説明

パルス燃焼式バーナの燃焼制御システム

【課題】空燃比の誤差が蓄積せず、しかも空燃比を一定に保つことができるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムを提供する。
【解決手段】バーナ11と、空気の流れを断続的に開放又は閉鎖する空気弁13と、空気の流量を検出する空気センサー16を備え、バーナ11の着火と消火を繰り返し、バーナ11を間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムにおいて、空気の流量を順次積算する積算手段31と、空気積算値A1を空気積算設定値A0と比較する積算比較手段32と、バーナ11の着火からの経過時間T1を測定する時計手段34と、経過時間T1を設定時間T0と比較する時間比較手段35と、積算比較手段32及び時間比較手段35において、空気積算値A1が空気積算設定値A0以上になると、空気弁13を閉鎖しバーナ11を消火させる遮断制御手段33とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着火と消火を繰り返し、バーナを間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般工業炉において、図9に示すような、バーナ11を間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナが広く使用されている。このようなバーナ11は、バーナ11に空気を供給する空気供給管12に配置された空気弁13や、燃料を供給する燃料供給管14に配置された燃料弁15を、制御部18が時間制御にて開閉することで、着火と消火を繰り返す。
このようにパルス燃焼することで、より一般的な連続的に燃焼させるバーナに比べ、高い燃焼効率が得られる。また、排気ガス中の有害成分を少なくできるという利点もある。
【0003】
しかし、図10に示すように、空気弁13や燃料弁15を開放した直後は、空気センサー16及び燃料センサー17で検出された空気及び燃料の流量は、いずれも設定された単位時間当たりの流量よりも不足している(いわゆる、応答遅れ)。また、それから一定時間が経過すると、実際の流量は設定流量を一旦超過した後、引き返すように設定流量に近づく(いわゆる、オーバーシュート)。そして、応答遅れによる不足分とオーバーシュートした超過分が打ち消し合うとみなして、設定時間となったときに空気弁13及び燃料弁15を閉鎖する。
このような空気弁13及び燃料弁15の制御では、設定した値と現実に供給された流量との誤差が大きくなる。加えて図11に示すように、パルス燃焼式バーナは設定流量と現実に供給された流量の誤差が生じ易い、空気弁13及び燃料弁15の開放を何度も繰り返すので、その誤差が蓄積されてしまう。
【0004】
しかも、空気弁13や燃料弁15の開放の度に、いつも同じように応答遅れやオーバーシュートが起きるわけではないので、より空燃比が乱れ易い。その結果、燃焼効率が下がり、また排気ガス中の一酸化炭素等の有害成分が増えるので、生産性及び環境性において好ましくない。
【0005】
そこで、図12に示すような燃焼制御システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭51−128731号公報
【0007】
特許文献1に記載の発明は、温度計19で空気の温度を検出し、その温度に応じて燃料の供給圧調整弁20の開度を設定するものである。
これにより、空気が昇温して膨張した場合でも、その膨張した空気の流量に、燃料の流量を合わせて空燃比を一定に保つものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の発明によると、空気の温度変化に対する燃料の供給圧調整弁20の弁開度特性と、実際の燃料供給圧の変化とは誤差があるので、これのみで空燃比を一定に保つことは難しい。
【0009】
そこで、本発明の目的とするところは、空燃比の誤差が蓄積せず、しかも空燃比を一定に保つことができるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムは、バーナ(11)と、前記バーナ(11)に空気を供給する空気供給管(12)に配置され、空気の流れを断続的に開放又は閉鎖する空気弁(13)と、前記空気供給管(12)内の空気の流量を検出する空気センサー(16)を備え、前記バーナ(11)の着火と消火を繰り返し、前記バーナ(11)を間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムにおいて、前記バーナ(11)の着火後に前記空気センサー(16)で検出された単位時間当たりの空気の流量を順次積算する積算手段(31)と、前記積算手段(31)で積算された前記空気積算値(A1)を事前に設定された空気積算設定値(A0)と比較する積算比較手段(32)と、前記積算比較手段(32)において、前記空気積算値(A1)が前記空気積算設定値(A0)以上になると、前記空気弁(13)を閉鎖して前記バーナ(11)を消火させる遮断制御手段(33)とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムは、バーナ(11)と、前記バーナ(11)に空気を供給する空気供給管(12)に配置され、空気の流れを断続的に開放又は閉鎖する空気弁(13)と、前記空気供給管(12)内の空気の流量を検出する空気センサー(16)を備え、前記バーナ(11)の着火と消火を繰り返し、前記バーナ(11)を間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムにおいて、前記バーナ(11)の着火後に前記空気センサー(16)で検出された単位時間当たりの空気の流量を順次積算する積算手段(31)と、前記積算手段(31)で積算された前記空気積算値(A1)を事前に設定された空気積算設定値(A0)と比較する積算比較手段(32)と、前記バーナ(11)の着火からの経過時間(T1)を測定する時計手段(34)と、前記時計手段(34)で測定された前記バーナ(11)の着火からの経過時間(T1)を、前記空気積算設定値(A0)に達する設定時間(T0)と比較する時間比較手段(35)と、前記積算比較手段(32)及び前記時間比較手段(35)において、前記バーナ(11)の着火からの経過時間(T1)が前記設定時間(T0)になる前に前記空気積算値(A1)が前記空気積算設定値(A0)以上になるか、あるいは、前記バーナ(11)の着火からの経過時間(T1)が前記設定時間(T0)以上になった後に前記空気積算値(A1)が前記空気積算設定値(A0)以上になると、前記空気弁(13)を閉鎖し前記バーナ(11)を消火させる遮断制御手段(33)とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムは、前記空気供給管(12)に配置され、前記単位時間当たりの空気の流量を、事前に設定された単位時間当たりの設定値になるように調整する空気コントロールバルブ(37)をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムは、バーナ(11)と、前記バーナ(11)に燃料を供給する燃料供給管(14)に配置され、燃料の流れを断続的に開放又は閉鎖する燃料弁(15)と、前記燃料供給管(14)内の燃料の流量を検出する燃料センサー(17)を備え、前記バーナ(11)の着火と消火を繰り返し、前記バーナ(11)を間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムにおいて、前記バーナ(11)の着火後に前記燃料センサー(17)で検出された単位時間当たりの燃料の流量を順次積算する積算手段(31)と、前記積算手段(31)で積算された前記燃料積算値(G1)を事前に設定された燃料積算設定値(G0)と比較する積算比較手段(32)と、前記積算比較手段(32)において、前記燃料積算値(G1)が前記燃料積算設定値(G0)以上になると、前記燃料弁(15)を閉鎖して前記バーナ(11)を消火させる遮断制御手段(33)とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムは、バーナ(11)と、前記バーナ(11)に燃料を供給する燃料供給管(14)に配置され、燃料の流れを断続的に開放又は閉鎖する燃料弁(15)と、前記燃料供給管(14)内の燃料の流量を検出する燃料センサー(17)を備え、前記バーナ(11)の着火と消火を繰り返し、前記バーナ(11)を間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムにおいて、前記バーナ(11)の着火後に前記燃料センサー(17)で検出された単位時間当たりの燃料の流量を順次積算する積算手段(31)と、前記積算手段(31)で積算された前記燃料積算値(G1)を事前に設定された燃料積算設定値(G0)と比較する積算比較手段(32)と、前記バーナ(11)の着火からの経過時間(T1)を測定する時計手段(34)と、前記時計手段(34)で測定された前記バーナ(11)の着火からの経過時間(T1)を、前記燃料積算設定値(G0)に達する設定時間(T0)と比較する時間比較手段(35)と、前記積算比較手段(32)及び前記時間比較手段(35)において、前記バーナ(11)の着火からの経過時間(T1)が前記設定時間(T0)になる前に前記燃料積算値(G1)が前記燃料積算設定値(G0)以上になるか、あるいは、前記バーナ(11)の着火からの経過時間(T1)が前記設定時間(T0)以上になった後に前記燃料積算値(G1)が前記燃料積算設定値(G0)以上になると、前記燃料弁(15)を閉鎖し前記バーナ(11)を消火させる遮断制御手段(33)とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムは、前記燃料供給管(14)に配置され、前記単位時間当たりの燃料の流量を、事前に設定された単位時間当たりの設定値になるように調整する燃料コントロールバルブ(38)をさらに備えることを特徴とする。
【0016】
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
【発明の効果】
【0017】
本発明の請求項1に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムによれば、バーナの着火後に空気センサーで検出された単位時間当たりの空気の流量を順次積算し、その空気積算値を空気積算設定値と比較するとともに、空気積算値が空気積算設定値以上になると、空気弁を閉鎖してバーナを消火させるので、空気の過不足が発生しない。つまり、実際にバーナに供給された空気の流量によって空気弁の制御を行うので、単位時間当たりの空気の流量が乱れても、一回のパルス燃焼における空気の総量の過不足は生じず、空燃比を一定に保つことができる。よって、燃焼効率がよくなり、排気ガス中の有害成分の発生を抑えることができる。
また、空気弁の開放と閉鎖を繰り返すパルス燃焼式バーナにおいて、燃焼の1サイクル毎に空気の流量を制御するので、空気弁の制御の効果が高い。すなわち、連続的に燃焼するバーナにおいては、制御する対象である空気弁の閉鎖の頻度は極めて低いので制御の効果が低いが、パルス式バーナにおいては、空気弁の閉鎖は頻繁に行われるので、空気弁の制御の効果が高い。
【0018】
また、請求項2に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムによれば、バーナの着火後に空気センサーで検出された単位時間当たりの空気の流量を順次積算した後、その空気積算値を空気積算設定値と比較し、バーナの着火からの経過時間を、空気積算設定値に達する設定時間と比較するとともに、バーナの着火からの経過時間が設定時間になる前に空気積算値が空気積算設定値以上になるか、あるいは、バーナの着火からの経過時間が設定時間以上になった後に空気積算値が空気積算設定値以上になると、空気弁を閉鎖しバーナを消火させるので、単位時間当たりの空気の流量が乱れても、一回のパルス燃焼における空気の総量の過不足は生じず、空燃比を一定に保つことができる。
【0019】
また、請求項3に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムによれば、請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加え、空気供給管に配置され、単位時間当たりの空気の流量を、事前に設定された単位時間当たりの設定値になるように調整する空気コントロールバルブをさらに備えるので、空気積算値が空気積算設定値と等しくなる時間を、設定時間に近づけることができる。よって、より安定して空燃比を一定に保つことができる。
【0020】
また、請求項4に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムによれば、バーナの着火後に燃料センサーで検出された単位時間当たりの燃料の流量を順次積算し、その燃料積算値を燃料積算設定値と比較するとともに、燃料積算値が燃料積算設定値以上になると、燃料弁を閉鎖してバーナを消火させるので、燃料の過不足が発生しない。つまり、実際にバーナに供給された燃料の流量によって燃料弁の制御を行うので、単位時間当たりの燃料の流量が乱れても、一回のパルス燃焼における燃料の総量の過不足は生じず、空燃比を一定に保つことができる。よって、燃焼効率がよくなり、排気ガス中の有害成分の発生を抑えることができる。
また、燃料弁の開放と閉鎖を繰り返すパルス燃焼式バーナにおいて、燃焼の1サイクル毎に燃料の流量を制御するので、燃料弁の制御の効果が高い。すなわち、連続的に燃焼するバーナにおいては、制御する対象である燃料弁の閉鎖の頻度は極めて低いので制御の効果が低いが、パルス式バーナにおいては、燃料弁の閉鎖は頻繁に行われるので、燃料弁の制御の効果が高い。
【0021】
また、請求項5に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムによれば、バーナの着火後に燃料センサーで検出された単位時間当たりの燃料の流量を順次積算した後、その燃料積算値を燃料積算設定値と比較し、バーナの着火からの経過時間を、燃料積算設定値に達する設定時間と比較するとともに、バーナの着火からの経過時間が設定時間になる前に燃料積算値が燃料積算設定値以上になるか、あるいは、バーナの着火からの経過時間が設定時間以上になった後に燃料積算値が燃料積算設定値以上になると、燃料弁を閉鎖しバーナを消火させるので、単位時間当たりの燃料の流量が乱れても、一回のパルス燃焼における燃料の総量の過不足は生じず、空燃比を一定に保つことができる。
【0022】
また、請求項6に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムによれば、請求項4又は5に記載の発明の作用効果に加え、燃料供給管に配置され、単位時間当たりの燃料の流量を、事前に設定された単位時間当たりの設定値になるように調整する燃料コントロールバルブをさらに備えるので、燃料積算値が燃料積算設定値と等しくなる時間を、設定時間に近づけることができる。よって、より安定して空燃比を一定に保つことができる。
【0023】
なお、本発明のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムのように、バーナの着火後に空気センサーで検出された空気の流量を積算して、それが空気積算設定値以上となるときに空気弁を閉鎖してバーナを消火させる点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係るパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムを示す概要図である。
【図2】本発明の実施形態に係るパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムの電気構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る空気弁の開閉制御を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態に係る時間ごとの空気の流量を示す図であり、(a)は流量が設定値よりも多い場合を、(b)は流量が設定値よりも少ない場合を示す。
【図5】本発明の実施形態に係る燃料弁の開閉制御を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係る時間ごとの燃料の流量を示す図であり、(a)は流量が設定値よりも多い場合を、(b)は流量が設定値よりも少ない場合を示す。
【図7】本発明の他の実施形態に係る空気弁の開閉制御を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態に係る燃料弁の開閉制御を示すフローチャートである。
【図9】従来例に係るパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムを示す概要図である。
【図10】従来例の時間ごとの空気及び燃料の流量を示す図である。
【図11】従来例の断続的な弁の開閉による空気及び燃料の流量を示す図である。
【図12】別の従来例に係るパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムを示す概要図である。
【図13】本発明の実施形態に係る空気の設定流量の補正を示す図であり、(a)は設定流量を下げる場合を、(b)は設定流量を上げる場合を示す。
【図14】本発明の実施形態に係る燃料の設定流量の補正を示す図であり、(a)は設定流量を下げる場合を、(b)は設定流量を上げる場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係るパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムを説明する。これは、空燃比が一定となるように空気弁13及び燃料弁15の開閉を制御してバーナ11を消火するシステムに関する。
【0026】
バーナ11では、空気ボンベ(図示しない)から空気供給管12を通じて供給される空気と、燃料ボンベ(図示しない)から燃料供給管14を通じて供給される燃料との混合気体に着火される。空気弁13や燃料弁15が開放と閉鎖を繰り返すことで、バーナ11は着火と消火を繰り返し、パルス燃焼と呼ばれる間欠的な燃焼を行う。
【0027】
空気弁13は、空気供給管12の下流側(バーナ11側)に配置され、空気の流れを断続的に開放又は閉鎖する。これは遮断制御部33の指示に基づき、自動的に弁の100%開放か、0%開放(つまり閉鎖)のみが可能なもので、例えば単位時間当たりの空気の流量を半分にするという制御を行うものではない。
【0028】
燃料弁15は、燃料供給管14の下流側(バーナ11側)に配置され、燃料の流れを断続的に開放又は閉鎖する。これも、遮断制御部33の指示に基づき、自動的に弁の100%開放か、0%開放(つまり閉鎖)のみが可能なもので、例えば単位時間当たりの空気の流量を半分にするという制御を行うものではない。
【0029】
空気センサー16は、空気供給管12における空気弁13の上流に配置され、空気供給管12内の単位時間当たりの空気の流量を常時検出する。
【0030】
燃料センサー17は、燃料供給管14における燃料弁15の上流に配置され、燃料供給管14内の単位時間当たりの燃料の流量を常時検出する。
【0031】
制御部100は、積算部31や遮断制御部33等のシステムの構成要素から信号を送受信し、システム全体を制御するCPUからなる。
【0032】
積算部31は、バーナ11の着火後に空気センサー16で検出された単位時間当たりの空気の流量を、順次積算する機能を有する。また、空気の流量とは独立して、バーナ11の着火後に燃料センサー17で検出された単位時間当たりの燃料の流量も、順次積算する。
【0033】
積算比較部32は、積算部31で積算された空気積算値A1を読み取り、空気積算値A1を事前に設定された空気積算設定値A0と比較する。また、燃料積算値G1を燃料積算設定値G0と比較する。
【0034】
遮断制御部33は、積算比較部32において、空気積算値A1が空気積算設定値A0以上になると、空気弁13に閉鎖するように指示を出してバーナ11を消火させる。また、燃料積算値G1が燃料積算設定値G0以上になったときも、燃料弁15に閉鎖するように指示を出す。
【0035】
時計34は、バーナ11の着火からの経過時間T1を測定する。ここでは制御部100とは別の構成要素としたが、制御部100の内部タイマを利用してもよい。
【0036】
時間比較部35は、時計34で測定されたバーナ11の着火からの経過時間T1を、空気積算設定値A0及び燃料積算設定値G0に達する設定時間T0と比較する。
【0037】
空気コントロールバルブ37は、空気供給管12における空気センサー16の上流に配置される。これは、バルブの開度を調整することで、単位時間当たりの空気の流量が事前に設定された単位時間当たりの設定値になるようにするものである。この調整は、流量制御部36の指示に基づき、自動で行うことができる。また、空気コントロールバルブ37は空気弁13とは異なり、開度を無段階で調整できる。
【0038】
また、燃料コントロールバルブ38は、燃料供給管14における燃料センサー17の上流に配置され、開度を無段階で調整して単位時間当たりの燃料の流量が事前に設定された単位時間当たりの設定値になるようにする。空気コントロールバルブ37と同様に、流量制御部36の指示で開度を無段階で調整できるものである。
【0039】
流量制御部36は、空気コントロールバルブ37及び燃料コントロールバルブ38を制御して、空気及び燃料の流量を調整する。
【0040】
RAM39は、キーボード41によって入力された空気積算設定値A0や、燃料積算設定値G0、それら設定値A0,G0に達する設定時間T0、単位時間当たりの流量の設定値、等を記憶する。
ここで、空気と燃料は1対1の割合で燃焼するわけではないので、通常、空気積算設定値A0と燃料積算設定値G0とは異なる値となる。しかし、空気と燃料がそれぞれ同時に空気積算設定値A0及び燃料積算設定値G0に達するように、それぞれの単位時間当たりの流量は設定される。
ROM40は、本実施形態に係るシステム全体を制御する制御プログラムを記憶する。
【0041】
次に、図3に示すフローチャートを参照して、本発明の実施形態に係るパルス燃焼式バーナの燃焼制御方法のうち、特に空気弁13の開閉制御(ステップS(以下、「S」という語を省略する)1)について説明する。
まず、制御部100は、遮断制御部33に空気弁13開放の指示を出し、空気弁13を開放させる(S101)。
【0042】
次に、着火装置42からの信号を読み取り、バーナ11が着火したか否かを判断する(S102)。
【0043】
このとき、バーナ11が着火していれば、流量制御部36を通じて、単位時間当たりの空気の流量が、事前に設定された単位時間当たりの設定値になるように、空気コントロールバルブ37に指示を出す(S103)。
これは、単位時間当たりの設定流量を得ることができるだけの開度で空気コントロールバルブ37を開放しても、応答遅れやオーバーシュートが生じ、設定通りの流量が得られるものではないので、実際に流れる単位時間当たりの流量を設定値に近づけるように空気コントロールバルブ37の開度を調整するものである。
【0044】
次に空気センサー16によって検出された単位時間当たりの空気の流量を読み取り、読み取った空気の流量を積算部31に積算させる(S104)。
【0045】
次に、バーナ11の着火からの経過時間T1を読み取って、時間比較部35に、空気積算量が空気積算設定値A0に達する設定時間T0と比較させる(S105)。
【0046】
バーナ11の着火からの経過時間T1が設定時間T0未満である場合、空気積算値A1を空気積算設定値A0と比較させる(S106)。このとき、着火直後のように空気積算値A1が空気積算設定値A0未満の場合には、S103に戻る。すなわち、空気弁13を開放したまま、流量の積算を続ける。
ここで、図4(a)に示すように単位時間当たりの空気流量の設定値よりも実際の単位時間当たりの流量が多く、S106において設定時間T0になる前に空気積算値A1が空気積算設定値A0以上になったときは、設定時間T0経過前であっても遮断制御部33に空気弁13の遮断の指示を出し、空気弁13を遮断する(S107)。
【0047】
ここで、図13(a)に示すように、空気コントロールバルブ37の開度の再設定を行い、空気の設定流量を所定値だけ下げる補正を行う(S1071)。これは、空気積算値A1が空気積算設定値A0と等しくなる空気弁13の閉鎖時が、設定時間T0に近いことが好ましいからである。このような補正をすることにより、次回の燃焼においては二重鎖線で示す曲線のように空気の流量が減るので、空気弁13の閉鎖時が遅くなって設定時間T0に近づく。
【0048】
次に、時計34での経過時間T1と、積算部31での空気積算値A1をゼロにリセットし(S108)、空気弁13開閉制御の1サイクルは終了する。
【0049】
一方、S105においてバーナ11の着火からの経過時間T1が設定時間T0以上になっている場合、空気積算値A1を空気積算設定値A0と比較させる(S109)。このとき、図4(b)に示すように、単位時間当たりの空気流量の設定値よりも、実際の単位時間当たりの流量が少なく、設定時間T0になっても空気積算値A1が空気積算設定値A0に達していない場合には、空気コントロールバルブ37の開放度を少し増加させる空気補正用のバルブ開閉制御を行い(S112)、空気弁13を開放したまま流量の積算を続ける(S104)。積算を続けた結果、S109で空気積算値A1が空気積算設定値A0以上となったとき、遮断制御部33に空気弁13の遮断の指示を出し、空気弁13を遮断する(S110)。
【0050】
次に、図13(b)に示すように、空気コントロールバルブ37の開度の再設定を行い、空気の設定流量を所定値だけ上げる補正を行う(S1101)。よって、次回の燃焼では空気の流量が二重鎖線の曲線のように増えるので、空気弁13の閉鎖時が早くなって設定時間T0に近づく。
【0051】
最後に、時計34での経過時間T1と、積算部31での空気積算値A1をゼロにリセットし(S111)、空気弁13開閉制御の1サイクルは終了する。
【0052】
つまり、上記に示した制御を行うと、図4(a)、図4(b)いずれの場合であっても、二点鎖線の長方形の面積(空気積算設定値A0)と実線の曲線で囲まれた面積(空気積算値A1)は略等しくなる。
【0053】
また、この空気弁13の開閉制御と同時に、図5のフローチャートに示す燃料弁15の開閉制御(S2)を行う。
この制御は、制御する対象を空気から燃料に変更し、空気とは独立して燃料を制御するものである。つまり、図5のフローチャートは、図3のフローチャートに記載の空気を燃料と読み替えただけのものである。
【0054】
まず、図3の空気弁13の開放(S101)と同時に燃料弁15も開放する(S201)。
【0055】
着火があれば(S202)、単位時間当たりの燃料の流量が事前に設定された単位時間当たりの設定値になるように、制御部100は、燃料コントロールバルブ38を調整する(S203)。
次に、燃料センサー17によって検出された単位時間当たりの燃料の流量を読み取り、読み取った燃料の流量を空気とは独立して積算部31に積算させる(S204)。
【0056】
バーナ11の着火からの経過時間T1を読み取って、時間比較部35に、燃料積算値G1が燃料積算設定値G0に達する設定時間T0と比較させ(S205)、バーナ11の着火からの経過時間T1が設定時間T0未満である場合、燃料積算値G1を燃料積算設定値G0と比較させる(S206)。燃料積算値G1が燃料積算設定値G0未満の場合には、S203に戻る。
【0057】
ここで、図6(a)のようにS206において設定時間T0になる前に燃料積算値G1が燃料積算設定値G0以上になったときは、設定時間T0経過前であっても遮断制御部33に燃料弁15の遮断の指示を出し、燃料弁15を遮断する(S207)。
【0058】
次に、図14(a)に示すように、燃料コントロールバルブ38の開度の再設定を行い、燃料の設定流量を所定値だけ下げる補正を行う(S2071)。よって、次回の燃焼においては二重鎖線で示す曲線のように燃料の流量が減るので、燃料弁15の閉鎖時が遅くなって設定時間T0に近づく。
【0059】
次に、時計34での経過時間T1と、積算部31での燃料積算値G1をゼロにリセットし(S208)、燃料弁15開閉制御の1サイクルは終了する。
【0060】
一方、S205においてバーナ11の着火からの経過時間T1が設定時間T0以上になっている場合、燃料積算値G1を燃料積算設定値G0と比較させる(S209)。このとき、図6(b)に示すように、単位時間当たりの燃料流量の設定値よりも、実際の単位時間当たりの流量が少なく、設定時間になっても燃料積算設定値G0に達していない場合には、燃料コントロールバルブ38の開放度を少し増加させる燃料補正用のバルブ開閉制御を行い(S212)、燃料弁15を開放したまま流量の積算を続ける(S204)。積算を続けた結果、S209で積算値が燃料積算設定値G0以上となったとき、遮断制御部33に燃料弁15の遮断の指示を出し、燃料弁15を遮断する(S210)。
【0061】
次に、図14(b)に示すように、空気の設定流量を所定値だけ上げる補正を行う(S2101)。よって、次回の燃焼では空気の流量が二重鎖線の曲線のように増えるので、燃料弁15の閉鎖時が早くなって設定時間T0に近づく。
【0062】
最後に、時計34での経過時間と、積算部31での燃料積算値G1をゼロにリセットし(S211)、燃料弁15開閉制御の1サイクルは終了する。
【0063】
以上のように構成されたパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムによれば、バーナ11の着火後に空気センサー16で検出された単位時間当たりの空気及び燃料の流量を順次積算した後、積算された空気積算値A1及び燃料積算値G1を事前に設定された空気積算設定値A0及び燃料積算設定値G0と比較し、バーナ11の着火からの経過時間T1が設定時間T0になる前に空気及び燃料積算値G1がそれぞれの積算設定値A0,G0以上になるか、あるいは、バーナ11の着火からの経過時間T1が設定時間T0以上になった後に空気及び燃料積算値G1がそれぞれの積算設定値A0,G0以上になると、空気弁13及び燃料弁15を閉鎖しバーナ11を消火させるので、単位時間当たりの空気及び燃料の流量が乱れても、一回のパルス燃焼における空気及び燃料の総量の過不足は生じず、空燃比を一定に保つことができる。よって、燃焼効率がよくなり、排気ガス中の有害成分の発生を抑えることができる。
【0064】
また、空気弁13及び燃料弁15の開放と閉鎖を繰り返すパルス燃焼式バーナにおいて、上記のような空気弁13及び燃料弁15の制御を行うので、空気弁13及び燃料弁15の制御の効果が高い。
すなわち、連続的に燃焼するバーナにおいては、制御する対象である空気弁13及び燃料弁15の閉鎖の頻度は極めて低いのでこれらの制御を用いても効果が低いが、パルス式バーナ11においては空気弁13及び燃料弁15の閉鎖は頻繁に行われるので、空気弁13及び燃料弁15の制御の効果が高い。
【0065】
また、空気コントロールバルブ37と燃料コントロールバルブ38を備えるので、空気積算値A1が空気積算設定値A0と等しくなる時間、及び燃料積算値G1が燃料積算設定値G0と等しくなる時間を設定時間T0に近づけることができる。よって、より安定して空燃比を一定に保つことができる。
【0066】
なお、本実施形態において積算値A1,G1と積算設定値A0,G0との比較による空気弁13と燃料弁15の制御を行ったが、これに限られるものではなく、どちらか一方のみの比較制御であってもよい。すなわち、積算値の比較制御が行われない弁は、従来のように設定時間T0になると閉鎖する制御のみを行ってもよい。
また、空気及び燃料の設定流量を変更する補正において、所定値だけ上げる又は下げる処理を行ったが、これに限られるものではなく、設定時間T0と実際に空気弁13又は燃料弁15を閉鎖した経過時間T1とから、補正後の設定流量を制御部100等で算出して決定してもよい。このように算出すると、早い段階で空気弁13や燃料弁15の閉鎖時が設定時間T0に近づくので、より理想的な燃焼となる。
【0067】
また、経過時間T1が設定時間T0を超えているか否かの判断を行っているが、この判断を行わなくてもよい。すなわち、図7及び図8のフローチャートに示すように、単に積算(S304,S404)の後、空気積算値A1及び燃料積算値G1とそれぞれの積算設定値A0,G0とを比較するだけでも、目的を達成し得る。つまり、図7は図3のS105(時間の比較)とS112(空気補正用のバルブ開閉制御)を除いたことだけが、また図8は図5のS205(時間の比較)とS212(燃料補正用のバルブ開閉制御)を除いたことだけが、それぞれ図3及び図5とは異なっている。
このとき、時間の比較を行わないので、時計34と時間比較部35はなくてもよい。
【0068】
また、空気コントロールバルブ37と燃料コントロールバルブ38を用いるとしたが、これに限られるものではなく、いずれか一方もしくはいずれも用いなくてもよい。
【符号の説明】
【0069】
11 バーナ
12 空気供給管
13 空気弁
14 燃料供給管
15 燃料弁
16 空気センサー
17 燃料センサー
18 制御部
19 温度計
20 供給圧調整弁
31 積算部(積算手段)
32 積算比較部(積算比較手段)
33 遮断制御部(遮断制御手段)
34 時計(時計手段)
35 時間比較部(時間比較手段)
36 流量制御部
37 空気コントロールバルブ
38 燃料コントロールバルブ
39 RAM
40 ROM
41 キーボード
42 着火装置
100 制御部
A0 空気積算設定値
A1 空気積算値
G0 燃料積算設定値
G1 燃料積算値
T0 設定時間
T1 経過時間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナと、前記バーナに空気を供給する空気供給管に配置され、空気の流れを断続的に開放又は閉鎖する空気弁と、前記空気供給管内の空気の流量を検出する空気センサーを備え、前記バーナの着火と消火を繰り返し、前記バーナを間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムにおいて、
前記バーナの着火後に前記空気センサーで検出された単位時間当たりの空気の流量を順次積算する積算手段と、
前記積算手段で積算された前記空気積算値を事前に設定された空気積算設定値と比較する積算比較手段と、
前記積算比較手段において、前記空気積算値が前記空気積算設定値以上になると、前記空気弁を閉鎖して前記バーナを消火させる遮断制御手段とを備えることを特徴とするパルス燃焼式バーナの燃焼制御システム。
【請求項2】
バーナと、前記バーナに空気を供給する空気供給管に配置され、空気の流れを断続的に開放又は閉鎖する空気弁と、前記空気供給管内の空気の流量を検出する空気センサーを備え、前記バーナの着火と消火を繰り返し、前記バーナを間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムにおいて、
前記バーナの着火後に前記空気センサーで検出された単位時間当たりの空気の流量を順次積算する積算手段と、
前記積算手段で積算された前記空気積算値を事前に設定された空気積算設定値と比較する積算比較手段と、
前記バーナの着火からの経過時間を測定する時計手段と、
前記時計手段で測定された前記バーナの着火からの経過時間を、前記空気積算設定値に達する設定時間と比較する時間比較手段と、
前記積算比較手段及び前記時間比較手段において、前記バーナの着火からの経過時間が前記設定時間になる前に前記空気積算値が前記空気積算設定値以上になるか、あるいは、前記バーナの着火からの経過時間が前記設定時間以上になった後に前記空気積算値が前記空気積算設定値以上になると、前記空気弁を閉鎖し前記バーナを消火させる遮断制御手段とを備えることを特徴とするパルス燃焼式バーナの燃焼制御システム。
【請求項3】
前記空気供給管に配置され、前記単位時間当たりの空気の流量を、事前に設定された単位時間当たりの設定値になるように調整する空気コントロールバルブをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システム。
【請求項4】
バーナと、前記バーナに燃料を供給する燃料供給管に配置され、燃料の流れを断続的に開放又は閉鎖する燃料弁と、前記燃料供給管内の燃料の流量を検出する燃料センサーを備え、前記バーナの着火と消火を繰り返し、前記バーナを間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムにおいて、
前記バーナの着火後に前記燃料センサーで検出された単位時間当たりの燃料の流量を順次積算する積算手段と、
前記積算手段で積算された前記燃料積算値を事前に設定された燃料積算設定値と比較する積算比較手段と、
前記積算比較手段において、前記燃料積算値が前記燃料積算設定値以上になると、前記燃料弁を閉鎖して前記バーナを消火させる遮断制御手段とを備えることを特徴とするパルス燃焼式バーナの燃焼制御システム。
【請求項5】
バーナと、前記バーナに燃料を供給する燃料供給管に配置され、燃料の流れを断続的に開放又は閉鎖する燃料弁と、前記燃料供給管内の燃料の流量を検出する燃料センサーを備え、前記バーナの着火と消火を繰り返し、前記バーナを間欠的に燃焼させるパルス燃焼式バーナの燃焼制御システムにおいて、
前記バーナの着火後に前記燃料センサーで検出された単位時間当たりの燃料の流量を順次積算する積算手段と、
前記積算手段で積算された前記燃料積算値を事前に設定された燃料積算設定値と比較する積算比較手段と、
前記バーナの着火からの経過時間を測定する時計手段と、
前記時計手段で測定された前記バーナの着火からの経過時間を、前記燃料積算設定値に達する設定時間と比較する時間比較手段と、
前記積算比較手段及び前記時間比較手段において、前記バーナの着火からの経過時間が前記設定時間になる前に前記燃料積算値が前記燃料積算設定値以上になるか、あるいは、前記バーナの着火からの経過時間が前記設定時間以上になった後に前記燃料積算値が前記燃料積算設定値以上になると、前記燃料弁を閉鎖し前記バーナを消火させる遮断制御手段とを備えることを特徴とするパルス燃焼式バーナの燃焼制御システム。
【請求項6】
前記燃料供給管に配置され、前記単位時間当たりの燃料の流量を、事前に設定された単位時間当たりの設定値になるように調整する燃料コントロールバルブをさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載のパルス燃焼式バーナの燃焼制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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