説明

パネル接合装置

【課題】パネル同士を接合する際に容易に位置合わせ可能とし、作業性の向上を図る。
【解決手段】一対のパネル12A、12Bを接合するためのパネル接合装置Sであって、パネル12Aの表面に着脱自在に吸着する第1の吸着部材25と、パネル12Bの表面に着脱自在に吸着する第2の吸着部材26と、第1の吸着部材25が設けられた第1のリンク機構27と、第2の吸着部材26が設けられ、第1のリンク機構27に対して、両パネルの接合方向に移動自在に保持された第2のリンク機構28と、この第2のリンク機構28を両パネルの接合方向に移動させるための操作部38とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレハブ冷却庫や、冷却貯蔵庫、プレハブ等の構築に用いられるパネルの接合装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりプレハブ冷蔵庫/冷凍庫は、庫内の断熱性や気密性などが重要視されることから、壁面を構成する断熱パネルと断熱パネル間のシールには、一般的に断熱性や気密性などが優れた湿式のコーキング剤が用いられていた。即ち、冷蔵用の断熱パネルは、所定の間隔を存して設けられた、一対の表面材の一側縁部に凸枠材を設けると共に、他側縁部に凹枠材を設け、両表面材と凸枠材及び凹枠材とで囲まれた空間に発泡ポリウレタン等の断熱材を充填することによって製造されていた。
【0003】
そして、断熱パネルを相互に接続する際には、隣接する一方の断熱パネルの他側縁部に設けられた凹枠材内に、他方の断熱パネルの一側縁部に設けられた凸枠材を係合させている。また、隣接する断熱パネルと断熱パネルの凹枠材と凸枠材間には湿式のコーキング剤を塗布しておき、両断熱パネル間をシールしていた。
【0004】
また、二枚の金属板間に断熱材を充填し、各断熱パネルの両側縁部に、互いに嵌合する凹部と凸部とを設けた断熱パネルが提案されている。そして、一方の断熱パネルの縁部に形成された凹部の内面に、接着剤にて断熱性パッキンを接着すると共に、他方の断熱パネルの縁部に形成された凸部の長手方向両側縁に、外側に複数のヒレ状摺接片が形成されたパッキンを装着していた。この断熱パネルは、一方の断熱パネルの凹部と、他方の断熱パネルの凸部とを、パッキンを介して係合することにより、迅速確実に断熱パネルを複数枚接続すると共に、各断熱パネル同士を断熱性や気密性などを良好に接続していた(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、端縁を互いに直角方向に折り曲げた一対の表面材と両側の雄型枠材と雌型枠材とで囲まれる空間に断熱材を充填して成る他の断熱パネルも提案されている。この断熱パネルの雄型枠材は、先端に係止爪を有する一対の接続脚を設けると共に、雌型枠材は係止爪と係合する嵌合溝内に鈎状段部を設けている。そして、隣接する断熱パネル同士を雄型枠材の係止爪と雌型枠材の嵌合溝内に設けられた鈎状段部とで係合して接続し、雄型枠材の接続脚間と雌型枠材の中央部とを接続シールで接着し、接続していた(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】実開昭56−65019号公報
【特許文献2】実用新案登録第2511184号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、この種断熱パネル同士の接続の際に両者の間をシールするパッキンとして、前述したヒレ状のものやチューブ状(断面は閉じた円形)のものが存在するが、何れの断熱パネル同士を接続する際には両者間に挟まれるかたちとなるため、特に数が多くなると断熱パネル同士を寄せ付けるときの抵抗が大きくなってしまう。特に、チューブ状のものは潰れ難く、断熱パネル同士を寄せ付ける際に問題となっていた。
【0007】
そこで、パネルの両側縁部に設けられる凹枠材や凸枠材内に差し込むだけで容易に組立可能とするパッキンを備えたパネルの開発が行われているが、各部品の寸法ばらつきや、外気温度等の影響により、組立に大きな力を必要とする場合がある。
【0008】
しかしながら、一般に当該パネルは、表面が平らに形成されているため、パネル自体を確実に把持する箇所が無いことが多く、組立作業性が困難となる場合があった。
【0009】
本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、パネル同士を接合する際に容易に位置合わせ可能とし、作業性の向上を図ることができるパネル接合装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、本発明は、相互に対応する接合部を備えた一対のパネルを接合するためのパネル接合装置であって、一方のパネルの表面に着脱自在に吸着する第1の吸着部材と、他方のパネルの表面に着脱自在に吸着する第2の吸着部材と、第1の吸着部材が設けられた第1のリンク機構と、第2の吸着部材が設けられ、第1のリンク機構に対して、両パネルの接合方向に移動自在に保持された第2のリンク機構と、この第2のリンク機構を両パネルの接合方向に移動させるための操作部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明のパネル接合装置は、上記において、第1の吸着部材及び第2の吸着部材は、吸盤により構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明のパネル接合装置は、上記各発明において、第2のリンク機構は、第2の吸着部材が設けられた角度調整部を有し、この角度調整部は、各吸着部材が同一方向と指向する第1の状態と、各吸着部材の指向方向が相互に所定角度を成す第2の状態とを選択可能とされていることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明のパネル接合装置は、上記において、第2のリンク機構は、各吸着部材がパネルに吸着した状態で、操作部が操作されたときにも角度調整部の第1の状態と第2の状態とを保持する保持機構を有することを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明のパネル接合装置は、上記において、保持機構は、第1及び第2の被係合部を有する案内溝と、角度調整部に連結されて案内溝内を移動する係合部材と、この係合部材を常時付勢するための付勢部材とを有し、係合部材が第1の被係合部に係脱自在に係合したときに角度調整部は第1の状態となり、係合部材が第2の被係合部に係脱自在に係合したときに角度調整部は第2の状態となると共に、付勢部材は、係合部材が前記及び第2の被係合部に係合した状態を保持する方向に係合部材を付勢することを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明のパネル接合装置は、上記各発明において、第2のリンク機構は、角度調整部の第2の状態において、第1の吸着部材より第2の吸着部材側に位置して一方のパネルに当接するクッション部材を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、相互に対応する接合部を備えた一対のパネルを接合するためのパネル接合装置であって、一方のパネルの表面に着脱自在に吸着する第1の吸着部材と、他方のパネルの表面に着脱自在に吸着する第2の吸着部材と、第1の吸着部材が設けられた第1のリンク機構と、第2の吸着部材が設けられ、第1のリンク機構に対して、両パネルの接合方向に移動自在に保持された第2のリンク機構と、この第2のリンク機構を両パネルの接合方向に移動させるための操作部とを備えたので、操作部を操作し、第1のリンク機構に対し第2のリンク機構を両パネルの接合方向に移動させることにより、第1のリンク機構に設けられた第1の吸着部材が吸着される一方のパネルに、第2のリンク機構に設けられた第2の吸着部材が吸着される他方のパネルを容易に引き寄せて相互に近接させることができる。
【0017】
これにより、比較的大型で重量のあるパネルであっても、また、外気温度等の影響により各パネルの接合部の接合に比較的大きな力が必要な場合であっても、相互に対応する接合部を比較的小さな力により接合させることが可能となり、組立作業性が著しく改善される。
【0018】
請求項2の発明によれば、上記において、第1の吸着部材及び第2の吸着部材は、吸盤により構成されているので、パネルの表面を傷つけることなく、着脱自在に、且つ、容易にパネルに吸着させることが可能となる。
【0019】
請求項3の発明によれば、上記各発明において、第2のリンク機構は、第2の吸着部材が設けられた角度調整部を有し、この角度調整部は、各吸着部材が同一方向と指向する第1の状態と、各吸着部材の指向方向が相互に所定角度を成す第2の状態とを選択可能とされているので、角度調整部を第1の状態とした場合、各吸着部材は同一方向に指向されているため、これら吸着部材が吸着する一対のパネルの表面を略面一の状態を維持して接合させることが可能となる。
【0020】
一方、この角度調整部を第2の状態とした場合、各吸着部材の指向方向が相互に所定角度、例えば略直角を成すことにより、これら吸着部材が吸着する一対のパネルの表面を所定角度、例えば略直角を成した状態を維持して接合させることが可能となる。
【0021】
これにより、一つのパネル接合装置の角度調整部の状態を変更することによって、同一平面を構成する一対のパネルの接合を容易とすることができると共に、コーナーを構成する一対のパネルの接合を容易とすることができる。そのため、同一の装置により、複数種類のパネル接合を実現でき、利便性の向上を図ることができる。また、いずれの接合状態においても、両パネルのズレを防止若しくは抑制することができるようになり、作業性が著しく改善されるものである。
【0022】
請求項4の発明によれば、上記において、第2のリンク機構は、各吸着部材がパネルに吸着した状態で、操作部が操作されたときにも角度調整部の第1の状態と第2の状態とを保持する保持機構を有するので、安定したパネルの接合作業を実現することが可能となる。
【0023】
請求項5の発明によれば、上記において、保持機構は、第1及び第2の被係合部を有する案内溝と、角度調整部に連結されて案内溝内を移動する係合部材と、この係合部材を常時付勢するための付勢部材とを有し、係合部材が第1の被係合部に係脱自在に係合したときに角度調整部は第1の状態となり、係合部材が第2の被係合部に係脱自在に係合したときに角度調整部は第2の状態となると共に、付勢部材は、係合部材が第1及び第2の被係合部に係合した状態を保持する方向に係合部材を付勢するので、第1の状態及び第2の状態のそれぞれに応じて安定したパネルの接合作業を実現することが可能となる。
【0024】
また、角度調整部の第1の状態と、第2の状態とは、付勢部材により付勢されている係合部材が案内溝内を移動することにより変更自在とされているため、格別に工具等を用いることなく容易に使用目的に応じた状態に変更することが可能となり、利便性の向上を図ることができる。
【0025】
請求項6の発明によれば、上記各発明において、第2のリンク機構は、角度調整部の第2の状態において、第1の吸着部材より第2の吸着部材側に位置して一方のパネルに当接するクッション部材を有するので、角度調整部が第2の状態である場合に、クッション部材が第1の吸着部材より第2の吸着部材側に位置して一方のパネルに当接し、安定して第2のリンク機構を支持することが可能となる。
【0026】
これにより、直接第2のリンク機構が一方のパネルの表面に当接して傷つけてしまう不都合を未然に回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明のパネル接合装置Sにより接合される断熱パネル12を適用した一実施例のプレハブ冷蔵庫1の分解斜視図、図2は本発明のパネル接合装置Sと図1のプレハブ冷蔵庫1用の断熱パネル12の接続構造を示す拡大平断面図をそれぞれ示している。
【0028】
即ち、プレハブ冷蔵庫1は、図1に示すように周囲の壁を構成するように立設された複数枚の断熱パネル12(プレハブパネル)と、天井に設けられた天井パネル(断熱パネル)3と、底部に設けられた床パネル(断熱パネル)4と、前面開口に設けられた庫口枠5と、この庫口枠5に回動自在に枢支された扉6(断熱パネル製の断熱扉)等から構成されている。
【0029】
扉6は、矩形状に形成された断熱パネルにて構成されていると共に、冷蔵用や冷凍用など多種のプレハブ冷蔵庫に共通して使用されるものであり、所定の外形寸法にて形成されている。扉6の一側(図中右側)には、庫口枠5に回動自在に枢支するためのヒンジ部材(図示せず)が取り付けられており、扉6の前面一側(左側)には、当該扉6を開閉するためのラッチ部材9が取り付けられている。尚、10はベース台枠であり、この上に床パネル4が載置され、周囲に縦長略長方形の断熱パネル12が立設されて壁を構成する。
【0030】
本実施例におけるプレハブ冷蔵庫1の断熱パネル12は、各断熱パネル12の一側端面とそれに隣接する断熱パネル12の他側端面とが相互に突き合わされた状態で、接続部材19を介して接続され、その内側に図示しない貯蔵室(庫内)が形成されている。冷蔵用の断熱パネル12は図2に示すように所定の間隔を存して配置された一対の表面材14、14と、この表面材14、14の例えば一側端部(図中左側の断熱パネル12の右側縁部)の長手方向に延在して設けられた凸枠材20(接合部)と、他側端部(図中右側の断熱パネル12の左側縁部)の長手方向に設けられた凹枠材21(接合部)とから構成されている。表面材14は、塗装鋼板或いはアルミ板などにて構成されると共に、凸枠材20と凹枠材21は所定の弾性を有する硬質樹脂にて構成されており、この凸枠材20と凹枠材21は断熱パネル12(表面材14)の端部全幅に渡って設けられている。
【0031】
断熱パネル12は、所定の間隔を存して設けられた一対の表面材14、14の一側端部に凸枠材20、他側端部に凹枠材21がそれぞれ設けられ、この両表面材14、14と凸枠材20及び凹枠材21とで囲まれた空間16にポリウレタン断熱材18を発泡充填することによって構成される。尚、図1に示すように、断熱パネル12が取り付けられる位置によって、凸枠材20と凹枠材21は相互に対応する位置に設けられている(図1では凸枠材20、凹枠材21を図示していない)。
【0032】
このようにして構成された断熱パネル12と、それに隣接する断熱パネル12とを接続する際には、一方の断熱パネル12の凹枠材21内に接続部材19(これも凸枠材20及び凹枠材21と共に接合部を構成する)を介して他方の断熱パネル12の凸枠材20を挿入して係合させることにより接続する。尚、図2では左右に2枚の断熱パネル12、12を図示しており、左側の断熱パネル12は凸枠材20部分のみを図示(反対側の凹枠材21は図示せず)し、右側の断熱パネル12は凹枠材21部分のみを図示(反対側の凸枠材20は図示せず)している。
【0033】
次に、断熱パネル12と断熱パネル12との接続に用いる本願発明のパネル接合装置Sについて図2乃至図7を参照して詳述する。図3はパネル接合装置Sの側面図、図4はパネル接合装置Sの平面図、図5はパネル接合装置Sの部分拡大図、図6は第1の状態のパネル接合装置Sの部分拡大図、図7は第2の状態のパネル接合装置Sの部分拡大図をそれぞれ示している。
【0034】
パネル接合装置Sは、上述した如き一方の断熱パネル12の凹枠材21と、他方の断熱パネル12の凸枠材20とを接続する際に用いられる補助工具である。尚、説明をする上でいずれの断熱パネルであるかを明確とするため、以後、一方の断熱パネル12を断熱パネル12Aとし、他方の断熱パネル12を断熱パネル12Bとする。
【0035】
パネル接合装置Sは、第1の吸着部材25と、第2の吸着部材26と、これらを連結する第1のリンク機構27及び第2のリンク機構28とから構成される。本実施例において第1の吸着部材25及び第2の吸着部材26は、いずれも断熱パネル12の表面材14(表面)に着脱自在に吸着する吸盤30と、当該吸盤30の非吸着面に設けられる把手部31とから構成される。
【0036】
把手部31は、吸盤30に固定される固定部31Aと、この固定部31Aに対し移動自在に設けられる操作部31Bとから構成される。操作部31Bは、移動操作(本実施例では、吸盤30に対し回動操作)により吸盤30の被吸着面側を被吸着面方向に引いて当該内部を吸引し、当該吸盤30内とこれが当接される断熱パネル12表面により囲繞される空間を略真空状態とする。また、逆方向に操作(回動操作)することにより当該真空状態を解除するものである。尚、本実施例では、操作部31Bを固定部31Aに対し略伏した状態を真空解除状態(図3における第1の吸着部材25の状態)とし、操作部31Bを固定部31Aに対し略起立した状態を真空状態(図3における第2の吸着部材26の状態)とする。
【0037】
係る構成の第1の吸着部材25は、第1のリンク機構27の一端がネジ止めにより固定され、第2の吸着部材26は、詳細は後述する機構により第2のリンク機構28の一端に回動自在に設けられる角度調整部29にネジ止めにより固定される。尚、本実施例では、いずれもネジ止めによる固定を行っているが、これに限定されるものではなく、溶着などであってもよい。
【0038】
第1のリンク機構27及び第2のリンク機構28は、いずれも第1の吸着部材25の被吸着面側が開口する断面略コ字状を呈する鋼板性材料により構成されている。第1のリンク機構27は、長手方向中央より一側寄り及び他側寄りのそれぞれに長手方向に延在する長孔32が形成されている。図5の部分拡大図に示すように、第1のリンク機構27に第2のリンク機構28が重合された状態で、第1のリンク機構27に形成される当該長孔32と、第2のリンク機構28に形成される図示しないネジ止め用の係合孔とを重合させて、長孔32内に位置するスペーサー34を介してネジ部材33により螺合される。これにより、第2のリンク機構28は、第1のリンク機構27に対して、当該長孔32が形成されている範囲内で摺動自在とされる。
【0039】
尚、本実施例では、固定に使用されるネジ部材33は、よりパネル12側への突出部材を減少させて、パネル表面に傷がついてしまう不都合を回避するため、ネジ部材33頭部が、第1の吸着部材25の吸着面側に位置するように取り付ける。
【0040】
第1のリンク機構27及び第2のリンク機構28には、それぞれ装置S内方(即ち、第1の吸着部材25の非吸着面側)に向けて突出する突出片27A、28Aが形成されている。本実施例では、突出片28Aは、第2のリンク機構28の第1の吸着部材25側の端部に形成されており、突出片27Aは、当該突出片28Aと最も近接した位置であっても、所定寸法だけ離間した位置に形成されている。また、当該実施例では、第1のリンク機構27は、第2のリンク機構28と重合して設けられる。そのため、第2のリンク機構28には、第1のリンク機構27の突出片27Aが貫通した状態で、上記長孔32の移動範囲分だけ当該第2のリンク機構28が移動可能とされる貫通孔35が形成されている。
【0041】
そして、これら突出片27Aと突出片28Aには、弾性部材(スプリング)36が係止されている。当該弾性部材36は、常時突出片27Aと突出片28Aとを離間する方向に付勢されている。
【0042】
このパネル接合装置Sには、第2のリンク機構28側の第2の吸着部材26を第1のリンク機構27の第1の吸着部材25に近接する方向に移動操作するための操作レバー(操作部)38が設けられている。この操作レバー38は、取付金具39を介して軸40及び軸42が嵌合されている。
【0043】
この軸40は、第1のリンク機構27の相対向する二面にそれぞれ対応する位置に形成される固定孔27B、27Bに渡って固定されている。なお、第1のリンク機構27の内側に設けられる第2のリンク機構28の相対向する二面には、当該軸40が対応する位置にて第2のリンク機構28の移動に伴う軸40の移動を許容するための長孔41、41が形成されている。
【0044】
軸42は、第2のリンク機構28の相対向する二面にそれぞれ対応する位置に形成される固定孔28B、28Bに渡って固定されている。なお、第2のリンク機構28と重合して設けられる第1のリンク機構27の相対向する二面には、当該軸42が対応する位置に、第2のリンク機構28の移動に伴う軸42の移動を許容するための長孔43、43が形成されている。
【0045】
また、取付金具39には、軸40が嵌挿される固定孔39Aと、軸42が貫通される長孔39Bが形成されている。この取付金具39は、軸40を支点として回転したとき、取付金具39の回転軌跡は軸42の水平移動のずれを許容するため、39Bは長孔形状とされている。
【0046】
これにより、操作レバー38を軸40を中心として第2の吸着部材26側から第2の吸着部材25側に回動させることで、第1のリンク機構27に嵌挿される軸40を支点として操作レバー38に固定される取付金具39により軸42が第1のリンク機構27の長孔43内を移動する。そのため、軸42が固定孔28Bを介して固定されている第2のリンク機構28が第1の吸着部材25側に移動する。
【0047】
本実施例では、第1のリンク機構27と第2のリンク機構28とは、弾性部材36によって常時互いに離間する方向に付勢されているが、上述したように操作レバー38を軸40を中心として回動させることにより、当該弾性部材36の付勢力に抗って第1のリンク機構27の突出片27Aに対し第2のリンク機構28の突出片28Aが近接していく。そのため、当該近接した状態が後述する被係合部51Bによって固定されていない限り、操作レバー38から手を離すと、弾性部材36の付勢力によって、第2のリンク機構28の突出片28Aは、第1のリンク機構27の突出片27Aから離間していく方向に移動する。即ち、操作レバー38を操作する以前の状態に戻る。
【0048】
次に、図6の部分拡大図を参照して、第2のリンク機構28の第1の吸着部材25側とは反対側の端部に設けられる前記角度調整部29について説明する。この角度調整部29は、上述したように第1の吸着部材25側とは反対側の端部に第2の吸着部材26がネジ止めにより固定されている(尚、図6では吸着部材26を省略している)。
【0049】
この角度調整部29の他端(即ち、第1の吸着部材25側端部)には、ヒンジ部材44を介して第2のリンク機構28と連結される。ヒンジ部材44は、第2のリンク機構28の移動方向と垂直に交わる方向)に延在する軸44Aを中心として回動自在とされるものであり、当該ヒンジ部材44の一側は角度調整部29にネジ45により固定され、他側は第2のリンク機構28にネジ46により固定される。
【0050】
また、この角度調整部29と、第2のリンク機構28は、保持機構50により、第1の吸着部材25の指向方向と角度調整部29に固定される第2の吸着部材26の指向方向とが同一方向とされる第1の状態(図6の状態)と、第1の吸着部材25の指向方向と第2の吸着部材26の指向方向とが相互に所定角度を成す、本実施例では、第1の吸着部材25と第2の吸着部材26とが前記軸44Aを中心とする略90°を成す第2の状態(図7の状態)とを保持可能とされる。
【0051】
即ち、保持機構50は、第2のリンク機構28に形成される案内溝51と、角度調整部29と前記案内溝51とに渡って設けられる係合部材53と、この係合部材53を常時付勢するための付勢部材54とから構成される。
【0052】
案内溝51は、第2のリンク機構28の移動方向、即ち、図7では左右方向に渡って延在して形成される溝であり、当該案内溝51の両端は、それぞれ所定角度を成して第1の吸着部材25の被吸着面側と同一方向に向いて形成されている。そして、この案内溝51の角度調整部29側の端部には、上記第1の状態を保持する第1の被係合部51Aが形成されていると共に、第1のリンク機構27側に位置する端部には、上記第2の状態を保持する第2の被係合部51Bが形成されている。いずれの被係合部51A、51Bも、案内溝51の幅寸法よりも少許広い幅の溝とされており、当該被係合部内にて係合部材53の後述する軸54を保持し、当該軸54が被係合部の肩部分を乗り越えることによって、第1の状態と第2の状態とを変更可能とされる。
【0053】
尚、本実施例では、第2の状態を保持する第2の被係合部51Bは、角度調整部29と所定角度を成して係合部材53の軸54を保持すべく、第1のリンク機構26側斜め方向に指向して形成されている。
【0054】
係合部材53は、ヒンジ部材44側に向けて開口する断面コ字状を呈する鋼板製材料により構成されており、第2のリンク機構28側端部には、相対向する二面に渡って軸54が貫通して設けられている。当該軸54の端部は、それぞれ前記第2のリンク機構28に形成される案内溝51内に移動自在に係合されている。尚、本実施例では、軸54は、係合部材53の相対向する二面に渡って構成される一部品としての軸により構成されているが、これに限定されるものではなく、それぞれの面において案内溝51に係合される軸により構成してもよい。
【0055】
係合部材53の角度調整部29側端部には、相対向する二面に渡って軸52が貫通して設けられている。この軸52には、当該角度調整部29側端部を第2の吸着部材側の端部方向(本実施例では、図6における実線矢印Xの回動方向)に付勢する付勢部材(ねじりバネ)55が同軸的に設けられており、当該付勢部材55の一端は、角度調整部材29に保持されている。
【0056】
係る構成により、ヒンジ部材44の軸44Aを中心として第1の吸着部材25の指向方向と角度調整部29に固定される第2の吸着部材26の指向方向とが同一方向とされる第1の状態(図6の状態)とした場合には、付勢部材55の付勢力によって係合部材53の軸54は、案内溝51の第1の被係合部51A内角度調整部材29側に向けて押しつけられた状態で保持される。このとき、軸54は、第1の被係合部51Aの肩部の段差によって容易に被係合部51Aから脱落しない。
【0057】
他方、係る第1の状態から、第1の吸着部材25の指向方向と第2の吸着部材26の指向方向とが相互に所定角度を成す第2の状態(図7の状態)とする場合には、係合部材53の軸54に対応する位置を手指にて付勢部材55の付勢力に抗う方向に押した状態で角度調整部材29をヒンジ部材44の軸44Aを中心として第2の状態にまで回動させる。
【0058】
これにより、係る第2の状態では、本実施例では、ヒンジ部材44が約90°の角度を成した状態で、略付勢部材55の付勢力によって係合部材53の軸54は、案内溝51の第2の被係合部51B内角度調整部材29側に向けて押しつけられた状態で保持される。このとき、軸54は、第2の被係合部51Bの肩部の段差によって容易に被係合部51Bから脱落しない。
【0059】
尚、係る第2の状態から上記第1の状態に変更する場合には、上記と同様に、係合部材53の軸54に対応する位置を手指にて付勢部材55の付勢力に抗う方向に押した状態で角度調整部材29をヒンジ部材44の軸44Aを中心として第1の状態にまで回動させる。
【0060】
また、本実施例における第2のリンク機構28の角度調整部29の断熱パネル12側に位置してクッション部材57が設けられている。このクッション部材57は、角度調整部29の第2の状態において、そのパネル12に面する端面は、第1の吸着部材25よりも第2の吸着部材26側に位置して当該第1の吸着部材25の吸着面と略面一となるように構成されている。
【0061】
また、このクッション部材57は、第1の吸着部材25の吸着面に対しその吸着面が略90°の角度を成す第2の吸着部材26と、第1の吸着部材25が吸着される一方の断熱パネル12A側から見た延長線上に配置されている。
【0062】
なお、当該クッション部材57は、角度調整部29の第1の状態では、図3に示すように第1の吸着部材25と第2の吸着部材26との間に位置して断熱パネル12に当接しない位置に収容される。
【0063】
以上の構成により、当該パネル接合装置Sを用いた上記断熱パネル12Aと12Bとの接合方法について説明する。まずはじめに、図2及び図8を参照して左右に並べてこれら断熱パネル12A及び12Bを接合する場合について説明する。
【0064】
この場合、パネル接合装置Sは、角度調整部29を第1の状態として準備する。即ち、この状態では、係合部材53の軸54は、第2のリンク機構28に形成される案内溝51の第1の被係合部51A内に位置し、付勢部材55の付勢力によってその状態が保持されている。
【0065】
そして、凹枠材21が形成されている一方の断熱パネル12Aの表面材14に本願発明のパネル接合装置Sの第1の吸着部材25を把手部31を操作して吸着させる。このとき、当該第1の吸着部材25は、より凹枠材21に近い位置に吸着させる。
【0066】
他方、一方の断熱パネル12Aと接続する他方の断熱パネル12Bの表面材14にパネル接合装置Sの第2の吸着部材26を把手部31を操作して吸着させる。同様に第2の吸着部材26は、凸枠材20に近い位置に吸着させる。
【0067】
この状態では、一方の断熱パネル12Aの凹枠材21と他方の断熱パネル12Bの凸枠材20は図8に示すように離間した状態である。弾性部材36の付勢力によって他方の断熱パネル12B側に倒れている操作レバー38を軸40を中心として第1の吸着部材25側に回動させる。
【0068】
これにより、第1のリンク機構27に嵌挿される軸40を支点として操作レバー38に固定される取付金具39により軸42が第1のリンク機構27の長孔43内を移動し、軸42が固定されている第2のリンク機構28が第1の吸着部材25側に移動する。従って、第2のリンク機構28に第1の状態で保持される角度調整部29及びこの角度調整部29に固定される第2の吸着部材26は、他方の断熱パネル12Bを一方の断熱パネル12Aに接合する方向に移動する。
【0069】
そのため、第2の吸着部材26が吸着される他方の断熱パネル12Bを容易に一方の断熱パネル12Aに引き寄せて相互に近接させることができ、円滑に一方の断熱パネル12Aの凹枠材21と他方の断熱パネル12Bの凸枠材20とを接続部材19を介して接続することが可能となる。
【0070】
これにより、比較的大型で重量のあるパネルであっても、また、外気温度等の影響により各パネルの接合部の接合に比較的大きな力が必要な場合であっても、相互に対応する凹枠材21や凸枠材20等の接合部を操作レバー38を操作する比較的小さな力により接合させることが可能となり、組立作業性が著しく改善される。
【0071】
特に、角度調整部29が第1の状態とされているパネル接合装置Sは、第1の吸着部材25の吸着面と、第2の吸着部材26の吸着面とが略面一とされているため、操作レバー38を操作し第1のリンク機構27に対して第2のリンク機構28が両パネル12A、12Bの接合方向に移動することで、それぞれの吸着部材25、26が吸着する各断熱パネル12A、12Bの表面を略面一の状態を維持してそれぞれの接合部(凸枠材20、凹枠材21)を接合させることが可能となる。
【0072】
これにより、接続作業において、各断熱パネル12A、12Bの位置のズレを防止若しくは抑制することができ、作業性の向上を図ることができる。
【0073】
また、係る場合においてパネル接合装置Sの角度調整部29は、上述した如き保持機構50によって第1の状態が保持されているため、安定した断熱パネル12A、12Bの接合作業を実現することが可能となる。
【0074】
また、本実施例では、第1の吸着部材25及び第2の吸着部材26として吸盤30を用いているため、断熱パネル12の表面材14を傷つけることなく、着脱自在に、且つ、容易にパネル12に吸着させることが可能となる。
【0075】
尚、当該断熱パネル12Aと12Bの接合作業終了後には、パネル接合装置Sのそれぞれの吸着部材25、26の把手部31、31を操作して吸盤30内の略真空状態を解除することにより容易に取り外すことができる。
【0076】
次に、図9及び図10を参照して、一方の断熱パネル12Cと他方の断熱パネル12Dとを接合してコーナーを構成する場合について説明する。尚、この場合、図9及び図10に示すように、一方の断熱パネル12Cの側面には、上記実施例の断熱パネル12Bと同様に凸枠材20が設けられていると共に、他方の断熱パネル12Dの表面材14側部には、当該断熱パネル12Dの側端面と接合される断熱パネル12Cの表面材14(外面を構成する)とが略面一とされる位置に上記断熱パネル12Aと同様の凹枠材21が設けられている。尚、凸枠材20と凹枠材21との組み合わせはこれに限定されるものではない。
【0077】
この場合、パネル接合装置Sは、角度調整部29を第2の状態として準備する。即ち、上述したように第1の状態から第2の状態に移行させる。これにより、係合部材53の軸54は、第2のリンク機構28に形成される案内溝51の第2の被係合部51B内に位置し、付勢部材55の付勢力によってその状態が保持されている。
【0078】
そして、凸枠材20が形成されている一方の断熱パネル12Cの表面材14に本願発明のパネル接合装置Sの第1の吸着部材25を把手部31を操作して吸着させる。このとき、当該第1の吸着部材25は、より凸枠材20に近い位置に吸着させる。
【0079】
他方、一方の断熱パネル12Cと接続してコーナーを構成する他方の断熱パネル12Dの前記凹枠材21が設けられている側の表面材14にパネル接合装置Sの第2の吸着部材26を把手部31を操作して吸着させる。同様に第2の吸着部材26は、凹枠材21に近い位置に吸着させる。これにより、一方の断熱パネル12Cと他方の断熱パネル12Dは、図9に示すように接合部(凸枠材20、凹枠材21)が少許離間した状態で略90°の角度を成すように配置される。
【0080】
このとき、パネル接合装置Sの第1のリンク機構27の一端は、第1の吸着部材25によって一方の断熱パネル12Cに吸着されて支持されると共に、第2のリンク機構28に設けられる角度調整部29は、第2の吸着部材26によって他方の断熱パネル12Dに吸着されて支持される。そして、第1のリンク機構27が他端側を移動自在に支持する第2のリンク機構28の角度調整部29側の端部は、上述した如きクッション部材57によって一方の断熱パネル12C端部表面に当接して支持される。
【0081】
この状態で、弾性部材36の付勢力によって他方の断熱パネル12D側に倒れている操作レバー38を軸40を中心として第1の吸着部材25側に回動させる。
【0082】
これにより、第1のリンク機構27に嵌挿される軸40を支点として操作レバー38に固定される取付金具39により軸42が第1のリンク機構27の長孔43内を移動し、軸42が固定されている第2のリンク機構28が第1の吸着部材25側に移動する。従って、第2のリンク機構28に第2の状態で保持される角度調整部29及びこの角度調整部29に固定される第2の吸着部材26は、他方の断熱パネル12Dを一方の断熱パネル12Cに接合する方向に移動する。
【0083】
このとき、上述したように、第2のリンク機構28の角度調整部29側の端部は、角度調整部29が保持機構50によって、所定角度を維持した状態(即ち第2の状態)で、クッション部材57によって第2のリンク機構28を安定して一方の断熱パネル12Cに当接して支持されているため、パネルの接合方向において、パネル接合装置Sは、第1の吸着部材25とクッション部材57の二点において一方の断熱パネル12Cに当接して支持されることとなる。
【0084】
また、このクッション部材57は、一方の断熱パネル12C側から見た延長線上に他方の断熱パネル12Dの表面に吸着する第2の吸着部材26が位置する構成とされていることから、本実施例では、上記パネルの接合方向と略垂直に交わる方向において、パネル接合装置Sは、第2の吸着部材26とクッション部材57の二点において他方の断熱パネル12Dを支持することが可能となる。
【0085】
従って、各吸着部材25、26がそれぞれ吸着される各断熱パネル12C、12Dを所定の角度を成した状態を保持しつつ、当該パネル接合装置Sによって、第2の吸着部材26が吸着される他方の断熱パネル12Dを容易に一方の断熱パネル12Cに引き寄せて相互に近接させることができ、円滑に一方の断熱パネル12Cの凸枠材20と他方の断熱パネル12Dの凹枠材21とを接続部材19を介して接続することが可能となる。
【0086】
これにより、接続作業において、各断熱パネル12C、12Dの位置のズレを防止若しくは抑制することができ、作業性の向上を図ることができる。
【0087】
また、係る場合においてパネル接合装置Sの角度調整部29は、上述した如き保持機構50によって第2の状態が保持されているため、断熱パネル12C、12Dの接合作業を確実に実現することが可能となる。
【0088】
上述したように、各断熱パネル12C、12Dにより、コーナーを構成するように接合する場合であっても、相互に対応する凹枠材21や凸枠材20等の接合部を操作レバー38を操作する比較的小さな力(当該装置Sを用いない場合の約1/8)により接合させることが可能となり、組立作業性が著しく改善される。
【0089】
本実施例のパネル接合装置Sは、上述した如き角度調整部29を各吸着部材25、26が同一方向と指向する第1の状態と、各吸着部材25、26の指向方向が相互に所定角度を成す第2の状態とを選択可能とされているため、接続するパネルの状況に応じて、当該角度調整部29の状態を変更することによって、同一平面を構成する一対のパネルの接合を容易とすることができると共に、コーナーを構成する一対のパネルの接合を容易とすることができる。そのため、同一の装置により、複数種類のパネル接合を実現でき、利便性の向上を図ることができる。
【0090】
特に、本実施例のパネル接合装置Sは、角度調整部29の第1の状態と、第2の状態とは、付勢部材55により付勢されている係合部材53が案内溝51内を移動することにより変更自在とされているため、格別に工具等を用いることなく容易に使用目的に応じた状態に変更することが可能となり、利便性の向上を図ることができる。
【0091】
尚、角度調整部29が第1の状態では、クッション部材57は、図3に示すように第1の吸着部材25と第2の吸着部材26との間に位置して断熱パネル12に当接しない位置に収容されているため、断熱パネル12表面を傷つけることなく、また、作業の邪魔となる不都合を回避することができる。
【0092】
また、角度調整部29が第2の状態では、クッション部材57は、第2のリンク機構28よりも先に断熱パネル12側に当接する構成とされているため、直接第2のリンク機構28が断熱パネル12Cや12Dの表面材14に当接して傷つけてしまう不都合を未然に回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明のパネル接合装置により接合される断熱パネルを適用した一実施例のプレハブ冷蔵庫(プレハブ冷凍庫も同様)の分解斜視図である。
【図2】本発明に係るパネル接合装置及び図1のプレハブ冷蔵庫用の断熱パネルの接続構造を示す拡大平断面図である。
【図3】パネル接合装置の側面図である。
【図4】パネル接合装置の平面図である。
【図5】パネル接合装置の部分拡大図である。
【図6】第1の状態のパネル接合装置の部分拡大図である。
【図7】第2の状態のパネル接合装置の部分拡大図である。
【図8】第1の状態のパネル接合装置によってパネルを接合する状態を示す側面図である。
【図9】第2の状態のパネル接合装置によってパネルを接合する状態を示す側面図である。
【図10】第2の状態のパネル接合装置によってパネルを接合した状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0094】
S パネル接合装置
1 プレハブ冷蔵庫
12 断熱パネル
12A、12C 一方の断熱パネル
12B、12D 他方の断熱パネル
14 表面材
19 接続部材(接合部)
20 凸枠材(接合部)
21 凹枠材(接合部)
25 第1の吸着部材
26 第2の吸着部材
27 第1のリンク機構
27A 突出片
28 第2のリンク機構
28A 突出片
29 角度調整部
30 吸盤
32、41、43 長孔
36 弾性部材
38 操作レバー(操作部)
39 取付金具
40、44A、52、54 軸
44 ヒンジ部材
50 保持機構
51 案内溝
51A 第1の被係合部
51B 第2の被係合部
53 係合部材
55 付勢部材
57 クッション部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に対応する接合部を備えた一対のパネルを接合するためのパネル接合装置であって、
一方の前記パネルの表面に着脱自在に吸着する第1の吸着部材と、
他方の前記パネルの表面に着脱自在に吸着する第2の吸着部材と、
前記第1の吸着部材が設けられた第1のリンク機構と、
前記第2の吸着部材が設けられ、前記第1のリンク機構に対して、前記両パネルの接合方向に移動自在に保持された第2のリンク機構と、
該第2のリンク機構を前記両パネルの接合方向に移動させるための操作部とを備えたことを特徴とするパネル接合装置。
【請求項2】
前記第1の吸着部材及び第2の吸着部材は、吸盤により構成されていることを特徴とする請求項1に記載のパネル接合装置。
【請求項3】
前記第2のリンク機構は、前記第2の吸着部材が設けられた角度調整部を有し、
該角度調整部は、前記各吸着部材が同一方向と指向する第1の状態と、
前記各吸着部材の指向方向が相互に所定角度を成す第2の状態とを選択可能とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパネル接合装置。
【請求項4】
前記第2のリンク機構は、前記各吸着部材が前記パネルに吸着した状態で、前記操作部が操作されたときにも前記角度調整部の前記第1の状態と前記第2の状態とを保持する保持機構を有することを特徴とする請求項3に記載のパネル接合装置。
【請求項5】
前記保持機構は、第1及び第2の被係合部を有する案内溝と、前記角度調整部に連結されて前記案内溝内を移動する係合部材と、該係合部材を常時付勢するための付勢部材とを有し、
前記係合部材が前記第1の被係合部に係脱自在に係合したときに前記角度調整部は前記第1の状態となり、前記係合部材が前記第2の被係合部に係脱自在に係合したときに前記角度調整部は前記第2の状態となると共に、前記付勢部材は、前記係合部材が前記第1及び第2の被係合部に係合した状態を保持する方向に前記係合部材を付勢することを特徴とする請求項4に記載のパネル接合装置。
【請求項6】
前記第2のリンク機構は、前記角度調整部の第2の状態において、前記第1の吸着部材より前記第2の吸着部材側に位置して前記一方のパネルに当接するクッション部材を有することを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載のパネル接合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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