説明

バーコードスキャナ

【課題】バーコードがフィルムのどこに印刷されているかにかかわらず、正確に解読することができるバーコードスキャナアセンブリを提供する。
【解決手段】バーコードを有する包装フィルムを包装機械へ供給するためのアセンブリは、機械への供給のためにロールからフィルムを取り付ける接合機械と組み合わせられている。バーコードスキャナ19がフィルムに直交して延在しており、当該スキャナ19は複数のカメラを含んでいる。一度バーコードが検出されると、例えば10の画像が解読されたときに6つの「読み取り結果」が同一である場合、バーコードは正しく解読されたと想定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコードスキャナに関し、より詳細には、バッグ(袋状物)を形成するために包装フィルムが使用される包装産業用バーコードスキャナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は、製品のバッグを製造するために帯片状のバッグ材料が供給される包装機械を使用する包装産業に関するものである。そうした機械の一例が特許文献1に開示されている。
【0003】
一般的に、フィルムを蓄積しかつロールからフィルムを取り出すウェブ蓄積デバイスから包装機械へ向けてフィルムは供給される。そうした蓄積デバイスの一例が特許文献2に開示されている。
【0004】
スナック食品工場の包装工程はより複雑化しており、コストの掛かるミスが起こる機会が増えている。可撓性のあるバッグは、適切な製造物(W/フレーバー)、正しい包装重量、適切なデータコードなどを含むものでなければならない。フィルムは、サイズおよびデザインに関して類似するものに何度もなされる。例えば製造者は、バッグの文字デザインのみが異なるような日本および韓国の両方ために類似した製品を製造してもよい。類似したバッグは、また、異なるバック重量、平らなチップスまたは波状のチップスもしくは異なるフレーバーなどのタイプの異なる製品を有することができる。アレルゲン性のフレーバーの場合、正しい製品/フレーバーが正しいバッグに入っていることを保障することが特に重要となる。
【0005】
米国およびカナダで市販されている多くの製品は、独自のユニバーサル・プロダクト・コードつまりUPCをその包装上に有するよう要求されている。UPCは、12進数で符号化されている。米国およびカナダ以外では、13桁のEANコード(GTIN−13として知られている)が使用されている。本出願のスキャナは、通常のUPCサイズの80%から150%の範囲にあるEAN/UPCコードを読み取れるものである。
【0006】
まず、包装システム内にバーコードスキャナを組み込む前に、ある試みがなされている。通常これらの試みには、手で把持されるかあるいは包装機械に取り付けられる、すぐに入手可能なスキャナが使用されている。これらスキャナは限定された視野しか有しておらず、ユニットに取り付けられた機械の場合には、常にフィルム上の同一の位置にバーコードが存在しているわけではないため、スキャナを移動させる必要がある。このタイプのシステムには2つの懸念事項がある;いずれも操作者のなんらかの働きを要求すること、および、第2にいずれもが、代表的にはスキャナが常に同一のバーコードを読み取るようにフィルム片を配置することによって、回避可能であることである。手で把持されるスキャナはシステムを回避することを特に容易にできるものであり、バーコードを備えるフィルムの切り抜きを、例えば包装機械の側部に対してテープで張り付けることができ、そして何度もスキャンすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第4663917号明細書
【特許文献2】米国特許第6702220号明細書
【特許文献3】米国特許第4910943号明細書
【特許文献4】米国特許第7472528号明細書
【特許文献5】米国特許第7383867号明細書
【特許文献6】米国特許第6702220号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、上記欠点の少なくともひとつを解消するかあるいは実質的に改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書には、バーコードを有する包装フィルムを包装機械へ供給するためのアセンブリが開示されており、当該アセンブリは、あらかじめ決められた経路に沿ってフィルムを移送するためのフィルム供給デバイスと、デバイスに対して固定されかつ経路に対して露出されかつ経路に対して直交方向に延在するスキャナハウジングと、ハウジング内に取り付けられかつ経路へ向けて方向付けられた複数のカメラとを含んでおり、各カメラは、カメラが経路を横断する複数の異なる位置に配置された状態で、1つ以上のカメラにさらされたバーコードを示す信号を提供するよう電荷結合素子を有している。
【0010】
好ましくは、これらカメラは、単一のカメラとして読み取りを行うよう組み合わせられている。
【0011】
好ましくは、上記ハウジングは細長形状のものであり、このハウジングは、その中に取り付けられる少なくとも3つのカメラを含んでいる。
【0012】
好ましくは、上記アセンブリは、フィルムを受容しかつ経路に沿ってフィルムを方向付けるフィルム蓄積デバイスを含む。
【0013】
本明細書には、スキャナハウジングがフィルム蓄積デバイスと包装機械との間に配置された状態でフィルムがフィルム蓄積デバイスから包装機械まで経路に沿って移送されるようになっている、フィルムを受容するための包装機械との組み合わせがさらに開示されている。
【0014】
以下、本発明の好ましい形態について、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】フィルム蓄積デバイスおよび包装機械の概略側面図(特許文献2の図1から引用された図面)である。
【図2】フィルム蓄積デバイスの概略等角図である。
【図3】図1のデバイスの概略等角図である。
【図4】図2および図3のデバイスに使用されるバーコードスキャナの概略等角図である。
【図5】図4のバーコードスキャナの内部に配置されたカメラおよびフレームの概略等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
添付された図面の図1には包装機械10が概略的に示されている。包装機械10は、特許文献1に開示されたような包装機械であってもよい。
【0017】
フィルム駆動ユニット11が機械10と動作可能なように組み合わせられており、フィルム駆動ユニット11の上に成型部12および製品送り出しシュート13が配置されている。フィルム駆動ユニットの一例が特許文献3および特許文献4に開示されている。包装フィルム16(ウェブ)は、フィルム16が筒状形状に構成されるべく成型部12へ供給されるように、ロール14および15によって提供される。筒状バッグ材料の内部への供給のために製品がシュート13へ移送され、次に筒状バッグ材料は長手方向に封止され、続いて封止された筒状材料が包装機械10へ供給させられるようになっている。機械10は、個別の製品バッグを形成するために、筒状バッグ材料を横方向に封止しかつ切断する。
【0018】
ロール14または15の一方においてフィルム16が使い果たされると、続いて、その後縁が他のロール14または15の先端部に取り付けられる。この工程は、接合機械17によって実施される。接合機械17は全体的に特許文献5に開示されている。
【0019】
接合機械17から、ウェブ16は、フィルム蓄積デバイス18を通る。フィルム蓄積デバイス18の一例は特許文献6に全体的に開示されている。
【0020】
フィルム蓄積デバイス18から、フィルム16は、成形部12へ移送させられる。
【0021】
当該実施形態のフィルム蓄積デバイス18が、図2および図3により全体的に図示されている。当該実施形態において、フィルム蓄積デバイス18と組み合わせられるバーコードスキャナが提供される。
【0022】
当該実施形態のフィルム蓄積デバイス18は、ロール14および15を収容する一対のシャフト20を含む。フィルム16は、担持体21への供給ために、ローラ20の周囲を通過するようあらかじめ規定された経路に沿って移動する。担持体21は、特許文献5に開示されているように、フィルム16の蓄積のために備えられる。
【0023】
フィルム蓄積デバイス18は、バーコードスキャナ19をさらに支持する端部フレーム22を有する。バーコードスキャナ19は中空ハウジング23を含んでおり、当該中空ハウジング23は、フィルム16が並行して通過する上記あらかじめ規定された経路を横断するよう延在しており、その結果としてフィルム16が方向24に移送されるように、フィルム16の横方向に延在している。
【0024】
ハウジング23は、複数のカメラが配置される空間を取り囲む端部キャップ26を備える中空本体25を含む。この実施形態においては4つのカメラが設けられており、カメラはそれぞれスロット27の方向に向けられている。各カメラは、検出されたバーコードを示す信号を生成する電荷結合素子を有する。バーコードの検出に役立つよう、好ましくはLED光が、バーコードスキャナ19の付近においてフィルム16を照らす。
【0025】
好ましくは、カメラは毎秒約100から300の画像を撮影する。一度バーコードが検出されると、例えば10の画像が解読され、6つの「読み取り結果」が同じ結果を示した場合には、バーコードが正しく解読されたと想定でき、その結果が包装機械10のコンピュータへ送られる。ただし、あらかじめ決められた数の解読された画像が同一であると読み取られなかった場合には、続いて包装機械10は処理を中止する。
【0026】
図2に最良に示されるように、バーコードスキャナ19は、担持体21の全幅にわたって延在しており、それゆえ非常に狭い幅のものから担持体21の長手方向の長さに対応する幅までのフィルム16をスキャンするため使用可能である。フィルム16の幅全体をスキャンすることによって、バーコードがフィルム16のどこに印刷されているかにかかわらず、フィルム16上に印刷されたすべてのバーコードが自動的にスキャンされるようになる。これにより、バーコードがスキャンされることを回避する問題が対処される。
【0027】
ハウジング23内には、複数のカメラ29を支持するフレーム28が配置されている。カメラ29は、直線状に整列されるよう配置されている。好ましくは、これらカメラは、単一のカメラとして読み取りを行うよう組み合わせられている。
【0028】
上記好ましい実施形態のさらなる利点として、フィルムが特定のバーコードを有することができるよう、機械10をプログラム可能であることが挙げられる。バーコードがバーコード検出器19によって検出されない場合には、再び機械を停止することができる。
【符号の説明】
【0029】
10 包装機械
11 フィルム駆動ユニット
12 成型部
13 製品送り出しシュート
14,15 ロール
16 フィルム
17 接合機械
18 フィルム蓄積デバイス
19 バーコードスキャナ
20 シャフト
21 担持体
22 端部フレーム
23 中空ハウジング
24 方向
25 中空本体
26 端部キャップ
27 スロット
28 フレーム
29 カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーコードを有する包装フィルムを包装機械へ供給するためのアセンブリであって、
前記アセンブリは、
あらかじめ決められた経路に沿って前記フィルムを移送するためのフィルム供給デバイスと、
前記デバイスに対して固定され、かつ前記経路に対して露出されたスキャナハウジングであって、前記経路に対して直交する方向に延在するスキャナハウジングと、
前記ハウジング内に取り付けられ、かつ前記経路へ向けて方向付けられた複数のカメラであって、各カメラは、前記カメラが前記経路を横断する複数の異なる位置に配置された状態で、1つ以上の前記カメラにさらされたバーコードを示す信号を提供するよう電荷結合素子を有している、複数のカメラと、
を含むことを特徴とするアセンブリ。
【請求項2】
前記カメラは、単一のカメラとして読み取りを行うよう組み合わせられていることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記ハウジングは、前記ハウジングがその中に取り付けられる少なくとも3つの前記カメラを含み、前記カメラが直線状の様式で配置されるように、細長形状のものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記アセンブリは、前記フィルムを受容しかつ前記経路に沿ってフィルムを方向付けるフィルム蓄積デバイスを含むことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記フィルムを受容するための包装機械と請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のアセンブリとの組み合わせであって、前記フィルムは、前記スキャナハウジングが前記フィルム蓄積デバイスと前記包装機械との間に配置された状態で、前記フィルム蓄積デバイスから前記包装機械まで前記経路に沿って移送されるようになっていることを特徴とする包装機械とアセンブリとの組み合わせ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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