パイプクランプの固定構造
【課題】パイプを保持するためのワンタッチ式クランプを、鋲打ち機によって支持体に確実に固定可能としたパイプクランプの固定構造を提供。
【解決手段】基台10と、該基台10の両側に揺動可能に立設された、略半円筒状の挟持部片11A、11Bが設けられるとともに、前記挟持部片11A、11Bの一方側先端部に嵌合凸部11aが設けられ、前記挟持部片11Bの他方側先端部に前記嵌合凸部11aと係合する嵌合凹部11bが設けられたパイプクランプ1の固定構造であって、一方側に前記基台に対する係合連結部41を備え、他端側に鋲打ち座部42を備えた鋲止め用アタッチメント4Aを持ち込み、前記係合連結部41を前記基部10に連結した後、鋲打ち機6により前記他端側の鋲止め座部42に鋲を打ち込んで前記パイプクランプ1を支持体に固定する。
【解決手段】基台10と、該基台10の両側に揺動可能に立設された、略半円筒状の挟持部片11A、11Bが設けられるとともに、前記挟持部片11A、11Bの一方側先端部に嵌合凸部11aが設けられ、前記挟持部片11Bの他方側先端部に前記嵌合凸部11aと係合する嵌合凹部11bが設けられたパイプクランプ1の固定構造であって、一方側に前記基台に対する係合連結部41を備え、他端側に鋲打ち座部42を備えた鋲止め用アタッチメント4Aを持ち込み、前記係合連結部41を前記基部10に連結した後、鋲打ち機6により前記他端側の鋲止め座部42に鋲を打ち込んで前記パイプクランプ1を支持体に固定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプを保持するためのワンタッチ式クランプを鋲打ち機によって支持体に確実に固定可能としたパイプクランプの固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パイプの配管作業等に当たっては、パイプを床面や壁面等に固定するためにパイプクランプが使用されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1では、従来技術の欄において図14に示されるように、基台51と、該基台51の両端側から連続して形成される一対の支持部53A、53Bを備え、該支持部53A、53Bの先端部には、それぞれ半円筒形状の、一対の挟持部片54A、54Bが可動自在に設けられている。そして、この一対の挟持部片54A、54Bにより、配管を挟持して固定するための挟持部が形成されている。前記一方の挟持部片54Aには、その先端部外周側に嵌合凸部54aが形成されるとともに、前記他方の挟持部片54Bには、その先端部内周側に、前記嵌合凸部54aに嵌合される嵌合凹部54bが設けられたパイプクランプ50(以下、ワンタッチ式パイプクランプともいう。)が開示されている。パイプの配管作業に当たっては、前記パイプクランプ50をネジ等で所定位置に固定した後、前記挟持部54A、54B内にパイプを挿入した後に、当該挿入したパイプにより挟持部片54A、54Bの下端部分を下側に押すことにより、自動的に嵌合凸部54a、嵌合凹部54b同士を係合させるようにする。パイプの嵌合状態を示した図が図15である。図からも明らかなように、挟持部片54A、54Bとを互いに係合させた後は、一方の挟持部片54Aの先端部分を下側に押し下げるか、あるいは他方の挟持部片54Bの先端部分を上側に押し上げるかしない限り係合が解除されることはない。
【特許文献1】特開平11−287360号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に係るワンタッチ式パイプクランプは、パイプを挟持部片54A、54B内に挿入した後に、当該パイプを押し下げることにより、自動的に挟持部片54A、54Bの先端部同士を係合させることができる点で作業性に優れている。
【0005】
前記ワンタッチ式パイプクランプは、コンクリート、金属、木材等の支持体に対して多数固定されることになるが、ねじ回し等によってビス止めする場合は特に問題は生じないが、作業性を向上させるために鋲打ち機が使用される場合は、鋲打ち機による固定は、基台51に形成されたネジ孔に対して鋲を打ち込むことになるため、鋲打ちの打込み力が高すぎる場合には基台51がその場で破損したり、鋲打ち時には破損が認められなくても時間経過後に残留応力によって破壊に至ることが多々あった。また、パイプクランプ毎に鋲打ち前に、一対の挟持部片54A、54Bを無理やり拡げた状態にしておく必要があるなど作業性も悪かった。
【0006】
そこで本発明の主たる課題は、ワンタッチ式クランプを破損させることなく、鋲打ち機によって支持体に対して確実に固定可能としたパイプクランプの固定構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために請求項1に係る発明として、基台と、該基台の両側に可動可能に立設された略半円筒状の挟持部片が設けられるとともに、前記挟持部片の一方側先端部に嵌合凸部が設けられ、前記挟持部片の他方側先端部に前記嵌合凸部と係合する嵌合凹部が設けられたパイプクランプの固定構造であって、
一方側に前記基台に対する係合連結部を備え、他端側に鋲打ち座部を備えた鋲止め用アタッチメントを持ち込み、前記係合連結部を前記基部に連結した後、鋲打ち機により前記他端側の鋲止め座部に鋲を打ち込んで前記パイプクランプを固定したことを特徴とするパイプクランプの固定構造が提供される。
【0008】
上記請求項1記載の本発明においては、パイプクランプのネジ孔に鋲を打ち込むのではなく、一方側に前記基台に対する係合連結部を有し、他端側に鋲打ち座部を備えた鋲止め用アタッチメントを持ち込み、前記係合連結部を前記基部に連結した後、鋲打ち機により他端側の鋲止め座部に鋲を打ち込んで前記パイプクランプを固定するようにしたため、パイプクランプの破損を回避し、製品コストの無駄を無くすことができる。また、本発明は、鋲打ち用のパイプクランプを別途製作するのではなく、パイプクランプとしては既存のものを使用し、アタッチメントとして鋲止め用部材を取り付けるものであるため、固定態様に応じて複数種のものを用意する必要がないため、製作コストを上げることがなく、かつ現場での在庫管理等も簡単で済むようになる。
【0009】
請求項2に係る発明として、前記鋲止め用アタッチメントは、中間に段差部を有する金属製のプレート加工部材であって、相対的に高い段側面が抜止め用爪部を備えた係合連結部とされ、相対的に低い段側面が鋲孔を有する鋲止め座部とされ、前記パイプクランプの基台に形成されている挿入孔に前記係合連結部を挿入することにより前記基台と連結される請求項1記載のパイプクランプの固定構造が提供される。
【0010】
上記請求項2記載の発明では、鋲止め用アタッチメントとして、中間に段差部を有する金属製のプレート加工部材とし、相対的に高い段側面が抜止め用爪部を備えた係合連結部であって、相対的に低い段側面が鋲孔を有する鋲止め座部とされる部材を用いるものであり、前記パイプクランプの基台に形成されている挿入孔に前記係合連結部を挿入することにより前記基台と連結される構造とする。従って、製作コストも廉価で済むとともに、パイプクランプに対する連結もワンタッチで行えるようになり、作業性が向上するようになる。
【0011】
請求項3に係る発明として、前記鋲止め用アタッチメントは、金属製のプレート加工部材であって、一方側が下側に開口する断面略コ字状を成す係合連結部とされ、他方側が鋲孔を有する鋲止め座部とされ、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部をパイプクランプの基部に嵌合させることにより前記基台と連結される請求項1記載のパイプクランプの固定構造が提供される。
【0012】
上記請求項3記載の本発明は、鋲止め用アタッチメントとして、金属製のプレート加工部材とし、一方側が下側に開口する断面略コ字状を成す係合連結部とされ、他方側が鋲孔を有する鋲止め座部とされる部材を用いるものであり、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部をパイプクランプの基部に嵌合させることにより前記基台と連結される構造とする。従って、製作コストも廉価で済むとともに、パイプクランプに対する連結もワンタッチで行えるようになり、作業性が向上するようになる。
【0013】
請求項4に係る本発明として、前記鋲止め座部において、基端側寄りの両側縁部に夫々、鋲打ち機の射出口先端を係止するための切欠き部を設けてある請求項1〜3いずれかに記載のパイプクランプの固定構造が提供される。
【0014】
上記請求項4記載の発明では、鋲止め座部の基端側両側縁部に夫々、鋲打ち機の射出口先端を係止するための切欠き部を設けるようにしたものであり、鋲打ち機の先端を前記切欠き部に係止させ固定した状態で鋲打ちが可能となるため、鋲打ち機の位置決めが容易になるとともに、鋲を打ち損じることなく所定箇所に正確に打ち込むことが可能となる。また、上向きの鋲打ち作業に当たっては、鋲止め用アタッチメントを取り付けたパイプクランプを鋲打ち機の先端に保持した状態で、そのまま鋲打ち機の先端を天井面等にあてがい、鋲を打ち込むことが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
以上詳説のとおり本発明によれば、ワンタッチ式クランプを破損させることなく、鋲打ち機によって支持体に対して確実に固定可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
パイプクランプ構造は、図1に示されるように、基台10と、該基台10の両側に可動可能に立設された、略半円筒状の挟持部片11A、11Bが設けられるとともに、前記挟持部片11Aの一方側先端部に嵌合凸部11aが設けられ、前記挟持部片11Bの他方側先端部に前記嵌合凸部11aと係合する嵌合凹部11bが設けられたパイプクランプ1によってパイプ3を固定するものであって、前記パイプクランプ1をコンクリート、木材、金属等の支持体に固定するに当たり、一方側に前記基台10に対する係合連結部41を備え、他端側に鋲止め座部42を備えた鋲止め用アタッチメント4を持ち込み、前記係合連結部41を前記基部10に連結した後、鋲打ち機6により前記他端側の鋲止め座部42に鋲5を打ち込んで固定を図るようにしたものである。
【0017】
以下、更に具体的に前記パイプクランプ1、鋲止め用アタッチメント4の順で詳述する。
【0018】
〔パイプクランプ1〕
図2はパイプクランプ1によるパイプ3の固定状態を示す、(A)は断面図、(B)はパイプクランプの側面図、図3はパイプクランプ1の斜視図である。
【0019】
本実施形態に係るパイプクランプ1は、ネジ孔12及びスロット13を有する基台10の両端側から、上側に向かって連続して支持部14A、14Bが形成され、該支持部14A、14Bにそれぞれ、略半円筒状の挟持部片11A、11Bが可動自在に立設されており、この一対の挟持部片11A、11Bの内周面により、前記パイプ3を固定可能としている。
【0020】
前記ネジ孔12は通常は、ネジ(図示せず)を挿入して、コンクリート、木材、金属等の床面又は壁面等(支持体)に本パイプクランプ1を固定する場合に使用されるものであり、前記スロット13は、板状ナットを挿入することによりパイプクランプ同士をネジ部材で結合したり、取付け部位に設置したネジ部材に対して固定することを可能とするためのものである。
【0021】
前記挟持部片11A、11Bは、前記支持部14A、14Bに対して連結部を支点として揺動自在になっているとともに、一方の挟持部片11Aの先端部に嵌合凸部11aが外面側に形成され、他方の挟持部片11Bの先端部には、前記嵌合凸部11aと係合可能な嵌合凹部11bが内面側に形成され、これら嵌合凸部11aと嵌合凹部11bとを互いに係合させることにより挟持部片11A、11B内にパイプを抱持するように固定可能となっている。
なお、前記パイプ3には外径によって複数の種類が存在するが、前記挟持部片11Bに嵌合凹部11bを複数個、図示例では2個形成することにより、複数のパイプ径に対して使用できるようにしている。
【0022】
〔鋲止め用アタッチメント4及び設置要領〕
第1形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Aは、詳細には図4及び図5に示されるように、中間に段差部40を有する金属製のプレート加工部材であって、相対的に高い段側面が抜止め用爪部43(以下、単に爪部ともいう。)を備えた係合連結部41とされ、相対的に低い段側面が鋲孔44を有する鋲止め座部42とされ、前記パイプクランプ1の基台10に形成されているスロット13(挿入孔)に前記係合連結部41を挿入することにより前記基台10と連結するようにした部材である。
【0023】
前記抜止め用爪部43は、打込み加工により係合連結部41の面に、上面又は下面に外方に突出する傾斜面状の爪部を形成するものであり、挿入側先端から後端側にかけた傾斜面とすることによりスロット13に対して挿入可能であるが、挿入を完了した状態では前記爪部43が引っ掛かり容易に抜け出ないようになっている。なお、図示例のパイプクランプ1の場合には、図2(B)に示されるように、前記係合連結部41をスロット13に挿入した状態で、前記抜止め用爪部43がネジ孔12に嵌合することで容易に抜け出ないように保持されるようになっているが、前記ネジ孔12を有しないスロット13(横方向挿入孔)の場合であっても、挿入孔の上面壁又は下面壁に前記爪部43が押圧する状態とすることにより、一旦挿入した後は前記爪部43が引っ掛かり、容易に抜け出ないように保持することが可能である。なお、前記爪部43の平面形状は図示例では、横馬蹄形としたが任意の形状とすることが可能である。また、前記段差部40の高さhは、鋲止め用アタッチメント4Aをパイプクランプ1に連結した状態で、鋲止め座部42が支持体に対して同面となるように設定する。
【0024】
第2形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Bは、図6に示されるように、金属製のプレート加工部材とし、一方側が下側に開口する断面略コ字状を成す係合連結部41とされ、他方側が鋲孔44を有する鋲止め座部42とされ、図7に示されるように、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部41をパイプクランプ1の基部10に上面側から嵌合させるように設置することにより基台10と連結するようにした部材である。なお、図8に示されるように、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部41の前側壁及び後側壁の内面側に夫々、スロット13に対する係合爪46,46を形成するようにすれば、基台10に装着した状態から容易に抜脱しないように保持できるようになる。
【0025】
パイプクランプ1の固定は、図9に示されるように、鋲止め用アタッチメント4A、4Bをパイプクランプ1に結合したならば、鋲打ち機6により、鋲止め座部42の鋲孔44に鋲5を打込み、支持体に対して固定を行うようにする。
次に、前記挟持部片11A、11Bの間にパイプを挿入し、挟持部片11A、11Bの下端部分を下側に押すようにしながらパイプ3を下側に押し込むことにより、前記挟持部片11A、11Bの嵌合凸部11aと嵌合凹部11bとを係合させパイプ3を固定する。
【0026】
なお、前述したパイプクランプ1は、従来より日本市場に提供されているもの(商品名:Clic スイス EgLi,Fischer&Co.AG社製(エグリ、フィッシャー ウント.アーゲー社製)を例示したが、本発明は一対の挟持部片の嵌合凸部と嵌合凹部とが係合することによりパイプを保持する、所謂ワンタッチ式パイプクランプ全般に適用することが可能である。
【0027】
〔第3形態例〕
第3形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Cは、図10及び図11に示されるように、第1形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Aを作業性、打込み精度を考慮して改良したものである。図10に示されるように、前記鋲止め座部42において、基端側寄りの両側縁部に夫々、鋲打ち機6の射出口先端を係止するための切欠き部45,45を設けるようにする。
【0028】
鋲打ち機6の射出口47の構造としては、幾つかのタイプのものが存在するが、最もシュアの高いHILT社製のものは、図12に示されるように、一側面が開口したコ字状断面を成し、その先端は、前記開口側面と対向した射出口側面には略U字状の切欠き47aが形成され、この略U字状切欠き47aの両側部に夫々、隅角突部47b、47bが形成された構造となっている。そこで、本第3形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Cでは、鋲止め座部42の基端側寄りの両側縁部に夫々、前記射出口先端の隅角突部47b、47bを係止させるための切欠き部45,45を設けるようにした。
【0029】
従って、図9に示されるように、鋲打ち機6で鋲を打ち込む際に、鋲打ち機の先端の隅角突部47b、47bを、鋲止め座部42に設けられた切欠き部45,45に係止し、射出口先端を固定した状態で鋲打ちができるようになる。
【0030】
また、躯体や架構等の上面にパイプクランプ1を固定する、所謂上向き鋲打ち作業に当たって、図13に示されるように、鋲止め座部42の切欠き部45,45を射出口先端の隅角突部47b、47bを係合させるようにしながら、パイプクランプ1を射出口先端に保持した状態とし、その状態のまま射出口47先端を天井面等に当接させて、鋲を打ち込むことができるため、従来は片手でパイプクランプ1を支持し、もう一方の手で鋲打ち機6を持って作業しなければならなかった上向きの鋲打ち作業が片手で簡単に行えるようになる。
なお、鋲止め座部42に、鋲打ち機6の隅角突部47b、47bを係止するための切欠き部45,45を設ける構成は、上記第2形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Bに対しても同様に適用することが可能である。
【0031】
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、鋲止め用アタッチメント4A、4Bとして金属製部材を用いたが、プラスチック部材、特に破壊強度に優れたエンジニアプラスチックなどを使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係るパイプクランプ1の固定構造を示す斜視図である。
【図2】パイプクランプ1によるパイプ3の固定状態を示す、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図3】パイプクランプ1の斜視図である。
【図4】第1形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Aを示す斜視図である。
【図5】鋲止め用アタッチメント4Aを示す、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図6】第2形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Bの斜視図である。
【図7】鋲止め用アタッチメント4Bのパイプクランプ1への装着状態を示す斜視図である。
【図8】鋲止め用アタッチメント4Bの変形例を示す側面図である。
【図9】鋲止め用アタッチメント4Aによるパイプクランプ1の固定要領を示す斜視図である。
【図10】第3形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Cの斜視図である。
【図11】鋲止め用アタッチメント4Cのパイプクランプ1への装着状態を示す斜視図である。
【図12】鋲打ち機6の射出口47構造を示す要部斜視図である。
【図13】第3形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Cを用いた上向きの鋲打ち作業要領を示す斜視図である。
【図14】従来のパイプクランプ50を示す斜視図である。
【図15】従来のパイプクランプ50によるパイプ固定状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1…パイプクランプ、3…パイプ、4A・4B…鋲止め用アタッチメント、5…鋲、6…鋲打ち機、10…基台、11A・11B…挟持部片、11a…嵌合凸部、11b…嵌合凹部、12…ネジ孔、13…スロット、14A・14B…支持部、41…係合連結部、42…鋲止め座部、43…抜止め用爪部、44…鋲孔、45…切欠き部、47…射出口、47b…隅角突部
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプを保持するためのワンタッチ式クランプを鋲打ち機によって支持体に確実に固定可能としたパイプクランプの固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パイプの配管作業等に当たっては、パイプを床面や壁面等に固定するためにパイプクランプが使用されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1では、従来技術の欄において図14に示されるように、基台51と、該基台51の両端側から連続して形成される一対の支持部53A、53Bを備え、該支持部53A、53Bの先端部には、それぞれ半円筒形状の、一対の挟持部片54A、54Bが可動自在に設けられている。そして、この一対の挟持部片54A、54Bにより、配管を挟持して固定するための挟持部が形成されている。前記一方の挟持部片54Aには、その先端部外周側に嵌合凸部54aが形成されるとともに、前記他方の挟持部片54Bには、その先端部内周側に、前記嵌合凸部54aに嵌合される嵌合凹部54bが設けられたパイプクランプ50(以下、ワンタッチ式パイプクランプともいう。)が開示されている。パイプの配管作業に当たっては、前記パイプクランプ50をネジ等で所定位置に固定した後、前記挟持部54A、54B内にパイプを挿入した後に、当該挿入したパイプにより挟持部片54A、54Bの下端部分を下側に押すことにより、自動的に嵌合凸部54a、嵌合凹部54b同士を係合させるようにする。パイプの嵌合状態を示した図が図15である。図からも明らかなように、挟持部片54A、54Bとを互いに係合させた後は、一方の挟持部片54Aの先端部分を下側に押し下げるか、あるいは他方の挟持部片54Bの先端部分を上側に押し上げるかしない限り係合が解除されることはない。
【特許文献1】特開平11−287360号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に係るワンタッチ式パイプクランプは、パイプを挟持部片54A、54B内に挿入した後に、当該パイプを押し下げることにより、自動的に挟持部片54A、54Bの先端部同士を係合させることができる点で作業性に優れている。
【0005】
前記ワンタッチ式パイプクランプは、コンクリート、金属、木材等の支持体に対して多数固定されることになるが、ねじ回し等によってビス止めする場合は特に問題は生じないが、作業性を向上させるために鋲打ち機が使用される場合は、鋲打ち機による固定は、基台51に形成されたネジ孔に対して鋲を打ち込むことになるため、鋲打ちの打込み力が高すぎる場合には基台51がその場で破損したり、鋲打ち時には破損が認められなくても時間経過後に残留応力によって破壊に至ることが多々あった。また、パイプクランプ毎に鋲打ち前に、一対の挟持部片54A、54Bを無理やり拡げた状態にしておく必要があるなど作業性も悪かった。
【0006】
そこで本発明の主たる課題は、ワンタッチ式クランプを破損させることなく、鋲打ち機によって支持体に対して確実に固定可能としたパイプクランプの固定構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために請求項1に係る発明として、基台と、該基台の両側に可動可能に立設された略半円筒状の挟持部片が設けられるとともに、前記挟持部片の一方側先端部に嵌合凸部が設けられ、前記挟持部片の他方側先端部に前記嵌合凸部と係合する嵌合凹部が設けられたパイプクランプの固定構造であって、
一方側に前記基台に対する係合連結部を備え、他端側に鋲打ち座部を備えた鋲止め用アタッチメントを持ち込み、前記係合連結部を前記基部に連結した後、鋲打ち機により前記他端側の鋲止め座部に鋲を打ち込んで前記パイプクランプを固定したことを特徴とするパイプクランプの固定構造が提供される。
【0008】
上記請求項1記載の本発明においては、パイプクランプのネジ孔に鋲を打ち込むのではなく、一方側に前記基台に対する係合連結部を有し、他端側に鋲打ち座部を備えた鋲止め用アタッチメントを持ち込み、前記係合連結部を前記基部に連結した後、鋲打ち機により他端側の鋲止め座部に鋲を打ち込んで前記パイプクランプを固定するようにしたため、パイプクランプの破損を回避し、製品コストの無駄を無くすことができる。また、本発明は、鋲打ち用のパイプクランプを別途製作するのではなく、パイプクランプとしては既存のものを使用し、アタッチメントとして鋲止め用部材を取り付けるものであるため、固定態様に応じて複数種のものを用意する必要がないため、製作コストを上げることがなく、かつ現場での在庫管理等も簡単で済むようになる。
【0009】
請求項2に係る発明として、前記鋲止め用アタッチメントは、中間に段差部を有する金属製のプレート加工部材であって、相対的に高い段側面が抜止め用爪部を備えた係合連結部とされ、相対的に低い段側面が鋲孔を有する鋲止め座部とされ、前記パイプクランプの基台に形成されている挿入孔に前記係合連結部を挿入することにより前記基台と連結される請求項1記載のパイプクランプの固定構造が提供される。
【0010】
上記請求項2記載の発明では、鋲止め用アタッチメントとして、中間に段差部を有する金属製のプレート加工部材とし、相対的に高い段側面が抜止め用爪部を備えた係合連結部であって、相対的に低い段側面が鋲孔を有する鋲止め座部とされる部材を用いるものであり、前記パイプクランプの基台に形成されている挿入孔に前記係合連結部を挿入することにより前記基台と連結される構造とする。従って、製作コストも廉価で済むとともに、パイプクランプに対する連結もワンタッチで行えるようになり、作業性が向上するようになる。
【0011】
請求項3に係る発明として、前記鋲止め用アタッチメントは、金属製のプレート加工部材であって、一方側が下側に開口する断面略コ字状を成す係合連結部とされ、他方側が鋲孔を有する鋲止め座部とされ、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部をパイプクランプの基部に嵌合させることにより前記基台と連結される請求項1記載のパイプクランプの固定構造が提供される。
【0012】
上記請求項3記載の本発明は、鋲止め用アタッチメントとして、金属製のプレート加工部材とし、一方側が下側に開口する断面略コ字状を成す係合連結部とされ、他方側が鋲孔を有する鋲止め座部とされる部材を用いるものであり、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部をパイプクランプの基部に嵌合させることにより前記基台と連結される構造とする。従って、製作コストも廉価で済むとともに、パイプクランプに対する連結もワンタッチで行えるようになり、作業性が向上するようになる。
【0013】
請求項4に係る本発明として、前記鋲止め座部において、基端側寄りの両側縁部に夫々、鋲打ち機の射出口先端を係止するための切欠き部を設けてある請求項1〜3いずれかに記載のパイプクランプの固定構造が提供される。
【0014】
上記請求項4記載の発明では、鋲止め座部の基端側両側縁部に夫々、鋲打ち機の射出口先端を係止するための切欠き部を設けるようにしたものであり、鋲打ち機の先端を前記切欠き部に係止させ固定した状態で鋲打ちが可能となるため、鋲打ち機の位置決めが容易になるとともに、鋲を打ち損じることなく所定箇所に正確に打ち込むことが可能となる。また、上向きの鋲打ち作業に当たっては、鋲止め用アタッチメントを取り付けたパイプクランプを鋲打ち機の先端に保持した状態で、そのまま鋲打ち機の先端を天井面等にあてがい、鋲を打ち込むことが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
以上詳説のとおり本発明によれば、ワンタッチ式クランプを破損させることなく、鋲打ち機によって支持体に対して確実に固定可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
パイプクランプ構造は、図1に示されるように、基台10と、該基台10の両側に可動可能に立設された、略半円筒状の挟持部片11A、11Bが設けられるとともに、前記挟持部片11Aの一方側先端部に嵌合凸部11aが設けられ、前記挟持部片11Bの他方側先端部に前記嵌合凸部11aと係合する嵌合凹部11bが設けられたパイプクランプ1によってパイプ3を固定するものであって、前記パイプクランプ1をコンクリート、木材、金属等の支持体に固定するに当たり、一方側に前記基台10に対する係合連結部41を備え、他端側に鋲止め座部42を備えた鋲止め用アタッチメント4を持ち込み、前記係合連結部41を前記基部10に連結した後、鋲打ち機6により前記他端側の鋲止め座部42に鋲5を打ち込んで固定を図るようにしたものである。
【0017】
以下、更に具体的に前記パイプクランプ1、鋲止め用アタッチメント4の順で詳述する。
【0018】
〔パイプクランプ1〕
図2はパイプクランプ1によるパイプ3の固定状態を示す、(A)は断面図、(B)はパイプクランプの側面図、図3はパイプクランプ1の斜視図である。
【0019】
本実施形態に係るパイプクランプ1は、ネジ孔12及びスロット13を有する基台10の両端側から、上側に向かって連続して支持部14A、14Bが形成され、該支持部14A、14Bにそれぞれ、略半円筒状の挟持部片11A、11Bが可動自在に立設されており、この一対の挟持部片11A、11Bの内周面により、前記パイプ3を固定可能としている。
【0020】
前記ネジ孔12は通常は、ネジ(図示せず)を挿入して、コンクリート、木材、金属等の床面又は壁面等(支持体)に本パイプクランプ1を固定する場合に使用されるものであり、前記スロット13は、板状ナットを挿入することによりパイプクランプ同士をネジ部材で結合したり、取付け部位に設置したネジ部材に対して固定することを可能とするためのものである。
【0021】
前記挟持部片11A、11Bは、前記支持部14A、14Bに対して連結部を支点として揺動自在になっているとともに、一方の挟持部片11Aの先端部に嵌合凸部11aが外面側に形成され、他方の挟持部片11Bの先端部には、前記嵌合凸部11aと係合可能な嵌合凹部11bが内面側に形成され、これら嵌合凸部11aと嵌合凹部11bとを互いに係合させることにより挟持部片11A、11B内にパイプを抱持するように固定可能となっている。
なお、前記パイプ3には外径によって複数の種類が存在するが、前記挟持部片11Bに嵌合凹部11bを複数個、図示例では2個形成することにより、複数のパイプ径に対して使用できるようにしている。
【0022】
〔鋲止め用アタッチメント4及び設置要領〕
第1形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Aは、詳細には図4及び図5に示されるように、中間に段差部40を有する金属製のプレート加工部材であって、相対的に高い段側面が抜止め用爪部43(以下、単に爪部ともいう。)を備えた係合連結部41とされ、相対的に低い段側面が鋲孔44を有する鋲止め座部42とされ、前記パイプクランプ1の基台10に形成されているスロット13(挿入孔)に前記係合連結部41を挿入することにより前記基台10と連結するようにした部材である。
【0023】
前記抜止め用爪部43は、打込み加工により係合連結部41の面に、上面又は下面に外方に突出する傾斜面状の爪部を形成するものであり、挿入側先端から後端側にかけた傾斜面とすることによりスロット13に対して挿入可能であるが、挿入を完了した状態では前記爪部43が引っ掛かり容易に抜け出ないようになっている。なお、図示例のパイプクランプ1の場合には、図2(B)に示されるように、前記係合連結部41をスロット13に挿入した状態で、前記抜止め用爪部43がネジ孔12に嵌合することで容易に抜け出ないように保持されるようになっているが、前記ネジ孔12を有しないスロット13(横方向挿入孔)の場合であっても、挿入孔の上面壁又は下面壁に前記爪部43が押圧する状態とすることにより、一旦挿入した後は前記爪部43が引っ掛かり、容易に抜け出ないように保持することが可能である。なお、前記爪部43の平面形状は図示例では、横馬蹄形としたが任意の形状とすることが可能である。また、前記段差部40の高さhは、鋲止め用アタッチメント4Aをパイプクランプ1に連結した状態で、鋲止め座部42が支持体に対して同面となるように設定する。
【0024】
第2形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Bは、図6に示されるように、金属製のプレート加工部材とし、一方側が下側に開口する断面略コ字状を成す係合連結部41とされ、他方側が鋲孔44を有する鋲止め座部42とされ、図7に示されるように、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部41をパイプクランプ1の基部10に上面側から嵌合させるように設置することにより基台10と連結するようにした部材である。なお、図8に示されるように、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部41の前側壁及び後側壁の内面側に夫々、スロット13に対する係合爪46,46を形成するようにすれば、基台10に装着した状態から容易に抜脱しないように保持できるようになる。
【0025】
パイプクランプ1の固定は、図9に示されるように、鋲止め用アタッチメント4A、4Bをパイプクランプ1に結合したならば、鋲打ち機6により、鋲止め座部42の鋲孔44に鋲5を打込み、支持体に対して固定を行うようにする。
次に、前記挟持部片11A、11Bの間にパイプを挿入し、挟持部片11A、11Bの下端部分を下側に押すようにしながらパイプ3を下側に押し込むことにより、前記挟持部片11A、11Bの嵌合凸部11aと嵌合凹部11bとを係合させパイプ3を固定する。
【0026】
なお、前述したパイプクランプ1は、従来より日本市場に提供されているもの(商品名:Clic スイス EgLi,Fischer&Co.AG社製(エグリ、フィッシャー ウント.アーゲー社製)を例示したが、本発明は一対の挟持部片の嵌合凸部と嵌合凹部とが係合することによりパイプを保持する、所謂ワンタッチ式パイプクランプ全般に適用することが可能である。
【0027】
〔第3形態例〕
第3形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Cは、図10及び図11に示されるように、第1形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Aを作業性、打込み精度を考慮して改良したものである。図10に示されるように、前記鋲止め座部42において、基端側寄りの両側縁部に夫々、鋲打ち機6の射出口先端を係止するための切欠き部45,45を設けるようにする。
【0028】
鋲打ち機6の射出口47の構造としては、幾つかのタイプのものが存在するが、最もシュアの高いHILT社製のものは、図12に示されるように、一側面が開口したコ字状断面を成し、その先端は、前記開口側面と対向した射出口側面には略U字状の切欠き47aが形成され、この略U字状切欠き47aの両側部に夫々、隅角突部47b、47bが形成された構造となっている。そこで、本第3形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Cでは、鋲止め座部42の基端側寄りの両側縁部に夫々、前記射出口先端の隅角突部47b、47bを係止させるための切欠き部45,45を設けるようにした。
【0029】
従って、図9に示されるように、鋲打ち機6で鋲を打ち込む際に、鋲打ち機の先端の隅角突部47b、47bを、鋲止め座部42に設けられた切欠き部45,45に係止し、射出口先端を固定した状態で鋲打ちができるようになる。
【0030】
また、躯体や架構等の上面にパイプクランプ1を固定する、所謂上向き鋲打ち作業に当たって、図13に示されるように、鋲止め座部42の切欠き部45,45を射出口先端の隅角突部47b、47bを係合させるようにしながら、パイプクランプ1を射出口先端に保持した状態とし、その状態のまま射出口47先端を天井面等に当接させて、鋲を打ち込むことができるため、従来は片手でパイプクランプ1を支持し、もう一方の手で鋲打ち機6を持って作業しなければならなかった上向きの鋲打ち作業が片手で簡単に行えるようになる。
なお、鋲止め座部42に、鋲打ち機6の隅角突部47b、47bを係止するための切欠き部45,45を設ける構成は、上記第2形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Bに対しても同様に適用することが可能である。
【0031】
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、鋲止め用アタッチメント4A、4Bとして金属製部材を用いたが、プラスチック部材、特に破壊強度に優れたエンジニアプラスチックなどを使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係るパイプクランプ1の固定構造を示す斜視図である。
【図2】パイプクランプ1によるパイプ3の固定状態を示す、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図3】パイプクランプ1の斜視図である。
【図4】第1形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Aを示す斜視図である。
【図5】鋲止め用アタッチメント4Aを示す、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図6】第2形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Bの斜視図である。
【図7】鋲止め用アタッチメント4Bのパイプクランプ1への装着状態を示す斜視図である。
【図8】鋲止め用アタッチメント4Bの変形例を示す側面図である。
【図9】鋲止め用アタッチメント4Aによるパイプクランプ1の固定要領を示す斜視図である。
【図10】第3形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Cの斜視図である。
【図11】鋲止め用アタッチメント4Cのパイプクランプ1への装着状態を示す斜視図である。
【図12】鋲打ち機6の射出口47構造を示す要部斜視図である。
【図13】第3形態例に係る鋲止め用アタッチメント4Cを用いた上向きの鋲打ち作業要領を示す斜視図である。
【図14】従来のパイプクランプ50を示す斜視図である。
【図15】従来のパイプクランプ50によるパイプ固定状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1…パイプクランプ、3…パイプ、4A・4B…鋲止め用アタッチメント、5…鋲、6…鋲打ち機、10…基台、11A・11B…挟持部片、11a…嵌合凸部、11b…嵌合凹部、12…ネジ孔、13…スロット、14A・14B…支持部、41…係合連結部、42…鋲止め座部、43…抜止め用爪部、44…鋲孔、45…切欠き部、47…射出口、47b…隅角突部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、該基台の両側に可動可能に立設された略半円筒状の挟持部片が設けられるとともに、前記挟持部片の一方側先端部に嵌合凸部が設けられ、前記挟持部片の他方側先端部に前記嵌合凸部と係合する嵌合凹部が設けられたパイプクランプの固定構造であって、
一方側に前記基台に対する係合連結部を備え、他端側に鋲打ち座部を備えた鋲止め用アタッチメントを持ち込み、前記係合連結部を前記基部に連結した後、鋲打ち機により前記他端側の鋲止め座部に鋲を打ち込んで前記パイプクランプを固定したことを特徴とするパイプクランプの固定構造。
【請求項2】
前記鋲止め用アタッチメントは、中間に段差部を有する金属製のプレート加工部材であって、相対的に高い段側面が抜止め用爪部を備えた係合連結部とされ、相対的に低い段側面が鋲孔を有する鋲止め座部とされ、前記パイプクランプの基台に形成されている挿入孔に前記係合連結部を挿入することにより前記基台と連結される請求項1記載のパイプクランプの固定構造。
【請求項3】
前記鋲止め用アタッチメントは、金属製のプレート加工部材であって、一方側が下側に開口する断面略コ字状を成す係合連結部とされ、他方側が鋲孔を有する鋲止め座部とされ、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部をパイプクランプの基部に嵌合させることにより前記基台と連結される請求項1記載のパイプクランプの固定構造。
【請求項4】
前記鋲止め座部において、基端側寄りの両側縁部に夫々、鋲打ち機の射出口先端を係止するための切欠き部を設けてある請求項1〜3いずれかに記載のパイプクランプの固定構造。
【請求項1】
基台と、該基台の両側に可動可能に立設された略半円筒状の挟持部片が設けられるとともに、前記挟持部片の一方側先端部に嵌合凸部が設けられ、前記挟持部片の他方側先端部に前記嵌合凸部と係合する嵌合凹部が設けられたパイプクランプの固定構造であって、
一方側に前記基台に対する係合連結部を備え、他端側に鋲打ち座部を備えた鋲止め用アタッチメントを持ち込み、前記係合連結部を前記基部に連結した後、鋲打ち機により前記他端側の鋲止め座部に鋲を打ち込んで前記パイプクランプを固定したことを特徴とするパイプクランプの固定構造。
【請求項2】
前記鋲止め用アタッチメントは、中間に段差部を有する金属製のプレート加工部材であって、相対的に高い段側面が抜止め用爪部を備えた係合連結部とされ、相対的に低い段側面が鋲孔を有する鋲止め座部とされ、前記パイプクランプの基台に形成されている挿入孔に前記係合連結部を挿入することにより前記基台と連結される請求項1記載のパイプクランプの固定構造。
【請求項3】
前記鋲止め用アタッチメントは、金属製のプレート加工部材であって、一方側が下側に開口する断面略コ字状を成す係合連結部とされ、他方側が鋲孔を有する鋲止め座部とされ、前記断面略コ字状を成す前記係合連結部をパイプクランプの基部に嵌合させることにより前記基台と連結される請求項1記載のパイプクランプの固定構造。
【請求項4】
前記鋲止め座部において、基端側寄りの両側縁部に夫々、鋲打ち機の射出口先端を係止するための切欠き部を設けてある請求項1〜3いずれかに記載のパイプクランプの固定構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−14477(P2008−14477A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−195100(P2006−195100)
【出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(505458773)リエゾンインターナショナル株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(505458773)リエゾンインターナショナル株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
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