説明

ヒスタミンH3受容体を標的とするシクロプロピルアミド誘導体

本明細書には、少なくとも1つのシクロプロピルアミド誘導体、本明細書に記載された少なくとも1つのシクロプロピルアミド誘導体を含む少なくとも1つの薬学的組成物、及び少なくとも1つのヒスタミンH3受容体関連の状態を、それを用いて治療するための本明細書に記載された少なくとも1つのシクロプロピルアミド誘導体の少なくとも1つの使用方法が記載されている。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は式Iの薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物:
【化1】

[式中、
1は、アリール、ヘテロアリール、−C1−C6アルキル−C1−C3アルコキシ、−C1−C6アルキル−ヒドロキシ、−C1−C6アルキル−C(=O)−NR1112、−S(=O)2NR1112、複素環、シアノ、ハロアルキル、−C(=O)NR1112、アルコキシ、又はハロゲンであり;
2は、C1−C6アルキル又はC3−C6シクロアルキルであり;
3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びR10は、H及びC1−C3アルキルからそれぞれ独立して選ばれ;そして
11及びR12は、H、−C1−C6アルキル、−C1−C3アルキル−C1−C3アルコキシ、O及びNから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を含む5員ヘテロシクロアルキル、O及びNから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を含む6員ヘテロシクロアルキル、−(C1−C3アルキル)−(O及びNから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を含む5員ヘテロアリール)、−(C1−C3アルキル)−(O及びNから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール)、ハロアルキルからそれぞれ独立して選ばれるか、又はR11、R12及びそれらが結合しているNは一緒になってピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニル、及びピペラジニルから選ばれるヘテロシクロアルキルを形成し、ここにおいて該ヘテロシクロアルキルは、−C1−C3アルキル及び−C1−C6アルキル−C1−C3アルコキシから選ばれる少なくとも1つの置換基によって場合により置換されており;そして
但し:
i)R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びR10の少なくとも1つは、C1−C3アルキルであり;
ii)R1がフェニルにメタ結合した−C(=O)NR1112基であり、R2がイソプロピルであり、そしてR11及びR12がHであるとき、式Iは、
【化2】

ではなく;そして、
iii)式Iは、シクロプロパンでシス配置ではない]。
【請求項2】
1が−C(=O)−NR1112である、請求項1に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項3】
11及びR12がHである、請求項1又は2に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項4】
2が−C1−C3アルキルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項5】
2がC3−C6シクロアルキルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項6】
2がイソプロピルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項7】
2がシクロブチルである、請求項1〜3及び5のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項8】
3がH又はメチルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項9】
4がH又はメチルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項10】
5がHである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項11】
5が−C1−C3アルキルである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項12】
5がメチル又はエチルである、請求項1〜9及び11のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項13】
6がH又はメチルである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項14】
7、R8、R9、及びR10が、それぞれ独立してHから選ばれる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は該化合物の薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物。
【請求項15】
4−(trans−2−((R)−4−イソプロピル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
4−(trans−2−((R)−4−イソプロピル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体1;
4−(trans−2−((R)−4−イソプロピル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体2;
4−(trans−2−((S)−4−イソプロピル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
4−(trans−2−((S)−4−イソプロピル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体1;
4−(trans−2−((S)−4−イソプロピル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体2;
4−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
4−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体1;
4−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体2;
4−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
4−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体1;
4−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体2;
4−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−2−エチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
4−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−2−エチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体1;
4−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−2−エチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体2;
4−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−2−エチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
4−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−3−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
4−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−3−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体1;
4−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−3−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体2;
4−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−3−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
4−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−3−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体1;
4−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−3−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体2;
4−(trans−2−(4−シクロブチル−2,2−ジメチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、エナンチオマー混合物;
4−(trans−2−(4−シクロブチル−3,3−ジメチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、エナンチオマー混合物;
4−(trans−2−(4−シクロブチル−3,3−ジメチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、エナンチオマー1;
4−(trans−2−(4−シクロブチル−3,3−ジメチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、エナンチオマー2;
3−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
3−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体1;
3−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体2;
3−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
3−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体1;
3−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、異性体2;
3−(trans−2−((S)−4−シクロブチル−3−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
4−{(1S,2S)−2−[((R)−4−シクロブチル−2−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル]−シクロプロピル}−ベンズアミド;及び
3−(trans−2−((R)−4−シクロブチル−3−メチルピペラジン−1−カルボニル)シクロプロピル)ベンズアミド、ジアステレオマー混合物;
から選ばれる化合物、又はその薬学的に許容しうる塩、又はそれらの混合物。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物、及び薬学的に許容しうる担体及び/又は希釈剤を含む薬学的組成物。
【請求項17】
薬剤として使用するための請求項1〜15のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物。
【請求項18】
統合失調症における認知障害、ナルコレプシー、肥満、注意欠陥多動性障害、疼痛、及びアルツハイマー病から選ばれる少なくとも1つの障害を治療する薬剤の製造における請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項19】
統合失調症における認知障害、ナルコレプシー、肥満、注意欠陥多動性障害、疼痛、及びアルツハイマー病から選ばれる少なくとも1つの障害を治療するための請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
温血動物における統合失調症の認知障害の治療方法であって、このような治療を必要とする該動物に請求項1〜16のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物の治療有効量を投与することを含む、上記方法。
【請求項21】
温血動物におけるアルツハイマー病の治療方法であって、このような治療を必要とする該動物に請求項1〜16のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物の治療有効量を投与することを含む、上記方法。
【請求項22】
温血動物における肥満の治療方法であって、このような治療を必要とする該動物に請求項1〜16のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物の治療有効量を投与することを含む、上記方法。
【請求項23】
温血動物におけるナルコレプシーの治療方法であって、このような治療を必要とする該動物に請求項1〜16のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物の治療有効量を投与することを含む、上記方法。
【請求項24】
温血動物における疼痛の治療方法であって、このような治療を必要とする該動物に請求項1〜16のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物の治療有効量を投与することを含む、上記方法。
【請求項25】
温血動物における注意欠陥多動性障害の治療方法であって、このような治療を必要とする該動物に請求項1〜16のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物の治療有効量を投与することを含む、上記方法。
【請求項26】
ヒスタミンH3受容体の調節が有益である障害の治療方法であって、このような治療を必要とする温血動物に少なくとも1つの式Iによる化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は式Iの薬学的に許容しうる塩、若しくはそのエナンチオマー、若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物:
【化3】

[式中、
1は、アリール、ヘテロアリール、−C1−C6アルキル−C1−C3アルコキシ、−C1−C6アルキル−ヒドロキシ、−C1−C6アルキル−C(=O)−NR1112、−S(=O)2NR1112、複素環、シアノ、ハロアルキル、−C(=O)NR1112、アルコキシ、又はハロゲンであり;
2は、C1−C6アルキル又はC3−C6シクロアルキルであり;
3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びR10は、H及びC1−C3アルキルからそれぞれ独立して選ばれ;そして
11及びR12は、H、−C1−C6アルキル、−C1−C3アルキル−C1−C3アルコキシ、O及びNから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を含む5員ヘテロシクロアルキル、O及びNから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を含む6員ヘテロシクロアルキル、−(C1−C3アルキル)−(O及びNから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を含む5員ヘテロアリール)、−(C1−C3アルキル)−(O及びNから選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール)、ハロアルキルからそれぞれ独立して選ばれるか、又はR11、R12及びそれらが結合しているNは一緒になってピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニル、及びピペラジニルから選ばれるヘテロシクロアルキルを形成し、ここにおいて該ヘテロシクロアルキルは、−C1−C3アルキル及び−C1−C6アルキル−C1−C3アルコキシから選ばれる少なくとも1つの置換基によって場合により置換されており;そして
但し:
i)R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びR10の少なくとも1つは、C1−C3アルキルであり;
ii)R1がフェニルにメタ結合した−C(=O)NR1112基であり、R2がイソプロピルであり、そしてR11及びR12がHであるとき、式Iは、
【化4】

ではなく;そして、
iii)式Iは、シクロプロパンでシス配置ではない]
の治療有効量を投与することを含む、上記方法。
【請求項27】
少なくとも1つの式Iの化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は式Iの薬学的に許容しうる塩若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物が、少なくとも1つのヒスタミンH3受容体のインバースアゴニストである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
少なくとも1つの式Iの化合物、若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又は式Iの薬学的に許容しうる塩若しくはそのエナンチオマー若しくはジアステレオマー、又はそれらの混合物が、少なくとも1つのヒスタミンH3受容体のアンタゴニストである、請求項26に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2012−518634(P2012−518634A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551039(P2011−551039)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【国際出願番号】PCT/SE2010/050191
【国際公開番号】WO2010/096011
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】