説明

ビデオカメラ及びそれを用いたデータ情報管理システム

【課題】 従来は、メモリカードにはテープID毎の各フォルダにライブラリ情報が格納されているために、1つずつテープカセットを取り替えてすべてを見ない限り、どのテープカセットにどんな映像が記録されているかを知ることができない。
【解決手段】 固有のカードIDを有するメモリカードに記録されている、テープのライブラリ情報(サムネイル画像、テープID、テープ番号、カードIDなど)を読み出して特定ディレクトリ23に格納する。ライブラリ解析・HTML作成部21は、特定ディレクトリ23のライブラリ情報を解析し、HTMLファイルを作成して画面表示部22に表示する。ここで、特定ディレクトリ23に格納された複数のメモリカードのライブラリ情報において、カードIDが重複しているときには、カードIDとテープ番号とを同時に表示する。これにより、全てのテープの記録情報に関するライブラリ情報を管理・閲覧する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はビデオカメラ及びそれを用いたデータ情報管理システムに係り、特に撮影した映像信号を記録媒体に記録すると共に、記録媒体に記録した映像信号の検索用画像を別の記録媒体に記録する機能を有するビデオカメラとそれを用いてデータ情報管理を行うデータ情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
撮像して得られる被写体像の映像信号を第1の記録媒体である磁気テープに記録する毎に、その記録開始時の撮像映像(初期画像)を静止画であるサムネイル画像として、磁気テープの記録開始位置情報と共に可搬型の第2の記録媒体(例えば、メモリカード)に記録するライブラリ機能を有するビデオカメラが本出願人により提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来のビデオカメラでは、ビデオカメラ内に装填されるテープカセット毎に識別番号であるテープIDとテープ番号を割り付け、ビデオカメラ内に装填されるメモリカードにはテープID毎にフォルダを作成する。そして、テープカセット内の磁気テープに、前記したように撮影した被写体像の映像信号を各トラックに記録すると共に、上記のテープIDとメモリカードの固有番号(カードID)を各トラックの所定位置に記録する。一方、上記メモリカードのフォルダ内には、映像信号記録開始毎に上記のサムネイル画像と共に、そのときの磁気テープ上の映像記録開始位置情報であるタイムコードや日時情報、テープ番号、そのメモリカード固有のカードIDなどを記録する。
【0004】
従って、この従来のビデオカメラでは、図5に示すように、磁気テープ2には映像信号以外には、カードIDとテープIDが記録されており、メモリカード3にはサムネイル画像、タイムコード、日時情報、テープID、テープ番号及びカードIDなどのライブラリ情報が記録されており、これらが対応するようになされている。
【0005】
これにより、従来のビデオカメラでは、頭出し検索時には、磁気テープからテープIDとカードIDとを再生する一方、メモリカードからはそのメモリカード毎に固有に割り当てられているカードIDを再生して、カードIDが磁気テープから再生したカードIDと一致するかどうか確認し、一致する場合は、テープIDに対応したフォルダから検索用のサムネイル画像を読み出して、一覧表示させる。
【0006】
そして、従来のビデオカメラは、この一覧表示されたサムネイル画像の中から頭出し再生しようとする内容を示すサムネイル画像にカーソルを移動して選択するなどの操作が成されることにより、その選択されたサムネイル画像の記録開始位置の磁気テープ位置を頭出し検索して、検索した記録開始位置からそのサムネイル画像に関する記録動画像信号の再生を開始する頭出し検索機能を有する。
【0007】
従って、上記の頭出し検索機能は、図5に示した磁気テープ2が持つカードID及びテープIDと、メモリカード3が持つカードID及びテープIDとが1対1で対応している場合のみ使用可能であり、その際にのみライブラリは有効になる。また、ユーザは、ライブラリ内のテープ番号をその磁気テープのラベルに記載しておく必要がある。
【0008】
【特許文献1】特開2002−218366号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上記の従来のビデオカメラ1台で、3つのテープカセットを撮像する被写体などに応じて選択して使用する場合は、図6に示すように、一つのメモリカード5に、3つのテープカセット6a、6b、6cの各ライブラリ情報が記録されることになる(なお、以下、特に断りがない限り、1つのテープカセットにおけるライブラリ情報は複数のメモリカードにまたがって記録されないものとする。)。
【0010】
しかるに、上記の従来のビデオカメラは、メモリカード5に記録されたライブラリ情報は、ビデオカメラ本体内での使用に限られ、実際に利用できる情報は、装填されているテープカセットのもののみである。従って、従来のビデオカメラでは、図6のような場合は、ビデオカメラでメモリカード5のライブラリ情報を再生しようとする場合、メモリカード5にはテープID毎の各フォルダにライブラリ情報が格納されているために、1つずつテープカセットを取り替えて3つすべてを見ない限り、どのテープカセットにどんな映像が記録されているかを知ることができない。
【0011】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、メディアに記録されたライブラリ情報をビデオカメラ本体外に蓄積、編集することにより、ビデオカメラが無くとも記録された全てのテープに対するライブラリ情報を管理・閲覧し得るビデオカメラ及びそれを用いたデータ情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、第1の発明のビデオカメラは、撮像素子により撮像して得た被写体像を少なくとも記録する第1の記録媒体と、被写体像の記録開始毎に、その記録開始時の検索用画像と第1の記録媒体の記録開始位置情報とを少なくとも記録する可搬型の第2の記録媒体とを搭載可能であり、頭出し検索時には、第2の記録媒体に記録された検索用画像を表示部に一覧表示し、一覧表示されている検索用画像を選択することにより、選択された検索用画像に対応付けて第2の記録媒体に記録されている第1の記録媒体の記録開始位置情報により示される第1の記録媒体の位置から頭出し再生するビデオカメラにおいて、第1の記録媒体毎に付された固有の第1の識別情報と、第2の記録媒体毎に付された固有の第2の識別情報を第1の記録媒体に記録すると共に、第1及び第2の識別情報と第1の記録媒体の記録順番を示す番号情報とを検索用画像及び記録開始位置情報と対応付けて第2の記録媒体にライブラリ情報として記録する記録手段と、第1の記録媒体から再生された第1の識別情報と、第2の記録媒体から再生された第1の識別情報とが一致した時に第1の記録媒体の頭出し再生を可能とする再生手段と、頭出し検索時に少なくとも第2の識別情報を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0013】
この発明では、一覧表示されている検索用画像を選択することにより、選択された検索用画像に対応付けて第2の記録媒体に記録されている第1の記録媒体の記録開始位置情報により示される第1の記録媒体の位置を検索する頭出し検索時に、少なくとも第2の識別情報を表示する。
【0014】
また、上記の目的を達成するため、本発明のデータ管理システムは、第1の発明のビデオカメラにより記録された第2の記録媒体の記録ライブラリ情報と第1の記録媒体とを対応付けて管理するデータ管理システムであって、ビデオカメラから取り外した第2の記録媒体の記録ライブラリ情報を、複数の第2の記録媒体のそれぞれについて記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された複数の第2の記録媒体の記録ライブラリ情報をそれぞれ解析し、他の記録ライブラリ情報に含まれる第1の識別情報と同一の第1の識別情報を含む記録ライブラリ情報が存在するか否か解析する解析手段と、解析手段により、他の記録ライブラリ情報に含まれる第1の識別情報と同一の第1の識別情報を含むと解析された記録ライブラリ情報を表示するときに、第2の識別情報と番号情報とを同時に表示する表示手段とを有し、表示手段に表示された第2の識別情報と番号情報に基づき、第2の記録媒体と第1の記録媒体の筐体に記載された第2の識別情報と番号情報とを対応付けて管理することを特徴とする。
【0015】
この発明では、ビデオカメラから取り外した第2の記録媒体の記録ライブラリ情報を、複数の第2の記録媒体のそれぞれについて記憶手段に一旦記憶した後、複数の第2の記録媒体の記録ライブラリ情報を解析し、他の記録ライブラリ情報に含まれる第1の識別情報と同一の第1の識別情報を含むと解析された記録ライブラリ情報を表示するときに、第2の識別情報と番号情報とを同時に表示するようにしたため、一つの第1の記録媒体のライブラリ情報が複数の第2の記録媒体に記録されている場合、第2の識別情報を表示することにより、表示された第2の識別情報に係る第2の記録媒体と、筐体に第2の識別情報と番号情報とが記載されている第1の記録媒体とを対応付けて管理することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のビデオカメラによれば、第2の記録媒体に記録されている第1の記録媒体の記録開始位置情報により示される第1の記録媒体の位置を検索する頭出し検索時に、少なくとも第2の識別情報を表示するようにしたため、第1の記録媒体の記録情報に関するライブラリ情報が記録される第2の記録媒体を識別できる。
【0017】
また、本発明のデータ管理システムによれば、ビデオカメラから取り外した第2の記録媒体に記録されている第1の記録媒体の記録情報に関するライブラリ情報を、複数の第2の記録媒体のそれぞれについて記憶手段に一旦記憶した後、複数の第2の記録媒体の記録ライブラリ情報を解析し、一つの第1の記録媒体のライブラリ情報が複数の第2の記録媒体に記録されている場合、第2の識別情報を表示することにより、表示された第2の識別情報に係る第2の記録媒体と、筐体に第2の識別情報と番号情報とが記載されている第1の記録媒体とを対応付けて管理することができるため、ビデオカメラが無くとも記録された全ての第1の記録媒体の記録情報に関するライブラリ情報を管理・閲覧することができ、過去に撮影した大量の第1の記録媒体を管理することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になるビデオカメラの一実施の形態の概略ブロック図を示す。同図において、ビデオカメラ10は、基本的な構成は前記特許文献1記載のビデオカメラと同様であるが、本実施の形態はこの構成に解析部11を設け、メモリカード13が装填されているときには、カードID読み取りの指示入力に基づいて、解析部11がメモリカード13のカードIDとテープ番号を読み取り、それを表示部12に表示する点に特徴がある。
【0019】
従来のビデオカメラでは、メモリカードがビデオカメラ本体に挿入されていても、そのメモリカードのカードIDを確認することができなかった。これに対し、本実施の形態では、メモリカード13のカードID及びテープ番号を頭出し検索時において表示部12に表示させることができるため、ビデオカメラ本体に挿入されたメモリカード13のカードIDとテープ番号を確認することができる。なお、上記のカードIDとしては、固有のカード製造番号であるカードシリアルナンバーの例えば下4桁を用い得る。
【0020】
次に、上記のビデオカメラを用いた本発明のデータ情報管理システムの実施の形態について、図面と共に説明する。図2は本発明になるデータ情報管理システムの一実施の形態の概略システム構成図を示す。本実施の形態は、パーソナルコンピュータ(パソコン)により実現され、ライブラリ解析・HTML作成部21、画面表示部22及び特定ディレクトリ23からなる構成である。特定ディレクトリ23はハードディスクで構成される。
【0021】
本実施の形態では、まず、本発明のビデオカメラによりメモリカードに記録されているライブラリ情報(これは図5に3で示したように、サムネイル画像、タイムコード、日時情報、テープID、テープ番号、カードIDなどからなる)を読み出して特定ディレクトリ23に格納する。ここで、ビデオカメラがネットワーク対応のサーバ機能を持つ構成である場合は、ネットワークを介してそのビデオカメラに装填されているメモリカードの記録ライブラリ情報を取得して特定ディレクトリ23に格納する。
【0022】
ビデオカメラがネットワーク対応でない場合は、ビデオカメラに挿入されているメモリカードを抜き出してカードリーダに装填し、そのカードリーダにより読み出したメモリカードの記録ライブラリ情報をパソコン内の特定ディレクトリ23に書き込む(コピーする)。又は、USB(Universal Serial Bus)などによる有線ケーブルを用いたシリアル転送により、メモリカードの記録ライブラリ情報をパソコン内の特定ディレクトリ23に書き込む(コピーする)。
【0023】
ライブラリ解析・HTML作成部21は、特定ディレクトリ23に書き込まれているライブラリ情報を解析し、その解析結果に基づき管理・閲覧し易いようにHTML(Hypertext Markup Language)ファイルを作成し、それを画面表示部22に供給して表示する。
【0024】
次に、この画面表示部22の画面表示例について説明する。図3は上記の画面表示の一例の図を示す。この画面はウェブブラウザ上で動作させて表示させたもので、タグ101の並び替えのメニュー表示部100、ライブラリ情報を表示するタグ101、表示するタグの早送り、巻き戻しのためのボタン102、タグ内の並べ替えメニュー表示部103、サムネイル画像104a、104b、104c、サムネイル画像に対応したライブラリ情報105a、105b、105c、コメント表示部106a、ページの送り・戻し機能表示部107などからなる。
【0025】
ここで、ビデオカメラがネットワーク対応のサーバ機能を持つ構成であり、ネットワークを介してそのビデオカメラに装填されているメモリカードの記録ライブラリ情報が特定ディレクトリ23を介して画面表示部22に表示されており、かつ、表示されたライブラリ情報に対応した磁気テープが当該ビデオカメラに装填されている場合は、サムネイル画像104a、104b又は104cをクリックすると、そのサムネイル画像に対応したタイムコード等がネットワークを介してビデオカメラに送信され、それに基づきビデオカメラは記録開始位置の磁気テープ位置を頭出し検索して、検索した記録開始位置からそのサムネイル画像に関する記録動画像信号の再生を開始する。
【0026】
メニュー表示部100は、タグ101をユーザの好みで選択できるようにプルダウン形式になっている。メニュー表示部100の他のメニューとしては、テープ番号順、カードID順がある。タグ101は、大まかな分類を示し、メニュー表示部100の表示によって変わってくる。例えば、メニュー表示部100がテープ番号順であれば、タグ101はテープ番号#1、テープ番号#2、・・・というようにテープ番号順に並ぶ。
【0027】
カードID順であれば、カードがカードA〜カードDまで4枚あり、それぞれのカードIDをAから順に“1111”、“2222”、“3333”、“4444”とすると、タグ101はカードID1111、2222、3333、4444の順で並ぶ。
【0028】
表示するタグの早送り、巻き戻しのためのボタン102は、タグ101の送り・戻し機能で表示しきれないタグ101を表示したい時などに使用する。ボタン102のうち左2つが戻し機能で、その左側は最初のタグ101にジャンプし、右側は表示されている最左端タグ101の左隣のタグ101を表示するものである。同様に、ボタン102の右2つは送り機能で、その右側は最後のタグ101にジャンプし、左側は表示されている最右端タグ101の右隣のタグ101を表示するものである。
【0029】
並べ替えメニュー表示部103はユーザによって選択されたタグ101を並べ替えるための表示部で、これもメニュー表示部100と同様にプルダウン形式になっている。他のメニューとしてはテープ番号順、カードID順がある。サムネイル画像104a〜104cは磁気テープに記録された動画像の先頭のシーンの静止画のサムネイルである。ユーザは主にこのサムネイル画像104a〜104cで磁気テープの記録内容を知る。
【0030】
ライブラリ情報105a〜105cはサムネイルと共に、メモリカードより取得したライブラリである。ここにはメニュー表示部100とメニュー表示部103に従ったライブラリが表示される。コメント表示部106aは、ユーザ独自のコメントを記録する表示部で、ユーザがメモなどを残したい時に使用する。サムネイル画像1つに対してコメント1つを記録できるようにするため、サムネイル画像が置かれるディレクトリと同じディレクトリに、サムネイル画像と同じ名前(拡張子のみ変える)で記録する。
【0031】
ページの送り・戻し機能表示部107は、タグ101内で表示しきれないデータを表示するページ送り・戻し機能の表示部である。ページの送り・戻し機能表示部107の中央のプルダウンから何ページを表示するか決定することができ、次のページ(前のページ)で1つずつ送る(戻す)こともできる。本実施の形態では、この画面表示部22の画面表示に基づき、大量のテープカセットを管理することができる。
【0032】
次に、テープカセット1つに対してメモリカードが複数対応する場合の管理方法について説明する。例えば、ユーザが3台のビデオカメラを有しており、それら3台のビデオカメラで、テープカセットを撮影対象などに応じて共用するなどにより、例えば図4に示すように、3つのメモリカード31A、31B、31Cの各々が記憶しているテープIDが、テープカセットT1〜T6で混在することがあり得る。
【0033】
図4では、メモリカード31AにはテープカセットT1、T2、T3、T4のライブラリが記録されており、メモリカード31BにはテープカセットT3、T4のライブラリが記録されており、メモリカード31CにはテープカセットT4、T5、T6のライブラリが記録されている。
【0034】
このように、テープカセットのライブラリが複数のメモリカード31A〜31Cにまたがっている場合、図3に示したライブラリ表示部105a〜105c内のテープ番号の表示方法を後述のように変えることでそれに対応する。
【0035】
いま、メモリカード31A〜31CにテープカセットT1〜T6のライブラリが記録された順を、図4に丸数字で示す順番とすると、例えばテープカセットT4はメモリカード31Aにとっては4番テープ、メモリカード31Bにとっては2番テープ、メモリカード31Cにとっては1番テープとなる。
【0036】
ここで、メモリカード31AのカードIDを“1111”、メモリカード31BのカードIDを“2222”、メモリカード31CのカードIDを“3333”とすると、頭出し検索時に図1の構成のビデオカメラにメモリカード31Aを挿入しているときには、表示部12には”1111”が表示され、メモリカード31Bを挿入しているときには、”2222”が表示され、メモリカード31Cを挿入しているときには”3333”がテープ番号と共に表示されることになる。
【0037】
従って、例えば、メモリカード31Aを挿入しているビデオカメラで撮影した映像信号をテープカセットT4に記録した後、頭出し検索をすると、表示部12にカードID“1111”と4番テープであることを示す、例えば”0004”が表示されるので、そのテープカセットT4をビデオカメラから取り出した時に、それらをテープカセットT4のラベルに記録しておく。
【0038】
他の場合も同様であり、メモリカード31Bを挿入しているビデオカメラで撮影した映像信号をテープカセットT4に記録した後、頭出し検索をすると、表示部12にカードID“2222”と2番テープであることを示す、例えば”0002”が表示され、メモリカード31Cを挿入しているビデオカメラで撮影した映像信号をテープカセットT4に記録した後、頭出し検索をすると、表示部12にカードID“3333”と1番テープであることを示す、例えば”0001”が表示されるので、それらをテープカセットT4のラベルに記録しておく。
【0039】
一方、図2に示したパソコンの特定ディレクトリ23に、メモリカード31Aのライブラリ情報を格納したとき、メモリカード31Bのライブラリ情報を格納した時、及びメモリカード31Cのライブラリ情報を格納した時のそれぞれについて、特定ディレクトリ23から読み出したライブラリ情報の中にライブラリ解析・HTML作成部21が同じテープIDがあるかどうか判定し、同じテープIDがあるときには、同じテープカセットのライブラリ情報が複数のメモリカードにまたがって記録されていると判定する。
【0040】
上記のテープカセットT4の場合、テープカセットT4に固有のテープIDがメモリカード31A、31B及び31Cの各ライブラリ情報の中にそれぞれに含まれているため、ライブラリ解析・HTML作成部21はテープカセットT4のライブラリ情報が3つのメモリカード31A、31B及び31Cにまたがって記録されていると判定する。
【0041】
この判定結果に基づき、ライブラリ解析・HTML作成部21は、特定ディレクトリ23にメモリカード31A、31B又は31Cのライブラリ情報を格納した後、その内容を画面表示部22に図3に示したように表示させるときに、ライブラリ表示部105a〜105cにはテープ番号だけでなく、そのメモリカードのカードIDも併せて表示する。
【0042】
前述したように、メモリカード31AのカードIDを“1111”、メモリカード31BのカードIDを“2222”、メモリカード31CのカードIDを“3333”とすると、例えば、メモリカード31Aのライブラリ情報の表示時には、図3に示したサムネイル画像104aがテープカセットT4のライブラリ情報であるときは、ライブラリ表示部105aに、テープカセットT4がメモリカード31Aにとっては4番テープであり、かつ、メモリカード31Aに記録されていることを示すために、”1111−0004”というように、カードIDとテープ番号とを同時に表示する。
【0043】
他の場合も同様であり、テープ番号の表示は”1111−0004”、”2222−0002”、”3333−0001”のようにカードID−X(Xはテープ番号)として表示する。一方、テープラベルには”1111−0004”などとユーザの分かるように記載してあるので、メモリカード31A〜31Cに記録されたライブラリ情報と、テープカセットT1〜T6とが対応付けられ、大量のテープカセットとメモリカードとの管理が容易にできる。
【0044】
なお、ライブラリ情報が記録される可搬型の記録媒体はメモリカードに限定されるものではなく、メモリスティック等の他の記録媒体を使用できることは勿論である。また、表示部12の頭出し検索時の表示は、カードID及びテープ番号のうちカードIDだけを表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明のビデオカメラの一実施の形態の概略ブロック図である。
【図2】本発明システムの一実施の形態の概略構成図である。
【図3】本発明システムにおける表示画面の一例を示す図である。
【図4】1つのテープカセットのライブラリ情報が複数のメモリカードにまたがって記録されている関係の一例を示す図である。
【図5】従来のビデオカメラのテープとメモリカードがそれぞれ持つライブラリ情報の一例を示す図である。
【図6】1つのメモリカードが複数のテープカセットのライブラリ情報を有する関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
10 ビデオカメラ
11 解析部
12 表示部
13、31A、31B、31C メモリカード
21 ライブラリ解析・HTML作成部
22 画面表示部
23 特定ディレクトリ
100 タグを並び替えるプルダウンメニュー
101 タグ
102 タグの表示切り替えるボタン
103 一つのタグ内を並び替えるプルダウンメニュー
104a〜104c テープに記録されている動画像の最初のシーンのサムネイル画像
105a〜105c メモリカードに記録されたライブラリの一部
106a ユーザが独自にコメントを入れられるフォーム
107 一つのタグ内の表示しきれないライブラリを表示するためのプルダウンメニュー及びクリッカブルリンク
T1〜T6 テープカセット



【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子により撮像して得た被写体像を少なくとも記録する第1の記録媒体と、前記被写体像の記録開始毎に、その記録開始時の検索用画像と前記第1の記録媒体の記録開始位置情報とを少なくとも記録する可搬型の第2の記録媒体とを搭載可能であり、頭出し検索時には、前記第2の記録媒体に記録された検索用画像を表示部に一覧表示し、一覧表示されている検索用画像を選択することにより、選択された検索用画像に対応付けて前記第2の記録媒体に記録されている第1の記録媒体の記録開始位置情報により示される前記第1の記録媒体の位置から頭出し再生するビデオカメラにおいて、
前記第1の記録媒体毎に付された固有の第1の識別情報と、前記第2の記録媒体毎に付された固有の第2の識別情報を前記第1の記録媒体に記録すると共に、前記第1及び第2の識別情報と前記第1の記録媒体の記録順番を示す番号情報とを前記検索用画像及び記録開始位置情報と対応付けて前記第2の記録媒体にライブラリ情報として記録する記録手段と、
前記第1の記録媒体から再生された前記第1の識別情報と、前記第2の記録媒体から再生された前記第1の識別情報とが一致した時に前記第1の記録媒体の前記頭出し再生を可能とする再生手段と、
前記頭出し検索時に少なくとも前記第2の識別情報を表示する表示手段と
を有することを特徴とするビデオカメラ。
【請求項2】
請求項1記載のビデオカメラにより記録された前記第2の記録媒体の記録ライブラリ情報と前記第1の記録媒体とを対応付けて管理するデータ管理システムであって、
前記ビデオカメラから取り外した前記第2の記録媒体の記録ライブラリ情報を、複数の前記第2の記録媒体のそれぞれについて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された複数の前記第2の記録媒体の前記記録ライブラリ情報をそれぞれ解析し、他の記録ライブラリ情報に含まれる前記第1の識別情報と同一の前記第1の識別情報を含む記録ライブラリ情報が存在するか否か解析する解析手段と、
前記解析手段により、他の記録ライブラリ情報に含まれる前記第1の識別情報と同一の前記第1の識別情報を含むと解析された記録ライブラリ情報を表示するときに、前記第2の識別情報と前記番号情報とを同時に表示する表示手段と
を有し、前記表示手段に表示された前記第2の識別情報と前記番号情報に基づき、前記第2の記録媒体と前記第1の記録媒体の筐体に記載された前記第2の識別情報と前記番号情報とを対応付けて管理することを特徴とするデータ管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate