ファクシミリ装置、画像形成装置及びファクシミリ装置の受信方法
【課題】受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低い場合には、印刷画が判読できないような印刷を実行しないこと。
【解決手段】受信したファクシミリ画像データを格納するデータ受信部22と、受信したファクシミリ画像データの受信解像度STDなどを記憶する解像度記憶部23と、トレイ部に収容する印刷媒体の種類を記憶するトレイ設定部24と、解像度記憶部23に記憶する受信解像度とトレイ設定部24に記憶する印刷媒体の種類との対応に基づいて、受信解像度が低いファクシミリ画像データは印刷品質の低い再生紙には印刷しないよう制御する。
【解決手段】受信したファクシミリ画像データを格納するデータ受信部22と、受信したファクシミリ画像データの受信解像度STDなどを記憶する解像度記憶部23と、トレイ部に収容する印刷媒体の種類を記憶するトレイ設定部24と、解像度記憶部23に記憶する受信解像度とトレイ設定部24に記憶する印刷媒体の種類との対応に基づいて、受信解像度が低いファクシミリ画像データは印刷品質の低い再生紙には印刷しないよう制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はファクシミリ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ファクシミリ装置の受信側において、送信側より送られたファクシミリ画像データを印刷記録するのに種々の用紙種類に印刷可能である。用紙種類としては普通紙、再生紙、特殊紙などであり、特殊紙にはOHP用紙、裏紙、色紙、厚紙、コート紙などがある。
【0003】
なお、特開2006−205549(特許文献1)には、収容されている紙種を適切に選択して印刷できるデジタル画像印刷システムが記載されている。特許文献1によれば、普通紙、再生紙、特殊紙などの用紙種類に優先順位を割り当てることで、紙種の指定がない印刷ジョブであっても任意の紙種から給紙を可能とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−205549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のファクシミリ装置によれば、受信したファクシミリ画像データを再生紙のような印刷品質の低い印刷媒体で印刷するとき、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低い場合には、印刷画が判読できない場合があるという問題があった。これは再生紙のような印刷品質の低い印刷媒体は、表面が粗いため或いは印刷後がかすれてしまうためと思われる。特に、ファクシミリ送信する原稿が高精細であるとき、これを受信解像度の比較的低い標準モードで送信されると、受信側はこれを再生紙で印刷した場合は印刷画が判読できない場合がある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、受信したファクシミリ画像データを印刷する際、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低い場合には、印刷画が判読できないような印刷を実行しないことを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明に関するファクシミリ装置は、印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体を収容可能とするトレイ部を備えたファクシミリ装置において、受信したファクシミリ画像データを格納するデータ受信部と、受信したファクシミリ画像データの受信解像度を記憶する解像度記憶部と、前記トレイ部に収容する前記印刷媒体の種類を記憶するトレイ設定部と、前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度と前記トレイ設定部に記憶する前記印刷媒体の前記種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低いファクシミリ画像データは前記印刷品質の低い前記印刷媒体には印刷しないよう制御を行う印刷制御部を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
上記構成を有する本発明によれば、受信したファクシミリ画像データを印刷する際、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低いファクシミリ画像データの場合には、印刷画が判読できないような印刷を実行しないようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施の形態に関するファクシミリ装置100の構成図である。
【図2】第1の実施の形態に関するCPU1の構成図である。
【図3】第1の実施の形態に関する解像度記憶部23の構成図である。
【図4】第1の実施の形態に関するトレイ設定部24の構成図である。
【図5】第1の実施の形態に関する用紙選択の基準を示す説明図である。
【図6】第1の実施の形態に関する印刷制御部27のパラメータ内容を示す説明図である。
【図7】第1の実施の形態のファクシミリ画像の印刷の動作を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態の印刷制御処理のフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態の印刷制御処理のフローチャートである。
【図10】第1の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示1を示す説明図である。
【図11】第1の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示2を示す説明図である。
【図12】第1の実施の形態に関するパネル操作処理のフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態に関するCPU1の構成図である。
【図14】第2の実施の形態に関する印刷制御処理のフローチャートである。
【図15】第2の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示3を示す説明図である。
【図16】第2の実施の形態に関するパネル操作処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に関するファクシミリ装置100の構成図である。ファクシミリ装置100のCPU1はハードウェアを制御するほか、後述するソフトウェアを実行する中央処理装置である。CPU1はシステムバス2を介してファクシミリ装置100内の各部と接続されている。
【0011】
ROM3はCPU1によって実行されるソフトウェアであるプログラムを予め記憶する記憶装置である。RAM4はCPU1によるプログラムの実行時に発生する一時的な作業用データを記憶する揮発性の記憶装置である。読取装置5はCCDなどを利用したスキャナ装置であり、原稿を読取り、ドットイメージデータに変換する。変換されたドットイメージデータは必要によりファクシミリ送信されるか、印刷媒体に画像形成される。
【0012】
印刷装置6は感熱記録方式、電子写真方式などの画像形成方式によって印刷媒体に画像を形成する画像形成装置である。ただし、本実施の形態に関する印刷装置6は、後述するように、CPU1の制御により受信解像度が低いファクシミリ画像データは印刷品質の低い印刷媒体には印刷しないよう制御される。
【0013】
操作パネル7は、液晶表示装置(LCD)又はCRTディスプレイなどの表示装置によりファクシミリ装置100の状態などを表示する表示機能を有する。更に操作パネル7はファクシミリ装置100を操作するために必要なファンクションキー、テンキー、スタートキーなどの入力機能を備える。本実施の形態に関する操作パネル7では、図11で示すようにオペレータのために印刷再開キー75、印刷中止キー76及び解像度変換印刷キー77が表示される。受信解像度が低いファクシミリ画像データが印刷品質の低い印刷媒体に印刷しないように制御されるが、後述するようにオペレータが解像度変換印刷キー77を押下することにより、ファクシミリ画像データの解像度が向上されて印刷することができる。
【0014】
モデム8は変復調装置であり、ファクシミリ伝送制御手順による手順データや画像データを変復調し、相手先のファクシミリ装置間と画像データを授受する。NCU9は網制御装置であり、モデムと公衆交換電話網との接続及び開放を制御する。回線10は公衆電話網やローカル電話網などの交換回線網である。
【0015】
トレイ11は印刷媒体を収容可能したトレイであり、トレイ1及びトレイ2からなる。トレイ11は印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体が収容可能である。印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体とは、普通紙、再生紙、特殊紙などであり、特殊紙にはOHP用紙、裏紙、色紙、厚紙、コート紙、光沢紙などがある。本実施の形態では普通紙及び再生紙について説明する。そして、普通紙は印刷品質の高い印刷媒体とし、再生紙は印刷品質の低い印刷媒体とする。
【0016】
図2は第1の実施の形態に関するCPU1の構成図である。システム制御部20はシステム内の各部を制御し、プログラムの起動や調停を行うものである。操作パネル制御部21は操作パネル7に対しファクシミリ装置100の状態などの表示を制御するとともに、オペレータのためにファクシミリ装置100を操作するのに必要な各種キー入力を受付けることによりユーザインターフェースを実行するものである。本実施の形態に関する操作パネル制御部21では、図11で示すようにオペレータのために印刷再開キー75、印刷中止キー76及び解像度変換印刷キー77が表示される。
【0017】
データ受信部22はモデム8やNCU9を制御し、公衆交換電話網と接続される。そして、データ受信部22はファクシミリ伝送制御手順及び画像データの授受を実行するものである。更に、データ受信部22は後述するように受信データからファクシミリ画像の受信解像度を解析し、ドキュメントIDを割り当て、ファクシミリ受信したドキュメントを格納する。
【0018】
解像度記憶部23はファクシミリ受信したドキュメントに対して、データ受信部22が解析したファクシミリ画像の受信解像度STD(標準解像度)、FINE(ファイン)又はEX.FINE(超ファイン)を格納する。詳細は後に図3において説明する。
【0019】
トレイ設定部24は、ファクシミリ画像の受信解像度STD、FINE又はEX.FINEと印刷媒体としての用紙の種類との対応について記憶する。即ち、後述するようにトレイ1及びトレイ2に収容される印刷媒体の種類を設定するとともに、トレイ1又はトレイ2に収容される印刷媒体への印刷の許可を設定するものである。詳細は後に図4において説明する。
【0020】
許可トレイ判定部25は、後述するようにトレイ設定部24のトレイの設定値63がONであるか否か、即ち、トレイに収容される印刷媒体で印刷が許可されているか否かを判定する。用紙種類判定部26は、後述するようにトレイ設定部24の用紙種類の設定値61が普通紙か再生紙かを判定する。
【0021】
印刷制御部27は印刷装置6を制御し、印刷に関する開始から終了までの一連の動作を実行制御するものである。特に、本実施の形態においては画像印刷するための印刷媒体としての用紙のサイズと、印刷媒体としての用紙を給紙するためのトレイ1又はトレイ2をパラメータとして格納する。詳細は後に図6において説明する。
【0022】
解像度判定部28は、解像度記憶部23に格納されたドキュメントの受信解像度52がSTD、FINE又はEX.FINEかどうか判定する。解像度変換部29はデータ受信部22で格納したドキュメントについて、解像度変換処理を行う。解像度変換処理はファクシミリ画像データの1ライン毎に、同じラインを追加することで受信解像度を向上させる。
【0023】
図3は第1の実施の形態に関する解像度記憶部23の構成図である。ドキュメントID51はファクシミリ受信した画像データを管理する番号であり、受信したドキュメントごとにデータ受信部22によって割り当てられ解像度記憶部23に格納される。最大ジョブ数は250である。
【0024】
受信解像度52はファクシミリ受信したファクシミリ画像の受信解像度であり、解像度記憶部23に格納される。STD(標準解像度)は8×3.85line/mm(200×100dpi)、FINE(ファイン)は8×7.7line/mm(200×200dpi)、EX.FINE(超ファイン)は8×15.4line/mm(200×400dpi)である。受信解像度52はドキュメントIDに対応付けて格納される。同図では、ドキュメントID01が受信解像度STDであり、ドキュメントID02が受信解像度FINEであり、ドキュメントID03が受信解像度EX.FINEであることを示す。これらのデータはRAM4に格納される。ここで、本実施の形態においては、後述するように、受信したファクシミリ画像の受信解像度がSTD及びFINEの場合、再生紙、即ち印刷品質の低い印刷媒体で印刷しないよう制御される。
【0025】
図4は第1の実施の形態に関するトレイ設定部24の構成図である。トレイ設定部24は、ファクシミリ画像の受信解像度STD、FINE又はEX.FINEと印刷媒体としての用紙の種類との対応について記憶する。即ち、トレイ1及びトレイ2に収容される印刷媒体の種類を設定するとともに、トレイ1又はトレイ2に収容される印刷媒体への印刷の許可を設定する。即ち、トレイ設定部24の設定項目は、トレイ1又はトレイ2に収容される「用紙種類」の設定、トレイ1又はトレイ2に収容される印刷媒体への印刷の許可を示す「印刷許可トレイ」の設定及びトレイ1又はトレイ2に収容される印刷媒体が再生紙である場合のファクシミリ画像の受信解像度別の印刷の許可を示す「解像度別許可トレイ(再生紙)」の設定である。
【0026】
用紙種類欄53のトレイ1欄は、トレイ1に収容される印刷媒体としての用紙の種類が再生紙か普通紙かの設定値61を格納する。ここでは設定値61として「再生紙」を格納する。同じく用紙種類欄53のトレイ2欄は、トレイ2に収容される印刷媒体としての用紙の種類が再生紙か普通紙かの設定値62を格納する。ここでは同じく設定値62としてトレイ1と同様に「再生紙」を格納する。
【0027】
印刷許可トレイ欄54のトレイ1欄は、トレイ1に収容される印刷媒体で印刷するか、しないかの設定値63(ON又はOFF)を格納する。設定値63がONであればトレイ1の印刷媒体の印刷を許可する。設定値63がOFFであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可しない。
【0028】
印刷許可トレイ欄54のトレイ2欄は、同様にトレイ2の印刷媒体で印刷するか、しないかの設定値64(ON又はOFF)を格納する。設定値64がONであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可する。設定値64がOFFであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可しない。なお、印刷許可トレイ欄54のトレイ1欄(※)の設定値63とトレイ2欄(※)の設定値64がともにOFFになることはない。
【0029】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−STD欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がSTDの場合に、トレイ1の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値65(ON又はOFF)を格納する。設定値65がONであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可する。設定値65がOFFであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値65がOFFに設定されているので、受信解像度の低いSTDの場合、トレイ1の印刷品質の低い再生紙では印刷されないように設定されていることを意味する。
【0030】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−FINE欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がFINEの場合に、トレイ1の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値66(ON又はOFF)を格納する。設定値66がONであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可する。設定値66がOFFであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値66がOFFに設定されているので、受信解像度の低いFINEの場合、印刷品質の低いトレイ1の再生紙では印刷されないように設定されていることを意味する。
【0031】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−EX.FINE欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がEX.FINEの場合に、トレイ1の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値67(ON又はOFF)を格納する。設定値67がONであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可する。設定値67がOFFであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値67がONに設定されているので、受信解像度の高いEX.FINEの場合、トレイ1の印刷品質の低い再生紙に印刷されるよう設定されていることを意味する。
【0032】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−STD欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がSTDの場合に、トレイ2の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値68(ON又はOFF)を格納する。設定値68がONであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可する。設定値68がOFFであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値68がOFFに設定されているので、受信解像度の低いSTDの場合、トレイ2の印刷品質の低い再生紙では印刷されないように設定されていることを意味する。
【0033】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−FINE欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がFINEの場合に、トレイ2の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値69(ON又はOFF)を格納する。設定値69がONであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可する。設定値69がOFFであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値69がOFFに設定されているので、受信解像度の低いFINEの場合、トレイ2の印刷品質の低い再生紙では印刷されないように設定されていることを意味する。
【0034】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−EX.FINE欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がEX.FINEの場合に、トレイ2の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値70(ON又はOFF)を格納する。設定値70がONであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可する。設定値70がOFFであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値70がONに設定されているので、受信解像度の高いEX.FINEの場合、トレイ2の印刷品質の低い再生紙に印刷されるよう設定されていることを意味する。
【0035】
よって、ここでは受信解像度がEX.FINEの場合のみ再生紙への印刷が許可されることになる。そして、これらの設定値はRAM4に格納される。
【0036】
図5は第1の実施の形態に関する用紙選択の基準を示す説明図である。同図は図4で説明した印刷の許可について、解像度別に用紙種類ごとに印刷の許可についてまとめたものである。解像度欄81は受信したファクシミリ画像の受信解像度STD、FINE又はEX.FINEである。用紙種類欄84の普通紙欄82は、用紙種類が普通紙の場合、受信解像度の如何にかかわらず普通紙に印刷することを示す。用紙種類欄84の再生紙欄83は、用紙種類が再生紙の場合、図4に示すトレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55の設定値65〜70に従って、即ち該当する設定値65〜70がONであれば印刷を行うことを示す。前述のように、受信解像度がEX.FINEの場合のみ再生紙への印刷が許可される。
【0037】
図6は第1の実施の形態に関する印刷制御部27のパラメータ内容を示す説明図である。印刷制御部27は印刷装置6を制御するに際し、印刷媒体のサイズと印刷媒体を給紙するためのトレイ1又はトレイ2を指定する。用紙サイズパラメータ欄71には、画像印刷するための印刷媒体としての用紙のサイズ(ここではA4とする)を収容する。給紙トレイパラメータ72には、印刷媒体を給紙するためのトレイ1又はトレイ2(ここではトレイ1とする)を収容する。
【0038】
次に、第1の実施の形態のファクシミリ画像の印刷の動作について説明する。図7は第1の実施の形態のファクシミリ画像の印刷の動作を示すフローチャートである。
S101:ファクシミリ装置100のCPU1のシステム制御部20は、データ受信部22に対し、ファクシミリ伝送制御手順を実行し、画像データを受信するよう指示する。
S102:システム制御部20はデータ受信部22に対し、受信した画像データにドキュメントID51を割り当てるよう指示する。
【0039】
S103:システム制御部20は解像度記憶部23に対し、受信したファクシミリ画像の受信解像度52とドキュメントID51を対応付けて格納するよう指示する。
S104:そして、システム制御部20は次に説明する印刷制御処理を行う。
【0040】
図8、図9は第1の実施の形態の印刷制御処理のフローチャートである。
S201:システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の印刷許可トレイ欄54のトレイ1欄の設定値63(図4)がONであるか否か、即ち、トレイ1に収容される印刷媒体で印刷が許可されているか否かを判定するよう指示する。トレイ1欄の設定値63がONであれば、ステップ202へ進み、OFFであればステップ205へ進む。
【0041】
S202:トレイ1欄の設定値63がONであるとき、システム制御部20は用紙種類判定部26に対し、トレイ設定部24の用紙種類欄53のトレイ1欄の設定値61が普通紙か判定するよう指示する。トレイ1欄の設定値61が普通紙であればステップ203へ進み、普通紙でなければステップ204へ進む。
【0042】
S203:トレイ1欄の設定値61が普通紙であれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72(図6)にトレイ1をセットするよう指示する。
【0043】
S204:ステップ202において、トレイ1欄の設定値61が普通紙でなければ、システム制御部20は用紙種類判定部26に対し、トレイ設定部24の用紙種類欄53のトレイ1欄の設定値61が再生紙か判定するよう指示する。トレイ1欄の設定値61が再生紙であれば、ステップ211(図9のA)へ移行する。トレイ1の設定値61が再生紙でなければ、ステップ205へ進む。
【0044】
S205:ステップ201でトレイ設定部24の印刷許可トレイ欄54のトレイ1欄の設定値63がOFFであれば(トレイ1欄(※)の設定値63とトレイ2欄(※)の設定値64がともにOFFになることはないので、トレイ2欄の設定値64がONである)又はステップ204でトレイ1欄の設定値61が再生紙でなければ、システム制御部20は用紙種類判定部26に対し、トレイ設定部24の用紙種類欄53のトレイ2の設定値62が普通紙か判定するよう指示する。トレイ2欄の設定値62が普通紙であればステップ206へ進み、普通紙でなければステップ209へ進む。
【0045】
S206:トレイ2欄の設定値62が普通紙であれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72(図6)にトレイ2をセットするよう指示する。
S207:システム制御部20は印刷制御部27に対し、用紙サイズパラメータ71(図6)にA4をセットするよう指示する。
【0046】
S208:システム制御部20は印刷制御部27に対し、印刷装置6を制御して印刷処理を実行するよう指示する。
S209:ステップ205においてトレイ設定部24の用紙種類欄53のトレイ2欄の設定値62が普通紙でなければ、システム制御部20は用紙種類判定部26に対し、用紙種類欄53のトレイ2欄の設定値62が再生紙か判定するよう指示する。トレイ2欄の設定値62が再生紙であればステップ211(図9のA)へ移行する。トレイ2欄の設定値62が再生紙でなければ、ステップ210へ進む。
【0047】
S210:ステップ209において用紙種類欄53のトレイ2欄の設定値62が再生紙でなければ、結局、トレイ1及びトレイ2に普通紙でも再生紙でもない、異なる印刷媒体が入っていることになり、システム制御部20は操作パネル制御部21に対し、操作パネル7へ印刷操作表示1(図10)を表示するよう指示する。
【0048】
図10は第1の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示1を示す説明図である。印刷操作表示1は、「トレイ1の用紙が違います」と表示してオペレータに注意を促す。更に、操作パネル7には、「トレイ1に用紙(A4普通紙)をセットしてください」及び「取り消す場合は印刷中止を押してください」と表示される。更にまた、印刷再開キー及び印刷中止キーが表示される。
【0049】
このように表示することにより、オペレータはトレイ1にA4普通紙をセットすることができる。解像度記憶部23に記憶する受信解像度52に対応した印刷媒体の種類がトレイ部11に収容されていない場合に、操作パネル7に印刷媒体を変更させる操作のガイドを表示するようにしたので、受信したファクシミリ画像データが全く印刷されないという事態を防ぐことができる。
【0050】
S211(図9のAより):ステップ204におけるトレイ1欄の設定値61が再生紙であるか又はステップ209におけるトレイ2欄の設定値62が再生紙であれば、システム制御部20は解像度判定部28に対し、解像度記憶部23の該当ドキュメントID51の受信解像度52がSTD(標準解像度)かどうか判定するよう指示する。受信解像度52がSTDであれば(例えばドキュメントID01)、ステップ212へ進み、受信解像度52がSTDでなければ(例えばドキュメントID02、03)、ステップ216へ移行する。
【0051】
S212:受信解像度52がSTDであれば、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−STD欄の設定値65がONかどうか判定するよう指示する。トレイ1−STD欄の設定値65がONであれば、ステップ213へ進み、トレイ1−STD欄の設定値65がOFFであれば、ステップ214へ進む。
【0052】
S213:トレイ1−STD欄の設定値65がONであれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ1をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0053】
S214:ステップ212においてトレイ1−STD欄の設定値65がONでなければ、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−STD欄の設定値68がONかどうか判定するよう指示する。トレイ2−STD欄の設定値68がONであれば、ステップ215へ進み、トレイ2−STD欄の設定値68がONでなければ、ステップ216へ進む。
【0054】
S215:トレイ2−STD欄の設定値68がONであれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ2をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0055】
S216:ステップ211において受信解像度52がSTDでないとき(例えばドキュメントID02、03)、又はステップ214においてトレイ2−STD欄の設定値68がONでないとき(例えばドキュメントID01)、システム制御部20は解像度判定部28に対し、解像度記憶部23の該当ドキュメントID51の受信解像度52がFINE(ファイン)かどうか判定するよう指示する。受信解像度52がFINEであれば(例えばドキュメントID02)、ステップ217へ進み、受信解像度52がFINEでなければ(例えばドキュメントID01、03)、ステップ221へ移行する。
【0056】
S217:受信解像度52がFINEであれば、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−FINE欄の設定値66がONかどうか判定するよう指示する。トレイ1−FINE欄の設定値66がONであれば、ステップ218へ進み、トレイ1−FINE欄の設定値66がONでなければ、ステップ219へ進む。
【0057】
S218:トレイ1−FINE欄の設定値66がONであれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ1をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0058】
S219:ステップ217においてトレイ1−FINE欄の設定値66がONでなければ、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−FINE欄の設定値69がONかどうか判定するよう指示する。トレイ2−FINE欄の設定値69がONであれば、ステップ220へ進み、トレイ2−FINE欄の設定値69がONでなければ、ステップ221へ進む。
【0059】
S220:トレイ2−FINE欄の設定値69がONであれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ2をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0060】
S221:ステップ216において受信解像度52がFINEでないとき(例えばドキュメントID01、03)、又はステップ219においてトレイ2−FINE欄の設定値69がONでないとき(例えばドキュメントID02)、システム制御部20は解像度判定部28に対し、解像度記憶部23の該当ドキュメントID51の受信解像度52がEX.FINE(超ファイン)か判定するよう指示する。受信解像度52がEX.FINEであれば(例えばドキュメントID03)、ステップ222へ進み、受信解像度52がEX.FINEでなければ(例えばドキュメントID01、02)、ステップ226へ移行する。
【0061】
S222:受信解像度52がEX.FINEであれば、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONかどうか判定するよう指示する。トレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONであれば、ステップ223へ進み、トレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONでなければ、ステップ224へ進む。
【0062】
S223:トレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONであれば(例えばドキュメントID03)、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ1をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0063】
S224:ステップ222においてトレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONでなければ、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONかどうか判定するよう指示する。トレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONであれば、ステップ225へ進み、トレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONでなければ、ステップ226へ進む。
【0064】
S225:トレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONであれば(例えばドキュメントID03)、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ2をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。こうして、ドキュメントID03はトレイ1又はトレイ2の再生紙に印刷されることになる。一方、ドキュメントID01及び02はトレイ1又はトレイ2の再生紙に印刷されないことになる。
【0065】
S226:ステップ221において受信解像度52がEX.FINEでないとき(例えばドキュメントID01、02)、又はステップ224においてトレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONでないとき、システム制御部20は操作パネル制御部21に対し、操作パネル7へ印刷操作表示2(図11)を表示するよう指示する。
【0066】
図11は第1の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示2を示す説明図である。トレイ1及びトレイ2に再生紙が設定されているので、印刷操作表示2は、「トレイ1の用紙が違います」と表示してオペレータに注意を促す。更に、操作パネル7には、「トレイ1に用紙(A4普通紙)をセットしてください」、「取り消す場合は印刷中止を押してください」及び「解像度を上げて印刷する場合は解像度変換印刷を押してください」と表示される。更にまた、印刷再開キー75、印刷中止キー76及び解像度変換印刷キー77が表示される。解像度変換印刷とは、解像度を上げて印刷する場合を意味する。例えばドキュメントID01は受信解像度STDであり、ドキュメントID02は受信解像度FINEであるとき、ステップ226において、オペレータが印刷操作表示2の解像度変換印刷キー77を押下すると、システム制御部20は次に示す解像度変換処理を行う。
【0067】
図12は第1の実施の形態に関するパネル操作処理のフローチャートである。
S301:オペレータにより操作パネル7における印刷操作表示2の解像度変換印刷キー77が押下されると、システム制御部20は解像度変換部29に対して、解像度変換処理を行うよう指示する。解像度変換処理は、データ受信部22で格納したドキュメントについて、ファクシミリ画像データの1ライン毎に、同じラインを追加することで受信解像度を向上させることにより行う。
【0068】
S302:解像度変換処理が行われた後、システム制御部20は印刷制御部27に対し、印刷装置6を制御して印刷処理を実行するよう指示する。
S303:オペレータにより操作パネル7における印刷操作表示2の印刷中止キー76が押下されると、システム制御部20はジョブをキャンセルする。
【0069】
S304:トレイに用紙補給後、オペレータにより操作パネル7における印刷操作表示2の印刷再開キー75が押下されると、システム制御部20は印刷再開を行う。詳細は省略する。
【0070】
以上のように、第1の実施の形態によれば、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低いファクシミリ画像データ(STD又はFINE)の場合には、再生紙のような印刷品質の低い印刷媒体には印刷しないようにしたので、印刷画が判読できないような印刷を実行しないことが可能となる。
【0071】
また、第1の実施の形態によれば、解像度記憶部23に記憶する受信解像度52に対応した印刷媒体の種類がトレイ部11に収容されていない場合に、操作パネル7に印刷媒体を変更させる操作のガイドを表示するようにしたので、受信したファクシミリ画像データが全く印刷されないという事態を防ぐことができる。
【0072】
また、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低いファクシミリ画像データを再生紙で印刷するときは、オペレータが解像度変換印刷キー77を押下することにより、解像度変換処理を行う。これにより、受信解像度が低いファクシミリ画像データの受信解像度を向上して印刷するようにしたので、印刷画を判読できるケースが向上する。
【0073】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。ここでは第1の実施の形態との相違点のみ説明する。図13は第2の実施の形態に関するCPU1の構成図である。前記第1の実施の形態と異なるところは、エッジ強調部30を有する点である。エッジ強調部30は、データ受信部22で格納したドキュメントについて、エッジ強調処理を行う。エッジ強調処理は、ファクシミリ画像データの画像の輪郭部の濃度勾配を急峻にし、画像をシャープにするためである。
【0074】
図14は第2の実施の形態に関する印刷制御処理のフローチャートである。前記第1の実施の形態と異なる点は、ステップ226の替わりにステップ426を有することである。S426:ステップ221において受信解像度52がEX.FINEでないとき(例えばドキュメントID01、02)、又はステップ224においてトレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONでないとき、システム制御部20は操作パネル制御部21に対し、操作パネル7へ印刷操作表示3(図15)を表示するよう指示する。
【0075】
図15は第2の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示3を示す説明図である。トレイ1及びトレイ2に再生紙が設定されているので、印刷操作表示2は、「トレイ1の用紙が違います」と表示してオペレータに注意を促す。更に、操作パネル7には、「トレイ1に用紙(A4普通紙)をセットしてください」、「取り消す場合は印刷中止を押してください」、「解像度を上げて印刷する場合は解像度変換印刷を押してください」及び「エッジ強調印刷する場合はエッジ強調印刷を押してください」と表示される。更にまた、印刷再開キー75、印刷中止キー76、解像度変換印刷キー77及びエッジ強調印刷キー85が表示される。
【0076】
エッジ強調印刷キー85を押下することにより、エッジ強調処理が行われる。エッジ強調処理はファクシミリ画像データの画像の輪郭部の濃度勾配を急峻にし、画像をシャープにする。例えばドキュメントID01は受信解像度STDであり、ドキュメントID02は受信解像度FINEであるとき、ステップ426において、オペレータが印刷操作表示3のエッジ強調印刷キー85を押下すると、システム制御部20は次に示すエッジ強調処理を行う。
【0077】
図16は第2の実施の形態に関するパネル操作処理のフローチャートである。ステップ301乃至ステップ304は第1の実施の形態の図12と同じであるので説明を省略する。
【0078】
S401:オペレータにより操作パネル7における印刷操作表示3のエッジ強調印刷キー85が押下されると、システム制御部20はエッジ強調部30に対して、エッジ強調処理を行うよう指示する。エッジ強調処理は、データ受信部22で格納したドキュメントについて、ファクシミリ画像データの画像の輪郭部の濃度勾配を急峻にし、画像をシャープにする。その後、ステップ302へ移行し、システム制御部20は印刷制御部27に対し、印刷装置6を制御して印刷処理を実行するよう指示する。
【0079】
以上のように第2の実施の形態によれば、エッジ強調処理をすることで解像度変換処理よりも画像処理が早い効果がある。第1及び第2の実施の形態では、ファクシミリに適用した例を説明したが、同様の機能を有するMFP装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0080】
1 CPU
20 システム制御部
21 操作パネル制御部
22 データ受信部
23 解像度記憶部
24 トレイ設定部
25 許可トレイ判定部
26 用紙種類判定部
27 印刷制御部
28 解像度判定部
29 解像度変換部
30 エッジ強調部
【技術分野】
【0001】
本発明はファクシミリ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ファクシミリ装置の受信側において、送信側より送られたファクシミリ画像データを印刷記録するのに種々の用紙種類に印刷可能である。用紙種類としては普通紙、再生紙、特殊紙などであり、特殊紙にはOHP用紙、裏紙、色紙、厚紙、コート紙などがある。
【0003】
なお、特開2006−205549(特許文献1)には、収容されている紙種を適切に選択して印刷できるデジタル画像印刷システムが記載されている。特許文献1によれば、普通紙、再生紙、特殊紙などの用紙種類に優先順位を割り当てることで、紙種の指定がない印刷ジョブであっても任意の紙種から給紙を可能とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−205549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のファクシミリ装置によれば、受信したファクシミリ画像データを再生紙のような印刷品質の低い印刷媒体で印刷するとき、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低い場合には、印刷画が判読できない場合があるという問題があった。これは再生紙のような印刷品質の低い印刷媒体は、表面が粗いため或いは印刷後がかすれてしまうためと思われる。特に、ファクシミリ送信する原稿が高精細であるとき、これを受信解像度の比較的低い標準モードで送信されると、受信側はこれを再生紙で印刷した場合は印刷画が判読できない場合がある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、受信したファクシミリ画像データを印刷する際、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低い場合には、印刷画が判読できないような印刷を実行しないことを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明に関するファクシミリ装置は、印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体を収容可能とするトレイ部を備えたファクシミリ装置において、受信したファクシミリ画像データを格納するデータ受信部と、受信したファクシミリ画像データの受信解像度を記憶する解像度記憶部と、前記トレイ部に収容する前記印刷媒体の種類を記憶するトレイ設定部と、前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度と前記トレイ設定部に記憶する前記印刷媒体の前記種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低いファクシミリ画像データは前記印刷品質の低い前記印刷媒体には印刷しないよう制御を行う印刷制御部を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
上記構成を有する本発明によれば、受信したファクシミリ画像データを印刷する際、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低いファクシミリ画像データの場合には、印刷画が判読できないような印刷を実行しないようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施の形態に関するファクシミリ装置100の構成図である。
【図2】第1の実施の形態に関するCPU1の構成図である。
【図3】第1の実施の形態に関する解像度記憶部23の構成図である。
【図4】第1の実施の形態に関するトレイ設定部24の構成図である。
【図5】第1の実施の形態に関する用紙選択の基準を示す説明図である。
【図6】第1の実施の形態に関する印刷制御部27のパラメータ内容を示す説明図である。
【図7】第1の実施の形態のファクシミリ画像の印刷の動作を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態の印刷制御処理のフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態の印刷制御処理のフローチャートである。
【図10】第1の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示1を示す説明図である。
【図11】第1の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示2を示す説明図である。
【図12】第1の実施の形態に関するパネル操作処理のフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態に関するCPU1の構成図である。
【図14】第2の実施の形態に関する印刷制御処理のフローチャートである。
【図15】第2の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示3を示す説明図である。
【図16】第2の実施の形態に関するパネル操作処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に関するファクシミリ装置100の構成図である。ファクシミリ装置100のCPU1はハードウェアを制御するほか、後述するソフトウェアを実行する中央処理装置である。CPU1はシステムバス2を介してファクシミリ装置100内の各部と接続されている。
【0011】
ROM3はCPU1によって実行されるソフトウェアであるプログラムを予め記憶する記憶装置である。RAM4はCPU1によるプログラムの実行時に発生する一時的な作業用データを記憶する揮発性の記憶装置である。読取装置5はCCDなどを利用したスキャナ装置であり、原稿を読取り、ドットイメージデータに変換する。変換されたドットイメージデータは必要によりファクシミリ送信されるか、印刷媒体に画像形成される。
【0012】
印刷装置6は感熱記録方式、電子写真方式などの画像形成方式によって印刷媒体に画像を形成する画像形成装置である。ただし、本実施の形態に関する印刷装置6は、後述するように、CPU1の制御により受信解像度が低いファクシミリ画像データは印刷品質の低い印刷媒体には印刷しないよう制御される。
【0013】
操作パネル7は、液晶表示装置(LCD)又はCRTディスプレイなどの表示装置によりファクシミリ装置100の状態などを表示する表示機能を有する。更に操作パネル7はファクシミリ装置100を操作するために必要なファンクションキー、テンキー、スタートキーなどの入力機能を備える。本実施の形態に関する操作パネル7では、図11で示すようにオペレータのために印刷再開キー75、印刷中止キー76及び解像度変換印刷キー77が表示される。受信解像度が低いファクシミリ画像データが印刷品質の低い印刷媒体に印刷しないように制御されるが、後述するようにオペレータが解像度変換印刷キー77を押下することにより、ファクシミリ画像データの解像度が向上されて印刷することができる。
【0014】
モデム8は変復調装置であり、ファクシミリ伝送制御手順による手順データや画像データを変復調し、相手先のファクシミリ装置間と画像データを授受する。NCU9は網制御装置であり、モデムと公衆交換電話網との接続及び開放を制御する。回線10は公衆電話網やローカル電話網などの交換回線網である。
【0015】
トレイ11は印刷媒体を収容可能したトレイであり、トレイ1及びトレイ2からなる。トレイ11は印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体が収容可能である。印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体とは、普通紙、再生紙、特殊紙などであり、特殊紙にはOHP用紙、裏紙、色紙、厚紙、コート紙、光沢紙などがある。本実施の形態では普通紙及び再生紙について説明する。そして、普通紙は印刷品質の高い印刷媒体とし、再生紙は印刷品質の低い印刷媒体とする。
【0016】
図2は第1の実施の形態に関するCPU1の構成図である。システム制御部20はシステム内の各部を制御し、プログラムの起動や調停を行うものである。操作パネル制御部21は操作パネル7に対しファクシミリ装置100の状態などの表示を制御するとともに、オペレータのためにファクシミリ装置100を操作するのに必要な各種キー入力を受付けることによりユーザインターフェースを実行するものである。本実施の形態に関する操作パネル制御部21では、図11で示すようにオペレータのために印刷再開キー75、印刷中止キー76及び解像度変換印刷キー77が表示される。
【0017】
データ受信部22はモデム8やNCU9を制御し、公衆交換電話網と接続される。そして、データ受信部22はファクシミリ伝送制御手順及び画像データの授受を実行するものである。更に、データ受信部22は後述するように受信データからファクシミリ画像の受信解像度を解析し、ドキュメントIDを割り当て、ファクシミリ受信したドキュメントを格納する。
【0018】
解像度記憶部23はファクシミリ受信したドキュメントに対して、データ受信部22が解析したファクシミリ画像の受信解像度STD(標準解像度)、FINE(ファイン)又はEX.FINE(超ファイン)を格納する。詳細は後に図3において説明する。
【0019】
トレイ設定部24は、ファクシミリ画像の受信解像度STD、FINE又はEX.FINEと印刷媒体としての用紙の種類との対応について記憶する。即ち、後述するようにトレイ1及びトレイ2に収容される印刷媒体の種類を設定するとともに、トレイ1又はトレイ2に収容される印刷媒体への印刷の許可を設定するものである。詳細は後に図4において説明する。
【0020】
許可トレイ判定部25は、後述するようにトレイ設定部24のトレイの設定値63がONであるか否か、即ち、トレイに収容される印刷媒体で印刷が許可されているか否かを判定する。用紙種類判定部26は、後述するようにトレイ設定部24の用紙種類の設定値61が普通紙か再生紙かを判定する。
【0021】
印刷制御部27は印刷装置6を制御し、印刷に関する開始から終了までの一連の動作を実行制御するものである。特に、本実施の形態においては画像印刷するための印刷媒体としての用紙のサイズと、印刷媒体としての用紙を給紙するためのトレイ1又はトレイ2をパラメータとして格納する。詳細は後に図6において説明する。
【0022】
解像度判定部28は、解像度記憶部23に格納されたドキュメントの受信解像度52がSTD、FINE又はEX.FINEかどうか判定する。解像度変換部29はデータ受信部22で格納したドキュメントについて、解像度変換処理を行う。解像度変換処理はファクシミリ画像データの1ライン毎に、同じラインを追加することで受信解像度を向上させる。
【0023】
図3は第1の実施の形態に関する解像度記憶部23の構成図である。ドキュメントID51はファクシミリ受信した画像データを管理する番号であり、受信したドキュメントごとにデータ受信部22によって割り当てられ解像度記憶部23に格納される。最大ジョブ数は250である。
【0024】
受信解像度52はファクシミリ受信したファクシミリ画像の受信解像度であり、解像度記憶部23に格納される。STD(標準解像度)は8×3.85line/mm(200×100dpi)、FINE(ファイン)は8×7.7line/mm(200×200dpi)、EX.FINE(超ファイン)は8×15.4line/mm(200×400dpi)である。受信解像度52はドキュメントIDに対応付けて格納される。同図では、ドキュメントID01が受信解像度STDであり、ドキュメントID02が受信解像度FINEであり、ドキュメントID03が受信解像度EX.FINEであることを示す。これらのデータはRAM4に格納される。ここで、本実施の形態においては、後述するように、受信したファクシミリ画像の受信解像度がSTD及びFINEの場合、再生紙、即ち印刷品質の低い印刷媒体で印刷しないよう制御される。
【0025】
図4は第1の実施の形態に関するトレイ設定部24の構成図である。トレイ設定部24は、ファクシミリ画像の受信解像度STD、FINE又はEX.FINEと印刷媒体としての用紙の種類との対応について記憶する。即ち、トレイ1及びトレイ2に収容される印刷媒体の種類を設定するとともに、トレイ1又はトレイ2に収容される印刷媒体への印刷の許可を設定する。即ち、トレイ設定部24の設定項目は、トレイ1又はトレイ2に収容される「用紙種類」の設定、トレイ1又はトレイ2に収容される印刷媒体への印刷の許可を示す「印刷許可トレイ」の設定及びトレイ1又はトレイ2に収容される印刷媒体が再生紙である場合のファクシミリ画像の受信解像度別の印刷の許可を示す「解像度別許可トレイ(再生紙)」の設定である。
【0026】
用紙種類欄53のトレイ1欄は、トレイ1に収容される印刷媒体としての用紙の種類が再生紙か普通紙かの設定値61を格納する。ここでは設定値61として「再生紙」を格納する。同じく用紙種類欄53のトレイ2欄は、トレイ2に収容される印刷媒体としての用紙の種類が再生紙か普通紙かの設定値62を格納する。ここでは同じく設定値62としてトレイ1と同様に「再生紙」を格納する。
【0027】
印刷許可トレイ欄54のトレイ1欄は、トレイ1に収容される印刷媒体で印刷するか、しないかの設定値63(ON又はOFF)を格納する。設定値63がONであればトレイ1の印刷媒体の印刷を許可する。設定値63がOFFであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可しない。
【0028】
印刷許可トレイ欄54のトレイ2欄は、同様にトレイ2の印刷媒体で印刷するか、しないかの設定値64(ON又はOFF)を格納する。設定値64がONであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可する。設定値64がOFFであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可しない。なお、印刷許可トレイ欄54のトレイ1欄(※)の設定値63とトレイ2欄(※)の設定値64がともにOFFになることはない。
【0029】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−STD欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がSTDの場合に、トレイ1の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値65(ON又はOFF)を格納する。設定値65がONであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可する。設定値65がOFFであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値65がOFFに設定されているので、受信解像度の低いSTDの場合、トレイ1の印刷品質の低い再生紙では印刷されないように設定されていることを意味する。
【0030】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−FINE欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がFINEの場合に、トレイ1の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値66(ON又はOFF)を格納する。設定値66がONであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可する。設定値66がOFFであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値66がOFFに設定されているので、受信解像度の低いFINEの場合、印刷品質の低いトレイ1の再生紙では印刷されないように設定されていることを意味する。
【0031】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−EX.FINE欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がEX.FINEの場合に、トレイ1の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値67(ON又はOFF)を格納する。設定値67がONであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可する。設定値67がOFFであれば、トレイ1の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値67がONに設定されているので、受信解像度の高いEX.FINEの場合、トレイ1の印刷品質の低い再生紙に印刷されるよう設定されていることを意味する。
【0032】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−STD欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がSTDの場合に、トレイ2の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値68(ON又はOFF)を格納する。設定値68がONであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可する。設定値68がOFFであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値68がOFFに設定されているので、受信解像度の低いSTDの場合、トレイ2の印刷品質の低い再生紙では印刷されないように設定されていることを意味する。
【0033】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−FINE欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がFINEの場合に、トレイ2の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値69(ON又はOFF)を格納する。設定値69がONであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可する。設定値69がOFFであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値69がOFFに設定されているので、受信解像度の低いFINEの場合、トレイ2の印刷品質の低い再生紙では印刷されないように設定されていることを意味する。
【0034】
解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−EX.FINE欄は、受信したファクシミリ画像の受信解像度がEX.FINEの場合に、トレイ2の印刷媒体(この場合は再生紙)で印刷をするか、しないかの設定値70(ON又はOFF)を格納する。設定値70がONであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可する。設定値70がOFFであれば、トレイ2の印刷媒体の印刷を許可しない。ここでは設定値70がONに設定されているので、受信解像度の高いEX.FINEの場合、トレイ2の印刷品質の低い再生紙に印刷されるよう設定されていることを意味する。
【0035】
よって、ここでは受信解像度がEX.FINEの場合のみ再生紙への印刷が許可されることになる。そして、これらの設定値はRAM4に格納される。
【0036】
図5は第1の実施の形態に関する用紙選択の基準を示す説明図である。同図は図4で説明した印刷の許可について、解像度別に用紙種類ごとに印刷の許可についてまとめたものである。解像度欄81は受信したファクシミリ画像の受信解像度STD、FINE又はEX.FINEである。用紙種類欄84の普通紙欄82は、用紙種類が普通紙の場合、受信解像度の如何にかかわらず普通紙に印刷することを示す。用紙種類欄84の再生紙欄83は、用紙種類が再生紙の場合、図4に示すトレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55の設定値65〜70に従って、即ち該当する設定値65〜70がONであれば印刷を行うことを示す。前述のように、受信解像度がEX.FINEの場合のみ再生紙への印刷が許可される。
【0037】
図6は第1の実施の形態に関する印刷制御部27のパラメータ内容を示す説明図である。印刷制御部27は印刷装置6を制御するに際し、印刷媒体のサイズと印刷媒体を給紙するためのトレイ1又はトレイ2を指定する。用紙サイズパラメータ欄71には、画像印刷するための印刷媒体としての用紙のサイズ(ここではA4とする)を収容する。給紙トレイパラメータ72には、印刷媒体を給紙するためのトレイ1又はトレイ2(ここではトレイ1とする)を収容する。
【0038】
次に、第1の実施の形態のファクシミリ画像の印刷の動作について説明する。図7は第1の実施の形態のファクシミリ画像の印刷の動作を示すフローチャートである。
S101:ファクシミリ装置100のCPU1のシステム制御部20は、データ受信部22に対し、ファクシミリ伝送制御手順を実行し、画像データを受信するよう指示する。
S102:システム制御部20はデータ受信部22に対し、受信した画像データにドキュメントID51を割り当てるよう指示する。
【0039】
S103:システム制御部20は解像度記憶部23に対し、受信したファクシミリ画像の受信解像度52とドキュメントID51を対応付けて格納するよう指示する。
S104:そして、システム制御部20は次に説明する印刷制御処理を行う。
【0040】
図8、図9は第1の実施の形態の印刷制御処理のフローチャートである。
S201:システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の印刷許可トレイ欄54のトレイ1欄の設定値63(図4)がONであるか否か、即ち、トレイ1に収容される印刷媒体で印刷が許可されているか否かを判定するよう指示する。トレイ1欄の設定値63がONであれば、ステップ202へ進み、OFFであればステップ205へ進む。
【0041】
S202:トレイ1欄の設定値63がONであるとき、システム制御部20は用紙種類判定部26に対し、トレイ設定部24の用紙種類欄53のトレイ1欄の設定値61が普通紙か判定するよう指示する。トレイ1欄の設定値61が普通紙であればステップ203へ進み、普通紙でなければステップ204へ進む。
【0042】
S203:トレイ1欄の設定値61が普通紙であれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72(図6)にトレイ1をセットするよう指示する。
【0043】
S204:ステップ202において、トレイ1欄の設定値61が普通紙でなければ、システム制御部20は用紙種類判定部26に対し、トレイ設定部24の用紙種類欄53のトレイ1欄の設定値61が再生紙か判定するよう指示する。トレイ1欄の設定値61が再生紙であれば、ステップ211(図9のA)へ移行する。トレイ1の設定値61が再生紙でなければ、ステップ205へ進む。
【0044】
S205:ステップ201でトレイ設定部24の印刷許可トレイ欄54のトレイ1欄の設定値63がOFFであれば(トレイ1欄(※)の設定値63とトレイ2欄(※)の設定値64がともにOFFになることはないので、トレイ2欄の設定値64がONである)又はステップ204でトレイ1欄の設定値61が再生紙でなければ、システム制御部20は用紙種類判定部26に対し、トレイ設定部24の用紙種類欄53のトレイ2の設定値62が普通紙か判定するよう指示する。トレイ2欄の設定値62が普通紙であればステップ206へ進み、普通紙でなければステップ209へ進む。
【0045】
S206:トレイ2欄の設定値62が普通紙であれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72(図6)にトレイ2をセットするよう指示する。
S207:システム制御部20は印刷制御部27に対し、用紙サイズパラメータ71(図6)にA4をセットするよう指示する。
【0046】
S208:システム制御部20は印刷制御部27に対し、印刷装置6を制御して印刷処理を実行するよう指示する。
S209:ステップ205においてトレイ設定部24の用紙種類欄53のトレイ2欄の設定値62が普通紙でなければ、システム制御部20は用紙種類判定部26に対し、用紙種類欄53のトレイ2欄の設定値62が再生紙か判定するよう指示する。トレイ2欄の設定値62が再生紙であればステップ211(図9のA)へ移行する。トレイ2欄の設定値62が再生紙でなければ、ステップ210へ進む。
【0047】
S210:ステップ209において用紙種類欄53のトレイ2欄の設定値62が再生紙でなければ、結局、トレイ1及びトレイ2に普通紙でも再生紙でもない、異なる印刷媒体が入っていることになり、システム制御部20は操作パネル制御部21に対し、操作パネル7へ印刷操作表示1(図10)を表示するよう指示する。
【0048】
図10は第1の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示1を示す説明図である。印刷操作表示1は、「トレイ1の用紙が違います」と表示してオペレータに注意を促す。更に、操作パネル7には、「トレイ1に用紙(A4普通紙)をセットしてください」及び「取り消す場合は印刷中止を押してください」と表示される。更にまた、印刷再開キー及び印刷中止キーが表示される。
【0049】
このように表示することにより、オペレータはトレイ1にA4普通紙をセットすることができる。解像度記憶部23に記憶する受信解像度52に対応した印刷媒体の種類がトレイ部11に収容されていない場合に、操作パネル7に印刷媒体を変更させる操作のガイドを表示するようにしたので、受信したファクシミリ画像データが全く印刷されないという事態を防ぐことができる。
【0050】
S211(図9のAより):ステップ204におけるトレイ1欄の設定値61が再生紙であるか又はステップ209におけるトレイ2欄の設定値62が再生紙であれば、システム制御部20は解像度判定部28に対し、解像度記憶部23の該当ドキュメントID51の受信解像度52がSTD(標準解像度)かどうか判定するよう指示する。受信解像度52がSTDであれば(例えばドキュメントID01)、ステップ212へ進み、受信解像度52がSTDでなければ(例えばドキュメントID02、03)、ステップ216へ移行する。
【0051】
S212:受信解像度52がSTDであれば、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−STD欄の設定値65がONかどうか判定するよう指示する。トレイ1−STD欄の設定値65がONであれば、ステップ213へ進み、トレイ1−STD欄の設定値65がOFFであれば、ステップ214へ進む。
【0052】
S213:トレイ1−STD欄の設定値65がONであれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ1をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0053】
S214:ステップ212においてトレイ1−STD欄の設定値65がONでなければ、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−STD欄の設定値68がONかどうか判定するよう指示する。トレイ2−STD欄の設定値68がONであれば、ステップ215へ進み、トレイ2−STD欄の設定値68がONでなければ、ステップ216へ進む。
【0054】
S215:トレイ2−STD欄の設定値68がONであれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ2をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0055】
S216:ステップ211において受信解像度52がSTDでないとき(例えばドキュメントID02、03)、又はステップ214においてトレイ2−STD欄の設定値68がONでないとき(例えばドキュメントID01)、システム制御部20は解像度判定部28に対し、解像度記憶部23の該当ドキュメントID51の受信解像度52がFINE(ファイン)かどうか判定するよう指示する。受信解像度52がFINEであれば(例えばドキュメントID02)、ステップ217へ進み、受信解像度52がFINEでなければ(例えばドキュメントID01、03)、ステップ221へ移行する。
【0056】
S217:受信解像度52がFINEであれば、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−FINE欄の設定値66がONかどうか判定するよう指示する。トレイ1−FINE欄の設定値66がONであれば、ステップ218へ進み、トレイ1−FINE欄の設定値66がONでなければ、ステップ219へ進む。
【0057】
S218:トレイ1−FINE欄の設定値66がONであれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ1をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0058】
S219:ステップ217においてトレイ1−FINE欄の設定値66がONでなければ、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−FINE欄の設定値69がONかどうか判定するよう指示する。トレイ2−FINE欄の設定値69がONであれば、ステップ220へ進み、トレイ2−FINE欄の設定値69がONでなければ、ステップ221へ進む。
【0059】
S220:トレイ2−FINE欄の設定値69がONであれば、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ2をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0060】
S221:ステップ216において受信解像度52がFINEでないとき(例えばドキュメントID01、03)、又はステップ219においてトレイ2−FINE欄の設定値69がONでないとき(例えばドキュメントID02)、システム制御部20は解像度判定部28に対し、解像度記憶部23の該当ドキュメントID51の受信解像度52がEX.FINE(超ファイン)か判定するよう指示する。受信解像度52がEX.FINEであれば(例えばドキュメントID03)、ステップ222へ進み、受信解像度52がEX.FINEでなければ(例えばドキュメントID01、02)、ステップ226へ移行する。
【0061】
S222:受信解像度52がEX.FINEであれば、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONかどうか判定するよう指示する。トレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONであれば、ステップ223へ進み、トレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONでなければ、ステップ224へ進む。
【0062】
S223:トレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONであれば(例えばドキュメントID03)、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ1をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。
【0063】
S224:ステップ222においてトレイ1−EX.FINE欄の設定値67がONでなければ、システム制御部20は許可トレイ判定部25に対し、トレイ設定部24の解像度別許可トレイ(再生紙)欄55のトレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONかどうか判定するよう指示する。トレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONであれば、ステップ225へ進み、トレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONでなければ、ステップ226へ進む。
【0064】
S225:トレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONであれば(例えばドキュメントID03)、システム制御部20は印刷制御部27に対し、給紙トレイパラメータ72にトレイ2をセットするよう指示する。その後ステップ207(図8のB)へ移行して、用紙サイズパラメータ71にA4をセットするよう指示し、ステップ208で印刷処理を実行するよう指示する。こうして、ドキュメントID03はトレイ1又はトレイ2の再生紙に印刷されることになる。一方、ドキュメントID01及び02はトレイ1又はトレイ2の再生紙に印刷されないことになる。
【0065】
S226:ステップ221において受信解像度52がEX.FINEでないとき(例えばドキュメントID01、02)、又はステップ224においてトレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONでないとき、システム制御部20は操作パネル制御部21に対し、操作パネル7へ印刷操作表示2(図11)を表示するよう指示する。
【0066】
図11は第1の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示2を示す説明図である。トレイ1及びトレイ2に再生紙が設定されているので、印刷操作表示2は、「トレイ1の用紙が違います」と表示してオペレータに注意を促す。更に、操作パネル7には、「トレイ1に用紙(A4普通紙)をセットしてください」、「取り消す場合は印刷中止を押してください」及び「解像度を上げて印刷する場合は解像度変換印刷を押してください」と表示される。更にまた、印刷再開キー75、印刷中止キー76及び解像度変換印刷キー77が表示される。解像度変換印刷とは、解像度を上げて印刷する場合を意味する。例えばドキュメントID01は受信解像度STDであり、ドキュメントID02は受信解像度FINEであるとき、ステップ226において、オペレータが印刷操作表示2の解像度変換印刷キー77を押下すると、システム制御部20は次に示す解像度変換処理を行う。
【0067】
図12は第1の実施の形態に関するパネル操作処理のフローチャートである。
S301:オペレータにより操作パネル7における印刷操作表示2の解像度変換印刷キー77が押下されると、システム制御部20は解像度変換部29に対して、解像度変換処理を行うよう指示する。解像度変換処理は、データ受信部22で格納したドキュメントについて、ファクシミリ画像データの1ライン毎に、同じラインを追加することで受信解像度を向上させることにより行う。
【0068】
S302:解像度変換処理が行われた後、システム制御部20は印刷制御部27に対し、印刷装置6を制御して印刷処理を実行するよう指示する。
S303:オペレータにより操作パネル7における印刷操作表示2の印刷中止キー76が押下されると、システム制御部20はジョブをキャンセルする。
【0069】
S304:トレイに用紙補給後、オペレータにより操作パネル7における印刷操作表示2の印刷再開キー75が押下されると、システム制御部20は印刷再開を行う。詳細は省略する。
【0070】
以上のように、第1の実施の形態によれば、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低いファクシミリ画像データ(STD又はFINE)の場合には、再生紙のような印刷品質の低い印刷媒体には印刷しないようにしたので、印刷画が判読できないような印刷を実行しないことが可能となる。
【0071】
また、第1の実施の形態によれば、解像度記憶部23に記憶する受信解像度52に対応した印刷媒体の種類がトレイ部11に収容されていない場合に、操作パネル7に印刷媒体を変更させる操作のガイドを表示するようにしたので、受信したファクシミリ画像データが全く印刷されないという事態を防ぐことができる。
【0072】
また、受信したファクシミリ画像データの受信解像度が低いファクシミリ画像データを再生紙で印刷するときは、オペレータが解像度変換印刷キー77を押下することにより、解像度変換処理を行う。これにより、受信解像度が低いファクシミリ画像データの受信解像度を向上して印刷するようにしたので、印刷画を判読できるケースが向上する。
【0073】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。ここでは第1の実施の形態との相違点のみ説明する。図13は第2の実施の形態に関するCPU1の構成図である。前記第1の実施の形態と異なるところは、エッジ強調部30を有する点である。エッジ強調部30は、データ受信部22で格納したドキュメントについて、エッジ強調処理を行う。エッジ強調処理は、ファクシミリ画像データの画像の輪郭部の濃度勾配を急峻にし、画像をシャープにするためである。
【0074】
図14は第2の実施の形態に関する印刷制御処理のフローチャートである。前記第1の実施の形態と異なる点は、ステップ226の替わりにステップ426を有することである。S426:ステップ221において受信解像度52がEX.FINEでないとき(例えばドキュメントID01、02)、又はステップ224においてトレイ2−EX.FINE欄の設定値70がONでないとき、システム制御部20は操作パネル制御部21に対し、操作パネル7へ印刷操作表示3(図15)を表示するよう指示する。
【0075】
図15は第2の実施の形態に関する操作パネル7の印刷操作表示3を示す説明図である。トレイ1及びトレイ2に再生紙が設定されているので、印刷操作表示2は、「トレイ1の用紙が違います」と表示してオペレータに注意を促す。更に、操作パネル7には、「トレイ1に用紙(A4普通紙)をセットしてください」、「取り消す場合は印刷中止を押してください」、「解像度を上げて印刷する場合は解像度変換印刷を押してください」及び「エッジ強調印刷する場合はエッジ強調印刷を押してください」と表示される。更にまた、印刷再開キー75、印刷中止キー76、解像度変換印刷キー77及びエッジ強調印刷キー85が表示される。
【0076】
エッジ強調印刷キー85を押下することにより、エッジ強調処理が行われる。エッジ強調処理はファクシミリ画像データの画像の輪郭部の濃度勾配を急峻にし、画像をシャープにする。例えばドキュメントID01は受信解像度STDであり、ドキュメントID02は受信解像度FINEであるとき、ステップ426において、オペレータが印刷操作表示3のエッジ強調印刷キー85を押下すると、システム制御部20は次に示すエッジ強調処理を行う。
【0077】
図16は第2の実施の形態に関するパネル操作処理のフローチャートである。ステップ301乃至ステップ304は第1の実施の形態の図12と同じであるので説明を省略する。
【0078】
S401:オペレータにより操作パネル7における印刷操作表示3のエッジ強調印刷キー85が押下されると、システム制御部20はエッジ強調部30に対して、エッジ強調処理を行うよう指示する。エッジ強調処理は、データ受信部22で格納したドキュメントについて、ファクシミリ画像データの画像の輪郭部の濃度勾配を急峻にし、画像をシャープにする。その後、ステップ302へ移行し、システム制御部20は印刷制御部27に対し、印刷装置6を制御して印刷処理を実行するよう指示する。
【0079】
以上のように第2の実施の形態によれば、エッジ強調処理をすることで解像度変換処理よりも画像処理が早い効果がある。第1及び第2の実施の形態では、ファクシミリに適用した例を説明したが、同様の機能を有するMFP装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0080】
1 CPU
20 システム制御部
21 操作パネル制御部
22 データ受信部
23 解像度記憶部
24 トレイ設定部
25 許可トレイ判定部
26 用紙種類判定部
27 印刷制御部
28 解像度判定部
29 解像度変換部
30 エッジ強調部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体を収容可能とするトレイ部を備えたファクシミリ装置において、
受信したファクシミリ画像データを格納するデータ受信部と、
受信したファクシミリ画像データの受信解像度を記憶する解像度記憶部と、
前記トレイ部に収容する前記印刷媒体の種類を記憶するトレイ設定部と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度と、前記トレイ設定部に記憶する前記印刷媒体の前記種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低いファクシミリ画像データは前記印刷品質の低い前記印刷媒体には印刷しないよう制御を行う印刷制御部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項2】
請求項1記載のファクシミリ装置において、
更に、前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度に対応した前記印刷媒体の前記種類が前記トレイ部に収容されていない場合に、印刷媒体を変更させる操作のガイドを表示するパネル部と、
変更された新たな印刷媒体に対して印刷を実行する印刷部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のファクシミリ装置において、
更に、データ受信部に格納したファクシミリ画像データについて、前記受信解像度を向上する解像度変更手段と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度に対応した前記印刷媒体の前記種類が前記トレイ部に収容されていない場合に、前記解像度変更手段により前記ファクシミリ画像データの前記受信解像度を向上させる操作のガイドを表示するパネル部と、
前記解像度変更手段により前記受信解像度が向上した前記ファクシミリ画像データについて印刷を実行する印刷部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれか一記載のファクシミリ装置において、
更に、データ受信部に格納したファクシミリ画像データについて、画像輪郭部の濃度勾配を急峻にするエッジ強調手段と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度に対応した前記印刷媒体の前記種類が前記トレイ部に収容されていない場合に、前記エッジ強調手段により画像輪郭部の濃度勾配を急峻にする操作のガイドを表示するパネル部と、
前記エッジ強調手段により画像輪郭部の濃度勾配を急峻にした前記ファクシミリ画像データについて印刷を実行する印刷部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項5】
前記受信解像度は、STD、FINE又はEX.FINEのいずれか一であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一記載のファクシミリ装置。
【請求項6】
前記低印刷品質の前記印刷媒体は再生紙であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一記載のファクシミリ装置。
【請求項7】
印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体を収容可能とするトレイ部を備えた画像形成装置において、
受信した画像データを格納するデータ受信部と、
受信した画像データの受信解像度を記憶する解像度記憶部と、
前記トレイ部に収容する前記印刷媒体の種類を記憶するトレイ設定部と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度と前記トレイ設定部に記憶する前記印刷媒体の前記種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低い画像データは低印刷品質の前記印刷媒体には印刷しないよう制御を行う印刷制御部を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
ファクシミリ画像データを受信する受信工程と、
受信したファクシミリ画像データの受信解像度を解像度記憶部で記憶する解像度記憶工程と、
トレイ部に収容する印刷媒体の印刷品質種類をトレイ設定部に記憶するトレイ設定工程と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度と前記トレイ設定部に記憶する前記印刷媒体の印刷品質種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低いファクシミリ画像データは低印刷品質の前記印刷媒体には印刷しないよう判定を行う印刷判定工程とを含むことを特徴とするファクシミリ装置の受信方法。
【請求項9】
印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体を収容可能とするトレイ部を備えた画像形成装置において、
受信した画像データを格納するデータ受信部と、
受信した画像データの受信解像度を記憶する解像度記憶部と、
前記トレイ部に収容する前記印刷媒体の種類を設定するトレイ設定部と、
前記トレイ設定部に設定された前記印刷媒体の種類を判定する用紙種類判定部と、
前記解像度記憶部に記憶された前記受信解像度を判定する解像度判定部と、
前記解像度判定部で判定する前記受信解像度と前記用紙種類判定部で判定する前記印刷媒体の前記種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低い画像データは低印刷品質の前記印刷媒体には印刷しないよう制御を行う印刷制御部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項1】
印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体を収容可能とするトレイ部を備えたファクシミリ装置において、
受信したファクシミリ画像データを格納するデータ受信部と、
受信したファクシミリ画像データの受信解像度を記憶する解像度記憶部と、
前記トレイ部に収容する前記印刷媒体の種類を記憶するトレイ設定部と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度と、前記トレイ設定部に記憶する前記印刷媒体の前記種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低いファクシミリ画像データは前記印刷品質の低い前記印刷媒体には印刷しないよう制御を行う印刷制御部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項2】
請求項1記載のファクシミリ装置において、
更に、前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度に対応した前記印刷媒体の前記種類が前記トレイ部に収容されていない場合に、印刷媒体を変更させる操作のガイドを表示するパネル部と、
変更された新たな印刷媒体に対して印刷を実行する印刷部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のファクシミリ装置において、
更に、データ受信部に格納したファクシミリ画像データについて、前記受信解像度を向上する解像度変更手段と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度に対応した前記印刷媒体の前記種類が前記トレイ部に収容されていない場合に、前記解像度変更手段により前記ファクシミリ画像データの前記受信解像度を向上させる操作のガイドを表示するパネル部と、
前記解像度変更手段により前記受信解像度が向上した前記ファクシミリ画像データについて印刷を実行する印刷部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれか一記載のファクシミリ装置において、
更に、データ受信部に格納したファクシミリ画像データについて、画像輪郭部の濃度勾配を急峻にするエッジ強調手段と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度に対応した前記印刷媒体の前記種類が前記トレイ部に収容されていない場合に、前記エッジ強調手段により画像輪郭部の濃度勾配を急峻にする操作のガイドを表示するパネル部と、
前記エッジ強調手段により画像輪郭部の濃度勾配を急峻にした前記ファクシミリ画像データについて印刷を実行する印刷部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項5】
前記受信解像度は、STD、FINE又はEX.FINEのいずれか一であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一記載のファクシミリ装置。
【請求項6】
前記低印刷品質の前記印刷媒体は再生紙であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一記載のファクシミリ装置。
【請求項7】
印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体を収容可能とするトレイ部を備えた画像形成装置において、
受信した画像データを格納するデータ受信部と、
受信した画像データの受信解像度を記憶する解像度記憶部と、
前記トレイ部に収容する前記印刷媒体の種類を記憶するトレイ設定部と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度と前記トレイ設定部に記憶する前記印刷媒体の前記種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低い画像データは低印刷品質の前記印刷媒体には印刷しないよう制御を行う印刷制御部を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
ファクシミリ画像データを受信する受信工程と、
受信したファクシミリ画像データの受信解像度を解像度記憶部で記憶する解像度記憶工程と、
トレイ部に収容する印刷媒体の印刷品質種類をトレイ設定部に記憶するトレイ設定工程と、
前記解像度記憶部に記憶する前記受信解像度と前記トレイ設定部に記憶する前記印刷媒体の印刷品質種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低いファクシミリ画像データは低印刷品質の前記印刷媒体には印刷しないよう判定を行う印刷判定工程とを含むことを特徴とするファクシミリ装置の受信方法。
【請求項9】
印刷品質の異なる複数種類の印刷媒体を収容可能とするトレイ部を備えた画像形成装置において、
受信した画像データを格納するデータ受信部と、
受信した画像データの受信解像度を記憶する解像度記憶部と、
前記トレイ部に収容する前記印刷媒体の種類を設定するトレイ設定部と、
前記トレイ設定部に設定された前記印刷媒体の種類を判定する用紙種類判定部と、
前記解像度記憶部に記憶された前記受信解像度を判定する解像度判定部と、
前記解像度判定部で判定する前記受信解像度と前記用紙種類判定部で判定する前記印刷媒体の前記種類との対応に基づいて、前記受信解像度が低い画像データは低印刷品質の前記印刷媒体には印刷しないよう制御を行う印刷制御部を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−199842(P2012−199842A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−63523(P2011−63523)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]