説明

ビデオ再生装置、ビデオ再生プログラム及びビデオ再生方法

【課題】利用者が、視聴を望むシーンをスキップによって見逃したり、スキップしたにも拘わらず視聴を望まないシーンを視聴したりしてしまうことを、防止すること。
【解決手段】テレビパーソナルコンピュータ40は、ビデオの録画によりビデオデータ43を保存すると、そのビデオの中から所定の種別のシーンを含む区間を抽出しておき、ビデオの再生中にスキップ指示を操作者から受け付けたときには、そのビデオについて抽出されている区間と再生点との関係に基づいて、再開点を特定し、その再開点からビデオの再生を再開させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野は、映像と音声とからなるビデオをビデオデータに基づいて再生するための装置、プログラム及び方法に、関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、スキップ機能を備えたビデオ再生装置がある。スキップ機能は、ビデオの再生中に所定の操作がなされると、その再生を中断し、ビデオ時間軸上で再生点を所定秒(例えば30秒)先に進めて、再生を再開させる機能である。このため、利用者は、再生シーンがテレビ番組からCM[commercial message]に切り替わったときに所定の操作を行うと、CMのシーンをスキップすることができる。また、CMのシーンをスキップしても別のCMのシーンから再生が再開されてしまう場合、利用者は、再度所定の操作を行えば、更にそのCMシーンをスキップすることができる。また、このスキップ機能によれば、CMのシーンに限らず、例えば、テレビ番組において興味が湧かないシーンもスキップすることができる。
【0003】
しかしながら、スキップ機能によって再生点が進む時間は一定であるため、スキップした区間に、利用者が視聴を望むシーンが含まれてしまう場合がある。この場合、視聴者は、そのシーンに気付くことなく、見逃してしまうこととなる。また、スキップ後に、利用者が視聴を望むシーンの途中から再生が再開されてしまう場合もある。この場合、利用者は、利用者が視聴を望むシーンの先頭まで再生点を戻す巻き戻し操作を行わねばならない。
【0004】
また、ビデオ再生装置は、スキップ機能とともに、バックスキップ機能を備えている場合もある。バックスキップ機能は、ビデオの再生中に所定の操作がなされると、その再生を中断し、ビデオ時間軸上で再生点を所定秒(例えば5秒)前に戻して、再生を再開させる機能である。例えば、再生シーンがテレビ番組からCMに切り替わった後、数秒経ってからスキップを行うと、スキップ後においては、テレビ番組のシーンの途中から再生が再開されてしまうことが多い。このような場合にバックスキップを行えば、利用者は、テレビ番組のシーンの先頭より前に再生点を戻すことができる。
【0005】
しかしながら、バックスキップ機能によって再生点が戻る時間も一定であるため、視聴者が視聴を望むシーンの先頭に再生点が丁度よく戻ることは殆どない。このため、視聴者は、バックスキップ後に、自身が視聴を望むシーンの先頭より前の部分を、視聴したくなくとも視聴せざるを得ない。
【0006】
【特許文献1】特開2003−029772号公報
【特許文献2】特開平09−284706号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書で開示するビデオ再生装置は、前述したような従来の事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、利用者が、視聴を望むシーンをスキップによって見逃したり、スキップしたにも拘わらず視聴を望まないシーンを視聴したりしてしまうことを、防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の課題を解決するために案出されたビデオ再生装置は、音声と映像とからなるビデ
オを再生するためのビデオデータを取得すると、取得したビデオデータに係るビデオの中から、所定の種別のシーンを含む区間を抽出する抽出部、ビデオデータについて所定の指示を操作者から受け付けると、ビデオデータに基づいてビデオを再生する再生部、その再生部がビデオを再生している最中に、スキップ指示を操作者から受けると、ビデオの再生を中断する中断部、その中断部が再生を中断したビデオについて抽出部が抽出した区間とそのビデオの再生点との関係に基づいて、再生の再開点を特定する特定部、及び、その特定部が特定した再開点からビデオの再生を再開する再開部を備えることを、特徴としている。
【0009】
このように構成されると、ビデオの再生中にスキップ指示があったときには、そのビデオについて抽出されている区間と再生点との関係に基づいて、再開点が特定され、その再開点からビデオの再生が再開される。ここで、ビデオについて抽出されている区間が、例えばハイライトのシーンを含む区間である場合において、ビデオ時間軸において再生点から所定時間だけ先の点がその区間に含まれているときには、その区間の先頭の端点又はその近傍を、再開点とすることができる。また、ビデオについて抽出されている区間が、例えばCMのシーンを含む区間である場合において、ビデオ時間軸において再生点から所定時間だけ先の点がその区間に含まれているときには、その区間の末尾の端点又はその近傍を、再開点とすることができる。この結果、ハイライトのシーンのような利用者が視聴を望むシーンの冒頭のスキップが防止され、また、CMのシーンのような利用者が視聴を望まないシーンの全てが一度にスキップされるので、利用者は、視聴を望むシーンを見逃したり、視聴を望むシーンの先頭より前の部分を視聴したりせずに済み、視聴を望むシーンの先頭からビデオを視聴することができることとなる。
【0010】
なお、以上に開示したビデオ再生装置に係る動作は、ビデオ再生プログラム又はビデオ再生方法によっても実現しても良い。すなわち、当該動作は、前述したビデオ再生装置の各部と同等に機能する複数の手段としてコンピュータを動作させるビデオ再生プログラムにより実現しても良く、それら各部と同等の機能を複数の手順としてコンピュータが実行するビデオ再生方法によって実現しても良い。また、当該動作は、前述したビデオ再生プログラムを格納したコンピュータ可読媒体をコンピュータに装着してそのコンピュータにビデオ再生プログラムを読み込ませて実行させることによって実現しても良い。
【発明の効果】
【0011】
以上に説明したように、先に開示したビデオ再生装置によれば、利用者が、視聴を望むシーンをスキップによって見逃したり、スキップしたにも拘わらず視聴を望まないシーンを視聴したりしてしまうことが、防止されるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら、先に開示したビデオ再生装置の実施形態であるテレビシステムについて、説明する。
【0013】
《構成》
図1は、本実施形態のテレビシステムの構成図である。
【0014】
本実施形態のテレビシステムは、テレビ信号送出装置10、ヘッドエンド装置20、EPG[Electronic Program Guide]サーバ装置30、及び、テレビ機能付きパーソナルコンピュータ(以下、テレビパソコンと略記する)40を、含んでいる。このうち、テレビパソコン40は、CATV[Community Antenna TeleVision]網CATを介してヘッドエンド装置20に接続されているとともに、インターネットINTを介してEPGサーバ装置30に接続されている。
【0015】
テレビ信号送出装置10は、テレビ信号を電波の形態で送出するための装置であり、テレビ放送局の施設内に設置されている。なお、このテレビ信号送出装置10から送出されるテレビ信号には、そのテレビ放送局で放送が予定されているテレビ番組に係る番組情報を含むEPG情報が、EPG信号として重畳されていても良い。
【0016】
ヘッドエンド装置20は、テレビ放送局から共同アンテナを介して受信したテレビ信号をCATV網CATに送出するための装置であり、有線テレビ放送事業者の施設内に設置されている。なお、ヘッドエンド装置20は、共同アンテナで受信したテレビ信号に改変を加えないパススルー型であれば、テレビ信号にEPG信号として重畳されたEPG情報は、そのまま受信側に届くことになる。また、ヘッドエンド装置20が、共同アンテナで受信したテレビ信号に改変を加えるトランスモジュレーション型である場合、ヘッドエンド装置20から送出されるテレビ信号には、有線テレビ放送事業者独自のEPG情報が、EPG信号として重畳されていても良い。
【0017】
EPGサーバ装置30は、各テレビ放送局が放送を予定しているテレビ番組に係る番組情報を含むEPG情報を、ウェブクライアントに提供するための装置である。EPGサーバ装置30は、ウェブクライアントからの要求をインターネットINTを通じて受け付けると、そのウェブクライアントにインターネットINTを通じてEPG情報を送信する。
【0018】
なお、EPGは、前述したEPG情報に基づいて図示せぬテレビ受像機が画面に電子番組表を表示するための機能である。また、EPG情報は、図示していないが、周知のように、放送開始日時、放送時間、チャンネル番号、テレビ番組の題名、及び、テレビ番組のジャンルの名称を少なくとも含んだ番組情報を、テレビ番組ごとに、有している。
【0019】
図2は、テレビパソコン40の構成図である。
【0020】
テレビパソコン40は、テレビ放送局から放送されるコンテンツを視聴したり録画したりするためのテレビ機能が付加されたパーソナルコンピュータである。テレビパソコン40は、スピーカ付き液晶ディスプレイ等の出力デバイス40aと、キーボードやマウス等の操作デバイス40bと、光無線又は電波無線の形態の操作信号を遠隔操作器40dから受信する受信デバイス40cと、これらデバイス40a〜40cが接続された本体とからなる。その本体には、グラフィックサウンド制御ユニット40e、入力制御ユニット40f、シリアルインターフェースユニット40g、テレビチューナユニット40h、通信ユニット40i、ストレージユニット40j、CPU[Central Processing Unit]40k
、及び、メインメモリユニット40lを、内蔵している。
【0021】
グラフィックサウンド制御ユニット40eは、CPU40kから渡される音声映像データに基づいて音声映像信号を生成して出力デバイス40aに出力するためのユニットである。入力制御ユニット40fは、操作デバイス40bから操作信号を受け付けてCPU40kに通知するためのユニットである。
【0022】
シリアルインターフェースユニット40gは、シリアル通信規格に従って外部装置とデータの遣り取りを行うためのユニットであり、具体的な通信規格としては、USB[Universal Serial Bus]、RS−232C、又は、IEEE[Institute of Electrical and Electronic Engineers]1394がある。このシリアルインターフェースユニット40gは、受信デバイス40cに対して所定の通信ケーブルを介して接続されている。
【0023】
テレビチューナユニット40hは、テレビ信号送出装置10及びヘッドエンド装置20から複数のチャンネルのテレビ信号を受信するとともに視聴対象のチャンネルのテレビ信号を同調により取り出すためのユニットである。このテレビチューナユニット40hは、
取り出したテレビ信号がアナログ信号である場合には、デジタイズして音声映像データを取得し、取り出したテレビ信号がデジタル信号である場合には、そのテレビ信号から音声映像データを取得して、外部に出力する。また、このテレビチューナユニット40hは、テレビ信号から取得される音声映像データが圧縮されたものである場合(音声映像データが、アナログ地上波による放送以外の放送、すなわち、アナログBS[Broadcasting Satellite]波、デジタル地上波、デジタルBS波、デジタルCS[Communication Satellite]波による放送に係る場合)に、この音声映像データを伸長するためのデコーダを備え
ている。このテレビチューナユニット40hは、一般住居に設置されているテレビアンテナと同軸ケーブルを介して接続されているとともに、CATV網CAT内の中継器21とCATVケーブルを介して接続されている。なお、本実施形態では、テレビチューナユニット40hは、テレビパソコン40の本体内に着脱自在なアダプタ(拡張カード)として内蔵されるテレビチューナカードであるが、先に開示したビデオ再生装置を実施する上では、シリアルインターフェースユニット40gに接続されるテレビチューナボックスであっても良い。また、このテレビチューナユニット40hは、テレビ信号から取得される音声映像データを録画に適したビデオデータとして圧縮するエンコーダとして機能するハードウエアを、備えていても良い。エンコーダとしては、例えば、MPEG[Moving Picture Experts Group]エンコーダがある。なお、テレビチューナユニット40hが、このようなエンコーダとして機能するハードウエアを備えていない種類のものである場合、エンコーダとして機能するソフトウエアが後述のストレージユニット40jに導入されている必要がある。
【0024】
通信ユニット40iは、インターネットINT上の他のコンピュータとデータの遣り取りを行うためのユニットである。通信ユニット40iとしては、イーサネット(米国ゼロックス社の商標)カード、FC[Fiber Channel]カード、ATM[Asynchronous Transfer Mode]カード、トークンリングカード、FDDI[Fiber-distributed data interface]カードがある。通信ユニット40iは、インターネットINT内の中継器31とネッ
トワークケーブルを介して接続されている。なお、中継器31としては、スイッチングハブ、ルータ、又は、FCスイッチがある。
【0025】
ストレージユニット40jは、各種のプログラム及び各種のデータを読書自在に記録媒体に記録しておくためのユニットである。ストレージユニット40jとしては、シリコンディスクドライブ装置、ハードディスクドライブ装置、DVD[Digital Versatile Disk]ドライブ装置、+R/+RWドライブ装置、又は、BD[Blu-ray Disk]ドライブ装置がある。また、記録媒体としては、不揮発性半導体メモリ(フラッシュメモリ)を含むシリコンディスク、ハードディスク、DVD(DVD−R[Recordable]、DVD−RW[Rewritable]、DVD−ROM[Read Only Memory]、DVD−RAM[Random Access Memory]を含む)、+R/+RW、又は、BD(BD−R、BD−RE[Rewritable]、BD−ROMを含む)がある。
【0026】
CPU40kは、ストレージユニット40j内のプログラムに従って処理を行うユニットである。メインメモリユニット40lは、CPU40kがプログラムやデータをキャッシュしたり作業領域を展開したりするためのユニットである。
【0027】
このテレビパソコン40は、ストレージユニット40jに、少なくとも、OS[Operating System]ソフトウエア41と、TV[Television]ソフトウエア42とを、記憶している。
【0028】
OSソフトウエア41は、各種アプリケーションへのAPI[Application Programming Interface]やABI[Application Binary Interface]の提供、ストレージユニット
40jやメインメモリユニット40lの記憶領域の管理、プロセスやタスクの管理、ファ
イル管理や各種設定ツールやエディタといったユーティリティのアプリケーションへの提供、及び、画面出力を多重化するための複数タスクへのウインドウの割り当てを、行うためのソフトウエアである。また、このOSソフトウエア41には、図示せぬ通信インターフェースプログラムが含まれている。図示せぬ通信インターフェースプログラムは、通信ユニット40iを介して接続されている他のコンピュータの通信インターフェースプログラムとデータの遣り取りを行うためのプログラムである。この図示せぬ通信インターフェースプログラムとしては、TCP/IP[Transmission Control Protocol/Internet Protocol]スタックがある。
【0029】
図3は、TVソフトウエア42の構成図である。
【0030】
TVソフトウエア42は、テレビ放送局から放送されるコンテンツを視聴したり録画したりするためのテレビ機能をパーソナルコンピュータに付加するためのソフトウエアである。TVソフトウエア42は、ユーザインターフェースモジュール(プログラム)42a、EPG制御モジュール(プログラム)42b、タイマー録画予約モジュール(プログラム)42c、予約情報管理テーブル42d、録画制御モジュール42e、録画ビデオ管理テーブル42f、再生制御モジュール42g、及び、解析モジュール42hを、含んでいる。
【0031】
ユーザインターフェースモジュール42aは、放送が予定されているテレビ番組の一覧表示、テレビ番組のタイマー録画の予約、放送中のコンテンツの映し出し、放送中のコンテンツの録画の開始及び停止、並びに、ビデオとして録画したコンテンツの再生を、所定のGUI[Graphical User Interface]を介して操作者から受け付けて、タイマー録画予約モジュール42c、録画制御モジュール42e、又は、再生制御モジュール42gに指示するためのモジュールである。なお、このユーザインターフェースモジュール42aは、ビデオとして録画したコンテンツの再生が指示されると、再生画面表示プログラム421に従って、後述の再生画面(図8)を表示するようになっている。
【0032】
EPG制御モジュール42bは、ユーザインターフェースモジュール42a及びタイマー録画予約モジュール42cを介して操作者からの要求を受け付けると、テレビ信号送出装置10若しくはヘッドエンド装置20からのテレビ信号、又は、EPGサーバ装置30から、EPG情報を取得するモジュールである。前述したユーザインターフェースモジュール42aは、EPG制御モジュール42bからタイマー録画予約モジュール42cを経由してEPG情報を受け取ると、そのEPG情報に含まれる複数の番組情報に基づいて、複数のテレビ番組を選択自在に含む電子番組表を、出力デバイス40aに表示する。
【0033】
タイマー録画予約モジュール42cは、ユーザインターフェースモジュール42aを介して電子番組表の中から操作者に選択されたテレビ番組のタイマー録画を予約したり、ユーザインターフェースモジュール42aを介して操作者から指定された開始日時と時間とチャンネルとにより特定されるコンテンツのタイマー録画を予約したりするモジュールである。
【0034】
予約情報管理テーブル42dは、タイマー録画予約モジュール42cによって予約されたタイマー録画に係る情報を予約情報として管理するためのテーブルである。予約情報管理テーブル42dの各レコードは、図示していないが、少なくとも、放送予定日(年月日)、放送開始予定時刻、予定放送時間、放送チャンネルをそれぞれ記憶するためのフィールドを、有している。また、電子番組表を通じてタイマー録画が予約されたテレビ番組に係るレコードは、更に、テレビ番組の題名、テレビ番組の内容の概要、テレビ番組の出演者、テレビ番組のジャンルの名称などを記録するためのフィールドを、有している。
【0035】
録画制御モジュール42eは、放送中のコンテンツについてテレビチューナユニット40hから出力される音声映像データを、エンコーダにより圧縮して、ビデオデータ43としてストレージユニット40jに保存することによって、録画を行うモジュールである。この録画制御モジュール42eは、ユーザインターフェースモジュール42aを介して操作者から放送中のコンテンツについて録画の開始が指示されるとそれを実行し、録画の停止が指示されると、それを実行して、後述の録画ビデオ管理テーブル42fにそのコンテンツのレコードを追加する。また、録画制御モジュール42eは、予約情報管理テーブル42dに登録されている予約情報のうち、その開始日時(放送予定日と放送開始時刻とによって特定される時)がきたものにつき、タイマー録画を行う。さらに、録画制御モジュール42eは、タイマー録画を停止したときには、後述の録画ビデオ管理テーブル42fにそのコンテンツのレコードを追加して、予約情報管理テーブル42dから当該タイマー録画に係る予約情報を削除する。なお、テレビチューナユニット40hが、エンコーダとして機能するハードウエアを備えている場合には、録画制御モジュール42eは、このエンコーダを使用する。また、テレビチューナユニット40hが、エンコーダとして機能するハードウエアを備えていない場合、録画制御モジュール42eは、自己が有するエンコーダ(として機能するソフトウエア)を使用する。
【0036】
録画ビデオ管理テーブル42fは、ストレージユニット40jに保存されたビデオデータ43に係るコンテンツを管理するためのテーブルである。図4は、録画ビデオ管理テーブル42fを模式的に示す図である。録画ビデオ管理テーブルの各レコードは、「ID[Identification]」「放送日」、「開始」、「時間」、「チャンネル」、「題名」、及び、「ジャンル」の各フィールドを、有している。「ID」フィールドは、ビデオデータ43に係るコンテンツを一意に識別するための識別情報であるコンテンツIDが記録されるフィールドである。「放送日」のフィールドは、そのコンテンツの放送(録画)が行われた年月日である放送日が記録されるフィールドである。「開始」のフィールドは、そのコンテンツの放送(録画)が行われた時刻である放送開始時刻が記録されるフィールドである。「時間」フィールドは、そのコンテンツの放送(録画)が行われた時間である録画時間が記録されるフィールドである。「チャンネル」フィールドは、そのコンテンツの放送(録画)が行われたチャンネルの番号が記録されるフィールドである。「題名」フィールドは、そのコンテンツに係るテレビ番組の題名が記録されるフィールドである。「ジャンル」フィールドは、そのコンテンツに係るテレビ番組のジャンルの名称が記録されるフィールドである。なお、操作者が、放送予定日と放送開始予定時刻と予定放送時間とチャンネルとを指定することによって予約したタイマー録画については、そのコンテンツに含まれる1つ以上のテレビ番組のうちの最初のテレビ番組の題名とジャンルの名称とが、それぞれ、「題名」フィールドと「ジャンル」フィールドとに記録される。
【0037】
図3の再生制御モジュール42gは、録画ビデオ管理テーブル42fに登録されているビデオデータ43に係る情報をユーザインターフェースモジュール42aを介して選択自在に操作者に提示するとともに、提示した情報の中から操作者が指定した情報に係るビデオデータ43に基づいてビデオの再生を実行するモジュールである。なお、再生制御モジュール42gは、ビデオデータ43を伸長するため、デコーダ(として機能するソフトウエア)422を含んでいる。また、この再生制御モジュール42gは、ビデオの再生中においてスキップの指示を操作者から受け付けたときに、そのスキップ先を調整するためのスキッププログラム423を含んでいる。このスキッププログラム423に従ってCPU40kが実行する処理の内容については、図9乃至図12を用いて後述する。また、再生制御モジュール42gは、放送中のコンテンツのうち、操作者が指定したチャンネルにおいて放送中のコンテンツに係る音声映像データをテレビチューナユニット40hからグラフィックサウンド制御ユニットに出力して、そのコンテンツを出力デバイス40aにおいて即時出力するモジュールでもある。
【0038】
解析モジュール42hは、録画制御モジュール42eがストレージユニット40jに保存したビデオデータ43につき、所定の種別のシーンが含まれる区間をビデオから抽出するためのモジュールである。この解析モジュール42hは、図示していないが、ビデオの中からCM[commercial message]が流れているシーンを含む区間を抽出するためのCM抽出プログラム、ビデオの中からハイライトのシーン(大勢の歓声が上がっていたり大勢の拍手が鳴っていたりしているシーン)を含む区間を抽出するためのハイライト抽出プログラム、ビデオの中から楽曲が流れているシーンを含む区間を抽出するための楽曲抽出プログラム、及び、ビデオの中からニュースを伝えるシーンを含む区間を抽出するためのニュース抽出プログラムを、含んでいる。CMのシーンを含む区間を抽出する技術については、例えば、特許第3840928号、又は、特開平09−284706号公報において開示されているため、本明細書においては、その技術に係るCM抽出プログラムの説明を省略する。また、ハイライトのシーンを含む区間を抽出する技術については、例えば、特許第3983532号、又は、特開2007−264652号公報において開示されているため、本明細書においては、その技術に係るハイライト抽出プログラムの説明を省略する。また、楽曲のシーンを含む区間を抽出する技術については、例えば、特開平10−247093号公報、又は、特開2000−066691号公報において開示されているため、本明細書においては、その技術に係る楽曲抽出プログラムの説明を省略する。また、ニュースのシーンを含む区間を抽出する技術については、例えば、特開2000−285243号公報、又は、「有木康雄、『DCT特徴のクラスタリングに基づくニュース映像のカット検出と記事切出し』、電子情報通信学会論文誌、平成9年9月、第J80−D−II巻、第9号、第2421頁乃至第2427頁」において開示されているため、本明細書においては、その技術に係るニュース抽出プログラムの説明を省略する。この解析モジュール42hは、テレビ番組のジャンルの名称とシーンの種別との組み合わせのそれぞれについて、ビデオの再生中においてスキップの指示があったときの再生点の移動方法を定義するスキップ先定義テーブル424を、含んでいる。
【0039】
図5は、スキップ先定義テーブル424を模式的に示す図である。
【0040】
スキップ先定義テーブル424は、テレビ番組の番組情報に含まれ得る複数のジャンルの名称と同数のレコードを、有している。各レコードは、「ジャンル」、「楽曲」、「ハイライト」、「CM」及び「ニュース」のフィールドを、有している。「ジャンル」フィールドは、そのジャンルの名称が記録されるフィールドである。「楽曲」フィールドは、そのジャンルのビデオの再生中でのスキップによる再生点の通常の移動先が楽曲のシーンを含む区間となった場合におけるその再生点の移動方法が記録されるフィールドである。また、「ハイライト」フィールドは、そのジャンルのビデオの再生中でのスキップによる再生点の通常の移動先がハイライトのシーンを含む区間となった場合におけるその再生点の移動方法が記録されるフィールドである。「CM」及び「ニュース」のフィールドについても、「楽曲」及び「ハイライト」のフィールドと同様に、再生点の移動方法が記録される。ここで、移動方法は、パターン番号により特定される。パターン番号には、0番から2番まであり、0番は、再生点の移動先をその区間の先頭から3秒後にすることを定義するものである。また、1番は、再生点の移動先をその区間の先頭にすることを定義するものであり、2番は、再生点の移動先をその区間の末尾から1秒前にすることを定義するものである。なお、所定の種別(楽曲、ハイライト、CM、ニュース)のうち、スキップでの再生点の調整を行わない種別があるジャンルについては、対応するレコードの当該種別のフィールドは、空欄(図5では「なし」)となっている。
【0041】
また、図3の解析モジュール42hは、ストレージユニット40jに保存されているビデオデータ43のそれぞれについて後述の区間テーブル(図7)を生成するための区間テーブル作成プログラム425を、含んでいる。この区間テーブル作成プログラム425に従ってCPU40kが実行する処理の内容については、図6を用いて後述する。
【0042】
《処理》
〈抽出〉
本実施形態のテレビパソコン40では、録画制御モジュール42eがコンテンツの録画を行うことによって、ストレージユニット40jにビデオデータ43を保存すると、それを契機として、CPU40kが、区間テーブル作成プログラム425を読み出し、区間テーブル作成プログラム425に従って区間テーブル作成処理を開始するようになっている。
【0043】
図6は、区間テーブル作成処理の流れを示す図である。
【0044】
区間テーブル作成処理の開始後、最初のステップS101では、CPU40kは、以後の処理で使用する区間テーブルを新規に生成し、これを、録画制御モジュール42eがストレージユニット40jに保存したビデオデータ43に対応付ける処理を行う。
【0045】
図7は、区間テーブル44を模式的に示す図である。
【0046】
区間テーブル44の各レコードは、「開始」、「終了」、「シーン種別」及び「パターン」のフィールドを、有している。「開始」及び「終了」のフィールドは、後述の処理でビデオの中から抽出される区間(部分)のビデオ時間軸上での前端と後端の時刻が、それぞれ記録されるフィールドである。「シーン種別」フィールドは、その区間に含まれるシーンの種別(楽曲、ハイライト、CM、ニュース)が記録されるフィールドである。「パターン」フィールドは、その区間のシーンの種別に対応するパターン番号が記録されるフィールドである。
【0047】
CPU40kは、レコードが1つも記録されていない新規の区間テーブル44を生成した後、ステップS102へ処理を進める。
【0048】
ステップS102では、CPU40kは、録画ビデオ管理テーブル42f(図4参照)に新規登録されたレコードから、ジャンルの名称を読み出す。
【0049】
次のステップS103では、CPU40kは、スキップ先定義テーブル424から、ステップS102で読み出したジャンルの名称に対応するレコードを読み出すことにより、当該ジャンルにおける所定の種別(楽曲、ハイライト、CM、ニュース)のシーンのパターン番号を取得する。
【0050】
次のステップS104では、CPU40kは、録画ビデオ管理テーブル42fに新規登録されたレコードに係るビデオデータ43について、所定の種別のシーンを含む区間を抽出する処理を行う。具体的には、CPU40kは、デコーダ422を用いて当該ビデオデータ43を伸長し、前述した各抽出プログラムによる各抽出機能に対し、伸長したビデオデータ43に係るビデオからの区間の抽出を指示する。その後、CPU40kは、各抽出機能から、抽出された区間に係る情報(ビデオ時間軸上での区間の開始時刻及び終了時刻、並びに、シーンの種別)を戻り値として受け取ると、ステップS105へ処理を進める。
【0051】
ステップS105では、CPU40kは、ステップS104で抽出した区間に係る情報を、そのビデオデータ43に対応する区間テーブル44に、レコードとして格納する。但し、ステップS103で1つも区間が抽出されなかった場合、CPU40kは、区間テーブル44を、レコードが1つも格納されていない状態のままにする。また、CPU40kは、区間テーブル44に格納されたレコードのそれぞれについて、そのレコードのシーン
の種別に対応するパターン番号を、ステップS102で取得したパターン番号の中から特定し、特定したパターン番号を対応するレコードに格納する。但し、シーンの種別に対応するパターン番号がない場合、そのレコードの「パターン」フィールドは、空欄となる。
【0052】
CPU40kは、ステップS104で抽出した区間に係る情報と、それに対応するパターン番号とを、区間テーブル44に格納すると、図6に係る区間テーブル作成処理を終了する。
【0053】
なお、ステップS104及びS105を実行するCPU40kは、前述した抽出部に相当している。
【0054】
〈表示〉
本実施形態のテレビパソコン40では、ユーザインターフェースモジュール42aが、録画したビデオの中から選択されたビデオについて再生の指示を操作者から受け付けると、CPU40kが、再生画面表示プログラム421を読み出し、この再生画面表示プログラム421に従って再生画面を表示する処理を行うようになっている。
【0055】
図8は、再生画面50の一例を示す図である。
【0056】
図8の再生画面50は、ビデオの映像が映し出される映像枠51と、そのビデオに係るチャプタ等の管理情報を時系列に示すためのタイムライン52とを、含んでいる。また、再生画面50は、停止ボタン、レビューボタン、再生ボタン(再生中には一時停止ボタンとして機能する)、キューボタンのようなビデオの再生操作に必要なボタンとともに、30秒スキップボタン53を、含んでいる。
【0057】
また、再生画面表示プログラム421によってCPU40kに実現される機能(以下、再生画面表示機能421と表記)は、操作者から選択されたビデオに係るビデオデータ43に対応する区間テーブル44を読み出し、タイムライン52上にブロック52m、52cを表示する。各ブロック52m、52cの前端と後端は、タイムライン52上において、区間テーブル44における対応するレコードに含まれる開始時刻及び終了時刻に相当する箇所に存在している。また、各ブロック52m、52cの中には、区間テーブル44における対応するレコード内のシーンの種別を示す情報が、記述されている。このため、タイムライン52上の各ブロック52m、52cの前端及び後端の位置と長さと内部の情報とから、所定の種別のシーンを含む区間がビデオ時間軸上のどこに存在しているかが、把握できることとなる。
【0058】
また、再生制御モジュール42gが、操作者から選択されたビデオの再生を、そのビデオに係るビデオデータ43に基づいて実行し、図8の再生画面50の映像枠51内にビデオの映像を映し出すようになっている。再生画面表示機能421は、再生点がビデオ時間軸上のどの箇所に存在するかを示す情報(すなわち、ビデオ時間軸上での再生点の時刻)を再生制御モジュール42gに定期的に問い合わせて取得するようになっており、再生画面表示機能421は、再生制御モジュール42gから取得される再生点の時刻に基づいて、タイムライン52上に、再生点を表す指標52bを表示する。従って、再生点を表す指標52bは、ビデオが再生されている状態においては、タイムライン52上を左から右へと一定速度で移動することとなる。
【0059】
なお、再生制御モジュール42gは、前述した再生部に相当し、再生画面表示機能421は、前述した表示部に相当している。
【0060】
〈スキップ〉
本実施形態のテレビパソコン40では、ビデオの再生中に再生画面50の30秒スキップボタン53がクリックされると(或いは、遠隔操作器40dに含まれる図示せぬ30秒スキップボタンが押下されると)、それを契機として、CPU40kが、スキッププログラム423を読み出し、そのスキッププログラム423に従ってスキップ処理を開始するようになっている。
【0061】
図9は、スキップ処理の流れを示す図である。
【0062】
スキップ処理の開始後、最初のステップS201では、CPU40kは、ビデオの再生を中断するよう、再生制御モジュール42gに指示する。
【0063】
なお、ステップS201を実行するCPU40kは、前述した中断部に相当している。
【0064】
次のステップS202では、CPU40kは、再生点のビデオ時間軸上での時刻を変数TSに代入するとともに、その時刻に30秒を加算して得られる値を変数TEに代入する。
【0065】
次のステップS203では、CPU40kは、ステップS201で再生を中断したビデオに係る区間テーブル44(図7参照)を取得する。
【0066】
次のステップS204では、CPU40kは、ステップS203で取得した区間テーブル44にレコードが存在するか否かを、判別する。そして、ステップS203で取得した区間テーブル44にレコードが1つも存在していなかった場合、CPU40kは、ステップS204からステップS206へ処理を進める。一方、ステップS203で取得した区間テーブル44にレコードが1つ以上存在していた場合、CPU40kは、ステップS204から処理を分岐させ、第1の処理ループL1を実行する。
【0067】
第1の処理ループL1では、CPU40kは、ステップS203で取得した区間テーブル44のレコードのそれぞれについて、順に、ステップS205を実行する。
【0068】
ステップS205では、CPU40kは、パターン判定サブルーチンを呼び出して実行する。
【0069】
図10乃至図12は、パターン判定サブルーチンの流れを示す図である。
【0070】
パターン判定サブルーチンの開始後、最初のステップS221では、処理対象レコードの「パターン」フィールドに値(パターン番号)が存在しているか否かを、判別する。そして、処理対象レコードの「パターン」フィールドに値(パターン番号)が存在していなかった場合、CPU40kは、図10乃至図12に係るパターン判定サブルーチンを終了して、図9に係るスキップ処理に復帰し、第1の処理ループL1におけるこの処理対象の回を終了する。一方、処理対象レコードの「パターン」フィールドに値(パターン番号)が存在していた場合、CPU40kは、ステップS221からステップS222へ処理を分岐させる。
【0071】
ステップS222では、CPU40kは、処理対象レコードの「開始」フィールドの値(開始時刻)を変数SSに代入するとともに、処理対象レコードの「終了」フィールドの値(終了時刻)を変数SEに代入する。
【0072】
次のステップS223では、CPU40kは、変数TEの代入値が変数SSの代入値よりも小さいか否かを、判別する。そして、変数TEの代入値が変数SSの代入値よりも小
さかった場合、CPU40kは、図10乃至図12に係るパターン判定サブルーチンを終了して、図9に係るスキップ処理に復帰し、第1の処理ループL1におけるこの処理対象の回を終了する。一方、変数TEの代入値が変数SSの代入値以上であった場合、CPU40kは、ステップS223から図11のステップS224へ処理を分岐させる。
【0073】
ステップS224では、CPU40kは、処理対象レコードの「パターン」フィールドの値(パターン番号)が2であるか否かを、判別する。そして、処理対象レコードの「パターン」フィールドの値(パターン番号)が2であった場合、CPU40kは、ステップS225からステップS225へ処理を進める。
【0074】
ステップS225では、CPU40kは、変数TSの代入値が変数SEの代入値よりも小さいか否かを、判別する。そして、変数TSの代入値が変数SEの代入値以上であった場合、CPU40kは、ステップS225から処理を分岐させ、図10乃至図12に係るパターン判定サブルーチンを終了して、図9に係るスキップ処理に復帰し、第1の処理ループL1におけるこの処理対象の回を終了する。一方、変数TSの代入値が変数SEの代入値よりも小さかった場合、CPU40kは、ステップS225からステップS226へ処理を進める。
【0075】
ステップS226では、CPU40kは、変数TEの代入値を、変数SEの代入値から1秒減算して得られる値に、変更する。その後、CPU40kは、図10乃至図12に係るパターン判定サブルーチンを終了して、図9に係るスキップ処理に復帰し、第1の処理ループL1におけるこの処理対象の回を終了する。
【0076】
一方、処理対象レコードの「パターン」フィールドの値(パターン番号)が2でなかった場合(すなわち、パターン番号が0か1であった場合)、CPU40kは、ステップS224から図12のステップS227へ処理を分岐させる。
【0077】
ステップS227では、CPU40kは、変数TSの代入値が変数SSの代入値よりも小さいか否かを、判別する。そして、変数TSの代入値が変数SSの代入値以上であった場合、CPU40kは、ステップS227から処理を分岐させ、図10乃至図12に係るパターン判定サブルーチンを終了して、図9に係るスキップ処理に復帰し、第1の処理ループL1におけるこの処理対象の回を終了する。一方、変数TSの代入値が変数SSの代入値よりも小さかった場合、CPU40kは、ステップS227からステップS228へ処理を進める。
【0078】
ステップS228では、CPU40kは、処理対象レコードの「パターン」フィールドの値(パターン番号)が0であるか否かを、判別する。そして、処理対象レコードの「パターン」フィールドの値(パターン番号)が0であった場合、CPU40kは、ステップS228からステップS229へ処理を進める。
【0079】
ステップS229では、CPU40kは、変数TEの代入値を、変数SSの代入値に3秒を加算して得られる値に、変更する。その後、CPU40kは、図10乃至図12に係るパターン判定サブルーチンを終了して、図9に係るスキップ処理に復帰し、第1の処理ループL1におけるこの処理対象の回を終了する。
【0080】
一方、処理対象レコードの「パターン」フィールドの値(パターン番号)が0でなかった場合(すなわち、パターン番号が1であった場合)、CPU40kは、ステップS228からステップS230へ処理を分岐させる。
【0081】
ステップS230では、CPU40kは、変数TEの代入値を、変数SSの代入値に、
変更する。その後、CPU40kは、図10乃至図12に係るパターン判定サブルーチンを終了して、図9に係るスキップ処理に復帰し、第1の処理ループL1におけるこの処理対象の回を終了する。
【0082】
CPU40kは、ステップS203で取得した区間テーブル44のレコードの全てについてステップS205(パターン判定サブルーチン)を実行し終えると、第1の処理ループL1から離脱し、ステップS206へ処理を進める。
【0083】
なお、ステップS202乃至S205と第1の処理ループL1とを実行するCPU40kは、前述した特定部に相当している。
【0084】
ステップS206では、CPU40kは、変数TEの代入値で示される時刻を再開点として、この再開点へ再生点を移動するよう、再生制御モジュール42gに指示する。その後、CPU40kは、図9に係るスキップ処理を終了する。
【0085】
なお、ステップS206を実行するCPU40kは、前述した再開部に相当している。
【0086】
《作用効果》
本実施形態のテレビパソコン40では、録画制御モジュール42eが、放送されたテレビ番組の録画を終えてビデオデータ43をストレージユニット40jに保存すると、そのビデオデータ43に係るビデオの中から、所定の種別のシーンを含む区間が抽出され、そのビデオデータ43について区間テーブル44(図7参照)が作成される(ステップS101〜S105)。区間テーブル44には、所定の種別(楽曲、ハイライト、CM、ニュース)のシーンを含む区間に関する情報と、そのビデオに係るテレビ番組のジャンルとシーンの種別との組み合わせに応じたパターン番号とが、格納される。
【0087】
その後、操作者が、録画されたビデオの中から任意のビデオを選択して再生を指示すると、そのビデオに係るビデオデータ43に基づいて、そのビデオが再生される。ビデオの映像は、図8に示すように、タイムライン52とともに表示される映像枠51の中に映し出され、タイムライン52には、再生点を表す指標52bが示される。また、タイムライン52には、再生されているビデオの中から抽出された区間がブロック52m、52cとして示される。このため、タイムライン52上の各ブロック52m、52cの前端及び後端の位置と長さと内部の情報とから、所定の種別のシーンを含む区間がビデオ時間軸上のどこに存在しているかが、把握できることとなる。
【0088】
また、ビデオの再生中に操作者がスキップを指示すると、ビデオの再生が中断され(ステップS201)、再生点の移動先が特定されて(ステップS202〜S205、第1の処理ループL1)、ビデオの再生が再開される(ステップS206)。
【0089】
ここで、例えば、スキップを指示した時点(TS)から30秒後の時点(TE)が、そのビデオについて抽出された区間のいずれにもない場合(ステップS223;はい)、再生点は、従来と同様に、30秒先へ移動されることとなる(ステップS206)。
【0090】
また、例えば、ジャンルがスポーツであるテレビ番組のビデオを再生している場合において、スキップを指示した時点(TS)から30秒後の時点(TE)が、シーンの種別がハイライトである区間(パターン番号が0である区間)にあったときには(ステップS223;いいえ、S224;いいえ、S227;はい、S228;はい)、図13に示すように、その区間の前端から3秒後の時点が、再生点の移動先として特定され(ステップS229)、再生点がその時点に移動される(ステップS206)。この場合、スキップされる部分の時間幅は、30秒よりも短くなることが多く、操作者は、視聴を望むシーンの
冒頭を見逃したりバックスキップして再開点の戻り量を調節したりしなくても済むこととなる。
【0091】
また、例えば、ジャンルが音楽であるテレビ番組のビデオを再生している場合において、スキップを指示した時点(TS)から30秒後の時点(TE)が、シーンの種別が楽曲である区間(パターン番号が1である区間)にあったときには(ステップS223;いいえ、S224;いいえ、S227;はい、S228;いいえ)、図14に示すように、その区間の前端に一致する時点が、再生点の移動先として特定され(ステップS230)、再生点がその時点に移動される(ステップS206)。この場合、スキップされる部分の時間幅は、30秒よりも短くなり、操作者は、視聴を望むシーンの冒頭を見逃したりバックスキップして再開点の戻り量を調節したりしなくても済むこととなる。
【0092】
また、例えば、あらゆるジャンルのテレビ番組を再生している場合において、スキップを指示した時点(TS)から30秒後の時点(TE)が、シーンの種別がCM又はニュースである区間(パターン番号が2である区間)にあったとき(ステップS223;いいえ、S224;はい、S225;はい)、図15に示すように、その区間の後端から1秒前の時点が、再生点の移動先として特定され(ステップS226)、再生点がその時点に移動される(ステップS206)。この場合、スキップされる部分の時間幅は、30秒よりも長くなることが多く、操作者は、30秒スキップボタン53を2回以上クリックしたりバックスキップして再開点の戻り量を調節したりしなくても済むこととなる。
【0093】
また、例えば、あらゆるジャンルのテレビ番組を再生している場合において、スキップを指示した時点(TS)とその30秒後の時点(TE)との間に、シーンの種別がCM又はニュースである区間(パターン番号が2である区間)の後端があったときにも(ステップS223;いいえ、S224;はい、S225;はい)、その区間の後端から1秒前の時点が、再生点の移動先として特定され(ステップS226)、再生点がその時点に移動される(ステップS206)。この場合、スキップされる部分の時間幅は、30秒よりも短くなり、操作者は、視聴を望むシーンの冒頭を見逃したりバックスキップして再開点の戻り量を調節したりしなくても済むこととなる。
【0094】
また、ジャンルがドラマ又はアニメであるテレビ番組における楽曲のシーンを含む区間についても、CM又はニュースのシーンを含む区間と同様に、スキップを指示した時点(TS)から30秒後の時点(TE)が、その楽曲の区間にあるか、或いは、スキップを指示した時点(TS)とその30秒後の時点(TE)との間に、その楽曲の区間の後端があれば、再生点は、その楽曲の区間の後端から1秒前に移動される。
【0095】
《ユニットに関する説明》
以上に説明した本実施形態において、テレビパソコン40内の各ユニット40e〜40lは、何れも、ソフトウエア要素とハードウエア要素とから構成されていても良いし、ハードウエア要素のみで構成されていても良い。
【0096】
ソフトウエア要素としては、インターフェースプログラム、ドライバプログラム、テーブル、及び、データ、並びに、これらのうちの幾つかを組み合わせたものが、例示できる。これらは、後述のコンピュータ可読媒体に格納されたものであっても良いし、ROM[Read Only Memory]及びLSI[Large Scale Integration]などの記憶装置に固定的に
組み込まれたファームウエアであっても良い。
【0097】
また、ハードウエア要素としては、FPGA[Field Programmable Gate Array]、A
SIC[Application Specific Integrated Circuit]、ゲートアレイ、論理ゲートの組
み合わせ、信号処理回路、アナログ回路、及び、その他の回路が、例示できる。このうち
、論理ゲートには、AND、OR、NOT、NAND、NOR、フリップフロップ、カウンタ回路などが、含まれていてもよい。また、信号処理回路には、信号値の加算、乗算、除算、反転、積和演算、微分、積分などを実行する回路要素が、含まれていてもよい。また、アナログ回路には、増幅、加算、乗算、微分、積分などを実行する回路要素が、含まれていてもよい。
【0098】
なお、前述したテレビパソコン40内の各ユニット40e〜40lをそれぞれ構成する要素は、以上に例示したものに限定されず、これらと等価な他の要素であっても良い。
【0099】
《ソフトウエア及びプログラムに関する説明》
以上に説明した本実施形態において、テレビパソコン40内のOSソフトウエア41、TVソフトウエア42、このTVソフトウエア42を構成する各モジュール42a〜42c、42e、42g、42h、及び、各テーブル42d、42f、ビデオデータ43、及び、区間テーブル44、並びに、前述したソフトウエア要素は、何れも、ソフトウエア部品、手続き型言語による部品、オブジェクト指向ソフトウエア部品、クラス部品、タスクとして管理される部品、プロセスとして管理される部品、関数、属性、プロシジャ(手続き)、サブルーチン(ソフトウエアルーチン)、プログラムコードの断片又は部分、ドライバ、ファームウエア、マイクロコード、コード、コードセグメント、エクストラセグメント、スタックセグメント、プログラム領域、データ領域、データ、データベース、データ構造、フィールド、レコード、テーブル、マトリックステーブル、配列、変数、パラメータなどの要素を、含んでいても良い。
【0100】
また、前述したテレビパソコン40内のOSソフトウエア41、TVソフトウエア42、このTVソフトウエア42を構成する各モジュール42a〜42c、42e、42g、42h、及び、各テーブル42d、42f、ビデオデータ43、及び、区間テーブル44、並びに、前述したソフトウエア要素は、何れも、C言語、C++、Java(米国サンマイクロシステムズ社の商標)、ビジュアルベーシック(米国マイクロソフト社の商標)、Perl、Ruby、その他の多くのプログラミング言語により記述されたものであっても良い。
【0101】
また、前述したテレビパソコン40内のOSソフトウエア41、TVソフトウエア42、このTVソフトウエア42を構成する各モジュール42a〜42c、42e、42g、42h、及び、各テーブル42d、42f、ビデオデータ43、及び、区間テーブル44、並びに、前述したソフトウエア要素に含まれる命令、コード及びデータは、有線ネットワークカード及び有線ネットワークを通じて、又は、無線カード及び無線ネットワークを通じて、コンピュータ、又は、機械若しくは装置に組み込まれたコンピュータに、送信又はローディングされても良い。
【0102】
前述した送信又はローディングにおいて、データ信号は、例えば搬送波に組み込まれることにより、有線ネットワーク又は無線ネットワーク上を移動する。但し、データ信号は、前述した搬送波に依らず、いわゆるベースバンド信号のまま転送されても良い。このような搬送波は、電気的、磁気的又は電磁的な形態、光、音響、又は、その他の形態で、送信される。
【0103】
ここで、有線ネットワーク又は無線ネットワークは、例えば、電話回線、ネットワーク回線、ケーブル(光ケーブル、金属ケーブルを含む)、無線リンク、携帯電話アクセス回線、PHS[Personal Handyphone System]網、無線LAN[Local Area Network]、Bluetooth(ブルートゥース特別利益団体の商標)、車両搭載型無線通信(DSRC[Dedicated Short Range Communication]を含む)、及び、これらのうちの何れかからなるネットワークである。そして、このデータ信号は、命令、コード及びデータを含む情報を、ネ
ットワーク上のノード又は要素に、伝達する。
【0104】
なお、前述したテレビパソコン40内のOSソフトウエア41、TVソフトウエア42、このTVソフトウエア42を構成する各モジュール42a〜42c、42e、42g、42h、及び、各テーブル42d、42f、ビデオデータ43、及び、区間テーブル44、並びに、前述したソフトウエア要素を構成する要素は、以上に例示したものに限定されず、これらと等価な他の要素であっても良い。
【0105】
《コンピュータ可読媒体に関する説明》
以上に説明した本実施形態における何れかの機能は、コード化されてコンピュータ可読媒体の記憶領域に格納されていても良い。この場合、その機能を実現するためのプログラムが、このコンピュータ可読媒体を介して、コンピュータ、又は、機械若しくは装置に組み込まれたコンピュータに、提供され得る。コンピュータ、又は、機械若しくは装置に組み込まれたコンピュータは、コンピュータ可読媒体の記憶領域からプログラムを読み出してそのプログラムを実行することによって、その機能を実現することができる。
【0106】
ここで、コンピュータ可読媒体とは、電気的、磁気的、光学的、化学的、物理的又は機械的な作用によって、プログラム及びデータ等の情報を蓄積するとともに、コンピュータに読み取られ得る状態でその情報を保持する記録媒体をいう。
【0107】
電気的又は磁気的な作用としては、ヒューズによって構成されるROM[Read Only Memory]上の素子へのデータの書き込みが、例示できる。磁気的又は物理的な作用としては、紙媒体上の潜像へのトナーの現像が、例示できる。なお、紙媒体に記録された情報は、例えば、光学的に読み取ることができる。光学的且つ化学的な作用としては、基盤上での薄膜形成又は凹凸形成が、例示できる。なお、凹凸の形態で記録された情報は、例えば、光学的に読み取ることができる。化学的な作用としては、基板上での酸化還元反応、又は、半導体基板上での酸化膜形成、窒化膜形成、若しくは、フォトレジスト現像が、例示できる。物理的又は機械的な作用としては、エンボスカードへの凹凸形成、又は、紙媒体へのパンチの穿孔が、例示できる。
【0108】
また、コンピュータ可読媒体の中には、コンピュータ、又は、機械若しくは装置に組み込まれたコンピュータに着脱自在に装着できるものがある。着脱自在なコンピュータ可読媒体としては、DVD(DVD−R、DVD−RW、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)、+R/+WR、BD(BD−R、BD−RE、BD−ROMを含む)、CD[Compact Disk](CD−R、CD−RW、CD−ROMを含む)、MO[Magneto Optical
]ディスク、その他の光ディスク媒体、フレキシブルディスク(フロッピーディスク(フロッピーは日立製作所社の商標)を含む)、その他の磁気ディスク媒体、メモリーカード(コンパクトフラッシュ(米国サンディスク社の商標)、スマートメディア(東芝社の商標)、SDカード(米国サンディスク社、松下電器産業社、東芝社の商標)、メモリースティック(ソニー社の商標)、MMC(米国ジーメンス社、米国サンディスク社の商標)など)、磁気テープ、及び、その他のテープ媒体、並びに、これらのうちの何れかを内蔵した記憶装置が、例示できる。記憶装置には、DRAM[Dynamic Random Access Memory]又はSRAM[Static Random Access Memory]がさらに内蔵されたものもある。
【0109】
また、コンピュータ可読媒体の中には、コンピュータ、又は、機械若しくは装置に組み込まれたコンピュータに固定的に装着されたものがある。この種のコンピュータ可読媒体としては、ハードディスク、DRAM、SRAM、ROM、EEPROM[Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory]、フラッシュメモリなどが、例示で
きる。
【0110】
前述した本実施形態に関し、更に、以下の付記を開示する。
【0111】
(付記1)
音声と映像とからなるビデオを再生するためのビデオデータを取得すると、取得したビデオデータに係るビデオの中から、所定の種別のシーンを含む区間を抽出する抽出部、
前記ビデオデータについて所定の指示を操作者から受け付けると、前記ビデオデータに基づいてビデオを再生する再生部、
前記再生部が前記ビデオを再生している最中に、スキップ指示を操作者から受けると、前記ビデオの再生を中断する中断部、
前記中断部が再生を中断したビデオについて前記抽出部が抽出した区間とそのビデオの再生点との関係に基づいて、再生の再開点を特定する特定部、及び、
前記特定部が特定した再開点から前記ビデオの再生を再開する再開部
を備えることを特徴とするビデオ再生装置。
【0112】
(付記2)
前記特定部は、前記中断部が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出部が抽出した区間に含まれている場合に、その時点から別の時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記1記載のビデオ再生装置。
【0113】
(付記3)
前記特定部は、前記中断部が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出部が抽出した区間に含まれている場合に、その区間の前端を含む近傍領域のうちの1時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記2記載のビデオ再生装置。
【0114】
(付記4)
前記特定部は、前記中断部が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出部が抽出した区間に含まれている場合に、その区間の前端を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記3記載のビデオ再生装置。
【0115】
(付記5)
前記抽出部が、ハイライトのシーンを含む区間を抽出する
ことを特徴とする付記3記載のビデオ再生装置。
【0116】
(付記6)
前記特定部は、前記中断部が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出部が抽出した区間に含まれている場合に、その区間の後端を含む近傍領域のうちの1時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記2記載のビデオ再生装置。
【0117】
(付記7)
前記抽出部が、CMのシーンを含む区間を抽出する
ことを特徴とする付記6記載のビデオ再生装置。
【0118】
(付記8)
コンピュータを、
音声と映像とからなるビデオを再生するためのビデオデータを取得すると、取得したビデオデータに係るビデオの中から、所定の種別のシーンを含む区間を抽出する抽出手段、
前記ビデオデータについて所定の指示を操作者から受け付けると、前記ビデオデータに基づいてビデオを再生する再生手段、
前記再生手段が前記ビデオを再生している最中に、スキップ指示を操作者から受けると、前記ビデオの再生を中断する中断手段、
前記中断手段が再生を中断したビデオについて前記抽出手段が抽出した区間とそのビデオの再生点との関係に基づいて、再生の再開点を特定する特定手段、及び、
前記特定手段が特定した再開点から前記ビデオの再生を再開する再開手段
として機能させる
ことを特徴とするビデオ再生プログラム。
【0119】
(付記9)
前記特定手段は、前記中断手段が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出手段が抽出した区間に含まれている場合に、その時点から別の時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記8記載のビデオ再生プログラム。
【0120】
(付記10)
前記特定手段は、前記中断手段が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出手段が抽出した区間に含まれている場合に、その区間の前端を含む近傍領域のうちの1時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記9記載のビデオ再生プログラム。
【0121】
(付記11)
前記特定手段は、前記中断手段が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出手段が抽出した区間に含まれている場合に、その区間の前端を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記10記載のビデオ再生プログラム。
【0122】
(付記12)
前記抽出手段が、ハイライトのシーンを含む区間を抽出する
ことを特徴とする付記10記載のビデオ再生プログラム。
【0123】
(付記13)
前記特定手段は、前記中断手段が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出手段が抽出した区間に含まれている場合に、その区間の後端を含む近傍領域のうちの1時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記9記載のビデオ再生プログラム。
【0124】
(付記14)
前記抽出手段が、CMのシーンを含む区間を抽出する
ことを特徴とする付記13記載のビデオ再生プログラム。
【0125】
(付記15)
コンピュータが、
音声と映像とからなるビデオを再生するためのビデオデータを取得すると、取得したビデオデータに係るビデオの中から、所定の種別のシーンを含む区間を抽出する抽出手順、
前記ビデオデータについて所定の指示を操作者から受け付けると、前記ビデオデータに基づいてビデオを再生する再生手順、
前記再生手順で前記ビデオを再生している最中に、スキップ指示を操作者から受けると、前記ビデオの再生を中断する中断手順、
前記中断手順で再生を中断したビデオについて前記抽出手順で抽出した区間とそのビデオの再生点との関係に基づいて、再生の再開点を特定する特定手順、及び、
前記特定手順で特定した再開点から前記ビデオの再生を再開する再開手順
を実行する
ことを特徴とするビデオ再生方法。
【0126】
(付記16)
前記コンピュータは、
前記特定手順において、前記中断手順で再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出手順で抽出した区間に含まれている場合に、その時点から別の時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記15記載のビデオ再生方法。
【0127】
(付記17)
前記コンピュータは、
前記特定手順において、前記中断手順で再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出手順で抽出した区間に含まれている場合に、その区間の前端を含む近傍領域のうちの1時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記16記載のビデオ再生方法。
【0128】
(付記18)
前記コンピュータは、
前記特定手順において、前記中断手順で再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出手順で抽出した区間に含まれている場合に、その区間の前端を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記17記載のビデオ再生方法。
【0129】
(付記19)
前記コンピュータは、
前記抽出手順において、ハイライトのシーンを含む区間を抽出する
ことを特徴とする付記17記載のビデオ再生方法。
【0130】
(付記20)
前記コンピュータは、
前記特定手順において、前記中断手順で再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出手順で抽出した区間に含まれている場合に、その区間の後端を含む近傍領域のうちの1時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする付記16記載のビデオ再生方法。
【0131】
(付記21)
前記コンピュータは、
前記抽出手順において、CMのシーンを含む区間を抽出する
ことを特徴とする付記20記載のビデオ再生方法。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本実施形態のテレビシステムの構成図
【図2】テレビパソコンの構成図
【図3】TVソフトウエアの構成図
【図4】録画ビデオ管理テーブルを模式的に示す図
【図5】スキップ先定義テーブルを模式的に示す図
【図6】区間テーブル作成処理の流れを示す図
【図7】区間テーブルを模式的に示す図
【図8】再生画面の一例を示す図
【図9】スキップ処理の流れを示す図
【図10】パターン判定サブルーチンの流れを示す図
【図11】パターン判定サブルーチンの流れを示す図
【図12】パターン判定サブルーチンの流れを示す図
【図13】シーンの種別がハイライトである区間での再生点の移動の一例を示す図
【図14】シーンの種別が楽曲である区間での再生点の移動の一例を示す図
【図15】シーンの種別がCMである区間での再生点の移動の一例を示す図
【符号の説明】
【0133】
CAT CATV網
INT インターネット
10 テレビ信号送出装置
20 ヘッドエンド装置
21 中継器
30 EPGサーバ装置
31 中継器
40 テレビパーソナルコンピュータ(テレビパソコン)
40a 出力デバイス
40b 操作デバイス
40c 受信デバイス
40d 遠隔操作器
40e グラフィックサウンド制御ユニット
40f 入力制御ユニット
40g シリアルインターフェースユニット
40h テレビチューナユニット
40i 通信ユニット
40j ストレージユニット
40k CPU
40l メインメモリユニット
41 OSソフトウエア
42 TVソフトウエア
42a ユーザインターフェースモジュール
42b EPG制御モジュール
43c タイマー録画予約モジュール
42e 録画制御モジュール
43f 録画済コンテンツ管理テーブル
42g 再生制御モジュール
42h 解析モジュール
421 再生画面表示プログラム
422 デコーダ
423 スキッププログラム
424 スキップ先定義テーブル
425 区間テーブル作成プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声と映像とからなるビデオを再生するためのビデオデータを取得すると、取得したビデオデータに係るビデオの中から、所定の種別のシーンを含む区間を抽出する抽出部、
前記ビデオデータについて所定の指示を操作者から受け付けると、前記ビデオデータに基づいてビデオを再生する再生部、
前記再生部が前記ビデオを再生している最中に、スキップ指示を操作者から受けると、前記ビデオの再生を中断する中断部、
前記中断部が再生を中断したビデオについて前記抽出部が抽出した区間とそのビデオの再生点との関係に基づいて、再生の再開点を特定する特定部、及び、
前記特定部が特定した再開点から前記ビデオの再生を再開する再開部
を備えることを特徴とするビデオ再生装置。
【請求項2】
前記特定部は、前記中断部が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出部が抽出した区間に含まれている場合に、その時点から別の時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする請求項1記載のビデオ再生装置。
【請求項3】
前記特定部は、前記中断部が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出部が抽出した区間に含まれている場合に、その区間の前端を含む近傍領域のうちの1時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする請求項2記載のビデオ再生装置。
【請求項4】
前記特定部は、前記中断部が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出部が抽出した区間に含まれている場合に、その区間の前端を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする請求項3記載のビデオ再生装置。
【請求項5】
前記抽出部が、ハイライトのシーンを含む区間を抽出する
ことを特徴とする請求項3記載のビデオ再生装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記中断部が再生を中断した前記ビデオにおける再生点から所定時間だけ後の時点が、前記抽出部が抽出した区間に含まれている場合に、その区間の後端を含む近傍領域のうちの1時点を、前記再開点として特定する
ことを特徴とする請求項2記載のビデオ再生装置。
【請求項7】
前記抽出部が、CMのシーンを含む区間を抽出する
ことを特徴とする請求項6記載のビデオ再生装置。
【請求項8】
コンピュータを、
音声と映像とからなるビデオを再生するためのビデオデータを取得すると、取得したビデオデータに係るビデオの中から、所定の種別のシーンを含む区間を抽出する抽出手段、
前記ビデオデータについて所定の指示を操作者から受け付けると、前記ビデオデータに基づいてビデオを再生する再生手段、
前記再生手段が前記ビデオを再生している最中に、スキップ指示を操作者から受けると、前記ビデオの再生を中断する中断手段、
前記中断手段が再生を中断したビデオについて前記抽出手段が抽出した区間とそのビデオの再生点との関係に基づいて、再生の再開点を特定する特定手段、及び、
前記特定手段が特定した再開点から前記ビデオの再生を再開する再開手段
として機能させる
ことを特徴とするビデオ再生プログラム。
【請求項9】
コンピュータが、
音声と映像とからなるビデオを再生するためのビデオデータを取得すると、取得したビデオデータに係るビデオの中から、所定の種別のシーンを含む区間を抽出する抽出手順、
前記ビデオデータについて所定の指示を操作者から受け付けると、前記ビデオデータに基づいてビデオを再生する再生手順、
前記再生手順で前記ビデオを再生している最中に、スキップ指示を操作者から受けると、前記ビデオの再生を中断する中断手順、
前記中断手順で再生を中断したビデオについて前記抽出手順で抽出した区間とそのビデオの再生点との関係に基づいて、再生の再開点を特定する特定手順、及び、
前記特定手順で特定した再開点から前記ビデオの再生を再開する再開手順
を実行する
ことを特徴とするビデオ再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−41118(P2010−41118A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198671(P2008−198671)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】