説明

フレキシブルケーブル

【課題】インピーダンスの異なる2つの装置を接続するフレキシブルケーブルにおいて、サイズダウンおよびシグナルインテグリティを両立する。
【解決手段】フレキシブルケーブルの、高いインピーダンスを持たせたい方の端部において、シールド層の導体に、配線に対応して分離した複数の枝部を設ける。さらに、これら複数の枝部を、根元が太く先端が細いテーパー形状にする。その結果、枝部の先端側のインピーダンスを高めることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルケーブルに係り、特に、複数の配線を含むフレキシブルケーブルに係る。
【背景技術】
【0002】
ICE(In−Circuit Emulator:インサーキットエミュレータ)と、ターゲットシステムとは、複数の端子で接続する必要がある。この接続を簡便化するために、一般的には、複数の配線が平行に配置された帯状のフレキシブルケーブルが用いられる。
【0003】
ICEおよびターゲットシステムの小型化に伴い、両者を接続するフレキシブルケーブルも小型化され、また、薄型化されている。すなわち、フレキシブルケーブルにおいて、配線同士の間隔は狭くなり、配線の層およびシールド導体の層との間に積層された絶縁体の層の厚みは薄くなる。その結果、各配線のインピーダンスが低くなり、シグナルインテグリティの問題が発生する。このため、シグナルインテグリティを考慮したフレキシブルケーブルの必要性が高まっている。
【0004】
上記に関連して、特許文献1(特開2008−243665号公報)には、シールドフレキシブルフラットケーブルに係る記載が開示されている。図1は、特許文献1に記載のシールドフレキシブルフラットケーブルの構成を示す図群である。図1(a)は、特許文献1に記載のシールドフレキシブルフラットケーブルの構成を示す上面図である。図1(b)は、特許文献1に記載のシールドフレキシブルフラットケーブルの構成を示す下面図である。図1(c)は、特許文献1に記載のシールドフレキシブルフラットケーブルの構成を示す断面図である。
【0005】
図1のシールドフレキシブルフラットケーブルは、積層構造になっており、合計5つの層を具備している。これら5つの層は、第1の絶縁層10と、配線層20と、第2の絶縁層30と、シールド層40aと、第3の絶縁層50であり、図1(c)に示すように、上からこの順に積層されている。
【0006】
第1の絶縁層10は、第1の絶縁フィルム11を具備している。配線層20は、平行に、かつ、帯状に配置された、複数の配線21を具備している。第2の絶縁層30は、第2の絶縁フィルム31を具備している。シールド層40aは、面状のシールド導体41aと、このシールド導体を厚さの方向に貫通する複数の穴部42とを具備している。これら複数の穴部42における、それぞれの大きさや、シールド導体41aの単位面積あたりの密度などを変えることで、配線21のインピーダンスを調節することが可能である。第3の絶縁層50は、第3の絶縁フィルム51を具備している。
【0007】
図1のシールドフレキシブルフラットケーブルは、第1の接続部60と、第2の接続部70とを具備している。シールドフレキシブルフラットケーブルを使用する際には、例えば、第1の接続部60をICEの出力部に接続し、第2の接続部70をターゲットシステムの入力部に接続する。第1の接続部60では、複数の配線21のそれぞれおよびシールド導体41aにおける一方の端部が、第1および第3の絶縁フィルム11、51から露出している。同様に、第2の接続部70では、複数の配線21のそれぞれおよびシールド導体41aにおける他方の端部が、第1および第3の絶縁フィルム11、51から露出している。
【0008】
ターゲットシステムの入力部では、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)レベルやTTL(Transistor−Transistor−Logic)レベルの信号が求められ、したがって入力インピーダンスが高い場合が多い。特許文献1では、シールド層に複数の穴部42を設けることで、シールドフレキシブルフラットケーブルのインピーダンスを、ターゲットシステムの入力インピーダンスとマッチングするように高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−243665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
フレキシブルケーブルのインピーダンスが高くなると、フレキシブルケーブル内で隣接する配線の間でクロストークが増加する。このようなクロストークは、ICEおよびターゲットシステムにおける誤動作の原因となる場合がある。また、フレキシブルケーブルのインピーダンスを高くすると、ICEに搭載された出力デバイスとのインピーダンスマッチングが取れなくなる場合がある。これは、一般的に、ICEに搭載された出力デバイスの出力インピーダンスがターゲットシステムにおける入力インピーダンスよりも低いからである。その結果、ICEとフレキシブルケーブルとの接続において信号の反射が発生し、シグナルインテグリティが低下する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下に、(発明を実施するための形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0012】
本発明によるフレキシブルケーブルは、配線層(20)と、シールド層(40)と、絶縁層(30)とを具備する。ここで、配線層(20)は、複数の配線(21)を有する。シールド層(40)は、配線層(20)に積層されて、面状導体(41)を含む。絶縁層(30)は、配線層(20)およびシールド層(40)の間に積層されて、面状絶縁体(31)を含む。シールド層(40)は、共通部(43)と、複数の枝部(44)とを具備する。ここで、共通部(43)は、複数の配線(21)にまたがる幅を有する。複数の枝部(44)は、絶縁層(30)を介して複数の配線(21)にそれぞれ対面して分離している。複数の枝部(44)のそれぞれは、一方の端部と、他方の端部と、テーパー形状とを具備する。ここで、一方の端部は、共通部(43)に接続されている。他方の端部は、一方の端部よりも幅が狭い。テーパー形状は、一方の端部から他方の端部にかけて幅が連続的に変化する。配線層(20)およびシールド層(40)の間のインピーダンスは、共通部(43)よりも他方の端部の方が高い。
【発明の効果】
【0013】
本発明のフレキシブルケーブルによれば、両端で異なるインピーダンスを実現するとともに、隣接する配線間のクロストークを抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、特許文献1に記載のシールドフレキシブルフラットケーブルの構成を示す図群である。図1(a)は、特許文献1に記載のシールドフレキシブルフラットケーブルの構成を示す上面図である。図1(b)は、特許文献1に記載のシールドフレキシブルフラットケーブルの構成を示す下面図である。図1(c)は、特許文献1に記載のシールドフレキシブルフラットケーブルの構成を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの構成を示す図群である。図2(a)は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの構成を示す上面図である。図2(b)は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの構成を示す下面図である。図2(c)は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの構成を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの、配線の幅d4の変化に対するインピーダンスの変化を示すグラフである。
【図4】図4は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの、インピーダンスの変化に対するクロストークの変化のシミュレーション結果を示すグラフである。
【図5】図5は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの、シールド導体の幅d7の変化に対するインピーダンスの変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付図面を参照して、本発明によるフレキシブルケーブルを実施するための形態を以下に説明する。
【0016】
(実施形態)
図2は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの構成を示す図群である。図2(a)は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの構成を示す上面図である。図2(b)は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの構成を示す下面図である。図2(c)は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの構成を示す断面図である。
【0017】
図2のフレキシブルケーブルの構成について説明する。図2のフレキシブルケーブルは、積層構造になっており、合計5つの層を具備している。これら5つの層は、第1の絶縁層10と、配線層20と、第2の絶縁層30と、シールド層40と、第3の絶縁層50とを具備しており、図2(c)に示すように、上からこの順に積層されている。
【0018】
第1の絶縁層10は、第1の絶縁フィルム11を具備している。配線層20は、平行に、かつ、帯状に配置された、複数の配線21を具備している。第2の絶縁層30は、第2の絶縁フィルム31を具備している。シールド層40aは、面状のシールド導体41を具備している。第3の絶縁層50は、第3の絶縁フィルム51を具備している。
【0019】
図2(b)に示すように、フレキシブルケーブルの長さをd1と置く。複数の配線21、第2の絶縁フィルム31およびシールド導体41の長さは、同じくd1である。第1および第3の絶縁フィルム11、51の長さは、d1よりも短い。そのため、フレキシブルケーブルの両端において、複数の配線21およびシールド導体41は第1および第3の絶縁フィルム11、51から露出している。露出しているこれらの部分は、フレキシブルケーブルの両端を、ICEやターゲットシステムなど任意の装置に接続するために用いられるので、以降、第1および第2の接続部60、70と呼ぶ。
【0020】
シールド導体41は、共通部43と、複数の枝部44とを具備している。共通部43は、第1の接続部60側に配置されており、フレキシブルケーブルと同じ幅、乃至、全ての配線21にまたがる幅を有する。複数の枝部44のそれぞれは、第2の接続部70側に配置されており、第3の絶縁フィルム31に保護されて共通部43に接続された一方の端部と、第3の絶縁フィルム31から露出している他方の端部とを具備している。それぞれの枝部44は、全体的にテーパー形状を具備しており、他方の端部は一方の端部よりも細い。すなわち、枝部44の幅は、一方の端部から他方の端部にかけて、連続的に変化している。したがって、それぞれの枝部44は、共通部43を介する以外には、他の枝部44から分離されている。
【0021】
複数の枝部44の総数は、複数の配線21の総数と同じである。また、複数の枝部44は、第2の絶縁フィルム31を介して、複数の配線21にそれぞれ対面して配置されている。
【0022】
なお、この例において、第1の接続部60において、複数の配線21は、ICEの出力部における複数の出力端子に、それぞれ接続される。このとき、第1の接続部60において、シールド導体41も、ICEの出力端子に接続される。同様に、第2の接続部70において、複数の配線21は、ターゲットシステムの入力部における複数の入力端子に、それぞれ接続される。このとき、第2の接続部70において、複数の枝部44の他方の端部も、ターゲットシステムの入力端子に接続される。
【0023】
図2(b)に示すように、共通部43の長さをd2と置き、それぞれの枝部44の長さをd3と置く。ここで、d1=d2+d3が成り立つ。図2(a)に示すように、各配線21の幅をd4と置き、隣接する2本の配線21の間隔をd5と置く。図2(c)に示すように、第2の絶縁層30の厚さをd6と置く。図2(b)に示すように、枝部44の他方の端部の幅をd7と置く。
【0024】
上記に説明した形状により、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルは、第1の接続部60におけるインピーダンスよりも、第2の接続部70のインピーダンスの方が高い。したがって、第1の接続部60はインピーダンスのより低い接続先に、第2の接続部70はインピーダンスのより高い接続先に、それぞれ接続することが好ましい。例えば、一般的なICEの出力インピーダンスより、一般的なターゲットシステムの入力インピーダンスの方が高いので、これらを本発明のフレキシブルケーブルで接続する場合は、第1の接続部60をICEに、第2の接続部70をターゲットシステムに、それぞれ接続することが好ましい。
【0025】
言い換えれば、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルは、インピーダンス変換装置としても機能する。これらの接続部60、70におけるインピーダンスは、上記に列挙したサイズd1〜d7や、第1〜第3の絶縁フィルムの比誘電率などを変更することによって、それぞれ独立に調整可能である。
【0026】
一般的に、ICEの出力部は、CMOSレベルまたはTTLレベルとの互換性を有する信号を出力する。具体例として、ICEの出力部における出力インピーダンスが10Ωであり、ターゲットシステムの入力部における入力インピーダンスが100Ωであるものとして説明を続ける。本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルでは、配線21の幅d4およびシールド導体41の幅d7を適宜に設計することで、第1および第2の接続部60、70におけるインピーダンスを10Ω〜100Ωを含む範囲で調節可能である。
【0027】
図3は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの、配線21の幅d4の変化に対するインピーダンスの変化を示すグラフである。ここで、横軸は配線21の幅d4をLog表示で示し、縦軸はインピーダンスを示す。他の条件としては、フレキシブルケーブルの長さd1を8.3cmとし、シールド導体41の共通部43の長さd2を7.6cmとし、同じく枝部44の長さd3を7mmとし、隣接する配線21の間隔d5を51μmとし、第2の絶縁層30の厚さd6を254μmとしてある。この条件において、配線21の幅d4が76μmから3800μmまで上昇する中で、インピーダンスは約100Ωから約10Ωまで減少している。
【0028】
したがって、第1の接続部60と、ICEの出力端子とのインピーダンスマッチングを取るには、本実施形態では、配線21の幅d4を3800μmに設計すれば良いことが分かる。こうすることで、第1の接続部60における信号反射を抑制することが出来る。
【0029】
ICEの出力端子から出力された信号は、第1の接続部60を介し、複数の配線21に伝達される。長さd2の共通部43に対面した部分において、隣接する配線21の間でクロストークが発生する。しかし、この領域におけるインピーダンスが10Ωと比較的低いため、図4に示すようにクロストークは弱くて済む。
【0030】
図4は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの、インピーダンスの変化に対するクロストークの変化のシミュレーション結果を示すグラフである。ここで、横軸はインピーダンスをLog表示で示し、縦軸はクロストークを示す。図4におけるインピーダンスの変化は、図3におけるインピーダンスの変化と同じ条件で得られるものである。この条件において、インピーダンスが10Ωのとき、クロストークは30mVとなる。ICEから出力された信号の振幅が、一般的な1.5Vであれば、この程度のクロストークで誤動作は発生しない。
【0031】
ICEから出力された信号は、第1の接続部60と、配線21の共通部43に対面する部分とを通った後、配線21の枝部44に対面する部分を通る。このとき、枝部44のインピーダンスは、そのテーパー形状により連続的に変化する。最終的に、信号が枝部44の先端にまで到達するときの、すなわち本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの第2の接続部70におけるインピーダンスは、シールド導体41の幅d7を適宜に設計することで、ターゲットシステムの入力部と同じ値に調節可能である。
【0032】
図5は、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルの、シールド導体41の幅d7の変化に対するインピーダンスの変化を示すグラフである。ここで、横軸はシールド導体41の幅d7をLog表示で示し、縦軸はインピーダンスを示す。他の条件としては、シールド導体41の枝部44の長さd3を7mmとし、隣接する配線21の間隔d5を51μmとし、第2の絶縁層30の厚さd6を254μmとし、配線21の幅d4を3800μmとしてある。この条件において、シールド導体41の幅d7が76μmから3800μmまで上昇する中で、インピーダンスは約100Ωから約10Ωまで減少している。
【0033】
したがって、第2の接続部70と、ターゲットシステムの入力部とのインピーダンスマッチングを取るためには、本実施形態では、シールド導体41の幅d7を76μmに設定すれば良いことが分かる。こうすることで、第2の接続部70における信号反射を抑制することが出来る。
【0034】
また、このとき、第2の接続部70におけるクロストークは、図4では120mVと読み取れるが、これはd2=7.6cmの長さを有する共通部43の場合である。枝部44の長さはd3=7mm、すなわち共通部43の長さの1/10弱なので、クロストークも1/10弱の12mV弱となる。ターゲットシステムに供給される信号の振幅が、一般的な1.5Vであれば、この程度のクロストークで誤動作は発生しない。
【0035】
以上に説明したように、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルは、小型薄型化しても、シールド導体41の一部にテーバー状の枝部44を設けることで、第1の接続部60では低いインピーダンスを、第2の接続部70では高いインピーダンスを、それぞれ実現することが出来る。ここで、インピーダンスが低い共通部43がフレキシブルケーブルの大部分を占め、かつ、インピーダンスが高い枝部44の長さを短くすることで、配線21間のクロストークを抑圧している。その結果、本発明の実施形態によるフレキシブルケーブルでは、インピーダンスのそれぞれ異なる装置を第1および第2の接続部60、70に接続しても、その両方でインピーダンスマッチングを取ることが出来、かつ、シグナルインテグリティも向上させることが出来る。
【0036】
本発明の実施形態では、フレキシブルケーブルの全長に亘って配線21の幅を一様とした上で、第1および第2の接続部60、70におけるシールド導体の幅に差を設けることで、インピーダンスが両端で異なるフレキシブルケーブルを実現した。しかし、図3から明らかなとおり、配線21の幅に、第1および第2の接続部60、70で差を設けることでも、インピーダンスが両端で異なるフレキシブルケーブルを実現することが可能である。このとき、配線21は、全体的にテーパー形状であっても良いし、一部だけテーパー形状で残り部分の幅が均一であっても構わない。また、シールド導体41は、実施形態と同様に共通部43および枝部44を具備する形状であっても良いし、枝部44の無い単なる長方形であっても構わない。
【符号の説明】
【0037】
10 (第1の)絶縁層
11 (第1の)絶縁フィルム
20 配線層
21 配線
30 (第2の)絶縁層
31 (第2の)絶縁フィルム
40a (従来技術の)シールド層
41a (従来技術の)シールド導体
42 穴部
40 (本発明の)シールド層
41 (本発明の)シールド導体
43 共通部
44 枝部
50 (第3の)絶縁層
51 (第3の)絶縁フィルム
60 (第1の)接続部
70 (第2の)接続部
d1 フレキシブルケーブルの長さ
d2 共通部の長さ
d3 枝部の長さ
d4 配線の幅
d5 隣接する配線間の幅
d6 絶縁層の厚さ
d7 シールド導体(共通部、枝部)の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配線を有する配線層と、
前記配線層に積層されて、面状導体を含むシールド層と、
前記配線層および前記シールド層の間に積層されて、面状絶縁体を含む絶縁層と
を具備し、
前記シールド層は、
前記複数の配線にまたがる幅を有する共通部と、
前記絶縁層を介して前記複数の配線にそれぞれ対面して分離した複数の枝部と
を具備し、
前記複数の枝部のそれぞれは、
前記共通部に接続された一方の端部と、
前記一方の端部よりも幅が狭い他方の端部と、
前記一方の端部から前記他方の端部にかけて前記幅が連続的に変化するテーパー形状と
を具備し、
前記配線層および前記シールド層の間のインピーダンスは、前記共通部よりも前記他方の端部の方が高い
フレキシブルケーブル。
【請求項2】
請求項1に記載のフレキシブルケーブルにおいて、
前記配線層の、前記絶縁層とは反対の面に積層された第1の絶縁フィルムと、
前記シールド層の、前記絶縁層とは反対の面に積層された第2の絶縁フィルムと、 前記共通部側で、前記第1および前記第2の絶縁フィルムから露出した第1の接続部と、
前記他方の端部側で、前記第1および前記第2の絶縁フィルムから露出した第2の接続部と
をさらに具備する
フレキシブルケーブル。
【請求項3】
請求項1または2に記載のフレキシブルケーブルにおいて、
前記複数の配線のそれぞれは、
前記枝部のそれぞれと同じ方向に幅が変化するテーパー形状
を具備する
フレキシブルケーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−198643(P2011−198643A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−64808(P2010−64808)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】