パワーコントロールユニット
【課題】バスバーの放熱精度を向上させるパワーコントロールユニットを提供する。
【解決手段】パワーコントロールユニット(30)は、ヒートシンク(50)の上面に配置された電力変換モジュール(60)と、第1平面板状部(200)と、第2平面板状部(204)と、前記第1平面板状部及び前記第2平面板状部間に設けられた屈曲部(202)とで形成された三相端子(64)と、前記ヒートシンクの上面に設けられ、前記第2平面板状部を支持する三相端子台(66)とを備え、前記第1平面板状部は、前記電力変換モジュールの三相出力端子(148)の接触面(210)と接触固定され、前記第2平面板状部は、前記三相端子台の固定面(212)と接触固定され、前記第2平面板状部が固定されている状態で、前記第1平面板状部の固定を解除した場合は、前記第1平面板状部と前記接触面との間に所定の隙間が形成される。
【解決手段】パワーコントロールユニット(30)は、ヒートシンク(50)の上面に配置された電力変換モジュール(60)と、第1平面板状部(200)と、第2平面板状部(204)と、前記第1平面板状部及び前記第2平面板状部間に設けられた屈曲部(202)とで形成された三相端子(64)と、前記ヒートシンクの上面に設けられ、前記第2平面板状部を支持する三相端子台(66)とを備え、前記第1平面板状部は、前記電力変換モジュールの三相出力端子(148)の接触面(210)と接触固定され、前記第2平面板状部は、前記三相端子台の固定面(212)と接触固定され、前記第2平面板状部が固定されている状態で、前記第1平面板状部の固定を解除した場合は、前記第1平面板状部と前記接触面との間に所定の隙間が形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バスバーを介して三相交流電力を外部に供給するパワーコントロールユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
下記に示す特許文献1には、3つの端子を有するコネクタを三相インバータ及び制御回路を収納するケースの壁部に設けるとともに、該3つの端子と、三相インバータとを3つのバスバーで接続することで、該三相インバータが変換した三相の交流電力を該3つの端子から出力することが記載されている。また、前記ケースの底面に冷却装置を設けるとともに、ケースの壁部と一体形成された放熱板を、前記3つの端子及び前記3つのバスバーから所定距離隔てて設けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−259596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記壁部と一体成形された前記放熱板は、前記バスバーと接続されていないので、前記バスバーの熱を効率的に放熱させることはできない。また、前記バスバーと前記放熱板とを接触させることで、効率的にバスバーの熱を放熱させることはできるが、実際の製造工程において製品の形状に誤差が生じることで、前記バスバーと前記放熱板との接触が悪くなり、これによって、放熱性能が低下する。
【0005】
そこで、本発明は、バスバーの放熱精度を向上させるパワーコントロールユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両に搭載されるパワーコントロールユニットにおいて、ヒートシンクの上面に配置された直流電力を三相の交流電力に変換する電力変換モジュールと、少なくとも第1平面板状部と、前記第1平面板状部と平行に設けられた第2平面板状部と、前記第1平面板状部と前記第2平面板状部との間に設けられた屈曲部とで形成された三相端子と、前記ヒートシンクの上面に設けられ、前記第2平面板状部を下方から支持する三相端子台と、を備え、前記電力変換モジュールには、三相の交流電力を出力するための三相出力端子が設けられ、前記三相端子の一端側に設けられた前記第1平面板状部は、前記三相出力端子の接触面と互いに平行となるように接触固定され、前記三相端子の他端側に設けられた前記第2平面板状部は、前記三相端子台の固定面と互いに平行となるように接触固定され、前記三相端子の前記他端は、外部電気機器と接続するための接続端子となっており、前記第2平面板状部が前記三相端子台の前記固定面に接触固定されている状態で、前記第1平面板状部と前記三相出力端子の前記接触面との固定を解除した場合は、前記第1平面板状部と前記三相出力端子の前記接触面との間に所定の隙間が形成されるように、前記三相端子は形成されていることを特徴とする。
【0007】
これにより、前記三相端子は前記ヒートシンクに設けられた前記三相端子台の前記固定面を押圧することができ、前記三相端子と前記三相端子台との密着性が向上する。従って、前記三相端子の熱は、前記三相端子台を介して前記ヒートシンクにより効率よく放熱され、前記三相端子の放熱性能が向上する。
【0008】
前記三相端子台には、前記三相端子を流れる電流を検出する電流センサが取り付けられ、前記三相端子は、前記電流センサを貫通していてもよい。これにより、前記電流センサを取り付けるためのブラケットを別個に設ける必要がなくなり、低コストで前記電流センサを取り付けることができる。また、前記三相端子の放熱性能は高いので、前記三相端子台に電流センサを取り付けても、前記電流センサは、前記三相端子の熱の影響を受け難くなり、前記電流センサの検出精度が低下することを防止することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るパワーコントロールユニットによれば、三相端子はヒートシンクに設けられた三相端子台の固定面を押圧することができ、三相端子と三相端子台との密着性が向上する。従って、三相端子の熱は、三相端子台を介してヒートシンクにより効率よく放熱され、三相端子の放熱性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施の形態の電気自動車の概略構成を模式化した概略構成斜視図である。
【図2】実施の形態の電気自動車の概略構成を模式化した概略構成側面図である。
【図3】図1に示すパワーコントロールユニットの外観斜視図である。
【図4】図3に示すパワーコントロールユニットの分解斜視図である。
【図5】図4に示すヒートシンクの上面図である。
【図6】図4に示すロアケースの底面図である。
【図7】パワーコントロールユニットの回路図である。
【図8】図5のヒートシンクの上部にアッパーケースを配置したときの上面図である。
【図9】パワーコントロールユニットの一部断面図である。
【図10】図9に示す三相端子の側面図である。
【図11】図9に示す一部断面図において、三相端子の第1平面板状部と第2平面板状部とを同一の高さにした場合のパワーコントロールユニットの一部側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係るパワーコントロールユニットを有する電気自動車について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
【0012】
図1は、電気自動車(車両)10の概略構成を模式化した概略構成斜視図、図2は、電気自動車10の概略構成を模式化した概略構成側面図である。なお、本実施の形態では、車体12の鉛直方向を上下方向とし、該鉛直方向に垂直な方向を水平方向とする。また、電気自動車10の進行方向を前、後退方向を後、進行方向に向かって左方向を左、右方向を右とする。
【0013】
電気自動車10は、車体12内部に、前輪14L、14Rと後輪16L、16Rとの間で、且つ、車体12の底部に設けられた高電圧を出力するバッテリ18と、フロアパネル20を介してバッテリ18の上方に設けられる車室22と、該車室22とは隔てられて車体12の前方に区画されたモータルーム24と、該モータルーム24を覆うダッシュパネル26と、ダッシュパネル26の下方で、且つ、該モータルーム24に設けられた回転電機の一種である走行用モータ(外部電気機器)28の上方に載置されたパワーコントロールユニット(Power Control Unit)30とを備える。ダッシュパネル26は、ダッシュパネルロア26aとダッシュパネルアッパー26bとを有する。ダッシュパネル26は、モータルーム24と車室22とを仕切るものであり、モータルーム24からの汚れ、水、臭い等の浸入を防ぐ構造を有する。また、ダッシュパネル26は、外部からの水の浸入に対して、A/C(エアコンディショナー)配管内に流入させない水排出機能を有する。
【0014】
電源ケーブル34は、バッテリ18に蓄積された電力をパワーコントロールユニット30に伝達するためのものであり、電源ケーブル34の一端はバッテリ18の電源コネクタ36に接続され、他端はパワーコントロールユニット30の電源コネクタ94(図7参照)に接続される。パワーコントロールユニット30は、バッテリ18から供給される直流電力を三相(U、V、W相)の交流電力に変換し、該変換した三相の交流電力を走行用モータ28に供給することで走行用モータ28を駆動制御する。
【0015】
パワーコントロールユニット30は、直流電力を三相交流に変換する電力変換モジュール60(図4、図5、図7参照)と電力変換モジュール60を制御することで走行用モータ28を駆動させるECU70(図4、図7参照)とを有する。走行用モータ28とパワーコントロールユニット30とは、三相交流電力ケーブル(電力供給線)38を介して接続されており、三相交流電力ケーブル38の一端は走行用モータ28の電力コネクタ40に接続され、三相交流電力ケーブル38の他端はパワーコントロールユニット30の電力コネクタ42(電力コネクタ42a、42b、42c)に接続される。パワーコントロールユニット30を走行用モータ28の上方に配置させるので、高電圧の三相交流電力ケーブル38を短くすることができる。
【0016】
図3はパワーコントロールユニット30の外観斜視図、図4はパワーコントロールユニット30の分解斜視図を示す。パワーコントロールユニット30は、ヒートシンク50と、ヒートシンク50の上部に設けられるアッパーケース52と、アッパーケース52の上部を覆う上カバー54と、ヒートシンク50の下部に設けられるロアケース56と、ロアケース56の下部を覆う下カバー58とを有する。ヒートシンク50、アッパーケース52、上カバー54、ロアケース56、及び下カバー58は、パワーコントロールユニット30の筐体を構成する。
【0017】
ヒートシンク50の上面略中央には電力変換モジュール60が、ヒートシンク50の上面右側には、外部からバッテリ18を充電する際に用いられる急速充電用デバイス(充電用デバイス)62、ヒューズ98a、98b(図5、図7参照)等が設けられ、ヒートシンク50の左側上方には、電力変換モジュール60とアッパーケース52の電力コネクタ42a、42b、42cとを接続する三相端子64a、64b、64c(以下、総称して三相端子64と呼ぶ場合もある)が設けられている。電力変換モジュール60は、バッテリ18の直流電力を三相(U、V、W相)の交流電力に変換し、該変換した各相の交流電力を三相端子64a、64b、64cに出力する。三相端子64a、64b、64cは、その中間部がヒートシンク50の上面左側に設けられた三相端子台66に下方から支持される。この三相端子台66は、熱伝導性の部材を含み、三相端子64a、64b、64cの熱をヒートシンク50に伝える。
【0018】
電力変換モジュール60は、複数のスイッチング素子を有するスイッチングモジュールを筐体内に内蔵する。この複数のスイッチング素子がオンオフされることで、電力変換モジュール60は、バッテリ18からの直流電力を三相の交流電力に、又は、走行用モータ28から三相の交流電力を直流電力に変換する。
【0019】
ヒートシンク50とアッパーケース52とで、急速充電用デバイス62を収納する充電デバイス室72と、ヒューズ98a、98bを収納するヒューズ室74、電力変換モジュール60を収納する電力変換室76、三相端子64a、64b、64cを収納する三相端子室78とが形成される。充電デバイス室72は、充電デバイス室72内へのアクセスを可能にするアッパーケース52の上面に形成された第1開口部(充電デバイス室開口部)72aを有し、ヒューズ室74は、ヒューズ室74内へのアクセスを可能にするアッパーケース52の上面に形成された第2開口部(ヒューズ室開口部)74aを有し、電力変換室76は、電力変換室76内へのアクセスを可能にするアッパーケース52の上面に形成された第3開口部(電力変換室開口部)76aを有し、三相端子室78は、三相端子室78内へのアクセスを可能にするアッパーケース52の上面に形成された第4開口部(三相端子室開口部)78aを有する(図4、図8参照)。前記電力変換モジュール60を制御するECU(制御装置)70は、急速充電用デバイス62の上方であって、充電デバイス室72内に設けられている。
【0020】
上カバー54は、第1開口部72aを覆う第1上カバー54aと、第2開口部74aを覆う第2上カバー54bと、第3開口部76aを覆う第3上カバー54cと、第4開口部78aを覆う第4上カバー54dとを有する。充電デバイス室72は、ヒューズ室74、電力変換室76、及び三相端子室78より高く形成されているので、第1開口部72aは、第2開口部74a〜第4開口部78aに比べ、高い位置に形成されている。
【0021】
電力変換モジュール60の上方、且つ、第3開口部76aの下方で、平滑コンデンサ96(図7参照)を有するコンデンサモジュール80がアッパーケース52の内壁に吊り下げられるように取り付けられている。平滑コンデンサ96は、電力変換モジュール60と電気的に接続され、バッテリ18からの電力を平滑化するものである。コンデンサモジュール80は、平滑コンデンサ96を筐体で収納したものである。
【0022】
ロアケース56の底面には、バッテリ18を充電する充電器82と、電気自動車10に搭載された低電圧系のデバイス(電装品)に低電圧の電力を供給するためにバッテリ18の電圧を降圧させるDC/DCコンバータ84とが設けられている。DC/DCコンバータ84及び充電器82は、長方形の筐体に収納されたものであり、DC/DCコンバータ84より部品数が多く大きくなり易い充電器82の筐体は、DC/DCコンバータ84の筐体よりも大きい。
【0023】
ヒートシンク50は、流体が流入される流入部86と、流体が流出する流出部88とを有する。ヒートシンク50の底面とロアケース56の上面とで前記流体が流れる流路(図示略)が形成される。流入部86から流入した前記流体は、ヒートシンク50とロアケース56によって形成された前記流路を通って流出部88から流出する。流入部86から流入した流体は、ヒートシンク50とロアケース56によって形成された流路を通って流出部88から流体が流出する。これにより、ヒートシンク50は、ヒートシンク50の上面側に設けられた電力変換モジュール60及び急速充電用デバイス62等、及び、ヒートシンク50の下面側に設けられた充電器82及びDC/DCコンバータ84が発熱した熱量を放熱させて冷却することができる。
【0024】
図5はヒートシンク50の上面図、図6はロアケース56の底面図、図7はパワーコントロールユニット30の回路図である。
【0025】
電力変換モジュール60は、電源コネクタ94(図7参照)に接続され、電源ケーブル34を介してバッテリ18を電源コネクタ94に接続することで、電力変換モジュール60とバッテリ18とが接続される。電力変換モジュール60とバッテリ18との間に、電圧を平滑化するコンデンサモジュール80の平滑コンデンサ96が並列に接続されている。コンデンサモジュール80は、DC/DCコンバータ84、充電器82、及び急速充電用デバイス62、及びヒューズ98a、98bとバスバーによって電気的に接続されている。
【0026】
これにより、DC/DCコンバータ84、充電器82、急速充電用デバイス62、及びヒューズ98a、98bは、バッテリ18と接続される。バスバーは、銅板等の金属板を打ち抜き加工することで形成される。急速充電用デバイス62は、ダイオード(急速充電用ダイオード)100、第1メインコンタクタ(第1急速充電用コンタクタ)102、第2メインコンタクタ(第2急速充電用コンタクタ)104、抵抗R、及びプレコンタクタ106を有する。このように、高電圧部品(電力変換モジュール60、DC/DCコンバータ84、充電器82、急速充電用デバイス62)を1つの筐体に収納することで、高電圧ケーブルを用いることなくバスバーで接続することができ、パワーコントロールユニット30を小型化することができ、更に、コストが低廉になる。
【0027】
コンデンサモジュール80は、図5に示すように、第1正端子110a、第1負端子110b、第2正端子112a、第2負端子112b、第3正端子114a、第3負端子114bとを有し、第1正端子110a、第2正端子112a、及び第3正端子114aは互いに導通しており、第1負端子110b、第2負端子112b、及び第3負端子114bは互いに導通している。第2正端子112a及び第2負端子112bは、バスバー115a、115b、及び、電源ケーブル94a、94b(図6参照)を介して電源コネクタ94に接続されており、これにより、第2正端子112aはバッテリ18の正極側と、第2負端子112bはバッテリ18の負極側とにそれぞれ接続される。
【0028】
電力変換モジュール60は、第2正端子112a及び第2負端子112bに接続される図示しない接続正端子及び接続負端子(接続端子)を有し、電力変換モジュール60の前記接続正端子は、第2正端子112aとバスバー115aの一端とに接続され、電力変換モジュール60の前記接続負端子は、第2負端子112bとバスバー115bの一端とに接続されている。電源ケーブル94a、94bは、ヒートシンク50の下方から貫通孔50a、50bを通ってパワーコントロールユニット30内に挿入され、バスバー115a、115bの他端に接続されている。
【0029】
第1正端子110aと、ヒューズ98a、98bの一端と、及びダイオード100のカソードとは、単一のバスバー116によって接続されており、バスバー116とバッテリ18とは同電位である。第1正端子110aと接続されていないヒューズ98aの他端は、エアコンコンプレッサ(空調用コンプレッサ)118に接続され、第1正端子110aと接続されていないヒューズ98bの他端は、ヒータ120に接続される(図7参照)。
【0030】
ダイオード100のカソードは、抵抗R、プレコンタクタ106を介して、第1メインコンタクタ102の一端に接続され、ダイオード100のアノードは、バスバー122によって第1メインコンタクタ102の前記一端に接続される。第1負端子110bは、バスバー124によって第2メインコンタクタ104の一端に接続される。
【0031】
第3正端子114aは、図5及び図6に示すように、バスバー126、128によって充電器82の第4正端子130aと、バスバー126、132によってDC/DCコンバータ84の第5正端子134aとにそれぞれ接続され、第3負端子114bは、バスバー136、138によって充電器82の第4負端子130bと、バスバー136、140によってDC/DCコンバータ84の第5負端子134bとに接続されている。
【0032】
充電器82の第6正端子142a及び第6負端子142bはケーブル92aを介してコネクタ92に接続され、DC/DCコンバータ84の第7正端子144a及び第7負端子144bは、パワーコントロールユニット30の外部に導出したケーブル146に接続されている。これにより、DC/DCコンバータ84によって降圧された電力は、ケーブル146によって電気自動車10に搭載された低電圧系のデバイスに供給可能となる。
【0033】
また、電力変換モジュール60は、図5に示すように、U相端子148a、V相端子148b、W相端子148c(以下、総称して三相出力端子148と呼ぶ場合もある)を有し、U相端子148aに三相端子64aが接続され、V相端子148bに三相端子64bが接続され、W相端子148cに三相端子64cが接続される。
【0034】
図6に示すようにDC/DCコンバータ84及び充電器82は、長手方向がお互いに直交するように配置され、DC/DCコンバータ84の長辺と充電器82の短辺とが隣り合うように配置されている。
【0035】
コネクタ92に接続されたプラグ93が商業用コンセントに接続されることで、100V又は200Vの交流電力が充電器82に供給され、充電器82は、バッテリ18を普通充電する(図7参照)。
【0036】
なお、図5に示す参照符号150a、150b、150cは、各三相端子64a、64b、64cに流れる電流を検出する電流センサである。以下、電流センサ150a、150b、150cを総称して電流センサ150と呼ぶ場合もある。
【0037】
図8は、図5のヒートシンク50の上部にアッパーケース52を配置したときの上面図である。なお、図8においては、コンデンサモジュール80の図示を省略している。アッパーケース52には、急速充電用コネクタ152が設けられており、第1メインコンタクタ102の他端及び第2メインコンタクタ104の他端が、バスバー154a、154bを介して急速充電用コネクタ152に接続される。急速充電用コネクタ152には、サービスエリア等や給電ステーションに設けられた図示しない高圧の直流電力を供給する急速充電器の充電器側コネクタ156と接続するコネクタ158が接続される(図7参照)。前記急速充電器の充電器側コネクタ156とコネクタ158とが接続されることで、前記急速充電器はバッテリ18を急速充電する。
【0038】
図9は、パワーコントロールユニット30の一部断面図、図10は、図9に示す三相端子64の側面図である。図9に示すように、電力変換室76と三相端子室78とは連通孔162により連通しており、三相端子64a、64b、64cは、一端がボルト(緊結部材)164によってU相端子148a、V相端子148b、W相端子148cに接続され、該連通孔162を通って他端が三相端子室78に位置している。三相端子64a、64b、64cの前記他端はボルト(緊結部材)166によって電力コネクタ42a、42b、42cと接続される。これにより、電力変換モジュール60のU相端子148a、V相端子148b、W相端子148cと電力コネクタ42a、42b、42cとが接続される。
【0039】
三相端子64a、64b、64cの前記他端と接続する電力コネクタ42a、42b、42cの接続点は、U相端子148a、V相端子148b、W相端子148cより高い位置に設けられているので、三相端子64a、64b、64cは、前記一端から前記他端に向かって、上方に屈曲した後水平に延びた形状を有している。
【0040】
詳しくは、三相端子64(64a、64b、64c)は、図10に示すように、前記一端側に設けられ、前記他端側に向かって水平に延びた第1平面板状部200と、第1平面板状部200と連接して前記他端側に設けられ、且つ、下方(ヒートシンク50方向)に屈曲した後上方に屈曲する屈曲部202と、屈曲部202と連接して前記他端側に設けられ、且つ、第1平面板状部200より距離hだけ低い高さで前記他端側に向かって水平に延びた第2平面板状部204と、第2平面板状部204と連接して前記他端側に設けられ、且つ、前記他端側に向かって上方向に延びた傾斜部206と、傾斜部206と連接して前記他端側に設けられて水平方向に延びた、走行用モータ28と接続するための接触端子208とを有する。
【0041】
三相端子64の第1平面板状部200は、三相出力端子148(U相端子148a、V相端子148b、W相端子148c)の接触面210と、互いに平行となるように、ボルト164によって接触固定されている。また、三相端子64の第2平面板状部204は、三相端子台66の上面である固定面212と、互いに平行となるように、ボルト214によって接触固定されている。接触面210と固定面212とは互いに平行している。
【0042】
なお、電流センサ150a、150b、150cは、ボルト214、214、214によって、三相端子64a、64b、64cを介装して三相端子台66に取り付けられ、三相端子64a、64b、64cは電流センサ150a、150b、150cを貫通している。詳しくは、電流センサ150a、150b、150cは、貫通孔216を有し、三相端子64a、64b、64cは、電流センサ150a、150b、150cの貫通孔216に挿入されている。
【0043】
また、ヒートシンク50に設けられた三相出力端子148の接触面210が、ヒートシンク50に設けられた三相端子台66の固定面212の高さと同一となるように、電力変換モジュール60が成形される。なお、製造過程における誤差により、三相出力端子148の接触面210は、三相端子台66の固定面212に対して高くなったり、低くなったりと、公差が生じる場合があるが、本実施の形態では、誤差はないものとして扱う。三相出力端子148の接触面210及び三相端子台66の固定面212の高さをHとする。
【0044】
第2平面板状部204を第1平面板状部200より距離hだけ低くしているので、仮に、ヒートシンク50に三相端子台66を設けない場合に、第1平面板状部200を三相出力端子148(U相端子148a、V相端子148b、W相端子148c)にボルト164で固定し、接触端子208をボルト166で電力コネクタ42a、42b、42cに固定すると、第2平面板状部204の高さは、三相端子台66の固定面212の高さHより距離hだけ低い高さとなる。逆に、第2平面板状部204を三相端子台66の固定面212とボルト214で締結した場合は、第1平面板状部200は、三相出力端子148より距離hだけ高くなる。
【0045】
三相端子64がこのような形状を有するので、第1平面板状部200を三相出力端子148にボルト164で固定し、第2平面板状部204を三相端子台66にボルト214で固定し、接触端子208を電力コネクタ42a、42b、42cに固定した場合は、第2平面板状部204は、三相端子台66の固定面212を押圧するので、三相端子64が三相端子台66に密着する。従って、三相端子64の熱は、三相端子台66を介してヒートシンク50により効率よく放熱され、三相端子64の放熱性能が向上する。
【0046】
また、電力変換モジュール60の製造工程における誤差により、三相出力端子148の接触面210の高さに公差が生じて、三相出力端子148の接触面210が三相端子台66の固定面212より高くなった場合であっても、第1平面板状部200と第2平面板状部204との距離hを、該公差より長くすることで、三相端子64は三相端子台66と密着し、三相端子64の放熱性能を向上させることができる。なお、三相端子64の放熱性能を更に向上させるべく、三相端子台66とヒートシンク50の上面との間に、サーマルコンパウンドを介装させてもよい。
【0047】
逆に、図11に示すように、仮に、三相端子64の第1平面板状部200と、三相端子64の第2平面板状部204との高さを同じにした場合に(第1平面板状部200と第2平面板状部204とを同一平面上にした場合は)、三相出力端子148の接触面210の高さに公差が生じて、三相出力端子148の接触面210が三相端子台66の固定面212より高くなると、ボルト214は、三相端子64の第2平面板状部204によって上方(図11に示す矢印方向)に引っ張られ、第2平面板状部204は、三相端子台66の固定面212から浮いてしまい、第2平面板状部204と三相端子台66の密着性が悪くなり、三相端子64の放熱性能が低下する。なお、図11に示す三相端子64には、屈曲部202を設けていない。
【0048】
このように、第1平面板状部200が第2平面板状部204より距離hだけ高くなるように三相端子64を形成したので、第1平面板状部200を三相出力端子148のボルト164で固定し、第2平面板状部204を三相端子台66にボルト214で固定した場合は、第2平面板状部204は、三相端子台66の固定面212を押圧するので、三相端子64と三相端子台66との密着性が向上する。これにより、三相端子64の熱は、三相端子台66を介してヒートシンク50により効率よく放熱され、三相端子64の放熱性能が向上する。
【0049】
また、電流センサ150を三相端子台66に取り付けるので、電流センサ150を取り付けるためのブラケットを別個に設ける必要がなくなり、低コストで電流センサ150を取り付けることができる。また、三相端子64の放熱性能は高いので、三相端子台66に電流センサ150を取り付けても、電流センサ150は、三相端子64の熱の影響を受け難くなり、電流センサ150の検出精度の低下、故障を防止することができる。
【0050】
なお、上記実施の形態では、屈曲部202は、下方に屈曲した後上方に屈曲する形状を有するようにしたが、上方に屈曲した後下方に屈曲する形状を有していてもよく、第1平面板状部200から第2平面板状部204に向かって、傾斜した形状であってもよい。
【0051】
以上、本発明について好適な実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0052】
10…電気自動車 12…車体
18…バッテリ 28…走行用モータ
30…パワーコントロールユニット 34、94a、94b…電源ケーブル
36、94…電源コネクタ 38…三相交流電力ケーブル
40、42、42a、42b、42c…電力コネクタ
50…ヒートシンク 52…アッパーケース
54…上カバー 56…ロアケース
58…下カバー 60…電力変換モジュール
62…急速充電用デバイス 64、64a、64b、64c…三相端子
66…三相端子台 70…ECU
72…充電デバイス室 72a…第1開口部
74…ヒューズ室 74a…第2開口部
76…電力変換室 76a…第3開口部
78…三相端子室 78a…第4開口部
80…コンデンサモジュール 82…充電器
84…DC/DCコンバータ 98a、98b…ヒューズ
100…ダイオード 102…第1メインコンタクタ
104…第2メインコンタクタ 106…プレコンタクタ
115a、115b、116、122、124、126、128、132、136、138、140、154a、154b…バスバー
118…エアコンコンプレッサ 120…ヒータ
148…三相出力端子 148a…U相端子
148b…V相端子 148c…W相端子
150、150a、150b、150c…電流センサ
164、166、214…ボルト 200…第1平面板状部
202…屈曲部 204…第2平面板状部
206…傾斜部 208…接触端子
210…接触面 212…固定面
216…貫通孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、バスバーを介して三相交流電力を外部に供給するパワーコントロールユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
下記に示す特許文献1には、3つの端子を有するコネクタを三相インバータ及び制御回路を収納するケースの壁部に設けるとともに、該3つの端子と、三相インバータとを3つのバスバーで接続することで、該三相インバータが変換した三相の交流電力を該3つの端子から出力することが記載されている。また、前記ケースの底面に冷却装置を設けるとともに、ケースの壁部と一体形成された放熱板を、前記3つの端子及び前記3つのバスバーから所定距離隔てて設けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−259596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記壁部と一体成形された前記放熱板は、前記バスバーと接続されていないので、前記バスバーの熱を効率的に放熱させることはできない。また、前記バスバーと前記放熱板とを接触させることで、効率的にバスバーの熱を放熱させることはできるが、実際の製造工程において製品の形状に誤差が生じることで、前記バスバーと前記放熱板との接触が悪くなり、これによって、放熱性能が低下する。
【0005】
そこで、本発明は、バスバーの放熱精度を向上させるパワーコントロールユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両に搭載されるパワーコントロールユニットにおいて、ヒートシンクの上面に配置された直流電力を三相の交流電力に変換する電力変換モジュールと、少なくとも第1平面板状部と、前記第1平面板状部と平行に設けられた第2平面板状部と、前記第1平面板状部と前記第2平面板状部との間に設けられた屈曲部とで形成された三相端子と、前記ヒートシンクの上面に設けられ、前記第2平面板状部を下方から支持する三相端子台と、を備え、前記電力変換モジュールには、三相の交流電力を出力するための三相出力端子が設けられ、前記三相端子の一端側に設けられた前記第1平面板状部は、前記三相出力端子の接触面と互いに平行となるように接触固定され、前記三相端子の他端側に設けられた前記第2平面板状部は、前記三相端子台の固定面と互いに平行となるように接触固定され、前記三相端子の前記他端は、外部電気機器と接続するための接続端子となっており、前記第2平面板状部が前記三相端子台の前記固定面に接触固定されている状態で、前記第1平面板状部と前記三相出力端子の前記接触面との固定を解除した場合は、前記第1平面板状部と前記三相出力端子の前記接触面との間に所定の隙間が形成されるように、前記三相端子は形成されていることを特徴とする。
【0007】
これにより、前記三相端子は前記ヒートシンクに設けられた前記三相端子台の前記固定面を押圧することができ、前記三相端子と前記三相端子台との密着性が向上する。従って、前記三相端子の熱は、前記三相端子台を介して前記ヒートシンクにより効率よく放熱され、前記三相端子の放熱性能が向上する。
【0008】
前記三相端子台には、前記三相端子を流れる電流を検出する電流センサが取り付けられ、前記三相端子は、前記電流センサを貫通していてもよい。これにより、前記電流センサを取り付けるためのブラケットを別個に設ける必要がなくなり、低コストで前記電流センサを取り付けることができる。また、前記三相端子の放熱性能は高いので、前記三相端子台に電流センサを取り付けても、前記電流センサは、前記三相端子の熱の影響を受け難くなり、前記電流センサの検出精度が低下することを防止することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るパワーコントロールユニットによれば、三相端子はヒートシンクに設けられた三相端子台の固定面を押圧することができ、三相端子と三相端子台との密着性が向上する。従って、三相端子の熱は、三相端子台を介してヒートシンクにより効率よく放熱され、三相端子の放熱性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施の形態の電気自動車の概略構成を模式化した概略構成斜視図である。
【図2】実施の形態の電気自動車の概略構成を模式化した概略構成側面図である。
【図3】図1に示すパワーコントロールユニットの外観斜視図である。
【図4】図3に示すパワーコントロールユニットの分解斜視図である。
【図5】図4に示すヒートシンクの上面図である。
【図6】図4に示すロアケースの底面図である。
【図7】パワーコントロールユニットの回路図である。
【図8】図5のヒートシンクの上部にアッパーケースを配置したときの上面図である。
【図9】パワーコントロールユニットの一部断面図である。
【図10】図9に示す三相端子の側面図である。
【図11】図9に示す一部断面図において、三相端子の第1平面板状部と第2平面板状部とを同一の高さにした場合のパワーコントロールユニットの一部側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係るパワーコントロールユニットを有する電気自動車について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
【0012】
図1は、電気自動車(車両)10の概略構成を模式化した概略構成斜視図、図2は、電気自動車10の概略構成を模式化した概略構成側面図である。なお、本実施の形態では、車体12の鉛直方向を上下方向とし、該鉛直方向に垂直な方向を水平方向とする。また、電気自動車10の進行方向を前、後退方向を後、進行方向に向かって左方向を左、右方向を右とする。
【0013】
電気自動車10は、車体12内部に、前輪14L、14Rと後輪16L、16Rとの間で、且つ、車体12の底部に設けられた高電圧を出力するバッテリ18と、フロアパネル20を介してバッテリ18の上方に設けられる車室22と、該車室22とは隔てられて車体12の前方に区画されたモータルーム24と、該モータルーム24を覆うダッシュパネル26と、ダッシュパネル26の下方で、且つ、該モータルーム24に設けられた回転電機の一種である走行用モータ(外部電気機器)28の上方に載置されたパワーコントロールユニット(Power Control Unit)30とを備える。ダッシュパネル26は、ダッシュパネルロア26aとダッシュパネルアッパー26bとを有する。ダッシュパネル26は、モータルーム24と車室22とを仕切るものであり、モータルーム24からの汚れ、水、臭い等の浸入を防ぐ構造を有する。また、ダッシュパネル26は、外部からの水の浸入に対して、A/C(エアコンディショナー)配管内に流入させない水排出機能を有する。
【0014】
電源ケーブル34は、バッテリ18に蓄積された電力をパワーコントロールユニット30に伝達するためのものであり、電源ケーブル34の一端はバッテリ18の電源コネクタ36に接続され、他端はパワーコントロールユニット30の電源コネクタ94(図7参照)に接続される。パワーコントロールユニット30は、バッテリ18から供給される直流電力を三相(U、V、W相)の交流電力に変換し、該変換した三相の交流電力を走行用モータ28に供給することで走行用モータ28を駆動制御する。
【0015】
パワーコントロールユニット30は、直流電力を三相交流に変換する電力変換モジュール60(図4、図5、図7参照)と電力変換モジュール60を制御することで走行用モータ28を駆動させるECU70(図4、図7参照)とを有する。走行用モータ28とパワーコントロールユニット30とは、三相交流電力ケーブル(電力供給線)38を介して接続されており、三相交流電力ケーブル38の一端は走行用モータ28の電力コネクタ40に接続され、三相交流電力ケーブル38の他端はパワーコントロールユニット30の電力コネクタ42(電力コネクタ42a、42b、42c)に接続される。パワーコントロールユニット30を走行用モータ28の上方に配置させるので、高電圧の三相交流電力ケーブル38を短くすることができる。
【0016】
図3はパワーコントロールユニット30の外観斜視図、図4はパワーコントロールユニット30の分解斜視図を示す。パワーコントロールユニット30は、ヒートシンク50と、ヒートシンク50の上部に設けられるアッパーケース52と、アッパーケース52の上部を覆う上カバー54と、ヒートシンク50の下部に設けられるロアケース56と、ロアケース56の下部を覆う下カバー58とを有する。ヒートシンク50、アッパーケース52、上カバー54、ロアケース56、及び下カバー58は、パワーコントロールユニット30の筐体を構成する。
【0017】
ヒートシンク50の上面略中央には電力変換モジュール60が、ヒートシンク50の上面右側には、外部からバッテリ18を充電する際に用いられる急速充電用デバイス(充電用デバイス)62、ヒューズ98a、98b(図5、図7参照)等が設けられ、ヒートシンク50の左側上方には、電力変換モジュール60とアッパーケース52の電力コネクタ42a、42b、42cとを接続する三相端子64a、64b、64c(以下、総称して三相端子64と呼ぶ場合もある)が設けられている。電力変換モジュール60は、バッテリ18の直流電力を三相(U、V、W相)の交流電力に変換し、該変換した各相の交流電力を三相端子64a、64b、64cに出力する。三相端子64a、64b、64cは、その中間部がヒートシンク50の上面左側に設けられた三相端子台66に下方から支持される。この三相端子台66は、熱伝導性の部材を含み、三相端子64a、64b、64cの熱をヒートシンク50に伝える。
【0018】
電力変換モジュール60は、複数のスイッチング素子を有するスイッチングモジュールを筐体内に内蔵する。この複数のスイッチング素子がオンオフされることで、電力変換モジュール60は、バッテリ18からの直流電力を三相の交流電力に、又は、走行用モータ28から三相の交流電力を直流電力に変換する。
【0019】
ヒートシンク50とアッパーケース52とで、急速充電用デバイス62を収納する充電デバイス室72と、ヒューズ98a、98bを収納するヒューズ室74、電力変換モジュール60を収納する電力変換室76、三相端子64a、64b、64cを収納する三相端子室78とが形成される。充電デバイス室72は、充電デバイス室72内へのアクセスを可能にするアッパーケース52の上面に形成された第1開口部(充電デバイス室開口部)72aを有し、ヒューズ室74は、ヒューズ室74内へのアクセスを可能にするアッパーケース52の上面に形成された第2開口部(ヒューズ室開口部)74aを有し、電力変換室76は、電力変換室76内へのアクセスを可能にするアッパーケース52の上面に形成された第3開口部(電力変換室開口部)76aを有し、三相端子室78は、三相端子室78内へのアクセスを可能にするアッパーケース52の上面に形成された第4開口部(三相端子室開口部)78aを有する(図4、図8参照)。前記電力変換モジュール60を制御するECU(制御装置)70は、急速充電用デバイス62の上方であって、充電デバイス室72内に設けられている。
【0020】
上カバー54は、第1開口部72aを覆う第1上カバー54aと、第2開口部74aを覆う第2上カバー54bと、第3開口部76aを覆う第3上カバー54cと、第4開口部78aを覆う第4上カバー54dとを有する。充電デバイス室72は、ヒューズ室74、電力変換室76、及び三相端子室78より高く形成されているので、第1開口部72aは、第2開口部74a〜第4開口部78aに比べ、高い位置に形成されている。
【0021】
電力変換モジュール60の上方、且つ、第3開口部76aの下方で、平滑コンデンサ96(図7参照)を有するコンデンサモジュール80がアッパーケース52の内壁に吊り下げられるように取り付けられている。平滑コンデンサ96は、電力変換モジュール60と電気的に接続され、バッテリ18からの電力を平滑化するものである。コンデンサモジュール80は、平滑コンデンサ96を筐体で収納したものである。
【0022】
ロアケース56の底面には、バッテリ18を充電する充電器82と、電気自動車10に搭載された低電圧系のデバイス(電装品)に低電圧の電力を供給するためにバッテリ18の電圧を降圧させるDC/DCコンバータ84とが設けられている。DC/DCコンバータ84及び充電器82は、長方形の筐体に収納されたものであり、DC/DCコンバータ84より部品数が多く大きくなり易い充電器82の筐体は、DC/DCコンバータ84の筐体よりも大きい。
【0023】
ヒートシンク50は、流体が流入される流入部86と、流体が流出する流出部88とを有する。ヒートシンク50の底面とロアケース56の上面とで前記流体が流れる流路(図示略)が形成される。流入部86から流入した前記流体は、ヒートシンク50とロアケース56によって形成された前記流路を通って流出部88から流出する。流入部86から流入した流体は、ヒートシンク50とロアケース56によって形成された流路を通って流出部88から流体が流出する。これにより、ヒートシンク50は、ヒートシンク50の上面側に設けられた電力変換モジュール60及び急速充電用デバイス62等、及び、ヒートシンク50の下面側に設けられた充電器82及びDC/DCコンバータ84が発熱した熱量を放熱させて冷却することができる。
【0024】
図5はヒートシンク50の上面図、図6はロアケース56の底面図、図7はパワーコントロールユニット30の回路図である。
【0025】
電力変換モジュール60は、電源コネクタ94(図7参照)に接続され、電源ケーブル34を介してバッテリ18を電源コネクタ94に接続することで、電力変換モジュール60とバッテリ18とが接続される。電力変換モジュール60とバッテリ18との間に、電圧を平滑化するコンデンサモジュール80の平滑コンデンサ96が並列に接続されている。コンデンサモジュール80は、DC/DCコンバータ84、充電器82、及び急速充電用デバイス62、及びヒューズ98a、98bとバスバーによって電気的に接続されている。
【0026】
これにより、DC/DCコンバータ84、充電器82、急速充電用デバイス62、及びヒューズ98a、98bは、バッテリ18と接続される。バスバーは、銅板等の金属板を打ち抜き加工することで形成される。急速充電用デバイス62は、ダイオード(急速充電用ダイオード)100、第1メインコンタクタ(第1急速充電用コンタクタ)102、第2メインコンタクタ(第2急速充電用コンタクタ)104、抵抗R、及びプレコンタクタ106を有する。このように、高電圧部品(電力変換モジュール60、DC/DCコンバータ84、充電器82、急速充電用デバイス62)を1つの筐体に収納することで、高電圧ケーブルを用いることなくバスバーで接続することができ、パワーコントロールユニット30を小型化することができ、更に、コストが低廉になる。
【0027】
コンデンサモジュール80は、図5に示すように、第1正端子110a、第1負端子110b、第2正端子112a、第2負端子112b、第3正端子114a、第3負端子114bとを有し、第1正端子110a、第2正端子112a、及び第3正端子114aは互いに導通しており、第1負端子110b、第2負端子112b、及び第3負端子114bは互いに導通している。第2正端子112a及び第2負端子112bは、バスバー115a、115b、及び、電源ケーブル94a、94b(図6参照)を介して電源コネクタ94に接続されており、これにより、第2正端子112aはバッテリ18の正極側と、第2負端子112bはバッテリ18の負極側とにそれぞれ接続される。
【0028】
電力変換モジュール60は、第2正端子112a及び第2負端子112bに接続される図示しない接続正端子及び接続負端子(接続端子)を有し、電力変換モジュール60の前記接続正端子は、第2正端子112aとバスバー115aの一端とに接続され、電力変換モジュール60の前記接続負端子は、第2負端子112bとバスバー115bの一端とに接続されている。電源ケーブル94a、94bは、ヒートシンク50の下方から貫通孔50a、50bを通ってパワーコントロールユニット30内に挿入され、バスバー115a、115bの他端に接続されている。
【0029】
第1正端子110aと、ヒューズ98a、98bの一端と、及びダイオード100のカソードとは、単一のバスバー116によって接続されており、バスバー116とバッテリ18とは同電位である。第1正端子110aと接続されていないヒューズ98aの他端は、エアコンコンプレッサ(空調用コンプレッサ)118に接続され、第1正端子110aと接続されていないヒューズ98bの他端は、ヒータ120に接続される(図7参照)。
【0030】
ダイオード100のカソードは、抵抗R、プレコンタクタ106を介して、第1メインコンタクタ102の一端に接続され、ダイオード100のアノードは、バスバー122によって第1メインコンタクタ102の前記一端に接続される。第1負端子110bは、バスバー124によって第2メインコンタクタ104の一端に接続される。
【0031】
第3正端子114aは、図5及び図6に示すように、バスバー126、128によって充電器82の第4正端子130aと、バスバー126、132によってDC/DCコンバータ84の第5正端子134aとにそれぞれ接続され、第3負端子114bは、バスバー136、138によって充電器82の第4負端子130bと、バスバー136、140によってDC/DCコンバータ84の第5負端子134bとに接続されている。
【0032】
充電器82の第6正端子142a及び第6負端子142bはケーブル92aを介してコネクタ92に接続され、DC/DCコンバータ84の第7正端子144a及び第7負端子144bは、パワーコントロールユニット30の外部に導出したケーブル146に接続されている。これにより、DC/DCコンバータ84によって降圧された電力は、ケーブル146によって電気自動車10に搭載された低電圧系のデバイスに供給可能となる。
【0033】
また、電力変換モジュール60は、図5に示すように、U相端子148a、V相端子148b、W相端子148c(以下、総称して三相出力端子148と呼ぶ場合もある)を有し、U相端子148aに三相端子64aが接続され、V相端子148bに三相端子64bが接続され、W相端子148cに三相端子64cが接続される。
【0034】
図6に示すようにDC/DCコンバータ84及び充電器82は、長手方向がお互いに直交するように配置され、DC/DCコンバータ84の長辺と充電器82の短辺とが隣り合うように配置されている。
【0035】
コネクタ92に接続されたプラグ93が商業用コンセントに接続されることで、100V又は200Vの交流電力が充電器82に供給され、充電器82は、バッテリ18を普通充電する(図7参照)。
【0036】
なお、図5に示す参照符号150a、150b、150cは、各三相端子64a、64b、64cに流れる電流を検出する電流センサである。以下、電流センサ150a、150b、150cを総称して電流センサ150と呼ぶ場合もある。
【0037】
図8は、図5のヒートシンク50の上部にアッパーケース52を配置したときの上面図である。なお、図8においては、コンデンサモジュール80の図示を省略している。アッパーケース52には、急速充電用コネクタ152が設けられており、第1メインコンタクタ102の他端及び第2メインコンタクタ104の他端が、バスバー154a、154bを介して急速充電用コネクタ152に接続される。急速充電用コネクタ152には、サービスエリア等や給電ステーションに設けられた図示しない高圧の直流電力を供給する急速充電器の充電器側コネクタ156と接続するコネクタ158が接続される(図7参照)。前記急速充電器の充電器側コネクタ156とコネクタ158とが接続されることで、前記急速充電器はバッテリ18を急速充電する。
【0038】
図9は、パワーコントロールユニット30の一部断面図、図10は、図9に示す三相端子64の側面図である。図9に示すように、電力変換室76と三相端子室78とは連通孔162により連通しており、三相端子64a、64b、64cは、一端がボルト(緊結部材)164によってU相端子148a、V相端子148b、W相端子148cに接続され、該連通孔162を通って他端が三相端子室78に位置している。三相端子64a、64b、64cの前記他端はボルト(緊結部材)166によって電力コネクタ42a、42b、42cと接続される。これにより、電力変換モジュール60のU相端子148a、V相端子148b、W相端子148cと電力コネクタ42a、42b、42cとが接続される。
【0039】
三相端子64a、64b、64cの前記他端と接続する電力コネクタ42a、42b、42cの接続点は、U相端子148a、V相端子148b、W相端子148cより高い位置に設けられているので、三相端子64a、64b、64cは、前記一端から前記他端に向かって、上方に屈曲した後水平に延びた形状を有している。
【0040】
詳しくは、三相端子64(64a、64b、64c)は、図10に示すように、前記一端側に設けられ、前記他端側に向かって水平に延びた第1平面板状部200と、第1平面板状部200と連接して前記他端側に設けられ、且つ、下方(ヒートシンク50方向)に屈曲した後上方に屈曲する屈曲部202と、屈曲部202と連接して前記他端側に設けられ、且つ、第1平面板状部200より距離hだけ低い高さで前記他端側に向かって水平に延びた第2平面板状部204と、第2平面板状部204と連接して前記他端側に設けられ、且つ、前記他端側に向かって上方向に延びた傾斜部206と、傾斜部206と連接して前記他端側に設けられて水平方向に延びた、走行用モータ28と接続するための接触端子208とを有する。
【0041】
三相端子64の第1平面板状部200は、三相出力端子148(U相端子148a、V相端子148b、W相端子148c)の接触面210と、互いに平行となるように、ボルト164によって接触固定されている。また、三相端子64の第2平面板状部204は、三相端子台66の上面である固定面212と、互いに平行となるように、ボルト214によって接触固定されている。接触面210と固定面212とは互いに平行している。
【0042】
なお、電流センサ150a、150b、150cは、ボルト214、214、214によって、三相端子64a、64b、64cを介装して三相端子台66に取り付けられ、三相端子64a、64b、64cは電流センサ150a、150b、150cを貫通している。詳しくは、電流センサ150a、150b、150cは、貫通孔216を有し、三相端子64a、64b、64cは、電流センサ150a、150b、150cの貫通孔216に挿入されている。
【0043】
また、ヒートシンク50に設けられた三相出力端子148の接触面210が、ヒートシンク50に設けられた三相端子台66の固定面212の高さと同一となるように、電力変換モジュール60が成形される。なお、製造過程における誤差により、三相出力端子148の接触面210は、三相端子台66の固定面212に対して高くなったり、低くなったりと、公差が生じる場合があるが、本実施の形態では、誤差はないものとして扱う。三相出力端子148の接触面210及び三相端子台66の固定面212の高さをHとする。
【0044】
第2平面板状部204を第1平面板状部200より距離hだけ低くしているので、仮に、ヒートシンク50に三相端子台66を設けない場合に、第1平面板状部200を三相出力端子148(U相端子148a、V相端子148b、W相端子148c)にボルト164で固定し、接触端子208をボルト166で電力コネクタ42a、42b、42cに固定すると、第2平面板状部204の高さは、三相端子台66の固定面212の高さHより距離hだけ低い高さとなる。逆に、第2平面板状部204を三相端子台66の固定面212とボルト214で締結した場合は、第1平面板状部200は、三相出力端子148より距離hだけ高くなる。
【0045】
三相端子64がこのような形状を有するので、第1平面板状部200を三相出力端子148にボルト164で固定し、第2平面板状部204を三相端子台66にボルト214で固定し、接触端子208を電力コネクタ42a、42b、42cに固定した場合は、第2平面板状部204は、三相端子台66の固定面212を押圧するので、三相端子64が三相端子台66に密着する。従って、三相端子64の熱は、三相端子台66を介してヒートシンク50により効率よく放熱され、三相端子64の放熱性能が向上する。
【0046】
また、電力変換モジュール60の製造工程における誤差により、三相出力端子148の接触面210の高さに公差が生じて、三相出力端子148の接触面210が三相端子台66の固定面212より高くなった場合であっても、第1平面板状部200と第2平面板状部204との距離hを、該公差より長くすることで、三相端子64は三相端子台66と密着し、三相端子64の放熱性能を向上させることができる。なお、三相端子64の放熱性能を更に向上させるべく、三相端子台66とヒートシンク50の上面との間に、サーマルコンパウンドを介装させてもよい。
【0047】
逆に、図11に示すように、仮に、三相端子64の第1平面板状部200と、三相端子64の第2平面板状部204との高さを同じにした場合に(第1平面板状部200と第2平面板状部204とを同一平面上にした場合は)、三相出力端子148の接触面210の高さに公差が生じて、三相出力端子148の接触面210が三相端子台66の固定面212より高くなると、ボルト214は、三相端子64の第2平面板状部204によって上方(図11に示す矢印方向)に引っ張られ、第2平面板状部204は、三相端子台66の固定面212から浮いてしまい、第2平面板状部204と三相端子台66の密着性が悪くなり、三相端子64の放熱性能が低下する。なお、図11に示す三相端子64には、屈曲部202を設けていない。
【0048】
このように、第1平面板状部200が第2平面板状部204より距離hだけ高くなるように三相端子64を形成したので、第1平面板状部200を三相出力端子148のボルト164で固定し、第2平面板状部204を三相端子台66にボルト214で固定した場合は、第2平面板状部204は、三相端子台66の固定面212を押圧するので、三相端子64と三相端子台66との密着性が向上する。これにより、三相端子64の熱は、三相端子台66を介してヒートシンク50により効率よく放熱され、三相端子64の放熱性能が向上する。
【0049】
また、電流センサ150を三相端子台66に取り付けるので、電流センサ150を取り付けるためのブラケットを別個に設ける必要がなくなり、低コストで電流センサ150を取り付けることができる。また、三相端子64の放熱性能は高いので、三相端子台66に電流センサ150を取り付けても、電流センサ150は、三相端子64の熱の影響を受け難くなり、電流センサ150の検出精度の低下、故障を防止することができる。
【0050】
なお、上記実施の形態では、屈曲部202は、下方に屈曲した後上方に屈曲する形状を有するようにしたが、上方に屈曲した後下方に屈曲する形状を有していてもよく、第1平面板状部200から第2平面板状部204に向かって、傾斜した形状であってもよい。
【0051】
以上、本発明について好適な実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0052】
10…電気自動車 12…車体
18…バッテリ 28…走行用モータ
30…パワーコントロールユニット 34、94a、94b…電源ケーブル
36、94…電源コネクタ 38…三相交流電力ケーブル
40、42、42a、42b、42c…電力コネクタ
50…ヒートシンク 52…アッパーケース
54…上カバー 56…ロアケース
58…下カバー 60…電力変換モジュール
62…急速充電用デバイス 64、64a、64b、64c…三相端子
66…三相端子台 70…ECU
72…充電デバイス室 72a…第1開口部
74…ヒューズ室 74a…第2開口部
76…電力変換室 76a…第3開口部
78…三相端子室 78a…第4開口部
80…コンデンサモジュール 82…充電器
84…DC/DCコンバータ 98a、98b…ヒューズ
100…ダイオード 102…第1メインコンタクタ
104…第2メインコンタクタ 106…プレコンタクタ
115a、115b、116、122、124、126、128、132、136、138、140、154a、154b…バスバー
118…エアコンコンプレッサ 120…ヒータ
148…三相出力端子 148a…U相端子
148b…V相端子 148c…W相端子
150、150a、150b、150c…電流センサ
164、166、214…ボルト 200…第1平面板状部
202…屈曲部 204…第2平面板状部
206…傾斜部 208…接触端子
210…接触面 212…固定面
216…貫通孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるパワーコントロールユニットにおいて、
ヒートシンクの上面に配置された直流電力を三相の交流電力に変換する電力変換モジュールと、
少なくとも第1平面板状部と、前記第1平面板状部と平行に設けられた第2平面板状部と、前記第1平面板状部と前記第2平面板状部との間に設けられた屈曲部とで形成された三相端子と、
前記ヒートシンクの上面に設けられ、前記第2平面板状部を下方から支持する三相端子台と、
を備え、
前記電力変換モジュールには、三相の交流電力を出力するための三相出力端子が設けられ、
前記三相端子の一端側に設けられた前記第1平面板状部は、前記三相出力端子の接触面と互いに平行となるように接触固定され、
前記三相端子の他端側に設けられた前記第2平面板状部は、前記三相端子台の固定面と互いに平行となるように接触固定され、
前記三相端子の前記他端は、外部電気機器と接続するための接続端子となっており、
前記第2平面板状部が前記三相端子台の前記固定面に接触固定されている状態で、前記第1平面板状部と前記三相出力端子の前記接触面との固定を解除した場合は、前記第1平面板状部と前記三相出力端子の前記接触面との間に所定の隙間が形成されるように、前記三相端子は形成されている
ことを特徴とするパワーコントロールユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のパワーコントロールユニットにおいて、
前記三相端子台には、前記三相端子を流れる電流を検出する電流センサが取り付けられ、
前記三相端子は、前記電流センサを貫通している
ことを特徴とするパワーコントロールユニット。
【請求項1】
車両に搭載されるパワーコントロールユニットにおいて、
ヒートシンクの上面に配置された直流電力を三相の交流電力に変換する電力変換モジュールと、
少なくとも第1平面板状部と、前記第1平面板状部と平行に設けられた第2平面板状部と、前記第1平面板状部と前記第2平面板状部との間に設けられた屈曲部とで形成された三相端子と、
前記ヒートシンクの上面に設けられ、前記第2平面板状部を下方から支持する三相端子台と、
を備え、
前記電力変換モジュールには、三相の交流電力を出力するための三相出力端子が設けられ、
前記三相端子の一端側に設けられた前記第1平面板状部は、前記三相出力端子の接触面と互いに平行となるように接触固定され、
前記三相端子の他端側に設けられた前記第2平面板状部は、前記三相端子台の固定面と互いに平行となるように接触固定され、
前記三相端子の前記他端は、外部電気機器と接続するための接続端子となっており、
前記第2平面板状部が前記三相端子台の前記固定面に接触固定されている状態で、前記第1平面板状部と前記三相出力端子の前記接触面との固定を解除した場合は、前記第1平面板状部と前記三相出力端子の前記接触面との間に所定の隙間が形成されるように、前記三相端子は形成されている
ことを特徴とするパワーコントロールユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のパワーコントロールユニットにおいて、
前記三相端子台には、前記三相端子を流れる電流を検出する電流センサが取り付けられ、
前記三相端子は、前記電流センサを貫通している
ことを特徴とするパワーコントロールユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−115958(P2013−115958A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261246(P2011−261246)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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