フラッシュパネル及びフラッシュパネルの製造方法
【課題】例えば横幅の寸法が異なる芯材夫々を構成する部材を共通化させてコストダウンさせることができるフラッシュパネル及びフラッシュパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】縦桟22及び横桟23,23,…,24,24,…を含む縦枠ユニット2,2と、横枠3,3と、縦桟411,411間に横桟412,412,…が設けられている桟ユニット41を準備し、縦枠ユニット2,2と横枠3,3とを用いた枠体の組み立て、及び、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニット41の取り付けを行なって芯材を形成し、形成した芯材の両面に板部材を取り付けることによってフラッシュパネルを形成する。フラッシュパネルの横幅を長く/短くする場合は、横枠3,3の代わりに、長手方向の長さが横枠3,3の長手方向の長さより長い/短い横枠ユニットを用いて枠体を組み立て、組み立てられた枠体の内側に桟ユニット41を取り付けて芯材を形成する。
【解決手段】縦桟22及び横桟23,23,…,24,24,…を含む縦枠ユニット2,2と、横枠3,3と、縦桟411,411間に横桟412,412,…が設けられている桟ユニット41を準備し、縦枠ユニット2,2と横枠3,3とを用いた枠体の組み立て、及び、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニット41の取り付けを行なって芯材を形成し、形成した芯材の両面に板部材を取り付けることによってフラッシュパネルを形成する。フラッシュパネルの横幅を長く/短くする場合は、横枠3,3の代わりに、長手方向の長さが横枠3,3の長手方向の長さより長い/短い横枠ユニットを用いて枠体を組み立て、組み立てられた枠体の内側に桟ユニット41を取り付けて芯材を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠体の内側に複数本の横桟が適長離隔して配されている芯材の両面に、板部材が取り付けられているフラッシュパネル及びフラッシュパネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフラッシュパネルは、枠体の内側に複数本の横桟が適長離隔して配されている芯材の両面に、板部材を取り付けてなる(特許文献1参照)。
ここで、芯材の横桟は、例えば芯材の強度を向上させ、また、芯材に取り付けられた板部材に反りが生じることを抑制する。
【0003】
図16は、従来のフラッシュパネルが備える芯材9の正面図である。
芯材9は棒状の木材、木質系材等を用いてなり、矩形状の枠体90を備える。
枠体90は、2本の縦枠91,91と2本の横枠92,92とで構成され、略平行に配された縦枠91,91の間に、横枠92,92を、縦枠91,91に略垂直に配し、縦枠91,91の端部と横枠92,92の端部とを、例えば電動タッカーを用いた釘(ステープル)打ちによって結合してなる。
縦枠91,91の間には、各横枠92と略同じ長さを有する複数本の横桟93,93,…が、適長離隔して配され、横桟93,93,…の端部が釘打ちによって縦枠91,91の中途に結合されている。
【0004】
また、2本の縦枠91,91の内、一方の縦枠91の縦方向中央部には、建具となすべきフラッシュパネルに引き手を取り付けるための引き手取付部94が、1本の縦棒材と2本の横棒材とを用いてコ字状に設けられている。この引き手取付部94の横棒材は、横桟としても機能する。
更に、この引き手取付部94の縦棒材と他方の縦枠91との間には、各横桟93よりも短い複数本の横桟95,95,…が適長離隔して配され、横桟95,95,…の端部が釘打ちによって他方の縦枠91の中途と引き手取付部94の縦棒材の端部又は中途とに結合されている。
【0005】
このような芯材9は、加工機械を用いて自動的に形成することが困難である。このため、予め工場で大量生産されているか、又は作業者が棒状部材を適切な長さに切るかすることによって夫々準備された縦枠91,91、横枠92,92、横桟93,93,…等を用いて、作業者が手作業で芯材9を組み立てる。
以上のように組み立てられた芯材9の両面に、例えば化粧板のような板部材を取り付け、また、引き手取付部94に引き手を取り付けることによって、フラッシュパネルが形成される。このようなフラッシュパネルは、例えば建具として用いられる。
【0006】
図17は、従来の他のフラッシュパネルが備える芯材8の正面図である。
芯材8は、芯材9と略同様、縦枠91,91と横枠92,92とで構成されている枠体90を備え、2本の縦枠91,91の内、一方の縦枠91の縦方向中央部には、引き手取付部94が設けられている。
【0007】
芯材8には、窓ガラスとなすべき矩形状のガラス板を取り付けるためのガラス取付部8aが設けられている。このガラス取付部8aを形成するために、横枠92,92の間の横方向中央部に、2本の縦桟81,81が、図示しないガラス板の横幅に応じた間隔で配され、縦桟81,81の端部が釘打ちによって横枠92,92の中途に結合されている。また、縦桟81,81の間の末端近傍に、芯材9の横桟93より短い2本の横桟82,82が、前記ガラス板の縦長さに応じた間隔で配され、横桟82,82の端部が釘打ちによって縦桟81,81の中途に結合されている。そして、ガラス取付部8aとは、縦桟81,81及び横桟82,82によって枠状に囲まれた部分である。
【0008】
各縦桟81と、この縦桟81に直接的に隣り合う縦枠91との間には、芯材9の横桟93よりも短い複数本の横桟83,83,…が、適長離隔して配され、横桟83,83,…の端部が釘打ちによって縦桟81及び縦枠91の中途に結合されている。
また、引き手取付部94の縦棒材と、この縦棒材に直接的に隣り合う縦桟81との間には、各横桟83よりも短い複数本の横桟84,84,…が適長離隔して配され、横桟84,84,…の端部が釘打ちによって縦桟81の中途及び引き手取付部94の縦棒材の端部又は中途に結合されている。
【0009】
このような芯材8は、加工機械を用いて自動的に形成することが困難である。このため、予め工場で大量生産されているか、又は作業者が棒状部材を適切な長さに切るかすることによって夫々準備された縦桟81,81、横桟82,82、横桟83,83,…等を用いて、作業者が手作業で芯材8を組み立てる。
以上のように構成された芯材8の両面に、窓孔を有する板部材を取り付け、また、引き手取付部94に引き手を取り付けることによって、窓ガラスを有するフラッシュパネルが形成される。このようなフラッシュパネルは、例えば窓ガラスを有する建具として用いられる。
【0010】
ところで、従来の他のフラッシュパネルの芯材は、枠体の内側にハニカム構造材、発泡ウレタン等を配してなる(特許文献2,3参照)。
【特許文献1】特開平7−317206号公報
【特許文献2】特開平8−332127号公報
【特許文献3】特開2000−136678号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1に開示されているようなフラッシュパネルの横幅を変更する場合、フラッシュパネルの芯材のサイズを変更する必要があり、このために、多数本の横桟のサイズを変更する必要がある。
具体的には、例えば芯材9を備えるフラッシュパネルの横幅を長くするときは、枠体90の2本の横枠92,92の代わりに各横枠92よりも長い2本の横枠が必要とされる。更に、横桟93,93,…の代わりに、各横桟93よりも長い複数本の横桟が必要とされ、略同様に、横桟95,95,…の代わりに、各横桟95よりも長い複数本の横桟が必要とされる。
【0012】
また、フラッシュパネルの横幅が略等しい場合でも、例えばガラス取付部を備えない芯材9の横桟93を、ガラス取付部8aを備える芯材8の横桟82,83,84として流用することができない。
【0013】
このように、フラッシュパネルの横幅の差異、ガラス取付部の有無等が異なるフラッシュパネル(即ち種類が異なるフラッシュパネル)に関し、芯材を構成する部材を共通化させてコストダウンさせることが困難である。
【0014】
更にまた、特許文献2,3は、フラッシュパネルの芯材を構成する部材の共通化について言及していない。
【0015】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットとを用いた枠体の組み立てを行ない、また、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニットの取り付けを行なって芯材が形成されていることにより、芯材を構成する部材を共通化させることができるフラッシュパネル及びフラッシュパネルの製造方法を提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、枠体を形成している2個の縦枠ユニット(及び/又は2個の横枠ユニット)が互いに略同一形状であることにより、芯材を構成する部材を更に共通化させることができるフラッシュパネルを提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、建具の引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟が縦枠ユニットに設けられていることにより、芯材を構成する部材を共通化させつつ、補強桟の取付工程を簡略化させることができるフラッシュパネルを提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニット及び棒材(又はハニカム構造材を用いてなる板材)の取り付けを行なって芯材が形成されていることにより、芯材を構成する部材を共通化させつつ、芯材のサイズの変更に柔軟に対応することができるフラッシュパネルを提供することにある。
【0019】
本発明の更に他の目的は、桟ユニットの縦桟及び横桟にガラス板が取り付けられる構成とすることにより、芯材を構成する部材を共通化させつつ、窓ガラスを備えることができるフラッシュパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
第1発明に係るフラッシュパネルは、棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されてなる芯材の両面に、矩形状の板部材を取り付けてなるフラッシュパネルにおいて、前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、前記枠体の内側に取り付けられており、前記横桟、及び棒状部材を用いてなる縦桟を含む桟ユニットを備え、前記枠体は、棒状の縦枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む縦枠ユニット2個と、棒状の横枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニット2個とを有することを特徴とする。
【0021】
第2発明に係るフラッシュパネルは、互いに略同一形状の2個の前記縦枠ユニット及び/又は前記横枠ユニットを備えることを特徴とする。
【0022】
第3発明に係るフラッシュパネルは、少なくとも1個の前記縦枠ユニットを備え、前記縦枠ユニットは、建具の引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟を備えることを特徴とする。
【0023】
第4発明に係るフラッシュパネルは、前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する棒材、又はハニカム構造材を用いてなる板材が、前記桟ユニットに横方向(又は縦方向)に並設して前記枠体の内側に配されていることを特徴とする。
【0024】
第5発明に係るフラッシュパネルは、ガラス板が前記桟ユニットの前記縦桟及び前記横桟に取り付けられており、前記ガラス板の取り付け位置に対応する窓孔が前記板部材に形成してあることを特徴とする。
【0025】
第6発明に係るフラッシュパネルの製造方法は、棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されてなる芯材の両面に、矩形状の板部材を取り付けてなるフラッシュパネルの製造方法において、前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、前記横桟、及び棒状部材を用いてなる縦桟を含む桟ユニットを少なくとも1個と、棒状の縦枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む縦枠ユニット2個と、棒状の横枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニット2個とを準備し、前記縦枠及び/又は前記縦枠ユニットと前記横枠及び/又は前記横枠ユニットとを用いた前記枠体の組み立て、並びに、組み立てられた枠体の内側に対する前記桟ユニットの取り付けを行なって前記芯材を形成し、形成した芯材の両面に前記板部材を取り付けることを特徴とする。
【0026】
第1発明及び第6発明にあっては、作業者は、芯材の枠体を構成する部材として、縦枠を2個、又は縦枠ユニットを2個、或いは縦枠及び縦枠ユニットを1個ずつ準備し、更に、横枠を2個、又は横枠ユニットを2個、或いは横枠及び横枠ユニットを1個ずつ準備する。
縦枠ユニット及び横枠ユニットは、夫々複数本の棒状部材を用いてなり、横桟及び縦桟を含んでいる。
また、作業者は、夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む桟ユニットを少なくとも1個準備する。この桟ユニットは、枠体の内法の縦長さ又は横幅に対応する。
【0027】
ここで、縦枠及び横枠は夫々棒状であるため準備が簡易である。
また、縦枠ユニット、横枠ユニット及び桟ユニット夫々は、加工機械で自動的に形成することが可能な形状であることが望ましい。この場合、各ユニットを作業者が手作業で組み立てることがなく、作業者の利便性が向上される。
【0028】
作業者は、芯材を形成するために、準備した縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットとを用いた枠体の組み立てを、例えば部材組立用の工作機械を用いて自動的に行ない、また、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニットの取り付けを、同様な工作機械を用いて自動的に行なう。この場合、枠体を組み立ててから枠体の内側に桟ユニットを取り付けてもよく、例えば2個の横枠ユニットの間に桟ユニットを取り付けてから2個の横枠ユニットに2個の縦枠ユニットを取り付けて枠体を組み立ててもよい。つまり、組み立て手順が限定されていない。
【0029】
最後に作業者は、形成した芯材の両面に板部材を取り付けることによって、フラッシュパネルを形成する。
以上のように形成された芯材には、棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されている。
【0030】
このような芯材に関し、桟ユニットが横桟と縦桟とを備えるため、芯材の強度が向上し、また、芯材に取り付けられた板部材に反りが生じることが抑制される。
しかも、横桟及び縦桟は桟ユニットに設けられており、この桟ユニットと他の部材とを結合すればよいため、芯材を組み立てる際に、例えば作業者が、複数本の横桟を、2本の縦枠の間に1本ずつ結合する必要がなく、作業工程が簡略化される。
【0031】
形成した芯材に縦枠ユニット及び/又は横枠ユニットが用いられている場合には、縦枠ユニット及び/又は横枠ユニットも、横桟と縦桟とを備えるため、芯材の強度が更に向上し、また、芯材に取り付けられた板部材に反りが生じることが更に抑制される。
しかも、横桟及び縦桟は縦枠ユニット及び/又は横枠ユニットに設けられており、この縦枠ユニット及び/又は横枠ユニットと他の部材とを結合すればよいため、作業工程が簡略化される。
【0032】
ところで、以上のように形成したフラッシュパネルとは横幅(又は縦長さ)が異なるフラッシュパネルを形成する場合、作業者は、例えば、長手方向の長さが異なる横枠及び/又は横枠ユニット(又は、縦枠及び/又は縦枠ユニット)を2個と、長手方向の長さが同一の縦枠及び/又は縦枠ユニット(又は、横枠及び/又は横枠ユニット)を2個と、枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する同一の桟ユニットと、横幅(又は縦長さ)が異なる板部材とを準備する。
【0033】
そして、作業者は、準備した縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットとを用いた枠体の組み立てを行ない、また、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニットの取り付けを行なうことによって芯材を形成し、形成した芯材の両面に板部材を取り付けることによって、フラッシュパネルを形成する。
【0034】
このように、横枠及び/又は横枠ユニット(又は、縦枠及び/又は縦枠ユニット)の寸法を変更するだけで、横幅(又は縦長さ)が異なるフラッシュパネルの芯材が構成される。即ち、芯材を構成する部材が共通化され、サイズ、形状等を変更すべき部材の個数が減少する。
【0035】
一方、芯材の強度を更に向上させ、また、板部材の反りを更に抑制するためには、例えば、枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する桟ユニットを、枠体の横方向(又は縦方向)に並置すればよい。即ち、芯材を構成する部材の種類を増加させることなく、芯材の構成を変更することが可能である。
【0036】
更に、例えばガラス板の取付部分を有する桟ユニットと、この桟ユニットとはガラス板の取付部分の位置が異なる桟ユニットと、ガラス板の取付部分を備えない桟ユニットとを入れ替えることによって、サイズ、形状等を変更すべき部材の個数を減少させつつ、芯材の構成を変更することが可能である。
【0037】
第2発明にあっては、2個の縦枠ユニット(及び/又は2個の横枠ユニット)に含まれる横桟と縦桟とが、芯材の強度の向上、及び芯材に取り付けられる板部材の反りの抑制に貢献する。
また、枠体の左右側部(又は上下部)に配すべき2個の縦枠ユニット(又は横枠ユニット)が互いに略同一形状であるため、左右(又は上下)の縦枠ユニット(又は横枠ユニット)を入れ替えて芯材を構成しても問題が生じない。即ち、芯材を構成する部材が更に共通化される。
【0038】
第3発明にあっては、引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟が、芯材を構成する縦枠ユニットに設けてある。このため、芯材を組み立てる際に、作業者が補強桟を、例えば縦枠に取り付ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
このような縦枠ユニットは、補強桟を備えない縦枠ユニットと略同様に、共通部品として用いることが可能である。
また、補強桟は、引き手又は取っ手の位置ズレ、脱落等を抑制する。
引き手又は取っ手が取り付けられたフラッシュパネルは、例えば建具として用いられる。
【0039】
第4発明にあっては、作業者は、縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットと、枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する桟ユニットと、枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する棒材、又は枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、ハニカム構造材を用いてなる板材とを準備する。
【0040】
作業者は、芯材を形成するために、準備した縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットとを用いた枠体の組み立てを行ない、また、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニットと棒材又はハニカム構造の板材との取り付けを行なう。この場合、棒材又はハニカム構造の板材は、桟ユニットに横方向(又は縦方向)に並設される。
芯材の枠体の内側に、桟ユニットと、棒材又はハニカム構造の板材とが並置されるため、芯材の強度が更に向上され、また、板部材の反りが更に抑制される。
【0041】
このような棒材又はハニカム構造の板材は準備が簡単であり、しかも、桟ユニット略同様に、共通部品として用いることが可能である。
【0042】
第5発明にあっては、芯材に取り付けられている板材に形成されている窓孔を通して、芯材が備える桟ユニットの縦桟及び横桟に取り付けられているガラス板が、窓ガラスとして機能する。このように構成されているフラッシュパネルは、例えば、窓ガラスを有する建具として用いられる。
【0043】
また、ガラス板の取付部が、桟ユニットに設けられるため、芯材を組み立てる際に、作業者が、ガラス板の取付部を枠体の内側に設ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
このような桟ユニットは、ガラス板の取付部を備えない桟ユニットと略同様に、共通部品として用いることが可能である。
【発明の効果】
【0044】
第1発明のフラッシュパネル及び第6発明のフラッシュパネルの製造方法による場合、フラッシュパネルの芯材を構成する部材をユニット化することによって、フラッシュパネルの寸法の差異、ガラス取付部の有無等が異なるフラッシュパネルに関し、芯材を構成する部材を共通化させることができる。
共通化された部材は大量生産可能であるため、このような部材を用いてなるフラッシュパネルをコストダウンさせることができる。
【0045】
また、横桟(及び縦桟)がユニット化されているため、芯材の形成工程を簡略化して、作業者の利便性を向上させることができる。
【0046】
第2発明のフラッシュパネルによる場合、略同一形状の部材を用いて芯材を形成することによって、芯材を構成する部材を更に共通化させ、コストダウンさせることができる。
また、縦枠ユニット(又は横枠ユニット)に横桟及び縦桟が含まれるため、縦枠ユニット(又は横枠ユニット)の代わりに棒状の縦枠(又は横枠)を使用する場合よりも、芯材の強度を更に向上させることができ、また、芯材に取り付けられる板部材に反りが発生することを更に抑制することができる。
【0047】
第3発明のフラッシュパネルによる場合、建具の引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟がユニット化されているため、部材を共通化させてコストダウンさせることができ、しかも、芯材の形成工程を簡略化して、作業者の利便性を向上させることができる。
【0048】
第4発明のフラッシュパネルによる場合、芯材の枠体の内側に、共通部材である桟ユニットと、共通部材であり、しかも簡易に準備可能な棒材又はハニカム構造の板材とが並置されることによって、芯材の強度を更に向上することができ、また、板部材の反りを更に抑制することができる。このため、芯材を構成する部材を共通化させつつ、芯材の横幅(又は縦長さ)の変更に柔軟に対応することができる。
【0049】
第5発明のフラッシュパネルによる場合、ガラス板の取付部がユニット化されているため、部材を共通化させてコストダウンさせることができ、しかも、芯材の形成工程を簡略化して、作業者の利便性を向上させることができる。
また、取り付けられたガラス板が、窓孔を通して、窓ガラスとして機能することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0051】
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るフラッシュパネル11を示す正面図であり、図2は、フラッシュパネル11が備える芯材111を示す正面図であり、図3は、芯材111を構成する各部材を示す正面図である。
【0052】
図1に示すように、フラッシュパネル11は正面視矩形状であり、短手方向一側部(図1では左側部)の長手方向中心位置に引き手113が設けられている。
以下では、フラッシュパネル11の長手方向を縦方向(上下方向)といい、短手方向を横方向(左右方向)という。
フラッシュパネル11の横幅B1は593mmであり、このようなフラッシュパネル11は、建具(例えばトイレのドア)として用いられる。
【0053】
フラッシュパネル11は、図2に示すような、外法の横幅B1が593mmであり、内法の縦長さLが1800mm〜1900mm(6尺)である芯材111の両面に、図1に示す矩形状の板部材112,112を取り付けてなる。
各板部材112は、フラッシュパネル11の面材であり、横幅B1が593mmであって、例えば木質系板材の表面に合成樹脂製の化粧シートが貼着されてなる化粧板である。また、各板部材112には、引き手113となすべき部材を取り付けるための取付孔が、横方向一側部の縦方向中心位置に形成されている。
【0054】
芯材111は、図2に示すように、棒状部材を用いてなる複数本の横桟23,23,…、横桟24,24,…、横桟412,412,…が縦方向に適長離隔して、矩形状の枠体110の内側に配されてなる。
【0055】
このようなフラッシュパネル11を製造するために、作業者は、図3に示すような2個の縦枠ユニット2,2と、2個の横枠3,3と、上下左右対称形状である1個の桟ユニット41と、図1に示すような2枚の板部材112,112と、引き手113となすべき2個の部材とを準備する。
図2に示すように、2個の縦枠ユニット2,2(又は横枠3,3)は互いに略左右対称形状(又は略上下対称形状)である。更に詳細には、図3に示すように、2個の縦枠ユニット2,2(又は横枠3,3)同士は略同一形状であり、略同一形状の縦枠ユニット2,2(又は横枠3,3)が、図2に示すように左右(又は上下)対称に配されている。
【0056】
縦枠ユニット2,2、横枠3,3、及び桟ユニット41は、夫々木質系の棒状部材を梯子状に組み立てた物であり、木質系材料の加工機械を用いて工場で自動的に大量生産された物である。即ち、縦枠ユニット2,2、横枠3,3、及び桟ユニット41は、作業者がフラッシュパネル11の組立現場で手作業で形成した物ではない。
【0057】
次いで、作業者は、縦枠ユニット2,2と横枠3,3とを用いた枠体110の組み立て、及び、組み立てられた枠体110の内側に対する桟ユニット41の取り付けを行なって芯材111を形成し、形成した芯材111の両面に板部材112,112を取り付け、最後に、引き手113となすべき部材を取り付けることによって、図1に示すフラッシュパネル11を製造する。
このような芯材111の組み立ては、例えば部材組立用のロボットを用いて自動的に行なうようにする。
【0058】
次に、各縦枠ユニット2、各横枠3,3、及び桟ユニット41夫々の構成を説明する。
【0059】
縦枠ユニット2は、図3に示すように、縦枠棒材21と、縦桟22とが略平行に配され、縦枠棒材21と縦桟22との間に、4本の横桟23,23,…及び3本の横桟24,24,…が互いに略平行に離隔配置されている梯子状である。
横桟23,23,…及び横桟24,24,…は、上(又は下)から順に2本の横桟23,23が広い間隔で離隔し、中央部に横桟24,24,24が狭い範囲で離隔し、更に2本の横桟23,23が広い間隔で離隔している。
【0060】
縦枠棒材21は太く、フラッシュパネル11の縦長さと略等しい縦長さ(長手方向長さ)を有し、芯材111を組み立てる際に、枠体110の枠本体を構成する部材となる。
縦桟22は細く、縦枠棒材21の縦長さより短く、枠体110の内法の縦長さLと略等しい縦長さを有する。
【0061】
横桟23,23,…は、夫々縦桟22と略同様の細さを有し、横長さ(長手方向長さ)は縦桟22と比べて非常に短い。
4本の内、2本の横桟23,23は、夫々、一端が縦枠棒材21の末端から所定距離だけ離隔した位置に、電動タッカーを用いた釘(ステープル)打ちによって結合され、他端が縦桟22の端部に、釘打ちによって結合されている。また、残りの2本の横桟23,23は、夫々、一端が縦枠棒材21の中途に、他端が縦桟22の中途に、夫々釘打ちによって結合されている。
【0062】
3本の内、1本の横桟24は、一端が縦枠棒材21を2分割する位置に、他端が縦桟22を2分割する位置に、夫々釘打ちによって結合されている。また、残りの2本の横桟24,24は、夫々、一端が縦枠棒材21の縦方向中心位置上側(又は下側)近傍に、他端が縦桟22の縦方向中心位置上側(又は下側)近傍に、夫々釘打ちによって結合されている。ここで、最上側の横桟24と最下側の横桟24との離隔距離は、引き手113となすべき部材の縦長さに対応している。
【0063】
引き手113となすべき部材は、板部材112に形成された取付孔を通して横桟24,24,…に取り付けられ、横桟24,24,…は、引き手113の取付部分を補強する補強桟として機能し、引き手113の位置ズレ、脱落等を抑制する。
縦枠ユニット2を用いて枠体110を構成する場合、縦枠棒材21は枠体110の外側に向けて配され、縦桟22、横桟23,23,…及び横桟24,24,…は、枠体110の内側に向けて配される。
【0064】
横枠3は、横枠棒材31の縦方向(短手方向)一側に、横枠棒材31を補強する2枚の補強平板32,32を略平行に重ねて接合してなる棒状であり、芯材111を組み立てる際に、枠体110の枠本体を構成する部材となる。
横枠棒材31は、フラッシュパネル11の横幅B1から、縦枠棒材21の横幅(短手方向長さ)2本分を差し引いた長さと略等しい横幅(長手方向長さ)を有する。また、各補強平板32は横枠棒材31の横幅と略等しい横幅を有する。
即ち、横枠棒材31(又は各補強平板32)の横幅は、枠体110の内法の横幅に等しい。
【0065】
桟ユニット41は、2本の縦桟411,411が略平行に配され、縦桟411,411の間に、5本の横桟412,412,…が互いに略平行に離隔配置されている梯子状であり、各縦桟411及び各横桟412の太さは縦桟22の太さに略等しい。
各縦桟411は、芯材111の内法の縦長さLと略等しい縦長さを有する。
各横桟412は、横長さ(長手方向長さ)が縦桟22と比べて非常に短い。
【0066】
5本の内、1本の横桟412は縦桟411,411の縦方向中心位置に、2本の横桟412,412は縦桟411,411の中心位置近傍の上側及び下側に、残る2本の横桟412,412は縦桟411,411の端部に、夫々配されており、各横桟412は、一端が一方の縦桟411に、他端が他方の縦桟411に、夫々釘打ちによって結合されている。
【0067】
芯材111の組み立てに関し、部材組立用のロボットは、縦枠ユニット2,2及び横枠3,3を水平面に矩形枠状に並べ、左(右)側の縦枠ユニット2の縦枠棒材21の上端部と、上側の横枠3の横枠棒材31の左(右)端部とを釘打ちで結合し、左(右)側の縦枠ユニット2の縦枠棒材21の下端部と、下側の横枠3の横枠棒材31の左(右)端部とを釘打ちで結合して枠体110を形成する(図2)。
【0068】
そして、部材組立用のロボットは、枠体110の内側に桟ユニット41を嵌め込み、2本の縦桟411,411の上下端部と横枠3,3とを釘打ちで結合する。
なお、横枠3,3の間に桟ユニット41を取り付けてから横枠3,3と縦枠ユニット2,2とを結合して枠体110を組み立ててもよい。
また、枠体110の強度を向上させるために、例えば各縦桟22の上下端部と横枠3とを釘打ちで結合してもよい。
更に、部材組立用のロボットではなく、作業者が組み立ててもよい。
【0069】
以上のようなフラッシュパネル11は、芯材111に、縦枠ユニット2,2の横桟23,23,…及び横桟24,24,…と桟ユニット41の横桟412,412,…とが縦方向に適長離隔して配されており、しかも縦桟22,22,411,411が横方向に適長離隔して配されている。このため、芯材111の強度が向上し、また、芯材111の両面に取り付けられた板部材112,112に反りが生じることが抑制される。
【0070】
以上のようなフラッシュパネル11の製造方法は、縦枠ユニット2,2、横枠3,3及び桟ユニット41夫々を工場生産するため、芯材111の組み立てに際し、例えば従来のように作業者が複数本の横桟を2本の縦枠の間に1本ずつ結合する場合よりも、釘打ち工程が減少する。即ち、作業工程が簡略化されており、部材組立用のロボットによる組み立てが簡易に行なわれる。
また、縦枠ユニット2,2同士、及び横枠3,3同士が共通化されているため、芯材111を構成する部材の種類が減少する。
【0071】
更に、引き手113の取付部分を補強する補強桟が、横桟24,24,…として縦枠ユニット2に設けてあるため、芯材111を組み立てる際に、作業者が補強桟を縦枠ユニット2に設ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
このような横桟24,24,…は、引き手113となすべき部材が取り付けられない縦枠ユニット2にも設けられているが、横桟24,24,…は補強桟としての機能のみを有するわけではない(例えば芯材111の強度向上に貢献している)ので、縦枠ユニット2が性能過剰になって部材が無駄になることはない。
【0072】
ところで、建具の横幅は一般に550mm〜900mm程度であり、更に横幅が狭い建具(例えば横幅が約350mmの建具)、又は更に横幅が広い建具(例えば横幅が約1200mmの建具)等を形成する事もある。
本実施の形態のフラッシュパネル11は横幅B1が593mmである。このため、フラッシュパネル11よりも横幅が長い/短いフラッシュパネルを形成する場合、作業者は、横枠3,3を、横枠3よりも横幅が長い/短い2本の横枠に取り替えて、芯材111を形成する。この場合、縦枠ユニット2及び桟ユニット41が共通化されているため、芯材111を構成する部材の種類が減少する。
【0073】
なお、横枠3,3の両方又は一方の代わりに、夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニットを用いてもよい。この横枠ユニットの形状は、桟ユニット41又は縦枠ユニット2のような梯子状であってもよい。
【0074】
或いは、各横枠3の横幅(長手方向の長さ)を横幅B1と同じ長さにし、縦枠ユニット2,2間に横枠3,3を配するのではなく、横枠3,3間に縦枠ユニット2,2を配してもよい。この場合、2個の横枠3,3の縦長さ(短手方向の長さ)の合計分だけ、枠体110の外法の縦長さを長くすることが可能となる。即ち、異なるサイズの枠体110が簡易に形成される。
【0075】
また、縦枠ユニット2,2の両方又は一方の代わりに、棒状の縦枠を用いてもよい。この場合、横桟23,23,…及び横桟24,24,…が存在しなくなるため、例えば2個の桟ユニット41,41を横方向に並設することによって、芯材111の強度を向上させ、また、芯材111に取り付けられた板部材112に反りが生じることを抑制してもよい。
更に、引き手113の代わりに、ドアノブのような取っ手を設けてもよい。
【0076】
実施の形態 2.
図4は、本発明の実施の形態2に係るフラッシュパネル12を示す正面図であり、図5は、フラッシュパネル12が備える芯材121を示す正面図であり、図6は、芯材121を構成する各部材を示す正面図である。
【0077】
図4に示すように、フラッシュパネル12は正面視矩形状であり、横方向一側部(図4では左側部)の縦方向中心位置に、実施の形態1の引き手113と略同様の引き手113が設けられている。
実施の形態1のフラッシュパネル11は横幅B1が593mmであるが、本実施の形態のフラッシュパネル12は、横幅B2が878mmであり、このようなフラッシュパネル12は、建具(例えば引戸)として用いられる。
【0078】
フラッシュパネル12は、図5に示すような、外法の横幅B2が878mmであり、内法の縦長さLが1800mm〜1900mm(6尺)である芯材121の両面に、図4に示す矩形状の板部材122,122を取り付けてなる。
各板部材122は、実施の形態1の板部材112と略同様、フラッシュパネル12の面材であり、引き手113となすべき部材を取り付けるための取付孔が形成されているが、実施の形態1の板部材112とは異なり、横幅B2が878mmである。
【0079】
このようなフラッシュパネル12を製造するために、作業者は、図6に示すような、2個の縦枠ユニット2,2と、2個の横枠30,30と、1個の桟ユニット41と、2本の棒材である縦桟材51,51と、図4に示す2枚の板部材122,122と、引き手113となすべき2個の部材とを準備する。
【0080】
次いで、作業者は、縦枠ユニット2,2と横枠30,30とを用いた枠体120の組み立て、並びに、組み立てられた枠体120の内側に対する桟ユニット41及び縦桟材51,51の取り付けを行なって図5に示す芯材121を形成し、形成した芯材121の両面に板部材122,122を取り付け、最後に、引き手113となすべき部材を取り付けることによって、図4に示すフラッシュパネル12を製造する。
このような芯材121の組み立ても、例えば部材組立用のロボットを用いて自動的に行なうようにする。
【0081】
ここで、各縦枠ユニット2、桟ユニット41、及び引き手113となすべき2個の部材は、実施の形態1で用いられた各縦枠ユニット2、桟ユニット41、及び引き手113となすべき2個の部材と共通の部材である。
また、各横枠30は、実施の形態1の横枠3と略同様の構成であるが、寸法が異なり、横幅(長手方向長さ)が横枠3よりも長い。具体的には、枠体120の内法の横幅に等しい横幅を有する。
【0082】
このような芯材121は、実施の形態1の芯材111の横幅を広くし、更に、2本の棒材である縦桟材51,51を追加して桟ユニット41に対し横方向に並設したような構成である。
具体的には、各縦桟材51は枠体120の内法の縦長さLに略等しい縦長さを有し、横方向に並置されている一方(又は他方)の縦枠ユニット2と桟ユニット41との間に、1本の縦桟材51が、縦枠ユニット2及び桟ユニット41夫々から適長離隔して配され、縦桟材51の上端(又は下端)と上側(又は下側)の横枠30とが釘打ちによって結合される。
【0083】
実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1よりもフラッシュパネル12の横幅B2の方が非常に長いため、実施の形態1の芯材111の横幅B1よりも芯材121の横幅B2の方が非常に長い。
仮に、芯材121が縦桟材51,51を備えない場合、縦枠ユニット2と桟ユニット41との離隔距離が長すぎて、芯材121が必要な強度を保てず、また、縦枠ユニット2と桟ユニット41との間で板部材122の反りが発生することがある。
【0084】
つまり、芯材121の縦枠ユニット2,2及び桟ユニット41を、実施の形態1の芯材111の縦枠ユニット2,2及び桟ユニット41と共通化させつつ、単純な棒材である縦桟材51,51を追加することによって、芯材121の強度を向上させ、また、板部材122の反りを抑制する。
なお、フラッシュパネル12よりも更に横幅が広いフラッシュパネルの芯材を形成する場合は、例えば追加すべき縦桟材51の本数を増加させる。即ち、縦桟材51も共通化することが可能である。
【0085】
その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0086】
実施の形態 3.
図7は、本発明の実施の形態3に係るフラッシュパネルが備える芯材131を示す正面図である。
実施の形態3のフラッシュパネル及びこのフラッシュパネルの芯材131は、図4に示す実施の形態2のフラッシュパネル12及び図5に示す芯材121と略同様である。ただし、芯材131は、実施の形態4の縦桟材51,51の代わりに、枠体120の内法の縦長さLに略等しい縦長さを有する2枚の矩形板状のペーパーハニカムコア52,52を備える。
【0087】
具体的には、横方向に並置されている一方(又は他方)の縦枠ユニット2と桟ユニット41との間に、1枚のペーパーハニカムコア52が配され、ペーパーハニカムコア52の上端(又は下端)と上側(又は下側)の横枠30とが釘打ちによって結合される。
つまり、芯材131の縦枠ユニット2,2及び桟ユニット41を、実施の形態1の芯材111の縦枠ユニット2,2及び桟ユニット41と共通化させつつ、単純な板材であるペーパーハニカムコア52,52を追加することによって、芯材131の強度を向上させ、また、芯材131に取り付けられる板部材の反りを抑制する。
【0088】
なお、本実施の形態のフラッシュパネルよりも更に横幅が広いフラッシュパネルの芯材を形成する場合は、例えば追加すべきペーパーハニカムコア52の枚数を増加させる。即ち、ペーパーハニカムコア52も共通化することが可能である。
【0089】
その他、実施の形態1,2に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0090】
ところで、実施の形態1〜3においては、枠体110,120の内法の縦長さに対応する桟ユニット41と、この縦長さに対応する縦桟材51又はペーパーハニカムコア52とを用いて、フラッシュパネルの横幅が変更された場合でもフラッシュパネルの芯材を構成する部材を共通化させて部材の種類を低減している。
略同様に、枠体の内法の横幅に対応する桟ユニットと、この横幅に対応する棒材又はハニカム構造材を用いてなる板材とを用いて、フラッシュパネルの縦長さが変更された場合でもフラッシュパネルの芯材を構成する部材を共通化させて部材の種類を低減することが可能である。
【0091】
実施の形態 4.
図8は、本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネル14を示す正面図であり、図9は、フラッシュパネル14が備える芯材141を示す正面図であり、図10は、芯材141を構成する各部材を示す正面図である。更に、図11は、芯材141のガラス取付部14aの構成を示す横断面図である。
【0092】
図8に示すように、フラッシュパネル14は正面視矩形状であり、横方向一側部(図8では左側部)の縦方向中心位置に引き手113が設けられている。また、横方向中央部に、ガラス板144を有する矩形状のガラス窓が設けられている。
フラッシュパネル14の横幅は実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1と略同様、593mmであり、このようなフラッシュパネル14は、建具として用いられる。
【0093】
以下、フラッシュパネル14に係る実施の形態1のフラッシュパネル11との相違点を主に説明する。
【0094】
フラッシュパネル14の板部材142は、実施の形態1の板部材112と略同様であるが、横方向中央部に、ガラス窓を構成するための窓孔142aが設けられている。
【0095】
このようなフラッシュパネル14を製造するために、作業者は、図10に示すような、2個の縦枠ユニット2,2と、2個の横枠3,3と、1個の桟ユニット44と、2本の棒材である縦桟材51,51と、図8に示す2枚の板部材142,142と、引き手113となすべき2個の部材とを準備する。
【0096】
次いで、作業者は、縦枠ユニット2,2と横枠3,3とを用いた枠体110の組み立て、並びに、組み立てられた枠体110の内側に対する桟ユニット44及び縦桟材51,51の取り付けを行なって図9に示す芯材141を形成し、形成した芯材141の両面に板部材142,142を取り付け、板部材142,142が取り付けられた芯材141のガラス取付部14aに、図11に示すモール6,6,…を用いてガラス板144を取り付け、最後に、引き手113となすべき部材を取り付けることによって、図8に示すフラッシュパネル14を製造する。
【0097】
ここで、各縦枠ユニット2、各横枠3、及び引き手113となすべき2個の部材は、実施の形態1で用いられた各縦枠ユニット2、各横枠3、及び引き手113となすべき2個の部材と共通の部材であり、各縦桟材51は、実施の形態2で用いられた各縦桟材51と共通の部材である。
【0098】
このような芯材141は、実施の形態1の枠体110と略同様の枠体110の内側に、横方向中央部に桟ユニット44を配し、一方(又は他方)の縦枠ユニット2と桟ユニット44との間に、実施の形態2の縦桟材51と略同様に、1本の縦桟材51を配したような構成である。
即ち、芯材141が実施の形態1の芯材111及び実施の形態2の芯材121と大きく異なる部分は、桟ユニット44であり、この桟ユニット44に、ガラス取付部14aが設けられている。
以下では、桟ユニット44について詳述する。
【0099】
桟ユニット44は、実施の形態1の桟ユニット41と略同様に、木質系の棒状部材を梯子状に組み立てた物であり、木質系材料の加工機械を用いて工場で自動的に大量生産された物である。即ち、桟ユニット44は、作業者がフラッシュパネル14の組立現場で手作業で形成した物ではない。
【0100】
図10に示すように、桟ユニット44は、実施の形態1の縦桟411,411と略同様の2本の縦桟441,441が略平行に配され、縦桟441,441の間に、実施の形態1の横桟412,412,…より短い2本の横桟442,442が互いに略平行に離隔配置されている梯子状である。ここで、縦桟441,441の離隔距離はガラス板144の横幅に略等しく、横桟442,442の離隔距離はガラス板144の縦長さに略等しい。
一方(又は他方)の横桟442は縦桟441,441の上端(又は下端)近傍に配されて、一端が一方の縦桟441に、他端が他方の縦桟441に、夫々釘打ちによって結合されている。
【0101】
ガラス取付部14aとは、縦桟441,441及び横桟442,442によって枠状に囲まれた部分である。
図11に示すように、窓孔142a,142aを有する板部材142,142が取り付けられている芯材141の桟ユニット44のガラス取付部14aにガラス板144が嵌め込まれ、横断面L字状のモール6,6,…で挟持することによってガラス板144の左右両側を縦桟441,441に固定し、図示しない複数のモールで挟持することによってガラス板144の上下両側を横桟442,442に固定してある。
このため、ガラス板144の位置ズレ、脱落等が抑制される。
【0102】
ところで、フラッシュパネル14の横幅は実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1と略同じであるが、桟ユニット44が備える横桟442,442の本数が、実施の形態1の桟ユニット41が備える横桟412,412,…の本数と比べて少なく、しかも長さが短いため、芯材141の強度の向上及び板部材142の反りの抑制のために、縦桟材51,51が配されている。無論、縦桟材51,51の代わりにペーパーハニカムコア52,52を配してもよい。
【0103】
その他、実施の形態1〜3に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0104】
以上のようなフラッシュパネル14においては、芯材141に取り付けられている板部材142に形成されている窓孔142aを通して、桟ユニット44のガラス取付部14aに取り付けられているガラス板144が、窓ガラスとして機能する。
【0105】
以上のようなフラッシュパネル14の製造方法は、実施の形態1の芯材111の桟ユニット41を、桟ユニット44(及び縦桟材51,51)に入れ替えることによって、芯材111,141を構成する部材を共通化させつつ、ガラス取付部14aを有する芯材141が容易に形成される。
また、ガラス取付部14aが桟ユニット44に設けられるため、芯材141を組み立てる際に、作業者が、ガラス取付部14aを枠体110の内側に手作業で設ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
【0106】
図12は、フラッシュパネル14が備える他の芯材141のガラス取付部14bの構成を示す横断面図である。
ガラス取付部14bは、ガラス取付部14aと略同様の縦長さ及び横幅を有するが、ガラス板134は、ガラス板144よりも縦長さ及び横幅が長い。
この場合、縦桟441,441に、ガラス板134を嵌め込むための嵌込溝441a,441aを形成し、また、図示はしないが、横桟442,442にも、ガラス板134を嵌め込むための嵌込溝を夫々形成する。
【0107】
作業者は、この縦桟441,441の嵌込溝441a,441aと横桟442,442の嵌込溝とにガラス板134を嵌め込み、モール6,6,…で挟持することによってガラス板134の左右両側を縦桟441,441に固定し、図示しない複数のモールで挟持することによってガラス板134の上下両側を横桟442,442に固定する。
この場合、ガラス板134の位置ズレ、脱落等が、更に確実に抑制される。
【0108】
実施の形態 5.
図13は、本発明の実施の形態5に係るフラッシュパネル15を示す正面図であり、図14は、フラッシュパネル15が備える芯材151を示す正面図であり、図15は、芯材151を構成する各部材を示す正面図である。
【0109】
図13に示すように、フラッシュパネル15は正面視矩形状であり、横方向一側部(図13では左側部)の縦方向中心位置に引き手113が設けられている。また、引き手113よりも横方向中央部側に、ガラス板154を有する矩形状のガラス窓と、格子155を有する矩形状の換気口とが上下方向に並設されている。
フラッシュパネル15の横幅は実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1と略同様、593mmであり、このようなフラッシュパネル15も、建具として用いられる。
【0110】
以下、フラッシュパネル15に係る実施の形態1のフラッシュパネル11との相違点を主に説明する。
【0111】
フラッシュパネル15の板部材152は、実施の形態1の板部材112と略同様であるが、引き手113となすべき部材を取り付けるための取付孔よりも横方向中央部側に、ガラス窓を構成するための窓孔152aと換気口を構成するための換気孔152bとが上下方向に並設されている。
【0112】
このようなフラッシュパネル15を製造するために、作業者は、図15に示すような、2個の縦枠ユニット2,2と、2個の横枠3,3と、2個の桟ユニット41,45と、図13に示す2枚の板部材152,152と、引き手113となすべき2個の部材とを準備する。
【0113】
次いで、作業者は、縦枠ユニット2,2と横枠3,3とを用いた枠体110の組み立て、及び、組み立てられた枠体110の内側に対する桟ユニット41,45の取り付けを行なって図14に示す芯材151を形成し、形成した芯材151の両面に板部材152,152を取り付け、板部材152,152が取り付けられた芯材151のガラス取付部15aに、実施の形態4のモール6のようなモールを用いてガラス板154を取り付け、更に、芯材151の格子取付部15bに格子155を取り付け、最後に、引き手113となすべき部材を取り付けることによって、図13に示すフラッシュパネル15を製造する。
【0114】
ここで、各縦枠ユニット2、各横枠3、桟ユニット41、及び引き手113となすべき2個の部材は、実施の形態1で用いられた各縦枠ユニット2、各横枠3、桟ユニット41、及び引き手113となすべき2個の部材と共通の部材である。
【0115】
このような芯材151は、実施の形態1の枠体110と略同様の枠体110の内側に、引き手113となすべき部材が取り付けられる縦枠ユニット2に隣接して桟ユニット45を配し、桟ユニット45と、引き手113となすべき部材が取り付けられない縦枠ユニット2との間に桟ユニット41を配したような構成である。
即ち、芯材151が実施の形態1の芯材111と大きく異なる部分は、桟ユニット45であり、この桟ユニット45に、ガラス取付部15a及び格子取付部15bが設けられている。
以下では、桟ユニット45について詳述する。
【0116】
桟ユニット45は、実施の形態1の桟ユニット41と略同様に、木質系の棒状部材を梯子状に組み立てた物であり、木質系材料の加工機械を用いて工場で自動的に大量生産された物である。即ち、桟ユニット45は、作業者がフラッシュパネル15の組立現場で手作業で形成した物ではない。
【0117】
図15に示すように、桟ユニット45は、実施の形態1の縦桟411,411と略同様の2本の縦桟451,451が略平行に配され、縦桟451,451の間に、実施の形態1の横桟412,412,…と略同様の4本の横桟452,452及び横桟453,453が上側からこの順に互いに略平行に離隔配置されている梯子状である。ここで、縦桟451,451の離隔距離はガラス板154の横幅(又は格子155の横幅)に略等しく、上側に配されている横桟452,452の離隔距離はガラス板154の縦長さに略等しく、下側に配されている横桟453,453の離隔距離は格子155の縦長さに略等しい。
【0118】
各横桟452及び各横桟453夫々は、一端が一方の縦桟441に釘打ちによって結合され、他端が他方の縦桟441に釘打ちによって結合されている。
そして、ガラス取付部15a(又は格子取付部15b)とは、縦桟451,451及び横桟452,452(又は横桟453,453)によって枠状に囲まれた部分である。
【0119】
作業者は、板部材152,152が取り付けられている芯材151の桟ユニット45のガラス取付部15aにガラス板154を嵌め込み、モールで挟持することによってガラス板154の上下左右両側を縦桟451,451及び横桟452,452に固定する。このため、ガラス板144の位置ズレ、脱落等が抑制される。
略同様に、作業者は、板部材152,152が取り付けられている芯材151の桟ユニット45の格子取付部15bに格子155を嵌め込む。
【0120】
ところで、フラッシュパネル15の横幅は実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1と略同じであるが、桟ユニット45が横方向一側に遍在しているため、芯材151の強度の向上及び板部材152の反りの抑制のために、桟ユニット41が配されている。
【0121】
その他、実施の形態1〜4に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0122】
以上のようなフラッシュパネル15においては、芯材151に取り付けられている板部材152に形成されている窓孔152a(又は換気孔152b)を通して、桟ユニット45のガラス取付部15a(又は格子取付部15b)に取り付けられているガラス板154(又は格子155)が、窓ガラス(又は換気口)として機能する。
【0123】
以上のようなフラッシュパネル15の製造方法は、実施の形態1の芯材111を構成する部材に、桟ユニット45を追加することによって、芯材111,151を構成する部材を共通化させつつ、ガラス取付部15a及び格子取付部15bを有する芯材151が容易に形成される。
また、ガラス取付部15a及び格子取付部15bが桟ユニット45に設けられるため、芯材151を組み立てる際に、作業者が、ガラス取付部15a及び格子取付部15bを枠体110の内側に手作業で設ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
【0124】
ところで、実施の形態1〜5に関し、枠体110,120の縦長さLに等しい縦長さを有する棒状部材(縦桟22,411、縦桟材51等)は、市販のいわゆる6尺サイズの板材を棒状に切り出すことによって、容易に形成される。
【0125】
なお、フラッシュパネル11,12,14,15の製造後、縦長さ及び/又は横幅を、フラッシュパネル11,12,14,15の端部のカットによって微妙に調整してもよい。
【0126】
また、各ユニットの形状は、本実施の形態で示した形状に限定されるものではない。更に、各部材の結合は、釘打ちのみならず、嵌め合わせ、接着等で行なってもよい。
更にまた、各ユニットが備える横桟は短いため、各ユニットを形成する際に、端材、廃材等をリサイクルすることによって安価に準備することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明の実施の形態1に係るフラッシュパネルを示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るフラッシュパネルが備える芯材を構成する各部材を示す正面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るフラッシュパネルを示す正面図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係るフラッシュパネルが備える芯材を構成する各部材を示す正面図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルを示す正面図である。
【図9】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図10】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルが備える芯材を構成する各部材を示す正面図である。
【図11】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルが備える芯材のガラス取付部の構成を示す横断面図である。
【図12】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルが備える他の芯材のガラス取付部の構成を示す横断面図である。
【図13】本発明の実施の形態5に係るフラッシュパネルを示す正面図である。
【図14】本発明の実施の形態5に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図15】本発明の実施の形態5に係るフラッシュパネルが備える芯材を構成する各部材を示す正面図である。
【図16】従来のフラッシュパネルが備える芯材の正面図である。
【図17】従来の他のフラッシュパネルが備える芯材の正面図である。
【符号の説明】
【0128】
11,12,14,15 フラッシュパネル
110,120 枠体
111,121,131,141,151 芯材
112,122,142,152 板部材
142a,152a 窓孔
113 引き手
134,144,154 ガラス板
2 縦枠ユニット
22 縦桟(棒状部材)
23 横桟(棒状部材)
24 横桟(棒状部材,補強桟)
3,30 横枠
41,44,45 桟ユニット
411,441,451 縦桟
412,442,452,453 横桟
51 縦桟材(棒材)
52 ハニカムコア(ハニカム構造材を用いてなる板材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠体の内側に複数本の横桟が適長離隔して配されている芯材の両面に、板部材が取り付けられているフラッシュパネル及びフラッシュパネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフラッシュパネルは、枠体の内側に複数本の横桟が適長離隔して配されている芯材の両面に、板部材を取り付けてなる(特許文献1参照)。
ここで、芯材の横桟は、例えば芯材の強度を向上させ、また、芯材に取り付けられた板部材に反りが生じることを抑制する。
【0003】
図16は、従来のフラッシュパネルが備える芯材9の正面図である。
芯材9は棒状の木材、木質系材等を用いてなり、矩形状の枠体90を備える。
枠体90は、2本の縦枠91,91と2本の横枠92,92とで構成され、略平行に配された縦枠91,91の間に、横枠92,92を、縦枠91,91に略垂直に配し、縦枠91,91の端部と横枠92,92の端部とを、例えば電動タッカーを用いた釘(ステープル)打ちによって結合してなる。
縦枠91,91の間には、各横枠92と略同じ長さを有する複数本の横桟93,93,…が、適長離隔して配され、横桟93,93,…の端部が釘打ちによって縦枠91,91の中途に結合されている。
【0004】
また、2本の縦枠91,91の内、一方の縦枠91の縦方向中央部には、建具となすべきフラッシュパネルに引き手を取り付けるための引き手取付部94が、1本の縦棒材と2本の横棒材とを用いてコ字状に設けられている。この引き手取付部94の横棒材は、横桟としても機能する。
更に、この引き手取付部94の縦棒材と他方の縦枠91との間には、各横桟93よりも短い複数本の横桟95,95,…が適長離隔して配され、横桟95,95,…の端部が釘打ちによって他方の縦枠91の中途と引き手取付部94の縦棒材の端部又は中途とに結合されている。
【0005】
このような芯材9は、加工機械を用いて自動的に形成することが困難である。このため、予め工場で大量生産されているか、又は作業者が棒状部材を適切な長さに切るかすることによって夫々準備された縦枠91,91、横枠92,92、横桟93,93,…等を用いて、作業者が手作業で芯材9を組み立てる。
以上のように組み立てられた芯材9の両面に、例えば化粧板のような板部材を取り付け、また、引き手取付部94に引き手を取り付けることによって、フラッシュパネルが形成される。このようなフラッシュパネルは、例えば建具として用いられる。
【0006】
図17は、従来の他のフラッシュパネルが備える芯材8の正面図である。
芯材8は、芯材9と略同様、縦枠91,91と横枠92,92とで構成されている枠体90を備え、2本の縦枠91,91の内、一方の縦枠91の縦方向中央部には、引き手取付部94が設けられている。
【0007】
芯材8には、窓ガラスとなすべき矩形状のガラス板を取り付けるためのガラス取付部8aが設けられている。このガラス取付部8aを形成するために、横枠92,92の間の横方向中央部に、2本の縦桟81,81が、図示しないガラス板の横幅に応じた間隔で配され、縦桟81,81の端部が釘打ちによって横枠92,92の中途に結合されている。また、縦桟81,81の間の末端近傍に、芯材9の横桟93より短い2本の横桟82,82が、前記ガラス板の縦長さに応じた間隔で配され、横桟82,82の端部が釘打ちによって縦桟81,81の中途に結合されている。そして、ガラス取付部8aとは、縦桟81,81及び横桟82,82によって枠状に囲まれた部分である。
【0008】
各縦桟81と、この縦桟81に直接的に隣り合う縦枠91との間には、芯材9の横桟93よりも短い複数本の横桟83,83,…が、適長離隔して配され、横桟83,83,…の端部が釘打ちによって縦桟81及び縦枠91の中途に結合されている。
また、引き手取付部94の縦棒材と、この縦棒材に直接的に隣り合う縦桟81との間には、各横桟83よりも短い複数本の横桟84,84,…が適長離隔して配され、横桟84,84,…の端部が釘打ちによって縦桟81の中途及び引き手取付部94の縦棒材の端部又は中途に結合されている。
【0009】
このような芯材8は、加工機械を用いて自動的に形成することが困難である。このため、予め工場で大量生産されているか、又は作業者が棒状部材を適切な長さに切るかすることによって夫々準備された縦桟81,81、横桟82,82、横桟83,83,…等を用いて、作業者が手作業で芯材8を組み立てる。
以上のように構成された芯材8の両面に、窓孔を有する板部材を取り付け、また、引き手取付部94に引き手を取り付けることによって、窓ガラスを有するフラッシュパネルが形成される。このようなフラッシュパネルは、例えば窓ガラスを有する建具として用いられる。
【0010】
ところで、従来の他のフラッシュパネルの芯材は、枠体の内側にハニカム構造材、発泡ウレタン等を配してなる(特許文献2,3参照)。
【特許文献1】特開平7−317206号公報
【特許文献2】特開平8−332127号公報
【特許文献3】特開2000−136678号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1に開示されているようなフラッシュパネルの横幅を変更する場合、フラッシュパネルの芯材のサイズを変更する必要があり、このために、多数本の横桟のサイズを変更する必要がある。
具体的には、例えば芯材9を備えるフラッシュパネルの横幅を長くするときは、枠体90の2本の横枠92,92の代わりに各横枠92よりも長い2本の横枠が必要とされる。更に、横桟93,93,…の代わりに、各横桟93よりも長い複数本の横桟が必要とされ、略同様に、横桟95,95,…の代わりに、各横桟95よりも長い複数本の横桟が必要とされる。
【0012】
また、フラッシュパネルの横幅が略等しい場合でも、例えばガラス取付部を備えない芯材9の横桟93を、ガラス取付部8aを備える芯材8の横桟82,83,84として流用することができない。
【0013】
このように、フラッシュパネルの横幅の差異、ガラス取付部の有無等が異なるフラッシュパネル(即ち種類が異なるフラッシュパネル)に関し、芯材を構成する部材を共通化させてコストダウンさせることが困難である。
【0014】
更にまた、特許文献2,3は、フラッシュパネルの芯材を構成する部材の共通化について言及していない。
【0015】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットとを用いた枠体の組み立てを行ない、また、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニットの取り付けを行なって芯材が形成されていることにより、芯材を構成する部材を共通化させることができるフラッシュパネル及びフラッシュパネルの製造方法を提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、枠体を形成している2個の縦枠ユニット(及び/又は2個の横枠ユニット)が互いに略同一形状であることにより、芯材を構成する部材を更に共通化させることができるフラッシュパネルを提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、建具の引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟が縦枠ユニットに設けられていることにより、芯材を構成する部材を共通化させつつ、補強桟の取付工程を簡略化させることができるフラッシュパネルを提供することにある。
【0018】
本発明の他の目的は、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニット及び棒材(又はハニカム構造材を用いてなる板材)の取り付けを行なって芯材が形成されていることにより、芯材を構成する部材を共通化させつつ、芯材のサイズの変更に柔軟に対応することができるフラッシュパネルを提供することにある。
【0019】
本発明の更に他の目的は、桟ユニットの縦桟及び横桟にガラス板が取り付けられる構成とすることにより、芯材を構成する部材を共通化させつつ、窓ガラスを備えることができるフラッシュパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
第1発明に係るフラッシュパネルは、棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されてなる芯材の両面に、矩形状の板部材を取り付けてなるフラッシュパネルにおいて、前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、前記枠体の内側に取り付けられており、前記横桟、及び棒状部材を用いてなる縦桟を含む桟ユニットを備え、前記枠体は、棒状の縦枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む縦枠ユニット2個と、棒状の横枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニット2個とを有することを特徴とする。
【0021】
第2発明に係るフラッシュパネルは、互いに略同一形状の2個の前記縦枠ユニット及び/又は前記横枠ユニットを備えることを特徴とする。
【0022】
第3発明に係るフラッシュパネルは、少なくとも1個の前記縦枠ユニットを備え、前記縦枠ユニットは、建具の引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟を備えることを特徴とする。
【0023】
第4発明に係るフラッシュパネルは、前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する棒材、又はハニカム構造材を用いてなる板材が、前記桟ユニットに横方向(又は縦方向)に並設して前記枠体の内側に配されていることを特徴とする。
【0024】
第5発明に係るフラッシュパネルは、ガラス板が前記桟ユニットの前記縦桟及び前記横桟に取り付けられており、前記ガラス板の取り付け位置に対応する窓孔が前記板部材に形成してあることを特徴とする。
【0025】
第6発明に係るフラッシュパネルの製造方法は、棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されてなる芯材の両面に、矩形状の板部材を取り付けてなるフラッシュパネルの製造方法において、前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、前記横桟、及び棒状部材を用いてなる縦桟を含む桟ユニットを少なくとも1個と、棒状の縦枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む縦枠ユニット2個と、棒状の横枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニット2個とを準備し、前記縦枠及び/又は前記縦枠ユニットと前記横枠及び/又は前記横枠ユニットとを用いた前記枠体の組み立て、並びに、組み立てられた枠体の内側に対する前記桟ユニットの取り付けを行なって前記芯材を形成し、形成した芯材の両面に前記板部材を取り付けることを特徴とする。
【0026】
第1発明及び第6発明にあっては、作業者は、芯材の枠体を構成する部材として、縦枠を2個、又は縦枠ユニットを2個、或いは縦枠及び縦枠ユニットを1個ずつ準備し、更に、横枠を2個、又は横枠ユニットを2個、或いは横枠及び横枠ユニットを1個ずつ準備する。
縦枠ユニット及び横枠ユニットは、夫々複数本の棒状部材を用いてなり、横桟及び縦桟を含んでいる。
また、作業者は、夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む桟ユニットを少なくとも1個準備する。この桟ユニットは、枠体の内法の縦長さ又は横幅に対応する。
【0027】
ここで、縦枠及び横枠は夫々棒状であるため準備が簡易である。
また、縦枠ユニット、横枠ユニット及び桟ユニット夫々は、加工機械で自動的に形成することが可能な形状であることが望ましい。この場合、各ユニットを作業者が手作業で組み立てることがなく、作業者の利便性が向上される。
【0028】
作業者は、芯材を形成するために、準備した縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットとを用いた枠体の組み立てを、例えば部材組立用の工作機械を用いて自動的に行ない、また、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニットの取り付けを、同様な工作機械を用いて自動的に行なう。この場合、枠体を組み立ててから枠体の内側に桟ユニットを取り付けてもよく、例えば2個の横枠ユニットの間に桟ユニットを取り付けてから2個の横枠ユニットに2個の縦枠ユニットを取り付けて枠体を組み立ててもよい。つまり、組み立て手順が限定されていない。
【0029】
最後に作業者は、形成した芯材の両面に板部材を取り付けることによって、フラッシュパネルを形成する。
以上のように形成された芯材には、棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されている。
【0030】
このような芯材に関し、桟ユニットが横桟と縦桟とを備えるため、芯材の強度が向上し、また、芯材に取り付けられた板部材に反りが生じることが抑制される。
しかも、横桟及び縦桟は桟ユニットに設けられており、この桟ユニットと他の部材とを結合すればよいため、芯材を組み立てる際に、例えば作業者が、複数本の横桟を、2本の縦枠の間に1本ずつ結合する必要がなく、作業工程が簡略化される。
【0031】
形成した芯材に縦枠ユニット及び/又は横枠ユニットが用いられている場合には、縦枠ユニット及び/又は横枠ユニットも、横桟と縦桟とを備えるため、芯材の強度が更に向上し、また、芯材に取り付けられた板部材に反りが生じることが更に抑制される。
しかも、横桟及び縦桟は縦枠ユニット及び/又は横枠ユニットに設けられており、この縦枠ユニット及び/又は横枠ユニットと他の部材とを結合すればよいため、作業工程が簡略化される。
【0032】
ところで、以上のように形成したフラッシュパネルとは横幅(又は縦長さ)が異なるフラッシュパネルを形成する場合、作業者は、例えば、長手方向の長さが異なる横枠及び/又は横枠ユニット(又は、縦枠及び/又は縦枠ユニット)を2個と、長手方向の長さが同一の縦枠及び/又は縦枠ユニット(又は、横枠及び/又は横枠ユニット)を2個と、枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する同一の桟ユニットと、横幅(又は縦長さ)が異なる板部材とを準備する。
【0033】
そして、作業者は、準備した縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットとを用いた枠体の組み立てを行ない、また、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニットの取り付けを行なうことによって芯材を形成し、形成した芯材の両面に板部材を取り付けることによって、フラッシュパネルを形成する。
【0034】
このように、横枠及び/又は横枠ユニット(又は、縦枠及び/又は縦枠ユニット)の寸法を変更するだけで、横幅(又は縦長さ)が異なるフラッシュパネルの芯材が構成される。即ち、芯材を構成する部材が共通化され、サイズ、形状等を変更すべき部材の個数が減少する。
【0035】
一方、芯材の強度を更に向上させ、また、板部材の反りを更に抑制するためには、例えば、枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する桟ユニットを、枠体の横方向(又は縦方向)に並置すればよい。即ち、芯材を構成する部材の種類を増加させることなく、芯材の構成を変更することが可能である。
【0036】
更に、例えばガラス板の取付部分を有する桟ユニットと、この桟ユニットとはガラス板の取付部分の位置が異なる桟ユニットと、ガラス板の取付部分を備えない桟ユニットとを入れ替えることによって、サイズ、形状等を変更すべき部材の個数を減少させつつ、芯材の構成を変更することが可能である。
【0037】
第2発明にあっては、2個の縦枠ユニット(及び/又は2個の横枠ユニット)に含まれる横桟と縦桟とが、芯材の強度の向上、及び芯材に取り付けられる板部材の反りの抑制に貢献する。
また、枠体の左右側部(又は上下部)に配すべき2個の縦枠ユニット(又は横枠ユニット)が互いに略同一形状であるため、左右(又は上下)の縦枠ユニット(又は横枠ユニット)を入れ替えて芯材を構成しても問題が生じない。即ち、芯材を構成する部材が更に共通化される。
【0038】
第3発明にあっては、引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟が、芯材を構成する縦枠ユニットに設けてある。このため、芯材を組み立てる際に、作業者が補強桟を、例えば縦枠に取り付ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
このような縦枠ユニットは、補強桟を備えない縦枠ユニットと略同様に、共通部品として用いることが可能である。
また、補強桟は、引き手又は取っ手の位置ズレ、脱落等を抑制する。
引き手又は取っ手が取り付けられたフラッシュパネルは、例えば建具として用いられる。
【0039】
第4発明にあっては、作業者は、縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットと、枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する桟ユニットと、枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する棒材、又は枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、ハニカム構造材を用いてなる板材とを準備する。
【0040】
作業者は、芯材を形成するために、準備した縦枠及び/又は縦枠ユニットと横枠及び/又は横枠ユニットとを用いた枠体の組み立てを行ない、また、組み立てられた枠体の内側に対する桟ユニットと棒材又はハニカム構造の板材との取り付けを行なう。この場合、棒材又はハニカム構造の板材は、桟ユニットに横方向(又は縦方向)に並設される。
芯材の枠体の内側に、桟ユニットと、棒材又はハニカム構造の板材とが並置されるため、芯材の強度が更に向上され、また、板部材の反りが更に抑制される。
【0041】
このような棒材又はハニカム構造の板材は準備が簡単であり、しかも、桟ユニット略同様に、共通部品として用いることが可能である。
【0042】
第5発明にあっては、芯材に取り付けられている板材に形成されている窓孔を通して、芯材が備える桟ユニットの縦桟及び横桟に取り付けられているガラス板が、窓ガラスとして機能する。このように構成されているフラッシュパネルは、例えば、窓ガラスを有する建具として用いられる。
【0043】
また、ガラス板の取付部が、桟ユニットに設けられるため、芯材を組み立てる際に、作業者が、ガラス板の取付部を枠体の内側に設ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
このような桟ユニットは、ガラス板の取付部を備えない桟ユニットと略同様に、共通部品として用いることが可能である。
【発明の効果】
【0044】
第1発明のフラッシュパネル及び第6発明のフラッシュパネルの製造方法による場合、フラッシュパネルの芯材を構成する部材をユニット化することによって、フラッシュパネルの寸法の差異、ガラス取付部の有無等が異なるフラッシュパネルに関し、芯材を構成する部材を共通化させることができる。
共通化された部材は大量生産可能であるため、このような部材を用いてなるフラッシュパネルをコストダウンさせることができる。
【0045】
また、横桟(及び縦桟)がユニット化されているため、芯材の形成工程を簡略化して、作業者の利便性を向上させることができる。
【0046】
第2発明のフラッシュパネルによる場合、略同一形状の部材を用いて芯材を形成することによって、芯材を構成する部材を更に共通化させ、コストダウンさせることができる。
また、縦枠ユニット(又は横枠ユニット)に横桟及び縦桟が含まれるため、縦枠ユニット(又は横枠ユニット)の代わりに棒状の縦枠(又は横枠)を使用する場合よりも、芯材の強度を更に向上させることができ、また、芯材に取り付けられる板部材に反りが発生することを更に抑制することができる。
【0047】
第3発明のフラッシュパネルによる場合、建具の引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟がユニット化されているため、部材を共通化させてコストダウンさせることができ、しかも、芯材の形成工程を簡略化して、作業者の利便性を向上させることができる。
【0048】
第4発明のフラッシュパネルによる場合、芯材の枠体の内側に、共通部材である桟ユニットと、共通部材であり、しかも簡易に準備可能な棒材又はハニカム構造の板材とが並置されることによって、芯材の強度を更に向上することができ、また、板部材の反りを更に抑制することができる。このため、芯材を構成する部材を共通化させつつ、芯材の横幅(又は縦長さ)の変更に柔軟に対応することができる。
【0049】
第5発明のフラッシュパネルによる場合、ガラス板の取付部がユニット化されているため、部材を共通化させてコストダウンさせることができ、しかも、芯材の形成工程を簡略化して、作業者の利便性を向上させることができる。
また、取り付けられたガラス板が、窓孔を通して、窓ガラスとして機能することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0051】
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るフラッシュパネル11を示す正面図であり、図2は、フラッシュパネル11が備える芯材111を示す正面図であり、図3は、芯材111を構成する各部材を示す正面図である。
【0052】
図1に示すように、フラッシュパネル11は正面視矩形状であり、短手方向一側部(図1では左側部)の長手方向中心位置に引き手113が設けられている。
以下では、フラッシュパネル11の長手方向を縦方向(上下方向)といい、短手方向を横方向(左右方向)という。
フラッシュパネル11の横幅B1は593mmであり、このようなフラッシュパネル11は、建具(例えばトイレのドア)として用いられる。
【0053】
フラッシュパネル11は、図2に示すような、外法の横幅B1が593mmであり、内法の縦長さLが1800mm〜1900mm(6尺)である芯材111の両面に、図1に示す矩形状の板部材112,112を取り付けてなる。
各板部材112は、フラッシュパネル11の面材であり、横幅B1が593mmであって、例えば木質系板材の表面に合成樹脂製の化粧シートが貼着されてなる化粧板である。また、各板部材112には、引き手113となすべき部材を取り付けるための取付孔が、横方向一側部の縦方向中心位置に形成されている。
【0054】
芯材111は、図2に示すように、棒状部材を用いてなる複数本の横桟23,23,…、横桟24,24,…、横桟412,412,…が縦方向に適長離隔して、矩形状の枠体110の内側に配されてなる。
【0055】
このようなフラッシュパネル11を製造するために、作業者は、図3に示すような2個の縦枠ユニット2,2と、2個の横枠3,3と、上下左右対称形状である1個の桟ユニット41と、図1に示すような2枚の板部材112,112と、引き手113となすべき2個の部材とを準備する。
図2に示すように、2個の縦枠ユニット2,2(又は横枠3,3)は互いに略左右対称形状(又は略上下対称形状)である。更に詳細には、図3に示すように、2個の縦枠ユニット2,2(又は横枠3,3)同士は略同一形状であり、略同一形状の縦枠ユニット2,2(又は横枠3,3)が、図2に示すように左右(又は上下)対称に配されている。
【0056】
縦枠ユニット2,2、横枠3,3、及び桟ユニット41は、夫々木質系の棒状部材を梯子状に組み立てた物であり、木質系材料の加工機械を用いて工場で自動的に大量生産された物である。即ち、縦枠ユニット2,2、横枠3,3、及び桟ユニット41は、作業者がフラッシュパネル11の組立現場で手作業で形成した物ではない。
【0057】
次いで、作業者は、縦枠ユニット2,2と横枠3,3とを用いた枠体110の組み立て、及び、組み立てられた枠体110の内側に対する桟ユニット41の取り付けを行なって芯材111を形成し、形成した芯材111の両面に板部材112,112を取り付け、最後に、引き手113となすべき部材を取り付けることによって、図1に示すフラッシュパネル11を製造する。
このような芯材111の組み立ては、例えば部材組立用のロボットを用いて自動的に行なうようにする。
【0058】
次に、各縦枠ユニット2、各横枠3,3、及び桟ユニット41夫々の構成を説明する。
【0059】
縦枠ユニット2は、図3に示すように、縦枠棒材21と、縦桟22とが略平行に配され、縦枠棒材21と縦桟22との間に、4本の横桟23,23,…及び3本の横桟24,24,…が互いに略平行に離隔配置されている梯子状である。
横桟23,23,…及び横桟24,24,…は、上(又は下)から順に2本の横桟23,23が広い間隔で離隔し、中央部に横桟24,24,24が狭い範囲で離隔し、更に2本の横桟23,23が広い間隔で離隔している。
【0060】
縦枠棒材21は太く、フラッシュパネル11の縦長さと略等しい縦長さ(長手方向長さ)を有し、芯材111を組み立てる際に、枠体110の枠本体を構成する部材となる。
縦桟22は細く、縦枠棒材21の縦長さより短く、枠体110の内法の縦長さLと略等しい縦長さを有する。
【0061】
横桟23,23,…は、夫々縦桟22と略同様の細さを有し、横長さ(長手方向長さ)は縦桟22と比べて非常に短い。
4本の内、2本の横桟23,23は、夫々、一端が縦枠棒材21の末端から所定距離だけ離隔した位置に、電動タッカーを用いた釘(ステープル)打ちによって結合され、他端が縦桟22の端部に、釘打ちによって結合されている。また、残りの2本の横桟23,23は、夫々、一端が縦枠棒材21の中途に、他端が縦桟22の中途に、夫々釘打ちによって結合されている。
【0062】
3本の内、1本の横桟24は、一端が縦枠棒材21を2分割する位置に、他端が縦桟22を2分割する位置に、夫々釘打ちによって結合されている。また、残りの2本の横桟24,24は、夫々、一端が縦枠棒材21の縦方向中心位置上側(又は下側)近傍に、他端が縦桟22の縦方向中心位置上側(又は下側)近傍に、夫々釘打ちによって結合されている。ここで、最上側の横桟24と最下側の横桟24との離隔距離は、引き手113となすべき部材の縦長さに対応している。
【0063】
引き手113となすべき部材は、板部材112に形成された取付孔を通して横桟24,24,…に取り付けられ、横桟24,24,…は、引き手113の取付部分を補強する補強桟として機能し、引き手113の位置ズレ、脱落等を抑制する。
縦枠ユニット2を用いて枠体110を構成する場合、縦枠棒材21は枠体110の外側に向けて配され、縦桟22、横桟23,23,…及び横桟24,24,…は、枠体110の内側に向けて配される。
【0064】
横枠3は、横枠棒材31の縦方向(短手方向)一側に、横枠棒材31を補強する2枚の補強平板32,32を略平行に重ねて接合してなる棒状であり、芯材111を組み立てる際に、枠体110の枠本体を構成する部材となる。
横枠棒材31は、フラッシュパネル11の横幅B1から、縦枠棒材21の横幅(短手方向長さ)2本分を差し引いた長さと略等しい横幅(長手方向長さ)を有する。また、各補強平板32は横枠棒材31の横幅と略等しい横幅を有する。
即ち、横枠棒材31(又は各補強平板32)の横幅は、枠体110の内法の横幅に等しい。
【0065】
桟ユニット41は、2本の縦桟411,411が略平行に配され、縦桟411,411の間に、5本の横桟412,412,…が互いに略平行に離隔配置されている梯子状であり、各縦桟411及び各横桟412の太さは縦桟22の太さに略等しい。
各縦桟411は、芯材111の内法の縦長さLと略等しい縦長さを有する。
各横桟412は、横長さ(長手方向長さ)が縦桟22と比べて非常に短い。
【0066】
5本の内、1本の横桟412は縦桟411,411の縦方向中心位置に、2本の横桟412,412は縦桟411,411の中心位置近傍の上側及び下側に、残る2本の横桟412,412は縦桟411,411の端部に、夫々配されており、各横桟412は、一端が一方の縦桟411に、他端が他方の縦桟411に、夫々釘打ちによって結合されている。
【0067】
芯材111の組み立てに関し、部材組立用のロボットは、縦枠ユニット2,2及び横枠3,3を水平面に矩形枠状に並べ、左(右)側の縦枠ユニット2の縦枠棒材21の上端部と、上側の横枠3の横枠棒材31の左(右)端部とを釘打ちで結合し、左(右)側の縦枠ユニット2の縦枠棒材21の下端部と、下側の横枠3の横枠棒材31の左(右)端部とを釘打ちで結合して枠体110を形成する(図2)。
【0068】
そして、部材組立用のロボットは、枠体110の内側に桟ユニット41を嵌め込み、2本の縦桟411,411の上下端部と横枠3,3とを釘打ちで結合する。
なお、横枠3,3の間に桟ユニット41を取り付けてから横枠3,3と縦枠ユニット2,2とを結合して枠体110を組み立ててもよい。
また、枠体110の強度を向上させるために、例えば各縦桟22の上下端部と横枠3とを釘打ちで結合してもよい。
更に、部材組立用のロボットではなく、作業者が組み立ててもよい。
【0069】
以上のようなフラッシュパネル11は、芯材111に、縦枠ユニット2,2の横桟23,23,…及び横桟24,24,…と桟ユニット41の横桟412,412,…とが縦方向に適長離隔して配されており、しかも縦桟22,22,411,411が横方向に適長離隔して配されている。このため、芯材111の強度が向上し、また、芯材111の両面に取り付けられた板部材112,112に反りが生じることが抑制される。
【0070】
以上のようなフラッシュパネル11の製造方法は、縦枠ユニット2,2、横枠3,3及び桟ユニット41夫々を工場生産するため、芯材111の組み立てに際し、例えば従来のように作業者が複数本の横桟を2本の縦枠の間に1本ずつ結合する場合よりも、釘打ち工程が減少する。即ち、作業工程が簡略化されており、部材組立用のロボットによる組み立てが簡易に行なわれる。
また、縦枠ユニット2,2同士、及び横枠3,3同士が共通化されているため、芯材111を構成する部材の種類が減少する。
【0071】
更に、引き手113の取付部分を補強する補強桟が、横桟24,24,…として縦枠ユニット2に設けてあるため、芯材111を組み立てる際に、作業者が補強桟を縦枠ユニット2に設ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
このような横桟24,24,…は、引き手113となすべき部材が取り付けられない縦枠ユニット2にも設けられているが、横桟24,24,…は補強桟としての機能のみを有するわけではない(例えば芯材111の強度向上に貢献している)ので、縦枠ユニット2が性能過剰になって部材が無駄になることはない。
【0072】
ところで、建具の横幅は一般に550mm〜900mm程度であり、更に横幅が狭い建具(例えば横幅が約350mmの建具)、又は更に横幅が広い建具(例えば横幅が約1200mmの建具)等を形成する事もある。
本実施の形態のフラッシュパネル11は横幅B1が593mmである。このため、フラッシュパネル11よりも横幅が長い/短いフラッシュパネルを形成する場合、作業者は、横枠3,3を、横枠3よりも横幅が長い/短い2本の横枠に取り替えて、芯材111を形成する。この場合、縦枠ユニット2及び桟ユニット41が共通化されているため、芯材111を構成する部材の種類が減少する。
【0073】
なお、横枠3,3の両方又は一方の代わりに、夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニットを用いてもよい。この横枠ユニットの形状は、桟ユニット41又は縦枠ユニット2のような梯子状であってもよい。
【0074】
或いは、各横枠3の横幅(長手方向の長さ)を横幅B1と同じ長さにし、縦枠ユニット2,2間に横枠3,3を配するのではなく、横枠3,3間に縦枠ユニット2,2を配してもよい。この場合、2個の横枠3,3の縦長さ(短手方向の長さ)の合計分だけ、枠体110の外法の縦長さを長くすることが可能となる。即ち、異なるサイズの枠体110が簡易に形成される。
【0075】
また、縦枠ユニット2,2の両方又は一方の代わりに、棒状の縦枠を用いてもよい。この場合、横桟23,23,…及び横桟24,24,…が存在しなくなるため、例えば2個の桟ユニット41,41を横方向に並設することによって、芯材111の強度を向上させ、また、芯材111に取り付けられた板部材112に反りが生じることを抑制してもよい。
更に、引き手113の代わりに、ドアノブのような取っ手を設けてもよい。
【0076】
実施の形態 2.
図4は、本発明の実施の形態2に係るフラッシュパネル12を示す正面図であり、図5は、フラッシュパネル12が備える芯材121を示す正面図であり、図6は、芯材121を構成する各部材を示す正面図である。
【0077】
図4に示すように、フラッシュパネル12は正面視矩形状であり、横方向一側部(図4では左側部)の縦方向中心位置に、実施の形態1の引き手113と略同様の引き手113が設けられている。
実施の形態1のフラッシュパネル11は横幅B1が593mmであるが、本実施の形態のフラッシュパネル12は、横幅B2が878mmであり、このようなフラッシュパネル12は、建具(例えば引戸)として用いられる。
【0078】
フラッシュパネル12は、図5に示すような、外法の横幅B2が878mmであり、内法の縦長さLが1800mm〜1900mm(6尺)である芯材121の両面に、図4に示す矩形状の板部材122,122を取り付けてなる。
各板部材122は、実施の形態1の板部材112と略同様、フラッシュパネル12の面材であり、引き手113となすべき部材を取り付けるための取付孔が形成されているが、実施の形態1の板部材112とは異なり、横幅B2が878mmである。
【0079】
このようなフラッシュパネル12を製造するために、作業者は、図6に示すような、2個の縦枠ユニット2,2と、2個の横枠30,30と、1個の桟ユニット41と、2本の棒材である縦桟材51,51と、図4に示す2枚の板部材122,122と、引き手113となすべき2個の部材とを準備する。
【0080】
次いで、作業者は、縦枠ユニット2,2と横枠30,30とを用いた枠体120の組み立て、並びに、組み立てられた枠体120の内側に対する桟ユニット41及び縦桟材51,51の取り付けを行なって図5に示す芯材121を形成し、形成した芯材121の両面に板部材122,122を取り付け、最後に、引き手113となすべき部材を取り付けることによって、図4に示すフラッシュパネル12を製造する。
このような芯材121の組み立ても、例えば部材組立用のロボットを用いて自動的に行なうようにする。
【0081】
ここで、各縦枠ユニット2、桟ユニット41、及び引き手113となすべき2個の部材は、実施の形態1で用いられた各縦枠ユニット2、桟ユニット41、及び引き手113となすべき2個の部材と共通の部材である。
また、各横枠30は、実施の形態1の横枠3と略同様の構成であるが、寸法が異なり、横幅(長手方向長さ)が横枠3よりも長い。具体的には、枠体120の内法の横幅に等しい横幅を有する。
【0082】
このような芯材121は、実施の形態1の芯材111の横幅を広くし、更に、2本の棒材である縦桟材51,51を追加して桟ユニット41に対し横方向に並設したような構成である。
具体的には、各縦桟材51は枠体120の内法の縦長さLに略等しい縦長さを有し、横方向に並置されている一方(又は他方)の縦枠ユニット2と桟ユニット41との間に、1本の縦桟材51が、縦枠ユニット2及び桟ユニット41夫々から適長離隔して配され、縦桟材51の上端(又は下端)と上側(又は下側)の横枠30とが釘打ちによって結合される。
【0083】
実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1よりもフラッシュパネル12の横幅B2の方が非常に長いため、実施の形態1の芯材111の横幅B1よりも芯材121の横幅B2の方が非常に長い。
仮に、芯材121が縦桟材51,51を備えない場合、縦枠ユニット2と桟ユニット41との離隔距離が長すぎて、芯材121が必要な強度を保てず、また、縦枠ユニット2と桟ユニット41との間で板部材122の反りが発生することがある。
【0084】
つまり、芯材121の縦枠ユニット2,2及び桟ユニット41を、実施の形態1の芯材111の縦枠ユニット2,2及び桟ユニット41と共通化させつつ、単純な棒材である縦桟材51,51を追加することによって、芯材121の強度を向上させ、また、板部材122の反りを抑制する。
なお、フラッシュパネル12よりも更に横幅が広いフラッシュパネルの芯材を形成する場合は、例えば追加すべき縦桟材51の本数を増加させる。即ち、縦桟材51も共通化することが可能である。
【0085】
その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0086】
実施の形態 3.
図7は、本発明の実施の形態3に係るフラッシュパネルが備える芯材131を示す正面図である。
実施の形態3のフラッシュパネル及びこのフラッシュパネルの芯材131は、図4に示す実施の形態2のフラッシュパネル12及び図5に示す芯材121と略同様である。ただし、芯材131は、実施の形態4の縦桟材51,51の代わりに、枠体120の内法の縦長さLに略等しい縦長さを有する2枚の矩形板状のペーパーハニカムコア52,52を備える。
【0087】
具体的には、横方向に並置されている一方(又は他方)の縦枠ユニット2と桟ユニット41との間に、1枚のペーパーハニカムコア52が配され、ペーパーハニカムコア52の上端(又は下端)と上側(又は下側)の横枠30とが釘打ちによって結合される。
つまり、芯材131の縦枠ユニット2,2及び桟ユニット41を、実施の形態1の芯材111の縦枠ユニット2,2及び桟ユニット41と共通化させつつ、単純な板材であるペーパーハニカムコア52,52を追加することによって、芯材131の強度を向上させ、また、芯材131に取り付けられる板部材の反りを抑制する。
【0088】
なお、本実施の形態のフラッシュパネルよりも更に横幅が広いフラッシュパネルの芯材を形成する場合は、例えば追加すべきペーパーハニカムコア52の枚数を増加させる。即ち、ペーパーハニカムコア52も共通化することが可能である。
【0089】
その他、実施の形態1,2に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0090】
ところで、実施の形態1〜3においては、枠体110,120の内法の縦長さに対応する桟ユニット41と、この縦長さに対応する縦桟材51又はペーパーハニカムコア52とを用いて、フラッシュパネルの横幅が変更された場合でもフラッシュパネルの芯材を構成する部材を共通化させて部材の種類を低減している。
略同様に、枠体の内法の横幅に対応する桟ユニットと、この横幅に対応する棒材又はハニカム構造材を用いてなる板材とを用いて、フラッシュパネルの縦長さが変更された場合でもフラッシュパネルの芯材を構成する部材を共通化させて部材の種類を低減することが可能である。
【0091】
実施の形態 4.
図8は、本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネル14を示す正面図であり、図9は、フラッシュパネル14が備える芯材141を示す正面図であり、図10は、芯材141を構成する各部材を示す正面図である。更に、図11は、芯材141のガラス取付部14aの構成を示す横断面図である。
【0092】
図8に示すように、フラッシュパネル14は正面視矩形状であり、横方向一側部(図8では左側部)の縦方向中心位置に引き手113が設けられている。また、横方向中央部に、ガラス板144を有する矩形状のガラス窓が設けられている。
フラッシュパネル14の横幅は実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1と略同様、593mmであり、このようなフラッシュパネル14は、建具として用いられる。
【0093】
以下、フラッシュパネル14に係る実施の形態1のフラッシュパネル11との相違点を主に説明する。
【0094】
フラッシュパネル14の板部材142は、実施の形態1の板部材112と略同様であるが、横方向中央部に、ガラス窓を構成するための窓孔142aが設けられている。
【0095】
このようなフラッシュパネル14を製造するために、作業者は、図10に示すような、2個の縦枠ユニット2,2と、2個の横枠3,3と、1個の桟ユニット44と、2本の棒材である縦桟材51,51と、図8に示す2枚の板部材142,142と、引き手113となすべき2個の部材とを準備する。
【0096】
次いで、作業者は、縦枠ユニット2,2と横枠3,3とを用いた枠体110の組み立て、並びに、組み立てられた枠体110の内側に対する桟ユニット44及び縦桟材51,51の取り付けを行なって図9に示す芯材141を形成し、形成した芯材141の両面に板部材142,142を取り付け、板部材142,142が取り付けられた芯材141のガラス取付部14aに、図11に示すモール6,6,…を用いてガラス板144を取り付け、最後に、引き手113となすべき部材を取り付けることによって、図8に示すフラッシュパネル14を製造する。
【0097】
ここで、各縦枠ユニット2、各横枠3、及び引き手113となすべき2個の部材は、実施の形態1で用いられた各縦枠ユニット2、各横枠3、及び引き手113となすべき2個の部材と共通の部材であり、各縦桟材51は、実施の形態2で用いられた各縦桟材51と共通の部材である。
【0098】
このような芯材141は、実施の形態1の枠体110と略同様の枠体110の内側に、横方向中央部に桟ユニット44を配し、一方(又は他方)の縦枠ユニット2と桟ユニット44との間に、実施の形態2の縦桟材51と略同様に、1本の縦桟材51を配したような構成である。
即ち、芯材141が実施の形態1の芯材111及び実施の形態2の芯材121と大きく異なる部分は、桟ユニット44であり、この桟ユニット44に、ガラス取付部14aが設けられている。
以下では、桟ユニット44について詳述する。
【0099】
桟ユニット44は、実施の形態1の桟ユニット41と略同様に、木質系の棒状部材を梯子状に組み立てた物であり、木質系材料の加工機械を用いて工場で自動的に大量生産された物である。即ち、桟ユニット44は、作業者がフラッシュパネル14の組立現場で手作業で形成した物ではない。
【0100】
図10に示すように、桟ユニット44は、実施の形態1の縦桟411,411と略同様の2本の縦桟441,441が略平行に配され、縦桟441,441の間に、実施の形態1の横桟412,412,…より短い2本の横桟442,442が互いに略平行に離隔配置されている梯子状である。ここで、縦桟441,441の離隔距離はガラス板144の横幅に略等しく、横桟442,442の離隔距離はガラス板144の縦長さに略等しい。
一方(又は他方)の横桟442は縦桟441,441の上端(又は下端)近傍に配されて、一端が一方の縦桟441に、他端が他方の縦桟441に、夫々釘打ちによって結合されている。
【0101】
ガラス取付部14aとは、縦桟441,441及び横桟442,442によって枠状に囲まれた部分である。
図11に示すように、窓孔142a,142aを有する板部材142,142が取り付けられている芯材141の桟ユニット44のガラス取付部14aにガラス板144が嵌め込まれ、横断面L字状のモール6,6,…で挟持することによってガラス板144の左右両側を縦桟441,441に固定し、図示しない複数のモールで挟持することによってガラス板144の上下両側を横桟442,442に固定してある。
このため、ガラス板144の位置ズレ、脱落等が抑制される。
【0102】
ところで、フラッシュパネル14の横幅は実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1と略同じであるが、桟ユニット44が備える横桟442,442の本数が、実施の形態1の桟ユニット41が備える横桟412,412,…の本数と比べて少なく、しかも長さが短いため、芯材141の強度の向上及び板部材142の反りの抑制のために、縦桟材51,51が配されている。無論、縦桟材51,51の代わりにペーパーハニカムコア52,52を配してもよい。
【0103】
その他、実施の形態1〜3に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0104】
以上のようなフラッシュパネル14においては、芯材141に取り付けられている板部材142に形成されている窓孔142aを通して、桟ユニット44のガラス取付部14aに取り付けられているガラス板144が、窓ガラスとして機能する。
【0105】
以上のようなフラッシュパネル14の製造方法は、実施の形態1の芯材111の桟ユニット41を、桟ユニット44(及び縦桟材51,51)に入れ替えることによって、芯材111,141を構成する部材を共通化させつつ、ガラス取付部14aを有する芯材141が容易に形成される。
また、ガラス取付部14aが桟ユニット44に設けられるため、芯材141を組み立てる際に、作業者が、ガラス取付部14aを枠体110の内側に手作業で設ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
【0106】
図12は、フラッシュパネル14が備える他の芯材141のガラス取付部14bの構成を示す横断面図である。
ガラス取付部14bは、ガラス取付部14aと略同様の縦長さ及び横幅を有するが、ガラス板134は、ガラス板144よりも縦長さ及び横幅が長い。
この場合、縦桟441,441に、ガラス板134を嵌め込むための嵌込溝441a,441aを形成し、また、図示はしないが、横桟442,442にも、ガラス板134を嵌め込むための嵌込溝を夫々形成する。
【0107】
作業者は、この縦桟441,441の嵌込溝441a,441aと横桟442,442の嵌込溝とにガラス板134を嵌め込み、モール6,6,…で挟持することによってガラス板134の左右両側を縦桟441,441に固定し、図示しない複数のモールで挟持することによってガラス板134の上下両側を横桟442,442に固定する。
この場合、ガラス板134の位置ズレ、脱落等が、更に確実に抑制される。
【0108】
実施の形態 5.
図13は、本発明の実施の形態5に係るフラッシュパネル15を示す正面図であり、図14は、フラッシュパネル15が備える芯材151を示す正面図であり、図15は、芯材151を構成する各部材を示す正面図である。
【0109】
図13に示すように、フラッシュパネル15は正面視矩形状であり、横方向一側部(図13では左側部)の縦方向中心位置に引き手113が設けられている。また、引き手113よりも横方向中央部側に、ガラス板154を有する矩形状のガラス窓と、格子155を有する矩形状の換気口とが上下方向に並設されている。
フラッシュパネル15の横幅は実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1と略同様、593mmであり、このようなフラッシュパネル15も、建具として用いられる。
【0110】
以下、フラッシュパネル15に係る実施の形態1のフラッシュパネル11との相違点を主に説明する。
【0111】
フラッシュパネル15の板部材152は、実施の形態1の板部材112と略同様であるが、引き手113となすべき部材を取り付けるための取付孔よりも横方向中央部側に、ガラス窓を構成するための窓孔152aと換気口を構成するための換気孔152bとが上下方向に並設されている。
【0112】
このようなフラッシュパネル15を製造するために、作業者は、図15に示すような、2個の縦枠ユニット2,2と、2個の横枠3,3と、2個の桟ユニット41,45と、図13に示す2枚の板部材152,152と、引き手113となすべき2個の部材とを準備する。
【0113】
次いで、作業者は、縦枠ユニット2,2と横枠3,3とを用いた枠体110の組み立て、及び、組み立てられた枠体110の内側に対する桟ユニット41,45の取り付けを行なって図14に示す芯材151を形成し、形成した芯材151の両面に板部材152,152を取り付け、板部材152,152が取り付けられた芯材151のガラス取付部15aに、実施の形態4のモール6のようなモールを用いてガラス板154を取り付け、更に、芯材151の格子取付部15bに格子155を取り付け、最後に、引き手113となすべき部材を取り付けることによって、図13に示すフラッシュパネル15を製造する。
【0114】
ここで、各縦枠ユニット2、各横枠3、桟ユニット41、及び引き手113となすべき2個の部材は、実施の形態1で用いられた各縦枠ユニット2、各横枠3、桟ユニット41、及び引き手113となすべき2個の部材と共通の部材である。
【0115】
このような芯材151は、実施の形態1の枠体110と略同様の枠体110の内側に、引き手113となすべき部材が取り付けられる縦枠ユニット2に隣接して桟ユニット45を配し、桟ユニット45と、引き手113となすべき部材が取り付けられない縦枠ユニット2との間に桟ユニット41を配したような構成である。
即ち、芯材151が実施の形態1の芯材111と大きく異なる部分は、桟ユニット45であり、この桟ユニット45に、ガラス取付部15a及び格子取付部15bが設けられている。
以下では、桟ユニット45について詳述する。
【0116】
桟ユニット45は、実施の形態1の桟ユニット41と略同様に、木質系の棒状部材を梯子状に組み立てた物であり、木質系材料の加工機械を用いて工場で自動的に大量生産された物である。即ち、桟ユニット45は、作業者がフラッシュパネル15の組立現場で手作業で形成した物ではない。
【0117】
図15に示すように、桟ユニット45は、実施の形態1の縦桟411,411と略同様の2本の縦桟451,451が略平行に配され、縦桟451,451の間に、実施の形態1の横桟412,412,…と略同様の4本の横桟452,452及び横桟453,453が上側からこの順に互いに略平行に離隔配置されている梯子状である。ここで、縦桟451,451の離隔距離はガラス板154の横幅(又は格子155の横幅)に略等しく、上側に配されている横桟452,452の離隔距離はガラス板154の縦長さに略等しく、下側に配されている横桟453,453の離隔距離は格子155の縦長さに略等しい。
【0118】
各横桟452及び各横桟453夫々は、一端が一方の縦桟441に釘打ちによって結合され、他端が他方の縦桟441に釘打ちによって結合されている。
そして、ガラス取付部15a(又は格子取付部15b)とは、縦桟451,451及び横桟452,452(又は横桟453,453)によって枠状に囲まれた部分である。
【0119】
作業者は、板部材152,152が取り付けられている芯材151の桟ユニット45のガラス取付部15aにガラス板154を嵌め込み、モールで挟持することによってガラス板154の上下左右両側を縦桟451,451及び横桟452,452に固定する。このため、ガラス板144の位置ズレ、脱落等が抑制される。
略同様に、作業者は、板部材152,152が取り付けられている芯材151の桟ユニット45の格子取付部15bに格子155を嵌め込む。
【0120】
ところで、フラッシュパネル15の横幅は実施の形態1のフラッシュパネル11の横幅B1と略同じであるが、桟ユニット45が横方向一側に遍在しているため、芯材151の強度の向上及び板部材152の反りの抑制のために、桟ユニット41が配されている。
【0121】
その他、実施の形態1〜4に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0122】
以上のようなフラッシュパネル15においては、芯材151に取り付けられている板部材152に形成されている窓孔152a(又は換気孔152b)を通して、桟ユニット45のガラス取付部15a(又は格子取付部15b)に取り付けられているガラス板154(又は格子155)が、窓ガラス(又は換気口)として機能する。
【0123】
以上のようなフラッシュパネル15の製造方法は、実施の形態1の芯材111を構成する部材に、桟ユニット45を追加することによって、芯材111,151を構成する部材を共通化させつつ、ガラス取付部15a及び格子取付部15bを有する芯材151が容易に形成される。
また、ガラス取付部15a及び格子取付部15bが桟ユニット45に設けられるため、芯材151を組み立てる際に、作業者が、ガラス取付部15a及び格子取付部15bを枠体110の内側に手作業で設ける必要がなく、作業工程が簡略化される。
【0124】
ところで、実施の形態1〜5に関し、枠体110,120の縦長さLに等しい縦長さを有する棒状部材(縦桟22,411、縦桟材51等)は、市販のいわゆる6尺サイズの板材を棒状に切り出すことによって、容易に形成される。
【0125】
なお、フラッシュパネル11,12,14,15の製造後、縦長さ及び/又は横幅を、フラッシュパネル11,12,14,15の端部のカットによって微妙に調整してもよい。
【0126】
また、各ユニットの形状は、本実施の形態で示した形状に限定されるものではない。更に、各部材の結合は、釘打ちのみならず、嵌め合わせ、接着等で行なってもよい。
更にまた、各ユニットが備える横桟は短いため、各ユニットを形成する際に、端材、廃材等をリサイクルすることによって安価に準備することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明の実施の形態1に係るフラッシュパネルを示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るフラッシュパネルが備える芯材を構成する各部材を示す正面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るフラッシュパネルを示す正面図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係るフラッシュパネルが備える芯材を構成する各部材を示す正面図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルを示す正面図である。
【図9】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図10】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルが備える芯材を構成する各部材を示す正面図である。
【図11】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルが備える芯材のガラス取付部の構成を示す横断面図である。
【図12】本発明の実施の形態4に係るフラッシュパネルが備える他の芯材のガラス取付部の構成を示す横断面図である。
【図13】本発明の実施の形態5に係るフラッシュパネルを示す正面図である。
【図14】本発明の実施の形態5に係るフラッシュパネルが備える芯材を示す正面図である。
【図15】本発明の実施の形態5に係るフラッシュパネルが備える芯材を構成する各部材を示す正面図である。
【図16】従来のフラッシュパネルが備える芯材の正面図である。
【図17】従来の他のフラッシュパネルが備える芯材の正面図である。
【符号の説明】
【0128】
11,12,14,15 フラッシュパネル
110,120 枠体
111,121,131,141,151 芯材
112,122,142,152 板部材
142a,152a 窓孔
113 引き手
134,144,154 ガラス板
2 縦枠ユニット
22 縦桟(棒状部材)
23 横桟(棒状部材)
24 横桟(棒状部材,補強桟)
3,30 横枠
41,44,45 桟ユニット
411,441,451 縦桟
412,442,452,453 横桟
51 縦桟材(棒材)
52 ハニカムコア(ハニカム構造材を用いてなる板材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されてなる芯材の両面に、矩形状の板部材を取り付けてなるフラッシュパネルにおいて、
前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、前記枠体の内側に取り付けられており、前記横桟、及び棒状部材を用いてなる縦桟を含む桟ユニットを備え、
前記枠体は、
棒状の縦枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む縦枠ユニット2個と、
棒状の横枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニット2個と
を有することを特徴とするフラッシュパネル。
【請求項2】
互いに略同一形状の2個の前記縦枠ユニット及び/又は前記横枠ユニットを備えることを特徴とする請求項1に記載のフラッシュパネル。
【請求項3】
少なくとも1個の前記縦枠ユニットを備え、
前記縦枠ユニットは、建具の引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のフラッシュパネル。
【請求項4】
前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する棒材、又はハニカム構造材を用いてなる板材が、前記桟ユニットに横方向(又は縦方向)に並設して前記枠体の内側に配されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のフラッシュパネル。
【請求項5】
ガラス板が前記桟ユニットの前記縦桟及び前記横桟に取り付けられており、
前記ガラス板の取り付け位置に対応する窓孔が前記板部材に形成してあることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のフラッシュパネル。
【請求項6】
棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されてなる芯材の両面に、矩形状の板部材を取り付けてなるフラッシュパネルの製造方法において、
前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、前記横桟、及び棒状部材を用いてなる縦桟を含む桟ユニットを少なくとも1個と、
棒状の縦枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む縦枠ユニット2個と、
棒状の横枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニット2個と
を準備し、
前記縦枠及び/又は前記縦枠ユニットと前記横枠及び/又は前記横枠ユニットとを用いた前記枠体の組み立て、並びに、組み立てられた枠体の内側に対する前記桟ユニットの取り付けを行なって前記芯材を形成し、
形成した芯材の両面に前記板部材を取り付けることを特徴とするフラッシュパネルの製造方法。
【請求項1】
棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されてなる芯材の両面に、矩形状の板部材を取り付けてなるフラッシュパネルにおいて、
前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、前記枠体の内側に取り付けられており、前記横桟、及び棒状部材を用いてなる縦桟を含む桟ユニットを備え、
前記枠体は、
棒状の縦枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む縦枠ユニット2個と、
棒状の横枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニット2個と
を有することを特徴とするフラッシュパネル。
【請求項2】
互いに略同一形状の2個の前記縦枠ユニット及び/又は前記横枠ユニットを備えることを特徴とする請求項1に記載のフラッシュパネル。
【請求項3】
少なくとも1個の前記縦枠ユニットを備え、
前記縦枠ユニットは、建具の引き手又は取っ手の取付部分を補強する補強桟を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のフラッシュパネル。
【請求項4】
前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応する棒材、又はハニカム構造材を用いてなる板材が、前記桟ユニットに横方向(又は縦方向)に並設して前記枠体の内側に配されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のフラッシュパネル。
【請求項5】
ガラス板が前記桟ユニットの前記縦桟及び前記横桟に取り付けられており、
前記ガラス板の取り付け位置に対応する窓孔が前記板部材に形成してあることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のフラッシュパネル。
【請求項6】
棒状部材を用いてなる横桟が複数本適長離隔して矩形状の枠体の内側に配されてなる芯材の両面に、矩形状の板部材を取り付けてなるフラッシュパネルの製造方法において、
前記枠体の内法の縦長さ(又は横幅)に対応し、前記横桟、及び棒状部材を用いてなる縦桟を含む桟ユニットを少なくとも1個と、
棒状の縦枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む縦枠ユニット2個と、
棒状の横枠、及び/又は夫々棒状部材を用いてなる横桟及び縦桟を含む横枠ユニット2個と
を準備し、
前記縦枠及び/又は前記縦枠ユニットと前記横枠及び/又は前記横枠ユニットとを用いた前記枠体の組み立て、並びに、組み立てられた枠体の内側に対する前記桟ユニットの取り付けを行なって前記芯材を形成し、
形成した芯材の両面に前記板部材を取り付けることを特徴とするフラッシュパネルの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2008−75343(P2008−75343A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−256206(P2006−256206)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(000000413)永大産業株式会社 (243)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(000000413)永大産業株式会社 (243)
【Fターム(参考)】
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