ブラウザブルスライドショー提供のためのデータ復号装置、その復号方法及びそのための情報保存媒体
【課題】ブラウザブルスライドショーのためのデータ復号装置、その復号方法及びそのための情報保存媒体を提供する。
【解決手段】データ復号装置700は、ブラウザブルスライドショーのための映像データを含むメインストリームパケットデータをデコーディングするメインストリーム用デコーダ710と、映像データに付加されたオーディオデータを含むサブオーディオパケットデータをデコーディングするサブオーディオ用デコーダ770と、メインストリームパケットデータのデコーディング時間制御のために提供されるSTCシーケンスをメインストリーム用デコーダに提供するメインストリーム用STCカウンタ730と、サブオーディオパケットデータのデコーディング時間制御のために提供されるSTCシーケンスをサブオーディオ用デコーダに提供するサブオーディオ用STCカウンタ750と、を含む。
【解決手段】データ復号装置700は、ブラウザブルスライドショーのための映像データを含むメインストリームパケットデータをデコーディングするメインストリーム用デコーダ710と、映像データに付加されたオーディオデータを含むサブオーディオパケットデータをデコーディングするサブオーディオ用デコーダ770と、メインストリームパケットデータのデコーディング時間制御のために提供されるSTCシーケンスをメインストリーム用デコーダに提供するメインストリーム用STCカウンタ730と、サブオーディオパケットデータのデコーディング時間制御のために提供されるSTCシーケンスをサブオーディオ用デコーダに提供するサブオーディオ用STCカウンタ750と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ復号に係り、より詳細にはブラウザブルスライドショー提供のためのデータ復号装置、その復号方法及びその情報保存媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
映像情報は、データ量がぼう大なためにデータ圧縮を行った後、記録媒体に記録または伝送される。代表的な映像圧縮方法には、ISO及びIECで共通に定めたMPEG(Motion Picture Expert Group)符号化方法がある。映像情報と共に符号化されるオーディオ情報もやはり、MPEGまたはAC−3(Audio Coding phase 3)などの符号化方法を用いて圧縮される。符号化された動映像データ及びオーディオデータは、相互同期のための時間情報を付加して多重化される。
【0003】
パケットによる多重化は、たとえば、ビデオデータ及びオーディオデータを多重化する場合、図1に示されたようにビデオデータ、オーディオデータそれぞれをパケットと呼ばれる適当な長さのビット列に分割し、ヘッダなどの付加情報を付けてビデオパケットとオーディオパケットとを適当に混合して時分割伝送する方式である。したがって、それらパケットには、図1に示されたように、ヘッダと呼ばれる頭部分にビデオなのかオーディオなのかの属性を識別するための情報が入っている。
【0004】
一方、MPEGの同期方式には、タイムスタンプと呼ばれる時間情報が考慮される。タイムスタンプは、再生時の復号処理のために各アクセス単位毎に付けられる一種の時間管理タグのようなものであり、すなわち、ビデオ、オーディオのアクセス単位である復号再生の単位毎にいつ復号再生するかを示す情報をいう。MPEGの符号化方式によって、二種類のタイムスタンプがある。
【0005】
その一つは、プレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)と呼ばれる再生出力の時間管理情報であり、MPEGシステムの基準復号器内部のシステムタイムクロック(STC:基本になる同期信号)がこのようなPTSと一致する時、そのアクセス単位を再生出力する。
【0006】
他の一つは、デコーディングタイムスタンプ(DTS)と呼ばれる復号の時間管理情報であり、MPEGではビデオの符号化ビット列の送出順序が特別なためにDTSが備えられている。すなわち、Iピクチャー及びPピクチャーがBピクチャーより先行して符号化ビット列に送出されるために復号順序と再生出力順序とが異なるが、PTSとDTSとが異なる場合にはパケットデータに二つを連続してロードし、一致する場合にはPTSのみをロードする。
【0007】
図2は、MPEGシステム符号化で使われる階層化された符号化装置200のブロック図である。
【0008】
ビデオ符号化器210及びオーディオ符号化器220は、デジタル化されたビデオデータ及びオーディオデータをそれぞれ受信して符号化する。
【0009】
第1パケッタイザー230及び第2パケッタイザー240は、ビデオ符号化器210及びオーディオ符号化器220から出力された符号化されたビデオデータ及び符号化されたオーディオデータを適当な大きさに切断してパケット化することにより、パケット化されたエレメンタリーストリーム(PES)パケットを生成する。
【0010】
このようなPESパケットデータには、前記のようなPTS及びDTS情報が付加されうる。このような符号化時間情報は他のデータと同期を合せる時に使われる情報であり、DTSは該当映像が復号化される時間を表し、PTSは該当映像が出力される時間を表す。オーディオデータの場合にはPTSのみを持つことが一般的であり、この場合、DTSはPTSと同じものと見なされる。このような時間情報が付加された後、実際オーディオデータまたはビデオデータはペイロードデータの形にロードされてパケット化される。
【0011】
プログラムストリーム多重化器250及びトランスポートストリーム多重化器260は、パケッタイザーによりパケット化されたビデオPES及びオーディオPESをそれぞれプログラムストリーム(PS)またはトランスポートストリーム(TS)に多重符号化する。多重符号化は、各PESパケットを再び一定単位に合せた後、識別番号を付けて多重化することである。
【0012】
PSは、保存媒体などで使われるように意図されたものであり、PSパックという単位が多重化単位となる。動映像保存媒体の代表的な応用であるDVDビデオ規格では2048バイト単位のPSパックを使用する。
【0013】
TSは、デジタル放送のようにデータの損失が生じる応用に合せて意図されたものであり、TSパケットという単位が多重化単位となり、その大きさは188バイトに固定されている。一方、デジタル放送データを保存媒体に記録する応用の場合には、たとえ保存媒体に記録する場合であるとしても、TSを使用する場合が多くなっている。以下、本明細書では、多重化方法としてTSを使用すると仮定するが、PSを使用する場合にも同様に応用できる。
【0014】
TSは、前記のようにパケット化されたデータであり、パケット化されたデータとは、ビデオ及びオーディオなどのデータが一定の大きさの単位に分けられて衛星、ケーブルまたはLAN(ローカルエリアネットワーク)を通じて伝送されるものであり、一定の大きさの単位はISO/IEC 13818−1規格のMPEG−2伝送ストリームを利用する場合には188バイトであり、ATM規格を利用する場合には53バイトである。
【0015】
一方、デジタル放送では、パケットデータの形でパケットデータ間の時間間隔が不規則に伝送される。伝送されたパケットデータは、一般的に復号器を具備した受信器側のバッファを経た後、復号器により復号され、ユーザーが放送を見られる。ところが、このようなパケットデータを記録媒体に一時保存した後にユーザーの所望の時間に再生する場合、再生装置に含まれた復号器にデータが入力される時、元のパケットデータが伝送されてきた不特定の時間間隔は重要な意味をもつ。その理由は、元の伝送側で、復号器を持つ受信側バッファの状態を考慮してパケットデータ間の時間間隔を調節してパケットデータを伝送するため、その時間間隔が守られない場合に復号のためのバッファがオーバーフローまたはアンダーフローになるためである。このような理由で、パケット単位で記録装置に到着した時間に関する情報をあらゆるパケットデータに付加して記録し、再生装置では前記付加された時間情報を用いてパケットデータを再生して出力することが要求される。
【0016】
このようにTS形式で伝送されたパケットデータを記録媒体に記録し、記録媒体に記録されたパケットデータを再び再生する場合に、正しい再生のために“到着時間情報”概念が要求される。
【0017】
すなわち、記録装置は、伝送側で特定の間隔で伝送したパケットデータを受信してそれを記録媒体に記録し、その記録されたパケットデータを再生するために復号器に送る時、伝送側から伝送した特定間隔と同じ間隔で伝送するためにカウンタを具備するが、このようなカウンタは、90Khzまたは27Mhzで駆動されるシステムクロックにより作動され、該当パケットが到着した瞬間のカウンタ値、すなわち、アライバルタイムスタンプ(ATS)をパケットデータに付加して記録する。そして、記録されたデータを再生するために復号器のバッファに伝送する時間間隔を、パケットデータに付加されたカウンタ値を参照して調節する。このようなカウンタを、ATCカウンタという。言い換えれば、ATCカウンタを参照して入力されるデータにATSを付加して記録し、再生時には前記付加されたATSを参照してデータを出力する。
【0018】
図3に、一般的なパケットデータの入力時に到着時間が付加記録されたデータの基本形態及び再生時のデータ出力時間との関係が概念的に図示されている。
【0019】
パケットデータA、B、C、Dがそれぞれ到着時間100、110、130、150に受信されれば、記録装置は、各パケットデータA、B、C、Dにそのパケットデータが到着した時間100、110、130、150をATSで付加して記録する。そして、再生時には各パケットデータに付加されたATSが参照されて、パケットデータAは出力時間100から出力され、パケットデータBは出力時間110から出力され、パケットデータCは出力時間130から出力され、パケットデータDは出力時間150から出力される。
【0020】
図4は、ATSが付加されて記録媒体に記録されるパケットデータ400の構造が示されている。図4に示されたデータ400の構造は、ATS 410と、DTS 420、PTS 430、ビデオデータ(またはオーディオデータ)440を含む。
【0021】
図5は、従来技術によるPTS、DTSなどの符号化時間情報を用いて同期を合せるための復号装置のブロック距離の一例を示す図である。図5を参照するに、復号装置は逆多重化部510、ビデオ復号器530、STCカウンタ550及びオーディオ復号器570を含む。
【0022】
まず、逆多重化器510は、受信されたTSを逆多重化して、ビデオパケットデータはビデオ復号器530に伝送し、オーディオパケットデータはオーディオ復号器570に伝送する。
【0023】
次いで、STCカウンタ550は、パケットデータに含まれたPCR(プログラムクロックリファランス)によりセットされる。図5に示されていないが、ビデオ復号器530及びオーディオ復号器570は、逆多重化器510から入力されたパケットデータの一時保存のための復号器バッファを含む。PCRを含むパケットデータが復号器バッファに入力されれば、STCカウンタ550の出力値はPCRと同じ値に設定される。STCカウンタ550は、90Khzまたは27Mhzで駆動されるカウンタで具現される。
【0024】
このようにセットされたSTCカウンタ550により、ビデオパケットデータはDTS時間にビデオ復号器530に入力されて復号され、オーディオパケットデータはPTS値のみを持つので、PTS時間にオーディオ復号器570に入力されると同時に出力される。
【0025】
各ビデオデータパケット及びオーディオデータパケットに含まれたPTS及びDTS時間になれば、ビデオデータパケット及びオーディオデータパケットは復号されてバッファは空けられる。同じ時間に出力されるビデオ映像及びオーディオ映像は同じPTS値を持つ。
【0026】
前述したように、STCカウンタ550を用いて前記PTS及びDTS時間に合せられる瞬間に復号及び出力を制御すれば、オーディオ及びビデオデータの同期が合せられる。すなわち、オーディオ及びビデオが、STCカウンタ550が提供する一つのクロックによりデータ復号のために同期される。
【0027】
一方、静止映像のディスプレイ方法のうち一つとして、スライドショーがある。静止映像が一定時間の間にディスプレイされつつ他の静止映像に場面が転換され続ける応用例である。スライドショーは、時間基準スライドショーとブラウザブルスライドショーの2種類に区別できる。時間基準スライドショーは、ユーザーが後方再生または前方再生を実施する場合、静止映像に付加されたオーディオもやはり新たに更新された静止映像に同期されて再生される。したがって、オーディオの再生が中断され、新たな静止映像に対応するオーディオが再生される。
【0028】
ユーザーが後方再生や前方再生動作を行ってもオーディオの再生は中断されないスライドショーをブラウザブルスライドショーという。例えば、写真が入っているアルバムをひも解いてみるようにスライドショーが行われ、かつ背景音楽が流れ出るブラウザブルスライドショーでは、ユーザーが現在写真の前や後にある任意の他の写真を選択して再生しても背景音楽は切れない。
【0029】
図6を参照して、時間基準スライドショーでの前方再生や後方再生時のオーディオデータの中断現象についてさらに詳細に説明する。メインストリームデータは一般的にビデオデータ、オーディオデータまたはサブピクチャーデータを含むが、時間基準スライドショーの場合、ビデオデータは静止映像データになり、オーディオデータは含まれない。
【0030】
図6を参照するに、各静止映像及びサブオーディオデータは、同期のための符号化時間情報であるPTS情報を持って同期化される。再生の進行につれて復号器のSTCカウンタの値が増加し、この値に合う正常再生が続く。しかし、ユーザーが後方再生命令を入力する場合、STCカウンタ値はユーザーが選択した後方再生のターゲット映像の位置に合うように再調整される。このようにSTC値が新たに更新されるにつれて、静止映像の復元だけでなくサブオーディオの復元もこのようなSTCに合うように再調整されることによって、サブオーディオデータ、すなわち、背景音楽の中断が発生する。
【0031】
したがって、従来技術によれば、一つのSTCカウンタでビデオ復号器とオーディオ復号器いずれも制御するので、時間基準スライドショーのような応用を従来の再生装置に応用すれば、ユーザーの前方再生や後方再生命令によりSTC値が再調整される場合に、背景音楽などのようなサブオーディオデータの再生中断現象が発生してブラウザブルスライドショーを具現し難い問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、ブラウザブルスライドショーのようにサブオーディオが付加された静止映像データの再生時、ユーザーの前方再生または後方再生の場合にもサブオーディオを中断なしに再生できるブラウザブルスライドショーの再生のためのデータ復号装置、その復号方法及びその記録媒体を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0033】
前記課題を解決するために、本発明によるデータ復号装置は、ブラウザブルスライドショーの再生のためのデータ復号装置において、ブラウザブルスライドショーのための映像データを含むメインストリームパケットデータをデコーディングするメインストリーム用デコーダと、前記映像データに付加されたオーディオデータを含むサブオーディオパケットデータをデコーディングするサブオーディオ用デコーダと、前記メインストリームパケットデータのデコーディング時間制御のために提供されるSTCシーケンスを、前記メインストリーム用デコーダに提供するメインストリーム用STCカウンタと、前記サブオーディオパケットデータのデコーディング時間制御のために提供されるSTCシーケンスを前記サブオーディオ用デコーダに提供するサブオーディオ用STCカウンタとを含む。
【0034】
また、前記メインストリーム用STCカウンタは、前記メインストリームパケットデータに含まれたそれぞれの静止映像別にSTCシーケンスを前記メインストリーム用デコーダに提供することが望ましい。
【0035】
前記課題を解決するために、本発明によるデータ復号方法は、ブラウザブルスライドショーの再生のためのデータ復号方法において、ブラウザブルスライドショーのための映像データを含むメインストリームパケットデータのデコーディング時間制御のためのメインストリーム用STCシーケンスを提供する段階と、前記メインストリーム用STCシーケンスによって前記メインストリームパケットデータをデコーディングする段階と、前記映像データに付加されたオーディオデータを含むサブオーディオパケットデータのデコーディング時間制御のためのサブオーディオ用STCシーケンスを提供する段階と、前記サブオーディオ用STCシーケンスによって前記サブオーディオ用パケットデータをデコーディングする段階と、を含む。
【0036】
また、前記メインストリーム用STCシーケンスを提供する段階は、前記メインストリームパケットデータに含まれたそれぞれの静止映像別にSTCシーケンスを提供することが望ましい。
【0037】
前記課題を解決するために、本発明による情報保存媒体は、ブラウザブルスライドショーのためのデータを保存した情報保存媒体において、映像データを含む複数のクリップと、前記各クリップのデータ構造に関する情報を含むクリップインフォメーションと、前記各クリップの再生に関する情報を含むプレイリストと、が記録され、前記クリップインフォメーションは、前記クリップに含まれた各静止映像のSTCシーケンスに関する情報を含む。
【0038】
また、前記各静止映像のSTCシーケンスに関する情報は、各静止映像が含まれたクリップ内での位置情報、前記各静止映像の再生開始時間情報及び再生終了時間情報を含むことが望ましい。
【0039】
また、前記プレイリストは複数のプレイアイテムを含み、前記各プレイアイテムは一つの静止映像の実際再生開始時間情報及び実際再生終了時間情報を含むことが望ましい。
【発明の効果】
【0040】
以上で説明したように、本発明によれば、ブラウザブルスライドショーのようにサブオーディオが付加された静止映像データの再生時、ユーザーの前方再生または後方再生の場合にもサブオーディオの中断なしに再生できる効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】従来技術によって多重化されたパケットデータを説明するための図である。
【図2】MPEGシステム符号化で使われる階層化された符号化装置のブロック図である。
【図3】従来技術によって到着時間情報が付加されたデータの基本形態及び再生時のデータ出力時間との関係を示す概念図である。
【図4】従来技術によって時間同期情報が付加されたパケットデータの一例を示す図である。
【図5】従来技術による復号装置のブロック図である。
【図6】従来技術によってスライドショーの再生時に現れうるSTCカウンタ値の再調整を説明するための図である。
【図7】本発明によるブラウザブルスライドショーを説明するための図である。
【図8】本発明の一実施例によるブラウザブルスライドショーの提供のためのデータ復号装置のブロック図である。
【図9】本発明の一実施例によるデータ復号装置を含むデータ再生装置のブロック図である。
【図10A】本発明によって各静止映像データの復号に用いられるSTCシーケンスを示す図である。
【図10B】本発明によってオーディオデータの復号に用いられるSTCシーケンスを示す図である。
【図11】前述したプレイリスト、クリップインフォメーション及びクリップの関係を説明するための図である。
【図12】相異なるデフォルト再生時間を持つ複数のプレイアイテムを説明するための図である。
【図13】サブプレイアイテムを含むプレイリストを説明するための図である。
【図14】クリップインフォメーションのデータ構造を説明するための図である。
【図15】図14に示されたSequenceInfoの一例を示す図である。
【図16】図14に示されたCPI情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、添付された図面を参照して本発明による望ましい実施例を詳細に説明する。
【0043】
図7は、本発明によるブラウザブルスライドショーを説明するための図である。最初の映像はPTS情報によってあらかじめ指定された再生時間に合せて再生され、残りの映像は最初の映像の再生時間から所定時間の経過後に再生される。しかし、本実施例でdefault duration timeは無限大であるため、最初の映像以外の映像はユーザー入力によって再生される。ブラウザブルスライドショーのために付加されたオーディオも該当PTSに合せて再生される。スライドショーの途中にユーザーが後方再生または前方再生命令を下した場合、現在静止映像の再生は中断されて該当静止映像の再生が始まる。しかし、オーディオの場合は中断なしに再生され続ける。ブラウザブルスライドショーの具体的な応用例には、背景音楽が再生されつつ写真のような静止映像が出力されるフォトアルバムなどのようなものがある。
【0044】
したがって、ブラウザブルスライドショーの具現のためには、図7に示されたように、オーディオのためのSTC値は静止映像のためのSTC値とは別個に増加し続けねばならない。
【実施例】
【0045】
図8は、本発明の一実施例によるブラウザブルスライドショーの提供のためのデータ復号装置のブロック図である。図8を参照するに、データ復号装置は、メインストリーム用デコーダ710、メインストリーム用STCカウンタ730、サブオーディオ用STCカウンタ750及びサブオーディオ用デコーダ770を含む。
【0046】
本発明による復号装置は、メインストリームデータはメインストリーム用STCカウンタ730により、サブオーディオデータは、サブオーディオ用STCカウンタ750が提供する別途のSTC値によって復号されることにより、メインストリーム用STCカウンタ730のSTC値が再調整された場合にもサブオーディオ用STCカウンタ750のSTC値は影響されないので、映像の前方再生または後方再生を行う場合にも中断のないサブオーディオデータの再生を行える。
【0047】
図8を参照して、本発明の一実施例による復号装置の動作を説明する。
【0048】
メインストリームデータはメインストリーム用デコーダ710に入力され、サブオーディオデータはサブオーディオ用デコーダ770に入力される。本実施例でメインストリームデータは、多様な方式によって符号化されたデータである。例えば、複数の静止映像をJPEGのような静止映像符号化方法によって符号化することによって生成された一連のデータストリームであるか、または、MPEGのような動映像符号化方法によって符号化することによって生成された一連のデータストリームでありうる。もし、MPEGのような動映像符号化方法によって生成されたデータストリームである場合、イントラフレームのみを用いて画面に静止映像を再生させうる。
【0049】
本実施例では説明の便宜のために、メインストリーム用デコーダ710に入力されるメインストリームデータは、JPEGのような静止映像符号化方法によって生成された一連のデータストリームであると仮定する。
【0050】
サブオーディオ用デコーダ770に入力されるサブオーディオデータは、メインストリームデータの静止映像に付加されて再生されるオーディオデータである。
【0051】
メインストリームデータ及びサブオーディオデータは、本発明によるデータ構造でデータが保存されたDVDのような情報保存媒体(図示せず)に保存される。メインストリームデータとサブオーディオデータとは、本発明による情報保存媒体に別個のファイルで保存される。
【0052】
メインストリームデータパケットが、メインストリーム用デコーダ710内に備えられたバッファ(図示せず)に入力されれば、メインストリーム用STCカウンタ730の出力値は、データパケットに含まれたPCR情報により該当パケットのPCR値と同一に初期化される。メインストリームデータが、JPEGのような静止映像符号化方法によって符号化されたデータである場合、各静止映像データ別にPCR情報は異なるので、図10に図示されたように、メインストリーム用STCカウンタ730の出力であるSTCシーケンスは静止映像別に相異なる。
【0053】
前述したように初期化されたメインストリーム用STCカウンタ730により提供されるSTC値を参照して、メインストリーム用デコーダ710はメインストリームパケットデータを復号する。
【0054】
メインストリーム用STCカウンタ730は、90Khzまたは27Mhzで駆動されるカウンタで具現できる。
【0055】
サブオーディオ用STCカウンタ750及びサブオーディオ用デコーダ770の動作も、メインストリーム用STCカウンタ730及びメインストリーム用デコーダ710の動作と類似している。
【0056】
サブオーディオパケットデータが、サブオーディオ用デコーダ770内に備えられたバッファ(図示せず)に入力されれば、サブオーディオ用STCカウンタ750の出力値は、データパケットに含まれたPCR情報により該当パケットのPCR値と同一に初期化される。
【0057】
初期化されたサブオーディオ用STCカウンタ750により提供されるSTC値を参照して、サブオーディオ用デコーダ770はサブオーディオパケットデータを復号する。サブオーディオ用STCカウンタ750は、メインストリーム用STCカウンタ730と同じく90Khzまたは27Mhzで駆動されるカウンタで具現できる。
【0058】
図9は、本発明によるデータ復号装置を含むデータ再生装置900のブロック図の一例を示す図である。図9を参照するに、再生装置900は、媒体駆動部901、メインストリームバッファ902、サブオーディオ用バッファ903、システム復号器910、グラフィック処理器920、制御部930及びメモリ950を含む。システム復号器910は、図8に示された本発明によるデータ復号装置700、メインストリームデパケッタイザー904、メインストリーム用ATCカウンタ905、サブオーディオ用ATCカウンタ906、サブオーディオデパケッタイザー907及びデマルチプレクサ908を含む。
【0059】
媒体駆動部901は、保存媒体800からATSが付加されたパケットデータを読出す。媒体駆動部901は、静止映像データなどを含むメインストリームパケットデータはメインストリームバッファ902に伝送し、サブオーディオデータはサブオーディオバッファ903に伝送する。
【0060】
メインストリームパケットデータとサブオーディオデータとは、保存媒体800に別個のデータファイルに保存されている。保存媒体800には本発明によるデータ構造でデータが保存されている。保存媒体800に保存されたデータの詳細構造については後述する。
【0061】
メインストリームデパケッタイザー904は、メインストリームバッファ902からメインストリームパケットデータを受信し、その受信されたメインストリームパケットデータをデパケット化してデマルチプレクサ908に伝送する。この時、メインストリームデパケッタイザー904は、メインストリーム用ATCカウンタ905が提供するATC基準値を参照して各パケットデータに付加されたATS情報を解釈した後、デマルチプレクサ908に出力するパケットの順序を決定して、所定時間にATSが分離されたデパケット化されたデータをデマルチプレクサ908に出力する。
【0062】
メインストリーム用ATCカウンタ905は、メインストリームデパケッタイザー904がデマルチプレクサ908に出力するパケットの順序または出力時間を決定できるように、ATC基準値をメインストリームデパケッタイザー904に提供する。すなわち、メインストリームデパケッタイザー904に入った最初のパケットデータに付加されたATS値によりメインストリーム用ATCカウンタ905は初期化され、その初期化された時点からメインストリーム用ATCカウンタ905はカウントを続ける。そして、メインストリーム用ATCカウンタ905のカウント値が、メインストリームデパケッタイザー904に入った第2のパケットデータに付加されたATS値と一致すれば、メインストリームデパケッタイザー904は、前記第2のパケットデータのデパケット化されたデータをデマルチプレクサ908に伝送する。
【0063】
サブオーディオデパケッタイザー907及びサブオーディオ用ATCカウンタ906の動作も、メインストリームデパケッタイザー904及びメインストリーム用ATCカウンタ905の動作と類似している。
【0064】
サブオーディオデパケッタイザー907は、サブオーディオ用バッファ903からサブオーディオパケットデータを受信し、その受信されたサブオーディオパケットデータをデパケット化してデパケット化されたデータを出力する。この時、サブオーディオデパケッタイザー907は、サブオーディオ用ATCカウンタ906が提供するATC基準値を参照して各パケットデータに付加されたATS情報を解釈した後、サブオーディオ用デコーダ770に出力するパケットの順序を決定し、所定時間にATSが分離されたデパケット化されたデータをサブオーディオ用デコーダ770に出力する。
【0065】
サブオーディオ用ATCカウンタ906は、サブオーディオデパケッタイザー907がサブオーディオ用デコーダ770に出力するパケットの順序または出力時間を決定できるように、ATC基準値をサブオーディオデパケッタイザー907に提供する。すなわち、サブオーディオデパケッタイザー907に入った最初のパケットデータに付加されたATS値によりサブオーディオ用ATCカウンタ906は初期化され、その初期化された時点からサブオーディオ用ATCカウンタ906はカウントを続ける。そして、サブオーディオ用ATCカウンタ906のカウント値が、サブオーディオデパケッタイザー907に入った第2のパケットデータに付加されたATS値と一致すれば、サブオーディオデパケッタイザー907は前記第2のパケットデータのデパケット化されたデータを出力する。
【0066】
デマルチプレクサ908は、受信されたDTS、PTS情報が入っているメインストリームデータをデマルチプレクスしてメインストリーム用デコーダ909に伝送する。
【0067】
制御部930は、本発明によって情報保存媒体800に保存されたデータを再生するように再生装置900の全体動作を制御する。メモリ950には、情報保存媒体800から読出された付加情報であるクリップインフォメーション及びプレイリスト情報を制御部930から伝達されて保存する。クリップインフォメーション及びプレイリスト情報については後述する。
【0068】
以下では、本発明によるデータ構造でデータが保存された情報保存媒体800について説明する。
【0069】
図10A及び図10Bは、本発明によってブラウザブルスライドショーのための静止映像及びオーディオデータの復号に用いられるSTCシーケンスを説明するための図である。図10Aは、各静止映像データの復号に用いられるSTCシーケンスを示す図であり、図10Bは、オーディオデータの復号に用いられるSTCシーケンスを示す図である。
【0070】
図10Aを参照するに、複数の静止映像は一つの静止映像用データファイルに含まれる。各静止映像のPCRまたはPTS値は0から始まるように符号化される。
【0071】
各静止映像には、静止映像と共に再生されるグラフィックデータあるいは字幕データが付加されていることがある。グラフィックデータあるいは字幕データはそれぞれPTS値を持っており、このPTS値は経時的に増加し続けうる。例えば、静止映像上にグラフィックよりなるアニメーションが経時的に動いたり、または字幕データが経時的に変わって出力される場合がある。したがって、一つの静止映像に属するデータの符号化時間情報は、開始時間は“0”と決定できるが、終了時間はあらかじめ定めることはできず、該当グラフィックデータあるいは字幕データの終了時間に合せて決定する。
【0072】
STC_sequenceは、図8に図示されたメインストリーム用デコーダ710またはサブオーディオ用デコーダ770の復号動作を制御するために、メインストリーム用STCカウンタ730またはサブオーディオ用STCカウンタ750が提供する出力である。STC_sequenceは、メインストリーム用デコーダ710またはサブオーディオ用デコーダ770から提供する各パケットに含まれたPCRにより初期化される。
【0073】
本実施例では、各静止映像データに属する静止映像、グラフィックまたは字幕データの開始時間が該当静止映像の位置と関係なく“0”から始まる構造であるため、それぞれの静止映像データ別に一つのSTC_sequenceが生成される。静止映像用データファイル内に含まれた各静止映像の位置を探すためには、各STC_sequenceの開始位置情報が要求される。
【0074】
スライドショーのために、オーディオデータは静止映像データに付加されていることもあり、そうでないこともある。もし付加された場合ならば、通常の場合のように、一つのオーディオファイルにSTC値が順次に増加する形でPCRが記録されることが望ましい。図10Bに示されたように、サブオーディオ用STCカウンタ750は一つのSTC_sequenceを生成する。
【0075】
本実施例で静止映像データは、複数の静止映像が集まって一つの記録単位であるクリップを形成する。さらに、記録単位であるクリップ毎に記録構造に関する情報を作って付加するが、これをクリップインフォメーションという。静止映像用クリップインフォメーションには、それぞれの静止映像に対応するSTC_sequenceに関する情報の集まりであるSequence Informationが含まれる。Sequence Informationはクリップ内の静止映像の順に該当STC_sequenceの開始位置、presentation start time、presentation end timeを含む。
【0076】
ここでpresentation start timeは、前記説明した通りあらかじめ決定できる。例えば、0または1/30secのように非常に小さな値である。この値は、静止映像のPTS値と同じであることが望ましい。presentation end timeは、該当静止映像に属するグラフィックデータあるいは字幕データの再生終了時間を反映する。静止映像と同時に出力され、かつ変わらないデータの場合は、presentation end timeで1フレーム映像の持続時間が加えられた値となる。そうでない場合、例えば、10秒間字幕が変わりつつ出力されるならば、presentation end timeは10秒の時間を持つ必要がある。本実施例では、presentation end timeは無限大値を持つ。通常、無限大値を表示する方法は0あるいは表現可能な最も大きい値である。presentation end timeの表現のために割り当てられたビット数が32ビットである場合、表現可能な最も大きい値は0xFFFFFFFFである。
【0077】
本実施例では、再生順序及びデフォルト再生時間などのような再生構造に関する付加情報であるプレイリストを情報保存媒体800にさらに記録して再生時に利用する。
【0078】
図11は、前述したプレイリスト、クリップインフォメーション及びクリップの関係を説明するための図である。図11を参照するに、プレイリストは複数のプレイアイテムを含む。プレイアイテムの順序が再生順序となり、一つのプレイアイテムは一つの静止映像に対応する。プレイアイテムはClip_Information_file_name、ref_to_STC_id、IN_time及びOut_timeなどである。
【0079】
Clip_Information_file_nameは、該当プレイアイテムが指定しようとする静止映像が記録されたClipファイルの構造に関する付加情報であるClipインフォメーションのファイル名である。ref_to_STC_idは、前記クリップ内で指定しようとするSTC_sequenceを識別するための情報である。前述したように、一つのクリップ内に複数の静止映像が順に記録されているので、静止映像の記録順序についての番号が識別番号として使われうる。
【0080】
IN_timeは、該当STC_sequenceのpresentation_start_timeとpresentation_end_time内に属する所定時点を指定する。静止映像の場合には、IN_timeとpresentation_start_timeとが同じことが望ましい。もし、静止映像がMPEGで規定したイントラ映像及びSequence end codeに符号化された場合には、必ず同一でなければならない。Out_timeは該当STC_sequenceのpresentation_start_time及びpresentation_end_time内に属する所定時点を指定し、IN_timeよりは大きい必要がある。Out_timeはpresentation_end_timeと同一であることが望ましいが、その以前値でも構わない。Out_timeがpresentation_end_timeより小さな場合には、該当プレイアイテムはOut_timeまで該当するデータのみ再生するようになり、それ以後のデータは出力されない。
【0081】
静止映像の再生のための情報であるIN_time及びOUT_timeがpresentation_start_time及びpresentation_end_time内の任意の時点を指示する構造は、動映像構造でも使われうるという点で望ましい。
【0082】
また、前述した情報構造は、presentation_end_timeが無限大の値を持つ時に有効である。すなわち、静止映像自体は無限大のpresentation_end_timeを持ち、プレイアイテムが実際出力時間を制御する値を持っているため、図12に示されたように、一つの静止映像を、複数のプレイアイテムが持つ相異なるデフォルト再生時間に再生できる。さらに、OUT_timeが無限大の値を持つことができる。無限大の値は、一般的に0やOUT_timeを表現できる値のうち最も大きい値を表す方法で表示できる。無限大再生時間を持つ静止映像は、ユーザーが次の映像や以前映像出力のような再生動作に関する入力を実施した場合、該当静止映像出力を中止してユーザーの入力による再生を実施する。
【0083】
図13は、サブプレイアイテムを含むプレイリストを説明するための図である。図13を参照するに、プレイリストにはPlayItem1、PlayItem2及びSubPlayItem1を含む。SubPlayItem1のIn_timeはPlayItem1のIn_timeと同一であり、Out_timeはPlayItem2のOut_timeと同一である。
【0084】
図14は、記録単位であるクリップに対する記録構造に関するクリップインフォメーション構造を示す図である。クリップインフォメーションはSequenceInfo及びCPI(Characteristic Point Information)を含む。
【0085】
図15は、図14に示されたSequenceInfoの一例を表す図である。図15を参照するに、SequenceInfoは、該当クリップ内のSTC_sequenceの数を表す情報であるnum_stc情報、num_stcほど反復される各静止映像に該当する各STC_sequenceのPosition、presentation_start_time、presentation_end_time情報を含む。前述したSequenceInfoに含まれた情報は動映像構造に対しても変更なしに適用できる。
【0086】
図16は、図14に示されたCPI情報の一例を示す図であり、CPI情報はEP_map情報を含む。EP map(Entry Point map)は該当クリップのEntry Pointに関する付加情報である。例えば、MPEGビデオ符号化でEntry Pointとは、Intra pictureとして符号化された映像の開始点を表す。本実施例で、各静止映像がMPEG Intra picture及びSequence End Codeとして具現された場合、各静止映像はEntry Pointとなる。
【0087】
EP_map情報には、該当クリップに属するEntry Pointの数に関する情報であるNum_of_entry_pointと、その数ほどの該当エントリーポイントの位置及び該当エントリーポイントのPTS値とが記録されている。静止映像の場合には、このポジション及びPTS値は、該当STC_sequenceのPosition及びpresentation_start_timeと一致するので、静止映像の場合にはCPIが存在しなくてもよい。但し、CPIは動映像ではランダムサーチのために必要である。
【0088】
図9に示された再生装置において、媒体駆動部902は、情報保存媒体800から付加情報であるクリップインフォメーション及びプレイリスト情報を読出して制御部930に伝達し、制御部930はそれをメモリ950に一時保存する。制御部930は、再生せねばならないプレイリスト情報を探して該当プレイリストに属するプレイアイテム情報を一つずつ分析する。クリップインフォメーションとの関係を通じて該当静止映像及びオーディオファイルの位置を把握した後、媒体駆動部901を通じてデータを読込む。
【0089】
静止映像データはメインストリームバッファ902に保存された後、オーディオデータはサブオーディオバッファ903に保存された後にシステム復号器910に入力される。システム復号器910は、サブオーディオ用STCカウンタ750を別途に具備しているため、ラウザブルスライドショーの再生時にユーザーの命令によって前方再生または後方再生を実施してもオーディオデータを中断なしに再生できる。
【0090】
本発明はまた、コンピュータ可読記録媒体にコンピュータ可読コードとして具現できる。コンピュータ可読記録媒体は、コンピュータシステムによって読取られるデータが保存されるあらゆる記録装置を含む。コンピュータ可読記録媒体の例には、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがあり、またキャリアウェーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)の形で具現されるものも含む。また、コンピュータ可読記録媒体はネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でコンピュータ可読コードで保存されかつ実行されうる。
【0091】
これまで本発明についてその望ましい実施例を中心に説明した。当業者ならば、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形で具現されうることを理解できるであろう。本発明の範囲は、前述した説明ではなく特許請求の範囲に現れており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は本発明に含まれていると解釈されねばならない。
【符号の説明】
【0092】
200 符号化装置
400 パケットデータ
700 データ復号装置
900 データ再生装置
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ復号に係り、より詳細にはブラウザブルスライドショー提供のためのデータ復号装置、その復号方法及びその情報保存媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
映像情報は、データ量がぼう大なためにデータ圧縮を行った後、記録媒体に記録または伝送される。代表的な映像圧縮方法には、ISO及びIECで共通に定めたMPEG(Motion Picture Expert Group)符号化方法がある。映像情報と共に符号化されるオーディオ情報もやはり、MPEGまたはAC−3(Audio Coding phase 3)などの符号化方法を用いて圧縮される。符号化された動映像データ及びオーディオデータは、相互同期のための時間情報を付加して多重化される。
【0003】
パケットによる多重化は、たとえば、ビデオデータ及びオーディオデータを多重化する場合、図1に示されたようにビデオデータ、オーディオデータそれぞれをパケットと呼ばれる適当な長さのビット列に分割し、ヘッダなどの付加情報を付けてビデオパケットとオーディオパケットとを適当に混合して時分割伝送する方式である。したがって、それらパケットには、図1に示されたように、ヘッダと呼ばれる頭部分にビデオなのかオーディオなのかの属性を識別するための情報が入っている。
【0004】
一方、MPEGの同期方式には、タイムスタンプと呼ばれる時間情報が考慮される。タイムスタンプは、再生時の復号処理のために各アクセス単位毎に付けられる一種の時間管理タグのようなものであり、すなわち、ビデオ、オーディオのアクセス単位である復号再生の単位毎にいつ復号再生するかを示す情報をいう。MPEGの符号化方式によって、二種類のタイムスタンプがある。
【0005】
その一つは、プレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)と呼ばれる再生出力の時間管理情報であり、MPEGシステムの基準復号器内部のシステムタイムクロック(STC:基本になる同期信号)がこのようなPTSと一致する時、そのアクセス単位を再生出力する。
【0006】
他の一つは、デコーディングタイムスタンプ(DTS)と呼ばれる復号の時間管理情報であり、MPEGではビデオの符号化ビット列の送出順序が特別なためにDTSが備えられている。すなわち、Iピクチャー及びPピクチャーがBピクチャーより先行して符号化ビット列に送出されるために復号順序と再生出力順序とが異なるが、PTSとDTSとが異なる場合にはパケットデータに二つを連続してロードし、一致する場合にはPTSのみをロードする。
【0007】
図2は、MPEGシステム符号化で使われる階層化された符号化装置200のブロック図である。
【0008】
ビデオ符号化器210及びオーディオ符号化器220は、デジタル化されたビデオデータ及びオーディオデータをそれぞれ受信して符号化する。
【0009】
第1パケッタイザー230及び第2パケッタイザー240は、ビデオ符号化器210及びオーディオ符号化器220から出力された符号化されたビデオデータ及び符号化されたオーディオデータを適当な大きさに切断してパケット化することにより、パケット化されたエレメンタリーストリーム(PES)パケットを生成する。
【0010】
このようなPESパケットデータには、前記のようなPTS及びDTS情報が付加されうる。このような符号化時間情報は他のデータと同期を合せる時に使われる情報であり、DTSは該当映像が復号化される時間を表し、PTSは該当映像が出力される時間を表す。オーディオデータの場合にはPTSのみを持つことが一般的であり、この場合、DTSはPTSと同じものと見なされる。このような時間情報が付加された後、実際オーディオデータまたはビデオデータはペイロードデータの形にロードされてパケット化される。
【0011】
プログラムストリーム多重化器250及びトランスポートストリーム多重化器260は、パケッタイザーによりパケット化されたビデオPES及びオーディオPESをそれぞれプログラムストリーム(PS)またはトランスポートストリーム(TS)に多重符号化する。多重符号化は、各PESパケットを再び一定単位に合せた後、識別番号を付けて多重化することである。
【0012】
PSは、保存媒体などで使われるように意図されたものであり、PSパックという単位が多重化単位となる。動映像保存媒体の代表的な応用であるDVDビデオ規格では2048バイト単位のPSパックを使用する。
【0013】
TSは、デジタル放送のようにデータの損失が生じる応用に合せて意図されたものであり、TSパケットという単位が多重化単位となり、その大きさは188バイトに固定されている。一方、デジタル放送データを保存媒体に記録する応用の場合には、たとえ保存媒体に記録する場合であるとしても、TSを使用する場合が多くなっている。以下、本明細書では、多重化方法としてTSを使用すると仮定するが、PSを使用する場合にも同様に応用できる。
【0014】
TSは、前記のようにパケット化されたデータであり、パケット化されたデータとは、ビデオ及びオーディオなどのデータが一定の大きさの単位に分けられて衛星、ケーブルまたはLAN(ローカルエリアネットワーク)を通じて伝送されるものであり、一定の大きさの単位はISO/IEC 13818−1規格のMPEG−2伝送ストリームを利用する場合には188バイトであり、ATM規格を利用する場合には53バイトである。
【0015】
一方、デジタル放送では、パケットデータの形でパケットデータ間の時間間隔が不規則に伝送される。伝送されたパケットデータは、一般的に復号器を具備した受信器側のバッファを経た後、復号器により復号され、ユーザーが放送を見られる。ところが、このようなパケットデータを記録媒体に一時保存した後にユーザーの所望の時間に再生する場合、再生装置に含まれた復号器にデータが入力される時、元のパケットデータが伝送されてきた不特定の時間間隔は重要な意味をもつ。その理由は、元の伝送側で、復号器を持つ受信側バッファの状態を考慮してパケットデータ間の時間間隔を調節してパケットデータを伝送するため、その時間間隔が守られない場合に復号のためのバッファがオーバーフローまたはアンダーフローになるためである。このような理由で、パケット単位で記録装置に到着した時間に関する情報をあらゆるパケットデータに付加して記録し、再生装置では前記付加された時間情報を用いてパケットデータを再生して出力することが要求される。
【0016】
このようにTS形式で伝送されたパケットデータを記録媒体に記録し、記録媒体に記録されたパケットデータを再び再生する場合に、正しい再生のために“到着時間情報”概念が要求される。
【0017】
すなわち、記録装置は、伝送側で特定の間隔で伝送したパケットデータを受信してそれを記録媒体に記録し、その記録されたパケットデータを再生するために復号器に送る時、伝送側から伝送した特定間隔と同じ間隔で伝送するためにカウンタを具備するが、このようなカウンタは、90Khzまたは27Mhzで駆動されるシステムクロックにより作動され、該当パケットが到着した瞬間のカウンタ値、すなわち、アライバルタイムスタンプ(ATS)をパケットデータに付加して記録する。そして、記録されたデータを再生するために復号器のバッファに伝送する時間間隔を、パケットデータに付加されたカウンタ値を参照して調節する。このようなカウンタを、ATCカウンタという。言い換えれば、ATCカウンタを参照して入力されるデータにATSを付加して記録し、再生時には前記付加されたATSを参照してデータを出力する。
【0018】
図3に、一般的なパケットデータの入力時に到着時間が付加記録されたデータの基本形態及び再生時のデータ出力時間との関係が概念的に図示されている。
【0019】
パケットデータA、B、C、Dがそれぞれ到着時間100、110、130、150に受信されれば、記録装置は、各パケットデータA、B、C、Dにそのパケットデータが到着した時間100、110、130、150をATSで付加して記録する。そして、再生時には各パケットデータに付加されたATSが参照されて、パケットデータAは出力時間100から出力され、パケットデータBは出力時間110から出力され、パケットデータCは出力時間130から出力され、パケットデータDは出力時間150から出力される。
【0020】
図4は、ATSが付加されて記録媒体に記録されるパケットデータ400の構造が示されている。図4に示されたデータ400の構造は、ATS 410と、DTS 420、PTS 430、ビデオデータ(またはオーディオデータ)440を含む。
【0021】
図5は、従来技術によるPTS、DTSなどの符号化時間情報を用いて同期を合せるための復号装置のブロック距離の一例を示す図である。図5を参照するに、復号装置は逆多重化部510、ビデオ復号器530、STCカウンタ550及びオーディオ復号器570を含む。
【0022】
まず、逆多重化器510は、受信されたTSを逆多重化して、ビデオパケットデータはビデオ復号器530に伝送し、オーディオパケットデータはオーディオ復号器570に伝送する。
【0023】
次いで、STCカウンタ550は、パケットデータに含まれたPCR(プログラムクロックリファランス)によりセットされる。図5に示されていないが、ビデオ復号器530及びオーディオ復号器570は、逆多重化器510から入力されたパケットデータの一時保存のための復号器バッファを含む。PCRを含むパケットデータが復号器バッファに入力されれば、STCカウンタ550の出力値はPCRと同じ値に設定される。STCカウンタ550は、90Khzまたは27Mhzで駆動されるカウンタで具現される。
【0024】
このようにセットされたSTCカウンタ550により、ビデオパケットデータはDTS時間にビデオ復号器530に入力されて復号され、オーディオパケットデータはPTS値のみを持つので、PTS時間にオーディオ復号器570に入力されると同時に出力される。
【0025】
各ビデオデータパケット及びオーディオデータパケットに含まれたPTS及びDTS時間になれば、ビデオデータパケット及びオーディオデータパケットは復号されてバッファは空けられる。同じ時間に出力されるビデオ映像及びオーディオ映像は同じPTS値を持つ。
【0026】
前述したように、STCカウンタ550を用いて前記PTS及びDTS時間に合せられる瞬間に復号及び出力を制御すれば、オーディオ及びビデオデータの同期が合せられる。すなわち、オーディオ及びビデオが、STCカウンタ550が提供する一つのクロックによりデータ復号のために同期される。
【0027】
一方、静止映像のディスプレイ方法のうち一つとして、スライドショーがある。静止映像が一定時間の間にディスプレイされつつ他の静止映像に場面が転換され続ける応用例である。スライドショーは、時間基準スライドショーとブラウザブルスライドショーの2種類に区別できる。時間基準スライドショーは、ユーザーが後方再生または前方再生を実施する場合、静止映像に付加されたオーディオもやはり新たに更新された静止映像に同期されて再生される。したがって、オーディオの再生が中断され、新たな静止映像に対応するオーディオが再生される。
【0028】
ユーザーが後方再生や前方再生動作を行ってもオーディオの再生は中断されないスライドショーをブラウザブルスライドショーという。例えば、写真が入っているアルバムをひも解いてみるようにスライドショーが行われ、かつ背景音楽が流れ出るブラウザブルスライドショーでは、ユーザーが現在写真の前や後にある任意の他の写真を選択して再生しても背景音楽は切れない。
【0029】
図6を参照して、時間基準スライドショーでの前方再生や後方再生時のオーディオデータの中断現象についてさらに詳細に説明する。メインストリームデータは一般的にビデオデータ、オーディオデータまたはサブピクチャーデータを含むが、時間基準スライドショーの場合、ビデオデータは静止映像データになり、オーディオデータは含まれない。
【0030】
図6を参照するに、各静止映像及びサブオーディオデータは、同期のための符号化時間情報であるPTS情報を持って同期化される。再生の進行につれて復号器のSTCカウンタの値が増加し、この値に合う正常再生が続く。しかし、ユーザーが後方再生命令を入力する場合、STCカウンタ値はユーザーが選択した後方再生のターゲット映像の位置に合うように再調整される。このようにSTC値が新たに更新されるにつれて、静止映像の復元だけでなくサブオーディオの復元もこのようなSTCに合うように再調整されることによって、サブオーディオデータ、すなわち、背景音楽の中断が発生する。
【0031】
したがって、従来技術によれば、一つのSTCカウンタでビデオ復号器とオーディオ復号器いずれも制御するので、時間基準スライドショーのような応用を従来の再生装置に応用すれば、ユーザーの前方再生や後方再生命令によりSTC値が再調整される場合に、背景音楽などのようなサブオーディオデータの再生中断現象が発生してブラウザブルスライドショーを具現し難い問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、ブラウザブルスライドショーのようにサブオーディオが付加された静止映像データの再生時、ユーザーの前方再生または後方再生の場合にもサブオーディオを中断なしに再生できるブラウザブルスライドショーの再生のためのデータ復号装置、その復号方法及びその記録媒体を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0033】
前記課題を解決するために、本発明によるデータ復号装置は、ブラウザブルスライドショーの再生のためのデータ復号装置において、ブラウザブルスライドショーのための映像データを含むメインストリームパケットデータをデコーディングするメインストリーム用デコーダと、前記映像データに付加されたオーディオデータを含むサブオーディオパケットデータをデコーディングするサブオーディオ用デコーダと、前記メインストリームパケットデータのデコーディング時間制御のために提供されるSTCシーケンスを、前記メインストリーム用デコーダに提供するメインストリーム用STCカウンタと、前記サブオーディオパケットデータのデコーディング時間制御のために提供されるSTCシーケンスを前記サブオーディオ用デコーダに提供するサブオーディオ用STCカウンタとを含む。
【0034】
また、前記メインストリーム用STCカウンタは、前記メインストリームパケットデータに含まれたそれぞれの静止映像別にSTCシーケンスを前記メインストリーム用デコーダに提供することが望ましい。
【0035】
前記課題を解決するために、本発明によるデータ復号方法は、ブラウザブルスライドショーの再生のためのデータ復号方法において、ブラウザブルスライドショーのための映像データを含むメインストリームパケットデータのデコーディング時間制御のためのメインストリーム用STCシーケンスを提供する段階と、前記メインストリーム用STCシーケンスによって前記メインストリームパケットデータをデコーディングする段階と、前記映像データに付加されたオーディオデータを含むサブオーディオパケットデータのデコーディング時間制御のためのサブオーディオ用STCシーケンスを提供する段階と、前記サブオーディオ用STCシーケンスによって前記サブオーディオ用パケットデータをデコーディングする段階と、を含む。
【0036】
また、前記メインストリーム用STCシーケンスを提供する段階は、前記メインストリームパケットデータに含まれたそれぞれの静止映像別にSTCシーケンスを提供することが望ましい。
【0037】
前記課題を解決するために、本発明による情報保存媒体は、ブラウザブルスライドショーのためのデータを保存した情報保存媒体において、映像データを含む複数のクリップと、前記各クリップのデータ構造に関する情報を含むクリップインフォメーションと、前記各クリップの再生に関する情報を含むプレイリストと、が記録され、前記クリップインフォメーションは、前記クリップに含まれた各静止映像のSTCシーケンスに関する情報を含む。
【0038】
また、前記各静止映像のSTCシーケンスに関する情報は、各静止映像が含まれたクリップ内での位置情報、前記各静止映像の再生開始時間情報及び再生終了時間情報を含むことが望ましい。
【0039】
また、前記プレイリストは複数のプレイアイテムを含み、前記各プレイアイテムは一つの静止映像の実際再生開始時間情報及び実際再生終了時間情報を含むことが望ましい。
【発明の効果】
【0040】
以上で説明したように、本発明によれば、ブラウザブルスライドショーのようにサブオーディオが付加された静止映像データの再生時、ユーザーの前方再生または後方再生の場合にもサブオーディオの中断なしに再生できる効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】従来技術によって多重化されたパケットデータを説明するための図である。
【図2】MPEGシステム符号化で使われる階層化された符号化装置のブロック図である。
【図3】従来技術によって到着時間情報が付加されたデータの基本形態及び再生時のデータ出力時間との関係を示す概念図である。
【図4】従来技術によって時間同期情報が付加されたパケットデータの一例を示す図である。
【図5】従来技術による復号装置のブロック図である。
【図6】従来技術によってスライドショーの再生時に現れうるSTCカウンタ値の再調整を説明するための図である。
【図7】本発明によるブラウザブルスライドショーを説明するための図である。
【図8】本発明の一実施例によるブラウザブルスライドショーの提供のためのデータ復号装置のブロック図である。
【図9】本発明の一実施例によるデータ復号装置を含むデータ再生装置のブロック図である。
【図10A】本発明によって各静止映像データの復号に用いられるSTCシーケンスを示す図である。
【図10B】本発明によってオーディオデータの復号に用いられるSTCシーケンスを示す図である。
【図11】前述したプレイリスト、クリップインフォメーション及びクリップの関係を説明するための図である。
【図12】相異なるデフォルト再生時間を持つ複数のプレイアイテムを説明するための図である。
【図13】サブプレイアイテムを含むプレイリストを説明するための図である。
【図14】クリップインフォメーションのデータ構造を説明するための図である。
【図15】図14に示されたSequenceInfoの一例を示す図である。
【図16】図14に示されたCPI情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、添付された図面を参照して本発明による望ましい実施例を詳細に説明する。
【0043】
図7は、本発明によるブラウザブルスライドショーを説明するための図である。最初の映像はPTS情報によってあらかじめ指定された再生時間に合せて再生され、残りの映像は最初の映像の再生時間から所定時間の経過後に再生される。しかし、本実施例でdefault duration timeは無限大であるため、最初の映像以外の映像はユーザー入力によって再生される。ブラウザブルスライドショーのために付加されたオーディオも該当PTSに合せて再生される。スライドショーの途中にユーザーが後方再生または前方再生命令を下した場合、現在静止映像の再生は中断されて該当静止映像の再生が始まる。しかし、オーディオの場合は中断なしに再生され続ける。ブラウザブルスライドショーの具体的な応用例には、背景音楽が再生されつつ写真のような静止映像が出力されるフォトアルバムなどのようなものがある。
【0044】
したがって、ブラウザブルスライドショーの具現のためには、図7に示されたように、オーディオのためのSTC値は静止映像のためのSTC値とは別個に増加し続けねばならない。
【実施例】
【0045】
図8は、本発明の一実施例によるブラウザブルスライドショーの提供のためのデータ復号装置のブロック図である。図8を参照するに、データ復号装置は、メインストリーム用デコーダ710、メインストリーム用STCカウンタ730、サブオーディオ用STCカウンタ750及びサブオーディオ用デコーダ770を含む。
【0046】
本発明による復号装置は、メインストリームデータはメインストリーム用STCカウンタ730により、サブオーディオデータは、サブオーディオ用STCカウンタ750が提供する別途のSTC値によって復号されることにより、メインストリーム用STCカウンタ730のSTC値が再調整された場合にもサブオーディオ用STCカウンタ750のSTC値は影響されないので、映像の前方再生または後方再生を行う場合にも中断のないサブオーディオデータの再生を行える。
【0047】
図8を参照して、本発明の一実施例による復号装置の動作を説明する。
【0048】
メインストリームデータはメインストリーム用デコーダ710に入力され、サブオーディオデータはサブオーディオ用デコーダ770に入力される。本実施例でメインストリームデータは、多様な方式によって符号化されたデータである。例えば、複数の静止映像をJPEGのような静止映像符号化方法によって符号化することによって生成された一連のデータストリームであるか、または、MPEGのような動映像符号化方法によって符号化することによって生成された一連のデータストリームでありうる。もし、MPEGのような動映像符号化方法によって生成されたデータストリームである場合、イントラフレームのみを用いて画面に静止映像を再生させうる。
【0049】
本実施例では説明の便宜のために、メインストリーム用デコーダ710に入力されるメインストリームデータは、JPEGのような静止映像符号化方法によって生成された一連のデータストリームであると仮定する。
【0050】
サブオーディオ用デコーダ770に入力されるサブオーディオデータは、メインストリームデータの静止映像に付加されて再生されるオーディオデータである。
【0051】
メインストリームデータ及びサブオーディオデータは、本発明によるデータ構造でデータが保存されたDVDのような情報保存媒体(図示せず)に保存される。メインストリームデータとサブオーディオデータとは、本発明による情報保存媒体に別個のファイルで保存される。
【0052】
メインストリームデータパケットが、メインストリーム用デコーダ710内に備えられたバッファ(図示せず)に入力されれば、メインストリーム用STCカウンタ730の出力値は、データパケットに含まれたPCR情報により該当パケットのPCR値と同一に初期化される。メインストリームデータが、JPEGのような静止映像符号化方法によって符号化されたデータである場合、各静止映像データ別にPCR情報は異なるので、図10に図示されたように、メインストリーム用STCカウンタ730の出力であるSTCシーケンスは静止映像別に相異なる。
【0053】
前述したように初期化されたメインストリーム用STCカウンタ730により提供されるSTC値を参照して、メインストリーム用デコーダ710はメインストリームパケットデータを復号する。
【0054】
メインストリーム用STCカウンタ730は、90Khzまたは27Mhzで駆動されるカウンタで具現できる。
【0055】
サブオーディオ用STCカウンタ750及びサブオーディオ用デコーダ770の動作も、メインストリーム用STCカウンタ730及びメインストリーム用デコーダ710の動作と類似している。
【0056】
サブオーディオパケットデータが、サブオーディオ用デコーダ770内に備えられたバッファ(図示せず)に入力されれば、サブオーディオ用STCカウンタ750の出力値は、データパケットに含まれたPCR情報により該当パケットのPCR値と同一に初期化される。
【0057】
初期化されたサブオーディオ用STCカウンタ750により提供されるSTC値を参照して、サブオーディオ用デコーダ770はサブオーディオパケットデータを復号する。サブオーディオ用STCカウンタ750は、メインストリーム用STCカウンタ730と同じく90Khzまたは27Mhzで駆動されるカウンタで具現できる。
【0058】
図9は、本発明によるデータ復号装置を含むデータ再生装置900のブロック図の一例を示す図である。図9を参照するに、再生装置900は、媒体駆動部901、メインストリームバッファ902、サブオーディオ用バッファ903、システム復号器910、グラフィック処理器920、制御部930及びメモリ950を含む。システム復号器910は、図8に示された本発明によるデータ復号装置700、メインストリームデパケッタイザー904、メインストリーム用ATCカウンタ905、サブオーディオ用ATCカウンタ906、サブオーディオデパケッタイザー907及びデマルチプレクサ908を含む。
【0059】
媒体駆動部901は、保存媒体800からATSが付加されたパケットデータを読出す。媒体駆動部901は、静止映像データなどを含むメインストリームパケットデータはメインストリームバッファ902に伝送し、サブオーディオデータはサブオーディオバッファ903に伝送する。
【0060】
メインストリームパケットデータとサブオーディオデータとは、保存媒体800に別個のデータファイルに保存されている。保存媒体800には本発明によるデータ構造でデータが保存されている。保存媒体800に保存されたデータの詳細構造については後述する。
【0061】
メインストリームデパケッタイザー904は、メインストリームバッファ902からメインストリームパケットデータを受信し、その受信されたメインストリームパケットデータをデパケット化してデマルチプレクサ908に伝送する。この時、メインストリームデパケッタイザー904は、メインストリーム用ATCカウンタ905が提供するATC基準値を参照して各パケットデータに付加されたATS情報を解釈した後、デマルチプレクサ908に出力するパケットの順序を決定して、所定時間にATSが分離されたデパケット化されたデータをデマルチプレクサ908に出力する。
【0062】
メインストリーム用ATCカウンタ905は、メインストリームデパケッタイザー904がデマルチプレクサ908に出力するパケットの順序または出力時間を決定できるように、ATC基準値をメインストリームデパケッタイザー904に提供する。すなわち、メインストリームデパケッタイザー904に入った最初のパケットデータに付加されたATS値によりメインストリーム用ATCカウンタ905は初期化され、その初期化された時点からメインストリーム用ATCカウンタ905はカウントを続ける。そして、メインストリーム用ATCカウンタ905のカウント値が、メインストリームデパケッタイザー904に入った第2のパケットデータに付加されたATS値と一致すれば、メインストリームデパケッタイザー904は、前記第2のパケットデータのデパケット化されたデータをデマルチプレクサ908に伝送する。
【0063】
サブオーディオデパケッタイザー907及びサブオーディオ用ATCカウンタ906の動作も、メインストリームデパケッタイザー904及びメインストリーム用ATCカウンタ905の動作と類似している。
【0064】
サブオーディオデパケッタイザー907は、サブオーディオ用バッファ903からサブオーディオパケットデータを受信し、その受信されたサブオーディオパケットデータをデパケット化してデパケット化されたデータを出力する。この時、サブオーディオデパケッタイザー907は、サブオーディオ用ATCカウンタ906が提供するATC基準値を参照して各パケットデータに付加されたATS情報を解釈した後、サブオーディオ用デコーダ770に出力するパケットの順序を決定し、所定時間にATSが分離されたデパケット化されたデータをサブオーディオ用デコーダ770に出力する。
【0065】
サブオーディオ用ATCカウンタ906は、サブオーディオデパケッタイザー907がサブオーディオ用デコーダ770に出力するパケットの順序または出力時間を決定できるように、ATC基準値をサブオーディオデパケッタイザー907に提供する。すなわち、サブオーディオデパケッタイザー907に入った最初のパケットデータに付加されたATS値によりサブオーディオ用ATCカウンタ906は初期化され、その初期化された時点からサブオーディオ用ATCカウンタ906はカウントを続ける。そして、サブオーディオ用ATCカウンタ906のカウント値が、サブオーディオデパケッタイザー907に入った第2のパケットデータに付加されたATS値と一致すれば、サブオーディオデパケッタイザー907は前記第2のパケットデータのデパケット化されたデータを出力する。
【0066】
デマルチプレクサ908は、受信されたDTS、PTS情報が入っているメインストリームデータをデマルチプレクスしてメインストリーム用デコーダ909に伝送する。
【0067】
制御部930は、本発明によって情報保存媒体800に保存されたデータを再生するように再生装置900の全体動作を制御する。メモリ950には、情報保存媒体800から読出された付加情報であるクリップインフォメーション及びプレイリスト情報を制御部930から伝達されて保存する。クリップインフォメーション及びプレイリスト情報については後述する。
【0068】
以下では、本発明によるデータ構造でデータが保存された情報保存媒体800について説明する。
【0069】
図10A及び図10Bは、本発明によってブラウザブルスライドショーのための静止映像及びオーディオデータの復号に用いられるSTCシーケンスを説明するための図である。図10Aは、各静止映像データの復号に用いられるSTCシーケンスを示す図であり、図10Bは、オーディオデータの復号に用いられるSTCシーケンスを示す図である。
【0070】
図10Aを参照するに、複数の静止映像は一つの静止映像用データファイルに含まれる。各静止映像のPCRまたはPTS値は0から始まるように符号化される。
【0071】
各静止映像には、静止映像と共に再生されるグラフィックデータあるいは字幕データが付加されていることがある。グラフィックデータあるいは字幕データはそれぞれPTS値を持っており、このPTS値は経時的に増加し続けうる。例えば、静止映像上にグラフィックよりなるアニメーションが経時的に動いたり、または字幕データが経時的に変わって出力される場合がある。したがって、一つの静止映像に属するデータの符号化時間情報は、開始時間は“0”と決定できるが、終了時間はあらかじめ定めることはできず、該当グラフィックデータあるいは字幕データの終了時間に合せて決定する。
【0072】
STC_sequenceは、図8に図示されたメインストリーム用デコーダ710またはサブオーディオ用デコーダ770の復号動作を制御するために、メインストリーム用STCカウンタ730またはサブオーディオ用STCカウンタ750が提供する出力である。STC_sequenceは、メインストリーム用デコーダ710またはサブオーディオ用デコーダ770から提供する各パケットに含まれたPCRにより初期化される。
【0073】
本実施例では、各静止映像データに属する静止映像、グラフィックまたは字幕データの開始時間が該当静止映像の位置と関係なく“0”から始まる構造であるため、それぞれの静止映像データ別に一つのSTC_sequenceが生成される。静止映像用データファイル内に含まれた各静止映像の位置を探すためには、各STC_sequenceの開始位置情報が要求される。
【0074】
スライドショーのために、オーディオデータは静止映像データに付加されていることもあり、そうでないこともある。もし付加された場合ならば、通常の場合のように、一つのオーディオファイルにSTC値が順次に増加する形でPCRが記録されることが望ましい。図10Bに示されたように、サブオーディオ用STCカウンタ750は一つのSTC_sequenceを生成する。
【0075】
本実施例で静止映像データは、複数の静止映像が集まって一つの記録単位であるクリップを形成する。さらに、記録単位であるクリップ毎に記録構造に関する情報を作って付加するが、これをクリップインフォメーションという。静止映像用クリップインフォメーションには、それぞれの静止映像に対応するSTC_sequenceに関する情報の集まりであるSequence Informationが含まれる。Sequence Informationはクリップ内の静止映像の順に該当STC_sequenceの開始位置、presentation start time、presentation end timeを含む。
【0076】
ここでpresentation start timeは、前記説明した通りあらかじめ決定できる。例えば、0または1/30secのように非常に小さな値である。この値は、静止映像のPTS値と同じであることが望ましい。presentation end timeは、該当静止映像に属するグラフィックデータあるいは字幕データの再生終了時間を反映する。静止映像と同時に出力され、かつ変わらないデータの場合は、presentation end timeで1フレーム映像の持続時間が加えられた値となる。そうでない場合、例えば、10秒間字幕が変わりつつ出力されるならば、presentation end timeは10秒の時間を持つ必要がある。本実施例では、presentation end timeは無限大値を持つ。通常、無限大値を表示する方法は0あるいは表現可能な最も大きい値である。presentation end timeの表現のために割り当てられたビット数が32ビットである場合、表現可能な最も大きい値は0xFFFFFFFFである。
【0077】
本実施例では、再生順序及びデフォルト再生時間などのような再生構造に関する付加情報であるプレイリストを情報保存媒体800にさらに記録して再生時に利用する。
【0078】
図11は、前述したプレイリスト、クリップインフォメーション及びクリップの関係を説明するための図である。図11を参照するに、プレイリストは複数のプレイアイテムを含む。プレイアイテムの順序が再生順序となり、一つのプレイアイテムは一つの静止映像に対応する。プレイアイテムはClip_Information_file_name、ref_to_STC_id、IN_time及びOut_timeなどである。
【0079】
Clip_Information_file_nameは、該当プレイアイテムが指定しようとする静止映像が記録されたClipファイルの構造に関する付加情報であるClipインフォメーションのファイル名である。ref_to_STC_idは、前記クリップ内で指定しようとするSTC_sequenceを識別するための情報である。前述したように、一つのクリップ内に複数の静止映像が順に記録されているので、静止映像の記録順序についての番号が識別番号として使われうる。
【0080】
IN_timeは、該当STC_sequenceのpresentation_start_timeとpresentation_end_time内に属する所定時点を指定する。静止映像の場合には、IN_timeとpresentation_start_timeとが同じことが望ましい。もし、静止映像がMPEGで規定したイントラ映像及びSequence end codeに符号化された場合には、必ず同一でなければならない。Out_timeは該当STC_sequenceのpresentation_start_time及びpresentation_end_time内に属する所定時点を指定し、IN_timeよりは大きい必要がある。Out_timeはpresentation_end_timeと同一であることが望ましいが、その以前値でも構わない。Out_timeがpresentation_end_timeより小さな場合には、該当プレイアイテムはOut_timeまで該当するデータのみ再生するようになり、それ以後のデータは出力されない。
【0081】
静止映像の再生のための情報であるIN_time及びOUT_timeがpresentation_start_time及びpresentation_end_time内の任意の時点を指示する構造は、動映像構造でも使われうるという点で望ましい。
【0082】
また、前述した情報構造は、presentation_end_timeが無限大の値を持つ時に有効である。すなわち、静止映像自体は無限大のpresentation_end_timeを持ち、プレイアイテムが実際出力時間を制御する値を持っているため、図12に示されたように、一つの静止映像を、複数のプレイアイテムが持つ相異なるデフォルト再生時間に再生できる。さらに、OUT_timeが無限大の値を持つことができる。無限大の値は、一般的に0やOUT_timeを表現できる値のうち最も大きい値を表す方法で表示できる。無限大再生時間を持つ静止映像は、ユーザーが次の映像や以前映像出力のような再生動作に関する入力を実施した場合、該当静止映像出力を中止してユーザーの入力による再生を実施する。
【0083】
図13は、サブプレイアイテムを含むプレイリストを説明するための図である。図13を参照するに、プレイリストにはPlayItem1、PlayItem2及びSubPlayItem1を含む。SubPlayItem1のIn_timeはPlayItem1のIn_timeと同一であり、Out_timeはPlayItem2のOut_timeと同一である。
【0084】
図14は、記録単位であるクリップに対する記録構造に関するクリップインフォメーション構造を示す図である。クリップインフォメーションはSequenceInfo及びCPI(Characteristic Point Information)を含む。
【0085】
図15は、図14に示されたSequenceInfoの一例を表す図である。図15を参照するに、SequenceInfoは、該当クリップ内のSTC_sequenceの数を表す情報であるnum_stc情報、num_stcほど反復される各静止映像に該当する各STC_sequenceのPosition、presentation_start_time、presentation_end_time情報を含む。前述したSequenceInfoに含まれた情報は動映像構造に対しても変更なしに適用できる。
【0086】
図16は、図14に示されたCPI情報の一例を示す図であり、CPI情報はEP_map情報を含む。EP map(Entry Point map)は該当クリップのEntry Pointに関する付加情報である。例えば、MPEGビデオ符号化でEntry Pointとは、Intra pictureとして符号化された映像の開始点を表す。本実施例で、各静止映像がMPEG Intra picture及びSequence End Codeとして具現された場合、各静止映像はEntry Pointとなる。
【0087】
EP_map情報には、該当クリップに属するEntry Pointの数に関する情報であるNum_of_entry_pointと、その数ほどの該当エントリーポイントの位置及び該当エントリーポイントのPTS値とが記録されている。静止映像の場合には、このポジション及びPTS値は、該当STC_sequenceのPosition及びpresentation_start_timeと一致するので、静止映像の場合にはCPIが存在しなくてもよい。但し、CPIは動映像ではランダムサーチのために必要である。
【0088】
図9に示された再生装置において、媒体駆動部902は、情報保存媒体800から付加情報であるクリップインフォメーション及びプレイリスト情報を読出して制御部930に伝達し、制御部930はそれをメモリ950に一時保存する。制御部930は、再生せねばならないプレイリスト情報を探して該当プレイリストに属するプレイアイテム情報を一つずつ分析する。クリップインフォメーションとの関係を通じて該当静止映像及びオーディオファイルの位置を把握した後、媒体駆動部901を通じてデータを読込む。
【0089】
静止映像データはメインストリームバッファ902に保存された後、オーディオデータはサブオーディオバッファ903に保存された後にシステム復号器910に入力される。システム復号器910は、サブオーディオ用STCカウンタ750を別途に具備しているため、ラウザブルスライドショーの再生時にユーザーの命令によって前方再生または後方再生を実施してもオーディオデータを中断なしに再生できる。
【0090】
本発明はまた、コンピュータ可読記録媒体にコンピュータ可読コードとして具現できる。コンピュータ可読記録媒体は、コンピュータシステムによって読取られるデータが保存されるあらゆる記録装置を含む。コンピュータ可読記録媒体の例には、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがあり、またキャリアウェーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)の形で具現されるものも含む。また、コンピュータ可読記録媒体はネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散されて、分散方式でコンピュータ可読コードで保存されかつ実行されうる。
【0091】
これまで本発明についてその望ましい実施例を中心に説明した。当業者ならば、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形で具現されうることを理解できるであろう。本発明の範囲は、前述した説明ではなく特許請求の範囲に現れており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は本発明に含まれていると解釈されねばならない。
【符号の説明】
【0092】
200 符号化装置
400 パケットデータ
700 データ復号装置
900 データ再生装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラウザブルスライドショーの再生のためのデータ復号方法において、
ブラウザブルスライドショーのための映像データを含むメインストリームパケットデータのデコーディング時間制御のためのメインストリーム用STCシーケンスを提供する段階と、
前記メインストリーム用STCシーケンスによって前記メインストリームパケットデータをデコーディングする段階と、
前記映像データに付加されたオーディオデータを含むサブオーディオパケットデータのデコーディング時間制御のためのサブオーディオ用STCシーケンスを提供する段階と、
前記サブオーディオ用STCシーケンスによって前記サブオーディオ用パケットデータをデコーディングする段階と、を含み、
前記メインストリーム用STCシーケンスは前記サブオーディオ用STCシーケンスと独立的であることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記メインストリーム用STCシーケンスを提供する段階は、前記メインストリームパケットデータに含まれたそれぞれの静止映像別にSTCシーケンスを提供することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メインストリーム用STCシーケンスを提供する段階において、前記メインストリーム用STCシーケンスの初期値は、前記メインストリームパケットデータに含まれた所定の基準値によって決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項1】
ブラウザブルスライドショーの再生のためのデータ復号方法において、
ブラウザブルスライドショーのための映像データを含むメインストリームパケットデータのデコーディング時間制御のためのメインストリーム用STCシーケンスを提供する段階と、
前記メインストリーム用STCシーケンスによって前記メインストリームパケットデータをデコーディングする段階と、
前記映像データに付加されたオーディオデータを含むサブオーディオパケットデータのデコーディング時間制御のためのサブオーディオ用STCシーケンスを提供する段階と、
前記サブオーディオ用STCシーケンスによって前記サブオーディオ用パケットデータをデコーディングする段階と、を含み、
前記メインストリーム用STCシーケンスは前記サブオーディオ用STCシーケンスと独立的であることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記メインストリーム用STCシーケンスを提供する段階は、前記メインストリームパケットデータに含まれたそれぞれの静止映像別にSTCシーケンスを提供することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メインストリーム用STCシーケンスを提供する段階において、前記メインストリーム用STCシーケンスの初期値は、前記メインストリームパケットデータに含まれた所定の基準値によって決定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−239654(P2010−239654A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−132326(P2010−132326)
【出願日】平成22年6月9日(2010.6.9)
【分割の表示】特願2006−502714(P2006−502714)の分割
【原出願日】平成16年2月24日(2004.2.24)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月9日(2010.6.9)
【分割の表示】特願2006−502714(P2006−502714)の分割
【原出願日】平成16年2月24日(2004.2.24)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】
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