説明

バルーンカテーテル及び注入療法用装置

患部以外の部位を浸襲することなく目的の箇所に効果的に薬剤などを経管的に到達可能なカテーテル及び注入療法用装置を提供する。1本のカテーテル本体1内に軸方向に沿って延びる4個のルーメンが形成されると共に2つのバルーン2,3が軸方向に並んで配設された、血管内挿入用のバルーンカテーテルである。上記複数のルーメンは、上記2つのバルーン2,3の間の注入口11に連通する注入用ルーメン5と、上記2つのバルーン内部連通して当該バルーン2,3の拡張するためのバルーン用ルーメン6,7と、カテーテル本体1の先端部1aに対し上記2つのバルーン2,3群の位置よりも遠位及び近位の位置でそれぞれカテーテル本体1外部に連通して、2つのバルーン2,3で形成される閉塞空間をバイパスして血液の流通を可能とするバイパス用ルーメンを兼ねるガイド用ルーメン4と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、血管内に挿入されて、心筋などの治療のために、経管的薬剤及び細胞の投与や治療器具の供給が可能なバルーンカテーテル、及び当該バルーンカテーテルを備えた注入療法用装置に関する。
【背景技術】
従来、様々な病気に対して、低浸襲的治療方法を追求するために種々のバルーンカテーテルが開発されてきたが、これらの経管的治療器としてのバルーンカテーテルは本管血流を一時的又は半永久的に閉塞して、発生した異常な状態を検査又は改善することを目的としている。例えば、経皮経管冠状動脈形成術などで使用される従来のバルーンカテーテルとしては、例えば、特開平5−285222号公報に記載のようなものがあるが、拡張されるバルーンは、主として血管の狭窄部を拡張する目的に使用される。
また、心筋梗塞を発症又は発症のおそれのある心筋に対し、薬剤や細胞又は治療器具(注射針など)などを注入する際には、外科的に開胸して直接的に薬剤等を投与するか、又は、下大静脈を通じて経皮的に心腔内にカテーテルをアプローチし、心筋近傍までカテーテル先端部を接近させてカテーテル越しに心筋に注射針を打ち込み薬剤や万能細胞等を投与する注入療法が検討されている。
なお、この注入療法で使用される従来のカテーテルは、血管の閉塞を目的としていないことから、バルーンを使用しないタイプのカテーテルである。また、カテーテルは、通常、ガイドワイヤにて目的の位置まで誘導される。
しかし、上記心筋への注入治療のために、外科的に開胸し直接的に薬剤などを心筋組織に投与する方法は、全身麻酔下で開胸し体外循環を用いて一度心臓を停止させなければならないので、患者にとっては非常に高い侵襲がある。
また、経皮的に心腔内にカテーテルをアプローチしカテーテル越しに心筋に針を打ち込んで薬剤等を投与する注入療法では、拍動する心臓内部に対し、堅く太いガイディングカテーテルを固定させる必要があることから、心腔内の健索を傷つけて術後の後遺症を招いてしまうおそれがある。
このように、今までの技術を駆使した心筋組織に対する注入治療は不完全なものであり、従来から虚血部の血流回復による、心筋梗塞症に対する根本的で、より有効な治療手段が求められていた。しかしながら、心筋梗塞を引き起こす虚血部の改善だけでなく、体内の治療を要する体腔周辺の患部に直接かつ局所的に必要な薬剤などを供給させる手段がないというのが現状である。
本発明は、上記のような点に着目したもので、新たな治療方法を発明し、その発明した治療方法に好適なカテーテル及び注入療法用装置を提供することを課題とするものである。
【発明の開示】
本発明者らは、ガイディングカテーテル等の手段を用いて、患部以外の部位を侵襲することなく目的の箇所に効果的に薬剤を経管的に到達させる手段及び方法について鋭意検討した結果、ガイディングカテーテル内に挿入し体内の目的部位に到達させることができる細径のカテーテルで、しかも、本来の血流を遮断することなく限られた局所部位に遮断領域(閉塞領域)を作り、そこから逆行性に治療に必要な薬剤等を当該局所部位だけに注入することが出来るバルーンカテーテルが、上記新たな治療方法の課題を解決するのに好適であることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
そして、上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも本管血流は温存し、かつ2つのバルーンの間に血流本管から遮断された閉塞領域を作り、その閉塞領域に対し、薬剤・細胞・治療器具等の治療方法に応じたものを供給するためのカテーテル及び注入療法用装置を提供するものである。
すなわち、本発明のうち請求の範囲第1項に記載した発明は、1本のカテーテル本体内に軸方向に沿って延びる複数のルーメンが形成されると共に、そのカテーテル本体に対し外径方向に拡張可能な2つのバルーンが軸方向に並んで配設された、血管内挿入用のバルーンカテーテルであって、上記複数のルーメンは、上記2つのバルーンの間でカテーテル本体の外部に連通する注入口が開口し当該注入口を介してカテーテル本体の外部に薬剤・細胞・治療器具等を供給可能な注入用ルーメンと、上記2つのバルーン内部にそれぞれ連通して当該バルーンの拡張を制御するためのバルーン用ルーメンと、カテーテル本体先端部に対し上記2つのバルーン群の位置よりも遠位及び近位の位置でそれぞれカテーテル本体外部に連通して、2つのバルーンで形成される閉塞空間をバイパスして血液の流通を可能とするバイパス用ルーメンと、カテーテル本体を目的位置まで誘導するガイドワイヤーが挿入されるガイド用ルーメンと、を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、2つのバルーンを拡張することで、当該2つのバルーン間によって血管内に独立した閉塞空間が形成され、その閉塞空間という局所部分に対してのみ、注入口から薬剤などが供給可能となる。したがって、当該閉塞空間に分枝血管が接続していれば、上記薬剤などが分枝血管に注入され、当該分枝血管を通じて患部まで薬剤などを供給することが可能となる。勿論、閉塞空間を構成する血管壁面部分が患部であれば、その局所的な患部に対してのみ必要とする薬剤などの供給が可能となる。
なお、注入用ルーメンを負圧として、注入口から供給した薬剤等、閉塞空間内にある物質を、注入口から吸引・除去することも可能である。
また、バルーンで血管を閉塞しても、バイパス用ルーメンを通じて血液の流通が確保されるので、保存療法などのために、上記バルーンで血管を所定時間、閉塞しても、当該血管内の血液の流通が確保可能となる。
次に、請求の範囲第2項に記載した発明は、請求の範囲第1項に記載した構成に対し、上記2つのバルーン内部に一つのバルーン用ルーメンが連通していることを特徴とするものである。
本発明によれば、2つのバルーンを拡張するためのルーメンが一つで済むので、その分、カテーテル本体内のルーメン数を減らすことが可能となり、その分上記バイパス用ルーメンの開口断面積を広くすることが可能となる。
次に、請求の範囲第3項に記載した発明は、請求の範囲第1項又は請求の範囲第2項に記載した構成に対し、上記ガイド用ルーメンが、2つのバルーン群の位置よりも遠位及び近位の位置でそれぞれカテーテル本体外部に開口することで上記バイパス用ルーメンも兼ねることを特徴とするものである。
本発明によれば、独立したバイパス用ルーメンが不要となるので、その分、カテーテル本体内のルーメン数を減らすことが可能となり、その分上記バイパス用ルーメンの開口断面積を広くすることが可能となる。
次に、請求の範囲第4項に記載した発明は、請求の範囲第1項〜請求の範囲第3項のいずれかに記載した構成に対し、冠状静脈に挿入されるカテーテルであることを特徴とするものである。
本発明によれば、冠状静脈経由でいわば血流の逆行性に虚血部位等の患部に対し様々な因子や薬剤及び細胞を注入し臓器に実質的に治療を施すという、従来知られていない臓器へのアプローチが可能となる。
すなわち、2つのバルーンで形成した閉塞空間に接続する分枝血管を介して目的とする心筋組織に対してのみ万能細胞や薬剤を投与することが可能となる。この場合には、直接的に対象とする心筋組織までカテーテルを挿入する必要はない。
次に、請求の範囲第5項に記載した発明は、上記請求の範囲第4項に記載したバルーンカテーテルと、ガイド用ルーメンに挿入されるガイドワイヤと、心臓の脈動を検出する脈動検出手段と、脈動検出手段の検出信号に基づき上記ガイドワイヤを心臓の脈動に同期させてストロークさせるストローク手段とを備えることを特徴とする注入療法用装置を提供するものである。
本発明によれば、ガイドワイヤを心臓の脈動に同期させてストロークさせることによるバイパス用ルーメン内のポンピング作用で、バイパス用ルーメンによる血液循環の効率が向上する。
ここで、様々な因子、薬剤、細胞等を注入することによって、失われた心筋や血管などの細胞を再構成することができれば、根本的な意味での病態の改善が図ることができる。そして、本発明の適用が好適な治療方法である、冠状静脈経由でいわば血流の逆行性に虚血部位等へ様々な因子や薬剤及び細胞を注入し臓器に実質的に治療を施すという臓器へのアプローチの概念は、従来知られてはいない。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に基づく実施形態に係るカテーテルを示す側面概要図である。図2は、本発明に基づく実施形態に係るカテーテルを示す使用状態における断面模式図である。図3は、図1におけるA−A断面図である。図4は、図1におけるB−B断面図である。図5は、図1におけるD−D断面図である。図6は、図1におけるC−C断面図である。図7は、図1におけるE−E断面図である。図8は、本発明に基づく実施形態に係るカテーテルの使用を説明するための図である。図9は、本発明に基づく実施形態に係るガイドワイヤを操作する概略構成図である。
【発明を実施するための最良の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係るバルーンカテーテルを説明するための側面概要図であって、可撓性の筒体からなるカテーテル本体1の先端部1a側に2個のバルーン2,3が所定間隔をあけて配設されている。
上記カテーテル本体1は、図3に示す断面図のように、4ルーメン構造から構成されている。その4ルーメンは、バイパス用ルーメンも兼ねて一番大きなルーメンであるガイド用ルーメン4と、注入用ルーメン5と、各バルーン2,3に連通する2対のバルーン用ルーメン6,7である。
上記ガイド用ルーメン4は、尾端部1bのガイドワイヤポート8からガイドワイヤ9が挿入されるルーメンであって、カテーテル本体1に沿って尾端部1bから先端部1aまで延び、当該カテーテル本体1の先端部1aで開口している。この先端部1aの開口4aは、バイパス用ルーメンの近位の開口を兼ねる。なお、この明細書では、カテーテル本体1の先端部1aを基準に近位及び遠位を表現している。
また、上記ガイド用ルーメン4は、図2及び図4のように、上記2つのバルーン2,3群の位置よりも尾端部1b側、つまり遠位の位置にバイパス用開口部14を1又は2以上有する。これによって、2つのバルーン2,3で血管を局所的に閉塞しても、当該血管内の血液の流通が可能となっている。
また、注入用ルーメン5は、尾端部1b側で注入用ポート10に連通し、当該尾端部1b側から、上記2つのバルーン2,3の間の位置まで延び、図2及び図5に示すように、当該2つのバルーン2,3間の位置でカテーテル本体1の外部に連通するための注入口11に連通している。
ここで、本実施形態のカテーテルは、例えばカテーテル本体1の断面積は、円形に換算して直径が、2mmφ以内0.5mmφ以上が好ましい。要は、静脈内に遊挿可能で有ればよいが、バイパス用ルーメンとして所要以上の開口断面積が確保されればよい。本実施形態では、0.635mmφとなっている。また、ガイド用ルーメン4,つまりバイパス用ルーメンの開口断面積は、円形に換算して直径が、1mmφ以内0.4mmφ以上が好ましい。余り小さいと所要以上の血流の確保が困難となる。
さらに、2つのバルーン用ルーメン6,7は、尾端部1bにある各近位側バルーンポート12及び遠位側バルーンポート13にそれぞれ連通すると共に、図2,図6,図7に示すように、各バルーン2,3の位置まで延在して対応するバルーン2,3の内部に連通している。
なお、図1においては、2つのバルーン2,3の大きさが異なるように図示されているが、同じ大きさでも良いし、遠位側のバルーン3を大きなものとしても良い。要は、拡張したときに血管を傷つけること無く閉塞可能なもので有ればよい。
さらに、上記ガイド用ルーメン4内にガイドワイヤポート8から挿入されるガイドワイヤ9がある。
次に、上記構成のバルーンカテーテルの使用例などについて説明する。
以下の説明は、病変部(虚血部)の治療に使用する例、つまり患部の心筋組織に薬剤や細胞等を注入する際の使用を例にして説明する。
図8に示すように、まず、ガイディングカテーテル15を冠状静脈16の出口部まで挿入して留置する。
続いて、上記本発明に基づくバルーンカテーテルにガイドワイヤ9を予め組み合わせた状態で、上記ガイディングカテーテル15内を通じて、冠状静脈16内へ、血流と逆行方向に挿入して、図2に示すように、2つのバルーン2,3の間が病変部周辺(病変部に接続する分枝血管のあるところ)の血管部位となるように調整する。
次に、ガイドワイヤ9の先端部1aがバイパス用開口部近傍で且つ当該バイパス用開口部よりも遠位の位置となるまで、ガイドワイヤ9を引き戻す(図2の状態)。これによって、ガイド用ルーメン4の先端部1a開口部とバイパス用開口部とが連通して、2つのバルーン2,3位置のカテーテル本体1外部を迂回して血液の流通が可能となる。
また、上記ガイドワイヤ9の操作と前後して各バルーン用ルーメン6,7に気体を圧送して各バルーン2,3を拡張して血管を局所的に閉塞して両バルーン2,3間に閉塞領域Xを形成する。
次に、注入ポートから病変部に投入するための薬剤等を圧送する。圧送された薬剤は注入用ルーメン5を通り、注入口11から所定の圧力をもって上記閉塞領域X内に供給される。さらに、閉塞領域Xの圧が高くなることから、閉塞領域X内の液体は、当該閉塞領域Xで分枝する分枝血管内を逆流して注入され、病巣部に投与される。
ここで、上記薬剤などの投与に先立って、注入用ルーメン5を負圧として上記閉塞領域X内にある血液等の全部又は1部分を抜き取ってから薬剤等の供給をするようにしても良い。
以上のように、本実施形態のカテーテルを使用すると、治療部若しくは治療部に接続する分枝血管がある局所的な閉塞領域Xを形成する血管本管をバルーン2,3で閉塞しても、当該血管本管内における順行性及び逆行性血流を閉塞領域Xを飛び越えて流通することを確保しつつ、局所的な治療部分にのみ薬剤などを供給することができる。すなわち、血流を確保しつつ、限られた閉塞遮断領域にだけ治療に必要な物を注入できる。
ここで、本バルーン2,3は、狭窄部を拡張するものではないが、閉塞領域Xからの薬剤などの漏れをできるだけ低減できるものが好ましい。
また、上記図には、閉塞領域Xに1つの分枝血管しか図示していないが、通常1〜10個程度の分枝血管が閉塞領域X内に存在するように設定する。
また、上記実施形態では、閉塞領域Xに接続する分枝血管を介して患部に薬剤などを投入する場合を例示しているが、これに限定されない。上記閉塞領域Xの血管本管の壁面に腫瘍などの病変を治療対象とする場合には、その閉塞領域Xに供給した薬剤などが直接的に患部に作用することなる。この場合でも、血液本管の血流は確保されているので、上記閉塞領域Xを長時間形成しておくことが可能となる。
なお、注入口11から注射針を外部に出して直接患部に刺して、薬剤を注入したり、刺した注射針によって患部の液体や細胞を吸引・除去するようにしても良い。
ここで、上記実施形態では、バルーン2,3毎にバルーン用ルーメン6,7を形成する場合を例示しているが、一つのバルーン用ルーメン6,7を2つのパルーン2,3に接続してカテーテル本体1内のルーメン数を減らしても良い。
また、上記実施形態では、ガイド用ルーメン4にバイパス用ルーメンを兼ねさせているが、これに限定されない。独立してバイパス用ルーメンを設けても良い。
また、上記バイパス用開口部よりも遠位の位置まで引き戻したガイドワイヤ9を、心臓の脈動に同期させて所定ストローク量だけストロークさせるように構成しても良い。例えば、図9のように、ピストン20のシリンダロッド21を上記ガイドワイヤ9に連結する。公知の、心拍を検出する脈動検出手段22からの信号をコントローラ23に供給可能に構成し、当該コントローラ23が脈動検出手段22からの信号に同期して往復動させる指令を上記ピストン20とに供給する。符号24は、ピストン20ロッドに連結してガイドワイヤ9を把持する把持部である。
このように、ガイドワイヤ9を脈動に同期してストロークさせることで、ポンピング作用によって、バイパス用ルーメンを介して血液の流れが効率良く行われることなる。
上記説明では、ピストン20でストローク手段の本体を構成する場合を例示しているが、ステッピングモータなどによってストローク手段を構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
以上説明してきたように、本発明を採用すると、血液の流通を確保しつつ局所的な部位にだけ薬剤などを供給することが可能となる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
1本のカテーテル本体内に軸方向に沿って延びる複数のルーメンが形成されると共に、そのカテーテル本体に対し外径方向に拡張可能な2つのバルーンが軸方向に並んで配設された、血管内挿入用のバルーンカテーテルであって、
上記複数のルーメンは、
上記2つのバルーンの間でカテーテル本体の外部に連通する注入口が開口し当該注入口を介してカテーテル本体の外部に薬剤・細胞・治療器具等を供給可能な注入用ルーメンと、
上記2つのバルーン内部にそれぞれ連通して当該バルーンの拡張を制御するためのバルーン用ルーメンと、
カテーテル本体先端部に対し上記2つのバルーン群の位置よりも遠位及び近位の位置でそれぞれカテーテル本体外部に連通して、2つのバルーンで形成される閉塞空間をバイパスして血液の流通を可能とするバイパス用ルーメンと、
カテーテル本体を目的位置まで誘導するガイドワイヤーが挿入されるガイド用ルーメンと、を備えることを特徴とするバルーンカテーテル。
【請求項2】
請求の範囲第1項において、
上記2つのバルーン内部に一つのバルーン用ルーメンが連通していることを特徴とするバルーンカテーテル。
【請求項3】
請求の範囲第1項又は第2項のいずれかにおいて、
上記ガイド用ルーメンが、上記2つのバルーン群の位置よりも遠位及び近位の位置でそれぞれカテーテル本体外部に連通することで上記バイパス用ルーメンも兼ねることを特徴とするバルーンカテーテル。
【請求項4】
請求の範囲第1項〜第3項のいずれかにおいて、
冠状静脈に挿入されるカテーテルであることを特徴とするバルーンカテーテル。
【請求項5】
上記請求の範囲第4項に記載したバルーンカテーテルと、ガイド用ルーメンに挿入されるガイドワイヤと、心臓の脈動を検出する脈動検出手段と、脈動検出手段の検出信号に基づき上記ガイドワイヤを心臓の脈動に同期させてストロークさせるストローク手段とを備えることを特徴とする注入療法用装置。

【国際公開番号】WO2004/045702
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【発行日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−553140(P2004−553140)
【国際出願番号】PCT/JP2003/012917
【国際出願日】平成15年10月8日(2003.10.8)
【出願人】(899000057)学校法人日本大学 (650)
【Fターム(参考)】