フック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置
【課題】自動車のヘッドレストを利用してハンガーを掛けることができ、座席の使用時には邪魔にならず、使い勝手の良いフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置を提供する。
【解決手段】本発明のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置Aは、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部4aを有し、この開口部4aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔4と、支持体2は、ヘッドレスト本体1内において、挿入孔4を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された係止部2aを備えているものである。
【解決手段】本発明のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置Aは、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部4aを有し、この開口部4aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔4と、支持体2は、ヘッドレスト本体1内において、挿入孔4を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された係止部2aを備えているものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類等を吊すハンガー等のフック掛けが可能な自動車のヘッドレスト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のヘッドレストを利用し、このヘッドレストに衣類等を吊したハンガーを掛けるものとしては、例えば、ヘッドレストを固定するヘッドレストロッド(支持体)に装着可能な本体を取り付け、この本体に設けられた荷物掛け用フック(係止部)にハンガーのフックを係止させるものや(例えば、特許文献1の図1参照)、バネ性を有する金属線材を折り曲げてヘッドレストを周りから挟み込み、一端をヘッドレストの底面へ係止させて固定し、他端に荷物掛け用フック(係止部)を設けるもの(例えば、特許文献2の図6参照)などが提案されている。
【特許文献1】実開平5−58494号公報
【特許文献2】実用新案登録第3080708号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したようなヘッドレストを利用してハンガーを掛けるものにあっては、支持体に固定された本体や、ヘッドレストを挟み込んだ金属線材から係止部がヘッドレスト本体の前面側や背面側に張り出しているため、座席の使用時には、本体や金属線材をヘッドレストから取り外さなければならず、この取り外しに多大な手間が掛かり、使い勝手が悪いという問題があった。
【0004】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部を備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0006】
請求項2に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向の略中央部において、前記ヘッドレスト本体の前面側から背面側に亘って前記ヘッドレスト本体の上方に向かって開口する開口部と、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入凹部とを備え、前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入凹部を介して挿入された前記フックを係止可能に形成された係止部を備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0007】
請求項3に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体の前面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第1の挿入孔と、前記ヘッドレスト本体の背面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第2の挿入孔と、前記ヘッドレスト本体内に設けられたフックを掛ける係止部材と、この係止部材は、前記第1の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第1の係止部と、前記第2の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第2の係止部とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0008】
請求項4に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、このヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止する係止部材とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0009】
請求項5に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体の前面側と背面側とを貫通するように設けられた貫通孔と、この貫通孔の前記ヘッドレスト本体の前面側の開口部は第1の開口部であり、前記貫通孔の前記ヘッドレスト本体の背面側の開口部は第2の開口部であり、 前記貫通孔は、前記第1および第2の開口部を介してそれぞれフックを挿入可能に設けられており、前記貫通孔内に設けられ、前記第1および第2の開口部を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部材とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0010】
請求項6に係る発明は、請求項3〜5のいずれか1項に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置において、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、係止部材は、前記ヘッドレスト本体内において、前記支持体に固定されているものである。
【0011】
請求項7に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記支持体に固定された取付部材と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有する取付孔と、一端が、前記取付孔を介して前記開口部から張り出すと共にこの張り出した一端にフックを係止可能に形成された係止部を有し、他端が、前記取付孔を介して前記取付部材に着脱可能に取り付けられた連結部材とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0012】
請求項8に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、フックを掛ける係止部材と、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、前記係止部材を収納すると共に、前記開口部を介して前記係止部材を出没可能に形成された収納空間と、この収納空間を介して前記係止部材と前記支持体とを接続する伸縮自在な接続部材と、前記係止部材は、未使用時には前記収納空間に収納されると共に、使用時には前記開口部を介して前記収納空間から引き出されるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0013】
請求項9に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、前記ヘッドレスト本体の前面側か、前記ヘッドレスト本体の背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、のいずれかの部位であって、これら各部位のそれぞれに、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0014】
請求項10に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、長手形状であって、前記ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、前記ヘッドレスト本体の前面側か、前記ヘッドレスト本体の背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、のいずれかの部位に取り付けられた長手形状部材と、該長手形状部材のそれぞれは、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、前記ヘッドレスト本体に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部を備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、フックを係止可能に形成された係止部は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0016】
請求項2に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向の略中央部において、前記ヘッドレスト本体の前面側から背面側に亘って前記ヘッドレスト本体の上方に向かって開口する開口部と、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入凹部とを備え、前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入凹部を介して挿入された前記フックを係止可能に形成された係止部を備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、開口部が広いためフック掛けをより一層容易に行うことができ、加えて、フックを係止可能に形成された係止部は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0017】
請求項3に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体の前面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第1の挿入孔と、前記ヘッドレスト本体の背面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第2の挿入孔と、前記ヘッドレスト本体内に設けられたフックを掛ける係止部材と、この係止部材は、前記第1の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第1の係止部と、前記第2の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第2の係止部とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、フックを掛ける係止部材は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0018】
請求項4に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、このヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止する係止部材とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、フックを掛ける係止部材は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0019】
請求項5に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体の前面側と背面側とを貫通するように設けられた貫通孔と、この貫通孔の前記ヘッドレスト本体の前面側の開口部は第1の開口部であり、前記貫通孔の前記ヘッドレスト本体の背面側の開口部は第2の開口部であり、前記貫通孔は、前記第1および第2の開口部を介してそれぞれフックを挿入可能に設けられており、前記貫通孔内に設けられ、前記第1および第2の開口部を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部材とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、フックを係止可能に形成された係止部材は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3〜5に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の効果に加え、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、係止部材は、前記ヘッドレスト本体内において、前記支持体に固定されているため、該支持体を利用して係止部材をより確実に保持し、ハンガーが脱落するの防止することができる。
【0021】
請求項7に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記支持体に固定された取付部材と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有する取付孔と、一端が、前記取付孔を介して前記開口部から張り出すと共にこの張り出した一端にフックを係止可能に形成された係止部を有し、他端が、前記取付孔を介して前記取付部材に着脱可能に取り付けられた連結部材とを備えている、つまり、ヘッドレスト本体の前面側および/または背面側に連結部材の取付孔が設けられているため、連結部材を容易に着脱することができ、手間を掛からず使い勝手が良い。
【0022】
請求項8に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、フックを掛ける係止部材と、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、前記係止部材を収納すると共に、前記開口部を介して前記係止部材を出没可能に形成された収納空間と、この収納空間を介して前記係止部材と前記支持体とを接続する伸縮自在な接続部材と、前記係止部材は、未使用時には前記収納空間に収納されると共に、使用時には前記開口部を介して前記収納空間から引き出されるため、自動車のヘッドレストを利用し、使用時には係止部材を引き出してフックを掛け、未使用時は係止部材をヘッドレスト本体内に収納できて邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0023】
請求項9に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体は、ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、前記ヘッドレスト本体の前面側か、前記ヘッドレスト本体の背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、のいずれかの部位であって、これら各部位のそれぞれに、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用してハンガーを掛けることができ、しかも、使用の都度着脱する必要がないため使い勝手が良く、加えて、二以上の開口部を有する場合にあっては、各開口部にハンガーを掛けることができ、多数のハンガーを同時に吊すことができる。
【0024】
請求項10に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、長手形状であって、ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、前記ヘッドレスト本体の前面側か、前記ヘッドレスト本体の背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、のいずれかの部位に取り付けられた長手形状部材と、該長手形状部材のそれぞれは、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、前記ヘッドレスト本体に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用してハンガーを掛けることができ、しかも、使用の都度着脱する必要がないため使い勝手が良く、加えて、二以上の開口部を有する場合にあっては、各開口部にハンガーを掛けることができ、多数のハンガーを同時に吊すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の実施例について、以下に説明する。なお、同一部分には同一符号を付して示し、重複部分については詳細な説明を省略する。
まず、本発明の第1の実施例を、図1〜3を参照して説明すると、図1〜図3において、Aは本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であり、ヘッドレスト装置Aは、自動車のシートバックに装着され、衣類等を掛けたハンガーを吊り下げるフック掛け可能なものであって、概略的に、ヘッドレスト本体1と、支持体2と、挿入孔4とを備えている。なお、図2は、後述する開口部4aをヘッドレスト本体1の前面側に有するものを、図3は、開口部4aをヘッドレスト本体1の背面側に有するものをそれぞれ示している。また、以下に示す一部切断側面略図は、図面の左側がヘッドレスト本体1の前面側を、図面の右側がヘッドレスト本体1の背面側をそれぞれ示している。
【0026】
前述のヘッドレスト本体1は、頭を支えて自動車運転時の衝撃を吸収したりするもので、例えば、図2(a)に示したように、芯部1aに樹脂を発泡させたクッション材料を用い、この芯部1aの周囲にカバー1bを被覆して形成されている。
【0027】
前述の支持体2は、ヘッドレスト本体1内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体1を自動車のシートバックsに支持させるものであり、例えば、金属製のパイプをM字状(図1参照)やコ字状あるいは棒状(図示せず)に成形し、脚部2bをシートバックsの上端に設けられた開口部に挿入して該シートバックsに固定されている。また、この支持体2は、ヘッドレスト本体1内において、後述する挿入孔4を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された係止部2aを備えている。
【0028】
前述の係止部2aは、例えば、図2(a)、図3(a)に示したように、支持体2のフックfが挿入される開口部4aと反対側の部位において、フックfを引っ掛けて係止できるように支持体2を成形して形成されている。
【0029】
挿入孔4は、ヘッドレスト本体1の前面側(ヘッドレスト本体1が装着された座席の着座側))および背面側(ヘッドレスト本体1の、座席の着座側と反対の側)の少なくともいずれか一方の側に開口部4aを有し、この開口部4aからフックを挿入可能となるように設けられているもので、この開口部4aをヘッドレスト本体1の前面側に設ける場合にあっては、図2(a)、(b)に示したように、前面側からハンガーhのフックfを、ヘッドレスト本体1の背面側に設ける場合にあっては、図3(a)、(b)に示したように、背面側からハンガーhのフックfを挿入することができる。
【0030】
なお、上述した図1〜3のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側または背面側に開口部4aを有する例について述べたが、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の両方に開口部4aを設けて挿入孔4を形成してもよい。
【0031】
また、図示していないが、挿入孔4の内周には、内部をフックfが通過可能な筒体を取り付けたり、カバー1bの一部を挿入孔4内に折り込んで挿入孔4の内周に接着したりして、該挿入孔4の補強や芯部1aの露出防止をするようにしてもよい。
【0032】
次に、第1’の実施例について、図4を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、図4(a)に示したように、ヘッドレスト本体1の長手方向の略中央部において、ヘッドレスト本体1の前面側から背面側に亘って該ヘッドレスト本体1の上方に向かって開口する開口部4’aと、この開口部4’aからフックfを挿入可能に形成された挿入凹部4’とを備え、支持体2は、ヘッドレスト本体1内において、挿入凹部4’を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された係止部2aを備えているものであり、第1の実施例のものとはフックfを挿入する開口形状が異なる。
【0033】
このヘッドレスト装置Aによれば、開口部4’aが広く、ヘッドレスト本体1の上側に向かって開口しているため、図4(a)、(b)の矢印dで図示したように、ハンガーhのフックfを上方から挿入して係止部2aに係止させることができ、フック掛けをより一層容易に行うことができる。
【0034】
次に、第2の実施例について、図5、6を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1内にフックを掛ける係止部材3を設けるもので、図5(a)、図6(a)に示したように、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部41aを有し、この開口部41aからフックfを挿入可能に形成された第1の挿入孔41と、ヘッドレスト本体1の背面側に開口部42aを有し、この開口部42aからフックfを挿入可能に形成された第2の挿入孔42と、ヘッドレスト本体1内に設けられたフックfを掛ける係止部材3とを備えている。
なお、前述の開口部41a、42aは、図5(a)に示したように、係止部材3が露出している場合にあっては、係止部材3に設けられ、図6(a)に示したように、係止部材3がヘッドレスト本体1の芯部1aなどに覆われているような場合にあっては、ヘッドレスト本体1に設けられている。
【0035】
前述の係止部材3は、第1の挿入孔41を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された第1の係止部3aと、第2の挿入孔42を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された第2の係止部3a’とを備えている。これらの係止部3a、3a’は、例えば、図5(a)、図6(a)に示したように、挿入孔41、42内において、フックfの挿入方向と直交する下側方向に、フックfの鉤部を引っ掛ける溝を設けておくもので、フックfを係止する際に、図5(b)、図5(b)に示したように、フックfの鉤部が溝に係止されて抜け落ちるのを防止することができる。
【0036】
なお、係止部材3を構成する材料は、フックfが外れないように留め置く程度の強度を有すると共に、頭を弾力的に支承できるものであればよく、例えば、シリコーンゴムなどが用いられる。
【0037】
また、係止部材3が露出している場合にあっては、頭が当接したときの違和感を無くすために、露出している係止部材3の周縁部と、この周縁部を取り囲むヘッドレスト本体1の内周縁部との間に段差がないように設けるのが好ましい。
【0038】
次に、第3の実施例について、図7、8を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有するもので、図7、8は、ヘッドレスト本体1の前面側と背面側の両方にそれぞれ開口部を有するヘッドレスト装置Aについて例示している。41aは前面側の開口部、42aは背面側の開口部であり、開口部41aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔41と、開口部42aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔42とが設けられている。
また、31および32は係止部材であり、この係止部材31、32は、図7(a)、図8(a)に示したように、開口部41a、42aに対応してヘッドレスト本体1内に設けられ、挿入孔41、42を介して挿入されたフックfを係止するもので、それぞれフックfを係止する係止部31a、32aを有している。
なお、前述の開口部41a、42aは、図7(a)に示したように、係止部材31、32が露出している場合にあっては、これら係止部材31、32に設けられ、図8(a)に示したように、係止部材31、32がヘッドレスト本体1の芯部1aなどに覆われているような場合にあっては、ヘッドレスト本体1に設けられている。
【0039】
前述の係止部材31、32の材料には、前述の第2の実施例のものと同様にシリコーンゴムなどが用いられる。また、係止部材31、32が露出している場合にあっては、第2の実施例のものと同様に、露出している係止部材31、32の周縁部と、この周縁部を取り囲むヘッドレスト本体1の内周縁部との間に段差がないように設けるのが好ましい。
【0040】
なお、上述した図7、8のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の両方に開口部41a、42aを有する例について述べたが、ヘッドレスト本体1の前面側または背面側のいずれか一方の側に開口部を設けて挿入孔を形成してもよい。
【0041】
次に、第4の実施例について、図9、10を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1に貫通孔を設けてフックfを挿入できるようにするものであり、図9、10において、5は、ヘッドレスト本体1の前面側と背面側とを貫通するように設けられた貫通孔を示している。また、貫通孔5のヘッドレスト本体1の前面側の開口部は第1の開口部5aであり、貫通孔5のヘッドレスト本体1の背面側の開口部は第2の開口部5bであり、これら第1および第2の開口部5a、5bを介してそれぞれフックfを挿入可能に設けられている。
また、前述の貫通孔5内には、図9、10に示したように、第1および第2の開口部5a、5bを介して挿入されたフックfを係止可能に形成された係止部材33が設けられている。
【0042】
この係止部材33は、例えば、図9に示したように、リング体を略水平に配置させたものであり、フックfの鉤部をリング体の内周部や外周部に引っ掛けて係止するもので(図10(b)ではリング体の外周部にフックfの鉤部を掛けたものを例示)、フックfが外れないように留め置く程度の強度を有する例えば金属や合成樹脂などの材料により形成されている。
【0043】
なお、図示していないが、貫通孔5の内周には、内部をフックfが通過可能な筒体を取り付けたり、カバー1bの一部を貫通孔5内に折り込んで貫通孔5の内周に接着したりして、該貫通孔5の補強や芯部1aの露出防止をするようにしてもよい。
【0044】
ところで、上述した第2〜4の実施例において、係止部材3、31、32、33は、ヘッドレスト本体1内において、支持体2に固定されているのが好ましい。これらを支持体2に固定することにより、該支持体2を利用してこれら係止部材3、31、32、33をより確実に保持することができ、ハンガーhが脱落するの防止することができる。なお、係止部材3、31、32、33の固定方法は、衣類等を掛けたハンガーhを吊り下げたときに係止部材3、31、32、33にかかる荷重に耐えうるものであればいずれの方法であってもよく、例えば、係止部材が金属であれば溶接により、合成樹脂であれば接着剤により支持体2に固定してもよい。
【0045】
次に、第5の実施例について、図11を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、取付部材と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有する取付孔と、連結部材とを備えているものであり、図11は、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部を有するものを例示している。
【0046】
図11において、6は、取付部材であり、取付部材6は、ヘッドレスト本体1内に設けられ、支持体2に固定されている。また、この取付部材6には、例えば、図11(a)に示したように、雌ネジが形成されており、後述する連結部材7に設けられた雄ネジを螺合させるものである。
また、61は、取付孔であり、この取付孔61は、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部61aを有している。
また、7は、連結部材であり、連結部材7は、一端が、取付孔61を介して開口部61aから張り出すと共にこの張り出した一端にフックfを係止可能に形成された係止部7bを有し、他端が、取付孔61を介して取付部材6に取り付けられる取付部7aを有し、この取付部7aにより着脱可能に取り付けられている。前述の係止部7bには、例えば、図11(a)に示したように、連結部材7の長手方向と直交する方向に環状の凹部が形成されている。また、前述の取付部7aには、例えば、雄ネジが形成され、上述した取付部材6の雌ネジに螺合するようにしてある。
【0047】
なお、上述した図11のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部61aを有する例について述べたが、ヘッドレスト本体1の背面側、あるいは、図12(a)〜(c)に示したように、前面側と背面側の両方に開口部61a、62aを設けて取付孔61、62を形成してもよい。
【0048】
また、係止部7b(図11参照)にあっては、図12記載の係止部71b、72bのように、上下に貫通する貫通孔を形成してもよく、取付部7a(図11参照)にあっては、図12記載の係止部71aのように突起を形成し、取付部材6(図12(b)参照)には、この突起(係止部71a)に係合する切り欠き(6a)を有するようにしてもよい。
【0049】
なお、図示していないが、取付孔61、62の内周には、壁体を設けたり、カバー1bの一部を取付孔61、62内に折り込んで内周に接着して、該取付孔61、62の補強や芯部1aの露出防止をするようにしてもよい。
【0050】
上述した第5の実施例のヘッドレスト装置Aは、ハンガーhを掛けないとき(未使用時)には、連結部材7(71、72)を取り外し、使用時には、図11(b)、図12(c)に示したように、連結部材7(71、72)を取り付けて用いるものであり、ヘッドレスト本体の前面側および/または背面側に取付孔が設けられているため、連結部材7(71、72)を容易に着脱することができ、手間を掛からず使い勝手が良い。
【0051】
次に、第6の実施例について、図13を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1内に設けられ、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、係止部材を収納すると共に、開口部を介して係止部材を出没可能に形成された収納空間を備えているものであり、図13は、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部8aを有するものを例示している。
【0052】
図13において、8は、収納空間であり、収納空間8は、フックを掛ける係止部材34全体が収納できる大きさに形成されている。また、この収納空間8は、ヘッドレスト1本体の前面側に、係止部材34が出没できる大きさの開口部8aを有している。前述の係止部材34は、掛けられるハンガーhの荷重に耐えることができると共に、頭への衝撃を減ずることができるように、例えば、ゴムなどの弾性材料で形成されている。
また、9は、収納空間8を介して係止部材34と支持体2とを接続する伸縮自在な接続部材であり、この接続部材9は、例えば、バネなどの弾性部材や、紐体などであるが、特に、弾性部材であるのが好ましい。弾性部材にすることでハンガーhのフックfが掛けられていないときには収縮して係止部材34を収納空間8内に引き戻すことができ、手間を掛けずに座席を使用することができるからである。
【0053】
上述した第6の実施例のヘッドレスト装置Aは、ハンガーhを掛けないとき(未使用時)には、図13(a)に示したように、係止部材34を収納空間8に収納しておき、使用時には、図13(b)に示したように、開口部8aを介して収納空間8から係止部材34を引き出して用いるもので、引き出された係止部材34にフックfを引っ掛けて使用する。
【0054】
なお、収納空間8の内周には、図13(a)、(b)に示したように、壁体を設けたり、カバー1bの一部を収納空間8内に折り込んで内周に接着して、該収納空間8の補強や芯部1aの露出防止をするようにしてもよい。
【0055】
また、上述した図13のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部を有する例について述べたが、ヘッドレスト本体1の背面側、あるいは、前面側と背面側の両方に開口部を設けて収納空間を形成してもよい。
【0056】
次に、第7の実施例について、図14、図15を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1は、該ヘッドレスト本体1の長手方向を横断する方向の外周において、ヘッドレスト本体1の前面側か、ヘッドレスト本体1の背面側か、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側か、ヘッドレスト本体1の前面側から該ヘッドレスト本体1の頂部を経由してヘッドレスト本体1の背面側に亘ってか、のいずれかの部位であって、これら各部位のそれぞれに、一または二以上の開口部4aと、該各開口部4aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔4とを有し(図14ではヘッドレスト本体1の前面側および背面側のそれぞれに二以上の開口部4a、4a、・・・を設けたものを例示)、ヘッドレスト本体1内に設けられ、挿入孔4を介して挿入されたフックfを受け入れる挿入空間4”と、この挿入空間4”に設けられ、フックfを係止する係止部1ba(図14(b)参照)とを備えているもので、挿入孔4および係止部1baは、カバー1bと兼用してもよい。
【0057】
なお、前述の挿入空間4”は、図14に示したように、ヘッドレスト本体1の長手方向の略中央部において、ヘッドレスト本体1の前面側から背面側に亘って、該ヘッドレスト本体1の上方に向かって形成したものであってもよいが、図15(a)、(b)に示したように、開口部4aのある側、すなわち、ヘッドレスト本体1の前面側か、背面側か、前面側および背面側の両方(図15では前面側と背面側の両方に開口部と挿入空間4”a、4”bを設けたものを例示)に設ける構成にしてもよい。
【0058】
次に、第8の実施例について、図16〜図20を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、図17に示したように、ヘッドレスト本体1に、後述する長手形状部材10を別体として取り付けるものであり、長手形状であって、ヘッドレスト本体1の長手方向を横断する方向の外周において、ヘッドレスト本体1の前面側か、ヘッドレスト本体1の背面側か、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側か、ヘッドレスト本体1の前面側から該ヘッドレスト本体1の頂部を経由してヘッドレスト本体1の背面側に亘ってか、のいずれかの部位(図16〜図20ではヘッドレスト本体1の前面側からヘッドレスト本体1の頂部を経由してヘッドレスト本体1の背面側に亘って、長手形状部材10に二以上の開口部10a、10a、・・・を設けたものを例示)に取り付けられた長手形状部材10と、この長手形状部材10のそれぞれは、一または二以上の開口部10aと、該各開口部10aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔10bとを有し、ヘッドレスト本体1に設けられ、挿入孔10bを介して挿入されたフックfを受け入れる挿入空間4”と、この挿入空間4”内に設けられ、フックfを係止する係止部10c(図18参照)とを備えているもので、長手形状部材10は、ヘッドレスト本体1に、例えば縫い込まれたり、接着剤により接着して固定されている。
【0059】
なお、図17、図18に示した挿入空間4”は、図19、図20に示したように、開口部10aのある側、すなわち、ヘッドレスト本体1の前面側か、背面側か、前面側および背面側の両方(図19、図20では前面側と背面側の両方に開口部と挿入空間4”a、4”bを設けたものを例示)に設ける構成にしてもよい。
【0060】
ところで、図14〜図16、図18、図20では、ハンガーhをヘッドレスト本体1に1つ吊した例を示したが、二以上の開口部4a、4a、・・(10a、10a、・・)を有する場合にあっては、各開口部4a(10a)のそれぞれに対応して複数のハンガーh、h、・・・吊してもよい。
【0061】
また、上述した第1〜第8の実施例にあっては、別個独立したヘッドレスト本体1とシートバックsを支持体2で接続する構成のヘッドレスト装置Aについて述べたが、これに限らず、ヘッドレスト本体とシートバックとが一体となったものであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第1の実施例を示した概略的斜視図である。
【図2】図1のX−X線で切断した一部切断側面略図であり、図2(a)は、フックを掛ける前の図を、図2(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図3】図2の開口部をヘッドレスト本体の背面側に設けたときの一部切断側面略図であり、図3(a)は、フックを掛ける前の図を、図3(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図4】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第1’の実施例を示した概略図であり、図4(a)は斜視図を、図4(b)は図4(a)のX−X線で切断した一部切断側面略図をそれぞれ示している。
【図5】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第2の実施例であって、係止部材が露出したものの一部切断側面略図であり、図5(a)は、フックを掛ける前の図を、図5(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図6】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第2の実施例であって、係止部材が覆われているものの一部切断側面略図であり、図6(a)は、フックを掛ける前の図を、図6(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図7】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第3の実施例であって、係止部材が露出したものの一部切断側面略図であり、図7(a)は、フックを掛ける前の図を、図7(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図8】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第3の実施例であって、係止部材が覆われているものの一部切断側面略図であり、図8(a)は、フックを掛ける前の図を、図8(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図9】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第4の実施例を示した概略的斜視図である。
【図10】図9のY−Y線で切断した一部切断側面略図であり、図10(a)は、フックを掛ける前の図を、図10(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図11】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第5の実施例を示した一部切断側面略図であり、図11(a)は、フックを掛ける前の図を、図12(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図12】図11の変形例を示した概略図であり、図12(a)は、連結部材を取り付け前の斜視図を、図12(b)は、図12(a)の取付部材を拡大して示した斜視図を、図12(c)は、連結部材を取り付けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図13】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第6の実施例を示した一部切断側面略図であり、図13(a)は、係止部材を収納時の図を、図13(b)は係止部材を引き出した使用時の状態をそれぞれ示している。
【図14】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第7の実施例を示した概略図であり、図14(a)は斜視図を、図14(b)は図14(a)のX−X線で切断した一部切断側面略図をそれぞれ示している。
【図15】図14の変形例を示した概略図であり、図15(a)は斜視図を、図15(b)は図15(a)のX−X線で切断した一部切断側面略図をそれぞれ示している。
【図16】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第8の実施例を示した概略的斜視図である。
【図17】図16の分解斜視図である。
【図18】図16のX−X線で切断した一部切断側面略図である。
【図19】図17の変形例を示した概略的斜視図である。
【図20】図19において長手形状部材を取り付けたときのX−X線で切断した一部切断側面略図である。
【符号の説明】
【0063】
A ヘッドレスト装置
h ハンガー
f フック
1 ヘッドレスト本体
2 支持体
3、31、32、33 係止部材
6 取付部材
7 連結部材
8 収納空間
9 接続部材
10 長手形状部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類等を吊すハンガー等のフック掛けが可能な自動車のヘッドレスト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のヘッドレストを利用し、このヘッドレストに衣類等を吊したハンガーを掛けるものとしては、例えば、ヘッドレストを固定するヘッドレストロッド(支持体)に装着可能な本体を取り付け、この本体に設けられた荷物掛け用フック(係止部)にハンガーのフックを係止させるものや(例えば、特許文献1の図1参照)、バネ性を有する金属線材を折り曲げてヘッドレストを周りから挟み込み、一端をヘッドレストの底面へ係止させて固定し、他端に荷物掛け用フック(係止部)を設けるもの(例えば、特許文献2の図6参照)などが提案されている。
【特許文献1】実開平5−58494号公報
【特許文献2】実用新案登録第3080708号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したようなヘッドレストを利用してハンガーを掛けるものにあっては、支持体に固定された本体や、ヘッドレストを挟み込んだ金属線材から係止部がヘッドレスト本体の前面側や背面側に張り出しているため、座席の使用時には、本体や金属線材をヘッドレストから取り外さなければならず、この取り外しに多大な手間が掛かり、使い勝手が悪いという問題があった。
【0004】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部を備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0006】
請求項2に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向の略中央部において、前記ヘッドレスト本体の前面側から背面側に亘って前記ヘッドレスト本体の上方に向かって開口する開口部と、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入凹部とを備え、前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入凹部を介して挿入された前記フックを係止可能に形成された係止部を備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0007】
請求項3に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体の前面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第1の挿入孔と、前記ヘッドレスト本体の背面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第2の挿入孔と、前記ヘッドレスト本体内に設けられたフックを掛ける係止部材と、この係止部材は、前記第1の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第1の係止部と、前記第2の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第2の係止部とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0008】
請求項4に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、このヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止する係止部材とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0009】
請求項5に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体の前面側と背面側とを貫通するように設けられた貫通孔と、この貫通孔の前記ヘッドレスト本体の前面側の開口部は第1の開口部であり、前記貫通孔の前記ヘッドレスト本体の背面側の開口部は第2の開口部であり、 前記貫通孔は、前記第1および第2の開口部を介してそれぞれフックを挿入可能に設けられており、前記貫通孔内に設けられ、前記第1および第2の開口部を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部材とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0010】
請求項6に係る発明は、請求項3〜5のいずれか1項に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置において、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、係止部材は、前記ヘッドレスト本体内において、前記支持体に固定されているものである。
【0011】
請求項7に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記支持体に固定された取付部材と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有する取付孔と、一端が、前記取付孔を介して前記開口部から張り出すと共にこの張り出した一端にフックを係止可能に形成された係止部を有し、他端が、前記取付孔を介して前記取付部材に着脱可能に取り付けられた連結部材とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0012】
請求項8に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、フックを掛ける係止部材と、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、前記係止部材を収納すると共に、前記開口部を介して前記係止部材を出没可能に形成された収納空間と、この収納空間を介して前記係止部材と前記支持体とを接続する伸縮自在な接続部材と、前記係止部材は、未使用時には前記収納空間に収納されると共に、使用時には前記開口部を介して前記収納空間から引き出されるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0013】
請求項9に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、このヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、前記ヘッドレスト本体の前面側か、前記ヘッドレスト本体の背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、のいずれかの部位であって、これら各部位のそれぞれに、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えているフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【0014】
請求項10に係る発明は、フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、頭を支えるヘッドレスト本体と、長手形状であって、前記ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、前記ヘッドレスト本体の前面側か、前記ヘッドレスト本体の背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、のいずれかの部位に取り付けられた長手形状部材と、該長手形状部材のそれぞれは、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、前記ヘッドレスト本体に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部を備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、フックを係止可能に形成された係止部は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0016】
請求項2に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向の略中央部において、前記ヘッドレスト本体の前面側から背面側に亘って前記ヘッドレスト本体の上方に向かって開口する開口部と、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入凹部とを備え、前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入凹部を介して挿入された前記フックを係止可能に形成された係止部を備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、開口部が広いためフック掛けをより一層容易に行うことができ、加えて、フックを係止可能に形成された係止部は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0017】
請求項3に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体の前面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第1の挿入孔と、前記ヘッドレスト本体の背面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第2の挿入孔と、前記ヘッドレスト本体内に設けられたフックを掛ける係止部材と、この係止部材は、前記第1の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第1の係止部と、前記第2の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第2の係止部とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、フックを掛ける係止部材は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0018】
請求項4に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、このヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止する係止部材とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、フックを掛ける係止部材は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0019】
請求項5に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体の前面側と背面側とを貫通するように設けられた貫通孔と、この貫通孔の前記ヘッドレスト本体の前面側の開口部は第1の開口部であり、前記貫通孔の前記ヘッドレスト本体の背面側の開口部は第2の開口部であり、前記貫通孔は、前記第1および第2の開口部を介してそれぞれフックを挿入可能に設けられており、前記貫通孔内に設けられ、前記第1および第2の開口部を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部材とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用して衣類等を掛けたハンガーを吊り下げることができ、しかも、フックを係止可能に形成された係止部材は、ヘッドレスト本体内に設けられており、未使用時であっても邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、請求項3〜5に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の効果に加え、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、係止部材は、前記ヘッドレスト本体内において、前記支持体に固定されているため、該支持体を利用して係止部材をより確実に保持し、ハンガーが脱落するの防止することができる。
【0021】
請求項7に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記支持体に固定された取付部材と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有する取付孔と、一端が、前記取付孔を介して前記開口部から張り出すと共にこの張り出した一端にフックを係止可能に形成された係止部を有し、他端が、前記取付孔を介して前記取付部材に着脱可能に取り付けられた連結部材とを備えている、つまり、ヘッドレスト本体の前面側および/または背面側に連結部材の取付孔が設けられているため、連結部材を容易に着脱することができ、手間を掛からず使い勝手が良い。
【0022】
請求項8に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、フックを掛ける係止部材と、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、前記係止部材を収納すると共に、前記開口部を介して前記係止部材を出没可能に形成された収納空間と、この収納空間を介して前記係止部材と前記支持体とを接続する伸縮自在な接続部材と、前記係止部材は、未使用時には前記収納空間に収納されると共に、使用時には前記開口部を介して前記収納空間から引き出されるため、自動車のヘッドレストを利用し、使用時には係止部材を引き出してフックを掛け、未使用時は係止部材をヘッドレスト本体内に収納できて邪魔にならず、従来のように係止部材を取り外す必要がなく使い勝手が良い。
【0023】
請求項9に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、ヘッドレスト本体は、ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、前記ヘッドレスト本体の前面側か、前記ヘッドレスト本体の背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、のいずれかの部位であって、これら各部位のそれぞれに、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用してハンガーを掛けることができ、しかも、使用の都度着脱する必要がないため使い勝手が良く、加えて、二以上の開口部を有する場合にあっては、各開口部にハンガーを掛けることができ、多数のハンガーを同時に吊すことができる。
【0024】
請求項10に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置によれば、長手形状であって、ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、前記ヘッドレスト本体の前面側か、前記ヘッドレスト本体の背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、のいずれかの部位に取り付けられた長手形状部材と、該長手形状部材のそれぞれは、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、前記ヘッドレスト本体に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えているため、自動車のヘッドレストを利用してハンガーを掛けることができ、しかも、使用の都度着脱する必要がないため使い勝手が良く、加えて、二以上の開口部を有する場合にあっては、各開口部にハンガーを掛けることができ、多数のハンガーを同時に吊すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の実施例について、以下に説明する。なお、同一部分には同一符号を付して示し、重複部分については詳細な説明を省略する。
まず、本発明の第1の実施例を、図1〜3を参照して説明すると、図1〜図3において、Aは本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であり、ヘッドレスト装置Aは、自動車のシートバックに装着され、衣類等を掛けたハンガーを吊り下げるフック掛け可能なものであって、概略的に、ヘッドレスト本体1と、支持体2と、挿入孔4とを備えている。なお、図2は、後述する開口部4aをヘッドレスト本体1の前面側に有するものを、図3は、開口部4aをヘッドレスト本体1の背面側に有するものをそれぞれ示している。また、以下に示す一部切断側面略図は、図面の左側がヘッドレスト本体1の前面側を、図面の右側がヘッドレスト本体1の背面側をそれぞれ示している。
【0026】
前述のヘッドレスト本体1は、頭を支えて自動車運転時の衝撃を吸収したりするもので、例えば、図2(a)に示したように、芯部1aに樹脂を発泡させたクッション材料を用い、この芯部1aの周囲にカバー1bを被覆して形成されている。
【0027】
前述の支持体2は、ヘッドレスト本体1内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体1を自動車のシートバックsに支持させるものであり、例えば、金属製のパイプをM字状(図1参照)やコ字状あるいは棒状(図示せず)に成形し、脚部2bをシートバックsの上端に設けられた開口部に挿入して該シートバックsに固定されている。また、この支持体2は、ヘッドレスト本体1内において、後述する挿入孔4を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された係止部2aを備えている。
【0028】
前述の係止部2aは、例えば、図2(a)、図3(a)に示したように、支持体2のフックfが挿入される開口部4aと反対側の部位において、フックfを引っ掛けて係止できるように支持体2を成形して形成されている。
【0029】
挿入孔4は、ヘッドレスト本体1の前面側(ヘッドレスト本体1が装着された座席の着座側))および背面側(ヘッドレスト本体1の、座席の着座側と反対の側)の少なくともいずれか一方の側に開口部4aを有し、この開口部4aからフックを挿入可能となるように設けられているもので、この開口部4aをヘッドレスト本体1の前面側に設ける場合にあっては、図2(a)、(b)に示したように、前面側からハンガーhのフックfを、ヘッドレスト本体1の背面側に設ける場合にあっては、図3(a)、(b)に示したように、背面側からハンガーhのフックfを挿入することができる。
【0030】
なお、上述した図1〜3のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側または背面側に開口部4aを有する例について述べたが、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の両方に開口部4aを設けて挿入孔4を形成してもよい。
【0031】
また、図示していないが、挿入孔4の内周には、内部をフックfが通過可能な筒体を取り付けたり、カバー1bの一部を挿入孔4内に折り込んで挿入孔4の内周に接着したりして、該挿入孔4の補強や芯部1aの露出防止をするようにしてもよい。
【0032】
次に、第1’の実施例について、図4を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、図4(a)に示したように、ヘッドレスト本体1の長手方向の略中央部において、ヘッドレスト本体1の前面側から背面側に亘って該ヘッドレスト本体1の上方に向かって開口する開口部4’aと、この開口部4’aからフックfを挿入可能に形成された挿入凹部4’とを備え、支持体2は、ヘッドレスト本体1内において、挿入凹部4’を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された係止部2aを備えているものであり、第1の実施例のものとはフックfを挿入する開口形状が異なる。
【0033】
このヘッドレスト装置Aによれば、開口部4’aが広く、ヘッドレスト本体1の上側に向かって開口しているため、図4(a)、(b)の矢印dで図示したように、ハンガーhのフックfを上方から挿入して係止部2aに係止させることができ、フック掛けをより一層容易に行うことができる。
【0034】
次に、第2の実施例について、図5、6を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1内にフックを掛ける係止部材3を設けるもので、図5(a)、図6(a)に示したように、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部41aを有し、この開口部41aからフックfを挿入可能に形成された第1の挿入孔41と、ヘッドレスト本体1の背面側に開口部42aを有し、この開口部42aからフックfを挿入可能に形成された第2の挿入孔42と、ヘッドレスト本体1内に設けられたフックfを掛ける係止部材3とを備えている。
なお、前述の開口部41a、42aは、図5(a)に示したように、係止部材3が露出している場合にあっては、係止部材3に設けられ、図6(a)に示したように、係止部材3がヘッドレスト本体1の芯部1aなどに覆われているような場合にあっては、ヘッドレスト本体1に設けられている。
【0035】
前述の係止部材3は、第1の挿入孔41を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された第1の係止部3aと、第2の挿入孔42を介して挿入されたフックfを係止可能に形成された第2の係止部3a’とを備えている。これらの係止部3a、3a’は、例えば、図5(a)、図6(a)に示したように、挿入孔41、42内において、フックfの挿入方向と直交する下側方向に、フックfの鉤部を引っ掛ける溝を設けておくもので、フックfを係止する際に、図5(b)、図5(b)に示したように、フックfの鉤部が溝に係止されて抜け落ちるのを防止することができる。
【0036】
なお、係止部材3を構成する材料は、フックfが外れないように留め置く程度の強度を有すると共に、頭を弾力的に支承できるものであればよく、例えば、シリコーンゴムなどが用いられる。
【0037】
また、係止部材3が露出している場合にあっては、頭が当接したときの違和感を無くすために、露出している係止部材3の周縁部と、この周縁部を取り囲むヘッドレスト本体1の内周縁部との間に段差がないように設けるのが好ましい。
【0038】
次に、第3の実施例について、図7、8を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有するもので、図7、8は、ヘッドレスト本体1の前面側と背面側の両方にそれぞれ開口部を有するヘッドレスト装置Aについて例示している。41aは前面側の開口部、42aは背面側の開口部であり、開口部41aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔41と、開口部42aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔42とが設けられている。
また、31および32は係止部材であり、この係止部材31、32は、図7(a)、図8(a)に示したように、開口部41a、42aに対応してヘッドレスト本体1内に設けられ、挿入孔41、42を介して挿入されたフックfを係止するもので、それぞれフックfを係止する係止部31a、32aを有している。
なお、前述の開口部41a、42aは、図7(a)に示したように、係止部材31、32が露出している場合にあっては、これら係止部材31、32に設けられ、図8(a)に示したように、係止部材31、32がヘッドレスト本体1の芯部1aなどに覆われているような場合にあっては、ヘッドレスト本体1に設けられている。
【0039】
前述の係止部材31、32の材料には、前述の第2の実施例のものと同様にシリコーンゴムなどが用いられる。また、係止部材31、32が露出している場合にあっては、第2の実施例のものと同様に、露出している係止部材31、32の周縁部と、この周縁部を取り囲むヘッドレスト本体1の内周縁部との間に段差がないように設けるのが好ましい。
【0040】
なお、上述した図7、8のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の両方に開口部41a、42aを有する例について述べたが、ヘッドレスト本体1の前面側または背面側のいずれか一方の側に開口部を設けて挿入孔を形成してもよい。
【0041】
次に、第4の実施例について、図9、10を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1に貫通孔を設けてフックfを挿入できるようにするものであり、図9、10において、5は、ヘッドレスト本体1の前面側と背面側とを貫通するように設けられた貫通孔を示している。また、貫通孔5のヘッドレスト本体1の前面側の開口部は第1の開口部5aであり、貫通孔5のヘッドレスト本体1の背面側の開口部は第2の開口部5bであり、これら第1および第2の開口部5a、5bを介してそれぞれフックfを挿入可能に設けられている。
また、前述の貫通孔5内には、図9、10に示したように、第1および第2の開口部5a、5bを介して挿入されたフックfを係止可能に形成された係止部材33が設けられている。
【0042】
この係止部材33は、例えば、図9に示したように、リング体を略水平に配置させたものであり、フックfの鉤部をリング体の内周部や外周部に引っ掛けて係止するもので(図10(b)ではリング体の外周部にフックfの鉤部を掛けたものを例示)、フックfが外れないように留め置く程度の強度を有する例えば金属や合成樹脂などの材料により形成されている。
【0043】
なお、図示していないが、貫通孔5の内周には、内部をフックfが通過可能な筒体を取り付けたり、カバー1bの一部を貫通孔5内に折り込んで貫通孔5の内周に接着したりして、該貫通孔5の補強や芯部1aの露出防止をするようにしてもよい。
【0044】
ところで、上述した第2〜4の実施例において、係止部材3、31、32、33は、ヘッドレスト本体1内において、支持体2に固定されているのが好ましい。これらを支持体2に固定することにより、該支持体2を利用してこれら係止部材3、31、32、33をより確実に保持することができ、ハンガーhが脱落するの防止することができる。なお、係止部材3、31、32、33の固定方法は、衣類等を掛けたハンガーhを吊り下げたときに係止部材3、31、32、33にかかる荷重に耐えうるものであればいずれの方法であってもよく、例えば、係止部材が金属であれば溶接により、合成樹脂であれば接着剤により支持体2に固定してもよい。
【0045】
次に、第5の実施例について、図11を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、取付部材と、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有する取付孔と、連結部材とを備えているものであり、図11は、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部を有するものを例示している。
【0046】
図11において、6は、取付部材であり、取付部材6は、ヘッドレスト本体1内に設けられ、支持体2に固定されている。また、この取付部材6には、例えば、図11(a)に示したように、雌ネジが形成されており、後述する連結部材7に設けられた雄ネジを螺合させるものである。
また、61は、取付孔であり、この取付孔61は、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部61aを有している。
また、7は、連結部材であり、連結部材7は、一端が、取付孔61を介して開口部61aから張り出すと共にこの張り出した一端にフックfを係止可能に形成された係止部7bを有し、他端が、取付孔61を介して取付部材6に取り付けられる取付部7aを有し、この取付部7aにより着脱可能に取り付けられている。前述の係止部7bには、例えば、図11(a)に示したように、連結部材7の長手方向と直交する方向に環状の凹部が形成されている。また、前述の取付部7aには、例えば、雄ネジが形成され、上述した取付部材6の雌ネジに螺合するようにしてある。
【0047】
なお、上述した図11のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部61aを有する例について述べたが、ヘッドレスト本体1の背面側、あるいは、図12(a)〜(c)に示したように、前面側と背面側の両方に開口部61a、62aを設けて取付孔61、62を形成してもよい。
【0048】
また、係止部7b(図11参照)にあっては、図12記載の係止部71b、72bのように、上下に貫通する貫通孔を形成してもよく、取付部7a(図11参照)にあっては、図12記載の係止部71aのように突起を形成し、取付部材6(図12(b)参照)には、この突起(係止部71a)に係合する切り欠き(6a)を有するようにしてもよい。
【0049】
なお、図示していないが、取付孔61、62の内周には、壁体を設けたり、カバー1bの一部を取付孔61、62内に折り込んで内周に接着して、該取付孔61、62の補強や芯部1aの露出防止をするようにしてもよい。
【0050】
上述した第5の実施例のヘッドレスト装置Aは、ハンガーhを掛けないとき(未使用時)には、連結部材7(71、72)を取り外し、使用時には、図11(b)、図12(c)に示したように、連結部材7(71、72)を取り付けて用いるものであり、ヘッドレスト本体の前面側および/または背面側に取付孔が設けられているため、連結部材7(71、72)を容易に着脱することができ、手間を掛からず使い勝手が良い。
【0051】
次に、第6の実施例について、図13を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1内に設けられ、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、係止部材を収納すると共に、開口部を介して係止部材を出没可能に形成された収納空間を備えているものであり、図13は、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部8aを有するものを例示している。
【0052】
図13において、8は、収納空間であり、収納空間8は、フックを掛ける係止部材34全体が収納できる大きさに形成されている。また、この収納空間8は、ヘッドレスト1本体の前面側に、係止部材34が出没できる大きさの開口部8aを有している。前述の係止部材34は、掛けられるハンガーhの荷重に耐えることができると共に、頭への衝撃を減ずることができるように、例えば、ゴムなどの弾性材料で形成されている。
また、9は、収納空間8を介して係止部材34と支持体2とを接続する伸縮自在な接続部材であり、この接続部材9は、例えば、バネなどの弾性部材や、紐体などであるが、特に、弾性部材であるのが好ましい。弾性部材にすることでハンガーhのフックfが掛けられていないときには収縮して係止部材34を収納空間8内に引き戻すことができ、手間を掛けずに座席を使用することができるからである。
【0053】
上述した第6の実施例のヘッドレスト装置Aは、ハンガーhを掛けないとき(未使用時)には、図13(a)に示したように、係止部材34を収納空間8に収納しておき、使用時には、図13(b)に示したように、開口部8aを介して収納空間8から係止部材34を引き出して用いるもので、引き出された係止部材34にフックfを引っ掛けて使用する。
【0054】
なお、収納空間8の内周には、図13(a)、(b)に示したように、壁体を設けたり、カバー1bの一部を収納空間8内に折り込んで内周に接着して、該収納空間8の補強や芯部1aの露出防止をするようにしてもよい。
【0055】
また、上述した図13のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1の前面側に開口部を有する例について述べたが、ヘッドレスト本体1の背面側、あるいは、前面側と背面側の両方に開口部を設けて収納空間を形成してもよい。
【0056】
次に、第7の実施例について、図14、図15を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、ヘッドレスト本体1は、該ヘッドレスト本体1の長手方向を横断する方向の外周において、ヘッドレスト本体1の前面側か、ヘッドレスト本体1の背面側か、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側か、ヘッドレスト本体1の前面側から該ヘッドレスト本体1の頂部を経由してヘッドレスト本体1の背面側に亘ってか、のいずれかの部位であって、これら各部位のそれぞれに、一または二以上の開口部4aと、該各開口部4aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔4とを有し(図14ではヘッドレスト本体1の前面側および背面側のそれぞれに二以上の開口部4a、4a、・・・を設けたものを例示)、ヘッドレスト本体1内に設けられ、挿入孔4を介して挿入されたフックfを受け入れる挿入空間4”と、この挿入空間4”に設けられ、フックfを係止する係止部1ba(図14(b)参照)とを備えているもので、挿入孔4および係止部1baは、カバー1bと兼用してもよい。
【0057】
なお、前述の挿入空間4”は、図14に示したように、ヘッドレスト本体1の長手方向の略中央部において、ヘッドレスト本体1の前面側から背面側に亘って、該ヘッドレスト本体1の上方に向かって形成したものであってもよいが、図15(a)、(b)に示したように、開口部4aのある側、すなわち、ヘッドレスト本体1の前面側か、背面側か、前面側および背面側の両方(図15では前面側と背面側の両方に開口部と挿入空間4”a、4”bを設けたものを例示)に設ける構成にしてもよい。
【0058】
次に、第8の実施例について、図16〜図20を参照して説明する。
この実施例のヘッドレスト装置Aにあっては、図17に示したように、ヘッドレスト本体1に、後述する長手形状部材10を別体として取り付けるものであり、長手形状であって、ヘッドレスト本体1の長手方向を横断する方向の外周において、ヘッドレスト本体1の前面側か、ヘッドレスト本体1の背面側か、ヘッドレスト本体1の前面側および背面側か、ヘッドレスト本体1の前面側から該ヘッドレスト本体1の頂部を経由してヘッドレスト本体1の背面側に亘ってか、のいずれかの部位(図16〜図20ではヘッドレスト本体1の前面側からヘッドレスト本体1の頂部を経由してヘッドレスト本体1の背面側に亘って、長手形状部材10に二以上の開口部10a、10a、・・・を設けたものを例示)に取り付けられた長手形状部材10と、この長手形状部材10のそれぞれは、一または二以上の開口部10aと、該各開口部10aからフックfを挿入可能に形成された挿入孔10bとを有し、ヘッドレスト本体1に設けられ、挿入孔10bを介して挿入されたフックfを受け入れる挿入空間4”と、この挿入空間4”内に設けられ、フックfを係止する係止部10c(図18参照)とを備えているもので、長手形状部材10は、ヘッドレスト本体1に、例えば縫い込まれたり、接着剤により接着して固定されている。
【0059】
なお、図17、図18に示した挿入空間4”は、図19、図20に示したように、開口部10aのある側、すなわち、ヘッドレスト本体1の前面側か、背面側か、前面側および背面側の両方(図19、図20では前面側と背面側の両方に開口部と挿入空間4”a、4”bを設けたものを例示)に設ける構成にしてもよい。
【0060】
ところで、図14〜図16、図18、図20では、ハンガーhをヘッドレスト本体1に1つ吊した例を示したが、二以上の開口部4a、4a、・・(10a、10a、・・)を有する場合にあっては、各開口部4a(10a)のそれぞれに対応して複数のハンガーh、h、・・・吊してもよい。
【0061】
また、上述した第1〜第8の実施例にあっては、別個独立したヘッドレスト本体1とシートバックsを支持体2で接続する構成のヘッドレスト装置Aについて述べたが、これに限らず、ヘッドレスト本体とシートバックとが一体となったものであっても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第1の実施例を示した概略的斜視図である。
【図2】図1のX−X線で切断した一部切断側面略図であり、図2(a)は、フックを掛ける前の図を、図2(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図3】図2の開口部をヘッドレスト本体の背面側に設けたときの一部切断側面略図であり、図3(a)は、フックを掛ける前の図を、図3(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図4】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第1’の実施例を示した概略図であり、図4(a)は斜視図を、図4(b)は図4(a)のX−X線で切断した一部切断側面略図をそれぞれ示している。
【図5】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第2の実施例であって、係止部材が露出したものの一部切断側面略図であり、図5(a)は、フックを掛ける前の図を、図5(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図6】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第2の実施例であって、係止部材が覆われているものの一部切断側面略図であり、図6(a)は、フックを掛ける前の図を、図6(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図7】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第3の実施例であって、係止部材が露出したものの一部切断側面略図であり、図7(a)は、フックを掛ける前の図を、図7(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図8】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第3の実施例であって、係止部材が覆われているものの一部切断側面略図であり、図8(a)は、フックを掛ける前の図を、図8(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図9】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第4の実施例を示した概略的斜視図である。
【図10】図9のY−Y線で切断した一部切断側面略図であり、図10(a)は、フックを掛ける前の図を、図10(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図11】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第5の実施例を示した一部切断側面略図であり、図11(a)は、フックを掛ける前の図を、図12(b)はフックを掛けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図12】図11の変形例を示した概略図であり、図12(a)は、連結部材を取り付け前の斜視図を、図12(b)は、図12(a)の取付部材を拡大して示した斜視図を、図12(c)は、連結部材を取り付けた使用時の状態をそれぞれ示している。
【図13】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第6の実施例を示した一部切断側面略図であり、図13(a)は、係止部材を収納時の図を、図13(b)は係止部材を引き出した使用時の状態をそれぞれ示している。
【図14】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第7の実施例を示した概略図であり、図14(a)は斜視図を、図14(b)は図14(a)のX−X線で切断した一部切断側面略図をそれぞれ示している。
【図15】図14の変形例を示した概略図であり、図15(a)は斜視図を、図15(b)は図15(a)のX−X線で切断した一部切断側面略図をそれぞれ示している。
【図16】本発明に係るフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置の第8の実施例を示した概略的斜視図である。
【図17】図16の分解斜視図である。
【図18】図16のX−X線で切断した一部切断側面略図である。
【図19】図17の変形例を示した概略的斜視図である。
【図20】図19において長手形状部材を取り付けたときのX−X線で切断した一部切断側面略図である。
【符号の説明】
【0063】
A ヘッドレスト装置
h ハンガー
f フック
1 ヘッドレスト本体
2 支持体
3、31、32、33 係止部材
6 取付部材
7 連結部材
8 収納空間
9 接続部材
10 長手形状部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、
前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部を備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項2】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
前記ヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向の略中央部において、前記ヘッドレスト本体の前面側から背面側に亘って前記ヘッドレスト本体の上方に向かって開口する開口部と、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入凹部とを備え、
前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入凹部を介して挿入された前記フックを係止可能に形成された係止部を備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項3】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体の前面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第1の挿入孔と、
前記ヘッドレスト本体の背面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第2の挿入孔と、
前記ヘッドレスト本体内に設けられたフックを掛ける係止部材と、
この係止部材は、
前記第1の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第1の係止部と、
前記第2の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第2の係止部とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項4】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、
このヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止する係止部材とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項5】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体の前面側と背面側とを貫通するように設けられた貫通孔と、
この貫通孔の前記ヘッドレスト本体の前面側の開口部は第1の開口部であり、前記貫通孔の前記ヘッドレスト本体の背面側の開口部は第2の開口部であり、
前記貫通孔は、前記第1および第2の開口部を介してそれぞれフックを挿入可能に設けられており、
前記貫通孔内に設けられ、前記第1および第2の開口部を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部材とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項6】
ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
係止部材は、前記ヘッドレスト本体内において、前記支持体に固定されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項7】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記支持体に固定された取付部材と、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有する取付孔と、
一端が、前記取付孔を介して前記開口部から張り出すと共にこの張り出した一端にフックを係止可能に形成された係止部を有し、他端が、前記取付孔を介して前記取付部材に着脱可能に取り付けられた連結部材とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項8】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
フックを掛ける係止部材と、
前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、前記係止部材を収納すると共に、前記開口部を介して前記係止部材を出没可能に形成された収納空間と、
この収納空間を介して前記係止部材と前記支持体とを接続する伸縮自在な接続部材と、
前記係止部材は、未使用時には前記収納空間に収納されると共に、使用時には前記開口部を介して前記収納空間から引き出されることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項9】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、
前記ヘッドレスト本体の前面側か、
前記ヘッドレスト本体の背面側か、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、
前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、
のいずれかの部位であって、これら各部位のそれぞれに、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、
前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、
この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項10】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
長手形状であって、前記ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、
前記ヘッドレスト本体の前面側か、
前記ヘッドレスト本体の背面側か、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、
前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、
のいずれかの部位に取り付けられた長手形状部材と、
該長手形状部材のそれぞれは、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、
前記ヘッドレスト本体に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、
この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項1】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、
前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部を備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項2】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
前記ヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向の略中央部において、前記ヘッドレスト本体の前面側から背面側に亘って前記ヘッドレスト本体の上方に向かって開口する開口部と、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入凹部とを備え、
前記支持体は、前記ヘッドレスト本体内において、前記挿入凹部を介して挿入された前記フックを係止可能に形成された係止部を備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項3】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体の前面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第1の挿入孔と、
前記ヘッドレスト本体の背面側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された第2の挿入孔と、
前記ヘッドレスト本体内に設けられたフックを掛ける係止部材と、
この係止部材は、
前記第1の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第1の係止部と、
前記第2の挿入孔を介して挿入されたフックを係止可能に形成された第2の係止部とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項4】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、この開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔と、
このヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入されたフックを係止する係止部材とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項5】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体の前面側と背面側とを貫通するように設けられた貫通孔と、
この貫通孔の前記ヘッドレスト本体の前面側の開口部は第1の開口部であり、前記貫通孔の前記ヘッドレスト本体の背面側の開口部は第2の開口部であり、
前記貫通孔は、前記第1および第2の開口部を介してそれぞれフックを挿入可能に設けられており、
前記貫通孔内に設けられ、前記第1および第2の開口部を介して挿入されたフックを係止可能に形成された係止部材とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項6】
ヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
係止部材は、前記ヘッドレスト本体内において、前記支持体に固定されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項7】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記支持体に固定された取付部材と、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有する取付孔と、
一端が、前記取付孔を介して前記開口部から張り出すと共にこの張り出した一端にフックを係止可能に形成された係止部を有し、他端が、前記取付孔を介して前記取付部材に着脱可能に取り付けられた連結部材とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項8】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体内に一部が埋設され、該ヘッドレスト本体を自動車のシートバックに支持させる支持体と、
フックを掛ける係止部材と、
前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側の少なくともいずれか一方の側に開口部を有し、前記係止部材を収納すると共に、前記開口部を介して前記係止部材を出没可能に形成された収納空間と、
この収納空間を介して前記係止部材と前記支持体とを接続する伸縮自在な接続部材と、
前記係止部材は、未使用時には前記収納空間に収納されると共に、使用時には前記開口部を介して前記収納空間から引き出されることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項9】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
このヘッドレスト本体は、該ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、
前記ヘッドレスト本体の前面側か、
前記ヘッドレスト本体の背面側か、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、
前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、
のいずれかの部位であって、これら各部位のそれぞれに、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、
前記ヘッドレスト本体内に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、
この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【請求項10】
フックを有するハンガーを吊り下げるフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置であって、
頭を支えるヘッドレスト本体と、
長手形状であって、前記ヘッドレスト本体の長手方向を横断する方向の外周において、
前記ヘッドレスト本体の前面側か、
前記ヘッドレスト本体の背面側か、
前記ヘッドレスト本体の前面側および背面側か、
前記ヘッドレスト本体の前面側から該ヘッドレスト本体の頂部を経由して前記ヘッドレスト本体の背面側に亘ってか、
のいずれかの部位に取り付けられた長手形状部材と、
該長手形状部材のそれぞれは、一または二以上の開口部と、該各開口部からフックを挿入可能に形成された挿入孔とを有し、
前記ヘッドレスト本体に設けられ、前記挿入孔を介して挿入された前記フックを受け入れる挿入空間と、
この挿入空間内に設けられ、前記フックを係止する係止部とを備えていることを特徴とするフック掛け可能な自動車のヘッドレスト装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−262910(P2009−262910A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−172418(P2008−172418)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(594115289)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(594115289)
【Fターム(参考)】
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