説明

フォント変換装置及び方法、それを用いた構内交換機システム

【課題】文字列の偏りがなく、バランス良く文字列を表示することが可能なフォント変換装置及び方法を提供する。
【解決手段】構内交換機システムの上位装置110から電話機に文字コード(等幅フォント)を送信し、電話機のLCD表示装置111側では上位装置から等幅フォントで送信された文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出し、等幅フォントで送信された文字コードから文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する。そして、スペース文字の個数、文字群合計のドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、スペース文字のドット数を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、等幅フォントからプロポーショナルフォントに変換するフォント変換装置及び方法、並びにそれを用いた構内交換機システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、構内交換機システムは、主装置とそれに接続された複数のボタン電話機等によって構成されており、構内交換機システムに用いられるボタン電話機のLCD表示装置は、1文字の大きさや縦横比、更には縦横の文字数は固定である。主装置はボタン電話機の表示画面情報(文字はキャラクタコードで指定)を作成してボタン電話機に送信し、ボタン電話機は主装置から表示画面情報を受信すると、そのままLCD表示装置に表示するダム端末である。
【0003】
近年、ボタン電話機に用いられるLCD表示装置はフルドット化され、多彩な表示を行うことが出来るようになってきているが、それに合わせて多彩な表示を行うための主装置プログラムを作成することは容易ではない。
【0004】
一方、フォント変換等に関する従来技術としては、例えば、特許文献1乃至3に記載されたものがある。特許文献1には、複数の行の文章それぞれをセンタリングすることが記載されている。また、特許文献1には、複数の行の文章の各文字ブロックの先頭位置を揃えることや、文章の先頭の文字ブロックの左余白と最後の文字ブロックの右余白を揃えることが記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、1行の文章の終端とライトマージン間の空白を演算し、この余白を1行の文書の文字間のスペースに振り分けることにより、文章の終端をライトマージンに揃え、見栄えのよい印刷を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−212334号公報(段落0039〜0040等)
【特許文献2】特開昭60−105567号公報(第3頁右上欄第4行〜同頁左下欄第19行等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように構内交換機システムでは、多彩な表示を行うための主装置プログラムを作成することは容易ではないが、上位装置からの等幅フォントをインターフェースの変更なしにプロポーショナルフォントに変換すると、文字列が片方に偏ってしまい、表示バランスが悪くなってしまう。
【0008】
一方、特許文献1、2には、複数の文章をセンタリングすることや文章の終端をライトマージンに揃え、見栄えのよい印刷を行うこと等が記載されているが、スペース文字のドット数を調整することによって文字列の表示バランスを整えることに関しては記載されていない。また、上位装置と複数の電話機から構成される構内交換機システムにおいて、上位装置の表示プログラムは旧来そのままに、上位装置から送信されてくる等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換して電話機のLCD表示装置に表示することは記載されていない。
【0009】
本発明の目的は、文字列の偏りがなく、バランス良く文字列を表示することが可能なフォント変換装置及び方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の目的は、上位装置の表示プログラムは旧来そのままに電話機の表示装置上に文字列の偏りがなく、バランス良く文字列を表示することが構内交換機システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るフォント変換装置は、等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換するフォント変換装置であって、前記等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、前記等幅フォントの文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計の横幅ドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る構内交換機システムは、上位装置と、前記上位装置に接続された複数の電話機とを備え、前記上位装置からの文字コードを前記電話機で等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換する構内交換機システムであって、前記電話機は、文字列を表示する表示装置と、前記上位装置から等幅フォントで送信された文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、前記等幅フォントで送信された文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計のドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、前記スペース文字が設定された文字列を前記表示装置上に表示させる手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るフォント変換方法は、等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換するフォント変換方法であって、文字群合計算出手段が、前記等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出するステップと、スペース文字個数計算手段が、前記等幅フォントの文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出するステップと、設定手段が、前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計のドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定するステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明に係るプログラムは、等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換するフォント変換プログラムであって、コンピュータを、前記等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、前記等幅フォントの文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計の横幅ドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記スペース文字に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、文字列間のスペース文字のドット幅を調整することにより、文字列の偏りがなく、バランス良く文字列を表示することができる。また、構内交換機システムに接続されたボタン電話機等の表示装置において、上位装置の表示プログラムは旧来そのままに(即ち上位装置とのインターフェースを変更することなく)、バランス良く文字列を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る構内電話交換機システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】文字コードと表示文字列の一例を示す図である。
【図3】図1の実施形態の等幅フォントからプロポーショナルフォントに変換する方法を説明するフローチャートである。
【図4】図2の文字コードの各文字群の表示文字数と横幅ドット数及び文字群合計の文字数と横幅ドット数を示す図である。
【図5】図2の文字コードの各スペース文字の基本スペース幅を示す図である。
【図6】図5の各スペース文字の基本スペース幅のうち左から1番目のスペース文字のドット幅を調整した場合の表示ドット数を示す図である。
【図7】本発明のスペース文字のドット数を調整した場合の文字列表示と従来の文字列表示を比較して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明は等幅フォントからドット幅が文字毎に異なるプロポーショナルフォントに変換する方法に関するものであるが、特に、本発明は上位装置(主装置)と複数の電話機で構成される構内交換機システムにおいて、上位装置の表示プログラムは旧来そのままに上位装置から送信されてくる等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換してボタン電話機のLCD(Liquid Crystal Display)表示装置に表示する場合、表示バランスを整え、見栄えの良い表示を実現するものである。
【0018】
即ち、構内交換機システムのボタン電話機等で採用されている、限られたドット幅で文字列(文章等)を表示する制限のあるLCD表示装置等において、縦幅aドット、横幅bドットで構成された等幅フォントから、縦幅aドットで横幅が文字毎に異なるプロポーショナルフォントに変換する場合、上位装置とのインターフェースを変更することなく、文字列をバランス良く表示するものである。
【0019】
図1は本発明に係る構内交換機システムの一実施形態を示すブロック図である。構内交換機システムは、上位制御装置110と複数のボタン電話機から構成され、図1では代表的に1つのボタン電話機を示す。即ち、LCD表示装置111はボタン電話機に配置された表示装置を示す。上位制御装置110は構内交換機システムの上位装置の制御装置であり、構内交換機システムに接続された複数のボタン電話機は上位制御装置110によって発着信やLCD表示装置の文字表示等が制御される。
【0020】
上位制御装置110からの通信データは、LCD表示装置111のデータ受信部112で受信され、その受信データからCPU113はドットマップを作成する。LCDコントローラ114はLCD表示画面上の文字列の表示を制御するものであり、CPU113からのドットマップに基づいてLCD画面上に文字列を表示する。
【0021】
図2は上位制御装置110からボタン電話機に送信される文字コード(16進数)及び表示文字列の一例を示す。図2の例では、上位制御装置110からボタン電話機に送信された文字コードの表示文字は、スペース1、2、3に続いて文字群1(12:57AM)、スペース4、文字群2(APR)、スペース5、文字群3(19)、スペース6、文字群4(MON)、スペース7、8、9となっている。
【0022】
LCD表示装置111は、図2の受信文字コードに基づいてLCD画面上に文字例の表示を行う。その際、後述するようにスペース文字(文字コード:0x20(16進数で20))と、スペース文字の間に挟まれた文字列を文字群X(Xは変数)とし、その2種を用いて文字表示を行う。
【0023】
次に、本実施形態の動作について説明する。本実施形態では、上位制御装置110側は等幅フォントであり、表示文字を管理・制御する端末(ボタン電話機)のLCD表示装置111側で自動的にプロポーショナルフォントに変換して表示する。その際、規定表示桁数の範囲で等幅フォントの文字データをボタン電話機に送信するだけで、ボタン電話機のソフトウェアは文字間のスペース文字をドット単位で計算・変換してプロポーショナルフォント表示に自動変換する。
【0024】
図3は本実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。以下、図3のフローチャート及び図4から図7に示す説明図を参照しながら本実施形態のフォント変換方法を説明する。
【0025】
まず、始めに図3のステップS1で上位制御装置110から図2に示す文字コードが送信されると、端末側(ボタン電話機のLCD表示装置)のデータ受信部112は文字データを受信する。端末側のCPU113では送信された文字データをプロポーショナルフォントで表示する場合、即ち、等幅フォントからプロポーショナルフォントに変換した場合の文字群合計の横幅ドット数(これをLtcsとする)を算出する。
【0026】
その場合、図4に示すように上位制御装置110から文字群1(表示文字数7)、文字群2(表示文字数3)、文字群3(表示文字数2)、文字群4(表示文字数3)が送信され、文字群合計の横幅ドット数は116(表示文字数15)となる(図4に示す文字群1から文字群4は図2に示す各文字群に対応する)。
【0027】
次に、CPU113は表示するスペース文字の個数を算出する(ステップS2)。スペース文字は文字コード0x20であるため図2に示す文字コードからその個数を抽出する。この例では、図2に示すようにスペース文字はスペース文字1から9まであるため、個数は9となる。スペース文字数をSsumとする。
【0028】
次いで、CPU113は文字列の表示バランスを調整するため、次のようにスペース表示ドット幅を算出する。具体的には、まず、ステップS3で基本スペース幅を算出する。基本スペース幅Lsbは、
Lsb=(Ldt−Ltcs)/Ssum
の計算式で算出する。
【0029】
LdtはLCD表示装置の1行に表示可能な横ドット数であり、「/」は商を算出する数式である。この例では、Ldtは144とし、Ltcsは上述のように116、Ssumは9であるため、Lsb=(144−116)/9=3となる。
【0030】
次に、CPU113はそれぞれのスペース文字の位置に基本スペース幅を設定する(ステップS4)。図5はその場合の表示ドット数を示す。SPnは左からn番目のスペース文字に設定する基本スペース幅であり、各スペース文字に3ドットが設定されている。STRmは左からm番目の文字群の表示ドット数である。図2、図4、図5から明らかなように、例えば、左から1番目の文字群1(STR1)の表示ドット数は50、左から2番目の文字群2(STR2)の表示ドット数は25である。
【0031】
次に、CPU113は余剰スペース幅を算出する(ステップS5)。余剰スペース幅Lremは、
Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
で算出する。%は余りを求める数式であり、a%bはa/bの余りを示す。つまり、余剰スペース幅とは全体のドット数に対する余りのドット数である。
【0032】
本例では、余剰スペース幅Lremは(144−116)/9=1となる。余剰スペース幅がある場合には、CPU113はその余りを補うためスペース文字のドット幅に昇順に1ドットずつ加えていく処理を行う。この処理は余剰スペース幅の分だけスペース文字に分配する。例えば、余剰スペース幅が1ドットであれば図5の左から1番目のスペース文字のみ分配し、余剰スペース幅が2ドットであれば左から1番目と2番目のスペース文字に1ドットずつ分配する。なお、図3のステップS5の次に示す「i=0」の「i」は図5において左からi番目のスペース文字を表す。初期状態ではi=0とする。
【0033】
具体的に説明すると、CPU113はステップS5からステップS6に移行し、余剰スペース幅Lrem=0かどうかを判断する。本例では、余剰スペース幅Lrem=0ではないためステップS7に移行し、図5に示す文字列の左からi番目のスペース文字(基本スペース幅=3ドット)に余剰スペース幅1ドットを加算し、スペース文字を4ドットとする。この時点のスペース文字のドット数を図6に示す。図6に示すようにこの時点で左からi(1番目:SP1)のスペース文字が4ドットとなっている。
【0034】
次いで、ステップS8に移行してi=i+1とし、余剰スペース幅Lrem=Lrem−1とする。その後、再度ステップS6で余剰スペース幅Lrem=0かどうかを判断する。この場合にはLrem=0であるため、ステップ9に移行してスペース文字のドット幅を調整後の文字列をLCD表示装置111上に表示する。
【0035】
なお、例えば、余剰スペース幅Lremが9であれば、ステップ6からステップS7に移行してi=i+1(今度は左から2番目)のスペース文字に余剰スペース幅1ドットを加算して4ドットとする。以下、ステップS6〜ステップS8の処理を繰り返し行い、左から2番目、3番目、4番目、…、9番目のスペース文字に順に余剰スペース幅1ドットを加算して各スペース文字を4ドットにする処理を行う。つまり、余剰スペース幅がなくなるまで各スペース文字に1ドットずつ分配していく。
【0036】
図7はスペース文字のドット幅を調整した場合の文字列の表示とスペース文字のドット幅を調整しない場合の表示例を示す。なお、図7はボタン電話機が図2に示す文字コードを上位制御装置110から受信してLCD画面上に表示した例を示す。図7(a)はスペース文字のドット幅を調整しない場合の表示例、図7(b)は本実施形態のスペース文字のドット幅を調整した場合の表示例を示す。
【0037】
図7(a)に示すようにスペース文字のドット幅を調整しない場合には、表示文字列が偏って表示されており、表示バランスが悪くなっていることが分かる。これに対し、本実施形態では、図7(b)に示すように表示文字列の偏りがなく、バランス良く表示されていることが分かる。
【0038】
本実施形態では、表示文字列に含まれるスペース文字のドット幅を調整することにより、文字列の偏りを解消でき、バランスの良い表示を行うことができる。特に、構内交換機システムのデジタル電話機等で採用されている、限られたドット幅で文字列を表示する制限のある表示装置において上位装置の表示プログラムは旧来そのままに縦幅aドット、横幅bドットで構成される等幅フォントから横幅が文字毎に異なるプロポーショナルフォントに変換した場合でも、文字列間のスペース文字のドット幅を調整するだけでバランスの良い表示を行うことが可能となる。
【0039】
なお、以上の実施形態のフォント変換装置は、ハードウェアによっても実現できるが、コンピュータをその装置として機能させるためのプログラムをコンピュータがコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み込んで実行することによっても実現できる。また、以上の実施形態のフォント変換方法は、ハードウェアによっても実現できるが、コンピュータにその方法を実行させるためのプログラムをコンピュータがコンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み込んで実行することによっても実現できる。
【0040】
また、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限らない。
【0041】
(付記1)等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換するフォント変換装置であって、
前記等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、
前記等幅フォントの文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、
前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計の横幅ドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、
を備えたことを特徴とするフォント変換装置。
【0042】
(付記2)前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする付記1に記載のフォント変換装置。
【0043】
(付記3)前記設定手段は、前記算出した余剰スペース幅Lremを、前記文字列のスペース文字に一方向に所定ドット数ずつ順に分配し、前記余剰スペース幅がなくなったら前記余剰スペース幅の前記スペース文字への分配をやめることを特徴とする付記2に記載のフォント変換装置。
【0044】
(付記4)上位装置と、前記上位装置に接続された複数の電話機とを備え、前記上位装置からの文字コードを前記電話機で等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換する構内交換機システムであって、
前記電話機は、
文字列を表示する表示装置と、
前記上位装置から等幅フォントで送信された文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、
前記等幅フォントで送信された文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、
前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計のドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、
前記スペース文字が設定された文字列を前記表示装置上に表示させる手段と、
を備えたことを特徴とする構内交換機システム。
【0045】
(付記5)前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする付記4に記載の構内交換機システム。
【0046】
(付記6)前記設定手段は、前記算出した余剰スペース幅Lremを、前記文字列のスペース文字に一方向に所定ドット数ずつ順に分配し、前記余剰スペース幅がなくなったら前記余剰スペース幅の前記スペース文字への分配をやめることを特徴とする付記5に記載の構内交換機システム。
【0047】
(付記7)等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換するフォント変換方法であって、
文字群合計算出手段が、前記等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出するステップと、
スペース文字個数計算手段が、前記等幅フォントの文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出するステップと、
設定手段が、前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計のドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定するステップと、
を含むことを特徴とするフォント変換方法。
【0048】
(付記8)前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする付記7に記載のフォント変換方法。
【0049】
(付記9)前記設定手段は、前記算出した余剰スペース幅Lremを、前記文字列のスペース文字に一方向に所定ドット数ずつ順に分配し、前記余剰スペース幅がなくなったら前記余剰スペース幅の前記スペース文字への分配をやめることを特徴とする付記8に記載のフォント変換方法。
【0050】
(付記10)上位装置と、前記上位装置に接続された複数の電話機とを備え、前記上位装置からの文字コードを前記電話機で等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換する構内交換機システムのフォント変換方法であって、
前記電話機が、
前記上位装置から等幅フォントで送信された文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出するステップと、
前記等幅フォントで送信された文字コードから文字群内に含まれるスペース文字の個数を算出するステップと、
前記スペース文字の個数、前記文字群合計のドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定ステップと、
前記スペース文字が設定された文字列を表示装置上に表示させるステップと、
を含むことを特徴とする構内交換機システムのフォント変換方法。
【0051】
(付記11)前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする付記10に記載の構内交換機システムのフォント変換方法。
【0052】
(付記12)前記設定手段は、前記算出した余剰スペース幅Lremを、前記文字列のスペース文字に一方向に所定ドット数ずつ順に分配し、前記余剰スペース幅がなくなったら前記余剰スペース幅の前記スペース文字への分配をやめることを特徴とする付記11に記載の構内交換機システムのフォント変換方法。
【0053】
(付記13)等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換するフォント変換プログラムであって、
コンピュータを、
前記等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、
前記等幅フォントの文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、
前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計の横幅ドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、
して機能させるためのプログラム。
【0054】
(付記14)前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする付記13に記載のプログラム。
【0055】
(付記15)前記設定手段は、前記算出した余剰スペース幅Lremを、前記文字列のスペース文字に一方向に所定ドット数ずつ順に分配し、前記余剰スペース幅がなくなったら前記余剰スペース幅の前記スペース文字への分配をやめることを特徴とする付記14に記載のプログラム。
【0056】
(付記16)上位装置と、前記上位装置に接続された複数の電話機とを備え、前記上位装置からの文字コードを前記電話機で等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換する構内交換機のプログラムであって、
前記電話機を、
前記上位装置から等幅フォントで送信された文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、
前記等幅フォントで送信された文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、
前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計のドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、
前記スペース文字が設定された文字列を表示装置上に表示させる手段と、
して機能させるためのプログラム。
【0057】
(付記17)前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする付記16に記載のプログラム。
【0058】
(付記18)前記設定手段は、前記算出した余剰スペース幅Lremを、前記文字列のスペース文字に一方向に所定ドット数ずつ順に分配し、前記余剰スペース幅がなくなったら前記余剰スペース幅の前記スペース文字への分配をやめることを特徴とする付記17に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0059】
110 上位制御装置
111 LCD表示装置
112 データ受信部
113 CPU
114 LCDコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換するフォント変換装置であって、
前記等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、
前記等幅フォントの文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、
前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計の横幅ドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、
を備えたことを特徴とするフォント変換装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする請求項1に記載のフォント変換装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記算出した余剰スペース幅Lremを、前記文字列のスペース文字に一方向に所定ドット数ずつ順に分配し、前記余剰スペース幅がなくなったら前記余剰スペース幅の前記スペース文字への分配をやめることを特徴とする請求項2に記載のフォント変換装置。
【請求項4】
上位装置と、前記上位装置に接続された複数の電話機とを備え、前記上位装置からの文字コードを前記電話機で等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換する構内交換機システムであって、
前記電話機は、
文字列を表示する表示装置と、
前記上位装置から等幅フォントで送信された文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、
前記等幅フォントで送信された文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、
前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計のドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、
前記スペース文字が設定された文字列を前記表示装置上に表示させる手段と、
を備えたことを特徴とする構内交換機システム。
【請求項5】
前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする請求項4に記載の構内交換機システム。
【請求項6】
前記設定手段は、前記算出した余剰スペース幅Lremを、前記文字列のスペース文字に一方向に所定ドット数ずつ順に分配し、前記余剰スペース幅がなくなったら前記余剰スペース幅の前記スペース文字への分配をやめることを特徴とする請求項5に記載の構内交換機システム。
【請求項7】
等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換するフォント変換方法であって、
文字群合計算出手段が、前記等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出するステップと、
スペース文字個数計算手段が、前記等幅フォントの文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出するステップと、
設定手段が、前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計のドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定するステップと、
を含むことを特徴とするフォント変換方法。
【請求項8】
前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする請求項7に記載のフォント変換方法。
【請求項9】
等幅フォントから文字毎に横幅ドット数が異なるプロポーショナルフォントに変換するフォント変換プログラムであって、
コンピュータを、
前記等幅フォントの文字コードをプロポーショナルフォントに変換した場合の1行の文字群合計の横幅ドット数を算出する手段と、
前記等幅フォントの文字コードから前記文字群に含まれるスペース文字の個数を算出する手段と、
前記スペース文字の個数、前記1行の文字群合計の横幅ドット数及び1行に表示可能なドット数に基づいて前記各スペース文字全体に割り当てるドット数を算出し、前記スペース文字に設定する設定手段と、
して機能させるためのプログラム。
【請求項10】
前記設定手段は、前記1行の文字群合計の横幅ドット数をLtcs、前記1行に表示可能なドット数をLdt、前記スペース文字の個数をSsumとする場合、余剰スペース幅Lremを、
余剰スペース幅Lrem=(Ldt−Ltcs)%Ssum
によって算出し、前記余剰スペース幅が1ドット以上ある場合には、前記余剰スペース幅を前記スペース文字に設定されたドット数に加算することを特徴とする請求項9に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−53264(P2012−53264A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195606(P2010−195606)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】