説明

パイロット式3位置切換弁

【課題】パイロット弁の制御プログラムを簡単にすると共に、消費電力を少なくし、非常停止操作時の応答性を高める。
【解決手段】スプール16の両端に該スプール16を第1切換位置と第2切換位置とに切り換える第1ピストン17及び第2ピストン18を配設すると共に、該スプール16を中立切換位置に復帰させる復帰ばね33を配設し、前記第1ピストン17は第2ピストン18より小径とし、前記スプール16が中立切換位置を占めるとき、複数のポートの一部が相互に連通して残りが遮断された第1の連通状態となり、前記スプール16が第1ピストン17で第1切換位置に切り換えられたとき、前記複数のポートの連通及び遮断の関係が前記第1の連通状態と異なる第2の連通状態となり、前記スプール16が第2ピストン18で前記第2切換位置に切り換えられたとき、前記複数のポートが全て遮断されて非連通状態となるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイロット流体圧と復帰ばねとによってスプールを3つの切換位置に切り換えるパイロット式3位置切換弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のパイロット式3位置切換弁は、例えば特許文献1や特許文献2等に開示されているように従来より公知である。公知の3位置切換弁は、弁孔内に摺動自在に収容されたスプールの両端にそれぞれピストンを配設すると共に、該スプールに復帰ばねのばね力を作用させ、一方のピストンに一方のパイロット弁を通じてパイロット流体圧を作用させると、前記スプールが一方向に移動して第1切換位置に切り換わり、他方のピストンに他方のパイロット弁を通じてパイロット流体圧を作用させると、前記スプールが反対方向に移動して第2切換位置に切り換わり、両方のパイロット弁をオフにして両方のピストンをパイロット流体圧の作用から解放すると、前記スプールが復帰ばねによって中立切換位置に切り換わるように構成されている。
【0003】
そして、前記スプールが前記第1切換位置に切り換わると、該切換弁は、複数のポートの一部が相互に連通して残りが遮断された第1の連通状態となり、前記スプールが前記第2切換位置に切り換わると、該切換弁は、複数のポートの連通及び遮断の関係が前記第1の連通状態と異なる第2の連通状態となり、前記スプールが前記中立切換位置に切り換わると、該切換弁は全てのポートが遮断された非連通状態となる。
これは、いわゆるクローズドセンタ型の3位置切換弁であり、これを記号で表すと図5に示すようになる。この図5に示された3位置切換弁は5ポート式の切換弁である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭59−190586号公報
【特許文献2】特開平11−182728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、前記従来の3位置切換弁は、スプールを前記第1の連通状態と第2の連通状態とに切り換える場合、2つの電磁操作式のパイロット弁を交互にオン・オフ制御することによって2つのピストンに交互にパイロット流体圧を作用させなければならないため、パイロット弁のための制御プログラムが複雑になり、特に、複数の切換弁を一度に制御するような場合に、切換弁数に比例して制御点数が増大するため、制御プログラムが複雑化する。
また、前記スプールが第1の連通状態にある場合でも第2の連通状態にある場合でも、必ず一方のパイロット弁に通電しておかなければならないため、消費電力も多い。
更に、前記スプールが第1の連通状態又は第2の連通状態にある状態から、非常停止のために該スプールを全てのポートが遮断される中立切換位置に切り換える場合には、該スプールが復帰ばねの付勢力だけで該中立切換位置に移動させられるため、応答速度が問題になる。
【0006】
そこで本発明の目的は、スプールを第1の連通状態と第2の連通状態とに切り換える操作を、一方のピストンだけにパイロット流体圧を作用させたり解放したりすることによって行うことができるようにすることにより、パイロット弁の制御プログラムを簡単にすると同時に消費電力も少なくし、また、非常停止操作を他方のピストンにパイロット流体圧を作用させて行うようにすることにより、応答性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明によれば、複数のポートを有する弁ボディ;該弁ボディの内部に前記ポートと連通するように形成された弁孔;該弁孔内に軸線方向に摺動自在に収容され、該弁孔の一端側に移動した第1切換位置及び他端側に移動した第2切換位置と、これら第1切換位置及び第2切換位置の間の中立切換位置との、3つの切換位置を有するスプール;該スプールの一端と他端とに配設され、パイロット流体圧の作用を受けて該スプールを前記第1切換位置と第2切換位置とに切り換える第1ピストン及び第2ピストン;前記スプールを前記中立切換位置に復帰させる復帰ばね;を有するパイロット式3位置切換弁が提供される。
そして、該3位置切換弁において、前記第1ピストンは前記第2ピストンより小径であり、前記スプールが復帰ばねで前記中立切換位置に復帰したとき、前記複数のポートの一部が相互に連通して残りが遮断された第1の連通状態となり、前記スプールが第1ピストンで前記第1切換位置に切り換えられたとき、前記複数のポートの連通及び遮断の関係が前記第1の連通状態と異なる第2の連通状態となり、前記スプールが第2ピストンで前記第2切換位置に切り換えられたとき、前記複数のポートが全て遮断されて相互に非連通状態となる。
【0008】
本発明において、前記スプールは、前記第1ピストン及び第2ピストンの両方にパイロット流体圧が非作用のとき、前記復帰ばねにより前記中立切換位置に復帰し、前記第1ピストンにパイロット流体圧が作用して前記第2ピストンにパイロット流体圧が非作用のとき、該第1ピストンにより前記第1切換位置に切り換えられ、前記第2ピストンにパイロット流体圧が作用したときには、前記第1ピストンにパイロット流体圧が作用しているか否かに拘わらず該第2ピストンによって前記第2切換位置に切り換えられる。
【0009】
また、本発明においては、前記スプールの一部に小径部が形成され、該小径部にリング状をした一対のばね座がスプールの軸線方向に移動自在に嵌合すると共に、該一対のばね座間にコイル状をした前記復帰ばねが介設され、前記弁ボディの内周には、前記小径部を取り囲むように該小径部の軸線方向長さと等しい軸線方向長さを有する嵌合溝が形成され、該嵌合溝内に前記ばね座が嵌合し、スプールが前記中立切換位置にあるとき、一方のばね座が前記小径部及び嵌合溝の一方の端壁に係止し、他方のばね座が前記小径部及び嵌合溝の他方の端壁に係止するように構成されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、スプールを第1の連通状態と第2の連通状態とに切り換える操作を、一方のピストンだけにパイロット流体圧を作用させたり解放したりすることによって行うことができるため、パイロット弁の制御プログラムを簡単にすることができ、消費電力も少なくすることができる。また、非常停止操作を、大径の第2ピストンにパイロット流体圧を作用させてスプールを切り換えることで行うようにしているため、復帰ばねのばね力でスプールを切り換える場合に比べて応答性に勝れる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係るパイロット式3位置切換弁の一実施形態を示す断面図で、スプールが中立切換位置にある状態を示す図である。
【図2】図1のパイロット式3位置切換弁において、スプールが第1切換位置にある状態を示す断面図である。
【図3】図1のパイロット式3位置切換弁において、スプールが第2切換位置にある状態を示す断面図である。
【図4】図1のパイロット式3位置切換弁を記号で表した説明図である。
【図5】従来のパイロット式3位置切換弁を記号で表した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1−図3は本発明に係るパイロット式3位置切換弁の具体的な構成を示し、図4は該3位置切換弁を記号により示すもので、この3位置切換弁は、5ポート弁としての構成を有するものである。
【0013】
図1−図3において、該3位置切換弁の弁ボディ10は、複数のポートP、A、B、EA、EBを有する主ボディ11と、該主ボディ11の一端に連結された第1ピストンカバー12と、該主ボディ11の他端に順次連結されたばねカバー13及び第2ピストンカバー14とで形成されている。
前記複数のポートは、中央の供給ポートP、該供給ポートPの両側に位置する第1出力ポートA及び第2出力ポートB、前記第1出力ポートAより第1ピストンカバー12側に位置する第1排出ポートEA、及び前記第2出力ポートBより第2ピストンカバー14側に位置する第2排出ポートEBである。
【0014】
前記主ボディ11及びばねカバー13の内部には、前記ポートが連通する円形の弁孔15が該主ボディ11及びばねカバー13を一続きに貫通するように形成され、該弁孔15の内部に、中心に貫通孔16aを有するスプール16が、該弁孔15の軸線L方向に摺動自在に挿入されている。該スプール16の一端と他端は、前記第1ピストンカバー12及び第2ピストンカバー14の内部のピストン室12a,14aまで延在し、該ピストン室12a,14a内に摺動自在に収容された第1ピストン17及び第2ピストン18にそれぞれ当接するかあるいは連結されている。
【0015】
前記第1ピストン17及び第2ピストン18は、パイロット流体圧の作用を受けて前記スプール16を図2の第1切換位置と図3の第2切換位置とに切り換えるもので、第1ピストン17は第2ピストン18より小径であり、小径の第1ピストン17の受圧面は小径の第1パイロット室21に面し、大径の第2ピストン18の受圧面は大径の第2パイロット室22に面している。
【0016】
前記第1パイロット室21は、第1パイロット出力通路23を通じて3ポート電磁弁からなる第1パイロット弁19のパイロット出力ポートPAに接続され、前記第2パイロット室22は、第2パイロット出力通路24を通じて3ポート電磁弁からなる第2パイロット弁20のパイロット出力ポートPAに接続され、両パイロット弁19,20のパイロット供給ポートPPは、パイロット供給通路25を通じて前記供給ポートPに接続されている。また、前記両パイロット弁19,20のパイロット排出ポートPEは、大気に開放されている。
【0017】
前記第1パイロット弁19及び第2パイロット弁20は、前記第1ピストンカバー12及び第2ピストンカバー14の端面に取り付けられ、前記第1パイロット出力通路23及び第2パイロット出力通路24とパイロット供給通路25とは、前記弁ボディ10の内部に形成されている。
【0018】
更に、前記第1ピストン17の背面が面する背後室26と、第2ピストン18の背面が面する背後室27とは、前記スプール16の内部の貫通孔16a、及び該スプール16の端面とピストン背面との間に形成されている隙間や溝等を通じて相互に連通されると同時に、開放路28を通じてそれぞれ大気に開放されている。
【0019】
そして、図2に示すように、前記第1パイロット弁19がオンになって第1パイロット室21に供給ポートPからパイロット流体が供給されると共に、第2パイロット弁20がオフになって第2パイロット室22が大気に開放されると、前記第1ピストン17がパイロット流体圧により第2ピストン18側に向けて押圧されるため、前記スプール16は、弁孔15内を第2ピストン18側に移動して前記第1切換位置に切り換わる。
【0020】
また、図3に示すように、前記第2パイロット弁20がオンになって第2パイロット室22に供給ポートPからパイロット流体が供給されると共に、第1パイロット弁19がオフになって第1パイロット室21が大気に開放されると、前記第2ピストン18がパイロット流体圧により第1ピストン17側に向けて押圧されるため、前記スプール16は、弁孔15内を第1ピストン17側に移動して前記第2切換位置に切り換わる。しかし、前記第2ピストン18の受圧面積は第1ピストン17の受圧面積より大きいため、前記第1パイロット弁19がオンのままで前記第1ピストン17にパイロット流体圧が作用している状態であっても、両ピストン17,18に作用する流体圧作用力の差により、スプール16は前記第2切換位置に切り換わることになる。
【0021】
前記スプール16の一部には、前記ばねカバー13を貫通する部分に小径部31が形成され、該小径部31に、リング状をした一対のばね座32a,32bが、該スプール16の軸線L方向に移動自在に嵌合し、該一対のばね座32a,32b間に、コイル状をした復帰ばね33が圧縮された状態に介設されている。
【0022】
一方、前記ばねカバー13の内周には、前記小径部31を取り囲むように、該小径部31の軸線方向長さと等しい軸線方向長さ(溝幅)を有する嵌合溝34が形成され、該嵌合溝34内に前記ばね座32a,32bの外周の一部が嵌合し、スプール16が図1の中立切換位置にあるとき、一方の第1のばね座32aが前記小径部31及び嵌合溝34の一方の端壁31a,34aに係止し、他方の第2のばね座32bが前記小径部31及び嵌合溝34の他方の端壁31b,34bに係止するようになっている。換言すれば、前記第1ピストン17及び第2ピストン18の何れにもパイロット流体圧が作用していないとき、前記2つのばね座32a,32bが復帰ばね33の付勢力に押されて前記小径部31及び嵌合溝34の一方の端壁31a,34aと他方の端壁31b,34bとに係止することにより、スプール16が図1の中立切換位置に切り換わるようになっている。
【0023】
そして、図1に示すように、前記スプール16が復帰ばね33で前記中立切換位置に切り換えられたとき、3位置切換弁は、供給ポートPと第2出力ポートBとが連通すると共に、第1出力ポートAと第1排出ポートEAとが連通し、かつ第2排出ポートEBが遮断された第1の連通状態となる。
また、図2に示すように、前記スプール16が第1ピストン17で前記第1切換位置に切り換えられたとき、3位置切換弁は、供給ポートPと第1出力ポートAとが連通すると共に、第2出力ポートBと第2排出ポートEBとが連通し、かつ第1排出ポートEAが遮断された第2の連通状態となる。
更に、図3に示すように、前記スプール16が第2ピストン18で前記第2切換位置に切り換えられたとき、3位置切換弁は、隣接するポートを結ぶ流路が全て遮断されて各ポートが相互に非連通状態となる。
【0024】
このため、前記スプール16には、図3から分かるように、隣接するポートを結ぶ流路を開閉する第1−第6の6つの開閉用シール部材35a−35fと、弁孔15の両端を常時封止する2つの封止用シール部材36a,36bとが設けられている。
前記6つの開閉用シール部材(以下、単に「シール部材」という)35a−35fのうち、第1ピストン17側から数えて第1番目と第3番目と第4番目と第6番目のシール部材35a,35c,35d,35fは、スプール16が前記中立切換位置と前記第1切換位置とに交互に切り換えられるとき、隣接するポート間の流路を開閉し、第1ピストン17側から数えて2番目−6番目のシール部材35b−35fは、スプール16が前記第2切換位置に切り換えられたとき、隣接するポート間の流路を全て遮断する。
【0025】
一方、前記2つの封止用シール部材36a,36bは、スプール16がどの切換位置にあっても弁孔15の両端を常時封止している。
【0026】
前記構成を有する3位置切換弁は、第2パイロット弁20をオフにして大径の第2ピストン18にパイロット流体圧を作用させない状態のまま、第1パイロット弁19だけを交互にオン・オフさせて小径の第1ピストン17にパイロット流体圧を作用させたり解放したりすることにより、各ポートP、A、B、EA、EB間の流路を切り換えることができる。
【0027】
即ち、前記第2パイロット弁20がオフの状態にあって、前記第1パイロット弁19もオフのとき、図1に示すように、前記スプール16は復帰ばね33の付勢力により復帰して中立切換位置を占め、各ポートP、A、B、EA、EBは第1の連通状態となる。この状態から前記第1パイロット弁19に通電すると、図2に示すように、第1ピストン17にパイロット流体圧が作用するためスプール16は第1切換位置に切り換わり、各ポートP、A、B、EA、EBは第2の連通状態となる。そして、前記第1パイロット弁19への通電を解除すると、スプール16は復帰ばね33の付勢力で図1の中立切換位置に復帰し、各ポートP、A、B、EA、EBは第1の連通状態となる。
【0028】
一方、作業の途中で流体圧機器を非常停止させる場合には、前記第2パイロット弁20に通電して第2ピストン18にパイロット流体圧を供給する。すると、スプール16が該第2ピストン18によって図3の第2切換位置に切り換わり、前記各ポートP、A、B、EA、EBは非連通状態となる。この非常停止操作は、前記第2ピストン18の受圧面積が第1ピストン17の受圧面積より大きいため、第1パイロット弁19がオフの状態でスプール16が図1の中立切換位置にある場合はもちろんのこと、前記第1パイロット弁19がオンの状態でスプール16が図2の第1切換位置を占めている状態からでも、行うことができる。
【0029】
このように前記3位置切換弁は、スプール16を第1の連通状態と第2の連通状態とに切り換える操作を、小径の第1ピストン17だけにパイロット流体圧を作用させたり解放したりすることによって行うことができるため、パイロット弁19,20の制御プログラムを簡単にすることができるだけでなく、消費電力も少なくすることができる。また、非常停止操作を、大径の第2ピストン18にパイロット流体圧を作用させてスプール16を切り換えることにより行うようにしているため、復帰ばね33のばね力でスプール16を切り換える場合に比べ、応答性に勝れる。
【0030】
なお、図示した3位置切換弁は5ポート弁として構成されているが、本発明は3ポート弁や4ポート弁からなる3位置切換弁にも適用することができる。
【符号の説明】
【0031】
10 弁ボディ
15 弁孔
16 スプール
17 第1ピストン
18 第2ピストン
31 小径部
31a,31b 端壁
32a,32b ばね座
33 復帰ばね
34 嵌合溝
34a,34b 端壁
P 供給ポート
A,B 出力ポート
EA,EB 排出ポート
L 軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のポートを有する弁ボディ;該弁ボディの内部に前記ポートと連通するように形成された弁孔;該弁孔内に軸線方向に摺動自在に収容され、該弁孔の一端側に移動した第1切換位置及び他端側に移動した第2切換位置と、これら第1切換位置及び第2切換位置の間の中立切換位置との、3つの切換位置を有するスプール;該スプールの一端と他端とに配設され、パイロット流体圧の作用を受けて該スプールを前記第1切換位置と第2切換位置とに切り換える第1ピストン及び第2ピストン;前記スプールを前記中立切換位置に復帰させる復帰ばね;を有し、
前記第1ピストンは前記第2ピストンより小径であり、
前記スプールが復帰ばねで前記中立切換位置に復帰したとき、前記複数のポートの一部が相互に連通して残りが遮断された第1の連通状態となり、前記スプールが第1ピストンで前記第1切換位置に切り換えられたとき、前記複数のポートの連通及び遮断の関係が前記第1の連通状態と異なる第2の連通状態となり、前記スプールが第2ピストンで前記第2切換位置に切り換えられたとき、前記複数のポートが全て遮断されて相互に非連通状態となる、
ことを特徴とするパイロット式3位置切換弁。
【請求項2】
前記スプールは、前記第1ピストン及び第2ピストンの両方にパイロット流体圧が非作用のとき、前記復帰ばねにより前記中立切換位置に復帰し、前記第1ピストンにパイロット流体圧が作用して前記第2ピストンにパイロット流体圧が非作用のとき、該第1ピストンにより前記第1切換位置に切り換えられ、前記第2ピストンにパイロット流体圧が作用したときには、前記第1ピストンにパイロット流体圧が作用しているか否かに拘わらず該第2ピストンによって前記第2切換位置に切り換えられることを特徴とする請求項1に記載のパイロット式3位置切換弁。
【請求項3】
前記スプールの一部に小径部が形成され、該小径部にリング状をした一対のばね座がスプールの軸線方向に移動自在に嵌合すると共に、該一対のばね座間にコイル状をした前記復帰ばねが介設され、前記弁ボディの内周には、前記小径部を取り囲むように該小径部の軸線方向長さと等しい軸線方向長さを有する嵌合溝が形成され、該嵌合溝内に前記ばね座が嵌合し、スプールが前記中立切換位置にあるとき、一方のばね座が前記小径部及び嵌合溝の一方の端壁に係止し、他方のばね座が前記小径部及び嵌合溝の他方の端壁に係止することを特徴とする請求項1又は2に記載のパイロット式3位置切換弁。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−219898(P2012−219898A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85447(P2011−85447)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000102511)SMC株式会社 (344)
【Fターム(参考)】