説明

ファイル入出力調整制御システム、ファイル入出力調整制御方法、ファイル入出力調整制御プログラム

【課題】記録データが消失し得る状況を改善することができるファイル入出力調整制御システム等を提供すること
【解決手段】ファイル入出力調整制御システム10は、ファイル記録の遅延状況を検出するファイル処理遅延検出部40と、遅延状況に基づき、記録の遅延が著しい記録ファイルがあるか否かを判定し、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定した場合は、外部装置80からのファイルの再生要求に対して要求拒否応答を返すファイル処理決定部30と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶装置へのファイルの入出力を制御するファイル入出力制御装置等に関し、特に、ファイルの記録を再生より優先することにより記録データの消失を防止するファイル入出力制御装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスク装置等の記憶装置に対してファイルの記録または読み出しを行う制御装置においては、オペレーティングシステムによって、各ファイル処理を行うタスク、または、スレッドの優先度管理が行われている。
しかし、オペレーティングシステムによるタスク、または、スレッドの優先度管理では、記録を十分に優先することが出来ず、結果、記録出来なかったデータが消失する場合があった。たとえば、ライトコマンドが実行待ち状態にあり、先行するリードコマンドがライトコマンドの実行制限時間内に終了しないといった状況が生じえる。このような場合には、ライトデータは保障されない。
【0003】
このような問題に鑑みて、特許文献1には、ライトコマンドの実行を優先させることによりライトデータを保障するディスク記憶装置が記載されている。このディスク記憶装置では、実行中のライトコマンドの指定するライト動作でエラーが発生した場合、当該ライト動作の現時点までの実行時間が当該ライトコマンドで指定される制限時間内であるか否かに無関係に、当該ライトコマンドのリトライを行う。
【0004】
【特許文献1】特開2005−25829号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来技術では、ライトデータが失われ得る状況が生じた後に、ライトデータが失われないように対処することはできるが、そのような状況を改善することができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、記録データが消失し得る状況を改善することができるファイル入出力調整制御システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のファイル入出力調整制御システムは、ファイル記録の遅延状況を検出するファイル処理遅延検出部と、遅延状況に基づき、記録の遅延が著しい記録ファイルがあるか否かを判定し、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定した場合は、外部装置からのファイルの再生要求に対して要求拒否応答を返すファイル処理決定部と、を備えている(請求項1ないし請求項4)。
【0008】
上記ファイル入出力調整制御システムによれば、記録の遅延が著しい記録ファイルがある場合には、ファイルの処理要求に対して要求拒否応答を返す。すなわち、オペレーティングシステムの上位で、再生に対して記録を、節度を持って優先することにより、十分な記録速度を得ることが出来、よって、記録データの消失を防止することが出来る。
【0009】
上記ファイル入出力調整制御システムにおいて、ファイル処理遅延検出部は、記憶装置インターフェース部から記憶装置に発行した未終了の記録コマンドがあることを検出する記録コマンド停止検出部を備え、ファイル処理決定部は、記録コマンド未検出部が未終了の記録コマンドがあることを検出した場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定するようにしてもよい(請求項2)。
【0010】
上記ファイル入出力調整制御システムにおいて、ファイル処理遅延検出部は、記憶装置インターフェースが記憶装置に発行した記録コマンドの処理時間を検出する記録コマンド処理時間検出部を備え、ファイル処理決定部は、前回発行した記録コマンドの処理時間が処理時間閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定するようにしてもよい(請求項3)。
【0011】
上記ファイル入出力調整制御システムにおいて、ファイル処理遅延検出部は、処理要求の対象となっているファイルの記録レートを検出するファイル記録レート検出部を備え、ファイル処理決定部は、記録レートが記録レート閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定するようにしてもよい(請求項4)。
【0012】
本発明のファイル入出力調整制御方法は、外部装置からファイルの再生要求を受け付けたときに、ファイル記録の遅延状況を検出し、遅延状況に基づき、記録の遅延が著しい記録ファイルがあるか否かを判定し、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定した場合は、再生要求に対して要求拒否応答を返すことによりファイルの入出力を行う(請求項5ないし請求項8)。
【0013】
上記ファイル入出力調整制御方法において、未終了の記録コマンドがあることを検出した場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定するようにしてもよい(請求項6)。
【0014】
上記ファイル入出力調整制御方法において、記憶装置インターフェースが記憶装置に発行した各記録コマンドの処理時間を検出し、前回発行した記録コマンドの処理時間が処理時間閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定するようにしてもよい(請求項7)。
【0015】
上記ファイル入出力調整制御方法において、処理要求の対象となっているファイルの記録レートを検出し、記録レートが記録レート閾値以上である場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定するようにしてもよい(請求項8)。
【0016】
本発明のファイル入出力調整制御プログラムは、コンピュータに、ファイル記録の遅延状況を検出するファイル処理遅延検出処理と、遅延状況に基づき、記録の遅延が著しい記録ファイルがあるか否かを判定し、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定した場合は、外部装置からのファイルの再生要求に対して要求拒否応答を返すファイル処理決定処理と、を実行させる(請求項9ないし請求項12)。
【0017】
上記ファイル入出力調整制御プログラムにおいて、コンピュータに、記憶装置インターフェース部から記憶装置に発行した未終了の記録コマンドがあることを検出する記録コマンド停止検出処理を実行させ、ファイル処理決定処理では、記録コマンド未検出部が未終了の記録コマンドがあることを検出した場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定するようにしてもよい(請求項10)。
【0018】
上記ファイル入出力調整制御プログラムにおいて、コンピュータに、記憶装置に発行した記録コマンドの処理時間を検出する記録コマンド処理時間検出処理を実行させ、ファイル処理決定処理では、前回発行した記録コマンドの処理時間が処理時間閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定するようにしてもよい(請求項11)。
【0019】
上記ファイル入出力調整制御プログラムにおいて、コンピュータに、処理要求の対象となっているファイルの記録レートを検出するファイル記録レート検出処理を実行させ、ファイル処理決定処理では、記録レートが記録レート閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定するようにしてもよい(請求項12)。
【発明の効果】
【0020】
オペレーティングシステムの上位で、再生に対して、記録を、節度を持って優先することにより、十分な記録速度を得ることが出来、よって、記録データの消失を防止することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図を参照しながら本発明の一実施形態であるファイル入出力調整制御システム10の構成と動作について説明する。
図1は、ファイル入出力調整制御システム10の構成図である。
ファイル入出力調整制御システム10は、要求受付部20、ファイル決定部30、ファイル処理遅延検出部40、ファイル情報管理部50、及び、記憶装置インターフェース部60から構成され、外部記録装置70や外部再生装置80からファイルのオープン要求、記録要求、再生要求、クローズ要求等の処理要求を受信し、また、記憶装置90に対し記録コマンド及び再生コマンドを送信する。
【0022】
要求受付部20は、外部記録装置70や外部再生装置80からファイルのオープン要求、記録要求、再生要求、クローズ要求等の処理要求を受信し、また、ファイル決定部20と連携し、要求終了応答、要求拒否応答を外部記録装置70や外部再生装置80に送信し、また、必要に応じて、外部記録装置70や外部再生装置80とファイル決定部30との間で記録データ、再生データの送受信を行う。
【0023】
ファイル決定部30(ファイル処理決定部の一例)は、要求受付部20から記録要求が来た場合は、要求受付部20に対し、当該記録要求を受け付けるよう指示し、且つ、記憶装置インターフェース部60に記録コマンドを記憶装置90に発行するように指示を行う。また、要求受付部20から、再生要求が来た場合は、ファイル処理遅延検出部40及びファイル情報管理部50と連携し、記憶装置90により著しい遅延を受けた記録ファイルがないと判断場合は、要求受付部20に対し、当該再生要求を受け付けるよう指示し、且つ、記憶装置インターフェース部60に再生コマンドを記憶装置90に発行するように指示を行う。また、著しい遅延を受けた記録ファイルがあると判断した場合は、要求受付部20に対し、当該再生要求を拒否するよう指示し、また、必要に応じて、要求受付部20と、記憶装置インターフェース部60との間で、記録データ、再生データの送受信を行う。
【0024】
ファイル処理遅延検出部40は、記録コマンド停止検出部41、記録コマンド処理時間検出部42、及び、ファイル記録レート検出部43から構成され、ファイル処理の遅延を検出し、また、ファイル決定部30にファイル処理の遅延を通知する。
【0025】
記録コマンド停止検出部41は、記憶装置インターフェース部60が外部装置90に発行した記録コマンドが完了したか未完了であるかを検出する。
【0026】
記録コマンド処理時間検出部42は、記憶装置インターフェース部60が発行した記録コマンドの処理に記憶装置90が要した時間を検出する。
【0027】
ファイル記録レート検出部43は、記録要求の対象となっているファイルの記録レートを検出する。
【0028】
記憶装置インターフェース部60は、ファイル決定部30からの指示を受けて、記憶装置90に対して、記録コマンド、及び再生コマンドを送信し、また、必要に応じて、ファイル決定部30と、記憶装置90との間で、記録データ、再生データの送受信を行う。
【0029】
ファイル情報管理部50は、記録処理または再生処理の対象となっている各ファイルについて、処理の遅延を判定するために必要なデータを保存している。記録または再生が終了したファイルについてのデータは削除される。
図3は、ファイル情報管理部50が保存するデータの一例を示す図である。
ファイル情報管理部50には、現在記録要求または再生要求の対象となっているファイルのそれぞれ(この例では、ファイル1ないしファイルn)について、処理種別、記録目標レート(記録レート閾値の一例)、記録コマンド停止時間、停止時間規定値(処理時間閾値の一例)の各情報が保存されている。
ファイル種別は、そのファイルが記録要求の対象となっているファイル(記録ファイル)であるか、あるいは再生要求の対象となっているファイルであるか示す情報である。この情報は、要求受け付け部20が外部記録装置70または外部再生装置80から受信した処理要求を解析して判断し、ファイル情報管理部50に保存する。
記録目標レートは、記録ファイルの記録レート、すなわち、記録ファイルがオープンされてから記録されたデータ量をオープンされた時点からの経過時間で除算した値、の希望値である。この情報は、要求受け付け部20が外部記録装置70または外部再生装置80から受信した処理要求を解析して判断し、ファイル情報管理部50に保存する。
記録コマンド停止時間は、記憶装置90があるファイルについて現在実行中の記録コマンドの直前に実行した記録コマンドを処理するのにかかった時間である。この情報は、記録コマンド処理時間検出部42が検出し、ファイル情報管理部50に保存する。
停止時間規定値は、外部記録装置70または外部再生装置80から仕様通知要求で通知された、記録コマンドの希望処理時間である。この情報は、要求受け付け部20が外部記録装置70または外部再生装置80から受信した処理要求を解析して判断し、ファイル情報管理部50に保存する。
【0030】
上記の各部は、ファイル入出力調整制御システム10のCPU(Central Processing Unit)がコンピュータプログラムを実行してファイル入出力調整制御システム10のハードウェアを制御することにより実現される。
【0031】
外部記録装置70(外部装置の一例)は、ファイルを記録する場合は、まず、ファイル入出力調整制御システム10に対して、ファイルのオープン要求を送信し、必要であれば、ファイルの目標レートを示す仕様通知要求を送信し、その後、必要回数記録要求を送信し、最後にクローズする。
【0032】
外部再生装置80(外部装置の一例)は、ファイルを再生する場合は、まず、ファイル入出力調整制御システム10に対して、ファイルのオープン要求を送信し、その後、必要回数、再生要求を送信し、最後にクローズする。
【0033】
記録装置90は、例えば、ハードディスクドライブ、DVDドライブ等であり、ファイル入出力調整制御システム10から受信した記憶媒体に情報を記録し、また記憶媒体から情報を読み出してファイル入出力調整制御システム10に送信する装置である。なお、記憶装置10は、ファイル入出力調整制御システム10と同一の筐体に内蔵されるものでもよいし、独立した装置、例えばディスクアレイ装置等でもよい。
【0034】
図2は、ファイル入出力調整制御システム10の動作を示すフローチャートである。
まず、要求受付部20は、外部記録装置70または外部再生装置80から記録要求または再生要求を受信し(ステップS101)、ファイル決定部30は、その要求が記録要求かどうか判断する(ステップS102)。
受信した要求が記録要求である場合は、記憶装置インターフェース部60は、記録コマンドを記憶装置90に発行し、要求受付部20は、要求終了応答を要求の送信元に返して(ステップS102の判定がイエス、ステップ108)終了する。
【0035】
ステップS102で受信した要求が再生要求である場合は、ファイル決定部30は、すべての記録中のファイルを選択したかどうか判断し(ステップS102の判定がノー、ステップS103)、この判断がイエスの場合は、要求受付部30は、要求終了応答を再生要求の送信元に返して(ステップS103の判定がイエス、ステップ108)、終了する。
【0036】
記録中のファイルに未選択のものがある場合は、ファイル決定部30は、オープンされている記録中のファイルを順に選択し(ステップS103の判定がノー、ステップS104)、選択したファイルのファイル記録レート検出部43により検出された実際の記録レートが外部記録装置70から通知されファイル情報記憶部50に記憶されている記録目標レート以下かどうか判断し(ステップS105)、記録目標レート以下の場合は、要求拒否応答を再生要求の送信元に送信し(ステップS105の判定がイエス、ステップ109)、終了する。
【0037】
選択したファイルの記録レートが記録目標レートより大きい場合は、ファイル決定部30は、記録コマンド停止検出部41から通知される情報に基づいて記録コマンドが停止中、つまり、記憶装置90に送信した記録コマンドが終了していない状態かどうか判断し(ステップS105の判定がノー、ステップS106)、停止中である場合は、要求受付部20が要求拒否応答を再生要求の送信元に送信し(ステップS106の判定がイエス、ステップS109)、終了する。
【0038】
記録コマンドが停止中でない場合は、ファイル決定部30は、記録コマンド処理時間検出部42により検出されファイル情報管理50に保存された前回の記録コマンドの停止時間が、外部記録装置70から通知されファイル情報管理部50に記憶されている停止時間規定値以上かどうか判断し(ステップS106の判定がノー、ステップS107)、規定値以上の場合は、要求受け付け部20が、要求拒否応答を再生要求の送信元に送信し(ステップS107の判定がイエス、ステップS109)、終了する。
前回の記録コマンドの停止時間が規定値未満の(ステップS107の判定がノー)場合は、ステップ103に戻る。
【0039】
なお、上記のステップS105、ステップS106、ステップS107に示す条件は、任意に組み合わせることが出来る。その判定順序も任意である。
【0040】
ファイル入出力制御調整システム10によれば、オペレーティングシステムの上位で、再生に対して、記録を、節度を持って優先することにより、十分な記録速度を得ることが出来、よって、記録データの消失を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態であるファイル入出力調整制御システムの構成図である。
【図2】ファイル入出力調整制御システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】ファイル情報管理部に保存されるデータの例を示す図である。
【符号の説明】
【0042】
10 ファイル入出力調整制御システム
20 要求受付部
30 ファイル決定部
40 ファイル処理遅延検出部
41 記録コマンド停止検出部
42 記録コマンド処理時間検出部
43 ファイル記録レート検出部
50 ファイル情報管理部
60 記憶装置インターフェース部
70 外部記録装置
80 外部再生装置
90 記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置からファイルの処理要求を受け付ける要求受け付け部と、前記処理要求に応じて記憶装置にコマンドを発行し、前記記憶装置に対して、前記ファイルの記録または再生を行なう記憶装置インターフェース部とを備えたファイル入出力調整制御システムにおいて、
ファイル記録の遅延状況を検出するファイル処理遅延検出部と、
前記遅延状況に基づき、記録の遅延が著しい記録ファイルがあるか否かを判定し、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定した場合は、前記外部装置からのファイルの再生要求に対して要求拒否応答を返すファイル処理決定部と、を備えたファイル入出力調整制御システム。
【請求項2】
前記ファイル処理遅延検出部は、前記記憶装置インターフェース部から前記記憶装置に発行した未終了の記録コマンドがあることを検出する記録コマンド停止検出部を備え、
前記ファイル処理決定部は、前記記録コマンド未検出部が未終了の記録コマンドがあることを検出した場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定することを特徴とした請求項1に記載のファイル入出力調整制御システム。
【請求項3】
前記ファイル処理遅延検出部は、記憶装置インターフェースが記憶装置に発行した記録コマンドの処理時間を検出する記録コマンド処理時間検出部を備え、
前記ファイル処理決定部は、前回発行した記録コマンドの前記処理時間が処理時間閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定することを特徴とした請求項1または請求項2に記載のファイル入出力調整制御システム。
【請求項4】
前記ファイル処理遅延検出部は、前記処理要求の対象となっているファイルの記録レートを検出するファイル記録レート検出部を備え、
前記ファイル処理決定部は、前記記録レートが記録レート閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定することを特徴とした請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載のファイル入出力調整制御システム。
【請求項5】
外部装置からファイルの処理要求を受け付ける要求受け付け、前記処理要求に応じて記憶装置にコマンドを発行し、前記記憶装置に対して、前記ファイルの記録または再生を行なうファイル入出力調整制御方法において、
前記外部装置からファイルの再生要求を受け付けたときに、ファイル記録の遅延状況を検出し、前記遅延状況に基づき、記録の遅延が著しい記録ファイルがあるか否かを判定し、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定した場合は、前記再生要求に対して要求拒否応答を返すことを特徴としたファイル入出力調整制御方法。
【請求項6】
未終了の記録コマンドがあることを検出した場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定することを特徴とした請求項5に記載のファイル入出力調整制御方法。
【請求項7】
記憶装置インターフェースが記憶装置に発行した各記録コマンドの処理時間を検出し、
前回発行した記録コマンドの前記処理時間が処理時間閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定することを特徴とした請求項5または請求項6に記載のファイル入出力調整制御方法。
【請求項8】
前記処理要求の対象となっているファイルの記録レートを検出し、
前記記録レートが記録レート閾値以上である場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定することを特徴とした請求項5ないし請求項7のいずれか一つに記載のファイル入出力調整制御方法。
【請求項9】
外部装置からファイルの処理要求を受け付ける要求受け付け、前記処理要求に応じて記憶装置にコマンドを発行し、前記記憶装置に対して、前記ファイルの記録または再生を行なう処理をコンピュータに実行させるファイル入出力調整制御プログラムにおいて、
前記コンピュータに、
ファイル記録の遅延状況を検出するファイル処理遅延検出処理と、
前記遅延状況に基づき、記録の遅延が著しい記録ファイルがあるか否かを判定し、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定した場合は、前記外部装置からのファイルの再生要求に対して要求拒否応答を返すファイル処理決定処理と、を実行させることを特徴としたファイル入出力調整制御プログラム。
【請求項10】
前記コンピュータに、前記記憶装置インターフェース部から前記記憶装置に発行した未終了の記録コマンドがあることを検出する記録コマンド停止検出処理を実行させ、
前記ファイル処理決定処理では、前記記録コマンド未検出部が未終了の記録コマンドがあることを検出した場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定することを特徴とした請求項9に記載のファイル入出力調整制御プログラム。
【請求項11】
前記コンピュータに、記憶装置に発行した記録コマンドの処理時間を検出する記録コマンド処理時間検出処理を実行させ、
前記ファイル処理決定処理では、前回発行した記録コマンドの前記処理時間が処理時間閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定することを特徴とした請求項9または請求項10に記載のファイル入出力調整制御プログラム。
【請求項12】
前記コンピュータに、前記処理要求の対象となっているファイルの記録レートを検出するファイル記録レート検出処理を実行させ、
前記ファイル処理決定処理では、前記記録レートが記録レート閾値以上であるファイルがある場合に、記録の遅延が著しい記録ファイルがあると判定することを特徴とした請求項9ないし請求項11のいずれか一つに記載のファイル入出力調整制御プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate