説明

フロアマット

【課題】容易な方法で所定の周波数の吸音率を向上させることができるフロアマットを提供することを目的とする。
【解決手段】バッキング層10とタフト層30とを有するフロアマット1であって、バッキング層10には、シート状のバッキング12と、バッキング12と床部90とを離間させる突起部11と、床部90とバッキング12との間の空間に連通しレゾネータ60を構成する貫通孔15とが設けられていることを特徴とするフロアマット1とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロアマットに関する。
【背景技術】
【0002】
防音性を備えたフロアマットとして、以下のものが知られている。
【0003】
まず、複数の貫通孔が形成された発泡性樹脂(バッキング層)と繊維基材(カーペット層)とが積層された防音カーペット、及びラグマット(フロアマット)について説明する。
これらの防音カーペット及びラグマットでは、貫通孔によって発泡性樹脂内の気泡の一部が開口されている。これにより、発泡性樹脂における吸音率を向上させている。(特許文献1、特許文献2)
【0004】
また、通気性のある発泡裏ゴムシート(バッキング層)とカーペット基布(カーペット層)との間にフェルト層を設けて吸音率を向上させたフロアマットが開示されている。(特許文献3)
【0005】
また、防音性を備えた車両内装飾部材として、開口部を有する衝撃吸収部材が吸音部材にはめ込まれたフットパネルが開示されている。
この衝撃吸収部材は、開口部が形成された足掛板部及びリブを有している。そして、リブを吸音部材の係止溝にはめ込むことによってフットパネルが構成されたものである。
このとき、足掛板部と吸音部材との間には空間が形成されており、この空間を構成要素とするレゾネータによって吸音率を高めたものである。(特許文献4)
【特許文献1】特開2002−238730号公報
【特許文献2】特開2002−282116号公報
【特許文献3】特開2003−291711号公報
【特許文献4】特開2005−145383号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、これらのフロアマットには以下の問題点がある。
まず、特許文献1及び特許文献2のバッキング層では、所定の周波数を選択的に吸収させることは困難であった。
また、特許文献3のフロアマットにおいても、フェルト層で所定の周波数を選択的に吸収させることは困難であった。
そして、特許文献4のフットパネルは、空間の容積等を調整することにより、騒音を低減することを可能にし得るとの記載があるが、衝撃吸収部材の嵌め込み具合によって空間の容積が一定とならず、所定の周波数を選択的に吸収させることは困難であった。
【0007】
また、バッキング層に発泡性樹脂を使用したフロアマット(特許文献1、特許文献2)や、あるいはフェルト層を設けたフロアマット(特許文献3)は、製造コストが高くなっていた。また、特許文献4のフットパネルは、衝撃吸収部材と吸音部材とを設けており構造が複雑であるため、床面全体を覆うようなフロアマットに採用した場合大幅なコスト増加となる。さらに構造上、高さ、容積が必要となり、設置場所が制限されてしまう。そして、レゾネータの孔が露出してしまっているので見栄えも悪く、フロアマットに採用することは困難であった。
【0008】
そこで本発明は、容易な方法で所定の周波数の吸音率を向上させることができるフロアマットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のフロアマットは、バッキング層とカーペット層とを有するフロアマットであって、前記バッキング層には、シート状のバッキングと、前記バッキングと床部とを離間させる突起部と、前記床部とバッキング層との間の空間に連通してレゾネータを構成する貫通孔とが設けられていることを特徴とする。
これにより、前記フロアマットを前記床部に設置すると、前記突起部が支柱の役割を果たし、容易に前記バッキングと前記床部との間に空間を形成することができる。したがって、空間及び前記貫通孔からなる前記レゾネータを容易に構成し、前記レゾネータの構造に基づいた所定の周波数の吸音率を向上させて騒音を低減させたフロアマットを提供することができる。
【0010】
前記突起部がスパイク状であることが好ましい。
これにより、前記突起部が連続的に配置されていなくても、前記突起部が前記フロアマットを支持するので、容易に空間を形成して前記レゾネータを構成することができる。したがって、騒音を低減させることができる。
また、スパイク状にすれば、壁状にするよりも前記突起部に要する原材料を少なくすることができるので、フロアマットを軽量化させることができる。
そして、1個の前記突起部あたりにかかる負荷が大きくなって、前記床部との摩擦が大きくなるため、前記床部上で滑りにくくすることができる。
【0011】
前記バッキングの周縁部に、前記突起部を取り囲む外壁部が設けられていることが好ましい。
これにより、前記バッキングと前記床部との間の空間がほぼ密閉されるので、前記レゾネータの吸音率を向上させることができる。したがって、騒音をより低減させたフロアマットを提供することができる。
また、前記外壁部が滑り止めとなって、前記床部上で滑りにくくすることができる。
【0012】
前記フロアマットの外周部が前記床部と当接する構造を有していることが好ましい。
これにより、前記フロアマットと前記床部との間の空間の密閉性を高めて、前記レゾネータの吸音率を向上させることができるため、外部の騒音をより低減させたフロアマットを提供することができる。
また、前記フロアマットの外周部が滑り止めとなって、前記床部上で滑りにくくすることができる。
【0013】
前記フロアマットの前記外周部が湾曲して、前記床部に当接する構造を有していることが好ましい。
これにより、平坦な場所であっても容易に前記フロアマットと前記床部との間に密閉性の高い空間を形成して、吸音率を向上させることができる。したがって、設置場所を選ばず、より汎用性を高めたフロアマットを提供することができる。
また、前記フロアマットの外周部が滑り止めとなって、前記床部上で滑りにくくすることができる。
【0014】
前記バッキングは前記空間側に凸部を有し、前記凸部に前記貫通孔が形成されていることが好ましい。
これにより、前記貫通孔の長さを伸ばすとともに空間の容積を縮小させて、前記レゾネータの吸音率が高くなる周波数を容易に調整することが可能であるので、騒音を効果的に低減したフロアマットを提供することができる。
【0015】
前記バッキングは凹部を有し、前記凹部に前記貫通孔が形成されていることが好ましい。
これにより、前記貫通孔の長さを短縮するとともに空間の容積を拡大させて、前記レゾネータの吸音率が高くなる周波数を容易に調整することが可能で、騒音を効果的に低減したフロアマットを提供することができる。
【0016】
前記突起部は、前記バッキングを複数の領域に区画する壁部であることが好ましい。
これにより、空間の密閉性を高めることとなり、前記レゾネータの吸音率を向上させることができる。したがって、騒音をより低減したフロアマットを提供することができる。
また、前記壁部が滑り止めとなって、前記床部上で滑りにくくすることができる。
【0017】
前記バッキングに複数の前記貫通孔が形成されており、前記壁部は、前記貫通孔ごとに前記バッキングを区画していることが好ましい。
これにより、さらに空間の密閉性を高めることとなり、前記レゾネータの吸音率を向上させることができる。したがって、騒音をより低減したフロアマットを提供することができる。
【0018】
前記バッキングの厚さが前記領域ごとに設定されていることが好ましい。
これにより、空間ごとにその容積を変えることができ、複数の異なる周波数における吸音率を向上させることができる。したがって、外部の騒音を効果的に低減したフロアマットを提供することができる。
【0019】
前記壁部間のピッチ幅が前記領域ごとに設定されていることが好ましい。
これにより、空間ごとにその容積を変えることができ、複数の異なる周波数における吸音率を向上させることができる。したがって、外部の騒音を効果的に低減したフロアマットを提供することができる。
【0020】
前記壁部の先端部が刃状であることが好ましい。
これにより、前記壁部と前記床部とが接触する面積を縮小して、前記壁部の先端部にかかる負荷が増大するので摩擦力を増大させ、前記床部上で滑りにくくしたフロアマットを提供することができる。
【0021】
前記壁部の先端部に突起が形成されていることが好ましい。
これにより、前記突起でフロアマットを支えることで、前記突起にかかる負荷が増大するので摩擦力を増大させ、前記床部上で滑りにくくしたフロアマットを提供することができる。
【0022】
前記貫通孔の内径が前記領域ごとに設定されていることが好ましい。
これにより、前記レゾネータごとにその形状を変更することができるので、複数の異なる周波数における吸音率を向上させたフロアマットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら本発明に係るフロアマットについて説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0024】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るフロアマット1の模式平面図で、バッキング層10側から見たものである。図2は、フロアマット1のA−A’模式断面図である。
フロアマット1は、バッキング層10とカーペット層としてのタフト層30とが積層された構造を有しており、バッキング層10を床部90側に設置して使用する。カーペット層としては、タフト層の限定されるものではなく、例えば、ニーパン層や緞通層であってもよい。
なお、図2では、フロアマット1の外周部19が床部90の傾斜面91に当接した状態で設置されている。
【0025】
図2に示すように、タフト層30は、基布層31と、パイル32とからなる。
基布層31は通気性を有しており、パイル32を縫い込むための基材として使用する。パイル32は、人に踏まれた場合や、物品が設置された際の衝撃を緩和するためのものである。そしてパイル32は、基布層31の法線方向に略起立した状態で基布層31に縫い込まれている。
そして接着層33によって、タフト層30とバッキング層10とが貼り合わされている。
【0026】
図1、図2に示すように、バッキング層10は、シート状のバッキング12、複数のスパイク(突起部)11、及び貫通孔15からなる。
【0027】
スパイク11は、バッキング12のタフト層30と反対側(床部90側)に設けられている。
スパイク11は、フロアマット1を支持するとともに床部90との滑りを防止するためのものである。フロアマット1を床部90に設置すると、スパイク11がフロアマット1を支持して、バッキング層10と床部90との間に空間50を形成する(図2)。
【0028】
スパイク11は、バッキング12と一体で形成してもよいし、別体で形成したものをバッキング12に取り付けたものであってもよい。
また、スパイク11の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円柱状や円錐台状などであってもよい。
【0029】
そして、バッキング12には複数の貫通孔15が形成されている。貫通孔15はバッキング12と基布層31とを貫通し、空間50とタフト層30の外側の空間とを連通している。
貫通孔15の形状は、特に限定されるものではない。例えば、円柱状や円錐台状などであってもよい。
図1では、スパイク11と貫通孔15とが、交互に等間隔の格子点状に配置されているが、配置例はこれに限られない。
【0030】
図3は、スパイク11及び貫通孔15のその他の配置例を示す模式平面図である。図3では、便宜的に水平方向(X軸方向)及び垂直方向(Y軸方向)を規定している。
【0031】
図3には、バッキング12、スパイク11、及び貫通孔15が示されている。
スパイク11の列M1及び貫通孔15の列M2が水平方向(X軸方向)に延在している。また、スパイク11の列M1及び貫通孔15の列M2内では、一定のピッチ幅d1でスパイク11及び貫通孔15がそれぞれ配列されている。
【0032】
垂直方向(Y軸方向)には、スパイク11の列M1と貫通孔15の列M2とが交互に配置されている。スパイク11の列M1及び貫通孔15の列M2は、一定のピッチ幅d2でそれぞれ配置されている。
また、隣り合って配置されたスパイク11の列M1同士、貫通孔15の列M2同士は、列の延在方向において半ピッチ(d1/2)ずれて配置されている。このように配列されたスパイク11及び貫通孔15は、それぞれハニカム配置となっている。すなわち、隣接するスパイク11が正三角形の頂点の位置に配置されており、そして、隣接する貫通孔15が正三角形の頂点の位置に配置されている。
スパイク11は貫通孔15の正三角形の中心の位置に配置されている。また、貫通孔15は、スパイク11の正三角形の中心の位置に配置されている。
【0033】
例えば、スパイク11及び貫通孔15は、水平方向(X軸方向)に12.0mmの間隔(すなわち、d1=12.0mm)で配列される。
垂直方向(Y軸方向)には、スパイク11の列M1、及び貫通孔15の列M2が、10.4mmの間隔(すなわち、d2=10.4mm)で配置される。
【0034】
その他の例として、スパイク11及び貫通孔15は、水平方向(X軸方向)に8.0mmの間隔(すなわち、d1=8.0mm)で配列される。
垂直方向(Y軸方向)には、スパイク11の列M1、及び貫通孔15の列M2が、6.9mmの間隔(すなわち、d2=6.9mm)で配置される。
【0035】
図2の説明に戻って、フロアマット1は、その外周部19のほぼ全周が床部90の傾斜面91に当接して設置されている。すなわち、貫通孔15を除いて空間50がほぼ密閉された状態となっている。
【0036】
貫通孔15及び空間50はレゾネータ60を構成している。
このレゾネータ60は、ヘルムホルツ型レゾネータと呼ばれ、外部の音を吸収することができる。レゾネータ60は、その形状に基づいた所定の周波数で吸音率が高くなる。
【0037】
ここで、ヘルムホルツ型レゾネータの原理について簡単に説明する。図4は、ヘルムホルツ型レゾネータの基本構成を示す模式断面図である。レゾネータ560は、ポート部(貫通孔)515及び空間550より構成されている。なお、図4に示した記号はそれぞれ以下の通りである。
r:ポート部の開口半径
S:ポート部の開口面積
L:ポート長
V:空間の容積
【0038】
まず外部の音が、ポート部515を介してレゾネータ560に導入される。レゾネータ560に導入された音はあらゆる周波数が組み合わされたものであるが、レゾネータ560は、その形状に基づいた所定の周波数で単共振状態を引き起こして、その周波数の音を吸収する。
このときの共鳴周波数fは、以下の式で表される。
=C/(2π)×(S/(V×L1))1/2 ・・・(1)
C:音速
L1:補正ポート長(L1=L+1.3×r)
【0039】
(1)式は、1個のポート部515を有する場合の共鳴周波数を計算する式である。これに対して、複数個のポート部515を有する場合の共鳴周波数fは、以下の式で表される。
=C/(2π)×(N×S/(V×L1))1/2 ・・・(2)
N:ポート部の数
すなわち(2)式は、ポート部515の数に応じて、空間550に対する開口面積が補正された式である。
【0040】
レゾネータ560の共鳴周波数を変更する場合には、(1)式又は(2)式からその傾向を見積ることができる。
例えば、共鳴周波数を高周波側に変更する場合には、
・ポート部515の開口面積Sを増大させる
・空間550の容積Vを縮小させる
・ポート長Lを短くする
の少なくとも1つ、あるいはこれらを組み合わせたレゾネータを構成すればよい。
一方、共鳴周波数を低周波側に変更する場合には、
・ポート部515の開口面積Sを縮小させる
・空間550の容積Vを増大させる
・ポート長Lを伸ばす
の少なくとも1つ、あるいはこれらを組み合わせたレゾネータを構成すればよい。
【0041】
単共振状態となったレゾネータ560は、ポート部515で激しく空気が出入りしているため、空気の分子同士が摩擦を引き起こす。これによって、音響エネルギーが熱エネルギーに変換されて外部の音が吸収される。
【0042】
ここで本実施形態の説明に戻る。
空間50の容積は、スパイク11の高さや幅を変えることによって変更される。
そして、ポート長Lはすなわち貫通孔15の長さであって、バッキング12の板厚を変えることによって変更される。
ただし、空間50の容積及びポート長Lの変更は、フロアマット1が安定して設置できる範囲内で行う。
【0043】
バッキング12の板厚(ポート長L)は、フロアマット1の強度を考慮して1mm以上であることが好ましい。また、貫通孔15の内径(=2r)は1mm以上であることが好ましい。
【0044】
レゾネータ60の共鳴周波数は、フロアマット1の設置場所に応じて適宜変更することができる。
一例を挙げると、自動車の室内に設置する場合は、車内の騒音を抑えるために、共鳴周波数がおよそ1000Hz〜3000Hzとなるように設計する。
【0045】
このような構成を有するフロアマット1は以下の効果を得ることができる。
フロアマット1を床部90に設置すると、スパイク11が支柱の役割を果たし、容易にバッキング12と床部90との間に所定の容積を持った空間50を形成することができる。したがって、空間50及び貫通孔15からなるレゾネータ60を容易に構成し、レゾネータ60の構造に基づいた所定の周波数と共鳴する。そして、この共鳴周波数における吸音率を向上させて、騒音を低減させることができる。
【0046】
スパイク11が連続的に配置されていなくても、スパイク11がフロアマット1を支持して、容易に空間50を形成することができる。したがって、レゾネータ60を構成して、騒音を低減させることができる。
そして、スパイク状にすることで、壁を作った場合と比較すると原材料を削減することができるので、製造コストを低減するとともにフロアマット1の軽量化に効果的である。
また、1個のスパイク11あたりの負荷が大きくなって、床部90との摩擦が大きくなるため、床部90上で滑りにくくすることができる。
【0047】
スパイク11の高さ、幅を変えることによって、空間50の容積を変更することができるので、レゾネータ60の共鳴周波数を容易に調整することができる。
また、あるいはバッキング12の板厚を変えることによって貫通孔15の長さ(ポート長L)を変更することができるので、レゾネータ60の共鳴周波数を容易に調整することができる。
したがって、使用環境における騒音に合わせてレゾネータ60の共鳴周波数を設定することができ、騒音を効果的に低減させることができる。
【0048】
バッキング12に貫通孔15を複数個設けることで、空間50の開口面積を増大させることができる。これにより、レゾネータ60における音の吸収量を増大させ、騒音を効果的に低減させることができる。
【0049】
また、貫通孔15は基布層31を貫通していなくてもよい。これにより、効果は多少劣るが、十分な騒音削減効果を得られる。
【0050】
また、貫通孔15の側壁をテーパー状(貫通孔15を円錐台状)とすれば、加工が容易になるので、製造工程を短縮するとともに、製造コストを低減させることができる。
【0051】
バッキング12の板厚(ポート長L)を1mm以上にすることで、バッキング層10の強度及びフロアマット1の耐久性を確保することができる。
また、パイル32が水で浸されても、貫通孔15の長さ(ポート長L)が長く、水が床部90側に通り抜けるまでに時間を要するので、床部90への水漏れ防止性能を向上させることができる。そして、一部の水が基布層31に吸収されて、床部90への水漏れ量及び水漏れ速度が小さくなって、さらに水漏れ防止性能を向上させることができる。
また、貫通孔15が基布層31を貫通していても、水漏れ防止性能を向上させることができる。これは、基布層31の分だけ貫通孔15(ポート長L)がより長くなっており、水が直接貫通孔15に接触しても、水が通り抜ける速度が小さくなるためである。
その一方で、空間50は貫通孔15を介してタフト30側と連通されており、床部90が濡れても容易に乾燥させることができる。
【0052】
また、貫通孔15の内径(=2r)を1mm以上にすることによって、確実にレゾネータ60で音を吸収させて、騒音を効果的に低減させることができる。
【0053】
バッキング12の外端部が傾斜面91に当接して設置されていることで、空間50の密閉性を高めているので、レゾネータ60の吸音率を向上させることができる。したがって、外部の騒音をより効果的に低減させることができる。
また、フロアマット1の外周部19が滑り止めとなって、床部90上で滑りにくくすることができる。
【0054】
また、フロアマット1の外周部が床部90側に湾曲した構造であってもよい。
図5は、外周部を湾曲させたフロアマット1の模式断面図である。図5に示すように、このフロアマット1は、マット外周部のRの位置において湾曲している。そして、フロアマット1の外周部19が床部90と当接している。
Rの位置での湾曲は、バッキング層12を湾曲させて成形することにより形成できるが、フロアマット1の外周部19が自重により湾曲したものであってもよい。この場合、外周部19周辺にスパイク11を設けず、貫通孔15のみを設けることで形成できる。
【0055】
フロアマット1の外周部が湾曲していることで、傾斜面91を有していない平坦な場所であっても容易にバッキング12と床部90との間に密閉性の高い空間50を形成して、吸音率を向上させることができる。したがって、設置場所を選ばず、より汎用性を高めたフロアマット1とすることができる。
また、フロアマット1の外周部19が滑り止めとなって、床部90上で滑りにくくすることができる。
【0056】
パイル32は、基布層31を貫通して縫い込まれていてもよい。これにより、縫い込まれたパイル32が基布層31から抜けにくくなり、フロアマット1の耐久性を向上させることができる。また、接着層33によって、基布層31に縫い込まれたパイル32が基布層31に確実に固着されて、フロアマット1の耐久性を向上させることができる。
【0057】
(変形例)
次に、第1の実施形態の変形例について説明する。本変形例は、図2の貫通孔15付近におけるバッキング12の形状を変更したものである。本変形例について、図面を用いて説明する。
【0058】
図6及び図7は、本実施形態に係る変形例を示すバッキング層の模式拡大断面図である。
まず、図6について説明する。図6のバッキング層10aは、バッキング12a、スパイク11、貫通孔15a、及び凸部17aからなる。
凸部17aは、スパイク11と隣り合ってバッキング12aに設けられている。凸部17aは貫通孔15aごとに設けられており、貫通孔15aは、凸部17a及びバッキング12aを貫通して形成されている。
凸部17aの形状は特に限定されず、例えば、円柱状や円錐台状であってもよい。
【0059】
このようなバッキング層10aを床部に設置することで構成されるレゾネータは、貫通孔15aの長さ(ポート長L)がバッキング12aの厚さよりも長くなる。また、空間の容積は凸部17aの体積分小さくなる。
よって、凸部17aの形状を調整することによって、レゾネータの共鳴周波数を変更することができ、騒音を効果的に低減させることができる。
【0060】
次に、図7について説明する。図7のバッキング層10bは、バッキング12b、スパイク11、貫通孔15b、及び凹部17bからなる。
凹部17bは、スパイク11と隣り合ってバッキング12bに形成されている。凹部17bは貫通孔15bごとに設けられており、貫通孔15aは、凹部17bの底部からバッキング12bを貫通して形成されている。
凹部17bの形状は特に限定されず、例えば、円柱状や円錐台状であってもよい。
【0061】
このようなバッキング層10bを床部90に設置することで構成されるレゾネータは、貫通孔15bの長さ(ポート長L)がバッキング12bの厚さよりも短くなる。また、空間の容積は凹部17bの体積分大きくなる。
よって、凹部17bの形状を調整することによって、レゾネータの共鳴周波数を変更することができ、騒音を効果的に低減させることができる。
【0062】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態に係るフロアマット101の模式平面図で、バッキング層110側から見たものである。図9は、フロアマット101のB−B’模式断面図である。なお、図9(a)は、傾斜面91を有していない床面90にフロアマット101を設置した場合を示し、図9(b)は、傾斜面91にフロアマット101の外周部を当接させて設置した場合を示している。
【0063】
フロアマット101は、タフト層30と、バッキング層110とからなる。このうち、タフト層30は、第1の実施形態と同様であるのでその説明は省略する。
バッキング層110は、バッキング12、スパイク11、及び外壁部120からなる。なお、バッキング12及びスパイク11は、第1の実施形態のフロアマット1と同様であるのでその説明は省略する。
外壁部120は、バッキング12のスパイク11側の面に設けられている。外壁部120は、すべてのスパイク11を取り囲んで、バッキング12の周縁部に沿って形成されている。
【0064】
図9(a)に示すように、床部90に設置されたフロアマット101は、スパイク11及び外壁部120によって支持されている。外壁部120は、全周にわたって床部90と接しており、バッキング12、床部90、及び外壁部120で囲まれた空間150を形成している。そして、貫通孔15及び空間150からなるレゾネータ160が構成されている。
一方、図9(b)のフロアマット101は、外周部19が傾斜面91に当接して設置されている。この場合は、外壁部150及びフロアマット101の外周部19で空間150を密閉している。
【0065】
外壁部120が設けられていることで、図9(b)の傾斜面91を有していない場所でもほぼ密閉された空間150が形成されるので、空間150から漏れ出る音を抑えることができる。したがって、レゾネータ160の吸音性能が高まり、吸音率を向上させることができる。よって、外部の騒音をより効果的に低減させることができる。
また、外壁部120が滑り止めとなって、床部90上で滑りにくくすることができる。
【0066】
さらに、第1の実施形態の変形例(図6、図7)で示したように、バッキング12が凸部又は凹部を有していて、これらの凸部又は凹部に貫通孔15が形成されていてもよい。
これにより、貫通孔15の長さ(ポート長L)、及び空間150の容積を変えることができるので、レゾネータ160の共鳴周波数を容易に調整して、騒音を効果的に低減させることができる。
【0067】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明する。
図10は、第3の実施形態に係るフロアマット201の模式平面図で、バッキング層210側から見たものである。図11は、フロアマット201のC−C’模式断面図である。
【0068】
フロアマット201は、タフト層30、及びバッキング層210からなる。このうち、タフト層30は、第1の実施形態と同様であるのでその説明は省略する。
バッキング層210は、バッキング12と、貫通孔15と、間仕切り壁(壁部)220とからなる。ここでバッキング12は、第1及び第2の実施形態のフロアマット1、101と同様であるので説明を省略する。
【0069】
図10及び図11に示すように、間仕切り壁220は、バッキング12のタフト層30と反対側の面をマス目状に仕切る格子状を成して立設されている。間仕切り壁220は、貫通孔15ごとにバッキング12の平面領域を区画している。
間仕切り壁220は、バッキング12と一体で形成してもよいし、別体で形成したものをバッキング12に取り付けたものであってもよい。
【0070】
図11に示すように、床部90に設置されたフロアマット201は、間仕切り壁220によって支持されている。これにより、貫通孔15ごとに、バッキング12、床部90、及び間仕切り壁220で囲まれた空間250を形成している。
そして、貫通孔15ごとに、貫通孔15及び空間250からなるレゾネータ260が構成されている。
【0071】
図10及び図11のフロアマット201では、バッキング12の板厚、及び隣接する間仕切り壁220のピッチ幅は一定にされている。
【0072】
間仕切り壁220が、貫通孔15ごとにバッキング12の平面領域を区画することで、空間250の密閉性を高めることができる。したがって、レゾネータ260における吸音率を向上させて、騒音を低減させることができる。
また、間仕切り壁220が滑り止めとなって、フロアマット201を滑りにくくすることができる。
【0073】
間仕切り壁220は、貫通孔15ごとにバッキング12の平面領域を区画してもよいし、1つの空間250が複数の貫通孔15を有するように平面領域を区画してもよい。また、貫通孔15の数が異なる空間250が混在していてもよい。
このような場合であっても、バッキング12の平面領域が複数の領域に区画されているので、空間250の密閉性を高めることができる。したがって、レゾネータ260における吸音率を向上させて、騒音を低減させることができる。
【0074】
また、バッキング12の板厚、及び間仕切り壁220のピッチ幅は、空間250ごとに異ならせてもよい。
図12は、バッキング層210の例を示す模式断面図であり、(a)バッキング12の板厚を空間250ごとに変更したもの、(b)間仕切り壁220のピッチ幅を空間250ごとに変更したものである。
【0075】
まず、図12(a)について説明する。空間250a1では、バッキング12の板厚はt1である。一方、空間250a2では、バッキング12の板厚はt2(t1<t2)であり、空間ごとに板厚が設定されている。そして、空間250a1の容積はVa1、空間250a2の容積はVa2(Va1>Va2)となっている。
【0076】
間仕切り壁220の厚さを空間250ごとに設定することで、空間250の容積を変えることができるので、複数の異なる周波数における吸音率を向上させることができる。したがって、騒音を効果的に低減させることができる。
【0077】
次に、図12(b)について説明する。空間250b1を挟んで隣り合う間仕切り壁220の間隔はp1である。一方、空間250b2を挟んで隣り合う間仕切り壁220の間隔はp2(p1<p2)である。したがって、空間ごとに間仕切り壁220のピッチ幅が設定されている。そして、空間250b1の容積はVb1、空間250b2の容積はVb2(Vb1<Vb2)となっている。
【0078】
また、間仕切り壁220間のピッチ幅を空間250ごとに設定することで、空間250の容積をそれぞれ設定することができるので、複数の異なる周波数における吸音率を向上させることができる。したがって、騒音を効果的に低減させることができる。
【0079】
間仕切り壁220の先端部は平坦な形状であるが、それ以外の形状であってもよい。図13及び図14は、間仕切り壁220の先端部の形状の例を示す拡大斜視図である。間仕切り壁220の先端部の形状として、例えば、図13に示した鋸歯状、図14に示した刃状などであってもよい。
【0080】
間仕切り壁220の先端部が鋸歯状であれば、間仕切り壁220の先端部を尖らせることとなり、間仕切り壁220の先端部により大きな圧力がかかる。したがって、間仕切り壁220の先端部と床部90との間に大きな摩擦力がかかり、フロアマット201をより滑りにくくすることができる。
また、空間250の密閉性はほとんど損なわれず、レゾネータ260の吸音率を保持させることができる。
【0081】
また、間仕切り壁220の先端部が刃状であれば、間仕切り壁220の先端部を尖らせることとなり、間仕切り壁220の先端部により大きな圧力がかかる。したがって、間仕切り壁220の先端部と床部90との間に大きな摩擦力がかかり、フロアマット201をより滑りにくくすることができる。
また、間仕切り壁220の先端部が平坦な場合(図11)とほぼ同等の密閉性を有し、レゾネータ260の吸音率を保持させることができる。
【0082】
また、貫通孔15の内径を貫通孔15ごとに設定してもよい。
これにより、レゾネータ260のポート部の形状が変えることができるので、複数の共鳴周波数を持ったバッキング層210とすることができる。したがって、複数の周波数における吸音率を向上させて、外部の騒音を効果的に低減させることができる。
【0083】
(変形例)
次に、第3の実施形態の変形例について説明する。図15は、第3の実施形態の変形例を示す模式拡大斜視図である。
図15に示すように、本変形例のフロアマット201aは、間仕切り壁220の先端部に突起221を有している。突起221の位置は特に限定されないが、間仕切り壁220の交差部に配置されていることが好ましい。突起221の形状は特に限定されず、例えば、円柱状や円錐台状などでもよい。
突起221は、間仕切り壁220の先端部から突出しており、フロアマット201aを床部90に設置すると、突起221がフロアマット201を支持する。
突起221の高さは、フロアマット201aを安定して支持し、かつ図11の空間250の密閉性が損なわれないように設定する。
【0084】
突起221を設けることによって、フロアマット201aが床部90と接する面積が減少して、突起221に大きな圧力がかかる。したがって、突起221と床部90との間に大きな摩擦力がかかり、フロアマット201aをより滑りにくくすることができる。
また、空間250の密閉性はほとんど損なわれないので、レゾネータ260の吸音率を保持させることができる。
【0085】
また、第1及び第2の実施形態で示したように、バッキング12が凸部又は凹部を有していてもよい。(図6、図7)
これにより、貫通孔15の長さ(ポート長)、及び空間150の容積を変えて、レゾネータ160の共鳴周波数を容易に調整することができる。したがって、外部の騒音を効果的に低減させることができる。
【実施例】
【0086】
次に、本発明の実施例について説明する。本実施例は、4種類のバッキング層を試作して、バッキング層ごとに各周波数の吸音率を測定したものである。なお、本実施例における測定は、ISO 10534−2(垂直入射吸音率測定)に準拠した方法にて行った。
図16は、本実施例に係るバッキング層1010を示す模式斜視図である。図17は、本実施例の実験結果を示すグラフである。なお、図17は、横軸が周波数[Hz]、縦軸が吸音率[%]を示している。
【0087】
ここで、試作したバッキング層1010について説明する。
バッキング1012は、直径2.9cmの円板状とした。また、バッキング1012には7個の貫通孔1015を形成し、3個のスパイク1011を取り付けた。
そして、図示は省略しているが、バッキング1012の外端に壁を設けて、スパイク1010を下側にして床部に置いたとき、バッキング1012と床部との間に円筒状の空間を形成できるようにした。
【0088】
本実施例では、バッキング1012の板厚L、及び貫通孔1015の孔径Φ(=2r)を変えて4種類のバッキング層1010を試作した。
【0089】
ここで、試作品の仕様を列挙する。
(試作品1) 板厚L=2.0mm、孔径Φ=2.0mm
(試作品2) 板厚L=3.0mm、孔径Φ=2.0mm
(試作品3) 板厚L=3.0mm、孔径Φ=2.5mm
(試作品4) 板厚L=2.0mm、孔径Φ=2.5mm
これらの板厚L及び孔径Φは、(2)式で用いられるポート長L及びポート部の開口半径の2倍(2r)にそれぞれ対応している。
【0090】
これらの数値から、それぞれのバッキング層1010の共鳴周波数を計算する。
まず、(2)式で使用する補正ポート長L1は、それぞれ以下の通りである。
(試作品1) 補正ポート長L1=3.3mm
(試作品2) 補正ポート長L1=4.3mm
(試作品3) 補正ポート長L1=4.625mm
(試作品4) 補正ポート長L1=3.625mm
【0091】
そして、1個当たりのスパイク1011の体積はいずれも共通であり、0.03665cmである。また、貫通孔1015を7個形成したので、ポート部の数Nは7である(N=7)。
【0092】
以上より、試作品ごとのレゾネータの共鳴周波数を計算すると以下の通りであった。
(試作品1) 共鳴周波数f=2472[Hz]
(試作品2) 共鳴周波数f=2165[Hz]
(試作品3) 共鳴周波数f=2610[Hz]
(試作品4) 共鳴周波数f=2948[Hz]
これらの計算結果を、図17で計算値S1〜S4として示した。なお、S1は試作品1における計算結果を、S2は試作品2における計算結果を、S3は試作品3における計算結果を、S4は試作品4における計算値を示している。
【0093】
そして、試作品ごとの実験結果を、グラフT1〜T4で示した(図17)。なお、T1は試作品1における試験1、T2は試作品2における試験2、T3は試作品3における試験3、及びT4は試作品4における試験4である。
【0094】
グラフT1〜T4は、ある共鳴周波数の近辺において吸音率が非常に高くなっていることを示している。
そして、測定した共鳴周波数は、計算した共鳴周波数(計算値S1〜S4)と非常によく一致した。
本発明のフロアマットでは、孔径Φとポート長Lを変えることで容易に吸収周波数を調整できることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るフロアマット1の模式平面図である。
【図2】フロアマット1のA−A’ 模式断面図である。
【図3】スパイク11及び貫通孔15の配置例を示す模式平面図である。
【図4】ヘルムホルツ型レゾネータの基本構成を示す模式断面図である。
【図5】周縁部を湾曲させたフロアマット1の断面図である。
【図6】本実施形態に係る変形例を示すフロアマット1aの模式拡大断面図である。
【図7】本実施形態に係る変形例を示すフロアマット1bの模式拡大断面図である。
【図8】第2の実施形態に係るフロアマット101の模式平面図である。
【図9】フロアマット101のB−B’ 模式断面図である。
【図10】第3の実施形態に係るフロアマット201の模式平面図である。
【図11】フロアマット201のC−C’ 模式断面図である。
【図12】バッキング層210の例を示す模式断面図である。
【図13】間仕切り壁220の先端部の形状の例を示す模式拡大斜視図である。
【図14】間仕切り壁220の先端部の形状の例を示す模式拡大斜視図である。
【図15】本実施形態の変形例のフロアマット201aの模式拡大斜視図である。
【図16】本実施例に係るバッキング層1010を示す模式斜視図である。
【図17】本実施例の実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
【0096】
1,101,201,201a…フロアマット、10,10a,10b,110,210,1010…バッキング層、11,211,1011…スパイク(突起部)、12,12a,12b,1012…バッキング、15,15a,15b,1015…貫通孔、17a…凸部、17b…凹部、19…外周部、30…タフト層(カーペット層)、31…基布層、33…接着層、50,150,250,550,1050…空間、60,160,260,560…レゾネータ、90…床部、91…傾斜面、120…外壁部、220…間仕切り壁(突起部)、221…突起、515…ポート部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッキング層とカーペット層とを有するフロアマットであって、
前記バッキング層には、シート状のバッキングと、前記バッキングと床部とを離間させる突起部と、前記床部とバッキング層との間の空間に連通してレゾネータを構成する貫通孔とが設けられていることを特徴とするフロアマット。
【請求項2】
前記突起部がスパイク状であることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項3】
前記バッキングの周縁部に、前記突起部を取り囲む外壁部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフロアマット。
【請求項4】
前記フロアマットの外周部が前記床部と当接する構造を有していることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項5】
前記フロアマットの前記外周部が湾曲して、前記床部に当接する構造を有していることを特徴とする請求項4に記載のフロアマット。
【請求項6】
前記バッキングは前記空間側に凸部を有し、前記凸部に前記貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項7】
前記バッキングは凹部を有し、前記凹部に前記貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項8】
前記突起部は、前記バッキングを複数の領域に区画する壁部であることを特徴とする請求項1に記載のフロアマット。
【請求項9】
前記バッキングに複数の前記貫通孔が形成されており、
前記壁部は、前記貫通孔ごとに前記バッキングを区画していることを特徴とする請求項8に記載のフロアマット。
【請求項10】
前記バッキングの厚さが前記領域ごとに設定されていることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のフロアマット。
【請求項11】
前記壁部間のピッチ幅が前記領域ごとに設定されていることを特徴とする請求項8から請求項10の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項12】
前記壁部の先端部が刃状であることを特徴とする請求項8から請求項11の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項13】
前記壁部の先端部に突起が形成されていることを特徴とする請求項8から請求項11の何れか1項に記載のフロアマット。
【請求項14】
前記貫通孔の内径が前記領域ごとに設定されていることを特徴とする請求項8から請求項13の何れか1項に記載のフロアマット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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