説明

パイプおよび管状材料を矯正する装置

圧延によるパイプあるいは管状材料7の、径の低減、円形化あるいは直線化のための装置であって、前記パイプあるいは管状材料7が一定の線形速度で通らされる、近傍で等間隔を空けて、長く、細い、平行円筒状アレイの、複数の円筒状のローラ3であって、前記ローラ3は傾斜されて、これにより、それらの中央接触ゾーン6を径方向内側へ変位させて、それらを前記パイプあるいは管状材料7の外面と力強く接触させるとともに、回転されて、これにより、前記中央接触ゾーン6に連続的で、平行で、オーバーラップする、螺旋形のパスを描かせ、その結果、その材料の降伏強度を超える圧縮力を次第に前記パイプあるいは管状材料7の外面の全体に局所的に加え、前記パイプあるいは管状材料7により小さい径の永久ひずみをとらせるローラ3を備える装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円形のパイプあるいは管状材料の径を小さくすることによって矯正するとともに、第2の効果として、直線化および円形化する方法および装置に関する。より詳細には、目的のために複数のローラを用いるそうした方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な理由から、平坦な帯板やスケルプから管状の形状に巻いて、当接端部をシーム溶接することによるパイプおよび管状材料の製造においては、最終径の厳密な制御を維持することができない。特に、大きな径においておよび薄い材料が用いられる場合、例えば、150ミリメートル以上の径においてあるいは壁面厚さが径の2%未満である場合、この方法で製造されたパイプおよび管状材料は完全には円形にならないこともある。真直度からの多少のばらつきにもしばしば遭遇する。パイプおよび管状材料のある形状の基準が相当大きな許容差を規定することがよく知られている。
【0003】
径、真円度および真直度に関する精密な仕様に適合するパイプおよび管状材料には、多くの応用がある。したがって、様々な方法がこれらの基準における欠点を取り除くために開発されている。パイプあるいは管状材料の径を増加させる必要がある場合、ある適当な硬い材料でパイプあるいはチューブの内径より多少大きな外径を有する円筒状のダイをパイプあるいはチューブの内腔に通してそれを延ばすことが一般的である。微修正以上のことが要求される場合、径が増加していく複数のダイを続けて連続的に通すことが必要とされることがあり、パイプあるいはチューブ内腔の内面は潤滑油を必要とすることもあり、一般的に、内面が傷つき、壁面がある程度薄くなる場合がある。そのプロセスは、連続的な基本原理で作業できるという長所がある。他の方法では、密閉するメスのダイ内にそれを広げる液圧を長さの短い内部に受けさせることによってパイプあるいは管状材料の内径を増加させる。この方法の使用は、通常、短い長さのパイプあるいは管状材料に制限され、時間がかかるという短所があり、連続的な基準で作業できないという事実がある。どちらの方法も、当技術分野においてよく知られている。
【0004】
パイプあるいは管状材料の径を減少させることが要求される場合、それらのローラの延長径が共通点に集まり、かつそれらの集合的な凹みはパイプあるいは管状材料の要求される最終的な径より多少小さい完全な円をある程度形成するように配置された複数のローラに凹状に形成される複数のローラを介してパイプあるいは環状材料を通すことによって、それを回転させることが一般的である。
【0005】
等間隔に配置されたローラは、パイプおよび管状材料の表面に対する接線と平行なシャフトに支持されて、回転駆動する。一方、サイズ変更されるパイプあるいは管状材料は、それらの間に供給され、より小さい径へと冷間加工される。パイプあるいは管状材料がその時に延ばされなければ、壁面の厚みの増加がある程度生じることになる。
【0006】
この方法の例は、米国特許5,533,370号に示されている。この方法は、比較的小さい径のパイプあるいは管状材料のみを用いることを示している。また、この方法がパイプあるいは管状材料をメスのサイジングダイを通して延伸することによって行われる最終的なサイジングの設備を含むという事実が、利用可能な加工径の制御が限定的であることを示している。この方法では、単一パスにおいて達成されうる径を低減させる量が比較的少ない、通常、0.2〜0.4mm程度であるという欠点があり、効果的な、ローラ凹み側部の摺動作用がパイプあるいは管状材料の外面(ステンレス鋼製品における重要な要素)に擦り傷をつけ、その外観を損なうこともあるという可能性がある。また、この方法が、大規模で効率が悪く、比較的薄い壁面のパイプあるいは管状材料のものであるという欠点もある。外面に擦り傷をつけ、その外観を損なうことは、大きい径のパイプあるいは管状材料において、この方法が深い凹みを有する2つのローラしか用いず通常に行なわれる場合に特に顕著である。明らかに、提示された例において示されている通り、パイプあるいは管状材料の径はそれをメスのサイジングダイを通して延伸することによって低減される。この方法が使用される場合、パイプあるいはチューブは潤滑油を必要とすることもあり、パイプあるいは管状材料の外面が、ダイの凹凸によってたびたびギザギザにされ、あるいはダイによって掴まれることである程度壁面が厚くなることおよび延びることがある。この方法の例は、米国特許4,057,992号に示されており、そこでは内部および外部ダイが用いられ、それは、第2又は第3製造工程である。
【0007】
回転成形加工で説明された圧延によって径を小さくすることの他の例は、米国特許6,233,991号に示されており、そこでは、長さの短いパイプあるいは管状材料がその端部でのみ留め金によって回転可能に支持されるとともに、それが回転される間、複数の円筒状ローラがその長さのパイプあるいは管状材料の外面に対して、押すように支持されており、これにより径を小さくし、必要な場合にはそれをテーパ形状にする。この方法は、長さの短いパイプあるいは管状材料にのみ適用可能であり、明らかに連続的な工程として作業することができない。
【0008】
本発明の関連に、アッセル(Assel)圧延機において固体ブランクから薄い壁面の金属管状材料が形成される米国特許4,242,894号がある。この場合、設備は、複数の形成ローラの径方向の位置の調整によって、形成する管状材料の壁面の厚さを変更するようになされる。この発明は、回転可能に支持される形成ローラを支持する短いシャフトの傾きを増加させることによって調整され、これによって、ローラを径方向内側にあるいは外側に変位させる。短いシャフトの端部は、玉継手(ボールアンドソケット継手)のボール部内に収容された適当なベアリングにおいて回転可能に支持されており、ボール部は、相補形のソケット内においてシャフトの傾斜を許容するように回転する。ローラは短く、管状材料が形成されるブランクに作用する肩部を備える。
【0009】
例えば米国特許4,827,749号に示された多くのチューブを回転する方法において、回転軸は回転されるチューブの内腔に設けられ、チューブは回転軸に対して複数のローラによって駆動される。
【0010】
他の内腔内への1つのパイプあるいは管状材料を延伸することによって製造される積層パイプあるいは管状材料にも一般的に応用される。例えば、内側のパイプあるいはチューブが高分子材料から製造される場合、それを凹状のローラ間にあるいはメスのサイジングダイを説明した方法で通すことにより、一時的にその径を低減することも一般的であり、より大きな径のパイプあるいはチューブの内部に配置されたとき、外側パイプあるいはチューブ内に堅くフィットさせるよう内部に液圧を印加することによって、それを広げる。また、内側パイプあるいはチューブを確実に捕まえておくため、説明した方法の一つを用いて、外側のパイプあるいは外側のチューブの直径を小さくするようにしてもよい。内側および外側パイプあるいはチューブの両方が金属である場合、内側のものは、単に外側のものの径を低減することにより係留される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、正確な最終径を与えるよう精密に、容易に調整でき、連続的あるいは離散的な長さのパイプあるいは管状材料に作用されることができ、自動修正でき、直線化効果を提供でき、パイプあるいは管状材料の外面の外観を損なうことなく作用でき、他のシステムとは異なり一つのパスで径におけるより大きな程度の減少を達成することができ、パイプあるいは管状材料を適切に円形のままにでき、1つのマルチステージ作業にまとめられることができ、パイプあるいは管状材料を潤滑する必要なく作用でき、そして、薄い又は厚い壁面のパイプあるいは管状材料においても径の最大限の範囲を扱うのに効果的であるパイプあるいは管状材料の径を小さくする方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、パイプあるいは管状材料の径は、装置を通過するときに、パイプあるいは管状材料の外面を圧するように形成される近傍で等間隔に、傾けられ、長く、細い、平行円筒状で、剛性で硬い材料の複数のローラが配置される支持シリンダを備える圧延装置を通すことにより小さくされる。前記ローラは、等しい径のピッチ円上にそれらの端部がある状態で円筒状のアレイにおいて支持されるとともに、前記支持シリンダの端部フランジにおいて配置される適当なベアリングに回転可能に支持されており、前記端部フランジは、処理されるパイプあるいは管状材料の進入および送出を可能にする開口部が配置される。前記端部フランジの一方あるいは両方は前記支持シリンダの端部内で回転変位可能であり、これにより、前記支持シリンダの縦方向軸に対して変位されるにもかかわらず、前記縦方向軸と平行な面内のままである前記ローラの傾斜の程度を調整する。前記ローラの前記ベアリングは、それら自身が部分球状の軸受筒に支持され、次いでその軸受筒が前記端部フランジに形成された相補形のカップ内に収容され、これにより、前記ローラは、それらの傾斜位置にあるときも、前記端部フランジに回転的に支持されている。前記支持シリンダは、それ自体が、縦方向軸の回りにそれを回転することを可能にする1つ以上のベアリングに回転可能に支持され、適当な駆動モータによって駆動される。動作において、前記ローラの傾斜の程度はローラの狭い中心に位置する接触ゾーンにパイプあるいは管状材料の外面に所望の力で圧させるように調整される。前記パイプあるいは管状材料が安定した速度でローラの前記円筒状のアレイを通るとき、前記支持シリンダはその駆動モータによって回転され、そして、それは、前記ローラの前記接触ゾーンに前記パイプあるいは管状材料の外面に沿った連続的で、平行で、オーバーラップする、螺旋形のパスを描かせて、前記パイプあるいは管状材料にその材料の降伏応力より大きい圧縮力を局所的に加え、これにより、前記パイプあるいは管状材料により小さい径の永久ひずみをとらせる。前記パイプあるいは管状材料の外面の前記ローラの前記接触ゾーンの通過は、外観を損なうことなく魅力的に面を磨く、どのような真円度からのズレも同時に修正され、前記パイプあるいは管状材料は直線化を必要とするのであれば、それが前記ローラを通るとき、修正配置における抑制が、このことを達成するだろう。
【0013】
本発明の種々の側面は、以下の添付された図面と関連して示される好ましい実施の態様の以下の説明を参酌することによってより容易に理解されよう。
【0014】
図1a、1bおよび1eは、前記ローラの前記円筒状のアレイの1つの種々の位置を示す前記支持シリンダの部分的な断面図である。
【0015】
図2は、処理される前記パイプあるいは管状材料に関連する前記ローラの前記円筒状のアレイのいくつかの配置を示す、前記支持シリンダおよび処理される前記パイプあるいは管状材料の部分的な断面図である。
【0016】
図3は、描写の明瞭化のために前記ローラが消去されている、前記支持シリンダ、その支持ベアリングおよび処理される前記パイプあるいは管状材料の縦方向断面図である。
【0017】
図4は、図3に示した部材の端面図である。
【0018】
図5は、前記ローラの1つの一端部のサポート手段の縦方向断面図である。
【0019】
図6は、処理される前記パイプあるいは管状材料が通っている状態にある、全体的な装置の側面図である。
【0020】
図7は、前記ローラを支持する代替手段の縦方向断面図である。
【0021】
図8は、目盛校正の詳細を示す前記支持シリンダの端面図である。
【0022】
図9は、代替形状の詳細を示す1つの前記ローラの中央部の部分的な側面図である。
【0023】
図10は、他の代替形状の詳細を示す1つの前記ローラの中央部の部分的な側面図である。
【0024】
図11は、描写の明瞭化のためにサポート手段が完全に消去された、円筒状のアレイにおける前記ローラの典型的なセットの側面図である。
【0025】
図12は、図11に示した前記ローラのセットの端面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1aに示すように、ローラ3は支持シリンダ1内に回転可能に支持されており、その軸はピッチ円2上に位置するとともに前記支持シリンダの軸と平行である。図1bに示すように、その端部が前の位置のどちらの側にも15°傾けられている同じローラが示されている。前記支持シリンダの中心5からの前記ローラの接触ゾーン6への距離4が低減されている。図1cに示すように、前記ローラが、その端部がさらに15°傾けられた状態で示され、距離4がさらに短くなっている。前記ローラを傾斜させることが、中央接触ゾーンに処理される前記パイプあるいは管状材料の外面との力強い接触をもたらすように用いることができることが、図からわかるであろう。明らかに、前記ローラは、それらの長さ全域にわたって中実に作ることができ、あるいはそれらの端部が中実でかつ中央部では中空に作ることもできる。
【0027】
図2、11および12には、円筒状のアレイにおけるローラ3の部分的および全体的セットが示され、前記ローラは支持シリンダ1内に回転可能に支持されており、それらの軸端部は等しい径のピッチ円2に位置されている。前記ローラの傾斜が、接触ゾーン6と処理されるパイプあるいは管状材料7の外面とを接触させる。好ましい実施の態様において、それぞれの前記円筒状のアレイにおけるローラの最大数を提供するために、前記ローラは、特定用途に対応する最小の実際的な径で作られる。これは、通常、径としては、処理されるパイプあるいは管状材料のそれの約20%を有する前記ローラとなり、例えば、28ミリメートルの径を有する18のローラが、150ミリメートルの径を有するパイプあるいは管状材料を処理する配置においては用いられる。
【0028】
図3に示すように、矢印23によって示された方向に支持シリンダ1の端部フランジ19,9における開口部8を通っている状態の処理されるパイプあるいはチューブ7が示される。ローラの前記円筒状のアレイの1つの軸の典型的な位置は、端部フランジ9、19におけるこのローラの支持設備が図から切り取られて、破線18で示されている。端部フランジ19は前記支持シリンダの一端に固定され、また、端部フランジ9は、肩部20,21の間の前記支持シリンダの他端において支持されるとともに、回転方向に変位されるようフリーのままであり、これにより、前記ローラを傾斜させる。前記ローラの端部の支持設備(図示せず)は、前記支持シリンダ端部フランジに配置される開口部10に収容される。ベアリング15は、前記ローラの接触ゾーンを通る面に配置されるか、あるいは近接している。装着フランジ12は、前記支持シリンダの中央の外面の上に配置され、ラジアルウェブ13であり外周がベアリング15のハウジングの内側部分に形成されている適当な固定する手段でこれに取付けられる。円筒状のプーリー14は、その外周へ向かって配置される前記ラジアルフランジの一方の側に形成される。ラジアル装着フランジ22には、装着取り付け器(図示せず)のための孔17が配置されており、その内側周辺部は、ベアリング15のハウジングの外側部分と一体である円筒状の拡張部16に形成される。装着フランジ22は、適当な固定器で支持構造(図示せず)に固定され、また、支持シリンダ1は、適当なベルト(図示せず)を介してプーリー14に作用させる駆動力によって回転方向に駆動される。代替の実施の態様において、前記プーリーはスプロケットあるいはギア(図示せず)と置き換えられ、また、前記支持シリンダは、1つ以上の適当なチェーンあるいはギアを介して印加される駆動力によって回転方向に駆動される。処理されたパイプあるいは管状材料7が前記支持シリンダの内部およびローラ(図示せず)の前記圧延円筒状アレイを通るとき、前記ローラの前記接触ゾーンは典型的な1つが矢印24によって示される連続的で、平行で、オーバーラップする、螺旋形のパスをたどる前記パイプあるいは管状材料の外面を通る。前記パイプあるいは管状材料に対して前記ローラを駆動するのに必要な力は相当に小さく、前記パイプあるいは管状材料が重く作用する場合であっても、従来方式によって通常必要とされる力よりかなり小さいことは、容易に実証することができる。
【0029】
図4に示すように、端部フランジ9は、長さが調整可能な支柱33によって回転的方向に規制され、その支柱の内側端部は端部フランジ9上に形成された短いシャフト34に回動可能に取付けられているとともに、その外側端部は前記支持シリンダの外側端面に固定されたポスト32の端部に形成される短いシャフト35に回動可能に取付けられる。前記ローラの傾斜は、前記支柱を延ばすあるいは短くすることによってなされ、これにより、端部フランジ9を前記支持シリンダに対して回転方向に変位させる。
【0030】
図5に示すように、ローラ3の端部には、端部がシャフト28に形成されているテーパ部27が配置される。シャフト28は、ニードルベアリング29に回転的に収容され、次いで、そのニードルベアリングが部分的に球状の軸受筒26内に収容される。部分的に球状の軸受筒26は、端部フランジ9に配置された開口部10内に収容される分割カップ25内に収容される。ベアリング29は肩部36と保持キャップ30との間のシャフト28上に支持されており、前記保持キャップは適当な固定器31によって前記シャフトの端部に固定されている。適当な手段(図示せず)が、前記ローラサポート手段の潤滑のために提供される。前記分割カップには、外部フランジ37が配置され、それを用いて、前記分割カップが適当な取り付け手段(図示せず)で開口部10における位置に保持される。前記分割カップのいずれの側の開口部にも適切に余裕があり、これにより、ローラ3の移動の必要な自由度を提供している。シャフト28およびニードルベアリング29は、傾斜の程度における増加あるいは減少によるローラ3の軸方向変位量を収容するのに十分な長さに作られている。代替の実施の態様(図示せず)において、シャフト28およびニードルベアリング29は、部分的に球状の軸受筒26に確かに支持され、また、傾斜の程度を増加あるいは減少させることによるローラ3の軸方向変位量が、支持シリンダ1の端部内の端部フランジ9の軸方向変位量によって収容されており、前記端部フランジは、一方が他方上にある相補的係合設備の上の適当なスプライン、ラグなど(図示せず)前記支持シリンダに対する回転的変位量に対して規制されている。
【0031】
図6に示すように、図3および4において示したアッセンブリが移動フレーム38に装着される。前記移動フレームは、固定フレーム45の上面に固定されたレール39,40上を移動するリニアベアリング41,42上で支えるブラケット43,44によって、スライド可能に支持される。支持シリンダ1を通っている状態の処理されるパイプあるいは管状材料7が示されており、その延長部分は適当なサポート(図示せず)に支持される。ピボットシャフト46は、その一方の側向きの前記移動フレームの低部の構造部材に固定され、また、バルブ48は、前記移動フレームの第2の側向きの前記固定フレームの低部の構造部材に固定される。リンク49は、前記バルブの操作レバーを前記ピボットシャフトに連結し、これにより、前記移動フレームがレール39に沿って変位させられる際に、前記バルブが次第に開き、前記バルブは前記移動フレームの(図示の)移動の左手側リミットで完全に閉じる。適当な圧力の圧縮空気の供給は、エアライン47を通って前記バルブに連結され、また、空気は前記バルブから可撓性エアライン50を通ってエアモータ51に供給される。前記エアモータは減速ギアボックス54を介してプーリー52を駆動し、前記プーリーはベルト53によってプーリー14に連結されており、これにより、支持シリンダ1を回転方向に駆動する。必要に応じて、適当なガセットが配置され、これにより、前記移動および固定フレームを補強する。動作において、前記パイプあるいは管状材料がチューブ成形ミルから前記装置へと移動するとき、前記ローラの接触ゾーンを介して摩擦力が作用し、これにより、前記移動フレームをレール39,40に沿って変位させ、結果、開口部バルブ48を部分的に開かせ、そして、エアモータ51を作動し、これにより、支持シリンダ1を回転方向に駆動する。前記エアモータが、前記パイプあるいは管状材料の進行速度に一致する運転速度に達するまで、前記移動フレームが次第に変位する。そして、前記移動フレームの変位が止まる。前記パイプあるいは管状材料の進行速度が所定の理由で低減される場合、前記パイプあるいは管状材料に前記ローラによって生成された力が作用し、これにより、前記移動フレームをそのレスト位置へ戻すよう変位させ、その結果、バルブ48を多少閉じさせ、そして、エアモータ51の運転速度を低減し、結果、支持シリンダ1の回転速度を低減する。
【0032】
図7に示すように、他の実施の態様において、ローラ3は、装着ヨーク59の端部に形成される肩部58に配置される孔73に収容されるニードルベアリング56に回転的に支持される。それぞれの前記装着ヨークは、支持シリンダ1の壁面に配置されるベアリング63に回動可能に支持されるシャフト64に支持されるとともに、ベルビル(belville)ワッシャ65、ワッシャ66およびサークリップ67、あるいは他の適当な固定器によって保持される。前記円筒状のアレイにおけるローラは、前記ヨークの端部に配置されるとともにサークリップ62によって位置に保持されるピボット61に回動可能に連結されるスキューリング60を介して加えられる力によって、同時に傾斜させられる。スラストワッシャ57は、ローラ3の端部と肩部58の内面との間に配置される。前記支持シリンダは、必要に応じて、説明された機構を収容するよう、径において拡大される。説明された機構は、1つの径のみのパイプあるいは管状材料を処理することに明らかに適しており、また、異なる径を処理するために用いられる他の実施の態様(図示せず)において、シャフト64の外側部分が適当なステッパモータによって作動されるボールナットと適切にネジ締めされ、これにより、前記ローラをすべて同時に径方向内側へあるいは外側へ変位させる。そのような用途におけるボールネジアンドナット機構の使用は、よく知られており、あきらかにされている。
【0033】
図8に示すように、目盛マーク68が端部フランジ9の面上に配置され、また、校正目盛69が支持シリンダの端部に配置されており、前記マークは前記ローラの傾斜の調整を円滑化している。明らかに、説明した配置は任意で逆にすることができる。
【0034】
図9に示すように、他の実施の態様において、シャフト3は、中心に位置し、狭い凸状部70が配置され、これにより、前記ローラによって処理される前記パイプあるいは管状材料へ提供されるより集中された力を与える。
【0035】
図10に示すように、他の実施の態様において、シャフト3は、中心に位置する凹状部72が配置され、これにより、前記ローラによって処理される前記パイプあるいは管状材料へ提供されるより分散された力を与える。
【0036】
図6に示すように、前記固定フレームは適当な固定器でフロア74に固定される。必要であれば、前記固定設備はジャッキ手段(図示せず)を組み込み、これにより、チューブ成形ミル(図示せず)から出てくるパイプあるいは管状材料7の軸と正確に装置を並べる。前記ジャッキ手段は、前記パイプあるいは管状材料の直線化効果を生じさせるように操作されることもできる。第1の実施の態様において、前記ジャッキ手段は手動で操作される。他の実施の態様において、センサ(図示せず)が使用され、これにより、前記パイプあるいは管状材料が真直であるか否かを検出し、また、必要に応じて1つ以上のステッパモータ(図示せず)が前記ジャッキ手段を操作するように使用され、これにより、真直度からのどのようなズレでも修正する。プログラマブルロジックコントローラあるいは他のマイクロプロセッサベースのデバイスが使用され、これにより、前記センサからのデータを処理し、必要に応じて前記ステッパモータの動作を制御する。別の他の実施の態様(図示せず)において、前記固定フレームは恒久的にフロア74に固定され、また、装着フランジ22は、前記移動フレームの垂直部材に固定されるレールにスライド可能に移動するリニアベアリング上に支持されており、前記リニアベアリングは、1つ以上のステッパモータによって駆動されるボールネジアンドナット機構によって変位させられる。前記ステッパモータは前記ボールネジアンドナット機構を駆動するよう使用され、これにより、真直度からの前記パイプあるいは管状材料のどのようなズレをも修正する。プログラマブルロジックコントローラあるいは他のマイクロプロセッサベースのデバイスが使用され、これにより、前記センサからのデータを処理し、必要に応じて前記ステッパモータの動作を制御する。
【0037】
図3および6に示すように、他の実施の態様(図示せず)において、エアモータ51は、円筒状の拡張部16に直接装着されるとともに、支持シリンダ1をプーリー14上あるいは支持シリンダ1の外面上に形成されるプーリー、スプロケットあるいはギアと係合する1以上のベルト、チェーンあるいはギアを介して回転方向に駆動する。本実施の態様において、前記移動フレームは余分であり、また、前記装置は前記固定フレームの垂直部材に単に固定される。他の代替の実施の態様(図示せず)において、前記エアモータは、液圧モータ、ステッパモータの態様の駆動モータの態様、あるいは速度制御可能な電動モータの他の態様と置き換えられる。この機構において、前記パイプあるいは管状材料の進行速度は、前記チューブ成形ミルの成形ローラ、あるいは前記パイプあるいは管状材料上を移動するジョッキーホイールに取り付けられる1以上のエンコーダによって検出される。プログラマブルロジックコントローラあるいは他のマイクロプロセッサベースのデバイスが使用され、これにより、前記エンコーダからのデータを処理し、必要に応じて前記支持シリンダを回転方向に駆動する前記駆動モータの動作を制御する。
【0038】
他の実施の態様(図示せず)において、前記装置は、タンデムに作動される2つ以上の前記ユニットを有するマルチステージ態様に作られ、こうして、それぞれのあるいはユニットの1つが、前記パイプあるいは管状材料の径を低減するように、その真円度からのズレを修正するように又はそれを直線化するように使用される。前記ユニットは、任意で、共通の回転方向にあるいは交互のユニットが反対方向に回転するように作動される。連続するユニットのローラの前記円筒状のアレイの軸は、それらの調整にかかわらず、常に同一直線上にあることが図1a、1b、1cおよび2のさらなる検分からわかる。同時に、連続するユニットを通る前記パイプあるいは管状材料の進行速度は、前記ローラの前記傾斜調整にかかわらず正確になる。これは、前記ローラの傾斜の程度が増加されるとき、それにより、前記パイプあるいは管状材料の進行速度を表わすベクトルトライアングルの軸方向成分が増加する傾向にあり、回転的成分は、補償において自動的に減少するという事実の結果である。その結果、前記装置は、マルチステージ態様における作業に非常によく適している。なお、前記装置の動作によって前記パイプあるいは管状材料に分け与えられた軸方向の力は高く、軸方向の推進あるいは付勢の他の手段が前記装置を通るその通路の間に前記パイプあるいは管状材料に適用されることを要しないことを述べておく。前記装置のマルチステージ配置において、それによって前記パイプあるいは管状材料に印加される軸方向の力は、前記装置に上流に配置されたチューブ成形ミルを通って材料を引き出し、かつ前記チューブ成形ミル駆動するのに必要な力を十分に低減するように任意で使用される。明らかに、前記装置は、チューブ成形ミルから直接送り出された連続的な長さのパイプあるいは管状材料に、あるいは前記装置に順次載置された離散的な長さのパイプあるいは管状材料に作用するように任意で使用されることもできる。
【0039】
図4に示すように、他の実施の態様(図示せず)において、支持シリンダ1の外面上に装着される1つ以上のステッパモータが、長さ調整可能な支柱33の代わりに用いられる適当なボールネジアンドナット機構(図示せず)の長さを調整するように使用される。センサが前記パイプあるいは管状材料の正確に修正された径を検出するように配置され、また、プログラマブルロジックコントローラあるいは他のマイクロプロセッサベースのデバイスが使用され、これにより、前記センサからのデータを処理し、必要に応じて前記ステッパモータの動作を制御する。電力と制御信号は、スリップリング設備を介して前記ステッパモータに供給され、また、制御信号は無線接続を介しても任意で伝達される。
【0040】
前記センシング手段は径方向に配置された線形トランデューサの内側端部に取付けられる対向する組のローラの態様をとるセンシング手段が使用され、これにより、前記装置から出てくる前記パイプあるいは管状材料の最終径を測定し、前記ローラは適当なバネによって前記パイプあるいは管状材料と接触するよう付勢されている。第2の実施の態様において、レーザーマイクロメーターの態様をとるセンシング手段が、前記装置から出てくる前記パイプあるいは管状材料の最終径を測定するよう、使用される。第3の実施の態様において、対向した組の近接センサの態様をとるセンシング手段であって、それぞれの前記センサは、その基準ピッチ面と、前記パイプあるいは管状材料の外面との間の隙間を測定しているセンシング手段が、前記装置から出てくる前記パイプあるいは管状材料の最終径を測定するように使用される。
【0041】
図3に示すように、その前記ローラアレイを有する支持シリンダ1は、クイックリリース取り付け器(図示せず)および交換品の使用を通じてラジアルウェブ13から容易に取り外し可能に作ることができ、その前記ローラアレイを有する前記支持シリンダはその位置に設置されて、これにより、異なる径の前記パイプあるいは管状材料を収容する。
【0042】
前記装置によって行なわれる圧延プロセスは、パイプあるいは管状材料の外径の正確な制御を提供し、前記パイプあるいは管状材料の前記外面の潤滑を必要とせず、その動作に低い電力しか必要とせず、前記パイプあるいは管状材料の前記外面を磨かれたままにし、容易に光沢を出せ、前記パイプあるいは管状材料の径、長さあるいは壁面厚さによって制限されず、チューブ成形ミルの出力速度より大きな前記パイプあるいは管状材料の線状速度で作業されることができ、また、その2つは、こうして、関連して作業されることができ、タンデムで作動される複数の前記圧延ユニットによって行なわれることができ、円形化および直線化効果を前記パイプあるいは管状材料に与え、自動制御下で作業されることができ、連続的な長さのあるいは離散的な長さの前記パイプあるいは管状材料で使用されることができ、そして、パス当たり、従来の圧延プロセスより、前記パイプあるいは管状材料の外径におけるより大きな減少を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1a、1bおよび1eは、前記ローラの前記円筒状のアレイの1つの種々の位置を示す前記支持シリンダの部分的な断面図である。
【図2】図2は、処理される前記パイプあるいは管状材料に関連する前記ローラの前記円筒状のアレイのいくつかの配置を示す、前記支持シリンダおよび処理される前記パイプあるいは管状材料の部分的な断面図である。
【図3】図3は、描写の明瞭化のために前記ローラが消去されている、前記支持シリンダ、その支持ベアリングおよび処理される前記パイプあるいは管状材料の縦方向断面図である。
【図4】図4は、図3に示した部材の端面図である。
【図5】図5は、前記ローラの1つの一端部のサポート手段の縦方向断面図である。
【図6】図6は、処理される前記パイプあるいは管状材料が通っている状態にある、全体的な装置の側面図である。
【図7】図7は、前記ローラを支持する代替手段の縦方向断面図である。
【図8】図8は、目盛校正の詳細を示す前記支持シリンダの端面図である。
【図9】図9は、代替形状の詳細を示す1つの前記ローラの中央部の部分的な側面図である。
【図10】図10は、他の代替形状の詳細を示す1つの前記ローラの中央部の部分的な側面図である。
【図11】図11は、描写の明瞭化のためにサポート手段が完全に消去された、円筒状のアレイにおける前記ローラの典型的なセットの側面図である。
【図12】図12は、図11に示した前記ローラのセットの端面図である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプあるいは管状材料を圧延によって、径の低減、円形化又は直線化するための装置であって、
(a)近傍で等間隔に配置され、長く、細い、平行円筒状アレイの、複数の円筒状のローラであって、
支持シリンダの端部フランジに配置されたベアリング手段に回転可能に支持されており、前記ローラの端部は等しい径のピッチ円上に配置されており、
前記ベアリングは前記端部フランジに対して前記ローラの端部の角変位を可能にする部分球状軸受筒に支持されており、
前記端部フランジの一方あるいは両方が前記支持シリンダにおいて一方が他方に対して回転可能に変位可能である、
ローラと、
(b)前記パイプあるいは管状材料を前記円筒状のアレイの軸と同軸状のパス上の前記ローラを介して連続的に進行させることを可能にする前記端部フランジにおける開口部と、
(c)前記支持シリンダの前記端部フランジの一方を他方に対して相対位置を調整する手段であって、
前記ローラを傾斜可能に変位させ、それにより、それらの前記中央接触ゾーンを変位させて前記パイプあるいは管状材料の外面に径方向内側へ力強く接触させる、
相対位置を調整する手段と、
(d)前記シリンダを回転的に支持するベアリング手段と、
(e)前記支持シリンダを回転方向に駆動する駆動手段であって、
これにより、前記ローラの前記中央接触ゾーンに前記連続的に進行するパイプあるいは管状材料の外面を通過させて作用させるドライブ手段と、
(f)前記進行するパイプあるいは管状材料の直線速度と、前記パイプあるいは管状材料の真直度と、前記支持シリンダの回転速度と、前記パイプあるいは管状材料の最終径と、を検出するセンシング手段と、
(g)前記パイプあるいは管状材料の進行速度と、前記サポート手段の高さと、前記ローラの前記傾斜調整とに関連の前記ローラの回転速度を制御するコントロール手段と、
(h)前記支持シリンダと、前記端部フランジと、前記ローラと、前記調整手段と、前記ベアリング手段と、前記ドライブ手段とを支持するサポート手段であって、これにより、前記ローラの前記円筒状のアレイの前記軸は、前記進行するパイプあるいは管状材料の前記軸と同一直線上に維持されるサポート手段と、
を備える装置。
【請求項2】
前記ローラは、強く硬い材料で作られており、完全に中実に作られている、あるいはそれらの端部が中実でかつ中央部全域にわたって中空に作られている、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
2つ以上の前記ローラの前記円筒状のアレイが、タンデムに配置され作動され、前記長さの進行するパイプあるいは管状材料を処理する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
交互の前記ローラの前記円筒状のアレイは反対方向に回転される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記支持シリンダを回転方向に駆動する前記ドライブ手段はベルトチェーンあるいはギアを介して運転するエアモータの態様をとる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記支持シリンダを回転方向に駆動する前記ドライブ手段はベルトチェーンあるいはギアを介して運転する液圧モータの態様をとる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記支持シリンダを回転方向に駆動する前記ドライブ手段はベルトチェーンあるいはギアを介して運転するステッパモータあるいは速度制御可能な電気モータの他の態様をとる、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、前記ローラの前記中央接触ゾーンは、前記連続的に進むパイプあるいは管状材料の外面に、一連の、連続的で、平行で、オーバーラップする、螺旋形の接触パスにおいて作用する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記パイプあるいは管状材料を処理するために必要な動力が従来のチューブ圧延プロセスに必要な動力より十分に小さい、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記端部フランジの一方の他方に対する相対位置は1つ以上の調整可能な長さの支柱によって調整されており、それぞれの支柱の2つの端部は回動的にそれぞれ前記端部フランジおよび前記支持シリンダに固定される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記支柱の長さはネジが形成されたオス部をネジが形成されたメス部にネジ締めしてロックナットで調整された長さをロックすることによって調整される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記支柱の長さはステッパモータによって作動されるボールネジアンドナット機構の使用を通じて調整される、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
電力と制御信号がスリップリング手段を介して前記装置の移動部上に支持された機器へ伝達される、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
制御信号がワイヤレス手段を介して前記装置の移動部上に支持された機器へ伝達される、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記サポート手段は、固定フレームに固定されたレール上を移動するリニアベアリングにスライド可能に支持される移動フレームであって、前記ローラの作用によりおよび前記パイプあるいは管状材料の直線移動により生じる合成力によって直線方向に変位する移動フレームと、2つの前記フレーム間に配置され前記移動フレームの直線的な変位を検出し、これにより、前記ドライブ手段の作動速度を調節するセンシング手段とを備える、
請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記エアモータの作動速度は、前記固定フレームに対して、前記移動フレームの変位によって作動する空気式バルブの態様のコントロール手段によって制御される、
請求項5に記載の装置。
【請求項17】
前記サポート手段が高さにおいて調整され、これにより、前記ローラの前記円筒状のアレイの前記軸を前記進行するパイプあるいは管状材料の軸と同一直線上に維持する、
請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記サポート手段は手動のネジジャッキによって上下される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記サポート手段は、ステッパモータによって作動されるボールネジアンドナット機構を内蔵する手動のネジジャッキ手段によって上下される、
請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記センシング手段は前記進行するパイプあるいは管状材料の真直度を検出するために用いられ、前記制御手段は前記サポート手段の高さを調整する前記ステッパモータの作動を制御するために用いられる、
請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記サポート手段は固定フレームおよび前記支持シリンダのみの態様をとり、前記端部フランジ、前記ローラ、前記調整手段、前記ベアリング手段および前記ドライブ手段は、垂直に配置されて前記ローラの前記円筒状のアレイの前記軸が前記進行するパイプあるいは管状材料の前記軸と同一直線上に維持されることを可能にするレール上を移動するリニアベアリングに移動可能に支持される、
請求項1に記載の装置。
【請求項22】
前記垂直レールの前記リニアベアリングの位置は、前記コントロール手段によって制御されるステッパモータによって作動されるボールネジアンドナット機構によって調整される、
請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記センシング手段は、前記チューブ成形ミルにローラを形成することにより、あるいは前記パイプあるいは管状材料上で移動するジョッキーホイールにより、駆動される1以上のエンコーダを備える、
請求項1に記載の装置。
【請求項24】
前記センシング手段は前記装置から出てくる前記パイプあるいは管状材料の最終径を測定する測定手段を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
前記センシング手段は径方向に配置された線形トランデューサの内側端部に取付けられる対向する組のローラの態様をとり、前記ローラはバネによって付勢されて前記パイプあるいは管状材料と接触する、
請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記センシング手段は、レーザーマイクロメーターの態様をとる、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記センシング手段は対向する組の近接センサの態様をとり、それぞれの前記センサはその基準面と前記パイプあるいは管状材料の外面との間のギャップを測定する、
請求項24に記載の装置。
【請求項28】
前記アレイにおける前記ローラは、すべて等しい外径で作られており、処理される前記パイプあるいは管状材料のそれの約20パーセントである、
請求項1に記載の装置。
【請求項29】
前記アレイにおける前記ローラは、すべて等しい外径のセットで作られており、処理される前記パイプあるいは管状材料のそれの10パーセントから40パーセントの範囲にある、
請求項1に記載の装置。
【請求項30】
前記ベアリング手段は、前記ローラの前記接触ゾーンを通る面に可能な限り接近して位置している、請求項1に記載の装置。
【請求項31】
前記ベアリング手段はベアリングハウジングに収容されており、その外側部分は、径方向装着フランジ上に形成された円筒状拡張部の内面に形成され、内側部分は、前記支持シリンダの外面に固定されたラジアルウェブの外面上に形成されている、
請求項1に記載の装置。
【請求項32】
円筒状の拡張部の態様のプーリーは、前記ラジアルウェブの外周の回りに形成される、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記プーリーは削除され、チェーンを用いて前記装置を駆動するよう適応されたスプロケット、あるいはギアを用いて前記装置を駆動するよう適応されたギアで置き換えられる、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記ローラにはそれぞれの端部に短いシャフトが配置されており、前記シャフトは前記支持シリンダの前記端部フランジに配置されるベアリング手段に回転的に支持されており、前記短いシャフトおよび前記ベアリング手段の軸方向長さは前記ローラが傾斜することにより生じる軸方向の変位を収容するのに十分な長さにされている、
請求項1に記載の装置。
【請求項35】
前記ローラは、それぞれ、個々のヨークにおいて回転的に支持されており、それぞれの前記ヨークは、前記支持シリンダに配置されるベアリングを径方向外側へ通るシャフトに回動可能に装着されるとともに、前記ヨークは、回動可能に前記ヨークにそれらの端部で取付けられるスキューリングを介して印加される力によって傾斜可能に変位される、
請求項1に記載の装置。
【請求項36】
請求項35に記載の装置であって、前記ヨークの前記シャフトの外側部分はボールナットと係合するようネジ締めされており、前記ボールナットは1つ以上のステッパモータによって駆動され、これにより、前記ヨークを径方向内側あるいは外側に変位させる装置。
【請求項37】
請求項1に記載の装置であって、目盛マークおよび補足的校正目盛が、前記ローラの傾斜量の調整を円滑化するよう、前記支持シリンダの端部の一方および前記端部フランジの端部の他方に配置されている、
請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記ローラには、前記パイプあるいは管状材料へのより集中された力の印加を可能にする中心に位置する、狭い凸状部が配置されている、
請求項1に記載の装置。
【請求項39】
前記ローラには、前記パイプあるいは管状材料へのより分散された力の印加を可能にする中心に位置する、凹状部が配置されている、
請求項1に記載の装置。
【請求項40】
前記ローラアレイを有する前記支持シリンダは、クイックリリース取り付け器で前記サポート手段に固定されるとともに、前記サポート手段から簡単に取り外されて、異なる径のパイプあるいは管状材料の処理に適応された前記ローラアレイを有する他の前記支持シリンダと容易に置き換えられる、
請求項1に記載の装置。
【請求項41】
圧延のプロセスによるパイプあるいは管状材料の、径の低減、円形化あるいは直線化のための方法であって、
(a)前記パイプあるいは管状材料を、連続的な進行で一定の線形の速度で、平行円筒状アレイに配置される、近傍で等間隔を空けて、長く、細い、平行円筒状アレイの、複数の円筒状のローラを通すステップであって、前記パイプあるいは管状材料の軸が前記平行円筒状アレイのそれと同一直線上に維持されており、前記ローラは、サポート手段に回転的に支持されるとともに、同時にスキュー可能で、これにより、それらの中央接触ゾーンを径方向内側へ変位させるステップと、
(b)前記ローラをスキュー的に変位させるステップであって、それらの前記中央接触ゾーンを前記パイプあるいは管状材料の外面と制御された力強さで接触させるステップと、
(c) 前記ローラの前記円筒状のアレイを制御された速度で回転させるステップであって、これにより、前記ローラの前記中央接触ゾーンに前記連続的に進行するパイプあるいは管状材料の外面を通させるとともに、圧延的に作用させるステップと、
(f)前記進行するパイプあるいは管状材料の直線速度と、前記パイプあるいは管状材料の真直度と、前記ローラの前記円筒状のアレイの回転速度と、前記パイプあるいは管状材料の最終径と、を検出するステップと、
(e)前記パイプあるいは管状材料の進行速度に関連して前記ローラの前記回転速度を制御するステップと、
(e)前記パイプあるいは管状材料を直線化するよう前記サポート手段の高さを制御するステップと、
(f)前記パイプあるいは管状材料の最終径を調整するよう前記ローラのスキューの程度を制御するステップとを
含む方法。
【請求項42】
前記パイプあるいは管状材料は前記圧延プロセスの間にマンドレルなどによって内部支持されない、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記ローラの回転速度は前記パイプあるいは管状材料の線形進行速度と前記ローラのスキューの程度との組み合わせに対応するよう調整される、
請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記圧延プロセスは、連続的な長さの前記パイプあるいは管状材料、あるいは離散的な長さのパイプあるいは管状材料に適用される、
請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記ローラの前記中央接触ゾーンは、前記パイプあるいは管状材料の外面に沿った、連続的で、平行で、オーバーラップする、螺旋形のパスを描くとともに、前記パイプあるいは管状材料の外面にその材料の降伏応力より大きい圧縮力を局所的に印加し、これにより、前記パイプあるいは管状材料により小さい径の永久ひずみをとらせる、
請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記パイプあるいは管状材料の外面に対する前記ローラの前記中央接触ゾーンの通路は、前記パイプあるいは管状材料のどのような真円度からのズレも修正するとともに、その前記外面を磨く、
請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記ローラの前記回転速度、前記サポート手段の前記高さ、および前記ローラの前記スキューの程度は、センシング手段によって検出される、
請求項41に記載の方法。
【請求項48】
前記ローラの前記回転速度、前記パイプあるいは管状材料の進行速度、前記サポート手段の前記高さ、および前記ローラの前記スキューの程度は、手動で制御される、
請求項41に記載の方法。
【請求項49】
前記ローラの前記回転速度、前記サポート手段の前記高さ、および前記ローラの前記スキューの程度は、前記センシング手段からの入力を受け取るコントロール手段によって自動的に制御される、
請求項41に記載の方法。
【請求項50】
前記ローラの前記円筒状のアレイの複数のユニットがタンデムに用いられており、前記複数のユニットはすべて同じ方向に回転するか、または、交互の前記ユニットは反対方向に回転する、
請求項41に記載の方法。
【請求項51】
前記圧延プロセスは、前記パイプあるいは管状材料の径、壁面厚さあるいは長さに制限されない、
請求項41に記載の方法。
【請求項52】
それぞれのパスにおいて、従来方式によって達成される前記パイプあるいは管状材料の径のより大きな減少を生じさせる、
請求項41に記載の方法。
【請求項53】
前記パイプあるいは管状材料の外面は前記圧延プロセスの間に潤滑を必要としない、請求項41に記載の方法。
【請求項54】
前記パイプあるいは管状材料の直後の製法処理を提供するようチューブ成形ミルに組み込むことができる、請求項41に記載の方法。
【請求項55】
前記ローラの前記円筒状アレイは、クイックリリース取り付け手段で前記サポート手段に固定されるとともに、前記サポート手段から容易に取り外されて、異なる径のパイプあるいは管状材料の処理に適応された他の前記ローラの前記円筒状アレイと置き換えられる、
請求項41に記載の方法。
【請求項56】
前記圧延プロセスを行うために必要な力が、従来の圧延プロセスに必要なそれより十分に小さい、請求項41に記載の方法。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−537874(P2007−537874A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515533(P2006−515533)
【出願日】平成16年6月1日(2004.6.1)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000726
【国際公開番号】WO2004/112978
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(507136327)ステンレス チューブ ミルズ (オーストラリア) ピーティーワイ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】