッテリセル11の電極の中心を結ぶ線上の中点を迂回し前記2つのバッテリセルの外径を結ぶ接線を超えずに、前記2つのバッテリセルの電極間を接続する導電部12Aを有する平面形状の電極タブ12と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の二次電池をパッキングする際の電池間の配線構造を改善したバッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリパック落下時に、バッテリセルの電極と電極タブの固定部が破断するのを防ぐため、特許文献1にあるような電極タブにスリットを形成する方法がある。
【0003】
しかしながら落下の方向によりバッテリセルが受ける衝撃の方向が異なる。特許文献1に記載されている電極タブは、バッテリセル間が離れる方向や近づく方向には変形しないためバッテリセルの電極と電極タブの固定部に衝撃がかかり破断を防ぐことは容易ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−287992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、バッテリパックの落下時、バッテリセルが離れるまたは近づく方向で衝撃がかかる場合でも破断しない電極タブを備えたバッテリパックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した従来の技術の課題を解決するため、本発明は、
少なくとも、
平行に並べた複数のバッテリセルと、
隣り合った2つの前記バッテリセルの電極の中心を結ぶ線上の中点を迂回し前記2つのバッテリセルの外径を結ぶ接線を超えずに、前記2つのバッテリセルの電極間を接続する導電部を有する平面形状の電極タブと、を備えたバッテリパックを提供する。
【0007】
また本発明は、隣り合った電極タブの導電部の迂回の向きを反対にしてもよく、バッテリセルの両端の電極タブの導電部の迂回の向きを反対にしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電極タブを備えることで、バッテリパック落下時にバッテリセル間に離れるまたは近づく方向の力が生じた場合、電極タブの導電部が変形して衝撃を分散させるためバッテリセルの電極と電極タブの固定部の破断を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係るバッテリパックの一実施形態を示す図である。
【図2】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルが離れる方向に力がかかった状態を示す図である。
【図3】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルが近づく方向に力がかかった状態を示す図である。
【図4】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルにお互いに捩れる方向に力がかかった状態を示す図である。
【図5】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルに相対的に逆回転する方向に力がかかった状態を示す図である。
【図6】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルに相対的に逆回転する方向に力がかかった状態を示す図である。
【図7】バッテリセルを4本にした場合を示す図である。
【図8】バッテリセルが4本の場合のバッテリパックが落下して変形した場合を示す図である。
【図9】バッテリセルが4本の場合のバッテリパックが落下して変形した場合を示す図である。
【図10】バッテリセルを4本にした一実施例で、隣り合った電極タブの導電部の向きを反対にした場合を示す図である。
【図11】隣り合った電極タブの導電部の向きを反対にしたバッテリパックが落下して変形した場合の図である。
【図12】バッテリセルを4本にした一実施例で、バッテリセルの両端の電極タブの導電部の向きを反対にした場合を示す図である。
【図13】バッテリセルの両端の電極タブの導電部の向きを反対にしたバッテリパックが落下して変形した場合の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0011】
実施例1は図1に示すように、少なくとも、複数個の円筒型のバッテリセル11と、これらバッテリセル11を並べた状態で電極部13の間を電気的に接続する電極タブ12と、を備える。
電極タブ12は、図1に示すように2つバッテリセル11の電極の中心を結ぶ線の中点を迂回しバッテリセル11の外径の接線を超えない範囲で導電部12Aにて電極部13間の導通を行う略コ字形状であり、固定部12Bは電極部13のほぼ中心に溶接等により電気的かつ物理的に接続される。
電極タブ12は形状に限定されないためへ字、U字でもよい。
電極タブ12によって電気的に接続された複数のバッテリセル11は記載していないバッテリケースや熱収縮チューブにてパッキングされ、バッテリパックとして無線機等の電子機器の電源として利用される。
【0012】
バッテリパックの落下方向は様々であり、バッテリセル11には、落下の向きによるが、衝撃によってバッテリセル11間が離れる方向、近づく方向、バッテリセル11同士が捩れる方向、バッテリパックがバッテリセル11の並びに沿って反り隣り合ったバッテリセル11が相対的に逆回転する方向等に力が働く。
【0013】
図1のバッテリパックが落下し、前記したさまざまな方向の力が生じた場合の瞬間を図2〜5に示す。
【0014】
図2は、落下の衝撃により矢印で示すバッテリセル11が離れる方向の力がかかった場合である。電極部13と固定部12Bの溶接箇所に電極面に平行で固定部12Bがお互いに離れる方向の力が生じるが、電極部13と固定部12Bの溶接箇所が破断する力より少ない力で導電部12Aが鈍角に変形し、一対の固定部12Bの端部が開く方向となる。この変形の効果により落下の衝撃を、電極部13と固定部12Bの溶接箇所と、導電部12Aの変形に分散させ、固定部12Bと電極部13の溶接箇所の破断を防ぐことが可能となる。
【0015】
図3は、落下の衝撃により矢印で示すバッテリセル11が近づく方向に方向の力がかかった場合である。電極部13と固定部12Bの溶接箇所に電極面に平行で固定部12Bがお互いに近づく方向の力が生じるが、電極部13と固定部12Bの溶接箇所が破断する力より少ない力で導電部12Aが鋭角に変形し、一対の固定部12Bの端部が閉じる方向となる。この変形の効果により落下の衝撃を電極部13と固定部12Bの溶接箇所と、導電部12Aの変形に分散させ、固定部12Bと電極部13の溶接箇所の破断を防ぐことが可能となる。
【0016】
図4は、落下の衝撃により矢印で示すバッテリセル11が捩れる方向に方向の力がかかった場合である。電極部13と固定部12Bの溶接箇所に電極面に垂直方向の力が生じるが、電極部13と固定部12Bの溶接箇所が破断する力より少ない力で導電部12Aが捩れ、この捩れの効果により落下の衝撃を電極部13と固定部12Bの溶接箇所と、導電部12Aの変形に分散させ、固定部12Bと電極部13の溶接箇所の破断を防ぐことが可能となる。
【0017】
図5は、落下の衝撃によりバッテリの並びが反る場合であり、矢印で示すバッテリセル11が相対的に逆回転する方向等に力がかかる。この場合、電極部13と固定部12Bの溶接箇所に電極面に平行に回転する方向の力が生じるが、電極部13と固定部12Bの溶接箇所が破断する力より少ない力で導電部12Aが鈍角に変形し、この変形の効果により落下の衝撃を電極部13と固定部12Bの溶接箇所と、導電部12Aの変形に分散させ、固定部12Bと電極部13の溶接箇所の破断を防ぐことが可能となる。
【0018】
バッテリセル11が離れる方向に力がかかると、バッテリセル11の電極部13の中心線上に導電部12Aがないため、図5のように導電部12Aがない側が開くことになり、バッテリセル11は相対的に逆回転する方向となる。またバッテリセル11が近づく方向に力がかかると、バッテリセル11の電極部13の中心線上に導電部12Aがないため、図6のように導電部12Aがない側が閉じることになり、バッテリセル11は相対的に逆回転する方向となる。
【0019】
図7は、4つのバッテリセル11の極性を交互に平行にならべ直列に接続した例である。
バッテリセル11の数が増えると落下時の衝撃で反る方向によっては、図8に示すように全てのバッテリセル11間が離れる方向、もしくは図9に示すように近づく方向となり、バッテリパック全体の大きさに対して変形する量が多くなる。
【0020】
バッテリパック内のバッテリセル11は限られたスペース内に収める必要がある。そのため落下時の衝撃を吸収するための変形する量が多くなると、限られたスペースでの変形で衝撃を吸収できない場合があり、バッテリセル11間が離れる方向の箇所と近づく方向の箇所を分散させることが望ましい。
【0021】
実施例2は、図10に示すように4つのバッテリセル11の極性を交互に平行にならべ直列に接続し、となりあった電極タブ12の導電部12A向きを反対にした例である。そのバッテリパックが落下の衝撃で反った状態の例を図11に示す。
バッテリセル11間が離れる方向が2箇所、バッテリセル11間が近づく方向が1箇所となり、全ての導電部12Aの向きが同じ場合に対して、全体の変形する量を少なくすることができる。
落下の衝撃によりどちらの向きに湾曲しても、固定部12Bにかかる衝撃を分散し、固定部12Bと電極部13の破断を防ぐことが可能となる。
【0022】
実施例3は、図12に示すように4つのバッテリセル11の極性を交互に平行にならべ直列に接続し、バッテリセル11の反対側に位置する電極タブ12の導電部12Aの向きを反対にした例である。そのバッテリパックが落下の衝撃で反った状態を図13に示す。
図13バッテリセル11間が離れる方向が2箇所、バッテリセル11間が近づく方向が1箇所となり、全ての導電部12Aの向きが同じ場合に対して、全体の変形する量を少なくすることができる。
落下の衝撃によりどちらの向きに湾曲しても、固定部12Bにかかる衝撃を分散し、固定部12Bと電極部13の破断を防ぐことが可能となる。
【符号の説明】
【0023】
11 バッテリセル
12 電極タブ、12A 導電部、12B 固定部
13 電極部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の二次電池をパッキングする際の電池間の配線構造を改善したバッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリパック落下時に、バッテリセルの電極と電極タブの固定部が破断するのを防ぐため、特許文献1にあるような電極タブにスリットを形成する方法がある。
【0003】
しかしながら落下の方向によりバッテリセルが受ける衝撃の方向が異なる。特許文献1に記載されている電極タブは、バッテリセル間が離れる方向や近づく方向には変形しないためバッテリセルの電極と電極タブの固定部に衝撃がかかり破断を防ぐことは容易ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−287992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、バッテリパックの落下時、バッテリセルが離れるまたは近づく方向で衝撃がかかる場合でも破断しない電極タブを備えたバッテリパックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した従来の技術の課題を解決するため、本発明は、
少なくとも、
平行に並べた複数のバッテリセルと、
隣り合った2つの前記バッテリセルの電極の中心を結ぶ線上の中点を迂回し前記2つのバッテリセルの外径を結ぶ接線を超えずに、前記2つのバッテリセルの電極間を接続する導電部を有する平面形状の電極タブと、を備えたバッテリパックを提供する。
【0007】
また本発明は、隣り合った電極タブの導電部の迂回の向きを反対にしてもよく、バッテリセルの両端の電極タブの導電部の迂回の向きを反対にしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電極タブを備えることで、バッテリパック落下時にバッテリセル間に離れるまたは近づく方向の力が生じた場合、電極タブの導電部が変形して衝撃を分散させるためバッテリセルの電極と電極タブの固定部の破断を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係るバッテリパックの一実施形態を示す図である。
【図2】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルが離れる方向に力がかかった状態を示す図である。
【図3】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルが近づく方向に力がかかった状態を示す図である。
【図4】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルにお互いに捩れる方向に力がかかった状態を示す図である。
【図5】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルに相対的に逆回転する方向に力がかかった状態を示す図である。
【図6】一実施形態のバッテリパックのバッテリセルに相対的に逆回転する方向に力がかかった状態を示す図である。
【図7】バッテリセルを4本にした場合を示す図である。
【図8】バッテリセルが4本の場合のバッテリパックが落下して変形した場合を示す図である。
【図9】バッテリセルが4本の場合のバッテリパックが落下して変形した場合を示す図である。
【図10】バッテリセルを4本にした一実施例で、隣り合った電極タブの導電部の向きを反対にした場合を示す図である。
【図11】隣り合った電極タブの導電部の向きを反対にしたバッテリパックが落下して変形した場合の図である。
【図12】バッテリセルを4本にした一実施例で、バッテリセルの両端の電極タブの導電部の向きを反対にした場合を示す図である。
【図13】バッテリセルの両端の電極タブの導電部の向きを反対にしたバッテリパックが落下して変形した場合の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0011】
実施例1は図1に示すように、少なくとも、複数個の円筒型のバッテリセル11と、これらバッテリセル11を並べた状態で電極部13の間を電気的に接続する電極タブ12と、を備える。
電極タブ12は、図1に示すように2つバッテリセル11の電極の中心を結ぶ線の中点を迂回しバッテリセル11の外径の接線を超えない範囲で導電部12Aにて電極部13間の導通を行う略コ字形状であり、固定部12Bは電極部13のほぼ中心に溶接等により電気的かつ物理的に接続される。
電極タブ12は形状に限定されないためへ字、U字でもよい。
電極タブ12によって電気的に接続された複数のバッテリセル11は記載していないバッテリケースや熱収縮チューブにてパッキングされ、バッテリパックとして無線機等の電子機器の電源として利用される。
【0012】
バッテリパックの落下方向は様々であり、バッテリセル11には、落下の向きによるが、衝撃によってバッテリセル11間が離れる方向、近づく方向、バッテリセル11同士が捩れる方向、バッテリパックがバッテリセル11の並びに沿って反り隣り合ったバッテリセル11が相対的に逆回転する方向等に力が働く。
【0013】
図1のバッテリパックが落下し、前記したさまざまな方向の力が生じた場合の瞬間を図2〜5に示す。
【0014】
図2は、落下の衝撃により矢印で示すバッテリセル11が離れる方向の力がかかった場合である。電極部13と固定部12Bの溶接箇所に電極面に平行で固定部12Bがお互いに離れる方向の力が生じるが、電極部13と固定部12Bの溶接箇所が破断する力より少ない力で導電部12Aが鈍角に変形し、一対の固定部12Bの端部が開く方向となる。この変形の効果により落下の衝撃を、電極部13と固定部12Bの溶接箇所と、導電部12Aの変形に分散させ、固定部12Bと電極部13の溶接箇所の破断を防ぐことが可能となる。
【0015】
図3は、落下の衝撃により矢印で示すバッテリセル11が近づく方向に方向の力がかかった場合である。電極部13と固定部12Bの溶接箇所に電極面に平行で固定部12Bがお互いに近づく方向の力が生じるが、電極部13と固定部12Bの溶接箇所が破断する力より少ない力で導電部12Aが鋭角に変形し、一対の固定部12Bの端部が閉じる方向となる。この変形の効果により落下の衝撃を電極部13と固定部12Bの溶接箇所と、導電部12Aの変形に分散させ、固定部12Bと電極部13の溶接箇所の破断を防ぐことが可能となる。
【0016】
図4は、落下の衝撃により矢印で示すバッテリセル11が捩れる方向に方向の力がかかった場合である。電極部13と固定部12Bの溶接箇所に電極面に垂直方向の力が生じるが、電極部13と固定部12Bの溶接箇所が破断する力より少ない力で導電部12Aが捩れ、この捩れの効果により落下の衝撃を電極部13と固定部12Bの溶接箇所と、導電部12Aの変形に分散させ、固定部12Bと電極部13の溶接箇所の破断を防ぐことが可能となる。
【0017】
図5は、落下の衝撃によりバッテリの並びが反る場合であり、矢印で示すバッテリセル11が相対的に逆回転する方向等に力がかかる。この場合、電極部13と固定部12Bの溶接箇所に電極面に平行に回転する方向の力が生じるが、電極部13と固定部12Bの溶接箇所が破断する力より少ない力で導電部12Aが鈍角に変形し、この変形の効果により落下の衝撃を電極部13と固定部12Bの溶接箇所と、導電部12Aの変形に分散させ、固定部12Bと電極部13の溶接箇所の破断を防ぐことが可能となる。
【0018】
バッテリセル11が離れる方向に力がかかると、バッテリセル11の電極部13の中心線上に導電部12Aがないため、図5のように導電部12Aがない側が開くことになり、バッテリセル11は相対的に逆回転する方向となる。またバッテリセル11が近づく方向に力がかかると、バッテリセル11の電極部13の中心線上に導電部12Aがないため、図6のように導電部12Aがない側が閉じることになり、バッテリセル11は相対的に逆回転する方向となる。
【0019】
図7は、4つのバッテリセル11の極性を交互に平行にならべ直列に接続した例である。
バッテリセル11の数が増えると落下時の衝撃で反る方向によっては、図8に示すように全てのバッテリセル11間が離れる方向、もしくは図9に示すように近づく方向となり、バッテリパック全体の大きさに対して変形する量が多くなる。
【0020】
バッテリパック内のバッテリセル11は限られたスペース内に収める必要がある。そのため落下時の衝撃を吸収するための変形する量が多くなると、限られたスペースでの変形で衝撃を吸収できない場合があり、バッテリセル11間が離れる方向の箇所と近づく方向の箇所を分散させることが望ましい。
【0021】
実施例2は、図10に示すように4つのバッテリセル11の極性を交互に平行にならべ直列に接続し、となりあった電極タブ12の導電部12A向きを反対にした例である。そのバッテリパックが落下の衝撃で反った状態の例を図11に示す。
バッテリセル11間が離れる方向が2箇所、バッテリセル11間が近づく方向が1箇所となり、全ての導電部12Aの向きが同じ場合に対して、全体の変形する量を少なくすることができる。
落下の衝撃によりどちらの向きに湾曲しても、固定部12Bにかかる衝撃を分散し、固定部12Bと電極部13の破断を防ぐことが可能となる。
【0022】
実施例3は、図12に示すように4つのバッテリセル11の極性を交互に平行にならべ直列に接続し、バッテリセル11の反対側に位置する電極タブ12の導電部12Aの向きを反対にした例である。そのバッテリパックが落下の衝撃で反った状態を図13に示す。
図13バッテリセル11間が離れる方向が2箇所、バッテリセル11間が近づく方向が1箇所となり、全ての導電部12Aの向きが同じ場合に対して、全体の変形する量を少なくすることができる。
落下の衝撃によりどちらの向きに湾曲しても、固定部12Bにかかる衝撃を分散し、固定部12Bと電極部13の破断を防ぐことが可能となる。
【符号の説明】
【0023】
11 バッテリセル
12 電極タブ、12A 導電部、12B 固定部
13 電極部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、
平行に並べた複数のバッテリセルと、
隣り合った2つの前記バッテリセルの電極の中心を結ぶ線上の中点を迂回し前記2つのバッテリセルの外径を結ぶ接線を超えずに、前記2つのバッテリセルの電極間を接続する導電部を有する平面形状の電極タブと、を備えたバッテリパック。
【請求項2】
隣り合った前記電極タブの導電部の迂回の向きが反対であることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
平行に並べた複数のバッテリセルの両端の前記電極タブの導電部の迂回の向きが反対であることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項1】
少なくとも、
平行に並べた複数のバッテリセルと、
隣り合った2つの前記バッテリセルの電極の中心を結ぶ線上の中点を迂回し前記2つのバッテリセルの外径を結ぶ接線を超えずに、前記2つのバッテリセルの電極間を接続する導電部を有する平面形状の電極タブと、を備えたバッテリパック。
【請求項2】
隣り合った前記電極タブの導電部の迂回の向きが反対であることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
平行に並べた複数のバッテリセルの両端の前記電極タブの導電部の迂回の向きが反対であることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−96544(P2011−96544A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−250176(P2009−250176)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
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