説明

ヒューズセット及びワイヤハーネス

【課題】1本の棒状端子と複数の電線各々との間にヒューズを接続することが必要である場合に、ヒューズの固定に要する工数を低減でき、部品の種類を少なくしつつ電線の数の違いに適応でき、さらに、ヒューズの設置面積を小さくできること。
【解決手段】ヒューズセット1は、複数種類のヒューズ1A,1Bからなり、ヒューズ1A,1B各々における溶断部30及びこれに連なる二次側端子部20は、ヒューズ1,1B各々の一次側端子部10が重ねられた状態において、一次側端子部10各々における同じ方向の外縁111の異なる位置から、それぞれ重ならずに張り出して形成されている。ヒューズ1A,1B各々の一次側端子部10は、棒状端子が貫通する貫通孔11hの位置を一致させて重ねられたときに面接触する。一次側端子部10の傾斜壁部12は、上下に隣接する2つの一次側端子部10どうしが貫通孔11hを中心に相対的に回転することを制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等で用いられるヒューズセット及びヒューズが接続された電線を備えるワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に代表される車両で用いられるヒューズは、バッテリからモータなどの負荷へ至る電流経路の途中に設けられる。例えば、ヒューズが、起立した棒状端子であるバッテリの正極端子と、モータなどの負荷と電気的に接続された電線との間に接続される場合がある。棒状端子は、ネジ溝が形成された棒状の端子である。
【0003】
起立した棒状端子と電線との間に接続されるヒューズは、棒状端子が貫通する貫通孔が形成された導体である一次側端子部と、電線の端部に接続される導体である二次側端子部と、両端が一次側端子部及び二次側端子部に繋がった導体である溶断部とを備える。なお、一次側端子部は、貫通孔に貫通した棒状端子に締め付けられたナットによって棒状端子に固定される。
【0004】
また、ヒューズにおける、電線と接続された二次側端子部及び溶断部は、通常、絶縁材料からなる保護カバーによって覆われる。
【0005】
また、車両においては、複数のヒューズが、バッテリなどの電源における1つの正極端子と、負荷の系統ごとに設けられた複数の電線各々との間に接続される場合がある。この場合、通常、1つの正極端子と複数のヒューズ各々の一次側端子部とを中継するバスバーが設けられる。この場合、複数のヒューズが、一連のバスバーにおける複数の部位に対してボルトによって固定される。
【0006】
一方、特許文献1には、1つの正極端子と複数の電線との間に接続される多連ヒューズが示されている。特許文献1に示される多連ヒューズは、1つの正極端子(棒状端子)に接続される一次側端子部と、その一次側端子部に対して並列に繋がった複数の溶断部と、それら溶断部各々と繋がった複数の二次側端子部とを備える。
【0007】
即ち、特許文献1に示される多連ヒューズにおいては、複数の溶断部及び複数の二次側端子部が、1つの一次側端子部と一体に形成されている。特許文献1に示される多連ヒューズが採用されることにより、ヒューズを正極端子(棒状端子)に固定する工数が低減される。
【0008】
また、特許文献1に示される多連ヒューズにおいては、全ての溶断部及び二次側端子部が、一次側端子部の幅方向において並ぶ状態で、一次側端子部から張り出して形成されている。そのため、ヒューズの接続対象である全ての電線は、平坦に並べて配列される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−182506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、複数のヒューズが、一連のバスバーにおける複数の部位に固定される場合、ヒューズの固定に要する工数が、ヒューズの数に比例して増大するという問題が生じる。
【0011】
一方、特許文献1に示される多連ヒューズは、予め定められた数の溶断部及び二次側端子部を備えるため、接続対象となる電線の数ごとに異なる種類の多連ヒューズが必要となる。即ち、特許文献1に示される多連ヒューズは、部品の種類を少なくしつつ、接続対象となる電線の数の違いに適応することができないという問題点を有している。
【0012】
さらに、ヒューズが配置される場所の面積が小さい場合、ヒューズの接続対象である全ての電線を平坦に並べて配列することができず、特許文献1に示される多連ヒューズを採用することはできない。
【0013】
本発明は、バッテリの正極端子などの1本の棒状端子と複数の電線各々との間にヒューズを接続することが必要である場合に、ヒューズの固定に要する工数を低減できるとともに、部品の種類を少なくしつつ電線の数の違いに適応することができ、さらに、ヒューズの設置面積を小さくできることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
第1発明に係るヒューズセットは、複数種類のヒューズからなり、複数種類のヒューズ各々は、第一端子部と第二端子部と溶断部とを有する。第一端子部は、起立した棒状端子が貫通する貫通孔が形成され、前記棒状端子に固定される板状の導体である。第二端子部は、電線と接続される導体である。溶断部は、前記第一端子部の外縁の一部から張り出した導体であり、両端が前記第一端子部及び第二端子部の各々に繋がった部分である。第1発明に係るヒューズセットにおいて、前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部は、基部と回転規制部とを有する。前記基部は、前記貫通孔が形成された板状の部分である。前記回転規制部は、前記基部の外縁から下方へ張り出して形成され、前記複数種類のヒューズ各々における前記第一端子部が前記貫通孔の位置を一致させて重ねられたときに、上下に隣接する2つの前記第一端子部どうしが前記貫通孔を中心に相対的に回転することを制限する部分である。さらに、第1発明に係るヒューズセットにおいて、前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部は、前記貫通孔の位置を一致させて重ねられたときに、上下に隣接する2つの前記第一端子部どうしが面接触する形状で形成されている。また、第1発明に係るヒューズセットにおいて、前記複数種類のヒューズ各々における前記溶断部及びこれに連なる前記第二端子部は、前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部が重ねられた状態において前記第一端子部各々における同じ方向の外縁の異なる位置から、それぞれ重ならずに張り出して形成されている。
【0015】
また、第2発明に係るヒューズセットは、第1発明に係るヒューズセットの一例である。第2発明に係るヒューズセットにおいて、前記基部は、周囲の方向のうち前記溶断部が張り出した方向以外の方向において複数の直線状の外縁が形成された平板状の部分である。さらに、前記回転規制部は、前記基部における前記複数の直線状の外縁各々に連なり、前記複数の直線状の外縁各々から斜め下方外側へ張り出した平板状の複数の傾斜壁部である。さらに、第2発明に係るヒューズセットにおいて、前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部は、それぞれ同一の形状で形成されているとともに、重ねられたときに上下に隣接する2つの前記第一端子部における少なくとも複数の前記傾斜壁部どうしが面接触する形状で形成されている。
【0016】
また、本発明は、第1発明又は第2発明に係るヒューズセットを備えたワイヤハーネスの発明として捉えられてもよい。即ち、本発明に係るワイヤハーネスは、複数の電線と、前記複数の電線各々と接続された複数種類のヒューズと、前記複数種類のヒューズ各々における前記複数の電線各々との接続部分を覆う絶縁体からなる複数の絶縁カバーと、を備える。ここで、複数の電線各々と接続された複数種類のヒューズは、第1発明又は第2発明に係るヒューズセットである。また、前記複数の絶縁カバー各々は、前記複数種類のヒューズ各々における前記溶断部から前記第二端子部に亘る領域を覆う。
【発明の効果】
【0017】
第1発明に係るヒューズセットにおいて、複数種類のヒューズ各々の第一端子部は、基部の貫通孔の位置を一致させて重ねられた状態で、起立した棒状端子に対して一括して固定される。即ち、複数種類のヒューズにおける複数の第一端子部全体が、1つのナットを締めつける作業によって1本の棒状端子に固定される。
【0018】
従って、第1発明によれば、バッテリの正極端子などの1本の棒状端子と複数の電線各々との間にヒューズを接続することが必要である場合に、ヒューズの固定に要する工数を低減することができる。
【0019】
ところで、同じ形状の複数のヒューズが、第一端子部の貫通孔の位置が一致する状態で重ねられた場合、複数の第二端子部各々に接続された複数の電線、及び各溶断部と各第二端子部とを電気的に絶縁する絶縁カバーが、上下方向において相互に干渉する。そうすると、多くのヒューズが重ねられた場合、上側に重ねられた第一端子部が斜めに傾き、複数の第一端子部相互間で接触不良が生じる。
【0020】
一方、第1発明に係るヒューズセットにおいては、複数種類のヒューズ各々の溶断部及びこれに連なる第二端子部は、第一端子部各々における外縁の異なる位置から、それぞれ重ならずに張り出して形成されている。そのため、複数の第二端子部各々に接続された複数の電線、及び各溶断部と各第二端子部とを電気的に絶縁する絶縁カバーは、上下方向において相互に干渉しない。
【0021】
また、2セット以上のヒューズセットが重ねられた場合、同種の2つのヒューズの間に1つ以上の他の異種のヒューズが挟み込まれる。ここで、挟み込まれた1つ以上の異種のヒューズは、同種の2つのヒューズにおける上下方向の間隔を広げるスペーサとして機能する。そのため、2セット以上のヒューズセットが重ねられた場合にも、上下方向における電線などの相互干渉は回避される。
【0022】
従って、第1発明によれば、多くのヒューズが重ねられた場合でも、複数の第一端子部相互間で接触不良が生じることは回避される。
【0023】
また、第1発明によれば、部品の種類を少なくしつつ電線の数の違いに適応することができる。即ち、第1発明によれば、2種類もしくは3種類程度のヒューズが用意されるだけで、電線の数と同じ数のヒューズが重ねられることにより、電線の数の違いに適応することができる。
【0024】
また、第1発明によれば、2セット以上のヒューズセットが重ねられた場合、2セット目以降のヒューズにおける溶断部及び第二端子部から電線に至る部分は、順次上方へ積み重なる。そのため、1セットのヒューズセットが重ねられた場合と、2セット以上のヒューズセットが重ねられた場合とで、ヒューズの設置面積は同じである。従って、第1発明によれば、ヒューズの接続対象である電線の数が多い場合であっても、ヒューズの設置面積を小さくできる。
【0025】
また、重ねられた複数の第一端子部が、起立した棒状端子に対してナットで固定される場合、重ねられた第一端子部が、ナットに対して連れ周りしやすい。第一端子部がナットに対して連れ周りすると、ヒューズの固定の作業性が悪化するとともに、溶断部及び第二端子部が誤った方向に向く状態でヒューズが固定されてしまう。
【0026】
一方、第1発明によれば、第一端子部が回転規制部を備えているため、第一端子部がナットに対して連れ周りする不都合は回避される。
【0027】
また、第2発明に係るヒューズセットにおいて、第一端子部は、1つの平板状の基部と基部における直線状の外縁に連なる複数の平板状の傾斜壁部とにより構成され、傾斜壁部が、回転規制部として機能する。このような形状の第一端子部は、構造が簡素であり、平坦な金属板の折り曲げ加工もしくは据え込み加工などの簡易な板金加工によって成形可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態に係るヒューズセット1の斜視図である。
【図2】ヒューズセット1の平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス2の3面図である。
【図4】ワイヤハーネス2が備えるヒューズ付電線の側面図である。
【図5】ワイヤハーネス2が備える絶縁カバーの斜視図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス2Xの正面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るヒューズセット1Yの平面図及び正面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス2Yの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
【0030】
<第1実施形態>
まず、図1から図5を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るヒューズセット1及びそれを備えた本発明の第1実施形態に係るワイヤハーネス2の構成について説明する。
【0031】
図1に示されるように、ヒューズセット1は、2種類のヒューズからなり、第一ヒューズ1Aと第二ヒューズ1Bとを含む。なお、図1及び図2には、1つの第一ヒューズ1A及び1つの第二ヒューズ1Bからなる1セットのヒューズセット1が示されている。また、図3には、2セットのヒューズセット1を含むワイヤハーネス2が示されている。
【0032】
図3(a)は、ワイヤハーネス2の平面図、図3(b)はワイヤハーネス2の正面図、図3(c)はワイヤハーネス2の側面図である。
【0033】
<ヒューズセット>
ヒューズセット1を構成する第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bは、それぞれ一次側端子部10、二次側端子部20及び溶断部30を備えている。第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1B各々において、一次側端子部10、二次側端子部20及び溶断部30は、一連に連なった板状の導体からなり、例えば、銅などの金属の板材に錫メッキが施された導体からなる。
【0034】
ヒューズセット1において、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1B各々における一次側端子部10、二次側端子部20及び溶断部30個々の構造は同じである。特に、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1B各々における一次側端子部10は同一の形状で形成されている。しかしながら、第一ヒューズ1Aと第二ヒューズ1Bとの間で、一次側端子部10に対する二次側端子部20及び溶断部30の位置が異なる。その詳細については後述する。
【0035】
図3に示されるように、一次側端子部10は、バッテリの正極端子などの起立した棒状端子6に対してナット5により固定される板状の導体である。一次側端子部10には、起立した棒状端子6が通される貫通孔11hが形成されている。なお、棒状端子6は、ネジ溝が形成された棒状の端子である。一次側端子部10は、ナット5で棒状端子6に固定されることにより、棒状端子6と電気的に接続される。なお、図3において、棒状端子6及びナット5は、仮想線(二点鎖線)により描かれている。
【0036】
<一次側端子部>
第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1B各々において、一次側端子部10は、棒状端子6が通される貫通孔11hが形成された平板状の基部11と、基部11の外縁に連なる複数の傾斜壁部12とを有する。
【0037】
本実施形態においては、基部11は、輪郭が矩形の平板状に形成されているため、基部11の周囲の四方各々において4つの直線状の外縁が形成されている。以下の説明において、基部11の外縁における、溶断部30及び二次側端子部20が張り出した方向において形成された部分のことを第一外縁111、それ以外の方向において形成された部分のことを第二外縁112と称する。矩形状の基部11には、3つの直線状の第二外縁112が形成されている。
【0038】
各図に示される座標軸において、Y軸方向は、一次側端子部10から溶断部30及び二次側端子部20が張り出した方向を示し、X軸方向は、Y軸方向に直交し、基部11の表裏各面に沿う方向である。また、Z軸方向は、X軸方向及びY軸方向に直交する方向であり、基部11の厚み方向である。
【0039】
一方、傾斜壁部12は、基部11における複数の直線状の第二外縁112各々から斜め下方外側へ張り出した平板状の部分である。基部11の下面側において、基部11と複数の傾斜壁部12各々とがなす角度θは鈍角である。平板状の傾斜壁部12における下面及び上面は平行であるので、傾斜壁部12の下面及び上面は、いずれも基部11が沿う平面に対して(180°−θ°)の角度で斜め下方へ傾斜している。本実施形態においては、2つの傾斜壁部12が、第一外縁111の両側に位置する2つの直線状の第二外縁112各々に連なって形成されている。
【0040】
なお、傾斜壁部12が、基部11の外縁における、第一外縁111以外の全ての直線状の第二外縁112各々に連なって形成されていてもよい。
【0041】
ヒューズセット1を構成する第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bは、それぞれの一次側端子部10が貫通孔11hの位置を一致させて予め定められた向きで重ねられた状態で棒状端子6に固定される。第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bが、それぞれの一次側端子部10が貫通孔11hの位置を一致さて重ねられることにより、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1B各々における一次側端子部10の貫通孔11hが連通する。
【0042】
なお、予め定められた向きとは、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1B各々の第一外縁111が同じ方向を向くときの一次側端子部10の向きである。以下の説明において、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bが、それぞれの一次側端子部10が貫通孔11hの位置を一致させて予め定められた向きで重ねられた状態のことを積み重ね状態と称する。
【0043】
図3(b)に示されるように、積み重ね状態において、上下に隣接する2つの第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bどうしは面接触する。本実施形態においては、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bのいずれにおいても、基部11及び傾斜壁部12の部分における下面と上面とが同じ形状で形成されている。そのため、積み重ね状態において、上下に隣接する2つの第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bにおける基部11どうしが面接触するとともに、傾斜壁部12どうしも面接触する。これにより、上下に隣接する2つの第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bにおける一次側端子部10どうしが確実に短絡する。
【0044】
また、積み重ね状態において、傾斜壁部12は、上下に隣接する2つの一次側端子部10どうしが貫通孔11hを中心に相対的に回転することを制限する部分である。即ち、傾斜壁部12は、上下に隣接する2つの一次側端子部10どうしを導通させる短絡部であるとともに、上側の一次側端子部10と下側の一次側端子部10とが連れ周りすることを防止する回転規制部でもある。
【0045】
<二次側端子部>
一方、二次側端子部20は、電線9と接続される導体であり、溶断部30の一方の端部と繋がっている。本実施形態においては、二次側端子部20は、ネジ孔21が形成された平板状の端子であり、電線9の端部に設けられた圧着端子がネジ7によって固定される部分である。
【0046】
<溶断部>
溶断部30は、一次側端子部10の外縁の一部から張り出し、両端が一次側端子部10及び二次側端子部20に繋がった導体である。溶断部30は、一次側端子部10及び二次側端子部20の各々よりも細く形成されており、溶断部30の電気抵抗は、一次側端子部10及び二次側端子部20の各々の電気抵抗よりも高い。そして、予め定められた許容電流を超える電流が、一次側端子部10から溶断部30を経て二次側端子部20へ流れると、溶断部30が発熱して溶融し、一次側端子部10から二次側端子部20及びそれに接続された負荷への電流の供給が遮断される。
【0047】
図1、図2及び図3(a)に示されるように、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bの各々における溶断部30及びこれに連なる二次側端子部20は、積み重ね状態において、一次側端子部10各々における同じ方向(Y軸正方向)の外縁の異なる位置から、それぞれ重ならずに張り出して形成されている。
【0048】
本実施形態においては、第一ヒューズ1Aの溶断部30は、基部11の第一外縁111における一方の端寄りに偏った第1の部位111aから外側へ張り出して形成されており、第二ヒューズ1Bの溶断部30は、基部11の第一外縁111における他方の端寄りに偏った第2の部位111bから外側へ張り出して形成されている。そして、基部11の第一外縁111の方向(Y軸正方向)の空間において、第一ヒューズ1Aの溶断部30及び二次側端子部20が存在する第1領域Ar1と、第二ヒューズ1Bの溶断部30及び二次側端子部20が存在する第2領域Ar2とは、全く重ならない。
【0049】
<ワイヤハーネス>
続いて、図3から図5を参照しつつ、ヒューズセット1を含むワイヤハーネス2について説明する。なお、図4は、ワイヤハーネス2が備えるヒューズ付電線の側面図であり、図5は、ワイヤハーネス2が備える絶縁カバー8の斜視図である。
【0050】
図3に示されるように、ワイヤハーネス2は、複数の電線9と、1セットもしくは複数セットのヒューズセット1と、複数の絶縁カバー8とを備えている。ヒューズセット1を構成する第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bは、二次側端子部20の部分において、複数の電線9各々の端部とネジ7によって接続されている。なお、便宜上、図3において、絶縁カバー8は、仮想線(二点鎖線)により描かれている。
【0051】
複数の絶縁カバー8各々は、ヒューズセット1を構成する各ヒューズにおける、複数の電線9各々との接続部分を覆う絶縁体からなる部材である。より具体的には、複数の絶縁カバー8各々は、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bの各々における少なくとも溶断部30から二次側端子部20に亘る領域を覆う。
【0052】
絶縁カバー8は、例えば、樹脂の成形部材である。図3に示される例では、ワイヤハーネス2は、4本の電線9と、2セットのヒューズセット1と、4つの絶縁カバー8とを備えている。
【0053】
絶縁カバー8は、例えば図5に示されるように、二次側端子部20、溶断部30及び電線9の端部を収容する箱部81と、箱部81の開口を塞ぐ蓋部82とを有する。箱部81の側壁には、第一欠け部811及び第二欠け部812が形成されている。第一欠け部811は、第一ヒューズ1A又は第二ヒューズ1Bの一部が箱部81の内側と外側とに亘って配置される空間を形成する部分である。また、第二欠け部812は、電線9の端部が箱部81の内側と外側とに亘って配置される空間を形成する部分である。箱部81と蓋部82とは、柔軟性を有する連結部83を介して繋がっている。
【0054】
また、箱部81及び蓋部82には、蓋部82が箱部81の開口を塞ぐ状態で、蓋部82を箱部81に固定するロック機構84,85が設けられている。図5に示されるロック機構84,85は、蓋部82の外縁から箱部81側へ突出して形成された爪部84と、箱部81の外縁に形成された枠部85とにより構成されている。爪部84が枠部85の中空部に挿入されることにより、爪部84の一部が枠部85に引っ掛かり、蓋部82が箱部81に固定される。
【0055】
図4に示されるように、絶縁カバー8が、第一ヒューズ1A又は第二ヒューズ1Bにおける電線9との接続部分に取り付けられると、その接続部分の厚みは、絶縁カバー8が取り付けられる前よりも大きくなる。
【0056】
なお、絶縁カバー8は、ヒューズセット1を構成する各ヒューズにおける、複数の電線9各々との接続部分を覆う絶縁体からなる筒状の部材などであってもよい。
【0057】
<効果>
図3に示されるように、ヒューズセット1を構成する複数種類のヒューズ1A,1B各々の一次側端子部10は、基部11の貫通孔11hの位置を一致させて重ねられた状態で、起立した棒状端子6に対して一括して固定される。即ち、複数種類のヒューズ1A,1Bにおける複数の一次側端子部10全体が、1つのナット5を締めつける作業によって1本の棒状端子6に固定される。
【0058】
従って、ヒューズセット1が採用されれば、バッテリの正極端子などの1本の棒状端子6と複数の電線9各々との間にヒューズを接続することが必要である場合に、ヒューズの固定に要する工数を低減することができる。
【0059】
ところで、同じ形状の複数のヒューズが、一次側端子部の貫通孔の位置が一致する状態で重ねられた場合、複数の二次側端子部各々に接続された複数の電線9及び絶縁カバー8が、上下方向において相互に干渉する。そうすると、多くのヒューズが重ねられた場合、上側に重ねられた一次側端子部が斜めに傾き、複数の一次側端子部相互間で接触不良が生じる。
【0060】
一方、ヒューズセット1が採用された場合、複数種類のヒューズ1A,1B各々の溶断部30及びこれに連なる二次側端子部20は、一次側端子部10各々の基部11における第一外縁111の異なる位置から、それぞれ重ならずに張り出して形成されている。そのため、複数の二次側端子部20各々に接続された複数の電線9及び絶縁カバー8は、上下方向において相互に干渉しない。
【0061】
また、2セット以上のヒューズセット1が重ねられた場合、同種の2つの第一ヒューズ1Aの間に1つ以上の異種の第二ヒューズ1Bが挟み込まれる。ここで、挟み込まれた1つ以上の第二ヒューズ1Bは、同種の2つの第一ヒューズ1Aにおける上下方向の間隔を広げるスペーサとして機能する。そのため、2セット以上のヒューズセット1が重ねられた場合にも、上下方向における電線9及び絶縁カバー8の相互干渉は回避される。
【0062】
従って、ヒューズセット1がワイヤハーネス2に採用されることにより、多くのヒューズが重ねられた場合でも、複数の一次側端子部10相互間で接触不良が生じることは回避される。
【0063】
また、ヒューズセット1が採用されることにより、部品の種類を少なくしつつ電線9の数の違いに適応することができる。即ち、2種類のヒューズからなるヒューズセット1が用意されるだけで、電線9の数と同じ数のヒューズが重ねられることにより、電線9の数の違いに適応することができる。
【0064】
また、2セット以上のヒューズセット1が重ねられた場合、2セット目以降のヒューズにおける溶断部30及び二次側端子部20から電線9に至る部分は、順次上方へ積み重なる。そのため、図3(a)に示されるように、1セットのヒューズセット1が重ねられた場合と、2セット以上のヒューズセット1が重ねられた場合とで、ヒューズの設置面積は同じである。従って、ヒューズセット1が採用されることにより、ヒューズの接続対象である電線9の数が多い場合であっても、ヒューズの設置面積を小さくできる。
【0065】
また、重ねられた複数の一次側端子部10が、起立した棒状端子6に対してナット5で固定される場合、重ねられた一次側端子部10が、ナット5に対して連れ周りしやすい。一次側端子部10がナット5に対して連れ周りすると、ヒューズの固定の作業性が悪化するとともに、溶断部30及び二次側端子部20が誤った方向に向く状態でヒューズが固定されてしまう。
【0066】
一方、ヒューズセット1においては、一次側端子部10が回転規制部として機能する傾斜壁部12を備えているため、一次側端子部10がナット5に対して連れ周りする不都合は回避される。
【0067】
ヒューズセット1において、一次側端子部10は、1つの平板状の基部11と基部11における直線状の第二外縁112に連なる複数の平板状の傾斜壁部12とにより構成され、傾斜壁部12が、回転規制部として機能する。このような形状の一次側端子部10は、構造が簡素であり、平坦な金属板の折り曲げ加工もしくは据え込み加工などの簡易な板金加工によって成形可能である。
【0068】
<第2実施形態>
次に、図6を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス2Xについて説明する。図6は、ワイヤハーネス2Xの正面図である。
【0069】
ワイヤハーネス2Xは、本発明の第2実勢形態に係るヒューズセット1Xを備える。ヒューズセット1Xは、図1から図3に示されたヒューズセット1と比較して、一次側端子部の形状のみが若干異なる構成を有している。また、ワイヤハーネス2Xは、ワイヤハーネス2におけるヒューズセット1がヒューズセット1Xに置き換えられた構成を有している。
【0070】
図6において、図1から図3に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ヒューズセット1Xにおけるヒューズセット1と異なる点についてのみ説明する。
【0071】
ヒューズセット1Xは、2種類の第一ヒューズ1C及び第二ヒューズ1Dからなる。第一ヒューズ1C及び第二ヒューズ1Dは、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bと比較して、一次側端子部10の基部11における上面の形状と下面の形状との関係が異なる。
【0072】
より具体的には、図6に示されるように、ヒューズセット1Xにおいても、積み重ね状態において、上下に隣接する2つの第一ヒューズ1C及び第二ヒューズ1D各々の一次側端子部10どうしは面接触する。しかしながら、本実施形態においては、第一ヒューズ1C及び第二ヒューズ1Dにおける、基部11及び傾斜壁部12の部分における下面と上面とは同じ形状ではない。そのため、積み重ね状態において、上下に隣接する2つの第一ヒューズ1C及び第二ヒューズ1Dにおける傾斜壁部12どうしは面接触するが、基部11どうしは接触しない。
【0073】
即ち、ヒューズセット1Xにおいては、上下に隣接する2つの第一ヒューズ1C及び第二ヒューズ1Dにおける一次側端子部10どうしが、傾斜壁部12の部分のみを通じて短絡する。傾斜壁部12の部分において十分な接触面積が確保される場合、ヒューズセット1Xが採用された場合でも、ヒューズセット1が採用された場合と同様の作用及び効果が得られる。
【0074】
<第3実施形態>
次に、図7及び図8を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係るヒューズセット1Y及び本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス2Yについて説明する。図7(a)はヒューズセット1Yの平面図であり、図7(b)は、ヒューズセット1Yの正面図である。また、図8は、ワイヤハーネス2Yの正面図である。
【0075】
ワイヤハーネス2Yは、ヒューズセット1Yを備える。ヒューズセット1Xは、図1から図3に示されたヒューズセット1と比較して、一次側端子部の形状のみが異なる構成を有している。また、ワイヤハーネス2Yは、ワイヤハーネス2におけるヒューズセット1がヒューズセット1Yに置き換えられた構成を有している。
【0076】
図7及び図8において、図1から図3に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ヒューズセット1Yにおけるヒューズセット1と異なる点についてのみ説明する。
【0077】
ヒューズセット1Yは、2種類の第一ヒューズ1E及び第二ヒューズ1Fからなる。第一ヒューズ1E及び第二ヒューズ1Fは、第一ヒューズ1A及び第二ヒューズ1Bと比較して、一次側端子部10の傾斜壁部12が、突起部12A,12Bに置き換えられた構成を有する。
【0078】
より具体的には、図7に示されるように、第一ヒューズ1Eの一次側端子部10は、貫通孔11hが形成された平板状の基部11と、その基部11における複数の第二外縁112各々から下方へ張り出した複数の第一突起部12Aとを有する。同様に、第二ヒューズ1Fの一次側端子部10は、貫通孔11hが形成された平板状の基部11と、その基部11における複数の第二外縁112各々から下方へ張り出した複数の第二突起部12Bとを有する。
【0079】
第一突起部12A及び第二突起部12Bは、いずれも基部11の厚みよりも短い長さで基部11の外縁から下方へ突出して形成されている。
【0080】
また、第一ヒューズ1Eの基部11の外縁における複数の第一突起部12A各々の位置と、第二ヒューズ1Fの基部11の外縁における複数の第二突起部12B各々の位置とは異なる。従って、第一ヒューズ1E及び第二ヒューズ1Fが重ねられた積み重ね状態において、第一ヒューズ1Eの第一突起部12Aと、第二ヒューズ1Fの第二突起部12Bとは相互に干渉しない。
【0081】
そして、図8に示されるように、第一ヒューズ1E及び第二ヒューズ1Fが重ねられた積み重ね状態において、第一ヒューズ1Eの基部11と第二ヒューズ1Fの基部11とは面接触する。即ち、ヒューズセット1Yにおいて、基部11は、上下に隣接する2つの一次側端子部10どうしを導通させる短絡部の一例である。
【0082】
また、第一ヒューズ1E及び第二ヒューズ1Fが重ねられた積み重ね状態において、第一突起部12A及び第二突起部12Bは、上下に隣接する2つの一次側端子部10どうしが貫通孔11hを中心に相対的に回転することを制限する。
【0083】
即ち、複数の突起部12A,12Bは、積み重ね状態において、上側の一次側端子部10と下側の一次側端子部10とが連れ周りすることを防止する回転規制部の一例である。ヒューズセット1Yが採用された場合でも、ヒューズセット1,1Xが採用された場合と同様の作用及び効果が得られる。
【0084】
<その他>
ヒューズセット1,1X,1Yにおいて、一次側端子部10の基部11は、矩形以外の輪郭を有する平板状であること、或いは曲がった板状であることなども考えられる。例えば、一次側端子部10の基部11が、8角形状などの多角形状であることも考えられる。また、一次側端子部10の基部11が、溶断部30が張り出す方向において斜め下方に曲がった板状であってもよい。
【0085】
また、ヒューズセット1,1X,1Yの基部11において、溶断部30が張り出す方向に位置する第一外縁111は、曲線状の外縁であってもよい。
【0086】
また、ヒューズセット1,1X,1Yが、3種類以上のヒューズからなることも考えられる。例えば、ヒューズセット1,1X,1Yが3種類のヒューズからなることが考えられる。この場合、1つ目のヒューズにおける溶断部30及び二次側端子部20は、基部11の第一外縁111における一方の端に偏った位置から張り出して形成され、2つ目のヒューズにおける溶断部30及び二次側端子部20は、基部11の第一外縁111における他方の端に偏った位置から張り出して形成され、3つ目のヒューズにおける溶断部30及び二次側端子部20は、基部11の第一外縁111における中央の位置から張り出して形成される。
【符号の説明】
【0087】
1,1X,1Y ヒューズセット
1A,1C,1E 第一ヒューズ
1B,1D,1F 第二ヒューズ
2,2X,2Y ワイヤハーネス
5 ナット
6 棒状端子
7 ネジ
8 絶縁カバー
9 電線
10 一次側端子部
11 基部
11h 貫通孔
12 傾斜壁部
12A 第一突起部
12B 第二突起部
20 二次側端子部
21 ネジ孔
30 溶断部
81 箱部
82 蓋部
83 連結部
84 爪部(ロック機構)
85 枠部(ロック機構)
111 第一外縁
112 第二外縁
811 第一欠け部
822 第二欠け部
Ar1 第1領域
Ar2 第2領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
起立した棒状端子が通される貫通孔が形成され、前記棒状端子に固定される板状の導体である第一端子部と、
電線と接続される導体である第二端子部と、
前記第一端子部の外縁の一部から張り出した導体であり、両端が前記第一端子部及び第二端子部の各々に繋がった溶断部と、をそれぞれ有する複数種類のヒューズからなるヒューズセットであって、
前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部は、
前記貫通孔が形成された板状の基部と、
前記基部の外縁から下方へ張り出して形成され、前記複数種類のヒューズ各々における前記第一端子部が前記貫通孔の位置を一致させて重ねられたときに、上下に隣接する2つの前記第一端子部どうしが前記貫通孔を中心に相対的に回転することを制限する回転規制部と、を有し、
さらに、前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部は、前記貫通孔の位置を一致させて重ねられたときに、上下に隣接する2つの前記第一端子部どうしが面接触する形状で形成され、
前記複数種類のヒューズ各々における前記溶断部及びこれに連なる前記第二端子部は、前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部が前記貫通孔の位置を一致させて重ねられた状態において前記第一端子部各々における外縁の異なる位置から、それぞれ重ならずに張り出して形成されていることを特徴とするヒューズセット。
【請求項2】
前記基部は、周囲の方向のうち前記溶断部が張り出した方向以外の方向において複数の直線状の外縁が形成された平板状の部分であり、
前記回転規制部は、前記基部における前記複数の直線状の外縁各々に連なり、前記複数の直線状の外縁各々から斜め下方外側へ張り出した平板状の複数の傾斜壁部であり、
さらに、前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部は、それぞれ同一の形状で形成されているとともに、重ねられたときに上下に隣接する2つの前記第一端子部における少なくとも複数の前記傾斜壁部どうしが面接触する形状で形成されている、請求項1に記載のヒューズセット。
【請求項3】
複数の電線と、前記複数の電線各々と接続された複数種類のヒューズと、前記複数種類のヒューズ各々における前記複数の電線各々との接続部分を覆う絶縁体からなる複数の絶縁カバーと、を備えるワイヤハーネスであって、
前記複数種類のヒューズ各々は、
起立した棒状端子が貫通する貫通孔が形成され、前記棒状端子に固定される板状の導体である第一端子部と、
前記複数の電線のいずれかの端部と接続された導体である第二端子部と、
前記第一端子部の外縁の一部から張り出した導体であり、両端が前記第一端子部及び第二端子部の各々に繋がった溶断部と、を有し、
前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部は、
前記貫通孔が形成された板状の基部と、
前記基部の外縁から下方へ張り出して形成され、前記複数種類のヒューズ各々における前記第一端子部が前記貫通孔の位置を一致させて重ねられたときに、上下に隣接する2つの前記第一端子部どうしが前記貫通孔を中心に相対的に回転することを制限する回転規制部と、を有し、
さらに、前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部は、前記貫通孔の位置を一致させて重ねられたときに、上下に隣接する2つの前記第一端子部どうしが面接触する形状で形成され、
前記複数種類のヒューズ各々における前記溶断部及びこれに連なる前記第二端子部は、前記複数種類のヒューズ各々の前記第一端子部が前記貫通孔の位置を一致させて重ねられた状態において前記第一端子部各々における外縁の異なる位置から、それぞれ重ならずに張り出して形成されており、
前記複数の絶縁カバー各々は、前記複数種類のヒューズ各々における前記溶断部から前記第二端子部に亘る領域を覆うことを特徴とするワイヤハーネス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−84493(P2013−84493A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224564(P2011−224564)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】