バリア装置およびこれを含む電子映像機器
【課題】立体映像の画質を改善させるバリア装置及びこれを含む電子映像機器を提供する。
【解決手段】バリア装置を含む電子映像機器にあって、複数の列バリア電極151−1〜11および複数の行バリア電極152−1〜12を含むバリア部150は、列バリア電極中に一定の間隔で配列された複数の第1列バリア電極151−pと前記複数の第1列バリア電極の各々に対応する複数の第2列バリア電極151−p+1に区分されて、第1列バリア電極と複数の行バリア電極の各々が交差する領域と第2列バリア電極と前記複数の行バリア電極の各々が交差する領域が互いに異なる。
【解決手段】バリア装置を含む電子映像機器にあって、複数の列バリア電極151−1〜11および複数の行バリア電極152−1〜12を含むバリア部150は、列バリア電極中に一定の間隔で配列された複数の第1列バリア電極151−pと前記複数の第1列バリア電極の各々に対応する複数の第2列バリア電極151−p+1に区分されて、第1列バリア電極と複数の行バリア電極の各々が交差する領域と第2列バリア電極と前記複数の行バリア電極の各々が交差する領域が互いに異なる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子映像機器に関し、具体的には立体映像を表示するためのバリア装置およびこれを含む電子映像機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、人が立体感を感じる要因は生理的な要因と経験的な要因があるが、3次元映像表示技術では一般に近距離で立体感を認識する最も大きい要因である両眼視差(binocular parallax)を利用して、物体の立体感を表現する。立体映像を表示する電子映像機器は、光学素子を利用して左右映像を空間的に分離して立体映像を表示する方式を使用する。代表的に、レンチキュラーレンズアレイ(lenticular lens array)を利用する方式と、パララックスバリア(parallax barrier)を利用する方式がある。
【0003】
このように立体映像を表示する場合、映像を左眼に映る映像(以下、「左眼映像」)と右眼に映る映像(以下、「右眼映像」)に分離するため、立体映像の解像度が半分に減少する問題が生じる。これを解決するために、平面映像を表示する時の駆動周波数より2倍以上の周波数で左眼映像と右眼映像が合成された立体映像を表示する駆動方法が用いられる。以下、図1A、1Bおよび1Cを参照して、立体映像について説明する。
【0004】
図1Aは、1フレーム単位の左眼映像および右眼映像を示した図である。各画面(L、R)は、縦方向で8つの区域に区分されている。説明の便宜のために、8つの区域に区分されることに限定されず、電子映像機器の表示部の一つの行に配置された画素の数だけ各画面(L、R)を分割できる。
【0005】
図1Bは、図1Aに示された左眼および右眼映像を左眼映像および右眼映像の順に合成して生成された立体映像(LR)を示した図である。図1Cは、図1Aに示された左眼および右眼映像を右眼映像および左眼映像の順に合成して生成された立体映像(RL)を示した図である。以下、左眼映像および右眼映像の順に合成して生成された立体映像を左右映像(LR)とし、右眼映像および左眼映像の順に合成して、生成された立体映像を右左映像(RL)という。
【0006】
立体映像を表示するために、電子映像機器は左右映像と右左映像を高い駆動周波数で表わして、前述した画質低下を改善する。しかし、高い駆動周波数にもかかわらず、左右映像と右左映像が1フレーム内で混ざって、依然として画質低下問題が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、立体映像の画質を改善させるバリア装置およびこれを含む電子映像機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の特徴による電子映像機器は、複数の選択信号を伝達する複数の走査線と、入力信号により形成された複数のデータ信号を伝達する複数のデータ線と、前記走査線および前記データ線に連結形成されている複数の画素を含む表示部と、前記複数のデータ線各々に対応して形成された複数の列バリア電極、および前記複数の走査線のうちの少なくとも一つに対応して形成された複数の行バリア電極を含むバリア部と、を含み、前記バリア部は、前記列バリア電極の中、一定間隔で配列された複数の第1列バリア電極と前記複数の第1列バリア電極の各々に対応する複数の第2列バリア電極に区分されて前記第1列バリア電極と前記複数の行バリア電極の各々が交差する領域と、前記第2列バリア電極と前記複数の行バリア電極が交差する領域が互いに異なる。前記複数の各々の各々の第1および第2列バリア電極は前記データ線に平行に形成され、前記複数の各々の行バリア電極は前記走査線に平行に形成されている。前記第1列バリア電極に印加される電圧と前記第2列バリア電極に印加される電圧が互いに異なる。前記選択信号が複数の走査線のうちの対応する第1走査線に印加される時点に同期して、前記第1走査線に対応する前記行バリア電極に第1レベルを有するバリア走査信号が印加される。前記複数の各々の行バリア電極は複数の各々の走査線に対応しながら、前記走査線に印加される選択信号に同期して前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含む。または、前記複数の各々の行バリア電極は複数の走査線のうちの少なくとも二つに対応しながら、前記対応する少なくとも二つの走査線のうちのいずれか一つに選択信号が印加される時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含む。この時、前記バリア駆動部は、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最初の時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加したり、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最後の時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加したり、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最初の時点から最後の時点までの期間中の所定時点に、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加できる。または、前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極は、各々第1レベルおよび第2レベルの電圧が印加され、前記各々の第1および第2列バリア電極に対応する行バリア電極間の電圧差が所定のしきい電圧以上であれば、前記各々の第1および第2列バリア電極と前記対応する行バリア電極間の交差領域が透過領域でなり、前記バリア駆動部は前記対応する少なくとも二つの走査線に最初の選択信号が印加される時点から最後の選択信号が印加される時点までの期間の間に、前記行バリア電極に第3レベルの電圧を印加する電子映像機器と、前記第1レベルと前記第3レベルの電圧差および前記第2レベルと前記第3レベルの電圧差が前記しきい電圧より小さい電子映像機器と、前記入力信号が第1視点(view)に対応する第1映像情報と第2視点(view)に対応する第2映像情報を含み、前記第1および第2映像情報を合成して、第1映像データおよび第2映像データを生成する信号制御部と、をさらに含む。
【0009】
前記表示部に前記第1映像データが表示される第1期間の間、前記各々の複数の行バリア電極に順次に前記選択信号に同期して、第1レベルを有する複数の各々のバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含む。
【0010】
前記バリア駆動部は、前記第1期間後、前記第2映像データが表示される第2期間の間、前記各々の複数の行バリア電極に順次に前記選択信号に同期して、前記複数のバリア走査信号のレベルを第2レベルに変更させる。
【0011】
前記第1映像情報は左眼視点(view)の映像情報であり、前記第2映像情報は右眼視点(view)の映像情報であり、前記第1映像データは前記第1映像情報および前記第2映像情報順で交互に合成して生成されて、前記第2映像データは前記第2映像情報および前記第1映像情報順で交互に合成して生成される。
【0012】
前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極には各々第3および第4レベルの電圧が印加される。前記第1レベルと前記第3レベルは所定のしきい電圧以上であり、前記第2レベルと前記第4レベルは前記しきい電圧以上である。
【0013】
前記第1および第2期間の合計は1つのフレームの映像が表示される期間に含まれる。
【0014】
本発明の第2の特徴によるバリア装置は、列方向に形成されている複数の第1バリア電極および行方向に形成されている複数の第2バリア電極を含むバリア部を含み、前記複数の第1バリア電極のうちのいずれか一つに前記各々の複数の第2バリア電極が交差して、前記複数の第2バリア電極のうちのいずれか一つに前記各々の複数の第1バリア電極が交差しながら、前記第1バリア電極と前記第2バリア電極間の電圧差が所定のしきい電圧以上である領域と、前記第1バリア電極と前記第2バリア電極間の電圧差が前記しきい電圧より小さい領域は異なる透過状態である。前記複数の第1バリア電極は第1レベルの電圧が印加される第1列バリア電極と第2レベルの電圧が印加される第2列バリア電極に区分され、前記各々の複数の第2バリア電極に順次に第3レベルおよび第4レベルの電圧を交互に有する複数のバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含む。前記第1レベルの電圧と前記第3レベルの電圧差は前記しきい電圧より大きくて、前記第2レベルの電圧と前記第4レベルの電圧差は前記しきい電圧より大きい。前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極は交互に形成され、前記第2バリア電極は前記第1および第2列バリア電極に垂直に形成されている。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、左右映像および右左映像が混ざって表示される映像を防ぎ、画質が改善された立体映像を提供できるバリア装置および電子映像機器を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図を参照して、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は多様な形態にて実施できるものであり、ここで説明する実施形態に限られない。そして、図面で本発明を明確に説明するために説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分については類似の図面符号を付けた。
【0017】
明細書全体で、ある部分が他の部分と「連結」されているという時、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を間において「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことがでることを意味する。
【0018】
以下、本発明の実施形態による電子映像機器およびその駆動方法について説明する。
【0019】
図2は本発明の実施形態による電子映像機器を示した図である。
【0020】
図2に示したように、本発明の実施形態による電子映像機器は、表示部100、バリア部150、走査駆動部200、データ駆動部300、制御部400およびバリア駆動部500を含む。
【0021】
表示部100は、選択信号を伝達する複数の走査線(S1−Sn)、複数の走査線(S1−Sn)と絶縁されて、交差形成されてデータ信号を伝達する複数のデータ線(D1−Dm)、および走査線とデータ線の交差点に形成された複数の画素105を含む。本発明の実施形態では、赤色(R)表示のための赤色副画素、緑色(G)表示のための緑色副画素、および青色(B)表示のための青色副画素が共に一つの画素を形成すると仮定する。また、本発明の実施形態における表示部100の複数の画素は、左眼用映像に対応する画素(以下、「左眼用画素」)および右眼用映像に対応する画素(以下、「右眼用画素」)に区分される。この時、左眼用画素および右眼用画素は互いに繰り返されて、配列形成される。具体的には、左眼用画素および右眼用画素は、互いに平行して繰り返されるように配列されて、帯状に形成されたり、ジグザグ状に形成できる。このような左眼用画素および右眼用画素の配列は、バリア部150の構造により適合するように変更できる。本発明の実施形態による表示部100の画素は、有機発光素子(organic light emitting diode)および有機発光素子を駆動させるために必要な画素回路を含む。
【0022】
図3は本発明の実施形態による画素の構造を示した図である。
【0023】
本発明の実施形態による画素は、駆動トランジスタ(M1)、スイッチングトランジスタ(M2)、容量性素子(C1)、および有機発光素子(OLED)を含む。有機発光素子は、ダイオード特性があり、アノード、有機薄膜、カソード電極層の構造を有する。
【0024】
画素105は、複数の走査線のうちの一つの走査線(Si)および複数のデータ線のうちの一つのデータ線(Dj)が交差する領域に位置し、走査線(Si)およびデータ線(Dj)に連結されている。駆動トランジスタ(M1)は、ゲート電極およびソース電極に印加される電圧に対応して駆動電流を生成する。スイッチングトランジスタ(M2)は、走査線(Si)から伝えられる選択信号に応じて遮断され、スイッチングトランジスタ(M2)が導通すれば、データ線(Dj)から伝えられるデータ信号は駆動トランジスタのゲート電極に伝えられる。容量性素子(C1)は、駆動トランジスタ(M1)のゲート電極とソース電極の間に両端が連結されており、両端の電圧を一定に維持する。そして、駆動トランジスタ(M1)はゲート電極に伝えられたデータ信号の電圧とソース電極に印加される電源電圧(VDD)の差に対応する駆動電流(IOLED)を生成する。このように生成された駆動電流(IOLED)は、ドレーン電極を通して、有機発光素子(OLED)に流れる。有機発光素子(OLED)は、駆動電流(IOLED)に対応して発光する。本発明による電子映像機器の発光素子は、有機発光素子に限定されず、さらにバックライトを含んで液晶素子を用いられる。
【0025】
走査駆動部200は、表示部100の走査線(S1−Sn)に連結され、ゲートオン電圧とゲートオフ電圧の組み合わせで構成された選択信号を走査線(S1−Sn)に印加する。この時、走査駆動部200は、複数の走査線(S1−Sn)に各々印加される複数の選択信号が順次にゲートオン電圧を有するように選択信号を印加できる。そして、選択信号がゲートオン電圧を有する場合に、該走査線に連結される画素回路のスイッチングトランジスタが導通される。
【0026】
データ駆動部300は、表示部100のデータ線(D1−Dm)に連結され、階調を示すデータ信号をデータ線(D1−Dm)に印加する。このようなデータ駆動部300は、制御部400から入力される階調を有する入力映像データ(DR、DG、DB)を電圧または電流形態のデータ信号に変換する。
【0027】
制御部400は、外部から入力信号(IS)、水平同期信号(HsynC)および垂直同期信号(VsynC)を受信して、走査制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)、映像データ信号(DR、DG、DB)およびバリア駆動部制御信号(CONT3)を生成して、各々の走査駆動部200、データ駆動部300およびバリア駆動部500に伝達する。走査制御信号(CONT1)は、走査開始を指示する走査開始信号および第1クロック信号を含む。この時、本発明の実施形態による走査開始信号は、1フレームの映像データ伝達の開始を指示する垂直同期信号に同期して、1フレームの映像を表示部に表示する時点を制御する信号である。1行の画素に対するデータ信号伝達を指示する水平同期信号に第1クロック信号は同期して、複数の走査線(S1−Sn)各々に選択信号を伝達する時点を制御する信号である。データ制御信号(CONT2)は水平同期信号に同期して、一定の周期を有する第2クロック信号およびデータ信号伝達の開始を制御する水平同期開始信号などを含む。本発明の実施形態による電子映像機器の第1クロック信号および第2クロック信号は、左右映像(LR)と右左映像(RL)を1フレーム期間内に表示するために、入力された水平同期信号に比べて二倍の周波数を有する。一方、制御部400は、1行分に相当する入力映像データをデータ駆動部300に伝達する場合に、入力映像データ(DR、DG、DB)を三つのチャンネルを通して色別に伝達でき、入力映像データ(DR、DG、DB)を一つのチャンネルを通して順次に伝達することもできる。
【0028】
ここで、制御部400に入力される入力信号(IS)は、客体の3次元空間座標および表面情報を含めて平面上に立体的に表示される3Dグラフィックデータおよび各時点映像データを含む立体映像データである。制御部400は、複数の走査線(S1−Sn)に伝えられる選択信号によってバリア部を駆動させるためのバリア駆動部制御信号(CONT3)を生成する。バリア駆動部制御信号(CONT3)は、垂直同期信号によって1フレームの開始を知らせるバリア駆動開始信号と第3クロック信号を含む。第3クロック信号は、バリア部150の複数のバリア電極の動作時点を制御するための適切な周波数を有する。具体的には、バリア部150の複数のバリア電極中に行方向に形成されているバリア電極が複数の走査線と一対一に対応する場合、第3クロック信号は第1クロック信号と同じ周波数を有する。これとは異なって、行方向に形成されているバリア電極に少なくとも二つの走査線が対応する場合、第3クロック信号は第1クロック信号より低い周波数を有する。
【0029】
バリア駆動部500は、バリア駆動部制御信号(CONT3)によりバリア部150の動作を制御する。具体的には、バリア駆動部500は、バリア走査信号(BS1−k)を生成してバリア部150に伝達する。バリア部150は、複数のバリア走査信号(BS1−k)により動作する。これに関する具体的な説明は後述する。
【0030】
まず、図4を参照して本発明の実施形態による電子映像機器の駆動方式を説明する。
【0031】
図4は本発明の実施形態による電子映像機器の駆動方式を示した図である。本発明の実施形態による電子映像機器は時分割駆動方式に従う。
【0032】
時分割駆動方式は、1)光源を左右交互に動作させて、プリズムとレンチキュラーレンズの組み合わせで構成された光学素子を用いて左右を時分割的に区分する方法と、2)液晶バリアで光が通過するスリットを既存の一つに該当する区間を多数に分けてディスプレイされるイメージに同期させてスリットを移動させる方式がある。本発明の実施形態による電子映像機器は、前記の2)の方法を採用する。図4は基本的に両眼の場合で説明したが、本発明はこれに限定されず、多眼の場合にも同じ原理で動作する。
【0033】
まず、図4(A)は一つのフレームを期間(T1)および期間(T2)の2つの期間に分けて時分割駆動した時、最初、即ち第1の期間(T1)において左右映像(LR)が使用者に表示されるのを示した図である。図4(B)は第2の期間T2において右左映像(RL)が使用者に表示されるのを示した図である。
【0034】
期間(T1)では、図4(A)での表示部100の奇数画素(OP)は左眼用画素、偶数画素(EP)は右眼用画素である。この時、バリア部150の奇数画素(BOP)は不透過領域であり、偶数画素(BEP)は透過領域となる。この時、不透過領域は、光学的に光を遮断する領域であり、透過領域は光を通過させる領域をいう。そこでは、図4(A)で示したように、左眼映像が左眼に、右眼映像は右眼に投射される経路が形成される。奇数画素(OP)から投射される左眼用映像は右眼用映像に対して所定の偏差を有する映像に形成され、偶数画素(EP)から投射される右眼用映像は左眼用映像に対して所定の偏差を有する映像に形成される。従って、使用者は奇数画素(OP)から投射される左眼用映像および偶数画素(EP)から投射される右眼用映像を各々観察者の左眼および右眼で認識する時、実際に立体対象物を左眼右眼を通して見るのと同様の深さ情報を得ることができて立体感を感じるようになる。
【0035】
そして、次の図4(B)において、表示部100の奇数画素(OP)が右眼用画素、偶数画素(EP)は左眼用画素である。この時、バリア部150の奇数画素(BOP)は透過領域であり、偶数画素(BEP)は不透過領域となる。そして、図4(B)で示したように、左眼映像が左眼に、右眼映像は右眼に投射される経路が形成される。奇数画素(OP)から投射される右眼用映像は左眼用映像に対して所定の偏差を有する映像に形成され、偶数画素(EP)から投射される左眼用映像は右眼用映像に対して所定の偏差(disparity)を有する映像に形成される。従って、使用者は奇数画素(OP)から投射される右眼用映像および偶数画素(EP)から投射される左眼用映像を各々観察者の右眼および左眼で認識する時、実際に立体対象物を左眼右眼を通して見るのと同様な情報を得ることができて、立体感を感じるようになる。
【0036】
このように、期間(T1)では奇数画素が左眼に、偶数画素が右眼に表示されて、期間(T2)では奇数画素が右眼に、偶数画素が左眼に表示される。しかし、複数の走査線(S1−Sn)に選択信号が伝えられるスキャン方向に沿って映像が表示されるため、期間(T1)の間に左右映像(LR)を表示した後、期間(T2)で右左映像(RL)全体を表示部100に書き込む間に、表示部100に左右映像(LR)と右左映像(RL)が混ざって見える領域が生じる。同様に、右左映像(RL)を表示した後、次の左右映像(LR)全体を表示部に書き込む間に、表示部100に左右映像(LR)と右左映像(RL)が混ざって見える領域が生じる。これを解決するために、バリア部150は図5に示した構造を有する。
【0037】
図5は本発明の実施形態によるバリア駆動部500とバリア部150を簡単に示した図である。図5は説明の便宜のために、バリア部縦方向に形成された複数の列バリア電極(151_1〜11)および横方向に形成された複数の行バリア電極(152_1〜12)だけを示した。実際にはバリア部150は、図4で説明した通り表示部の1行の画素に対して不透過領域および透過領域を交互に形成できる個数の列バリア電極を含む。また、一つの行バリア電極に少なくとも表示部100の一つの行が対応するように、バリア部150は複数の行バリア電極を含む。列バリア電極と行バリア電極が交差する領域は列バリア電極の電圧と行バリア電極の電圧差により不透過領域または透過領域で変更される。バリア部150がノーマリーホワイト(normally white)の場合、行および列バリア電極の電圧差が所定電圧以上のときに不透過領域となって、そうではないときに透過領域に維持される。これとは異なって、バリア部150がノーマリーブラック(normally Black)の場合、行および列バリア電極の電圧差が所定電圧以上のときに、透過領域となって、そうではないときに不透過領域に維持される。本発明の実施形態による複数の列バリア電極(151_1、3、5、7、9、11)(以下、「第1列バリア電極群」)と他の複数の列バリア電極(151_2、4、6、8、10)(以下、「第2列バリア電極群」)各々に印加される電圧(VB1、VB2)は、各々異なるレベルの固定電圧である。バリア駆動部500は、複数の行バリア電極(152_1〜12)に複数の各々のバリア走査信号(BS1−12)を印加する。そして、列バリア電極と行バリア電極の交差領域の電圧差が所定電圧以上の領域はそうではない領域と区分されて、不透過領域または透過領域となる。以下、説明の便宜のために、ノーマリーホワイトのバリア部150について説明する。しかし、本発明がこれに限定されるのではない。
【0038】
図6は、本発明の実施形態による電子映像機器が左右映像(LR)から右左映像(RL)に変更される間の表示部100およびバリア部150の状態を示した図である。図6で上部に位置した時間による映像変化は表示部100を示し、下部に位置した時間によるバリア変化はバリア部150を示す。図6は、説明の便宜のために任意の1フレーム期間の間だけ示した。任意の1フレームは期間(T1)および期間(T2)に区分され、各期間(T1、T2)は各々左右映像(LR)および右左映像(RL)を書き込む期間および維持する期間に区分される。期間(T1)は左右映像(LR)の書き込み期間(T11)および左右映像(LR)の維持期間(T12)に、期間(T2)は右左映像(RL)の書き込み期間(T21)および右左映像(RL)の維持期間(T22)に区分される。例えば、バリア部150は左右映像(LR1)を表示するためには図4、図5に示したように、第1列バリア電極と複数の行バリア電極が交差する領域が不透過領域でならなければならない(以下、「第1バリアモード(B1)」)。これとは異なって、右左映像(RL1)を表示するためには図4、図5に示したように、第2列バリア電極と複数の行バリア電極が交差する領域が不透過領域でならなければならない(以下、「第2バリアモード(B2)」)。これは本発明の実施形態を説明するための設定であり、本発明がこれに限定されるのではない。
【0039】
複数の行バリア電極(152_1〜12)は、書き込み期間(T11)の間の表示部100に左右映像(LR1)が書き込まれる時点に同期してバリア走査信号(BS1−12)により動作する。具体的には、電圧(VB1)が5V電圧であり電圧(VB2)が接地電圧の場合、第1列バリア電極群には5V電圧が印加され、第2列バリア電極群には接地電圧が印加される。この時、バリア走査信号(BS1−12)が所定電圧以下の電圧となると、複数の行バリア電極と第1列バリア電極群が交差する領域の電圧差がバリア部が不透過領域となるための所定電圧(以下、「しきい電圧」)以上になって、交差領域は不透過領域となる。本発明の実施形態によるバリア走査信号(BS1−12)は、行バリア電極と列バリア電極間の電圧差がしきい電圧以上になるようにする電圧と、そうではない電圧の組み合わせで構成される信号であり、しきい電圧は5Vに設定される。従って、バリア部150の第1バリアモード(B1)に駆動されるために、バリア走査信号(BS1−12)は接地電圧以下であり、第2列バリア電極群との電圧差がしきい電圧以上にならない電圧範囲内で決定される。例えば、表示部100に左右映像(LR1)を書き込むために入力される選択信号に同期してバリア走査信号(BS1−12)が順次に接地電圧になれば、第1列バリア電極群と行バリア電極が交差する領域のバリア部は不透過領域となる。そして、表示領域が左右映像(LR1)となる所のバリア部150は、第1バリアモード(B1)に駆動される。同様に、期間(T2)で右左映像(RL1)を書き込むためには、第2列バリア電極群と行バリア電極間の電圧差がしきい電圧の以上にならなければならない。この時はバリア走査信号(BS1−12)が第2列バリア電極群との電圧差がしきい電圧以上の電圧で、第1列バリア電極群との電圧差がしきい電圧以上にならない電圧範囲内で決定される。例えば、期間(T21)の間の表示部100に右左映像(RL1)を書き込むために入力される選択信号に同期してバリア走査信号(BS1−12)が順次に5Vの電圧になると、第2列バリア電極群と複数の行バリア電極が交差する領域のバリア部は不透過領域となる。そして、表示部100の表示領域中、右左映像(RL1)となる所のバリア部150は第2バリアモード(B2)に駆動される。説明の便宜のためにバリア走査信号(BS1−12)が接地電圧と5Vの電圧を交互に有することに説明したが、バリア走査信号(BS1−12)がこのレベルに限定されないで前記で言及した条件を満たせばよい。
【0040】
図6で、直前フレームの右左映像(RL’)が表示部100全体に表示されていて、時点(t1)から現在フレームの左右映像(LR1)の書き込みが始まる。そうするとバリア部150は左右映像(LR1)が表示された領域だけ第1バリアモード(B1)で動作し、残り領域は第2バリアモード(B2)状態である。左右映像(LR1)が走査方向(図6の上から下方向)に書き込みが進められると、走査方向に同期して、第1バリアモード(B1)の領域は増加し、第2バリアモード(B2)の領域は減少する。時点(t2)には左右映像(LR1)が表示部100に全て書き込まれて、バリア部150全体が第1バリアモード(B1)となる。維持期間(T12)の間に、左右映像(LR1)および第1バリアモード(B1)が維持される。時点(t3)に右左映像(RL1)の書き込みが始まると、バリア部150は右左映像(RL1)が表示される領域だけ第2バリアモード(B2)となる。時点(t4)には右左映像(RL1)が表示部100に全て書き込まれて、バリア部150全体が第2バリアモード(B2)となる。維持期間(T22)の間の右左映像(RL1)および第2バリアモード(B2)が維持される。このような方式を繰り返して、本発明の実施形態による電子映像機器は立体映像を表示する。
【0041】
以下、図7乃至図12を参照して、本発明の実施形態による電子映像機器で表示部とバリア部が同期して駆動される方法を説明する。
【0042】
図7は、本発明の実施形態による電子映像機器の表示部100とバリア部150の一部を示した図である。図7において、一つの行バリア電極に行方向に形成された複数の画素から構成された表示部100の一つの行が対応する。従って、バリア部150の複数の行バリア電極は複数の走査線と同様にm個である。説明の便宜のために、表示部100の一つの行に選択信号を印加する3つの走査線(SA−1、SA、SA+1)および3つの走査線各々に対応する3つの行バリア電極(152_A−1、152_A、152_A+1)および2つの列バリア電極(151_p、151_p+1)を示した。図7において、列および行バリア電極は、走査線、データ線および画素が形成されている表示部100の上に位置し、説明のために列および行バリア電極を一部だけ示して下部に位置した表示部100を共に示した図である。各々の列および行バリア電極は縦および横方向に伸びて、表示部の上に位置する。列バリア電極(151_p)は第1列バリア電極群のうちの一つであり、列バリア電極(151_p+1)は第2列バリア電極群のうちの一つである。
【0043】
図8は、走査線(SA−1、SA、SA+1)および行バリア電極(152_A−1、152_A、152_A+1)各々に印加される選択信号およびバリア走査信号を示した図である。
【0044】
時点(t11)で走査線(SA−1)の選択信号がローレベルになると、画素(105_1)と同じ行に位置した全ての画素は複数のデータ線(D1−Dm)から伝えられるデータ信号によって発光を始める。この時、バリア走査信号(BSA−1)はハイレベルからローレベルになって、第1列バリア電極群と行バリア電極(152_A−1)が交差する領域が不透過領域に変更される。この時、本発明の実施形態によるバリア走査信号のハイレベルは5Vであり、ローレベルは0Vであり、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されている。
【0045】
次の時点(t12)で走査線(SA)の選択信号がローレベルになると、画素(105_2)と同じ行に位置した全ての画素は複数のデータ線(D1−Dm)から伝えられるデータ信号によって発光を始める。この時、バリア走査信号(BSA)もローレベルになって、第1列バリア電極群と行バリア電極(152_A)が交差する領域が全て不透過領域に変更される。時点(t13)にもこれと同じ方式でバリア部に不透過領域が生成される。順次に走査線に選択信号が印加される時点に同期して順次にバリア部の不透過領域が変更されて、第1バリアモード(B1)にバリア部が変更される。
【0046】
このようにバリア部の不透過領域が変更された後、左右映像の維持期間(図6のT12)が通過した後に、右左映像の書き込み期間(図6のT21)が始まると、各走査線に選択信号が印加される時点(t14、t15、t16)に同期してバリア走査信号はローレベルからハイレベルとなる。そしてバリア部の不透過領域が変更されて、第2バリアモード(B2)にバリア部が変更される。
【0047】
図9A、9B、および9Cは、時点(t11、t12)およびt13各々のバリア部変化を示した図である。
【0048】
図9Aに示したように、時点(t11)に行バリア電極(152_A−1)と第1列バリア電極群(151_p、151_p+2、151_p+4、151_p+6)が交差する領域が不透過領域になって第1バリアモード(B1)となる。行バリア電極(152_A−1)の下部領域はまだ右左映像(RL)が表示されているので、行バリア電極(152_A−1)の下に位置した行バリア電極(152_A−152_m)と第2列バリア電極群(151_p+1、151_p+3、151_p+5、151_p+7)が交差する領域は不透過領域となって、第2バリアモード(B2)となる。
【0049】
図9Bで、時点(t12)に行バリア電極(152_A)と第1列バリア電極群(151_p、151_p+2、151_p+4、151_p+6)が交差する領域が不透過領域となって第1バリアモード(B1)となる。行バリア電極(152_A)の下部領域はまだ右左映像(RL)が表示されているので、行バリア電極(152_A+1−152_m)と第2列バリア電極群(151_p+1、151_p+3、151_p+5、151_p+7)が交差する領域は不透過領域となって、第2バリアモード(B2)となる。
【0050】
図9Cでは、時点(t13)に行バリア電極(152_A+1)と第1列バリア電極群(151_p、151_p+2、151_p+4、151_p+6)が交差する領域が不透過領域となる。行バリア電極(152_A+1)の下部領域はまだ右左映像(RL)が表示されているので、行バリア電極(152_A+2−152_m)と第2列バリア電極群(151_p+1、151_p+3、151_p+5、151_p+7)が交差する領域は不透過領域となって、第2バリアモード(B2)となる。
【0051】
このような方法で、不透過領域が走査線に選択信号が印加される時点に同期して変更されるので、右左映像で左右映像が書き込まれる期間の間に立体映像が左眼および右眼に分離されて投射される。そして右左映像と左右映像の画面が互いに混ざらずに画質が改善される。本発明の実施形態による電子映像機器は、左右映像で右左映像が書き込まれる期間またこれと同じ方式で動作する。
【0052】
図10は、本発明の第2の実施形態によるバリア部を示した図である。具体的には一つの行バリア電極に二つ以上の走査線が対応する構造で、図10は3つの走査線が対応することを示した。しかし、本発明がこれに限定されるのではない。この時、行バリア電極は複数の走査線の数より少ない数である。列バリア電極(151_d)は第1列バリア電極群のうちの一つであり、列バリア電極(151_d+1)は第2列バリア電極群のうちの一つである。
【0053】
図10に示したように、一つの行バリア電極(152_h)に3つの走査線(Sb、Sb+1、Sb+2)が対応する。この時、行バリア電極(152_h)にバリア走査信号(BSh)を印加する時点は多様な方法で設定できる。例えば、行バリア電極に対応する複数の走査線中、一番目に画素にデータ信号を書き込むために選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号(BSh)が印加できる。これとは異なって、第2および第3のうちのいずれか一つの選択信号によってバリア走査信号(BSh)が印加できる。一方、最初の選択信号から第3選択信号が印加される期間中の任意の期間にバリア走査信号(BSh)が印加できる。
【0054】
図11は本発明の第3の実施形態による電子映像機器で、行バリア電極に対応する複数の走査線に最初に選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号が印加されることを示したタイミング図である。
【0055】
図11に示したように、走査線(Sb)にローレベルの選択信号が印加される時点(t21)にバリア走査信号(BSh)はハイレベルからローレベルとなる。以下、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h)と第1列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。走査線(Sb+3)にローレベルの選択信号が印加される時点(t22)に、バリア走査信号(BSh+1)はハイレベルからローレベルになる。以下、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h+1)と第1列バリア電極が交差する領域が不透過領域となる。
【0056】
左右映像の維持期間(T12)後に右左映像の書き込み期間(T21)が始まると、時点(t23)で走査線(Sb)にローレベルの選択信号が印加され、バリア走査信号(BSh)はローレベルからハイレベルになる。以下、第2列バリア電極群には0Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h)と第2列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。時点(t24)で走査線(Sb+3)にローレベルの選択信号が印加され、バリア走査信号(BSh+1)はローレベルからハイレベルになる。以下、第2列バリア電極群には0Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h+1)と交差する第2列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。
【0057】
図12は本発明の第4の実施形態による電子映像機器で、行バリア電極に対応する複数の走査線に最後に選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号が印加されることを示したタイミング図である。
【0058】
図12に示したように、走査線(Sb−1)にローレベルの選択信号が印加される時点(t31)にバリア走査信号(BSh−1)はハイレベルからローレベルになる。以下、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h−1)と第1列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。走査線(Sb+2)にローレベルの選択信号が印加される時点(t32)にバリア走査信号(BSh)はハイレベルからローレベルになる。以下、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h)と第1列バリア電極が交差する領域が不透過領域となる。
【0059】
左右映像の維持期間(T12)が終わった後に右左映像の書き込み期間(T21)が始まると、時点(t33)で走査線(Sb−1)にローレベルの選択信号が印加され、バリア走査信号(BSh−1)はローレベルからハイレベルになる。以下、第2列バリア電極には0Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h−1)と第2列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。時点(t34)で走査線(Sb+2)にローレベルの選択信号が印加され、バリア走査信号(BSh)はローレベルからハイレベルになる。以下、第2列バリア電極群には0Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h)と第2列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。本発明の他の実施形態ではバリア走査信号が行バリア電極に対応する最後の選択信号が印加され始める時点で同期して電圧レベルが変更されることで説明した。しかし、これとは異なって最後の選択信号が印加される期間が終了する時点で同期して電圧レベルが変更できる。具体的には、図12で、バリア走査信号(BSh−1)は選択信号(Sb−1)がローレベルからハイレベルに変更される時点で同期してハイレベルからローレベルに変更できる。
【0060】
このように、多様な方式で選択信号に同期させて、バリア電極に印加される電圧レベルを変更させて、バリア部の不透過領域が変更できる。
【0061】
図11で示したタイミングによりバリア部の不透過領域が変更される場合、時点(t21)にバリア部は左右映像に適合するように変更されたが、走査線(Sb+1、Sb+2)に連結された画素は右左映像を表示しているため、画質低下が生じる。ただし、走査線(Sb+2)に選択信号が印加されて、右左映像から左右映像に変わるまでの時間が非常に短くて、使用者が認識できないうちに、このような画質低下は無視される。同様に、図12に示したタイミングによりバリア部の不透過領域が変更される場合、時点(t31)にバリア部は左右映像が書き込まれるが、バリア部はまだ右左映像に適した第2モード(B2)であるため、画質低下が生じることがありうる。ただし、走査線(Sb)に選択信号が印加される時点からバリア走査信号(BSh)のレベルが変更される時点までの時間が非常に短くて、使用者が認識できない時、このような画質低下は無視できる。つまり、一つの行バリア電極に対応する複数の走査線の数は使用者に認識される画質低下が無視できる範囲に定めなければならない。
【0062】
一つの行バリア電極に対応する複数の走査線の数が増加して、使用者に画質低下が認識されるのを減すために、行バリア電極に対応する複数の走査線に最初に選択信号が印加される時点から最後の選択信号が印加される時点までの期間の間に選択信号が印加されるバリア部をブランキング(Blanking)させることができる。具体的には、行バリア電極に所定レベルのバリア走査信号を印加して、行バリア電極領域全体を不透過領域にすることができる。以下、行バリア電極に対応する全体領域が不透過領域の場合をブランキング(Blanking)領域という。このためにはバリア部の列バリア電極と行バリア電極間の交差領域の電圧がしきい電圧より小さい場合、不透過領域であるノーマリブラックのバリア電極を使わなければならない。
【0063】
図13は、本発明の第5の実施形態による電子映像機器を示した図である。一つの行バリア電極(152_w)に五つの走査線(SC−2、SC−1、SC、SC+1、SC+2)が対応する。図13は説明の便宜のために、バリア部の二つの列バリア電極(151_y、151_y+1)および複数の行バリアのうちの一部だけを示した。具体的には、3つの行バリア電極(152_w−1、152_w、152_w+1)、8つの走査線(SC−3、SC−2、SC−1、SC、SC+1、SC+2、SC+3、SC+4)、二つのデータ線(Df、Df+1)および走査線とデータ線が交差する領域に複数の画素が位置する。列バリア電極(151_q)は第2列バリア電極群のうちの一つであり、列バリア電極(151_q+1)は第1列バリア電極群のうちの一つである。
【0064】
図14は本発明の第6の実施形態による電子映像機器に印加される選択信号およびバリア走査信号を示した図である。本発明の第6の実施形態による電子映像機器のバリア部は、ノーマリブラックであり、行バリア電極に対応する複数の走査線に選択信号が伝えられる間、その行バリア電極が位置したバリア部の領域はブランキングとなる。しきい電圧は5Vに設定しながら、第1列バリア電極(152_q)および第2列バリア電極(152_q+1)に各々0Vおよび5Vが印加される。バリア走査信号が0Vより大きくて5Vより小さい範囲の場合、第1列バリア電極と行バリア電極間の電圧差および第2列バリア電極と行バリア電極間の電圧差はしきい電圧を超えることができず、行バリア電極が位置したバリア部の領域はブランキングされる。本発明の第6の実施形態によるバリア走査信号は、0V、2.5Vおよび5Vのレベルを有する信号である。2.5Vは行バリア電極と第1および第2列バリア電極間の電圧差がしきい電圧を超えないようにするレベルであり、本発明はこれに限定されるのではない。
【0065】
時点(t41)に走査線(SC−3)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w−1)に対応するすべての走査線には選択信号が印加される。そしてデータ信号によって画素が発光するので、時点(t41)に同期してバリア走査信号(BSw−1)は2.5Vから0Vに変更される。そして、行バリア電極(152_w−1)と第2列バリア電極群間の電圧差がしきい電圧の以上になって、行バリア電極(152_w−1)と第2列バリア電極群間の交差領域は透過領域となる。そして行バリア電極(152_w−1)が位置した領域のバリア部150は第1バリアモード(B1)となる。時点(t42)に走査線(SC−2)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w)に印加されるバリア走査信号(BSw)は5Vから2.5Vになる。そして、行バリア電極(152_w)が第1列バリア電極群と第2列バリア電極群各々との電圧差が全てしきい電圧より小さいので、行バリア電極(152_w)が位置した領域のバリア部150はブランキングされる。時点(t43)で走査線(SC+2)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w)に対応する全ての走査線に選択信号が印加されて、データ信号によって画素が発光するので、時点(t43)に同期してバリア走査信号(BSw)は2.5Vから0Vに変更される。そして、行バリア電極(152_w)と第2列バリア電極群間の電圧差がしきい電圧の以上になって、行バリア電極(152_w)と第2列バリア電極群間の交差領域は透過領域となる。そして行バリア電極(152_w)が位置した領域のバリア部150は第1バリアモード(B1)となる。時点(t44)で行バリア電極(152_w+1)が位置したバリア部は第1バリアモード(B1)となる。このような方式で左右映像(LR1)を書き込む期間(T11)が完了して、維持期間(T12)間の左右映像が維持される。
【0066】
右左映像(RL1)が書き込まれる期間(T21)の間、時点(t46)で走査線(SC−2)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w)に印加されるバリア走査信号(BSw)は0Vから2.5Vになる。そして、行バリア電極(152_w)が第1列バリア電極群と第2列バリア電極群各々との電圧差が全てしきい電圧より小さいので、行バリア電極(152_w)が位置した領域のバリア部150はブランキングされる。時点(t47)で走査線(SC+2)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w)に対応する全ての走査線に選択信号が印加されて、データ信号によって画素が発光するので、時点(t47)に同期して、バリア走査信号(BSw)は2.5Vから5Vに変更される。そして、行バリア電極(152_w)と第1列バリア電極群間の電圧差がしきい電圧以上になって、行バリア電極(152_w)と第1列バリア電極群間の交差領域は透過領域となる。そして行バリア電極(152_w)が位置した領域のバリア部150は第2バリアモード(B2)となる。同様に行バリア電極(152_w−1)が位置した領域のバリア部150は時点(t45)から第2バリアモード(B2)となる。時点(t48)で行バリア電極(152_w+1)が位置したバリア部150はブランキングされる。本発明の他の実施形態では行バリア電極が位置した領域の最後の選択信号が印加され始める時点に同期してバリア走査信号の電圧レベルが変更されることを説明したが、最後の選択信号が印加される終了時点で同期してバリア走査信号の電圧レベルが変更できる。具体的には、バリア走査信号(BSw)が選択信号(SC+2)がローレベルからハイレベルになる時点に同期して0Vの電圧レベルに変更できる。
【0067】
このような方式で、行バリア電極に対応する複数の走査線が位置した表示部の左右映像が右左映像に変わったり右左映像が左右映像に変わる時に、生じる画質劣化を減少できる。
【0068】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も、本発明の権利範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1A】1フレーム単位の左眼映像および右眼映像を示した図である。
【図1B】図1Aに示された左眼および右眼映像を左眼映像および右眼映像順で合成して、生成された立体映像(LR)を示した図である。
【図1C】図1Aに示された左眼および右眼映像を右眼映像および左眼映像順で合成して、生成された立体映像(RL)を示した図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による電子映像機器を示した図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による画素の構造を示した図である。
【図4】本発明の第1の実施形態による電子映像機器の駆動方式を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態によるバリア駆動部500とバリア部150を簡単に示した図である。
【図6】本発明の第1の実施形態による電子映像機器が左右映像(LR)から右左映像(RL)に変更される間の表示部100およびバリア部150を示した図である。
【図7】本発明の第1の実施形態による電子映像機器の表示部100とバリア部150の一部を示した図である。
【図8】走査線(SA−1、SA、SA+1)および行バリア電極(152_A−1、152_A、152_A+1)各々に印加される選択信号およびバリア走査信号を示した図である。
【図9A】時点t11のバリア部変化を示した図である。
【図9B】時点t12のバリア部変化を示した図である。
【図9C】時点t13のバリア部変化を示した図である。
【図10】本発明の第2の実施形態によるバリア部を示した図である。
【図11】本発明の第3の実施形態による電子映像機器において、行バリア電極に対応する複数の走査線に最初に選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号が印加されるのを示したタイミング図である。
【図12】本発明の第4の実施形態による電子映像機器において、行バリア電極に対応する複数の走査線に最後が選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号が印加されるのを示したタイミング図である。
【図13】本発明の第5の実施形態による電子映像機器を示した図である。
【図14】本発明の第6の実施形態による電子映像機器に印加される選択信号およびバリア走査信号を示した図である。
【符号の説明】
【0070】
100 表示部
105 画素
150 バリア部
200 走査駆動部
300 データ駆動部
400 制御部
500 バリア駆動部
IS 入力信号
HsynC 水平同期信号
VsynC 垂直同期信号
CONT1 走査制御信号
CONT2 データ制御信号
CONT3 バリア駆動部制御信号
BS1−k バリア走査信号
151_1〜11 列バリア電極
152_1〜12 行バリア電極
LR 左右映像
RL 右左映像
B1 第1バリアモード
B2 第2バリアモード
T11、T12 書き込み期間
T12、T22 維持期間
【技術分野】
【0001】
本発明は電子映像機器に関し、具体的には立体映像を表示するためのバリア装置およびこれを含む電子映像機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、人が立体感を感じる要因は生理的な要因と経験的な要因があるが、3次元映像表示技術では一般に近距離で立体感を認識する最も大きい要因である両眼視差(binocular parallax)を利用して、物体の立体感を表現する。立体映像を表示する電子映像機器は、光学素子を利用して左右映像を空間的に分離して立体映像を表示する方式を使用する。代表的に、レンチキュラーレンズアレイ(lenticular lens array)を利用する方式と、パララックスバリア(parallax barrier)を利用する方式がある。
【0003】
このように立体映像を表示する場合、映像を左眼に映る映像(以下、「左眼映像」)と右眼に映る映像(以下、「右眼映像」)に分離するため、立体映像の解像度が半分に減少する問題が生じる。これを解決するために、平面映像を表示する時の駆動周波数より2倍以上の周波数で左眼映像と右眼映像が合成された立体映像を表示する駆動方法が用いられる。以下、図1A、1Bおよび1Cを参照して、立体映像について説明する。
【0004】
図1Aは、1フレーム単位の左眼映像および右眼映像を示した図である。各画面(L、R)は、縦方向で8つの区域に区分されている。説明の便宜のために、8つの区域に区分されることに限定されず、電子映像機器の表示部の一つの行に配置された画素の数だけ各画面(L、R)を分割できる。
【0005】
図1Bは、図1Aに示された左眼および右眼映像を左眼映像および右眼映像の順に合成して生成された立体映像(LR)を示した図である。図1Cは、図1Aに示された左眼および右眼映像を右眼映像および左眼映像の順に合成して生成された立体映像(RL)を示した図である。以下、左眼映像および右眼映像の順に合成して生成された立体映像を左右映像(LR)とし、右眼映像および左眼映像の順に合成して、生成された立体映像を右左映像(RL)という。
【0006】
立体映像を表示するために、電子映像機器は左右映像と右左映像を高い駆動周波数で表わして、前述した画質低下を改善する。しかし、高い駆動周波数にもかかわらず、左右映像と右左映像が1フレーム内で混ざって、依然として画質低下問題が生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、立体映像の画質を改善させるバリア装置およびこれを含む電子映像機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の特徴による電子映像機器は、複数の選択信号を伝達する複数の走査線と、入力信号により形成された複数のデータ信号を伝達する複数のデータ線と、前記走査線および前記データ線に連結形成されている複数の画素を含む表示部と、前記複数のデータ線各々に対応して形成された複数の列バリア電極、および前記複数の走査線のうちの少なくとも一つに対応して形成された複数の行バリア電極を含むバリア部と、を含み、前記バリア部は、前記列バリア電極の中、一定間隔で配列された複数の第1列バリア電極と前記複数の第1列バリア電極の各々に対応する複数の第2列バリア電極に区分されて前記第1列バリア電極と前記複数の行バリア電極の各々が交差する領域と、前記第2列バリア電極と前記複数の行バリア電極が交差する領域が互いに異なる。前記複数の各々の各々の第1および第2列バリア電極は前記データ線に平行に形成され、前記複数の各々の行バリア電極は前記走査線に平行に形成されている。前記第1列バリア電極に印加される電圧と前記第2列バリア電極に印加される電圧が互いに異なる。前記選択信号が複数の走査線のうちの対応する第1走査線に印加される時点に同期して、前記第1走査線に対応する前記行バリア電極に第1レベルを有するバリア走査信号が印加される。前記複数の各々の行バリア電極は複数の各々の走査線に対応しながら、前記走査線に印加される選択信号に同期して前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含む。または、前記複数の各々の行バリア電極は複数の走査線のうちの少なくとも二つに対応しながら、前記対応する少なくとも二つの走査線のうちのいずれか一つに選択信号が印加される時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含む。この時、前記バリア駆動部は、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最初の時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加したり、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最後の時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加したり、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最初の時点から最後の時点までの期間中の所定時点に、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加できる。または、前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極は、各々第1レベルおよび第2レベルの電圧が印加され、前記各々の第1および第2列バリア電極に対応する行バリア電極間の電圧差が所定のしきい電圧以上であれば、前記各々の第1および第2列バリア電極と前記対応する行バリア電極間の交差領域が透過領域でなり、前記バリア駆動部は前記対応する少なくとも二つの走査線に最初の選択信号が印加される時点から最後の選択信号が印加される時点までの期間の間に、前記行バリア電極に第3レベルの電圧を印加する電子映像機器と、前記第1レベルと前記第3レベルの電圧差および前記第2レベルと前記第3レベルの電圧差が前記しきい電圧より小さい電子映像機器と、前記入力信号が第1視点(view)に対応する第1映像情報と第2視点(view)に対応する第2映像情報を含み、前記第1および第2映像情報を合成して、第1映像データおよび第2映像データを生成する信号制御部と、をさらに含む。
【0009】
前記表示部に前記第1映像データが表示される第1期間の間、前記各々の複数の行バリア電極に順次に前記選択信号に同期して、第1レベルを有する複数の各々のバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含む。
【0010】
前記バリア駆動部は、前記第1期間後、前記第2映像データが表示される第2期間の間、前記各々の複数の行バリア電極に順次に前記選択信号に同期して、前記複数のバリア走査信号のレベルを第2レベルに変更させる。
【0011】
前記第1映像情報は左眼視点(view)の映像情報であり、前記第2映像情報は右眼視点(view)の映像情報であり、前記第1映像データは前記第1映像情報および前記第2映像情報順で交互に合成して生成されて、前記第2映像データは前記第2映像情報および前記第1映像情報順で交互に合成して生成される。
【0012】
前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極には各々第3および第4レベルの電圧が印加される。前記第1レベルと前記第3レベルは所定のしきい電圧以上であり、前記第2レベルと前記第4レベルは前記しきい電圧以上である。
【0013】
前記第1および第2期間の合計は1つのフレームの映像が表示される期間に含まれる。
【0014】
本発明の第2の特徴によるバリア装置は、列方向に形成されている複数の第1バリア電極および行方向に形成されている複数の第2バリア電極を含むバリア部を含み、前記複数の第1バリア電極のうちのいずれか一つに前記各々の複数の第2バリア電極が交差して、前記複数の第2バリア電極のうちのいずれか一つに前記各々の複数の第1バリア電極が交差しながら、前記第1バリア電極と前記第2バリア電極間の電圧差が所定のしきい電圧以上である領域と、前記第1バリア電極と前記第2バリア電極間の電圧差が前記しきい電圧より小さい領域は異なる透過状態である。前記複数の第1バリア電極は第1レベルの電圧が印加される第1列バリア電極と第2レベルの電圧が印加される第2列バリア電極に区分され、前記各々の複数の第2バリア電極に順次に第3レベルおよび第4レベルの電圧を交互に有する複数のバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含む。前記第1レベルの電圧と前記第3レベルの電圧差は前記しきい電圧より大きくて、前記第2レベルの電圧と前記第4レベルの電圧差は前記しきい電圧より大きい。前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極は交互に形成され、前記第2バリア電極は前記第1および第2列バリア電極に垂直に形成されている。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、左右映像および右左映像が混ざって表示される映像を防ぎ、画質が改善された立体映像を提供できるバリア装置および電子映像機器を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図を参照して、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は多様な形態にて実施できるものであり、ここで説明する実施形態に限られない。そして、図面で本発明を明確に説明するために説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分については類似の図面符号を付けた。
【0017】
明細書全体で、ある部分が他の部分と「連結」されているという時、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を間において「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことがでることを意味する。
【0018】
以下、本発明の実施形態による電子映像機器およびその駆動方法について説明する。
【0019】
図2は本発明の実施形態による電子映像機器を示した図である。
【0020】
図2に示したように、本発明の実施形態による電子映像機器は、表示部100、バリア部150、走査駆動部200、データ駆動部300、制御部400およびバリア駆動部500を含む。
【0021】
表示部100は、選択信号を伝達する複数の走査線(S1−Sn)、複数の走査線(S1−Sn)と絶縁されて、交差形成されてデータ信号を伝達する複数のデータ線(D1−Dm)、および走査線とデータ線の交差点に形成された複数の画素105を含む。本発明の実施形態では、赤色(R)表示のための赤色副画素、緑色(G)表示のための緑色副画素、および青色(B)表示のための青色副画素が共に一つの画素を形成すると仮定する。また、本発明の実施形態における表示部100の複数の画素は、左眼用映像に対応する画素(以下、「左眼用画素」)および右眼用映像に対応する画素(以下、「右眼用画素」)に区分される。この時、左眼用画素および右眼用画素は互いに繰り返されて、配列形成される。具体的には、左眼用画素および右眼用画素は、互いに平行して繰り返されるように配列されて、帯状に形成されたり、ジグザグ状に形成できる。このような左眼用画素および右眼用画素の配列は、バリア部150の構造により適合するように変更できる。本発明の実施形態による表示部100の画素は、有機発光素子(organic light emitting diode)および有機発光素子を駆動させるために必要な画素回路を含む。
【0022】
図3は本発明の実施形態による画素の構造を示した図である。
【0023】
本発明の実施形態による画素は、駆動トランジスタ(M1)、スイッチングトランジスタ(M2)、容量性素子(C1)、および有機発光素子(OLED)を含む。有機発光素子は、ダイオード特性があり、アノード、有機薄膜、カソード電極層の構造を有する。
【0024】
画素105は、複数の走査線のうちの一つの走査線(Si)および複数のデータ線のうちの一つのデータ線(Dj)が交差する領域に位置し、走査線(Si)およびデータ線(Dj)に連結されている。駆動トランジスタ(M1)は、ゲート電極およびソース電極に印加される電圧に対応して駆動電流を生成する。スイッチングトランジスタ(M2)は、走査線(Si)から伝えられる選択信号に応じて遮断され、スイッチングトランジスタ(M2)が導通すれば、データ線(Dj)から伝えられるデータ信号は駆動トランジスタのゲート電極に伝えられる。容量性素子(C1)は、駆動トランジスタ(M1)のゲート電極とソース電極の間に両端が連結されており、両端の電圧を一定に維持する。そして、駆動トランジスタ(M1)はゲート電極に伝えられたデータ信号の電圧とソース電極に印加される電源電圧(VDD)の差に対応する駆動電流(IOLED)を生成する。このように生成された駆動電流(IOLED)は、ドレーン電極を通して、有機発光素子(OLED)に流れる。有機発光素子(OLED)は、駆動電流(IOLED)に対応して発光する。本発明による電子映像機器の発光素子は、有機発光素子に限定されず、さらにバックライトを含んで液晶素子を用いられる。
【0025】
走査駆動部200は、表示部100の走査線(S1−Sn)に連結され、ゲートオン電圧とゲートオフ電圧の組み合わせで構成された選択信号を走査線(S1−Sn)に印加する。この時、走査駆動部200は、複数の走査線(S1−Sn)に各々印加される複数の選択信号が順次にゲートオン電圧を有するように選択信号を印加できる。そして、選択信号がゲートオン電圧を有する場合に、該走査線に連結される画素回路のスイッチングトランジスタが導通される。
【0026】
データ駆動部300は、表示部100のデータ線(D1−Dm)に連結され、階調を示すデータ信号をデータ線(D1−Dm)に印加する。このようなデータ駆動部300は、制御部400から入力される階調を有する入力映像データ(DR、DG、DB)を電圧または電流形態のデータ信号に変換する。
【0027】
制御部400は、外部から入力信号(IS)、水平同期信号(HsynC)および垂直同期信号(VsynC)を受信して、走査制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)、映像データ信号(DR、DG、DB)およびバリア駆動部制御信号(CONT3)を生成して、各々の走査駆動部200、データ駆動部300およびバリア駆動部500に伝達する。走査制御信号(CONT1)は、走査開始を指示する走査開始信号および第1クロック信号を含む。この時、本発明の実施形態による走査開始信号は、1フレームの映像データ伝達の開始を指示する垂直同期信号に同期して、1フレームの映像を表示部に表示する時点を制御する信号である。1行の画素に対するデータ信号伝達を指示する水平同期信号に第1クロック信号は同期して、複数の走査線(S1−Sn)各々に選択信号を伝達する時点を制御する信号である。データ制御信号(CONT2)は水平同期信号に同期して、一定の周期を有する第2クロック信号およびデータ信号伝達の開始を制御する水平同期開始信号などを含む。本発明の実施形態による電子映像機器の第1クロック信号および第2クロック信号は、左右映像(LR)と右左映像(RL)を1フレーム期間内に表示するために、入力された水平同期信号に比べて二倍の周波数を有する。一方、制御部400は、1行分に相当する入力映像データをデータ駆動部300に伝達する場合に、入力映像データ(DR、DG、DB)を三つのチャンネルを通して色別に伝達でき、入力映像データ(DR、DG、DB)を一つのチャンネルを通して順次に伝達することもできる。
【0028】
ここで、制御部400に入力される入力信号(IS)は、客体の3次元空間座標および表面情報を含めて平面上に立体的に表示される3Dグラフィックデータおよび各時点映像データを含む立体映像データである。制御部400は、複数の走査線(S1−Sn)に伝えられる選択信号によってバリア部を駆動させるためのバリア駆動部制御信号(CONT3)を生成する。バリア駆動部制御信号(CONT3)は、垂直同期信号によって1フレームの開始を知らせるバリア駆動開始信号と第3クロック信号を含む。第3クロック信号は、バリア部150の複数のバリア電極の動作時点を制御するための適切な周波数を有する。具体的には、バリア部150の複数のバリア電極中に行方向に形成されているバリア電極が複数の走査線と一対一に対応する場合、第3クロック信号は第1クロック信号と同じ周波数を有する。これとは異なって、行方向に形成されているバリア電極に少なくとも二つの走査線が対応する場合、第3クロック信号は第1クロック信号より低い周波数を有する。
【0029】
バリア駆動部500は、バリア駆動部制御信号(CONT3)によりバリア部150の動作を制御する。具体的には、バリア駆動部500は、バリア走査信号(BS1−k)を生成してバリア部150に伝達する。バリア部150は、複数のバリア走査信号(BS1−k)により動作する。これに関する具体的な説明は後述する。
【0030】
まず、図4を参照して本発明の実施形態による電子映像機器の駆動方式を説明する。
【0031】
図4は本発明の実施形態による電子映像機器の駆動方式を示した図である。本発明の実施形態による電子映像機器は時分割駆動方式に従う。
【0032】
時分割駆動方式は、1)光源を左右交互に動作させて、プリズムとレンチキュラーレンズの組み合わせで構成された光学素子を用いて左右を時分割的に区分する方法と、2)液晶バリアで光が通過するスリットを既存の一つに該当する区間を多数に分けてディスプレイされるイメージに同期させてスリットを移動させる方式がある。本発明の実施形態による電子映像機器は、前記の2)の方法を採用する。図4は基本的に両眼の場合で説明したが、本発明はこれに限定されず、多眼の場合にも同じ原理で動作する。
【0033】
まず、図4(A)は一つのフレームを期間(T1)および期間(T2)の2つの期間に分けて時分割駆動した時、最初、即ち第1の期間(T1)において左右映像(LR)が使用者に表示されるのを示した図である。図4(B)は第2の期間T2において右左映像(RL)が使用者に表示されるのを示した図である。
【0034】
期間(T1)では、図4(A)での表示部100の奇数画素(OP)は左眼用画素、偶数画素(EP)は右眼用画素である。この時、バリア部150の奇数画素(BOP)は不透過領域であり、偶数画素(BEP)は透過領域となる。この時、不透過領域は、光学的に光を遮断する領域であり、透過領域は光を通過させる領域をいう。そこでは、図4(A)で示したように、左眼映像が左眼に、右眼映像は右眼に投射される経路が形成される。奇数画素(OP)から投射される左眼用映像は右眼用映像に対して所定の偏差を有する映像に形成され、偶数画素(EP)から投射される右眼用映像は左眼用映像に対して所定の偏差を有する映像に形成される。従って、使用者は奇数画素(OP)から投射される左眼用映像および偶数画素(EP)から投射される右眼用映像を各々観察者の左眼および右眼で認識する時、実際に立体対象物を左眼右眼を通して見るのと同様の深さ情報を得ることができて立体感を感じるようになる。
【0035】
そして、次の図4(B)において、表示部100の奇数画素(OP)が右眼用画素、偶数画素(EP)は左眼用画素である。この時、バリア部150の奇数画素(BOP)は透過領域であり、偶数画素(BEP)は不透過領域となる。そして、図4(B)で示したように、左眼映像が左眼に、右眼映像は右眼に投射される経路が形成される。奇数画素(OP)から投射される右眼用映像は左眼用映像に対して所定の偏差を有する映像に形成され、偶数画素(EP)から投射される左眼用映像は右眼用映像に対して所定の偏差(disparity)を有する映像に形成される。従って、使用者は奇数画素(OP)から投射される右眼用映像および偶数画素(EP)から投射される左眼用映像を各々観察者の右眼および左眼で認識する時、実際に立体対象物を左眼右眼を通して見るのと同様な情報を得ることができて、立体感を感じるようになる。
【0036】
このように、期間(T1)では奇数画素が左眼に、偶数画素が右眼に表示されて、期間(T2)では奇数画素が右眼に、偶数画素が左眼に表示される。しかし、複数の走査線(S1−Sn)に選択信号が伝えられるスキャン方向に沿って映像が表示されるため、期間(T1)の間に左右映像(LR)を表示した後、期間(T2)で右左映像(RL)全体を表示部100に書き込む間に、表示部100に左右映像(LR)と右左映像(RL)が混ざって見える領域が生じる。同様に、右左映像(RL)を表示した後、次の左右映像(LR)全体を表示部に書き込む間に、表示部100に左右映像(LR)と右左映像(RL)が混ざって見える領域が生じる。これを解決するために、バリア部150は図5に示した構造を有する。
【0037】
図5は本発明の実施形態によるバリア駆動部500とバリア部150を簡単に示した図である。図5は説明の便宜のために、バリア部縦方向に形成された複数の列バリア電極(151_1〜11)および横方向に形成された複数の行バリア電極(152_1〜12)だけを示した。実際にはバリア部150は、図4で説明した通り表示部の1行の画素に対して不透過領域および透過領域を交互に形成できる個数の列バリア電極を含む。また、一つの行バリア電極に少なくとも表示部100の一つの行が対応するように、バリア部150は複数の行バリア電極を含む。列バリア電極と行バリア電極が交差する領域は列バリア電極の電圧と行バリア電極の電圧差により不透過領域または透過領域で変更される。バリア部150がノーマリーホワイト(normally white)の場合、行および列バリア電極の電圧差が所定電圧以上のときに不透過領域となって、そうではないときに透過領域に維持される。これとは異なって、バリア部150がノーマリーブラック(normally Black)の場合、行および列バリア電極の電圧差が所定電圧以上のときに、透過領域となって、そうではないときに不透過領域に維持される。本発明の実施形態による複数の列バリア電極(151_1、3、5、7、9、11)(以下、「第1列バリア電極群」)と他の複数の列バリア電極(151_2、4、6、8、10)(以下、「第2列バリア電極群」)各々に印加される電圧(VB1、VB2)は、各々異なるレベルの固定電圧である。バリア駆動部500は、複数の行バリア電極(152_1〜12)に複数の各々のバリア走査信号(BS1−12)を印加する。そして、列バリア電極と行バリア電極の交差領域の電圧差が所定電圧以上の領域はそうではない領域と区分されて、不透過領域または透過領域となる。以下、説明の便宜のために、ノーマリーホワイトのバリア部150について説明する。しかし、本発明がこれに限定されるのではない。
【0038】
図6は、本発明の実施形態による電子映像機器が左右映像(LR)から右左映像(RL)に変更される間の表示部100およびバリア部150の状態を示した図である。図6で上部に位置した時間による映像変化は表示部100を示し、下部に位置した時間によるバリア変化はバリア部150を示す。図6は、説明の便宜のために任意の1フレーム期間の間だけ示した。任意の1フレームは期間(T1)および期間(T2)に区分され、各期間(T1、T2)は各々左右映像(LR)および右左映像(RL)を書き込む期間および維持する期間に区分される。期間(T1)は左右映像(LR)の書き込み期間(T11)および左右映像(LR)の維持期間(T12)に、期間(T2)は右左映像(RL)の書き込み期間(T21)および右左映像(RL)の維持期間(T22)に区分される。例えば、バリア部150は左右映像(LR1)を表示するためには図4、図5に示したように、第1列バリア電極と複数の行バリア電極が交差する領域が不透過領域でならなければならない(以下、「第1バリアモード(B1)」)。これとは異なって、右左映像(RL1)を表示するためには図4、図5に示したように、第2列バリア電極と複数の行バリア電極が交差する領域が不透過領域でならなければならない(以下、「第2バリアモード(B2)」)。これは本発明の実施形態を説明するための設定であり、本発明がこれに限定されるのではない。
【0039】
複数の行バリア電極(152_1〜12)は、書き込み期間(T11)の間の表示部100に左右映像(LR1)が書き込まれる時点に同期してバリア走査信号(BS1−12)により動作する。具体的には、電圧(VB1)が5V電圧であり電圧(VB2)が接地電圧の場合、第1列バリア電極群には5V電圧が印加され、第2列バリア電極群には接地電圧が印加される。この時、バリア走査信号(BS1−12)が所定電圧以下の電圧となると、複数の行バリア電極と第1列バリア電極群が交差する領域の電圧差がバリア部が不透過領域となるための所定電圧(以下、「しきい電圧」)以上になって、交差領域は不透過領域となる。本発明の実施形態によるバリア走査信号(BS1−12)は、行バリア電極と列バリア電極間の電圧差がしきい電圧以上になるようにする電圧と、そうではない電圧の組み合わせで構成される信号であり、しきい電圧は5Vに設定される。従って、バリア部150の第1バリアモード(B1)に駆動されるために、バリア走査信号(BS1−12)は接地電圧以下であり、第2列バリア電極群との電圧差がしきい電圧以上にならない電圧範囲内で決定される。例えば、表示部100に左右映像(LR1)を書き込むために入力される選択信号に同期してバリア走査信号(BS1−12)が順次に接地電圧になれば、第1列バリア電極群と行バリア電極が交差する領域のバリア部は不透過領域となる。そして、表示領域が左右映像(LR1)となる所のバリア部150は、第1バリアモード(B1)に駆動される。同様に、期間(T2)で右左映像(RL1)を書き込むためには、第2列バリア電極群と行バリア電極間の電圧差がしきい電圧の以上にならなければならない。この時はバリア走査信号(BS1−12)が第2列バリア電極群との電圧差がしきい電圧以上の電圧で、第1列バリア電極群との電圧差がしきい電圧以上にならない電圧範囲内で決定される。例えば、期間(T21)の間の表示部100に右左映像(RL1)を書き込むために入力される選択信号に同期してバリア走査信号(BS1−12)が順次に5Vの電圧になると、第2列バリア電極群と複数の行バリア電極が交差する領域のバリア部は不透過領域となる。そして、表示部100の表示領域中、右左映像(RL1)となる所のバリア部150は第2バリアモード(B2)に駆動される。説明の便宜のためにバリア走査信号(BS1−12)が接地電圧と5Vの電圧を交互に有することに説明したが、バリア走査信号(BS1−12)がこのレベルに限定されないで前記で言及した条件を満たせばよい。
【0040】
図6で、直前フレームの右左映像(RL’)が表示部100全体に表示されていて、時点(t1)から現在フレームの左右映像(LR1)の書き込みが始まる。そうするとバリア部150は左右映像(LR1)が表示された領域だけ第1バリアモード(B1)で動作し、残り領域は第2バリアモード(B2)状態である。左右映像(LR1)が走査方向(図6の上から下方向)に書き込みが進められると、走査方向に同期して、第1バリアモード(B1)の領域は増加し、第2バリアモード(B2)の領域は減少する。時点(t2)には左右映像(LR1)が表示部100に全て書き込まれて、バリア部150全体が第1バリアモード(B1)となる。維持期間(T12)の間に、左右映像(LR1)および第1バリアモード(B1)が維持される。時点(t3)に右左映像(RL1)の書き込みが始まると、バリア部150は右左映像(RL1)が表示される領域だけ第2バリアモード(B2)となる。時点(t4)には右左映像(RL1)が表示部100に全て書き込まれて、バリア部150全体が第2バリアモード(B2)となる。維持期間(T22)の間の右左映像(RL1)および第2バリアモード(B2)が維持される。このような方式を繰り返して、本発明の実施形態による電子映像機器は立体映像を表示する。
【0041】
以下、図7乃至図12を参照して、本発明の実施形態による電子映像機器で表示部とバリア部が同期して駆動される方法を説明する。
【0042】
図7は、本発明の実施形態による電子映像機器の表示部100とバリア部150の一部を示した図である。図7において、一つの行バリア電極に行方向に形成された複数の画素から構成された表示部100の一つの行が対応する。従って、バリア部150の複数の行バリア電極は複数の走査線と同様にm個である。説明の便宜のために、表示部100の一つの行に選択信号を印加する3つの走査線(SA−1、SA、SA+1)および3つの走査線各々に対応する3つの行バリア電極(152_A−1、152_A、152_A+1)および2つの列バリア電極(151_p、151_p+1)を示した。図7において、列および行バリア電極は、走査線、データ線および画素が形成されている表示部100の上に位置し、説明のために列および行バリア電極を一部だけ示して下部に位置した表示部100を共に示した図である。各々の列および行バリア電極は縦および横方向に伸びて、表示部の上に位置する。列バリア電極(151_p)は第1列バリア電極群のうちの一つであり、列バリア電極(151_p+1)は第2列バリア電極群のうちの一つである。
【0043】
図8は、走査線(SA−1、SA、SA+1)および行バリア電極(152_A−1、152_A、152_A+1)各々に印加される選択信号およびバリア走査信号を示した図である。
【0044】
時点(t11)で走査線(SA−1)の選択信号がローレベルになると、画素(105_1)と同じ行に位置した全ての画素は複数のデータ線(D1−Dm)から伝えられるデータ信号によって発光を始める。この時、バリア走査信号(BSA−1)はハイレベルからローレベルになって、第1列バリア電極群と行バリア電極(152_A−1)が交差する領域が不透過領域に変更される。この時、本発明の実施形態によるバリア走査信号のハイレベルは5Vであり、ローレベルは0Vであり、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されている。
【0045】
次の時点(t12)で走査線(SA)の選択信号がローレベルになると、画素(105_2)と同じ行に位置した全ての画素は複数のデータ線(D1−Dm)から伝えられるデータ信号によって発光を始める。この時、バリア走査信号(BSA)もローレベルになって、第1列バリア電極群と行バリア電極(152_A)が交差する領域が全て不透過領域に変更される。時点(t13)にもこれと同じ方式でバリア部に不透過領域が生成される。順次に走査線に選択信号が印加される時点に同期して順次にバリア部の不透過領域が変更されて、第1バリアモード(B1)にバリア部が変更される。
【0046】
このようにバリア部の不透過領域が変更された後、左右映像の維持期間(図6のT12)が通過した後に、右左映像の書き込み期間(図6のT21)が始まると、各走査線に選択信号が印加される時点(t14、t15、t16)に同期してバリア走査信号はローレベルからハイレベルとなる。そしてバリア部の不透過領域が変更されて、第2バリアモード(B2)にバリア部が変更される。
【0047】
図9A、9B、および9Cは、時点(t11、t12)およびt13各々のバリア部変化を示した図である。
【0048】
図9Aに示したように、時点(t11)に行バリア電極(152_A−1)と第1列バリア電極群(151_p、151_p+2、151_p+4、151_p+6)が交差する領域が不透過領域になって第1バリアモード(B1)となる。行バリア電極(152_A−1)の下部領域はまだ右左映像(RL)が表示されているので、行バリア電極(152_A−1)の下に位置した行バリア電極(152_A−152_m)と第2列バリア電極群(151_p+1、151_p+3、151_p+5、151_p+7)が交差する領域は不透過領域となって、第2バリアモード(B2)となる。
【0049】
図9Bで、時点(t12)に行バリア電極(152_A)と第1列バリア電極群(151_p、151_p+2、151_p+4、151_p+6)が交差する領域が不透過領域となって第1バリアモード(B1)となる。行バリア電極(152_A)の下部領域はまだ右左映像(RL)が表示されているので、行バリア電極(152_A+1−152_m)と第2列バリア電極群(151_p+1、151_p+3、151_p+5、151_p+7)が交差する領域は不透過領域となって、第2バリアモード(B2)となる。
【0050】
図9Cでは、時点(t13)に行バリア電極(152_A+1)と第1列バリア電極群(151_p、151_p+2、151_p+4、151_p+6)が交差する領域が不透過領域となる。行バリア電極(152_A+1)の下部領域はまだ右左映像(RL)が表示されているので、行バリア電極(152_A+2−152_m)と第2列バリア電極群(151_p+1、151_p+3、151_p+5、151_p+7)が交差する領域は不透過領域となって、第2バリアモード(B2)となる。
【0051】
このような方法で、不透過領域が走査線に選択信号が印加される時点に同期して変更されるので、右左映像で左右映像が書き込まれる期間の間に立体映像が左眼および右眼に分離されて投射される。そして右左映像と左右映像の画面が互いに混ざらずに画質が改善される。本発明の実施形態による電子映像機器は、左右映像で右左映像が書き込まれる期間またこれと同じ方式で動作する。
【0052】
図10は、本発明の第2の実施形態によるバリア部を示した図である。具体的には一つの行バリア電極に二つ以上の走査線が対応する構造で、図10は3つの走査線が対応することを示した。しかし、本発明がこれに限定されるのではない。この時、行バリア電極は複数の走査線の数より少ない数である。列バリア電極(151_d)は第1列バリア電極群のうちの一つであり、列バリア電極(151_d+1)は第2列バリア電極群のうちの一つである。
【0053】
図10に示したように、一つの行バリア電極(152_h)に3つの走査線(Sb、Sb+1、Sb+2)が対応する。この時、行バリア電極(152_h)にバリア走査信号(BSh)を印加する時点は多様な方法で設定できる。例えば、行バリア電極に対応する複数の走査線中、一番目に画素にデータ信号を書き込むために選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号(BSh)が印加できる。これとは異なって、第2および第3のうちのいずれか一つの選択信号によってバリア走査信号(BSh)が印加できる。一方、最初の選択信号から第3選択信号が印加される期間中の任意の期間にバリア走査信号(BSh)が印加できる。
【0054】
図11は本発明の第3の実施形態による電子映像機器で、行バリア電極に対応する複数の走査線に最初に選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号が印加されることを示したタイミング図である。
【0055】
図11に示したように、走査線(Sb)にローレベルの選択信号が印加される時点(t21)にバリア走査信号(BSh)はハイレベルからローレベルとなる。以下、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h)と第1列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。走査線(Sb+3)にローレベルの選択信号が印加される時点(t22)に、バリア走査信号(BSh+1)はハイレベルからローレベルになる。以下、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h+1)と第1列バリア電極が交差する領域が不透過領域となる。
【0056】
左右映像の維持期間(T12)後に右左映像の書き込み期間(T21)が始まると、時点(t23)で走査線(Sb)にローレベルの選択信号が印加され、バリア走査信号(BSh)はローレベルからハイレベルになる。以下、第2列バリア電極群には0Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h)と第2列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。時点(t24)で走査線(Sb+3)にローレベルの選択信号が印加され、バリア走査信号(BSh+1)はローレベルからハイレベルになる。以下、第2列バリア電極群には0Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h+1)と交差する第2列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。
【0057】
図12は本発明の第4の実施形態による電子映像機器で、行バリア電極に対応する複数の走査線に最後に選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号が印加されることを示したタイミング図である。
【0058】
図12に示したように、走査線(Sb−1)にローレベルの選択信号が印加される時点(t31)にバリア走査信号(BSh−1)はハイレベルからローレベルになる。以下、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h−1)と第1列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。走査線(Sb+2)にローレベルの選択信号が印加される時点(t32)にバリア走査信号(BSh)はハイレベルからローレベルになる。以下、第1列バリア電極群には5Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h)と第1列バリア電極が交差する領域が不透過領域となる。
【0059】
左右映像の維持期間(T12)が終わった後に右左映像の書き込み期間(T21)が始まると、時点(t33)で走査線(Sb−1)にローレベルの選択信号が印加され、バリア走査信号(BSh−1)はローレベルからハイレベルになる。以下、第2列バリア電極には0Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h−1)と第2列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。時点(t34)で走査線(Sb+2)にローレベルの選択信号が印加され、バリア走査信号(BSh)はローレベルからハイレベルになる。以下、第2列バリア電極群には0Vの電圧が印加されているので、行バリア走査電極(152_h)と第2列バリア電極群が交差する領域が不透過領域となる。本発明の他の実施形態ではバリア走査信号が行バリア電極に対応する最後の選択信号が印加され始める時点で同期して電圧レベルが変更されることで説明した。しかし、これとは異なって最後の選択信号が印加される期間が終了する時点で同期して電圧レベルが変更できる。具体的には、図12で、バリア走査信号(BSh−1)は選択信号(Sb−1)がローレベルからハイレベルに変更される時点で同期してハイレベルからローレベルに変更できる。
【0060】
このように、多様な方式で選択信号に同期させて、バリア電極に印加される電圧レベルを変更させて、バリア部の不透過領域が変更できる。
【0061】
図11で示したタイミングによりバリア部の不透過領域が変更される場合、時点(t21)にバリア部は左右映像に適合するように変更されたが、走査線(Sb+1、Sb+2)に連結された画素は右左映像を表示しているため、画質低下が生じる。ただし、走査線(Sb+2)に選択信号が印加されて、右左映像から左右映像に変わるまでの時間が非常に短くて、使用者が認識できないうちに、このような画質低下は無視される。同様に、図12に示したタイミングによりバリア部の不透過領域が変更される場合、時点(t31)にバリア部は左右映像が書き込まれるが、バリア部はまだ右左映像に適した第2モード(B2)であるため、画質低下が生じることがありうる。ただし、走査線(Sb)に選択信号が印加される時点からバリア走査信号(BSh)のレベルが変更される時点までの時間が非常に短くて、使用者が認識できない時、このような画質低下は無視できる。つまり、一つの行バリア電極に対応する複数の走査線の数は使用者に認識される画質低下が無視できる範囲に定めなければならない。
【0062】
一つの行バリア電極に対応する複数の走査線の数が増加して、使用者に画質低下が認識されるのを減すために、行バリア電極に対応する複数の走査線に最初に選択信号が印加される時点から最後の選択信号が印加される時点までの期間の間に選択信号が印加されるバリア部をブランキング(Blanking)させることができる。具体的には、行バリア電極に所定レベルのバリア走査信号を印加して、行バリア電極領域全体を不透過領域にすることができる。以下、行バリア電極に対応する全体領域が不透過領域の場合をブランキング(Blanking)領域という。このためにはバリア部の列バリア電極と行バリア電極間の交差領域の電圧がしきい電圧より小さい場合、不透過領域であるノーマリブラックのバリア電極を使わなければならない。
【0063】
図13は、本発明の第5の実施形態による電子映像機器を示した図である。一つの行バリア電極(152_w)に五つの走査線(SC−2、SC−1、SC、SC+1、SC+2)が対応する。図13は説明の便宜のために、バリア部の二つの列バリア電極(151_y、151_y+1)および複数の行バリアのうちの一部だけを示した。具体的には、3つの行バリア電極(152_w−1、152_w、152_w+1)、8つの走査線(SC−3、SC−2、SC−1、SC、SC+1、SC+2、SC+3、SC+4)、二つのデータ線(Df、Df+1)および走査線とデータ線が交差する領域に複数の画素が位置する。列バリア電極(151_q)は第2列バリア電極群のうちの一つであり、列バリア電極(151_q+1)は第1列バリア電極群のうちの一つである。
【0064】
図14は本発明の第6の実施形態による電子映像機器に印加される選択信号およびバリア走査信号を示した図である。本発明の第6の実施形態による電子映像機器のバリア部は、ノーマリブラックであり、行バリア電極に対応する複数の走査線に選択信号が伝えられる間、その行バリア電極が位置したバリア部の領域はブランキングとなる。しきい電圧は5Vに設定しながら、第1列バリア電極(152_q)および第2列バリア電極(152_q+1)に各々0Vおよび5Vが印加される。バリア走査信号が0Vより大きくて5Vより小さい範囲の場合、第1列バリア電極と行バリア電極間の電圧差および第2列バリア電極と行バリア電極間の電圧差はしきい電圧を超えることができず、行バリア電極が位置したバリア部の領域はブランキングされる。本発明の第6の実施形態によるバリア走査信号は、0V、2.5Vおよび5Vのレベルを有する信号である。2.5Vは行バリア電極と第1および第2列バリア電極間の電圧差がしきい電圧を超えないようにするレベルであり、本発明はこれに限定されるのではない。
【0065】
時点(t41)に走査線(SC−3)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w−1)に対応するすべての走査線には選択信号が印加される。そしてデータ信号によって画素が発光するので、時点(t41)に同期してバリア走査信号(BSw−1)は2.5Vから0Vに変更される。そして、行バリア電極(152_w−1)と第2列バリア電極群間の電圧差がしきい電圧の以上になって、行バリア電極(152_w−1)と第2列バリア電極群間の交差領域は透過領域となる。そして行バリア電極(152_w−1)が位置した領域のバリア部150は第1バリアモード(B1)となる。時点(t42)に走査線(SC−2)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w)に印加されるバリア走査信号(BSw)は5Vから2.5Vになる。そして、行バリア電極(152_w)が第1列バリア電極群と第2列バリア電極群各々との電圧差が全てしきい電圧より小さいので、行バリア電極(152_w)が位置した領域のバリア部150はブランキングされる。時点(t43)で走査線(SC+2)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w)に対応する全ての走査線に選択信号が印加されて、データ信号によって画素が発光するので、時点(t43)に同期してバリア走査信号(BSw)は2.5Vから0Vに変更される。そして、行バリア電極(152_w)と第2列バリア電極群間の電圧差がしきい電圧の以上になって、行バリア電極(152_w)と第2列バリア電極群間の交差領域は透過領域となる。そして行バリア電極(152_w)が位置した領域のバリア部150は第1バリアモード(B1)となる。時点(t44)で行バリア電極(152_w+1)が位置したバリア部は第1バリアモード(B1)となる。このような方式で左右映像(LR1)を書き込む期間(T11)が完了して、維持期間(T12)間の左右映像が維持される。
【0066】
右左映像(RL1)が書き込まれる期間(T21)の間、時点(t46)で走査線(SC−2)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w)に印加されるバリア走査信号(BSw)は0Vから2.5Vになる。そして、行バリア電極(152_w)が第1列バリア電極群と第2列バリア電極群各々との電圧差が全てしきい電圧より小さいので、行バリア電極(152_w)が位置した領域のバリア部150はブランキングされる。時点(t47)で走査線(SC+2)に選択信号が印加されると、行バリア電極(152_w)に対応する全ての走査線に選択信号が印加されて、データ信号によって画素が発光するので、時点(t47)に同期して、バリア走査信号(BSw)は2.5Vから5Vに変更される。そして、行バリア電極(152_w)と第1列バリア電極群間の電圧差がしきい電圧以上になって、行バリア電極(152_w)と第1列バリア電極群間の交差領域は透過領域となる。そして行バリア電極(152_w)が位置した領域のバリア部150は第2バリアモード(B2)となる。同様に行バリア電極(152_w−1)が位置した領域のバリア部150は時点(t45)から第2バリアモード(B2)となる。時点(t48)で行バリア電極(152_w+1)が位置したバリア部150はブランキングされる。本発明の他の実施形態では行バリア電極が位置した領域の最後の選択信号が印加され始める時点に同期してバリア走査信号の電圧レベルが変更されることを説明したが、最後の選択信号が印加される終了時点で同期してバリア走査信号の電圧レベルが変更できる。具体的には、バリア走査信号(BSw)が選択信号(SC+2)がローレベルからハイレベルになる時点に同期して0Vの電圧レベルに変更できる。
【0067】
このような方式で、行バリア電極に対応する複数の走査線が位置した表示部の左右映像が右左映像に変わったり右左映像が左右映像に変わる時に、生じる画質劣化を減少できる。
【0068】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も、本発明の権利範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1A】1フレーム単位の左眼映像および右眼映像を示した図である。
【図1B】図1Aに示された左眼および右眼映像を左眼映像および右眼映像順で合成して、生成された立体映像(LR)を示した図である。
【図1C】図1Aに示された左眼および右眼映像を右眼映像および左眼映像順で合成して、生成された立体映像(RL)を示した図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による電子映像機器を示した図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による画素の構造を示した図である。
【図4】本発明の第1の実施形態による電子映像機器の駆動方式を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態によるバリア駆動部500とバリア部150を簡単に示した図である。
【図6】本発明の第1の実施形態による電子映像機器が左右映像(LR)から右左映像(RL)に変更される間の表示部100およびバリア部150を示した図である。
【図7】本発明の第1の実施形態による電子映像機器の表示部100とバリア部150の一部を示した図である。
【図8】走査線(SA−1、SA、SA+1)および行バリア電極(152_A−1、152_A、152_A+1)各々に印加される選択信号およびバリア走査信号を示した図である。
【図9A】時点t11のバリア部変化を示した図である。
【図9B】時点t12のバリア部変化を示した図である。
【図9C】時点t13のバリア部変化を示した図である。
【図10】本発明の第2の実施形態によるバリア部を示した図である。
【図11】本発明の第3の実施形態による電子映像機器において、行バリア電極に対応する複数の走査線に最初に選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号が印加されるのを示したタイミング図である。
【図12】本発明の第4の実施形態による電子映像機器において、行バリア電極に対応する複数の走査線に最後が選択信号が印加される時点に同期してバリア走査信号が印加されるのを示したタイミング図である。
【図13】本発明の第5の実施形態による電子映像機器を示した図である。
【図14】本発明の第6の実施形態による電子映像機器に印加される選択信号およびバリア走査信号を示した図である。
【符号の説明】
【0070】
100 表示部
105 画素
150 バリア部
200 走査駆動部
300 データ駆動部
400 制御部
500 バリア駆動部
IS 入力信号
HsynC 水平同期信号
VsynC 垂直同期信号
CONT1 走査制御信号
CONT2 データ制御信号
CONT3 バリア駆動部制御信号
BS1−k バリア走査信号
151_1〜11 列バリア電極
152_1〜12 行バリア電極
LR 左右映像
RL 右左映像
B1 第1バリアモード
B2 第2バリアモード
T11、T12 書き込み期間
T12、T22 維持期間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の選択信号を伝達する複数の走査線と、入力信号により形成された複数のデータ信号を伝達する複数のデータ線と、前記走査線および前記データ線に連結されて形成されている複数の画素を含む表示部と、
前記複数のデータ線の各々に対応して形成された複数の列バリア電極および前記複数の走査線の中少なくとも一つに対応して形成された複数の行バリア電極を含むバリア部と、を含み、
前記バリア部は、
前記列バリア電極の中、一定間隔で配列された複数の第1列バリア電極と前記複数の第1列バリア電極の各々に対応する複数の第2列バリア電極に区分されて、前記第1列バリア電極と前記複数の行バリア電極の各々が交差する領域と前記第2列バリア電極と前記複数の行バリア電極の各々が交差する領域が異なることを特徴とする電子映像機器。
【請求項2】
前記複数の各々の第1および第2列バリア電極は、前記データ線に平行に形成され、前記複数の各々の行バリア電極は前記走査線に平行に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項3】
前記第1列バリア電極に印加される電圧と前記第2列バリア電極に印加される電圧が異なることを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項4】
前記選択信号が複数の走査線の中の対応する第1走査線に印加される時点に同期して、前記第1走査線に対応する前記行バリア電極に第1レベルを有するバリア走査信号が印加されることを特徴とする請求項3に記載の電子映像機器。
【請求項5】
前記複数の各々の行バリア電極は複数の走査線の各々に対応し、
前記走査線に印加される選択信号に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項6】
前記複数の各々の行バリア電極は、複数の走査線のうちの少なくとも二つに対応し、
前記対応される少なくとも二つの走査線のうちのいずれか一つに選択信号が印加される時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項7】
前記バリア駆動部は、
前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最初の時点に同期して前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加することを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器。
【請求項8】
前記バリア駆動部は、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最後の時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加することを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器。
【請求項9】
前記バリア駆動部は、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最初の時点から最後の時点までの期間中、所定時点に前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加することを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器。
【請求項10】
前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極は、各々第1レベルおよび第2レベルの電圧が印加され、前記第1および第2列バリア電極の各々に対応される行バリア電極間の電圧差が所定のしきい電圧以上であれば、前記第1および第2列バリア電極の各々と前記対応される行バリア電極間の交差領域が透過領域となり、
前記バリア駆動部は、前記対応する少なくとも二つの走査線に最初の選択信号が印加される時点から最後の選択信号が印加される時点までの期間に、前記行バリア電極に第3レベルの電圧を印加することを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器。
【請求項11】
前記第1レベルと前記第3レベルの電圧差、および前記第2レベルと前記第3レベルの電圧差は、前記しきい電圧より小さいことを特徴とする請求項10に記載の電子映像機器。
【請求項12】
前記入力信号は、第1視点に対応する第1映像情報と第2視点に対応する第2映像情報を含み、前記第1および第2映像情報を合成して第1映像データおよび第2映像データを生成する信号制御部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項13】
前記表示部に前記第1映像データが表示される第1期間の間、前記複数の行バリア電極の各々に順次に前記選択信号に同期して、第1レベルを有する複数のバリア走査信号の各々を印加するバリア駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の電子映像機器。
【請求項14】
前記バリア駆動部は、前記第1期間後、前記第2映像データが表示される第2期間の間、前記複数の行バリア電極の各々に順次に前記選択信号に同期して前記複数のバリア走査信号のレベルを第2レベルに変更させることを特徴とする請求項13に記載の電子映像機器。
【請求項15】
前記第1映像情報は左眼視点)の映像情報であり、前記第2映像情報は右眼視点の映像情報であり、前記第1映像データは前記第1映像情報および前記第2映像情報順に交互に合成して生成され、前記第2映像データは前記第2映像情報および前記第1映像情報順に交互に合成して生成されたことを特徴とする請求項14に記載の電子映像機器。
【請求項16】
前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極には、各々第3および第4レベルの電圧が印加されることを特徴とする請求項14に記載の電子映像機器。
【請求項17】
前記第1レベルと前記第3レベルは所定のしきい電圧以上であり、前記第2レベルと前記第4レベルは前記しきい電圧以上であることを特徴とする請求項16に記載の電子映像機器。
【請求項18】
前記第1および第2期間の合計は、1つのフレームの映像が表示される期間に含まれることを特徴とする請求項17に記載の電子映像機器。
【請求項19】
列方向に形成されている複数の第1バリア電極および行方向に形成されている複数の第2バリア電極を含むバリア部を含み、
前記複数の第1バリア電極の中のいずれか一つに前記複数の第2バリア電極の各々が交差して、前記複数の第2バリア電極の中のいずれか一つに前記複数の第1バリア電極の各々が交差し、前記第1バリア電極と前記第2バリア電極間の電圧差が所定のしきい電圧以上である領域と前記第1バリア電極と前記第2バリア電極間の電圧差が前記しきい電圧より小さい領域は異なる透過状態であることを特徴とするバリア装置。
【請求項20】
前記複数の第1バリア電極は、第1レベルの電圧が印加される第1列バリア電極と第2レベルの電圧が印加される第2列バリア電極に区分され、
前記複数の第2バリア電極の各々に順次に第3レベルおよび第4レベルの電圧を交互に有する複数のバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項19に記載のバリア装置。
【請求項21】
前記第1レベルの電圧と前記第3レベルの電圧差は前記しきい電圧より大きくて、前記第2レベルの電圧と前記第4レベルの電圧差は前記しきい電圧より大きいことを特徴とする請求項20に記載のバリア装置。
【請求項22】
前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極は交互に形成され、前記第2バリア電極は前記第1および第2列バリア電極に垂直に形成されていることを特徴とする請求項21に記載のバリア装置。
【請求項1】
複数の選択信号を伝達する複数の走査線と、入力信号により形成された複数のデータ信号を伝達する複数のデータ線と、前記走査線および前記データ線に連結されて形成されている複数の画素を含む表示部と、
前記複数のデータ線の各々に対応して形成された複数の列バリア電極および前記複数の走査線の中少なくとも一つに対応して形成された複数の行バリア電極を含むバリア部と、を含み、
前記バリア部は、
前記列バリア電極の中、一定間隔で配列された複数の第1列バリア電極と前記複数の第1列バリア電極の各々に対応する複数の第2列バリア電極に区分されて、前記第1列バリア電極と前記複数の行バリア電極の各々が交差する領域と前記第2列バリア電極と前記複数の行バリア電極の各々が交差する領域が異なることを特徴とする電子映像機器。
【請求項2】
前記複数の各々の第1および第2列バリア電極は、前記データ線に平行に形成され、前記複数の各々の行バリア電極は前記走査線に平行に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項3】
前記第1列バリア電極に印加される電圧と前記第2列バリア電極に印加される電圧が異なることを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項4】
前記選択信号が複数の走査線の中の対応する第1走査線に印加される時点に同期して、前記第1走査線に対応する前記行バリア電極に第1レベルを有するバリア走査信号が印加されることを特徴とする請求項3に記載の電子映像機器。
【請求項5】
前記複数の各々の行バリア電極は複数の走査線の各々に対応し、
前記走査線に印加される選択信号に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項6】
前記複数の各々の行バリア電極は、複数の走査線のうちの少なくとも二つに対応し、
前記対応される少なくとも二つの走査線のうちのいずれか一つに選択信号が印加される時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項7】
前記バリア駆動部は、
前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最初の時点に同期して前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加することを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器。
【請求項8】
前記バリア駆動部は、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最後の時点に同期して、前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加することを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器。
【請求項9】
前記バリア駆動部は、前記対応する少なくとも二つの走査線に選択信号が印加される最初の時点から最後の時点までの期間中、所定時点に前記行バリア電極に第1レベルのバリア走査信号を印加することを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器。
【請求項10】
前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極は、各々第1レベルおよび第2レベルの電圧が印加され、前記第1および第2列バリア電極の各々に対応される行バリア電極間の電圧差が所定のしきい電圧以上であれば、前記第1および第2列バリア電極の各々と前記対応される行バリア電極間の交差領域が透過領域となり、
前記バリア駆動部は、前記対応する少なくとも二つの走査線に最初の選択信号が印加される時点から最後の選択信号が印加される時点までの期間に、前記行バリア電極に第3レベルの電圧を印加することを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器。
【請求項11】
前記第1レベルと前記第3レベルの電圧差、および前記第2レベルと前記第3レベルの電圧差は、前記しきい電圧より小さいことを特徴とする請求項10に記載の電子映像機器。
【請求項12】
前記入力信号は、第1視点に対応する第1映像情報と第2視点に対応する第2映像情報を含み、前記第1および第2映像情報を合成して第1映像データおよび第2映像データを生成する信号制御部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項13】
前記表示部に前記第1映像データが表示される第1期間の間、前記複数の行バリア電極の各々に順次に前記選択信号に同期して、第1レベルを有する複数のバリア走査信号の各々を印加するバリア駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の電子映像機器。
【請求項14】
前記バリア駆動部は、前記第1期間後、前記第2映像データが表示される第2期間の間、前記複数の行バリア電極の各々に順次に前記選択信号に同期して前記複数のバリア走査信号のレベルを第2レベルに変更させることを特徴とする請求項13に記載の電子映像機器。
【請求項15】
前記第1映像情報は左眼視点)の映像情報であり、前記第2映像情報は右眼視点の映像情報であり、前記第1映像データは前記第1映像情報および前記第2映像情報順に交互に合成して生成され、前記第2映像データは前記第2映像情報および前記第1映像情報順に交互に合成して生成されたことを特徴とする請求項14に記載の電子映像機器。
【請求項16】
前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極には、各々第3および第4レベルの電圧が印加されることを特徴とする請求項14に記載の電子映像機器。
【請求項17】
前記第1レベルと前記第3レベルは所定のしきい電圧以上であり、前記第2レベルと前記第4レベルは前記しきい電圧以上であることを特徴とする請求項16に記載の電子映像機器。
【請求項18】
前記第1および第2期間の合計は、1つのフレームの映像が表示される期間に含まれることを特徴とする請求項17に記載の電子映像機器。
【請求項19】
列方向に形成されている複数の第1バリア電極および行方向に形成されている複数の第2バリア電極を含むバリア部を含み、
前記複数の第1バリア電極の中のいずれか一つに前記複数の第2バリア電極の各々が交差して、前記複数の第2バリア電極の中のいずれか一つに前記複数の第1バリア電極の各々が交差し、前記第1バリア電極と前記第2バリア電極間の電圧差が所定のしきい電圧以上である領域と前記第1バリア電極と前記第2バリア電極間の電圧差が前記しきい電圧より小さい領域は異なる透過状態であることを特徴とするバリア装置。
【請求項20】
前記複数の第1バリア電極は、第1レベルの電圧が印加される第1列バリア電極と第2レベルの電圧が印加される第2列バリア電極に区分され、
前記複数の第2バリア電極の各々に順次に第3レベルおよび第4レベルの電圧を交互に有する複数のバリア走査信号を印加するバリア駆動部をさらに含むことを特徴とする請求項19に記載のバリア装置。
【請求項21】
前記第1レベルの電圧と前記第3レベルの電圧差は前記しきい電圧より大きくて、前記第2レベルの電圧と前記第4レベルの電圧差は前記しきい電圧より大きいことを特徴とする請求項20に記載のバリア装置。
【請求項22】
前記第1列バリア電極と前記第2列バリア電極は交互に形成され、前記第2バリア電極は前記第1および第2列バリア電極に垂直に形成されていることを特徴とする請求項21に記載のバリア装置。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−104105(P2009−104105A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−122425(P2008−122425)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】
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