説明

ピメクロリマスの調製方法

本発明は、アスコマイシンが、アスコマイシンをC-32でその活性化された誘導体に転換する転換試薬と反応せしめられる、アスコマイシンからのピメクロリマスの調製方法を提供する。次に、活性化されたアスコマイシンが塩化物イオンと反応せしめられる。本発明の方法は、従来技術の方法よりも少ない工程段階を必要とし、そしてアスコマイシンのC-24ヒドロキシル基の保護、及び活性化されたアスコマイシン誘導体の精製を必要としない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、抗−炎症性化合物ピメクロリマス(pimecrolimus)の調製方法及び純粋なピメクロリマスに関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
ピメクロリマスは、ストレプトミセス(Streptomyces)の一定株により生成されるマクロラクタム天然生成物アスコマイシン由来の抗−炎症性化合物である。ピメクロリマスは、商品名ELIDEL(商標)としてアメリカ合衆国において市販されており、そしてアトピー性皮膚炎の処理のために許可されている。ピメクロリマスの系統的名称は、(1R, 9S, 12S, 13R, 14S, 17R, 18E, 21S, 23S, 24R, 25S, 27R)−12−[(1E)−2−{(1R, 3R, 4S)−4−クロロ−3−メトキシシクロヘキシル}−1−メチルビニル]−17−エチル−1,14−ジヒドロキシ−23, 25−ジメトキシ−13, 19, 21, 27−テトラメチル−11, 28−ジオキサ−4−アザ−トリシクロ[22. 3. 1.04,9]オクタコス−18−エン−2,3,10,16−テトラオンである。ピメクロリマスは、アスコマイシンの32−エピクロロ誘導体である。その実験式は、C43H68ClNO11であり、そしてその分子量は810.47である。
【0003】
ヨーロッパ特許EP427680B1号は、無色の発泡性樹脂の形でピメクロリマスを合成するための方法を開示する。その開示される方法は、次の4種の反応段階を含んで成る:
(a)t−ブチルジメチルシリルエーテルによるC−24及びC−32での2つのヒドロキシル基の保護;
(b)C−32でのシリル−保護されたヒドロキシル基の保護解除、C−24でのヒドロキシル基は保護されたまま存続し;
(c)形状の反転を伴ってC-32での遊離ヒドロキシル基の塩素による置換;及び
(d)C-24でのシリル−保護されたヒドロキシル基の保護解除。
【0004】
EP427680号は、合成における個々の段階の収率を開示していないが、しかし個々の段階に続いて、その段階の生成物のクロマトグラフィー精製の存在を開示している。従って、EP427680号に開示される方法の全体の収率は、反応段階の数及び必要とされるクロマトグラフィー精製が与えられているが、低いことが予測される。
従って、減じられた段階数、特に減じられたクロマトグラフィー段階を有するピメクロリマスの調製方法が好都合である。本発明はそのような方法を提供する。
【発明の開示】
【0005】
発明の要約
本発明は、アスコマイシンを有機溶媒に溶解し、前記アスコマイシンの溶液と塩基とを組合し、反応混合物を得、その反応混合物と転換試薬とを反応せしめ、活性化されたアスコマイシン誘導体を得、その活性化されたアスコマイシン誘導体と塩化物イオン源とを、ピメクロリマスを得るまで、組合し、そしてそのピメクロリマスを回収することを含んで成る、ピメクロリマスの合成方法を提供する。
【0006】
好ましくは、上記方法により得られるピメクロリマスは、カラムクロマトグラフィーにより精製される。
好ましくは、精製されたピメクロリマスは、HPLCによる少なくとも約95面積%、より好ましくはHPLCによる少なくとも約98面積%の純度を有する。
本発明はまた、HPLCによる少なくとも約95面積%、より好ましくはHPLCによる少なくとも約98面積%の純度を有するピメクロリマスを提供する。
【0007】
もう1つの態様においては、本発明は、治療的有効量の上記純粋なピメクロリマスを含んで成る医薬製剤を提供する。
もう1つの態様においては、本発明は、上記医薬製剤を、アトピー性皮膚炎を有する患者に投与する段階を含んで成る、前記患者の治療方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
発明の特定の記載
本発明は、アスコマイシンを有機溶媒に溶解し、前記アスコマイシンの溶液と塩基とを組合し、反応混合物を得、その反応混合物と転換試薬とを反応せしめ、活性化されたアスコマイシン誘導体を得、その活性化されたアスコマイシン誘導体と塩化物イオン源とを、ピメクロリマスを得るまで、組合し、そしてそのピメクロリマスを回収することを含んで成る、ピメクロリマスの合成方法を提供する。任意には、アスコマイシンの位置C-24でのヒドロキシル基は、前記工程の間、保護されない。EP427680号に記載される方法とは反して、C-24でのアスコマイシンのヒドロキシル基の選択的保護は必要ではない。なぜならば、C-32でのヒドロキシル基が部位選択的に活性化されるからである(C-24でのヒドロキシル基は損なわれないまま存続する)。転換試薬は、アスコマイシンを、C-32で活性化されたアスコマイシン誘導体に転換する。
【0009】
【化1】

【0010】
好ましくは、活性化されたアスコマイシン誘導体は、スルホネートエステル、より好ましくはトシレート又はメシレート、及び最も好ましくは、トリフレート(triflate)である。
【0011】
好ましくは、前記有機溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、酢酸エチル、酢酸i−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド及びそれらの混合物から成る群から選択される。より好ましくは、有機溶媒は、トルエン又はアセトニトリルである。好ましくは、アスコマイシンは、約25℃以上の温度で有機溶媒に溶解される。次に、得られるアスコマイシン溶液は、約25℃以下、好ましくは約0℃以下及びより好ましくは約-20℃以下の低温で、不活性雰囲気、例えば窒素下で撹拌される。前記低温は、選択的反応、及び低レベルの副生成物を得るために必要である。撹拌は好ましくは、実質的にすべてのアスコマイシンを溶解するのに十分な時間、続けられる。
【0012】
好ましくは、塩基は約1〜約4当量の量で存在する。塩基は、滴下され、一部ずつ添加されるか、又は一度にすべて添加される。塩基は有機又は無機塩基であり得る。好ましくは、前記塩基は、トリエチルアミン、ジイソプロピル−エチルアミン(EDIPA)、N−メチル−モルホリン、N, N−ジメチルアニリン、ピリジン及び置換されたピリジン誘導体、例えば2,6−ルチジン、S−コリジン及び4−ジメチルアミノピリジンから成る群から選択される。より好ましくは、前記塩基は、ジイソプロピル−エチルアミン(EDIPA)、s−コリジン及び2,6−ルチジンから成る群から選択される。塩基は、下記のように、続く段階において活性化転換試薬と一緒にアスコマイシン溶液に添加され得る。
【0013】
添加される塩基は、溶液で存在することができ、ここで前記溶媒は、好ましくは、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、酢酸エチル、酢酸i−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、n−へキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、及びそれらの混合物から成る群から選択される。より好ましくは、溶媒はトルエンである。好ましくは、塩基は適切な条件下で添加される。
【0014】
塩基は好ましくは、反応の間、活性化剤は、塩基の不在下で反応混合物を酸性化する酸を形成するので、反応混合物の酸性度の上昇を妨げるために添加される。例えば、活性化剤がトリフルオロメタンスルホン酸無水物である場合、トリフルオロメタンスルホン酸が、反応の間、形成され、そして活性化剤が塩化アシル、例えばトリフルオロメタンスルホニルクロリドである場合、HClが、反応の間、形成される。塩基の添加を伴わない場合、反応混合物における酸の形成が反応の間、酸性度を高め、従って反応の速度を遅くし、そして巨大環状物を分解する。従って、塩基は好ましくは、前記方法において生成される酸を中和するために反応混合物に添加される。
【0015】
塩基の添加に続いて又は添加と共に、反応混合物は、転換試薬と共に、少しずつ、又は一度にすべて組合される。好ましくは、反応の進行は、反応が完全に又はほぼ完全になるまで、薄層クロマトグラフィー(TLC)によりモニターされる。
【0016】
好ましくは、転換試薬は、フルオロスルホン酸無水物、フルオロスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、メタンスルホン酸無水物、メタンスルホニルクロリド、フェニルメタンスルホン酸無水物、フェニルメタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホン酸無水物、及びベンゼンスルホニルクロリドから成る群から選択される。より好ましくは、前記転換試薬は、トリフルオロメタンスルホン酸無水物及びトリフルオロメタンスルホニルクロリドから成る群から選択される。添加される転換試薬は、溶液で存在することができ、ここで溶媒は、上記のように、塩基と共に溶液を形成するために使用される同じ溶媒群から選択される。好ましくは、溶媒は、トルエン、n−ヘキサン、n−ヘプタン及びシクロヘキサンから成る群から選択される。
【0017】
アスコマイシンのその対応する活性化されたアスコマイシン、例えばアスコマイシン32−トリフレートへの完全な又はほぼ完全な転換のために必要とされる時間は、反応条件、例えば温度、及び使用される溶媒、塩基及び活性化剤に依存して、幾分変化することができる。当業者は、選択される条件に依存して、例えばTLCにより、適切な時間、反応をいかにモニターするかを理解しているであろう。非制限的な例として、活性化剤としてトリフルオロメタンスルホン酸無水物が使用される場合、反応は−40℃でさえ、ほとんど瞬間であるが、但し反応混合物は十分な量、すなわち約3〜約4当量を含む場合は例外である。対照的に、活性転換剤としてp−トルエンスルホニルクロリドを使用する場合、反応は3〜4当量の塩化と共に、0℃で1〜3時間を必要とし、そして反応は、1当量の塩基と共に少なくとも1日を必要とする。
【0018】
活性化転換試薬の添加の後、次に反応混合物は、塩化物−イオン源の溶液と組合される。好ましくは、塩化物−イオン源の溶液が反応混合物に添加される。有用な塩化物−イオン源は、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化鉄(II)、塩化鉄(III )、塩化アンモニウム、有機塩基の塩酸塩、第四アンモニウムクロリド、第四ホスホニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジル−トリエチルアンモニウムクロリド及び類似する第四アンモニウムクロリド、及び上記で論じられた塩基の塩酸塩を包含するが、但しそれらだけには限定されない。好ましくは、前記塩化物−イオン源は、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドである。塩化物−イオン源のための有用な溶媒は、塩基及び活性化剤について上記で論じられたそれらを包含する。他方では、塩化物−イオン源は、適切な反応混合物に添加され得る。
【0019】
塩化物−イオン源の添加の後、反応混合物は、約0℃以上の温度で、但し反応混合物に使用される溶媒又は溶媒混合物の還流温度以下の温度で撹拌される。好ましくは、その温度は少なくとも約25℃である。再び、反応の進行は、TLCにより完結までモニターされる。
【0020】
中間体の活性化されたアスコマイシン誘導体、例えば32−トリフレートの消出のために必要とされる時間は、使用される正確な条件に依存して、幾分変化し、そして反応温度、及び選択された塩化物−イオン源の溶解性に依存する。典型的には、その時間は、室温で約1時間〜1日である。より低い温度で及び/又はより低い溶解性を有する塩化物−イオン源を伴う場合、反応は実質的に遅い。長い反応は、所望しない副生成物の形成の可能性が高めるので、好ましいものではない。
【0021】
ピメクロリマス回収段階は、水を水不混和性有機溶媒と共に添加して、2相システムを得;前記2相システムを分離し;前記有機相をKHSO4水溶液、NaHCO3水溶液及びブラインにより抽出し;前記有機相を濃縮し;そして乾燥することを含んで成る。
他方では、前記回収段階は、水を前記反応混合物に添加して、2相システムを得;前記2相システムを分離し;そして前記有機相を濃縮することを含んで成る。
粗生成物は、濃縮工程の最後の部分の間、高い真空を用いることにより非晶性固形物として得られる。
【0022】
好ましくは、粗生成物は、乾燥段階の前、カラムクロマトグラフィーにより精製される。粗生成物を含む溶液が濃縮され、そしてカラムクロマトグラフィーにゆだねられる。グロマトグラフィー処理の後、純粋な画分が組み合わされ、そして濃縮され、非結晶性固形物が得られる。
好ましくは、精製段階の後に得られるピメクロリマスは、HPLCによる少なくとも約95面積%、より好ましくはHPLCによる少なくとも約98面積%の純度を有する。
【0023】
1つの態様においては、本発明は、HPLCによる少なくとも約95面積%、より好ましくはHPLCによる少なくとも約98面積%の純度を有するピメクロリマスを含んで成る。
本発明のもう1つの態様は、治療的有効量の上記精製されたピメクロリマス及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬製剤である。
【0024】
“治療的有効量”とは、疾病又は他の所望しない状態を処理するために患者に投与する場合、その疾病又は状態に対して有益な効果を有するのに十分である精製されたピメクロリマスの量を意味する。“治療的有効量”とは、その純度、疾病又は状態及びその重症度、及び処理される患者の年齢、体重、等に依存して変化するであろう。所定の純粋なピメクロリマスの治療的有効量の決定は、当業者の範囲内であり、そして通常の実験のみを必要とする。
【0025】
本発明のもう1つの態様は、治療的有効量の本発明により製造される、精製されたピメクロリマスを含んで成る医薬製剤を、アトピー性皮膚炎を有する患者に投与する段階を含んで成る、前記患者の処理方法である。本発明のもう1つの態様は、治療的有効量の本発明により製造される、精製されたピメクロリマスを含んで成る医薬製剤を、その必要な患者に投与する段階を含んで成る、前記患者に免疫抑制を与える方法である。
本発明の医療製剤は、本発明の方法により生成される、精製されたピメクロリマスを含む。活性成分の他に、本発明の医薬製剤は、1又は複数の賦形剤を含むことができる。賦形剤は、種々の目的のために製剤に添加される。
【0026】
希釈剤は本発明の製剤に添加され得る。希釈剤は、固体医薬組成物の嵩を高め、そして前記組成物を含む医薬用量形を患者及び取り扱うケアー供与者を、より容易にすることができる。固体組成物のための希釈剤は、例えば微晶性セルロース(例えば、AVICEL(商標))、微小セルロース、ラクトース、スターチ、プレゲル化されたスターチ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、糖、デキストレート、デキストリン、第二リン酸カルシウム・二水和物、第三リン酸カルシウム、カオリン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、マンニトール、ポリメタクリレート(例えば、EUDRAGIT(商標))、塩化カリウム、粉末化されたセルロース、塩化ナトリウム、ソルビトール及びタルクを包含する。
【0027】
投与量形、例えば錠剤に圧縮される固体医薬組成物は、圧縮の後、活性成分及び他の賦形剤を一緒に結合することための賦形剤を含むことができる。固体医薬組成物のための結合剤は、アカシア、アルギン酸、カルボマー(例えば、カルボポール)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、グアーガム、水素化された植物油、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、KLUCEL(商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、METHOCEL(商標))、液体グルコース、珪酸アルミニウム・マグネシウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリメタクリレート、ポビドン(例えば、KOLLIDON(商標), PLASDONE(商標))、プレゲル化されたスターチ、アルギン酸ナトリウム及びスターチを包含する。
【0028】
患者の胃における圧縮された固体医薬組成物の溶解速度は、組成物への砕解剤の添加により高められ得る。砕解剤は、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(例えば、AC−DI−SOL(商標), PRIMELLOSE(商標))、コロイド状二酸化珪素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン(例えば、KOLLIDON(商標), POLYPLASDONE(商標))、グアーガム、珪酸アルミニウム・マグネシウム、メチルセルロース、微晶性セルロース、ポラクリリンカリウム、粉末化されたセルロース、プレゲル化されたスターチ、アルギ酸ナトリウム、ナトリウムスターチグリコレート(例えば、EXPLOTAB(商標))及びスタートを包含する。
【0029】
潤滑剤は、圧縮されていない固体組成物の流動性を改良するために、及び投与量の精度を改良するために添加され得る。潤滑剤として機能することができる賦形剤は、コロイド状二酸化珪素、三珪酸マグネシウム、粉末化されたセルロース、スターチ、タルク及び第三リン酸カルシウムを包含する。
【0030】
用量形、例えば錠剤が、粉末化された組成物の圧縮により製造される場合、その組成物は、パンチ及び染料からの圧縮にゆだねられる。パンチ及び染料からの圧縮にゆだねられる。いくつかの賦形剤及び活性成分は、ピット及び他の表面不規則性の生成物による獲得を引起すことができる、パンチ及び染料の表面への付着傾向を有する。滑剤は、付着性を低め、そして染料からの生成物の開放を容易にするために組成物に添加され得る。滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、グリセリルモノステアレート、グルセリルパルミトステアレート、水素化されたヒマシ油、水素化された植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、タルク及びステアリン酸亜鉛を包含する。
【0031】
風味剤及び風味増強剤は、用量形を、患者に対して口に合うようにする。本発明の組成物に含まれ得る、医薬生成物のための通常の風味剤及び風味増強剤は、マルトール、バニリン、エチルバニリン、メンソール、クエン酸、フマル酸、エチルマルトール及び酒石酸を包含する。
固体及び液体組成物はまた、それらの外観を改良し、そして/又は生成物及び/又は生成物及び単位用量レベルの患者による同定を促進するために、いずれか医薬的に許容できる着色剤を用いて着色され得る。
【0032】
本発明の方法により生成される、精製されたピメクロリマスを用いて調製される液体医薬組成物においては、ピメクロリマス及びいずれか他の固体賦形剤が、液体キャリヤー、例えば水、植物油、アルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール又はグリセリンに溶解されるか又は懸濁される。
【0033】
液体医薬組成物は、液体キャリヤーに不溶性である活性成分又は他の賦形剤を、組生物を通して均等に分散するために乳化剤を含むことができる。本発明の流体組成物において有用である乳化剤は、例えばゼラチン、卵黄、カゼイン、コレステロール、アカシア、トラガカント、コンドラス、ペクチン、メチルセルロース、カルボマー、セトステアリルアルコール及びセチルアルコールを包含する。
【0034】
液体医薬組成物はまた、生成物の口内感触を改良し、そして/又は胃腸管の内層を被覆するために粘度増強剤を含むことができる。そのような剤は、アカシア、アルギン酸ベントナイト、カルボマー、カルボキシメチルセルロースカルシウム又はナトリウム、セトステアリルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチングアーガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリビニルアルコール、ポビドン、プロピレンカーボネート、プロピレングリコールアルギネート、アルギン酸ナトリウム、ナトリウムスターチグリコレート、スターチトラガカント及びキサントガムを包含する。
【0035】
甘味剤、例えばソルビトール、サッカリン、ナトリウムサッカリン、スクロース、アスパータム、フルクトース、マンニトール、及び転化糖が、味覚を改良するために添加され得る。
保存剤及びキレート化剤、例えばアルコール、安息香酸ナトリウム、ブチル化されたヒドロキシルトルエン、ブチル化されたヒドロキシアニソール、及びエチレンジアミン四酢酸が、貯蔵安定性を改良するために摂取のための安全レベルで添加され得る。
【0036】
液体組成物はまた、緩衝液、例えばグルコン酸、乳酸、クエン酸又は酢酸、グルコン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、又は酢酸ナトリウムを含むことができる。賦形剤の選択及び使用される量は、この分野における標準の方法及び基準研究の経験及び考慮に基づいて配合科学者により容易に決定され得る。
【0037】
本発明の固体組成物は、粉末、顆粒、凝集体及び圧縮組成物を包含する。用量は、経口、頬、直腸、非経口(皮下、筋肉内及び静脈内)、吸入及び眼投与のために適切な用量である。いずれかの所定の場合における最も適切な投与は、処理される病状の性質及び重症度に依存するが、本発明の最も好ましい経路は経口である。その用量は、単位用量形で便利には提供され、そして医薬業界において良く知られているいずれかの方法により調製され得る。
【0038】
用量形は、固体用量形、例えば錠剤、粉末、カプセル、坐剤、サケット、トローチ及びロゼンジ、並びに液体シロップ、懸濁液及びエリキシルを包含する。
本発明の経口投与量形は好ましくは、約10mg〜約160mg、より好ましくは約20mg〜約80mg、及び最も好ましくは20, 40, 60及び80mgの投与量を有する経口カプセルの形で存在する。毎日の投与量は、1日当たり1, 2又はそれ以上のカプセルを包含することができる。
【0039】
本発明の用量は、組成物、好ましくは本発明の粉末化された又は顆粒化された固体組成物を含むカプセル(ハード又はソフトシェルのいずれか)であり得る。シェルは、ゼラチンから製造され、そして任意には、可塑剤、例えばグリセリン及びソルビトール、及び不透明剤又は着色剤を含む。
【0040】
錠剤化又はカプセル充填のための組成物は、湿式顆粒化により調製され得る。湿式顆粒化においては、粉末形での活性成分及び賦形剤のいくらか又はすべてが、ブレンドされ、そして次に、液体、典型的には粉末の顆粒への凝集を引起す水の存在下で、さらに混合される。顆粒はスクリーンされ、そして/又は微粉砕され、乾燥され、そして次に、所望する粒度にスクリーンされ、そして/又は微粉砕される。次に顆粒は錠剤化されるか、又は他の賦形剤、例えば滑剤及び/又は潤滑剤が、錠剤化の前、添加され得る。
【0041】
錠剤組成物は、便利には、ドライブレンドにより調製され得る。例えば、活性剤及び賦形剤のブレンドされた組成物が、スラグ又はシートに圧縮され、そして次に、圧縮された顆粒に微粉砕される。続いて、圧縮された顆粒が錠剤に圧縮され得る。
【0042】
乾燥顆粒化に変わるものとして、ブレンドされた組成物は、直接的圧縮技法を用いて、圧縮された用量形に直接的に圧縮され得る。直接的な圧縮は、顆粒を有さないより均等な錠剤を生成する。直接的な圧縮錠剤化のために特に適切である賦形剤は、微晶性セルロース、噴霧乾燥されたラクトース、リン酸二カルシウム・二水和物及びコロイド状シリカを包含する。直接的圧縮錠剤化におけるそれらの及び他の賦形剤の正しい使用は、当業者、特に直接的に圧縮錠剤化の配合専門家に知られている。
【0043】
本発明のカプセル充填は、錠剤化に関して記載された前述のブレンド及び顆粒のいずれかを含んで成るが、しかしながら、それらは最終錠剤化段階にゆだねられない。
活性成分及び賦形剤は、当業界において知られている方法に従って、組成物及び用量形に配合され得る。
【0044】
一定の好ましい態様に関して本発明を記載して来たが、他の態様が本明細書の考慮から当業者に明らかに成るであろう。本発明はさらに、本発明の組成物の調製及びその使用方法を詳細に記載する次の例により定義される。材料及び方法に関する多くの修飾が本発明の範囲内で行われ得ることは、当業者に明らかであろう。
【0045】
計測器
純度を測定するためのクロマトグラフィー方法
溶離剤: n−ヘキサン:アセトン:アセトニトリル20:2:1(体積)
流速: 20〜40ml/分
検出: TLC(UV, 254nm)
サンプル濃度:400〜500g/l
サンプル体積:60〜70ml
カラム温度: 25℃
検出限界: 決定されていない
【実施例】
【0046】
次の非制限的剤は、本発明の好ましい態様の単なる例示であり、本発明の範囲を制限するものではない。
例1
粗アスコマイシンのサンプル3.0gを、それを短いシリカカラムに通すことにより精製した。得られるシロップ状物3.0gを、25mlの無水ジクロロメタンに溶解した。その溶液を、遅い流れの乾燥された窒素ガスバブルをそれに通すことにより−15℃に冷却した。
【0047】
無水ジクロロメタン中、トリフルオロメタンスルホン酸無水物の溶液5重量%を、0.3gの2,6−ルチジンと共に、上記溶液6mlに添加した。合計24mlのトリフルオロメタンスルホン酸無水物溶液の添加の後、10重量%の塩化リチウム溶液の28gを、反応混合物に添加し、そしてその反応混合物を、室温、すなわち約21℃に暖めた。次に、その反応混合物を、4日間、撹拌した。
【0048】
反応混合物を、200mlの酢酸エチル及び25mlの水の混合物により希釈し、そして分離用漏斗中に注ぎ、そして振盪した。抽出の後、KHSO4の10重量%水溶液25mlを添加した。追加の振盪の後、水性層を除き、そして有機相を、KHSO4の10重量%水溶液25mlにより3度、飽和NaHCO3水溶液25mlにより2度、及び25mlのブラインにより2度、洗浄した。有機相を、無水MgSO4上で乾燥した。濾過の後、それを真空下で及び最終的に高い真空下で濃縮し、溶媒を完全に除去した。収量は、非晶性粗ピメクロリマス2.94gであった。
【0049】
生成物を、溶離剤としてn−ヘキサン/アセトン(2:1、v/v)を用いて、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収量は、2.54gの非晶性ピメクロリマスであった。
【0050】
例2
92.7%でアッセイされたアスコマイシンのサンプル31.4gを、200mlのトルエンに溶解した。その溶液を40℃で濃縮乾燥した(シロップ状物)。無水トルエンを添加し、230gの溶液を得、そして275mlの無水アセトニトリルを添加した。前記溶液を、その溶液の表面上に乾燥された窒素の遅い流れにより−15℃のジャケット温度に冷却した。同時に、315mlの無水トルエンを、液体の表面上に乾燥された窒素の遅い流れにより、−15℃のジャケット温度を有する小さな反応器において冷却した。トルエンの温度が約−12.5℃に達した場合、13.85gのトリフルオロメタンスルホン酸無水物(無水トリフリル酸:triflic anhydride)を滴下した。ほぼ同じ時間で、11.33gのエチルジイソプロピルアミン(EDIPA)を、アスコマイシン溶液に滴下した。数分後、無水トリフリル酸溶液を、アスコマイシン溶液に移した。添加の完結の後、ジャケットの温度を26℃に設定した。
【0051】
反応塊状物の温度が約0℃に達した場合、無水アセトニトリル中、ベンジル−トリエチルアンモニウムクロリド(“BnEt3NCl”)の12.5重量%溶液300gを添加した。水200mlを、反応塊状物の温度が約24℃〜約25℃に達した後、45分で添加した。一定の激しい撹拌の後、水性相を除き、そして追加の200mlの水と添加し、そして再び、混合の後、除いた。有機相を、ほとんどすべてのアセトニトリルが除去されるまで、40℃で濃縮した。その溶液を、同じ量のトルエンにより、撹拌しながら希釈した。沈殿する固形物を濾過し、そしてトルエンにより洗浄した。濾液を40℃で濃縮乾燥した。非晶性粗ピメクロリマスを、褐色の泡状体として得た(収量:33g)。
【0052】
例3
30gのアスコマイシンを、例2に従って粗ピメクロリマスに転換した。その粗生成物を、トルエン中、濃縮された溶液として、600gのシリカゲル60(0.040〜0.063mm)のカラムに導入した。これを、n−ヘキサン−アセトン−アセトニトリル(20:2:1)の混合物により溶出した。
【0053】
HPLCによる分析に従って十分な純度のピメクロリマスを含む画分を組合し、そして10v/v%のアセトニトリルにより抽出した。アセトニトリル及びアセトンの混合物(いくらかのn−ヘキサンを含む)中、ピメクロリマスの溶液を含む下部相を除去し、そして上部相(主に、n−ヘキサン)を、5v/v%のアセトニトリルにより2度、抽出した。下方相(アセトニトリル−アセトン)を組合し、そして40℃で濃縮し、無色の樹脂状物を得た。次に、これを217mlのアセトンに40℃で溶解し、そして濃縮した。残渣:38.76g。その残渣を6mlの蒸留水により撹拌しながら希釈した。最終的に、1mlのアセトンを添加した。この溶液を、十分に撹拌された2Lの急冷された蒸留水にゆっくりと添加した。添加の完結の後、その懸濁液を0℃で20分間、撹拌した。次に、固形物を濾過し、そして真空オーブンにおいて45℃で一晩、乾燥した。生成物:15.65gの黄色の固形物。非晶性(XRD, DSC)。純度:HPLCによる95.75面積%
【0054】
本明細書に開示される発明は、上記に言及される目的を満たすために十分に考慮されることは明らかであるが、多くの修飾及び態様が当量者により考案され得ることが理解されるであろう。従って、本発明は、本発明の範囲内で、そのようなすべての修飾及び態様を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、ピメクロリマスのクロモグラムを表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピメクロリマス(pimecrolimus)の調製方法において、
a)有機溶媒にアスコマイシンを溶解し;
b)アスコマイシンと塩基及び転換試薬とを一緒にして、活性化されたアスコマイシン誘導体を得;
c)前記活性化されたアスコマイシン誘導体と塩化物イオン源とを反応せしめ、ピメクロリマス(pimecrolimus)を得;そして
d)前記得られるピメクロリマスを回収する;
ことを含んで成る方法。
【請求項2】
前記有機溶媒が、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、酢酸エチル、酢酸i−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド及びそれらの混合物から成る群から選択される請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記有機溶媒が、トルエン、アセトニトリル又はそれらの混合物である請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記アスコマイシンが、少なくとも約25℃の温度で有機溶媒に溶解される請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記得られるアスコマイシン溶液が、約25℃以下の温度で撹拌される請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記得られるアスコマイシン溶液が、0℃以下の温度で撹拌される請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記得られるアスコマイシン溶液が、−20℃以下の温度で撹拌される請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記塩基が、約1〜約4当量の量で存在する請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記段階(b)における塩基が、滴下され、一部ずつ添加され、又は一度にすべて添加される、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記塩基が、トリエチルアミン、ジイソプロピル−エチルアミン(EDIPA)、N−メチル−モルホリン、N, N−ジメチルアニリン、ピリジン及び置換されたピリジン誘導体、例えば2,6−ルチジン、S−コリジン及び4−ジメチルアミノピリジンから成る群から選択される請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記塩基が、ジイソプロピル−エチルアミン(EDIPA)、s−コリジン及び2,6−ルチジンから成る群から選択される請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記塩基が、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、酢酸エチル、酢酸i−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、n−へキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、及びそれらの混合物から成る群から選択された溶媒を含むよう液に添加される請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記塩基が、トルエンを含む溶液に添加される請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記活性化されたアスコマイシン誘導体が、スルホネートエステル、トシレート又はメシレート及びトリフレート(triflate)から成る群から選択される請求項1記載の方法。
【請求項15】
段階a)における転換試薬が、フルオロスルホン酸無水物、フルオロスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホニルクロリド、メタンスルホン酸無水物、メタンスルホニルクロリド、フェニルメタンスルホン酸無水物、フェニルメタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホン酸無水物、及びベンゼンスルホニルクロリドから成る群から選択される請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記転換試薬が、トリフルオロメタンスルホン酸無水物及びトリフルオロメタンスルホニルクロリドから成る群から選択される請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記転換試薬が、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、酢酸エチル、酢酸i−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、n−へキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、及びそれらの混合物から成る群から選択された溶媒を含むよう液に添加される請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記転換試薬が、トルエン、n−ヘキサン、n−ヘプタン及びシクロヘキサンから成る群から選択された溶媒を含む溶液に添加される請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記段階c)における塩化物イオン源が、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化鉄(II)、塩化鉄(III )、塩化アンモニウム、有機塩基の塩酸塩、第四アンモニウムクロリド、第四ホスホニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジル−トリエチルアンモニウムクロリド及び類似する第四アンモニウムクロリド、及びトリエチルアミン、ジイソプロピル−エチルアミン(EDIPA)、N−メチル−モルホリン、N, N−ジメチルアニリン、ピリジン及び置換されたピリジン誘導体、例えば2,6−ルチジン、S−コリジン及び4−ジメチルアミノピリジンから成る群から選択された塩基の塩酸塩から成る群から選択される請求項1記載の方法。
【請求項20】
前記塩化物−イオン源が、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドである請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記塩化物−イオン源が、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、トルエン、酢酸エチル、酢酸i−ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、n−へキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、及びそれらの混合物から成る群から選択された溶媒を含むよう液に添加される請求項1記載の方法。
【請求項22】
段階d)の前、反応混合物を撹拌することをさらに含んで成る請求項1記載の方法。
【請求項23】
前記回収段階が、水を水不混和性有機溶媒と共に添加して、2相システムを得;前記2相システムを分離し;前記有機相をKHSO4水溶液、NaHCO3水溶液及びブラインにより抽出し;前記有機相を濃縮し;そして乾燥することを含んで成る請求項1記載の方法。
【請求項24】
前記回収段階が、水を前記反応混合物に添加して、2相システムを得;前記2相システムを分離し;そして前記有機相を濃縮することを含んで成る請求項1記載の方法。
【請求項25】
精製されたピメクロリマスを得るために、前記得られるピメクロリマスを、カラムクロマトグラフィーにより精製することをさらに含んで成る請求項1記載の方法。
【請求項26】
前記精製されたピメクロリマスが、HPLCによる少なくとも約95面積%の純度を有する請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記精製されたピメクロリマスが、HPLCによる少なくとも約98面積%の純度を有する請求項26記載の方法。
【請求項28】
HPLCによる少なくとも約95面積%の純度を有するピメクロリマス。
【請求項29】
HPLCによる少なくとも約98面積%の純度を有する請求項28記載のピメクロリマス。
【請求項30】
治療的有効量の請求項28記載のピメクロリマスを含んで成る医薬製剤。
【請求項31】
請求項30記載の医薬製剤を、アトピー性皮膚炎を有する患者に投与する段階を含んで成る、前記患者の治療方法。

【図1】
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【公表番号】特表2007−519757(P2007−519757A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551652(P2006−551652)
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/043541
【国際公開番号】WO2006/060614
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(501309071)テバ ジョジセルジャール ザ−トケルエン ムケド レ−スベニュタ−ルシャシャ−グ (30)
【Fターム(参考)】