説明

パレット詰め装置用の仕分け方法及び仕分けステーション

この方法は、通路(5)において、仕分けステーション(3)の床の上に製品を直接配置して、パレット詰めされる製品バッチを形成することと、通路(5)を形成する案内壁(6)を非作動位置まで引き込むことと、バッチをパレット詰めステーション(11)の方へ移動させることと、案内壁(6)を作動位置に位置させ直すことと、各列を案内壁(6)の周りで案内壁(6)を取り囲むように回転させることによって各列の移動手段(10)をその初期位置に再配置することと、からなる。製品(2)を仕分けるステーション(3)は、受け入れラインの選別ステーション(1)と、パレット詰めステーション(11)自体の台(12)と、の間に配置される。ステーション(3)は、電動式のコンベア(4)と、製品(2)を送っていくつかの互いに平行な列に配列させる案内壁(6)と、このように形成されたバッチを移動させてパレット詰めステーション(11)の台(12)上に搬送する押し出し装置(40)と、案内壁(6)を引き込む手段と、押し出し装置(40)を案内壁(6)の周りで回転移動させる手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品をバッチに仕分けし、これらのバッチを、たとえばパレット詰めのために移送する複合的な方法に関する。
【0002】
本発明はまた、この方法の実施を可能にする装置に関し、特に製品を仕分けし、仕分けされた製品バッチを移送するステーションに関する。
【背景技術】
【0003】
この種の装置は、特に、箱を仕分けしてバッチを移送する独国特許第2559270号明細書に記載されている。
【0004】
コンベアとの接触面が比較的小さいある種の製品の場合、これらの装置で不具合が起こることが少なくない。
【0005】
従って、たとえば、ボトルパック型の製品では、パレット詰めを完全に自動化するにあたり問題が生じることがある。
【0006】
4本のボトルで構成されたパックの場合、底部とコンベアとの接触面は比較的小さく、この特別の特徴は、パックを極端に不安定にし、パレット詰めライン上の多くの不具合の原因となる。
【0007】
さらに、ボトルの底部がいくつかの支持点で形成された、一般に「花弁状底部」と呼ばれる底部を備えたボトルでパックが構成されているときは、コンベア、特にローラコンベア上で「飛び跳ねる」傾向がある。このため、パックは、他のパックとの仕分けを行うのにまったく適さない位置に来ることがあり、仕分けを試みたときに乱雑な状態に陥ることがよくある。
【0008】
これらの仕分け及びパレット詰めの問題は、正確に直方体状のアメリカボックス型の板紙箱などに箱詰めされない製品の大部分で生じる。
【0009】
従って、寸法の小さいこれらの製品のパレット詰め速度は比較的遅い。製品が不安定なため、速度が高い場合や、準備・仕分けステーションのように製品が非拘束状態となる経路において、特に不適切である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、整然と配列させられた製品の規則正しい層の形成、従って、釣り合いの取れたパレットの形成を保証しつつ、パレット詰め速度の向上を可能にする、これら特定の製品の仕分け・移送方法を提案する。
【0011】
上記に引用された独国特許第2559270号明細書に記載された装置は、製品を非常に正確に仕分けることができる。この精度の実現は、何よりも缶詰食品型の製品に対して容易であるが、この精度を得るにはこの発明で採用されている解決手段とは明らかに異なる解決手段が必要である。
【0012】
箱は、移動時にバッチを輸送するプラットフォームとしても働く層間シート上で仕分けられる。仕分け台とこのプラットフォームを受け持つコンベアとの間にかなりの空間を必要とするプッシャシステムを考慮した場合、このプラットフォームの存在は必須である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による方法及び装置は、仕分けステーションにおける層間シートを不要にする。この仕分けステーションは、製品が直接導入される、電動式ローラ型の標準コンベアシステムで形成された台板を含んでいる。
【0014】
この簡素な構成は、多数の接触点を備えた特殊な底部を有する4つの熱可塑性ボトルからなるパック、すなわち、非常に不安定であることが知られている製品で、毎分200パック程度の高速度を可能にする。
【0015】
本発明による装置は、パレット包装機の出口に直接配置することができ、従って、製造、調整、及びパレット詰めの一連のラインの導入を著しく簡略化する利点も有する。
【0016】
本発明による方法は一般に、幅が製品の幅に相当する別々の通路において製品を仕分け・移送ステーションの台板上に直接導入して、パレット詰めされる製品バッチを形成することと、バッチが形成された直後に、通路を形成する案内構造を鉛直方向に非作動位置まで引き込むことと、案内構造の下方を通過する移動手段によって、バッチを収集及び/または箱詰めあるいはパレット詰めステーションに移送することと、移動手段が通過した直後に案内構造を作動位置に位置させ直すことと、移動手段を持ち上げ、案内構造の周りで回転移動するようにして案内構造の上方を通過させて、移動手段の初期位置に移動させることと、を含む。
【0017】
本発明は、上述の方法の実施を可能にする装置、特に仕分け・移送ステーションにも関する。
【0018】
この仕分けステーションは、製品の到着ラインの選別ステーションと収集ステーションの台との間に配置される。仕分けステーションは、電動式のコンベアによって構成され製品を仕分けステーションの入口から台板の下流側端部に位置する止め装置まで搬送する台板と、コンベア上の製品を案内して互いに平行ないくつかの列に配列させる通路を形成する構造と、このように形成された製品バッチを移動させて収集ステーションの台上に搬送する手段と、案内構造を引き込み、バッチを移動させる手段より上方に位置させる手段と、移動手段を仕分けステーションに到着する製品の上方、及びこれらの製品を案内する構造の上方を通過させ、これらの案内構造の案内壁の周りを取り囲むように動かして、移動手段がその初期位置に戻るのを可能にする手段と、を有している。
【0019】
さらに、本発明によれば、仕分けステーションは、水平部分が案内壁を構成する逆T字形の案内構造と、案内壁の長さより長い距離だけ互いに離して配置された横方向アームによって保持され、T字の鉛直部分の両側を通過するのに十分な隙間で互いに離された、プッシャの形態の、製品を移動させる手段と、を有している。上記の距離及び隙間は、製品バッチを収集ステーションに移送するサイクルの間、これらのプッシャがT字の水平部分の周りを回転して取り囲むような運動を行うのを可能にする距離及び隙間である。
【0020】
本発明の他の特徴によれば、仕分け・移送ステーションは、案内構造を支持するようにされたフレームを中央上部で受け入れる、直方体の骨格の枠体を有し、案内構造は、案内壁によっていくつかの通路を形成しており、フレームは水平ビームの形態で、かつ通路に垂直な平面内に位置しており、水平ビームはスライドレールを含み、案内構造、特にT字の鉛直部分の端部を支持する。
【0021】
さらに、本発明によれば、各案内構造のT字の鉛直部分は、伸縮自在型であり、支持フレームから下方に延びる軸と、案内壁を支持するU字形プレートとを含み、軸とU字形プレートとの間に、スライドレールと、案内壁を製品のレベルより上方に持ち上げ引き込むのを可能にし、製品を移送・パレット詰めステーションに移送するのを可能にするジャッキ型操作装置と、を有している。
【0022】
本発明の他の特徴によれば、フレームは、パレット詰めされる製品の種類に応じて通路の幅を調整するように、案内構造同士の互いに対する調整、特に案内構造同士の間隔の調整を可能にする手段も有している。案内構造同士の間隔を調整するこれらの手段は、ねじ・ナット装置によって構成されており、そのねじ部分は、フレームの中央部及び案内構造の各軸の上部を通るスピンドルに設けられており、軸は3つの軸、すなわち、基準軸として作用しフレームに固定された中央軸と、中央軸の両側に配置され、かつねじと協働するナットを含む2本の横軸と、に分けられ、ねじのねじ山は、横軸を中央軸に対して同時に離反させるように互いに逆向きに切られている。
【0023】
さらに、本発明によれば、枠体はその側面に、枠体に平行で、かつプッシャが取り付けられた台車の支持体及びガイドとして働くレールを有し、台車は、製品の移送時に仕分けステーション全体を走査する一つの操作機構にしっかりと取り付けられ、かつ台車は、新しい製品及び案内壁よりも上方にプッシャを引き込むのを可能にするようにプッシャを支持するアームを案内し操作する手段を有している。
【0024】
本発明の他の特徴によれば、案内構造は、パレット詰めされる製品の種類に一致する案内壁を有し、案内壁は、製品の到着に揃えられて仕分けステーションの全長にわたって延びるビームによって構成される案内壁を有し、ビームは、製品を向いた側面に、これらの案内壁によって形成される通路内の製品の移動を容易にするために多数のアイドラローラを備える案内レールを有している。
【0025】
さらに、本発明によれば、案内構造のビームは、ビームの上方かつアイドラローラを有するレールの上縁部の上方を延びる一種のカバーを含み、ビームは製品の包装が、特にパック型の製品の場合にはボトルを保持するプラスチックフィルムが、引っ掛かる恐れを防止することができる。
【0026】
本発明について、以下の記述、及び参考のために添付された以下の図面を用いて、さらに詳しく説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1に示す装置は、製品(2)の2つの到着ライン(1)を有し、各ラインは製品を2列で保持している。これらのライン(1)の下流側部分は、ライン(1)の延長部に位置する仕分け・移送ステーション(3)に製品を送る選別ステーションを構成している。
【0028】
図1に示す実施形態では、ステーション(3)は、到着ライン(1)の下流側に配置された2つのコンベア(4)によって構成された台板を有している。これらのコンベア(4)は一般に電動式ローラによって構成されている。
【0029】
製品(2)は、ステーション(3)にて、コンベア(4)上を、案内壁(6)によって形成された通路(5)に導入される。通路(5)の下流側には、ステーション(3)の全幅にわたって延びる停止部材(7)が設けられている。
【0030】
図示の装置にはまた、製品(2)の第2のバッチを準備するのを可能にする、方向停止部材の形状の中間停止部材(8)があることが分かる。この停止部材(8)は、バッチを形成する予定数量の製品(2)で通路(4)の下流側部分が満たされたときに製品を停止させように、作動位置に設定されている。
【0031】
製品(2)のバッチは、仕分けステーション(3)の台板上に実現されると、適切な手段(10)によって、通路(5)と直交する方向に、収集ステーション(11)まで、特にこのステーション(11)の昇降台(12)上へと移動させられる。この収集ステーション(11)は、たとえば図1に示すように、台(12)が引き込み可能型の台であるパレット詰めステーションに相当する。収集ステーション(11)は、1組のバッチをパレット(14)上に配置する前に各バッチの2分の1を負担するフラップ(12’)と協働して動作する。
【0032】
ステーション(11)はコンベア(13)を含んでいる。コンベア(13)には空のパレットが到着し、積み重ねられた製品(2)の層が積載されると、パレットはコンベア(13)から再び離れる。図1に示すパレット詰めステーション(11)は、パレット一対毎に仕分けることができ、このことは、パレット詰め速度を向上させる上で有利である。
【0033】
製品(2)のバッチが台(12)上に置かれると、この台が移動してバッチをパレット(14)の上方に搬送する。バッチは、台(12)及びフラップ(12’)が引き込まれる前に不図示の適切な手段によって密集させられ、(二つの)バッチは、パレット上に、またはすでに所定の位置に配置されている一つ前の層上に、重力だけで配置される。
【0034】
引き込み可能な台(12)とそのフラップ(12’)は、直立部材(16)で案内され鉛直方向に移動することのできるフレーム(15)で保持されている。これらの部材は、パレット詰めステーション(11)の一部を形成しており、パレット詰めステーション(11)は、仕分け・移送ステーション(3)と組み合わされたモジュールの形態をしている。ステーション(3)もモジュールの形態をしている。
【0035】
図2及び5は、この仕分け・移送ステーション(3)を概略的に示している。図2は、仕分け・移送ステーション(3)の側面、特に到着ライン(1)から見た仕分け・移送ステーション(3)を示している。図5は、パレット詰めステーション(11)から見た仕分け・移送ステーション(3)を示している。
【0036】
このステーション(3)はモジュールの形態で作られている。このモジュールは、一種の直方体状カバーを形成する枠体(19)によって画定されている。ステーション(3)は、案内壁(6)によって誘導される製品(2)が配置されるコンベア(4)を含んでいる。
【0037】
これらの案内壁(6)は、コンベア(4)による移動時に製品を案内する構造(20)の一部を形成している。これらの案内構造(20)は、枠体(19)の上方中央部に配置されたビーム形状のフレーム(21)によって保持されている。このフレーム(21)は案内壁(6)に対して垂直であり、異なる案内構造(20)間の距離の調整を可能にする手段を含んでいる。
【0038】
案内構造(20)は、コンベア(4)毎に3つに、すなわち、中央構造(22)と2つの側部構造(23)とに分けられることに留意されたい。中央構造(22)はフレーム(21)に固定され、一方、側部構造(23)は、通路(5)の幅を修正するように、ねじ・ナット装置(24)によって移動可能である。
【0039】
ねじ付きスピンドル(25)が、フレーム(21)内に収納されている。このスピンドル(25)は、回転しながら案内され、フレーム(21)内で並進方向に固定されている。スピンドル(25)は、たとえばクランクや遠隔制御されるモータによって構成される適切な手段(26)によって回転駆動される。
【0040】
スピンドル(25)は、各案内構造(20)のヘッドを通っている。中央構造(22)は、そのヘッド(27)の位置で、スピンドル(25)によって並進方向の動きを固定されることができる。これに対し、側部構造(23)は、スピンドル(25)に設けられたねじ部と協働するナットの形状のヘッド(28)を有している。
【0041】
スピンドル(25)に設けられたねじ部は、中央構造(22)に対して側部構造(23)を同時に接近または離反させるように逆向きに切られたねじを有するボルトを構成している。
【0042】
案内構造(20)は逆T字形の形状をしており、水平部分が案内壁(6)に相当し、鉛直部分(29)は伸縮自在である。
【0043】
図5のこの鉛直部分(29)は、軸(30)とプレート(31)とによって構成されている。軸(30)は、その上部に、一対のスライダ(32)による構造を有している。一対のスライダ(32)は、軸(30)がフレーム(21)の一部を形成する水平スライドレール(33)と協働するのを可能にする。軸(30)はまた、フレーム(21)の内部の、スライドレール(33)の間に収納された、ヘッド(27)またはナット(28)のいずれかを有している。ヘッド(27)はスピンドル(25)のガイドとして働き、ナット(28)は同じくスピンドル(25)と協働する。
【0044】
プレート(31)は、案内壁(6)にしっかりと取り付けられた鉛直U字形の形状をしている。このプレート(31)は、軸(30)の両側に配置されたスライドレール(34)によって軸(30)に対して移動可能である。ジャッキ型操作装置(35)が、軸(30)の上部とプレート(31)の底部(36)との間に挿入されている。このジャッキ(35)は、案内壁(6)の引き込みを可能にし、図1に示すように、製品(2)のバッチをパレット詰めステーション(11)まで移動させるプッシャの形状をした手段(10)が通過できるようにする。
【0045】
図3は、矩形断面部材によって構成された軸(30)の断面図である。この軸にはジャッキ(35)があり、狭い方の外面上に、プレート(31)のガイドとして働くスライドレール(34)が設けられている。
【0046】
図4は、案内構造(20)の動的部分を構成する案内壁(6)の断面、特に中央構造(22)の案内壁(6)の断面を詳しく示している。
【0047】
この案内壁(6)は、コンベア(4)の上方を、ステーション(3)の全長にわたって延びるビーム(37)によって構成されている。このビーム(37)は、矩形断面部材の形態をしている。ビーム(37)は、プレート(31)にしっかりと取り付けられており、製品(2)の移動を容易にすることができるアイドラローラを有する種類の案内レール(38)を、製品(2)と接触するビームの両脇に有している。
【0048】
構造(23)の一部を形成する案内レール(6)の場合、ビーム(37)は、製品(2)の通る側の一つのレール(38)だけを有している。
【0049】
ビーム(37)の上方に、レール(38)の上縁部に達する一種のカバー(39)が設けられていることにも留意されたい。このカバー(39)は、製品(2)がこの案内壁(6)に引っ掛かる恐れ、特に、パックの場合にはプラスチック包装フィルムがその側部半月状部分に引っ掛かる恐れを避けることができる。
【0050】
製品(2)のバッチを移動させる手段(10)は、一対のプッシャ(40)によって構成されている。各プッシャ(40)は、図1に示すようにパレット詰めが一対のパレットに対して行われる装置の場合には、製品の各バッチに割り当てられる。装置は、一つのプッシャと方形の案内構造とを有する、より簡素な構成であってもよい。
【0051】
各プッシャ(40)は、鉛直方向に移動可能なアーム(42)を介して、台車(41)にしっかりと取り付けられている。台車(41)は、枠体(19)の上部を横方向に走行し、アーム(42)は台車(41)上を案内される。このアーム(42)は、ジャッキ(43)によって構成された操作装置の作用によって移動可能であり、プッシャ(40)が製品(2)のバッチをパレット詰めステーション(11)に移送し解放した後、その待機部にある初期位置に戻るときに、プッシャ(40)を引き込む。
【0052】
台車(41)は、枠体(19)の一部を形成するレール(44)によって搬送され案内される。これらのレール(44)は、フレーム(21)に平行であり、台車(41)のローラ(45)の走行面として働く。
【0053】
図示の実施形態では、仕分け・移送ステーション(3)は2台の台車(41)を有している。2台の台車(41)は長手方向に移動可能であり、それぞれ、たとえば、同期ベルト型の無端ベルト(46)にしっかりと取り付けられている。これらのベルト(46)は、枠体(19)の各端部に横方向に配置された軸に取り付けられたプーリ(47,48)の組の間で張られている。
【0054】
軸の一つは電動式になっており、ベルト(46)及び台車(41)を、製品(2)のバッチの移送に必要な距離だけ駆動する。
【0055】
台車(41)はそれぞれ、対応するベルト(46)の上部軌道(50)に対して横方向に延びるラグ(49)を有している。ラグ(49)は、任意の適切な手段によってベルトに固定されている。
【0056】
図6〜10は、ステーション(3)での仕分け方法の様々な局面を示しており、上記の図2及び5を補足するものである。
【0057】
図6は、図2及び5に続く局面を示す図で、プッシャ(40)の上方に引き込まれた、非作動位置にある案内構造(20)を示している。これらの構造(20)の案内壁(6)は、コンベア(4)に対して、製品(2)の高さHbと同程度の高さHgに位置している。
【0058】
この図では、各台車(41)のアーム(42)の離隔距離Dbが、案内構造(20)の案内壁(6)の、図10に示されている長さLgより長いことも分かる。
【0059】
案内壁(6)が製品(2)及びプッシャ(40)用の通路を解放すると、プッシャ(40)は、図6には示されていない製品(2)のバッチをパレット詰めステーション(11)に移送することができる。
【0060】
移送準備の整った製品(2)が図7に示されている。バッチは、製品のいくつかの列で構成されている。これらの列は、わずかな間隔を置いて配置され、プッシャ(40)が動くとプッシャ(40)によって連行される。
【0061】
プッシャ(40)の動き、すなわちプッシャ(40)の速度は、製品(2)がプッシャ(40)で運ばれる際の列間操作を管理するように、製品(2)の種類に応じて調整することができる。
【0062】
図8は、製品(2)のバッチをパレット詰めステーション(11)の台(12)上に移送した後の、ラインの端部に位置するプッシャ(40)を示している。この局面では、案内構造(20)は、図9に示されているようにその作動位置に戻され、プッシャ(40)が戻るのを待たずに製品(2)が仕分けステーション(3)に接近するのを可能にする。
【0063】
プッシャ(40)自体を引き込み、図10に示されているように、少なくとも製品(2)の高さHbに対応する高さHpだけ、案内壁(6)のレベルより上方に持ち上げることができる。この位置では、プッシャ(40)間の中央空間が案内構造(20)のプレート(31)に干渉しないように設定されていることに留意されたい。プッシャ(40)間の距離Dpは、パレット詰めステーション(11)における2つのパレット(14)の離隔距離Dでもある。
【0064】
案内構造(20)の逆T字形とプッシャ(40)の方形構造とによって、各構造の相互運動の、このような独創的な組み合わせが可能となる。
【0065】
プッシャ(40)は、T字の横方向部分に向かい合うように配置され、T字の鉛直中央部分を通過できるように間隔を置いて配置されている。このように、プッシャ(40)は、T字の横方向部分の周りでの一種の回転移動、すなわち、案内壁(6)の周りを取り囲むような運動を行う。
【0066】
案内構造(20)及びプッシャ(40)構造のこの構成は、図1に示すような2つのパレット詰めを容易にし、特に、ボトルパック型などの製品(2)について非常に魅力的な速度を実現することを可能にする。
【0067】
この装置は、単一のプッシャ及び方形の案内構造(20)とともに動作することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】基本的な構成部材が図示され、プッシャ形状の移動手段を搬送する台車が不図示の、パレット詰め装置の概略平面図である。
【図2】製品を準備して4列に仕分けするステーションの、製品の到着側から見た概略立面図である。
【図3】案内構造の一つの、軸の断面図である。
【図4】2つの通路間に配置された中央案内壁の詳細断面図である。
【図5】案内構造の上流側の、作動位置にある案内構造及び初期位置にあるプッシャを示す図である。
【図6】非作動位置、すなわち、プッシャ用の通路を解放するように引き込まれた位置にある案内構造を示す図である。
【図7】非作動位置にあるいくつかの案内構造を有する仕分けステーションの、特に製品の到着点から見た側面図である。
【図8】プッシャの作用の下で製品バッチの移送が終了した時点における仕分けステーションを示す図である。
【図9】作動位置にある案内構造と、案内壁の上方を通って初期位置に戻る、いくつかの形態で表されたプッシャと、が示された、仕分けステーションを示す図である。
【図10】作動位置にある案内構造と、案内壁の上方を通過するように持ち上げられた非作動位置にあるプッシャとを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品をバッチに仕分けし、前記バッチを収集ステーションに移送する方法であって、
前記製品を、仕分け・移送ステーション(3)の台板に直接、かつ通路(5)内に導入して前記バッチを形成することと、
前記バッチが形成された後、前記通路(5)を形成する案内構造(20)を鉛直方向に引き込むことと、
前記案内構造の下方を通過する、プッシャ(40)の形状の移動手段によって、前記バッチを前記収集ステーション(11)に移送することと、
前記案内構造(20)をその作動位置に位置させ直すことと、
前記プッシャ(40)を持ち上げ、前記案内構造(20)の周りで回転移動するようにして前記案内構造(20)の上方を通過させて、その初期位置に移動させることと、
を含む方法。
【請求項2】
到着ライン(1)の選別ステーションと、収集またはパレット詰めステーション(11)の台(12)と、の間に配置され、たとえば請求項1に記載の方法を実施するために製品(2)を仕分けてパレット詰め装置に移送するステーションにおいて、
電動式のコンベア(4)によって構成され、前記製品(2)を入口から下流側端部に位置する停止部材(7)まで搬送する台板と、
前記コンベア(4)上の前記製品(2)を案内して、互いに平行ないくつかの列に配列させる構造(20)と、
このように形成された前記バッチを移動させて前記台(12)上に搬送する手段(10)と、
前記案内構造(20)を引き込み、前記製品(2)を移動させる前記手段(10)より上方に位置させる手段と、
前記移動手段(10)を、前記コンベア(4)に保持された前記製品(2)の上方及び前記案内構造(20)の上方を通過させ、前記案内構造(20)の案内壁(6)の周りを取り囲むように動かして、前記移動手段(10)がその初期位置に戻るのを可能にする手段と、
を有することを特徴とするステーション。
【請求項3】
水平部分が前記案内壁(6)を構成する、逆T字形の案内構造(20)と、プッシャ(40)の形態の、製品(2)の前記バッチの移動手段(10)と、を有し、前記プッシャ(40)は、前記案内壁(6)の長さより長い距離だけ互いに離れて配置された横方向アーム(42)によって保持され、かつ前記T字の鉛直部分の両側を通過するのに十分な距離だけ互いに離されており、前記2つの距離によって、前記プッシャ(40)が前記T字の前記水平部分の周りを回ることができることを特徴とする、請求項2に記載の仕分けステーション。
【請求項4】
中央上部に前記案内構造(20)を支持するフレーム(21)を備えた直方体の骨格の枠体(19)を有し、前記フレーム(21)は、前記案内構造、特に前記T字の前記鉛直部分を保持するように構成された水平ビームの形態をしていることを特徴とする、請求項3に記載の仕分けステーション。
【請求項5】
前記各案内構造(20)の前記T字の前記鉛直部分は伸縮自在型であり、該鉛直部分は、前記支持フレーム(21)から下方に延びる軸(30)と、U字形プレート(31)とを含み、前記軸(30)と前記U字形プレート(31)との間に、スライドレール(34)とジャッキ型の操作装置(35)とを有することを特徴とする、請求項4に記載の仕分けステーション。
【請求項6】
製品(2)の種類に応じた前記案内構造(20)の互いに対する調整、特に前記案内構造(20)同士の間隔の調整を可能にする適切な手段を備えたフレーム(21)を含むことを特徴とする、請求項4または5のいずれか1項に記載の仕分けステーション。
【請求項7】
前記案内構造(20)同士の間隔を調整する前記手段はねじ・ナット装置(24)によって構成され、該ねじ・ナット装置(24)のねじの部分は、前記支持フレーム(21)の内部及び各軸(30)の上部を通るスピンドル(25)に設けられており、前記軸(30)は、前記フレーム(21)に固定され前記ねじ・ナット装置(24)の基準軸として作用する中央軸(22)と、固定された該軸(22)の両側に配置され、各々が前記ねじと協働するナット(28)を含む2本の横軸(23)と、の3つの軸に区分され、前記ねじのねじ山は、前記案内構造(20)同士の間隔を前記製品(2)の寸法に一致させるように、前記横軸(23)を前記中央軸(22)の両側で同時に離反させるように互いに逆向きに切られていることを特徴とする、請求項4から6のいずれか1項に記載の仕分けステーション。
【請求項8】
前記枠体(19)はその側面に、前記プッシャ(40)が取り付けられた台車(41)を保持し案内するレール(44)を有し、前記台車(41)は、無端ベルト(46)型の一つの操作機構にしっかりと取り付けられており、かつ前記台車(41)は、前記プッシャ(40)を鉛直方向に操作するジャッキ型の手段(43)を有することを特徴とする、請求項4から7のいずれか1項に記載の仕分けステーション。
【請求項9】
前記案内構造(20)は、製品(2)の種類に一致する案内壁(6)を有し、前記案内壁(6)は、前記仕分けステーション(3)の全長にわたって延びるビーム(37)によって構成され、前記ビーム(37)は、前記製品を向いた側面に、前記案内壁(6)間の前記製品(2)の移動を容易にする多数のアイドラローラを備えた案内レール(38)を有することを特徴とする、請求項3から8のいずれか1項に記載の仕分けステーション。
【請求項10】
前記案内構造(20)の前記ビーム(37)は、前記アイドラローラを有する前記レール(38)の上縁部の上方を延びる一種のカバー(39)を含み、前記カバー(39)は、製品(2)の包装が、特にパックの場合にプラスチックフィルム型の包装が、前記レール(38)に引っ掛かる恐れを防止することを特徴とする、請求項9に記載の仕分けステーション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−523681(P2009−523681A)
【公表日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−550796(P2008−550796)
【出願日】平成19年1月15日(2007.1.15)
【国際出願番号】PCT/FR2007/000063
【国際公開番号】WO2007/080332
【国際公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【出願人】(504102770)シデル パルティシパション (46)
【氏名又は名称原語表記】SIDEL PARTICIPATIONS
【Fターム(参考)】