ビデオゲーム処理装置、ビデオゲーム処理方法、およびビデオゲーム処理プログラム
【課題】熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行う。
【解決手段】ビデオゲーム処理装置100が、プレイヤPによって操作される操作手段32aと、バトルにおいて選択可能なコマンドと、受付可能なバトル状況(選択可能条件)とが対応付けされたコマンド格納テーブル12aを記憶する記憶部12を備え、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとのバトルを制御し、コマンド格納テーブル12aを参照してバトル状況に適した受付可能なコマンドを表示画面上に表示し、表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうちプレイヤPによる操作手段32aの所定選択操作(○ボタン32aの押下操作)によって選択されたコマンドを受け付け、受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタPCの攻撃や防御などの行動を制御する。
【解決手段】ビデオゲーム処理装置100が、プレイヤPによって操作される操作手段32aと、バトルにおいて選択可能なコマンドと、受付可能なバトル状況(選択可能条件)とが対応付けされたコマンド格納テーブル12aを記憶する記憶部12を備え、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとのバトルを制御し、コマンド格納テーブル12aを参照してバトル状況に適した受付可能なコマンドを表示画面上に表示し、表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうちプレイヤPによる操作手段32aの所定選択操作(○ボタン32aの押下操作)によって選択されたコマンドを受け付け、受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタPCの攻撃や防御などの行動を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくことを遊戯するゲーム)と呼ばれるビデオゲームや、敵キャラクタとのバトルを中心に楽しむアクションゲームと呼ばれるビデオゲームが各種提供されている。
【0003】
RPGでは、一般に、画面上に表示されているコマンドのいずれかを選択していくことでゲームが進行していくようにゲーム制御がなされる。
【0004】
一方、アクションゲームにおいては、一般に、各コマンドは複数のボタンのいずれかと対応付けられており、プレイヤが選択を希望するコマンドに対応するボタンを押下操作することで、プレイヤキャラクタにプレイヤの望むアクションを実行させることが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2005−95403号公報(図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来のアクションゲームでは、コマンドにボタンが対応付けされているため、バトル状況に応じて的確に操作するためには、ボタンとコマンドとの対応付けを予め記憶しておく必要がある。従って、意図するコマンド選択を行うことができない熟練度の低いプレイヤなどに対して、ゲームのプレイによるストレスを与えてしまうことがあった。このように、従来のコマンド選択受付制御では、コマンドを正確かつ迅速に選択させるために、熟練度を要する選択操作をプレイヤに強いることとなっているという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決すべく、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるビデオゲームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のビデオゲーム処理装置は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、プレイヤによって操作される操作手段と、バトルにおいて選択可能なコマンドと、受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段と、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御手段を含み、前記バトル制御手段は、前記コマンド格納テーブルを参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示手段と、該コマンド表示手段によって前記表示画面上に表示された1又は2以上のコマンドのうち前記プレイヤによる前記操作手段の所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付手段と、該コマンド受付手段が受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行手段とを有することを特徴とする。
【0009】
上記の構成としたことで、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるようになる。
【0010】
前記所定選択操作は、例えば、前記操作手段を構成する複数の操作部のうち所定操作部の操作である。
【0011】
前記バトル制御手段は、前記コマンド表示手段によって前記表示画面上に表示された2以上のコマンドのうち前記プレイヤによる前記操作手段の仮選択操作によってコマンドの仮選択を受け付ける仮選択コマンド受付手段を有し、前記コマンド表示手段は、前記仮選択コマンド受付手段によって受け付けられた仮選択されたコマンドを他のコマンドと識別可能に表示し、前記選択コマンド受付手段は、前記プレイヤによる前記操作手段の所定選択操作によって、前記仮選択されているコマンドの選択を受け付ける構成とされていてもよい。
【0012】
前記仮選択操作は、例えば、前記操作手段を構成する複数の操作部のうち特定操作部の操作である。
【0013】
前記コマンド格納テーブルでは、例えば、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの距離、前記プレイヤキャラクタや前記敵キャラクタのパラメータ、前記プレイヤキャラクタや前記敵キャラクタが実行した行動の内容などのバトル状況が、各コマンドに対応付けされている。
【0014】
前記バトル制御手段は、バトル状況が変化したか否かを監視するバトル状況監視手段を有し、前記コマンド表示手段は、前記バトル状況監視手段によってバトル状況が変化したと判定されたことに応じて、前記コマンド格納テーブルを参照して現在のバトル状況に適した受付可能なコマンドを決定し、決定したコマンドを前記表示画面上に表示する構成とされていてもよい。
【0015】
前記コマンドは、例えば、前記プレイヤキャラクタの行動内容の決定のために参照される作戦を指定する作戦指定コマンド、あるいは、前記プレイヤキャラクタの行動内容を指定する行動内容指定コマンドである。
【0016】
また、本発明のビデオゲーム処理方法は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御処理を含み、前記バトル制御処理では、バトルにおいて選択可能なコマンドと受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段を参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示処理と、該コマンド表示処理にて前記表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうち、前記プレイヤによって操作される操作手段の当該プレイヤによる所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付処理と、該コマンド受付処理にて受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行処理とを実行することを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明のビデオゲーム処理プログラムは、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、コンピュータに、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御処理を実行させ、前記バトル制御処理では、バトルにおいて選択可能なコマンドと受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段を参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示処理と、該コマンド表示処理にて前記表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうち、前記プレイヤによって操作される操作手段の当該プレイヤによる所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付処理と、該コマンド受付処理にて受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるビデオゲームを提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態を示すビデオゲーム処理装置100の構成例を示すブロック図である。図2は、ビデオゲーム処理装置100の外観構成の例を示す正面図である。図1及び図2に示すように、ビデオゲーム処理装置100は、ゲームプログラム読み取り部10、制御部11、記憶部12、表示部13、音声出力部14、およびプレイヤ操作受付部15、操作部30,31,32を含む。なお、表示部13や操作部30,31,32は、ビデオゲーム処理装置100の外部に備えていてもよい。
【0021】
ゲームプログラム読み取り部10は、ゲームプログラムが格納された記憶媒体を内蔵するゲームカートリッジ20を着脱可能に受け付ける。ゲームプログラム読み取り部10は、挿入されたゲームカートリッジ20の記憶媒体から必要なゲームプログラムを読み出す。なお、この実施形態では、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体には、アクションゲームに分類されるビデオゲームプログラムが記憶されているものとする。なお、例えば、バトル場面においてプレイヤの操作に応じたコマンドを実行してプレイヤキャラクタに攻撃などの各種の行動を実行させるようなゲームであれば、どのようなゲームであってもよい。
【0022】
制御部11は、ゲームプログラム読み取り部10により読み取られたゲームプログラムを実行し、プレイヤの操作に応じてビデオゲームを進行するための各種の制御を実行する機能を有する。
【0023】
記憶部12は、ビデオゲームを進行する際に必要なゲームプログラムや各種のデータを記憶する記憶媒体である。記憶部12は、例えばRAMなどの不揮発性のメモリによって構成される。記憶部12には、ゲームの進行に従って登録・更新される各種の情報や、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体から読み出されたゲームにおいて使用される各種の情報が格納される。
【0024】
本例では、記憶部12には、コマンド格納テーブル12aと、表示コマンド管理テーブル12bとが格納されている。各テーブル12a〜12bについては、後で詳しく説明する。
【0025】
表示部13は、制御部11の制御に従って、ゲーム進行やプレイヤ操作に応じたゲーム画面を表示する表示装置である。表示部13は、例えば、液晶表示装置によって構成される。
【0026】
音声出力部14は、制御部11の制御に従って、ゲーム進行やプレイヤ操作に応じて音声を出力する。プレイヤ操作受付部15は、操作部(コントローラ、キーパッド)30,31,32からのプレイヤ操作に応じた操作信号を受け付け、その結果を制御部11に通知する。
【0027】
図2に示すように、操作部30は、ビデオゲーム処理装置100における筐体の正面に配置されている表示部13の左側に配された十字キーであり、上方キー30a、下方キー30b、右方キー30cおよび左方キー30dが含まれる。また、操作部31は、操作部30の下部に配されたジョイスティックである。さらに、操作部32は、表示部13の右側に配されたボタン群であり、○ボタン32a、×ボタン32b、□ボタン32cおよび△ボタン32dが含まれる。ビデオゲーム処理装置100には、セレクトボタンやスタートボタンなどの他の操作部も配設されているが、ここでは説明を省略する。
【0028】
このように構成された操作部30,32は、それぞれのボタンと連係するスイッチを備え、各ボタンに対して押圧力が加えられると、例えばその対応したスイッチがオンする。このスイッチのオン/オフに応じた検出信号が操作部30,32において生成されるとともに、操作部31の傾倒方位に対応した検出信号が操作部31において生成される。
【0029】
操作部30,31,32において生成された2系統の検出信号がプレイヤ操作受付部15に供給され、操作部30,31,32からの検出信号がプレイヤ操作受付部15を介して制御部11に入力されることにより、操作部30,32上のどのボタンがオンされたかを示す検出情報と、操作部31の状態を示す検出情報として制御部11に伝達される。このようにして、操作部30,31,32に対してなされたプレイヤによる操作指令(操作入力)が制御部11に与えられる。
【0030】
ここで、本例のビデオゲーム処理装置100によって実行されるビデオゲームの概要について説明する。本例では、例えば図3に示すようなバトル場面において、プレイヤキャラクタPCをプレイヤPが操作して、プレイヤキャラクタPCの戦闘相手である敵キャラクタNPCに攻撃を加えて、敵キャラクタNPCの生命値(ヒットポイント:HP)を戦闘不能値(例えば「0」)にすることによって勝利することを目的とするビデオゲームであるものとする。
【0031】
図3は、本例のビデオゲームにおけるプレイヤキャラクタPCと、敵キャラクタNPCとのバトルの概要を説明するためのゲーム画面(バトル画面)の例を示す説明図である。本例では、図3に示すように、ゲーム画面上にプレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCが表示される。また、バトル画面には、例えば図3に示すように、選択可能なコマンドを表示するコマンド表示領域101と、プレイヤキャラクタPCの残存HPを表示する表示領域102と、敵キャラクタNPCの残存HPを表示する表示領域103とが設けられている。コマンド表示領域101には、選択可能なコマンドと、そのコマンドを選択する際に押下するボタンの種別を識別可能なボタン種別識別表示(例えば○ボタン32aであれば「○」)がなされている。
【0032】
プレイヤPは、操作部30,31,32のうち、操作部30を左手の親指で操作するとともに、○ボタン32aを右手の親指で操作することによって、プレイヤキャラクタPCの行動(攻撃、防御、回復など)を指定するためのコマンドを選択する。具体的には、プレイヤPは、バトル場面において、十字キーである操作部30のうち上方キー30aと下方キー30bとを押下することによってコマンド表示領域101に表示されているコマンド群の中からコマンドを仮選択し、○ボタン32aの押下操作を行うことによって仮選択しているコマンドを選択する。
【0033】
次に、本例のビデオゲーム処理装置100の動作について説明する。
図4は、ビデオゲーム処理装置100が実行するバトル処理の例を示すフローチャートである。バトル処理では、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとのバトルにおいて、プレイヤPによる操作部30,31,32の操作により選択されたコマンドに応じてプレイヤキャラクタPCに各種の行動を実行させる処理が実行される。本例のバトル処理では、プレイヤPによって選択されているコマンドに応じて、制御部11が自動的にプレイヤキャラクタPCの具体的な行動内容を決定し、敵キャラクタとのバトルが実行されるものとする。なお、本発明に関係しない処理については、その内容を省略している場合がある。
【0034】
バトル処理は、例えば、プレイヤPによる操作部30,31,32の操作によりバトル開始操作がなされたときに開始される。なお、本例のビデオゲームがRPG等の場合には、制御部11が、移動フィールドにおいてプレイヤPが操作するプレイヤキャラクタPCが敵キャラクタNPCに遭遇したと判断したことに応じてバトル処理を開始するようにすればよい。この場合、例えば制御部11が、敵キャラクタNPCが位置する移動フィールド上の座標とプレイヤキャラクタPCが位置する移動フィールド上の座標が所定距離内の座標であるか否かを監視する構成とすればよい。
【0035】
バトル処理において、制御部11は、先ず、コマンド格納テーブル12aを参照して初期表示コマンドを決定し(ステップS101)、決定した初期表示コマンドを表示コマンド管理テーブル12bに設定するとともに、バトル画面に初期表示コマンドを選択可能に表示する(ステップS102)。
【0036】
図5は、コマンド格納テーブル12aにおけるコマンド情報の格納状態の例を示す説明図である。図5に示すように、コマンド情報は、コマンド名と、コマンド表示内容と、選択可能条件とが対応付けされた情報である。「コマンド表示内容」は、バトル画面に表示される際の表示内容を意味する。「選択可能条件」は、対応するコマンドが選択可能となる条件を意味する。図5に示す各コマンドは、それぞれ、コマンドに応じた行動内容が定められているものとする。例えば、コマンド「たたかう」は、プレイヤキャラクタPCが武器や魔法などによって敵キャラクタNPCのHPを低下させるための攻撃を行うことを指示するためのコマンドである。また、コマンド「ひっさつ」は、プレイヤキャラクタPCが必殺技によって敵キャラクタNPCのHPを低下させるための攻撃を行うことを指示するためのコマンドである。さらに、コマンド「ぼうぎょ」は、プレイヤキャラクタPCに敵キャラクタNPCからの攻撃を回避することを指示するためのコマンドである。
【0037】
ステップS101では、制御部11は、選択可能条件が定められていないコマンドA〜Cを初期表示コマンドに決定する。そして、制御部11は、図6に示すような表示コマンド管理テーブル12bに初期表示コマンドを設定し、ステップS102にて、表示コマンド管理テーブル12bに設定したコマンドを、バトル画面におけるコマンド表示領域101に選択可能に表示する(図3参照)。なお、初期表示コマンドは、予め定めておくようにしてもよい。
【0038】
初期表示コマンドを表示すると、制御部11は、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとをバトル画面に表示し(図3参照)、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとのバトルを開始するための処理(例えば演出処理など)を行う(ステップS103)。
【0039】
バトルを開始すると、制御部11は、十字キーである操作部30のうち上方キー30aや下方キー30bをプレイヤPが押下することによるコマンド仮選択の変更操作を受け付けた場合には(ステップS104のY)、仮選択されているコマンドを変更し、仮選択がなされたコマンドであることを識別可能に表示するため、コマンド表示領域101における仮選択されたコマンドの表示領域の表示サイズを変更する(ステップS105)。具体的には、図3に示すようなコマンド「たたかう」が選択されている場合に、下方キー30bが1回押下された場合には、コマンド「たたかう」の下方に表示されているコマンド「ひっさつ」が仮選択されることとなり、例えば図7に示すようにコマンド「ひっさつ」の表示サイズが大きくなるように表示サイズが変更される。なお、本例では、選択(本選択)されているコマンドが識別可能となるように、コマンド表示領域101において他のコマンドと異なる色で表示される。
【0040】
次に、制御部11は、○ボタン32aをプレイヤPが押下することによる仮選択されているコマンドの選択操作を受け付けた場合には(ステップS106のY)、仮選択されているコマンドの選択を受け付け、選択されたコマンドであることを識別可能に表示するため、コマンド表示領域101における選択されたコマンドの表示領域の表示色を変更するとともに、受け付けたコマンドに従ってプレイヤキャラクタPCを制御することによって、受け付けたコマンドを実行する(ステップS107)。なお、ステップS106でコマンドの選択を受け付けた場合には、新たにコマンドの選択を受け付けるまで、受け付けたコマンドが継続して実行される。図7に示すようなコマンド「ひっさつ」が仮選択されているときにコマンドの選択操作がなされた場合には、ステップS107にて、コマンド「たたかう」の選択が解除され、仮選択されているコマンド「ひっさつ」が選択されて、例えば図8に示すように、コマンド「ひっさつ」の表示色が変更される。
【0041】
コマンドの選択操作を受け付けていなければ、制御部11は、コマンド表示領域101に選択可能に表示する表示コマンドを変更するか否か判定し(ステップS108)、変更すると判定した場合には新たに表示するコマンドを決定する(ステップS109)。
【0042】
ステップS108では、コマンド格納テーブル12aを参照して、現在表示されていないコマンドの中で選択可能条件を満たすコマンドがあるか否かを確認し、選択可能条件を満たすコマンドがあった場合に表示コマンドを変更することに決定する。
【0043】
本例では、図5に示すように、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCのバトル空間(仮想空間)上の距離、残存HP、敵キャラクタNPCの所持品の有無、敵キャラクタの動き(座標変化によりプレイヤキャラクタPCから離れていく(逃げていく)動きをしているときなど)、あるいはこれらの組み合わせによって、選択可能条件が定められている。
【0044】
ステップS109では、ステップS108にて選択可能条件を満たすと判定された現在表示されていないコマンドのうち、ランダムに選択した所定数(例えば1個、2個、3個など)以下のコマンドを新たに表示するコマンドに決定する。なお、各コマンドに優先順位を設定しておき、ステップS109にて、所定数を上限として優先順位の高いコマンドを表示するように決定してもよい。
【0045】
新たに表示するコマンドを決定すると、制御部11は、例えば図9に示すように、新たに表示することに決定したコマンドを表示コマンド管理テーブル12bに設定し、例えば図10に示すように、表示コマンド管理テーブル12bに新たに設定したコマンドを、バトル画面におけるコマンド表示領域101に選択可能に表示することによって、表示コマンドを変更する(ステップS110)。
【0046】
そして、制御部11は、バトルが終了したか否かを判断する(ステップS111)。本例では、プレイヤキャラクタPC、又は敵キャラクタNPCが戦闘不能状態になったとき(HPが0になったとき)や、所定の戦闘時間を経過したときなどにバトルが終了する。なお、他の条件、例えば特定のキャラクタが戦闘不能状態になったときなどを終了条件としてもよい。バトルが終了していないと判断した場合(ステップS111のN)、制御部11は、ステップS104に移行する。
【0047】
上記のようにして、バトル処理において、バトルの状況に適したコマンドを切り替えて選択可能に表示する処理が実行される。プレイヤPにとっては、コマンドの仮選択操作と、コマンドの決定操作を行うだけの簡単な操作によってバトルを進行させることが可能となる。
【0048】
なお、上記の例では複数のコマンドを選択可能に表示していたが、選択可能なコマンドを1つだけ表示するようにしてもよい。このように構成すれば、プレイヤPが、コマンドの決定操作を行うだけの簡単な操作によってバトルを進行させることが可能となる。
【0049】
また、上記の例では、コマンド表示領域101をバトル画面の左側に設ける構成としていたが、例えばバトル画面の中央の上側など、他の位置に設けるようにしてもよい。
【0050】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、プレイヤPが操作するプレイヤキャラクタPCを表示画面上に表示し、敵キャラクタNPCとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置100が、プレイヤPによって操作される操作手段32aと、バトルにおいて選択可能なコマンドと、受付可能なバトル状況(選択可能条件)とが対応付けされたコマンド格納テーブル12aを記憶する記憶部12を備え、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとのバトルを制御し、コマンド格納テーブル12aを参照してバトル状況に適した受付可能なコマンドを表示画面上に表示し、表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうちプレイヤPによる操作手段32aの所定選択操作(○ボタン32aの押下操作)によって選択されたコマンドを受け付け、受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタPCの攻撃や防御などの行動を制御する構成としているので、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるようになる。
【0051】
すなわち、バトル状況に適した受付可能なコマンドを表示画面上に表示し、表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうちプレイヤPによる操作手段32aの所定選択操作(押下操作)によって選択されたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタPCの攻撃や防御などの行動を制御する構成としているので、プレイヤにとっては、表示画面に表示されたバトル状況に適した選択可能なコマンドを、操作手段32aを操作するだけの簡単な操作によって選択することが可能となる。このように、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるようになるのである。
【0052】
また、上述した実施の形態では、所定選択操作を、操作手段30,31,32を構成する複数の操作部のうち所定操作部(○ボタン32a)の操作(押下操作)としているので、所定操作部を操作するだけの簡単な操作によって、バトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能な選択受付制御を行うことができるようになる。
【0053】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、表示画面上に表示された2以上のコマンドのうちプレイヤによる操作手段(十字キーである操作部30のうち上方キー30aや下方キー30b)の仮選択操作(押下操作)によってコマンドの仮選択を受け付け、受け付けた仮選択されたコマンドを他のコマンドと識別可能に表示(例えば、異なるサイズで表示)し、プレイヤPによる操作手段(○ボタン32a)の所定選択操作(押下操作)によって、仮選択されているコマンドの選択を受け付ける構成としているので、プレイヤにとっては、表示画面に表示されたバトル状況に適した選択可能な複数のコマンドから、操作手段30,32aを操作するだけの簡単な操作によって、1つのコマンドを選択することが可能となる。このように、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるようになる。
【0054】
また、上述した実施の形態では、仮選択操作を、操作手段30,31,32を構成する複数の操作部のうち特定操作部(上方キー30a、下方キー30b)の操作(押下操作)としているので、特定操作部を操作するだけの簡単な操作によって、バトル状況に合ったコマンドを的確に仮選択することが可能な選択受付制御を行うことができるようになる。
【0055】
また、上述した実施の形態では、コマンド格納テーブル12aにおいて、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとの距離、プレイヤキャラクタPCや敵キャラクタNPCのパラメータ(例えばHP)などのバトル状況が、各コマンドに対応付けされる構成としているので、バトル状況に適したコマンドを選択可能に表示することが可能となる。なお、上述した実施の形態では言及していないが、コマンド格納テーブル12aにおいて、プレイヤキャラクタPCや敵キャラクタNPCが実行した行動の内容(例えば特定の攻撃を実行したあと所定時間内であること)などの他のバトル状況が、各コマンドに対応付けされるようにしてもよい。
【0056】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、バトル状況が変化したか否かを監視し、バトル状況が変化したと判定したことに応じて、コマンド格納テーブル12aを参照して現在のバトル状況に適した受付可能なコマンドを決定し、決定したコマンドを表示画面上に表示する構成としているので、バトル状況に合ったコマンドを的確に仮選択することが可能な選択受付制御を行うことができるようになる。
【0057】
また、上述した実施の形態では、プレイヤPによって選択されるコマンドは、プレイヤキャラクタPCの行動内容の決定のために参照される作戦を指定(例えば、たたかうことを指定)する作戦指定コマンドであるものとして説明していたが、プレイヤキャラクタPCの行動内容を指定(例えば、魔法Aによる攻撃を指定)する行動内容指定コマンドであるものとしてもよい。
【0058】
なお、上述した実施形態では、ビデオゲーム処理装置100がゲームカートリッジ20から読み取ったゲームプログラムに基づいて上述したゲーム処理などの各種の処理を実行する構成としていたが、ゲームサーバからインターネットなどの通信ネットワークを介してゲームプログラムを取得するようにしてもよい。また、ビデオゲーム処理装置100がゲームサーバとして機能し、通信ネットワークを介してゲームプログラムをゲーム端末に提供するようにしてもよい。
【0059】
なお、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100は、自己が備える記憶装置(記憶部12)に記憶されている制御プログラム(ビデオゲーム処理プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明によれば、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施形態におけるビデオゲーム処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】ビデオゲーム処理装置の外観の例を示す正面図である。
【図3】バトル画面の例を示す説明図である。
【図4】バトル処理の例を示すフローチャートである。
【図5】コマンド格納テーブルにおけるコマンド情報の格納状態の例を示す説明図である。
【図6】表示コマンド管理テーブルにおけるコマンドの設定状態の例を示す説明図である。
【図7】バトル画面の例を示す説明図である。
【図8】バトル画面の例を示す説明図である。
【図9】表示コマンド管理テーブルにおけるコマンドの設定状態の例を示す説明図である。
【図10】バトル画面の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0062】
10 ゲームプログラム読み取り部
11 制御部
12 記憶部
13 表示部
14 音声出力部
15 プレイヤ操作受付部
30,31,32 操作部
100 ビデオゲーム処理装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示してビデオゲームの進行を制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、RPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくことを遊戯するゲーム)と呼ばれるビデオゲームや、敵キャラクタとのバトルを中心に楽しむアクションゲームと呼ばれるビデオゲームが各種提供されている。
【0003】
RPGでは、一般に、画面上に表示されているコマンドのいずれかを選択していくことでゲームが進行していくようにゲーム制御がなされる。
【0004】
一方、アクションゲームにおいては、一般に、各コマンドは複数のボタンのいずれかと対応付けられており、プレイヤが選択を希望するコマンドに対応するボタンを押下操作することで、プレイヤキャラクタにプレイヤの望むアクションを実行させることが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2005−95403号公報(図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来のアクションゲームでは、コマンドにボタンが対応付けされているため、バトル状況に応じて的確に操作するためには、ボタンとコマンドとの対応付けを予め記憶しておく必要がある。従って、意図するコマンド選択を行うことができない熟練度の低いプレイヤなどに対して、ゲームのプレイによるストレスを与えてしまうことがあった。このように、従来のコマンド選択受付制御では、コマンドを正確かつ迅速に選択させるために、熟練度を要する選択操作をプレイヤに強いることとなっているという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の問題を解決すべく、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるビデオゲームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のビデオゲーム処理装置は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、プレイヤによって操作される操作手段と、バトルにおいて選択可能なコマンドと、受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段と、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御手段を含み、前記バトル制御手段は、前記コマンド格納テーブルを参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示手段と、該コマンド表示手段によって前記表示画面上に表示された1又は2以上のコマンドのうち前記プレイヤによる前記操作手段の所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付手段と、該コマンド受付手段が受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行手段とを有することを特徴とする。
【0009】
上記の構成としたことで、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるようになる。
【0010】
前記所定選択操作は、例えば、前記操作手段を構成する複数の操作部のうち所定操作部の操作である。
【0011】
前記バトル制御手段は、前記コマンド表示手段によって前記表示画面上に表示された2以上のコマンドのうち前記プレイヤによる前記操作手段の仮選択操作によってコマンドの仮選択を受け付ける仮選択コマンド受付手段を有し、前記コマンド表示手段は、前記仮選択コマンド受付手段によって受け付けられた仮選択されたコマンドを他のコマンドと識別可能に表示し、前記選択コマンド受付手段は、前記プレイヤによる前記操作手段の所定選択操作によって、前記仮選択されているコマンドの選択を受け付ける構成とされていてもよい。
【0012】
前記仮選択操作は、例えば、前記操作手段を構成する複数の操作部のうち特定操作部の操作である。
【0013】
前記コマンド格納テーブルでは、例えば、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの距離、前記プレイヤキャラクタや前記敵キャラクタのパラメータ、前記プレイヤキャラクタや前記敵キャラクタが実行した行動の内容などのバトル状況が、各コマンドに対応付けされている。
【0014】
前記バトル制御手段は、バトル状況が変化したか否かを監視するバトル状況監視手段を有し、前記コマンド表示手段は、前記バトル状況監視手段によってバトル状況が変化したと判定されたことに応じて、前記コマンド格納テーブルを参照して現在のバトル状況に適した受付可能なコマンドを決定し、決定したコマンドを前記表示画面上に表示する構成とされていてもよい。
【0015】
前記コマンドは、例えば、前記プレイヤキャラクタの行動内容の決定のために参照される作戦を指定する作戦指定コマンド、あるいは、前記プレイヤキャラクタの行動内容を指定する行動内容指定コマンドである。
【0016】
また、本発明のビデオゲーム処理方法は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御処理を含み、前記バトル制御処理では、バトルにおいて選択可能なコマンドと受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段を参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示処理と、該コマンド表示処理にて前記表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうち、前記プレイヤによって操作される操作手段の当該プレイヤによる所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付処理と、該コマンド受付処理にて受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行処理とを実行することを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明のビデオゲーム処理プログラムは、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、コンピュータに、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御処理を実行させ、前記バトル制御処理では、バトルにおいて選択可能なコマンドと受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段を参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示処理と、該コマンド表示処理にて前記表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうち、前記プレイヤによって操作される操作手段の当該プレイヤによる所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付処理と、該コマンド受付処理にて受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるビデオゲームを提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態を示すビデオゲーム処理装置100の構成例を示すブロック図である。図2は、ビデオゲーム処理装置100の外観構成の例を示す正面図である。図1及び図2に示すように、ビデオゲーム処理装置100は、ゲームプログラム読み取り部10、制御部11、記憶部12、表示部13、音声出力部14、およびプレイヤ操作受付部15、操作部30,31,32を含む。なお、表示部13や操作部30,31,32は、ビデオゲーム処理装置100の外部に備えていてもよい。
【0021】
ゲームプログラム読み取り部10は、ゲームプログラムが格納された記憶媒体を内蔵するゲームカートリッジ20を着脱可能に受け付ける。ゲームプログラム読み取り部10は、挿入されたゲームカートリッジ20の記憶媒体から必要なゲームプログラムを読み出す。なお、この実施形態では、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体には、アクションゲームに分類されるビデオゲームプログラムが記憶されているものとする。なお、例えば、バトル場面においてプレイヤの操作に応じたコマンドを実行してプレイヤキャラクタに攻撃などの各種の行動を実行させるようなゲームであれば、どのようなゲームであってもよい。
【0022】
制御部11は、ゲームプログラム読み取り部10により読み取られたゲームプログラムを実行し、プレイヤの操作に応じてビデオゲームを進行するための各種の制御を実行する機能を有する。
【0023】
記憶部12は、ビデオゲームを進行する際に必要なゲームプログラムや各種のデータを記憶する記憶媒体である。記憶部12は、例えばRAMなどの不揮発性のメモリによって構成される。記憶部12には、ゲームの進行に従って登録・更新される各種の情報や、ゲームカートリッジ20に内蔵される記憶媒体から読み出されたゲームにおいて使用される各種の情報が格納される。
【0024】
本例では、記憶部12には、コマンド格納テーブル12aと、表示コマンド管理テーブル12bとが格納されている。各テーブル12a〜12bについては、後で詳しく説明する。
【0025】
表示部13は、制御部11の制御に従って、ゲーム進行やプレイヤ操作に応じたゲーム画面を表示する表示装置である。表示部13は、例えば、液晶表示装置によって構成される。
【0026】
音声出力部14は、制御部11の制御に従って、ゲーム進行やプレイヤ操作に応じて音声を出力する。プレイヤ操作受付部15は、操作部(コントローラ、キーパッド)30,31,32からのプレイヤ操作に応じた操作信号を受け付け、その結果を制御部11に通知する。
【0027】
図2に示すように、操作部30は、ビデオゲーム処理装置100における筐体の正面に配置されている表示部13の左側に配された十字キーであり、上方キー30a、下方キー30b、右方キー30cおよび左方キー30dが含まれる。また、操作部31は、操作部30の下部に配されたジョイスティックである。さらに、操作部32は、表示部13の右側に配されたボタン群であり、○ボタン32a、×ボタン32b、□ボタン32cおよび△ボタン32dが含まれる。ビデオゲーム処理装置100には、セレクトボタンやスタートボタンなどの他の操作部も配設されているが、ここでは説明を省略する。
【0028】
このように構成された操作部30,32は、それぞれのボタンと連係するスイッチを備え、各ボタンに対して押圧力が加えられると、例えばその対応したスイッチがオンする。このスイッチのオン/オフに応じた検出信号が操作部30,32において生成されるとともに、操作部31の傾倒方位に対応した検出信号が操作部31において生成される。
【0029】
操作部30,31,32において生成された2系統の検出信号がプレイヤ操作受付部15に供給され、操作部30,31,32からの検出信号がプレイヤ操作受付部15を介して制御部11に入力されることにより、操作部30,32上のどのボタンがオンされたかを示す検出情報と、操作部31の状態を示す検出情報として制御部11に伝達される。このようにして、操作部30,31,32に対してなされたプレイヤによる操作指令(操作入力)が制御部11に与えられる。
【0030】
ここで、本例のビデオゲーム処理装置100によって実行されるビデオゲームの概要について説明する。本例では、例えば図3に示すようなバトル場面において、プレイヤキャラクタPCをプレイヤPが操作して、プレイヤキャラクタPCの戦闘相手である敵キャラクタNPCに攻撃を加えて、敵キャラクタNPCの生命値(ヒットポイント:HP)を戦闘不能値(例えば「0」)にすることによって勝利することを目的とするビデオゲームであるものとする。
【0031】
図3は、本例のビデオゲームにおけるプレイヤキャラクタPCと、敵キャラクタNPCとのバトルの概要を説明するためのゲーム画面(バトル画面)の例を示す説明図である。本例では、図3に示すように、ゲーム画面上にプレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCが表示される。また、バトル画面には、例えば図3に示すように、選択可能なコマンドを表示するコマンド表示領域101と、プレイヤキャラクタPCの残存HPを表示する表示領域102と、敵キャラクタNPCの残存HPを表示する表示領域103とが設けられている。コマンド表示領域101には、選択可能なコマンドと、そのコマンドを選択する際に押下するボタンの種別を識別可能なボタン種別識別表示(例えば○ボタン32aであれば「○」)がなされている。
【0032】
プレイヤPは、操作部30,31,32のうち、操作部30を左手の親指で操作するとともに、○ボタン32aを右手の親指で操作することによって、プレイヤキャラクタPCの行動(攻撃、防御、回復など)を指定するためのコマンドを選択する。具体的には、プレイヤPは、バトル場面において、十字キーである操作部30のうち上方キー30aと下方キー30bとを押下することによってコマンド表示領域101に表示されているコマンド群の中からコマンドを仮選択し、○ボタン32aの押下操作を行うことによって仮選択しているコマンドを選択する。
【0033】
次に、本例のビデオゲーム処理装置100の動作について説明する。
図4は、ビデオゲーム処理装置100が実行するバトル処理の例を示すフローチャートである。バトル処理では、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとのバトルにおいて、プレイヤPによる操作部30,31,32の操作により選択されたコマンドに応じてプレイヤキャラクタPCに各種の行動を実行させる処理が実行される。本例のバトル処理では、プレイヤPによって選択されているコマンドに応じて、制御部11が自動的にプレイヤキャラクタPCの具体的な行動内容を決定し、敵キャラクタとのバトルが実行されるものとする。なお、本発明に関係しない処理については、その内容を省略している場合がある。
【0034】
バトル処理は、例えば、プレイヤPによる操作部30,31,32の操作によりバトル開始操作がなされたときに開始される。なお、本例のビデオゲームがRPG等の場合には、制御部11が、移動フィールドにおいてプレイヤPが操作するプレイヤキャラクタPCが敵キャラクタNPCに遭遇したと判断したことに応じてバトル処理を開始するようにすればよい。この場合、例えば制御部11が、敵キャラクタNPCが位置する移動フィールド上の座標とプレイヤキャラクタPCが位置する移動フィールド上の座標が所定距離内の座標であるか否かを監視する構成とすればよい。
【0035】
バトル処理において、制御部11は、先ず、コマンド格納テーブル12aを参照して初期表示コマンドを決定し(ステップS101)、決定した初期表示コマンドを表示コマンド管理テーブル12bに設定するとともに、バトル画面に初期表示コマンドを選択可能に表示する(ステップS102)。
【0036】
図5は、コマンド格納テーブル12aにおけるコマンド情報の格納状態の例を示す説明図である。図5に示すように、コマンド情報は、コマンド名と、コマンド表示内容と、選択可能条件とが対応付けされた情報である。「コマンド表示内容」は、バトル画面に表示される際の表示内容を意味する。「選択可能条件」は、対応するコマンドが選択可能となる条件を意味する。図5に示す各コマンドは、それぞれ、コマンドに応じた行動内容が定められているものとする。例えば、コマンド「たたかう」は、プレイヤキャラクタPCが武器や魔法などによって敵キャラクタNPCのHPを低下させるための攻撃を行うことを指示するためのコマンドである。また、コマンド「ひっさつ」は、プレイヤキャラクタPCが必殺技によって敵キャラクタNPCのHPを低下させるための攻撃を行うことを指示するためのコマンドである。さらに、コマンド「ぼうぎょ」は、プレイヤキャラクタPCに敵キャラクタNPCからの攻撃を回避することを指示するためのコマンドである。
【0037】
ステップS101では、制御部11は、選択可能条件が定められていないコマンドA〜Cを初期表示コマンドに決定する。そして、制御部11は、図6に示すような表示コマンド管理テーブル12bに初期表示コマンドを設定し、ステップS102にて、表示コマンド管理テーブル12bに設定したコマンドを、バトル画面におけるコマンド表示領域101に選択可能に表示する(図3参照)。なお、初期表示コマンドは、予め定めておくようにしてもよい。
【0038】
初期表示コマンドを表示すると、制御部11は、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとをバトル画面に表示し(図3参照)、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとのバトルを開始するための処理(例えば演出処理など)を行う(ステップS103)。
【0039】
バトルを開始すると、制御部11は、十字キーである操作部30のうち上方キー30aや下方キー30bをプレイヤPが押下することによるコマンド仮選択の変更操作を受け付けた場合には(ステップS104のY)、仮選択されているコマンドを変更し、仮選択がなされたコマンドであることを識別可能に表示するため、コマンド表示領域101における仮選択されたコマンドの表示領域の表示サイズを変更する(ステップS105)。具体的には、図3に示すようなコマンド「たたかう」が選択されている場合に、下方キー30bが1回押下された場合には、コマンド「たたかう」の下方に表示されているコマンド「ひっさつ」が仮選択されることとなり、例えば図7に示すようにコマンド「ひっさつ」の表示サイズが大きくなるように表示サイズが変更される。なお、本例では、選択(本選択)されているコマンドが識別可能となるように、コマンド表示領域101において他のコマンドと異なる色で表示される。
【0040】
次に、制御部11は、○ボタン32aをプレイヤPが押下することによる仮選択されているコマンドの選択操作を受け付けた場合には(ステップS106のY)、仮選択されているコマンドの選択を受け付け、選択されたコマンドであることを識別可能に表示するため、コマンド表示領域101における選択されたコマンドの表示領域の表示色を変更するとともに、受け付けたコマンドに従ってプレイヤキャラクタPCを制御することによって、受け付けたコマンドを実行する(ステップS107)。なお、ステップS106でコマンドの選択を受け付けた場合には、新たにコマンドの選択を受け付けるまで、受け付けたコマンドが継続して実行される。図7に示すようなコマンド「ひっさつ」が仮選択されているときにコマンドの選択操作がなされた場合には、ステップS107にて、コマンド「たたかう」の選択が解除され、仮選択されているコマンド「ひっさつ」が選択されて、例えば図8に示すように、コマンド「ひっさつ」の表示色が変更される。
【0041】
コマンドの選択操作を受け付けていなければ、制御部11は、コマンド表示領域101に選択可能に表示する表示コマンドを変更するか否か判定し(ステップS108)、変更すると判定した場合には新たに表示するコマンドを決定する(ステップS109)。
【0042】
ステップS108では、コマンド格納テーブル12aを参照して、現在表示されていないコマンドの中で選択可能条件を満たすコマンドがあるか否かを確認し、選択可能条件を満たすコマンドがあった場合に表示コマンドを変更することに決定する。
【0043】
本例では、図5に示すように、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCのバトル空間(仮想空間)上の距離、残存HP、敵キャラクタNPCの所持品の有無、敵キャラクタの動き(座標変化によりプレイヤキャラクタPCから離れていく(逃げていく)動きをしているときなど)、あるいはこれらの組み合わせによって、選択可能条件が定められている。
【0044】
ステップS109では、ステップS108にて選択可能条件を満たすと判定された現在表示されていないコマンドのうち、ランダムに選択した所定数(例えば1個、2個、3個など)以下のコマンドを新たに表示するコマンドに決定する。なお、各コマンドに優先順位を設定しておき、ステップS109にて、所定数を上限として優先順位の高いコマンドを表示するように決定してもよい。
【0045】
新たに表示するコマンドを決定すると、制御部11は、例えば図9に示すように、新たに表示することに決定したコマンドを表示コマンド管理テーブル12bに設定し、例えば図10に示すように、表示コマンド管理テーブル12bに新たに設定したコマンドを、バトル画面におけるコマンド表示領域101に選択可能に表示することによって、表示コマンドを変更する(ステップS110)。
【0046】
そして、制御部11は、バトルが終了したか否かを判断する(ステップS111)。本例では、プレイヤキャラクタPC、又は敵キャラクタNPCが戦闘不能状態になったとき(HPが0になったとき)や、所定の戦闘時間を経過したときなどにバトルが終了する。なお、他の条件、例えば特定のキャラクタが戦闘不能状態になったときなどを終了条件としてもよい。バトルが終了していないと判断した場合(ステップS111のN)、制御部11は、ステップS104に移行する。
【0047】
上記のようにして、バトル処理において、バトルの状況に適したコマンドを切り替えて選択可能に表示する処理が実行される。プレイヤPにとっては、コマンドの仮選択操作と、コマンドの決定操作を行うだけの簡単な操作によってバトルを進行させることが可能となる。
【0048】
なお、上記の例では複数のコマンドを選択可能に表示していたが、選択可能なコマンドを1つだけ表示するようにしてもよい。このように構成すれば、プレイヤPが、コマンドの決定操作を行うだけの簡単な操作によってバトルを進行させることが可能となる。
【0049】
また、上記の例では、コマンド表示領域101をバトル画面の左側に設ける構成としていたが、例えばバトル画面の中央の上側など、他の位置に設けるようにしてもよい。
【0050】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、プレイヤPが操作するプレイヤキャラクタPCを表示画面上に表示し、敵キャラクタNPCとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置100が、プレイヤPによって操作される操作手段32aと、バトルにおいて選択可能なコマンドと、受付可能なバトル状況(選択可能条件)とが対応付けされたコマンド格納テーブル12aを記憶する記憶部12を備え、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとのバトルを制御し、コマンド格納テーブル12aを参照してバトル状況に適した受付可能なコマンドを表示画面上に表示し、表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうちプレイヤPによる操作手段32aの所定選択操作(○ボタン32aの押下操作)によって選択されたコマンドを受け付け、受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタPCの攻撃や防御などの行動を制御する構成としているので、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるようになる。
【0051】
すなわち、バトル状況に適した受付可能なコマンドを表示画面上に表示し、表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうちプレイヤPによる操作手段32aの所定選択操作(押下操作)によって選択されたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタPCの攻撃や防御などの行動を制御する構成としているので、プレイヤにとっては、表示画面に表示されたバトル状況に適した選択可能なコマンドを、操作手段32aを操作するだけの簡単な操作によって選択することが可能となる。このように、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるようになるのである。
【0052】
また、上述した実施の形態では、所定選択操作を、操作手段30,31,32を構成する複数の操作部のうち所定操作部(○ボタン32a)の操作(押下操作)としているので、所定操作部を操作するだけの簡単な操作によって、バトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能な選択受付制御を行うことができるようになる。
【0053】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、表示画面上に表示された2以上のコマンドのうちプレイヤによる操作手段(十字キーである操作部30のうち上方キー30aや下方キー30b)の仮選択操作(押下操作)によってコマンドの仮選択を受け付け、受け付けた仮選択されたコマンドを他のコマンドと識別可能に表示(例えば、異なるサイズで表示)し、プレイヤPによる操作手段(○ボタン32a)の所定選択操作(押下操作)によって、仮選択されているコマンドの選択を受け付ける構成としているので、プレイヤにとっては、表示画面に表示されたバトル状況に適した選択可能な複数のコマンドから、操作手段30,32aを操作するだけの簡単な操作によって、1つのコマンドを選択することが可能となる。このように、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うことができるようになる。
【0054】
また、上述した実施の形態では、仮選択操作を、操作手段30,31,32を構成する複数の操作部のうち特定操作部(上方キー30a、下方キー30b)の操作(押下操作)としているので、特定操作部を操作するだけの簡単な操作によって、バトル状況に合ったコマンドを的確に仮選択することが可能な選択受付制御を行うことができるようになる。
【0055】
また、上述した実施の形態では、コマンド格納テーブル12aにおいて、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタNPCとの距離、プレイヤキャラクタPCや敵キャラクタNPCのパラメータ(例えばHP)などのバトル状況が、各コマンドに対応付けされる構成としているので、バトル状況に適したコマンドを選択可能に表示することが可能となる。なお、上述した実施の形態では言及していないが、コマンド格納テーブル12aにおいて、プレイヤキャラクタPCや敵キャラクタNPCが実行した行動の内容(例えば特定の攻撃を実行したあと所定時間内であること)などの他のバトル状況が、各コマンドに対応付けされるようにしてもよい。
【0056】
また、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100が、バトル状況が変化したか否かを監視し、バトル状況が変化したと判定したことに応じて、コマンド格納テーブル12aを参照して現在のバトル状況に適した受付可能なコマンドを決定し、決定したコマンドを表示画面上に表示する構成としているので、バトル状況に合ったコマンドを的確に仮選択することが可能な選択受付制御を行うことができるようになる。
【0057】
また、上述した実施の形態では、プレイヤPによって選択されるコマンドは、プレイヤキャラクタPCの行動内容の決定のために参照される作戦を指定(例えば、たたかうことを指定)する作戦指定コマンドであるものとして説明していたが、プレイヤキャラクタPCの行動内容を指定(例えば、魔法Aによる攻撃を指定)する行動内容指定コマンドであるものとしてもよい。
【0058】
なお、上述した実施形態では、ビデオゲーム処理装置100がゲームカートリッジ20から読み取ったゲームプログラムに基づいて上述したゲーム処理などの各種の処理を実行する構成としていたが、ゲームサーバからインターネットなどの通信ネットワークを介してゲームプログラムを取得するようにしてもよい。また、ビデオゲーム処理装置100がゲームサーバとして機能し、通信ネットワークを介してゲームプログラムをゲーム端末に提供するようにしてもよい。
【0059】
なお、上述した実施の形態では、ビデオゲーム処理装置100は、自己が備える記憶装置(記憶部12)に記憶されている制御プログラム(ビデオゲーム処理プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明によれば、熟練度の低いプレイヤであっても簡単な選択操作によりバトル状況に合ったコマンドを的確に選択することが可能なコマンド選択受付制御を行うのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施形態におけるビデオゲーム処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】ビデオゲーム処理装置の外観の例を示す正面図である。
【図3】バトル画面の例を示す説明図である。
【図4】バトル処理の例を示すフローチャートである。
【図5】コマンド格納テーブルにおけるコマンド情報の格納状態の例を示す説明図である。
【図6】表示コマンド管理テーブルにおけるコマンドの設定状態の例を示す説明図である。
【図7】バトル画面の例を示す説明図である。
【図8】バトル画面の例を示す説明図である。
【図9】表示コマンド管理テーブルにおけるコマンドの設定状態の例を示す説明図である。
【図10】バトル画面の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0062】
10 ゲームプログラム読み取り部
11 制御部
12 記憶部
13 表示部
14 音声出力部
15 プレイヤ操作受付部
30,31,32 操作部
100 ビデオゲーム処理装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
プレイヤによって操作される操作手段と、
バトルにおいて選択可能なコマンドと、受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段と、
前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御手段を含み、
前記バトル制御手段は、
前記コマンド格納テーブルを参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示手段と、
該コマンド表示手段によって前記表示画面上に表示された1又は2以上のコマンドのうち前記プレイヤによる前記操作手段の所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付手段と、
該コマンド受付手段が受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行手段とを有する
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
【請求項2】
前記所定選択操作は、前記操作手段を構成する複数の操作部のうち所定操作部の操作である
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項3】
前記バトル制御手段は、前記コマンド表示手段によって前記表示画面上に表示された2以上のコマンドのうち前記プレイヤによる前記操作手段の仮選択操作によってコマンドの仮選択を受け付ける仮選択コマンド受付手段を有し、
前記コマンド表示手段は、前記仮選択コマンド受付手段によって受け付けられた仮選択されたコマンドを他のコマンドと識別可能に表示し、
前記選択コマンド受付手段は、前記プレイヤによる前記操作手段の所定選択操作によって、前記仮選択されているコマンドの選択を受け付ける
請求項1または請求項2記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項4】
前記仮選択操作は、前記操作手段を構成する複数の操作部のうち特定操作部の操作である
請求項3記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項5】
前記コマンド格納テーブルでは、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの距離、前記プレイヤキャラクタや前記敵キャラクタのパラメータ、前記プレイヤキャラクタや前記敵キャラクタが実行した行動の内容などのバトル状況が、各コマンドに対応付けされている
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項6】
前記バトル制御手段は、バトル状況が変化したか否かを監視するバトル状況監視手段を有し、
前記コマンド表示手段は、前記バトル状況監視手段によってバトル状況が変化したと判定されたことに応じて、前記コマンド格納テーブルを参照して現在のバトル状況に適した受付可能なコマンドを決定し、決定したコマンドを前記表示画面上に表示する
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項7】
前記コマンドは、前記プレイヤキャラクタの行動内容の決定のために参照される作戦を指定する作戦指定コマンド、あるいは、前記プレイヤキャラクタの行動内容を指定する行動内容指定コマンドである
請求項1から請求項6のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項8】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御処理を含み、
前記バトル制御処理では、
バトルにおいて選択可能なコマンドと受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段を参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示処理と、
該コマンド表示処理にて前記表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうち、前記プレイヤによって操作される操作手段の当該プレイヤによる所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付処理と、
該コマンド受付処理にて受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行処理とを実行する
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【請求項9】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、
コンピュータに、
前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御処理を実行させ、
前記バトル制御処理では、
バトルにおいて選択可能なコマンドと受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段を参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示処理と、
該コマンド表示処理にて前記表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうち、前記プレイヤによって操作される操作手段の当該プレイヤによる所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付処理と、
該コマンド受付処理にて受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行処理とを
実行させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【請求項1】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
プレイヤによって操作される操作手段と、
バトルにおいて選択可能なコマンドと、受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段と、
前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御手段を含み、
前記バトル制御手段は、
前記コマンド格納テーブルを参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示手段と、
該コマンド表示手段によって前記表示画面上に表示された1又は2以上のコマンドのうち前記プレイヤによる前記操作手段の所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付手段と、
該コマンド受付手段が受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行手段とを有する
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
【請求項2】
前記所定選択操作は、前記操作手段を構成する複数の操作部のうち所定操作部の操作である
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項3】
前記バトル制御手段は、前記コマンド表示手段によって前記表示画面上に表示された2以上のコマンドのうち前記プレイヤによる前記操作手段の仮選択操作によってコマンドの仮選択を受け付ける仮選択コマンド受付手段を有し、
前記コマンド表示手段は、前記仮選択コマンド受付手段によって受け付けられた仮選択されたコマンドを他のコマンドと識別可能に表示し、
前記選択コマンド受付手段は、前記プレイヤによる前記操作手段の所定選択操作によって、前記仮選択されているコマンドの選択を受け付ける
請求項1または請求項2記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項4】
前記仮選択操作は、前記操作手段を構成する複数の操作部のうち特定操作部の操作である
請求項3記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項5】
前記コマンド格納テーブルでは、前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの距離、前記プレイヤキャラクタや前記敵キャラクタのパラメータ、前記プレイヤキャラクタや前記敵キャラクタが実行した行動の内容などのバトル状況が、各コマンドに対応付けされている
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項6】
前記バトル制御手段は、バトル状況が変化したか否かを監視するバトル状況監視手段を有し、
前記コマンド表示手段は、前記バトル状況監視手段によってバトル状況が変化したと判定されたことに応じて、前記コマンド格納テーブルを参照して現在のバトル状況に適した受付可能なコマンドを決定し、決定したコマンドを前記表示画面上に表示する
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項7】
前記コマンドは、前記プレイヤキャラクタの行動内容の決定のために参照される作戦を指定する作戦指定コマンド、あるいは、前記プレイヤキャラクタの行動内容を指定する行動内容指定コマンドである
請求項1から請求項6のうちいずれかに記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項8】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御処理を含み、
前記バトル制御処理では、
バトルにおいて選択可能なコマンドと受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段を参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示処理と、
該コマンド表示処理にて前記表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうち、前記プレイヤによって操作される操作手段の当該プレイヤによる所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付処理と、
該コマンド受付処理にて受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行処理とを実行する
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【請求項9】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタを表示画面上に表示し、敵キャラクタとの戦闘を含むビデオゲームの進行を制御させるビデオゲーム処理プログラムであって、
コンピュータに、
前記プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを制御するバトル制御処理を実行させ、
前記バトル制御処理では、
バトルにおいて選択可能なコマンドと受付可能なバトル状況とが対応付けされたコマンド格納テーブルを記憶するコマンド格納手段を参照し、バトル状況に適した受付可能なコマンドを前記表示画面上に表示するコマンド表示処理と、
該コマンド表示処理にて前記表示画面上に表示した1又は2以上のコマンドのうち、前記プレイヤによって操作される操作手段の当該プレイヤによる所定選択操作によって選択されたコマンドを受け付ける選択コマンド受付処理と、
該コマンド受付処理にて受け付けたコマンドに応じて、プレイヤキャラクタの攻撃や防御などの行動を制御するコマンド実行処理とを
実行させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2010−142346(P2010−142346A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−320913(P2008−320913)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り [刊行物1] 株式会社エンターブレイン、週刊ファミ通、第23巻、第51号、平成20年12月19日発行
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り [刊行物1] 株式会社エンターブレイン、週刊ファミ通、第23巻、第51号、平成20年12月19日発行
【出願人】(308033283)株式会社スクウェア・エニックス (173)
【Fターム(参考)】
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