説明

ビデオゲーム処理装置、およびビデオゲーム処理プログラム

【課題】複数のプレイヤキャラクタのHP値を、一人のプレイヤが操作する際に把握し易いように表示し、HP値の現状をプレイヤ対して視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができるようにすることを目的とする。
【解決手段】プレイヤキャラクタのHP表示処理において、複数のプレイヤキャラクタごとの残存HPを、複数の表示画面上に跨ったような状態で表示されたゲージ内において合計した状態で示すメータの端部位置にて表示し、プレイヤキャラクタに対して残存HP値に変化が生じた場合に、プレイヤキャラクタの残存HP値を更新し、更新された残存HP値に応じて、プレイヤキャラクタの残存HP値が減じた場合はメータの端部位置を他端側に向けて移動させ、残存HP値が増加した場合はメータの端部位置を他端側から離れる方向に向けて移動させて表示するようにメータの表示形態を変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて表示画面上に表示されている複数のプレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくことを遊戯するゲーム。)と呼ばれるゲームが各種提供されている。
【0003】
このRPGでは、一般に、プレイヤの操作に応じて行動するプレイヤキャラクタが、所定目的の達成を阻害する敵キャラクタとの戦闘に勝利することによって、プレイヤキャラクタに対して経験値やアイテムなどの様々な特典が与えられる。
【0004】
このようなRPGなどのビデオゲームにおいては、複数のプレイヤキャラクタを操作して互いに協力しながら敵キャラクタとの戦闘をタッグプレイにて行うものもあり、この場合は、各プレイヤキャラクタに対して戦闘コマンドをそれぞれ指定して最終的にコマンド指定完了後に戦闘を実行するものや、アクションRPGと呼ばれるジャンルのもののように、戦闘コマンドの指定をあらかじめ割り当てられたコントローラなどのボタン類を押下することにより瞬時に指定して攻撃動作を実行させ、リアルタイムに戦闘を実行するものなどが知られている。
【0005】
例えば、複数のプレイヤによって互いに協力し合いながら複数のプレイヤキャラクタを操作してタッグプレイを実行し、ゲームを進行させるものはあった(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、複数のプレイヤキャラクタの生命値を表すライフポイント(ヒットポイント)に関する表示ゲージを各プレイヤキャラクタで共有し、攻撃を受けたプレイヤキャラクタのライフポイントから減算されたポイントを攻撃を加えたプレイヤキャラクタのライフポイントに加算して各プレイヤキャラクタの現状のライフポイントがいかなる状況にあるのかを表示し、ゲームを進行させるものもあった(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
さらに、プレイヤキャラクタが攻撃を加える敵キャラクタへの様々な攻撃方法を可能とする複数の武器や魔法などの使用可能状況を表す複数の表示ゲージを一本化して表示し、ゲームを進行させるものもあった(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2001−276432号公報
【特許文献2】特開2003−62345号公報
【特許文献3】特開2004−230179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、上記特許文献1に開示されているゲーム装置では、タッグプレイを行うといっても、一人のプレイヤが同時に操作可能なプレイヤキャラクタは1体のみであるため、複数のプレイヤキャラクタを一人のプレイヤによって操作して遊戯をすることができないという問題があった。また、上記特許文献2に開示されているゲームプログラムでは、あるプレイヤキャラクタについてライフポイントがゼロになると当該プレイヤキャラクタが例えば一定期間戦闘不能状態となるという従前の処理が行われるため、戦闘不能状態となったプレイヤキャラクタを操作するプレイヤは少なくとも一時的に遊戯に参加することはできず、遊戯の興趣を向上させる工夫が特に施されているものとは言い難いという問題があった。さらに、上記特許文献3に開示されている画像処理装置では、プレイヤキャラクタが使用可能な攻撃用のパラメータを表示ゲージにて一括表示したものに過ぎないため、プレイヤキャラクタの現状のライフポイントをプレイヤが把握することはできず、プレイヤによっては遊戯の興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。
【0010】
本発明は、上述した問題を解消し、ビデオゲームにおける複数のプレイヤキャラクタの生命値を、一人のプレイヤが操作する際に把握し易いように表示するとともに、各プレイヤキャラクタの生命値の現状をプレイヤ対して視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のビデオゲーム処理装置(例えば、ビデオゲーム装置100、ビデオゲーム装置本体10)は、複数のプレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている複数の前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、複数の前記プレイヤキャラクタごとの残存生命値を管理する残存生命値管理手段と、複数の前記プレイヤキャラクタの残存生命値の合計を示す合計残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内において示すための生命値メータを表示する生命値表示手段と、所定のプレイヤキャラクタに対して前記残存生命値に変化が生じる行動あるいはイベントが発生した場合に、該行動あるいは該イベントに応じて該プレイヤキャラクタの生命値変化量を算出する生命値変化量算出手段と、該生命値変化量算出手段によって算出された生命値変化量と前記残存生命値管理手段によって管理されている残存生命値の合計とを比較し、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能か否かを判定する戦闘維持判定手段と、該生命値変化量算出手段によって算出された生命値変化量にもとづいて、該当するプレイヤキャラクタの残存生命値を更新する生命値更新手段と、を備え、前記戦闘維持判定手段は、前記生命値変化量算出手段によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であるときを除き、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能であると判定し、前記生命値表示手段は、前記生命値更新手段によって前記残存生命値管理手段が管理する残存生命値が更新されたことに応じて、該当するプレイヤキャラクタに割り当てられている前記生命値メータの表示形態を変更することを特徴とする。
【0012】
上記のように構成したことで、残存生命値に応じて表示形態が変化する生命値メータにより複数のプレイヤキャラクタの残存生命値を一括して表示することができるとともに、所定のプレイヤキャラクタの生命値の変化量も同時に表示することができるので、ビデオゲームにおける複数のプレイヤキャラクタの生命値を、一人のプレイヤが操作する際に把握し易いように表示するとともに、各プレイヤキャラクタの生命値の現状や推移をプレイヤ対して視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができるようになる。
【0013】
前記生命値変化量算出手段は、例えば、プレイヤキャラクタによる攻撃対象キャラクタから該プレイヤキャラクタが攻撃を受けた場合に、該攻撃に応じたダメージ値を前記残存生命値から減算するための生命値変化量を算出するとともに、該プレイヤキャラクタに生命値回復イベントが発生した場合に、該生命値回復イベントに応じた回復値を前記残存生命値に加算するための生命値変化量を算出する。
【0014】
前記生命値表示手段は、特定の攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の前記生命値表示領域とは異なる表示領域に該攻撃対象キャラクタの残存生命値を示す生命値メータをさらに表示する構成とされていてもよい。このように構成すれば、複数のプレイヤキャラクタのみならず、特定の攻撃対象キャラクタの生命値の現状や推移をプレイヤに対して視認しやすくすることができ、タッグプレイでの遊戯の興趣を向上させることができるようになる。
【0015】
複数のプレイヤキャラクタ毎の残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内においてそれぞれ示すための個別生命値メータを表示する個別生命値表示手段を備えていてもよい。
【0016】
前記生命値表示手段は、複数のプレイヤキャラクタそれぞれに対応する前記個別生命値メータを一つにまとめた生命値メータを表示する構成とされていてもよい。
【0017】
前記複数のプレイヤキャラクタの数が2体であったとき、前記生命値メータは、それぞれのプレイヤキャラクタに割り当てられている生命値メータをつなげて表示した棒状に形成された棒状メータであり、二つの生命値メータの接続面をそれぞれ始点として、始点と逆方向に向けて各々のプレイヤキャラクタ残存生命値を表示するものとし、前記生命値表示手段は、前記生命値更新手段によって更新された残存生命値に応じて、前記プレイヤキャラクタそれぞれの残存生命値について該残存生命値が減じたことを示す場合は前記生命値メータの両端部位置をそれぞれの他端側に向けて移動させて表示するとともに、該残存生命値が増加したことを示す場合は前記生命値メータの両端部位置をそれぞれ離れる方向に向けて移動させて表示するように該生命値メータの表示形態を変更する構成とされていてもよい。このように構成すれば、複数のプレイヤキャラクタの生命値の現状や推移をプレイヤ対してさらに視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができるようになる。
【0018】
前記生命値表示手段は、複数の前記プレイヤキャラクタごとの残存生命値の境界を該生命値メータ上の生命値ゼロポイントとして複数の該プレイヤキャラクタの残存生命値を表示するとともに、所定のプレイヤキャラクタの残存生命値が該生命値ゼロポイントを超えて減ずるあるいは増加することとなった場合には、該所定のプレイヤキャラクタの残存生命値を示す前記生命値メータの端部位置を当該生命値ゼロポイントを超えて移動可能に表示する構成とされていてもよい。このように構成すれば、複数のプレイヤキャラクタのうちの所定のプレイヤキャラクタの生命値がゼロとなった場合であっても他のプレイヤキャラクタの生命値が残存していればゲームプレイを続行しつつ他のプレイヤキャラクタの生命値の現状をプレイヤ対してさらに視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができるようになる。
【0019】
前記生命値表示手段は、前記表示画面が複数設けられている場合に、前記生命値表示領域を各表示画面上に跨った状態で表示するとともに、隣接する各表示画面の境界位置を前記生命値ゼロポイントとして前記生命値メータを表示する構成とされていてもよい。このように構成すれば、複数の表示画面上に表示された複数のプレイヤキャラクタの生命値の現状や推移をプレイヤ対してリアルタイムかつ一意的に視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができるようになる。
【0020】
前記生命値表示手段は、前記戦闘維持判定手段によって前記生命値変化量算出手段によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であり全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持不能であると判定されたことに応じて、前記生命値メータの両端部位置が前記生命値表示領域内で重なった状態となるように当該生命値メータを表示する構成とされていてもよい。このように構成すれば、複数のプレイヤキャラクタの生命値の現状をプレイヤ対して視認しやすくすることができるとともに、一目瞭然でビデオゲームの終了を視認させることができ、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができるようになる。
【0021】
複数のプレイヤキャラクタを一つずつ異なる表示領域上にそれぞれ表示するプレイヤキャラクタ表示手段を備え、前記生命値表示手段は、前記生命値メータのうち各プレイヤキャラクタに対応する部分を、対応するプレイヤキャラクタが表示される表示領域上に表示する構成とされていてもよい。
【0022】
前記生命値更新手段は、残存生命値が負値となる場合であっても当該残存生命値を更新する構成とされていてもよい。
【0023】
負値となった残存生命値に対応するプレイヤキャラクタの表示、当該プレイヤキャラクタが表示されている表示画面の背景の表示、もしくは前記生命値メータのうち当該プレイヤキャラクタに対応する部分の表示を特殊な態様で表示する特殊表示手段を備えていてもよい。
【0024】
また、本発明のビデオゲーム処理方法は、複数のプレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている複数の前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、複数の前記プレイヤキャラクタごとに管理されている前記プレイヤキャラクタの残存生命値の合計を示す合計残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内において示すための生命値メータを表示する生命値表示処理と、所定のプレイヤキャラクタに対して前記残存生命値に変化が生じる行動あるいはイベントが発生した場合に、該行動あるいは該イベントに応じて該プレイヤキャラクタの生命値変化量を算出する生命値変化量算出処理と、該生命値変化量算出処理によって算出された生命値変化量と管理されている残存生命値の合計とを比較し、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能か否かを判定する戦闘維持判定処理と、該生命値変化量算出処理にて算出した生命値変化量にもとづいて、該当するプレイヤキャラクタの残存生命値を更新する生命値更新処理と、を含み、前記戦闘維持判定処理では、前記生命値変化量算出処理によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であるときを除き、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能であると判定し、前記生命値表示処理では、前記生命値更新処理にて前記残存生命値を更新したことに応じて、該当するプレイヤキャラクタに割り当てられている前記生命値メータの表示形態を変更することを特徴とする。
【0025】
さらに、本発明のビデオゲーム処理プログラムは、複数のプレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている複数の前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、コンピュータに、複数の前記プレイヤキャラクタごとに管理されている前記プレイヤキャラクタの残存生命値の合計を示す合計残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内において示すための生命値メータを表示する生命値表示処理と、所定のプレイヤキャラクタに対して前記残存生命値に変化が生じる行動あるいはイベントが発生した場合に、該行動あるいは該イベントに応じて該プレイヤキャラクタの生命値変化量を算出する生命値変化量算出処理と、該生命値変化量算出処理によって算出された生命値変化量と管理されている残存生命値の合計とを比較し、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能か否かを判定する戦闘維持判定処理と、該生命値変化量算出処理にて算出した生命値変化量にもとづいて、該当するプレイヤキャラクタの残存生命値を更新する生命値更新処理と、を実行させ、前記戦闘維持判定処理では、前記生命値変化量算出処理によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であるときを除き、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能であると判定し、前記生命値表示処理では、前記生命値更新処理にて前記残存生命値を更新したことに応じて、該当するプレイヤキャラクタに割り当てられている前記生命値メータの表示形態を変更する処理を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ビデオゲームにおける複数のプレイヤキャラクタの生命値を、一人のプレイヤが操作する際に把握し易いように表示するとともに、各プレイヤキャラクタの生命値の現状をプレイヤ対して視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム装置100の構成の例を示すブロック図である。
【0028】
図1に示すように、本例のビデオゲーム装置100は、ビデオゲーム装置本体10と、表示装置50と、サウンド出力装置60とを含む。ビデオゲーム装置本体10は、例えば市販のビデオゲーム機によって構成される。また、表示装置50は、例えばテレビジョン装置や液晶表示装置などによって構成され、複数の画像表示部である上方画像表示部51および下方画像表示部52を有している。
【0029】
ビデオゲーム装置本体10は、制御部11と、RAM12と、ハードディスクドライブ(HDD)13と、サウンド処理部14と、グラフィック処理部15と、DVD/CD−ROMドライブ16と、通信インターフェイス17と、インターフェイス部18と、フレームメモリ19と、メモリーカードスロット20と、入力インターフェイス部21とを含む。
【0030】
制御部11、RAM12、ハードディスクドライブ(HDD)13、サウンド処理部14、グラフィック処理部15、DVD/CD−ROMドライブ16、通信インターフェイス17、およびインターフェイス部18は、それぞれ内部バス22に接続されている。
【0031】
制御部11は、CPUやROMなどを含み、HDD13や記憶媒体70に格納された制御プログラムにしたがってビデオゲーム装置100全体の制御を行う。この制御部11は、例えばタイマ割り込みを発生させるためなどに用いられる内部タイマを備えている。RAM12は、主に制御部11のワークエリアとして用いられる。HDD13は、制御プログラムや各種のデータを保存するためのビデオゲーム装置本体10における記憶領域である。
【0032】
サウンド処理部14は、サウンド信号のD/A変換およびA/D変換を行う音声入出力インターフェイスの機能を備え、例えばスピーカによって構成されるサウンド出力装置60に接続される。サウンド処理部14は、各種の制御プログラムにしたがって処理を実行している制御部11からのサウンド出力指示にしたがって、サウンド出力装置60に対してサウンド信号を出力する。また、サウンド処理部14は、例えばマイクロフォンにより構成される図示しないサウンド入力装置に接続され、制御部11からのサウンド入力指示にしたがって、サウンド入力装置からサウンド信号を入力する。なお、サウンド出力装置60は、表示装置50あるいはビデオゲーム装置本体10に内蔵されていてもよい。
【0033】
グラフィック処理部15は、画面表示がなされる上方画像表示部51および下方画像表示部52を有する表示装置50に接続される。グラフィック処理部15は、制御部11からの描画命令にしたがって、フレームメモリ19に画像を展開するとともに、上方および下方画像表示部51,52に画像を表示させるためのビデオ信号を表示装置50に対して出力する。ビデオ信号によって表示される画像の切替時間は、例えば、1フレームあたり1/30秒とされる。
【0034】
DVD/CD−ROMドライブ16には、DVD−ROMやCD−ROMなどのゲーム用の制御プログラムが格納された記憶媒体70が装着される。DVD/CD−ROMドライブ16は、装着された記憶媒体70から、制御プログラムなどの各種のデータを読み出す処理を行う。記憶媒体70は、上述したDVD−ROMやCD−ROMの他に、各種のDVD(DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW、DVD+R DLなど)や各種のCD(CD−R、CD−RWなど)であってもよい。この場合、DVD/CD−ROMドライブ16の代わりに、あるいは加えて、ビデオゲーム装置本体10はこれらの記憶媒体70に対して、各種のデータの読み出しや書き込み処理を行うドライブを備えていてもよい。
【0035】
通信インターフェイス17は、インターネットなどの通信ネットワーク80に無線あるいは有線によって接続される。ビデオゲーム装置本体10は、通信インターフェイス17における通信機能を用いて、通信ネットワーク80を介して、例えば他のコンピュータとの通信を行う。
【0036】
インターフェイス部18には、入力インターフェイス部21と、メモリーカードスロット20と、操作入力部(コントローラ)としてのタッチパネル40とが接続される。インターフェイス部18は、プレイヤによるキーパッド30の操作にもとづく入力インターフェイス部21からの指示データと、プレイヤによるタッチペン41などを用いたタッチパネル40の操作にもとづく指示データをRAM12に格納する。すると、RAM12に格納された指示データにしたがって、制御部11が各種の演算処理を実行する。
【0037】
なお、タッチパネル40は、例えば、上方および下方画像表示部51,52のうちの少なくともいずれかの表示画面側に積層して使用されるとよい。この場合、上方および下方画像表示部51,52のうちのタッチパネル40が積層された側における表示タイミングと、タッチパネル40に対するタッチペン41などを用いた操作タイミングおよびその位置座標とを管理制御することによって、制御部11がプレイヤの入力操作による操作入力に応じて入力情報を認識する。
【0038】
このように、タッチパネル40を上方および下方画像表示部51,52のうちの少なくともいずれかの表示画面上に積層することにより、プレイヤの操作手段の形態を大型化することなく、キーパッド30とあわせて多くの情報入力を行うことが可能となる。ここで、タッチパネル40の種類としては、抵抗膜式や感圧式などの公知の各種タッチパネルを用いることができる。
【0039】
ビデオゲーム装置本体10は、上述したようにインターフェイス部18を介してタッチパネル40に接続されるとともに、入力インターフェイス部21を介して操作入力部(コントローラ)としてのキーパッド30に接続される。
【0040】
キーパッド30の上部には、例えば、十字キー31と、ボタン群32と、左ジョイスティック38と、右ジョイスティック39とが配設されており、十字キー31には、上方キー31a、下方キー31b、右方キー31cおよび左方キー31dが含まれ、ボタン群32には、○ボタン32a、×ボタン32b、△ボタン32cおよび□ボタン32dが含まれる。また、十字キー31が配設される基部と、ボタン群32が配設される基部との連結部には、セレクトボタン35やスタートボタン37が配設されている。なお、キーパッド30の側部にもR1ボタン36やL1ボタン33などの複数のボタンが配設されている。
【0041】
このように構成されたキーパッド30は、十字キー31、○ボタン32a、×ボタン32b、△ボタン32c、□ボタン32d、セレクトボタン35、スタートボタン37、R1ボタン36およびL1ボタン33などのそれぞれと連係するスイッチを備え、各ボタンに対して押圧力が加えられると、例えばその対応したスイッチがオンする。このスイッチのオン/オフに応じた検出信号がキーパッド30において生成されるとともに、左ジョイスティック38および右ジョイスティック39のそれぞれの傾倒方位に対応した検出信号がキーパッド30において生成される。
【0042】
キーパッド30において生成された2系統の検出信号が入力インターフェイス部21に供給され、キーパッド30からの検出信号が入力インターフェイス部21を介されることにより、キーパッド30上のどのボタンがオンされたかを示す検出情報と、左ジョイスティック38および右ジョイスティック39のそれぞれの状態を示す検出情報となる。このようにキーパッド30に対してなされたユーザによる操作指令(操作入力)がビデオゲーム装置本体10に与えられる。
【0043】
また、インターフェイス部18は、制御部11からの指示にしたがって、RAM12に記憶されているゲームの進行状況を示すデータをメモリーカードスロット20に装着されているメモリーカード90に格納する処理や、メモリーカード90に保存されている中段時のゲームのデータを読み出してRAM12に転送する処理などを行う。
【0044】
ビデオゲーム装置100でゲームを行うための制御プログラムなどの各種のデータは、例えば記憶媒体70に記憶されている。記憶媒体70に記憶されている制御プログラムなどの各種のデータは、記憶媒体70が装着されているDVD/CD−ROMドライブ16によって読み出され、RAM12にロードされる。
【0045】
制御部11は、RAM12にロードされた制御プログラムにしたがって、グラフィック処理部15に対して描画命令を出力する処理や、サウンド処理部14に対してサウンド出力の指示を出力する処理などの各種の処理を実行する。なお、制御部11が処理を実行している間は、ワークメモリとして用いられるRAM12に、ゲームの進行状況によって中間的に発生するデータ(例えば、ゲームの得点やプレイヤキャラクタの状態を示すデータなど)が保存される。
【0046】
この実施の形態に係る3次元ビデオゲームは、上方および下方画像表示部51,52の表示画面上に表示される仮想3次元空間に設けられたフィールド上を、プレイヤキャラクタ(PC:プレイヤによるキーパッド30やタッチパネル40の操作にしたがって動作するキャラクタ)などの複数のキャラクタが移動していくことによりゲームが進行する部分を含むゲームであるものとする。なお、フィールドが形成された仮想3次元空間は、ワールド座標系によって示されるものとする。また、フィールドは複数の面で構成され、各構成面の頂点の座標を特徴点として表したものである。
【0047】
次に、本例のビデオゲーム装置100の動作について説明する。
ここでは、説明を簡単にするため、仮想3次元空間において動作するオブジェクトとして、少なくとも一つのプレイヤキャラクタPCと、複数のノンプレイヤキャラクタ(NPC:ゲーム機側の制御(具体的には制御部11の制御)にしたがって動作するキャラクタ)のみが存在するものとし、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。なお、本例では、RPGについてのビデオゲーム制御が実行されるものとする。
【0048】
図2は、本例のビデオゲーム装置100におけるメイン処理の例を示すフローチャートである。メイン処理は、1フレーム分の画像を生成するための処理、およびビデオゲームの制御に必要な処理であり、1/30秒ごとのタイマ割り込みに応じて実行される。なお、「1/30秒」は一例であり、メイン処理は、例えば、1フィールド期間(1/60秒)ごとのタイマ割り込みに応じて実行されるものとしても、処理量によっては2フレーム期間(1/15秒)ごとのタイマ割り込みに応じて実行されるものとしてもよい。
【0049】
本例では、プレイヤキャラクタPCの移動やプレイヤキャラクタPCによる戦闘を含む各種の行動が許容された共通のフィールド上でゲームが進行するものとし、当該フィールド上での所定目的が達成されるとステージ終了となり、次のフィールド上でのステージに移行するものとする。
【0050】
また、本例では、戦闘シーンのフィールド上に登場する各キャラクタには同一時間軸が与えられており、一旦登場するとHP(ヒットポイント:生命力を表す値(生命値))が0にならない限り同一時間軸にしたがってフィールド上を移動したりフィールド上で静止していたりする。プレイヤキャラクタPCが1体のみ登場する戦闘シーンにおいてそのプレイヤキャラクタPCのHPが0になった場合は、当該プレイヤキャラクタPCは戦闘不能状態となり、ゲームが終了したり、他のイベントが発生したりする。
【0051】
但し、本例では、例えばプレイヤキャラクタPCが複数登場する場合は、各プレイヤキャラクタPCのHPがすべて0にならない限りすべてのプレイヤキャラクタPCが戦闘不能状態とはならないこととする。すなわち、例えば1体のプレイヤキャラクタPCのHPが0になったとしても、他のプレイヤキャラクタPCのHPが残っているときには、このプレイヤキャラクタPCを含む各プレイヤキャラクタPCは、戦闘状態を維持することが可能となる。なお、キャラクタ画像として上方および下方画像表示部51,52に表示される部分は、フィールドにおける仮想カメラの視界内に存在する部分である。
【0052】
メイン処理において、制御部11は、ゲーム開始前であればプレイヤによるキーパッド30やタッチパネル40の操作によりゲーム開始指示があったか否かを判定し、ゲームの実行中であれば場面変更(例えば、フィールドの変更)を行うタイミングとなったか否かを判定する(ステップS101)。
【0053】
このステップS101にて判定する場面変更を行うタイミングは、例えば、これまで上方および下方画像表示部51,52に表示していた場面(例えば、仮想3次元空間によって表されている場面、ムービー画像による動画演出によって表されていた場面)を終了し、新たな場面に切り替えるために、上方および下方画像表示部51,52に新たな場面を示す仮想3次元空間を表示するタイミングを意味する。
【0054】
ゲームの開始指示があったと判定したとき、あるいは場面変更を行うタイミングとなったと判定したときは(ステップS101のY)、制御部11は、制御プログラムにしたがって、初期画面(ゲーム開始時の初期画面、場面変更時の初期画面)を決定する(ステップS102)。
【0055】
なお、ゲームに用いられる画面やキャラクタ、あるいはアイコンなどの各種のデータは、記憶媒体70に格納されている。ステップS102では、初期画面あるいは変更後の場面(例えば、新しいステージ)におけるプレイヤキャラクタPCの初期表示位置、表示するノンプレイヤキャラクタNPCおよびその初期表示位置、表示するアイコンおよびその初期表示位置などが、制御プログラムにしたがって決定される。
【0056】
次いで、制御部11は、仮想カメラの視点の位置、視軸の方向、および視角の大きさを、制御プログラムにしたがって決定し、透視変換を行うための仮想カメラの初期設定を行う(ステップS103)。そして、ステップS115に移行する。
【0057】
ゲームの実行中であり場面変更を行うタイミングでないと判定したときは(ステップS101のN)、制御部11は、プレイヤによるキーパッド30やタッチパネル40の操作にもとづく指示データを受け付ける(ステップS104)。すなわち、プレイヤキャラクタPCの動作などを実行させるための指示データがキーパッド30やタッチパネル40から入力されているか否かを判定し、有効な指示データ(受付が許容されている指示データを意味する)が入力されていれば、その指示データを受け付ける。
【0058】
本例では、例えば上方画像表示部51に表示されるプレイヤキャラクタPCはキーパッド30によって操作可能で、かつ下方画像表示部52に表示されるプレイヤキャラクタPCはタッチパネル40によって操作可能となるようにあらかじめ設定されている。また、上方画像表示部51に表示されるプレイヤキャラクタPCについては、移動が許容されていない設定となっており、次のステップS105からS107の処理については下方画像表示部52に表示されるプレイヤキャラクタPCについてのみ適用されることとする。なお、キーパッド30およびタッチパネル40によって操作可能なプレイヤキャラクタPCをそれぞれ入れ替えた設定であってもよいし、キーパッド30の十字キー31やボタン群32ごとに、あるいはタッチパネル40の検知領域が分割されている場合はそれぞれの検知領域ごとによって操作可能なプレイヤキャラクタPCが異なっている設定であってもよい。
【0059】
移動に関するプレイヤキャラクタPCの行動を指示するためのタッチパネル40の操作(移動操作)に応じて、ステップS104にて移動に関する行動を指示するための指示データ(移動指示データ:タッチペン41によるタッチパネル40への移動コマンドの選択やタッチペン41による下方画像表示部52上(すなわち、タッチパネル40上)のプレイヤキャラクタPCへの移動指示など)を受け付けた場合には(ステップS105のY)、制御部11は、受け付けた移動指示データに応じて移動処理を実行する(ステップS106)。
【0060】
このステップS106での移動処理では、制御部11は、仮想空間(現在のフィールド上)におけるプレイヤキャラクタPCの位置を、受け付けた移動指示データに応じて移動させる。なお、移動コマンドには、例えばダッシュ指示コマンドなどがある。ダッシュ指示コマンドは、プレイヤキャラクタPCを素早く移動させるためのコマンドであり、戦闘中であれば戦闘エリアの所定領域から他の領域へ素早く移動する指示を与えるためのコマンドとなる。
【0061】
次いで、制御部11は、移動処理に伴って派生するプレイヤキャラクタPCの位置情報にもとづいて移動情報を生成する(ステップS107)。すなわち、移動処理によるプレイヤキャラクタPCの位置の移動に応じて、仮想カメラの視点の位置、視軸の方向、視角の大きさのうち、必要なデータを更新し、仮想カメラの設定内容の変更を行う。
【0062】
このステップS107にて生成される移動情報は、プレイヤキャラクタPCの移動後の位置、プレイヤキャラクタPCの移動によって変更された仮想カメラの視点の位置、視軸の方向、視角の大きさなど、移動に関する各種の情報を含む。そして、ステップS113に移行する。
【0063】
戦闘に関するプレイヤキャラクタPCの行動を指示するためのキーパッド30やタッチパネル40の操作(バトル操作)に応じて、ステップS104にて戦闘に関する行動を指示するための指示データ(バトル指示データ:バトルコマンド)を受け付けた場合には(ステップS108のY)、制御部11は、受け付けたバトル指示データに応じてバトル処理を実行する(ステップS109)。
【0064】
本例のビデオゲーム装置100では、具体的には、キーパッド30の十字キー31やボタン群32を用いた入力操作、あるいはタッチパネル40へのタッチペン41による入力操作によって、プレイヤキャラクタPCに対して戦闘を行うための行動を指示するための操作入力が行われた場合に、制御部11がバトル指示データを受け付けた(ステップS108のY)と判断してバトル処理を実行する(ステップS109)。このステップS109にて行われるバトル処理では、制御部11は、例えば戦闘相手となっている敵キャラクタとプレイヤキャラクタPCとの戦闘結果や戦闘経過を決定する処理などが実行される。
【0065】
次いで、制御部11は、バトル処理によって決定された戦闘結果や戦闘経過にもとづいてバトル情報を生成する(ステップS110)。すなわち、バトル処理による戦闘結果や戦闘経過に応じて、対戦したプレイヤキャラクタPCおよび敵キャラクタ名、対戦経過、その対戦結果、プレイヤキャラクタPCの能力を規定するパラメータなどのうち、必要な情報の更新および設定を行う。バトル情報は、対戦したプレイヤキャラクタPCおよび敵キャラクタ名、対戦経過、その対戦結果、プレイヤキャラクタPCの能力を規定するパラメータなど、戦闘に関する各種の情報を含む。そして、ステップS113に移行する。
【0066】
その他の指示を行うためのキーパッド30やタッチパネル40の操作(その他操作)に応じて、ステップS104にてその他の指示のための指示データ(その他指示データ:その他コマンド)を受け付けた場合には(ステップS111のY)、制御部11は、受け付けたその他指示データに応じて処理(例えば、会話、買物、拾得、アイテムを動かすなど)を実行する(ステップS112)。そして、ステップS112の処理結果に応じたその他の諸情報が生成され、ステップS113に移行する。
【0067】
ステップS113にて、制御部11は、ステップS107にて生成させた移動情報をRAM12の所定のデータ領域に格納することにより、プレイヤキャラクタPCの現在位置を更新する。また、ステップS113にて、制御部11は、ステップS110にて生成したバトル情報や、ステップS112のあとに生成したその他の諸情報をRAM12の所定のデータ領域に格納することにより、プレイヤキャラクタPCの各種の行動履歴を記憶保持する。
【0068】
次いで、制御部11は、RAM12に一旦格納されたプレイヤキャラクタPCの行動履歴を示す情報にもとづいて、行動評価処理を実行する(ステップS114)。具体的には、数値化が必要な情報に対しては、あらかじめ用意されている変換テーブルが用いられて数値化がなされ、また、重み付けが必要な情報に対しては、所定の係数が乗算されてそれらの数値が合計されて得点が計算される。そして、算出された得点がRAM12の所定のデータ領域に格納されている旧得点に加算され、再び所定のデータ領域に格納されることにより評価情報としての得点が更新される。
【0069】
そして、制御部11は、仮想カメラの設定内容などに応じて、仮想カメラから表示すべきプレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPCを含む仮想3次元空間を仮想スクリーン上に透視変換して、上方および下方画像表示部51,52に表示させる2次元画像を生成するための表示処理を行う(ステップS115)。
【0070】
このステップS115にて表示処理を終了すると、今回のメイン処理を終了する。その後、次のフレーム期間の開始タイミングにおいてタイマ割り込みが発生すると、次回のメイン処理が実行されることとなる。そして、メイン処理が繰り返し実行されることで、キャラクタ画像がフレーム期間ごとに切り替えられて、上方および下方画像表示部51,52にて動画が表示されることになる。
【0071】
ここで、ステップS115における表示処理について簡単に説明する。ステップS115では、制御部11は、まず、プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPCなどを含む仮想3次元空間を構成するポリゴン(Polygon)の頂点の座標のうち、少なくとも仮想スクリーン上に透視変換される範囲に含まれるポリゴンの頂点の座標を、ワールド座標系の座標から視点座標系の座標に変換する。
【0072】
次いで、制御部11は、プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPCなどについての視点座標系におけるポリゴンの頂点の座標をグラフィック処理部15に送信し、このグラフィック処理部15に対して描画命令を出力する。
【0073】
描画命令が入力すると、グラフィック処理部15は、視点座標系の座標にもとづいて、各面を構成する各点について、前側にある点のデータが残るようにZバッファの内容を更新する。Zバッファの内容を更新すると、グラフィック処理部15は、前側にある残った点についての画像データをフレームメモリ19に展開する。また、グラフィック処理部15は、展開される画像データに対して、シェーディングやテクスチャマッピングなどの処理も行う。
【0074】
そして、グラフィック処理部15は、フレームメモリ19に展開された画像データを順次読み出し、同期信号を付加してビデオ信号を生成し、表示装置50に出力する。表示装置50は、グラフィック処理部15から出力されたビデオ信号に対応した画像を上方および下方画像表示部51,52に表示する。1フレーム時間ごとに上方および下方画像表示部51,52の画像が切り替えられていくことで、プレイヤは、プレイヤキャラクタPCやノンプレイヤキャラクタNPCなどがフィールド上を移動する様子を含む画像を見ることができる。
【0075】
本例のビデオゲーム装置100では、上記ステップS108からステップS110におけるバトル処理の際に、プレイヤがキーパッド30やタッチパネル40を介して操作する複数のプレイヤキャラクタPCのHPを一つのHP表示領域(HPゲージ)内において各プレイヤキャラクタPCの残存HP値に応じて表示形態が変化する棒状のメータによって表示する。
【0076】
したがって、すべてのプレイヤキャラクタPCの残存HPの状態を一括して表示することができるとともに、所定のプレイヤキャラクタPCのHPの推移(変化状態)も同時に表示することができるようになる。これにより、複数のプレイヤキャラクタPCのHP値を、一人のプレイヤが操作する際に把握し易いように表示し、各プレイヤキャラクタPCのHP値の現状や推移をプレイヤ対して視認しやすくして、プレイヤキャラクタPC同士を協力させ合うタッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させるという新たなゲーム要素を実現している。
【0077】
具体的には、本例のビデオゲーム装置100では、例えばプレイヤによって、表示装置50の上方画像表示部51上に表示されるプレイヤキャラクタPCと、下方画像表示部52上に表示されるプレイヤキャラクタPCを、例えばそれぞれ各プレイヤキャラクタPCと対応付けられたキーパッド30およびタッチパネル40を介して操作して、プレイヤキャラクタPC同士を互いに協力させ合いながらゲームを進行させていくという形態が採用されている。
【0078】
この場合、上方および下方画像表示部上51,52には、各プレイヤキャラクタPCのHP値を共有して表示する一つの棒状メータがこれらの画像表示部51,52を跨ぐような状態で表示された一つのHPゲージ内に表示される。棒状メータは、各プレイヤキャラクタPCの残存HP値によって各画像表示部上51,52にシームレスな状態で表示され、この場合、各画像表示部51,52の境界線(境界位置)を始点として上方画像表示部51に表示されるプレイヤキャラクタPCの残存HPは上方へ、下方画像表示部52に表示されるプレイヤキャラクタPCの残存HPは下方へとそれぞれ棒状メータが伸びるように設計されている。したがって、各プレイヤキャラクタPCがダメージを受けたり、アイテムを使用してHPの回復を行ったりすると、対応する棒状メータの両端部の位置がリアルタイムに上下方向に変化する(すなわち、棒状メータの長さが変化する)ため、プレイヤに対して各プレイヤキャラクタPCのHP値の現状や推移を容易に視認させる効果が期待できる。HPゲージ内の棒状メータは、例えばプレイヤキャラクタPCのHPが増加した場合は長さが長くなり、HPが減少した場合は長さが短くなるように表示される。
【0079】
また、プレイヤは、境界線を跨いで表示される各プレイヤキャラクタPCの棒状メータを一体的に把握することによって、タッグを組んだ複数のプレイヤキャラクタPCの総合戦力の状態(合計HP値の状態)を直感的に把握することが可能となる。
【0080】
なお、以降において、本実施の形態では、上方画像表示部51上に表示されるプレイヤキャラクタPC(以下、「プレイヤキャラクタA」と呼ぶ。)をキーパッド30を用いて操作し、下方画像表示部52上に表示されるプレイヤキャラクタPC(以下、「プレイヤキャラクタB」と呼ぶ。)をタッチパネル40によって操作する場合の処理について説明する。
【0081】
まず、上述したバトル処理(ステップS109)における本例のビデオゲーム装置100での上方および下方画像表示部51,52の表示画面の例について説明する。図3は、本例のビデオゲーム装置100の表示装置50における表示画面の例を説明するための説明図である。なお、図3においては、プレイヤキャラクタA,Bと敵キャラクタとが戦闘する戦闘モード(戦闘シーン)となった場合を示している。
【0082】
図3に示すように、例えば、戦闘中の表示装置50の上方画像表示部51には中央付近にプレイヤキャラクタA42が表示されるとともに、このプレイヤキャラクタA42の向かって左右両側に敵キャラクタ48a,48bが表示されている。また、この上方画像表示部51の中央上方には、後述する操作ガイドの終点表示アイコンが提示する特定画像を示す表示画像を、通常は隠蔽状態にして表示(すなわち、表示画像描画面を表面とすると通常は裏面を表示)するカード型アイコン群120が表示されている。さらに、この上方画像表示部51の中央下方には、プレイヤによるキーパッド30への操作入力を規則的かつ連続的に継続して行わせることを指示するための操作ガイド110が表示されている。
【0083】
一方、表示装置50の下方画像表示部52には、中央付近にプレイヤキャラクタB43が表示されるとともに、このプレイヤキャラクタB43の向かって左右両側に敵キャラクタ49a,49bが表示されている。また、この下方画像表示部52の左側上方には、例えばプレイヤキャラクタB43が使用可能な攻撃やアイテムなどをプレイヤに選択させるためのアイコン群46aと、このアイコン群46aによって選択された攻撃などの使用回数を表すための使用ゲージ46bが表示されている。
【0084】
さらに、これら上方および下方画像表示部51,52の向かって右側端部付近には、プレイヤキャラクタA42,B43の残存HPを表すHPゲージ53が各画像表示部51,52を跨ったような状態で表示されている。このHPゲージ53は、各プレイヤキャラクタA42,B43のHPを共有する状態(すなわち、各プレイヤキャラクタA42,B43のHPを合計した状態)で表すとともに、各プレイヤキャラクタA42,B43のHPの現状や推移に連動してHPの変化状態をプレイヤに視認しやすい状態で表示すべくシームレスで表示形態が変化して、HPゲージ53内の棒状メータ53a,53bの表示状態が変化するように設けられている。
【0085】
なお、本例のHPゲージ53では、棒状メータ53aがプレイヤキャラクタA42の残存HPを、棒状メータ53bがプレイヤキャラクタB43の残存HPをそれぞれ表している。また、棒状メータ53aの端部54の表示位置および棒状メータ53bの端部55の表示位置によって、各プレイヤキャラクタA42,B43の残存HPの現状を表している。また、上方画像表示部51の下端側の境界位置59がプレイヤキャラクタA42のHPのゼロポイントを、下方画像表示部52の上端側の境界位置59がプレイヤキャラクタB43のHPのゼロポイントをそれぞれ表している。したがって、HPゲージ53の両端部が各プレイヤキャラクタA42,B43のHPの最大値を表している。これら棒状メータ53a,53bは、各プレイヤキャラクタA42,B43のHPがゼロ以下となった場合には、境界位置59を超えて互いに他の画像表示部51,52側へ移動可能な状態(すなわち、侵食するような状態)で表示される。
【0086】
ここで、各画像表示部51,52におけるプレイヤキャラクタA42,B43の攻撃に関する操作方法について説明する。図4および図5は、プレイヤキャラクタA42,B43の攻撃に関する操作方法を説明するための説明図である。図4に示すように、上方画像表示部51におけるプレイヤキャラクタA42の攻撃に関する操作方法は、例えば次のように行われる。
【0087】
すなわち、上方画像表示部51に表示された操作ガイド110にしたがって、プレイヤがプレイヤキャラクタA42に対応付けられたキーパッド30の十字キー31に対して入力操作を正確に行うことにより、各矢印型表示アイコンの終点位置にある画像アイコンを選択することができる。この画像アイコンが示す画像を有するカード型アイコンが制御部11によって予測カードとして選択され(例えば、図示しない予測用カーソルにより選択表示され)、カード型アイコン群120に含まれている場合は、そのカード型アイコンの画像が表示され、予測カードに画像が含まれておらず、他のカード型アイコンがその画像を有する場合は、瞬間的に他のカード型アイコンの画像が表示される。
【0088】
そして、操作ガイド110にしたがってキーパッド30の十字キー31を用いたすべての操作入力を行い、カード型アイコン群120のすべてのカード型アイコンにつき画像を表示させると、プレイヤキャラクタA42の敵キャラクタ48a,48bに対する攻撃が行われる。このように、例えばプレイヤキャラクタA42に対しては、移動に関する操作指示は与えられず、戦闘動作のみが行われる構成となっている。
【0089】
一方、図5に示すように、下方画像表示部52におけるプレイヤキャラクタB43の攻撃に関する操作方法は、例えば次のように行われる。すなわち、図5(a)に示すように、プレイヤは、プレイヤキャラクタB43の使用可能な攻撃を抽象的な表現にしたアイコン群46aからタッチペン41などによりプレイヤキャラクタB43に対応付けられたタッチパネル40上をタッチすることで選択し、同図(b)に示すように、選択した攻撃によって攻撃したい敵キャラクタ49a(あるいは敵キャラクタ49b)をタッチペン41などによりタッチパネル40上をタッチすることで指定する。
【0090】
すると、同図(c)に示すように、敵キャラクタ49aに対して選択された攻撃が行われるとともに、その攻撃の使用ゲージ46bのメータ表示が変化する。プレイヤキャラクタB43を、例えば敵キャラクタ49aに近づけたい場合は、タッチペン41などによってプレイヤキャラクタB43をタッチすることで選択し、そのまま移動したい位置へタッチペン41を滑らせることによりプレイヤキャラクタB43を移動させることができる。このように、例えばプレイヤキャラクタB43に対しては、戦闘動作において移動に関する操作指示を与えることができる構成となっている。
【0091】
なお、上述したように、(1)タッチペン41によってアイコン群46aを選択し、(2)敵キャラクタ49a(あるいは敵キャラクタ49b)を指示する操作の代わりに、次のような操作によって敵キャラクタ49a,49bに攻撃を与えることができるようにしてもよい。すなわち、プレイヤキャラクタB43により攻撃を与えたい敵キャラクタ49a(あるいは敵キャラクタ49b)が表示されている下方画像表示部52上の領域に対して、タッチペン41を用いて「つつく」、「こする」、「円を描くように囲む」などの規定の操作を行うことで、それぞれの操作に対応した攻撃を与えることが可能となる。
【0092】
このようにすることで、上記(1)の攻撃方法を選択するステップおよび(2)の敵キャラクタを指示するステップを省略して敵キャラクタを攻撃することができるため、より迅速に攻撃指示を与えられる上に、表示されている敵キャラクタ49a,49bの画像に直接タッチペン41を用いた操作によって攻撃を与えられるので操作の実感を得やすく、戦闘シーンにおけるプレイヤの臨場感を高めることが可能となる。
【0093】
なお、上述した規定の操作を行って攻撃を与えるようにする場合であっても、選択可能な攻撃の種類はアイコン群46aによって下方画像表示部52の表示画面上に表示されているものに限られることとする。このため、例えば「円を描くように囲む」という操作が敵キャラクタ49a(あるいは敵キャラクタ49b)を火炎によって攻撃する「火炎攻撃」とあらかじめ対応付けられている場合は、表示画面上に表示されているアイコン群46aの中に「火炎攻撃」表すものが含まれている必要がある。
【0094】
したがって、「火炎攻撃」を示すアイコンが表示されているアイコン群46a中に含まれていないときに、「円を描くように囲む」という操作をプレイヤが行ったとしても「火炎攻撃」は実行されないものとする。そして、上記規定の操作を行って敵キャラクタ49a(あるいは敵キャラクタ49b)に対して攻撃が行われた場合も、その攻撃に使用したアイコンの使用ゲージ46bのメータ表示が変化する。
【0095】
また、表示されるアイコン群46aには、敵キャラクタ49a,49bに加える攻撃の種類を表すもの以外に、プレイヤキャラクタB43のダメージを回復する作用をもたらすものが含まれていてもよい。この場合は、当該アイコンをタッチペン41にてタッチして選択することにより、プレイヤキャラクタB43のHPを表示するHPゲージ53の表示が変化するなどの処理が即座に実行される。
【0096】
次に、このようなHPゲージ53を適用した本例のビデオゲーム装置100での上述したバトル処理(ステップS109)における各プレイヤキャラクタA42,B43のHP表示処理について説明する。まず、各プレイヤキャラクタA42,B43のダメージ判定に関するHP表示処理について説明する。なお、HP表示処理は、各プレイヤキャラクタA42,B43それぞれについて行われているため、以降においては、主にプレイヤキャラクタA42について説明するが、プレイヤキャラクタB43についても同様の処理が行われることとする。図6は、本例のビデオゲーム装置100におけるプレイヤキャラクタA42のダメージ判定に関するHP表示処理の例を示すフローチャートである。
【0097】
処理の前提として、戦闘シーンの初期状態においては、制御部11は、あらかじめ定められている各プレイヤキャラクタA42,B43の最大HP値を含むキャラクタステイタス情報を参照し、各プレイヤキャラクタA42,B43の合計HP値を算出して、算出された合計HP値に応じた各プレイヤキャラクタA42,B43のHPをHPゲージ53に表示していることとする。
【0098】
具体的には、キャラクタステイタス情報における各プレイヤキャラクタA42,B43のHPは初期状態においては最大値に設定されているため、HPゲージ53の棒状メータ53a,53bは、図3に示したように、境界位置59からそれぞれの端部方向に最大の長さとなっている状態で表示される。
【0099】
制御部11は、プレイヤキャラクタA42が、敵キャラクタ48a,48bのうちの少なくとも1体から攻撃を受けたか否かを判断する(ステップS120)。攻撃を受けていないと判断した場合は(ステップS120のNo)、ステップS129に移行して、キャラクタステイタス情報に保存されている各プレイヤキャラクタA42,B43のHP表示を継続し(ステップS129)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0100】
攻撃を受けたと判断した場合は(ステップS120のYes)、制御部11によって、ROMやRAMなどに記憶されている敵キャラクタによる攻撃に関する各種情報などがまとめられた攻撃データテーブルを参照して、攻撃の種類や敵キャラクタのレベルなどにもとづいて、敵キャラクタの攻撃によりプレイヤキャラクタA42が受けたダメージ値を算出し(ステップS121)、プレイヤが操作可能なすべてのプレイヤキャラクタの合計HP値が当該ダメージ値よりも大きいか否かを判断する(ステップS122)。
【0101】
合計HP値が当該ダメージ値以下であると判断した場合は(ステップS122のNo)、制御部11は、各プレイヤキャラクタA42,B43の合計HP値を0としてHPゲージ53に表示し(ステップS123)、各プレイヤキャラクタA42,B43を戦闘不能状態表示にして、ゲームオーバーとなった(すなわち、ゲーム終了となった)ことを表示し(ステップS124)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0102】
なお、上記ステップS123における合計HP値が0となったことを表示する例として、具体的には、HPゲージ53における棒状メータ53a,53bの表示を、例えば後述する棒状メータ53a,53bの境界位置59とは反対側の端部54,55(図7など参照)同士がHPゲージ53内で重なった状態で表示することが挙げられる。
【0103】
合計HP値が当該ダメージ値よりも大きいと判断した場合は(ステップS122のYes)、制御部11は、プレイヤキャラクタA42のHP値から当該ダメージ値を減算し(ステップS125)、その結果にもとづいてプレイヤキャラクタA42のHP値およびすべてのプレイヤキャラクタの合計HP値をキャラクタステイタス情報に上書き保存して(ステップS126)、プレイヤキャラクタA42のHP値があらかじめ決められた所定の閾値未満になったか否かを判断する(ステップS127)。
【0104】
プレイヤキャラクタA42のHP値が閾値未満になってないと判断した場合は(ステップS127のN)、制御部11は、上記ステップS129に移行してHP表示を行い(ステップS129)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0105】
プレイヤキャラクタA42のHP値が閾値未満になったと判断した場合は(ステップS127のYes)、制御部11によって、特殊効果がON状態となり、特殊効果が設定されてその表示が行われ(ステップS128)、各プレイヤキャラクタA42,B43のHP表示を行って(ステップS129)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、プレイヤキャラクタB43についても同時並行的にこのようなダメージ判定に関するHP表示処理が行われる。
【0106】
ここで、上記ステップS128にて行われる特殊効果に関する表示は、具体的には、例えばHP値が閾値未満になったと判断されたプレイヤキャラクタA42(あるいはB43)が表示されている画像表示部51(あるいは52)の表示画面において、このプレイヤキャラクタA42(あるいはB43)自体や当該プレイヤキャラクタA42(あるいはB43)のHPを表示するHPゲージ53、または背景について、色を変更したり、点滅表示したりすること、あるいは当該プレイヤキャラクタA42(あるいはB43)に対応するHPゲージ53内の棒状メータ53a(あるいは53b)の表示を特殊な態様(例えば、色を変更して点滅表示など)に変更したりすることにより行われる。すなわち、この特殊効果の表示によって、該当するプレイヤキャラクタA42(あるいはB43)のHPがゼロポイントに限りなく近づいていることや、ゼロポイントを下回ったことなどをプレイヤに対して提示することができる。
【0107】
次に、各プレイヤキャラクタA42,B43のHP値回復に関するHP表示処理について説明する。図7は、本例のビデオゲーム装置100におけるプレイヤキャラクタA42のHP値回復に関するHP表示処理の例を示すフローチャートである。
【0108】
ここでも、処理の前提として、制御部11は、各プレイヤキャラクタA42,B43のHP値を含むキャラクタステイタス情報を参照し、各プレイヤキャラクタA42,B43の合計HP値を算出して、算出された合計HP値に応じた各プレイヤキャラクタA42,B43のHPをHPゲージ53に表示していることとする。
【0109】
制御部11は、プレイヤキャラクタA42に対してHP値が回復するHP値回復イベントの一つとして、HP回復アイテムの使用があったか否かを判断する(ステップS130)。
【0110】
HP回復アイテムの使用がなかったと判断した場合は(ステップS130のNo)、制御部11は、ステップS137に移行して、キャラクタステイタス情報に保存されているプレイヤキャラクタA42のHP表示を行い(ステップS137)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0111】
HP回復アイテムの使用があったと判断した場合は(ステップS130のYes)、制御部11は、使用したHP回復アイテムによるHP値の回復量(回復HP値)を算出し(ステップS131)、その結果にもとづいてプレイヤキャラクタA42のHP値に回復HP値を加算して(ステップS132)、プレイヤキャラクタA42のHP値およびすべてのプレイヤキャラクタの合計HP値をキャラクタステイタス情報に上書き保存し(ステップS133)、現在プレイヤキャラクタA42について特殊効果が設定中であるか否かを判断する(ステップS134)。
【0112】
特殊効果が設定中でないと判断した場合は(ステップS134のNo)、上記ステップS137に移行してHP表示を行い(ステップS137)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0113】
特殊効果が設定中であると判断した場合は(ステップS134のYes)、制御部11は、上書きされたプレイヤキャラクタA42のHP値があらかじめ決められた所定の閾値以上であるか否かを判断する(ステップS135)。そして、所定の閾値以上であると判断した場合は(ステップS135のYes)、制御部11は、特殊効果をOFF状態へと変更し、特殊効果の設定が解除され(ステップS136)、プレイヤキャラクタA42のHP表示を行って(ステップS137)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、プレイヤキャラクタB43についても同時並行的にこのようなHP値回復に関するHP表示処理が行われる。
【0114】
次に、上述したHP表示処理が実行された本例のビデオゲーム装置100における上方および下方画像表示部51,52の表示画面の例について説明する。図8〜図16は、本例のビデオゲーム装置100の表示装置50におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【0115】
図8に示すように、例えば両プレイヤキャラクタA42,B43が敵キャラクタ48a,48bのうちの少なくとも1体および敵キャラクタ49a,49bのうちの少なくとも1体からそれぞれ攻撃を受けた場合は、HPゲージ53は、図3に示したような棒状メータ53a,53bが各プレイヤキャラクタA42,B43のHPが最大であることを表示している状態から、受けた攻撃のダメージ分だけそれぞれのプレイヤキャラクタA42,B43のHPが減少したことを表示している状態に変化する。
【0116】
すなわち、このような場合は、HPゲージ53における棒状メータ53a,53bの境界位置59とは反対側の端部54,55が、上方および下方画像表示部51,52においてそれぞれ境界位置59に攻撃のダメージ分だけ近づいた状態で表示される。
【0117】
そして、HPゲージ53における棒状メータ53a,53bが図8に示したような状態のときに、例えばプレイヤキャラクタB43が敵キャラクタ49a,49bのうちの少なくとも1体から攻撃を受けた場合は、HPゲージ53は、図9に示すように、棒状メータ53bの端部55が境界位置59にさらに近づいた状態となり、受けた攻撃のダメージ分だけプレイヤキャラクタB43のHPが減少したことを表示している状態に変化する。
【0118】
同様に、HPゲージ53における棒状メータ53a,53bが図8に示したような状態のときに、例えばプレイヤキャラクタA42が敵キャラクタ48a,48bのうちの少なくとも1体から攻撃を受けた場合は、HPゲージ53は、図10に示すように、棒状メータ53aの端部54が境界位置59にさらに近づいた状態となり、受けた攻撃のダメージ分だけプレイヤキャラクタA42のHPが減少したことを表示している状態に変化する。
【0119】
また、図11に示すように、例えばプレイヤキャラクタA42が敵キャラクタ48a,48bのうちの少なくとも1体から攻撃を受けてHPがゼロとなり、HPゲージ53から棒状メータ53aの表示がなくなった場合は、通常のビデオゲームにおいてはプレイヤキャラクタA42が戦闘不能状態となり、例えば上方画像表示部51において倒れた状態などで表示される。しかし、本例では、プレイヤキャラクタA42はHPがゼロとなったにもかかわらず、プレイヤキャラクタB43のHPが残存していれば(すなわち、棒状メータ53bが表示されていれば)プレイヤキャラクタA42は戦闘継続可能状態のままで表示される。このとき、HPゲージ53は、上方画像表示部51において表示されていた棒状メータ53aの端部54が境界位置59と重なって、棒状メータ53aが表示されなくなる状態に変化する。
【0120】
同様に、図12に示すように、例えばプレイヤキャラクタB43が敵キャラクタ49a,49bのうちの少なくとも1体から攻撃を受けてHPがゼロとなり、HPゲージ53から棒状メータ53bの表示がなくなった場合は、通常のビデオゲームにおいてはプレイヤキャラクタB43が戦闘不能状態となり、例えば下方画像表示部52において倒れた状態などで表示される。しかし、本例では、プレイヤキャラクタB43はHPがゼロとなったにもかかわらず、プレイヤキャラクタA42のHPが残存していれば(すなわち、棒状メータ53aが表示されていれば)プレイヤキャラクタB43は戦闘継続可能状態のままで表示される。このとき、HPゲージ53は、下方画像表示部52において表示されていた棒状メータ53bの端部55が境界位置59と重なって、棒状メータ53bが表示されなくなる状態に変化する。
【0121】
したがって、本例のビデオゲーム装置100では、各プレイヤキャラクタA42,B43のうちのいずれかのHPがゼロとなった場合(例えば、図11あるいは図12に示すような状態となった場合)であっても、他のプレイヤキャラクタのHPがHPゲージ53内において棒状メータ53a,53bにより表示されている場合は、両プレイヤキャラクタA42,B43のいずれもが戦闘を継続することができるような設定となっている。これにより、複数のプレイヤキャラクタA42,B43の同時操作を両者が戦闘不能状態となる(すなわち、ゲームオーバーとなる)直前まで継続して行うことが可能となり、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることが可能となる。
【0122】
このようなときは、本例のビデオゲーム装置100では、HPがゼロとなったプレイヤキャラクタがさらに受けた攻撃のダメージがゼロポイント(境界位置59)を超えて他のプレイヤキャラクタのHP表示に反映されて互いに影響を与えるように設計されているため、この場合におけるHPゲージ53の表示は次のようなものとなる。
【0123】
すなわち、図13に示すように、例えばHPがゼロとなっているプレイヤキャラクタA42に対して、敵キャラクタ48a,48bのうちの少なくとも1体からさらに攻撃が加えられた場合は、HPゲージ53は、上方画像表示部51において表示されていた棒状メータ53aの端部54が境界位置59を超えて下方画像表示部52において表示されている棒状メータ53bの端部55に近づいて表示される状態となる。このように、HPゲージ53は、プレイヤキャラクタA42のHPがゼロとなった後にプレイヤキャラクタB43が攻撃を受けていなくてもプレイヤキャラクタA42に加えられた攻撃のダメージ分だけプレイヤキャラクタB43のHPが減少したことを表示している状態に変化する。
【0124】
同様に、図14に示すように、例えばHPがゼロとなっているプレイヤキャラクタB43に対して、敵キャラクタ49a,49bのうちの少なくとも1体からさらに攻撃が加えられた場合は、HPゲージ53は、下方画像表示部52において表示されていた棒状メータ53bの端部55が境界位置59を超えて上方画像表示部51において表示されている棒状メータ53aの端部54に近づいて表示される状態となる。このように、HPゲージ53は、プレイヤキャラクタB43のHPがゼロとなった後にプレイヤキャラクタA42が攻撃を受けていなくてもプレイヤキャラクタB43に加えられた攻撃のダメージ分だけプレイヤキャラクタA42のHPが減少したことを表示している状態に変化する。
【0125】
そして、例えばHPゲージ53における棒状メータ53bが図13に示したような状態(すなわち、プレイヤキャラクタA42のHPがゼロ以下でありプレイヤキャラクタB43のHPが残存している状態)のときに、例えばプレイヤキャラクタB43に対して、敵キャラクタ49a,49bのうちの少なくとも1体からさらに攻撃が加えられ続けた場合は、下方画像表示部52において表示されていた棒状メータ53bの端部55が端部54にさらに近づいていくこととなる。こうして、図15に示すように、最終的に棒状メータ53a,53bの両端部54,55がHPゲージ53内において互いに重なって、両プレイヤキャラクタA42,B43のHPがなくなった(すなわち、合計HP値がダメージ値以下となった)場合は、HPゲージ53は、棒状メータ53a,53bが表示されなくなるとともに両端部54,55が下方画像表示部52において重なって表示される状態に変化するとともに、両プレイヤキャラクタA42,B43が戦闘不能状態であることを示すように倒れた状態で表示される。プレイヤキャラクタA42,B43の状態が逆の場合(すなわち、図14に示したような状態の場合)であっても同様のHP表示処理が行われるため、ここでは説明を省略する。
【0126】
なお、このようなHP表示処理は、図16に示すように、特定の敵キャラクタ(例えば、ボスキャラクタなど)が戦闘シーンにおいて表示画面上に登場した場合に、これら特定の敵キャラクタ57a,57bのHP表示に対しても適用されるように構成されていてもよい。この場合、特定の敵キャラクタ57a,57bのHPゲージ58は、上方および下方画像表示部51,52の向かって左側端部付近などに表示され、敵キャラクタ57aのHPを表す棒状メータ58aと、敵キャラクタ57bのHPを表す棒状メータ58bとが境界位置59を介して各画像表示部51,52を跨ったような状態で表示されればよい。
【0127】
以上説明したように、上述した一実施の形態では、複数のプレイヤキャラクタA42,B43ごとの残存HPを、上方および下方画像表示部51,52の表示画面上に跨ったような状態で表示されたHPゲージ53内において合計した状態で示す棒状メータ53a,53bの端部54,55の位置にて表示し(ステップS129など参照)、所定のプレイヤキャラクタに対して残存HP値に変化が生じる行動あるいはイベントが発生した場合に、これらの行動あるいはイベントに応じてプレイヤキャラクタのHP値の変化量を算出し(ステップS125など参照)、算出結果にもとづいて、このプレイヤキャラクタの残存HP値を更新する(ステップS126など参照)とともに、更新された残存HP値に応じて、プレイヤキャラクタの残存HP値についてこの残存HP値が減じたことを示す場合は棒状メータ53a,53bの端部54,55の位置を他端側に向けて移動させて表示する(図9など参照)とともに、この残存HP値が増加したことを示す場合は棒状メータ53a,53bの端部54,55の位置を他端側から離れる方向に向けて移動させて表示するように棒状メータ53a,53bの表示形態を変更するようにしたので、残存HP値に応じて表示形態が変化する棒状のメータ53a,53bにより各プレイヤキャラクタA42,B43の残存HPを一括して表示することができるとともに、所定のプレイヤキャラクタのHP値の変化量も同時に表示することができるので、ビデオゲームにおける複数のプレイヤキャラクタのHPを一人のプレイヤによって操作可能となるように把握容易に表示するとともに、各プレイヤキャラクタA42,B43のHPの現状や推移をプレイヤ対して視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができる。
【0128】
また、上述した一実施の形態では、更新された残存HP値に応じて、各プレイヤキャラクタA42,B43それぞれの残存HP値についてこの残存HP値が減じたことを示す場合は棒状メータ53a,53bの両端部54,55の位置をそれぞれの他端側に向けて移動させて表示し(図8など参照)、この残存HP値が増加したことを示す場合は棒状メータ53a,53bの両端部54,55の位置をそれぞれ離れる方向に向けて移動させて表示するように棒状メータ53a,53bの表示形態を変更するようにしたので、各プレイヤキャラクタA42,B43のHP値の現状や推移をプレイヤ対してさらに視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができる。
【0129】
また、上述した一実施の形態では、棒状メータ53a,53bが各プレイヤキャラクタA42,B43の残存HP値が最大であることを示している場合に、この棒状メータ53a,53b上の中点をHP値のゼロポイントとして各プレイヤキャラクタA42,B43の残存HPを表示し(図11など参照)、所定のプレイヤキャラクタの残存HP値がこのHP値のゼロポイントを超えて減ずるあるいは増加することとなった場合には、所定のプレイヤキャラクタの残存HP値を示す棒状メータ53a,53bの端部54,55の位置をこのHP値のゼロポイントを超えて移動可能に表示するようにしたので、各プレイヤキャラクタA42,B43のうちの所定のプレイヤキャラクタのHP値がゼロとなった場合であっても他のプレイヤキャラクタのHP値が残存していればゲームプレイを続行しつつ他のプレイヤキャラクタのHP値の現状をプレイヤ対してさらに視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができる。
【0130】
また、上述した一実施の形態では、上方および下方画像表示部51,52のように表示画面が複数設けられている場合に、HPゲージ53を各表示画面上に跨った状態で表示するとともに、隣接する各表示画面の境界位置59をHP値のゼロポイントとして棒状メータ53a,53bを表示するようにしたので、複数の表示画面上に表示された各プレイヤキャラクタA42,B43のHP値の現状や推移をプレイヤ対してリアルタイムかつ一意的に視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができる。
【0131】
また、上述した一実施の形態では、棒状メータ53a,53bの両端部54,55の位置がHPゲージ53内で重なった状態で表示された場合に(図15参照)、各プレイヤキャラクタA42,B43の残存HP値がすべて消滅したと判断してビデオゲームの終了を決定するようにしたので(ステップS124参照)、各プレイヤキャラクタA42,B43のHP値の現状をプレイヤ対して視認しやすくすることができるとともに、一目瞭然でビデオゲームの終了を視認させることができ、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができる。
【0132】
また、上述した一実施の形態において、各プレイヤキャラクタA42,B43による攻撃対象キャラクタとしての敵キャラクタ48a,48b,49a,49bからプレイヤキャラクタが攻撃を受けた場合に、この攻撃に応じたダメージ値を残存HP値から減算するためのHP値変化量を算出し、プレイヤキャラクタにHP値回復イベントが発生した場合に、このHP値回復イベントに応じた回復値を残存HP値に加算するためのHP値変化量を算出するようにしてもよく、このようにすれば、複数のプレイヤキャラクタのHP値の推移をプレイヤ対してさらに視認しやすくして、タッグプレイでの戦略的な思考を高めさせて遊戯の興趣を向上させることができる。
【0133】
例えば、攻撃や回復イベントの種類などに応じて、あらかじめ設定されたパラメータなどを参照してダメージ値や回復値にもとづくHP値変化量を算出し、HPゲージ53における棒状メータ53a,53bの表示を行うようにすれば、攻撃や回復イベントの種類、あるいは戦闘シーンのステージ別などに応じたHPゲージ53での各キャラクタA42,B43のHP表示を可変的に行うことができるので、遊戯の興趣をさらに向上させることが期待できる。
【0134】
また、上述した一実施の形態では、ボスキャラクタなどの特定の敵キャラクタ57a,57bについて、上方および下方画像表示部51,52の表示画面上のHPゲージ53とは異なるHPゲージ58にこの特定の敵キャラクタ57a,57bの残存HP値を示す棒状メータ58a,58bをさらに表示するようにしているので(図16参照)、各プレイヤキャラクタA42,B43のみならず、特定の敵キャラクタ57a,57bのHP値の現状や推移をプレイヤに対して視認しやすくすることができ、タッグプレイでの遊戯の興趣を向上させることができる。
【0135】
なお、上述した一実施の形態においては、プレイヤキャラクタA42とキーパッド30とが対応付けられ、プレイヤキャラクタB43とタッチパネル40とが対応付けられていたが、例えばキーパッド30の十字キー31とプレイヤキャラクタA42とが対応付けられ、ボタン群32とプレイヤキャラクタB43とが対応付けられたり、タッチパネル40の入力検知領域が分割されそれぞれプレイヤキャラクタA42,B43と対応付けられたりするように構成してもよい。
【0136】
さらに、上述したプレイヤキャラクタA42,B43による敵キャラクタへの攻撃方法はあくまで一例に過ぎず、例えばキーパッド30における特定のボタンを押下することで攻撃を繰り出すようなものや、十字キー31などを利用したコマンドに対応した技を繰り出すようなものであっても問題はない。
【0137】
また、上述した一実施の形態では、ビデオゲーム装置本体10と表示装置50とが別体として構成されていたが、ビデオゲーム装置本体10に表示装置50を備える構成としてもよく、表示装置50が上方および下方画像表示部51,52以外のさらに多くの画像表示部を備える構成としてもよい。また、表示装置50が、一つの画像表示部を複数の表示領域に区切って同様の効果を得るように構成されたものであってもよい。
【0138】
この場合、操作可能なプレイヤキャラクタの数と、画像表示部の数あるいは区切られた表示領域の数とを等しく設計しておき、一つの画像表示部もしくは表示領域に1体のプレイヤキャラクタが配置されるように構成して、画像表示部の境界部分あるいは表示領域の境界部分を利用してそれぞれの領域に存在するプレイヤキャラクタのHPに関する表示を行うようにしてもよい。具体的には、次のようなものが挙げられる。
【0139】
図17は、表示装置50における他のHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。図16に示すように、ここでは表示装置50の画像表示部が4分割されて表示領域50a,50b,50c,50dが設けられ、プレイヤキャラクタPC61,62,63,64と、敵キャラクタ48a,48b,49a,49bとが各表示領域50a〜50dにそれぞれ1体ずつ表示されている。
【0140】
また、画像表示部の画面中心部近傍における各表示領域50a〜50dの隣接境界部には、円形表示されたHPゲージ65が設けられており、このHPゲージ65は、プレイヤキャラクタPC61〜64のHPを表示するための環状メータ53c,53d,53e,53fと、これら環状メータ53c〜53fに囲まれた領域において各プレイヤキャラクタPC61〜64の合計HPを表示するHPメータ66とを備えて構成されている。
【0141】
環状メータ53c〜53fは、それぞれ例えば反時計回りにメータ表示量が変化したときに各プレイヤキャラクタPC61〜64のHPが減ったことを示すように表示され、HPメータ66は、上方から下方にメータ表示量が変化したときに合計HPが減ったことを示すように表示される。各環状メータ53c〜53fのメータ表示量が変化したときは、HPメータ66のメータ表示量も連動して変化する。また、環状メータ53c〜53fは、例えば一つのプレイヤキャラクタのメータ表示量がなくなり、さらにこのプレイヤキャラクタについて攻撃が加えられたとき(すなわち、HPがゼロを下回ったとき)には、他のプレイヤキャラクタのメータ表示量がそれぞれ連動して均等に時計回りに変化するように構成される。
【0142】
このようにしてそれぞれの表示領域50a〜50dに存在するプレイヤキャラクタPC61〜64のHPの残存値を各表示領域50a〜50dの境界と境界との間を利用して表示することで、それぞれのプレイヤキャラクタPC61〜64のHPの現状を視認しやすく表示可能になるとともに、操作可能な複数のプレイヤキャラクタPC61〜64のHP残存値の合計表示をHPメータ66のように画面中心部に設けることで全体的な戦況を容易に判断可能なように構成してもよい。
【0143】
さらに、プレイヤキャラクタのレベルなどのキャラクタステイタス情報に合わせてHPゲージ53の長さを変化させ、レベルが上がるごとにHPゲージ53が長くなるように設定することで、当該プレイヤキャラクタの強さが一目で分かるようにしてもよい。このように設定しておくと、上述したように敵キャラクタ57a,57bにもHPゲージ58が表示される時、このHPゲージ58の長さとプレイヤキャラクタのHPゲージ53の長さとを比較することで、プレイヤキャラクタと敵キャラクタの潜在能力値(潜在HP値)を容易に比較することが可能となる。ただし、この場合においても各HPゲージ53,58の長さはあくまでも潜在能力値を表すものであり、プレイヤキャラクタよりも敵キャラクタのHPゲージの方が長いからといって、この敵キャラクタを倒すことが困難であったり不可能であったりすることに即座につながるというわけではない。
【0144】
また、上述した実施の形態では、RPGのゲーム制御について説明していたが、ガンアクションRPG等の同種のゲームに適用することができることは勿論であり、さらに他の種のゲームにも好適に適用することができるとともに、単数あるいは複数のプレイヤによって遊戯することができる。
【0145】
また、上述した実施の形態ではビデオゲーム装置100を例に説明したが、画像生成機能を備えた機器であれば、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、携帯用ゲーム機などの各種の機器に本発明を適用することができる。なお、携帯用ゲーム機などに適用する場合には、上述した記憶媒体70として、CD−ROMやDVD−ROMの替わりに半導体メモリーカードなどの小型の記憶媒体を用いるようにすればよい。
【0146】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム装置本体10に上述した各種の処理を実行させるためのゲーム用データ(ゲームに用いられる制御プログラムなどの各種のデータ)が記憶媒体70に格納されているものとしていたが、ゲーム用データは、WWWサーバなどのサーバ装置によって配信されるものであってもよい。この場合、ビデオゲーム装置本体10は、サーバ装置によって配信されるゲーム用データを通信ネットワーク80を介して取得してHDD13に格納し、ゲーム用データをHDD13からRAM12にロードして使用するようにすればよい。なお、上記の例ではゲーム用データとしていたが、少なくとも上述した実施の形態における画像生成処理をコンピュータに実行させるための制御プログラムを含むデータであればよい。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明によれば、複数のプレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて表示画面上に表示されている複数のプレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、携帯用ゲーム機などに適用するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】メイン処理の例を示すフローチャートである。
【図3】表示装置における表示画面の例を説明するための説明図である。
【図4】プレイヤキャラクタの攻撃に関する操作方法を説明するための説明図である。
【図5】プレイヤキャラクタの攻撃に関する操作方法を説明するための説明図である。
【図6】プレイヤキャラクタのHP表示処理の例を示すフローチャートである。
【図7】プレイヤキャラクタのHP表示処理の例を示すフローチャートである。
【図8】表示装置におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【図9】表示装置におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【図10】表示装置におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【図11】表示装置におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【図12】表示装置におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【図13】表示装置におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【図14】表示装置におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【図15】表示装置におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【図16】表示装置におけるHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【図17】表示装置における他のHP表示処理が行われた表示画面の例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0149】
10 ビデオゲーム装置本体
11 制御部
12 RAM
13 HDD
14 サウンド処理部
15 グラフィック処理部
16 DVD/CD−ROM
17 通信インターフェイス
18 インターフェイス部
19 フレームメモリ
20 メモリーカードスロット
21 入力インターフェイス部
22 内部バス
30 キーパッド
40 タッチパネル
41 タッチペン
50 表示装置
51 上方画像表示部
52 下方画像表示部
60 サウンド出力装置
70 記憶媒体
80 通信ネットワーク
90 メモリーカード
100 ビデオゲーム装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている複数の前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
複数の前記プレイヤキャラクタごとの残存生命値を管理する残存生命値管理手段と、
複数の前記プレイヤキャラクタの残存生命値の合計を示す合計残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内において示すための生命値メータを表示する生命値表示手段と、
所定のプレイヤキャラクタに対して前記残存生命値に変化が生じる行動あるいはイベントが発生した場合に、該行動あるいは該イベントに応じて該プレイヤキャラクタの生命値変化量を算出する生命値変化量算出手段と、
該生命値変化量算出手段によって算出された生命値変化量と前記残存生命値管理手段によって管理されている残存生命値の合計とを比較し、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能か否かを判定する戦闘維持判定手段と、
該生命値変化量算出手段によって算出された生命値変化量にもとづいて、該当するプレイヤキャラクタの残存生命値を更新する生命値更新手段と、を備え、
前記戦闘維持判定手段は、前記生命値変化量算出手段によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であるときを除き、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能であると判定し、
前記生命値表示手段は、前記生命値更新手段によって前記残存生命値管理手段が管理する残存生命値が更新されたことに応じて、該当するプレイヤキャラクタに割り当てられている前記生命値メータの表示形態を変更する
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
【請求項2】
前記生命値変化量算出手段は、プレイヤキャラクタによる攻撃対象キャラクタから該プレイヤキャラクタが攻撃を受けた場合に、該攻撃に応じたダメージ値を前記残存生命値から減算するための生命値変化量を算出するとともに、該プレイヤキャラクタに生命値回復イベントが発生した場合に、該生命値回復イベントに応じた回復値を前記残存生命値に加算するための生命値変化量を算出する
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項3】
前記生命値表示手段は、特定の攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の前記生命値表示領域とは異なる表示領域に該攻撃対象キャラクタの残存生命値を示す生命値メータをさらに表示する
請求項1または請求項2記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項4】
複数のプレイヤキャラクタ毎の残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内においてそれぞれ示すための個別生命値メータを表示する個別生命値表示手段を備えた、
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項5】
前記生命値表示手段は、複数のプレイヤキャラクタそれぞれに対応する前記個別生命値メータを一つにまとめた生命値メータを表示する
請求項4記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項6】
前記複数のプレイヤキャラクタの数が2体であったとき、
前記生命値メータは、それぞれのプレイヤキャラクタに割り当てられている生命値メータをつなげて表示した棒状に形成された棒状メータであり、二つの生命値メータの接続面をそれぞれ始点として、始点と逆方向に向けて各々のプレイヤキャラクタ残存生命値を表示するものとし、
前記生命値表示手段は、前記生命値更新手段によって更新された残存生命値に応じて、前記プレイヤキャラクタそれぞれの残存生命値について該残存生命値が減じたことを示す場合は前記生命値メータの両端部位置をそれぞれの他端側に向けて移動させて表示するとともに、該残存生命値が増加したことを示す場合は前記生命値メータの両端部位置をそれぞれ離れる方向に向けて移動させて表示するように該生命値メータの表示形態を変更する
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項7】
前記生命値表示手段は、複数の前記プレイヤキャラクタごとの残存生命値の境界を該生命値メータ上の生命値ゼロポイントとして複数の該プレイヤキャラクタの残存生命値を表示するとともに、所定のプレイヤキャラクタの残存生命値が該生命値ゼロポイントを超えて減ずるあるいは増加することとなった場合には、該所定のプレイヤキャラクタの残存生命値を示す前記生命値メータの端部位置を当該生命値ゼロポイントを超えて移動可能に表示する
請求項6記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項8】
前記生命値表示手段は、前記表示画面が複数設けられている場合に、前記生命値表示領域を各表示画面上に跨った状態で表示するとともに、隣接する各表示画面の境界位置を前記生命値ゼロポイントとして前記生命値メータを表示する
請求項7記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項9】
前記生命値表示手段は、前記戦闘維持判定手段によって前記生命値変化量算出手段によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であり全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持不能であると判定されたことに応じて、前記生命値メータの両端部位置が前記生命値表示領域内で重なった状態となるように当該生命値メータを表示する
請求項6から請求項8のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項10】
複数のプレイヤキャラクタを一つずつ異なる表示領域上にそれぞれ表示するプレイヤキャラクタ表示手段を備え、
前記生命値表示手段は、前記生命値メータのうち各プレイヤキャラクタに対応する部分を、対応するプレイヤキャラクタが表示される表示領域上に表示する
請求項1から請求項9のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項11】
前記生命値更新手段は、残存生命値が負値となる場合であっても当該残存生命値を更新する
請求項1から請求項10のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項12】
負値となった残存生命値に対応するプレイヤキャラクタの表示、当該プレイヤキャラクタが表示されている表示画面の背景の表示、もしくは前記生命値メータのうち当該プレイヤキャラクタに対応する部分の表示を特殊な態様で表示する特殊表示手段を備えた
請求項11記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項13】
複数のプレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている複数の前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
複数の前記プレイヤキャラクタごとに管理されている前記プレイヤキャラクタの残存生命値の合計を示す合計残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内において示すための生命値メータを表示する生命値表示処理と、
所定のプレイヤキャラクタに対して前記残存生命値に変化が生じる行動あるいはイベントが発生した場合に、該行動あるいは該イベントに応じて該プレイヤキャラクタの生命値変化量を算出する生命値変化量算出処理と、
該生命値変化量算出処理によって算出された生命値変化量と管理されている残存生命値の合計とを比較し、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能か否かを判定する戦闘維持判定処理と、
該生命値変化量算出処理にて算出した生命値変化量にもとづいて、該当するプレイヤキャラクタの残存生命値を更新する生命値更新処理と、を含み、
前記戦闘維持判定処理では、前記生命値変化量算出処理によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であるときを除き、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能であると判定し、
前記生命値表示処理では、前記生命値更新処理にて前記残存生命値を更新したことに応じて、該当するプレイヤキャラクタに割り当てられている前記生命値メータの表示形態を変更する
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【請求項14】
前記生命値変化量算出処理では、プレイヤキャラクタによる攻撃対象キャラクタから該プレイヤキャラクタが攻撃を受けた場合に、該攻撃に応じたダメージ値を前記残存生命値から減算するための生命値変化量を算出するとともに、該プレイヤキャラクタに生命値回復イベントが発生した場合に、該生命値回復イベントに応じた回復値を前記残存生命値に加算するための生命値変化量を算出する
請求項13記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項15】
前記生命値表示処理では、特定の攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の前記生命値表示領域とは異なる表示領域に該攻撃対象キャラクタの残存生命値を示す生命値メータをさらに表示する
請求項13または請求項14記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項16】
複数のプレイヤキャラクタ毎の残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内においてそれぞれ示すための個別生命値メータを表示する個別生命値表示処理を含む、
請求項13から請求項15のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項17】
前記生命値表示処理では、複数のプレイヤキャラクタそれぞれに対応する前記個別生命値メータを一つにまとめた生命値メータを表示する
請求項16記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項18】
前記複数のプレイヤキャラクタの数が2体であったとき、
前記生命値メータは、それぞれのプレイヤキャラクタに割り当てられている生命値メータをつなげて表示した棒状に形成された棒状メータであり、二つの生命値メータの接続面をそれぞれ始点として、始点と逆方向に向けて各々のプレイヤキャラクタ残存生命値を表示するものとし、
前記生命値表示処理では、前記生命値更新処理にて更新した残存生命値に応じて、前記プレイヤキャラクタそれぞれの残存生命値について該残存生命値が減じたことを示す場合は前記生命値メータの両端部位置をそれぞれの他端側に向けて移動させて表示するとともに、該残存生命値が増加したことを示す場合は前記生命値メータの両端部位置をそれぞれ離れる方向に向けて移動させて表示するように該生命値メータの表示形態を変更する
請求項13から請求項17のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項19】
前記生命値表示処理では、複数の前記プレイヤキャラクタごとの残存生命値の境界を該生命値メータ上の生命値ゼロポイントとして複数の該プレイヤキャラクタの残存生命値を表示するとともに、所定のプレイヤキャラクタの残存生命値が該生命値ゼロポイントを超えて減ずるあるいは増加することとなった場合には、該所定のプレイヤキャラクタの残存生命値を示す前記生命値メータの端部位置を当該生命値ゼロポイントを超えて移動可能に表示する
請求項18記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項20】
前記生命値表示処理では、前記表示画面が複数設けられている場合に、前記生命値表示領域を各表示画面上に跨った状態で表示するとともに、隣接する各表示画面の境界位置を前記生命値ゼロポイントとして前記生命値メータを表示する
請求項19記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項21】
前記生命値表示処理では、前記戦闘維持判定処理にて前記生命値変化量算出処理によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であり全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持不能であると判定されたことに応じて、前記生命値メータの両端部位置が前記生命値表示領域内で重なった状態となるように当該生命値メータを表示する
請求項18から請求項20のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項22】
複数のプレイヤキャラクタを一つずつ異なる表示領域上にそれぞれ表示するプレイヤキャラクタ表示処理を含み、
前記生命値表示処理では、前記生命値メータのうち各プレイヤキャラクタに対応する部分を、対応するプレイヤキャラクタが表示される表示領域上に表示する
請求項13から請求項21のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項23】
前記生命値更新処理では、残存生命値が負値となる場合であっても当該残存生命値を更新する
請求項13から請求項22のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項24】
負値となった残存生命値に対応するプレイヤキャラクタの表示、当該プレイヤキャラクタが表示されている表示画面の背景の表示、もしくは前記生命値メータのうち当該プレイヤキャラクタに対応する部分の表示を特殊な態様で表示する特殊表示処理を含む
請求項23記載のビデオゲーム処理方法。
【請求項25】
複数のプレイヤキャラクタを画像表示装置の表示画面上に表示し、プレイヤの操作に応じて前記表示画面上に表示されている複数の前記プレイヤキャラクタの行動を制御することでビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、
コンピュータに、
複数の前記プレイヤキャラクタごとに管理されている前記プレイヤキャラクタの残存生命値の合計を示す合計残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内において示すための生命値メータを表示する生命値表示処理と、
所定のプレイヤキャラクタに対して前記残存生命値に変化が生じる行動あるいはイベントが発生した場合に、該行動あるいは該イベントに応じて該プレイヤキャラクタの生命値変化量を算出する生命値変化量算出処理と、
該生命値変化量算出処理によって算出された生命値変化量と管理されている残存生命値の合計とを比較し、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能か否かを判定する戦闘維持判定処理と、
該生命値変化量算出処理にて算出した生命値変化量にもとづいて、該当するプレイヤキャラクタの残存生命値を更新する生命値更新処理と、を実行させ、
前記戦闘維持判定処理では、前記生命値変化量算出処理によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であるときを除き、全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持可能であると判定し、
前記生命値表示処理では、前記生命値更新処理にて前記残存生命値を更新したことに応じて、該当するプレイヤキャラクタに割り当てられている前記生命値メータの表示形態を変更する
処理を実行させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【請求項26】
前記生命値変化量算出処理では、プレイヤキャラクタによる攻撃対象キャラクタから該プレイヤキャラクタが攻撃を受けた場合に、該攻撃に応じたダメージ値を前記残存生命値から減算するための生命値変化量を算出するとともに、該プレイヤキャラクタに生命値回復イベントが発生した場合に、該生命値回復イベントに応じた回復値を前記残存生命値に加算するための生命値変化量を算出する処理を実行させる
請求項25記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項27】
前記生命値表示処理では、特定の攻撃対象キャラクタについて、前記表示画面上の前記生命値表示領域とは異なる表示領域に該攻撃対象キャラクタの残存生命値を示す生命値メータをさらに表示する処理を実行させる
請求項25または請求項26記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項28】
コンピュータに、さらに、複数のプレイヤキャラクタ毎の残存生命値を前記表示画面上の生命値表示領域内においてそれぞれ示すための個別生命値メータを表示する個別生命値表示処理を実行させる
請求項25から請求項27のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項29】
前記生命値表示処理では、複数のプレイヤキャラクタそれぞれに対応する前記個別生命値メータを一つにまとめた生命値メータを表示する処理を実行させる
請求項28記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項30】
前記複数のプレイヤキャラクタの数が2体であったとき、
前記生命値メータは、それぞれのプレイヤキャラクタに割り当てられている生命値メータをつなげて表示した棒状に形成された棒状メータであり、二つの生命値メータの接続面をそれぞれ始点として、始点と逆方向に向けて各々のプレイヤキャラクタ残存生命値を表示するものとし、
前記生命値表示処理では、前記生命値更新処理にて更新した残存生命値に応じて、前記プレイヤキャラクタそれぞれの残存生命値について該残存生命値が減じたことを示す場合は前記生命値メータの両端部位置をそれぞれの他端側に向けて移動させて表示するとともに、該残存生命値が増加したことを示す場合は前記生命値メータの両端部位置をそれぞれ離れる方向に向けて移動させて表示するように該生命値メータの表示形態を変更する処理を実行させる
請求項25から請求項29のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項31】
前記生命値表示処理では、複数の前記プレイヤキャラクタごとの残存生命値の境界を該生命値メータ上の生命値ゼロポイントとして複数の該プレイヤキャラクタの残存生命値を表示するとともに、所定のプレイヤキャラクタの残存生命値が該生命値ゼロポイントを超えて減ずるあるいは増加することとなった場合には、該所定のプレイヤキャラクタの残存生命値を示す前記生命値メータの端部位置を当該生命値ゼロポイントを超えて移動可能に表示する処理を実行させる
請求項30記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項32】
前記生命値表示処理では、前記表示画面が複数設けられている場合に、前記生命値表示領域を各表示画面上に跨った状態で表示するとともに、隣接する各表示画面の境界位置を前記生命値ゼロポイントとして前記生命値メータを表示する処理を実行させる
請求項31記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項33】
前記生命値表示処理では、前記戦闘維持判定処理にて前記生命値変化量算出処理によって算出された前記合計残存生命値から減算すべき生命値変化量が当該合計残存生命値以上であり全てのプレイヤキャラクタの戦闘可能状態を維持不能であると判定されたことに応じて、前記生命値メータの両端部位置が前記生命値表示領域内で重なった状態となるように当該生命値メータを表示する処理を実行させる
請求項30から請求項32のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項34】
コンピュータに、さらに、複数のプレイヤキャラクタを一つずつ異なる表示領域上にそれぞれ表示するプレイヤキャラクタ表示処理を実行させ、
前記生命値表示処理では、前記生命値メータのうち各プレイヤキャラクタに対応する部分を、対応するプレイヤキャラクタが表示される表示領域上に表示する処理を実行させる
請求項25から請求項33のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項35】
前記生命値更新処理では、残存生命値が負値となる場合であっても当該残存生命値を更新する処理を実行させる
請求項25から請求項36のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項36】
コンピュータに、さらに、負値となった残存生命値に対応するプレイヤキャラクタの表示、当該プレイヤキャラクタが表示されている表示画面の背景の表示、もしくは前記生命値メータのうち当該プレイヤキャラクタに対応する部分の表示を特殊な態様で表示する特殊表示処理を実行させる
請求項35記載のビデオゲーム処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−125536(P2008−125536A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−310168(P2006−310168)
【出願日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 〔刊行物1〕 集英社、週刊少年ジャンプ、第39巻、第38号、平成18年10月2日発行 〔刊行物2〕 集英社、Vジャンプ、第14巻、第11号、平成18年11月1日発行 〔刊行物3〕 株式会社エンターブレイン、週刊ファミ通、第21巻、第40号、平成18年10月6日発行 〔刊行物4〕 メディアワークス、電撃魔王、第12号、平成18年11月1日発行 〔刊行物5〕 株式会社エンターブレイン、週刊ファミ通、第21巻、第41号、平成18年10月13日発行 〔刊行物6〕 メディアワークス、電撃PlayStation、第12巻、第35号、平成18年10月13日発行 〔刊行物7〕 株式会社エンターブレイン、ファミ通PS2、第11巻、第17号、平成18年10月13日発行 〔刊行物8〕 株式会社スクウェア・エニックス、月刊少年ガンガン、第16巻、第16号、平成18年11月1日発行 〔刊行物9〕 メディアワークス、デンゲキニンテンドーDS(電撃DSスタイル)、第6巻、第17号、平成18年11月1日発行 〔刊行物10〕 株式会社毎日コミュニケーションズ、Nintendo Dream、第11巻、第12号、平成18年12月1日発行 〔刊行物11〕 株式会社スクウェア・エニックス、月刊Gファンタジー第14巻、第11号、平成18年11月1日発行 〔刊行物12〕 ソフトバンククリエイティブ株式会社、ゲーマガ、第23巻、第11号、平成18年11月1日発行 〔刊行物13〕 ソフトバンククリエイティブ株式会社、ゲーマガ、第23巻、第12号、平成18年12月1日発行 〔刊行物14の1〕東京ゲームショウ 2006 パンフレット、社団法人コンピュータエンターテインメント協会、平成18年9月22日から9月24日迄開催 〔刊行物14の2〕東京ゲームショウ 2006、社団法人コンピュータエンターテインメント協会、平成18年9月22日から9月24日迄開催、「すばらしきこのせかい」の試遊コーナーにて提示した操作方法の説明パネル1のコピー 〔刊行物14の3〕東京ゲームショウ 2006、社団法人コンピュータエンターテインメント協会、平成18年9月22日から9月24日迄開催、「すばらしきこのせかい」の試遊コーナーにて提示した操作方法の説明パネル2のコピー 〔刊行物14の4〕東京ゲームショウ 2006、社団法人コンピュータエンターテ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 平成18年9月22〜24日 社団法人 コンピュータエンターテインメント協会主催の「東京ゲームショウ 2006」に出品
【出願人】(592044813)株式会社スクウェア・エニックス (115)
【Fターム(参考)】