説明

ヒトまたは動物用防臭抗菌剤

【課題】 消臭性能、防臭性能および抗菌性能に優れたヒトまたは動物用防臭抗菌剤を提供する。
【解決手段】 銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる1種または2種以上の消臭抗菌成分が担持された無定型酸化チタン系微粒子と、該微粒子をヒトまたは動物上皮細胞と接触させて生成した防臭抗菌性蛋白質とからなる。特に、銀を消臭抗菌成分とし、防臭抗菌性蛋白質がリゾチーム蛋白質であるものが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヒトまたは動物用防臭抗菌剤に関する。
さらに詳しくは、消臭抗菌成分を担持した抗菌機能と消臭機能とを併せ持つ無定型酸化チタン系微粒子をヒト上皮細胞または動物上皮細胞と直接接触させると細菌細胞壁を構成する多糖類を分解できる酵素であるリゾチーム蛋白質を生成し、このため抗菌性能に優れ、細菌を死滅させたり、細菌の増殖を抑制できることから臭気成分の発生を防止あるいは抑制することができる極めて高い防臭性能、抗菌性能を発揮するヒトまたは動物用防臭抗菌剤に関する。
【技術背景】
【0002】
従来、シリカゲル、複合酸化物、酸化チタン等の粉末、あるいはコロイド粒子に抗菌性を有する銀、銅、亜鉛等の金属成分を担持した抗菌性組成物が知られている。
【0003】
例えば、本願出願人は無機酸化物コロイド粒子に抗菌性金属成分を付着せしめた抗菌剤(特開平6−80527号公報:特許文献1)あるいはメタ珪酸アルミン酸マグネシウムに抗菌性を有する金属イオンをイオン交換した抗菌剤(特開平3−275627号公報:特許文献2)を開示している。
抗菌効果の持続性および抗菌物質の安定性を改善する目的で、抗菌性の金属イオンをゼオライトあるいはアルミノ珪酸塩に担持した抗菌性組成物も知られている(特開平1−283204号公報:特許文献3)。
【0004】
また、本願出願人は、金属成分と該金属成分以外の無機酸化物とから構成される無機酸化物微粒子であって、前記無機酸化物が酸化チタンとシリカおよび/またはジルコニアとを含んでなり、該酸化チタンが結晶性酸化チタンである抗菌性消臭剤を開示している(特開2005−318999号公報:特許文献4)。
さらに、本願出願人は、抗菌性金属成分と該抗菌性金属成分以外の無機酸化物とから構成される微粒子を配合した化粧料(スキンパウダー)がイソ吉草酸等の悪臭を消臭できることを開示している。(特開2002−145717号公報:特許文献5)
これら従来の消臭抗菌組成物は、食器、まな板、箸、食品包装材料等の生活用品、インテリア家具、カーテン、壁、襖、障子、タイル、カーペット、ソファー等の生活環境用品、あるいは化粧品等に用いられている。
【0005】
近年、ヒトあるいはペット等について、清潔志向、衛生志向が高まり、具体的には、汗、体臭、口臭、加齢臭、足臭、脇の下臭等臭気の発生部位を除菌したり、発生する臭気を抑制したり除去することが求められている。
本発明者等は鋭意検討した結果、消臭抗菌成分として銀を担持した無定型の酸化チタン微粒子をヒト上皮細胞と直接接触させると防臭性能および抗菌性能を有するリゾチウム蛋白質が生成することを見出して本発明を完成するに至った。
【0006】
【特許文献1】特開平6−80527号公報
【特許文献2】特開平3−275627号公報
【特許文献3】特開平1−283204号公報
【特許文献4】特開2005−318999号公報
【特許文献5】特開2002−145717号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、細菌細胞壁を構成する多糖類を分解できる酵素であり防臭機能と抗菌機能とを併せ持つ防臭抗菌性蛋白質を効率的に生成することができ、消臭性能、防臭性能および抗菌性能に優れたヒトまたは動物用防臭抗菌剤を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るヒトまたは動物用防臭抗菌剤は、銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる1種または2種以上の消臭抗菌成分が担持された無定型酸化チタン系微粒子と、該微粒子をヒトまたは動物上皮細胞と接触させて生成した防臭抗菌性蛋白質とからなることを特徴としている。
前記防臭抗菌性蛋白質がリゾチーム蛋白質であることが好ましい。
前記消臭抗菌成分が銀であることが好ましい。
前記酸化チタン系微粒子の平均粒子径が2〜300nmの範囲にあることが好ましい。
前記消臭抗菌成分が担持された無定型酸化チタン系微粒子中の前記消臭抗菌成分の担持量が、酸化物として0.1〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、細菌細胞壁を構成する多糖類を分解できる酵素であり、防臭機能と抗菌機能とを併せ持つ防臭抗菌性蛋白質を効率的に生成することができ、消臭性能、防臭性能および抗菌性能に優れたヒトまたは動物用防臭抗菌剤を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明に係るヒトまたは動物用防臭抗菌剤について具体的に説明する。
ヒトまたは動物用防臭抗菌剤
本発明に係るヒトまたは動物用防臭抗菌剤は、銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる1種または2種以上の消臭抗菌成分が担持された無定型酸化チタン系微粒子と、該微粒子をヒトまたは動物上皮細胞と接触させて生成した防臭抗菌性蛋白質とからなることを特徴としている。
【0011】
無定型酸化チタン系微粒子
本発明に用いる無定型酸化チタン系微粒子としては無定型酸化チタン微粒子、無定型酸化チタン以外の酸化物を含む無定型酸化チタン微粒子が挙げられる。無定型酸化チタン以外の酸化物を含む無定型酸化チタン微粒子の酸化チタン以外の酸化物としてはシリカおよび/またはジルコニアが挙げられる。
この時の無定型酸化チタン系微粒子中の酸化チタンの含有量は50重量%以上、さらには70〜98重量%の範囲にあることが好ましい。
無定型酸化チタン系微粒子中の酸化チタンの含有量が50重量%未満の場合は、後述する防臭抗菌性蛋白質であるリゾチーム蛋白質の生成が不充分となり、充分な防臭性能、抗菌性能、消臭性能が得られないことがある。
【0012】
シリカを含むことによって、無定型酸化チタン系微粒子分散液の安定性が向上し、また耐光性、耐候性が向上する傾向がある。また、ジルコニアを含むことによって無定型酸化チタン系微粒子分散液の安定性が向上し、また耐光性、耐候性が向上する傾向があり、抗菌成分の種類によっては変色を抑制することができる。
上記した無定型酸化チタン系微粒子は、本願出願人の一人の出願による特開昭63−185820号公報、特開2005−318999号公報等に開示した方法に準じて得ることができる。重要な点は、無定型酸化チタン系微粒子を結晶化させないことであり、例えば酸化チタン系微粒子の酸化チタンの含有量、平均粒子径等によっても異なるが、水熱処理する際に、結晶化しない範囲で低温、短時間処理することが好ましい。
【0013】
無定型酸化チタン系微粒子は、平均粒子径が概ね2〜300nm、さらには5〜200nmの範囲にあることが好ましい。
無定型酸化チタン系微粒子の平均粒子径が2nm未満の場合は、無定型酸化チタン系微粒子が凝集する傾向があり、消臭性能、抗菌性能が不充分となり、同時に防臭抗菌性蛋白質の生成能が不充分となることから能臭性能、抗菌性能が不充分となることがある。
無定型酸化チタン系微粒子の平均粒子径が300nmを越えると、粒子の有効な外部表面積の低下により消臭性能、抗菌性能が低下し、さらにヒトまたは動物細胞との接触効率が低下することから防臭抗菌性蛋白質生成能が不充分となり、防臭性能、抗菌性能が不充分となることがある。
なお、本発明において無定型酸化チタン系微粒子に代えて、アナタース型酸化チタン等の結晶性酸化チタン系微粒子を用いたのでは十分な防臭性能、抗菌性能が得られ難い。
【0014】
消臭抗菌成分
消臭抗菌成分としては銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる1種または2種以上の抗菌成分を含むことが好ましい。なかでも銀は高い防臭抗菌性蛋白質生成能を有しているので好適に用いることができる。
このような消臭抗菌成分はイオン、酸化物、水酸化物等の化合物またはこれらの混合物のいずれの形態で存在していてもよい。抗菌性の観点からはイオンの形態が好ましく、酸化物であれば消臭性に優れ、加えて防臭性、抗菌性を有する防臭抗菌性蛋白質生成能に優れるため極めて防臭性能、抗菌性能に優れた防臭抗菌剤が得られる。
また、消臭抗菌成分は無定型酸化チタン系微粒子の表層に存在するか、無定型酸化チタン系微粒子の内部まで比較的均一に分布していることが好ましい。
【0015】
消臭抗菌成分の担持方法
消臭抗菌成分を無定型酸化チタン系微粒子に担持する方法としては、例えば本願出願人の出願による特開2005−318999号公報に開示した方法に準じて製造することができる。
具体的には、例えば、負の電荷を有する無定型酸化チタン微粒子が分散した分散液に、消臭抗菌性成分の金属塩水溶液を添加する方法が挙げられる。
前記金属塩水溶液はアミン錯塩水溶液が好ましい。アミン錯塩水溶液を用いると無定型酸化チタン系微粒子分散液の安定性を低下させたり、ゲル化させることなく長期にわたって安定な防臭抗菌剤を製造することができる。安定性が低下した防臭抗菌剤、ゲル化した防臭抗菌剤は用途が制限されたり、抗菌性能、防臭性能が不充分となることがある。
【0016】
好適なアミン錯塩水溶液は、例えば、酸化亜鉛、酸化銀あるいは酸化銅などをアンモニア水に溶解することによって、亜鉛、銀あるいは銅等のアンミン錯塩水溶液を調製することができる。
なお、前記した方法での消臭抗菌成分の担持に際し、水を分散媒とする無定型酸化チタン系微粒子分散液の濃度は酸化物として5重量%以下、好ましくは、0.5重量%〜3重量%の範囲にあることが好ましい。
前述の方法で得られた水を分散媒とする消臭抗菌成分を担持した無定型酸化チタン系微粒子分散液は、公知の方法、例えば限外濾過膜を用いて、所望の濃度に調整される。
また、上記消臭抗菌成分を担持した無定型酸化チタン系微粒子分散液の分散媒である水は公知の方法により有機溶媒と置換して、有機溶媒を分散媒とする分散液とすることも可能である。
【0017】
消臭抗菌成分の担持された無定型酸化チタン系微粒子(以下、消臭抗菌成分担持微粒子と云うことがある。)中の消臭抗菌成分の含有量は酸化物として0.1〜20重量%、さらには1〜15重量%の範囲にあることが好ましい。
消臭抗菌成分の含有量が0.1重量%よりも少ない場合には充分な抗菌性能、消臭性能、防臭抗菌剤生成能、防臭抗菌性能が得られにくい。
消臭抗菌成分の含有量が20重量%よりも多い場合には、さらに防臭抗菌性能が向上することもなく、むしろ消臭抗菌成分が凝集するためかこれら性能が低下する場合がある。
【0018】
本発明の防臭抗菌剤の平均粒子径は前記無定型酸化チタン系微粒子と実質的に同じで、2〜300nmさらには5〜200nmの範囲にあることが好ましい。
防臭抗菌剤の平均粒子径が2nm未満の場合は防臭抗菌剤が凝集する傾向があり、また酸化チタンの結晶性が不充分となることから消臭性能、抗菌性能が不充分となり、同時に防臭抗菌性蛋白質の生成能が不充分となることから能臭性能、抗菌性能が不充分となることがある。
防臭抗菌剤の平均粒子径が300nmを越えると、防臭抗菌剤の有効な外部表面積の低下により消臭性能、抗菌性能が低下し、さらにヒトまたは動物細胞との接触効率が低下することから防臭抗菌性蛋白質生成能が不充分となり、防臭性能、抗菌性能が不充分となることがある。
【0019】
防臭抗菌性蛋白質
本発明の防臭抗菌剤は、前記消臭抗菌成分担持微粒子をヒト上皮細胞または動物上皮細胞と接触させて生成した防臭抗菌性蛋白質を含む。前記消臭抗菌成分担持微粒子は、ヒト上皮細胞または動物上皮細胞と接触して防臭抗菌性蛋白質を生成する。即ち、接触によって先ず細胞内にリゾチームmRNAが発現し、ついで、これがリゾチーム蛋白質に変化するとともに細胞外に分泌され、このリゾチーム蛋白質(防臭抗菌性蛋白質)が防臭抗菌性能を発揮する。
リゾチーム蛋白質は細菌細胞壁を構成する多糖類を分解できる酵素であり、このため抗菌性能に優れ、細菌を死滅させたり、細菌の増殖を抑制できることから臭気成分の発生を防止あるいは抑制することができる。
【0020】
ヒト上皮細胞または動物上皮細胞
ヒト上皮細胞としては菌が増殖しやすく、臭気成分を発生しやすい箇所の上皮細胞(皮膚細胞)が挙げられる。具体的には、脇部の上皮細胞(A549)、足部の上皮細胞、頭部の上皮細胞、口内の上皮細胞、等がある。
動物上皮細胞としては、前記ヒト上皮細胞に対応した部位の上皮細胞が挙げられる。
ヒト上皮細胞または動物上皮細胞と消臭抗菌成分担持微粒子とを直接接触させる方法としては、例えば、ヒト上皮細胞(皮膚)または動物上皮細胞(皮膚)に消臭抗菌成分担持微粒子の分散液または粉体を塗布すればよい。
【0021】
消臭抗菌成分担持微粒子の塗布量は上皮細胞の場所、必要とする持続性等によって異なるが、ヒト上皮細胞(皮膚)上または動物上皮細胞(皮膚)上に消臭抗菌成分担持微粒子が適度に点在する程度でよい。
また接触時間は、防臭抗菌剤の塗布量によっても異なるが、中間体的蛋白質、例えばリゾチームmRNA(後述する防臭性能、抗菌性能を有するリゾチーム蛋白質に変異する前の中間体的蛋白質)の生成には、概ね5〜120分間あれば充分である。
接触時間が5分間未満の場合は中間体的蛋白質の生成量が不充分であり、このため中間体的蛋白質が変位して生成するリゾチーム蛋白質の生成量も少なく、充分な防臭性能、抗菌性能が得られない場合がある。
【0022】
また、充分な防臭性能、抗菌性能を有するリゾチーム蛋白質の生成には、概ね10〜120分間あれば充分である。なお、ここで「防臭性能」とは菌が増殖して臭気を発生する原因となる菌の増殖を抑制、低減させること等を意味する。
増殖して臭気発生原因となる菌としては、表皮ぶどう状球菌、黄色ぶどう状球菌等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
また、臭気成分としてはアンモニア、イソ吉草酸、酢酸、ノネナール、アセチルメチルカービノール、エチルヘキサノン、ジメチルマロニック酸等が挙げられる。
【0023】
配合剤
本発明の防臭抗菌剤の分散液または粉体には、必要に応じて他の配合剤が含まれていてもよい。
配合剤としては、通常の医薬品、化粧料等に用いられると同様の分散媒、添加剤、増量材、希釈材、抗菌性能促進剤、消臭性能促進剤等種々の材料を用いることができる。具体的には、水、アルコール、オイル、アロマ等の有機化合物、シリカ、アルミナ、チタニア、シリカ・アルミナ等の無機酸化物等が挙げられる。
【0024】
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0025】
消臭抗菌成分担持微粒子(1)分散液の調製
酸化チタン微粒子(T-1)分散液の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度10重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
このオルソチタン酸のゲル1000gを純水29000gに分散させた後、濃度35重量%の過酸化水素水8000gを加えてペルオキソチタン酸水溶液とした後、攪拌しながら、85℃で3時間加熱し、TiO2としての濃度が3.0重量%の酸化チタン微粒子(T-1)分散液を調製した。
【0026】
消臭抗菌成分の担持
別途、硝酸銀(AgNO3)7.9gに水492.1gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銀水溶液を調製した。
TiO2濃度を1.0重量%に調整した酸化チタン微粒子(T-1)分散液9.5kgを調合タンクに採取し、これを攪拌しながら50℃に加温した。ついで、酸化チタン微粒子(T-1)分散液のpHが9.0になるようにアンモニアを添加した後、前記硝酸銀水溶液をペリスターポンプで10g/minの速度で添加した。硝酸銀水溶液の添加により酸化チタン微粒子(T-1)分散液のpHが低下し始めたところで、陰イオン交換樹脂(三菱化学製)をpH8.5に維持するように少量ずつ添加し、全硝酸銀水溶液の添加が終了するまで、この操作を継続した。陰イオン交換樹脂の全使用量は310gであり、また酸化チタン微粒子(T-1)分散液の最終pHは8.1であった。
【0027】
酸化チタン微粒子(T-1)分散液からイオン交換樹脂を分離した後、ついで、95℃で3時間過熱後、冷却し、ついで、限外濾過膜装置でTiO2 重量に対して200倍の水で洗浄した後、限外濾過膜装置で濃縮して、固形分濃度10重量%の銀を担持した酸化チタン微粒子(T-1)分散液からなる消臭抗菌成分担持微粒子(1)分散液を得た。消臭抗菌成分担持微粒子(1)中のAg2Oの担持量は5.0重量%であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(1)の平均粒子径は、超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA−700)で測定したところ、5nmであった。また、X線回折によりアモルファス型であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(1)分散液について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を下記の方法により測定し、結果を表に示した。
【0028】
リゾチームmRNAの生成
消臭抗菌成分担持微粒子(1)分散液5μg/mLにヒト上皮細胞(A549)片を浸漬し、30分間経過した後、細胞内の抗菌活性分子であるリゾチウムmRNAの発現量を逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応法(Reverse Transcriptase-Polymerase Chain Reaction: RT-PCR法)により測定し、結果を表に示した。なお、リゾチームmRNAの発現量は、消臭抗菌成分担持微粒子(1)分散液を塗布しなかった場合(後述する比較例1)のリゾチームmRNAの発現量を基準の1とし、対比して示した。
【0029】
リゾチームタンパク質の生成
消臭抗菌成分担持微粒子(1)分散液5μg/mLにヒト上皮細胞(A549)片を浸漬し、1時間経過した後、細胞内および細胞外に分泌されたリゾチームタンパク質の発現量をウェスターン ブロッティング法(Western Blotting法)により測定し、結果を表に示した。なお、リゾチウムタンパク質の発現量は、消臭抗菌成分担持微粒子(1)分散液を塗布しなかった場合(後述する比較例1)のリゾチームタンパク質の発現量を基準の1とし、対比して示した。
【0030】
防臭・消臭性能の評価
消臭抗菌成分担持微粒子(1)分散液を臭気を発する脇部に塗布し、2時間後に、塗布前との臭気性の対比を行い、以下の基準で評価し、結果を表に示した。
全く臭気が感じられなかった : ◎
臭気の大幅な低下が認められ、臭気が僅かに残存していた : ○
臭気の低下が認められたが、臭気が残存していた。 : △
塗布前と変化が認められなかった : ×
【実施例2】
【0031】
消臭抗菌成分担持微粒子(2)分散液の調製
酸化チタン微粒子(T-2)分散液の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度10重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
このオルソチタン酸のゲルを120℃で16時間乾燥し、純水29000gに分散させた後、濃度35重量%の過酸化水素水8000gを加えてペルオキソチタン酸水溶液とした後、攪拌しながら、85℃で3時間加熱し、TiO2としての濃度が3.0重量%の酸化チタン微粒子(T-2)分散液を調製した。
【0032】
消臭抗菌成分の担持
別途、硝酸銀(AgNO3)7.9gに水492.1gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銀水溶液を調製した。
TiO2濃度を1.0重量%に調整した酸化チタン微粒子(T-2)分散液9.5kgを調合タンクに採取し、これを攪拌しながら50℃に加温した。ついで、酸化チタン微粒子(T-2)分散液のpHが9.0になるようにアンモニアを添加した後、前記硝酸銀水溶液をペリスターポンプで10g/minの速度で添加した。硝酸銀水溶液の添加により酸化チタン微粒子(T-1)分散液のpHが低下し始めたところで、陰イオン交換樹脂(三菱化学製)をpH8.5に維持するように少量ずつ添加し、全硝酸銀水溶液の添加が終了するまで、この操作を継続した。陰イオン交換樹脂の全使用量は310gであり、また酸化チタン微粒子(T-2)分散液の最終pHは8.1であった。
【0033】
酸化チタン微粒子(T-2)分散液からイオン交換樹脂を分離した後、ついで、95℃で3時間過熱後、冷却し、ついで、限外濾過膜装置でTiO2 重量に対して200倍の水で洗浄した後、限外濾過膜装置で濃縮して、固形分濃度10重量%の銀を担持した酸化チタン微粒子(T-2)分散液からなる消臭抗菌成分担持微粒子(2)分散液を得た。消臭抗菌成分担持微粒子(2)中のAg2Oの担持量は5.0重量%であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(2)の平均粒子径は、超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA−700)で測定したところ、10nmであった。また、X線回折によりアモルファス型であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(2)分散液について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【実施例3】
【0034】
消臭抗菌成分担持微粒子(3)分散液の調製
酸化チタン微粒子(T-3)分散液の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度10重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
このオルソチタン酸のゲルを250℃で16時間乾燥し、純水29000gに分散させた後、濃度35重量%の過酸化水素水8000gを加えてペルオキソチタン酸水溶液とした後、攪拌しながら、85℃で3時間加熱し、TiO2としての濃度が3.0重量%の酸化チタン微粒子(T-3)分散液を調製した。
【0035】
消臭抗菌成分の担持
別途、硝酸銀(AgNO3)7.9gに水492.1gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銀水溶液を調製した。
TiO2濃度を1.0重量%に調整した酸化チタン微粒子(T-3)分散液9.5kgを調合タンクに採取し、これを攪拌しながら50℃に加温した。ついで、酸化チタン微粒子(T-3)分散液のpHが9.0になるようにアンモニアを添加した後、前記硝酸銀水溶液をペリスターポンプで10g/minの速度で添加した。硝酸銀水溶液の添加により酸化チタン微粒子(T-3)分散液のpHが低下し始めたところで、陰イオン交換樹脂(三菱化学製)をpH8.5に維持するように少量ずつ添加し、全硝酸銀水溶液の添加が終了するまで、この操作を継続した。陰イオン交換樹脂の全使用量は310gであり、また酸化チタン微粒子(T-3)分散液の最終pHは8.1であった。
【0036】
酸化チタン微粒子(T-3)分散液からイオン交換樹脂を分離した後、ついで、95℃で3時間過熱後、冷却し、ついで、限外濾過膜装置でTiO2 重量に対して200倍の水で洗浄した後、限外濾過膜装置で濃縮して、固形分濃度10重量%の銀を担持した酸化チタン微粒子(T-3)分散液からなる消臭抗菌成分担持微粒子(3)分散液を得た。消臭抗菌成分担持微粒子(3)中のAg2Oの担持量は5.0重量%であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(3)の平均粒子径は、超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA−700)で測定したところ20nmであった。また、X線回折によりアモルファス型であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(3)分散液について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【実施例4】
【0037】
消臭抗菌成分担持微粒子(4)分散液の調製
実施例1において、硝酸銀(AgNO3)4gに水247gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銀水溶液を調製して使用した以外は同様にして、固形分濃度10重量%の銀を担持した酸化チタン微粒子(T-1)からなる消臭抗菌成分担持微粒子(4)分散液を得た。消臭抗菌成分担持微粒子(4)中のAg2Oの担持量は2.5重量%であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(4)分散液について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【実施例5】
【0038】
消臭抗菌成分担持微粒子(5)分散液の調製
実施例1において、硝酸銀(AgNO3)16gに水985gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銀水溶液を調製して使用した以外は同様にして、固形分濃度10重量%の銀を担持した酸化チタン微粒子(T-1)からなる消臭抗菌成分担持微粒子(5)分散液を得た。消臭抗菌成分担持微粒子(5)中のAg2Oの担持量は10重量%であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(5)分散液について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【実施例6】
【0039】
消臭抗菌成分担持微粒子(6)分散液の調製
実施例1において、硝酸銀(AgNO3)の代わりに硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO32・6H2O)19.8gに水492.1gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸亜鉛水溶液を調製して使用した以外は同様にして、固形分濃度10重量%の亜鉛を担持した酸化チタン微粒子(T-1)からなる消臭抗菌成分担持微粒子(6)分散液を得た。消臭抗菌成分担持微粒子(6)中のZnOの担持量は5.0重量%であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(6)分散液について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【実施例7】
【0040】
消臭抗菌成分担持微粒子(7)分散液の調製
酸化チタン・シリカ微粒子(TS-1)分散液の調製
硫酸チタンを水に溶解し、TiO2として1.0重量%を含む水溶液を準備した。この溶液に、攪拌しながら濃度15重量%のアンモニア水を徐々に添加し、白色スラリー液を得、このスラリー液をガラスフィルターでろ過し、ケーキを水で十分洗浄し、含水チタン酸のケーキを得た。このケーキ31.4gに、水と濃度33重量%の過酸化水素219.8gを加えた後、80℃で14時間加熱し、TiO2として濃度1.0重量%、pH8.2、黄褐色透明のチタン酸溶液3136gを得た。
【0041】
次いで、濃度15重量%のアンモニア水溶液21.3gを水618.1gで希釈したアンモニア水溶液中で酸化銀2.10gを溶解して、アンミン錯塩水溶液とし、この水溶液を前記チタン酸溶液に添加攪拌した。次に濃度20重量%のシリカゾル38.7gを加え後、150℃で36時間加熱し、ついで、冷却後、限外濾過膜にて濃縮して固形分(酸化チタン・シリカ複合酸化物粒子)濃度10重量%の銀を担持した酸化チタン・シリカ微粒子(TS-1)分散液からなる消臭抗菌成分担持微粒子(7)分散液を得た。消臭抗菌成分担持微粒子(7)中のAg2Oの担持量は2.0重量%であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(7)の平均粒子径は、超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA−700)で測定したところ、25nmであった。また、X線回折によりアモルファス型であった。
消臭抗菌成分担持微粒子(7)分散液について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【比較例1】
【0042】
リゾチームmRNAの生成
ヒト上皮細胞(A549)片を水に浸漬し、30分間経過した後、細胞内の抗菌活性分子であるリゾチウムmRNAの発現量をRT−PCR法により測定した。このときのリゾチウムmRNAの量を基準の1とした。
リゾチームタンパク質の生成
ヒト上皮細胞(A549細胞)片を水に浸漬し、1時間経過した後、細胞内および細胞外に分泌されたリゾチームタンパク質の発現量をウェスターン ブロッティング法(Western Blotting法)により測定した。このときのリゾチームタンパク質の量を基準の1とした。
防臭・消臭性能の評価
何も塗布することなく2時間後に、臭気性の変化を調べたが同程度の臭気を維持していた。
【比較例2】
【0043】
防臭抗菌剤(R2)の調製
実施例1と同様にしてTiO2としての濃度が3.0重量%の酸化チタン微粒子(T-1)分散液を調製した。ついで、限外濾過膜装置で濃縮して、固形分濃度10重量%の酸化チタン微粒子(T-1)分散液からなる防臭抗菌剤(R2)分散液を得た。
防臭抗菌剤(R2)の平均粒子径は、超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA−700)で測定したところ、5nmであった。また、X線回折によりアモルファス型であった。
防臭抗菌剤(R2)について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能、抗菌性能を評価し、結果を表に示した。
【比較例3】
【0044】
防臭抗菌剤(R3)
濃度1.0重量%の硝酸銀水溶液を防臭抗菌剤(R3)として用いた。
防臭抗菌剤(R3)について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【比較例4】
【0045】
防臭抗菌剤(R4)の調製
抗菌剤(日揮触媒化成(株)製:ATOMYBALL-(UA)、SiO2・Al23、無定形、平均粒子径15nm、Ag2O含有量5重量%、固形分濃度1.5重量%)を限外濾過膜装置で濃縮して固形分濃度10重量%の銀を担持したシリカ・アルミナ微粒子分散液からなる防臭抗菌剤(R4)分散液を得た。防臭抗菌剤(R4)中のAg2Oの担持量は5.0重量%であった。
防臭抗菌剤(R4)について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【比較例5】
【0046】
防臭抗菌剤(R5)
実施例3と同様にしてTiO2としての濃度が3.0重量%の酸化チタン微粒子(T-3)分散液を調製した。ついで、150℃で2時間水熱処理して酸化チタン微粒子(RT-5)分散液を調製した。
【0047】
消臭抗菌成分の担持
別途、硝酸銀(AgNO3)7.9gに水492.1gを加えて、濃度1.0重量%の硝酸銀水溶液を調製した。
TiO2濃度を1.0重量%に調整した酸化チタン微粒子(RT-5)分散液9.5kgを調合タンクに採取し、これを攪拌しながら50℃に加温した。ついで、酸化チタン微粒子(RT-5)分散液のpHが9.0になるようにアンモニアを添加した後、前記硝酸銀水溶液をペリスターポンプで10g/minの速度で添加した。硝酸銀水溶液の添加により酸化チタン微粒子(RT-5)分散液のpHが低下し始めたところで、陰イオン交換樹脂(三菱化学製)をpH8.5に維持するように少量ずつ添加し、全硝酸銀水溶液の添加が終了するまで、この操作を継続した。陰イオン交換樹脂の全使用量は310gであり、また酸化チタン微粒子(RT-5)分散液の最終pHは8.1であった。
【0048】
酸化チタン微粒子(RT-5)分散液からイオン交換樹脂を分離した後、ついで、95℃で3時間加熱後、冷却し、ついで、限外濾過膜装置でTiO2 重量に対して200倍の水で洗浄した後、限外濾過膜装置で濃縮して、固形分濃度10重量%の銀を担持した酸化チタン微粒子(RT-5)分散液からなる防臭抗菌剤(R5)分散液を得た。防臭抗菌剤(R5)中のAg2Oの担持量は5.0重量%であった。
消臭抗菌剤(R5)の平均粒子径は、超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA−700)で測定したところ22nmであった。また、X線回折によりアナターゼ型であった。
防臭抗菌剤(R5)について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【比較例6】
【0049】
防臭抗菌剤(R6)
硫酸チタニルを純水に溶解して、TiO2として濃度1.0重量%の水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、濃度15重量%のアンモニア水を徐々に添加し、白色のスラリーを得、このスラリーを濾過し、洗浄し、含水チタン酸のケーキを得た。このケーキ31.4gに純水と濃度33重量%の過酸化水素水219.8gを加えた後、80℃で14時間加熱し、TiO2として濃度1.0重量%の溶液3136gを得た。このチタン酸溶液は黄褐色透明で、pHは8.2であった。
【0050】
次いで、濃度15重量%のアンモニア水82gを純水2377gで希釈したアンモニア水中で酸化銀2.46gを溶解して、銀のアミン錯塩水溶液とし、さらにこの水溶液に炭酸ジルコニウムアンモニウム15.4gを純水に溶解添加した。この混合水溶液を前記酸化チタン水溶液に加え、次に、SiO2として濃度20重量%のシリカゾル38.7gを加えた後、150℃で36時間加熱した。この溶液は初期黄褐色液であったが、36時間後に淡乳白色で透明なコロイド溶液となった。この銀成分を含む複合酸化物コロイド粒子が分散したコロイド溶液のpHは7.5であった。
【0051】
ついで、限外濾過膜装置で濃縮して、固形分濃度10重量%の銀を担持した酸化チタン・ジルコニア・シリカ微粒子(RTZS-1)分散液からなる防臭抗菌剤(R6)分散液を得た。防臭抗菌剤(R6)中のAg2Oの担持量は5.0重量%であった。
消臭抗菌剤(R6)の平均粒子径は6nmであった。また、X線回折によりアナタース型であった。
防臭抗菌剤(R6)について、リゾチームmRNA、リゾチームタンパク質の生成能を測定し、結果を表に示した。また、防臭・消臭性能を評価し、結果を表に示した。
【0052】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
銀、銅、亜鉛、錫、コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる1種または2種以上の消臭抗菌成分が担持された無定型酸化チタン系微粒子と、該微粒子をヒトまたは動物上皮細胞と接触させて生成した防臭抗菌性蛋白質とからなるヒトまたは動物用防臭抗菌剤。
【請求項2】
前記防臭抗菌性蛋白質がリゾチーム蛋白質であることを特徴とする請求項1記載のヒトまたは動物用防臭抗菌剤。
【請求項3】
前記消臭抗菌成分が銀であることを特徴とする請求項1または2に記載のヒトまたは動物用防臭抗菌剤。
【請求項4】
前記酸化チタン系微粒子の平均粒子径が2〜300nmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒトまたは動物用防臭抗菌剤。
【請求項5】
前記消臭抗菌成分が担持された無定型酸化チタン系微粒子中の前記消臭抗菌成分の担持量が、酸化物として0.1〜20重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヒトまたは動物用防臭抗菌剤。

【公開番号】特開2010−83775(P2010−83775A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−252403(P2008−252403)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(504159235)国立大学法人 熊本大学 (314)
【出願人】(000190024)日揮触媒化成株式会社 (458)
【Fターム(参考)】