説明

ファイバに対するコーティング処理および閉じ込められていない漏れ光のためのスリッティング

【課題】本発明の目的は、コーティングなどによる光の一部の吸収を低減した光ファイバを提供することである。
【解決手段】光ファイバ、ならびに、コアとクラッドと光ファイバ端部近傍のクラッドの一部を覆うコーティングとを有する光ファイバを処理および製造する方法であって、開口パターンをコーティングに設け、クラッドを伝播する光の一部を、当該コーティングの開口パターンから漏出させる。当該開口パターンにより、閉じ込められていない光を当該コーティングの領域のクラッドから逃がすことができ、当該コーティングにより閉じ込められていない光の吸収が低減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ファイバに関し、特に、コーティングされたファイバ端部およびコーティングされたファイバ端部にパターン形成された開口部から、余剰なパワーを除去するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通例、光ファイバは、光学パッケージ内部の少なくとも2箇所で取り付けされる。一般に、光ファイバはダイオード・レーザといった光を発する光学デバイスの前方に取り付けられる。また、光ファイバは、光学パッケージの貫通点(フィードスルー・ポイント)において保持されることにより、パッケージを密閉し、パッケージから大気中への漏えい、および、大気中からパッケージへの流入を防止するような場合もある。光学パッケージ内部にある光ファイバ端部は、取り付け、および、光学パッケージの密閉の目的で、金属化(メタライゼーション)されることがある。そして、その光ファイバ端部は所定の位置において半田付けされることでダイオード・レーザと正確に位置合わせされて長期に渡ってその位置に保持される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
光学パッケージが変化すれば、その変化に従って光ファイバの取り付けポイントも変化する。通例、製造工程において光ファイバ端部のかなりの部分に対し、メタライゼーションが施される。そうすることで、製造の立場から見れば、同型の光ファイバを様々な光学パッケージおよび/または光源で使用可能としている。なぜなら、光学パッケージに合わせて、光ファイバを、そのメタライゼーションが施された部分のいずれかの位置で半田付けすればよいからである。本発明の目的は、このようなコーティングが吸収する光の低減を可能とする光ファイバの提供である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、第1の屈折率を有するコアと、コアの第1の屈折率よりも小さな屈折率を有し、コアの周囲を囲むクラッドとを有する光ファイバとして実施される。コーティングは、光ファイバの端部近傍の一部に位置して開口パターンを形成し、コーティングの開口パターンからクラッドを伝播する光の一部を逃がすように形成される。開口パターンは、コーティングによる光の一部分の吸収を低減することができる。
【0005】
また、本発明は、光源からの光を受け入れる光ファイバとして実施される。光ファイバは、光源からの光を受け入れるための、第1の屈折率を有する光ファイバ・コアと、光ファイバ・コアの第1の屈折率よりも小さな屈折率を有し、光ファイバ・コアの周囲を囲むクラッドとを有する。光ファイバは、さらに、光ファイバの端部近傍部分にあるクラッドを覆い、開口パターンを有するコーティングを有する。光ファイバの端部は、光源に近接した縁を有し、開口パターンは、光の一部分がコーティングから逃げて、光の一部分のコーティング内での吸収を低減する。
【0006】
本発明は、あるいは、ある屈折率を有するコアと、コアの屈折率よりも小さな屈折率を有しコアの周囲を囲むクラッドと、クラッドの一部の表面に施されたコーティングとを備え、その一部が光ファイバの端部の近傍に位置している光ファイバを処理する方法として実施される。本方法は、コーティングの一部分を選択的に除去して開口パターンをコーティングに形成する。
【0007】
本発明は、また、光ファイバの製造方法として実施される。この方法は、ある屈折率を有するコアを用意するステップと、コアの屈折率よりも小さな屈折率を有し、コアの周囲を囲むクラッドを形成するステップとを有する。本方法は、さらに、開口パターンを有するコーティングを光ファイバの端部近傍のクラッドの一部の表面に形成するステップを有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
添付の図面と併せて以下の説明を読むことで本発明をよく理解することができる。注記するが、通例により、添付図面に記載の形態にスケールを付さない。また、様々な形態の寸法は、図面の明瞭性を目的として拡大または縮小されている。
【0009】
これより図面を参照するが、図面を構成する全ての図を通じ、同じ要素に対して同じ参照数字が付される。図1A、1B、1C、および、1Dは、従来技術例であるメタライゼーションが施された光ファイバ端部を例示する。光ファイバ102は端部104を有し、端部104は、通例、(図示しない)光学パッケージ内部に、例えば(図示しない)ダイオード・レーザと位置合わせして、配置され得るように施されたメタライゼーション部108を有する。
【0010】
図1Aは、当業者にとって周知な光ファイバ102を示す図である。ここで、端部104にはレンズ状端部106までメタライゼーション部108が配される。レンズ状端部106は、以下で説明するように、ダイオード・レーザからの光パワーをフォーカスすべくレンズ状仕上げが施されている。また、光ファイバ102は、ファイバ端部104と、それ以外の光ファイバ102の残りの部分の間に、ファイバ・バッファ部110を備えてもよい。
【0011】
図1Bは、別の周知な光ファイバ端部104’を示す図である。本例では、当業者にとって周知な平面状端部112が用いられ、メタライゼーション部108は光ファイバ104’全長に渡り平面状端部112まで施されている。
【0012】
図1Cおよび1Dは、当業者にとって周知な2つの光ファイバ端部104’’および104’’’をそれぞれ示す図である。これらの例において、メタライゼーション部108は光ファイバ端部104’’および104’’’の全長に渡って延在しない。図1Cおよび図1Dは、それぞれ異なる部分において裸のクラッド114が露出している例を示す図である。これらの例において端部はレンズ状端部106として例示されている。
【0013】
光ファイバは、あらゆる種類の光ファイバ端部に関し、(図示しない)光学パッケージ内部の少なくとも2個所でメタライゼーション部108を備えればよい。その第1の場所は光ファイバ端部が(図示しない)ダイオード・レーザと位置合わせして取り付けされる部分である。第2の場所は、(図示しない)光学パッケージを密閉する目的で、光学パッケージの貫通点とすればよい。
【0014】
一般に、光ファイバ端部は、図1Aおよび図1Bに示した端部104および104’のように、全体にメタライゼーションが施されればなおさらに効果的である。図1Cおよび図1Dに示したような裸のクラッド114が露出する部分的メタライゼーションの場合、さらに別の処理工程が必要な場合がある。この処理工程は、光学パッケージ、光源、および、用途によって異なる場合もあり、製造を目的とする上では、余り効果的なものではない場合がある。
【0015】
図1A、1B、1C、および1Dでは、メタル・コーティングが施された光ファイバを例示する。しかし、当然のことだが、本発明は、光ファイバがコーティングされてそのコーティングが閉じ込められていない光を吸収して損傷を受けるような光ファイバに対し、実施することができる。例えば、コーティングには、アクリレート、ポリイミド、または、カーボンを使用することができる。
【0016】
図1Aは、レンズ状端部106およびファイバ・バッファ部110を図示し、また、図1Bは、平面状端部112を図示する。しかし、当然のことだが、光ファイバ端部は、レンズ状、および、平面状を含め、さらにその他の端部でもよい。端部の型式および形状は、光源および用途の定める要件に従って定めればよい。光源によって定められる要件には、例えばダイオード・レーザといった光源の型式、光源の光パワー、および、光学的明るさ(光学的ブライトネス)、が含まれる。この光学的明るさは、さらに、光ファイバの開口数に従属する場合もある。ファイバ・バッファ部はどのような光ファイバにおいても使用可能である。
【0017】
代表的な光源にダイオード・レーザがある。通例、ダイオード・レーザでは、閉じ込められた光と、閉じ込められていない光が存在する。例えば、ダイオード・レーザは、速軸パワーおよび遅軸パワーを有することがある。一般に、速軸パワーおよび遅軸パワーはそれぞれ、閉じ込められた光および閉じ込められていない光に対応する。光ファイバ端部をレンズ状に仕上げることで、速軸パワーのダイオード・レーザからマルチモード光ファイバへのカップリング性を、向上させることが可能である。しかし、レンズ状に仕上げたとしても、速軸パワーの全てを光ファイバのコアに閉じ込めることは困難である。さらに、遅軸パワーは、通例、コアに閉じ込められず、クラッドへ広がる。
【0018】
次に、図2Aおよび2Bを参照し、速軸パワーおよび遅軸パワーそれぞれの、ダイオード・レーザと、従来型マルチモード光ファイバの間のカップリングの例を説明する。マルチモード光ファイバのコア202およびクラッド204を、図2Aおよび図2Bに例示する。本例図には、速軸パワーおよび遅軸パワーを示すが、当然ながら、この関係性は閉じ込められていない光の場合にも当てはまる。
【0019】
図2Aは、ダイオード・レーザから出る速軸パワー208について、コア202とクラッド204との関係を例示する図である。ここでは、光ファイバはダイオード・レーザに対し、適切にアライメントされていると仮定する。線206は、ファイバの受け入れコーンを示す。一般に、速軸パワーはガウシアン的な形状を有する。速軸に関し、そのパワー208の大部分がコア202の内側にあることが望まれる。低パワーを有する僅かな部分のみがクラッドに漏出する。よって、一般に、速軸パワーについては、クラッドを伝搬する程度は、大きなものではない。
【0020】
図2Bは、ダイオード・レーザから出る遅軸パワー210について、コア202とクラッド204との関係を例示する図である。ここでも、光ファイバはダイオード・レーザに対し、適切にアライメントされていると仮定する。線206はファイバの受け入れコーンを示す。マルチモード・ダイオード・レーザに関し、一般に遅軸は、数多くのシングルモードのガウシアン状のパワー曲線の和で示される。よって、一般に遅軸パワーは、曲線210のように表わされる。遅軸パワーに関し、通例、そのパワー210の大部分はコア202の内側に存在し、さらに、受け入れコーン206の外側、クラッド204まで延在する。クラッド204まで延在している遅軸パワー210が高パワーを有する場合がある。よって、遅軸パワー210は、コア202に閉じ込められずにクラッド204に接続され、さらに、クラッド204を伝搬することがある。
【0021】
閉じ込められていない光は、クラッド・モードとしてクラッド204を伝搬したり、クラッドから漏出したりすることがある。しかしながら、ファイバ端部においてクラッドには(図2Aおよび図2Bでは図示しない)コーティングが施されており、該コーティングを通って出射せんとする閉じ込められていない光は、クラッド−コーティング界面における吸収により、局所加熱を生じさせることがある。さらには、閉じ込められていない光が光ファイバの長軸方向を伝搬すれば、コーティングされた光ファイバ端部を越えてバッファ領域で吸収されることもある。
【0022】
一般に、閉じ込められた光は、ファイバのコア内部において反射または屈折される光である。閉じ込められていない光は、クラッド−コーティング界面において吸収されるか、あるいは、コーティングを通り抜けて漏出する。クラッド−コーティング界面における閉じ込められていない光の吸収は、抑制されることが望ましい。
【0023】
次に、図3A、図3B、および、図3Cを参照し、従来の光ファイバの、コーティングが施された光ファイバ端部における閉じ込められていない光の吸収による損傷について説明する。本願の発明者は、ダイオード・レーザのパワーが増大する場合、または、明るさ(ブライトネス)が高い状態にある場合、吸収される閉じ込められていない光が悪影響を及ぼし、従来の光ファイバのコーティングを損傷するおそれがあることを発見した。図3Aは、ファイバ・バッファ部110の領域における損傷302を例示する。図3Bは、裸のクラッド114を露出するようにコーティング108が除去された従来の光ファイバ端部104’’を例示する。本例において、吸収損傷304が端部104’’のコーティング108の端部領域に見られる。閉じ込められていない光の吸収により、ホット・スポットが形成され、その結果、ファイバ端部のいかなる領域においても損傷が生じ得る。このことは、図3Cにおいて、コーティングに対する損傷306として例示する。
【0024】
本図において一個所の損傷を例示するが、ファイバ端部104およびファイバ・バッファ部110の領域の両方において複数の領域で損傷が生じることもある。本図はレンズ状端部106を図示する。しかし、当然ながら、ファイバのコーティングにおける損傷は、その他の型式および形状のファイバ端部およびコーティングが施されたファイバにおいてもマルチモード光ファイバのコアに閉じ込められない光パワーが存在すれば、生じるおそれがある。
【0025】
本光ファイバ例は、105マイクロ・メートルのコアおよび125マイクロ・メートルのクラッドを有してよい。また、本光ファイバ例は、0.15ないし0.22のNAを有してよい。本願発明者は、1ワットよりも大きな連続波(CW)ダイオード・レーザのパワーが、NA0.15のマルチモード光ファイバに入射する場合、局所的ホット・スポットが形成される可能性があることを発見した。また、単一の放射体からの約4ワットを上回る高光パワーにより、光ファイバのコーティングは損傷を受けるおそれがある。
【0026】
高光パワーに加え、損傷は光学的明るさにも依存して発生することがある。例えば、小さなNAを有する光ファイバにおいては、大きなNAを有する光ファイバとの比較において、明るさの増大に伴うホット・スポット形成の問題がさらに頻繁に生じ得る。さらに、このことは、レーザ・パワーの吸収による、ファイバ、コーティング、または、エポキシ樹脂(光ファイバ端部近傍のバッファ用材料)における損傷へと発展するおそれがある。さらに、最終的に、光学パッケージに対し壊滅的な不具合を生じさせるおそれもある。このような損傷は当初、ファイバのコーティングされた部分、または、アクリレート類といったバッファ用材料の変色として現れることがある。そして、さらに、損傷は急激に光ファイバを劣化させ、さらに出力パワーの低下および光学パッケージ全体の不具合を生じさせる、ファイバの破損またはたわみを生じさせることがある。
【0027】
光パワーとNA(明るさ)の間にも、関係性がある。光源の駆動電流が増大し光パワーが増大するにつれ、閉じ込められた光パワーと閉じ込められていない光パワーの両方が変化する。小さなNAの場合、NAが大きい場合よりも早くから閉じ込められていない光パワーがファイバ206の受け入れコーン(コアのNA)の外に漏れ始め、クラッドに接続されるようになる。よって、小さなNAの場合、より大きなNAの場合よりも低い光パワーでホット・スポットやファイバの損傷が生じる可能性がある。
【0028】
一般的な光学パッケージにおいては、コーティングが施された光ファイバは、通例、2つの取り付けポイントにおいて半田付けされる。これらポイントは数ミリメートル離れて存在してよい。その、半田取り付けポイントにおいては、半田が光学パッケージの基部(ベース)に接続されてよい。クラッドに吸収され存在している閉じ込められていない光によって発生する熱は、ベースに接続しているこの半田を通じて漏出することがある。通例、半田取り付けポイント間はコーティングが非常に薄い。コーティングは蓄積される熱を拡散させることができないことがあり、よって、この、半田接続点間においてファイバの損傷が生じることがある。当然のことだが、コーティングが施された光ファイバは1つの取り付けポイントまたは2つ以上の取り付けポイントにおいて、光学パッケージに取り付けることができる。
【0029】
次に図4Aないし図4Eを参照し、本発明の実施形態について説明する。光ファイバの損傷を低減するよう、光ファイバ402の端部において開口部をパターン形成したコーティングを施すことが望ましい。本発明における実施形態例においては、一定のパターンで配列された開口部は、コーティングされた部分に設けられ、もって、これまでは一般に吸収されていた閉じ込められていない光をコーティング部分の開口部から逃がすことが可能であることが望まれる。閉じ込められていない光の吸収を低減することが望ましく、もって、光ファイバのホット・スポットやそれによる損傷は回避される。
【0030】
図4Aは、本発明にかかる実施形態例を示す図である。本例においては、光ファイバ402の光ファイバ端部404の長手に沿って開口パターンを有するコーティング408が配されている。本実施形態例による開口パターンを有するコーティング408は、ファイバ端部404の長手に沿って螺旋状にコーティングを除去することにより形成されることが望ましい。
【0031】
当然のことながら、本発明の実施形態例においては、光ファイバ402の長手に対して斜めになった複数の溝部(グルーブ)状にコーティングを除去してもよい。また、当然のことだが、各溝部がファイバ端部404の周囲を完全に取り囲むように延在してもよいし、しなくてもよい。たとえば、光ファイバ端部404を光学パッケージ(図示せず)に配置した後、レーザを用いてコーティングを除去してもよい。光ファイバ端部404の下方にあるコーティングを、レーザで除去可能でなくともよい。レーザは、光ファイバの下方にあるコーティングに対しては、光ファイバを通してコーティングを溶融して除去すればよいと考えられるからである。よって、開口パターンを有するコーティング408の溝部は、光ファイバ端部404の底部まで続いてもよいし続いていなくともよい。
【0032】
本実施形態においては、レンズ状端部406およびファイバ・バッファ部410が図示されている。当然のことだが、閉じ込められていない光の吸収によりファイバ損傷が引き起こされる可能性のあるマルチモード・ファイバにあっては、いかなる型式のものに対しても開口パターンを有するコーティング408を用いてよい。ファイバ端部404の一部分に対して開口パターンを有するコーティング408を用いることも可能である。光ファイバ402は、レンズ状端部406、図4Bに示すような平面状端部414、または、少なくとも光源、光ファイバ、光学パッケージ、適用用途、もしくは、これらのいずれかの組み合わせによって定まる端部型式を備えることができる。また、光ファイバ402は、図4B、図4Cに示すように、ファイバ・バッファ部410を備えなくともよい。
【0033】
図4Bは、本発明にかかる第2の実施形態の例を示す。本例においては、光ファイバ402の光ファイバ端部404’の長手に沿って開口パターンを有するコーティングが配されている。本実施形態による開口パターンを有するコーティング408は、ファイバ端部404の長手に沿って存在する複数の円周状溝部状のコーティングの除去によって実現される。この第2の実施形態においては、当該パターンを有するコーティング412は、光ファイバ402の長手方向に垂直な溝部に構成される。
【0034】
当然のことだが、各グルーブは、ファイバ端部404’の円周を完全に囲まなくてもよい。前述のように、コーティングは光ファイバ端部404’を(図示しない)光学パッケージに配置した後で除去してもよい。よって、開口パターンを有するコーティング412にかかる溝部は光ファイバ端部404’の底部において連続してもしなくてもよい。
【0035】
この第2の実施形態においては、平面状端部414が示されている。当然のことだが、開口パターンを有するコーティング412は閉じ込められていない光パワーによってファイバに損傷が生じるおそれのある、あらゆる型式のマルチモード・ファイバに用いることができる。開口パターンを有するコーティング412はファイバ端部404’の一部分にのみ適用してもよい。第2の実施形態例において、さらに、ファイバ・バッファ部410を備えてもよい。少なくとも光源、光ファイバ、光学パッケージ、適用用途、または、それらいずれかの組み合わせによって適宜、第2の実施形態例は、レンズ状端部406といった別型式の先端部を備えて実施してもよい。
【0036】
図4Cは、本発明にかかる第3の実施形態の例を示す。本例では、光ファイバ402の光ファイバ端部404’’の一部分に沿って開口パターンを有するコーティング416が配されている。第3の実施形態例による開口パターンを有するコーティング416は、ファイバ端部404’’の一部分に沿って複数の多角形または長円形(オーバル形)の開口部においてコーティングが除去されることで実現されている。
【0037】
開口パターンを有するコーティング416の、複数の開口部の例として規則的な間隔で並んだ円形開口部を挙げる。当然のことだが、開口部は様々な多角形形状を有してもよいし、またさらには、不規則的な間隔で並んでもよい。
【0038】
図4Dは、本発明にかかる第3の実施形態の横断面図である。光ファイバ402の開口パターンを有するコーティング416は、クラッド418の周りを取り囲んでいる。開口部420はコーティング412に設けられてクラッド418を露出させている。開口部420は、不規則な間隔で並んだ長円形形状で示される。しかしながら、開口部420は、いかなる形状であっても、規則的な間隔で並んでもよい。
【0039】
当然のことだが、コーティングに設けられた開口部はファイバ端部404’’の周囲全体に渡って延在しなくともよい。上述のように、コーティングの除去は光ファイバ端部404’’を(図示しない)光学パッケージに配置した後で行ってもよい。よって、開口部を光ファイバ端部404’’の底部に設けても、設けなくてもよい。
【0040】
図3Cに図示した第3の実施形態例においては、光ファイバ端部404’’の一部418は裸のクラッドである。当然のことだが、コーティングを、光ファイバ端部404’’の長手に沿って延伸させてもよい。また、当然のことながら、開口パターンを有するコーティング416を、閉じ込められていない光パワーによってファイバの損傷が生じるおそれのある、いかなる型式のマルチモード・ファイバに適用することができる。第3の実施形態では、さらに、ファイバ・バッファ部410を備えてもよい。第3の実施形態はレンズ状端部406を備えた形態で図示されているが、本発明は、平面状端部414や、その他の形式の先端部を、適宜、少なくとも光源や光ファイバや光学パッケージや適用用途やそれらのいずれかの組み合わせに応じて用いて実施してもよい。
【0041】
図4Eは、本発明にかかる第4の実施形態例を示す。本例は、光ファイバ402の複数の光ファイバ端部404’’’に沿って開口パターンを有するコーティング416および422を備える。開口パターンを有するコーティング416については既に説明したとおりである。第4の実施形態例にかかる開口パターンを有するコーティング422は、ファイバ端部404’’’の一部分においてコーティングを除去し、規則的形状の、複数の多角形形状の開口部を設けた例の別例である。
【0042】
開口パターンを有するコーティング422の複数の開口部の例として、チェッカーボード・パターン(市松模様)を成すように配置され、規則的間隔で並んだ正方形形状開口部を挙げる。当然のことだが、開口部は様々な多角形形状を備えてよい。第4の実施形態は、2タイプの多角形形状開口部のパターンを示したが、当然のことながら、本発明においては図4Aおよび図4Bに図示したような溝部や、図4Cおよび図4Eに示した多角形を組み合わせてもよい。
【0043】
図4Eにおいては、2つの開口パターンを有するコーティングの領域、および、2つの裸のクラッド418の領域を示すが、当然のことながら、開口パターンを有するコーティングの領域の数、および、裸のクラッドの領域の数は、いくつであってもよいし、上述のように、光ファイバ端部404’’’を光学パッケージに取り付ける場所においてコーティングが施されてさえあればよい。また、当然のことだが、複数の種類の開口パターンでコーティングされた領域が裸のクラッド418によって隔てられることなしに組み合わされてもよい。
【0044】
当然のことだが、コーティングに構成された多角形形状開口部は、ファイバ端部404’’’の全周囲に存在しなくともよい。上述のように、光ファイバ端部404’’’を(図示しない)光学パッケージに配置した後で、コーティングを除去してもよい。よって、光ファイバ端部404’’’の底部に多角形形状開口部を構成してもよいし、しなくてもよい。
【0045】
図4Eに示す第4の実施形態においては、光ファイバ端部404’’’の複数の部分が裸のクラッドである。当然のことだが、光ファイバ端部404’’’の全長に渡ってコーティングが施されていてもよい。また、当然のことだが、パターン形成されたコーティング416を、閉じ込められていない光パワーによってファイバの損傷が生じるおそれのある、あらゆる型式のマルチモード・ファイバに対して適用することも可能である。第4の実施形態が、ファイバ・バッファ部410を備えてもよい。第4の実施形態はレンズ状端部406を備えて図示されているが、本発明は、平面状端部414をはじめ、様々な型式の先端部を、少なくとも光源、光ファイバ、光学パッケージ、適用用途、または、それらいずれかの組み合わせにより適宜決定して、実施することができる。
【0046】
第1ないし第4の実施形態は、ファイバ端部406または414を覆うようなコーティングを図示しないが、当然のことながら、コーティングがファイバの先端部まで延在してもよい。
【0047】
図4Aないし図4Eは、例示的に複数の形状を示すに過ぎず、様々な形状にコーティングを除去することにより、吸収された閉じ込められていない光を逃がす(漏出させる)ことが可能である。
【0048】
パターン形状の型式およびファイバ端部上でパターンの配置は、少なくとも、適用用途の種類、ファイバのコアのNA、光源のパワー、および、光学パッケージ、ならびに、光学パッケージ内の取り付けポイントのいずれかに依存して決めればよい。よって、特定の適用用途に適切な、より大きなパワーもしくは明るさを用いる状況においても、本発明にかかる実施形態例を柔軟に解釈することにより、ファイバの損傷を低減させるように、本発明を光ファイバの光学パッケージに対する取り付けに用いればよい。
【0049】
次に、図5を参照すれば、本発明による光ファイバ端部の例を実現する光ファイバ後処理の方法例が示される。ステップ500において、従来より周知のコーティングが施されたファイバ端部を、少なくとも光源および光学パッケージのいずれかを含む光学パッケージ内に配置する。ステップ502において、コーティングが施されたファイバ端部が少なくとも光ファイバ上にコーティングが施されている場所で、光源とファイバ端部とを正確に位置合わせしてから半田付けされる。
【0050】
本発明の実施形態により、ステップ504において、開口部に基づくパターン形状を、取り付けた光ファイバから除去する。レーザによってコーティングの部分を取り除き、上記の開口パターン例のようなかたちで裸のクラッドを露出させ、ステップ506において、本発明の実施形態による開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバを完成させてもよい。また、化学的または機械的な手段を用いてコーティングの一部を除去してもよい。
【0051】
上述した光ファイバ後処理方法例を用いることは、当業界において従来より周知の光ファイバを用いる上で有利である。当業界において従来より周知のコーティングが施されたファイバを、専門的な知識で光ファイバを選定することなしに、少なくとも、特定の適用用途、光学パッケージ、および、光源のいずれかの要請を満たすように、取り付けることが可能である。光ファイバを取り付けた後で、少なくとも、特定の光源および適用用途のいずれかに応じて、コーティングの一部分を除去すればよい。よって、少なくとも光学パッケージおよび光源に応じて特別なファイバを用いる必要がない。また、開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバは、吸収された閉じ込められていない光パワーがホット・スポットを形成して光ファイバに損傷を与える危険性を低減する。よって、光ファイバ、および、光ファイバに取り付けられたデバイスの寿命を延ばすことができる。
【0052】
図示はしないが、当然、本発明の実施形態を用い、光ファイバにコーティングを施した後、光ファイバの製造過程において開口パターンを有するコーティングを形成してもよい。しかして、光ファイバの製造過程において、コアを用意し、コアの周りにクラッドを形成する。そして、光ファイバの端部において、クラッドの少なくとも一部にコーティングを施してよい。そして、レーザを用いて、本発明にかかる実施形態のように、コーティングの一部分を除去すればよい。よって、コーティングが施された後、光ファイバ製造工程において、開口パターンを有するコーティングを形成することができる。なお、化学的または機械的な手段を用いてコーティングの一部分を除去することも可能である。
【0053】
図6を参照し、本発明にかかる光ファイバの例を製造する方法の例を説明する。ステップ600において、当業界において従来より周知の方法で、ある屈折率を有する光ファイバ・コアを用意する。ステップ602において、当業界において従来より周知の方法で、コアの周りにクラッドを形成する。クラッドは、コアの屈折率よりも小さな屈折率を有せばよい。
【0054】
ステップ604において、開口パターンが形成されたマスクを、少なくともファイバ端部にかかるクラッドの周りに適用する。パターンが形成されたマスクをクラッドの周りに巻き付けてもよい。このようにして、本発明の実施形態により、開口パターンが形成されたマスクを準備すればよい。
【0055】
ステップ606において、上述のように、少なくとも光ファイバ端部のクラッドの一部分に対し、コーティングが施され、よって、コーティングが施された光ファイバのクラッド端部が用意される。ステップ608において、マスクの持ち上げを行い、ステップ604で適用された開口パターンを有するマスクがファイバ端部の部分から取り除かれ、しかして、ステップ610に記載の、開口パターンを有するコーティングが施されたファイバを得ることができる。ここで、クラッドは、コーティングに配された開口パターンにおいて露出している。
【0056】
次に、図7を参照し、本発明による光ファイバ例の製造方法代替例を説明する。ステップ700において、ある屈折率を有する光ファイバ・コアを用意する。ステップ702においてコアの周りにクラッドを形成する。クラッドはコアの屈折率よりも小さな屈折率を有せばよい。ステップ704において、先述のように、光ファイバ端部のクラッドの少なくとも一部分をコーティングし、光ファイバ端部にコーティングを施すことが望ましい。
【0057】
ステップ706において、コーティングにフォトレジストを適用する。ステップ708において、本発明の実施形態例において説明した開口パターンが形成されたマスクを用い、フォトレジストに対し部分的照射(露光)を行う。ステップ710において、照射(露光)を受けていないフォトレジストを除去する。ステップ712において、除去された、照射を受けていないフォトレジストの下方において露出しているコーティングをエッチングすればよい。ステップ714において、照射を受けたフォトレジストを除去し、コーティングを露出させることによって、ステップ716に記載のように開口パターンを有するコーティングが施されたファイバを得る。
【0058】
製造方法例において述べたように、開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバは、以下のステップ:a)光ファイバのクラッドを予めマスキング(プレマスキング)するステップ、b)開口パターンを有するマスクを介した照射(露光)を用いて光ファイバを化学的に処理するステップ、もしくは、c)コーティングを施した後、コーティングを除去して開口パターンを有するコーティングを得るステップ、によって製造することができる。あるいは、光ファイバを光学パッケージに取り付けた後、当業界において周知のコーティングを備えたファイバに関し、レーザを用いてコーティングを取り除いて開口パターンを有するコーティングを形成する方法で後処理してもよい。
【0059】
特定の実施形態を参照し、本発明を例示して説明しているが、本発明はここで示した詳細で限定されるものではない。本発明の範囲を逸脱することなく、請求の範囲の範囲および均等の範囲内で様々な修正例を実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1A】(先行技術)光学パッケージと接続するためにレンズ状端部を備えメタライズされた光ファイバ端部の側面図である。
【図1B】(先行技術)光学パッケージと接続するために平面状端部を備えメタライズされた光ファイバ端部の側面図である。
【図1C】(先行技術)光学パッケージと接続するためにレンズ状端部を備え部分的にメタライズされた光ファイバ端部の側面図である。
【図1D】(先行技術)光学パッケージと接続するために第2のレンズ状端部を備え部分的にメタライズされた光ファイバ端部の側面図である。
【図2A】(先行技術)ダイオード・レーザの速軸のパワーとマルチモード光ファイバ端部へのパワーの移送との関係を示す図である。
【図2B】(先行技術)ダイオード・レーザの遅軸のパワーとマルチモード光ファイバ端部へのパワーの移送との関係を示す図である。
【図3A】従来のコーティングされたマルチモード光ファイバにおける、吸収され、閉じ込められていない光による、コーティングが施されたファイバ・バッファ部への損傷を示す側面図である。
【図3B】従来のコーティングされたマルチモード光ファイバにおける、吸収され、閉じ込められていない光による、コーティングの端面への損傷を示す側面図である。
【図3C】従来のコーティングされたマルチモード光ファイバにおける、吸収され、閉じ込められていない光による、コーティング部分への損傷を示す側面図である。
【図4A】本発明による、第1の例示的な開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバ端部の側面図である。
【図4B】本発明による、第2の例示的な開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバ端部の側面図である。
【図4C】本発明による、第3の例示的な開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバ端部の側面図である。
【図4D】本発明による、第3の例示的な開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバ端部の断面図である。
【図4E】本発明による、第4の例示的な開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバ端部の側面図である。
【図5】本発明による、開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバを得るための、コーティングが施されたファイバに対する後処理方法例を示すフローチャートである。
【図6】本発明による、開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバを製造する方法の例を示すフローチャートである。
【図7】本発明による、開口パターンを有するコーティングが施された光ファイバを製造する方法の代替例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0061】
102 光ファイバ
104 ファイバ端部
106 レンズ状端部
108 メタライゼーション
110 ファイバ・バッファ部
112 平面状端部
302 損傷
304 損傷
306 損傷
402 光ファイバ
404 ファイバ端部
406 レンズ状端部
408 開口パターンを有するコーティング
410 ファイバ・バッファ部
412 開口パターンを有するコーティング
414 平面状端部
416 開口パターンを有するコーティング
418 クラッド
420 開口部
422 開口パターンを有するコーティング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバであって、
第1の屈折率を有するコアと、
前記コアの前記第1の屈折率よりも小さな屈折率を有し、前記コアの周囲を囲むクラッドと、
前記光ファイバの端部近傍部分にある前記クラッドを覆い、前記クラッドを伝播する光の一部を逃がす開口パターンを有するコーティングとを有し、
前記開口パターンにより、前記コーティングの前記光の一部の吸収が低減される光ファイバ。
【請求項2】
前記開口パターンは、前記コーティングに形成される、少なくとも1つの円周状溝部を含む請求項1に記載の光ファイバ。
【請求項3】
前記光ファイバは、長手方向に沿って中心軸を有し、
前記少なくとも1つの円周状溝部は、前記中心軸に対して斜めに構成される請求項2に記載の光ファイバ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの円周状溝部は、複数の溝部を含む請求項3に記載の光ファイバ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの円周状溝部は、螺旋状溝部である請求項3に記載の光ファイバ。
【請求項6】
前記開口パターンは、多角形形状を有する請求項1に記載の光ファイバ。
【請求項7】
前記開口パターンは、前記光ファイバを伝達するレーザ光の閉じ込められていない光に対して対称をなして配置される請求項6に記載の光ファイバ。
【請求項8】
前記開口パターンは、前記光ファイバを伝達するレーザ光の閉じ込められていない光に対して不規則的なパターンをなして配置される請求項7に記載の光ファイバ。
【請求項9】
光源からの光を受け入れる光ファイバであって、
前記光源からの光を受け入れるための端部を備え、第1の屈折率を有する光ファイバ・コアと、
前記光ファイバ・コアの前記第1の屈折率よりも小さな屈折率を有し、前記光ファイバ・コアの周囲を囲むクラッドと、
前記光ファイバの端部近傍部分にある前記クラッドを覆い、開口パターンを有するコーティングとを有し、
前記開口パターンは、前記コーティングを通して前記光の一部を逃がすことができ、前記コーティングにおいて生じる前記光の一部の吸収が低減される光ファイバ。
【請求項10】
前記光源は、閉じ込められた光と閉じ込められていない光とを送出する請求項9に記載の光ファイバ。
【請求項11】
前記開口パターンは、前記閉じ込められていない光を、前記コーティングの前記開口パターンを通じて逃がすことができる請求項10に記載の光ファイバ。
【請求項12】
前記光ファイバの端部は、レンズ状に仕上げられて前記閉じ込められた光を集光する請求項10に記載の光ファイバ。
【請求項13】
ある屈折率を有するコアと、前記コアの屈折率よりも小さな屈折率を有し前記コアの周囲を囲むクラッドと、前記クラッドの一部の表面に施されたコーティングとを備える光ファイバであって、前記一部が前記光ファイバ端部の近傍に位置している、前記光ファイバを処理する方法であって、
開口パターンを形成する位置を少なくとも1つ、前記コーティング内に定めるステップと、
前記コーティングの一部分を選択的に除去して前記定められた少なくとも1つの位置において開口パターンを前記コーティングに形成するステップとを有する方法。
【請求項14】
さらに、前記コーティングの一部分を選択的に除去するステップは、レーザ、化学的手段、および、機械的手段のうち1つを用いて、前記定められた少なくとも1つの位置において前記コーティングの一部分を選択的に除去する処理を行うステップを含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
さらに、前記前記コーティングの一部分を選択的に除去するステップは、
前記光ファイバの前記端部の近傍の一部の一部分を光学パッケージに取り付けるステップと、
レーザを用いて前記コーティングを処理して前記定められた少なくとも1つの位置のコーティングの部分を取り除くステップとを含む請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記コーティングに処理を行うステップは、少なくとも1つの円周状溝部を、前記開口パターンとして形成する請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記コーティングに処理を行うステップは、多角形形状の開口パターンを形成する請求項13に記載の方法。
【請求項18】
光ファイバを製造する方法であって、
ある屈折率を有するコアを用意するステップと、
前記コアの前記屈折率よりも小さな屈折率を有し、前記コアの周囲を囲むクラッドを形成するステップと、
前記光ファイバの端部近傍の前記クラッドの一部の表面に開口パターンを有するコーティングを形成するステップとを有する方法。
【請求項19】
さらに、前記開口パターンを有するコーティングを形成するステップは、
前記クラッドの前記一部の前記表面の少なくとも一部分にコーティングを形成するステップと、
前記コーティングを処理して前記コーティングに開口パターンを形成し、開口パターンを有するコーティングを形成するステップとを有する方法。
【請求項20】
さらに、前記開口パターンを有するコーティングを形成するステップは、
前記クラッドの前記一部の前記表面の少なくとも一部分にコーティングを形成するステップと、
前記コーティングにフォトレジストを形成するステップと、
前記フォトレジストの一部分を露光し、前記フォトレジストの非露光部を形成するステップと、
前記フォトレジストの非露光部を除去して前記コーティングの一部分を露出させるステップと、
前記露出されたコーティングをエッチングして開口パターンを形成し、開口パターンを有するコーティングを形成するステップと、
前記露光されたフォトレジストを除去して前記コーティングを露出させるステップとを有する方法。
【請求項21】
さらに、前記開口パターンを形成するステップは、
前記クラッドの前記一部の前記表面に、開口パターンが形成されたマスクを形成するステップと、
前記クラッドの前記マスクされた一部の前記表面にコーティングを形成するステップと、
前記クラッド上の前記マスクを除去して前記コーティングに開口パターンを形成し、開口パターンを有するコーティングを形成するステップとを有する請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記開口パターンを有するコーティングを形成するステップは、少なくとも1つの円周状溝部を含む開口パターンを形成する請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記開口パターンを有するコーティングを形成するステップは、多角形形状を有する開口パターンを形成する請求項18に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−86779(P2007−86779A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−245593(P2006−245593)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】