ピア・ツー・ピアデバイス制御に関連する方法及び装置
【課題】ピア・ツー・ピア通信シグナリングの使用と広域ネットワーク(WAN)アップリンク帯域幅を共有する方法及び装置を提供する。
【解決手段】基地局は、自己のWANアップリンク帯域を用いて、基地局をアタッチメントポイントとして用いる無線端末からアップリンク信号を受信する。一特長により、基地局は、ビーコン信号、をWANアップリンク帯域幅、例えばWAN周波数分割複信(FDD)アップリンク帯域、内に注入する。ピア・ツー・ピア無線端末は、前記アップリンク帯域幅を走査し、前記基地局信号を検出し、前記受信された基地局信号を評価し、ピア・ツー・ピア送信を前記評価の関数として制御する。ピア・ツー・ピア送信の制御は、ピア・ツー・ピア送信電力を前記評価された基地局信号の関数として調整することを含む。ピア・ツー・ピア通信に関して用いられる前記通信帯域は、幾つかの実施形態においては、同じアップリンク帯域である。
【解決手段】基地局は、自己のWANアップリンク帯域を用いて、基地局をアタッチメントポイントとして用いる無線端末からアップリンク信号を受信する。一特長により、基地局は、ビーコン信号、をWANアップリンク帯域幅、例えばWAN周波数分割複信(FDD)アップリンク帯域、内に注入する。ピア・ツー・ピア無線端末は、前記アップリンク帯域幅を走査し、前記基地局信号を検出し、前記受信された基地局信号を評価し、ピア・ツー・ピア送信を前記評価の関数として制御する。ピア・ツー・ピア送信の制御は、ピア・ツー・ピア送信電力を前記評価された基地局信号の関数として調整することを含む。ピア・ツー・ピア通信に関して用いられる前記通信帯域は、幾つかの実施形態においては、同じアップリンク帯域である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本特許出願は、“BEACONS IN A MIXED WIRELESS COMMUNICATION SYSTEM”(混成無線通信システムにおけるビーコン)という題名を有し、本明細書において参照されることによって本明細書に組み入れられている米国仮特許出願一連番号60/845,053(出願日:2006年9月15日)の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、無線通信に関する方法及び装置を対象とするものである。本発明は、より具体的には、ピア・ツー・ピア通信に関連する方法及び装置を対象とするものである。
【背景技術】
【0003】
無線スペクトルは、高コストで高価な資源である。広域ネットワークシステム、例えばセルラーシステム、においては、WANに割り当てられた無線スペクトルは、十分に利用されないことが時々ある。このような十分に利用されていないエアリンク資源を認識及び/又は利用する方法及び装置が開発されれば有利になる。例えば、WANによって割り当てられた又は使用中のスペクトルが、WAN通信に関するスペクトルの使用と有意な干渉をしない形でピア・ツー・ピア通信に関しても使用可能であれば有益である。
【発明の概要】
【0004】
広域ネットワーク(WAN)アップリンク帯域幅をピア・ツー・ピア通信シグナリングの使用と共有することに関連する方法及び装置が説明される。典型的には、基地局は、前記基地局をネットワークアタッチメントポイントとして用いる無線端末からのアップリンク信号を受信するためにWANアップリンク帯域を用いる。様々な実施形態の一特長により、基地局stetは、例えば信号、例えばビーコン信号、を自己のWANアップリンク帯域幅、例えばWAN周波数分割複信(FDD)アップリンク帯域、内に送信する。ピア・ツー・ピア無線端末は、前記アップリンク帯域幅を走査し、前記基地局信号を検出し、受信された基地局信号を評価し、ピア・ツー・ピア送信を前記評価の関数として制御する。ピア・ツー・ピア送信の制御は、送信すべきかどうかを決定すること及び/又はピア・ツー・ピア送信電力を前記評価された受信された基地局信号の関数として調整することを含む。幾つかの実施形態においては、前記注入された信号は、ピア・ツー・ピア目的のために用いられるが、WAN目的では用いられず、他方、その他の実施形態においては、前記注入された信号は、ピア・ツー・ピア及びWAN通信をサポートするために用いることができる。
【0005】
ピア・ツー・ピア通信に関して用いられる通信帯域は、幾つかの実施形態においては、基地局信号が受信されたのと同じアップリンク帯域である。該事例においては、ピア・ツー・ピア無線端末は、単一の帯域にとどまることができ、その一方で依然として前記受信された基地局信号に応答することができる。
【0006】
様々な実施形態による典型的無線通信端末動作方法は、アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号、例えばビーコン信号又はその他のブロードキャスト信号、を検出することと、前記基地局からの前記信号を評価することと、前記基地局からの前記信号を前記評価することに応じてピア・ツー・ピア信号を送信すること、とを含む。様々な実施形態による典型的無線通信端末は、アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出するための走査モジュールと、前記基地局からの前記信号を評価するための信号評価モジュールと、前記基地局からの前記信号を前記評価することに応じてピア・ツー・ピア信号を送信するための無線送信機と、を含む。
【0007】
様々な実施形態による典型的基地局動作方法は、第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信することと、前記アップリンク周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記通信デバイスの少なくとも一部に送信することであって、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域であることと、前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、を送信すること、とを備える。前記送信されたブロードキャスト信号は、幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア送信電力レベル制御パラメータである。様々な実施形態による典型的基地局は、第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信するための無線受信機モジュールと、ダウンリンク周波数帯域を用いて前記セルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信するための及び前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号を送信するための無線送信機モジュールと、を備え、前記アップリンク周波数帯域及び前記ダウンリンク周波数帯域は異なる。従って、基地局は、典型的ダウンリンク/アップリンクセルラー動作を実行することに加えて、典型的でない位置内にブロードキャスト信号を送信し、このブロードキャスト信号は、ピア・ツー・ピア動作をサポートするために用いられる。
【0008】
上記の発明の概要においては様々な実施形態が論じられている一方で、必ずしもすべての実施形態が同じ特長を含むわけではなく、上述される特長の一部は必ずしも必要ないが幾つかの実施形態においては望ましい可能性があるということが明確に理解されるべきである。以下の発明を実施するための形態においては、数多くの追加の特長、実施形態及び利益が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】様々な実施形態による、無線通信端末、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信端末、を動作させる典型的方法の流れ図である。
【図2】様々な実施形態による、典型的無線端末、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード、の図である。
【図3】様々な実施形態による、典型的基地局動作方法の流れ図である。
【図4】様々な実施形態による典型的基地局の図である。
【図5】様々な実施形態によるピア・ツー・ピアシグナリングをサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図である。
【図6】様々な実施形態による典型的無線通信デバイス、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード等の無線端末、の図である。
【図7】図7Aと図7Bとを組み合わせた図である。
【図7A】様々な実施形態によるピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図である。
【図7B】様々な実施形態によるピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図である。
【図8】様々な実施形態による典型的無線通信デバイス、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード等の無線端末、の図である。
【図9】典型的通信システムと、周波数帯域使用情報を説明する表と、典型的ピア・ツー・ピア無線端末送信電力レベル情報を示す表と、を含む1つの典型的実施形態を示した図である。
【図10】様々な実施形態による典型的無線通信システムの図である。
【図11】様々な実施形態による典型的基地局動作方法の流れ図である。
【図12】様々な実施形態による典型的基地局動作方法の流れ図である。
【図13】様々な実施形態による典型的基地局の流れ図である。
【図14】様々な実施形態による典型的通信システムと周波数帯域使用表とを含む図である。
【図15】基地局がピア・ツー・ピア雑音の有無をモニタリングして測定するサイレント期間を広域ネットワークが有する様々な実施形態の一特長を示した図である。
【図16】様々な実施形態の幾つかの特長を示した図であり、図15の例の続きである。
【図17】様々な実施形態の一特長を示した制御値に関する典型的ルックアップテーブルの図である。
【図18】様々な実施形態による基地局、例えばアップリンク帯域幅がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても利用される基地局、を動作させる典型的方法の流れ図である。
【図19】様々な実施形態による基地局、例えばアップリンク帯域幅がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても利用される基地局、を動作させる典型的方法の流れ図である。
【図20】雑音Wを縦軸に及び制御係数αを横軸に示した作図である。
【図21】雑音Wを縦軸に及び制御係数αを横軸に示した作図であり、図15と比較した場合における異なるレベルのその他のセル干渉及び異なる特性曲線を示した図である。
【図22】様々な実施形態において用いられる電力制御係数αの選択を調整する典型的方法を示した図である。
【図23】広域ネットワークに関する、例えばセルラー通信に関する、時分割複信(TDD)を利用する幾つかの実施形態における典型的な帯域幅の使用を示した図である。
【図24】広域ネットワークに関する、例えばセルラー通信に関する、周波数分割複信(FDD)を利用する幾つかの実施形態における典型的な帯域幅の使用を示した図である。
【図25】様々な実施形態により実装された典型的多モード無線通信デバイスの図である。
【図26】様々な実施形態による典型的周波数帯域及び広域ネットワーク通信の使用とピア・ツー・ピア通信の使用との間における共有周波数帯域の使用を示した図である。
【図27】様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図及び典型的タイミング構造情報である。
【図28】様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図である。
【図29】様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図である。
【図30】様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、様々な実施形態による、無線通信端末、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信端末、を動作させる典型的方法の流れ図100である。典型的方法は、ステップ102において開始し、無線通信端末に電源が投入されて初期設定される。動作は、開始ステップ102からステップ104に進む。ステップ104において、無線通信端末は、アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号、例えば基地局からのビーコン信号、を検出する。様々な実施形態においては、アップリンク帯域幅は、デバイスが基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数、例えばアップリンクトーンブロックを備える一組のOFDMトーン、を含む。幾つかの実施形態においては、基地局からの走査中の信号は、予め決められたフォーマットを有する。幾つかの実施形態においては、走査中の基地局からの信号は、例えば、基地局によって使用中の反復的タイミング構造に関して、又はピア・ツー・ピア構造に関する予め決められた時間に関して、予め決められた時間に送信される。幾つかの実施形態においては、基地局信号はビーコン信号であり、ビーコン信号は、OFDMシンボルにおいて3つ未満のトーンを含む信号である。
【0011】
動作は、ステップ104からステップ106に進み、ステップ106において、無線通信端末は、検出した基地局からの信号を評価する。幾つかの実施形態においては、基地局からの信号を評価することは、基地局信号の送信パターンを評価することを含む。ステップ106は、サブステップ110を含む。サブステップ110において、無線通信端末は、基地局からの信号の電力レベルを測定する。次に、ステップ112において、無線通信端末は、ステップ106の評価が予め決められた判定基準を満たすかどうかを決定する。予め決められた判定基準は、例えば、基地局から受信された信号の測定されたレベルが予め決められたしきい値よりも低いことである。予め決められたしきい値は、幾つかの実施形態においては、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号を送信時に基地局における無線通信デバイスからの予想される許容可能干渉レベルに対応するように選択される。判定基準が満たされる場合は、動作は、ステップ112からステップ114に進む。判定基準が満たされない場合は、動作は、ステップ112からステップ116に進む。ステップ114において、無線通信端末は、ピア・ツー・ピア信号を送信し、他方、ステップ116において、無線通信端末は、ピア・ツー・ピア信号を送信するのを控える。
【0012】
動作は、ステップ114からステップ118に進み、ステップ118において、無線通信端末は、追加の基地局信号の有無をモニタリングし、次にステップ120において、基地局は、最後の追加の基地局信号と前回検出された基地局信号、例えばステップ104において検出された信号、との間において検出された電力差が存在するかどうかを確認する。検出された電力差が存在しない場合は、無線通信端末は、ピア・ツー・ピア送信を継続することが許容され、動作は、ステップ120からステップ118に戻って追加の基地局信号の有無をモニタリングする。しかしながら、電力差が検出された場合は、動作は、ステップ120からステップ122に進む。
【0013】
ステップ122において、無線通信端末は、無線端末送信電力を前記差の関数として調整する。ステップ122は、サブステップ124と、126と、128とを含む。サブステップ124において、無線通信端末は、最後の追加の基地局信号の電力レベルが許容可能な範囲内にあるかどうかを検査する。最後の追加の基地局信号の電力レベルが高すぎる場合は、無線通信端末が基地局に近すぎること及び無線通信端末からのピア・ツー・ピア送信が基地局受信機の観点から非常に過度の干渉を引き起こすため該送信は許容されないことを示すことができる。代替として、最後の追加の基地局信号の電力レベルが低すぎる場合は、無線通信デバイスが基地局信号に対応するピア・ツー・ピアサービスの範囲外に移動していること、及び無線通信端末が異なる型のスペクトルの使用に対応する、例えば異なるサービスプロバイダ及び/又は異なる技術に対応する、領域内に所在する可能性があり、従って無線通信端末送信は許容されないことを示すことができる。サブステップ124において、最後の追加の基地局信号の電力レベルが許容可能な範囲内にないことが決定された場合は、動作は、サブステップ124からサブステップ126に進む。その他の場合は、動作は、サブステップ124からサブステップ128に進む。
【0014】
サブステップ126において、無線通信端末は、自己の送信電力を前記電力差の関数として調整し、ピア・ツー・ピア送信を継続する。ある時においては、送信電力を調整することは、送信電力を前記差の関数として低下させることを含み、その他の時においては、送信電力を前記差の関数として調整することは、送信電力を前記差の関数として増大させることを含む。例えば、無線通信端末が基地局からの信号の測定された電力レベルの上昇を検出した場合は、無線通信は、自己のピア・ツー・ピア送信シグナリング電力レベルを低下させる。代替として、無線通信端末が、基地局からの信号の測定された電力レベルの低下を検出した場合は、無線通信は、ピア・ツー・ピア送信シグナリング電力レベルを上昇させる。さらにその他の時においては、無線通信端末送信電力を前記差の関数として調整することは、送信電力レベルを上限レベルにおいて維持することを含む。動作は、サブステップ126からステップ118に進み、ステップ118において、無線通信端末は、追加の基地局信号の有無をモニタリングする。
【0015】
サブステップ128に戻り、サブステップ128において、無線通信端末は、自己の送信電力を調整してゼロにし、ピア・ツー・ピア送信を停止する。動作は、サブステップ128からステップ104に進み、ステップ104において、無線通信端末は、基地局信号の有無を走査する。
【0016】
図2は、様々な実施形態による、典型的無線端末2300、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード、の図である。典型的無線端末2300は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス2312を介してひとつに結合された受信機モジュール2302と、送信機モジュール2304と、プロセッサ2306、ユーザーI/Oデバイス2308と、メモリ2310と、を含む。メモリ2310は、ルーチン2322と、データ/情報2324と、を含む。プロセッサ2306、例えばCPU、は、無線端末2300の動作を制御し、方法、例えば図1の流れ図100の方法、を実装するためにメモリ2310内のルーチン2322を実行し、データ/情報2324を用いる。
【0017】
受信機モジュール2302、例えばOFDM受信機、は、無線端末が信号を受信する受信アンテナ2314に結合される。受信された信号は、ブロードキャスト信号、例えばアップリンクセルラーシグナリングが中断されている予め決められた時間間隔中に、基地局によってアップリンクセルラー通信に関して利用中の周波数帯域内に基地局によって送信されたビーコン信号、を含む。受信された信号は、ピア・ツー・ピア動作モードにおいて動作中のその他の無線端末からのピア・ツー・ピア信号も含み、前記ピア・ツー・ピア信号は、基地局アップリンク周波数帯域を用いて通信され、ピア・ツー・ピア通信の少なくとも一部は、アップリンクセルラー通信がアクティブである間隔中に通信される。受信機モジュール2302は、受信されるべき周波数帯域を選択するためのチューナーモジュール2316も含む。
【0018】
送信機モジュール2304、例えばOFDM送信機、は、無線端末2300がピア・ツー・ピア信号を送信する送信アンテナ2318に結合される。無線送信機モジュール2304のピア・ツー・ピア信号送信は、基地局からの検出された信号の評価に応じた送信である。例えば、幾つかの実施形態において、検出された予め決められた基地局信号、例えば、予め決められたフォーマット、例えばOFDMシンボル内の特定の高電力OFDMトーン又はトーンの組、とマッチするビーコン信号、が走査中の可能性のあるセルラーアップリンク帯域幅内に存在することは、アップリンク帯域がピア・ツー・ピア通信の使用に関しても利用可能であることを示す。例を続けると、アップリンク帯域幅における基地局ブロードキャスト信号の受信電力レベルは、幾つかの実施形態においては、最大許容ピア・ツー・ピア送信電力を決定するために無線端末2300によって用いられる。送信機モジュール2304は、幾つかの実施形態においては、基地局によって使用中のアップリンク周波数帯域に設定されるチューナーモジュール2320を含む。幾つかの実施形態においては、チューナーモジュール2320は、アップリンクセルラー帯域において使用中の周波数の組の一部、ただし必ずしも全体ではない、を用いるために送信機2304を同調させるように設定される。例えば、ピア・ツー・ピア通信帯域は、幾つかの実施形態においては、対応するアップリンクセルラー通信帯域の部分組である。送信されたピア・ツー・ピア信号の少なくとも一部は、セルラーアップリンクシグナリングに関して使用中のエアリンク資源と同じエアリンク資源を用いて送信される。幾つかの実施形態においては、受信機モジュール2302及び送信機モジュール2304の両方に関して同じアンテナが用いられる。幾つかの実施形態においては、両チューナーモジュール(2316、2320)は、ピア・ツー・ピア通信に関する同じ帯域、例えば同じアップリンクセルラー通信帯域、に設定される。
【0019】
ユーザーI/Oデバイス2308は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、カメラ、スイッチ、スピーカー、ディスプレイ、等を含む。ユーザーI/Oデバイス2308は、無線端末2300のユーザーがデータ/情報を入力すること、出力されたデータ/情報にアクセスすること、及び無線端末2300の少なくとも幾つかの機能、例えばピア・ツー・ピア通信セッションを開始する、を制御することを可能にする。
【0020】
ルーチン2322は、通信ルーチン2326と、無線端末制御ルーチン2328と、を含む。通信ルーチン2326は、無線端末2300によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。無線端末制御ルーチン2328は、無線端末2300の動作を制御し、方法を実装する。無線端末制御ルーチン2328は、走査モジュール2330と、信号評価モジュール2332と、受信基地局信号電力レベル追跡モジュール2334と、電力制御モジュール2336と、ピア・ツー・ピアシグナリングモジュール2338と、を含む。
【0021】
データ/情報2324は、アップリンク帯域幅データ/情報2344と、アップリンク帯域幅内にブロードキャストされる基地局ブロードキャスト信号に対応するフォーマット情報2350と、反復的スケジュール情報2352と、チューナー設定情報2356と、時間t0における受信された基地局信号2358と、受信された基地局信号(t0)電力レベル情報2360と、時間t1における受信された基地局信号2362と、受信された基地局信号(t1)電力レベル情報2364と、電力レベル変化情報2366と、生成されたピア・ツー・ピア信号2368と、ピア・ツー・ピア信号送信電力レベル情報2370と、を含む。
【0022】
アップリンク帯域幅データ/情報2344は、一組の周波数を識別する1つ以上の組の情報(第1の組の周波数を識別する情報2346、...、第Nの組の周波数を識別する情報2348)を含む。例えば、FDDを用いるWANセルラー通信システムの異なる部分において、異なるアップリンクFDD帯域が利用され、情報2346は、第1のアップリンク帯域及び第1の対応するチューナー設定を識別し、他方、情報2348は、異なるアップリンク帯域及び異なる対応するチューナー設定を識別する。例えば、第1の組の周波数を識別する情報2346は、アップリンクFDDセルラー通信帯域として用いられさらにピア・ツー・ピア通信に関しても利用される一組の隣接するOFDMトーンを識別する情報を含む。
【0023】
アップリンク帯域幅内にブロードキャストされる基地局ブロードキャスト信号に対応するフォーマット情報2350は、該基地局ブロードキャスト信号の特性を示して識別するために用いられる情報を含む。例えば、幾つかの実施形態においては、基地局によってアップリンク帯域幅内に送信された特定のビーコン信号は、OFDMシンボルの小規模な組の、例えば1乃至3の、OFDMトーンに等量のエネルギーを乗せ、相対的に高い電力レベルで信号を送信する。フォーマット情報2350は、例えば、ビーコン信号に対応するトーンの組を識別する情報を含む。
【0024】
反復的スケジュール情報2352は、反復的セルラーアップリンク及びダウンリンクスケジュール情報と、ピア・ツー・ピア反復的スケジュール情報と、を含む。反復的スケジュール情報2352は、基地局がアップリンク帯域幅内にブロードキャストする予め決められた時間を識別する情報2354を含む。例えば、情報2354は、走査モジュール2330がブロードキャスト信号を基地局からいつ受信すると予想すべきかを識別する情報を含む。
【0025】
チューナー設定情報2356は、チューナーモジュール2316及び2320の設定を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、走査中のアップリンク帯域において検出されている基地局ブロードキャスト信号に応じて、無線端末2300は、ピア・ツー・ピア通信の使用に関しても利用可能であるアップリンクセルラー帯域を識別し、チューナーモジュール2320は、チューナーモジュール2316が現在設定されているのと同じ設定に設定される。
【0026】
時間t0における受信された基地局信号2358及び時間t1における受信された基地局信号2362は、異なる時間に走査モジュール2330によって検出されたブロードキャスト信号に対応する。受信された基地局ブロードキャスト信号2358、2362は、信号評価モジュール2332によって評価され、電力測定モジュール2342は受信された基地局信号t(0)電力レベル2360、受信された基地局信号t(1)電力レベル2364をそれぞれ入手する。電力レベル変化情報2366は、受信基地局信号電力レベル追跡モジュール2334の出力であり、ピア・ツー・ピア信号の送信電力レベルを制御するために電力制御モジュール2336によって入力として用いられる。
【0027】
走査モジュール2330は、アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出する。例えば、走査モジュール2330は、基地局アップリンク帯域幅、例えばセルラー通信に関するFDD帯域である基地局アップリンク帯域幅、を走査し、基地局によってアップリンク帯域幅内に送信されたブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、の存在を探索して検出する。幾つかの実施形態においては、走査モジュール2330が走査中のアップリンク帯域幅内において基地局ブロードキャスト信号の存在を検出できない場合は、走査モジュール2330は、代替の可能性のあるアップリンク帯域に切り換えて走査する。様々な実施形態においては、走査モジュールは、基地局からの第1のブロードキャスト信号の存在を検出後に及びピア・ツー・ピア信号を送信後に追加の基地局信号の有無のモニタリングを継続する。
【0028】
信号評価モジュール2332は、基地局からの検出された信号を評価する。信号評価モジュール2332は、送信パターン評価モジュール2340と、電力測定モジュール2342と、を含む。送信パターン評価モジュール2340は、基地局信号の送信パターンを評価する。例えば、送信パターン評価モジュール2340は、検出されたパターン、例えば高い相対的電力レベルを有する受信されたOFDMシンボル内の一組の検出されたトーン、を、予想される信号の特性を示す格納情報とマッチさせることを試みる。幾つかの実施形態においては、パターンは、予め決められたパターンに従って変化する、例えば経時でホップする、一連のトーン組を含む。電力測定モジュール2342は、基地局からの信号の電力レベル、例えばアップリンク帯域において送信されている基地局からのビーコン信号の電力レベル、を測定する。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号は、OFDMシンボル内において3つ未満のトーンを含む信号である。様々な実施形態においては、無線端末は、基地局からの追加の検出された信号の評価を継続する、例えば追加の受信されたブロードキャスト信号の電力レベルを測定する。
【0029】
受信基地局信号電力レベル追跡モジュール2334は、基地局からの検出されたブロードキャスト信号の受信された電力レベルの変化を計算する。電力制御モジュール2336は、無線端末2300によって送信されたピア・ツー・ピア信号の送信電力レベルを受信基地局ブロードキャスト信号電力レベル測定情報及び/又は受信基地局ブロードキャスト信号電力レベル情報の変化の関数として制御する。例えば、電力制御モジュール2336は、連続する受信された基地局ブロードキャスト信号の受信された電力間の差を検出することに応じてピア・ツー・ピア送信電力を調整する。時々、電力制御モジュール2336は、ピア・ツー・ピア送信電力を低下させ、前記低下は、基地局シグナリングの継続的モニタリングに応じて行われる。
ピア・ツー・ピアシグナリングモジュール2338は、ピア・ツー・ピア信号2368を生成し、送信機モジュール2304がピア・ツー・ピア信号送信電力レベル2370に従った電力レベルで該信号を送信するように制御する。ピア・ツー・ピア送信電力レベルは、電力制御モジュール2336の出力である。
【0030】
図3は、様々な実施形態による、典型的基地局動作方法の流れ図200である。動作は、ステップ202において開始し、基地局に電源が投入されて初期設定され、ステップ204に進む。
【0031】
ステップ204において、基地局は、第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信する。動作は、ステップ204からステップ206に進む。
【0032】
ステップ206において、基地局は、第2の期間中に送信する。ステップ206は、並行して実行することができ時々並行して実行されるサブステップ208と、210と、を含む。サブステップ208において、基地局は、前記第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記セルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信し、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域である。サブステップ210において、基地局は、前記アップリンク周波数帯域においてブロードキャスト信号を送信する。幾つかの実施形態においては、前記アップリンク周波数帯域内に送信されたブロードキャスト信号は、ビーコン信号、例えば、OFDMシンボル内に3つ未満のOFDMトーンを含むOFDMビーコン信号、である。幾つかの実施形態においては、前記アップリンク周波数帯域内に送信されたブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である。
【0033】
幾つかの実施形態においては、セルラー通信デバイスからのアップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域内に送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で第1の期間中に受信される。従って、アップリンク周波数帯域は、ピア・ツー・ピアシグナリングに関しても並行して利用される。
【0034】
図4は、様々な実施形態による典型的基地局2400の図である。典型的基地局2400は、例えばWANセルラー通信システムの一部であり、FDDアップリンク帯域及びFDDダウンリンク周波数帯域を用いる。例を続けると、基地局2400は、ピア・ツー・ピア通信をサポートするためにブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、もアップリンク通信帯域内に送信する。幾つかの実施形態においては、基地局の実装された反復的タイミング構造は、基地局2400がアップリンク通信帯域内にブロードキャスト信号を送信する予め決められた間隔中にセルラー通信デバイスからのアップリンクシグナリングを意図的に中断させる。幾つかの該実施形態においては、アップリンク帯域内への基地局向けアップリンク無線端末セルラーシグナリングに割り当てられた時間に関する、アップリンク帯域内への基地局2400ブロードキャスト信号に割り当てられた相対的時間は、2%以下である。様々な実施形態においては、アップリンク通信帯域は、セルラーアップリンク通信と同時並行してピア・ツー・ピアシグナリングに関して利用されることが許容される。幾つかの該実施形態においては、基地局2400は、ピア・ツー・ピアデバイスからの干渉を管理し、干渉管理は、アップリンク通信帯域内に送信されたブロードキャスト信号の送信電力レベルを変動させることを含む。ブロードキャスト信号を受信中のピア・ツー・ピアデバイスは、自己の送信電力レベルを、アップリンク通信帯域内への基地局ブロードキャスト信号の受信された電力レベルの関数として制御する。
【0035】
基地局2400は、様々な要素がデータ及び情報を交換するバス2412を介してひとつに結合された受信機モジュール2402と、送信機モジュール2404と、プロセッサ2406と、I/Oインタフェース2408と、メモリ2410と、を含む。メモリ2410は、ルーチン2418と、データ/情報2420と、を含む。プロセッサ2406、例えばCPU、は、基地局の動作を制御し、方法、例えば図3の流れ図200の方法、を実装するためにメモリ2410内のルーチン2418を実行し、データ/情報2420を用いる。
【0036】
受信機モジュール2402、例えばOFDM受信機、は、受信アンテナ2414に結合され、受信アンテナ2414を介して、基地局2400は、アップリンク周波数帯域において基地局2400に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を第1の期間中に受信する。セルラー通信デバイスからのアップリンク信号は、アップリンク周波数帯域において送信されてアップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で第1の期間中に受信される。
【0037】
送信機モジュール2404、例えばOFDM送信機、は、送信アンテナ2416に結合され、送信アンテナ2416を介して、基地局2400は、ダウンリンク周波数帯域を用いてセルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信し、前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号を送信し、前記ダウンリンク周波数帯域は、前記アップリンク周波数帯域と異なり、前記第1の期間及び前記第2の期間は、重なり合わない。セルラー通信デバイス向けであるダウンリンク信号は、例えば、ダウンリンク帯域ビーコン信号と、割り当て信号と、ページング信号と、トラフィック信号と、を含む。幾つかの実施形態においては、送信機モジュール2404は、第1の送信機サブモジュール2405と、第2の送信機サブモジュール2407と、を含む。例えば、第1の送信機サブモジュール2405は、ダウンリンクセルラーシグナリングに関して用いられ、第2の送信機サブモジュール2407は、ビーコン信号等のブロードキャスト信号をアップリンク周波数帯域内に送信するために用いられる。
【0038】
個々の第1及び第2の送信機サブモジュール2405、2507を用いる実装の一利点は、第1の送信機サブモジュール2405が、ダウンリンクFDD帯域において送信するように設定することができ、ピア・ツー・ピアサポートに関して用いられるブロードキャスト信号が通信されるUL TDD帯域に対処する必要がないことである。例えば、受信機モジュール2402及び第2の送信機サブモジュール2407は、同じUL FDD帯域に同調させることができ、第1の送信機モジュール2405は、DL FDDD帯域に同調させることができ、ダウンリンクセルラー通信は、中断されない形で継続することができる。この手法の他の利点は、第2の送信機サブモジュール2407を基地局内に挿入し、さらにセルラー通信をサポートする既存の基地局が、例えばアップリンク周波数帯域内への基地局シグナリングの短い間隔中にアップリンクセルラー通信を中断するようにアップリンクタイミング構造を変更するための幾つかのソフトウェア修正を行うことによって、同じアップリンクFDD帯域を利用するピア・ツー・ピア通信をサポートするように適合化できることである。
【0039】
I/Oインタフェース2408は、その他のネットワークノード、例えばその他の基地局、AAAノード、ホームエージェントノード、及び/又はインターネット、に基地局2400を結合する。I/Oインタフェース2408は、基地局2400をバックホールネットワークに結合することによって、基地局2400をネットワークアタッチメントポイントとして用いるセルラー通信デバイスが異なる基地局をネットワークアタッチメントポイントとして用いる他のセルラー通信デバイスとの通信セッションに参加するのを許容する。
【0040】
ルーチン2418は、通信ルーチン2422と、ブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、と、生成モジュール2424と、ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール2426と、セルラーダウンリンクモジュール2428と、セルラーアップリンクモジュール2430と、を含む。通信ルーチン2422は、基地局2400によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。ブロードキャスト信号生成モジュール2424は、セルラー通信デバイス及びピア・ツー・ピア通信デバイスによって用いられるブロードキャスト信号を生成する。幾つか実施形態においては、モジュール2424によって生成されたダウンリンク帯域ブロードキャスト信号、例えばダウンリンク帯域ビーコン信号、の少なくとも一部は、基地局識別情報、例えば、セル、セクター、及び/又はアタッチメントポイント情報、を搬送する。幾つかの実施形態においては、モジュール2424によって生成されたアップリンク帯域ブロードキャスト信号、例えばアップリンク帯域ビーコン信号、の少なくとも一部は、送信電力レベル制御信号、例えばピア・ツー・ピアデバイスの最大送信電力レベルを制御するために用いられる信号、である。
【0041】
幾つかの実施形態においては、ブロードキャスト信号生成モジュール2424は、アップリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号を生成するためのアップリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2432と、ダウンリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号を生成するためのダウンリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2434と、を含む。様々な実施形態においては、アップリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2432は、アップリンク帯域内へのビーコン信号の送信電力レベルをピア・ツー・ピア干渉管理モジュール2426から受信された情報の関数として設定するための電力レベルモジュール2436を含む。幾つかの実施形態においては、ダウンリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2434は、基地局識別情報をダウンリンク帯域ビーコン信号内に組み込むための基地局識別モジュール2438を含む。幾つかの実施形態においては、基地局アタッチメントポイントに対応する生成されたダウンリンク帯域ビーコン信号は、同じ送信電力レベルで送信され、他方、生成されたアップリンク帯域ビーコン信号の送信電力レベルは、例えば基地局受信機2402によるセルラー通信アップリンク信号の受信に関する干渉を引き起こしているピア・ツー・ピアシグナリングの管理の一環として、異なる時点に異なる電力レベルで送信される。
【0042】
ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール2426は、アップリンク周波数帯域内に送信されるブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、に関する電力レベルを設定することを含む動作によって受信機モジュール2402において経験中のピア・ツー・ピアシグナリング干渉レベルを管理する。幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール2426は、ピア・ツー・ピアシグナリングからの干渉レベルを低下させるのを望むときにはアップリンク帯域内への送信されたブロードキャスト信号の電力レベルを上昇させることを決定し、ピア・ツー・ピアシグナリングからの上昇された干渉レベルを低下させるのを望むときにはアップリンク帯域内への送信されたブロードキャスト信号の電力レベルを低下させる。
【0043】
セルラーダウンリンクモジュール2428は、セルラーデバイス2450向けのダウンリンク信号の生成及び送信を制御する。セルラーアップリンクモジュール2430は、セルラー通信デバイスからのアップリンク信号の受信及びこれらの信号からの情報の復元を制御し、セルラーデバイス2448からの受信されたアップリンク信号を入手する。
【0044】
データ/情報2420は、時間/周波数構造情報2440と、ブロードキャスト信号フォーマット情報2442と、アップリンク帯域内に送信される生成されたブロードキャスト信号2444と、ダウンリンク帯域2446内に送信される生成されたブロードキャスト信号2446と、セルラーデバイスからの受信されたアップリンク信号2448と、セルラーデバイス向けのダウンリンク信号2450と、を含む。時間/周波数構造情報2440は、反復的時間構造情報2542と、アップリンク周波数帯域情報2454と、ダウンリンク周波数帯域情報2456と、を含む。反復的時間構造情報2452は、アップリンク信号に関する時間間隔を識別する情報2458と、アップリンク帯域内への基地局ブロードキャスト信号に関して用いられる時間間隔を識別する情報2460と、を含む。アップリンク信号に関する時間間隔を識別する情報2458は、例えば、アクセス間隔を識別する情報と、アップリンク制御シグナリング及びアップリンクトラフィックシグナリングのうちの少なくとも1つに関して用いられる間隔を識別する情報と、を含む。アップリンク帯域内への基地局ブロードキャスト信号に関する時間間隔を識別する情報2460は、基地局によるアップリンク帯域内へのブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、の送信に関して用いられて通常のアップリンクセルラー通信シグナリングが中断される間隔を識別する。従って、アップリンク周波数帯域内への基地局ブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、は、基地局2400に向けられたセルラーアップリンク信号によって干渉されず、ピア・ツー・ピア通信デバイスによるブロードキャスト信号の復元を容易にする。幾つかの実施形態においては、アップリンク帯域内への基地局ブロードキャスト及びアップリンク帯域内へのセルラーアップリンクシグナリングに対する時間の割り当ての比は、2%以下である。
【0045】
アップリンク周波数帯域情報2454は、基地局2400によってセルラーアップリンクFDD帯域として用いられる一組の周波数、例えば一組の隣接するOFDMトーン、を識別する情報と、帯域に対応する搬送波周波数情報と、を含む。アップリンク周波数帯域は、アップリンクセルラー通信と同じエアリンク資源を用いる少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア通信とともにピア・ツー・ピア通信帯域としても利用されるべきである。基地局2400は、アップリンク通信帯域内へもブロードキャスト信号を送信する。ダウンリンク周波数帯域情報2456は、基地局2400によってセルラーダウンリンクFDD帯域として用いられる一組の周波数、例えば一組の隣接するOFDMトーン、を識別する情報と、帯域に対応する搬送波周波数情報と、を含む。
【0046】
ブロードキャスト信号フォーマット情報2442、例えばアップリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号のフォーマットを識別する情報、は、例えば、ビーコン信号を表すために用いられる一組のトーン、例えば1乃至3のトーン、を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号に対応する一組のトーンは、予め決められたホッピングシーケンスに従って経時でホップされ、該情報も情報2442内に含められる。
【0047】
アップリンク帯域に関する生成されたブロードキャスト信号2444、例えばビーコン信号、は、ブロードキャスト信号生成モジュール2424の出力である。幾つかの実施形態においては、情報2444は、アップリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2432の出力である。ダウンリンク帯域に関する生成されたブロードキャスト信号2444、例えばビーコン信号、は、ブロードキャスト信号生成モジュール2424の出力である。幾つかの実施形態に関しては、情報2446は、ダウンリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2434の出力である。
【0048】
図5は、様々な実施形態によるピア・ツー・ピアシグナリングをサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図700である。動作は、ステップ702において開始し、無線通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、ステップ704に進み、無線通信デバイスが第1の信号を基地局から受信する。幾つかの実施形態においては、第1の信号は、アップリンク信号を基地局に送信するために用いられるアップリンク周波数帯域において受信される。幾つかの実施形態においては、第1の信号は、前記基地局によって用いられるダウンリンク周波数帯域である周波数帯域において受信され、ピア・ツー・ピア信号は他の周波数帯域において送信される。該実施形態においては、ピア・ツー・ピアシグナリングに関して用いられる他の周波数帯域は、アップリンク信号を基地局に送信するために用いられるアップリンク周波数帯域であることができ、時々該アップリンク周波数帯域である。基地局から第1の信号を搬送するためにアップリンク周波数帯域を用いる手法は、ピア・ツー・ピア無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号に関して用いられるのと同じ周波数帯域にとどまることができその一方で基地局からの第1の信号の有無をモニタリングできるという利点を有する。このことは、ピア・ツー・ピア無線通信デバイスに関する単純な設計及び/又は低コストの実装を容易にする。しかしながら、基地局が以前に送信に関して用いなかった帯域内に今度は送信するため、基地局においてさらなる複雑さが存在する。
【0049】
代替として、第1の信号を搬送するために基地局のダウンリンク帯域を用いる手法は、基地局の観点からはより容易である。しかしながら、ピア・ツー・ピア無線通信デバイスは、例えば複数の受信機が関わる2つの帯域をモニタリングする必要があることに起因するさらなる複雑さとコスト及び/又は帯域間の切り換えに関わる複雑さを要求する。
【0050】
動作は、ステップ704からステップ706に進む。ステップ706において、無線通信デバイスは、受信された信号に関する測定、例えば信号電力測定、を行う。動作は、ステップ708及び722のうちの1つ以上に進む。幾つかの実施形態においては、無線通信デバイスは、例えばセルラーネットワークの一部として、ピア・ツー・ピアシグナリングをサポートするが、基地局へのアップリンクシグナリングはサポートせず、該実施形態においては、ステップ722はオプションではない。幾つかの実施形態においては、無線通信デバイスは、いずれの所定の時間においてもピア・ツー・ピアモード及びセルラー動作モードのうちの1つをサポートし、所定の時間に関して、動作はステップ708及びステップ722のうちの1つに進むことができる。幾つかの実施形態においては、無線通信デバイスは、同時並行のピア・ツー・ピアシグナリング及びセルラーシグナリングをサポートし、動作は、ステップ706からステップ708及びステップ722に進むことができる。
【0051】
動作は、ピア・ツー・ピアシグナリングに関してはステップ706からステップ708に進み、他方、動作は、基地局へのアップリンク信号に関してはステップ706からステップ722に進む。ステップ708においては、無線通信デバイスは、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア信号送信に関するピア・ツー・ピア送信電力を第1の信号の測定結果の関数として制御する。ステップ708は、サブステップ710と、712と、を含む。サブステップ710において、無線通信デバイスは、第1の関数を用いて最大の送信が許容されたピア・ツー・ピア送信電力レベルを決定し、第1の関数は、ピア・ツー・ピア送信電力を、第1の受信信号電力レベルよりも高い第2の受信信号電力レベルに関してよりも第1の受信信号電力レベルに関してのほうがより低いレベルになるように制限する。次に、サブステップ712において、無線通信デバイスは、実際のピア・ツー・ピア送信電力レベルを、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル及び第2のピア・ツー・ピア通信デバイスから受信されたピア・ツー・ピア信号の関数として決定する。第2のピア・ツー・ピア通信デバイスは、例えば、流れ図700の動作を実行する通信デバイスがピア・ツー・ピア通信セッションを有している相手のピアデバイスである。従って、ピア・ツー・ピア送信電力レベルは、幾つかの実施形態においては、受信された基地局信号及びピア・ツー・ピア信号の両方による影響を受ける。ピア・ツー・ピア信号は、幾つかの実施形態においては、通信する及び/又はピア・ツー・ピアチャネル状態情報、ピア・ツー・ピアデータレート情報、ピア・ツー・ピアデータバックログ情報、ピア・ツー・ピアレーテンシー情報、雑音情報、誤り率情報、サービスレベル情報及びピア・ツー・ピア電力制御情報のうちの少なくとも1つを導き出すために用いられる。幾つかの実施形態においては、実際のピア・ツー・ピア送信電力は、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル以下に制限される。幾つかの実施形態においては、少なくとも幾つかの状態、例えば優先度が高いユーザー又は一定のサービスレベル、に関して、実際のピア・ツー・ピア送信レベルは、受信された基地局信号に基づく決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルを時々超える、例えばオーバーライドする、ことができる。動作は、ステップ708からステップ714に進む。
【0052】
ステップ714において、無線通信デバイスは、前記第1の信号が受信された時間と異なる時間に第2の信号を基地局から受信する。次に、ステップ716において、無線通信デバイスは、受信された第2の信号の測定、例えば受信された第2の信号の電力測定、を行う。動作は、ステップ716からステップ718に進み、ステップ718において、無線通信デバイスは、第2の受信された信号の測定された電力から、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるべきであることを決定する。動作は、ステップ718からステップ720に進む。ステップ720において、無線通信デバイスは、通信デバイスがピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるべきであることを決定後は、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号を送信するのを許可されることを基地局からの他の信号の電力を測定することから決定するまでピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控える。
【0053】
ステップ722に戻り、ステップ722において、無線通信デバイスは、送信された信号の送信電力を、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア信号送信に関して用いられる前記ピア・ツー・ピア送信電力レベルよりも大きい送信電力レベルに制御する。ステップ722は、サブステップ724を含む。サブステップ724において、無線通信デバイスは、前記基地局への送信電力を制御時に第2の関数を使用し、受信された第1の信号の測定された電力に基づいて前記基地局に送信された前記信号の送信電力を決定し、前記第2の関数は、前記第1の関数と異なる。幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア送信信号電力レベルは、基地局に送信された前記信号の送信電力レベルよりも少なくとも10dB低い。
【0054】
図6は、様々な実施形態による典型的無線通信デバイス2900、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード等の無線端末、の図である。典型的通信デバイス2900は、ピア・ツー・ピア通信を行うWANアップリンク帯域を用いることができ、時々用いる。典型的無線通信デバイス2900は、基地局のアップリンク帯域内にピア・ツー・ピア信号を送信することが許可されるかどうかを決定する際に利用する基地局からの信号及び/又はピア・ツー・ピア送信電力レベル情報、例えば最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル、を受信する。
【0055】
無線通信デバイス2900は、様々な要素がデータ及び情報を交換するバス2912を介してひとつに結合された受信機モジュール2902と、送信機モジュール2904と、ユーザーI/Oデバイス2908と、プロセッサ2906と、メモリ2910と、を含む。メモリ2910は、ルーチン2918と、データ/情報2920と、を含む。
【0056】
プロセッサ2906、例えばCPU、は、無線通信デバイス2900の動作を制御し、方法を実装するためにメモリ2910内のルーチン2918を実行し、データ/情報2920を用いる。
【0057】
受信機モジュール2902、例えばOFDM受信機、は、無線通信デバイス2900が基地局から信号を受信する受信アンテナ2914に結合され、前記受信された信号は、ピア・ツー・ピア送信電力レベル情報を決定する際に用いられる。受信機モジュール2902は、ピア・ツー・ピア通信信号も受信する。幾つかの実施形態においては、幾つかの時間中に、受信機モジュール2902は、無線通信デバイスが広域ネットワークにおけるアタッチメントポイントとして使用中の基地局から、ダウンリンク信号、例えば割り当て信号及びトラフィック信号、を受信し、通信デバイス2900は、セルラー通信デバイスとして機能する。
【0058】
送信機モジュール2904、例えばOFDM送信機、は、無線通信デバイス2900がその他の無線通信デバイスにピア・ツー・ピア信号を送信する送信アンテナ2916に結合される。幾つかの実施形態においては、幾つかの時間間隔中に、送信機モジュール2904は、アップリンク信号を基地局に送信し、無線通信デバイスは、WAN動作モード、例えばセルラー動作モード、において機能する。
【0059】
ユーザーI/Oデバイス2908は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、カメラ、スイッチ、スピーカー、ディスプレイ、等を含む。ユーザーI/Oデバイス2908は、無線通信デバイス2900のユーザーが、データ/情報を入力すること、出力されたデータ/情報にアクセスすること、及び無線通信デバイス2900の少なくとも幾つかの機能、例えばピア・ツー・ピア通信セッションを開始するのを試みる、を制御することを可能にする。
【0060】
ルーチン2918は、通信ルーチン2922と、無線端末制御ルーチン2924と、を含む。通信ルーチン2922は、無線通信デバイス2900によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。無線端末制御ルーチン2924は、測定モジュール2926と、認可モジュール2940と、ピア・ツー・ピア送信制御モジュール2941と、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928と、を含む。幾つかの実施形態、例えば、ピア・ツー・ピア通信及びWAN通信、例えばセルラー通信、の両方をサポートする実施形態、においては、無線端末制御ルーチン2924は、広域ネットワーク送信電力制御モジュール2936を含む。
【0061】
測定モジュール2926は、基地局からの受信された信号に関する測定を行う。信号(2942、2944)は、測定モジュール2926への入力を表し、情報(2946、2948)は、測定モジュール2926の出力を表す。様々な実施形態においては、測定モジュール2926の測定は、信号電力測定である。
【0062】
認可モジュール2940は、受信された基地局信号の測定された電力から、無線通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信するのを控えるべきであることを決定することができ、時々決定する。認可モジュール2940は、受信された基地局信号の測定された電力から、無線通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信するのを許可されることを決定することができ、時々決定する。ピア・ツー・ピア送信認可状態2950は、認可モジュール2940の出力であり、ピア・ツー・ピア送信制御モジュール2941によって入力として用いられる。
【0063】
ピア・ツー・ピア送信制御モジュール2941は、通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信するのを控えるべきであることを決定後は、無線通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信するのを許可されることを決定するまでピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるように無線送信機モジュール2904を制御する。従って、ピア・ツー・ピア送信制御モジュール2941は、ピア・ツー・ピア送信認可状態2950を使用し、ピア・ツー・ピア送信イネーブル/ディスエーブルコントローラとして機能する。
【0064】
ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928は、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア送信に関するピア・ツー・ピア送信電力を受信された基地局信号の測定結果の関数として制御する。ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928は、最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール2930と、実ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール2932と、第1の関数2934と、を含む。ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928は、ピア・ツー・ピア送信電力を、第1の受信信号電力レベルよりも高い第2の受信信号電力レベルに関してよりも第1の受信信号電力レベルに関してのほうがより低いレベルになるように制限する第1の関数2934を用いる。様々な実施形態においては、ピア・ツー・ピア電力制御モジュール2928は、より高い測定された受信信号電力レベルに応じてピア・ツー・ピア送信電力をより低いレベルに制限する。
【0065】
最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール2930は、第1の関数2934を用いて最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルを決定する。実ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール2932は、実際のピア・ツー・ピア信号送信電力レベルを前記最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル及び第2のピア・ツー・ピア通信デバイスから受信されたピア・ツー・ピア信号の関数として決定する。様々な実施形態においては、サブモジュール2932は、実際の決定されたピア・ツー・ピア送信電力レベルを最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル以下になるように制御する。
【0066】
広域ネットワーク送信電力制御モジュール2936は、基地局に送信された信号の送信電力を、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア信号送信に関して用いられる前記ピア・ツー・ピア送信電力レベルよりも高い送信電力レベルに制御する。WAN送信電力制御モジュール2936は、第1の関数2934と異なる第2の関数2938を含む。広域ネットワーク送信電力制御モジュール2936による、前記基地局に送信された信号の送信電力の制御は、第1の関数2934と異なる第2の関数2938を用いて、基地局からの信号の測定された受信された電力レベルに基づいて基地局に送信された信号の送信電力レベルを決定することを含む。
【0067】
例えば、受信された基地局信号N2944は、測定モジュール2926によって測定され、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928及びWAN送信電力制御モジュール2936の両方に入力される信号N測定情報2948を入手する。ピア・ツー・ピアモジュール2928は、第1の関数2934を用いて入力2848を処理し、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル2952を入手し、他方、WANモジュール2936は、第2の関数2938を用いて同じ入力2948を処理し、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル2952よりも高いレベルである決定された最大WAN送信電力レベル2956を入手する。
【0068】
様々な実施形態においては、ピア・ツー・ピア送信信号電力レベルは、基地局に送信された信号の送信電力レベルよりも少なくとも10dB低い。例えば、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル2952は、測定された基地局信号の同じ値に関する決定された最大WAN送信電力レベル2956よりも少なくとも10dB低い。他の例として、幾つかの実施形態においては、無線端末がある位置に所在し、同じ受信された基地局信号の測定に基づいた決定されたピア・ツー・ピア送信電力レベル情報及びWAN送信電力レベル情報を有する場合は、決定された実際のピア・ツー・ピア送信電力レベル2954は、決定された実際のWAN送信電力レベル2958よりも少なくとも10dB低い。
【0069】
データ/情報2920は、送信電力レベル情報を決定する際に測定及び利用される基地局からの複数の受信信号(受信された基地局信号1 2942、...、受信された基地局信号N2944)と、複数の対応する信号測定情報(信号1測定情報2946、...、信号N測定情報2948)と、をそれぞれ含む。データ/情報2920は、無線通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信することを現在許容されているかどうかを示すピア・ツー・ピア送信認可状態情報2950も含む。データ/情報2920は、サブモジュール2930の出力である決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル2952と、サブモジュール2932の出力である決定された実際のピア・ツー・ピア送信電力レベル2954と、も含む。
【0070】
タイミング/周波数構造情報2960は、データ/情報2920の一部として含められ、アップリンク周波数帯域情報2962、例えば、WANアップリンク帯域幅情報、WANアップリンク搬送波情報及びアップリンクWANトーン組情報、と、ダウンリンク周波数帯域情報2964、例えば、WANダウンリンク帯域幅情報、WANダウンリンク搬送波情報及びダウンリンクWANトーン組情報と、測定された基地局信号の位置を識別する情報2966と、を含む。この典型的実施形態においては、ピア・ツー・ピア通信シグナリングは、ピア・ツー・ピア信号が基地局に向けられたWANアップリンク信号に対する干渉として働いている状態で基地局によって使用中のWANアップリンク周波数帯域を用いる。この信号は、無線通信デバイス2900によって受信されて測定され、測定は、無線通信デバイスピア・ツー・ピア送信電力レベルを制御するために利用され、幾つかの実施形態においては、信号は、WANアップリンク帯域において通信され、他方、その他の実施形態においては、信号は、WANダウンリンク帯域において通信される。情報2966は、いずれのWAN帯域がこの信号を搬送するかを識別し、幾つかの実施形態においては、信号に対応するより具体的な情報、例えば、反復的タイミング構造内におけるポイント及び/又は信号を識別するために用いられる特定のトーン情報、を識別する。
【0071】
無線通信デバイス2900がWAN通信、例えばセルラー通信、をサポートする様々な実施形態においては、データ/情報2920は、WAN送信電力制御モジュール2936の出力である決定された最大WAN送信電力レベル情報2956と、決定された実WAN送信電力レベル情報2958と、も含む。
【0072】
図7Aと図7Bの組合せからなる図7は、様々な実施形態によるピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図800である。動作は、ステップ802において開始し、無線通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、ステップ804に進み、ステップ804において、無線通信デバイスは、第1の信号を基地局から受信する。幾つかの実施形態においては、第1の信号は、アップリンク信号を基地局に送信するために用いられるアップリンク周波数帯域において受信される。幾つかのその他の実施形態においては、第1の信号は、前記基地局によって用いられるダウンリンク周波数帯域である周波数帯域において受信され、ピア・ツー・ピア信号は、他の周波数帯域において送信される。該実施形態においては、ピア・ツー・ピアシグナリングに関して用いられる他の周波数帯域は、アップリンク信号を基地局に送信するために用いられるアップリンク周波数帯域であることができ、時々該アップリンク周波数帯域である。
【0073】
動作は、ステップ804からステップ806に進む。ステップ806において、無線通信デバイスは、受信された信号に関する測定、例えば信号電力測定、を行う。動作は、ステップ806からステップ808に進む。
【0074】
ステップ808において、無線通信デバイスは、送信電力レベル制御パラメータを決定する。1つの典型的実施形態においては、ステップ808は、サブステップ810と、812と、を含む。他の典型的実施形態においては、ステップ808は、サブステップ814と、816と、を含む。さらに他の典型的実施形態においては、ステップ808は、サブステップ814と、818と、を含む。
【0075】
サブステップ810において、無線通信デバイスは、異なるサービスレベルに対応する格納された送信電力レベル制御パラメータを含むメモリにアクセスし、次にサブステップ812において、無線通信デバイスは、前記無線通信デバイスに対応するサービスレベルに対応する格納された送信電力を検索する。
サブステップ814において、無線通信デバイスは、前記基地局から前記無線通信デバイスによって受信された信号から制御値を復元する。幾つかの実施形態においては、制御値が復元される信号は、ステップ804において受信された第1の信号である。動作は、サブステップ814からサブステップ816及び818のうちの1つに進む。サブステップ816においては、無線通信デバイスは、復元された制御値を送信電力レベル制御パラメータとして用いる。代替として、サブステップ818において、無線通信デバイスは、復元された制御値及び無線端末に対応するサービスレベルに基づいて送信電力レベル制御パラメータを計算する。
【0076】
動作は、ステップ808からステップ820に進む。ステップ820において、無線通信デバイスは、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア送信に関するピア・ツー・ピア送信電力を第1の信号の測定結果の関数として制御し、ピア・ツー・ピア送信電力の制御は、第1の関数に従ってピア・ツー・ピア送信電力を制御することを含み、第1の関数に従ってピア・ツー・ピア送信電力を制御することは、前記測定された受信された電力レベルに加えて、前記決定された送信電力レベル制御パラメータを前記第1の関数において用いることを含む。動作は、ステップ820から接続ノードA822を介してステップ824に進む。
【0077】
ステップ824において、無線通信デバイスは、前記第1の信号が受信される時間と異なる時間に第2の信号を基地局から受信する。次に、ステップ826において、無線通信デバイスは、受信された第2の信号の測定、例えば受信された第2の信号の電力測定、を行う。動作は、ステップ826からステップ828に進み、ステップ828において、無線通信デバイスは、第2の受信された信号の測定された電力から、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるべきであることを決定する。動作は、ステップ828からステップ830に進む。ステップ830において、無線通信デバイスは、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるべきであることを決定後は、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号を送信するのを許可されることが基地局からの他の信号の電力を測定することから決定するまでピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控える。
【0078】
図8は、様々な実施形態による典型的無線通信デバイス3000、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード等の無線端末、の図である。典型的無線通信デバイス3000は、ピア・ツー・ピア通信を行うWANアップリンク帯域を用いることができ、時々用いる。典型的無線通信デバイス3000は、ピア・ツー・ピア信号を基地局のアップリンク帯域内に送信することが許可されるかどうかを決定する際に及び/又はピア・ツー・ピア送信電力レベル情報、例えば最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル、を決定する際に利用する信号を基地局から受信する。
【0079】
無線通信デバイス3000は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス3012を介してひとつに結合された受信機モジュール3002と、送信機モジュール3004と、ユーザーI/Oデバイス3008と、プロセッサ3006と、メモリ3010と、を含む。メモリ3010は、ルーチン3018と、データ/情報3020と、を含む。
【0080】
プロセッサ3006、例えばCPU、は、無線通信デバイス3000の動作を制御し、方法、例えば図7の流れ図800の方法、を実装するためにメモリ3010内のルーチン3018を実行し、データ/情報3020を用いる。
【0081】
受信機モジュール3002、例えばOFDM受信機、は、無線通信デバイス3000が基地局から信号を受信する受信アンテナ3014に結合され、前記受信された信号は、ピア・ツー・ピア送信電力レベル情報を決定する際に用いられる。受信機モジュール3002は、ピア・ツー・ピア通信信号も受信する。送信機モジュール3004、例えばOFDM送信機、は、無線通信デバイス3000がピア・ツー・ピア信号をその他の無線通信デバイスに送信する送信アンテナ3016に結合される。
【0082】
ユーザーI/Oデバイス3008は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、マウス、カメラ、スイッチ、スピーカー、ディスプレイ、等を含む。ユーザーI/Oデバイス3008は、無線通信デバイス3000のユーザーがデータ/情報を入力すること、出力されたデータ/情報にアクセスすること、及び無線通信デバイス3000の少なくとも幾つかの機能、例えばピア・ツー・ピア通信セッションを開始するのを試みる、を制御することを可能にする。
【0083】
ルーチン3018は、通信ルーチン3022と、無線端末制御ルーチン3024と、を含む。通信ルーチン3022は、無線通信デバイス3000によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。無線端末制御ルーチン3024は、測定モジュール3026と、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028と、サービスレベル識別モジュール3034と、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036と、を含む。
【0084】
測定モジュール3026は、基地局からの受信された信号に関する測定を行う。受信された基地局情報1 3044は、測定モジュール3026への入力を表し、信号1測定情報3046は、測定モジュール3026の出力を表す。様々な実施形態においては、測定モジュール3026の測定は、信号電力測定である。
【0085】
電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベルパラメータを検索された制御パラメータ3048に設定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを検索された制御パラメータ3048の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを復元された制御パラメータ、例えば復号された制御パラメータ3050、に設定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを復元された制御パラメータ、例えば復号された制御パラメータ3050、の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを識別されたサービスレベル3052の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを検索された制御パラメータ3048及び復元された制御パラメータ、例えば復号された制御パラメータ3050、の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、i)復元された値を送信電力レベル制御パラメータとして用いる及びii)復元された制御値及び無線端末に対応するサービスレベルに基づいて送信電力制御パラメータを計算する、のうちの1つを含む動作によって送信電力レベル制御パラメータを決定する。
【0086】
サービスレベル識別モジュール3034は、無線通信デバイス3000に対応する現在のサービスレベルを識別する。例えば、通信デバイス3000の幾つかの異なるユーザーは、幾つかの実施形態においては、異なるサービスレベル、例えば、緊急ユーザー、政府関係ユーザー、サービスプロバイダユーザー、階層1企業ユーザー、階層2企業ユーザー、階層1民間ユーザー、階層2民間ユーザー、等に対応する。他の例においては、異なるサービスレベルは、異なる型の通信デバイス、通信すべき異なる型のデータ、通信すべき異なるデータ量、及び/又は異なるレーテンシー上の考慮事項に対応する。識別された現在のサービスレベルは、識別されたサービスレベル3052において指定される。
【0087】
電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、検索モジュール3030と、制御パラメータ復元モジュール3032と、を含む。検索モジュール3030は、無線通信デバイス3000に対応するサービスレベルに対応する格納された送信電力レベル制御パラメータを検索する。従って、検索モジュール3030は、識別されたサービスレベル3052を入力として使用し、サービスレベルを電力レベル制御パラメータにマッピングする情報3060にアクセスし、入力されたサービスレベルと関連づけられた制御パラメータを入手する。検索された制御パラメータ3048は、検索モジュール3030の出力である。
【0088】
制御パラメータ復元モジュール3032は、通信デバイス3000によって基地局から受信された信号から制御値を復元する。幾つかの実施形態においては、制御値は、測定モジュール3050によって測定されるのと同じ信号、例えば受信された基地局信号1 3044、から復元される。復号された制御パラメータ3050は、制御パラメータ復元モジュール3032の出力である。幾つかの実施形態においては、復元された制御値は、干渉レベルインジケータ値である。
【0089】
ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036は、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア信号送信に関するピア・ツー・ピア送信電力を受信された基地局信号の測定結果の関数として制御する。ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036は、最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール3038と、実ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール3040と、第1の関数3042と、を含む。
【0090】
最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール3038は、第1の関数3042を用いて最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルを決定する。実ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール3040は、実ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルを前記最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル及び第2のピア・ツー・ピア通信デバイスから受信されたピア・ツー・ピア信号の関数として決定する。様々な実施形態においては、サブモジュール3040は、実際の決定されたピア・ツー・ピア送信電力レベルが最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル以下になるように制御する。
【0091】
ピア・ツー・ピア送信電力レベル制御モジュール3036は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを決定する際に、例えば決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル3056を決定する際に、例えば信号1測定情報3046からの測定された受信電力レベルに加えて決定された送信電力レベル制御パラメータ3045を用いる。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028の機能の一部又は全部が、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036の一部として含められる。
【0092】
データ/情報3020は、基地局からの受信された信号、受信された基地局信号3044を含み、この受信された信号は、測定モジュール3026によって測定され、送信電力レベル情報を決定する際に利用される信号1測定情報3046が入手される。データ/情報3020は、送信電力レベル制御パラメータ3054と、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル3056と、決定された実際のピア・ツー・ピア送信電力レベル3058と、サービスレベルを電力レベル制御パラメータにマッピングする情報3060と、タイミング周波数構造情報3070と、も含む。幾つかの実施形態においては、データ/情報3020は、識別されたサービスレベル3052、検索された制御パラメータ4038及び復号された制御パラメータ3050のうちの1つ以上を含む。
【0093】
検索された制御パラメータ3048は、検索モジュール3030の出力であり、サービスレベルを電力制御パラメータにマッピングする情報3060の制御パラメータ値(制御パラメータ値1 3066、...、制御パラメータ値M3068)のうちの1つに対応する。復号された制御パラメータ3050は、制御パラメータ復元モジュール3032の出力であり、受信された基地局信号から復元された情報を表す。幾つかの実施形態においては、情報が復元される受信された基地局信号は、電力が測定されるのと同じ基地局信号、例えば受信された基地局信号1 3044、である。幾つかの実施形態においては、復元された制御値は、干渉レベルインジケータ値である。
【0094】
識別されたサービスレベル3052は、サービスレベル識別モジュール3034の出力であり、検索モジュール3030への入力として用いられる。識別されたサービスレベル3052は、対応する制御パラメータ値を選択するために用いられる。例えば、識別されたサービスレベル3052がサービスレベルM 3064を示す場合は、検索モジュール3030は、検索された制御パラメータ3048内に格納された制御パラメータ値M 3068を検索する。
【0095】
送信電力レベル制御パラメータ3054は、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028の出力である。送信電力レベル制御パラメータ3054は、識別されたサービスレベル3052、検索された制御パラメータ3048、及び復号された制御パラメータ3050のうちの1つ以上のパラメータの関数として決定される。送信電力レベル制御パラメータ3054は、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036による入力として用いられる。
【0096】
決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル3056は、最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール3038の出力であり、他方、決定された実際のピア・ツー・ピア送信電力レベル3058は、実ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール3040の出力である。
【0097】
サービスレベルを電力レベル制御パラメータにマッピングする情報3060は、複数のサービスレベル(サービスレベル1 3062、...、サービスレベルM 3064)と、複数の対応する制御パラメータ値(制御パラメータ値1 3066、...制御パラメータ値M 3068)と、を含む。
【0098】
タイミング/周波数構造情報3070は、データ/情報3020の一部として含められ、アップリンク周波数帯域情報3072、例えば、WANアップリンク帯域幅情報、WANアップリンク搬送波情報及びアップリンクWANトーン組情報、と、ダウンリンク周波数帯域情報3074、例えばWANダウンリンク帯域幅情報、WANダウンリンク搬送波情報及びダウンリンクWANトーン組情報と、測定された及び/又は復号された基地局信号の位置を識別する情報3076と、を含む。この典型的実施形態においては、ピア・ツー・ピア通信シグナリングは、ピア・ツー・ピア信号が基地局に向けられたWANアップリンク信号に対する干渉として働いている状態で基地局によって使用中のWANアップリンク周波数帯域を用いる。無線通信デバイス3000によって受信される信号が測定され、その測定は、無線通信デバイスピア・ツー・ピア送信電力レベルを制御するために利用される。この受信された基地局信号は、幾つかの実施形態においては、WANアップリンク帯域において通信され、他方、その他の実施形態においては、信号は、WANダウンリンク帯域において通信される。幾つかの実施形態においては、信号は、無線通信デバイス3000によって受信され及び復号されて情報が復元され、例えば干渉インジケータ値が復元され、無線通信デバイスピア・ツー・ピア送信電力レベルを制御するためにも利用される。幾つかの実施形態においては、電力測定に関して利用される同じ基地局信号が、情報が復元される復号された信号である。幾つかのその他の実施形態においては、基地局からの2つの異なる受信された信号が存在し、一方の信号は、受信された電力レベルが測定されて利用される信号であり、他の信号は、符号化された電力制御情報、例えば符号化された干渉インジケータ値、を搬送する信号である。情報が復元される基地局信号、例えば干渉レベルインジケータ値、は、幾つかの実施形態においては、WANアップリンク帯域において通信され、その他の実施形態においては、信号は、WANダウンリンク帯域において通信される。情報3076は、いずれのWAN帯域が測定された基地局信号を搬送し、いずれのWAN帯域が情報復元のために用いられる基地局信号を搬送するかを識別する。幾つかの実施形態においては、情報3076は、信号又は信号(複数)に対応するより特定の情報、例えば反復的タイミング構造内のポイント及び/又は信号又は信号(複数)を識別するために用いられる特定のトーン情報、を識別する。
【0099】
図9は、通信システム302と、周波数帯域使用情報について説明する表304と、典型的ピア・ツー・ピア無線端末送信電力レベル情報を示す表306と、を含む1つの典型的実施形態を示す図300である。典型的通信システム302は、セル310によって表される対応するセルラーカバレッジエリアを有する基地局308を含む。基地局308は、ネットワークリンク309、例えば光ファイバーリンク、を介してその他のネットワークノード、例えばその他の基地局、ルーター、AAAノード、ホームエージェントノード、制御ノード、等、及び/又はインターネットに結合される。通信システム302においては、セルラー通信をサポートする複数の無線端末(WT1 312、...、WT N 314)も存在する。セルラーWT(312、314)は、無線リンク(316、318)をそれぞれ介して基地局308に結合される。
【0100】
通信システム302においては、ピア・ツー・ピア通信をサポートする複数の無線端末(WT1’、WT2’328、WT3’、WT4’340)も存在する。WT1’は、2つの時点において示され、時間t0においては要素324として及び時間t1においては要素326として表される。WT1’の動きは、矢印334によって示される。WT3’は、の2つの時点において示され、時間t0においては要素336として及び時間t1においては要素338として表される。WT3’の動きは、矢印346によって示される。WT1’とWT2’328との間におけるピア・ツー・ピア通信は、矢印330及び332によって示される。WT3’とWT4’340との間におけるピア・ツー・ピア通信は、矢印342及び344によって示される。
【0101】
基地局は、ビーコン信号320をアップリンク帯域内に送信する。ビーコン信号は、ピア・ツー・ピア無線端末によって検出及び測定される。受信されたビーコン信号の電力測定がピア・ツー・ピア無線端末によって用いられ、無線端末がピア・ツー・ピア信号を送信することが許容されているかどうかを決定し、送信が許可されているときには送信電力レベル、例えば最大送信電力レベル、を制御する。基地局308の周囲の点線の円322は、ピア・ツー・ピア無線端末が信号を送信するのを制限される典型的ピア・ツー・ピア制限領域を示す。基地局308付近の領域においては、ピア・ツー・ピアシグナリングにおいて利用されるレベルにおけるピア・ツー・ピア無線端末からの送信は、セルラーモードにおいて動作中の無線端末(312、314)からのアップリンク信号を復元及び復号することを試みている基地局受信機の観点からの過度の干渉を生み出す可能性があり、従ってピア・ツー・ピア無線端末送信は許可されない。
【0102】
次に周波数帯域情報表304が説明される。第1の列348は、周波数帯域Aが、セルラー無線端末によって受信されることが意図される基地局から送信された信号に関するセルラーダウンリンク帯域として用いられることを示す。第2の列350は、周波数帯域Bが、(i)基地局によって受信されることが意図されるセルラー無線端末から送信された信号に関するセルラーアップリンク帯域として、(ii)基地局によって送信されてピア・ツー・ピア無線端末によって受信及び使用されることが意図されるピア・ツー・ピアビーコン信号を搬送するための帯域として、及び(iii)ピア・ツー・ピア無線端末から送信されてピア・ツー・ピア無線端末によって受信されることが意図される信号に関して用いられることが意図されるピア・ツー・ピア帯域として用いられることを示す。
【0103】
次にピア・ツー・ピア無線端末電力情報表306が説明される。第1の列352は、説明対象である典型的ピア・ツー・ピア無線端末(WT1’、WT2’ WT3’ WT4’)を識別する。第2の列354は、t0又はt1のいずれかの時点を識別する。第3の列356は、同じ行において示される時間に対応する同じ行上の無線端末に対応する送信電力レベル情報を識別する。表306の情報は、WT1’に関する送信電力レベルが時間t0からt1において上昇することを示す。この時間中にWT1’が基地局308から遠ざかること及びWT1’の観点からのビーコン信号320の測定された電力レベルがこの時間中に低下するのを予想できることを観測することができる。さらに、この時間中にWT1’が制限ゾーン322の外側にとどまることも観測することができる。表306の情報は、WT3’に関する送信電力レベルが時間t1からt0において低下するのを観測することができる。この時間中にWT3’が基地局308の方向に移動すること及びWT3’の観点からのビーコン信号320の測定された電力レベルがこの時間中に上昇するのを予想できることを観測することができる。さらに、この時間中にWT3’が制限ゾーン322の外側にとどまることを観測することができる。表306において説明される電力レベルは、無線端末に関する最大許容送信電力レベルであることができる。代替として、表306において説明される電力レベルは、実際の送信電力レベルであることができる。
【0104】
幾つかの実施形態においては、少なくとも幾つかの無線端末は、複数の動作モード、例えばピア・ツー・ピア及びセルラー通信動作モード、をサポートする。
【0105】
図10は、様々な実施形態による典型的無線通信システム400の流れ図である。典型的無線通信システム400は、少なくとも1つの基地局402と、ピア・ツー・ピア通信をサポートする複数の無線端末(無線端末1 404、...、無線端末N 410)と、広域ネットワークシグナリングをサポートする複数の無線端末(無線端末2 406、...、無線端末n 412)と、ピア・ツー・ピアシグナリング及び広域ネットワークシグナリングの両方をサポートする複数の無線端末(無線端末3 408、...、無線端末M 414)と、を含む。
【0106】
基地局402は、ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール416と、干渉信号測定モジュール418と、送信機モジュール420と、を含む。ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール416は、ピア・ツー・ピア送信電力レベル制御値を決定する。送信機モジュール420は、決定されたピア・ツー・ピア送信電力レベル制御値を例えば通信されたインジケータ値として送信する。干渉信号送信モジュール418は、ヌルアップリンク送信期間中に信号干渉を測定し、測定された信号干渉情報をピア・ツー・ピア干渉管理モジュール416に供給する。
【0107】
無線端末1 404は、受信された信号電力測定モジュール422と、ピア・ツー・ピア信号送信電力制御モジュール424と、差更新モジュール426と、メモリ428と、を含む。メモリ428は、幾つかの実施形態においては、格納された予め決められた差インジケータ情報430を含む。格納された予め決められた差インジケータ情報430は、基地局によってシグナリングすることができる複数のインジケータ(インジケータ1 442、...、インジケータN 444)と、対応する差値(差1 446、...、差N 448)と、をそれぞれ含む。
【0108】
受信信号電力測定モジュール422は、基地局、例えば基地局402、から受信された信号の電力を測定する。ピア・ツー・ピア信号送信電力制御モジュール424は、第1の関数に従い、ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルを、基地局からの信号の測定された電力の関数として制御する。様々な実施形態においては、ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルは、最大許容ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルである。差更新モジュール426は、基地局、例えば基地局402、から差インジケータ値を受け取り、受け取られたインジケータ値に基づいて第1の関数を更新する。幾つかの実施形態においては、差は、予め決められた量であり、インジケータ及び対応する予め決められた差を格納するメモリ428にアクセスされ、アクセスされた値が第1の関数によって用いられる。
【0109】
無線端末2 406は、受信信号電力測定モジュール432と、広域ネットワーク信号送信電力制御モジュール434と、を含む。受信信号電力測定モジュール432は、基地局、例えば基地局402、から受信された信号の電力レベルを測定する。広域ネットワーク信号送信電力制御モジュール434は、第2の関数に従い、無線端末2 406に関する広域信号送信電力レベルを基地局から受信された信号の測定された電力の関数として制御し、第2の関数は、第1の関数と異なる。幾つかの実施形態においては、広域信号送信電力レベルは、最大広域信号送信電力レベルである。様々な実施形態においては、第2の関数は、測定された受信信号電力の所定の値に関する第1の関数よりも高い送信電力レベルを決定する。幾つかの該実施形態においては、測定された受信信号電力の所定の値に関して第1及び第2の関数によって決定された送信電力間におけるdBの差は、少なくとも10dBである。
【0110】
無線端末3 408は、受信信号電力測定モジュール436と、ピア・ツー・ピア信号送信電力制御モジュール438と、広域ネットワーク信号送信電力制御モジュール440と、を含む。受信信号電力測定モジュール436は、基地局から受信された信号の電力レベルを測定する。ピア・ツー・ピア信号送信電力制御モジュール438は、第1の関数に従い、ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルを基地局からの信号の測定された電力の関数として制御する。広域ネットワーク信号送信電力制御モジュール440は、第2の関数に従い、広域信号送信電力レベルを基地局からの信号の測定された電力の関数として制御し、前記第2の関数は、前記第1の関数と異なる。様々な実施形態においては、モジュール440によって用いられる第2の関数は、測定された受信信号電力の所定の値に関してモジュール438によって用いられる第1の関数よりも高い送信電力レベルを決定する。幾つかの該実施形態においては、測定された受信信号電力の所定の値に関して第1及び第2の関数によって決定された送信電力間におけるdBの差は、少なくとも10dBである。幾つかの実施形態においては、WT3 408のモジュール438によって用いられる第1の関数は、
WT1 404のモジュール424によって用いられる第1の関数と同じである。幾つかの実施形態においては、WT3 408のモジュール440によって用いられる第2の関数は、WT2 406のモジュール434によって用いられる第2の関数と同じである。
【0111】
図11は、様々な実施形態による典型的基地局動作方法の流れ図である。典型的方法の動作は、ステップ502において開始し、ステップ504に進む。ステップ504において、基地局は、干渉バジェット情報を格納する。動作は、ステップ504からステップ506及びステップ508に進む。
【0112】
継続的に実行されるステップ508において、基地局は、隣接基地局間におけるアップリンクヌル期間の同期化を維持するために少なくとも1つの隣接基地局との同期化を維持するように動作される。様々な実施形態においては、アップリンクヌル期間は、基地局によって用いられるアップリンク帯域幅の少なくとも一部分がアップリンク信号を基地局に送信するために意図的に用いられない期間である。
【0113】
ステップ506に戻り、ステップ506において、基地局は、アップリンクヌル期間中にバックグラウンド干渉を測定する。次に、ステップ510において、基地局は、第1のアップリンク送信電力制御値を測定されたバックグラウンド干渉の関数として決定する。ステップ510は、サブステップ512を含む。サブステップ512において、基地局は、格納された干渉バジェット情報を前記測定されたバックグラウンド干渉と組み合わせて用いて第1のアップリンク送信電力制御値を生成する。サブステップ512は、サブステップ514と、516と、518と、520と、を含む。サブステップ514において、基地局は、測定されたバックグラウンド干渉が格納された干渉バジェット情報によって示された干渉バジェット限度を超えるかどうかを決定する。バジェット限度を超える場合は、動作は、サブステップ514からサブステップ516に進み、その他の場合は、動作は、サブステップ514からサブステップ518に進む。
【0114】
サブステップ516において、基地局は、前回のアップリンク送信電力制御値を修正し、前記修正された送信電力制御値は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを前回のアップリンク送信電力制御値よりも大きく制限する。サブステップ518に戻り、サブステップ518において、基地局は、測定されたバックグラウンド干渉が格納された干渉バジェット情報によって示される前記干渉バジェット限度よりも低い、例えば少なくとも予め決められたしきい値だけ低い、かどうかを決定する。サブステップ518において、測定されたバックグラウンド干渉が試験判定基準を満たすために干渉バジェット限度よりも低いことが決定された場合は、動作は、サブステップ518からサブステップ520に進む。サブステップ520において、基地局は、以前のアップリンク送信電力制御値を修正し、前記修正された送信電力制御値は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを、前回の送信電力制御値によって制御されるレベルよりも高いレベルに上昇させる。
【0115】
動作は、ステップ510からステップ522に進み、ステップ522において、基地局は、前記決定された第1のアップリンク送信電力制御値を送信する。
【0116】
図12は、様々な実施形態による典型な基地局動作方法の流れ図である。典型的方法の動作は、ステップ602において開始し、ステップ604に進む。ステップ604において、基地局は、干渉バジェット情報を格納する。動作は、ステップ604からステップ606及びステップ608に進む。
【0117】
継続的に実行されるステップ608において、基地局は、隣接基地局間におけるアップリンクヌル期間の同期化を維持するために少なくとも1つの隣接基地局との同期化を維持するように動作される。様々な実施形態においては、アップリンクヌル期間は、基地局によって用いられるアップリンク帯域幅の少なくとも一部分がアップリンク信号を基地局に送信するために意図的に用いられない期間である。
【0118】
ステップ606に戻り、ステップ606において、基地局は、第1のアップリンクヌル期間中にバックグラウンド干渉を測定する。次に、ステップ610において、基地局は、第1のアップリンク送信電力制御値を測定されたバックグラウンド干渉の関数として決定する。動作は、ステップ610からステップ612に進む。ステップ612において、基地局は、前記決定された第1のアップリンク送信電力制御値を送信する。動作は、ステップ612からステップ614に進む。
【0119】
ステップ614において、基地局は、第2のアップリンクヌル期間中にバックグラウンド干渉を測定し、次にステップ616において、基地局は、第1のアップリンクヌル期間及び第2のアップリンクヌル期間に対応する測定から測定されたバックグラウンド干渉の変化を決定する。動作は、ステップ616からステップ618に進む。
【0120】
ステップ618において、基地局は、第2のアップリンク送信電力制御値を、第2のアップリンクヌル期間に対応する測定されたバックグラウンド干渉及び測定されたバックグラウンド干渉の決定された変化の関数として決定し、次にステップ620において、基地局は、決定された第2のアップリンク送信電力制御値を送信する。動作は、ステップ620からステップ622に進む。
【0121】
ステップ622において、基地局は、第3のヌル期間中に、バックグラウンド干渉を測定し、ステップ624において、基地局は、第2のアップリンクヌル期間及び第3のアップリンクヌル期間に対応する測定から測定されたバックグラウンド干渉の変化を決定する。動作はステップ624からステップ626に進み、ステップ626において、基地局は、第1のアップリンク送信電力制御値と第2のアップリンク送信電力制御値との間の差を決定する。動作は、ステップ626からステップ628に進む。
【0122】
ステップ628において、基地局は、第3のアップリンク送信電力制御値を、第3のアップリンクヌル期間に対応する測定されたバックグラウンド干渉、第2及び第3のアップリンクヌル期間の間の測定されたバックグラウンド干渉の決定された変化、及び2つの前回送信された電力制御値間の決定された差の関数として決定する。動作は、ステップ628からステップ630に進み、ステップ630において、基地局は、決定された第3のアップリンク送信電力制御値を送信する。
【0123】
図13は、様々な実施形態による典型的基地局2800の図である。典型的基地局2800は、広域ネットワークアップリンク通信に関して用いられるのと同じエアリンク資源内に送信中のピア・ツー・ピア無線端末からの受信干渉を管理する。典型的基地局2800は、送信電力レベルを決定する際にピア・ツー・ピア無線端末によって利用されるアップリンク電力制御信号を決定及び送信する。幾つかの実施形態においては、基地局2800によって送信されたアップリンク電力制御信号は、送信電力レベルを制御するために、基地局をネットワークアタッチメントポイントとして使用しアップリンク信号を基地局に送信する無線端末によっても利用される。
【0124】
典型的基地局2800は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス2812を介してひとつに結合される受信機モジュール2802と、送信機モジュール2804と、プロセッサ2806と、I/Oインタフェース2808と、メモリ2810と、を含む。
【0125】
受信機モジュール2802、例えばOFDM受信機、は、受信アンテナ2814に結合され、受信アンテナ2814を介して、基地局2800は、無線端末、例えば、セルラーモードで機能中であって基地局2800をアタッチメントポイントとして用いる無線端末、からアップリンク信号を受信する。受信機モジュール2802は、ローカル近隣において動作中のピア・ツー・ピア通信からの干渉も受ける。幾つかの実施形態においては、受信機モジュール2802は、隣接セル内のセルラーデバイスからのアップリンクシグナリングからも干渉を受ける。
【0126】
送信機モジュール2804、例えばOFDM送信機、は、送信アンテナ2816に結合され、送信アンテナ2816を介して、基地局2800は、基地局2800をネットワークアタッチメントポイントとして用いる無線端末にダウンリンク信号を送信する。送信機モジュール2804は、送信電力レベルを制御するためにピア・ツー・ピア無線端末によって用いられるアップリンク送信電力制御値信号も送信し、ピア・ツー・ピア無線端末は、基地局のアップリンク帯域をピア・ツー・ピアシグナリングのために使用し、従って基地局受信機モジュール2802の観点からの干渉を発生させる。
【0127】
メモリ2810は、ルーチン2818と、データ/情報2820と、を含む。プロセッサ2806、例えばCPU、は、基地局2800の動作を制御し、方法を実装するためにメモリ2810内のルーチン2818を実行し、データ/情報2820を用いる。ルーチン2818は、通信ルーチン2822と、干渉測定モジュール2824と、無線端末電力制御モジュール2826と、無線端末電力制御信号送信モジュール2830と、を含む。幾つかの実施形態においては、ルーチン2818は、広域ネットワーク同期化モジュール2828及び干渉タイプ分離モジュール2832のうちの1つ以上を含む。
【0128】
通信ルーチン2822は、基地局2800によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。干渉測定モジュール2824は、アップリンクヌル期間中にバックグラウンド干渉を測定する。無線端末電力制御モジュール2826は、アップリンク送信電力制御値を測定されたバックグラウンド干渉の関数として決定する。様々な実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、アップリンク送信電力制御値を生成するために、格納された干渉バジェット情報を測定されたバックグラウンド干渉と組み合わせて用いてアップリンク電力制御値を決定する。無線端末電力制御信号送信制御モジュール2830は、送信機モジュール2804が生成されたアップリンク送信電力制御信号、例えば第1のアップリンク送信電力制御値2850、を送信するように制御する。幾つかの実施形態においては、制御モジュール2830は、送信機モジュール2804が生成されたアップリンク送信電力制御値を反復的スケジュールに従って送信するように制御する。幾つかの実施形態においては、制御モジュール2830は、干渉レベル情報の関数として送信を制御する。幾つかの実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、アップリンク送信電力制御値を測定されたバックグラウンド干渉及び前回の送信からの測定されたバックグラウンド干渉の変化の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、アップリンク送信電力制御値を2つの以前に送信された電力制御値間の差の関数として決定する。
【0129】
幾つかの実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、測定されたバックグラウンド干渉が格納された干渉バジェット情報によって示される干渉バジェット限度を超えるときに前回のアップリンク送信電力制御値を修正することを含む動作によってアップリンク送信電力制御値を決定し、修正された送信電力制御値は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを前回のアップリンク送信電力制御値よりも大きく制限する。幾つかの実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、測定されたバックグラウンド干渉が格納された干渉バジェット情報によって示される干渉バジェット限度を下回るときに前回のアップリンク送信電力制御値を修正することを含む動作によってアップリンク送信電力制御値を決定し、修正された送信電力制御値は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを前回のアップリンク送信電力制御値よりも大きく上昇させる。様々な実施形態においては、より高いレベルに変更することは、前記測定された干渉が前記干渉バジェット限度を少なくとも予め決められたしきい値だけ下回るときに行われる。
【0130】
従って、アップリンク送信電力制御値の値は、ピア・ツー・ピア通信の送信電力レベルを規制するために基地局2800によって用いられ、それにより、基地局2800に向けられているアップリンク信号への干渉に影響を与える。
【0131】
広域ネットワーク同期化モジュール2828は、隣接基地局間におけるアップリンクヌル期間の同期化を維持するために少なくとも1つの隣接基地局との同期化を維持するために用いられる。
【0132】
干渉タイプ分離モジュール2832は、ピア・ツー・ピア通信を干渉源とするアップリンク干渉の寄与度の推定値を入手するために用いられる。幾つかの実施形態においては、干渉タイプ分離モジュール2832は、その他の干渉源、例えば基地局2800に関して同期化されていない隣接セル内においてアップリンク信号を送信中のセルラー通信デバイス、からピア・ツー・ピア干渉を分離する一環として、後続するアップリンクヌル期間中に制御された変化レベルをアップリンク送信電力制御値内に意図的に入力し、干渉測定内における観測された影響を計算する。
【0133】
データ/情報2820は、時間/周波数構造情報2834と、格納された干渉バジェット情報2840と、複数の組の干渉測定情報(アップリンク干渉測定情報1 2846、...、アップリンク干渉測定情報N 2848)と、複数の生成されたアップリンク送信電力制御値(第1のアップリンク送信電力制御値2850、...、第Mのアップリンク送信電力制御値2852)と、を含む。
【0134】
タイミング/周波数構造情報2834は、反復的時間構造情報2836を含む。反復的時間構造情報2836は、アップリンクヌル期間2838を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、アップリンクヌル期間は、前記基地局によって用いられるアップリンク帯域幅の少なくとも一部分が基地局にアップリンク信号を送信するために意図的に用いられない期間に対応する。幾つかの実施形態においては、アップリンクヌル期間は、基地局2800アタッチメントポイントを使用中の無線端末、例えばセルラー通信デバイス、が基地局2800にアップリンク信号を送信することを意図的に控える期間である。この期間中に、アップリンク周波数帯域を用いたピア・ツー・ピア無線端末シグナリングが継続する。従って、基地局2800は、この期間中にバックグラウンド干渉を測定することができる。アップリンクヌル期間が同時並行するように隣接基地局が同期化される場合は、これらの期間中における測定された雑音は、ピア・ツー・ピアシグナリングと関連づけることができる。しかしながら、隣接基地局が同期化されず、同じアップリンク帯域が用いられる場合は、該アップリンクヌル期間中における測定された干渉は、隣接基地局に対応するピア・ツー・ピア無線端末及びセルラー通信デバイスの両方からの干渉を含む。
【0135】
格納された干渉バジェット情報2840は、バックグラウンド干渉限度情報2842と、しきい値情報2844と、を含む。
【0136】
図14は、様々な実施形態による典型的通信システム902と周波数帯域使用表904とを含む図900である。典型的通信システム900においては、広域ネットワークは、ピア・ツー・ピア通信と帯域幅を共有する。様々な実施形態においては、広域ネットワークは、配備されたシステムに対応し、ピア・ツー・ピア能力は、アドオン及び/又はアップグレード機能を含む。幾つかの実施形態においては、典型的通信システム902は、最初は、WAN及びピア・ツー・ピア能力の両方を含む状態で配備される。周波数帯域使用表904は、典型的システム902に対応することができる2種類の実施形態を示す。第1の種類の実施形態である種類Aの実施形態においては、広域ネットワークは、周波数分割複信(FDD)を使用し、広域周波数分割複信アップリンク帯域は、ピア・ツー・ピア通信活動と帯域幅を共有する。第2の種類の実施形態である種類B実施形態においては、広域ネットワークは、アップリンク及びダウンリンクに関して同じ帯域の時分割複信(TDD)を使用し、広域帯域は、ピア・ツー・ピア通信活動とアップリンク時間スロットを共有する。従って、両方の種類の実施形態において、広域ネットワーク通信デバイスからのアップリンクシグナリングは、ピア・ツー・ピア通信デバイスによるピア・ツー・ピア通信信号の受信と干渉する可能性があり、ピア・ツー・ピア通信デバイス間に向けられたピア・ツー・ピア通信信号は、基地局における広域ネットワークアップリンク信号の受信と干渉する可能性がある。
【0137】
典型的通信システム902は、基地局906と、広域ネットワーク無線端末908、例えばセルラーモードノード、と、第1のピア・ツー・ピア無線端末910と、第2のピア・ツー・ピア無線端末912と、を含む。説明の目的上、広域ネットワーク無線端末908はアップリンク信号914を基地局906に送信することについて考察する。基地局906は、この信号を受信し、受信された信号をPC1として測定する。ピア・ツー・ピア無線端末2 912の観点からの信号914は、広域ネットワーク無線端末908の観点からは干渉916であるとみなされる。次に、第1のピア・ツー・ピア無線端末910がピア・ツー・ピア信号918をピア・ツー・ピア無線端末2 912に送信することについて考察する。基地局906の観点からの信号918は、第1のピア・ツー・ピア無線端末910の観点からは干渉であるとみなされる。基地局906は、この干渉を受信し、受信された信号をPP1として測定する。
【0138】
様々な実施形態により、広域システムが優先され、基地局において干渉が管理される。例えば、(PP1/PC1)≦α等の目標を達成するような電力制御値αが選択される。幾つかの該実施形態においては、αは、−10dB、−20dB、又は−30dB等の値である。例においては、1つの広域ネットワークの無線端末アップリンクシグナリングに対応する基地局受信に関する干渉を引き起こす1つのピア・ツー・ピア無線端末に関して説明されるが、送信中であって干渉に寄与している複数のピア・ツー・ピア無線端末が存在できること、及び時々存在すること、及び、基地局が復元を試行中であるアップリンク信号を基地局に送信中の複数の広域ネットワーク無線端末が存在できること、及び時々存在すること、が理解されるべきである。従って、干渉を管理するために基地局によって決定される制御係数αは、複数のユーザーに依存することができ、時々依存する。幾つかの実施形態においては、制御係数αは、ユーザー数、例えばアクティブな広域ネットワークユーザー数及び/又はアクティブなピア・ツー・ピアユーザー数に依存する。
【0139】
図15は、基地局がピア・ツー・ピア雑音の有無をモニタリング及び測定するサイレント期間を広域ネットワークが有する様々な実施形態の一特長を示した図1002である。典型図1002は、対応するセルラーカバレッジエリア1006を有する基地局1004を含む。幾つかの実施形態においては、セルラーカバレッジエリアは、少なくとも1kmの半径を有する。セル内においては、セルラー動作モードで機能中の複数の無線端末(WT A 1008、WT B 1010、WT C 1012、WT D 1014)が存在する。これらの無線端末(1008、1010、1012、1014)は、ダウンリンク信号を基地局1004から受信し、アップリンク信号を基地局1004に送信する。しかしながら、この時点は、広域ネットワーク無線端末(1008、1010、1012、1014)がアップリンク信号を送信しない意図的な広域ネットワークアップリンクサイレント期間に対応する。
【0140】
セル1006は、ピア・ツー・ピア動作モードで機能中の複数の無線端末(WT1 1016、WT2 1018、WT3 1020、WT4 1022)も含む。ピア・ツー・ピア通信はこの期間中には制限されない。ピア・ツー・ピアWT1 1016が偶然ピア・ツー・ピア信号1024をピア・ツー・ピア無線端末2 1018に送信中である。この送信されたピア・ツー・ピア信号1024は、基地局1004内の受信機の観点からはピア・ツー・ピア雑音干渉信号1026であるとみなされる。ピア・ツー・ピアWT3 1020が偶然ピア・ツー・ピア信号1028をピア・ツー・ピア無線端末4 1022に送信中である。この送信されたピア・ツー・ピア信号1028は、基地局1004内の受信機の観点からはピア・ツー・ピア雑音干渉信号1030であるとみなされる。
【0141】
図16は、様々な実施形態の幾つかの特長を示す図1102であり、図15の例の続きである。基地局1004は、電力制御値αを測定されたピア・ツー・ピア干渉の関数として決定する。次に、基地局は、無線端末によって用いられる信号1104を介してこの制御値αをブロードキャストする。この典型的実施形態においては、基地局は、制御値αに関する単一の値をブロードキャストする。しかしながら、この値は、ブロードキャスト信号1104を受信中の異なる無線通信デバイスによって異なる形で用いることができ、時々用いられる。この例においては、セルラーモードで動作中の無線端末の組(WT A 1008、WT B 1010、WT C 1012、WT D 1014)は、第1の電力制御関数、f1(α)1106を用いて送信電力レベル制御パラメータを決定し、他方、ピア・ツー・ピアモードで動作中の無線端末の組(WT 1 1016、WT 2 1018、WT 3 1020、WT 4 1022)は、第2の電力制御関数、f2(α)1108を用いて送信電力レベル制御パラメータを決定する。
【0142】
図17は、様々な実施形態の一特長を示す制御値に関する典型的ルックアップテーブル1200の図である。幾つかの実施形態においては、無線端末は、ブロードキャスト電力制御値を基地局から受信し、使用する自己の電力制御値を受信された値及び対応するサービスレベルの関数として決定する。異なるサービスレベルは、異なるトラフィック型、異なる種類のサービス、及び/又はサービスの異なるユーザーに対応することができ、時々対応し、異なるサービスレベルにマッピングすることができ、時々マッピングする。例えば、典型的な異なる優先度は、幾つかの実施形態においては、異なるトラフィック型、例えば音声、レーテンシーが重要なデータ、及びベストエフォート型データと関連づけられる。典型的な異なる種類のサービスは、例えば、緊急通信サービスと、通常の通信と、を含む。異なるタイプのユーザーは、例えば、優先度の高いユーザー、例えば警察、消防署、緊急サービス、高サービスレベルプランに加入している優先度が中レベルのユーザー、低サービスレベルプランに加入している優先度が低いユーザー、を含む。従って、幾つかの実施形態においては、復元された電力制御値は、優先度レベルの関数として修正される。
【0143】
典型的表1200においては、第1の列1202は、典型的な受信された制御値αを示し、第2の列1204は、典型的な対応するサービスレベル1制御値α1を示し、第3の列1206は、典型的な対応するサービスレベル2制御値α2を示し、第4の列1208は、典型的な対応するサービスレベル3制御値
α3を示す。第1の行1210は、ルックアップテーブル1200を用いる無線端末が−10dBを示すブロードキャスト電力制御値を基地局から受信し、その対応するサービスレベルが(サービスレベル1、サービスレベル2、サービスレベル3)である場合は、電力制御値に関して(−10dB、−15dB、−20dB)をそれぞれ用いることを示す。第2の行1212は、ルックアップテーブル1200を用いる無線端末が−20dBを示すブロードキャスト電力制御値を基地局から受信し、その対応するサービスレベルが(サービスレベル1、サービスレベル2、サービスレベル3)である場合は、電力制御値に関して(−20dB、−25dB、−30dB)をそれぞれ用いることを示す。第3の行1214は、ルックアップテーブル1200を用いる無線端末が−30dBを示すブロードキャスト電力制御値を基地局から受信し、その対応するサービスレベルが(サービスレベル1、サービスレベル2、サービスレベル3)である場合は、電力制御値に関して(−30dB、−35dB、−40dB)をそれぞれ用いることを示す。
【0144】
図18は、様々な実施形態による基地局、例えばアップリンク帯域幅がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても利用される基地局、を動作させる典型的方法の流れ図1300である。基地局は、例えば、動作が隣接する基地局間で同期化されるセルラー通信システムの一部として動作中の基地局である。隣接基地局間での同期化は、広域ネットワーク無線端末セルアップリンクシグナリングをユニバーサル的に停止するように制御することができるユニバーサルアップリンクヌル期間の実装を容易にする。これらのヌル期間は、バックグラウンド干渉の測定に関して利用される。該実施形態においては、バックグラウンド干渉Wは、W=熱雑音+ピア・ツー・ピア雑音によって概算することができる。基地局は、干渉を制御することを希望し、近隣の無線端末によって受信されるための電力制御係数αを決定してブロードキャストする。
【0145】
動作は、ステップ1302において開始し、基地局に電源が投入されて初期設定される。幾つかの実施形態においては、初期設定は、無線端末にブロードキャストされる電力制御係数αに関するデフォルト値の使用を含む。動作は、開始ステップ1302からステップ1304に進む。ステップ1304において、基地局は、ヌル間隔、例えばWAN無線端末がシグナリングを控えるように制御されるアップリンクヌル期間、中にバックグラウンド干渉Wを測定する。
【0146】
動作は、ステップ1304からステップ1306に進む。ステップ1306において、基地局は、電力制御係数αを測定されたバックグラウンド干渉の関数として決定する。様々な実施形態においては、使用される関数は、Wが増大するのに応じて、Wの少なくとも何らかの非ヌル範囲に関してαが大きくなるような関数である。幾つかの実施形態においては、ステップ1306の決定は、格納された干渉バジェット情報との比較を含む。動作は、ステップ1306からステップ1308に進む。
【0147】
ステップ1308において、基地局は、決定された電力制御係数αをブロードキャストする。動作は、ステップ1308からステップ1304に進み、ステップ1304において、バックグラウンド干渉の他の測定が行われる。
【0148】
幾つかの実施形態においては、バックグラウンド干渉の複数の測定が行われ、ブロードキャストされる決定された電力制御係数を生成する際に複数のヌル間隔に対応して用いられる。従って、幾つかの実施形態においては、基地局は、決定された電力制御係数をステップ1308においてブロードキャストする前に一組のヌル間隔に対応する一組のバックグラウンド測定、例えばステップ1304の複数の繰り返し、を行う。
【0149】
図19は、様々な実施形態による基地局、例えばアップリンク帯域幅がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても利用される基地局、を動作させる典型的方法の流れ図1400である。基地局は、例えば、隣接する基地局間において動作が同期化されないセルラー通信システムの一部として動作中の基地局である。基地局によって用いられるアップリンクタイミング構造において、アップリンクヌル期間は、バックグラウンド干渉を測定するために基地局によって利用される。しかしながら、近隣セルにおける動作は同期化されないため、近隣セルからの干渉レベルが経時で変化し、バックグラウンド干渉のピア・ツー・ピア成分の抽出を、隣接基地局が同期化されさらに意図的なアップリンクヌルが同時並行して発生しているように制御された場合よりも困難にする可能性がある。
【0150】
基地局は、干渉を制御することを希望し、近隣の無線端末によって受信されることになる電力制御係数αを決定及びブロードキャストする。この実施形態の特長により、基地局は、応答を測定するために、ブロードキャストするブロードキャスト電力制御係数を制御された入力として意図的に変化させる。
【0151】
動作は、ステップ1402において開始し、基地局に電源が投入されて初期設定され、ステップ1404に進む。ステップ1404において、基地局は、電力制御係数α1をブロードキャストする。この時点においては、α1は、初期設定から入手されたデフォルト値である。次に、ステップ1406において、基地局は、ヌル間隔、例えば基地局を用いる無線通信デバイスがアップリンク信号を送信することが意図的に制限されるアップリンクWANヌル間隔、中にバックグラウンド干渉W1を測定する。動作は、ステップ1406からステップ1408に進む。
【0152】
ステップ1408において、基地局は、第2の電力制御係数α2を決定するように電力制御係数を調整する。例えば、α2=α1+Δαであり、ここで、Δαは、ゼロでない値であり、正又は負であることができる。典型的には、Δαは、α1の大きさの小さい一部分、例えばα1の25%以下、の大きさを有する。動作は、ステップ1408からステップ1410に進み、ステップ1410において、基地局は、新しい電力制御係数α2を送信する。動作は、ステップ1410から1412に進む。
【0153】
ステップ1412において、基地局は、ヌル間隔中にバックグラウンド干渉W2を測定する。動作は、ステップ1412からステップ1414に進む。ステップ1414において、基地局は、電力制御係数α3を、測定されたバックグラウンド干渉の変化及び送信された電力制御係数の変化の関数として決定する。例えば、α3は、ΔW及びΔαの関数として決定され、ここで、ΔW=W2−W1である。1つの典型的実施形態においては、α3は、α3=α2+Δα及びα3=α1−Δαのうちの1つである。動作は、ステップ1414からステップ1416に進み、基地局は、α1=α3に設定する。動作は、ステップ1404に進み、ステップ1404において、基地局は、電力制御係数α1をブロードキャストする。
【0154】
図20は、雑音Wを縦軸1502、αを横軸1504に示した作図1500である。雑音Wは、アップリンク信号の復元を試みている基地局における受信雑音を表し、ピア・ツー・ピア雑音と、その他のセル干渉と、を含む。変数αは、電力制御係数である。曲線1506は、その他のセル干渉レベル1508に対応するW対αの特性曲線である。第1の基地局に対応する意図的なアップリンクヌル時間間隔中において、第1の基地局は、該基地局をアタッチメントポイントとして用いる無線端末がアップリンクシグナリングを控えるように意図的に制御する。この意図的アップリンクヌル時間間隔中において、セル内におけるピア・ツー・ピア活動が継続することが許容される。従って、ピア・ツー・ピア活動は、第1の基地局受信機によって雑音として処理され、測定された雑音Wに寄与する。
【0155】
次に、隣接基地局が第1の基地局に関して非同期的に動作中であることについて考察する。この隣接基地局は第1の基地局に関して非同期的であるため、隣接基地局の意図的アップリンクヌル時間間隔は、第1の基地局の意図的ヌル時間間隔と必ずしも重なり合わない。従って、隣接基地局のアップリンクシグナリングも、第1の基地局の意図的アップリンクヌル期間中に第1の基地局によって測定される測定雑音Wに寄与する。
【0156】
特性W対α曲線1506は、最低干渉レベルを表す所定のレベルのその他のセル干渉1508に対応する。曲線1506の飽和に近い点において動作する場合は、αの増大は、雑音Wの低減の有意な向上を提供しない。αの増大は、ピア・ツー・ピアシグナリングに関する送信電力を制限することに対応する。従って、該状態下においては、ピア・ツー・ピア送信電力レベルをさらに制限することは、セルラー無線端末からのアップリンク信号の受信を有意に向上させない。しかしながら、曲線1506の傾きに関して高い値を有する点において動作する場合は、αの小さい増大が、雑音Wのレベルの有意な低下を生じさせることができる。該状態下においては、セルに基づく無線端末からのアップリンク信号の復元を向上させるようにαを小さくするのが有益になることがある。例えば、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを少々抑制する(throttle back)ことは、該状態下においては、アップリンクシグナリング復元及び/又はスループットの有意な向上が得られることになる。
【0157】
一般的には、様々な実施形態においては、良好な広域の、例えばセルに基づく通信受信が、ピア・ツー・ピアシグナリングよりも優先される。しかしながら、特定のレベルの希望されるセルに基づくアップリンク受信品質を考慮してピア・ツー・ピア通信スループットを最大化するのが望ましい。W対α特性曲線は、その他のセル干渉の関数として変化する。その他のセル干渉は、第1のセル動作と独立して変化することができ、時々変化する。例えば、状態、隣接セル内におけるセルに基づく無線端末ユーザー数、隣接セルアップリンクトラフィック負荷、等に起因して、第1の基地局によって経験される他方のセル干渉は、異なるレベルに変化する可能性がある。図21の作図1600は、図20のその他のセル干渉レベル1508と比較して異なるレベルのその他のセル干渉1608を示す。さらに、図21は、特性曲線1506と比較した異なる特性曲線1606を示す。
【0158】
図22は、雑音測定に応じて様々な実施形態において用いられる電力制御係数αの選択を調整する典型的方法を示す。図22は、雑音Wを縦軸1502、αを横軸1504に示した作図1700であり、特性曲線1506に対応する。動作時においては、第1の基地局は、第1の基地局が、図20のその他のセル干渉レベル1508に対応する特性曲線1506であって、図21の曲線1506及び曲線1606を含む曲線グループの1つの曲線である特性曲線1506上において動作中であることを知らないことがある。
【0159】
第1の基地局は、αを初期値α11702に設定し、初期値α11702がブロードキャストされる。値α11702は、ピア・ツー・ピア送信電力を制御するために第1の基地局のセル内のピア・ツー・ピア無線端末によって用いられる。第1の基地局の意図的アップリンクヌル期間中において、第1の基地局は、受信雑音レベルWをW11706として測定する。次に、第1の基地局は、α1の値を量Δα1708だけ意図的に変更してα21710を入手する。これは、特性曲線1506において受信雑音レベルを意図的に異なる点に(1704から1712に)ドライブするために用いられる制御された入力である。第1の基地局は、パラメータα21710をブロードキャストする。値α21720は、ピア・ツー・ピア送信電力を制御するために第1の基地局のセル内のピア・ツー・ピア無線端末によって用いられる。第1の基地局の意図的アップリンクヌル期間中において、第1の基地局は、受信雑音レベルWをW21714として測定する。第1の基地局は、Wの変化、ΔW1716を測定する。第1の基地局は、αに関する新値を、入力ドライブ値Δα、測定された応答ΔW、及び何らかの格納された干渉バジェット情報の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、第1の基地局は、αに関する新値を、少なくとも1つの雑音測定点、例えばW1又はW2の関数として決定する。この例においては、第1の基地局は、ΔWが点1718によって示されるように小さい場合は、αに関する新値、α3をα3=α1−Δαに設定し、他方、第1の基地局は、ΔWが点1720によって示されるように大きい場合はαに関する新値、α3をα3=α2+Δαに設定し、小さい及び大きいに関する決定は、予め決められた格納された干渉バジェット情報に関する決定である。次に、電力制御係数α3が、送信電力レベルを制御するためにセル内においてピア・ツー・ピア無線端末によって用いるために第1の基地局によってブロードキャストされる。
【0160】
図23は、広域ネットワークに関する、例えばセルラー通信に関する、時分割複信(TDD)を利用する幾つかの実施形態における典型的帯域幅の使用を示す図1800である。例えば基地局に対応する広域ネットワークに関して、例えばアップリンクとダウンリンクとの間の交互パターンで同じ周波数帯域が共有される。例えば、広域、例えばセルラー通信、に関して用いられるTDD帯域は、時間ライン1802に沿って、ブロック(1804、1806、1808、1810)によってそれぞれ示されるように(アップリンク、ダウンリンク、アップリンク、ダウンリンク)に関して用いられる。典型的なセルに基づく活動に加えて、基地局は、典型的には広域アップリンクシグナリング用に予約された間隔中にピア・ツー・ピアブロードキャスト信号、例えばビーコン信号及び/又はその他のブロードキャスト信号、を送信する。このことは、ブロック(1804、1808)に関する時間間隔にそれぞれ対応する信号(1812、1814)によって表される。さらに、ピア・ツー・ピアブロック(1816、1818)と同時並行するセルラーアップリンクブロック(1804、1808)によって示されるように、広域ネットワーク、例えばセルラーアップリンク、に関して用いるように指定された時間間隔がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても用いられ、同じTDD帯域が用いられる。
【0161】
図24は、広域ネットワークに関する、例えばセルラー通信に関する、周波数分割複信(FDD)を利用する幾つかの実施形態における典型的帯域幅の使用を示す図1900である。例えば基地局に対応する広域ネットワークに関して、異なる周波数帯域がアップリンク及びダウンリンクによって用いられる。この典型的実施形態においては、FDD広域アップリンク帯域は、ブロック1904によって表され、FDD広域ダウンリンク帯域は、周波数軸1902に沿ってブロック1906によって表される。幾つかの実施形態においては、アップリンク及びダウンリンク帯域は隣接する。幾つかの実施形態においては、アップリンク及び/又はダウンリンク帯域は、隣接しない部分を含む。幾つかの実施形態においては、アップリンク帯域及びダウンリンク帯域のうちの1つの少なくとも一部分が、アップリンク帯域及びダウンリンク帯域のうちの他方の1つの2つの異なる部分間に含められる。
【0162】
FDD広域アップリンク帯域内における典型的なセルに基づくアップリンクシグナリングに加えて、帯域は、ピア・ツー・ピアシグナリングに関連するその他の活動に関して用いられる。図24において、FDD広域アップリンク帯域1904は、基地局によってピア・ツー・ピアブロードキャスト信号1908を送信するためにも用いられ、例えば、ビーコン信号及び/又はその他のブロードキャスト信号が、ピア・ツー・ピア無線端末によって用いるために基地局によって送信される。ピア・ツー・ピア無線端末は、FDD広域アップリンク帯域1904に対応する周波数軸1902上に位置する、ブロック1910によって示される同じ帯域をピア・ツー・ピアシグナリングに関して使用する。
【0163】
図25は、様々な実施形態により実装された典型的多モード無線端末通信デバイス2000の図である。多モード無線通信デバイス2000は、広域ネットワーク通信及びピア・ツー・ピア通信の両方をサポートする。幾つかの実施形態においては、通信デバイス2000は、広域ネットワーク通信に関しては周波数分割複信及びピア・ツー・ピア通信に関しては時分割複信を用いる。幾つかの該実施形態においては、ピア・ツー・ピア通信に関して用いられる周波数帯域は、アップリンクWAN通信に関して用いられるのと同じ周波数帯域である。無線通信デバイス2000は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス2010を介してひとつに結合された無線トランシーバモジュール2002と、ユーザーI/Oデバイス2004と、プロセッサ2006と、メモリ2008と、を含む。
【0164】
ユーザーI/Oデバイス2004は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、カメラ、スイッチ、マウス、スピーカー、ディスプレイ、等を含む。ユーザーI/Oデバイス2004は、無線通信デバイス2000のユーザーが、データ/情報を入力すること、出力されたデータ/情報にアクセスすること、及び通信デバイス2000の少なくとも幾つかの機能、例えば、通信デバイスをWAN動作モードにする、通信デバイスをピア・ツー・ピア動作モードにする、通信デバイスをWAN通信及びピア・ツー・ピア通信の両方を許容する動作モードにする、等、を制御することを可能にする。ユーザーがピア・ツー・ピア通信を選択する幾つかの実施形態においては、通信デバイスは、反復的に、通信中のWANページング信号の有無をモニタリングできるようにするために自動的にWAN動作モードに切り換わる。ユーザーが通信デバイスをWANシグナリング及びピア・ツー・ピアシグナリングの両方をサポートする動作モードにする幾つかの実施形態においては、通信デバイスは、受信優先度に関する考慮事項及びハンドオフに関する考慮事項のうちの少なくとも1つの関数として自動的にモード間で切り換わる。
【0165】
メモリ2008は、ルーチン2050と、データ/情報2052と、を含む。プロセッサ2006、例えばCPU、は、無線通信デバイス2000の動作を制御し、方法を実装するためにメモリ2008内のルーチン2050を実行し、データ/情報2052を用いる。
【0166】
無線トランシーバモジュール2002は、デュプレクサモジュール2024と、送信機チェーン2001と、第1の受信機チェーン2003と、第2の受信機チェーン2005と、スイッチ2032と、アナログ−デジタル変換器(ADC)2034と、デジタル信号プロセッサ(DPS)2016と、を含む。DPS2016は、デジタル送信信号モジュール2042と、モード制御モジュール2044と、デジタル受信信号モジュール2046と、を含む。送信機チェーン2001は、第1のRF周波数、例えばfULによって表される周波数、を有する送信信号を生成するために用いられる。第1の受信機チェーン2003は、第2のRF周波数、例えばfDLによって表される周波数、を有する受信信号の処理用である。第2の受信機チェーン2005は、第1のRF周波数、例えばfUL2026によって表される周波数、を有する受信信号の処理用である。
【0167】
送信機チェーン2001は、デジタル−アナログ変換器(DAC)2018と、ミキサー2020と、電力増幅器(PA)2022と、を含む。デジタル送信信号モジュール2042は、デジタル信号をDAC2018に出力し、DAC2018は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。アナログ信号は、ミキサー2020に入力され、ミキサー2020は、アップリンク周波数(fUL)例えば、広域ネットワークアップリンク通信帯域搬送波周波数、である入力2026も有する。ミキサー2020の出力は、電力増幅器2022に入力され、電力増幅器2022は、受信された信号を増幅し、増幅された信号をデュプレクサモジュール2024に出力する。デュプレクサモジュール2024は、通信デバイス2000が信号を送信するアンテナ2012に送信するために受信された増幅信号を結合する。送信された信号は、無線通信デバイス2000がWAN動作モードで動作中のときにはアップリンク信号を含み、通信デバイスがピア・ツー・ピア動作モードで動作中のときにはピア・ツー・ピア信号を含む。
【0168】
第1の受信機チェーン2003は、第1の帯域通過フィルタ(BPF12028)と、ミキサー2030と、を含み、第2の受信機チェーン2005は、第2の帯域通過フィルタ(BPF22038)と、ミキサー2040と、を含む。無線通信デバイス2000がWAN信号を受信するために動作されるときには、モード制御モジュール2044は、第1の受信機チェーン2030の出力をADC2034に結合するようにスイッチ2032を制御する。代替として、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号を受信するために動作されるときには、モード制御モジュール2044は、第2の受信機チェーン2005の出力をADC2034に結合するようにスイッチ2032を制御する。
【0169】
スイッチ2032が、第1の受信機チェーン2003をADC2034に結合するようにモード制御モジュール2044によって制御されていると仮定する。基地局からのダウンリンク信号は、アンテナ2012を介して受信され、デュプレクサモジュール2024を介してBPF12028に結合される。帯域通過フィルタ1 2028の出力は、ミキサー2030に入力される。ミキサー2030への他の入力は、ダウンリンク周波数(fDL)2036、例えば広域ネットワークダウンリンク通信帯域搬送波周波数、である。ミキサーモジュール2030は、搬送波周波数を除去し、例えばアナログ帯域信号を入手する。出力信号、例えばアナログ帯域信号は、スイッチ2032を介してADC変換器2034に供給される。ADC変換器2034は、入力信号を処理してデジタル信号表現を入手し、デジタル信号表現は、デジタル受信信号モジュール2046に供給される。
【0170】
次に、スイッチ2032が、第2の受信機チェーン2003をADC2034に結合するようにモード制御モジュール2044によって制御されていると仮定する。ピア・ツー・ピアモードで動作中の無線通信デバイスからのピア・ツー・ピア信号が、アンテナ2014を介して受信されてBPF22038に結合される。帯域通過フィルタ2 2038の出力は、ミキサー2040に入力される。ミキサー2040への他の入力は、アップリンク周波数(fUL)2026、例えば同じくピア・ツー・ピアシグナリングに関して利用中の広域ネットワークアップリンク通信帯域搬送波周波数、である。ミキサーモジュール2040は、搬送波周波数を除去し、例えばアナログ帯域信号を入手する。出力信号、例えばアナログ帯域信号、は、スイッチ2032を介してADC変換器2034に供給される。ADC変換器2034は、入力信号を処理してデジタル信号表現を入手し、デジタル信号表現は、デジタル受信信号モジュール2046に供給される。
【0171】
モード制御モジュール2044は、第1の受信機チェーンの使用と第2の受信機チェーンの使用(2003、2005)を、所定の時間に用いるためにモード制御モジュール2044が第1及び第2の動作モードのうちのいずれを選択するかの関数として切り換える。様々な実施形態においては、第1の動作モードは、周波数分割複信動作モード、例えば広域ネットワークFDD動作モード、であり、第2の動作モードは、ピア・ツー・ピア通信動作モード、例えば時分割複信(TDD)ピア・ツー・ピア動作モード、である。
【0172】
幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、切り換えを、通信デバイス2000によって実装された広域ネットワーク受信スケジュールの関数として自動的に制御する。幾つかの該実施形態においては、スケジューリング情報は、どの時点で広域ネットワークページングメッセージを多モード通信デバイス2000によって受信可能であるかを示し、前記モード制御モジュール2044は、前記デバイス2000が、広域ネットワークページングメッセージを多モード通信デバイス2000によって受信することができる期間中に第1の動作モード、例えばWAN動作モード、において動作するように制御する。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、受信されたユーザーによる入力選択に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせる。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、受信優先度情報に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせる。様々な実施形態において、モード制御モジュール2044は、ハンドオフインジケータ信号に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせる。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、スケジュール情報に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせ、例えば、干渉を低減させるために予想される高WANシグナリングの一定の時間中にピア・ツー・ピア通信が制限される。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、位置情報に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせ、例えば、幾つかの位置をセルカバレッジエリア外に所在させることができ又はその他の位置が基地局に近すぎるため基地局受信機における干渉上の考慮事項に起因してアップリンク周波数帯域におけるシグナリングを許可することができない場合があり、又はサービスプロバイダが特定の領域においてWANシグナリング又はピア・ツー・ピアシグナリングのうちの1つを用いる権限を有さない。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、維持されているリンクにおける検出されたチャネル品質の変化に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせる。
【0173】
ルーチン2050は、通信ルーチン2054と、無線端末制御ルーチン2056と、を含む。通信ルーチン2054は、無線通信デバイス2000によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。無線端末制御ルーチン2056は、I/Oモジュール2058と、周波数帯域モジュール2060と、ページングモジュール2062と、広域ネットワーク制御モジュール2064と、ピア・ツー・ピア制御モジュール2066と、受信優先度モジュール2068と、ハンドオフモジュール2070と、を含む。データ/情報2052は、スケジュール情報2072と、ユーザーモード選択情報2074と、広域ネットワーク信号2076と、ピア・ツー・ピア信号2078と、ハンドオフインジケータ信号2080と、現在のモードを識別する情報2082と、を含む。
【0174】
I/Oモジュール2058は、ユーザーI/Oデバイス2004の動作を制御し、ユーザーモード選択情報2074、例えば、ユーザーによるWANシグナリングを用いることの選択、ユーザーによるピア・ツー・ピアシグナリングをイネーブルにすることの選択、受信優先度情報及び/又はハンドオフ情報の関数としてWAN動作とピア・ツー・ピア動作との間で自動的に切り換わるモードにデバイスをすることのユーザー選択、等を受信する。
【0175】
周波数帯域モジュール2060は、送信機チェーン2001及び第2の受信機チェーン2005によって用いられる周波数入力信号fUL2026を選択及び設定し、第1の受信機チェーン2003によって用いられるfDL2036を設定する。
【0176】
ページングモジュール2062は、ページングに関連する動作を制御する。幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア動作がイネーブルにされ、無線通信デバイス2000が主にピア・ツー・ピアシグナリングを用いて動作中であるときには、通信デバイス2000は、反復的スケジュールにおいてWANページング間隔中にWANページング信号を受信するために切り換えられる。
【0177】
WAN制御モジュール2064は、WANモードにあるときに動作を制御し、例えば、デジタル送信信号モジュール2042がネットワークアタッチメントポイントとして働いている基地局に通信されるアップリンク信号を生成するように制御し、デジタル受信信号モジュール2046が基地局からの受信されたダウンリンク信号を処理するように制御する。
【0178】
ピア・ツー・ピア制御モジュール2066は、ピア・ツー・ピアモードにあるときに動作を制御し、例えば、デジタル送信信号モジュールがピア・ツー・ピアモードで動作中のその他の無線端末に送信されるピア・ツー・ピア信号を生成するように制御し、デジタル受信信号モジュール2046がピア・ツー・ピア動作モードで動作中のその他の無線端末からの受信されたピア・ツー・ピア信号を処理するように制御する。
【0179】
受信優先度モジュール2068は、所定の時間においてWANネットワーク通信が優先すべきか又はピア・ツー・ピアシグナリングが優先すべきかを決定する。モジュール2068による決定は、モード制御モジュール2044によって用いられ、モード制御モジュール2044は、WAN通信又はピア・ツー・ピア通信をそれぞれ実装するために交互の受信機チェーン(2003、2005)の間における切り換えを制御する。従って、モード制御モジュール2044は、受信優先度情報の関数としてWANモードとピア・ツー・ピアモードの間で切り換わる。例えば、幾つかの実施形態においては、通常は、ピア・ツー・ピアシグナリングよりもWANシグナリングが優先される。しかしながら、少なくとも幾つかのタイプのユーザー及び/又は幾つかの型のシグナリングに関しては、広域ネットワークシグナリングよりもピア・ツー・ピアシグナリング、例えば緊急サービスに対応するするユーザー及び/又は信号、が優先される。他の例として、競合するレーテンシー上の考慮事項及び/又はサービスレベルの評価に基づいて優先度が与えられる。
【0180】
ハンドオフモジュール2070は、ハンドオフの一部分に関してピア・ツー・ピアシグナリング又はWANシグナリングのいずれを用いるかを決定する。ハンドオフモジュール2070は、ハンドオフインジケータ信号2080を生成し、モード制御モジュール2044は、ハンドオフインジケータ信号2080に応じてモード切り換えを行わせる。幾つかのハンドオフ制御信号2080は、ピア・ツー・ピア動作モードから広域ネットワーク動作モードへの切り換えを行わせるためのピア・ツー・ピア通信リンクから広域ネットワーク通信リンクへのハンドオフを示す。その他のハンドオフ制御信号2080は、広域ネットワーク動作モードからピア・ツー・ピア動作モードへの切り換えを行わせるための広域ネットワーク通信リンクからピア・ツー・ピア通信リンクへのハンドオフを示す。
【0181】
スケジュール情報2072は、WANスケジュール情報2084と、ピア・ツー・ピアスケジュール情報2086と、を含む。WANスケジュール情報2084は、アップリンクタイミング/周波数構造を定義する情報と、ダウンリンクタイミング/周波数構造を定義する情報と、を含む。WANスケジューリング情報2084は、WANページング間隔を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア動作は、無線通信デバイスのWANページングアクセスをサポートするために少なくとも幾つかのWANページング間隔中に中断される。ピア・ツー・ピアスケジュール情報2086は、反復的ピア・ツー・ピアタイミング構造内における異なるピア・ツー・ピア間隔、例えばピア発見間隔、ピア・ツー・ピアページング間隔、及びトラフィック間隔、を識別する情報を含む。
【0182】
ユーザーモード選択情報2074は、ユーザーによって指令又は要求されたモード選好、例えば広域ネットワークモード、ピア・ツー・ピアモード、又は通信デバイス2000が例えば信号品質、優先度、負荷及び/又はハンドオフ情報の関数としてWANモードとピア・ツー・ピアモードの間で自動的に交互するのを可能にするモード、を識別するI/Oモジュール2058からの情報を含む。
【0183】
WAN信号は、送信するための受信されたダウンリンク信号と、アップリンク信号と、を含む。基地局からの受信されたダウンリンク信号は、例えば、ビーコン信号と、パイロットチャネル信号と、同期化信号と、電力制御信号と、タイミング制御信号と、ページング信号と、割り当て信号と、トラフィックチャネル信号と、を含む。アップリンク信号は、例えば、アクセス信号と、タイミング制御信号と、エアリンク資源要求信号及びチャネル状態リポートを含む専用制御チャネル信号と、ページ要求信号と、アップリンクトラフィックチャネル信号と、を含む。
【0184】
ピア・ツー・ピア信号は、ピア・ツー・ピア送信信号と、ピア・ツー・ピア受信信号と、を含む。典型的ピア・ツー・ピア送信信号は、例えば、通信デバイス2000を識別するユーザービーコン信号と、ピア・ツー・ピアページング信号と、ピア・ツー・ピアトラフィック要求信号と、ピア・ツー・ピアトラフィック信号と、を含む。典型的ピア・ツー・ピア受信信号は、例えば、ローカルな近隣に所在するその他の無線通信デバイスからのユーザービーコンと、ピア・ツー・ピアページング信号と、ピア・ツー・ピアトラフィック要求信号と、ピア・ツー・ピアトラフィック信号と、を含む。
【0185】
ハンドオフインジケータ信号2080は、ハンドオフモジュール2070から出力されてモード制御モジュール2044によって用いられる。現行モード情報2082は、モード制御信号2048に対応するモード制御モジュール2044によって設定された現在のモードを示す。
【0186】
幾つかの実施形態においては、第1の受信機チェーン2003又は第2の受信機チェーン2005のいずれを使用中であるかにかかわらず同じアンテナが用いられる。幾つかの実施形態においては、第1の受信機チェーン2003及び第2の受信機チェーン2005のうちの1つをデュプレクサモジュール2024に結合するための追加のスイッチが用いられ、追加のスイッチの動作は、スイッチ2032の動作と調整される。
【0187】
様々な実施形態において、デュプレクサモジュール2024は用いられず、別個のアンテナが送信機及び受信機に関して用いられる。幾つかの実施形態においては、第1の受信機チェーン2003及び第2の受信機チェーン2005のうちの1つを受信アンテナに結合するための追加のスイッチが用いられ、追加のスイッチの動作は、スイッチ2032の動作と調整される。
【0188】
幾つかの実施形態においては、第1及び第2の帯域通過フィルタは、異なるハードウェアデバイスである。幾つかの実施形態においては、第1及び第2の帯域通過フィルタはプログラミング可能であり、異なるフィルタを実装するようにプログラミングされる。
【0189】
他の実施形態においては、ミキサー(2030、2040)の代わりに単一のミキサーが用いられ、周波数入力は、モード制御信号の関数としてfDLとfULとの間で制御可能な形で切り換えられ、帯域通過フィルタは、モード制御信号の関数として切り換えられる。
【0190】
幾つかの実施形態においては、DSP2016に含まれる様々な要素、例えばモード制御モジュール2044、がルーチン2050内に含まれる。幾つかの実施形態においては、メモリ2008内に含まれる様々な要素が、無線トランシーバモジュール2002内に含まれる。幾つかの実施形態においては、個々の無線送信機モジュール及び個々の無線受信機モジュールが無線トランシーバモジュール2002の代わりに実装される。
【0191】
図26は、様々な実施形態による、典型的な周波数帯域、及び広域ネットワーク通信の使用とピア・ツー・ピア通信の使用との間における共有周波数帯域の使用を示す。広域ネットワーク通信帯域として用いられる帯域が、同じくピア・ツー・ピアTDD受信機帯域として及びピア・ツー・ピアTDD送信機帯域として用いられる。一例として、図26に示される帯域は、図25の多モード無線通信デバイス2000によって利用することができ、例えば、一対の異なるWANアップリンク及びダウンリンク通信帯域を利用可能であり及び/又は異なる所在位置及び/又は異なる時間において用いられる。
【0192】
横軸2101は、周波数を表す。周波数fUL12103に対応して、広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2102、ピア・ツー・ピア時分割複信送信帯域2106及びピア・ツー・ピア時分割複信受信帯域2108が存在する。広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2102は、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2104と対である。周波数fDL12105に対応して、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2104が存在する。
【0193】
同様に、周波数fUL22113に対応して、広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2112、ピア・ツー・ピア時分割複信送信帯域2116及びピア・ツー・ピア時分割複信受信帯域2118が存在する。広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2112は、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2114と対である。周波数fDL22115に対応して、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2114が存在する。
【0194】
同様に、周波数fUL32123に対応して、広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2122、ピア・ツー・ピア時分割複信送信帯域2126及びピア・ツー・ピア時分割複信号受信帯域2128が存在する。広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2122は、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2124と対である。周波数fDL32125に対応して、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2124が存在する。
【0195】
図25の典型的デバイス2000について考察する。通信デバイスは、図26の3つのWAN周波数対のうちの1つを用いることを決定する。例えば、第2の対が選択されたことについて考察する。WAN及びピア・ツー・ピア送信シグナリングの両方に関して用いられる送信機チェーン2001、及びピア・ツー・ピア受信に関して用いられる第2の受信機チェーン2005が、fUL2に同調される。WAN信号を受信するために用いられる第1の受信機チェーン2003は、fDL2に同調される。
【0196】
図27は、様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図と、典型的タイミング構造2250情報と、を含む。典型的方法の動作は、ステップ2202において開始し、多モード無線通信デバイスに電源が投入されて初期設定される。多モード無線通信デバイスは、例えば図25のデバイス2000である。動作は、開始ステップ2202からステップ2204に進む。ステップ2204において、無線デバイスは、自己の送信機チェーンを第1の周波数帯域に同調させ、前記送信機チェーンは、アップリンク信号及びピア・ツー・ピア信号の両方を送信するために用いられる。ステップ2206において、無線デバイスは、自己の第1の受信機チェーンを第2の周波数帯域に同調させ、前記第2の周波数帯域は、前記第1の周波数帯域と異なり、前記第1の受信機チェーンは、WANダウンリンク信号を受信するために用いられる。ステップ2208において、無線デバイスは、自己の第2の受信機チェーンを第1の周波数帯域に同調させ、前記第2の受信機チェーンは、ピア・ツー・ピア信号を受信するために用いられる。動作は、ステップ2208からステップ2210に進む。
【0197】
ステップ2210において、無線デバイスは、オペレータによるピア・ツー・ピアモードイネーブルの選択を示す入力を受信する。次に、ステップ2212において、無線通信デバイスは、ピア・ツー・ピアモードを使用すべき主動作モードとしてイネーブルにする。動作は、ステップ2212からステップ2214に進む。ステップ2214において、無線デバイスは、予め決められたスケジュールにおけるWANページング間隔の関数としてピア・ツー・ピアモードとWAN動作モードの間で自動的に切り換わる。例えば、図25の多モード無線通信デバイス2000について考察し、ページング間隔が発生していることをスケジュールが示すときには、モード制御モジュール2044は、第1の受信機チェーン2003をADC2034に結合するようにスイッチ2032を制御する。しかしながら、ページング間隔が発生していないことをスケジュールが示すときには、モード制御モジュール2044は、第2の受信機チェーン2005をADC2034に結合するようにスイッチ2032を制御する。
【0198】
図27の図2250は、典型的な反復的タイミング構造内における時間軸2252に沿った、典型的WANページング間隔(2254、2258)及び典型的ピア・ツー・ピア間隔(2256、2260)を識別する典型的タイミング構造情報を示す。
【0199】
図28は、様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図2500である。多モード無線通信デバイスは、例えば図25のデバイス2000である。動作は、ステップ2502において開始し、多モード通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、動作は、ステップ2504に進む。ステップ2504において、無線端末は、第1の周波数分割複信アップリンク/ダウンリンク対、例えば関連づけられたチューナー周波数設定を有する一対のFDD周波数帯域、を複数の代替対の中から選択する。図26の図2100は、3つの典型的なFDDアップリンク/ダウンリンク対を示す。
【0200】
動作は、ステップ2504からステップ2506に進み、ステップ2506において、通信デバイスは、第1のRF周波数を有する送信信号を生成するために第1の送信機チェーンを同調させ、ステップ2508において、通信デバイスは、第2のRF周波数を有する受信信号を処理するために第1の受信機チェーンを同調させる。動作は、ステップ2508からステップ2510に進み、ステップ2510において、通信デバイスは、前記第1のRF周波数を有する受信信号を処理するために第2の受信機チェーンを同調させる。幾つかの実施形態においては、ステップ2506,2508及び2510のうちの1つ以上が並行して実行される。様々な実施形態においては、第1のRF周波数は、ステップ2504において選択されたFDD対のFDDダウンリンクに対応し、第2のRF周波数は、ステップ2504において選択されたFDD対のFDDダウンリンクに対応する。
【0201】
動作は、ステップ2510からステップ2512に進む。ステップ2512において、通信デバイスは、モード、例えばピア・ツー・ピア通信モード又は広域ネットワーク通信モード、に関するユーザーの選択を識別するユーザー入力を受信する。動作は、ステップ2512からステップ2514に進む。ステップ2514において、通信デバイスは、ステップ2512のユーザー選択によってピア・ツー・ピアモードがイネーブルにされているかどうかに依存して異なる経路を進む。
【0202】
ピア・ツー・ピアモードがイネーブルにされる場合は、動作は、ステップ2514からステップ2516に進む。ピア・ツー・ピアモードがイネーブルにされない場合は、動作は、ステップ2514からステップ2518に進み、ステップ2518において、通信デバイスは、前記送信機チェーン及び前記第1の受信機チェーンを用いて、第2の動作モード、例えば、広域ネットワーク動作モード、において動作する。
【0203】
ステップ2516に戻り、ステップ2516において、通信デバイスは、所定の時間に用いるためにモード制御モジュールが第1のモード及び第2の動作モードのうちのいずれを選択するかの関数として前記第1の受信機チェーンの使用と第2の受信機チェーンの使用を切り換える。この切り換えは、様々な実施形態においては、ユーザーの介在なしで自動的に又は半自動的に行われる。ステップ2516は、サブステップ2520と、2524と、2526と、2528と、2530と、2532と、を含む。サブステップ2520において、通信デバイスは、通信デバイスによって実装されたWAN受信スケジュールにおいて時間間隔を識別し、次にステップ2524において、通信デバイスは、WAN受信スケジュールにおける識別された時間間隔がWANページング間隔を示すかどうかを決定する。ページング間隔が示される場合は、動作は、サブステップ2524からサブステップ2526に進み、その他の場合は、動作は、サブステップ2524からサブステップ2528に進む。
【0204】
サブステップ2526に戻り、サブステップ2526において、通信デバイスのモード制御モジュールは、第1のモード、例えばFDD WAN動作モード、を選択し、サブステップ2530において、通信デバイスは、第1の受信機チェーンを用いるために切り換わる。サブステップ2528に戻り、サブステップ2528において、通信デバイスのモード制御モジュールは、第2のモード、例えばピア・ツー・ピア通信動作モード、を選択し、サブステップ2532において、通信デバイスは、第2の受信機チェーンを用いるために切り換わる。
【0205】
動作がサブステップ2530を経ていた場合は、動作は、ステップ2534に進み、他方、動作がサブステップ2532を経ていた場合は、動作は、ステップ2536に進む。ステップ2534において、通信デバイスは、第1の動作モード、例えばFDD WANモード、において動作され、第1の受信機チェーンを用いてWANページング信号を受信する。ステップ2536において、通信デバイスは、第2の受信機チェーン及び送信機チェーンを用いて、第2の動作モード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、において動作される。様々な実施形態においては、ユーザーがピア・ツー・ピア動作をイネーブルにしたときには、通信デバイスは、圧倒的に、第2の受信機チェーンを用いて第2のモードで動作する。しかしながら、WANタイミング構造の少なくとも幾つかの時間間隔中においては、通信デバイスは、第1の受信機チェーンを用いて第1のモードで動作する。動作は、ステップ2534及びステップ2536のうちの1つからステップ2516に進み、他の時間間隔に関するモード及び切り換えを識別及び考慮する。
【0206】
図29は、様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図2600である。多モード無線通信デバイスは、例えば図25のデバイス2000である。動作は、ステップ2602において開始し、多モード通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、ステップ2604に進む。ステップ2604において、無線端末は、第1の周波数分割複信アップリンク/ダウンリンク対、例えば関連づけられたチューナー周波数設定を有する一対のFDD周波数帯域、を複数の代替対の中から選択する。図26の図2100は、3つの典型的なFDDアップリンク/ダウンリンク対を示す。
【0207】
動作は、ステップ2604からステップ2606に進み、ステップ2606において、通信デバイスは、第1のRF周波数を有する送信信号を生成するために第1の送信機チェーンを同調させ、ステップ2608において、通信デバイスは、第2のRF周波数を有する受信信号を処理するために第1の受信機チェーンを同調させる。動作は、ステップ2608からステップ2610に進み、ステップ2610において、通信デバイスは、前記第1のRF周波数を有する受信信号を処理するために第2の受信機チェーンを同調させる。幾つかの実施形態においては、ステップ2606、2608及び2610のうちの1つ以上が並行して実行される。様々な実施形態においては、第1のRF周波数は、ステップ2604において選択されたFDD対のFDDアップリンクに対応し、第2のRF周波数は、ステップ2604において選択されたFDD対のFDDダウンリンクに対応する。
【0208】
動作は、ステップ2610からステップ2612に進む。ステップ2612において、通信デバイスは、所定の時点に用いるためにモード制御モジュールが第1のモード、例えば広域ネットワークFDDモード、及び第2のモード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、のうちのいずれを選択するかの関数として第1の受信機チェーンの使用と第2の受信機チェーンの使用を切り換える。例えば、多モード通信デバイスは、通信デバイスが広域ネットワークFDDモード又はピア・ツー・ピアモードのいずれのモードであるかにかかわらず送信機を用いる。しかしながら、受信に関しては、多モード通信デバイスは、WAM FDDモードであるときには第1の受信機チェーンを使用し、ピア・ツー・ピア動作モードであるときには第2の受信機チェーンを用いる。従って、WAN通信はFDDであり、ピア・ツー・ピア通信は、WAN FDDアップリンク帯域を共有するTDDである。
【0209】
ステップ2612は、サブステップ2614と、2616と、2618と、を含む。サブステップ2614において、通信デバイスは、広域ネットワーク信号を受信することに対応する受信優先度を決定し、サブステップ2616において、通信デバイスは、ピア・ツー・ピア信号を受信することに対応する受信優先度を決定する。次に、サブステップ2618において、通信デバイスは、第1及び第2のモードを相対的受信優先度の関数として選択する。
【0210】
動作は、ステップ2612の出力からステップ2612の入力に進む。経時で、受信優先度は、例えば通信デバイスの特定ユーザー、サービスレベル情報、通信されるデータの種類、通信されるデータ量、レーテンシー上の考慮事項、等に起因して変化することがあり、時々変化する。
【0211】
図30は、様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図2700である。多モード無線通信デバイスは、例えば図25のデバイス2000である。動作は、ステップ2702において開始し、多モード通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、ステップ2704に進む。ステップ2704において、無線端末は、第1の周波数分割複信アップリンク/ダウンリンク対、例えば関連づけられたチューナー周波数設定を有する一対のFDD周波数帯域、を複数の代替対の中から選択する。図26の図2100は、3つの典型的なFDDアップリンク/ダウンリンク対を示す。
【0212】
動作は、ステップ2704からステップ2706に進み、ステップ2706において、通信デバイスは、第1のRF周波数を有する送信信号を生成するために第1の送信機チェーンを同調させ、ステップ2708において、通信デバイスは、第2のRF周波数を有する受信信号を処理するために第1の受信機チェーンを同調させる。動作は、ステップ2708からステップ2710に進み、ステップ2710において、通信デバイスは、前記第1のRF周波数を有する受信信号を処理するために第2の受信機チェーンを同調させる。幾つかの実施形態においては、ステップ2706、2708及び2710のうちの1つ以上が並行して実行される。様々な実施形態においては、第1のRF周波数は、ステップ2704において選択されたFDD対のFDDアップリンクに対応し、第2のRF周波数は、ステップ2704において選択されたFDD対のFDDダウンリンクに対応する。
【0213】
動作は、ステップ2710からステップ2712に進む。ステップ2712において、通信デバイスは、ハンドオフインジケータ信号の有無をモニタリングする。検出されたハンドオフインジケータ信号に関して、動作は、ステップ2712からステップ2714に進む。
【0214】
ステップ2714において、通信デバイスは、ハンドオフがピア・ツー・ピア通信リンクからWAN通信リンクへのハンドオフであるかどうかを決定する。ハンドオフがピア・ツー・ピア通信リンクからWAN通信リンクへのハンドオフであると決定された場合は、動作は、ステップ2714からステップ2716に進む。その他の場合は、動作は、ステップ2714からステップ2718に進む。
【0215】
ステップ2718において、通信デバイスは、ハンドオフがWAN通信リンクからピア・ツー・ピア通信リンクへのハンドオフであるかどうかを決定する。ハンドオフがWAN通信リンクからピア・ツー・ピア通信リンクへのハンドオフであると決定された場合は、動作は、ステップ2718からステップ2720に進む。その他の場合は、リンクの型が変化してない、例えばWANネットワーク内の異なる基地局間又は異なる基地局セクター間においてハンドオフが発生中であり、受信機間の切り換えは行われないため、動作は、ステップ2718からステップ2712に進む。
【0216】
ステップ2716に戻り、ステップ2716において、通信デバイスは、第2の動作モード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、から第1の動作モード、例えばWAN動作モード、に切り換わる。ステップ2720に戻り、ステップ2720において、通信デバイスは、第1の動作モード、例えばWAN動作モード、から第2の動作モード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、に切り換わる。動作は、ステップ2716及び2720のうちの1つからステップ2722に進む。
【0217】
ステップ2722において、通信デバイスは、所定の時間に用いるために前記第1のモード、例えば広域ネットワークFDDモード、及び前記第2の動作モード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、のうちのいずれが選択されるかの関数として前記第1の受信機チェーンの使用と第2の受信機チェーンの使用を切り換える。例えば、動作がステップ2716に沿って進む場合は、受信機チェーンの使用が第2の受信機チェーンから第1の受信機チェーンに移行するような形での切り換えが行われる。この例を続けると、動作がステップ2720に沿って進んでいた場合は、受信機チェーンの使用が第1の受信機チェーンから第2の受信機チェーンに移行するような形での切り換えが行われる。動作は、ステップ2722からステップ2712に進み、追加のハンドオフインジケータ信号の有無をモニタリングする。
【0218】
様々な実施形態においては、WAN FDD動作モード、例えばセルラー動作モード、及びピア・ツー・ピア動作モード、例えばTDDピア・ツー・ピア動作モード、の両方において同じ送信機チェーンが用いられる。しかしながら、WAN動作モードにおいてはピア・ツー・ピア動作モードにあるときと異なる受信機チェーンが利用される。様々な実施形態においては、TDDピア・ツー・ピア動作モードは、WANにおいてアップリンクシグナリングに関して用いられるのと同じ周波数帯域を送信及び受信の両方に関して用いる。
【0219】
幾つかの実施形態においては、TDD及びFDDのうちの少なくとも1つを用いるセルに基づく通信システムは、ピア・ツー・ピアシグナリングを受け入れ、ピア・ツー・ピアシグナリングの少なくとも一部は、アップリンク広域ネットワークに関しても用いられるエアリンク資源、例えばセルに基づくアップリンクシグナリング、を共有する。幾つかの実施形態においては、TDD及びFDDのうちの少なくとも1つを用いる典型的なセルに基づく通信システムは、ピア・ツー・ピアシグナリングを受け入れてピア・ツー・ピアシグナリングの少なくとも一部がアップリンク広域ネットワークに関して典型的に予約されているエアリンク資源、例えばセルに基づくアップリンクシグナリング、を共有するように修正される。幾つかの実施形態においては、セルに基づくシグナリングをサポートするがピア・ツー・ピアシグナリングをサポートしない数多くのレガシー通信デバイスを通信システムにおいて引き続き使用することができる。様々な実施形態においては、通信システムは、ピア・ツー・ピア通信をサポートするがセルに基づく通信はサポートしない通信デバイスの少なくとも一部を有する通信デバイスの組合せをサポートする。幾つかの実施形態においては、通信システムは、ピア・ツー・ピア通信及びセルに基づく通信の両方をサポートする通信デバイスの少なくとも一部を有する通信デバイスの組合せをサポートする。
【0220】
主にOFDMシステムの関係で説明されているが、様々な実施形態の方法及び装置は、数多くのOFDM以外の及び/又はセルラー以外のシステムを含む非常に広範な通信システムに適用可能である。幾つかの典型的システムは、ピア・ツー・ピアシグナリングにおいて利用される技術の組合せ、例えば幾つかのOFDM型信号及び幾つかのCDMA型信号、を含む。
【0221】
様々な実施形態においては、本明細書において説明されるノードは、1つ以上の方法に対応するステップ、例えば、アップリンク帯域幅の走査、基地局信号の評価、送信電力レベル制御パラメータの決定、ピア・ツー・ピア送信電力の制御、干渉測定、送信電力制御値の決定、送信電力制御パラメータの送信、等、を実行するための1つ以上のモジュールを用いて実装される。幾つかの実施形態においては、様々な特長がモジュールを用いて実装される。該モジュールは、ソフトウェア、ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組合せを用いて実装することができる。上述される方法又は方法ステップの多くは、例えば1つ以上のノードにおいて上述される方法の全部又は一部を実装するように機械、例えば追加のハードウェアを有する又は有さない汎用コンピュータ、を制御するための、機械によって読み取り可能な媒体、例えばRAM、フロッピー(登録商標)ディスク、等のメモリデバイス、の中に含まれる機械によって実行可能な命令、例えばソフトウェア、を用いて実装することができる。従って、とりわけ、様々な実施形態は、機械、例えばプロセッサ及び関連するハードウェア、に上述される方法のステップのうちの1つ以上を実行させるための機械によって実行可能な命令を含む機械によって読み取り可能な媒体を対象とする。
【0222】
上記の説明に鑑みて、上述される側面の方法及び装置に関する数多くの追加の変形が当業者にとって明確になるであろう。該変形は、適用範囲内であるとみなされるべきである。様々な実施形態の方法及び装置は、CDMA、直交周波数分割多重(OFDM)、及び/又はアクセスノードとモバイルノードとの間において無線通信リンクを提供するために用いることができる様々なその他の型の通信技法とともに用いることができ、そして様々な実施形態において用いられる。幾つかの実施形態においては、アクセスノードは、OFDM及び/又はCDMAを用いるモバイルノードとの通信リンクを確立する基地局として実装される。様々な実施形態においては、モバイルノードは、様々な実施形態の方法を実装するための、ノート型コンピュータ、パーソナルデータアシスタント(PDA)、又は受信機/送信機回路及び論理及び/又はルーチンを含むその他のポータブルデバイスとして実装される。
【技術分野】
【0001】
関連出願
本特許出願は、“BEACONS IN A MIXED WIRELESS COMMUNICATION SYSTEM”(混成無線通信システムにおけるビーコン)という題名を有し、本明細書において参照されることによって本明細書に組み入れられている米国仮特許出願一連番号60/845,053(出願日:2006年9月15日)の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、無線通信に関する方法及び装置を対象とするものである。本発明は、より具体的には、ピア・ツー・ピア通信に関連する方法及び装置を対象とするものである。
【背景技術】
【0003】
無線スペクトルは、高コストで高価な資源である。広域ネットワークシステム、例えばセルラーシステム、においては、WANに割り当てられた無線スペクトルは、十分に利用されないことが時々ある。このような十分に利用されていないエアリンク資源を認識及び/又は利用する方法及び装置が開発されれば有利になる。例えば、WANによって割り当てられた又は使用中のスペクトルが、WAN通信に関するスペクトルの使用と有意な干渉をしない形でピア・ツー・ピア通信に関しても使用可能であれば有益である。
【発明の概要】
【0004】
広域ネットワーク(WAN)アップリンク帯域幅をピア・ツー・ピア通信シグナリングの使用と共有することに関連する方法及び装置が説明される。典型的には、基地局は、前記基地局をネットワークアタッチメントポイントとして用いる無線端末からのアップリンク信号を受信するためにWANアップリンク帯域を用いる。様々な実施形態の一特長により、基地局stetは、例えば信号、例えばビーコン信号、を自己のWANアップリンク帯域幅、例えばWAN周波数分割複信(FDD)アップリンク帯域、内に送信する。ピア・ツー・ピア無線端末は、前記アップリンク帯域幅を走査し、前記基地局信号を検出し、受信された基地局信号を評価し、ピア・ツー・ピア送信を前記評価の関数として制御する。ピア・ツー・ピア送信の制御は、送信すべきかどうかを決定すること及び/又はピア・ツー・ピア送信電力を前記評価された受信された基地局信号の関数として調整することを含む。幾つかの実施形態においては、前記注入された信号は、ピア・ツー・ピア目的のために用いられるが、WAN目的では用いられず、他方、その他の実施形態においては、前記注入された信号は、ピア・ツー・ピア及びWAN通信をサポートするために用いることができる。
【0005】
ピア・ツー・ピア通信に関して用いられる通信帯域は、幾つかの実施形態においては、基地局信号が受信されたのと同じアップリンク帯域である。該事例においては、ピア・ツー・ピア無線端末は、単一の帯域にとどまることができ、その一方で依然として前記受信された基地局信号に応答することができる。
【0006】
様々な実施形態による典型的無線通信端末動作方法は、アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号、例えばビーコン信号又はその他のブロードキャスト信号、を検出することと、前記基地局からの前記信号を評価することと、前記基地局からの前記信号を前記評価することに応じてピア・ツー・ピア信号を送信すること、とを含む。様々な実施形態による典型的無線通信端末は、アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出するための走査モジュールと、前記基地局からの前記信号を評価するための信号評価モジュールと、前記基地局からの前記信号を前記評価することに応じてピア・ツー・ピア信号を送信するための無線送信機と、を含む。
【0007】
様々な実施形態による典型的基地局動作方法は、第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信することと、前記アップリンク周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記通信デバイスの少なくとも一部に送信することであって、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域であることと、前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、を送信すること、とを備える。前記送信されたブロードキャスト信号は、幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア送信電力レベル制御パラメータである。様々な実施形態による典型的基地局は、第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信するための無線受信機モジュールと、ダウンリンク周波数帯域を用いて前記セルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信するための及び前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号を送信するための無線送信機モジュールと、を備え、前記アップリンク周波数帯域及び前記ダウンリンク周波数帯域は異なる。従って、基地局は、典型的ダウンリンク/アップリンクセルラー動作を実行することに加えて、典型的でない位置内にブロードキャスト信号を送信し、このブロードキャスト信号は、ピア・ツー・ピア動作をサポートするために用いられる。
【0008】
上記の発明の概要においては様々な実施形態が論じられている一方で、必ずしもすべての実施形態が同じ特長を含むわけではなく、上述される特長の一部は必ずしも必要ないが幾つかの実施形態においては望ましい可能性があるということが明確に理解されるべきである。以下の発明を実施するための形態においては、数多くの追加の特長、実施形態及び利益が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】様々な実施形態による、無線通信端末、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信端末、を動作させる典型的方法の流れ図である。
【図2】様々な実施形態による、典型的無線端末、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード、の図である。
【図3】様々な実施形態による、典型的基地局動作方法の流れ図である。
【図4】様々な実施形態による典型的基地局の図である。
【図5】様々な実施形態によるピア・ツー・ピアシグナリングをサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図である。
【図6】様々な実施形態による典型的無線通信デバイス、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード等の無線端末、の図である。
【図7】図7Aと図7Bとを組み合わせた図である。
【図7A】様々な実施形態によるピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図である。
【図7B】様々な実施形態によるピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図である。
【図8】様々な実施形態による典型的無線通信デバイス、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード等の無線端末、の図である。
【図9】典型的通信システムと、周波数帯域使用情報を説明する表と、典型的ピア・ツー・ピア無線端末送信電力レベル情報を示す表と、を含む1つの典型的実施形態を示した図である。
【図10】様々な実施形態による典型的無線通信システムの図である。
【図11】様々な実施形態による典型的基地局動作方法の流れ図である。
【図12】様々な実施形態による典型的基地局動作方法の流れ図である。
【図13】様々な実施形態による典型的基地局の流れ図である。
【図14】様々な実施形態による典型的通信システムと周波数帯域使用表とを含む図である。
【図15】基地局がピア・ツー・ピア雑音の有無をモニタリングして測定するサイレント期間を広域ネットワークが有する様々な実施形態の一特長を示した図である。
【図16】様々な実施形態の幾つかの特長を示した図であり、図15の例の続きである。
【図17】様々な実施形態の一特長を示した制御値に関する典型的ルックアップテーブルの図である。
【図18】様々な実施形態による基地局、例えばアップリンク帯域幅がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても利用される基地局、を動作させる典型的方法の流れ図である。
【図19】様々な実施形態による基地局、例えばアップリンク帯域幅がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても利用される基地局、を動作させる典型的方法の流れ図である。
【図20】雑音Wを縦軸に及び制御係数αを横軸に示した作図である。
【図21】雑音Wを縦軸に及び制御係数αを横軸に示した作図であり、図15と比較した場合における異なるレベルのその他のセル干渉及び異なる特性曲線を示した図である。
【図22】様々な実施形態において用いられる電力制御係数αの選択を調整する典型的方法を示した図である。
【図23】広域ネットワークに関する、例えばセルラー通信に関する、時分割複信(TDD)を利用する幾つかの実施形態における典型的な帯域幅の使用を示した図である。
【図24】広域ネットワークに関する、例えばセルラー通信に関する、周波数分割複信(FDD)を利用する幾つかの実施形態における典型的な帯域幅の使用を示した図である。
【図25】様々な実施形態により実装された典型的多モード無線通信デバイスの図である。
【図26】様々な実施形態による典型的周波数帯域及び広域ネットワーク通信の使用とピア・ツー・ピア通信の使用との間における共有周波数帯域の使用を示した図である。
【図27】様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図及び典型的タイミング構造情報である。
【図28】様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図である。
【図29】様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図である。
【図30】様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、様々な実施形態による、無線通信端末、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信端末、を動作させる典型的方法の流れ図100である。典型的方法は、ステップ102において開始し、無線通信端末に電源が投入されて初期設定される。動作は、開始ステップ102からステップ104に進む。ステップ104において、無線通信端末は、アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号、例えば基地局からのビーコン信号、を検出する。様々な実施形態においては、アップリンク帯域幅は、デバイスが基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数、例えばアップリンクトーンブロックを備える一組のOFDMトーン、を含む。幾つかの実施形態においては、基地局からの走査中の信号は、予め決められたフォーマットを有する。幾つかの実施形態においては、走査中の基地局からの信号は、例えば、基地局によって使用中の反復的タイミング構造に関して、又はピア・ツー・ピア構造に関する予め決められた時間に関して、予め決められた時間に送信される。幾つかの実施形態においては、基地局信号はビーコン信号であり、ビーコン信号は、OFDMシンボルにおいて3つ未満のトーンを含む信号である。
【0011】
動作は、ステップ104からステップ106に進み、ステップ106において、無線通信端末は、検出した基地局からの信号を評価する。幾つかの実施形態においては、基地局からの信号を評価することは、基地局信号の送信パターンを評価することを含む。ステップ106は、サブステップ110を含む。サブステップ110において、無線通信端末は、基地局からの信号の電力レベルを測定する。次に、ステップ112において、無線通信端末は、ステップ106の評価が予め決められた判定基準を満たすかどうかを決定する。予め決められた判定基準は、例えば、基地局から受信された信号の測定されたレベルが予め決められたしきい値よりも低いことである。予め決められたしきい値は、幾つかの実施形態においては、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号を送信時に基地局における無線通信デバイスからの予想される許容可能干渉レベルに対応するように選択される。判定基準が満たされる場合は、動作は、ステップ112からステップ114に進む。判定基準が満たされない場合は、動作は、ステップ112からステップ116に進む。ステップ114において、無線通信端末は、ピア・ツー・ピア信号を送信し、他方、ステップ116において、無線通信端末は、ピア・ツー・ピア信号を送信するのを控える。
【0012】
動作は、ステップ114からステップ118に進み、ステップ118において、無線通信端末は、追加の基地局信号の有無をモニタリングし、次にステップ120において、基地局は、最後の追加の基地局信号と前回検出された基地局信号、例えばステップ104において検出された信号、との間において検出された電力差が存在するかどうかを確認する。検出された電力差が存在しない場合は、無線通信端末は、ピア・ツー・ピア送信を継続することが許容され、動作は、ステップ120からステップ118に戻って追加の基地局信号の有無をモニタリングする。しかしながら、電力差が検出された場合は、動作は、ステップ120からステップ122に進む。
【0013】
ステップ122において、無線通信端末は、無線端末送信電力を前記差の関数として調整する。ステップ122は、サブステップ124と、126と、128とを含む。サブステップ124において、無線通信端末は、最後の追加の基地局信号の電力レベルが許容可能な範囲内にあるかどうかを検査する。最後の追加の基地局信号の電力レベルが高すぎる場合は、無線通信端末が基地局に近すぎること及び無線通信端末からのピア・ツー・ピア送信が基地局受信機の観点から非常に過度の干渉を引き起こすため該送信は許容されないことを示すことができる。代替として、最後の追加の基地局信号の電力レベルが低すぎる場合は、無線通信デバイスが基地局信号に対応するピア・ツー・ピアサービスの範囲外に移動していること、及び無線通信端末が異なる型のスペクトルの使用に対応する、例えば異なるサービスプロバイダ及び/又は異なる技術に対応する、領域内に所在する可能性があり、従って無線通信端末送信は許容されないことを示すことができる。サブステップ124において、最後の追加の基地局信号の電力レベルが許容可能な範囲内にないことが決定された場合は、動作は、サブステップ124からサブステップ126に進む。その他の場合は、動作は、サブステップ124からサブステップ128に進む。
【0014】
サブステップ126において、無線通信端末は、自己の送信電力を前記電力差の関数として調整し、ピア・ツー・ピア送信を継続する。ある時においては、送信電力を調整することは、送信電力を前記差の関数として低下させることを含み、その他の時においては、送信電力を前記差の関数として調整することは、送信電力を前記差の関数として増大させることを含む。例えば、無線通信端末が基地局からの信号の測定された電力レベルの上昇を検出した場合は、無線通信は、自己のピア・ツー・ピア送信シグナリング電力レベルを低下させる。代替として、無線通信端末が、基地局からの信号の測定された電力レベルの低下を検出した場合は、無線通信は、ピア・ツー・ピア送信シグナリング電力レベルを上昇させる。さらにその他の時においては、無線通信端末送信電力を前記差の関数として調整することは、送信電力レベルを上限レベルにおいて維持することを含む。動作は、サブステップ126からステップ118に進み、ステップ118において、無線通信端末は、追加の基地局信号の有無をモニタリングする。
【0015】
サブステップ128に戻り、サブステップ128において、無線通信端末は、自己の送信電力を調整してゼロにし、ピア・ツー・ピア送信を停止する。動作は、サブステップ128からステップ104に進み、ステップ104において、無線通信端末は、基地局信号の有無を走査する。
【0016】
図2は、様々な実施形態による、典型的無線端末2300、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード、の図である。典型的無線端末2300は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス2312を介してひとつに結合された受信機モジュール2302と、送信機モジュール2304と、プロセッサ2306、ユーザーI/Oデバイス2308と、メモリ2310と、を含む。メモリ2310は、ルーチン2322と、データ/情報2324と、を含む。プロセッサ2306、例えばCPU、は、無線端末2300の動作を制御し、方法、例えば図1の流れ図100の方法、を実装するためにメモリ2310内のルーチン2322を実行し、データ/情報2324を用いる。
【0017】
受信機モジュール2302、例えばOFDM受信機、は、無線端末が信号を受信する受信アンテナ2314に結合される。受信された信号は、ブロードキャスト信号、例えばアップリンクセルラーシグナリングが中断されている予め決められた時間間隔中に、基地局によってアップリンクセルラー通信に関して利用中の周波数帯域内に基地局によって送信されたビーコン信号、を含む。受信された信号は、ピア・ツー・ピア動作モードにおいて動作中のその他の無線端末からのピア・ツー・ピア信号も含み、前記ピア・ツー・ピア信号は、基地局アップリンク周波数帯域を用いて通信され、ピア・ツー・ピア通信の少なくとも一部は、アップリンクセルラー通信がアクティブである間隔中に通信される。受信機モジュール2302は、受信されるべき周波数帯域を選択するためのチューナーモジュール2316も含む。
【0018】
送信機モジュール2304、例えばOFDM送信機、は、無線端末2300がピア・ツー・ピア信号を送信する送信アンテナ2318に結合される。無線送信機モジュール2304のピア・ツー・ピア信号送信は、基地局からの検出された信号の評価に応じた送信である。例えば、幾つかの実施形態において、検出された予め決められた基地局信号、例えば、予め決められたフォーマット、例えばOFDMシンボル内の特定の高電力OFDMトーン又はトーンの組、とマッチするビーコン信号、が走査中の可能性のあるセルラーアップリンク帯域幅内に存在することは、アップリンク帯域がピア・ツー・ピア通信の使用に関しても利用可能であることを示す。例を続けると、アップリンク帯域幅における基地局ブロードキャスト信号の受信電力レベルは、幾つかの実施形態においては、最大許容ピア・ツー・ピア送信電力を決定するために無線端末2300によって用いられる。送信機モジュール2304は、幾つかの実施形態においては、基地局によって使用中のアップリンク周波数帯域に設定されるチューナーモジュール2320を含む。幾つかの実施形態においては、チューナーモジュール2320は、アップリンクセルラー帯域において使用中の周波数の組の一部、ただし必ずしも全体ではない、を用いるために送信機2304を同調させるように設定される。例えば、ピア・ツー・ピア通信帯域は、幾つかの実施形態においては、対応するアップリンクセルラー通信帯域の部分組である。送信されたピア・ツー・ピア信号の少なくとも一部は、セルラーアップリンクシグナリングに関して使用中のエアリンク資源と同じエアリンク資源を用いて送信される。幾つかの実施形態においては、受信機モジュール2302及び送信機モジュール2304の両方に関して同じアンテナが用いられる。幾つかの実施形態においては、両チューナーモジュール(2316、2320)は、ピア・ツー・ピア通信に関する同じ帯域、例えば同じアップリンクセルラー通信帯域、に設定される。
【0019】
ユーザーI/Oデバイス2308は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、カメラ、スイッチ、スピーカー、ディスプレイ、等を含む。ユーザーI/Oデバイス2308は、無線端末2300のユーザーがデータ/情報を入力すること、出力されたデータ/情報にアクセスすること、及び無線端末2300の少なくとも幾つかの機能、例えばピア・ツー・ピア通信セッションを開始する、を制御することを可能にする。
【0020】
ルーチン2322は、通信ルーチン2326と、無線端末制御ルーチン2328と、を含む。通信ルーチン2326は、無線端末2300によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。無線端末制御ルーチン2328は、無線端末2300の動作を制御し、方法を実装する。無線端末制御ルーチン2328は、走査モジュール2330と、信号評価モジュール2332と、受信基地局信号電力レベル追跡モジュール2334と、電力制御モジュール2336と、ピア・ツー・ピアシグナリングモジュール2338と、を含む。
【0021】
データ/情報2324は、アップリンク帯域幅データ/情報2344と、アップリンク帯域幅内にブロードキャストされる基地局ブロードキャスト信号に対応するフォーマット情報2350と、反復的スケジュール情報2352と、チューナー設定情報2356と、時間t0における受信された基地局信号2358と、受信された基地局信号(t0)電力レベル情報2360と、時間t1における受信された基地局信号2362と、受信された基地局信号(t1)電力レベル情報2364と、電力レベル変化情報2366と、生成されたピア・ツー・ピア信号2368と、ピア・ツー・ピア信号送信電力レベル情報2370と、を含む。
【0022】
アップリンク帯域幅データ/情報2344は、一組の周波数を識別する1つ以上の組の情報(第1の組の周波数を識別する情報2346、...、第Nの組の周波数を識別する情報2348)を含む。例えば、FDDを用いるWANセルラー通信システムの異なる部分において、異なるアップリンクFDD帯域が利用され、情報2346は、第1のアップリンク帯域及び第1の対応するチューナー設定を識別し、他方、情報2348は、異なるアップリンク帯域及び異なる対応するチューナー設定を識別する。例えば、第1の組の周波数を識別する情報2346は、アップリンクFDDセルラー通信帯域として用いられさらにピア・ツー・ピア通信に関しても利用される一組の隣接するOFDMトーンを識別する情報を含む。
【0023】
アップリンク帯域幅内にブロードキャストされる基地局ブロードキャスト信号に対応するフォーマット情報2350は、該基地局ブロードキャスト信号の特性を示して識別するために用いられる情報を含む。例えば、幾つかの実施形態においては、基地局によってアップリンク帯域幅内に送信された特定のビーコン信号は、OFDMシンボルの小規模な組の、例えば1乃至3の、OFDMトーンに等量のエネルギーを乗せ、相対的に高い電力レベルで信号を送信する。フォーマット情報2350は、例えば、ビーコン信号に対応するトーンの組を識別する情報を含む。
【0024】
反復的スケジュール情報2352は、反復的セルラーアップリンク及びダウンリンクスケジュール情報と、ピア・ツー・ピア反復的スケジュール情報と、を含む。反復的スケジュール情報2352は、基地局がアップリンク帯域幅内にブロードキャストする予め決められた時間を識別する情報2354を含む。例えば、情報2354は、走査モジュール2330がブロードキャスト信号を基地局からいつ受信すると予想すべきかを識別する情報を含む。
【0025】
チューナー設定情報2356は、チューナーモジュール2316及び2320の設定を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、走査中のアップリンク帯域において検出されている基地局ブロードキャスト信号に応じて、無線端末2300は、ピア・ツー・ピア通信の使用に関しても利用可能であるアップリンクセルラー帯域を識別し、チューナーモジュール2320は、チューナーモジュール2316が現在設定されているのと同じ設定に設定される。
【0026】
時間t0における受信された基地局信号2358及び時間t1における受信された基地局信号2362は、異なる時間に走査モジュール2330によって検出されたブロードキャスト信号に対応する。受信された基地局ブロードキャスト信号2358、2362は、信号評価モジュール2332によって評価され、電力測定モジュール2342は受信された基地局信号t(0)電力レベル2360、受信された基地局信号t(1)電力レベル2364をそれぞれ入手する。電力レベル変化情報2366は、受信基地局信号電力レベル追跡モジュール2334の出力であり、ピア・ツー・ピア信号の送信電力レベルを制御するために電力制御モジュール2336によって入力として用いられる。
【0027】
走査モジュール2330は、アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出する。例えば、走査モジュール2330は、基地局アップリンク帯域幅、例えばセルラー通信に関するFDD帯域である基地局アップリンク帯域幅、を走査し、基地局によってアップリンク帯域幅内に送信されたブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、の存在を探索して検出する。幾つかの実施形態においては、走査モジュール2330が走査中のアップリンク帯域幅内において基地局ブロードキャスト信号の存在を検出できない場合は、走査モジュール2330は、代替の可能性のあるアップリンク帯域に切り換えて走査する。様々な実施形態においては、走査モジュールは、基地局からの第1のブロードキャスト信号の存在を検出後に及びピア・ツー・ピア信号を送信後に追加の基地局信号の有無のモニタリングを継続する。
【0028】
信号評価モジュール2332は、基地局からの検出された信号を評価する。信号評価モジュール2332は、送信パターン評価モジュール2340と、電力測定モジュール2342と、を含む。送信パターン評価モジュール2340は、基地局信号の送信パターンを評価する。例えば、送信パターン評価モジュール2340は、検出されたパターン、例えば高い相対的電力レベルを有する受信されたOFDMシンボル内の一組の検出されたトーン、を、予想される信号の特性を示す格納情報とマッチさせることを試みる。幾つかの実施形態においては、パターンは、予め決められたパターンに従って変化する、例えば経時でホップする、一連のトーン組を含む。電力測定モジュール2342は、基地局からの信号の電力レベル、例えばアップリンク帯域において送信されている基地局からのビーコン信号の電力レベル、を測定する。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号は、OFDMシンボル内において3つ未満のトーンを含む信号である。様々な実施形態においては、無線端末は、基地局からの追加の検出された信号の評価を継続する、例えば追加の受信されたブロードキャスト信号の電力レベルを測定する。
【0029】
受信基地局信号電力レベル追跡モジュール2334は、基地局からの検出されたブロードキャスト信号の受信された電力レベルの変化を計算する。電力制御モジュール2336は、無線端末2300によって送信されたピア・ツー・ピア信号の送信電力レベルを受信基地局ブロードキャスト信号電力レベル測定情報及び/又は受信基地局ブロードキャスト信号電力レベル情報の変化の関数として制御する。例えば、電力制御モジュール2336は、連続する受信された基地局ブロードキャスト信号の受信された電力間の差を検出することに応じてピア・ツー・ピア送信電力を調整する。時々、電力制御モジュール2336は、ピア・ツー・ピア送信電力を低下させ、前記低下は、基地局シグナリングの継続的モニタリングに応じて行われる。
ピア・ツー・ピアシグナリングモジュール2338は、ピア・ツー・ピア信号2368を生成し、送信機モジュール2304がピア・ツー・ピア信号送信電力レベル2370に従った電力レベルで該信号を送信するように制御する。ピア・ツー・ピア送信電力レベルは、電力制御モジュール2336の出力である。
【0030】
図3は、様々な実施形態による、典型的基地局動作方法の流れ図200である。動作は、ステップ202において開始し、基地局に電源が投入されて初期設定され、ステップ204に進む。
【0031】
ステップ204において、基地局は、第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信する。動作は、ステップ204からステップ206に進む。
【0032】
ステップ206において、基地局は、第2の期間中に送信する。ステップ206は、並行して実行することができ時々並行して実行されるサブステップ208と、210と、を含む。サブステップ208において、基地局は、前記第1の周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記セルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信し、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域である。サブステップ210において、基地局は、前記アップリンク周波数帯域においてブロードキャスト信号を送信する。幾つかの実施形態においては、前記アップリンク周波数帯域内に送信されたブロードキャスト信号は、ビーコン信号、例えば、OFDMシンボル内に3つ未満のOFDMトーンを含むOFDMビーコン信号、である。幾つかの実施形態においては、前記アップリンク周波数帯域内に送信されたブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である。
【0033】
幾つかの実施形態においては、セルラー通信デバイスからのアップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域内に送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で第1の期間中に受信される。従って、アップリンク周波数帯域は、ピア・ツー・ピアシグナリングに関しても並行して利用される。
【0034】
図4は、様々な実施形態による典型的基地局2400の図である。典型的基地局2400は、例えばWANセルラー通信システムの一部であり、FDDアップリンク帯域及びFDDダウンリンク周波数帯域を用いる。例を続けると、基地局2400は、ピア・ツー・ピア通信をサポートするためにブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、もアップリンク通信帯域内に送信する。幾つかの実施形態においては、基地局の実装された反復的タイミング構造は、基地局2400がアップリンク通信帯域内にブロードキャスト信号を送信する予め決められた間隔中にセルラー通信デバイスからのアップリンクシグナリングを意図的に中断させる。幾つかの該実施形態においては、アップリンク帯域内への基地局向けアップリンク無線端末セルラーシグナリングに割り当てられた時間に関する、アップリンク帯域内への基地局2400ブロードキャスト信号に割り当てられた相対的時間は、2%以下である。様々な実施形態においては、アップリンク通信帯域は、セルラーアップリンク通信と同時並行してピア・ツー・ピアシグナリングに関して利用されることが許容される。幾つかの該実施形態においては、基地局2400は、ピア・ツー・ピアデバイスからの干渉を管理し、干渉管理は、アップリンク通信帯域内に送信されたブロードキャスト信号の送信電力レベルを変動させることを含む。ブロードキャスト信号を受信中のピア・ツー・ピアデバイスは、自己の送信電力レベルを、アップリンク通信帯域内への基地局ブロードキャスト信号の受信された電力レベルの関数として制御する。
【0035】
基地局2400は、様々な要素がデータ及び情報を交換するバス2412を介してひとつに結合された受信機モジュール2402と、送信機モジュール2404と、プロセッサ2406と、I/Oインタフェース2408と、メモリ2410と、を含む。メモリ2410は、ルーチン2418と、データ/情報2420と、を含む。プロセッサ2406、例えばCPU、は、基地局の動作を制御し、方法、例えば図3の流れ図200の方法、を実装するためにメモリ2410内のルーチン2418を実行し、データ/情報2420を用いる。
【0036】
受信機モジュール2402、例えばOFDM受信機、は、受信アンテナ2414に結合され、受信アンテナ2414を介して、基地局2400は、アップリンク周波数帯域において基地局2400に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を第1の期間中に受信する。セルラー通信デバイスからのアップリンク信号は、アップリンク周波数帯域において送信されてアップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で第1の期間中に受信される。
【0037】
送信機モジュール2404、例えばOFDM送信機、は、送信アンテナ2416に結合され、送信アンテナ2416を介して、基地局2400は、ダウンリンク周波数帯域を用いてセルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信し、前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号を送信し、前記ダウンリンク周波数帯域は、前記アップリンク周波数帯域と異なり、前記第1の期間及び前記第2の期間は、重なり合わない。セルラー通信デバイス向けであるダウンリンク信号は、例えば、ダウンリンク帯域ビーコン信号と、割り当て信号と、ページング信号と、トラフィック信号と、を含む。幾つかの実施形態においては、送信機モジュール2404は、第1の送信機サブモジュール2405と、第2の送信機サブモジュール2407と、を含む。例えば、第1の送信機サブモジュール2405は、ダウンリンクセルラーシグナリングに関して用いられ、第2の送信機サブモジュール2407は、ビーコン信号等のブロードキャスト信号をアップリンク周波数帯域内に送信するために用いられる。
【0038】
個々の第1及び第2の送信機サブモジュール2405、2507を用いる実装の一利点は、第1の送信機サブモジュール2405が、ダウンリンクFDD帯域において送信するように設定することができ、ピア・ツー・ピアサポートに関して用いられるブロードキャスト信号が通信されるUL TDD帯域に対処する必要がないことである。例えば、受信機モジュール2402及び第2の送信機サブモジュール2407は、同じUL FDD帯域に同調させることができ、第1の送信機モジュール2405は、DL FDDD帯域に同調させることができ、ダウンリンクセルラー通信は、中断されない形で継続することができる。この手法の他の利点は、第2の送信機サブモジュール2407を基地局内に挿入し、さらにセルラー通信をサポートする既存の基地局が、例えばアップリンク周波数帯域内への基地局シグナリングの短い間隔中にアップリンクセルラー通信を中断するようにアップリンクタイミング構造を変更するための幾つかのソフトウェア修正を行うことによって、同じアップリンクFDD帯域を利用するピア・ツー・ピア通信をサポートするように適合化できることである。
【0039】
I/Oインタフェース2408は、その他のネットワークノード、例えばその他の基地局、AAAノード、ホームエージェントノード、及び/又はインターネット、に基地局2400を結合する。I/Oインタフェース2408は、基地局2400をバックホールネットワークに結合することによって、基地局2400をネットワークアタッチメントポイントとして用いるセルラー通信デバイスが異なる基地局をネットワークアタッチメントポイントとして用いる他のセルラー通信デバイスとの通信セッションに参加するのを許容する。
【0040】
ルーチン2418は、通信ルーチン2422と、ブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、と、生成モジュール2424と、ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール2426と、セルラーダウンリンクモジュール2428と、セルラーアップリンクモジュール2430と、を含む。通信ルーチン2422は、基地局2400によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。ブロードキャスト信号生成モジュール2424は、セルラー通信デバイス及びピア・ツー・ピア通信デバイスによって用いられるブロードキャスト信号を生成する。幾つか実施形態においては、モジュール2424によって生成されたダウンリンク帯域ブロードキャスト信号、例えばダウンリンク帯域ビーコン信号、の少なくとも一部は、基地局識別情報、例えば、セル、セクター、及び/又はアタッチメントポイント情報、を搬送する。幾つかの実施形態においては、モジュール2424によって生成されたアップリンク帯域ブロードキャスト信号、例えばアップリンク帯域ビーコン信号、の少なくとも一部は、送信電力レベル制御信号、例えばピア・ツー・ピアデバイスの最大送信電力レベルを制御するために用いられる信号、である。
【0041】
幾つかの実施形態においては、ブロードキャスト信号生成モジュール2424は、アップリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号を生成するためのアップリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2432と、ダウンリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号を生成するためのダウンリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2434と、を含む。様々な実施形態においては、アップリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2432は、アップリンク帯域内へのビーコン信号の送信電力レベルをピア・ツー・ピア干渉管理モジュール2426から受信された情報の関数として設定するための電力レベルモジュール2436を含む。幾つかの実施形態においては、ダウンリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2434は、基地局識別情報をダウンリンク帯域ビーコン信号内に組み込むための基地局識別モジュール2438を含む。幾つかの実施形態においては、基地局アタッチメントポイントに対応する生成されたダウンリンク帯域ビーコン信号は、同じ送信電力レベルで送信され、他方、生成されたアップリンク帯域ビーコン信号の送信電力レベルは、例えば基地局受信機2402によるセルラー通信アップリンク信号の受信に関する干渉を引き起こしているピア・ツー・ピアシグナリングの管理の一環として、異なる時点に異なる電力レベルで送信される。
【0042】
ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール2426は、アップリンク周波数帯域内に送信されるブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、に関する電力レベルを設定することを含む動作によって受信機モジュール2402において経験中のピア・ツー・ピアシグナリング干渉レベルを管理する。幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール2426は、ピア・ツー・ピアシグナリングからの干渉レベルを低下させるのを望むときにはアップリンク帯域内への送信されたブロードキャスト信号の電力レベルを上昇させることを決定し、ピア・ツー・ピアシグナリングからの上昇された干渉レベルを低下させるのを望むときにはアップリンク帯域内への送信されたブロードキャスト信号の電力レベルを低下させる。
【0043】
セルラーダウンリンクモジュール2428は、セルラーデバイス2450向けのダウンリンク信号の生成及び送信を制御する。セルラーアップリンクモジュール2430は、セルラー通信デバイスからのアップリンク信号の受信及びこれらの信号からの情報の復元を制御し、セルラーデバイス2448からの受信されたアップリンク信号を入手する。
【0044】
データ/情報2420は、時間/周波数構造情報2440と、ブロードキャスト信号フォーマット情報2442と、アップリンク帯域内に送信される生成されたブロードキャスト信号2444と、ダウンリンク帯域2446内に送信される生成されたブロードキャスト信号2446と、セルラーデバイスからの受信されたアップリンク信号2448と、セルラーデバイス向けのダウンリンク信号2450と、を含む。時間/周波数構造情報2440は、反復的時間構造情報2542と、アップリンク周波数帯域情報2454と、ダウンリンク周波数帯域情報2456と、を含む。反復的時間構造情報2452は、アップリンク信号に関する時間間隔を識別する情報2458と、アップリンク帯域内への基地局ブロードキャスト信号に関して用いられる時間間隔を識別する情報2460と、を含む。アップリンク信号に関する時間間隔を識別する情報2458は、例えば、アクセス間隔を識別する情報と、アップリンク制御シグナリング及びアップリンクトラフィックシグナリングのうちの少なくとも1つに関して用いられる間隔を識別する情報と、を含む。アップリンク帯域内への基地局ブロードキャスト信号に関する時間間隔を識別する情報2460は、基地局によるアップリンク帯域内へのブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、の送信に関して用いられて通常のアップリンクセルラー通信シグナリングが中断される間隔を識別する。従って、アップリンク周波数帯域内への基地局ブロードキャスト信号、例えばビーコン信号、は、基地局2400に向けられたセルラーアップリンク信号によって干渉されず、ピア・ツー・ピア通信デバイスによるブロードキャスト信号の復元を容易にする。幾つかの実施形態においては、アップリンク帯域内への基地局ブロードキャスト及びアップリンク帯域内へのセルラーアップリンクシグナリングに対する時間の割り当ての比は、2%以下である。
【0045】
アップリンク周波数帯域情報2454は、基地局2400によってセルラーアップリンクFDD帯域として用いられる一組の周波数、例えば一組の隣接するOFDMトーン、を識別する情報と、帯域に対応する搬送波周波数情報と、を含む。アップリンク周波数帯域は、アップリンクセルラー通信と同じエアリンク資源を用いる少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア通信とともにピア・ツー・ピア通信帯域としても利用されるべきである。基地局2400は、アップリンク通信帯域内へもブロードキャスト信号を送信する。ダウンリンク周波数帯域情報2456は、基地局2400によってセルラーダウンリンクFDD帯域として用いられる一組の周波数、例えば一組の隣接するOFDMトーン、を識別する情報と、帯域に対応する搬送波周波数情報と、を含む。
【0046】
ブロードキャスト信号フォーマット情報2442、例えばアップリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号のフォーマットを識別する情報、は、例えば、ビーコン信号を表すために用いられる一組のトーン、例えば1乃至3のトーン、を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、ビーコン信号に対応する一組のトーンは、予め決められたホッピングシーケンスに従って経時でホップされ、該情報も情報2442内に含められる。
【0047】
アップリンク帯域に関する生成されたブロードキャスト信号2444、例えばビーコン信号、は、ブロードキャスト信号生成モジュール2424の出力である。幾つかの実施形態においては、情報2444は、アップリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2432の出力である。ダウンリンク帯域に関する生成されたブロードキャスト信号2444、例えばビーコン信号、は、ブロードキャスト信号生成モジュール2424の出力である。幾つかの実施形態に関しては、情報2446は、ダウンリンク帯域ビーコン信号生成モジュール2434の出力である。
【0048】
図5は、様々な実施形態によるピア・ツー・ピアシグナリングをサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図700である。動作は、ステップ702において開始し、無線通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、ステップ704に進み、無線通信デバイスが第1の信号を基地局から受信する。幾つかの実施形態においては、第1の信号は、アップリンク信号を基地局に送信するために用いられるアップリンク周波数帯域において受信される。幾つかの実施形態においては、第1の信号は、前記基地局によって用いられるダウンリンク周波数帯域である周波数帯域において受信され、ピア・ツー・ピア信号は他の周波数帯域において送信される。該実施形態においては、ピア・ツー・ピアシグナリングに関して用いられる他の周波数帯域は、アップリンク信号を基地局に送信するために用いられるアップリンク周波数帯域であることができ、時々該アップリンク周波数帯域である。基地局から第1の信号を搬送するためにアップリンク周波数帯域を用いる手法は、ピア・ツー・ピア無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号に関して用いられるのと同じ周波数帯域にとどまることができその一方で基地局からの第1の信号の有無をモニタリングできるという利点を有する。このことは、ピア・ツー・ピア無線通信デバイスに関する単純な設計及び/又は低コストの実装を容易にする。しかしながら、基地局が以前に送信に関して用いなかった帯域内に今度は送信するため、基地局においてさらなる複雑さが存在する。
【0049】
代替として、第1の信号を搬送するために基地局のダウンリンク帯域を用いる手法は、基地局の観点からはより容易である。しかしながら、ピア・ツー・ピア無線通信デバイスは、例えば複数の受信機が関わる2つの帯域をモニタリングする必要があることに起因するさらなる複雑さとコスト及び/又は帯域間の切り換えに関わる複雑さを要求する。
【0050】
動作は、ステップ704からステップ706に進む。ステップ706において、無線通信デバイスは、受信された信号に関する測定、例えば信号電力測定、を行う。動作は、ステップ708及び722のうちの1つ以上に進む。幾つかの実施形態においては、無線通信デバイスは、例えばセルラーネットワークの一部として、ピア・ツー・ピアシグナリングをサポートするが、基地局へのアップリンクシグナリングはサポートせず、該実施形態においては、ステップ722はオプションではない。幾つかの実施形態においては、無線通信デバイスは、いずれの所定の時間においてもピア・ツー・ピアモード及びセルラー動作モードのうちの1つをサポートし、所定の時間に関して、動作はステップ708及びステップ722のうちの1つに進むことができる。幾つかの実施形態においては、無線通信デバイスは、同時並行のピア・ツー・ピアシグナリング及びセルラーシグナリングをサポートし、動作は、ステップ706からステップ708及びステップ722に進むことができる。
【0051】
動作は、ピア・ツー・ピアシグナリングに関してはステップ706からステップ708に進み、他方、動作は、基地局へのアップリンク信号に関してはステップ706からステップ722に進む。ステップ708においては、無線通信デバイスは、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア信号送信に関するピア・ツー・ピア送信電力を第1の信号の測定結果の関数として制御する。ステップ708は、サブステップ710と、712と、を含む。サブステップ710において、無線通信デバイスは、第1の関数を用いて最大の送信が許容されたピア・ツー・ピア送信電力レベルを決定し、第1の関数は、ピア・ツー・ピア送信電力を、第1の受信信号電力レベルよりも高い第2の受信信号電力レベルに関してよりも第1の受信信号電力レベルに関してのほうがより低いレベルになるように制限する。次に、サブステップ712において、無線通信デバイスは、実際のピア・ツー・ピア送信電力レベルを、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル及び第2のピア・ツー・ピア通信デバイスから受信されたピア・ツー・ピア信号の関数として決定する。第2のピア・ツー・ピア通信デバイスは、例えば、流れ図700の動作を実行する通信デバイスがピア・ツー・ピア通信セッションを有している相手のピアデバイスである。従って、ピア・ツー・ピア送信電力レベルは、幾つかの実施形態においては、受信された基地局信号及びピア・ツー・ピア信号の両方による影響を受ける。ピア・ツー・ピア信号は、幾つかの実施形態においては、通信する及び/又はピア・ツー・ピアチャネル状態情報、ピア・ツー・ピアデータレート情報、ピア・ツー・ピアデータバックログ情報、ピア・ツー・ピアレーテンシー情報、雑音情報、誤り率情報、サービスレベル情報及びピア・ツー・ピア電力制御情報のうちの少なくとも1つを導き出すために用いられる。幾つかの実施形態においては、実際のピア・ツー・ピア送信電力は、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル以下に制限される。幾つかの実施形態においては、少なくとも幾つかの状態、例えば優先度が高いユーザー又は一定のサービスレベル、に関して、実際のピア・ツー・ピア送信レベルは、受信された基地局信号に基づく決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルを時々超える、例えばオーバーライドする、ことができる。動作は、ステップ708からステップ714に進む。
【0052】
ステップ714において、無線通信デバイスは、前記第1の信号が受信された時間と異なる時間に第2の信号を基地局から受信する。次に、ステップ716において、無線通信デバイスは、受信された第2の信号の測定、例えば受信された第2の信号の電力測定、を行う。動作は、ステップ716からステップ718に進み、ステップ718において、無線通信デバイスは、第2の受信された信号の測定された電力から、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるべきであることを決定する。動作は、ステップ718からステップ720に進む。ステップ720において、無線通信デバイスは、通信デバイスがピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるべきであることを決定後は、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号を送信するのを許可されることを基地局からの他の信号の電力を測定することから決定するまでピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控える。
【0053】
ステップ722に戻り、ステップ722において、無線通信デバイスは、送信された信号の送信電力を、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア信号送信に関して用いられる前記ピア・ツー・ピア送信電力レベルよりも大きい送信電力レベルに制御する。ステップ722は、サブステップ724を含む。サブステップ724において、無線通信デバイスは、前記基地局への送信電力を制御時に第2の関数を使用し、受信された第1の信号の測定された電力に基づいて前記基地局に送信された前記信号の送信電力を決定し、前記第2の関数は、前記第1の関数と異なる。幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア送信信号電力レベルは、基地局に送信された前記信号の送信電力レベルよりも少なくとも10dB低い。
【0054】
図6は、様々な実施形態による典型的無線通信デバイス2900、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード等の無線端末、の図である。典型的通信デバイス2900は、ピア・ツー・ピア通信を行うWANアップリンク帯域を用いることができ、時々用いる。典型的無線通信デバイス2900は、基地局のアップリンク帯域内にピア・ツー・ピア信号を送信することが許可されるかどうかを決定する際に利用する基地局からの信号及び/又はピア・ツー・ピア送信電力レベル情報、例えば最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル、を受信する。
【0055】
無線通信デバイス2900は、様々な要素がデータ及び情報を交換するバス2912を介してひとつに結合された受信機モジュール2902と、送信機モジュール2904と、ユーザーI/Oデバイス2908と、プロセッサ2906と、メモリ2910と、を含む。メモリ2910は、ルーチン2918と、データ/情報2920と、を含む。
【0056】
プロセッサ2906、例えばCPU、は、無線通信デバイス2900の動作を制御し、方法を実装するためにメモリ2910内のルーチン2918を実行し、データ/情報2920を用いる。
【0057】
受信機モジュール2902、例えばOFDM受信機、は、無線通信デバイス2900が基地局から信号を受信する受信アンテナ2914に結合され、前記受信された信号は、ピア・ツー・ピア送信電力レベル情報を決定する際に用いられる。受信機モジュール2902は、ピア・ツー・ピア通信信号も受信する。幾つかの実施形態においては、幾つかの時間中に、受信機モジュール2902は、無線通信デバイスが広域ネットワークにおけるアタッチメントポイントとして使用中の基地局から、ダウンリンク信号、例えば割り当て信号及びトラフィック信号、を受信し、通信デバイス2900は、セルラー通信デバイスとして機能する。
【0058】
送信機モジュール2904、例えばOFDM送信機、は、無線通信デバイス2900がその他の無線通信デバイスにピア・ツー・ピア信号を送信する送信アンテナ2916に結合される。幾つかの実施形態においては、幾つかの時間間隔中に、送信機モジュール2904は、アップリンク信号を基地局に送信し、無線通信デバイスは、WAN動作モード、例えばセルラー動作モード、において機能する。
【0059】
ユーザーI/Oデバイス2908は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、カメラ、スイッチ、スピーカー、ディスプレイ、等を含む。ユーザーI/Oデバイス2908は、無線通信デバイス2900のユーザーが、データ/情報を入力すること、出力されたデータ/情報にアクセスすること、及び無線通信デバイス2900の少なくとも幾つかの機能、例えばピア・ツー・ピア通信セッションを開始するのを試みる、を制御することを可能にする。
【0060】
ルーチン2918は、通信ルーチン2922と、無線端末制御ルーチン2924と、を含む。通信ルーチン2922は、無線通信デバイス2900によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。無線端末制御ルーチン2924は、測定モジュール2926と、認可モジュール2940と、ピア・ツー・ピア送信制御モジュール2941と、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928と、を含む。幾つかの実施形態、例えば、ピア・ツー・ピア通信及びWAN通信、例えばセルラー通信、の両方をサポートする実施形態、においては、無線端末制御ルーチン2924は、広域ネットワーク送信電力制御モジュール2936を含む。
【0061】
測定モジュール2926は、基地局からの受信された信号に関する測定を行う。信号(2942、2944)は、測定モジュール2926への入力を表し、情報(2946、2948)は、測定モジュール2926の出力を表す。様々な実施形態においては、測定モジュール2926の測定は、信号電力測定である。
【0062】
認可モジュール2940は、受信された基地局信号の測定された電力から、無線通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信するのを控えるべきであることを決定することができ、時々決定する。認可モジュール2940は、受信された基地局信号の測定された電力から、無線通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信するのを許可されることを決定することができ、時々決定する。ピア・ツー・ピア送信認可状態2950は、認可モジュール2940の出力であり、ピア・ツー・ピア送信制御モジュール2941によって入力として用いられる。
【0063】
ピア・ツー・ピア送信制御モジュール2941は、通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信するのを控えるべきであることを決定後は、無線通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信するのを許可されることを決定するまでピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるように無線送信機モジュール2904を制御する。従って、ピア・ツー・ピア送信制御モジュール2941は、ピア・ツー・ピア送信認可状態2950を使用し、ピア・ツー・ピア送信イネーブル/ディスエーブルコントローラとして機能する。
【0064】
ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928は、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア送信に関するピア・ツー・ピア送信電力を受信された基地局信号の測定結果の関数として制御する。ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928は、最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール2930と、実ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール2932と、第1の関数2934と、を含む。ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928は、ピア・ツー・ピア送信電力を、第1の受信信号電力レベルよりも高い第2の受信信号電力レベルに関してよりも第1の受信信号電力レベルに関してのほうがより低いレベルになるように制限する第1の関数2934を用いる。様々な実施形態においては、ピア・ツー・ピア電力制御モジュール2928は、より高い測定された受信信号電力レベルに応じてピア・ツー・ピア送信電力をより低いレベルに制限する。
【0065】
最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール2930は、第1の関数2934を用いて最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルを決定する。実ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール2932は、実際のピア・ツー・ピア信号送信電力レベルを前記最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル及び第2のピア・ツー・ピア通信デバイスから受信されたピア・ツー・ピア信号の関数として決定する。様々な実施形態においては、サブモジュール2932は、実際の決定されたピア・ツー・ピア送信電力レベルを最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル以下になるように制御する。
【0066】
広域ネットワーク送信電力制御モジュール2936は、基地局に送信された信号の送信電力を、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア信号送信に関して用いられる前記ピア・ツー・ピア送信電力レベルよりも高い送信電力レベルに制御する。WAN送信電力制御モジュール2936は、第1の関数2934と異なる第2の関数2938を含む。広域ネットワーク送信電力制御モジュール2936による、前記基地局に送信された信号の送信電力の制御は、第1の関数2934と異なる第2の関数2938を用いて、基地局からの信号の測定された受信された電力レベルに基づいて基地局に送信された信号の送信電力レベルを決定することを含む。
【0067】
例えば、受信された基地局信号N2944は、測定モジュール2926によって測定され、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール2928及びWAN送信電力制御モジュール2936の両方に入力される信号N測定情報2948を入手する。ピア・ツー・ピアモジュール2928は、第1の関数2934を用いて入力2848を処理し、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル2952を入手し、他方、WANモジュール2936は、第2の関数2938を用いて同じ入力2948を処理し、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル2952よりも高いレベルである決定された最大WAN送信電力レベル2956を入手する。
【0068】
様々な実施形態においては、ピア・ツー・ピア送信信号電力レベルは、基地局に送信された信号の送信電力レベルよりも少なくとも10dB低い。例えば、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル2952は、測定された基地局信号の同じ値に関する決定された最大WAN送信電力レベル2956よりも少なくとも10dB低い。他の例として、幾つかの実施形態においては、無線端末がある位置に所在し、同じ受信された基地局信号の測定に基づいた決定されたピア・ツー・ピア送信電力レベル情報及びWAN送信電力レベル情報を有する場合は、決定された実際のピア・ツー・ピア送信電力レベル2954は、決定された実際のWAN送信電力レベル2958よりも少なくとも10dB低い。
【0069】
データ/情報2920は、送信電力レベル情報を決定する際に測定及び利用される基地局からの複数の受信信号(受信された基地局信号1 2942、...、受信された基地局信号N2944)と、複数の対応する信号測定情報(信号1測定情報2946、...、信号N測定情報2948)と、をそれぞれ含む。データ/情報2920は、無線通信デバイス2900がピア・ツー・ピア信号を送信することを現在許容されているかどうかを示すピア・ツー・ピア送信認可状態情報2950も含む。データ/情報2920は、サブモジュール2930の出力である決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル2952と、サブモジュール2932の出力である決定された実際のピア・ツー・ピア送信電力レベル2954と、も含む。
【0070】
タイミング/周波数構造情報2960は、データ/情報2920の一部として含められ、アップリンク周波数帯域情報2962、例えば、WANアップリンク帯域幅情報、WANアップリンク搬送波情報及びアップリンクWANトーン組情報、と、ダウンリンク周波数帯域情報2964、例えば、WANダウンリンク帯域幅情報、WANダウンリンク搬送波情報及びダウンリンクWANトーン組情報と、測定された基地局信号の位置を識別する情報2966と、を含む。この典型的実施形態においては、ピア・ツー・ピア通信シグナリングは、ピア・ツー・ピア信号が基地局に向けられたWANアップリンク信号に対する干渉として働いている状態で基地局によって使用中のWANアップリンク周波数帯域を用いる。この信号は、無線通信デバイス2900によって受信されて測定され、測定は、無線通信デバイスピア・ツー・ピア送信電力レベルを制御するために利用され、幾つかの実施形態においては、信号は、WANアップリンク帯域において通信され、他方、その他の実施形態においては、信号は、WANダウンリンク帯域において通信される。情報2966は、いずれのWAN帯域がこの信号を搬送するかを識別し、幾つかの実施形態においては、信号に対応するより具体的な情報、例えば、反復的タイミング構造内におけるポイント及び/又は信号を識別するために用いられる特定のトーン情報、を識別する。
【0071】
無線通信デバイス2900がWAN通信、例えばセルラー通信、をサポートする様々な実施形態においては、データ/情報2920は、WAN送信電力制御モジュール2936の出力である決定された最大WAN送信電力レベル情報2956と、決定された実WAN送信電力レベル情報2958と、も含む。
【0072】
図7Aと図7Bの組合せからなる図7は、様々な実施形態によるピア・ツー・ピア通信をサポートする無線通信デバイスを動作させる典型的方法の流れ図800である。動作は、ステップ802において開始し、無線通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、ステップ804に進み、ステップ804において、無線通信デバイスは、第1の信号を基地局から受信する。幾つかの実施形態においては、第1の信号は、アップリンク信号を基地局に送信するために用いられるアップリンク周波数帯域において受信される。幾つかのその他の実施形態においては、第1の信号は、前記基地局によって用いられるダウンリンク周波数帯域である周波数帯域において受信され、ピア・ツー・ピア信号は、他の周波数帯域において送信される。該実施形態においては、ピア・ツー・ピアシグナリングに関して用いられる他の周波数帯域は、アップリンク信号を基地局に送信するために用いられるアップリンク周波数帯域であることができ、時々該アップリンク周波数帯域である。
【0073】
動作は、ステップ804からステップ806に進む。ステップ806において、無線通信デバイスは、受信された信号に関する測定、例えば信号電力測定、を行う。動作は、ステップ806からステップ808に進む。
【0074】
ステップ808において、無線通信デバイスは、送信電力レベル制御パラメータを決定する。1つの典型的実施形態においては、ステップ808は、サブステップ810と、812と、を含む。他の典型的実施形態においては、ステップ808は、サブステップ814と、816と、を含む。さらに他の典型的実施形態においては、ステップ808は、サブステップ814と、818と、を含む。
【0075】
サブステップ810において、無線通信デバイスは、異なるサービスレベルに対応する格納された送信電力レベル制御パラメータを含むメモリにアクセスし、次にサブステップ812において、無線通信デバイスは、前記無線通信デバイスに対応するサービスレベルに対応する格納された送信電力を検索する。
サブステップ814において、無線通信デバイスは、前記基地局から前記無線通信デバイスによって受信された信号から制御値を復元する。幾つかの実施形態においては、制御値が復元される信号は、ステップ804において受信された第1の信号である。動作は、サブステップ814からサブステップ816及び818のうちの1つに進む。サブステップ816においては、無線通信デバイスは、復元された制御値を送信電力レベル制御パラメータとして用いる。代替として、サブステップ818において、無線通信デバイスは、復元された制御値及び無線端末に対応するサービスレベルに基づいて送信電力レベル制御パラメータを計算する。
【0076】
動作は、ステップ808からステップ820に進む。ステップ820において、無線通信デバイスは、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア送信に関するピア・ツー・ピア送信電力を第1の信号の測定結果の関数として制御し、ピア・ツー・ピア送信電力の制御は、第1の関数に従ってピア・ツー・ピア送信電力を制御することを含み、第1の関数に従ってピア・ツー・ピア送信電力を制御することは、前記測定された受信された電力レベルに加えて、前記決定された送信電力レベル制御パラメータを前記第1の関数において用いることを含む。動作は、ステップ820から接続ノードA822を介してステップ824に進む。
【0077】
ステップ824において、無線通信デバイスは、前記第1の信号が受信される時間と異なる時間に第2の信号を基地局から受信する。次に、ステップ826において、無線通信デバイスは、受信された第2の信号の測定、例えば受信された第2の信号の電力測定、を行う。動作は、ステップ826からステップ828に進み、ステップ828において、無線通信デバイスは、第2の受信された信号の測定された電力から、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるべきであることを決定する。動作は、ステップ828からステップ830に進む。ステップ830において、無線通信デバイスは、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控えるべきであることを決定後は、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号を送信するのを許可されることが基地局からの他の信号の電力を測定することから決定するまでピア・ツー・ピア通信信号を送信するのを控える。
【0078】
図8は、様々な実施形態による典型的無線通信デバイス3000、例えばピア・ツー・ピア通信をサポートするモバイルノード等の無線端末、の図である。典型的無線通信デバイス3000は、ピア・ツー・ピア通信を行うWANアップリンク帯域を用いることができ、時々用いる。典型的無線通信デバイス3000は、ピア・ツー・ピア信号を基地局のアップリンク帯域内に送信することが許可されるかどうかを決定する際に及び/又はピア・ツー・ピア送信電力レベル情報、例えば最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル、を決定する際に利用する信号を基地局から受信する。
【0079】
無線通信デバイス3000は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス3012を介してひとつに結合された受信機モジュール3002と、送信機モジュール3004と、ユーザーI/Oデバイス3008と、プロセッサ3006と、メモリ3010と、を含む。メモリ3010は、ルーチン3018と、データ/情報3020と、を含む。
【0080】
プロセッサ3006、例えばCPU、は、無線通信デバイス3000の動作を制御し、方法、例えば図7の流れ図800の方法、を実装するためにメモリ3010内のルーチン3018を実行し、データ/情報3020を用いる。
【0081】
受信機モジュール3002、例えばOFDM受信機、は、無線通信デバイス3000が基地局から信号を受信する受信アンテナ3014に結合され、前記受信された信号は、ピア・ツー・ピア送信電力レベル情報を決定する際に用いられる。受信機モジュール3002は、ピア・ツー・ピア通信信号も受信する。送信機モジュール3004、例えばOFDM送信機、は、無線通信デバイス3000がピア・ツー・ピア信号をその他の無線通信デバイスに送信する送信アンテナ3016に結合される。
【0082】
ユーザーI/Oデバイス3008は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、マウス、カメラ、スイッチ、スピーカー、ディスプレイ、等を含む。ユーザーI/Oデバイス3008は、無線通信デバイス3000のユーザーがデータ/情報を入力すること、出力されたデータ/情報にアクセスすること、及び無線通信デバイス3000の少なくとも幾つかの機能、例えばピア・ツー・ピア通信セッションを開始するのを試みる、を制御することを可能にする。
【0083】
ルーチン3018は、通信ルーチン3022と、無線端末制御ルーチン3024と、を含む。通信ルーチン3022は、無線通信デバイス3000によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。無線端末制御ルーチン3024は、測定モジュール3026と、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028と、サービスレベル識別モジュール3034と、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036と、を含む。
【0084】
測定モジュール3026は、基地局からの受信された信号に関する測定を行う。受信された基地局情報1 3044は、測定モジュール3026への入力を表し、信号1測定情報3046は、測定モジュール3026の出力を表す。様々な実施形態においては、測定モジュール3026の測定は、信号電力測定である。
【0085】
電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベルパラメータを検索された制御パラメータ3048に設定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを検索された制御パラメータ3048の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを復元された制御パラメータ、例えば復号された制御パラメータ3050、に設定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを復元された制御パラメータ、例えば復号された制御パラメータ3050、の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを識別されたサービスレベル3052の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、送信電力レベル制御パラメータを検索された制御パラメータ3048及び復元された制御パラメータ、例えば復号された制御パラメータ3050、の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、i)復元された値を送信電力レベル制御パラメータとして用いる及びii)復元された制御値及び無線端末に対応するサービスレベルに基づいて送信電力制御パラメータを計算する、のうちの1つを含む動作によって送信電力レベル制御パラメータを決定する。
【0086】
サービスレベル識別モジュール3034は、無線通信デバイス3000に対応する現在のサービスレベルを識別する。例えば、通信デバイス3000の幾つかの異なるユーザーは、幾つかの実施形態においては、異なるサービスレベル、例えば、緊急ユーザー、政府関係ユーザー、サービスプロバイダユーザー、階層1企業ユーザー、階層2企業ユーザー、階層1民間ユーザー、階層2民間ユーザー、等に対応する。他の例においては、異なるサービスレベルは、異なる型の通信デバイス、通信すべき異なる型のデータ、通信すべき異なるデータ量、及び/又は異なるレーテンシー上の考慮事項に対応する。識別された現在のサービスレベルは、識別されたサービスレベル3052において指定される。
【0087】
電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028は、検索モジュール3030と、制御パラメータ復元モジュール3032と、を含む。検索モジュール3030は、無線通信デバイス3000に対応するサービスレベルに対応する格納された送信電力レベル制御パラメータを検索する。従って、検索モジュール3030は、識別されたサービスレベル3052を入力として使用し、サービスレベルを電力レベル制御パラメータにマッピングする情報3060にアクセスし、入力されたサービスレベルと関連づけられた制御パラメータを入手する。検索された制御パラメータ3048は、検索モジュール3030の出力である。
【0088】
制御パラメータ復元モジュール3032は、通信デバイス3000によって基地局から受信された信号から制御値を復元する。幾つかの実施形態においては、制御値は、測定モジュール3050によって測定されるのと同じ信号、例えば受信された基地局信号1 3044、から復元される。復号された制御パラメータ3050は、制御パラメータ復元モジュール3032の出力である。幾つかの実施形態においては、復元された制御値は、干渉レベルインジケータ値である。
【0089】
ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036は、少なくとも幾つかのピア・ツー・ピア信号送信に関するピア・ツー・ピア送信電力を受信された基地局信号の測定結果の関数として制御する。ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036は、最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール3038と、実ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール3040と、第1の関数3042と、を含む。
【0090】
最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール3038は、第1の関数3042を用いて最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルを決定する。実ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール3040は、実ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルを前記最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル及び第2のピア・ツー・ピア通信デバイスから受信されたピア・ツー・ピア信号の関数として決定する。様々な実施形態においては、サブモジュール3040は、実際の決定されたピア・ツー・ピア送信電力レベルが最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル以下になるように制御する。
【0091】
ピア・ツー・ピア送信電力レベル制御モジュール3036は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを決定する際に、例えば決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル3056を決定する際に、例えば信号1測定情報3046からの測定された受信電力レベルに加えて決定された送信電力レベル制御パラメータ3045を用いる。幾つかの実施形態においては、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028の機能の一部又は全部が、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036の一部として含められる。
【0092】
データ/情報3020は、基地局からの受信された信号、受信された基地局信号3044を含み、この受信された信号は、測定モジュール3026によって測定され、送信電力レベル情報を決定する際に利用される信号1測定情報3046が入手される。データ/情報3020は、送信電力レベル制御パラメータ3054と、決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル3056と、決定された実際のピア・ツー・ピア送信電力レベル3058と、サービスレベルを電力レベル制御パラメータにマッピングする情報3060と、タイミング周波数構造情報3070と、も含む。幾つかの実施形態においては、データ/情報3020は、識別されたサービスレベル3052、検索された制御パラメータ4038及び復号された制御パラメータ3050のうちの1つ以上を含む。
【0093】
検索された制御パラメータ3048は、検索モジュール3030の出力であり、サービスレベルを電力制御パラメータにマッピングする情報3060の制御パラメータ値(制御パラメータ値1 3066、...、制御パラメータ値M3068)のうちの1つに対応する。復号された制御パラメータ3050は、制御パラメータ復元モジュール3032の出力であり、受信された基地局信号から復元された情報を表す。幾つかの実施形態においては、情報が復元される受信された基地局信号は、電力が測定されるのと同じ基地局信号、例えば受信された基地局信号1 3044、である。幾つかの実施形態においては、復元された制御値は、干渉レベルインジケータ値である。
【0094】
識別されたサービスレベル3052は、サービスレベル識別モジュール3034の出力であり、検索モジュール3030への入力として用いられる。識別されたサービスレベル3052は、対応する制御パラメータ値を選択するために用いられる。例えば、識別されたサービスレベル3052がサービスレベルM 3064を示す場合は、検索モジュール3030は、検索された制御パラメータ3048内に格納された制御パラメータ値M 3068を検索する。
【0095】
送信電力レベル制御パラメータ3054は、電力レベル制御パラメータ決定モジュール3028の出力である。送信電力レベル制御パラメータ3054は、識別されたサービスレベル3052、検索された制御パラメータ3048、及び復号された制御パラメータ3050のうちの1つ以上のパラメータの関数として決定される。送信電力レベル制御パラメータ3054は、ピア・ツー・ピア送信電力制御モジュール3036による入力として用いられる。
【0096】
決定された最大ピア・ツー・ピア送信電力レベル3056は、最大ピア・ツー・ピア送信電力レベルサブモジュール3038の出力であり、他方、決定された実際のピア・ツー・ピア送信電力レベル3058は、実ピア・ツー・ピア送信電力レベル決定サブモジュール3040の出力である。
【0097】
サービスレベルを電力レベル制御パラメータにマッピングする情報3060は、複数のサービスレベル(サービスレベル1 3062、...、サービスレベルM 3064)と、複数の対応する制御パラメータ値(制御パラメータ値1 3066、...制御パラメータ値M 3068)と、を含む。
【0098】
タイミング/周波数構造情報3070は、データ/情報3020の一部として含められ、アップリンク周波数帯域情報3072、例えば、WANアップリンク帯域幅情報、WANアップリンク搬送波情報及びアップリンクWANトーン組情報、と、ダウンリンク周波数帯域情報3074、例えばWANダウンリンク帯域幅情報、WANダウンリンク搬送波情報及びダウンリンクWANトーン組情報と、測定された及び/又は復号された基地局信号の位置を識別する情報3076と、を含む。この典型的実施形態においては、ピア・ツー・ピア通信シグナリングは、ピア・ツー・ピア信号が基地局に向けられたWANアップリンク信号に対する干渉として働いている状態で基地局によって使用中のWANアップリンク周波数帯域を用いる。無線通信デバイス3000によって受信される信号が測定され、その測定は、無線通信デバイスピア・ツー・ピア送信電力レベルを制御するために利用される。この受信された基地局信号は、幾つかの実施形態においては、WANアップリンク帯域において通信され、他方、その他の実施形態においては、信号は、WANダウンリンク帯域において通信される。幾つかの実施形態においては、信号は、無線通信デバイス3000によって受信され及び復号されて情報が復元され、例えば干渉インジケータ値が復元され、無線通信デバイスピア・ツー・ピア送信電力レベルを制御するためにも利用される。幾つかの実施形態においては、電力測定に関して利用される同じ基地局信号が、情報が復元される復号された信号である。幾つかのその他の実施形態においては、基地局からの2つの異なる受信された信号が存在し、一方の信号は、受信された電力レベルが測定されて利用される信号であり、他の信号は、符号化された電力制御情報、例えば符号化された干渉インジケータ値、を搬送する信号である。情報が復元される基地局信号、例えば干渉レベルインジケータ値、は、幾つかの実施形態においては、WANアップリンク帯域において通信され、その他の実施形態においては、信号は、WANダウンリンク帯域において通信される。情報3076は、いずれのWAN帯域が測定された基地局信号を搬送し、いずれのWAN帯域が情報復元のために用いられる基地局信号を搬送するかを識別する。幾つかの実施形態においては、情報3076は、信号又は信号(複数)に対応するより特定の情報、例えば反復的タイミング構造内のポイント及び/又は信号又は信号(複数)を識別するために用いられる特定のトーン情報、を識別する。
【0099】
図9は、通信システム302と、周波数帯域使用情報について説明する表304と、典型的ピア・ツー・ピア無線端末送信電力レベル情報を示す表306と、を含む1つの典型的実施形態を示す図300である。典型的通信システム302は、セル310によって表される対応するセルラーカバレッジエリアを有する基地局308を含む。基地局308は、ネットワークリンク309、例えば光ファイバーリンク、を介してその他のネットワークノード、例えばその他の基地局、ルーター、AAAノード、ホームエージェントノード、制御ノード、等、及び/又はインターネットに結合される。通信システム302においては、セルラー通信をサポートする複数の無線端末(WT1 312、...、WT N 314)も存在する。セルラーWT(312、314)は、無線リンク(316、318)をそれぞれ介して基地局308に結合される。
【0100】
通信システム302においては、ピア・ツー・ピア通信をサポートする複数の無線端末(WT1’、WT2’328、WT3’、WT4’340)も存在する。WT1’は、2つの時点において示され、時間t0においては要素324として及び時間t1においては要素326として表される。WT1’の動きは、矢印334によって示される。WT3’は、の2つの時点において示され、時間t0においては要素336として及び時間t1においては要素338として表される。WT3’の動きは、矢印346によって示される。WT1’とWT2’328との間におけるピア・ツー・ピア通信は、矢印330及び332によって示される。WT3’とWT4’340との間におけるピア・ツー・ピア通信は、矢印342及び344によって示される。
【0101】
基地局は、ビーコン信号320をアップリンク帯域内に送信する。ビーコン信号は、ピア・ツー・ピア無線端末によって検出及び測定される。受信されたビーコン信号の電力測定がピア・ツー・ピア無線端末によって用いられ、無線端末がピア・ツー・ピア信号を送信することが許容されているかどうかを決定し、送信が許可されているときには送信電力レベル、例えば最大送信電力レベル、を制御する。基地局308の周囲の点線の円322は、ピア・ツー・ピア無線端末が信号を送信するのを制限される典型的ピア・ツー・ピア制限領域を示す。基地局308付近の領域においては、ピア・ツー・ピアシグナリングにおいて利用されるレベルにおけるピア・ツー・ピア無線端末からの送信は、セルラーモードにおいて動作中の無線端末(312、314)からのアップリンク信号を復元及び復号することを試みている基地局受信機の観点からの過度の干渉を生み出す可能性があり、従ってピア・ツー・ピア無線端末送信は許可されない。
【0102】
次に周波数帯域情報表304が説明される。第1の列348は、周波数帯域Aが、セルラー無線端末によって受信されることが意図される基地局から送信された信号に関するセルラーダウンリンク帯域として用いられることを示す。第2の列350は、周波数帯域Bが、(i)基地局によって受信されることが意図されるセルラー無線端末から送信された信号に関するセルラーアップリンク帯域として、(ii)基地局によって送信されてピア・ツー・ピア無線端末によって受信及び使用されることが意図されるピア・ツー・ピアビーコン信号を搬送するための帯域として、及び(iii)ピア・ツー・ピア無線端末から送信されてピア・ツー・ピア無線端末によって受信されることが意図される信号に関して用いられることが意図されるピア・ツー・ピア帯域として用いられることを示す。
【0103】
次にピア・ツー・ピア無線端末電力情報表306が説明される。第1の列352は、説明対象である典型的ピア・ツー・ピア無線端末(WT1’、WT2’ WT3’ WT4’)を識別する。第2の列354は、t0又はt1のいずれかの時点を識別する。第3の列356は、同じ行において示される時間に対応する同じ行上の無線端末に対応する送信電力レベル情報を識別する。表306の情報は、WT1’に関する送信電力レベルが時間t0からt1において上昇することを示す。この時間中にWT1’が基地局308から遠ざかること及びWT1’の観点からのビーコン信号320の測定された電力レベルがこの時間中に低下するのを予想できることを観測することができる。さらに、この時間中にWT1’が制限ゾーン322の外側にとどまることも観測することができる。表306の情報は、WT3’に関する送信電力レベルが時間t1からt0において低下するのを観測することができる。この時間中にWT3’が基地局308の方向に移動すること及びWT3’の観点からのビーコン信号320の測定された電力レベルがこの時間中に上昇するのを予想できることを観測することができる。さらに、この時間中にWT3’が制限ゾーン322の外側にとどまることを観測することができる。表306において説明される電力レベルは、無線端末に関する最大許容送信電力レベルであることができる。代替として、表306において説明される電力レベルは、実際の送信電力レベルであることができる。
【0104】
幾つかの実施形態においては、少なくとも幾つかの無線端末は、複数の動作モード、例えばピア・ツー・ピア及びセルラー通信動作モード、をサポートする。
【0105】
図10は、様々な実施形態による典型的無線通信システム400の流れ図である。典型的無線通信システム400は、少なくとも1つの基地局402と、ピア・ツー・ピア通信をサポートする複数の無線端末(無線端末1 404、...、無線端末N 410)と、広域ネットワークシグナリングをサポートする複数の無線端末(無線端末2 406、...、無線端末n 412)と、ピア・ツー・ピアシグナリング及び広域ネットワークシグナリングの両方をサポートする複数の無線端末(無線端末3 408、...、無線端末M 414)と、を含む。
【0106】
基地局402は、ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール416と、干渉信号測定モジュール418と、送信機モジュール420と、を含む。ピア・ツー・ピア干渉管理モジュール416は、ピア・ツー・ピア送信電力レベル制御値を決定する。送信機モジュール420は、決定されたピア・ツー・ピア送信電力レベル制御値を例えば通信されたインジケータ値として送信する。干渉信号送信モジュール418は、ヌルアップリンク送信期間中に信号干渉を測定し、測定された信号干渉情報をピア・ツー・ピア干渉管理モジュール416に供給する。
【0107】
無線端末1 404は、受信された信号電力測定モジュール422と、ピア・ツー・ピア信号送信電力制御モジュール424と、差更新モジュール426と、メモリ428と、を含む。メモリ428は、幾つかの実施形態においては、格納された予め決められた差インジケータ情報430を含む。格納された予め決められた差インジケータ情報430は、基地局によってシグナリングすることができる複数のインジケータ(インジケータ1 442、...、インジケータN 444)と、対応する差値(差1 446、...、差N 448)と、をそれぞれ含む。
【0108】
受信信号電力測定モジュール422は、基地局、例えば基地局402、から受信された信号の電力を測定する。ピア・ツー・ピア信号送信電力制御モジュール424は、第1の関数に従い、ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルを、基地局からの信号の測定された電力の関数として制御する。様々な実施形態においては、ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルは、最大許容ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルである。差更新モジュール426は、基地局、例えば基地局402、から差インジケータ値を受け取り、受け取られたインジケータ値に基づいて第1の関数を更新する。幾つかの実施形態においては、差は、予め決められた量であり、インジケータ及び対応する予め決められた差を格納するメモリ428にアクセスされ、アクセスされた値が第1の関数によって用いられる。
【0109】
無線端末2 406は、受信信号電力測定モジュール432と、広域ネットワーク信号送信電力制御モジュール434と、を含む。受信信号電力測定モジュール432は、基地局、例えば基地局402、から受信された信号の電力レベルを測定する。広域ネットワーク信号送信電力制御モジュール434は、第2の関数に従い、無線端末2 406に関する広域信号送信電力レベルを基地局から受信された信号の測定された電力の関数として制御し、第2の関数は、第1の関数と異なる。幾つかの実施形態においては、広域信号送信電力レベルは、最大広域信号送信電力レベルである。様々な実施形態においては、第2の関数は、測定された受信信号電力の所定の値に関する第1の関数よりも高い送信電力レベルを決定する。幾つかの該実施形態においては、測定された受信信号電力の所定の値に関して第1及び第2の関数によって決定された送信電力間におけるdBの差は、少なくとも10dBである。
【0110】
無線端末3 408は、受信信号電力測定モジュール436と、ピア・ツー・ピア信号送信電力制御モジュール438と、広域ネットワーク信号送信電力制御モジュール440と、を含む。受信信号電力測定モジュール436は、基地局から受信された信号の電力レベルを測定する。ピア・ツー・ピア信号送信電力制御モジュール438は、第1の関数に従い、ピア・ツー・ピア信号送信電力レベルを基地局からの信号の測定された電力の関数として制御する。広域ネットワーク信号送信電力制御モジュール440は、第2の関数に従い、広域信号送信電力レベルを基地局からの信号の測定された電力の関数として制御し、前記第2の関数は、前記第1の関数と異なる。様々な実施形態においては、モジュール440によって用いられる第2の関数は、測定された受信信号電力の所定の値に関してモジュール438によって用いられる第1の関数よりも高い送信電力レベルを決定する。幾つかの該実施形態においては、測定された受信信号電力の所定の値に関して第1及び第2の関数によって決定された送信電力間におけるdBの差は、少なくとも10dBである。幾つかの実施形態においては、WT3 408のモジュール438によって用いられる第1の関数は、
WT1 404のモジュール424によって用いられる第1の関数と同じである。幾つかの実施形態においては、WT3 408のモジュール440によって用いられる第2の関数は、WT2 406のモジュール434によって用いられる第2の関数と同じである。
【0111】
図11は、様々な実施形態による典型的基地局動作方法の流れ図である。典型的方法の動作は、ステップ502において開始し、ステップ504に進む。ステップ504において、基地局は、干渉バジェット情報を格納する。動作は、ステップ504からステップ506及びステップ508に進む。
【0112】
継続的に実行されるステップ508において、基地局は、隣接基地局間におけるアップリンクヌル期間の同期化を維持するために少なくとも1つの隣接基地局との同期化を維持するように動作される。様々な実施形態においては、アップリンクヌル期間は、基地局によって用いられるアップリンク帯域幅の少なくとも一部分がアップリンク信号を基地局に送信するために意図的に用いられない期間である。
【0113】
ステップ506に戻り、ステップ506において、基地局は、アップリンクヌル期間中にバックグラウンド干渉を測定する。次に、ステップ510において、基地局は、第1のアップリンク送信電力制御値を測定されたバックグラウンド干渉の関数として決定する。ステップ510は、サブステップ512を含む。サブステップ512において、基地局は、格納された干渉バジェット情報を前記測定されたバックグラウンド干渉と組み合わせて用いて第1のアップリンク送信電力制御値を生成する。サブステップ512は、サブステップ514と、516と、518と、520と、を含む。サブステップ514において、基地局は、測定されたバックグラウンド干渉が格納された干渉バジェット情報によって示された干渉バジェット限度を超えるかどうかを決定する。バジェット限度を超える場合は、動作は、サブステップ514からサブステップ516に進み、その他の場合は、動作は、サブステップ514からサブステップ518に進む。
【0114】
サブステップ516において、基地局は、前回のアップリンク送信電力制御値を修正し、前記修正された送信電力制御値は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを前回のアップリンク送信電力制御値よりも大きく制限する。サブステップ518に戻り、サブステップ518において、基地局は、測定されたバックグラウンド干渉が格納された干渉バジェット情報によって示される前記干渉バジェット限度よりも低い、例えば少なくとも予め決められたしきい値だけ低い、かどうかを決定する。サブステップ518において、測定されたバックグラウンド干渉が試験判定基準を満たすために干渉バジェット限度よりも低いことが決定された場合は、動作は、サブステップ518からサブステップ520に進む。サブステップ520において、基地局は、以前のアップリンク送信電力制御値を修正し、前記修正された送信電力制御値は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを、前回の送信電力制御値によって制御されるレベルよりも高いレベルに上昇させる。
【0115】
動作は、ステップ510からステップ522に進み、ステップ522において、基地局は、前記決定された第1のアップリンク送信電力制御値を送信する。
【0116】
図12は、様々な実施形態による典型な基地局動作方法の流れ図である。典型的方法の動作は、ステップ602において開始し、ステップ604に進む。ステップ604において、基地局は、干渉バジェット情報を格納する。動作は、ステップ604からステップ606及びステップ608に進む。
【0117】
継続的に実行されるステップ608において、基地局は、隣接基地局間におけるアップリンクヌル期間の同期化を維持するために少なくとも1つの隣接基地局との同期化を維持するように動作される。様々な実施形態においては、アップリンクヌル期間は、基地局によって用いられるアップリンク帯域幅の少なくとも一部分がアップリンク信号を基地局に送信するために意図的に用いられない期間である。
【0118】
ステップ606に戻り、ステップ606において、基地局は、第1のアップリンクヌル期間中にバックグラウンド干渉を測定する。次に、ステップ610において、基地局は、第1のアップリンク送信電力制御値を測定されたバックグラウンド干渉の関数として決定する。動作は、ステップ610からステップ612に進む。ステップ612において、基地局は、前記決定された第1のアップリンク送信電力制御値を送信する。動作は、ステップ612からステップ614に進む。
【0119】
ステップ614において、基地局は、第2のアップリンクヌル期間中にバックグラウンド干渉を測定し、次にステップ616において、基地局は、第1のアップリンクヌル期間及び第2のアップリンクヌル期間に対応する測定から測定されたバックグラウンド干渉の変化を決定する。動作は、ステップ616からステップ618に進む。
【0120】
ステップ618において、基地局は、第2のアップリンク送信電力制御値を、第2のアップリンクヌル期間に対応する測定されたバックグラウンド干渉及び測定されたバックグラウンド干渉の決定された変化の関数として決定し、次にステップ620において、基地局は、決定された第2のアップリンク送信電力制御値を送信する。動作は、ステップ620からステップ622に進む。
【0121】
ステップ622において、基地局は、第3のヌル期間中に、バックグラウンド干渉を測定し、ステップ624において、基地局は、第2のアップリンクヌル期間及び第3のアップリンクヌル期間に対応する測定から測定されたバックグラウンド干渉の変化を決定する。動作はステップ624からステップ626に進み、ステップ626において、基地局は、第1のアップリンク送信電力制御値と第2のアップリンク送信電力制御値との間の差を決定する。動作は、ステップ626からステップ628に進む。
【0122】
ステップ628において、基地局は、第3のアップリンク送信電力制御値を、第3のアップリンクヌル期間に対応する測定されたバックグラウンド干渉、第2及び第3のアップリンクヌル期間の間の測定されたバックグラウンド干渉の決定された変化、及び2つの前回送信された電力制御値間の決定された差の関数として決定する。動作は、ステップ628からステップ630に進み、ステップ630において、基地局は、決定された第3のアップリンク送信電力制御値を送信する。
【0123】
図13は、様々な実施形態による典型的基地局2800の図である。典型的基地局2800は、広域ネットワークアップリンク通信に関して用いられるのと同じエアリンク資源内に送信中のピア・ツー・ピア無線端末からの受信干渉を管理する。典型的基地局2800は、送信電力レベルを決定する際にピア・ツー・ピア無線端末によって利用されるアップリンク電力制御信号を決定及び送信する。幾つかの実施形態においては、基地局2800によって送信されたアップリンク電力制御信号は、送信電力レベルを制御するために、基地局をネットワークアタッチメントポイントとして使用しアップリンク信号を基地局に送信する無線端末によっても利用される。
【0124】
典型的基地局2800は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス2812を介してひとつに結合される受信機モジュール2802と、送信機モジュール2804と、プロセッサ2806と、I/Oインタフェース2808と、メモリ2810と、を含む。
【0125】
受信機モジュール2802、例えばOFDM受信機、は、受信アンテナ2814に結合され、受信アンテナ2814を介して、基地局2800は、無線端末、例えば、セルラーモードで機能中であって基地局2800をアタッチメントポイントとして用いる無線端末、からアップリンク信号を受信する。受信機モジュール2802は、ローカル近隣において動作中のピア・ツー・ピア通信からの干渉も受ける。幾つかの実施形態においては、受信機モジュール2802は、隣接セル内のセルラーデバイスからのアップリンクシグナリングからも干渉を受ける。
【0126】
送信機モジュール2804、例えばOFDM送信機、は、送信アンテナ2816に結合され、送信アンテナ2816を介して、基地局2800は、基地局2800をネットワークアタッチメントポイントとして用いる無線端末にダウンリンク信号を送信する。送信機モジュール2804は、送信電力レベルを制御するためにピア・ツー・ピア無線端末によって用いられるアップリンク送信電力制御値信号も送信し、ピア・ツー・ピア無線端末は、基地局のアップリンク帯域をピア・ツー・ピアシグナリングのために使用し、従って基地局受信機モジュール2802の観点からの干渉を発生させる。
【0127】
メモリ2810は、ルーチン2818と、データ/情報2820と、を含む。プロセッサ2806、例えばCPU、は、基地局2800の動作を制御し、方法を実装するためにメモリ2810内のルーチン2818を実行し、データ/情報2820を用いる。ルーチン2818は、通信ルーチン2822と、干渉測定モジュール2824と、無線端末電力制御モジュール2826と、無線端末電力制御信号送信モジュール2830と、を含む。幾つかの実施形態においては、ルーチン2818は、広域ネットワーク同期化モジュール2828及び干渉タイプ分離モジュール2832のうちの1つ以上を含む。
【0128】
通信ルーチン2822は、基地局2800によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。干渉測定モジュール2824は、アップリンクヌル期間中にバックグラウンド干渉を測定する。無線端末電力制御モジュール2826は、アップリンク送信電力制御値を測定されたバックグラウンド干渉の関数として決定する。様々な実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、アップリンク送信電力制御値を生成するために、格納された干渉バジェット情報を測定されたバックグラウンド干渉と組み合わせて用いてアップリンク電力制御値を決定する。無線端末電力制御信号送信制御モジュール2830は、送信機モジュール2804が生成されたアップリンク送信電力制御信号、例えば第1のアップリンク送信電力制御値2850、を送信するように制御する。幾つかの実施形態においては、制御モジュール2830は、送信機モジュール2804が生成されたアップリンク送信電力制御値を反復的スケジュールに従って送信するように制御する。幾つかの実施形態においては、制御モジュール2830は、干渉レベル情報の関数として送信を制御する。幾つかの実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、アップリンク送信電力制御値を測定されたバックグラウンド干渉及び前回の送信からの測定されたバックグラウンド干渉の変化の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、アップリンク送信電力制御値を2つの以前に送信された電力制御値間の差の関数として決定する。
【0129】
幾つかの実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、測定されたバックグラウンド干渉が格納された干渉バジェット情報によって示される干渉バジェット限度を超えるときに前回のアップリンク送信電力制御値を修正することを含む動作によってアップリンク送信電力制御値を決定し、修正された送信電力制御値は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを前回のアップリンク送信電力制御値よりも大きく制限する。幾つかの実施形態においては、無線端末電力制御モジュール2826は、測定されたバックグラウンド干渉が格納された干渉バジェット情報によって示される干渉バジェット限度を下回るときに前回のアップリンク送信電力制御値を修正することを含む動作によってアップリンク送信電力制御値を決定し、修正された送信電力制御値は、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを前回のアップリンク送信電力制御値よりも大きく上昇させる。様々な実施形態においては、より高いレベルに変更することは、前記測定された干渉が前記干渉バジェット限度を少なくとも予め決められたしきい値だけ下回るときに行われる。
【0130】
従って、アップリンク送信電力制御値の値は、ピア・ツー・ピア通信の送信電力レベルを規制するために基地局2800によって用いられ、それにより、基地局2800に向けられているアップリンク信号への干渉に影響を与える。
【0131】
広域ネットワーク同期化モジュール2828は、隣接基地局間におけるアップリンクヌル期間の同期化を維持するために少なくとも1つの隣接基地局との同期化を維持するために用いられる。
【0132】
干渉タイプ分離モジュール2832は、ピア・ツー・ピア通信を干渉源とするアップリンク干渉の寄与度の推定値を入手するために用いられる。幾つかの実施形態においては、干渉タイプ分離モジュール2832は、その他の干渉源、例えば基地局2800に関して同期化されていない隣接セル内においてアップリンク信号を送信中のセルラー通信デバイス、からピア・ツー・ピア干渉を分離する一環として、後続するアップリンクヌル期間中に制御された変化レベルをアップリンク送信電力制御値内に意図的に入力し、干渉測定内における観測された影響を計算する。
【0133】
データ/情報2820は、時間/周波数構造情報2834と、格納された干渉バジェット情報2840と、複数の組の干渉測定情報(アップリンク干渉測定情報1 2846、...、アップリンク干渉測定情報N 2848)と、複数の生成されたアップリンク送信電力制御値(第1のアップリンク送信電力制御値2850、...、第Mのアップリンク送信電力制御値2852)と、を含む。
【0134】
タイミング/周波数構造情報2834は、反復的時間構造情報2836を含む。反復的時間構造情報2836は、アップリンクヌル期間2838を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、アップリンクヌル期間は、前記基地局によって用いられるアップリンク帯域幅の少なくとも一部分が基地局にアップリンク信号を送信するために意図的に用いられない期間に対応する。幾つかの実施形態においては、アップリンクヌル期間は、基地局2800アタッチメントポイントを使用中の無線端末、例えばセルラー通信デバイス、が基地局2800にアップリンク信号を送信することを意図的に控える期間である。この期間中に、アップリンク周波数帯域を用いたピア・ツー・ピア無線端末シグナリングが継続する。従って、基地局2800は、この期間中にバックグラウンド干渉を測定することができる。アップリンクヌル期間が同時並行するように隣接基地局が同期化される場合は、これらの期間中における測定された雑音は、ピア・ツー・ピアシグナリングと関連づけることができる。しかしながら、隣接基地局が同期化されず、同じアップリンク帯域が用いられる場合は、該アップリンクヌル期間中における測定された干渉は、隣接基地局に対応するピア・ツー・ピア無線端末及びセルラー通信デバイスの両方からの干渉を含む。
【0135】
格納された干渉バジェット情報2840は、バックグラウンド干渉限度情報2842と、しきい値情報2844と、を含む。
【0136】
図14は、様々な実施形態による典型的通信システム902と周波数帯域使用表904とを含む図900である。典型的通信システム900においては、広域ネットワークは、ピア・ツー・ピア通信と帯域幅を共有する。様々な実施形態においては、広域ネットワークは、配備されたシステムに対応し、ピア・ツー・ピア能力は、アドオン及び/又はアップグレード機能を含む。幾つかの実施形態においては、典型的通信システム902は、最初は、WAN及びピア・ツー・ピア能力の両方を含む状態で配備される。周波数帯域使用表904は、典型的システム902に対応することができる2種類の実施形態を示す。第1の種類の実施形態である種類Aの実施形態においては、広域ネットワークは、周波数分割複信(FDD)を使用し、広域周波数分割複信アップリンク帯域は、ピア・ツー・ピア通信活動と帯域幅を共有する。第2の種類の実施形態である種類B実施形態においては、広域ネットワークは、アップリンク及びダウンリンクに関して同じ帯域の時分割複信(TDD)を使用し、広域帯域は、ピア・ツー・ピア通信活動とアップリンク時間スロットを共有する。従って、両方の種類の実施形態において、広域ネットワーク通信デバイスからのアップリンクシグナリングは、ピア・ツー・ピア通信デバイスによるピア・ツー・ピア通信信号の受信と干渉する可能性があり、ピア・ツー・ピア通信デバイス間に向けられたピア・ツー・ピア通信信号は、基地局における広域ネットワークアップリンク信号の受信と干渉する可能性がある。
【0137】
典型的通信システム902は、基地局906と、広域ネットワーク無線端末908、例えばセルラーモードノード、と、第1のピア・ツー・ピア無線端末910と、第2のピア・ツー・ピア無線端末912と、を含む。説明の目的上、広域ネットワーク無線端末908はアップリンク信号914を基地局906に送信することについて考察する。基地局906は、この信号を受信し、受信された信号をPC1として測定する。ピア・ツー・ピア無線端末2 912の観点からの信号914は、広域ネットワーク無線端末908の観点からは干渉916であるとみなされる。次に、第1のピア・ツー・ピア無線端末910がピア・ツー・ピア信号918をピア・ツー・ピア無線端末2 912に送信することについて考察する。基地局906の観点からの信号918は、第1のピア・ツー・ピア無線端末910の観点からは干渉であるとみなされる。基地局906は、この干渉を受信し、受信された信号をPP1として測定する。
【0138】
様々な実施形態により、広域システムが優先され、基地局において干渉が管理される。例えば、(PP1/PC1)≦α等の目標を達成するような電力制御値αが選択される。幾つかの該実施形態においては、αは、−10dB、−20dB、又は−30dB等の値である。例においては、1つの広域ネットワークの無線端末アップリンクシグナリングに対応する基地局受信に関する干渉を引き起こす1つのピア・ツー・ピア無線端末に関して説明されるが、送信中であって干渉に寄与している複数のピア・ツー・ピア無線端末が存在できること、及び時々存在すること、及び、基地局が復元を試行中であるアップリンク信号を基地局に送信中の複数の広域ネットワーク無線端末が存在できること、及び時々存在すること、が理解されるべきである。従って、干渉を管理するために基地局によって決定される制御係数αは、複数のユーザーに依存することができ、時々依存する。幾つかの実施形態においては、制御係数αは、ユーザー数、例えばアクティブな広域ネットワークユーザー数及び/又はアクティブなピア・ツー・ピアユーザー数に依存する。
【0139】
図15は、基地局がピア・ツー・ピア雑音の有無をモニタリング及び測定するサイレント期間を広域ネットワークが有する様々な実施形態の一特長を示した図1002である。典型図1002は、対応するセルラーカバレッジエリア1006を有する基地局1004を含む。幾つかの実施形態においては、セルラーカバレッジエリアは、少なくとも1kmの半径を有する。セル内においては、セルラー動作モードで機能中の複数の無線端末(WT A 1008、WT B 1010、WT C 1012、WT D 1014)が存在する。これらの無線端末(1008、1010、1012、1014)は、ダウンリンク信号を基地局1004から受信し、アップリンク信号を基地局1004に送信する。しかしながら、この時点は、広域ネットワーク無線端末(1008、1010、1012、1014)がアップリンク信号を送信しない意図的な広域ネットワークアップリンクサイレント期間に対応する。
【0140】
セル1006は、ピア・ツー・ピア動作モードで機能中の複数の無線端末(WT1 1016、WT2 1018、WT3 1020、WT4 1022)も含む。ピア・ツー・ピア通信はこの期間中には制限されない。ピア・ツー・ピアWT1 1016が偶然ピア・ツー・ピア信号1024をピア・ツー・ピア無線端末2 1018に送信中である。この送信されたピア・ツー・ピア信号1024は、基地局1004内の受信機の観点からはピア・ツー・ピア雑音干渉信号1026であるとみなされる。ピア・ツー・ピアWT3 1020が偶然ピア・ツー・ピア信号1028をピア・ツー・ピア無線端末4 1022に送信中である。この送信されたピア・ツー・ピア信号1028は、基地局1004内の受信機の観点からはピア・ツー・ピア雑音干渉信号1030であるとみなされる。
【0141】
図16は、様々な実施形態の幾つかの特長を示す図1102であり、図15の例の続きである。基地局1004は、電力制御値αを測定されたピア・ツー・ピア干渉の関数として決定する。次に、基地局は、無線端末によって用いられる信号1104を介してこの制御値αをブロードキャストする。この典型的実施形態においては、基地局は、制御値αに関する単一の値をブロードキャストする。しかしながら、この値は、ブロードキャスト信号1104を受信中の異なる無線通信デバイスによって異なる形で用いることができ、時々用いられる。この例においては、セルラーモードで動作中の無線端末の組(WT A 1008、WT B 1010、WT C 1012、WT D 1014)は、第1の電力制御関数、f1(α)1106を用いて送信電力レベル制御パラメータを決定し、他方、ピア・ツー・ピアモードで動作中の無線端末の組(WT 1 1016、WT 2 1018、WT 3 1020、WT 4 1022)は、第2の電力制御関数、f2(α)1108を用いて送信電力レベル制御パラメータを決定する。
【0142】
図17は、様々な実施形態の一特長を示す制御値に関する典型的ルックアップテーブル1200の図である。幾つかの実施形態においては、無線端末は、ブロードキャスト電力制御値を基地局から受信し、使用する自己の電力制御値を受信された値及び対応するサービスレベルの関数として決定する。異なるサービスレベルは、異なるトラフィック型、異なる種類のサービス、及び/又はサービスの異なるユーザーに対応することができ、時々対応し、異なるサービスレベルにマッピングすることができ、時々マッピングする。例えば、典型的な異なる優先度は、幾つかの実施形態においては、異なるトラフィック型、例えば音声、レーテンシーが重要なデータ、及びベストエフォート型データと関連づけられる。典型的な異なる種類のサービスは、例えば、緊急通信サービスと、通常の通信と、を含む。異なるタイプのユーザーは、例えば、優先度の高いユーザー、例えば警察、消防署、緊急サービス、高サービスレベルプランに加入している優先度が中レベルのユーザー、低サービスレベルプランに加入している優先度が低いユーザー、を含む。従って、幾つかの実施形態においては、復元された電力制御値は、優先度レベルの関数として修正される。
【0143】
典型的表1200においては、第1の列1202は、典型的な受信された制御値αを示し、第2の列1204は、典型的な対応するサービスレベル1制御値α1を示し、第3の列1206は、典型的な対応するサービスレベル2制御値α2を示し、第4の列1208は、典型的な対応するサービスレベル3制御値
α3を示す。第1の行1210は、ルックアップテーブル1200を用いる無線端末が−10dBを示すブロードキャスト電力制御値を基地局から受信し、その対応するサービスレベルが(サービスレベル1、サービスレベル2、サービスレベル3)である場合は、電力制御値に関して(−10dB、−15dB、−20dB)をそれぞれ用いることを示す。第2の行1212は、ルックアップテーブル1200を用いる無線端末が−20dBを示すブロードキャスト電力制御値を基地局から受信し、その対応するサービスレベルが(サービスレベル1、サービスレベル2、サービスレベル3)である場合は、電力制御値に関して(−20dB、−25dB、−30dB)をそれぞれ用いることを示す。第3の行1214は、ルックアップテーブル1200を用いる無線端末が−30dBを示すブロードキャスト電力制御値を基地局から受信し、その対応するサービスレベルが(サービスレベル1、サービスレベル2、サービスレベル3)である場合は、電力制御値に関して(−30dB、−35dB、−40dB)をそれぞれ用いることを示す。
【0144】
図18は、様々な実施形態による基地局、例えばアップリンク帯域幅がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても利用される基地局、を動作させる典型的方法の流れ図1300である。基地局は、例えば、動作が隣接する基地局間で同期化されるセルラー通信システムの一部として動作中の基地局である。隣接基地局間での同期化は、広域ネットワーク無線端末セルアップリンクシグナリングをユニバーサル的に停止するように制御することができるユニバーサルアップリンクヌル期間の実装を容易にする。これらのヌル期間は、バックグラウンド干渉の測定に関して利用される。該実施形態においては、バックグラウンド干渉Wは、W=熱雑音+ピア・ツー・ピア雑音によって概算することができる。基地局は、干渉を制御することを希望し、近隣の無線端末によって受信されるための電力制御係数αを決定してブロードキャストする。
【0145】
動作は、ステップ1302において開始し、基地局に電源が投入されて初期設定される。幾つかの実施形態においては、初期設定は、無線端末にブロードキャストされる電力制御係数αに関するデフォルト値の使用を含む。動作は、開始ステップ1302からステップ1304に進む。ステップ1304において、基地局は、ヌル間隔、例えばWAN無線端末がシグナリングを控えるように制御されるアップリンクヌル期間、中にバックグラウンド干渉Wを測定する。
【0146】
動作は、ステップ1304からステップ1306に進む。ステップ1306において、基地局は、電力制御係数αを測定されたバックグラウンド干渉の関数として決定する。様々な実施形態においては、使用される関数は、Wが増大するのに応じて、Wの少なくとも何らかの非ヌル範囲に関してαが大きくなるような関数である。幾つかの実施形態においては、ステップ1306の決定は、格納された干渉バジェット情報との比較を含む。動作は、ステップ1306からステップ1308に進む。
【0147】
ステップ1308において、基地局は、決定された電力制御係数αをブロードキャストする。動作は、ステップ1308からステップ1304に進み、ステップ1304において、バックグラウンド干渉の他の測定が行われる。
【0148】
幾つかの実施形態においては、バックグラウンド干渉の複数の測定が行われ、ブロードキャストされる決定された電力制御係数を生成する際に複数のヌル間隔に対応して用いられる。従って、幾つかの実施形態においては、基地局は、決定された電力制御係数をステップ1308においてブロードキャストする前に一組のヌル間隔に対応する一組のバックグラウンド測定、例えばステップ1304の複数の繰り返し、を行う。
【0149】
図19は、様々な実施形態による基地局、例えばアップリンク帯域幅がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても利用される基地局、を動作させる典型的方法の流れ図1400である。基地局は、例えば、隣接する基地局間において動作が同期化されないセルラー通信システムの一部として動作中の基地局である。基地局によって用いられるアップリンクタイミング構造において、アップリンクヌル期間は、バックグラウンド干渉を測定するために基地局によって利用される。しかしながら、近隣セルにおける動作は同期化されないため、近隣セルからの干渉レベルが経時で変化し、バックグラウンド干渉のピア・ツー・ピア成分の抽出を、隣接基地局が同期化されさらに意図的なアップリンクヌルが同時並行して発生しているように制御された場合よりも困難にする可能性がある。
【0150】
基地局は、干渉を制御することを希望し、近隣の無線端末によって受信されることになる電力制御係数αを決定及びブロードキャストする。この実施形態の特長により、基地局は、応答を測定するために、ブロードキャストするブロードキャスト電力制御係数を制御された入力として意図的に変化させる。
【0151】
動作は、ステップ1402において開始し、基地局に電源が投入されて初期設定され、ステップ1404に進む。ステップ1404において、基地局は、電力制御係数α1をブロードキャストする。この時点においては、α1は、初期設定から入手されたデフォルト値である。次に、ステップ1406において、基地局は、ヌル間隔、例えば基地局を用いる無線通信デバイスがアップリンク信号を送信することが意図的に制限されるアップリンクWANヌル間隔、中にバックグラウンド干渉W1を測定する。動作は、ステップ1406からステップ1408に進む。
【0152】
ステップ1408において、基地局は、第2の電力制御係数α2を決定するように電力制御係数を調整する。例えば、α2=α1+Δαであり、ここで、Δαは、ゼロでない値であり、正又は負であることができる。典型的には、Δαは、α1の大きさの小さい一部分、例えばα1の25%以下、の大きさを有する。動作は、ステップ1408からステップ1410に進み、ステップ1410において、基地局は、新しい電力制御係数α2を送信する。動作は、ステップ1410から1412に進む。
【0153】
ステップ1412において、基地局は、ヌル間隔中にバックグラウンド干渉W2を測定する。動作は、ステップ1412からステップ1414に進む。ステップ1414において、基地局は、電力制御係数α3を、測定されたバックグラウンド干渉の変化及び送信された電力制御係数の変化の関数として決定する。例えば、α3は、ΔW及びΔαの関数として決定され、ここで、ΔW=W2−W1である。1つの典型的実施形態においては、α3は、α3=α2+Δα及びα3=α1−Δαのうちの1つである。動作は、ステップ1414からステップ1416に進み、基地局は、α1=α3に設定する。動作は、ステップ1404に進み、ステップ1404において、基地局は、電力制御係数α1をブロードキャストする。
【0154】
図20は、雑音Wを縦軸1502、αを横軸1504に示した作図1500である。雑音Wは、アップリンク信号の復元を試みている基地局における受信雑音を表し、ピア・ツー・ピア雑音と、その他のセル干渉と、を含む。変数αは、電力制御係数である。曲線1506は、その他のセル干渉レベル1508に対応するW対αの特性曲線である。第1の基地局に対応する意図的なアップリンクヌル時間間隔中において、第1の基地局は、該基地局をアタッチメントポイントとして用いる無線端末がアップリンクシグナリングを控えるように意図的に制御する。この意図的アップリンクヌル時間間隔中において、セル内におけるピア・ツー・ピア活動が継続することが許容される。従って、ピア・ツー・ピア活動は、第1の基地局受信機によって雑音として処理され、測定された雑音Wに寄与する。
【0155】
次に、隣接基地局が第1の基地局に関して非同期的に動作中であることについて考察する。この隣接基地局は第1の基地局に関して非同期的であるため、隣接基地局の意図的アップリンクヌル時間間隔は、第1の基地局の意図的ヌル時間間隔と必ずしも重なり合わない。従って、隣接基地局のアップリンクシグナリングも、第1の基地局の意図的アップリンクヌル期間中に第1の基地局によって測定される測定雑音Wに寄与する。
【0156】
特性W対α曲線1506は、最低干渉レベルを表す所定のレベルのその他のセル干渉1508に対応する。曲線1506の飽和に近い点において動作する場合は、αの増大は、雑音Wの低減の有意な向上を提供しない。αの増大は、ピア・ツー・ピアシグナリングに関する送信電力を制限することに対応する。従って、該状態下においては、ピア・ツー・ピア送信電力レベルをさらに制限することは、セルラー無線端末からのアップリンク信号の受信を有意に向上させない。しかしながら、曲線1506の傾きに関して高い値を有する点において動作する場合は、αの小さい増大が、雑音Wのレベルの有意な低下を生じさせることができる。該状態下においては、セルに基づく無線端末からのアップリンク信号の復元を向上させるようにαを小さくするのが有益になることがある。例えば、ピア・ツー・ピア送信電力レベルを少々抑制する(throttle back)ことは、該状態下においては、アップリンクシグナリング復元及び/又はスループットの有意な向上が得られることになる。
【0157】
一般的には、様々な実施形態においては、良好な広域の、例えばセルに基づく通信受信が、ピア・ツー・ピアシグナリングよりも優先される。しかしながら、特定のレベルの希望されるセルに基づくアップリンク受信品質を考慮してピア・ツー・ピア通信スループットを最大化するのが望ましい。W対α特性曲線は、その他のセル干渉の関数として変化する。その他のセル干渉は、第1のセル動作と独立して変化することができ、時々変化する。例えば、状態、隣接セル内におけるセルに基づく無線端末ユーザー数、隣接セルアップリンクトラフィック負荷、等に起因して、第1の基地局によって経験される他方のセル干渉は、異なるレベルに変化する可能性がある。図21の作図1600は、図20のその他のセル干渉レベル1508と比較して異なるレベルのその他のセル干渉1608を示す。さらに、図21は、特性曲線1506と比較した異なる特性曲線1606を示す。
【0158】
図22は、雑音測定に応じて様々な実施形態において用いられる電力制御係数αの選択を調整する典型的方法を示す。図22は、雑音Wを縦軸1502、αを横軸1504に示した作図1700であり、特性曲線1506に対応する。動作時においては、第1の基地局は、第1の基地局が、図20のその他のセル干渉レベル1508に対応する特性曲線1506であって、図21の曲線1506及び曲線1606を含む曲線グループの1つの曲線である特性曲線1506上において動作中であることを知らないことがある。
【0159】
第1の基地局は、αを初期値α11702に設定し、初期値α11702がブロードキャストされる。値α11702は、ピア・ツー・ピア送信電力を制御するために第1の基地局のセル内のピア・ツー・ピア無線端末によって用いられる。第1の基地局の意図的アップリンクヌル期間中において、第1の基地局は、受信雑音レベルWをW11706として測定する。次に、第1の基地局は、α1の値を量Δα1708だけ意図的に変更してα21710を入手する。これは、特性曲線1506において受信雑音レベルを意図的に異なる点に(1704から1712に)ドライブするために用いられる制御された入力である。第1の基地局は、パラメータα21710をブロードキャストする。値α21720は、ピア・ツー・ピア送信電力を制御するために第1の基地局のセル内のピア・ツー・ピア無線端末によって用いられる。第1の基地局の意図的アップリンクヌル期間中において、第1の基地局は、受信雑音レベルWをW21714として測定する。第1の基地局は、Wの変化、ΔW1716を測定する。第1の基地局は、αに関する新値を、入力ドライブ値Δα、測定された応答ΔW、及び何らかの格納された干渉バジェット情報の関数として決定する。幾つかの実施形態においては、第1の基地局は、αに関する新値を、少なくとも1つの雑音測定点、例えばW1又はW2の関数として決定する。この例においては、第1の基地局は、ΔWが点1718によって示されるように小さい場合は、αに関する新値、α3をα3=α1−Δαに設定し、他方、第1の基地局は、ΔWが点1720によって示されるように大きい場合はαに関する新値、α3をα3=α2+Δαに設定し、小さい及び大きいに関する決定は、予め決められた格納された干渉バジェット情報に関する決定である。次に、電力制御係数α3が、送信電力レベルを制御するためにセル内においてピア・ツー・ピア無線端末によって用いるために第1の基地局によってブロードキャストされる。
【0160】
図23は、広域ネットワークに関する、例えばセルラー通信に関する、時分割複信(TDD)を利用する幾つかの実施形態における典型的帯域幅の使用を示す図1800である。例えば基地局に対応する広域ネットワークに関して、例えばアップリンクとダウンリンクとの間の交互パターンで同じ周波数帯域が共有される。例えば、広域、例えばセルラー通信、に関して用いられるTDD帯域は、時間ライン1802に沿って、ブロック(1804、1806、1808、1810)によってそれぞれ示されるように(アップリンク、ダウンリンク、アップリンク、ダウンリンク)に関して用いられる。典型的なセルに基づく活動に加えて、基地局は、典型的には広域アップリンクシグナリング用に予約された間隔中にピア・ツー・ピアブロードキャスト信号、例えばビーコン信号及び/又はその他のブロードキャスト信号、を送信する。このことは、ブロック(1804、1808)に関する時間間隔にそれぞれ対応する信号(1812、1814)によって表される。さらに、ピア・ツー・ピアブロック(1816、1818)と同時並行するセルラーアップリンクブロック(1804、1808)によって示されるように、広域ネットワーク、例えばセルラーアップリンク、に関して用いるように指定された時間間隔がピア・ツー・ピアシグナリングに関しても用いられ、同じTDD帯域が用いられる。
【0161】
図24は、広域ネットワークに関する、例えばセルラー通信に関する、周波数分割複信(FDD)を利用する幾つかの実施形態における典型的帯域幅の使用を示す図1900である。例えば基地局に対応する広域ネットワークに関して、異なる周波数帯域がアップリンク及びダウンリンクによって用いられる。この典型的実施形態においては、FDD広域アップリンク帯域は、ブロック1904によって表され、FDD広域ダウンリンク帯域は、周波数軸1902に沿ってブロック1906によって表される。幾つかの実施形態においては、アップリンク及びダウンリンク帯域は隣接する。幾つかの実施形態においては、アップリンク及び/又はダウンリンク帯域は、隣接しない部分を含む。幾つかの実施形態においては、アップリンク帯域及びダウンリンク帯域のうちの1つの少なくとも一部分が、アップリンク帯域及びダウンリンク帯域のうちの他方の1つの2つの異なる部分間に含められる。
【0162】
FDD広域アップリンク帯域内における典型的なセルに基づくアップリンクシグナリングに加えて、帯域は、ピア・ツー・ピアシグナリングに関連するその他の活動に関して用いられる。図24において、FDD広域アップリンク帯域1904は、基地局によってピア・ツー・ピアブロードキャスト信号1908を送信するためにも用いられ、例えば、ビーコン信号及び/又はその他のブロードキャスト信号が、ピア・ツー・ピア無線端末によって用いるために基地局によって送信される。ピア・ツー・ピア無線端末は、FDD広域アップリンク帯域1904に対応する周波数軸1902上に位置する、ブロック1910によって示される同じ帯域をピア・ツー・ピアシグナリングに関して使用する。
【0163】
図25は、様々な実施形態により実装された典型的多モード無線端末通信デバイス2000の図である。多モード無線通信デバイス2000は、広域ネットワーク通信及びピア・ツー・ピア通信の両方をサポートする。幾つかの実施形態においては、通信デバイス2000は、広域ネットワーク通信に関しては周波数分割複信及びピア・ツー・ピア通信に関しては時分割複信を用いる。幾つかの該実施形態においては、ピア・ツー・ピア通信に関して用いられる周波数帯域は、アップリンクWAN通信に関して用いられるのと同じ周波数帯域である。無線通信デバイス2000は、様々な要素がデータ及び情報を交換することができるバス2010を介してひとつに結合された無線トランシーバモジュール2002と、ユーザーI/Oデバイス2004と、プロセッサ2006と、メモリ2008と、を含む。
【0164】
ユーザーI/Oデバイス2004は、例えば、マイク、キーボード、キーパッド、カメラ、スイッチ、マウス、スピーカー、ディスプレイ、等を含む。ユーザーI/Oデバイス2004は、無線通信デバイス2000のユーザーが、データ/情報を入力すること、出力されたデータ/情報にアクセスすること、及び通信デバイス2000の少なくとも幾つかの機能、例えば、通信デバイスをWAN動作モードにする、通信デバイスをピア・ツー・ピア動作モードにする、通信デバイスをWAN通信及びピア・ツー・ピア通信の両方を許容する動作モードにする、等、を制御することを可能にする。ユーザーがピア・ツー・ピア通信を選択する幾つかの実施形態においては、通信デバイスは、反復的に、通信中のWANページング信号の有無をモニタリングできるようにするために自動的にWAN動作モードに切り換わる。ユーザーが通信デバイスをWANシグナリング及びピア・ツー・ピアシグナリングの両方をサポートする動作モードにする幾つかの実施形態においては、通信デバイスは、受信優先度に関する考慮事項及びハンドオフに関する考慮事項のうちの少なくとも1つの関数として自動的にモード間で切り換わる。
【0165】
メモリ2008は、ルーチン2050と、データ/情報2052と、を含む。プロセッサ2006、例えばCPU、は、無線通信デバイス2000の動作を制御し、方法を実装するためにメモリ2008内のルーチン2050を実行し、データ/情報2052を用いる。
【0166】
無線トランシーバモジュール2002は、デュプレクサモジュール2024と、送信機チェーン2001と、第1の受信機チェーン2003と、第2の受信機チェーン2005と、スイッチ2032と、アナログ−デジタル変換器(ADC)2034と、デジタル信号プロセッサ(DPS)2016と、を含む。DPS2016は、デジタル送信信号モジュール2042と、モード制御モジュール2044と、デジタル受信信号モジュール2046と、を含む。送信機チェーン2001は、第1のRF周波数、例えばfULによって表される周波数、を有する送信信号を生成するために用いられる。第1の受信機チェーン2003は、第2のRF周波数、例えばfDLによって表される周波数、を有する受信信号の処理用である。第2の受信機チェーン2005は、第1のRF周波数、例えばfUL2026によって表される周波数、を有する受信信号の処理用である。
【0167】
送信機チェーン2001は、デジタル−アナログ変換器(DAC)2018と、ミキサー2020と、電力増幅器(PA)2022と、を含む。デジタル送信信号モジュール2042は、デジタル信号をDAC2018に出力し、DAC2018は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。アナログ信号は、ミキサー2020に入力され、ミキサー2020は、アップリンク周波数(fUL)例えば、広域ネットワークアップリンク通信帯域搬送波周波数、である入力2026も有する。ミキサー2020の出力は、電力増幅器2022に入力され、電力増幅器2022は、受信された信号を増幅し、増幅された信号をデュプレクサモジュール2024に出力する。デュプレクサモジュール2024は、通信デバイス2000が信号を送信するアンテナ2012に送信するために受信された増幅信号を結合する。送信された信号は、無線通信デバイス2000がWAN動作モードで動作中のときにはアップリンク信号を含み、通信デバイスがピア・ツー・ピア動作モードで動作中のときにはピア・ツー・ピア信号を含む。
【0168】
第1の受信機チェーン2003は、第1の帯域通過フィルタ(BPF12028)と、ミキサー2030と、を含み、第2の受信機チェーン2005は、第2の帯域通過フィルタ(BPF22038)と、ミキサー2040と、を含む。無線通信デバイス2000がWAN信号を受信するために動作されるときには、モード制御モジュール2044は、第1の受信機チェーン2030の出力をADC2034に結合するようにスイッチ2032を制御する。代替として、無線通信デバイスがピア・ツー・ピア信号を受信するために動作されるときには、モード制御モジュール2044は、第2の受信機チェーン2005の出力をADC2034に結合するようにスイッチ2032を制御する。
【0169】
スイッチ2032が、第1の受信機チェーン2003をADC2034に結合するようにモード制御モジュール2044によって制御されていると仮定する。基地局からのダウンリンク信号は、アンテナ2012を介して受信され、デュプレクサモジュール2024を介してBPF12028に結合される。帯域通過フィルタ1 2028の出力は、ミキサー2030に入力される。ミキサー2030への他の入力は、ダウンリンク周波数(fDL)2036、例えば広域ネットワークダウンリンク通信帯域搬送波周波数、である。ミキサーモジュール2030は、搬送波周波数を除去し、例えばアナログ帯域信号を入手する。出力信号、例えばアナログ帯域信号は、スイッチ2032を介してADC変換器2034に供給される。ADC変換器2034は、入力信号を処理してデジタル信号表現を入手し、デジタル信号表現は、デジタル受信信号モジュール2046に供給される。
【0170】
次に、スイッチ2032が、第2の受信機チェーン2003をADC2034に結合するようにモード制御モジュール2044によって制御されていると仮定する。ピア・ツー・ピアモードで動作中の無線通信デバイスからのピア・ツー・ピア信号が、アンテナ2014を介して受信されてBPF22038に結合される。帯域通過フィルタ2 2038の出力は、ミキサー2040に入力される。ミキサー2040への他の入力は、アップリンク周波数(fUL)2026、例えば同じくピア・ツー・ピアシグナリングに関して利用中の広域ネットワークアップリンク通信帯域搬送波周波数、である。ミキサーモジュール2040は、搬送波周波数を除去し、例えばアナログ帯域信号を入手する。出力信号、例えばアナログ帯域信号、は、スイッチ2032を介してADC変換器2034に供給される。ADC変換器2034は、入力信号を処理してデジタル信号表現を入手し、デジタル信号表現は、デジタル受信信号モジュール2046に供給される。
【0171】
モード制御モジュール2044は、第1の受信機チェーンの使用と第2の受信機チェーンの使用(2003、2005)を、所定の時間に用いるためにモード制御モジュール2044が第1及び第2の動作モードのうちのいずれを選択するかの関数として切り換える。様々な実施形態においては、第1の動作モードは、周波数分割複信動作モード、例えば広域ネットワークFDD動作モード、であり、第2の動作モードは、ピア・ツー・ピア通信動作モード、例えば時分割複信(TDD)ピア・ツー・ピア動作モード、である。
【0172】
幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、切り換えを、通信デバイス2000によって実装された広域ネットワーク受信スケジュールの関数として自動的に制御する。幾つかの該実施形態においては、スケジューリング情報は、どの時点で広域ネットワークページングメッセージを多モード通信デバイス2000によって受信可能であるかを示し、前記モード制御モジュール2044は、前記デバイス2000が、広域ネットワークページングメッセージを多モード通信デバイス2000によって受信することができる期間中に第1の動作モード、例えばWAN動作モード、において動作するように制御する。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、受信されたユーザーによる入力選択に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせる。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、受信優先度情報に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせる。様々な実施形態において、モード制御モジュール2044は、ハンドオフインジケータ信号に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせる。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、スケジュール情報に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせ、例えば、干渉を低減させるために予想される高WANシグナリングの一定の時間中にピア・ツー・ピア通信が制限される。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、位置情報に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせ、例えば、幾つかの位置をセルカバレッジエリア外に所在させることができ又はその他の位置が基地局に近すぎるため基地局受信機における干渉上の考慮事項に起因してアップリンク周波数帯域におけるシグナリングを許可することができない場合があり、又はサービスプロバイダが特定の領域においてWANシグナリング又はピア・ツー・ピアシグナリングのうちの1つを用いる権限を有さない。幾つかの実施形態においては、モード制御モジュール2044は、維持されているリンクにおける検出されたチャネル品質の変化に応じてモードを切り換えることをデバイス2000に行わせる。
【0173】
ルーチン2050は、通信ルーチン2054と、無線端末制御ルーチン2056と、を含む。通信ルーチン2054は、無線通信デバイス2000によって用いられる様々な通信プロトコルを実装する。無線端末制御ルーチン2056は、I/Oモジュール2058と、周波数帯域モジュール2060と、ページングモジュール2062と、広域ネットワーク制御モジュール2064と、ピア・ツー・ピア制御モジュール2066と、受信優先度モジュール2068と、ハンドオフモジュール2070と、を含む。データ/情報2052は、スケジュール情報2072と、ユーザーモード選択情報2074と、広域ネットワーク信号2076と、ピア・ツー・ピア信号2078と、ハンドオフインジケータ信号2080と、現在のモードを識別する情報2082と、を含む。
【0174】
I/Oモジュール2058は、ユーザーI/Oデバイス2004の動作を制御し、ユーザーモード選択情報2074、例えば、ユーザーによるWANシグナリングを用いることの選択、ユーザーによるピア・ツー・ピアシグナリングをイネーブルにすることの選択、受信優先度情報及び/又はハンドオフ情報の関数としてWAN動作とピア・ツー・ピア動作との間で自動的に切り換わるモードにデバイスをすることのユーザー選択、等を受信する。
【0175】
周波数帯域モジュール2060は、送信機チェーン2001及び第2の受信機チェーン2005によって用いられる周波数入力信号fUL2026を選択及び設定し、第1の受信機チェーン2003によって用いられるfDL2036を設定する。
【0176】
ページングモジュール2062は、ページングに関連する動作を制御する。幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア動作がイネーブルにされ、無線通信デバイス2000が主にピア・ツー・ピアシグナリングを用いて動作中であるときには、通信デバイス2000は、反復的スケジュールにおいてWANページング間隔中にWANページング信号を受信するために切り換えられる。
【0177】
WAN制御モジュール2064は、WANモードにあるときに動作を制御し、例えば、デジタル送信信号モジュール2042がネットワークアタッチメントポイントとして働いている基地局に通信されるアップリンク信号を生成するように制御し、デジタル受信信号モジュール2046が基地局からの受信されたダウンリンク信号を処理するように制御する。
【0178】
ピア・ツー・ピア制御モジュール2066は、ピア・ツー・ピアモードにあるときに動作を制御し、例えば、デジタル送信信号モジュールがピア・ツー・ピアモードで動作中のその他の無線端末に送信されるピア・ツー・ピア信号を生成するように制御し、デジタル受信信号モジュール2046がピア・ツー・ピア動作モードで動作中のその他の無線端末からの受信されたピア・ツー・ピア信号を処理するように制御する。
【0179】
受信優先度モジュール2068は、所定の時間においてWANネットワーク通信が優先すべきか又はピア・ツー・ピアシグナリングが優先すべきかを決定する。モジュール2068による決定は、モード制御モジュール2044によって用いられ、モード制御モジュール2044は、WAN通信又はピア・ツー・ピア通信をそれぞれ実装するために交互の受信機チェーン(2003、2005)の間における切り換えを制御する。従って、モード制御モジュール2044は、受信優先度情報の関数としてWANモードとピア・ツー・ピアモードの間で切り換わる。例えば、幾つかの実施形態においては、通常は、ピア・ツー・ピアシグナリングよりもWANシグナリングが優先される。しかしながら、少なくとも幾つかのタイプのユーザー及び/又は幾つかの型のシグナリングに関しては、広域ネットワークシグナリングよりもピア・ツー・ピアシグナリング、例えば緊急サービスに対応するするユーザー及び/又は信号、が優先される。他の例として、競合するレーテンシー上の考慮事項及び/又はサービスレベルの評価に基づいて優先度が与えられる。
【0180】
ハンドオフモジュール2070は、ハンドオフの一部分に関してピア・ツー・ピアシグナリング又はWANシグナリングのいずれを用いるかを決定する。ハンドオフモジュール2070は、ハンドオフインジケータ信号2080を生成し、モード制御モジュール2044は、ハンドオフインジケータ信号2080に応じてモード切り換えを行わせる。幾つかのハンドオフ制御信号2080は、ピア・ツー・ピア動作モードから広域ネットワーク動作モードへの切り換えを行わせるためのピア・ツー・ピア通信リンクから広域ネットワーク通信リンクへのハンドオフを示す。その他のハンドオフ制御信号2080は、広域ネットワーク動作モードからピア・ツー・ピア動作モードへの切り換えを行わせるための広域ネットワーク通信リンクからピア・ツー・ピア通信リンクへのハンドオフを示す。
【0181】
スケジュール情報2072は、WANスケジュール情報2084と、ピア・ツー・ピアスケジュール情報2086と、を含む。WANスケジュール情報2084は、アップリンクタイミング/周波数構造を定義する情報と、ダウンリンクタイミング/周波数構造を定義する情報と、を含む。WANスケジューリング情報2084は、WANページング間隔を識別する情報を含む。幾つかの実施形態においては、ピア・ツー・ピア動作は、無線通信デバイスのWANページングアクセスをサポートするために少なくとも幾つかのWANページング間隔中に中断される。ピア・ツー・ピアスケジュール情報2086は、反復的ピア・ツー・ピアタイミング構造内における異なるピア・ツー・ピア間隔、例えばピア発見間隔、ピア・ツー・ピアページング間隔、及びトラフィック間隔、を識別する情報を含む。
【0182】
ユーザーモード選択情報2074は、ユーザーによって指令又は要求されたモード選好、例えば広域ネットワークモード、ピア・ツー・ピアモード、又は通信デバイス2000が例えば信号品質、優先度、負荷及び/又はハンドオフ情報の関数としてWANモードとピア・ツー・ピアモードの間で自動的に交互するのを可能にするモード、を識別するI/Oモジュール2058からの情報を含む。
【0183】
WAN信号は、送信するための受信されたダウンリンク信号と、アップリンク信号と、を含む。基地局からの受信されたダウンリンク信号は、例えば、ビーコン信号と、パイロットチャネル信号と、同期化信号と、電力制御信号と、タイミング制御信号と、ページング信号と、割り当て信号と、トラフィックチャネル信号と、を含む。アップリンク信号は、例えば、アクセス信号と、タイミング制御信号と、エアリンク資源要求信号及びチャネル状態リポートを含む専用制御チャネル信号と、ページ要求信号と、アップリンクトラフィックチャネル信号と、を含む。
【0184】
ピア・ツー・ピア信号は、ピア・ツー・ピア送信信号と、ピア・ツー・ピア受信信号と、を含む。典型的ピア・ツー・ピア送信信号は、例えば、通信デバイス2000を識別するユーザービーコン信号と、ピア・ツー・ピアページング信号と、ピア・ツー・ピアトラフィック要求信号と、ピア・ツー・ピアトラフィック信号と、を含む。典型的ピア・ツー・ピア受信信号は、例えば、ローカルな近隣に所在するその他の無線通信デバイスからのユーザービーコンと、ピア・ツー・ピアページング信号と、ピア・ツー・ピアトラフィック要求信号と、ピア・ツー・ピアトラフィック信号と、を含む。
【0185】
ハンドオフインジケータ信号2080は、ハンドオフモジュール2070から出力されてモード制御モジュール2044によって用いられる。現行モード情報2082は、モード制御信号2048に対応するモード制御モジュール2044によって設定された現在のモードを示す。
【0186】
幾つかの実施形態においては、第1の受信機チェーン2003又は第2の受信機チェーン2005のいずれを使用中であるかにかかわらず同じアンテナが用いられる。幾つかの実施形態においては、第1の受信機チェーン2003及び第2の受信機チェーン2005のうちの1つをデュプレクサモジュール2024に結合するための追加のスイッチが用いられ、追加のスイッチの動作は、スイッチ2032の動作と調整される。
【0187】
様々な実施形態において、デュプレクサモジュール2024は用いられず、別個のアンテナが送信機及び受信機に関して用いられる。幾つかの実施形態においては、第1の受信機チェーン2003及び第2の受信機チェーン2005のうちの1つを受信アンテナに結合するための追加のスイッチが用いられ、追加のスイッチの動作は、スイッチ2032の動作と調整される。
【0188】
幾つかの実施形態においては、第1及び第2の帯域通過フィルタは、異なるハードウェアデバイスである。幾つかの実施形態においては、第1及び第2の帯域通過フィルタはプログラミング可能であり、異なるフィルタを実装するようにプログラミングされる。
【0189】
他の実施形態においては、ミキサー(2030、2040)の代わりに単一のミキサーが用いられ、周波数入力は、モード制御信号の関数としてfDLとfULとの間で制御可能な形で切り換えられ、帯域通過フィルタは、モード制御信号の関数として切り換えられる。
【0190】
幾つかの実施形態においては、DSP2016に含まれる様々な要素、例えばモード制御モジュール2044、がルーチン2050内に含まれる。幾つかの実施形態においては、メモリ2008内に含まれる様々な要素が、無線トランシーバモジュール2002内に含まれる。幾つかの実施形態においては、個々の無線送信機モジュール及び個々の無線受信機モジュールが無線トランシーバモジュール2002の代わりに実装される。
【0191】
図26は、様々な実施形態による、典型的な周波数帯域、及び広域ネットワーク通信の使用とピア・ツー・ピア通信の使用との間における共有周波数帯域の使用を示す。広域ネットワーク通信帯域として用いられる帯域が、同じくピア・ツー・ピアTDD受信機帯域として及びピア・ツー・ピアTDD送信機帯域として用いられる。一例として、図26に示される帯域は、図25の多モード無線通信デバイス2000によって利用することができ、例えば、一対の異なるWANアップリンク及びダウンリンク通信帯域を利用可能であり及び/又は異なる所在位置及び/又は異なる時間において用いられる。
【0192】
横軸2101は、周波数を表す。周波数fUL12103に対応して、広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2102、ピア・ツー・ピア時分割複信送信帯域2106及びピア・ツー・ピア時分割複信受信帯域2108が存在する。広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2102は、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2104と対である。周波数fDL12105に対応して、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2104が存在する。
【0193】
同様に、周波数fUL22113に対応して、広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2112、ピア・ツー・ピア時分割複信送信帯域2116及びピア・ツー・ピア時分割複信受信帯域2118が存在する。広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2112は、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2114と対である。周波数fDL22115に対応して、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2114が存在する。
【0194】
同様に、周波数fUL32123に対応して、広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2122、ピア・ツー・ピア時分割複信送信帯域2126及びピア・ツー・ピア時分割複信号受信帯域2128が存在する。広域ネットワークアップリンク周波数分割複信帯域2122は、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2124と対である。周波数fDL32125に対応して、広域ネットワークダウンリンク周波数分割複信帯域2124が存在する。
【0195】
図25の典型的デバイス2000について考察する。通信デバイスは、図26の3つのWAN周波数対のうちの1つを用いることを決定する。例えば、第2の対が選択されたことについて考察する。WAN及びピア・ツー・ピア送信シグナリングの両方に関して用いられる送信機チェーン2001、及びピア・ツー・ピア受信に関して用いられる第2の受信機チェーン2005が、fUL2に同調される。WAN信号を受信するために用いられる第1の受信機チェーン2003は、fDL2に同調される。
【0196】
図27は、様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図と、典型的タイミング構造2250情報と、を含む。典型的方法の動作は、ステップ2202において開始し、多モード無線通信デバイスに電源が投入されて初期設定される。多モード無線通信デバイスは、例えば図25のデバイス2000である。動作は、開始ステップ2202からステップ2204に進む。ステップ2204において、無線デバイスは、自己の送信機チェーンを第1の周波数帯域に同調させ、前記送信機チェーンは、アップリンク信号及びピア・ツー・ピア信号の両方を送信するために用いられる。ステップ2206において、無線デバイスは、自己の第1の受信機チェーンを第2の周波数帯域に同調させ、前記第2の周波数帯域は、前記第1の周波数帯域と異なり、前記第1の受信機チェーンは、WANダウンリンク信号を受信するために用いられる。ステップ2208において、無線デバイスは、自己の第2の受信機チェーンを第1の周波数帯域に同調させ、前記第2の受信機チェーンは、ピア・ツー・ピア信号を受信するために用いられる。動作は、ステップ2208からステップ2210に進む。
【0197】
ステップ2210において、無線デバイスは、オペレータによるピア・ツー・ピアモードイネーブルの選択を示す入力を受信する。次に、ステップ2212において、無線通信デバイスは、ピア・ツー・ピアモードを使用すべき主動作モードとしてイネーブルにする。動作は、ステップ2212からステップ2214に進む。ステップ2214において、無線デバイスは、予め決められたスケジュールにおけるWANページング間隔の関数としてピア・ツー・ピアモードとWAN動作モードの間で自動的に切り換わる。例えば、図25の多モード無線通信デバイス2000について考察し、ページング間隔が発生していることをスケジュールが示すときには、モード制御モジュール2044は、第1の受信機チェーン2003をADC2034に結合するようにスイッチ2032を制御する。しかしながら、ページング間隔が発生していないことをスケジュールが示すときには、モード制御モジュール2044は、第2の受信機チェーン2005をADC2034に結合するようにスイッチ2032を制御する。
【0198】
図27の図2250は、典型的な反復的タイミング構造内における時間軸2252に沿った、典型的WANページング間隔(2254、2258)及び典型的ピア・ツー・ピア間隔(2256、2260)を識別する典型的タイミング構造情報を示す。
【0199】
図28は、様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図2500である。多モード無線通信デバイスは、例えば図25のデバイス2000である。動作は、ステップ2502において開始し、多モード通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、動作は、ステップ2504に進む。ステップ2504において、無線端末は、第1の周波数分割複信アップリンク/ダウンリンク対、例えば関連づけられたチューナー周波数設定を有する一対のFDD周波数帯域、を複数の代替対の中から選択する。図26の図2100は、3つの典型的なFDDアップリンク/ダウンリンク対を示す。
【0200】
動作は、ステップ2504からステップ2506に進み、ステップ2506において、通信デバイスは、第1のRF周波数を有する送信信号を生成するために第1の送信機チェーンを同調させ、ステップ2508において、通信デバイスは、第2のRF周波数を有する受信信号を処理するために第1の受信機チェーンを同調させる。動作は、ステップ2508からステップ2510に進み、ステップ2510において、通信デバイスは、前記第1のRF周波数を有する受信信号を処理するために第2の受信機チェーンを同調させる。幾つかの実施形態においては、ステップ2506,2508及び2510のうちの1つ以上が並行して実行される。様々な実施形態においては、第1のRF周波数は、ステップ2504において選択されたFDD対のFDDダウンリンクに対応し、第2のRF周波数は、ステップ2504において選択されたFDD対のFDDダウンリンクに対応する。
【0201】
動作は、ステップ2510からステップ2512に進む。ステップ2512において、通信デバイスは、モード、例えばピア・ツー・ピア通信モード又は広域ネットワーク通信モード、に関するユーザーの選択を識別するユーザー入力を受信する。動作は、ステップ2512からステップ2514に進む。ステップ2514において、通信デバイスは、ステップ2512のユーザー選択によってピア・ツー・ピアモードがイネーブルにされているかどうかに依存して異なる経路を進む。
【0202】
ピア・ツー・ピアモードがイネーブルにされる場合は、動作は、ステップ2514からステップ2516に進む。ピア・ツー・ピアモードがイネーブルにされない場合は、動作は、ステップ2514からステップ2518に進み、ステップ2518において、通信デバイスは、前記送信機チェーン及び前記第1の受信機チェーンを用いて、第2の動作モード、例えば、広域ネットワーク動作モード、において動作する。
【0203】
ステップ2516に戻り、ステップ2516において、通信デバイスは、所定の時間に用いるためにモード制御モジュールが第1のモード及び第2の動作モードのうちのいずれを選択するかの関数として前記第1の受信機チェーンの使用と第2の受信機チェーンの使用を切り換える。この切り換えは、様々な実施形態においては、ユーザーの介在なしで自動的に又は半自動的に行われる。ステップ2516は、サブステップ2520と、2524と、2526と、2528と、2530と、2532と、を含む。サブステップ2520において、通信デバイスは、通信デバイスによって実装されたWAN受信スケジュールにおいて時間間隔を識別し、次にステップ2524において、通信デバイスは、WAN受信スケジュールにおける識別された時間間隔がWANページング間隔を示すかどうかを決定する。ページング間隔が示される場合は、動作は、サブステップ2524からサブステップ2526に進み、その他の場合は、動作は、サブステップ2524からサブステップ2528に進む。
【0204】
サブステップ2526に戻り、サブステップ2526において、通信デバイスのモード制御モジュールは、第1のモード、例えばFDD WAN動作モード、を選択し、サブステップ2530において、通信デバイスは、第1の受信機チェーンを用いるために切り換わる。サブステップ2528に戻り、サブステップ2528において、通信デバイスのモード制御モジュールは、第2のモード、例えばピア・ツー・ピア通信動作モード、を選択し、サブステップ2532において、通信デバイスは、第2の受信機チェーンを用いるために切り換わる。
【0205】
動作がサブステップ2530を経ていた場合は、動作は、ステップ2534に進み、他方、動作がサブステップ2532を経ていた場合は、動作は、ステップ2536に進む。ステップ2534において、通信デバイスは、第1の動作モード、例えばFDD WANモード、において動作され、第1の受信機チェーンを用いてWANページング信号を受信する。ステップ2536において、通信デバイスは、第2の受信機チェーン及び送信機チェーンを用いて、第2の動作モード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、において動作される。様々な実施形態においては、ユーザーがピア・ツー・ピア動作をイネーブルにしたときには、通信デバイスは、圧倒的に、第2の受信機チェーンを用いて第2のモードで動作する。しかしながら、WANタイミング構造の少なくとも幾つかの時間間隔中においては、通信デバイスは、第1の受信機チェーンを用いて第1のモードで動作する。動作は、ステップ2534及びステップ2536のうちの1つからステップ2516に進み、他の時間間隔に関するモード及び切り換えを識別及び考慮する。
【0206】
図29は、様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図2600である。多モード無線通信デバイスは、例えば図25のデバイス2000である。動作は、ステップ2602において開始し、多モード通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、ステップ2604に進む。ステップ2604において、無線端末は、第1の周波数分割複信アップリンク/ダウンリンク対、例えば関連づけられたチューナー周波数設定を有する一対のFDD周波数帯域、を複数の代替対の中から選択する。図26の図2100は、3つの典型的なFDDアップリンク/ダウンリンク対を示す。
【0207】
動作は、ステップ2604からステップ2606に進み、ステップ2606において、通信デバイスは、第1のRF周波数を有する送信信号を生成するために第1の送信機チェーンを同調させ、ステップ2608において、通信デバイスは、第2のRF周波数を有する受信信号を処理するために第1の受信機チェーンを同調させる。動作は、ステップ2608からステップ2610に進み、ステップ2610において、通信デバイスは、前記第1のRF周波数を有する受信信号を処理するために第2の受信機チェーンを同調させる。幾つかの実施形態においては、ステップ2606、2608及び2610のうちの1つ以上が並行して実行される。様々な実施形態においては、第1のRF周波数は、ステップ2604において選択されたFDD対のFDDアップリンクに対応し、第2のRF周波数は、ステップ2604において選択されたFDD対のFDDダウンリンクに対応する。
【0208】
動作は、ステップ2610からステップ2612に進む。ステップ2612において、通信デバイスは、所定の時点に用いるためにモード制御モジュールが第1のモード、例えば広域ネットワークFDDモード、及び第2のモード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、のうちのいずれを選択するかの関数として第1の受信機チェーンの使用と第2の受信機チェーンの使用を切り換える。例えば、多モード通信デバイスは、通信デバイスが広域ネットワークFDDモード又はピア・ツー・ピアモードのいずれのモードであるかにかかわらず送信機を用いる。しかしながら、受信に関しては、多モード通信デバイスは、WAM FDDモードであるときには第1の受信機チェーンを使用し、ピア・ツー・ピア動作モードであるときには第2の受信機チェーンを用いる。従って、WAN通信はFDDであり、ピア・ツー・ピア通信は、WAN FDDアップリンク帯域を共有するTDDである。
【0209】
ステップ2612は、サブステップ2614と、2616と、2618と、を含む。サブステップ2614において、通信デバイスは、広域ネットワーク信号を受信することに対応する受信優先度を決定し、サブステップ2616において、通信デバイスは、ピア・ツー・ピア信号を受信することに対応する受信優先度を決定する。次に、サブステップ2618において、通信デバイスは、第1及び第2のモードを相対的受信優先度の関数として選択する。
【0210】
動作は、ステップ2612の出力からステップ2612の入力に進む。経時で、受信優先度は、例えば通信デバイスの特定ユーザー、サービスレベル情報、通信されるデータの種類、通信されるデータ量、レーテンシー上の考慮事項、等に起因して変化することがあり、時々変化する。
【0211】
図30は、様々な実施形態による典型的多モード無線通信デバイス動作方法の流れ図2700である。多モード無線通信デバイスは、例えば図25のデバイス2000である。動作は、ステップ2702において開始し、多モード通信デバイスに電源が投入されて初期設定され、ステップ2704に進む。ステップ2704において、無線端末は、第1の周波数分割複信アップリンク/ダウンリンク対、例えば関連づけられたチューナー周波数設定を有する一対のFDD周波数帯域、を複数の代替対の中から選択する。図26の図2100は、3つの典型的なFDDアップリンク/ダウンリンク対を示す。
【0212】
動作は、ステップ2704からステップ2706に進み、ステップ2706において、通信デバイスは、第1のRF周波数を有する送信信号を生成するために第1の送信機チェーンを同調させ、ステップ2708において、通信デバイスは、第2のRF周波数を有する受信信号を処理するために第1の受信機チェーンを同調させる。動作は、ステップ2708からステップ2710に進み、ステップ2710において、通信デバイスは、前記第1のRF周波数を有する受信信号を処理するために第2の受信機チェーンを同調させる。幾つかの実施形態においては、ステップ2706、2708及び2710のうちの1つ以上が並行して実行される。様々な実施形態においては、第1のRF周波数は、ステップ2704において選択されたFDD対のFDDアップリンクに対応し、第2のRF周波数は、ステップ2704において選択されたFDD対のFDDダウンリンクに対応する。
【0213】
動作は、ステップ2710からステップ2712に進む。ステップ2712において、通信デバイスは、ハンドオフインジケータ信号の有無をモニタリングする。検出されたハンドオフインジケータ信号に関して、動作は、ステップ2712からステップ2714に進む。
【0214】
ステップ2714において、通信デバイスは、ハンドオフがピア・ツー・ピア通信リンクからWAN通信リンクへのハンドオフであるかどうかを決定する。ハンドオフがピア・ツー・ピア通信リンクからWAN通信リンクへのハンドオフであると決定された場合は、動作は、ステップ2714からステップ2716に進む。その他の場合は、動作は、ステップ2714からステップ2718に進む。
【0215】
ステップ2718において、通信デバイスは、ハンドオフがWAN通信リンクからピア・ツー・ピア通信リンクへのハンドオフであるかどうかを決定する。ハンドオフがWAN通信リンクからピア・ツー・ピア通信リンクへのハンドオフであると決定された場合は、動作は、ステップ2718からステップ2720に進む。その他の場合は、リンクの型が変化してない、例えばWANネットワーク内の異なる基地局間又は異なる基地局セクター間においてハンドオフが発生中であり、受信機間の切り換えは行われないため、動作は、ステップ2718からステップ2712に進む。
【0216】
ステップ2716に戻り、ステップ2716において、通信デバイスは、第2の動作モード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、から第1の動作モード、例えばWAN動作モード、に切り換わる。ステップ2720に戻り、ステップ2720において、通信デバイスは、第1の動作モード、例えばWAN動作モード、から第2の動作モード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、に切り換わる。動作は、ステップ2716及び2720のうちの1つからステップ2722に進む。
【0217】
ステップ2722において、通信デバイスは、所定の時間に用いるために前記第1のモード、例えば広域ネットワークFDDモード、及び前記第2の動作モード、例えばピア・ツー・ピア動作モード、のうちのいずれが選択されるかの関数として前記第1の受信機チェーンの使用と第2の受信機チェーンの使用を切り換える。例えば、動作がステップ2716に沿って進む場合は、受信機チェーンの使用が第2の受信機チェーンから第1の受信機チェーンに移行するような形での切り換えが行われる。この例を続けると、動作がステップ2720に沿って進んでいた場合は、受信機チェーンの使用が第1の受信機チェーンから第2の受信機チェーンに移行するような形での切り換えが行われる。動作は、ステップ2722からステップ2712に進み、追加のハンドオフインジケータ信号の有無をモニタリングする。
【0218】
様々な実施形態においては、WAN FDD動作モード、例えばセルラー動作モード、及びピア・ツー・ピア動作モード、例えばTDDピア・ツー・ピア動作モード、の両方において同じ送信機チェーンが用いられる。しかしながら、WAN動作モードにおいてはピア・ツー・ピア動作モードにあるときと異なる受信機チェーンが利用される。様々な実施形態においては、TDDピア・ツー・ピア動作モードは、WANにおいてアップリンクシグナリングに関して用いられるのと同じ周波数帯域を送信及び受信の両方に関して用いる。
【0219】
幾つかの実施形態においては、TDD及びFDDのうちの少なくとも1つを用いるセルに基づく通信システムは、ピア・ツー・ピアシグナリングを受け入れ、ピア・ツー・ピアシグナリングの少なくとも一部は、アップリンク広域ネットワークに関しても用いられるエアリンク資源、例えばセルに基づくアップリンクシグナリング、を共有する。幾つかの実施形態においては、TDD及びFDDのうちの少なくとも1つを用いる典型的なセルに基づく通信システムは、ピア・ツー・ピアシグナリングを受け入れてピア・ツー・ピアシグナリングの少なくとも一部がアップリンク広域ネットワークに関して典型的に予約されているエアリンク資源、例えばセルに基づくアップリンクシグナリング、を共有するように修正される。幾つかの実施形態においては、セルに基づくシグナリングをサポートするがピア・ツー・ピアシグナリングをサポートしない数多くのレガシー通信デバイスを通信システムにおいて引き続き使用することができる。様々な実施形態においては、通信システムは、ピア・ツー・ピア通信をサポートするがセルに基づく通信はサポートしない通信デバイスの少なくとも一部を有する通信デバイスの組合せをサポートする。幾つかの実施形態においては、通信システムは、ピア・ツー・ピア通信及びセルに基づく通信の両方をサポートする通信デバイスの少なくとも一部を有する通信デバイスの組合せをサポートする。
【0220】
主にOFDMシステムの関係で説明されているが、様々な実施形態の方法及び装置は、数多くのOFDM以外の及び/又はセルラー以外のシステムを含む非常に広範な通信システムに適用可能である。幾つかの典型的システムは、ピア・ツー・ピアシグナリングにおいて利用される技術の組合せ、例えば幾つかのOFDM型信号及び幾つかのCDMA型信号、を含む。
【0221】
様々な実施形態においては、本明細書において説明されるノードは、1つ以上の方法に対応するステップ、例えば、アップリンク帯域幅の走査、基地局信号の評価、送信電力レベル制御パラメータの決定、ピア・ツー・ピア送信電力の制御、干渉測定、送信電力制御値の決定、送信電力制御パラメータの送信、等、を実行するための1つ以上のモジュールを用いて実装される。幾つかの実施形態においては、様々な特長がモジュールを用いて実装される。該モジュールは、ソフトウェア、ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組合せを用いて実装することができる。上述される方法又は方法ステップの多くは、例えば1つ以上のノードにおいて上述される方法の全部又は一部を実装するように機械、例えば追加のハードウェアを有する又は有さない汎用コンピュータ、を制御するための、機械によって読み取り可能な媒体、例えばRAM、フロッピー(登録商標)ディスク、等のメモリデバイス、の中に含まれる機械によって実行可能な命令、例えばソフトウェア、を用いて実装することができる。従って、とりわけ、様々な実施形態は、機械、例えばプロセッサ及び関連するハードウェア、に上述される方法のステップのうちの1つ以上を実行させるための機械によって実行可能な命令を含む機械によって読み取り可能な媒体を対象とする。
【0222】
上記の説明に鑑みて、上述される側面の方法及び装置に関する数多くの追加の変形が当業者にとって明確になるであろう。該変形は、適用範囲内であるとみなされるべきである。様々な実施形態の方法及び装置は、CDMA、直交周波数分割多重(OFDM)、及び/又はアクセスノードとモバイルノードとの間において無線通信リンクを提供するために用いることができる様々なその他の型の通信技法とともに用いることができ、そして様々な実施形態において用いられる。幾つかの実施形態においては、アクセスノードは、OFDM及び/又はCDMAを用いるモバイルノードとの通信リンクを確立する基地局として実装される。様々な実施形態においては、モバイルノードは、様々な実施形態の方法を実装するための、ノート型コンピュータ、パーソナルデータアシスタント(PDA)、又は受信機/送信機回路及び論理及び/又はルーチンを含むその他のポータブルデバイスとして実装される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信端末を動作させる方法であって、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出することと、
前記基地局からの前記信号を評価することと、
前記基地局からの前記信号の前記評価に応じてピア・ツー・ピア信号を送信すること、とを備える、方法。
【請求項2】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基地局からの前記信号を評価することは、前記基地局信号の送信パターンを評価することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ピア・ツー・ピア信号を送信後に前記基地局信号のモニタリングを継続することと、
前記基地局信号の継続されたモニタリングに応じて送信電力を低下させること、とをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記基地局からの前記信号は、予め決められた時間に送信される請求項5に記載の方法。
【請求項8】
ピア・ツー・ピア信号を送信することは、前記組の周波数のうちの一部を用いて前記ピア・ツー・ピア信号を送信することを含む請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記基地局からの前記信号を評価することは、
前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ビーコン信号は、OFDMシンボルにおいて3つ未満のトーンを含む信号である請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記ピア・ツー・ピア信号を送信後に追加の基地局信号の有無をモニタリングすることを継続することと、
前記追加の基地局信号の受信された電力と前記基地局からの前記信号の受信された電力との間の差を検出することに応じて送信電力を調整すること、とをさらに備える請求項9に記載の方法。
【請求項12】
無線通信端末であって、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出するための走査モジュールと、
前記基地局からの前記信号を評価するための信号評価モジュールと、
前記基地局からの前記信号の前記評価に応じてピア・ツー・ピア信号を送信するための無線送信機と、を備える、無線通信端末。
【請求項13】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項12の記載の無線通信端末。
【請求項14】
前記信号評価モジュールは、前記基地局信号の送信パターンを評価するための送信パターン評価モジュールを含む請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項15】
前記信号走査モジュールは、前記ピア・ツー・ピア信号を送信後に基地局シグナリングのモニタリングを継続し、
基地局シグナリングの継続されたモニタリングに応じて送信電力を低下させるための電力制御モジュールをさらに備える請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項16】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含み、
前記組の周波数を識別する格納された情報をさらに備える請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項17】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有し、
前記予め決められたフォーマットを識別する格納された情報をさらに備える請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項18】
前記基地局からの前記信号は、予め決められた時間に送信され、
前記基地局による前記アップリンク帯域幅内への前記予め決められた送信時間を識別する格納された反復的スケジュール情報をさらに備える請求項17に記載の無線通信端末。
【請求項19】
前記無線送信機は、チューナーをさらに含み、前記チューナーは、ピア・ツー・ピア信号を送信時に前記組の周波数の一部を用いるように設定される請求項16に記載の無線通信端末。
【請求項20】
前記信号評価モジュールは、前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定するための電力測定モジュールを含む請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項21】
前記ビーコン信号は、OFDMシンボルにおいて3つ未満のトーンを含む信号である請求項13に記載の無線通信端末。
【請求項22】
前記走査モジュールは、前記ピア・ツー・ピア信号を送信後に追加の基地局信号の有無をモニタリングすることを継続し、
前記追加の基地局信号の受信された電力と前記基地局からの前記信号の受信された電力との間の差を検出することに応じて送信電力を調整するための送信電力制御モジュールをさらに備える請求項20に記載の無線通信端末。
【請求項23】
無線通信デバイスであって、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出するための走査手段と、
前記基地局からの前記信号を評価するための手段と、
前記基地局からの前記信号の前記評価に応じてピア・ツー・ピア信号を送信するための手段と、を備える、無線通信デバイス。
【請求項24】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項23の記載の無線通信デバイス。
【請求項25】
前記基地局からの前記信号を評価するための前記手段は、前記基地局信号の送信パターンを評価するための手段を含む請求項23に記載の無線通信デバイス。
【請求項26】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含み、
格納された情報から前記組の周波数を識別するための手段をさらに備える請求項23に記載の無線通信デバイス。
【請求項27】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有し、
格納され情報から前記予め決められたフォーマットを識別するための手段をさらに備える請求項23に記載の無線通信デバイス。
【請求項28】
評価するための前記手段は、前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定するための手段を含む請求項23に記載の無線通信端末。
【請求項29】
無線通信端末が方法を実装するように制御するための機械によって実行可能な命令を具体化したコンピュータによって読み取り可能な媒体であって、
前記方法は、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出することと、
前記基地局からの前記信号を評価することと、
前記基地局からの前記信号の前記評価に応じてピア・ツー・ピア信号を送信すること、とを備える、コンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項30】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項31】
前記基地局からの前記信号を評価することは、前記基地局信号の送信パターンを評価することを含む請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項32】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含む請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項33】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有する請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項34】
前記基地局からの前記信号を評価することは、
前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定することを含む請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項35】
装置であって、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出し、
前記基地局からの前記信号を評価し、
前記基地局からの前記信号を前記評価することに応じてピア・ツー・ピア信号を送信するように構成されたプロセッサを備える、装置。
【請求項36】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記基地局からの前記信号を評価するためにピア・ツー・ピア送信電力を制御するためのプロセッサ構成は、前記基地局信号の送信パターンを評価するように構成されることをさらに含む請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含む請求項35に記載の装置。
【請求項39】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有する請求項35に記載の装置。
【請求項40】
前記基地局からの前記信号を評価するための前記プロセッサ構成は、
前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定するように構成されることをさらに含む請求項35記載の装置。
【請求項41】
基地局を動作させる方法であって、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信することと、
前記アップリンク周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記通信デバイスの少なくとも一部を送信することと、ここにおいて、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域であることと、
前記アップリンク周波数帯域において、第2の期間中にブロードキャスト信号を送信すること、とを備える、方法。
【請求項42】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号である請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記電力送信レベル制御信号は、ピア・ツー・ピア電力送信レベル制御信号である請求項43に記載の方法。
【請求項45】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項41に記載の方法。
【請求項46】
基地局であって、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信するための無線受信機モジュールと、
ダウンリンク周波数帯域を用いて前記セルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信するための及び前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号を送信するための無線送信機モジュールとを備え、前記アップリンク周波数帯域及び前記ダウンリンク周波数帯域は異なる、基地局。
【請求項47】
前記第1及び第2の期間は、重なり合わない請求項46に記載の基地局。
【請求項48】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号であり、
前記アップリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号を生成するためのビーコン信号生成モジュールをさらに備える請求項46に記載の基地局。
【請求項49】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項46に記載の基地局。
【請求項50】
前記電力送信レベル制御信号は、ピア・ツー・ピア電力送信レベル制御信号である請求項49に記載の基地局。
【請求項51】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項46に記載の基地局。
【請求項52】
前記基地局は、前記アップリンク周波数帯域内の前記ビーコン信号に加えて、前記ダウンリンク周波数帯域内にもビーコン信号を送信する請求項48に記載の基地局。
【請求項53】
前記ダウンリンク帯域内への前記ビーコン信号は、セルラー通信デバイスによって用いられ、前記アップリンク周波数帯域内への前記ビーコン信号は、ピア・ツー・ピア通信デバイスによって用いられる請求項48に記載の基地局。
【請求項54】
前記ダウンリンク帯域内の少なくとも1つのビーコン信号は、基地局識別のためにセルラー通信デバイスによって用いられ、前記アップリンク周波数帯域内への少なくとも1つのビーコン信号は、ピア・ツー・ピア送信電力制御に関してピア・ツー・ピア通信デバイスによって用いられる請求項48に記載の基地局。
【請求項55】
基地局であって、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信するための無線受信機手段と、
ダウンリンク周波数帯域を用いて前記セルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信するための及び前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号を送信するための手段とを備え、前記アップリンク周波数帯域及び前記ダウンリンク周波数帯域は異なる、基地局。
【請求項56】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号であり、
前記アップリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号を生成するための手段をさらに備える請求項55に記載の基地局。
【請求項57】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項55に記載の基地局。
【請求項58】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項55に記載の基地局。
【請求項59】
前記基地局は、
前記アップリンク周波数帯域内の前記ビーコン信号に加えて、前記ダウンリンク周波数帯域内にビーコン信号を送信するための手段をさらに備える請求項56に記載の基地局。
【請求項60】
前記ダウンリンク帯域内への前記ビーコン信号は、セルラー通信デバイスによって用いられ、前記アップリンク周波数帯域内への前記ビーコン信号は、ピア・ツー・ピア通信デバイスによって用いられる請求項56に記載の基地局。
【請求項61】
基地局が方法を実装するように制御するための機械によって実行可能な命令を具体化したコンピュータによって読み取り可能な媒体であって、
前記方法は、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信することと、
前記アップリンク周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記通信デバイスの少なくとも一部を送信することと、ここにおいて、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域であることと、
前記アップリンク周波数帯域において、第2の期間中にブロードキャスト信号を送信すること、とを備える、コンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項62】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号である請求項61に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項63】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項61に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項64】
前記電力送信レベル制御信号は、ピア・ツー・ピア電力送信レベル制御信号である請求項63にコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項65】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項61に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項66】
装置であって、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局プロセッサを含む基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信し、
前記アップリンク周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記通信デバイスの少なくとも一部に送信し、
前記アップリンク周波数帯域において、第2の期間中にブロードキャスト信号を送信するように構成されたプロセッサを備え、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域である、装置。
【請求項67】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号である請求項66に記載の装置。
【請求項68】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項66に記載の装置。
【請求項69】
前記電力送信レベル制御信号は、ピア・ツー・ピア電力送信レベル制御信号である請求項68に記載の装置。
【請求項70】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項66に記載の装置。
【請求項1】
無線通信端末を動作させる方法であって、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出することと、
前記基地局からの前記信号を評価することと、
前記基地局からの前記信号の前記評価に応じてピア・ツー・ピア信号を送信すること、とを備える、方法。
【請求項2】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基地局からの前記信号を評価することは、前記基地局信号の送信パターンを評価することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ピア・ツー・ピア信号を送信後に前記基地局信号のモニタリングを継続することと、
前記基地局信号の継続されたモニタリングに応じて送信電力を低下させること、とをさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記基地局からの前記信号は、予め決められた時間に送信される請求項5に記載の方法。
【請求項8】
ピア・ツー・ピア信号を送信することは、前記組の周波数のうちの一部を用いて前記ピア・ツー・ピア信号を送信することを含む請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記基地局からの前記信号を評価することは、
前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ビーコン信号は、OFDMシンボルにおいて3つ未満のトーンを含む信号である請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記ピア・ツー・ピア信号を送信後に追加の基地局信号の有無をモニタリングすることを継続することと、
前記追加の基地局信号の受信された電力と前記基地局からの前記信号の受信された電力との間の差を検出することに応じて送信電力を調整すること、とをさらに備える請求項9に記載の方法。
【請求項12】
無線通信端末であって、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出するための走査モジュールと、
前記基地局からの前記信号を評価するための信号評価モジュールと、
前記基地局からの前記信号の前記評価に応じてピア・ツー・ピア信号を送信するための無線送信機と、を備える、無線通信端末。
【請求項13】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項12の記載の無線通信端末。
【請求項14】
前記信号評価モジュールは、前記基地局信号の送信パターンを評価するための送信パターン評価モジュールを含む請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項15】
前記信号走査モジュールは、前記ピア・ツー・ピア信号を送信後に基地局シグナリングのモニタリングを継続し、
基地局シグナリングの継続されたモニタリングに応じて送信電力を低下させるための電力制御モジュールをさらに備える請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項16】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含み、
前記組の周波数を識別する格納された情報をさらに備える請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項17】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有し、
前記予め決められたフォーマットを識別する格納された情報をさらに備える請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項18】
前記基地局からの前記信号は、予め決められた時間に送信され、
前記基地局による前記アップリンク帯域幅内への前記予め決められた送信時間を識別する格納された反復的スケジュール情報をさらに備える請求項17に記載の無線通信端末。
【請求項19】
前記無線送信機は、チューナーをさらに含み、前記チューナーは、ピア・ツー・ピア信号を送信時に前記組の周波数の一部を用いるように設定される請求項16に記載の無線通信端末。
【請求項20】
前記信号評価モジュールは、前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定するための電力測定モジュールを含む請求項12に記載の無線通信端末。
【請求項21】
前記ビーコン信号は、OFDMシンボルにおいて3つ未満のトーンを含む信号である請求項13に記載の無線通信端末。
【請求項22】
前記走査モジュールは、前記ピア・ツー・ピア信号を送信後に追加の基地局信号の有無をモニタリングすることを継続し、
前記追加の基地局信号の受信された電力と前記基地局からの前記信号の受信された電力との間の差を検出することに応じて送信電力を調整するための送信電力制御モジュールをさらに備える請求項20に記載の無線通信端末。
【請求項23】
無線通信デバイスであって、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出するための走査手段と、
前記基地局からの前記信号を評価するための手段と、
前記基地局からの前記信号の前記評価に応じてピア・ツー・ピア信号を送信するための手段と、を備える、無線通信デバイス。
【請求項24】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項23の記載の無線通信デバイス。
【請求項25】
前記基地局からの前記信号を評価するための前記手段は、前記基地局信号の送信パターンを評価するための手段を含む請求項23に記載の無線通信デバイス。
【請求項26】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含み、
格納された情報から前記組の周波数を識別するための手段をさらに備える請求項23に記載の無線通信デバイス。
【請求項27】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有し、
格納され情報から前記予め決められたフォーマットを識別するための手段をさらに備える請求項23に記載の無線通信デバイス。
【請求項28】
評価するための前記手段は、前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定するための手段を含む請求項23に記載の無線通信端末。
【請求項29】
無線通信端末が方法を実装するように制御するための機械によって実行可能な命令を具体化したコンピュータによって読み取り可能な媒体であって、
前記方法は、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出することと、
前記基地局からの前記信号を評価することと、
前記基地局からの前記信号の前記評価に応じてピア・ツー・ピア信号を送信すること、とを備える、コンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項30】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項31】
前記基地局からの前記信号を評価することは、前記基地局信号の送信パターンを評価することを含む請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項32】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含む請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項33】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有する請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項34】
前記基地局からの前記信号を評価することは、
前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定することを含む請求項29に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項35】
装置であって、
アップリンク帯域幅を走査して基地局からの信号を検出し、
前記基地局からの前記信号を評価し、
前記基地局からの前記信号を前記評価することに応じてピア・ツー・ピア信号を送信するように構成されたプロセッサを備える、装置。
【請求項36】
前記基地局からの前記信号は、ビーコン信号である請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記基地局からの前記信号を評価するためにピア・ツー・ピア送信電力を制御するためのプロセッサ構成は、前記基地局信号の送信パターンを評価するように構成されることをさらに含む請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記アップリンク帯域幅は、デバイスが前記基地局に信号を送信するために用いられる一組の周波数を含む請求項35に記載の装置。
【請求項39】
前記基地局からの前記信号は、予め決められたフォーマットを有する請求項35に記載の装置。
【請求項40】
前記基地局からの前記信号を評価するための前記プロセッサ構成は、
前記基地局からの前記信号の電力レベルを測定するように構成されることをさらに含む請求項35記載の装置。
【請求項41】
基地局を動作させる方法であって、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信することと、
前記アップリンク周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記通信デバイスの少なくとも一部を送信することと、ここにおいて、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域であることと、
前記アップリンク周波数帯域において、第2の期間中にブロードキャスト信号を送信すること、とを備える、方法。
【請求項42】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号である請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記電力送信レベル制御信号は、ピア・ツー・ピア電力送信レベル制御信号である請求項43に記載の方法。
【請求項45】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項41に記載の方法。
【請求項46】
基地局であって、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信するための無線受信機モジュールと、
ダウンリンク周波数帯域を用いて前記セルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信するための及び前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号を送信するための無線送信機モジュールとを備え、前記アップリンク周波数帯域及び前記ダウンリンク周波数帯域は異なる、基地局。
【請求項47】
前記第1及び第2の期間は、重なり合わない請求項46に記載の基地局。
【請求項48】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号であり、
前記アップリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号を生成するためのビーコン信号生成モジュールをさらに備える請求項46に記載の基地局。
【請求項49】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項46に記載の基地局。
【請求項50】
前記電力送信レベル制御信号は、ピア・ツー・ピア電力送信レベル制御信号である請求項49に記載の基地局。
【請求項51】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項46に記載の基地局。
【請求項52】
前記基地局は、前記アップリンク周波数帯域内の前記ビーコン信号に加えて、前記ダウンリンク周波数帯域内にもビーコン信号を送信する請求項48に記載の基地局。
【請求項53】
前記ダウンリンク帯域内への前記ビーコン信号は、セルラー通信デバイスによって用いられ、前記アップリンク周波数帯域内への前記ビーコン信号は、ピア・ツー・ピア通信デバイスによって用いられる請求項48に記載の基地局。
【請求項54】
前記ダウンリンク帯域内の少なくとも1つのビーコン信号は、基地局識別のためにセルラー通信デバイスによって用いられ、前記アップリンク周波数帯域内への少なくとも1つのビーコン信号は、ピア・ツー・ピア送信電力制御に関してピア・ツー・ピア通信デバイスによって用いられる請求項48に記載の基地局。
【請求項55】
基地局であって、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信するための無線受信機手段と、
ダウンリンク周波数帯域を用いて前記セルラー通信デバイスの少なくとも一部に送信するための及び前記アップリンク周波数帯域において第2の期間中にブロードキャスト信号を送信するための手段とを備え、前記アップリンク周波数帯域及び前記ダウンリンク周波数帯域は異なる、基地局。
【請求項56】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号であり、
前記アップリンク周波数帯域内に送信されるビーコン信号を生成するための手段をさらに備える請求項55に記載の基地局。
【請求項57】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項55に記載の基地局。
【請求項58】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項55に記載の基地局。
【請求項59】
前記基地局は、
前記アップリンク周波数帯域内の前記ビーコン信号に加えて、前記ダウンリンク周波数帯域内にビーコン信号を送信するための手段をさらに備える請求項56に記載の基地局。
【請求項60】
前記ダウンリンク帯域内への前記ビーコン信号は、セルラー通信デバイスによって用いられ、前記アップリンク周波数帯域内への前記ビーコン信号は、ピア・ツー・ピア通信デバイスによって用いられる請求項56に記載の基地局。
【請求項61】
基地局が方法を実装するように制御するための機械によって実行可能な命令を具体化したコンピュータによって読み取り可能な媒体であって、
前記方法は、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信することと、
前記アップリンク周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記通信デバイスの少なくとも一部を送信することと、ここにおいて、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域であることと、
前記アップリンク周波数帯域において、第2の期間中にブロードキャスト信号を送信すること、とを備える、コンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項62】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号である請求項61に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項63】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項61に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項64】
前記電力送信レベル制御信号は、ピア・ツー・ピア電力送信レベル制御信号である請求項63にコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項65】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項61に記載のコンピュータによって読み取り可能な媒体。
【請求項66】
装置であって、
第1の期間中に、アップリンク周波数帯域において前記基地局プロセッサを含む基地局に送信中のセルラー通信デバイスからアップリンク信号を受信し、
前記アップリンク周波数帯域と異なる第2の周波数帯域を用いて前記通信デバイスの少なくとも一部に送信し、
前記アップリンク周波数帯域において、第2の期間中にブロードキャスト信号を送信するように構成されたプロセッサを備え、前記第2の周波数帯域は、ダウンリンク周波数帯域である、装置。
【請求項67】
前記ブロードキャスト信号は、ビーコン信号である請求項66に記載の装置。
【請求項68】
前記ブロードキャスト信号は、電力送信レベル制御信号である請求項66に記載の装置。
【請求項69】
前記電力送信レベル制御信号は、ピア・ツー・ピア電力送信レベル制御信号である請求項68に記載の装置。
【請求項70】
セルラー通信デバイスからの前記アップリンク信号は、前記アップリンク周波数帯域において送信されて前記アップリンク信号と干渉するピア・ツー・ピア通信信号が存在する状態で前記第1の期間中に受信される請求項66に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2012−157022(P2012−157022A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−49035(P2012−49035)
【出願日】平成24年3月6日(2012.3.6)
【分割の表示】特願2009−528483(P2009−528483)の分割
【原出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−49035(P2012−49035)
【出願日】平成24年3月6日(2012.3.6)
【分割の表示】特願2009−528483(P2009−528483)の分割
【原出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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