説明

ファイル管理方式およびファイル管理システム

【課題】ファイル管理システムにおいて、必要とする情報の保有場所の確認および当該情報の内容の確認を容易に行えるようにする。
【解決手段】位置表示対象図上の、フォルダを保管する各所の位置に、各フォルダをオブジェクト12a〜12gで表示し、更に前記位置表示対象図上の、ファイルを保管する各所の位置に、前記各ファイルをオブジェクト121a〜121jで表示し、ユ−ザ端末1の画面11上で、前記各ファイルのオブジェクトを選択することにより、当該選択されたファイルのファイル内情報を、前記ユ−ザ端末1の画面11上に表示する

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、GIS(Geographical Information System)による地図、デフォルメされた図、など、何所に何が在るかを示すために使用される図、特に電子化された図、を用いるファイル管理方式およびファイル管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のファイル管理システムにおいては、ハ‐ドディスク等の記憶装置上に作成保存されたファイルを、ツリ−状に階層的に関連付けられたフォルダ等によって整理し、このように整理されたツリ−状のフォルダ構成によりファイルを管理したり、利用したりするのが一般的である。
【0003】
また、ファイル管理システムではないが、電子化された地図にホテル、レストラン、店等をオ−バレイして表示する事例は特表2001−507826号公報(特許文献1)に示されている。
【0004】
【特許文献1】特表2001−507826号公報(図2及び図3、及びその説明)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ハ‐ドディスク等の記憶装置上に作成保存されたファイルを、ツリ−状に階層的に関連付けられたフォルダ等によって整理し、このように整理されたツリ−状のフォルダ構成によりファイルを管理したり、利用したりする一般的なファイル管理システムにおいては、例えば、末端階層における或るファイルにアクセスする場合は、ツリ−状に階層的に関連付けられた各フォルダを階層的に辿っていく必要があり、特に、他の部署や部門が時々アクセスするような場合は、どのようなフォルダ構成になっているか不明であるので、アクセス作業が煩雑で、アクセスに随分と時間を要する。
【0006】
ところで、官公庁や、比較的大きな会社等において、ファイル管理やファイル利用をロ−カルに極く小規模で行う場合はともかく、広範囲に亘ってファイル管理やファイル利用を可能にしたい場合、ファイル管理やファイル利用の対象となるファイル数が多大となり、フォルダの階層数も増加し、所望のファイルにアクセスするのが煩雑で、多大な時間を要する。ましてや、異なる部署や部門が作成したファイルにアクセスする場合、当該部署や部門の規模が大きい場合にはフォルダ構成やファイル種別が多岐にわたり、ツリ−状に階層的に関連付けられたフォルダの何所にあるのか想定できない場合があり、実質的にアクセス困難な場合もあり得る。検索ツ−ルを利用すれば比較的早くアクセスできる場合もあるが、必要なファイルにアクセスする部署や部門とファイルの作成管理を管轄する部署や部門等が異なる場合には、観点や用語の違いなどにより、簡単には的確に検索できない、などの問題が生じる。
【0007】
また、電子化された地図にホテル、レストラン、店等の表示をオ−バレイする事例である特許文献1には、ファイル管理システムに適用した事例は記載されてなく、また、仮にファイル管理システムに適用したとしても、地図上に部署名や部門名が表示されるだけであり、前述の問題は解消されない。
【0008】
例えば、「A地区の公園のブランコが損傷しているので即刻修理して欲しい」旨、一般の人から電話で依頼された場合、依頼を受けた部署や部門は、通常は地図でA地区の公園の有無を確認するが、公園が大小複数ある場合はどの公園か特定するために、どの公園か依頼者に確認するけれども、依頼者は公園名まで知らない場合があり、その場合は、どの公園であるか答えることが出来ない。
【0009】
依頼者が公園名を答えることができない場合は、依頼を受けた部署や部門は、公園の特徴やブランコの特徴などを、依頼者から聞き出しておいて、A地区における大小各種の公園の各資料の管轄部署や部門に出向いていき、当該資料をつぶさに調査し、修理依頼されたブランコの在る公園を特定するが、当該特定を行うまでに多くの手間と時間を要する。
【0010】
このようなことは、公園に限らず、例えば工場や事務所を多数有する企業等における特殊な設備の確認や特殊な書類の確認の場合にも有り得る。例えば、稀に使用する特殊な機能を有する設備は全工場に設置されておらず或る一工場、例えば工場W、だけに設置される場合がある。
【0011】
他の工場、例えば工場B、で当該特殊設備を使用する必要が偶然に発生した場合、工場Bの工場内設備管理部門では、当該特殊設備が管理管轄内の工場Bには無いことは即座に分かるけれども、管轄外の他の工場の設備までは確実には分からず、例えば関東地区あるいは関西地区の工場Eか工場Wに在ったような気がする等の漠然とした記憶に依存する。
【0012】
このような場合、当該特殊設備を使用する必要が偶然に発生した工場Bの設備管理部門は、工場Eや工場Wの設備管理部門に電話をして特殊機能の内容説明をし、電話を受けた工場Eや工場Wの各設備管理部門では、説明を受けた特殊機能に相当する数種の設備の各資料を確認し、各設備管理部門からの確認結果の連絡を受けた後に、例えば工場Wに、当該特殊設備が在ることを工場Bの設備管理部門は知ることが出来る。このように、当該特殊設備を使用する必要が偶然に発生した工場Bの設備管理部門は、当該特殊設備が工場Wに在ることを確認するまでに多くの手間と時間を要する。
【0013】
工場の設備に限らず、事務所を多数有する企業等における特殊な書類の確認作業においても、前述の工場の場合と同様な状況となり、特殊な書類の存在確認に多くの手間と時間を要する。
【0014】
この発明は、前述のような実情に鑑みてなされたもので、ファイル管理システムにおいて、必要とする情報の保有場所の確認および当該情報の内容の確認を容易に行えるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明に係るファイル管理方式は、図デ−タ送付手段により位置表示対象図のデ−タをユ−ザ端末に送り、ファイル管理手段により各所のフォルダ情報およびファイル情報を前記ユ−ザ端末に送り、前記各所毎のフォルダ情報およびファイル情報の保管情報を有するファイル管理情報における前記各所の位置情報とを関連付ける関連付けテ−ブルにおける前記ファイル管理情報と前記位置情報との関連付デ−タを、関連付管理手段により前記ユ−ザ端末1に送り、前記ユ−ザ端末の画面に、前記位置表示対象図を表示すると共に、前記位置表示対象図上の、前記フォルダを保管する各所の位置に、前記各フォルダをオブジェクトで表示し、更に前記位置表示対象図上の、前記ファイルを保管する各所の位置に、前記各ファイルをオブジェクトで表示し、前記ユ−ザ端末の画面上で、前記各ファイルのオブジェクトを選択することにより、当該選択されたファイルのファイル内情報を、前記ユ−ザ端末の画面上に表示するものである。
【発明の効果】
【0016】
この発明は、図デ−タ送付手段により位置表示対象図のデ−タをユ−ザ端末に送り、ファイル管理手段により各所のフォルダ情報およびファイル情報を前記ユ−ザ端末に送り、前記各所毎のフォルダ情報およびファイル情報の保管情報を有するファイル管理情報における前記各所の位置情報とを関連付ける関連付けテ−ブルにおける前記ファイル管理情報と前記位置情報との関連付デ−タを、関連付管理手段により前記ユ−ザ端末1に送り、前記ユ−ザ端末の画面に、前記位置表示対象図を表示すると共に、前記位置表示対象図上の、前記フォルダを保管する各所の位置に、前記各フォルダをオブジェクトで表示し、更に前記位置表示対象図上の、前記ファイルを保管する各所の位置に、前記各ファイルをオブジェクトで表示し、前記ユ−ザ端末の画面上で、前記各ファイルのオブジェクトを選択することにより、当該選択されたファイルのファイル内情報を、前記ユ−ザ端末の画面上に表示するので、必要とする情報の保有場所の確認および当該情報の内容の確認を容易に行えるファイル管理システムを実現できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
実施の形態1.
以下この発明の実施の形態1を図1〜図3により説明する。図1はシステム構成の一例を示す図、図2は位置表示対象図にフォルダの位置がオブジェクトで示されている事例を示す図、図3は位置表示対象図にフォルダ内のファイルの位置がオブジェクトで示されている事例を示す図である。なお、各図中、同一符合は同一部分を示す。
【0018】
図1において、ファイル管理システムは、ユ−ザ端末1と、図デ−タ送付手段2と、位置表示対象図のデ−タ3と、関連付管理手段4と、デ−タテ−ブル5と、サ−バ6とで構成されている。
【0019】
前記ユ−ザ端末1は、表示用の画面11を有している。
【0020】
前記図デ−タ送付手段2は、各種情報を有する各所の位置を表示するための前記位置表示対象図のデ−タ3を前記ユ−ザ端末1に送る機能を有している。
【0021】
前記関連付デ−タ送付手段4は、前記関連付けテ−ブル3における前記ファイル管理情報と前記位置情報との関連付デ−タを前記ユ−ザ端末1に送る機能を有している。
【0022】
前記関連付けテ−ブル5には、図示のように、経度および緯度などの位置情報と、フォルダ名およびファイル名などのファイル管理情報とが、フォルダの所在場所(位置)と関連付けて保存されている。
【0023】
前記サ−バ6は、ファイル管理手段61と、記憶装置62とを有している。
【0024】
前記ファイル管理手段61は、前記記憶装置62におけるフォルダ情報およびファイル情報をユ−ザ端末1に送る機能を有している。
【0025】
前記記憶装置62には、各所の各種情報を各種ファイルとして保管する複数のフォルダを保存してある。
【0026】
前記ユ−ザ端末1と前記図デ−タ送付手段2と前記位置表示対象図のデ−タ3と前記関連付管理手段4と前記デ−タテ−ブル5と前記サ−バ6とで構成されている前記ファイル管理システムにおいては、図2に示すように、前記ユ−ザ端末1の画面11に、前記図デ−タ送付手段2から送付された図(図2においては日本の地図を例示)と、前記関連付デ−タ送付手段4から送付された前記位置情報に沿って対応フォルダの所在位置(当該対応フォルダを有する部署、部門(県、市、工場などの部署、部門)などの所在位置)をオブジェクト12により前記図(図2における日本の地図)上に表示する。
【0027】
また、前記ファイル管理システムにおいては、図3に示すように、前記ユ−ザ端末1の画面11に、前記図デ−タ送付手段2から送付された図(図3においては、前記図2において指定された前記フォルダの所在位置における詳細地図を例示)と、前記関連付デ−タ送付手段4から送付された前記位置情報に沿って対応ファイルの所在位置(当該対応フォルダを有する部署、部門(県、市、工場などの部署、部門)などの所在位置)をオブジェクト21により前記図(図3における詳細地図)上に表示する。
【0028】
前記ユ−ザ端末1の画面に表示された前記地図(図2)における前記複数個のフォルダの各オブジェクト12を任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクト12に対応(リンク)したフォルダが選定され、前記フォルダが選定されることにより、前記ユ−ザ端末1の画面に表示された前記地図(図3)における前記複数個のファイルの各オブジェクト21を任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクト21に対応(リンク)したファイルが選定され、前記選定されたファイルのファイル内情報が、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示される。
【0029】
従って、前記ユ−ザ端末1のオペレ−タは、ファイル管理システムにおいて、前記サ−バ6内のフォルダ構成を意識することなく、位置情報により視覚的に、必要とする情報の保有場所の確認を容易に行え、当該情報の内容の確認を容易に行える。
【0030】
以下に、動作も含めてもう少し具体的に説明する。
【0031】
ユ−ザが前記ユ−ザ端末1を操作して要求を出すと、その要求に対する応答が前記ユ−ザ端末1の画面11に表示される。
【0032】
前記要求に応え、前記位置表示対象図デ−タ3を管理する前記図デ−タ送付手段2が、前記GISサ−ビスによる位置表示対象図やデフォルメされた図、絵などの位置表示対象図を保存している前記位置表示対象図デ−タ3を検索し、指定された位置表示対象図の情報を前記ユ−ザ端末1に送り、当該指定された位置表示対象図を受け取った前記ユ−ザ端末1が、当該指定された位置表示対象図を自己の画面11に表示する。
【0033】
前記画面11への前記位置表示対象図の表示の前記一連の動作と並行して、前記ユ−ザ端末1は、前記関連付管理手段4に対して、前記ユ−ザが要求した位置表示対象図情報に含まれるファイル管理情報(前記位置情報/ファイル管理情報関連付けテ−ブル5に保存のファイル管理情報)を取得する要求を出す。
【0034】
前記ファイル管理情報(前記位置情報/ファイル管理情報関連付けテ−ブル5に保存のファイル管理情報)を取得する要求を受けた前記関連付管理手段4は、前記指定された位置表示対象図に位置的に対応するフォルダ情報を、前記位置情報/ファイル管理情報関連付けテ−ブル5から取得し、前記ユ−ザ端末1に送る。
【0035】
前記フォルダ情報を受けた前記ユ−ザ端末1は、図2に示されているように、前記位置情報に関連付けされたフォルダの存在を、前記指定された位置表示対象図上の、前記関連付けられた位置情報に沿った所定位置に、シンボル、画像、ポリゴンのようなオブジェクト12a〜12gにより表示する。
【0036】
前記指定された位置表示対象図上に前記オブジェクト12a〜12gが表示されると、ユ−ザは、当該オブジェクト12a〜12gの中から、所望の或は想定されるフォルダを示すオブジェクト(例えば12b)を選択(例えばクリック)する。
【0037】
ユ−ザが、所望の或は想定されるフォルダを示すオブジェクト(例えば12b)を選択(例えばクリック)すると、予め決められた処理が行われる。
【0038】
即ち、前記ユ−ザ端末1は、前記選択されたオブジェクト(例えば12b)に関連付けられた位置表示対象図を、前記図デ−タ送付手段2に要求し、当該要求に応えて前記図デ−タ送付手段2は前記位置表示対象図デ−タ3の中から、前記フォルダを示すオブジェクト(例えば12b)に関連付けられた位置表示対象図を取り出して前記ユ−ザ端末1へ送る。
【0039】
前記選択されたオブジェクト(例えば12b)に関連付けられた位置表示対象図を受け取った前記ユ−ザ端末1は、その画面11に、図3に示すように、縮尺が変更されて前記前記選択されたオブジェクト(例えば12b)に対応(リンク)したフォルダ内に格納された各種ファイルの所在範囲に対応する位置表示対象図を表示する。
【0040】
前記画面11への前記位置表示対象図の表示動作と並行して、前記ユ−ザ端末1は、前記関連付管理手段4に対して、前記選択されたオブジェクト(例えば12b)に関連付けられた位置表示対象図の情報に含まれるファイル管理情報(前記位置情報/ファイル管理情報関連付けテ−ブル5に保存のファイル管理情報)を取得する要求を出す。
【0041】
前記ファイル管理情報(前記位置情報/ファイル管理情報関連付けテ−ブル5に保存のファイル管理情報)を取得する要求を受けた前記関連付管理手段4は、前記選択されたフォルダのオブジェクト(例えば12b)に関連付けられた位置表示対象図に位置的に対応するファイル情報を、前記位置情報/ファイル管理情報関連付けテ−ブル5から取得し、前記ユ−ザ端末1に送る。
【0042】
前記フォルダ情報を受けた前記ユ−ザ端末1は、図3に示されているように、前記位置情報に関連付けされたファイルの存在を、前記選択されたフォルダのオブジェクト(例えば12b)に関連付けられた位置表示対象図上の、前記関連付けられた位置情報に沿った所定位置に、シンボル、画像、ポリゴンのようなオブジェクト121a〜121jにより表示する。
【0043】
前記選択されたフォルダのオブジェクト(例えば12b)に関連付けられた位置表示対象図(図3)上に、ファイルを示す前記オブジェクト121a〜121fが表示されると、ユ−ザは、当該ファイルのオブジェクト121a〜121fの中から、所望の或は想定されるファイルを示すオブジェクト(例えば121e)を選択(例えばクリック)する。
【0044】
ユ−ザが所望の或は想定されるファイルのオブジェクト(例えば121e)を選択(例えばクリック)すると、当該ファイルの内容情報が、前記ユ−ザ端末1の画面に表示され、ユ−ザは、当該表示されたファイルの内容情報から、所望のファイルであるかどうか目視で確認する。
【0045】
なお、図3において、12b1,12b2,12b3は、フォルダ12bの中のフォルダ(下位の階層のフォルダ)を意味する。
【0046】
また、図2において、一般のGISにおける操作と同様に、縮尺の指定を行って拡大表示した場合にも図3で示される画面が表示される。
【0047】
このように、前記ユ−ザ端末1の画面に、県、市、工場などのレベルのフォルダ(情報量が多く階層が多岐にわたるフォルダ構成となっている場合のフォルダ)の所在位置を、位置表示対象図と共に当該図上に、シンボル、画像、ポリゴンのようなオブジェクトで表示し、当該表示された多数のフォルダのオブジェクトの中の所望の、或は想定されるフォルダのオブジェクトをユ−ザが選択すれば、当該選択されたオブジェクトに関連付けられた位置表示対象図と共に、当該選択されたオブジェクトに対応(リンク)したフォルダの中の各種ファイルを当該図上に、シンボル、画像、ポリゴンのようなオブジェクトで表示し、当該表示された多数のファイルのオブジェクトの中の所望の或は想定されるファイルのオブジェクトを選択(例えばクリック)すれば、当該選択されたオブジェクトに対応(リンク)したファイルの内容情報が、前記ユ−ザ端末1の画面に表示され、ユ−ザは、当該表示されたファイルの内容情報から、所望のファイルであるかどうか目視で確認できるようにしてあるので、ユ−ザは、階層が多岐にわたるフォルダ構成を意識することなく、また、階層が多岐にわたるフォルダ構成を辿って所望の或は想定されるファイルへの煩雑なアクセスをするようなことは不要となり、必要とする情報の保有場所の確認および当該情報の内容の確認を容易に行える。
【0048】
なお、図2および図3には図示省略してあるが、前記各フォルダのオブジェクト12a〜12gの各々に近接して、各々に対応するフォルダ名を表示し、前記各ファイルのオブジェクト121a〜121jの各々に近接して、各々に対応するファイル名を表示するようにしてある。
【0049】
また、情報量が少なく、フォルダ数やファイル数が少ない場合は、前述の図2におけるオブジェクト12a〜12gをファイルのオブジェクトとし、所望の或は想定されるオブジェクトを選択すれば、当該選択されたオブジェクトに対応(リンク)したファイルの内容情報が、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示されるようにしてもよい。その場合は、図3のようなフォルダ内の各ファイルの所在を示す画面は特には必要ない場合もある。
【0050】
次に、各所に工場を有する会社におけるファイル管理システムに、図1のファイル管理システムを適用した場合を事例として、図1〜図3を使って更に具体的に説明する。
【0051】
規模の大きな全国規模の企業の場合は、全国各所に工場を有し、各工場において自工場内の設備の情報を、フォルダ、ファイルにより整理して前記サ−バ6の前記記憶装置62に保管する。各工場の最上位階層のフォルダを、前記位置表示対象図デ−タ3および前記位置情報/ファイル管理情報関連付けテ−ブル5を使って、前記図デ−タ送付手段2および前記関連付管理手段4により、図2に示すように、日本地図から成る位置表示対象図上の当該各工場の所在位置に、オブジェクト12a〜12gとして表示する。
【0052】
前述のように、稀に使用する特殊な機能を有する設備は全工場に設置されておらず或る一工場、例えば工場12f、だけに設置される場合がある。
【0053】
他の工場、例えば工場12b、で当該特殊設備を使用する必要が偶然に発生した場合、工場12bの工場内設備管理部門では、当該特殊設備が管理管轄内の工場12bには無いことは即座に分かるけれども、管轄外の他の工場の設備までは確実には分からず、例えば関東地区あるいは関西地区の工場12fか工場12cに在ったような気がする等の漠然とした記憶に依存する。
【0054】
このような場合、当該特殊設備を使用する必要が偶然に発生した工場12bの設備管理部門は、前記ユ−ザ端末1を操作して、先ず、前述の日本地図上の工場の所在位置に各工場の最上位のフォルダを示すオブジェクト12a〜12gが表示された画像(図2)を、前記ユ−ザ端末1の前記画面11に表示する。
【0055】
次いで、前記画面11上の前記画面(図2)におけるオブジェクト12f(工場12fの設備情報のファイルを保存しているフォルダに対応(リンク)したオブジェクト)を選定(例えばクリック)し、図3のように、当該選択されたオブジェクトに関連付けられた位置表示対象図と共に、当該選択されたオブジェクトに対応(リンク)したフォルダの中の各種ファイル(例えば工場12f内の複数の分工場や工場建屋の各設備の情報を格納したファイル)を、当該図上にオブジェクト121a〜121jで前記画面11上に表示し、図3に示す画面において該当すると思われるオブジェクト121e(例えば分工場や工場建屋の設備121eの情報を格納したファイルに対応(リンク)している)を選定(例えばクリック)する。
【0056】
当該図3に示す画面において該当すると思われるオブジェクト121eを選定(例えばクリック)すると、当該オブジェクト121eに対応(リンク)しているファイル(例えば分工場や工場建屋の設備121eの情報を格納したファイル)の内容の情報、即ち対応設備の種別や機能などの情報、が前記ユ−ザ端末1の画面11に表示される。
【0057】
工場12bの工場内設備管理部門は、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示されたファイル(例えば分工場や工場建屋の設備121eの情報を格納したファイル)の内容の情報、即ち対応設備の種別や機能などの情報、を画面11上で、自己が探している特殊設備であるかどうかを目視により確認する。
【0058】
前記画面11上で、自己が探している特殊設備であるかどうかを目視により確認した結果、自己が探している特殊設備ではなかった場合は、前記次候補の工場12cについて、前述の工場12fの場合の操作、画面上での選択、画面上での確認と同様に、操作、画面上での選択、画面上での確認を行う。
【0059】
かくして、稀に使用する特殊な機能を有する設備の所在を、画面上で、目視により、短時間で容易に探し、確認することができる。
【0060】
工場12bの設備管理部門が、工場12fや工場12cの設備管理部門に電話をして、必要とする特殊機能の内容説明をし、電話を受けた工場12fや工場12cの各設備管理部門では、説明を受けた特殊機能に相当する数種の設備の各資料を確認し、各設備管理部門からの確認結果の連絡を受けた後に、例えば工場12cに、当該特殊設備が在ることを工場12bBの設備管理部門が知ることが出来るような従来の最も基本的なファイル管理方法のように、当該特殊設備を使用する必要が偶然に発生した工場12bの設備管理部門が、当該特殊設備が工場12c在ることを確認するまでに多くの手間と時間を要するようなことは抑制できる。
【0061】
また、工場12bの設備管理部門は、他の工場12fや工場12cの各設備管理部門が異なる観点で独自に作成したフォルダ構成に従って最上位階層から末端階層まで逐一辿っていく従来のファイル管理システムのように、フォルダ構成を意識することなく、また、階層が多岐にわたるフォルダ構成を辿って所望の或は想定されるファイルへの煩雑なアクセスをするようなことは不要となり、必要とする情報の保有場所の確認および当該情報の内容の確認を容易に行える。
【0062】
工場の設備に限らず、事務所を多数有する企業等における特殊な書類の確認作業においても、前述のこの発明の実施の形態1を適用すれば、前述の工場の場合と同様に、特殊な書類の存在確認に多くの手間と時間を要することなく、必要とする情報の保有場所の確認および当該情報の内容の確認を容易に行える。
【0063】
次に、前述の公園の管理、保守に、図1のファイル管理システムを適用した場合を事例として、図1〜図3を使って具体的に説明する。
【0064】
前述の公園の管理、保守に前述のこの発明の実施の形態1を適用した場合、前述の図1に相当する位置表示対象図は、日本地図とはならず、隣接の複数の県、市、村などを含めた程度の範囲の地図となり、当該地図より更に限定された地域の地図が、前述の図3に相当する位置表示対象図となる。また、各公園毎の前記ファイルの情報は、公園内のブランコ、滑り台、砂場、ベンチなどの設備の配置図や、各設備の構造図、材質、製造/販売業者、製造日、設置日、などの詳細情報である。
【0065】
前述のように、例えば、「A地区の公園のブランコが損傷しているので即刻修理して欲しい」旨、一般の人から電話で依頼された場合、どの公園か依頼者に確認しても、依頼者が公園名まで知らない場合は、依頼を受けた部署や部門は、A地区でブランコがある公園を確認する必要がある。
【0066】
A地区でブランコがある公園を確認するために、依頼を受けた部署や部門は、前記ユ−ザ端末1を操作して、先ず、前述の、隣接の複数の県、市、村などを含めた程度の範囲の地図(位置表示対象図)上の各公園の所在位置に、各公園のフォルダを示すオブジェクト12a〜12gが表示された画像(図2(但し地図は前述のように日本地図ではなく、隣接の複数の県、市、村などを含めた程度の範囲の地図となる))を、前記ユ−ザ端末1の前記画面11に表示する。
【0067】
次いで、前記画面11上の前記画面(図2)におけるオブジェクト12f(地区12fの公園情報のファイルを保存しているフォルダに対応(リンク)したオブジェクト)を選定(例えばクリック)し、図3のように、当該選択されたオブジェクトに関連付けられた位置表示対象図(A地区内の拡大地図)と共に、当該選択されたオブジェクトに対応(リンク)したフォルダの中の各種ファイル(A地区内の複数の公園毎に設けられその各設備の情報を格納したファイル)を、当該図上にオブジェクト121a〜121jで前記画面11上に表示し、図3に示す画面において該当すると思われるオブジェクト121e(例えば公園121eの情報を格納したファイルに対応(リンク)している)を選定(例えばクリック)する。
【0068】
当該図3に示す画面において該当すると思われるオブジェクト121eを選定(例えばクリック)すると、当該オブジェクト121eに対応(リンク)しているファイル(例えば公園121eの設備情報を格納したファイル)の内容の情報、即ち、当該公園121e内のブランコ、滑り台、砂場、ベンチなどの設備の配置図や、各設備の構造図、材質、製造/販売業者、製造日、設置日、などの詳細情報、が前記ユ−ザ端末1の画面11に表示される。
【0069】
一般の人からのブランコ修理依頼を受けた部署や部門は、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示されたファイル(例えば公園121e内のブランコ、滑り台、砂場、ベンチなどの設備の配置図や、各設備の構造図、材質、製造/販売業者、製造日、設置日、などの詳細情報を格納したファイル)の内容の情報、即ち対応ブランコの種別や構造、機能などの情報、を画面11上で、自己がブランコ修理依頼を受けたブランコの公園であるかどうか、修理依頼を受けたブランコであるかどうか、を目視により確認する。
【0070】
前記画面11上で、自己が探している公園であるかどうかを目視により確認した結果、自己が探している公園ではなかった場合は、次候補の公園121gについて、前述の公園121eの場合の操作、画面上での選択、画面上での確認と同様に、操作、画面上での選択、画面上での確認を行う。
【0071】
かくして、補修依頼のあった設備を有する該当公園の所在を、画面上で、目視により、短時間で容易に探し、確認することができる。
【0072】
一般の人からのブランコ修理依頼を受けた部署や部門は、公園の特徴やブランコの特徴などを、依頼者から聞き出しておいて、A地区における大小各種の公園の各資料の管轄部署や部門に出向いていき、当該資料をつぶさに調査し、修理依頼されたブランコの在る公園の特定を行うまでに多くの手間と時間を要するようなことは抑制できる。
【0073】
また、従来のファイル管理システムを仮に公園の管理、保守に適用した場合は、当該ファイル管理システムを使って所望の或は想定される公園や公園設備の情報を保存してあるファイルにアクセスすることになるが、その場合は、一般の人からのブランコ修理依頼を受けた部署や部門は、各公園の管理、保守の管轄部署や部門が異なる観点で独自に作成したフォルダ構成に従って最上位階層から末端階層まで逐一辿っていくことになり、特に、他の部署や部門が時々アクセスするような場合は、どのようなフォルダ構成になっているか不明であるので、アクセス作業が煩雑で、アクセスに随分と時間を要する。
【0074】
このような従来のファイル管理システムを仮に公園の管理、保守に適用した場合に比べ、前述のこの発明の実施の形態1を公園の管理、保守に適用した場合は、前述のように、フォルダ構成を意識することなく、また、階層が多岐にわたるフォルダ構成を辿って所望の或は想定されるファイルへの煩雑なアクセスをするようなことは不要となり、前述のように必要とする公園の場所確認および公園の設備情報の内容の確認を視覚的に容易に行うことができる。
【0075】
なお、この発明の実施の形態1を概念的に要約すると、前述のように、各所の各種情報を各種ファイルとして保管する複数のフォルダを保存する記憶装置62と、前記記憶装置62におけるフォルダ情報及びファイル情報をユ−ザ端末1に送るファイル管理手段61と、各種情報を有する各所の位置を表示するための位置表示対象図のデ−タを前記ユ−ザ端末1に送る図デ−タ送付手段2と、前記各所毎の保管情報を有するファイル管理情報における前記各所の位置情報とを関連付ける関連付けテ−ブル5と、前記関連付けテ−ブル5における前記ファイル管理情報と前記位置情報との関連付デ−タを前記ユ−ザ端末1に送る関連付管理手段4と、を備え、前記ユ−ザ端末1の画面11に、前記図デ−タ送付手段2から送付された図と、前記関連付管理手段4から送付された前記位置情報に沿って対応フォルダをオブジェクト12a,12b,・・・により表示し(図2参照)、前記ユ−ザ端末1の画面11に、前記図デ−タ送付手段2から送付された図と、前記関連付管理手段4から送付された前記位置情報に沿って対応ファイルをオブジェクト121a,121b,・・・により表示し(図3参照)、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示された前記図における前記複数個のフォルダの各オブジェクト12a,12b,・・・を任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクト(例えば12b)に対応(リンク)したフォルダが選定され、前記フォルダが選定されることにより、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示された前記図における前記複数個のファイルの各オブジェクト121a,121b,・・・を任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクト(例えば121e)に対応(リンク)したファイルが選定され、前記選定されたファイルのファイル内情報が、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示され、かくして、必要とする情報の保有場所の確認および当該情報の内容の確認を容易に行えるファイル管理システムを実現できるものである。
【0076】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を図4により説明する。図4はシステム構成の一例を示す図で、同図において、前述の図1と同一または相当部分には同一符号を付してある。また、以下のこの発明の実施の形態2の説明は、前述のこの発明の実施の形態1と異なる点を主体的に説明し、前述のこの発明の実施の形態1と同一または相当する点については、説明を割愛する。
【0077】
この発明の実施の形態2は、図4に示すように、前記ファイル管理手段61と前記記憶装置62とを有する複数個のサ−バ6a,6b,・・・6nを設け、前記関連付けテ−ブル5は、前記各サ−バ毎の保管情報を有する前記ファイル管理情報における前記各サ−バと前記各サ−バの位置情報とを関連付けるものにしてある。
【0078】
前述の各工場の規模が大きく、各工場が管理する情報量が多く、各工場での情報の追加や変更が比較的多い場合、特に各工場が独立して独自に情報管理している場合には、各工場毎に前記ファイル管理手段61と前記記憶装置62とを有するサ−バを設けてある方が、図1のように1個のサ−バに各工場が管理する情報を集約する場合に比べ、情報の最新化などの情報メインテナンスの観点で柔軟性を持たせることができる。また、この場合、1個のサ−バの場合に比べ、ファイル管理手段や記憶装置が分散して設置されているが、前記ユ−ザ端末1を使用するユ−ザは、ファイル管理手段や記憶装置が分散して設置されていることを意識する必要がないため、利便性が高まる。
【0079】
なお、この発明の実施の形態2の場合は、例えば、図1におけるオブジェクト12a,12b,・・・は前記サ−バ6a,6b,・・・に対応(リンク)させ、前記サ−バ6a,6b,・・・は前記ユ−ザ端末1と、例えばイントラネットやエクストラネット等の通信回線で接続し、ユ−ザの要求に応じて、前記ユ−ザ端末1が当該通信回線を介して必要なサ−バから必要な情報を収集する。
【0080】
前述の公園などの公的施設の管理、保守の場合についても同様であり、管轄部署の規模が大きく、各管轄部署が管理する情報量が多く、各管轄部署での情報の追加や変更が比較的多い場合には、複数個のサ−バ6a,6b,・・・6nを設けた方が、前述の観点から好ましい。
【0081】
なお、この発明の実施の形態2は、前述のこの発明の実施の形態1との共通点(説明の割愛)も含め、概念的に要約すると、
各種情報を各種ファイルとして保管する複数のフォルダを保存する前記記憶装置62と、前記記憶装置62におけるフォルダ情報およびファイル情報をユ−ザ端末1に送る前記ファイル管理手段61と、を夫々有し、各所毎に設けられた前記サ−バ6a,6b,・・・と、
各種情報を有する各所の位置を表示するための位置表示対象図のデ−タを前記ユ−ザ端末1に送る前記図デ−タ送付手段2と、
前記各サ−バ毎の保管情報を有する前記ファイル管理情報における前記各サ−バと前記各サ−バの位置情報とを関連付ける前記関連付けテ−ブル5と、
前記関連付けテ−ブル5における前記ファイル管理情報と前記位置情報との関連付デ−タを前記ユ−ザ端末1に送る前記関連付管理手段4と、
を備え、
前記ユ−ザ端末1の画面11に、前記図デ−タ送付手段2から送付された図と、前記関連付管理手段4から送付された前記位置情報に沿って対応サ−バをオブジェクト12a,12b,・・・により表示し(図2参照)、
前記ユ−ザ端末1の画面11に、前記図デ−タ送付手段2から送付された図と、前記関連付管理手段4から送付された前記位置情報に沿って対応ファイルをオブジェクト121a,121b,・・・により表示し(図3参照)、
前記ユ−ザ端末1の画面11に表示された前記図における前記複数個のサ−バの各オブジェクト11を任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクト(例えば12b)に対応(リンク)するサ−バが選定され、
前記サ−バが選定されることにより、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示された前記図における前記複数個のファイルの各オブジェクト121a,121b,・・・を任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクト(例えば121e)に対応(リンク)するファイルが選定され、
前記選定されたファイルのファイル内情報が、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示されるファイル管理システムとしたものである。
【0082】
なお、前述のこの発明の実施の形態2において、複数のファイルを保存するフォルダについても、必要に応じて、前記ユ−ザ端末1の画面11に、前記図デ−タ送付手段2から送付された図と、前記関連付管理手段4から送付された前記位置情報に沿って対応フォルダをオブジェクトにより表示するようにしてもよい。
【0083】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を図5により説明する。図5は位置表示対象図にフォルダの位置がオブジェクトで示され更にツリ−構造のフォルダ構成が示されている事例を示す図で、同図において、前述の図3と同一または相当部分には同一符号を付してある。また、以下のこの発明の実施の形態3の説明は、前述のこの発明の実施の形態1及び2と異なる点を主体的に説明し、前述のこの発明の実施の形態1及び2と同一または相当する点については、説明を割愛する。
【0084】
この発明の形態1および2においては、前述のように、フォルダやファイルを位置情報と関連付けてオブジェクトで表示するようにしてあるが、フォルダやファイルによってはその内容により位置情報と直接関連付けることが出来ないものもある。
【0085】
この発明の実施の形態3は、位置情報と直接関連付けることが出来ないフォルダやファイルについては、図上にオブジェクト表示せずに、図5に示すように、従来の通常のツリ−構造のフォルダ管理手段を使ったツリ−構造のフォルダ構成やファイル構成を、前述の位置情報と直接関連付けることが出来るフォルダやファイルのオブジェクトと共に図上に表示するようにすることにより、より分かり易いユ−ザインタ−フェ−スとしてある。
【0086】
図5(前述の図3に相当)において、例えば、前記フォルダのオブジェクト121eを選択すると、ウインドウ121effが開き、フォルダ構成、ファイル構成が、前述のオブジェクト121a〜121jを表示してある前記位置表示対象図と共に、画面11上に表示される。
【0087】
図5においては、位置情報と直接関連付けることが出来ないフォルダやファイルの事例として、公園における計画情報のフォルダ、設計情報のフォルダ、などを例示してあり、また、計画情報のフォルダを選択した場合のファイル構成の事例として、計画書のファイル、報告書のファイル、平面図のファイル、横断面図のファイル、写真のファイルを例示してある。
【0088】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を図6により説明する。図6は位置表示対象図としてデフォルメされた図を使用した事例を示す図で、同図において、前述の図3および図5と同一または相当部分には同一符号を付してある。また、以下のこの発明の実施の形態4の説明は、前述のこの発明の実施の形態1〜3と異なる点を主体的に説明し、前述のこの発明の実施の形態1〜3と同一または相当する点については、説明を割愛する。
【0089】
前述のこの発明の実施の形態1〜3においては、測量された座標により管理されたGIS地図などを利用した位置表示対象図を例示したが、この発明の実施の形態4は、位置表示対象図としてデフォルメされた図(任意に作成した地図、図面、絵、など)を使用した事例を示すものである。図6は、公園内の設備配置を示す例であり、公園の敷地12b内に、設備や備品として、ブランコ121a、砂場121b、滑り台121c、ベンチ121d,121e、植木121fが図示されている。
【0090】
例えば、前述の図5において、オブジェクト12bを選択(例えばクリック)すると、前記ユ−ザ端末1の画面11(図1、図4を参照)に図5が表示される。更に、前記ブランコ121a、砂場121b、滑り台121c、ベンチ121d,121e、植木121fは、ファイルのオブジェクトとなっており、何れも選択(例えばクリック)すると、各々の詳細情報(構造図、材質、製造/販売業者、製造日、設置日、など)が表示される。
【0091】
この発明の実施の形態4においては、前述のように、汎用の地図のみでなく、デフォルメされた図でも使用できるので、フォルダやファイルと位置情報との関連付けを柔軟に行ことができる。
【0092】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を図7により説明する。図7は位置表示対象図にフォルダ内のファイルの位置がオブジェクトで示されている事例を示す図で、前述の図5に相当する図である。なお、図7において前述の図5と同一または相当部分には同一符号を付してある。また、以下のこの発明の実施の形態5の説明は、前述のこの発明の実施の形態1〜4と異なる点を主体的に説明し、前述のこの発明の実施の形態1〜4と同一または相当する点については、説明を割愛する。
【0093】
この発明の実施の形態5は、前述のこの発明の実施の形態1〜4に、前記ファイルの移動や複写の機能を持たせた者である。
【0094】
この発明の実施の形態5においては、図7に示してあるように、フォルダ121cffとフォルダ121effとを、前記ユ−ザ端末1の画面11(図1、図4を参照)に同時に表示しておき、前記フォルダ121eff内にあるファイル、例えば報告書のファイル、を選択して前記フォルダ121cffにドラッグすることにより、ファイルの移動または複写の操作(図7に図示の矢印121ec1)をすることができるようにしたものである。フォルダの移動や複写もできるようにしてある。また、検索、名称変更、カット&ペ−スト等の操作機能も実装することが可能である。
【0095】
また、前記フォルダ121effを前記ユ−ザ端末1の画面11(図1、図4を参照)に表示しておき、当該フォルダ121eff内にあるファイル、例えば計画書のファイル、を選択して121kの位置にドラッグすることにより、位置表示対象図上にファイルの移動または複写の操作(図7に図示の矢印121ec2)をすることができるようにしたものである。フォルダの移動や複写もできるようにしてある。また、検索、名称変更、カット&ペ−スト等の操作機能も実装することが可能である。
【0096】
この発明の実施の形態5においては、前述のように、一般のファイル管理におけるファイルやフォルダの移動、検索、名称変更、複写、カット&ペ−スト等の機能を実装することにより、ユ−ザの利便性を向上させることができる。
【0097】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6を図8により説明する。図8はシステム構成の一例を示す図で、前述の図1や図4に相当する図である。なお、図8において前述の図1や図4と同一または相当部分には同一符号を付してある。また、以下のこの発明の実施の形態6の説明は、前述のこの発明の実施の形態1〜5と異なる点を主体的に説明し、前述のこの発明の実施の形態1〜5と同一または相当する点については、説明を割愛する。
【0098】
この発明の実施の形態5は、電子メ−ルを、位置情報と関連付けて位置表示対象図上で視覚的に管理できるようにしたファイル管理システムである。
【0099】
例えば、前述の各工場からのメ−ルを、前述の図2や図3と同様に、位置表示対象図上の各工場や当該工場内の各分工場のオブジェクト12a〜12g(図2参照)、121a〜121j(図3参照)に対応(例えばリンク)させてア−カイブに保存し、前記位置表示対象図上の各工場や当該工場内の各分工場のオブジェクト12a〜12g(図2参照)、121a〜121j(図3参照)を選択(例えばクリック)することにより、各工場や当該工場内の各分工場からの電子メ−ルを確認することができるようになる。
【0100】
同様に、例えば、前述の各公園や各公園の施設や設備、備品に関する電子メ−ルを、各公園や各公園の施設や設備、備品の前記位置表示対象図上のオブジェクトを選択(例えばクリック)することにより、確認することができるようになる。
【0101】
また、前述の図5のようにウインドウ121effに表示されたファイルを選択(例えばクリック)することにより、電子メ−ルを確認することができるようにしてもよい。
【0102】
前述のような前記位置表示対象図と関連付けて、必要な電子メ−ルを、前記位置表示対象図上で、視覚的に確認することができるようにするために、ファイル管理システムのシステム構成は、図8に示すように、
前記テ−ブル5におけるファイル管理情報にはメ−ル管理情報を登録して、位置情報(例えば、緯度、経度)と、メ−ル管理情報におけるフォルダ名、タイトルとを関連付け、
前記ファイル管理手段61にはメ−ル管理手段としての機能を持たせ、
前記記憶装置62にはメ−ルア−カイブを形成し、
前記ユ−ザ端末1には、受信した電子メ−ルが自動的に入る受信フォルダ13を設けてある。
【0103】
次に、他の観点から、動作の事例について説明する。
【0104】
図8において、前記ユ−ザ端末1がユ−ザ宛のメ−ルを受信すると、ファイル管理手段(メ−ル管理手段)61を通じて前記記憶手段62におけるメ−ルア−カイブにメ−ルのデ−タが追加されるとともに、前記画面11における前記位置表示対象図上の前記受信フォルダ13内に前記受信したメ−ルがオブジェクトとして登録される。このとき、関連付管理手段(位置情報/メ−ル管理情報関連付け手段)4を通じて、前記位置情報/ファイル管理情報(メ−ル管理情報)関連付けテ−ブル5には、新規メ−ルの情報と、予め決めておいた受信フォルダ用の座標(位置情報)とが登録される。
【0105】
ユ−ザは、受信したメ−ルを、前記画面11における前記位置表示対象図上の任意の位置または前記位置表示対象図上にある任意のフォルダに移動する。
【0106】
前述のように、メ−ルが、前記画面11における前記位置表示対象図上の任意の位置または前記位置表示対象図上にある任意のフォルダに移動することにより、前記関連付管理手段(位置情報/メ−ル管理情報関連付け手段)4を通じて、前記位置情報/ファイル管理情報(メ−ル管理情報)関連付けテ−ブル5の位置情報およびファイル管理情報
(メ−ル管理情報)は更新される。
【0107】
このように、前述の発明の実施の形態1〜5と同様に、メ−ルと位置情報とを関連付けることにより、メ−ルア−カイブとして纏めて管理されているメ−ルデ−タを、位置表示対象図上で視覚的に管理することが可能であり、ユ−ザの利便性を向上させることが
できる。
【0108】
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7を図9により説明する。図9はシステム構成の一例を示す図で、前述の図1、図4、および図7に相当する図である。なお、図9において前述の図1、図4、および図7と同一または相当部分には同一符号を付してある。また、以下のこの発明の実施の形態7の説明は、前述のこの発明の実施の形態1〜6と異なる点を主体的に説明し、前述のこの発明の実施の形態1〜6と同一または相当する点については、説明を割愛する。
【0109】
この発明の実施の形態7は、図面ファイルの中で、いくつかのレイヤとして管理されているデ−タを、位置表示対象図上で視覚的に管理することが可能なファイル管理システムの事例である。
【0110】
この発明の実施の形態7においては、図面ファイルの中で、いくつかのレイヤとして管理されているデ−タを、位置表示対象図上で視覚的に管理することを可能にするために、ファイル管理システムのシステム構成は、図9に示すように、
前記ユ−ザ端末1に図面を作成するツ−ルの機能を持たせ、
前記ユ−ザ端末1の前記画面11における前記位置表示対象図は、レイヤを重ねて作成する図面におけるレイヤを表示して管理するための図とし、
前記テ−ブル5におけるファイル管理情報には、図面レイヤ管理情報を登録して、位置情報(例えば、緯度、経度)と、図面レイヤ管理情報におけるフォルダ名、レイヤ名とを関連付け、
前記ファイル管理手段61には図面レイヤ管理手段としての機能を持たせ、
前記記憶装置62には、いくつかのレイヤ−に分けて作成した図面や、図面レイヤを保存してある。
【0111】
図9において、
いくつかのレイヤに分けて作成された図面は、前記記憶装置62に保存され、
前記ファイル管理手段(図面レイヤ管理手段)61によって、ユ−ザの要求に応じた前記レイヤや図面のデ−タの前記記憶装置62から前記ユ−ザ端末1への送付、ユ−ザによって更新された前記レイヤや図面のデ−タの前記記憶装置62への格納、などの管理が行われ、
前記関連付管理手段(位置情報/図面レイヤ管理情報関連付け手段)4を通じて、図面レイヤ管理情報(フォルダ名、レイヤ名、など)と位置情報(緯度、経度、等)とが関連図けられる。
前記位置情報/ファイル管理情報(図面レイヤ管理情報)関連付けテ−ブル5の前記位置情報は、前記ユ−ザ端末1の画面11に表示された前記位置表示対象図におけるオブジェクト(前記画面に表示されたレイヤ等)を移動ことにより更新される。
【0112】
この発明の実施の形態7は、前述のように、前述のこの発明の実施の形態1〜4、及び6と同様に、図面のレイヤと位置情報とを関連付けることにより、図面ファイルの中でいくつかのレイヤとして管理されているデ−タを、前記位置表示対象図上で視覚的に管理することが可能であり、ユ−ザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、システム構成の一例を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示す図で、位置表示対象図にフォルダの位置がオブジェクトで示されている事例を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1を示す図で、位置表示対象図にフォルダ内のファイルの位置がオブジェクトで示されている事例を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態2を示す図で、システム構成の一例を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態3を示す図で、位置表示対象図にフォルダの位置がオブジェクトで示され更にツリ−構造のフォルダ構成が示されている事例を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態4を示す図で、位置表示対象図としてデフォルメされた図を使用した事例を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態5を示す図で、位置表示対象図にフォルダ内のファイルの位置がオブジェクトで示されている事例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態6を示す図で、システム構成の一例を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態7を示す図で、システム構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0114】
1 ユ−ザ端末、
11 画面、
12a〜12g オブジェクト、
12b,12b1〜12b3 フォルダ、
121a〜121j オブジェクト、
121cff ウィンドウ、
121eff ウィンドウ、
121ec1 移動や複写の作業、
121ec2 移動や複写の作業、
13 受信フォルダ、
2 図デ−タ送付手段、
3 位置表示対象図デ−タ、
4 関連付管理手段、
5 位置情報/ファイル管理情報関連付けテ−ブル、
6 サ−バ、、
61 ファイル管理手段、
62 記憶装置、
6a〜6c サ−バ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図デ−タ送付手段により位置表示対象図のデ−タをユ−ザ端末に送り、
ファイル管理手段により各所のフォルダ情報およびファイル情報を前記ユ−ザ端末に送り、
前記各所毎のフォルダ情報およびファイル情報の保管情報を有するファイル管理情報における前記各所の位置情報とを関連付ける関連付けテ−ブルにおける前記ファイル管理情報と前記位置情報との関連付デ−タを、関連付管理手段により前記ユ−ザ端末1に送り、
前記ユ−ザ端末の画面に、前記位置表示対象図を表示すると共に、
前記位置表示対象図上の、前記フォルダを保管する各所の位置に、前記各フォルダをオブジェクトで表示し、
更に前記位置表示対象図上の、前記ファイルを保管する各所の位置に、前記各ファイルをオブジェクトで表示し、
前記ユ−ザ端末の画面上で、前記各ファイルのオブジェクトを選択することにより、当該選択されたファイルのファイル内情報を、前記ユ−ザ端末の画面上に表示する
ファイル管理方式。
【請求項2】
各所の各種情報を各種ファイルとして保管する複数のフォルダを保存する記憶装置と、
前記記憶装置における各所のフォルダ情報およびファイル情報をユ−ザ端末に送るファイル管理手段と、
各種情報を有する各所の位置を表示するための位置表示対象図のデ−タを前記ユ−ザ端末に送る図デ−タ送付手段と、
前記各所毎の保管情報を有するファイル管理情報における前記各所の位置情報とを関連付ける関連付けテ−ブルと、
前記関連付けテ−ブルにおける前記ファイル管理情報と前記位置情報との関連付デ−タを前記ユ−ザ端末に送る関連付管理手段と、
を備え、
前記ユ−ザ端末の画面に、前記図デ−タ送付手段から送付された位置表示対象図と、前記関連付管理手段から送付された前記位置情報に沿って対応フォルダをオブジェクトにより表示し、
前記ユ−ザ端末の画面に、前記図デ−タ送付手段から送付された位置表示対象図と、前記関連付管理手段から送付された前記位置情報に沿って対応ファイルをオブジェクトにより表示し、
前記ユ−ザ端末の画面に表示された前記図における前記複数個のフォルダの各オブジェクトを任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクトに対応するフォルダが選定され、
前記フォルダが選定されることにより、前記ユ−ザ端末の画面に表示された前記図における前記複数個のファイルの各オブジェクトを任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクトに対応するファイルが選定され、
前記選定されたファイルのファイル内情報が、前記ユ−ザ端末の画面に表示されるファイル管理システム。
【請求項3】
各種情報を各種ファイルとして保管する複数のフォルダを保存する記憶装置と、前記記憶装置におけるフォルダ情報およびファイル情報をユ−ザ端末に送るファイル管理手段と、を夫々有し、各所毎に設けられたサ−バと、
各種情報を有する各所の位置を表示するための位置表示対象図のデ−タを前記ユ−ザ端末に送る図デ−タ送付手段と、
前記各サ−バ毎の保管情報を有するファイル管理情報における前記各サ−バと前記各サ−バの位置情報とを関連付ける関連付けテ−ブルと、
前記関連付けテ−ブルにおける前記ファイル管理情報と前記位置情報との関連付デ−タを前記ユ−ザ端末に送る関連付管理手段と、
を備え、
前記ユ−ザ端末の画面に、前記図デ−タ送付手段から送付された位置表示対象図と、前記関連付管理手段から送付された前記位置情報に沿って対応サ−バをオブジェクトにより表示し、
前記ユ−ザ端末の画面に、前記図デ−タ送付手段から送付された位置表示対象図と、前記関連付管理手段から送付された前記位置情報に沿って対応ファイルをオブジェクトにより表示し、
前記ユ−ザ端末の画面に表示された前記図における前記複数個のサ−バの各オブジェクトを任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクトに対応するサ−バが選定され、
前記サ−バが選定されることにより、前記ユ−ザ端末の画面に表示された前記図における前記複数個のファイルの各オブジェクトを任意に指定すれば、当該指定されたオブジェクトに対応するファイルが選定され、
前記選定されたファイルのファイル内情報が、前記ユ−ザ端末の画面に表示されるファイル管理システム。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のファイル管理システムにおいて、
前記フォルダの階層関係および前記ファイルの階層関係の少なくとも一方が、前記オブジェクトと共に、前記ユ−ザ端末の画面に表示される
ことを特徴とするファイル管理システム。
【請求項5】
請求項2〜請求項4の何れか一に記載のファイル管理システムにおいて、
位置表示対象図が、測量された座標により管理される図およびデフォルメされた図の少なくとも一を含む図である
ことを特徴とするファイル管理システム。
【請求項6】
請求項2〜請求項5の何れか一に記載のファイル管理システムにおいて、
前記ファイル及びフォルダの少なくとも一の移動、検索、名称変更、複写、およびカット&ペ−ストの少なくとも一の機能を有している
ことを特徴とするファイル管理システム。
【請求項7】
請求項2〜請求項6の何れか一に記載のファイル管理システムにおいて、前記フォルダ情報およびファイル情報の少なくとも一が、受信された電子メ−ルの情報である
ことを特徴とするファイル管理システム。
【請求項8】
請求項2〜請求項7の何れか一に記載のファイル管理システムにおいて、
前記フォルダ情報およびファイル情報の少なくとも一が、図面を構成する図面および図面のレイヤの情報である
ことを特徴とするファイル管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−39913(P2006−39913A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−218448(P2004−218448)
【出願日】平成16年7月27日(2004.7.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】