説明

フローティングシール部材を有する改良された蛇口

蛇口胴体部の内部空洞内でシール部材と係合する流量調節レバーを備える液体分配蛇口。流量調節ハンドルが開位置にあり、液体が蛇口胴体部を通って流れるときに、シール部材は、蛇口胴体部内において、液体がシール部材のすべての側部の周りを流れることを可能にする大きめの凹部内に保持される。蛇口胴体部は、胴体部の第2の端部に取り付けられた着脱自在な注ぎ口を有することができる。シール部材の下流にある液体の流路内に通気口が設けられてもよい。この通気口は、流量レバーが閉位置にあるときには流路から残留液体を除去するように促進し、流量レバーが開位置にあるときには液体が通気口を通って流れることを防ぐように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体分配蛇口に関し、より詳細には、蛇口胴体部の内部空洞内でシール部材と係合する流量調節レバーを有する液体分配蛇口に関する。
【背景技術】
【0002】
人が消費するために液体を分配するビール栓又は他の同様の装置のような、加圧流体と共に使用するための従来の蛇口は、加圧流体の分配を調節するために内部弁を作動させる外部の作動レバーを有する場合がある。このような蛇口内には、内部の弁の上流及び下流に空間が存在し得る。このような蛇口を用いて通常分配される流体は腐りやすい可能性があり、空気との長期接触により流体の味や品質を損なう可能性がある。
【0003】
このような従来の蛇口内では、内部弁の上流にある流体は、通常は周囲空気にさらされないが、弁の下流にある流体は、周囲空気にさらされる可能性がある。弁の下流にある流体は、弁のシール部材又は他の部分に付着している残留物となる場合があり、あるいは流体を供給容器内に導くように配置された分配注ぎ口内で摩擦又は吸着により捕捉されている可能性もある。シールの周辺又は注ぎ口内に捕捉された流体は、周囲空気にさらされる可能性があり、細菌の増殖や他の汚染を生じるおそれがある。このような汚染された弁を介して継続的に分配を行うことは、その後に分配されるすべての流体が悪影響を受けたり、又は消費するには不衛生でさえあるという結果を生じる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
周囲空気にさらされる可能性がある捕捉された流体の解放を助けるように、加圧流体を分配する蛇口を改良することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、液体分配蛇口に関し、より詳細には、蛇口胴体部の内部空洞内でシール部材と係合する流量調節レバーを有する液体分配蛇口に関する。流量調節ハンドルが開位置にあり、液体が蛇口胴体部内を通って流れるときには、シール部材は、蛇口胴体部内において、液体がシール部材のすべての側部の周りを流れることを可能にする大きめの凹部に保持される。蛇口胴体部は、胴体部の第2の端部に取り付けられた着脱自在な注ぎ口を有することができる。シール部材の下流にある液体の流路には、通気口を備えていてもよい。この通気口は、流量レバーが閉位置にあるときには流路から残留液体を除去するように促進し、流量レバーが開位置にあるときには液体が通気口を通って流れることを防ぐように配置される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
明細書に組み込まれるとともに明細書の一部を構成している添付図面は、本発明のいくつかの態様を示しており、明細書とともに本発明の原理を説明するために役立つ。
添付図面に示す本発明の典型的な態様を詳細に参照する。可能な限り、同一又は類似の部品を示すために図面全体を通して同じ符号を使用する。
【0007】
図1〜図7を参照すると、液体分配蛇口100は、蛇口胴体部102と、分配注ぎ口104と、流量レバー106とを備える。図示するように、流量レバー106は閉位置又は流動不能位置にある。開位置又は下側の流動可能位置(後述する図9に示すような)では、液体は蛇口胴体部102内を、蛇口胴体部102の後端部108に取り付けられた液体源(図示せず)から蛇口胴体部102の前端部110を通って流れることができる。前端部110には、注ぎ口留め具112を用いて蛇口胴体部102に解放可能に保持されている着脱自在な分配注ぎ口104が取り付けられている。
【0008】
図7は、図示した付加的な要素とともに蛇口100の分解図を示している。後端部108内には、蛇口100と液体源との間の漏れに対するシールを提供するシール部材114が配置される。例えば、蛇口100はビール蛇口であってもよく、後端部108は加圧ビール樽と連通する接続金具に連結される。シール部材114は、蛇口胴体部102とビール樽に連結された接続金具との連結部におけるシーリングを助ける。
【0009】
蛇口胴体部102は、流量レバー106を受容する上側開口部116を備える。上側開口部116の外側部分118には、蛇口胴体部102内に流量レバー106を保持する役目を果たすとともに、流量レバー10と関連する様々なシール部材又は他の要素を収容する役目も果たす外側キャップ120を受容するようにねじが切られていてもよい。これらの様々なシール部材及び他の要素としては、流量レバー106の球体部分124と嵌合して、該球体部分124がずれないように保持する上側及び下側シール122がある。上側開口部118を通って蛇口胴体部102から出ていく液体をシールするために、Oリング126のような1つ以上のシール部材が、上側及び下側シール122の間、ならびに球体部分124の周りに保持されてもよい。
【0010】
流量レバー106は上側シャフト部分128を備え、該上側シャフト部分128は、ねじが切られているか、又は別の方法で別個の作動レバーを受容するように構成されていもよい。上側カラー146は、上側シャフト部分128と螺合されてもよい。流量レバー106の上側シャフト部分128とは反対側の端部には、上側開口部116を通って蛇口胴体部106の内部空洞に延びる半球体部分130が配置される。注ぎ口104は、留め具112を用いて蛇口胴体部102の前端部110に解放可能に取り付けられており、留め具112は、つまみねじ138を受容する開口部136を備えることができる。注ぎ口104は、つまみねじ138と係合して注ぎ口104を蛇口胴体部102に固定するように設計された凹部140又は同様の特徴を備えていてもよい。
【0011】
蛇口胴体部の前端部110の前側開口部134内には、流量レバー106の半球体部分130と係合して、蛇口100内を通る液体を選択的に流れるようにしたり止めたりするシール部材132が配置される。また、前端部110は、蛇口胴体部102と注ぎ口104との間に配置されたシール部材142を受容してこれと嵌合するように構成されるシール部材溝144も備えていてもよい。流量レバー106の中間部分150の周りには、U字クランプ148が配置される。
【0012】
ここで図8及び図9を参照すると、蛇口100の側方から見た断面図において、流量レバー106が閉位置(図8)から開位置(図9)に動かされるときの半球体部分130の位置を示している。閉位置では、半球体部分130は、蛇口胴体部102の中央流れ空洞152内でシール部材132と係合する。シール部材132は、空洞152を通る流れの軸線154をほぼ中心とする大きめの溝156内に保持される。閉位置にあるとき、半球体部分130は、シール部材132を溝156の外壁に押し付けて動かないようにし、空洞152内から注ぎ口104に流体が流れ込むことを防ぐ。この閉位置では、シール部材132は、前端部110を通って空洞152に空気が流れ込むこともまた防止する。
【0013】
図9に示すように、開位置では、半球体部分130はもはやシール部材132と係合しておらず、空洞152内の流体は、自由に流量レバー106の周りを流れて前端部110を通って注ぎ口104に流れ込むことができる。空洞152内の流体が前端部110を通って開口部134を通り抜けるとき、流体は、軸線154と略平行に移動しながらも注ぎ口104の第1の端部158に入る。その後、流体は移行領域160に入り、向きを変えて軸線164に沿って注ぎ口104内を通り、注ぎ口104の第2の端部162から流れ出る。このような構成は、略垂直なバルクヘッド又は他の壁に蛇口胴体部102を取り付けることを可能にするとともに、液体が注ぎ口104から望ましい略下向きの方向に流れることを可能にする。
【0014】
溝156内のシール部材132の浮遊構成は、レバー106が開位置にあるときに、前端部110を通って流れる流体がシール部材132のすべての表面の周りを通ることを可能にする。シール部材132及び溝156のこの構成の利点は、シール部材132の周りのこの流体の流れが、前端部110近傍で貯留又は凝固したビール固形物又は他の粒子状物質を洗い流しやすいという点にある。蛇口の各開口部のこれらの粒子状物質の洗い流しは、このような物質が過度に蓄積することを防止しやすくするとともに、前端部110に隣接した領域内で流れがよどむことを防止しやすくする。
【0015】
注ぎ口104内の移行領域160内には、注ぎ口104内のいかなる残留液体も第2の端部162から落下しやすくする通気口を提供する何らかの手段を有することが望ましい。このような通気口がなければ、流量レバー106が閉位置にあるときに、第2の端部162から以外に空気が移行領域160に入る経路がない。液体の表面張力又は他の物理特性は、流体が第2の端部162からさらに滴り落ちにくくする可能性がある。したがって、この注ぎ口104内の残留液体は空気にさらされながら注ぎ口104内に残される可能性がある。ビール又は他の栄養分に富む液体などの液体の場合、このことは、注ぎ口104の内部を、流体を飲む人々にとって有害又は有毒となりうる細菌又は他の有機物の繁殖場所にしてしまう可能性がある。
【0016】
通気口166を注ぎ口104に設けて、蛇口胴体部102の前端部110に近接した位置において空気が注ぎ口104内に入れるようにすることにより、残留流体を注ぎ口104から流れ出やすくするようにしてもよい。蛇口100内を流れる液体が確実に通気口166から外に向かって導かれることがないようにするために、通気口166は移行領域160において内壁に沿って設置されることが好ましい。この位置では、液体が軸線154に略平行な流れから軸線164に略平行な流れへ移行しているため、渦又は低圧領域が、蛇口胴体部102が注ぎ口104の内壁170と結合する場所から第1の壁168を少し過ぎたところに生成され得る。この渦は、流量レバー106が開位置にあるときに液体が通気口166から流れ出ることを防止し、さらに、流量レバー106が閉位置にあるときに液体を排出する空気を第1の端部158に隣接した注ぎ口104内に導入することを可能にする。
【0017】
通気口166により残留液体が注ぎ口104から排出されやすくなるとしても、やはり注ぎ口104を取り外して清掃したり又は交換したりすることが望ましい場合がある。通気口166が存在する場合、これを確実に正確に位置決めすることが望ましいため、この正確な位置決めにつながる注ぎ口104の取り外し及び交換に備えておくことが望ましい。図11に示すように、留め具112は、上側開口部116の外側部分118の周りに回動可能に取り付けられ、外側キャップ120を用いて所定の位置に保持される。つまみねじ138は留め具112を貫通して延び、凹部140と係合する。図12に示すように、注ぎ口104を取り外したり又は交換したりするために、つまみねじ138を凹部140から後退させて、外側キャップ120を外側部分118の周りで緩めることができる。その後、留め具112を回転させて注ぎ口104から外すことができ、注ぎ口104を蛇口胴体部102から取り外すことができる。その後、注ぎ口104を清掃交換してもよく、あるいは留め具112を用いて新たな注ぎ口を蛇口胴体部102に取り付けて固定してもよい。
【0018】
ここで図13〜図17を参照すると、蛇口胴体部102は、加圧液体源に固定すべくロッキングリング又は他の締結具を蛇口胴体部102の周りに配設可能にするために、後端部108に隣接した外側のねじ切り部を備えていてもよい。また、上側開口部116は、一対のフランジ176により両側に配置されたU字クランプ座部174を備えていてもよい。U字クランプ148は、座部174上に配置されて、フランジ176により特定の配向にて流量レバー106の周りに保持されてもよい。
【0019】
蛇口胴体部102内には、シール部材132を配置することができる溝156が設けられる。閉位置において半球体部分130がシール部材132と係合しているときに、外壁178がシール部材132のためのシール面を提供する。対向する内壁180は、好ましくはシール部材132の非圧縮時厚さよりも大きい距離だけ外壁178から内側に入った位置に配置される。さらに、溝156内の環状表面182の直径は、シール部材132の非圧縮時直径よりも大きいことが好ましい。内壁及び外壁180及び178は、それぞれ、非圧縮状態のシール部材132がずれないようにこれと係合するような寸法とされて、シール部材132が蛇口胴体部102内からはみ出すようになされていることが好ましい。しかしながら、蛇口胴体部102内を通って注ぎ口104に流れ込む液体がシール部材132のすべての側部又は表面の周りを流れることができるように、溝156がシール部材132の非圧縮時寸法よりも十分に大きめとされることもまた好ましい。このような構成は、液体がよどんでバクテリアの成長又は他の好ましくない状態を許してしまう可能性がある開口部134の周辺の、もしこのような構成を用いなければ流れがよどんでいたであろう領域を洗い流しやすくする場合がある。
【0020】
上側開口部116内には、流量レバー106の挿入及び捕捉を可能にするために、異なる直径を有し、略同心状に配置される開口部184及び186が形成されてもよい。開口部186は、流量レバー106の球体部分124とシール部材126とを受容する空間を提供する。開口部186の上側及び下側の小径の空間188は、上側及び下側シール122を受容する空間を提供する。開口部184の直径は、球体部分用開口部186及びシール用開口部188のどちらの直径よりも小さく、前側開口部134に隣接する空洞152内に半球体部分130を挿入するための開口部を提供する。これらの略同心状の開口部は、キャップ120の下方にシール122とシール部材126とを取り付けるための表面190を提供するとともに、蛇口胴体部102への流量レバーの挿入を可能にする。
【0021】
ここで図18〜24を参照すると、流量レバー106は、球体部分124の直径と略等しい直径をもつ面を有する半球体部分132を備える。望ましくは、蛇口胴体部102と注ぎ口104との間の開口部134に対して許容される直径の大きさと同じくらいの直径の半球体部分130を有する。開口部が大きいほど、液体に加わっている所与の圧力において蛇口100を通って流れることができる液体の量も多くなる。しかしながら、上側開口部116内の表面190の直径を下側シール122に対してより小さくしたいとの要望は、部分130の直径は部分124の直径よりも小さくなければならないということを示しているかもしれない。図18〜図24に示すように部分130の一部を除去することにより、半球体部分130を、より小径の開口部184に嵌入することができる一方で、依然として、シール部材132と係合して開口部134を閉鎖するために、できるだけ大きな直径を提供する。また、部分130の一部を除去することは、軸線154に沿って開口部134を通って流れる際の障害がより小さくなるという利点もある。部分130のシール面192は球体部分124と略同じ直径を有するものとして示されているが、これはあくまで便宜上のために過ぎない。球体部分124と半球体部分130のシール面192との相対的な直径は、所望に応じて変更することができる。
【0022】
球体部分124とねじ切り部分128との間には中間部分150が配置されており、中間部分150は、一対の対向する平坦部194を備えることができる。これらの平坦部は、後述するU字クランプ148の戻り止め機構と係合してもよい。
【0023】
ここで図25〜図32を参照すると、U字クランプ148は、流量レバー106の中間部分150を受容するスロット200を備える。また、U字クランプ148は、対向する側部に沿って平坦部204を含んでいてもよい略環状のリング部分202も備える。U字クランプ148が蛇口胴体部102の上側開口部116上に配置される際に、平坦部204は、フランジ176と係合してU字クランプ148を所望どおり配向させるように、かつU字クランプ148の回動を防止するように構成される。各平坦部204には凹部206を設けることができ、凹部206は、リング部分202を横切って中央隆起部分208に延びていてもよい。中央部分208の底面には、球面状凹部210が形成することができ、球面状凹部210内には、流量レバー106の球体部分124の上面を(図7に示すように)受容することができる。
【0024】
スロット200内には、第1の対の戻り止め212及び第2の対の戻り止め214を設けることができる。これらの戻り止めは、流量レバー106の中間部分150の平坦部194と係合するように構成される。戻り止め212は、図8に示すように流量レバー106の閉位置に対応するように配置されており、戻り止め214は、図9に示すように流量レバー106の開位置に対応するように配置されている。好ましくは、U字クランプ148は弾性を有する変形可能な材料で形成されるため、流量レバー106が開位置と閉位置との間で移動すると、中間部分150がスロット200内を動くにつれてU字クランプ148が外方に変形し、U字クランプ148は流量レバー126を所望の位置に保持するように元の形状に復帰する。リング部分202及び中央部分208に設けられた凹部206は、流量レバー106が両位置の間で移動するときに、このような変形でずれた材料が入り込むための領域をU字クランプ148の両側に提供することができる。U字クランプ148を形成する材料の性質によっては、このような凹部を設ける必要がない場合もある。
【0025】
ここで図33及び図34を参照すると、別例の蛇口300の別例の蛇口胴体部302に別例の着脱自在な注ぎ口304を解放可能に取り付ける別の方法を示している。蛇口胴体部302の側部の一対の対向するピン306において、留め具312が蛇口胴体部302に対して回動可能に取り付けられる。蛇口胴体部302は蛇口胴体部102と同様に構成されるが、留め具112の代わりに留め具312を使用する点が異なる。注ぎ口304は、つまみねじ138を受容するために凹部340を備える。蛇口胴体部302から注ぎ口304を取り外すためには、つまみねじ138を凹部340から後退させて、留め具312を上側に回動させて注ぎ口304から離れさせる。その後、注ぎ口304を胴体部302から取り外すことができる。注ぎ口304は注ぎ口104と同様に構成されるが、注ぎ口留め具との接続の仕方が異なる。蛇口胴体部302と注ぎ口304との間にシール部材142(図示せず)を配置し、シール部材142を胴体部302の溝144内に受容するようにしてもよい。
【0026】
ここで図35〜図39を参照すると、蛇口胴体部102及び注ぎ口104と同様に構成された内部の特徴を有する蛇口胴体部302及び注ぎ口304が示されている。注ぎ口304は、注ぎ口304内の液体流が軸線154に略平行な流れから注ぎ口304の軸線164に略平行な流れへ移行している移行部分160において内壁170に沿って同様に配置された通気口166を備える。図示するように、注ぎ口留め具の仕様及び対応する外部の特徴を除き、注ぎ口304及び蛇口胴体部302の構成は、機能的には注ぎ口104及び蛇口胴体部102と同一である。
【0027】
ここで図40〜図43を参照すると、第2の実施形態の蛇口400は、蛇口胴体部402と着脱自在な注ぎ口404とを備える。また、蛇口400は流量レバー106も備える。蛇口胴体部402は、内部流れ空洞408内に流れ移行部分460を含んでいるという点で、上述した先の蛇口胴体部とは異なる。この移行部分460において、液体は、上述したものと同様に軸線154に略平行な流れから軸線164に略平行な流れへ移行しているが、移行が注ぎ口404内ではなく蛇口胴体部402内で行われる点において上述したものと異なる。同様に、通気口466が、移行部分460内に、軸線164に略平行な内壁470に沿って、かつ軸線154に略平行な内壁468の下流に配置されている。
【0028】
空洞408内の流量レバー106とシール部材132との間の接続及び関係に関する蛇口胴体部402の他の内部の特徴は、上述した蛇口胴体部の特徴と同様である。注ぎ口404は蛇口胴体部402と螺合可能な従来の注ぎ口であってもよく、このことは、利用者が本発明の蛇口胴体部及び他の要素を使用するとともに、従来の器具を使用することを可能にしている。
【0029】
図44及び図45は、球体部分124と着脱自在な下側球体部分530とを有する別の流量レバー506を示している。流量レバー106が、空洞134又は408の上側開口部116の開口部に嵌挿するために断面積を小さくした半球体部分130を備えるのに対し、流量レバー506は、このような内部の空洞内への挿入を可能にするための異なる方法を提供する。下側球体部分530は、レバー506の下側軸532に着脱自在に取り付けられ、止めねじ534のような着脱自在な締結具で所定の位置に保持することができる。下側軸532は止めねじ534のような着脱自在な締結具と係合するための凹部536を備えていてもよく、あるいは下側軸532の外面に変形もしくは窪みを生じさせることにより、止めねじ534と下側軸532を係合させてもよい。
【0030】
上述した蛇口胴体部のうちの1つに流量レバー506を配置するために、止めねじ開口部538(図45において破線で示す)内の止めねじ534を緩めて、下側軸532から下側球体部分530を取り外す。内部空洞において上側開口部116を介して下側軸532を挿入し、後端部108を介して同じ空洞の中に下側球体部分を挿入する。下側球体部分530の軸開口部540(図45において破線で示す)内に下側軸532を挿入する。蛇口胴体部の前端部又は後端部のうちの一方に止めねじ534を挿入して、凹部536又は下側軸532の表面と係合するまで止めねじ534を進ませる。流量レバー506に下側球体部分530が固定された後に、流量レバー506を、開口部116内、ならびに中間部分150の周りにおいて平坦部194と係合するように配置されるU字クランプ148内において、所望の配向にて配置することができる。
【0031】
丸みを帯びた上流端部と、より長くてテーパ状をなす下流端部とを有する涙滴形に近い形状により、物体の周りを流体がより滑らかでより乱流の少ない状態で流れることができることが知られている。図46及び図47に示す下側部分630のように賦形した下側部分を用いて、本発明の任意の蛇口胴体部の内部の流れがより滑らかになるようにしてもよい。下側部分630は、シール部材132と協働して蛇口の開閉を可能にする、上述したシール面と同様のシール面192を備える。しかしながら、延長されたテーパ部分552が、シール面192から略反対方向に延びており、蛇口内を通る流体の流れの中で、乱流の発生をより少なくし得る、従って分配された流体の泡立ちを減少させ得る形状を提供する。図示するように、下側部分630は、流量レバー506とともに使用するように構成されており、下側軸532に対して着脱自在に取り付けることができる。あるいは、本明細書に開示した様々な流量レバーにおいて、下側部分630と同様に賦形した下側球体部分を備えてもよい。
【0032】
図48及び図49は、流量レバーのシール面192と係合する丸みを帯びた前側シール面234と、反対側の平坦な後面236とを有する別の実施形態のシール部材232を示している。シール部材132は断面が略円形として示されているが(前述の図7〜図9参照)、シール部材132の片側だけがシール面192と係合する。シール部材132の反対側は、凹部156の略平坦な外壁178に接触して静止している。ビール固形物及び他の沈殿物は、シール部材132と凹部156の壁との間に集まる可能性がある。シール部材132のすべての側部の周りを流体が流れることにより、シール部材132の周りからこのような物質を洗い流しやすくする可能性があるが、シール部材132について別の設計が望まれる場合もある。シール部材232は、このような別の設計の一つを含んでいる。シール部材132は、外壁178に対して丸みを帯びた表面を呈して、概ね丸みを帯びた表面と外壁178との間に概ね狭幅のシールを形成する。この位置に集まる沈殿物又は他の物質はいずれも、シール部材132が緊密なシールを提供する能力を損なわせる可能性がある。本開示による蛇口から分配されるべきすべての流体がこのような沈殿物の問題を示すわけではないであろうが、このような沈殿物の可能性を含んでいる流体を分配するために、シール部材232は、外壁178に対して非常に広いシール面を提供するとともに、このような物質の有無にかかわらず、シールを形成しやすくする。
【0033】
より広いシール面を提供することにより、シール部材232は、シールを形成する圧力をより広い表面にわたって分散させる。全体のシール力としては同じであるかもしれないが、その全体のシール力がより広い面積全体に分散されるため、1平方インチ(約6.45cm)あたりの力が減少する。単位面積あたりにかかる圧力が大きいほど、時間の経過とともにシール部材を形成している材料の硬化を引き起こす可能性があり、単位面積あたりの圧力を減少させることは硬化の抑制に役立ち、シール部材の耐用年数が長くなる可能性がある。
【0034】
蛇口102、202、302、及び402のそれぞれの後端部108に隣接して、取付台に対して蛇口の位置決め及び固定を行いやすくするために使用することができるスプライン510からなる内側環状リング508が設けられてもよい。このようなスプラインは、取付台の対応するスプラインと係合することにより、蛇口を所望どおりに、あるいは必要とされる方向に回動させて配向させることができ、その後、例えば、図50及び図51に示すように、ねじ切り部512と螺合されるロックリングを用いて、その位置に蛇口を固定することを可能にする。このようなスプラインは従来、上述したようなスプライン付き取付台と係合するように後端部108の全周にわたって形成されていたが、スプライン510は、別例の蛇口胴体部502に示すように、このような内周部の周りに不連続に形成されてもよい。蛇口胴体部502のスプライン510は、後端部108の内周部506の周りにおいて3つの異なったセグメント504となるように配置される。本発明は、従来の嵌め合いスプライン付き取付台への取り付けに際して蛇口胴体部502を位置決めして固定する能力は依然として保持しつつ、内周部506に使用されるセグメント504の数を増減させることについても企図している。
【0035】
スプライン510の不連続配置の別の実施形態が、図52及び図53に示されている。別例の蛇口胴体部520は、蛇口102、202、302、及び402のスプライン510から2倍の距離で離間して配置されたスプライン510を備える。スプラインは円周部506の周りに略連続したリングを形成しているが、半数のスプライン510しか含まれていない。本開示の範囲内において、スプライン510の間隔を他の一定の倍数にしてもよい。本明細書で開示した任意の蛇口を受容する従来の取付台のスプラインの一般的な間隔は、スプラインの中心から中心までの間が略6度である。図52及び図53に示すように、スプラインの中心から中心までの間隔は略12度である。
【0036】
また、蛇口520内の流れ中心線又は軸線の別の配置も図53に示している。上述した蛇口102、202、302、及び402に示すように、流れ中心線又は軸線154は中央流れ空洞152を通って延びる。しかしながら、前側開口部134に隣接して、流れ中心線154に対して所定の角度をなす中間の流れ中心線又は軸線522が形成される。中間の流れ中心線522は、蛇口胴体部520の流れ中心線154に略平行な流体の流れと、図38に示した上述の注ぎ口304のような着脱自在な注ぎ口の流れ中心線又は軸線164に略平行な流体の流れとの間の移行を助ける。蛇口胴体部520内の流れと注ぎ口304のような注ぎ口内の流れとの間の移行を滑らかにすることは、流体の送り出しを助けることができるとともに、分配している流体の乱流を減少させることができるため、好ましくない泡立ち又は他の悪影響を軽減することができる。蛇口胴体部520は、中間の中心線522に対して略垂直な前側シール面524を備える。前側シール面524は、中間の流れ軸線522に対して略垂直な角度となされてもよいが、前側シール面524が他の角度をなす配向も本発明の範囲内に包含されるものであり、本発明に基づいて作製される蛇口の生産又は製造を行いやすくするように選択されてもよい。
【0037】
空洞152内の流れ中心線154と、前側開口部134に隣接する、角度をなす中間の流れ中心線522とを有する蛇口胴体部532を含む、別例の蛇口530を図54に示す。前側シール面526は、流れ中心線154に対して略垂直に設けられる。着脱自在な注ぎ口528が、開口部134の周りの前側シール面526に取り付けられ、流れ中心線164を形成する。角度をなす中間の流れ中心線522により、蛇口胴体部532内の中心線154に平行な流れから、注ぎ口528内の中心線164に平行な流れへのより緩やかな移行がどのように提供されるかに注目されたい。
【0038】
図55及び図56は、蛇口胴体部内の流れから注ぎ口600内の流れへの流体の移行を滑らかにする、わずかに異なる方法を提供している着脱自在な注ぎ口600の別の実施形態を示している。注ぎ口600内の移行領域160には、流体が第1の端部158に流れ込み第2の端部162から流れ出るときの蛇口胴体部内の流れ中心線154に略平行な流れから流れ中心線164に略平行な流れへの移行を助けるために、より緩やかに又は滑らかに曲がった内面602が設けられている。内面602の湾曲の正確な形状は、一定の曲率半径、楕円曲線、又は分配している流体の特性に適合し得る他の形状とすることができる。
【0039】
着脱自在な注ぎ口610及び620のさらに別の実施形態を図57、図58、図59及び図60にそれぞれ示す。注ぎ口610及び620は、流体の流れの移行を助けるために流れ中心線に沿って概ね配置された分流部を提供する。注ぎ口610の移行領域160には、流れ中心線154に略平行な第1の分流部612と、流れ中心線164に略平行な第2の分流部とからなる一対の分流部が提供される。2つの分流部は図示するように結合していてもよく、又は両者の間の流れを可能にするように構成されていてもよい。分流部は、移行領域160内の流れの移行を助けるために中央に配置された表面を提供する。注ぎ口610内の流体の流れの向きを移行領域160の外側表面616のみにより中心線164の方へ変えることができるようにすることは、決して最良とは言えない。分流部612及び614は中央に配置された表面を提供し、注ぎ口610を通って流れる流体の少なくとも一部分の向きを変えて、注ぎ口610内の圧力曲線を改善する。同様に、注ぎ口620は、注ぎ口620の流れ中心線164に略平行な単一の分流部614を備える。
【0040】
図61は、蛇口の前端部に取り付けられた着脱自在な注ぎ口562を有する、第5実施形態の蛇口560を示している。蛇口560は、上述した実施形態と略同一の内部構成を有する。蛇口560と上述した実施形態との相違点は、着脱自在な注ぎ口562を蛇口胴体部570の前端部568に固定する方法である。着脱自在な注ぎ口562は、注ぎ口562の対向する側部に沿って穴を通って延びるとともに蛇口胴体部570の対応するねじ穴と係合する一対のねじ564を用いて、蛇口胴体部570に着脱自在に取り付けられる。
【0041】
本発明の新規な態様を理解できるように、本明細書に開示した本発明の実施形態について説明した。好ましい実施形態を図示して説明したが、当業者であれば、本発明の要旨及び範囲から不必要に逸脱することなく、多くの変更、改変、及び置換を行うことができるであろう。本発明の好ましい態様及び実施形態について説明してきたが、当業者であれば開示した概念の改変物及び均等物を容易に想起できるであろう。しかしながら、このような改変物及び均等物は、添付の特許請求の範囲に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態の改良された蛇口の斜視図。
【図2】図1の蛇口の側面図。
【図3】図1の蛇口の正面図。
【図4】図1の蛇口の背面図。
【図5】図1の蛇口の上面図。
【図6】図1の蛇口の底面図。
【図7】図1の蛇口の分解斜視図。
【図8】流量レバーが閉位置にある状態の図1の蛇口の側断面図。
【図9】流量レバーが開位置にある状態の図1の蛇口の側断面図。
【図10】図9の蛇口のAと表示された円部分の拡大図。
【図11】留め具が着脱自在な注ぎ口を所定の位置に保持している、図1の蛇口を正面側から見た斜視図。
【図12】留め具を動かして着脱自在な注ぎ口を蛇口胴体部から取り外した状態の図11の蛇口を正面側から見た斜視図。
【図13】図1の蛇口の蛇口胴体部を正面側から見た斜視図。
【図14】図13の蛇口胴体部の側面図。
【図15】図13の蛇口胴体部の正面図。
【図16】図13の蛇口胴体部の上面図。
【図17】図13の蛇口胴体部の側断面図。
【図18】図1の蛇口の流量レバーを正面側から見た斜視図。
【図19】図18の流量レバーの側面図。
【図20】図18の流量レバーの正面図。
【図21】図18の流量レバーの背面図。
【図22】図18の流量レバーの上面図。
【図23】図18の流量レバーの底面図。
【図24】図20のA−A線における図18の流量レバーの断面図。
【図25】図1の蛇口のU字クランプの第1の斜視図。
【図26】図25のU字クランプの第2の斜視図。
【図27】図25のU字クランプの側面図。
【図28】図25のU字クランプの正面図。
【図29】図25のU字クランプの背面図。
【図30】図25のU字クランプの上面図。
【図31】図25のU字クランプの底面図。
【図32】レバー開口部の中心線における図25のU字クランプの側断面図。
【図33】留め具が別の実施形態の着脱自在な注ぎ口を所定の位置に保持している、本発明の別の実施形態の蛇口の斜視図。
【図34】留め具を動かして着脱自在な注ぎ口を蛇口胴体部から取り外した状態の図33の蛇口の斜視図。
【図35】図33の蛇口の蛇口胴体部及び着脱自在な注ぎ口を正面側から見た斜視図。
【図36】図35の蛇口胴体部及び着脱自在な注ぎ口の正面図。
【図37】図35の蛇口胴体部及び着脱自在な注ぎ口の上面図。
【図38】図35の蛇口胴体部及び着脱自在な注ぎ口の側断面図。
【図39】図38の蛇口胴体部及び着脱自在な注ぎ口のAと表示された円部分の拡大図。
【図40】第2の実施形態の着脱自在な注ぎ口が蛇口胴体部に螺入された状態の本発明の第2実施形態の蛇口の斜視図。
【図41】流量レバーが閉位置にある状態の図40の蛇口の側断面図。
【図42】流量レバーが開位置にある状態の図40の蛇口の側断面図。
【図43】図41の蛇口のCと表示された円部分の拡大図。
【図44】本発明の流量レバーの別の実施形態の斜視図。
【図45】図44の流量レバーの分解側面図。
【図46】図44の流量レバーの着脱自在な球体部分の端面図。
【図47】図44の流量レバーとともに使用するための着脱自在な下側部分の別の実施形態の側面図。
【図48】本発明の環状フローティングシールの側断面図。
【図49】図48のフローティングシールの端面図。
【図50】取り付けスプラインが取り付け開口部の円周部の周囲の一部のみに配置された、本発明の第3実施形態の蛇口胴体部の背面図。
【図51】図50の蛇口胴体部の側断面図。
【図52】周方向に離間したスプラインが取り付け開口部の周りに配置された、本発明の第4実施形態の蛇口胴体部の背面図。
【図53】図52の蛇口胴体部の側断面図。
【図54】角度をなす中間の流れ部分がフローティングシールの下流にある、本発明の第4実施形態の別例の蛇口胴体部の側断面図。
【図55】角度をなす中間の流れ部分がフローティングシールの下流にある、本発明の第3実施形態の別例の着脱自在な注ぎ口の背面図。
【図56】図54の着脱自在な注ぎ口の側断面図。
【図57】注ぎ口の移行領域に分流部が配置された、本発明の第5実施形態の別例の着脱自在な注ぎ口の背面図。
【図58】図57の着脱自在な注ぎ口の側断面図。
【図59】注ぎ口の移行領域とともに別例の分流部が配置される、本発明の第5実施形態の別例の着脱自在な注ぎ口の背面図。
【図60】図59の着脱自在な注ぎ口の側断面図。
【図61】本発明の第5実施形態の別例の着脱自在な注ぎ口を有する蛇口の斜視図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の開放端部と第2の開放端部とを有し、かつ前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる空洞を画定する胴体部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間において前記胴体部を介して前記空洞内に延びるレバー開口部と、該レバー開口部を介してレバーが前記空洞内に延び、該レバーは、その先端が前記空洞内にあり、その基端が前記空洞の外にあることと、
前記レバーの先端は、前記空洞内において前記第1の端部から前記第2の端部を通る液体の流れを阻止する第1の位置と、前記液体が前記第2の端部を通って流れることができる第2の位置との間で移動可能であることと、
前記レバーの先端は、第1の位置においては前記空洞内で前記第2の端部に隣接するシール部材と係合するように構成され、該シール部材は、前記空洞内の座部とも係合し、前記第2の端部から出ていく前記液体に対するシールを提供することと、
前記空洞内の座部は前記シール部材よりも実質的に大きく、前記レバーが第2の位置にあるときに、前記液体は、前記胴体部の第2の端部を通って流れる際に前記シール部材の周りを流れることができることと
を含む、加圧液体を分配する蛇口。
【請求項2】
前記レバーが前記レバー開口部内に枢動可能に取り付けられ、該レバーの先端を第1の位置から第2の位置に動かすと、該レバーの基端が逆方向に動く、請求項1に記載の蛇口。
【請求項3】
前記レバーが、前記先端と前記基端との間に配置された球体部分を備え、該球体部分は前記胴体部のレバー開口部内に保持され、前記先端が第1の位置と前記第2の位置との間で動くと、前記レバーが前記球体部分を中心に回動する、請求項2に記載の蛇口。
【請求項4】
前記シール部材と係合する前記レバーの先端の一部分の形状が球形である、請求項3に記載の蛇口。
【請求項5】
前記レバーの先端の球形部分を前記胴体部のレバー開口部を介して挿入することができる、請求項4に記載の蛇口。
【請求項6】
前記レバーが前記先端と前記基端との間に配置された中央球体部分を備え、該中央球体部分は前記胴体部のレバー開口部内に保持され、前記先端が第1の位置と第2の位置との間で動くと、前記レバーが前記中央球体部分を中心に回動し、前記先端の球形部分が前記中央球体部分と略同じ半径を形成し、前記レバーの先端が前記胴体部のレバー開口部内に挿入可能な寸法である、請求項4に記載の蛇口。
【請求項7】
前記シール部材がOリングである、請求項1に記載の蛇口。
【請求項8】
前記シール部材は、前記レバーと係合するように配置された丸みを帯びた側部と、該丸みを帯びた側部の反対側にあり前記胴体部と係合する略平坦な側部とを有するリングである、請求項1に記載の蛇口。
【請求項9】
前記胴体部の第2の端部に着脱自在に取り付けられた注ぎ口をさらに含む、請求項1に記載の蛇口。
【請求項10】
前記注ぎ口が、前記胴体部の第2の端部に隣接する第1の端部と、該第1の端部とは反対側の第2の端部とを含み、前記空洞が、前記胴体部の第1の端部と第2の端部との間における前記液体の流れの第1の軸線を形成し、前記注ぎ口の第2の端部は流れの第2の軸線を形成し、前記第1の軸線及び前記第2の軸線が互いに対して角度をなす、請求項9に記載の蛇口。
【請求項11】
前記注ぎ口が内部をさらに含み、該内部を通って前記液体が前記第1の端部から前記第2の端部に流れることができ、該注ぎ口の内部は、前記液体が前記第1の軸線に略平行な流れから、前記第2の端部に隣接する前記第2の軸線に略平行な流れへ向きを変える移行領域を含み、該移行領域は、前記注ぎ口の壁を貫通するとともに空気が該壁を介して前記内部に入ることを可能にする通気口を有する、請求項10に記載の蛇口。
【請求項12】
前記移行領域が内側縁部と外側縁部とを含み、前記通気口が前記内側縁部において前記壁を貫通する、請求項11に記載の蛇口。
【請求項13】
前記移行領域の内側縁部が流れの前記第1の軸線と前記第2の軸線との間の偏向点を形成し、前記通気口が前記偏向点と前記注ぎ口の第2の端部との間に位置する、請求項12に記載の蛇口。
【請求項14】
前記着脱自在な注ぎ口を前記胴体部の第2の端部に保持する解放可能なクリップをさらに含む、請求項9に記載の蛇口。
【請求項15】
前記着脱自在な注ぎ口を貫通して延びて前記胴体部と係合し、前記着脱自在な注ぎ口を前記胴体部に保持する少なくとも1つの着脱自在な締結具をさらに含む、請求項9に記載の蛇口。
【請求項16】
前記着脱自在な注ぎ口と前記胴体部の第2の端部との間に配置されたシール部材をさらに含む、請求項9に記載の蛇口。
【請求項17】
前記空洞が、前記胴体部の第1の端部を通る前記液体の流れの第1の軸線と、前記胴体部の第2の端部を通って流れる前記液体の流れの第2の軸線とを形成し、流れの前記第1の軸線及び前記第2の軸線は互いに対して角度をなす、請求項1に記載の蛇口。
【請求項18】
前記胴体部の空洞が内部をさらに含み、該内部を通って前記液体が前記第1の端部から前記第2の端部に流れることができ、該空洞の内部は、前記液体が前記第1の軸線に略平行な流れから、前記第2の端部に隣接する前記第2の軸線に略平行な流れへ向きを変える移行領域を含み、該移行領域は、前記胴体部の壁を貫通して延びるとともに空気が前記壁を介して前記内部に入ることを可能にする通気口を有する、請求項17に記載の蛇口。
【請求項19】
前記移行領域が内側縁部と外側縁部とを含み、前記通気口が前記内側縁部において前記胴体部の壁を貫通する、請求項18に記載の蛇口。
【請求項20】
前記移行領域の内側縁部が、流れの前記第1の軸線と前記第2の軸線との間の偏向点を形成し、前記通気口が前記偏向点と前記胴体部の第2の端部との間に位置する、請求項19に記載の蛇口。
【請求項21】
前記胴体部の第2の端部に着脱自在に取り付けられ、かつ流れの前記第2の軸線に略平行な流れの軸線を形成する注ぎ口をさらに含む、請求項17に記載の蛇口。
【請求項22】
流体が前記第1の軸線に沿った流れから前記第2の軸線に沿った流れに移行している移行領域内に中間の流れ軸線をさらに含み、前記中間の流れ軸線は、流れの前記第1の軸線及び前記第2の軸線の両方に対して角度をなす、請求項17に記載の蛇口。
【請求項23】
着脱自在な注ぎ口をさらに含み、前記移行領域及び前記中間の流れ軸線が、前記胴体部と前記着脱自在な注ぎ口の両方において形成される、請求項22に記載の蛇口。
【請求項24】
前記レバーが、前記レバー開口部に隣接する一対の対向する平坦部を含み、U字クランプが前記レバーの周りに配置されて前記胴体部のレバー開口部内で前記レバーの平坦部と係合し、前記U字クランプは前記平坦部と係合して長手方向軸線を中心に前記レバーが回動することを防止する、請求項1に記載の蛇口。
【請求項25】
前記U字クランプは、複数の戻り止め位置、すなわち、前記レバーの第1の位置に対応する第1の戻り止め位置と前記レバーの第2の位置に対応する第2の戻り止め位置とを含み、前記U字クランプは、前記レバーを前記戻り止め位置のうちの1つに解放可能に保持するように構成される、請求項24に記載の蛇口。
【請求項26】
後端部及び前端部と、該前端部及び後端部間に画定された流れ空洞とを有する胴体部と、
流体が前記後端部から前記前端部を通って前記胴体部内を流れることを可能にする開位置と、前記胴体部内の流れを阻止する閉位置との間で移動可能な流量調節レバーと、
前記後端部は、前記空洞の中心線に向かって延びて内周部の周りに不連続に離間配置される複数のスプラインを備えることと
を含む、加圧液体を分配する蛇口。
【請求項27】
前記複数のスプラインが、内周部の周りに離間して配置される2つ以上のグループに分類され、各グループ内では前記スプラインが約6度離間する、請求項26に記載の蛇口。
【請求項28】
前記複数のスプラインが、前記内周部の周りに略均等に分散され、かつ約12度離間する、請求項26に記載の蛇口。
【請求項29】
後端部及び前端部と、該前端部及び後端部間に画定されて流れの第1の軸線を形成する流れ空洞とを有する胴体部と、
流体が前記後端部から前記前端部を通って前記胴体部内を流れることを可能にする開位置と、前記胴体部内の流れを阻止する閉位置との間で移動可能な流量調節レバーと、
前記胴体部の前端部に取り付けられて流れの第2の軸線を形成する着脱自在な注ぎ口と、
流れの前記第1の軸線と流れの前記第2の軸線との間に形成された移行領域と、
前記注ぎ口は前記移行領域内に配置された分流部を含み、該分流部の一部は流れの前記第2の軸線に略平行であることと
を含む、加圧液体を分配する蛇口。
【請求項30】
前記注ぎ口が、前記移行領域内において流れの前記第1の軸線に略平行な第2の分流部をさらに含む、請求項29に記載の蛇口。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【公表番号】特表2009−527713(P2009−527713A)
【公表日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556527(P2008−556527)
【出願日】平成19年2月21日(2007.2.21)
【国際出願番号】PCT/US2007/062504
【国際公開番号】WO2007/120984
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(505171643)パーリック コーポレイション (2)
【氏名又は名称原語表記】PERLICK CORPORATION
【Fターム(参考)】